JP2022178023A - 鋼材ダンパー - Google Patents

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昌幸 石山
Masayuki Ishiyama
信宏 山崎
Nobuhiro Yamazaki
康弘 石渡
Yasuhiro Ishiwatari
雅也 波田
Masaya Hada
柾治 諸沢
Masaharu Morosawa
康雄 山崎
Yasuo Yamazaki
雅春 久保田
Masaharu Kubota
晶子 川瀬
Akiko Kawase
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Nippon Chuzo Co Ltd
Tobishima Corp
Nishimatsu Construction Co Ltd
Asunaro Aoki Construction Co Ltd
Tekken Corp
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Nippon Chuzo Co Ltd
Tobishima Corp
Nishimatsu Construction Co Ltd
Asunaro Aoki Construction Co Ltd
Tekken Corp
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Abstract

【課題】地震等による振動発生時にダンパーパネルが確実に塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができ、振動による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる鋼材ダンパーを提供する。【解決手段】鋼材ダンパー10Aのダンパーパネル13aは、前面20において楕円の凹面形状に成形されて前面20からダンパーパネル13aの後面に向かって凹む第1凹面エリア24と、後面において楕円の凹面形状に成形されて後面からダンパーパネル13aの前面20に向かって凹む第2凹面エリアとを有する。鋼材ダンパー10Aでは、楕円の凹面形状の第1凹面エリア24がダンパーパネル13aの前面20の略全域に形成され、楕円の凹面形状の第2凹面エリアがダンパーパネル13aの後面の略全域に形成され、振動発生時に振動による外力が鋼材ダンパー10Aに加わると、楕円の第1凹面エリア24と楕円の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮する。【選択図】図1

Description

本発明は、地震等による振動発生時にダンパーパネルが塑性変形することで制震機能を発揮する鋼材ダンパーに関する。
上部構造の鉛直荷重を支持するために上下部構造間に設置される可動支承と、上部構造の水平変位を拘束して可動支承を固定支承として機能させるために、可動支承と組み合わせて上下部構造間に設置される変位拘束装置とから形成され、変位拘束装置が、上下部構造の一方に設置される低降伏点鋼を用いたせん断パネル型ダンパーと、上下部構造の他方に設置され、せん断パネル型ダンパーの両端部に常に当接してダンパーを上下部構造間に固定する1対のストッパとを備えた橋梁における固定支承部の支承構造が開示されている(特許文献1参照)。
前記特許文献1に開示のせん断パネル型ダンパーの問題点を解決するために改良された低降状点鋼材製の橋梁用変厚剪断パネル型制御装置が開示されている(特許文献2参照)。この橋梁用変厚剪断パネル型制御装置は、橋梁下部構造の橋梁上部構造との対向部に連結される下部連結パネルと、橋梁上部構造の橋梁下部構造との対向部に連結される上部連結パネルと、下部連結パネルと上部連結パネルとの間に位置するダンパーパネルと、ダンパーパネルの前面及び後面に形成された塑性変形可能な正面視真円形の一対の曲面状凹部とを備えている。それら曲面状凹部は、その中心に向かうにつれて凹み寸法が次第に大きくなっている。
特許第3755886号公報 特開2008-179950号公報
前記特許文献1に開示の支承構造は、それに利用されているせん断パネル型ダンパーがH型の鋼材から作られ、せん断パネル型ダンパーが所定厚みを有するパネル状のウェブとそのウェブの両側縁に連接されてウェブの変形を防止する一対のフランジとから形成されている。支承構造のせん断パネル型ダンパーは、地震が発生し、それに水平荷重が作用すると、それが塑性変形することで制震機能を発揮するが、ウェブやフランジが塑性変形し難いことから、地震等による振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができない。
前記特許文献2に開示の橋梁用変厚剪断パネル型制御装置は、地震が発生し、それに水平荷重が作用すると、ダンパーパネルの真円の曲面状凹部が塑性変形して制震機能を発揮し、地震発生時に地震エネルギーを減衰させる。橋梁用変厚剪断パネル型制御装置は、下部連結パネル及び上部連結パネルの間に延びるダンパーパネルの両外側縁が幅方向内方へ向かって弧を画くように括れており、例えばダンパーパネルの長さ寸法が上下方向へ長い場合や幅方向へ長い場合、ダンパーパネルの全域に真円形の曲面状凹部を形成することができず、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効に利用することができない。
本発明の目的は、地震等による振動発生時にダンパーパネルが確実に塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができ、振動による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる鋼材ダンパーを提供することにある。本発明の他の目的は、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効に利用することができ、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる鋼材ダンパーを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、所定厚みを有する第1連結パネルと、所定厚みを有して第1連結パネルの反対側に位置する第2連結パネルと、所定厚みを有して第1及び第2連結パネルの間に位置し、所定面積の前面及び後面を有するダンパーパネルとから形成された鋼材ダンパーである。
前記前提における本発明の特徴は、ダンパーパネルは、上下方向へ延びる両外側縁と幅方向へ延びる上下端縁とを備え、上端縁と下端縁との間の縦寸法が両外側縁の間の横寸法よりも大きい縦長に成形され、又は、上端縁と下端縁との間の縦寸法が両外側縁の間の横寸法よりも小さい横長に成形され、ダンパーパネルが、前面において所定の凹面形状に成形されて前面からダンパーパネルの後面に向かって凹み、前面から後面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第1凹面エリアと、後面において所定の凹面形状に成形されて後面からダンパーパネルの前面に向かって凹み、後面から前面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第2凹面エリアとを有し、鋼材ダンパーでは、振動発生時に振動による外力が鋼材ダンパーに加わると、ダンパーパネルの前面に形成された第1凹面エリアとダンパーパネルの後面に形成された第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮することにある。
本発明の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、長軸と短軸とを有する楕円であり、鋼材ダンパーでは、楕円の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、楕円の第1凹面エリアの長軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、楕円の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、楕円の第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、楕円の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの後面の中心に一致し、楕円の第2凹面エリアの長軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、楕円の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、楕円の第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している。
本発明の他の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、互いに対向する凸曲線と互いに対向する直線とからなる小判型であり、鋼材ダンパーでは、小判型の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、小判型の第1凹面エリアの凸曲線どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、小判型の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、小判型の第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、小判型の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの後面の中心に一致し、小判型の第2凹面エリアの凸曲線どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、小判型の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、小判型の第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している。
本発明の他の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、互いに対向する長辺と互いに対向する短辺とを有して角部が面取りされた長方形であり、鋼材ダンパーでは、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの長辺又は短辺がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの長辺又は短辺がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている。
本発明の他の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、上下方向又は幅方向へ長い多角形であり、鋼材ダンパーでは、多角形の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、多角形の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、多角形の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの後面の中心に一致し、多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、多角形の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている。
本発明の他の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、真円であり、鋼材ダンパーでは、真円からなる第1凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態でダンパーパネルの前面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ複数の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、真円のそれら第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、真円からなる第2凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態でダンパーパネルの後面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ複数の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、真円のそれら第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している。
本発明の他の一例としては、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が、真円であり、鋼材ダンパーでは、真円からなる第1凹面エリアの複数がダンパーパネルの前面において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、第1凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、ループを画く複数の第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、真円からなる第2凹面エリアの複数がダンパーパネルの後面において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、第2凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、ループを画く複数の第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している。
本発明の他の一例としては、第1連結パネルが、建造物を構成する第1構造部材から延びる第1取り付け部材の自由端部に所定の連結手段によって連結され、第2連結パネルが、建造物を構成して第1構造部材と上下方向又は幅方向へ離間正対する第2構造部材から延びる第2取り付け部材の自由端部に所定の連結手段によって連結され、ダンパーパネルが、上下方向又は幅方向へ離間する第1取り付け部材の自由端部と第2取り付け部材の自由端部との間のスペースに位置している。
本発明の他の一例としては、第1連結パネルが、建造物を構成する第1構造部材と第1構造部材に対して上下方向へ離間対向する第2構造部材との間に延びる第1取り付け部材の対向側部に所定の連結手段によって連結され、第2連結パネルが、第1構造部材と第2構造部材との間に延びていて第1取り付け部材に対して幅方向へ離間対向する第2取り付け部材の対向側部に所定の連結手段によって連結され、ダンパーパネルが、幅方向へ離間する第1取り付け部材の対向側部と第2取り付け部材の対向側部との間のスペースに位置している。
本発明に係る鋼材ダンパーによれば、ダンパーパネルの前面において所定の凹面形状に成形されて前面からダンパーパネルの後面に向かって凹み、前面から後面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第1凹面エリアと、ダンパーパネルの後面において所定の凹面形状に成形されて後面からダンパーパネルの前面に向かって凹み、後面から前面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第2凹面エリアとを有し、振動発生時に振動による外力が鋼材ダンパーに加わると、ダンパーパネルの前面の略全域に形成された所定の凹面形状の第1凹面エリアとダンパーパネルの後面の略全域に形成された所定の凹面形状の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮するから、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わった場合、ダンパーパネルの所定の凹面形状の第1凹面エリア及び所定の凹面形状の第2凹面エリアが確実に塑性変形し、ダンパーパネルの第1凹面エリア及び第2凹面エリアに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。鋼材ダンパーは、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが所定の凹面形状に成形されることで、ダンパーパネルの略全域に第1凹面エリア及び第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。鋼材ダンパーは、ダンパーパネルの第1及び第2連結パネルの間に延びる両外側縁がダンパーパネルの幅方向内方(中心)に向かって弧を画くように括れている場合、地震等による振動発生時に作用する外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)がダンパーパネルの両外側縁の所定の箇所に集中して作用することはなく、外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)がダンパーパネルの括れた両外側縁に均等に伝わるとともにダンパーパネルの両外側縁から所定の凹面形状の第1凹面エリア及び所定の凹面形状の第2凹面エリアに均等に伝わり、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが確実に塑性変形し、ダンパーパネルの全域に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができる。鋼材ダンパーは、ダンパーパネルが上端縁と下端縁との間の縦寸法が両外側縁の間の横寸法よりも大きい縦長に成形され、又は、上端縁と下端縁との間の縦寸法が両外側縁の間の横寸法よりも小さい横長に成形されていたとしても、その縦長又は横長のダンパーパネルの前後面の略全域に所定の凹面形状の第1凹面エリア及び所定の凹面形状の第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が長軸と短軸とを有する楕円であり、楕円の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、楕円の第1凹面エリアの長軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、楕円の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、楕円の第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、楕円の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの後面の中心に一致し、楕円の第2凹面エリアの長軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、楕円の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、楕円の第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している鋼材ダンパーは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネルの前面の略全域に形成された楕円の凹面形状の第1凹面エリアとダンパーパネルの後面の略全域に形成された楕円の凹面形状の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形して制震機能を発揮するから、ダンパーパネルの楕円の凹面形状の第1凹面エリア及び楕円の凹面形状の第2凹面エリアに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。鋼材ダンパーは、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが長軸と短軸とを有する楕円の凹面形状に成形されることで、ダンパーパネルの略全域に第1凹面エリア及び第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が互いに対向する長辺と互いに対向する短辺とを有して角部が面取りされた長方形であり、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの長辺又は短辺がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの長辺又は短辺がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている鋼材ダンパーは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネルの前面の略全域に形成された角部が面取りされた長方形の凹面形状の第1凹面エリアとダンパーパネルの後面の略全域に形成された角部が面取りされた長方形の凹面形状の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形して制震機能を発揮するから、ダンパーパネルの角部が面取りされた長方形の凹面形状の第1凹面エリア及び角部が面取りされた長方形の凹面形状の第2凹面エリアに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。鋼材ダンパーは、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが長辺と短辺とを有して角部が面取りされた長方形の凹面形状に成形されることで、ダンパーパネルの略全域に第1凹面エリア及び第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が上下方向又は幅方向へ長い多角形であり、多角形の第1凹面エリアの中心がダンパーパネルの前面の中心に一致し、多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、多角形の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、多角形の第2凹面エリアの中心がダンパーパネルの後面の中心に一致し、多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸がダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、多角形の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている鋼材ダンパーは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネルの前面の略全域に形成された多角形の凹面形状の第1凹面エリアとダンパーパネルの後面の略全域に形成された多角形の凹面形状の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形して制震機能を発揮するから、ダンパーパネルの多角形の凹面形状の第1凹面エリア及び多角形の凹面形状の第2凹面エリアに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。鋼材ダンパーは、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが上下方向又は幅方向へ長い多角形の凹面形状に成形されることで、ダンパーパネルの略全域に第1凹面エリア及び第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が真円であり、真円からなる第1凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態でダンパーパネルの前面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ複数の第1凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、真円のそれら第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、真円からなる第2凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態でダンパーパネルの後面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ複数の第2凹面エリアの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、真円のそれら第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している鋼材ダンパーは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネルの前面の略全域に形成された上下方向又は幅方向へ並ぶ真円の複数の第1凹面エリアとダンパーパネルの後面の略全域に形成された上下方向又は幅方向へ並ぶ真円の複数の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形して制震機能を発揮するから、ダンパーパネルの真円の複数の凹面形状の第1凹面エリア及び真円の複数の凹面形状の第2凹面エリアに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。鋼材ダンパーは、それら第1凹面エリア及びそれら第2凹面エリアが真円に成形され、真円の複数の第1凹面エリアがダンパーパネルの前面において上下方向又は幅方向へ並び、真円の複数の第2凹面エリアがダンパーパネルの後面において上下方向又は幅方向へ並ぶことで、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが真円に成形されたとしても、ダンパーパネルの略全域にそれら第1凹面エリア及びそれら第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
第1凹面エリア及び第2凹面エリアの凹面形状が真円であり、真円からなる第1凹面エリアの複数がダンパーパネルの前面の略全域において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、第1凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とがダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、ループを画く複数の第1凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、真円からなる第2凹面エリアの複数がダンパーパネルの後面の略全域において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、第2凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とがダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、ループを画く複数の第2凹面エリアの外周縁の一部がダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している鋼材ダンパーは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネルの前面の略全域においてループを画いて並ぶ真円の複数の第1凹面エリアとダンパーパネルの後面の略全域においてループを画いて並ぶ真円の複数の第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形して制震機能を発揮するから、ダンパーパネルの真円の凹面形状の複数の第1凹面エリア及び真円の凹面形状の複数の第2凹面エリアに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア及び第2凹面エリアの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。鋼材ダンパーは、それら第1凹面エリア及びそれら第2凹面エリアが真円に成形され、真円の複数の第1凹面エリアがダンパーパネルの前面の略全域においてループを画いて並び、真円の複数の第2凹面エリアがダンパーパネルの後面の略全域においてループを画いて並ぶことで、第1凹面エリア及び第2凹面エリアが真円に成形されたとしても、ダンパーパネルの略全域にそれら第1凹面エリア及びそれら第2凹面エリアを形成することができ、ダンパーパネルの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネルの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 鋼材ダンパーの背面図。 図1のA-A線矢視断面図。 図1のB-B線矢視断面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 図13のC-C線矢視断面図。 図13のD-D線矢視断面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 図17のE-E線矢視断面図。 図17のF-F線矢視断面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの正面図。 他の一例として示す鋼材ダンパーの背面図。 図21のG-G線矢視断面図。 図29のH-H線矢視断面図。 鋼材ダンパーを利用した一例として示す制震構造物の正面図。 図25の制震構造物の側面図。 一例として示す第1及び第2鋼製ブラケットの正面図。 第1及び第2鋼製ブラケットの上面図。 第1及び第2鋼材に連結された状態で示す鋼材ダンパーの正面図。 第1及び第2鋼材に連結された状態で示す鋼材ダンパーの側面図。 鋼材ダンパーを利用した他の一例として示す制震構造物の正面図。 鋼材ダンパーを利用した他の一例として示す制震構造物の正面図。 鋼材ダンパーを利用した他の一例として示す制震構造物の正面図。
一例として示す鋼材ダンパー10Aの正面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る鋼材ダンパーの詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、鋼材ダンパー10Aの背面図であり、図3は、図1のA-A線矢視断面図である。図4は、図1のB-B線矢視断面図である。図1~図4では、上下方向(縦方向)を矢印X、幅方向(横方向)を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。
鋼材ダンパー10A(鋼材ダンパー10B~10Hを含む)は、普通鋼材よりも降伏強度が低く、塑性変形機能が高い低降伏点鋼材から作られている(低降伏点鋼材製鋼材ダンパー10A~10H)。尚、鋼材ダンパー10A(鋼材ダンパー10B~10Hを含む)が100~230N/mmの降伏点を有する極軟鉄や普通鋼材から作られていてもよい(極軟鉄製鋼材ダンパー10A~10H、普通鋼材製鋼材ダンパー10A~10H)。
鋼材ダンパー10A(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びるダンパーパネル13aとから形成されている。第1連結パネル11は、幅方向へ長い四角形に成形され、所定の連結手段によって建造物を構成する第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)に着脱可能に連結される。第2連結パネル12は、第1連結パネル11と同形同大であり、幅方向へ長い所定厚みの四角形に成形され、所定の連結手段によって建造物を構成する第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)に着脱可能に連結される。
第1及び第2連結パネル11,12は、平坦に延びる前面14と平坦に延びる後面15とを有し、それらパネル11,12の前面14どうしが面一であり、それらパネル11,12の後面15どうしが面一である。第1及び第2連結パネル11,12には、その前後面14,15間を貫通して横方向へ並ぶ複数のボルト孔28が穿孔(形成)されている。
ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)と第1及び第2連結パネル11,12とは、一体に成形されている。ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)は、幅方向へ延びる上端縁16及び下端縁17と、上下端縁16,17の間に位置して縦方向(上下方向)へ延びる両外側縁18,19と、所定面積の前面20及び所定面積の後面21とを有する。ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)では、上端縁16が第1連結パネル11に一連に繋がり、下端縁17が第2連結パネル12に一連に繋がっている。
ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13h含む)は、上端縁16と下端縁17との間の縦寸法S1が両外側縁18,19の間の横寸法S2よりも大きく、両外側縁18,19の間の横寸法S2が上端縁16と下端縁17との間の縦寸法S1よりも小さい縦長に成形されている。尚、ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13h含む)は、上端縁16と下端縁17との間の縦寸法S1が両外側縁18,19の間の横寸法S2よりも小さく、両外側縁18,19の間の横寸法S2が上端縁16と下端縁17との間の縦寸法S1よりも大きい横長に成形されていてもよい。
ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13h含む)が縦長に成形されている場合の縦寸法S1と横寸法S2との比は、横寸法S2が1に対して縦寸法S1が1.2~3.0倍である。ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)が横長に成形されている場合の縦寸法S1と横寸法S2との比は、縦寸法S1が1に対して横寸法S2が1.2~3.0である。
ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)は、両外側縁18,19の間の横方向(幅方向)の横寸法S2が第1及び第2連結パネル11,12の両外側縁22,23の間の横方向(幅方向)の横寸法S3よりも小さく、その両外側縁18,19がダンパーパネル13aの中心(幅方向内方)に向かって弧を画き(凹み)、両外側縁18,19が幅方向内方へ向かって括れている。尚、ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13lを含む)の両外側縁18,19の間の横寸法S2が第1及び第2連結パネル11,12の両外側縁22,23の間の横寸法S3と同一であり、ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)の両外側縁18,19が幅方向内方へ向かって括れていなくてもよい。
ダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)の両外側縁18,19が幅方向内方へ向かって括れていることで、ダンパーパネル13aの両外側縁18,19が第1及び第2連結パネル11,12の両外側縁22,23と一列(面一)につながって両外側縁18,19が括れていない場合と比較し、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとしてダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)の両外側縁18,19の所定の箇所に集中して作用することはなく、外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)がダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13hを含む)の括れた両外側縁18,19に均等に伝わる。
ダンパーパネル13aの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の第1凹面エリア24が形成されている(作られている)。第1凹面エリア24は、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Aの第1凹面エリア24の凹面形状は、ダンパーパネル13aの前面20から正面視した形状が長軸L1と短軸L2とを有して前面20の略全域に成形(形成)された縦方向(上下方向)へ長い楕円である。ダンパーパネル13aの前面20の全面積に対する楕円の第1凹面エリア24の面積の割合(面積比)は、90~97%である。尚、ダンパーパネル13aの前面20の全面積に対する楕円の第1凹面エリア24の面積の好ましい割合(面積比)は、95~97%である。
ダンパーパネル13aの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の凹面形状は、図3,4に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13aの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の凹面形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Aでは、楕円に成形された第1凹面エリア24の中心26がダンパーパネル13aの前面20の中心に一致し、楕円に成形された第1凹面エリア24の長軸L1が縦長のダンパーパネル13aの上下方向へ直状に延在し、第1凹面エリア24の短軸L2が長軸L1に対して直交し、上下端縁16,17に平行してダンパーパネル13aの幅方向へ直状に延在している。尚、ダンパーパネル13aが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い楕円に成形され、楕円に成形された第1凹面エリア24の長軸L1が横長のダンパーパネル13aの横方向(幅方向)へ直状に延在し、第1凹面エリア24の短軸L2が両外側縁18,19に並行してダンパーパネル13aの縦方向(上下方向)へ直状に延在する。
鋼材ダンパー10Aでは、楕円に成形された第1凹面エリア24の右半分と左半分とがダンパーパネル13aの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Aでは、第1凹面エリア24の長軸L1が第1縦中心線N1上に延びている。尚、ダンパーパネル13aが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の長軸L1が第1縦中心線N1に対して直交し、第1凹面エリア24の短軸L2が第1縦中心線N1上に延びる。鋼材ダンパー10Aでは、楕円に成形された第1凹面エリア24の外周縁25の一部がダンパーパネル13aの前面20の両外側縁近傍18,19に位置し、ダンパーパネル13aの前面20の両外側縁18,19と並行して延びている。
ダンパーパネル13aの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の第2凹面エリア27が形成されている(作られている)。第2凹面エリア27は、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Aの第2凹面エリア27の凹面形状は、ダンパーパネル13aの後面21から正面視した形状が長軸L1と短軸L2とを有して後面21の略全域に成形(形成)された縦方向(上下方向)へ長い楕円である。ダンパーパネル13aの後面21の全面積に対する楕円の第1凹面エリア27の面積の割合(面積比)は、90~97%である。尚、ダンパーパネル13aの後面21の全面積に対する楕円の第1凹面エリア27の面積の好ましい割合(面積比)は、95~97%である。
ダンパーパネル13aの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の凹面形状は、図3,4に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13aの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の凹面形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Aでは、楕円に成形された第2凹面エリア27の中心26がダンパーパネル13aの後面21の中心に一致し、楕円に成形された第2凹面エリア27の長軸L1が縦長のダンパーパネル13aの上下方向へ直状に延在し、第2凹面エリア27の短軸L2が長軸L1に対して直交し、上下端縁16,17に平行してダンパーパネル13aの幅方向へ直状に延在している。尚、ダンパーパネル13aが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い楕円に成形され、楕円に成形された第2凹面エリア27の長軸L1が横長のダンパーパネル13aの横方向(幅方向)へ直状に延在し、第2凹面エリア27の短軸L2が両外側縁18,19に並行してダンパーパネル13aの縦方向(上下方向)へ直状に延在する。
鋼材ダンパー10Aでは、楕円に成形された第2凹面エリア27の右半分と左半分とがダンパーパネル13aの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Aでは、第2凹面エリア7の長軸L1が第2縦中心線N2上に延びている。尚、ダンパーパネル13aが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の長軸L1が第2縦中心線N2に対して直交し、第2凹面エリア27の短軸L2が第2縦中心線N2上に延びる。鋼材ダンパー10Aでは、楕円に成形された第2凹面エリア27の外周縁25の一部がダンパーパネル13aの後面21の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13aの後面21の両外側縁18,19と並行して延びている。鋼材ダンパー10Aの楕円の第1凹面エリア24と楕円の第2凹面エリア25とは、互いに同形同大であってダンパーパネル13aの前後方向へ対称形に並んでいる。
尚、鋼材ダンパー10A(鋼材ダンパー10B~10Lを含む)では、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27におけるダンパーパネル13a(ダンパーパネル13b~13lを含む)の厚み寸法(第1凹面エリア24と第2凹面エリア27との間の前後方向の厚み寸法)を自由に設定することができ(例えば、5mm~50mmの範囲)、その減衰力(振動(地震)抵抗力)を例えば50kN~3000kNの範囲で任意に設定することができる。
鋼材ダンパー10Aは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13aの前面20の略全域において楕円形状に成形(形成)された第1凹面エリア24とダンパーパネル13aの後面21の略全域において楕円形状に成形(形成)された第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Aは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパー10Aに伝わると、ダンパーパネル13aの前面20の略全域に形成された楕円の凹面形状の第1凹面エリア24とダンパーパネル13aの後面21の略全域に形成された楕円の凹面形状の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13aの楕円の凹面形状の第1凹面エリア24及び楕円の凹面形状の第2凹面エリア27に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパー10Aは、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が長軸L1と短軸L2とを有する楕円の凹面形状に成形されることで、縦長(又は横長)のダンパーパネル13aの前後面20,21の略全域に第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27を形成することができ、ダンパーパネル13aの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13aの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図5は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Bの正面図であり、図6は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Bの背面図である。図5,6では、上下方向(縦方向)を矢印Xで示し、幅方向(横方向)を矢印Yで示す。尚、鋼材ダンパー10Bの縦方向及び横方向の矢視断面は、図3,4と同一に表れる。
図5,6に示す鋼材ダンパー10Bが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13bの第1凹面エリア24の凹面形状が縦方向(上下方向)へ長い小判型に成形(形成)され、ダンパーパネル13bの第2凹面エリア27の凹面形状が縦方向(上下方向)へ長い小判型に成形(形成)されている点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10B(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13bとから形成されている。
ダンパーパネル13bの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の第1凹面エリア24が形成されている(作られている)。第1凹面エリア24は、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Bの第1凹面エリア24の凹面形状は、ダンパーパネル13bの前面20から正面視した形状が互いに対向する凸曲線29a,29bと互いに対向する直線30a,30bとを有して前面17の略全域に成形(形成)された縦方向(上下方向)へ長い小判型である。ダンパーパネル13bの前面20の全面積に対する小判型の第1凹面エリア24の面積の割合(面積比)は、90~98%である。尚、ダンパーパネル13bの前面20の全面積に対する小判型の第1凹面エリア24の面積の好ましい割合(面積比)は、96~98%である。
ダンパーパネル13bの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア20の凹面形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13bの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア20の凹面形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Bでは、小判型に成形された第1凹面エリア24の中心26がダンパーパネル13bの前面20の中心に一致している。互いに対向する凸曲線29a,29bのうちの一方の凸曲線29aがダンパーパネル13bの上端縁16に向かって縦方向へ凸となり、他方の凸曲線20bがダンパーパネル13bの下端縁17に向かって縦方向へ凸となり、互いに対向する直線30a,30bのうちの一方の直線30aが縦方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの一方の外側縁18に並行し、他方の直線30bが縦方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの他方の外側縁19に並行している。小判型の第1凹面エリア24の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)がダンパーパネル13bの縦方向(上下方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13bが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い小判型に成形され、第1凹面エリア24の互いに対向する凸曲線29a,29bのうちの一方の凸曲線29aがダンパーパネル13bの一方の外側縁18に向かって横方向(幅方向)へ凸となり、第1凹面エリア24の他方の凸曲線29bがダンパーパネル13bの他方の外側縁19に向かって横方向(幅方向)へ凸となり、互いに対向する直線30a,30bのうちの一方の直線30aが横方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの上端縁16に平行し、他方の直線30bが横方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの下端縁17に平行する。更に、第1凹面エリア24の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)がダンパーパネル13bの横方向(幅方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Bでは、小判型に成形された第1凹面エリア24の右半分と左半分とがダンパーパネル13bの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Bでは、第1凹面エリア24の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)が第1縦中心線N1上に延びている。尚、ダンパーパネル13bが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)が第1縦中心線N1に対して直交する。
鋼材ダンパー10Bでは、小判型に成形された第1凹面エリア24のそれら直線30a,30b(外周縁の一部)がダンパーパネル13bの前面20の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13bの前面20の両外側縁18,19と並行して延びている。尚、ダンパーパネル13bが横長に成形されている場合、小判型に成形された第1凹面エリア24のそれら凸曲線29a,29b(外周縁の一部)がダンパーパネル13bの前面20の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13bの前面20の両外側縁18,19と並行する。
ダンパーパネル13bの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の第2凹面エリア27が形成されている(作られている)。第2凹面エリア27は、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Bの第2凹面エリア27の凹面形状は、ダンパーパネル13bの後面21から正面視した形状が互いに対向する凸曲線29a,29bと互いに対向する直線30a,30bとを有して後面21の略全域に成形(形成)された縦方向(上下方向)へ長い小判型である。ダンパーパネル13bの後面21の全面積に対する小判型の第2凹面エリア27の面積の割合(面積比)は、90~98%である。尚、ダンパーパネル13bの後面21の全面積に対する小判型の第2凹面エリア27の面積の好ましい割合(面積比)は、96~98%である。
ダンパーパネル13bの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の凹面形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13bの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の凹面形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Bでは、小判型に成形された第2凹面エリア27の中心26がダンパーパネル13bの後面21の中心に一致している。互いに対向する凸曲線29a,29bのうちの一方の凸曲線29aがダンパーパネル13bの上端縁16に向かって縦方向へ凸となり、他方の凸曲線29bがダンパーパネル13bの下端縁17に向かって縦方向へ凸となり、互いに対向する直線30a,30bのうちの一方の直線30aが縦方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの一方の外側縁18に並行し、他方の直線30bが縦方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの他方の外側縁19に並行している。小判型の第2凹面エリア27の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)がダンパーパネル13cの縦方向(上下方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13bが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い小判型に成形され、第2凹面エリア27の互いに対向する凸曲線29a,29bのうちの一方の凸曲線29aがダンパーパネル13bの一方の外側縁18に向かって横方向(幅方向)へ凸となり、第2凹面エリア27の他方の凸曲線29bがダンパーパネル13bの他方の外側縁19に向かって横方向(幅方向)へ凸となり、互いに対向する直線30a,30bのうちの一方の直線30aが横方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの上端縁16に平行し、他方の直線30bが横方向へ直状に延びるとともにダンパーパネル13bの下端縁17に平行する。更に、第2凹面エリア27の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)がダンパーパネル13bの横方向(幅方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Bでは、小判型に成形された第2凹面エリア27の右半分と左半分とがダンパーパネル13bの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Bでは、第2凹面エリア27の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)が第2縦中心線N2上に延びている。尚、ダンパーパネル13bが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の凸曲線29a,29bの中心どうしを結ぶ軸L3(長軸)が第2縦中心線N2に対して直交する。
鋼材ダンパー10Bでは、小判型に成形された第2凹面エリア27のそれら直線30a,30b(外周縁の一部)がダンパーパネル13bの後面21の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13bの後面21の両外側縁18,19と並行して延びている。尚、ダンパーパネル13bが横長に成形されている場合、小判型に成形された第2凹面エリア27のそれら凸曲線29a,29b(外周縁の一部)がダンパーパネル13bの後面21の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13bの後面21の両外側縁18,19と並行する。鋼材ダンパー10Bの小判型の第1凹面エリア24と小判型の第2凹面エリア27とは、互いに同形同大であってダンパーパネル13bの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Bは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13bの前面20の略全域において小判型に成形(形成)された第1凹面エリア24とダンパーパネル13bの後面27の略全域において小判型に成形(形成)された第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Bは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパー10Bに伝わると、ダンパーパネル13bの前面20の略全域に形成された小判型の凹面形状の第1凹面エリア24とダンパーパネル13bの後面21の略全域に形成された小判型の凹面形状の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13bの小判型の凹面形状の第1凹面エリア24及び小判型の凹面形状の第2凹面エリア27に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパー10Bは、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が互いに対向する凸曲線29a,29bと互いに対向する直線30a,30bとからなる小判型の凹面形状に成形されることで、縦長(又は横長)のダンパーパネル13bの前後面20,21の略全域に第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27を形成することができ、ダンパーパネル13bの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13bの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図7は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Cの正面図であり、図8は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Cの背面図である。図7,8では、上下方向(縦方向)を矢印Xで示し、幅方向(横方向)を矢印Yで示す。尚、鋼材ダンパー10Cの縦方向及び横方向の矢視断面は、図3,4と同一に表れる。
図7,8に示す鋼材ダンパー10Fが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13cの第1凹面エリア24の凹面形状が角部36が面取りされた縦方向(上下方向)へ長い長方形に成形(形成)され、ダンパーパネル13cの第2凹面エリア27の凹面形状が角部31が面取りされた縦方向(上下方向)へ長い長方形に成形(形成)されている点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10C(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13cとから形成されている。
ダンパーパネル13cの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の第1凹面エリア24が形成されている(作られている)。第1凹面エリア24は、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Cの第1凹面エリア24の凹面形状は、ダンパーパネル13cの前面20から正面視した形状が互いに対向する長辺32a,32bと互いに対向する短辺33a,33bとを有して前面20の略全域に成形(形成)された縦方向(上下方向)へ長い長方形であり、角部36(四隅)が面取りされている。ダンパーパネル13cの前面20の全面積に対する長方形の第1凹面エリア24の面積の割合(面積比)は、90~98%である。尚、ダンパーパネル13cの前面20の全面積に対する長方形の第1凹面エリア24の面積の好ましい割合(面積比)は、96~98%である。
ダンパーパネル13cの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13cの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Cでは、角部31が面取りされた長方形に成形された第1凹面エリア24の中心26がダンパーパネル13cの前面20の中心に一致している。互いに対向する長辺32a,32bのうちの一方の長辺32aがダンパーパネル13cの一方の外側縁18に並行し、互いに対向する長辺32a,32bのうちの他方の長辺32bがダンパーパネル13cの他方の外側縁19に並行し、互いに対向する短辺33a,33bのうちの一方の短辺33aがダンパーパネル13cの上端縁16に平行し、互いに対向する短辺33a,33bのうちの他方の短辺33bがダンパーパネル13cの下端縁17に平行している。角部31が面取りされた長方形の第1凹面エリア24の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)がダンパーパネル13cの縦方向(上下方向)へ延在し、角部31が面取りされた長方形の第1凹面エリア24の長辺32a,32bどうしを結ぶ軸L5(短軸)がダンパーパネル13cの横方向(幅方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13cが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の凹面形状が角部31が面取りされた横方向(幅方向)へ長い長方形に成形され、互いに対向する短辺33a,33bのうちの一方の短辺33aがダンパーパネル13cの一方の外側縁18に並行し、互いに対向する短辺33a,33bのうちの他方の短辺33bがダンパーパネル13cの他方の外側縁19に並行し、互いに対向する長辺32a,32bのうちの一方の長辺32aがダンパーパネル13cの上端縁16に平行し、互いに対向する長辺32a,32bのうちの他方の長辺32bがダンパーパネル13cの下端縁17に平行する。角部31が面取りされた長方形の第1凹面エリア24の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)がダンパーパネル13cの横方向(幅方向)へ延在し、角部31が面取りされた長方形の第1凹面エリア24の長辺32a,32bどうしを結ぶ軸L5(短軸)がダンパーパネル13cの縦方向(上下方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Cでは、角部31が面取りされた長方形に成形された第1凹面エリア24の右半分と左半分とがダンパーパネル13cの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Cでは、第1凹面エリア24の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)が第1縦中心線N1上に延びている。尚、ダンパーパネル13cが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)が第1縦中心線N1に対して直交する。
鋼材ダンパー10Cでは、角部31が面取りされた長方形に成形された第1凹面エリア24の互いに対向する長辺32a,32bがダンパーパネル13cの前面20の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13cの前面20の両外側縁18,19と平行に延びている。尚、ダンパーパネル13cが横長に成形されている場合、角部31が面取りされた長方形に成形された第1凹面エリア24の互いに対向する短辺33a,33bがダンパーパネル13cの前面20の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13cの前面20の両外側縁18,19と平行する。
ダンパーパネル13cの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の第2凹面エリア27が形成されている(作られている)。第2凹面エリア27は、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Cの第2凹面エリア27の凹面形状は、ダンパーパネル13cの後面21から正面視した形状が互いに対向する長辺32a,32bと互いに対向する短辺33a,33bとを有して後面21の略全域に成形(形成)された縦方向(上下方向)へ長い長方形であり、角部31(四隅)が面取りされている。ダンパーパネル13cの後面21の全面積に対する角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27の面積の割合(面積比)は、90~98%である。尚、ダンパーパネル13cの後面21の全面積に対する角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27の面積の好ましい割合(面積比)は、96~98%である。
ダンパーパネル13cの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13cの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Cでは、角部31が面取りされた長方形に成形された第2凹面エリア27の中心26がダンパーパネル13cの後面21の中心に一致している。互いに対向する長辺32a,32bのうちの一方の長辺32aがダンパーパネル13cの一方の外側縁18に並行し、互いに対向する長辺32a,32bのうちの他方の長辺32bがダンパーパネル13cの他方の外側縁19に並行し、互いに対向する短辺33a,33bのうちの一方の短辺33aがダンパーパネル13cの上端縁16に平行し、互いに対向する短辺33a,33bのうちの他方の短辺33bがダンパーパネル13cの下端縁17に平行している。角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)がダンパーパネル13cの縦方向(上下方向)へ延在し、角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27の長辺32a,32bどうしを結ぶ軸L5(短軸)がダンパーパネル13cの横方向(幅方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13cが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の凹面形状が角部31が面取りされた横方向(幅方向)へ長い長方形に成形され、互いに対向する短辺33a,33bのうちの一方の短辺33aがダンパーパネル13cの一方の外側縁18に並行し、互いに対向する短辺33a,33bのうちの他方の短辺33bがダンパーパネル13cの他方の外側縁19に並行し、互いに対向する長辺32a,32bのうちの一方の長辺32aがダンパーパネル13cの上端縁16に平行し、互いに対向する長辺32a,32bのうちの他方の長辺32bがダンパーパネル13cの下端縁17に平行する。角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)がダンパーパネル13cの横方向(幅方向)へ延在し、角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27の長辺32a,32bどうしを結ぶ軸L5(短軸)がダンパーパネル13cの縦方向(上下方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Cでは、角部31が面取りされた長方形に成形された第2凹面エリア27の右半分と左半分とがダンパーパネル13cの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Cでは、第2凹面エリア27の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)が第2縦中心線N2上に延びている。尚、ダンパーパネル13cが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の短辺33a,33bどうしを結ぶ軸L4(長軸)が第2縦中心線N2に対して直交する。
鋼材ダンパー10Cでは、角部31が面取りされた長方形に成形された第2凹面エリア27の互いに対向する長辺32a,32bがダンパーパネル13cの後面21の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13cの後面21の両外側縁18,19と平行に延びている。尚、ダンパーパネル13cが横長に成形されている場合、角部31が面取りされた長方形に成形された第2凹面エリア27の互いに対向する短辺33a,33bがダンパーパネル13cの後面21の両外側縁18,19近傍に位置し、ダンパーパネル13cの後面21の両外側縁18,19と平行する。鋼材ダンパー10Cの角部31が面取りされた長方形の第1凹面エリア24と角部31が面取りされた長方形の第2凹面エリア27とは、互いに同形同大であってダンパーパネル13cの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Cは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13cの前面20の略全域において角部31が面取りされた長方形に成形(形成)された第1凹面エリア24とダンパーパネル13cの後面21の略全域において角部31が面取りされた長方形に成形(形成)された第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Cは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネル13cの前面20の略全域に形成された角部31が面取りされた長方形の凹面形状の第1凹面エリア24とダンパーパネル13cの後面21の略全域に形成された角部31が面取りされた長方形の凹面形状の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13cの角部31が面取りされた長方形の凹面形状の第1凹面エリア24及び角部31が面取りされた長方形の凹面形状の第2凹面エリア27に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパー10Cは、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が互いに対向する長辺32a,32bと互いに対向する短辺33a,33bとを有して角部31が面取りされた長方形の凹面形状に成形されることで、縦長(又は横長)のダンパーパネル13cの前後面20,21の略全域に第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27を形成することができ、ダンパーパネル13cの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13fの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図9は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Dの正面図であり、図10は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Hの背面図である。図9,10では、上下方向(縦方向)を矢印Xで示し、幅方向(横方向)を矢印Yで示す。尚、鋼材ダンパー10Dの縦方向及び横方向の矢視断面は、図3,4と同一に表れる。
図9,10に示す鋼材ダンパー10Dが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13dの第1凹面エリア24の凹面形状が縦方向(上下方向)へ長い六角形(多角形)に成形(形成)され、ダンパーパネル13dの第2凹面エリア27の凹面形状が縦方向(上下方向)へ長い六角形(多角形)に成形(形成)されている点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10D(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13dとから形成されている。
ダンパーパネル13dの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の第1凹面エリア24が形成されている(作られている)。第1凹面エリア24は、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Dの第1凹面エリア24の凹面形状は、ダンパーパネル13dの前面20から正面視した形状が縦方向(上下方向)へ長い六角形(多角形)である。ダンパーパネル13dの前面20の全面積に対する六角形の第1凹面エリア24の面積の割合(面積比)は、70~93%である。尚、ダンパーパネル13dの前面20の全面積に対する六角形の第1凹面エリア24の面積の好ましい割合(面積比)は、90~93%である。
ダンパーパネル13dの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13dの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Dでは、六角形に成形された第1凹面エリア24の中心26がダンパーパネル13dの前面20の中心に一致している。六角形に成形された第1凹面エリア24では、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの一方の鋭角34aがダンパーパネル13dの上端縁16に向かって凸となるように対向し、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの他方の鋭角34bがダンパーパネル13dの下端縁17に向かって凸となるように対向し、互いに対向する2辺35a,35bのうちの一方35aの辺がダンパーパネル13dの一方の外側縁18に平行して延び、互いに対向する2辺35a,35bのうちの他方の辺35bがダンパーパネル13dの他方の外側縁19に平行して延びている。六角形の第1凹面エリア24の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)がダンパーパネル13dの縦方向(上下方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13dが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い六角形に成形され、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの一方の鋭角34aがダンパーパネル13dの一方の外側縁18に向かって凸となるように対向し、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの他方の鋭角34bがダンパーパネル13dの他方の外側縁19に向かって凸となるように対向し、互いに対向する2辺35a,35bのうちの一方の辺35aがダンパーパネル13dの上端縁16に平行して延び、互いに対向する2辺35a,35bのうちの他方の辺35bがダンパーパネル13dの下端縁17に平行して延びる。六角形の第1凹面エリア24の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)がダンパーパネル13dの横方向(幅方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Dでは、六角形に成形された第1凹面エリア24の右半分と左半分とがダンパーパネル13dの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Dでは、第1凹面エリア24の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)が第1縦中心線N1上に延びている。尚、ダンパーパネル13dが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)が第1縦中心線N1に対して直交する。
鋼材ダンパー10Dでは、六角形に成形された第1凹面エリア24の互いに対向する2辺35a,35bのうちの一方の辺35aがダンパーパネル13dの前面20の一方の外側縁18近傍に位置し、第1凹面エリア24の互いに対向する2辺35a,35bのうちの他方の辺35bがダンパーパネル13dの前面20の他方の外側縁19近傍に位置している。尚、ダンパーパネル13dが横長に成形されている場合、六角形に成形された第1凹面エリア24の互いに対向する鋭角34a,34bのうちの一方の鋭角34a(鋭角34aを形成する2辺)がダンパーパネル13dの前面20の一方の外側縁18近傍に位置し、第1凹面エリア24の互いに対向する鋭角34a,34bのうちの他方の鋭角34b(鋭角34bを形成する2辺)がダンパーパネル13dの前面20の他方の外側縁19近傍に位置する。
ダンパーパネル13dの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の第2凹面エリア27が形成されている(作られている)。第2凹面エリア27は、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Dの第2凹面エリア27の凹面形状は、ダンパーパネル13dの後面21から正面視した形状が縦方向(上下方向)へ長い六角形(多角形)である。ダンパーパネル13dの後面21の全面積に対する六角形の第2凹面エリア27の面積の割合(面積比)は、70~93%である。尚、ダンパーパネル13dの後面21の全面積に対する六角形の第2凹面エリア27の面積の好ましい割合(面積比)は、90~93%である。
ダンパーパネル13dの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13dの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Dでは、六角形に成形された第2凹面エリア27の中心26がダンパーパネル13dの後面21の中心に一致している。六角形に成形された第2凹面エリア27では、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの一方の鋭角34aがダンパーパネル13dの上端縁16に向かって凸となるように対向し、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの他方の鋭角34bがダンパーパネル13dの下端縁17に向かって凸となるように対向し、互いに対向する2辺35a,35bのうちの一方の辺35aがダンパーパネル13dの一方の外側縁18に平行して延び、互いに対向する2辺35a,35bのうちの他方の辺35bがダンパーパネル13dの他方の外側縁19に平行して延びている。六角形の第2凹面エリア27の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)がダンパーパネル13dの縦方向(上下方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13dが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い六角形に成形され、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの一方の鋭角34aがダンパーパネル13dの一方の外側縁18に向かって凸となるように対向し、互いに対向する鋭角34a,34bのうちの他方の鋭角34bがダンパーパネル13dの他方の外側縁19に向かって凸となるように対向し、互いに対向する2辺35a,35bのうちの一方の辺35aがダンパーパネル13dの上端縁16に平行して延び、互いに対向する2辺35a,35bのうちの他方の辺35bがダンパーパネル13dの下端縁17に平行して延びる。六角形の第2凹面エリア27の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)がダンパーパネル13dの横方向(幅方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Dでは、六角形に成形された第2凹面エリア27の右半分と左半分とがダンパーパネル13dの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Dでは、第2凹面エリア27の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)が第2縦中心線N2上に延びている。尚、ダンパーパネル13dが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の鋭角34a,34bどうしを結ぶ軸L6(長軸)が第2縦中心線N2に対して直交する。
鋼材ダンパー10Dでは、六角形に成形された第2凹面エリア27の互いに対向する2辺35a,35bのうちの一方の辺35aがダンパーパネル13dの後面21の一方の外側縁18近傍に位置し、第2凹面エリア27の互いに対向する2辺35a,35bのうちの他方の辺35bがダンパーパネル13dの後面21の他方の外側縁19近傍に位置しいる。尚、ダンパーパネル13dが横長に成形されている場合、六角形に成形された第2凹面エリア27の互いに対向する鋭角34a,34bのうちの一方の鋭角34a(鋭角34aを形成する2辺)がダンパーパネル13dの後面21の一方の外側縁18近傍に位置し、第2凹面エリア27の互いに対向する鋭角34a,34bのうちの他方の鋭角34b(鋭角34bを形成する2辺)がダンパーパネル13dの後面21の他方の外側縁19近傍に位置する。鋼材ダンパー10Dの六角形の第1凹面エリア24と六角形の第2凹面エリア27とは、互いに同形同大であってダンパーパネル13dの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Dは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13dの前面20の略全域において六角形に成形(形成)された第1凹面エリア24とダンパーパネル13dの後面21の略全域において六角形に成形(形成)された第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Dは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパー10Dに伝わると、ダンパーパネル13dの前面20の略全域に形成された六角形(多角形)の凹面形状の第1凹面エリア24とダンパーパネル13dの後面21の略全域に形成された六角形(多角形)の凹面形状の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13dの六角形の凹面形状の第1凹面エリア24及び六角形の凹面形状の第2凹面エリア27に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパー10Dは、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が縦方向(上下方向)へ長い六角形(多角形)の凹面形状に成形されることで、縦長(又は横長)のダンパーパネル13dの前後面20,21の略全域に第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27を形成することができ、ダンパーパネル13dの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13dの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図11は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Eの正面図であり、図12は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Eの背面図である。図11,12では、上下方向(縦方向)を矢印Xで示し、幅方向(横方向)を矢印Yで示す。尚、鋼材ダンパー10Eの縦方向及び横方向の矢視断面は、図3,4と同一に表れる。
図11,12に示す鋼材ダンパー10Eが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13eの第1凹面エリア24の凹面形状が縦方向(上下方向)へ長い八角形(多角形)に成形(形成)され、ダンパーパネル13eの第2凹面エリア27の凹面形状が縦方向(上下方向)へ長い八角形(多角形)に成形(形成)されている点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10E(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13eとから形成されている。
ダンパーパネル13eの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の第1凹面エリア24が形成されている(作られている)。第1凹面エリア24は、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Eの第1凹面エリア24の凹面形状は、ダンパーパネル13eの前面20から正面視した形状が縦方向(上下方向)へ長い八角形(多角形)である。ダンパーパネル13eの前面20の全面積に対する八角形の第1凹面エリア24の面積の割合(面積比)は、80~97%である。尚、ダンパーパネル13eの前面20の全面積に対する八角形の第1凹面エリア24の面積の好ましい割合(面積比)は、95~97%である。
ダンパーパネル13eの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13eの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Eでは、八角形に成形された第1凹面エリア24の中心26がダンパーパネル13eの前面20の中心に一致している。八角形に成形された第1凹面エリア24では、互いに対向する短辺36a,36bのうちの一方の短辺36aがダンパーパネル13eの上端縁16に平行して延び、互いに対向する短辺36a,36bのうちの他方の短辺36bがダンパーパネル13eの下端縁17に平行して延びているとともに、互いに対向する長辺37a,37bのうちの一方の長辺37aがダンパーパネル13eの一方の外側縁18に平行して延び、互いに対向する長辺37a,37bのうちの他方の長辺37bがダンパーパネル13eの他方の外側縁19に平行して延びている。八角形の第1凹面エリア24の短辺36a,36bの中央どうしを結ぶ軸L7(長軸)がダンパーパネル13eの縦方向(上下方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13eが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い八角形に成形され、互いに対向する短辺36a,36bのうちの一方の短辺36aがダンパーパネル13eの一方の外側縁18に平行して延び、互いに対向する短辺36a,36bのうちの他方の短辺36bがダンパーパネル13eの他方の外側縁19に平行して延びるとともに、互いに対向する長辺37a,37bのうちの一方の長辺37aがダンパーパネル13eの上端縁16に平行して延び、互いに対向する長辺37a,37bのうちの他方の長辺37bがダンパーパネル13eの下端縁17に平行して延びる。八角形の第1凹面エリア24の短辺36a,36bの中央どうしを結ぶ軸L7(長軸)がダンパーパネル13eの横方向(幅方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Eでは、八角形に成形された第1凹面エリア24の右半分と左半分とがダンパーパネル13eの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Eでは、第1凹面エリア24の短辺36a,36bどうしを結ぶ軸L7(長軸)が第1縦中心線N1上に延びている。尚、ダンパーパネル13eが横長に成形されている場合、第1凹面エリア24の短辺36a,36bどうしを結ぶ軸L7(長軸)が第1縦中心線N1に対して直交する。
鋼材ダンパー10Eでは、八角形に成形された第1凹面エリア24の互いに対向する長辺37a,37bのうちの一方の長辺37aがダンパーパネル13eの前面20の一方の外側縁18近傍に位置し、第1凹面エリアの互いに対向する長辺37a,37bのうちの他方の長辺37bがダンパーパネル13eの前面20の他方の外側縁19近傍に位置している。尚、ダンパーパネル13eが横長に成形されている場合、八角形に成形された第1凹面エリア24の互いに対向する短辺36a,36bのうちの一方の短辺36aがダンパーパネル13eの前面20の一方の外側縁18近傍に位置し、第1凹面エリア24の互いに対向する短辺36a,36bのうちの他方の短辺36bがダンパーパネル13eの前面20の他方の外側縁19近傍に位置する。
ダンパーパネル13eの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の第2凹面エリア27が形成されている(作られている)。第2凹面エリア27は、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって次第に大きくなっている(図3,4参照)。鋼材ダンパー10Eの第2凹面エリア27の凹面形状は、ダンパーパネル13eの後面21から正面視した形状が縦方向(上下方向)へ長い八角形(多角形)である。ダンパーパネル13eの後面21の全面積に対する八角形の第2凹面エリア27の面積の割合(面積比)は、80~97%である。尚、ダンパーパネル13eの後面21の全面積に対する八角形の第2凹面エリア27の面積の好ましい割合(面積比)は、95~97%である。
ダンパーパネル13eの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状である(図3,4参照)。尚、ダンパーパネル13eの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視した第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27の外周縁25から中心26に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Eでは、八角形に成形された第2凹面エリア27の中心26がダンパーパネル13eの前面20の中心に一致している。八角形に成形された第2凹面エリア27では、互いに対向する短辺36a,36bのうちの一方の短辺36aがダンパーパネル13eの上端縁16に平行して延び、互いに対向する短辺36a,36bのうちの他方の短辺36bがダンパーパネル13eの下端縁17に平行して延びているとともに、互いに対向する長辺37a,37bのうちの一方の長辺37aがダンパーパネル13eの一方の外側縁18に平行して延び、互いに対向する長辺37a,37bのうちの他方の長辺37bがダンパーパネル13eの他方の外側縁19に平行して延びている。八角形の第2凹面エリア27の短辺36a,36bの中央どうしを結ぶ軸L7(長軸)がダンパーパネル13eの縦方向(上下方向)へ延在している。
尚、ダンパーパネル13eが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の凹面形状が横方向(幅方向)へ長い八角形に成形され、互いに対向する短辺36a,36bのうちの一方の短辺36aがダンパーパネル13eの一方の外側縁18に平行して延び、互いに対向する短辺36a,36bのうちの他方の短辺36bがダンパーパネル13eの他方の外側縁19に平行して延びるとともに、互いに対向する長辺37a,37bのうちの一方の長辺37aがダンパーパネル13eの上端縁16に平行して延び、互いに対向する長辺37a,37bのうちの他方の長辺37bがダンパーパネル13eの下端縁17に平行して延びる。八角形の第2凹面エリア27の短辺36a,36bの中央どうしを結ぶ軸L7(長軸)がダンパーパネル13eの横方向(幅方向)へ延在する。
鋼材ダンパー10Eでは、八角形に成形された第2凹面エリア27の右半分と左半分とがダンパーパネル13eの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。鋼材ダンパー10Eでは、第2凹面エリア27の短辺36a,36bどうしを結ぶ軸L7(長軸)が第2縦中心線N2上に延びている。尚、ダンパーパネル13eが横長に成形されている場合、第2凹面エリア27の短辺36a,36bどうしを結ぶ軸L7(長軸)が第2縦中心線N2に対して直交する。
鋼材ダンパー10Eでは、八角形に成形された第2凹面エリア27の互いに対向する長辺37a,37bのうちの一方の長辺37aがダンパーパネル13eの後面21の一方の外側縁18近傍に位置し、第2凹面エリア27の互いに対向する長辺37a,37bのうちの他方の長辺37bがダンパーパネル13eの後面21の他方の外側縁19近傍に位置している。尚、ダンパーパネル13eが横長に成形されている場合、八角形に成形された第2凹面エリア27の互いに対向する短辺36a,36bのうちの一方の短辺36aがダンパーパネル13eの後面21の一方の外側縁18近傍に位置し、第2凹面エリア27の互いに対向する短辺36a,36bのうちの他方の短辺36bがダンパーパネル13eの後面21の他方の外側縁19近傍に位置する。鋼材ダンパー10Eの八角形の第1凹面エリア24と八角形の第2凹面エリア27とは、互いに同形同大であってダンパーパネル13eの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Eは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13eの前面20の略全域において八角形に成形(形成)された第1凹面エリア24とダンパーパネル13eの後面21の略全域において八角形に成形(形成)された第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Eは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパー10Eに伝わると、ダンパーパネル13eの前面20の略全域に形成された八角形(多角形)の凹面形状の第1凹面エリア24とダンパーパネル13eの後面21の略全域に形成された八角形(多角形)の凹面形状の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13eの八角形の凹面形状の第1凹面エリア24及び八角形の凹面形状の第2凹面エリア27に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパー10Eは、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が縦方向(上下方向)へ長い八角形(多角形)の凹面形状に成形されることで、縦長(又は横長)のダンパーパネル13eの前後面20,21の略全域に第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27を形成することができ、ダンパーパネル13eの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13eの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図13は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Fの正面図であり、図14は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Fの背面図である。図15は、図13のC-C線矢視断面図であり、図16は、図13のD-D線矢視断面図である。図13~図16では、上下方向(縦方向)を矢印X、幅方向(横方向)を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。
図13,14に示す鋼材ダンパー10Fが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13fの第1凹面エリア24の凹面形状が真円であり、真円からなる3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cが縦方向(上下方向)へ並び、ダンパーパネル13fの第2凹面エリア27の凹面形状が真円であり、真円からなる3つ(複数)の第2凹面エリア27a~27cが縦方向(上下方向)へ並んでいる点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10F(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13fとから形成されている。
ダンパーパネル13fの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cが形成されている(作られている)。それら第1凹面エリア24a~24cは、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24a~24cの円周(外周縁)から中心に向かって次第に大きくなっている。鋼材ダンパー10Fのそれら第1凹面エリア24a~24cの凹面形状は、ダンパーパネル13fの前面20から正面視した形状が所定面積の真円である。
ダンパーパネル13fでは、真円からなる第1凹面エリア24a~24cの3つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13fの前面20において縦方向(上下方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並んでいる。ダンパーパネル13fの前面20の全面積に対する第1凹面エリア24a~24cの面積の割合(面積比)は、80~95%である。尚、ダンパーパネル13fの前面20の全面積に対する第1凹面エリア24a~24cの面積の好ましい割合(面積比)は、93~95%である。
真円の3つの第1凹面エリア24a~24cのうちの真ん中に位置する真円の第1凹面エリア24bがダンパーパネル13fの前面20の中央に位置し、他の2つの第1凹面エリア24a,24cのうちの一方の真円の第1凹面エリア24aが真ん中に位置する第1凹面エリア24bから上下方向上方に連なってダンパーパネル13fの上端縁16の側に位置し、他の2つの第1凹面エリア24a,24cのうちの他方の真円の第1凹面エリア24cが真ん中に位置する第1凹面エリア24bから上下方向下方に連なってダンパーパネル13fの下端縁17の側に位置している。真ん中に位置する第1凹面エリア24bに対して上下方向上方に連なる第1凹面エリア24aと上下方向下方に連なる第1凹面エリア24cとは、それら第1凹面エリア24a,24cの円周(外周縁)が真ん中の第1凹面エリア24bの中心において当接し、上下方向上方に連なる第1凹面エリア24aの略下半分と上下方向下方に連なる第1凹面エリア24cの略上半分とが真ん中の第1凹面エリア24bに重なっている。
それら3つの第1凹面エリア24a~24cでは、ダンパーパネル13fの真ん中に位置する第1凹面エリア24bの半径がダンパーパネル13fの上端縁16の側に位置する第1凹面エリア24aの半径及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24cの半径よりも大きく、真ん中に位置する第1凹面エリア24aの面積がダンパーパネル13fの上端縁16の側に位置する第1凹面エリア24aの面積及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24cの面積よりも大きい。更に、第1凹面エリア24bの前面20から後面21に向かっての凹み寸法が第1凹面エリア24a及び第1凹面エリア24cの前面20から後面21に向かっての凹み寸法よりも大きい。
尚、ダンパーパネル13fの真ん中に位置する第1凹面エリア24aの半径とダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24a,24cの半径とが同一であり、真ん中に位置する第1凹面エリア24bの面積とダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24a,24cの面積とが同一であってもよい。第1凹面エリア24bの前面20から後面21に向かっての凹み寸法と第1凹面エリア24a及び第1凹面エリア24cの前面20から後面21に向かっての凹み寸法とが同一であってもよい。
又、ダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24a,24cの半径がダンパーパネル13fの真ん中に位置する第1凹面エリア24bの半径よりも大きく、ダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24a,24cの面積が真ん中に位置する第1凹面エリア24bの面積よりも大きくてもよい。第1凹面エリア24a及び第1凹面エリア24cの前面20から後面21に向かっての凹み寸法が第1凹面エリア24bの前面20から後面21に向かっての凹み寸法よりも大きくてもよい。
尚、ダンパーパネル13fが横長に成形されている場合、真円からなる第1凹面エリア24a~24cの3つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13fの前面20において横方向(幅方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並ぶ。真円の3つの第1凹面エリア24a~24cのうちの真ん中に位置する真円の第1凹面エリア24bがダンパーパネル13fの前面20の中央に位置し、他の2つの第1凹面エリア24a,24cのうちの一方の真円の第1凹面エリア24aが真ん中に位置する第1凹面エリア24bから横方向左方に連なってダンパーパネル13fの一方の外側縁18の側に位置し、他の2つの第1凹面エリア24a,24cのうちの他方の真円の第1凹面エリア24cが真ん中に位置する第1凹面エリア24bから横方向右方に連なってダンパーパネル13fの他方の外側縁19の側に位置する。真ん中に位置する第1凹面エリア24bに対して横方向左方に連なる第1凹面エリア24aと横方向右方に連なる第1凹面エリア24cとは、それら第1凹面エリア24a,24cの円周が真ん中の第1凹面エリア24bの中心において当接し、横方向左方に連なる第1凹面エリア24aの略下半分と横方向右方に連なる第1凹面エリア24cの略上半分とが真ん中の第1凹面エリア24bに重なる。
ダンパーパネル13fの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら3つの第1凹面エリア24a~24cの形状は、図15,16に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13fの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら3つの第1凹面エリア24a~24cの形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24a~24cの外周縁(円周)から中心に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Fでは、縦方向(上下方向)へ並ぶ真円の3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cのうちのダンパーパネル13fの前面20の真ん中に位置する第1凹面エリア24bの中心がダンパーパネル13fの前面20の中心に一致し、縦方向へ並ぶ真円の3つの第1凹面エリア24a~24cの右半分と左半分とがダンパーパネル13fの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。真円のそれら第1凹面エリア24a~24cの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13fの前面20の両外側縁18,19近傍に位置している。
尚、ダンパーパネル13fが横長に成形されている場合、横方向(幅方向)へ並ぶ真円の3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cのうちのダンパーパネル13fの前面20の真ん中に位置する第1凹面エリア24aの中心がダンパーパネル13fの前面20の中心に一致し、横方向へ並ぶ真円の3つの第1凹面エリア24a~24cの右半分と左半分とがダンパーパネル13fの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)になる。真円のそれら第1凹面エリア24a~24cの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13fの前面20の両外側縁18,19近傍に位置する。
ダンパーパネル13fの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の3つ(複数)第2凹面エリア27a~27cが形成されている(作られている)。それら第2凹面エリア27a~27cは、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27a~27cの外周縁から中心に向かって次第に大きくなっている。鋼材ダンパー10Fのそれら第2凹面エリア27a~27cの凹面形状は、ダンパーパネル13fの後面21から正面視した形状が所定面積の真円である。
ダンパーパネル13fでは、真円からなる第2凹面エリア27a~27cの3つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13fの後面21において縦方向(上下方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並んでいる。ダンパーパネル13fの後面21の全面積に対する第2凹面エリア27a~27cの面積の割合(面積比)は、80~95%である。尚、ダンパーパネル13fの後面21の全面積に対する第2凹面エリア27a~27cの面積の好ましい割合(面積比)は、93~95%である。
真円の3つの第2凹面エリア27a~27cのうちの真ん中に位置する真円の第2凹面エリア27bがダンパーパネル13fの後面21の中央に位置し、他の2つの第2凹面エリア27a,27cのうちの一方の真円の第2凹面エリア27aが真ん中に位置する第2凹面エリア27bから上下方向上方に連なってダンパーパネル13fの上端縁16の側に位置し、他の2つの第2凹面エリア27a,27cのうちの他方の真円の第2凹面エリア27cが真ん中に位置する第2凹面エリア27bから上下方向下方に連なってダンパーパネル13fの下端縁17の側に位置している。真ん中に位置する第2凹面エリア27bに対して上下方向上方に連なる第2凹面エリア27aと上下方向下方に連なる第2凹面エリア27bとは、それら第2凹面エリア27a,27cの円周(外周縁)が真ん中の第2凹面エリア27bの中心において当接し、上下方向上方に連なる第2凹面エリア27aの略下半分と上下方向下方に連なる第2凹面エリア27cの略上半分とが真ん中の第1凹面エリア27bに重なっている。
それら3つの第2凹面エリア27a~27cでは、ダンパーパネル13fの真ん中に位置する第2凹面エリア27bの半径がダンパーパネル13fの上端縁16の側に位置する第2凹面エリア27aの半径及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27cの半径よりも大きく、真ん中に位置する第2凹面エリア27bの面積がダンパーパネル13fの上端縁16の側に位置する第2凹面エリア27aの面積及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27cの面積よりも大きい。更に、第2凹面エリア27bの後面21から前面20に向かっての凹み寸法が第2凹面エリア27a及び第2凹面エリア27cの後面21から前面20に向かっての凹み寸法よりも大きい。
尚、ダンパーパネル13fの真ん中に位置する第2凹面エリア27bの半径とダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27a,27cの半径とが同一であり、真ん中に位置する第2凹面エリア27bの面積とダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27a,27cの面積とが同一であってもよい。第2凹面エリア27bの後面21から前面20に向かっての凹み寸法と第2凹面エリア27a及び第2凹面エリア27cの後面21から前面20に向かっての凹み寸法とが同一であってもよい。
又、ダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27a,27cの半径がダンパーパネル13fの真ん中に位置する第2凹面エリア27bの半径よりも大きく、ダンパーパネル13fの上端縁16及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27a,27cの面積が真ん中に位置する第2凹面エリア27bの面積よりも大きくてもよい。第2凹面エリア27a及び第2凹面エリア27cの後面21から前面20に向かっての凹み寸法が第2凹面エリア27bの後面21から前面20に向かっての凹み寸法よりも大きくてもよい。
尚、ダンパーパネル13fが横長に成形されている場合、真円からなる第2凹面エリア27a~27cの3つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13fの後面21において横方向(幅方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並ぶ。真円の3つの第2凹面エリア27a~27cのうちの真ん中に位置する真円の第2凹面エリア27bがダンパーパネル13fの後面21の中央に位置し、他の2つの第2凹面エリア27a,27cのうちの一方の真円の第2凹面エリア27aが真ん中に位置する第2凹面エリア27bから横方向左方に連なってダンパーパネル13fの一方の外側縁18の側に位置し、他の2つの第2凹面エリア27a,27cのうちの他方の真円の第2凹面エリア27cが真ん中に位置する第2凹面エリア27bから横方向右方に連なってダンパーパネル13fの他方の外側縁19の側に位置する。真ん中に位置する第2凹面エリア27bに対して横方向左方に連なる第2凹面エリア27aと横方向右方に連なる第2凹面エリア27cとは、それら第2凹面エリア27a,27cの円周(外周縁)が真ん中の第2凹面エリア27bの中心において当接し、横方向左方に連なる第2凹面エリア27aの略下半分と横方向右方に連なる第2凹面エリア27cも略上半分とが真ん中の第2凹面エリア27bに重なる。
ダンパーパネル13fの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら3つの第2凹面エリア27a~27cの形状は、図15,16に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13fの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら3つの第2凹面エリア27a~27cの形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27a~27cの円周(外周縁)から中心に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Fでは、縦方向(上下方向)へ並ぶ真円の3つ(複数)の第2凹面エリア27a~27cのうちのダンパーパネル13fの後面21の真ん中に位置する第2凹面エリア27bの中心がダンパーパネル13fの後面21の中心に一致し、縦方向へ並ぶ真円の複数の第2凹面エリア27a~27cの右半分と左半分とがダンパーパネル13fの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。真円のそれら第2凹面エリア27a~27cの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13fの後面21の両外側縁18,19近傍に位置している。
尚、ダンパーパネル13fが横長に成形されている場合、横方向(幅方向)へ並ぶ真円の複数の第2凹面エリア27a~27cのうちのダンパーパネル13fの後面21の真ん中に位置する第2凹面エリア27bの中心がダンパーパネル13fの後面21の中心に一致し、横方向へ並ぶ真円の複数の第2凹面エリア27a~27cの右半分と左半分とがダンパーパネル13fの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)になる。真円のそれら第2凹面エリア27a~27cの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13fの後面21の両外側縁18,19近傍に位置する。鋼材ダンパー10Fの縦方向へ並ぶ3つの第1凹面エリア24a~24cと縦方向へ並ぶ3つの第2凹面エリア27a~27cとは、互いに同形同大であってダンパーパネル13fの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Fは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13fの前面20の略全域に成形(形成)された縦方向へ並ぶ真円の3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cとダンパーパネル13fの後面21の略全域に成形(形成)された縦方向へ並ぶ真円の3つ(複数)の第2凹面エリア27a~27cとのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24a~24c及び第2凹面エリア27a~27cが制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Fは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパー10Fに伝わると、ダンパーパネル13fの前面20の略全域に形成された縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並ぶ真円の3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cとダンパーパネル13fの後面21の略全域に形成された縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並ぶ真円の3つ(複数)の第2凹面エリア27a~27cとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、それら第1凹面エリア24a~24c及びそれら第2凹面エリア27a~27cが制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13fの真円の凹面形状の3つの第1凹面エリア24a~24c及び真円の凹面形状の3つの第2凹面エリア27a~27cに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、それら第1凹面エリア24a~24c及びそれら第2凹面エリア27a~27cの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパー10Fは、それら第1凹面エリア24a~24c及びそれら第2凹面エリア27a~27cが真円に成形され、真円の凹面形状の3つ(複数)の第1凹面エリア24a~24cがダンパーパネル13fの前面20において縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並び、真円の凹面形状の3つ(複数)の第2凹面エリア27a~27cがダンパーパネル13fの後面21において縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並ぶことで、それら第1凹面エリア24a~24c及びそれら第2凹面エリア27a~27cが真円に成形されたとしても、縦長(又は横長)のダンパーパネル13fの前後面20,21の略全域にそれら第1凹面エリア24a~24c及びそれら第2凹面エリア27a~27cを形成することができ、ダンパーパネル13fの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13jの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図17は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Gの正面図であり、図18は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Gの背面図である。図19は、図17のE-E線矢視断面図であり、図20は、図17のF-F線矢視断面図である。図17~図20では、上下方向(縦方向)を矢印X、幅方向(横方向)を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。尚、鋼材ダンパー10Fでは、真円の3つの第1凹面エリア24a~24c及びが第2凹面エリア27a~27c縦方向(上下方向)へ並び、鋼材ダンパー10Gでは、真円の5つの第1凹面エリア24a~24e及び第2凹面エリア27a~27eが縦方向(上下方向)へ並んでいるが、第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の数に特に限定はなく、4つや6つ以上の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が縦方向(又は横方向)へ並んでいてもよい。
図17,18に示す鋼材ダンパー10Gが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13gの第1凹面エリア24の凹面形状が真円であり、真円からなる5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eが縦方向(上下方向)へ並び、ダンパーパネル13gの第2凹面エリア27の凹面形状が真円であり、真円からなる5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eが縦方向(上下方向)へ並んでいる点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10G(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13gとから形成されている。
ダンパーパネル13gの前面20の略全域には、前面20から後面21に向かって凹む所定面積の5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eが形成されている(作られている)。それら第1凹面エリア24a~24eは、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24a~24eの円周(外周縁)から中心に向かって次第に大きくなっている。鋼材ダンパー10Gのそれら第1凹面エリア24a~24eの凹面形状は、ダンパーパネル13gの前面20から正面視した形状が所定面積の真円である。
ダンパーパネル13gでは、真円からなる第1凹面エリア24a~24eの5つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13gの前面20において縦方向(上下方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並んでいる。ダンパーパネル13gの前面20の全面積に対する第1凹面エリア24a~24eの面積の割合(面積比)は、80~95%である。尚、ダンパーパネル13gの前面20の全面積に対する第1凹面エリア24a~24eの面積好ましい割合(面積比)は、93~95%である。
真円の5つの第1凹面エリア24a~24eのうちの真ん中に位置する第1凹面エリア24cがダンパーパネル13gの前面20の中央に位置している。他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eは、真円の1つの第1凹面エリア24aが真ん中に位置する第1凹面エリア24cから上下方向上方に連なってダンパーパネル13gの上端縁16の側に位置し、真円の1つの第1凹面エリア24bが真ん中に位置する第1凹面エリア24cと上端縁16の側に位置する第1凹面エリア24aとに重なり、真円の1つの第1凹面エリア24eが真ん中に位置する第1凹面エリア24cから上下方向下方に連なってダンパーパネル13gの下端縁17の側に位置し、真円の1つの第1凹面エリア24dが真ん中に位置する第1凹面エリア24cと下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24eとに重なっている。ダンパーパネル13gの上端縁16の側に位置する第1凹面エリア24aの略半分が真ん中の第1凹面エリア24cに重なり、ダンパーパネル13gの下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24eの略半分が真ん中の第1凹面エリア24cに重なっている。
それら5つの第1凹面エリア24a~24eでは、ダンパーパネル13gの真ん中に位置する第1凹面エリア24cの半径が他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの半径よりも大きく、真ん中に位置する第1凹面エリア24cの面積が他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの面積よりも大きい。第1凹面エリア24b,24dの半径が上端縁16及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24a,24eの半径よりも大きく、第1凹面エリア24b,24dの面積が上端縁16及び下端縁17の側に位置する第1凹面エリア24a,24eの面積よりも大きい。更に、第1凹面エリア24cの前面20から後面21に向かっての凹み寸法が第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの前面20から後面21に向かっての凹み寸法よりも大きく、第1凹面エリア24b,24dの前面20から後面21に向かっての凹み寸法が第1凹面エリア24a,24eの前面20から後面21に向かっての凹み寸法よりも大きい。
尚、ダンパーパネル13gの真ん中に位置する第1凹面エリア24cの半径と他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの半径とが同一であり、真ん中に位置する第1凹面エリア24cの面積と他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの面積とが同一であってもよい。真ん中に位置する第1凹面エリア24cの前面20から後面21に向かっての凹み寸法と他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの前面20から後面21に向かっての凹み寸法とが同一であってもよい。
又、他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eのうちの少なくとも2つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの半径がダンパーパネル13gの真ん中に位置する第1凹面エリア24cの半径よりも大きく、他の4つの第1凹面エリア第1凹面エリア24a,24b,24d,24eのうちの少なくとも2つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの面積が真ん中に位置する第1凹面エリア24cの面積よりも大きくてもよい。他の4つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eのうちの少なくとも2つの第1凹面エリア24a,24b,24d,24eの前面20から後面21に向かっての凹み寸法が第1凹面エリア24cの前面20から後面21に向かっての凹み寸法よりも大きくてもよい。
尚、ダンパーパネル13gが横長に成形されている場合、真円からなる第1凹面エリア24a~24eの5つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13gの前面20において横方向(幅方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並ぶ。真円の5つの第1凹面エリア24a~24eのうちの真ん中に位置する第1凹面エリア24cがダンパーパネル13gの前面20の中央に位置し、真円の1つの第1凹面エリア24aが真ん中に位置する第1凹面エリア24cから横方向左方に連なってダンパーパネル13gの一方の外側縁18の側に位置し、真円の1つの第1凹面エリア24bが真ん中に位置する第1凹面エリア24cと一方の外側縁18の側に位置する第1凹面エリア24aとに重なり、真円の1つの第1凹面エリア24eが真ん中に位置する第1凹面エリア24cから横方向右方に連なってダンパーパネル13gの他方の外側縁19の側に位置し、真円の1つの第1凹面エリア24dが真ん中に位置する第1凹面エリア24cと他方の外側縁19の側に位置する第1凹面エリア24eとに重なる。横方向左方に連なる第1凹面エリア24aの略下半分と横方向右方に連なる第1凹面エリア24eも略上半分とが真ん中の第1凹面エリア24cに重なる。
ダンパーパネル13gの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら5つの第1凹面エリア24a~24eの形状は、図19,20に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13gの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら5つの第1凹面エリア24a~24eの形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24a~24eの円周(外周縁)から中心に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Gでは、縦方向(上下方向)へ並ぶ真円の5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eのうちのダンパーパネル13gの前面20の真ん中に位置する第1凹面エリア24cの中心がダンパーパネル13gの前面20の中心に一致し、縦方向へ並ぶ真円の5つの第1凹面エリア24a~24eの右半分と左半分とがダンパーパネル13gの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。真円のそれら第1凹面エリア24a~24eの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13gの前面20の両外側縁18,19近傍に位置している。
尚、ダンパーパネル13gが横長に成形されている場合、横方向(幅方向)へ並ぶ真円の5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eのうちのダンパーパネル13gの前面20の真ん中に位置する第1凹面エリア24cの中心がダンパーパネル13gの前面20の中心に一致し、横方向へ並ぶ真円の5つの第1凹面エリア24a~24eの右半分と左半分とがダンパーパネル13gの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)になる。真円のそれら第1凹面エリア24a~24eの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13gの前面20の両外側縁18,19近傍に位置する。
ダンパーパネル13gの後面21の略全域には、後面21から前面20に向かって凹む所定面積の5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eが形成されている(作られている)。それら第2凹面エリア27a~27eは、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27a~27eの円周(外周縁)から中心に向かって次第に大きくなっている。鋼材ダンパー10Gのそれら第2凹面エリア27a~27eの凹面形状は、ダンパーパネル13kの後面18から正面視した形状が所定面積の真円である。
ダンパーパネル13gでは、真円からなる第2凹面エリア27a~27eの5つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13gの後面21において縦方向(上下方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並んでいる。ダンパーパネル13gの後面21の全面積に対する第2凹面エリア27a~27cの面積の割合(面積比)は、80~95%である。尚、ダンパーパネル13gの後面21の全面積に対する第2凹面エリア27a~27cの面積好ましい割合(面積比)は、93~95%である。
真円の5つの第2凹面エリア27a~27cのうちの真ん中に位置する第2凹面エリア27cがダンパーパネル13gの後面21の中央に位置している。他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eは、真円の1つの第2凹面エリア27aが真ん中に位置する第2凹面エリア27cから上下方向上方に連なってダンパーパネル13gの上端縁16の側に位置し、真円の1つの第2凹面エリア27bが真ん中に位置する第2凹面エリア27cと上端縁16の側に位置する第2凹面エリア27aとに重なり、真円の1つの第2凹面エリア27eが真ん中に位置する第2凹面エリア27cから上下方向下方に連なってダンパーパネル13gの下端縁17の側に位置し、真円の1つの第2凹面エリア27dが真ん中に位置する第2凹面エリア27cと下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27eとに重なっている。ダンパーパネル13gの上端縁16の側に位置する第2凹面エリア27aの略半分が真ん中の第2凹面エリア27cに重なり、ダンパーパネル13gの下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27eの略半分が真ん中の第2凹面エリア27cに重なっている。
それら5つの第2凹面エリア27a~27eでは、ダンパーパネル13gの真ん中に位置する第2凹面エリア27cの半径が他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの半径よりも大きく、真ん中に位置する第2凹面エリア27cの面積が他の4つの第1凹面エリア27a,27b,27d,27eの面積よりも大きい。第2凹面エリア27b,27dの半径が上端縁16及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27a,27eの半径よりも大きく、第2凹面エリア27b,27dの面積が上端縁16及び下端縁17の側に位置する第2凹面エリア27a,27eの面積よりも大きい。更に、第2凹面エリア27cの後面21から前面20に向かっての凹み寸法が第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの後面21から前面20に向かっての凹み寸法よりも大きく、第2凹面エリア27b,27dの後面21から前面20に向かっての凹み寸法が第2凹面エリア27a,27eの後面21から前面20に向かっての凹み寸法よりも大きい。
尚、ダンパーパネル13gの真ん中に位置する第2凹面エリア27cの半径と他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの半径とが同一であり、真ん中に位置する第2凹面エリア27cの面積と他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの面積とが同一であってもよい。真ん中に位置する第2凹面エリア27cの後面21から前面20に向かっての凹み寸法と他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの後面21から前面20に向かっての凹み寸法とが同一であってもよい。
又、他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eのうちの少なくとも2つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの半径がダンパーパネル13gの真ん中に位置する第2凹面エリア27cの半径よりも大きく、他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eのうちの少なくとも2つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの面積が真ん中に位置する第2凹面エリア27cの面積よりも大きくてもよい。他の4つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eのうちの少なくとも2つの第2凹面エリア27a,27b,27d,27eの後面21から前面20に向かっての凹み寸法が第2凹面エリア27cの後面21から前面20に向かっての凹み寸法よりも大きくてもよい。
尚、ダンパーパネル13gが横長に成形されている場合、真円からなる第2凹面エリア27a~27eの5つ(複数)が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13gの後面21において横方向(幅方向)へ所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並ぶ。真円の5つの第2凹面エリア27a~27eのうちの真ん中に位置する第2凹面エリア27cがダンパーパネル13gの後面21の中央に位置し、真円の1つの第2凹面エリア27aが真ん中に位置する第2凹面エリア27cから横方向左方に連なってダンパーパネル13gの一方の外側縁18の側に位置し、真円の1つの第2凹面エリア27bが真ん中に位置する第2凹面エリア27cと一方の外側縁18の側に位置する第2凹面エリア27aとに重なり、真円の1つの第2凹面エリア27eが真ん中に位置する第2凹面エリア27cから横方向右方に連なってダンパーパネル13gの他方の外側縁19の側に位置し、真円の1つの第2凹面エリア27dが真ん中に位置する第2凹面エリア27cと他方の外側縁19の側に位置する第2凹面エリア27eとに重なる。横方向左方に連なる第2凹面エリア27aの略下半分と横方向右方に連なる第2凹面エリア27eの略上半分とが真ん中の第2凹面エリア27cに重なる。
ダンパーパネル13gの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら5つの第2凹面エリア27a~27eの形状は、図19,20に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13gの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら5つの第2凹面エリア27a~27eの形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27a~27eの円周(外周縁)から中心に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Gでは、縦方向(上下方向)へ並ぶ真円の5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eのうちのダンパーパネル13gの後面21の真ん中に位置する第2凹面エリア27cの中心がダンパーパネル13gの後面21の中心に一致し、縦方向へ並ぶ真円の5つの第2凹面エリア27a~27eの右半分と左半分とがダンパーパネル13gの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。真円のそれら第2凹面エリア27a~27eの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13gの後面21の両外側縁18,19近傍に位置している。
尚、ダンパーパネル13gが横長に成形されている場合、横方向(幅方向)へ並ぶ真円の5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eのうちのダンパーパネル13gの後面21の真ん中に位置する第2凹面エリア27cの中心がダンパーパネル13gの後面21の中心に一致し、横方向へ並ぶ真円の5つの第2凹面エリア27a~27eの右半分と左半分とがダンパーパネル13gの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)になる。真円のそれら第2凹面エリア27a~27eの円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13gの後面21の両外側縁18,19近傍に位置する。鋼材ダンパー10Gの縦方向へ並ぶ5つの第1凹面エリア24a~24eと縦方向へ並ぶ5つの第2凹面エリア27a~27eとは、互いに同形同大であってダンパーパネル13gの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Gは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13gの前面20の略全域に成形(形成)された縦方向へ並ぶ真円の5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eとダンパーパネル13gの後面21の略全域に成形(形成)された縦方向へ並ぶ真円の5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eとのうちの少なくとも一方が塑性変形し、第1凹面エリア24a~24e及び第2凹面エリア27a~27eが制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Gは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパー10Gに伝わると、ダンパーパネル10gの前面20の略全域に形成された縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並ぶ真円の5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eとダンパーパネル13gの後面21の略全域に形成された縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並ぶ真円の5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eとのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、それら第1凹面エリア24a~24e及びそれら第2凹面エリア27a~27eが制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13gの真円の凹面形状の5つの第1凹面エリア24a~24e及び真円の凹面形状の5つの第2凹面エリア27a~27eに振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、それら第1凹面エリア24a~24e及びそれら第2凹面エリア27a~27eの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパーGは、それら第1凹面エリア24a~24e及びそれら第2凹面エリア27a~27eが真円に成形され、真円の凹面形状の5つ(複数)の第1凹面エリア24a~24eがダンパーパネル13gの前面20において縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並び、真円の凹面形状の5つ(複数)の第2凹面エリア27a~27eがダンパーパネル13gの後面21において縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並ぶことで、それら第1凹面エリア24a~24e及びそれら第2凹面エリア27a~27eが真円に成形されたとしても、縦長(又は横長)のダンパーパネル13gの前後面20,21の略全域にそれら第1凹面エリア24a~24e及びそれら第2凹面エリア27a~27eを形成することができ、ダンパーパネル13gの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13gの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図21は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Hの正面図であり、図22は、他の一例として示す鋼材ダンパー10Hの背面図である。図23は、図21のG-G線矢視断面図であり、図24は、図21のH-H線矢視断面図である。図21~図24では、上下方向(縦方向)を矢印X、幅方向(横方向)を矢印Yで示し、前後方向を矢印Zで示す。尚、ループ38a,38bを画く真円の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の数に特に限定はない。
図21,22に示す鋼材ダンパー10Hが図1のそれと異なるところは、ダンパーパネル13hの第1凹面エリア24の凹面形状が真円であり、真円からなる複数の第1凹面エリア24が部分的に重なり合った状態でループ38aを画いて並び、ダンパーパネル13hの第2凹面エリア27の凹面形状が真円であり、真円からなる複数の第2凹面エリア27が部分的に重なり合った状態でループ48bを画いて並んでいる点にあり、その他の構成は図1の鋼材ダンパー10Aのそれらと同一である。鋼材ダンパー10H(せん断型パネルダンパー)は、所定厚みを有する第1連結パネル11と、所定厚みを有して第1連結パネル11の反対側に位置する第2連結パネル12と、所定厚みを有して第1及び第2連結パネル11,12の間に延びていて縦長に成形されたダンパーパネル13hとから形成されている。
ダンパーパネル13hの前面20の略全域では、第1凹面エリア24の複数が部分的に重なり合った状態で縦方向(上下方向)へ長いループ38aを画いて並んでいる。それら第1凹面エリア24は、所定の凹面形状に成形され、前面20から後面21に向かう凹み寸法が第1凹面エリア24の円周(外周縁)から中心に向かって次第に大きくなっている。鋼材ダンパー10Hのそれら第1凹面エリア24の凹面形状は、ダンパーパネル13hの前面20から正面視した形状が所定面積の真円である。ループ38aを画いて並ぶ複数の第1凹面エリア24は同形同大(半径及び面積が同一)であり、縦方向へ長いループ38aを画く複数の第1凹面エリア24の中心がループ38aに沿って所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並んでいる。ダンパーパネル13hの前面20の全面積に対するループ38aを画く複数の第1凹面エリア24の面積の割合(面積比)は、80~95%である。尚、ダンパーパネル13hの前面20の全面積に対するループ38aを画く複数の第1凹面エリア24の面積の好ましい割合(面積比)は、93~95%である。
尚、ダンパーパネル13hが横長に成形されている場合、真円からなる第1凹面エリア24の複数が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13hの前面20において横方向(幅方向)へ長いループ38aを画いて並び、横方向へ長いループ38aを画く複数の第1凹面エリア24の中心がループ38aに沿って所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並ぶ。
ダンパーパネル13hの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら第1凹面エリア24の形状は、図23,24に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13hの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら第1凹面エリア24の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第1凹面エリア24の円周(外周縁)から中心に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Hでは、真円の複数の第1凹面エリア24によって画かれたループ38aの中心がダンパーパネル13hの前面20の中心に一致し、第1凹面エリア24の複数が画く縦方向へ長いループ38aの右半分と左半分とがダンパーパネル13hの前面20を幅方向へ二分する第1縦中心線N1(一点鎖線)に対して鏡像関係(第1縦中心線N1を挟んで線対称)にある。ループ38aを画いて並ぶ複数の第1凹面エリア24の円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13hの前面20の両外側縁18,19近傍に位置している。
ダンパーパネル13hの後面21の略全域では、第2凹面エリア27の複数が部分的に重なり合った状態で縦方向(上下方向)へ長いループ38bを画いて並んでいる。それら第2凹面エリア27は、所定の凹面形状に成形され、後面21から前面20に向かう凹み寸法が第2凹面エリア27の円周(外周縁)から中心に向かって次第に大きくなっている。鋼材ダンパー10Hのそれら第2凹面エリア27の凹面形状は、ダンパーパネル13hの後面21から正面視した形状が所定面積の真円である。ループ38bを画いて並ぶ複数の第2凹面エリア27は同形同大(半径及び面積が同一)であり、縦方向へ長いループ38bを画く複数の第2凹面エリア27の中心がループ38bに沿って所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並んでいる。ダンパーパネル13hの後面21の全面積に対するループ38bを画く複数の第2凹面エリア27の面積の割合(面積比)は、80~95%である。尚、ダンパーパネル13hの後面21の全面積に対するループ38bを画く複数の第2凹面エリア27の面積の好ましい割合(面積比)は、93~95%である。
尚、ダンパーパネル13hが横長に成形されている場合、真円からなる第2凹面エリア27の複数が部分的に重なり合った状態でダンパーパネル13hの後面21において横方向(幅方向)へ長いループ38bを画いて並び、横方向へ長いループ38bを画く複数の第2凹面エリア27の中心がループ38bに沿って所定寸法離間(等間隔離間又は異なる間隔離間)して並ぶ。
ダンパーパネル13hの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら第2凹面エリア27の形状は、図23,24に示すように、凹型レンズの球面形状である。尚、ダンパーパネル13hの側方や第1及び第2連結パネル11,12の側から正面視したそれら第2凹面エリア27の形状は、凹型レンズの球面形状のみならず、凹型レンズの非球面形状(トーリック面や対称非球面、非対称非球面)であってもよく、第2凹面エリア27の円周(外周縁)から中心に向かって下り勾配に傾斜する斜面形状であってもよい。
鋼材ダンパー10Hでは、真円の複数の第2凹面エリア27によって画かれたループ38bの中心がダンパーパネル13hの後面21の中心に一致し、第2凹面エリア27の複数が画く縦方向へ長いループ38bの右半分と左半分とがダンパーパネル13hの後面21を幅方向へ二分する第2縦中心線N2(一点鎖線)に対して鏡像関係(第2縦中心線N2を挟んで線対称)にある。ループ38bを画いて並ぶ複数の第2凹面エリア27の円周(外周縁)の一部は、ダンパーパネル13hの後面21の両外側縁18,19近傍に位置している。鋼材ダンパー10Hの真円の複数の第1凹面エリア24によってダンパーパネル13hの前面20に画かれた縦方向へ長いループ38aと真円の複数の第2凹面エリア27によってダンパーパネル13hの後面21に画かれた縦方向へ長いループ38bとは、互いに同形同大であってダンパーパネル13hの前後方向へ対称形に並んでいる。
せん断パネルダンパー10Hは、地震等による振動発生時に建造物の第1構造部材(上部構造部材又は第1側部構造部材)と第2構造部材(下部構造部材又は第2側部構造部材)との相対変位により、ダンパーパネル13hの前面20の略全域に成形(形成)されたループ38aを画く真円の複数の第1凹面エリア24とダンパーパネル13hの後面21の略全域に成形(形成)されたループ38bを画く真円の複数の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が塑性変形し、それら第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27が制震機能を発揮する。
鋼材ダンパー10Hは、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして鋼材ダンパーに伝わると、ダンパーパネル13hの前面20の略全域に形成された縦方向(上下方向)へ長いループ38aを画く真円の複数の第1凹面エリア24とダンパーパネル13hの後面21の略全域に形成された縦方向(上下方向)へ長いループ38bを画く真円の複数の第2凹面エリア27とのうちの少なくとも一方が確実に塑性変形し、ループ38aを画く真円の複数の第1凹面エリア24及びループ38bを画く真円の複数の第2凹面エリア27が制震機能を発揮するから、ダンパーパネル13hのループ38aを画く真円の凹面形状の複数の第1凹面エリア24及びループ38bを画く真円の凹面形状の複数の第2凹面エリア27に振動エネルギー(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、それら第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるとともに、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
鋼材ダンパーHは、それら第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27が真円に成形され、真円の凹面形状の複数の第1凹面エリア24がダンパーパネル13hの前面20において縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並んでループ38aを画き、真円の凹面形状の複数の第2凹面エリア27がダンパーパネル13hの後面21において縦方向(上下方向)へ部分的に重なり合った状態で並んでループ38bを画くことで、それら第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27が真円に成形されたとしても、縦長(又は横長)のダンパーパネル13hの前後面20,21の略全域にそれら第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27を形成することができ、ダンパーパネル13hの全域を塑性変形可能な領域として有効かつ最大限に利用することができるとともに、振動発生時にダンパーパネル13lの全域が塑性変形することで、振動発生時に振動エネルギー(地震エネルギー)を確実に減衰させることができる。
図25は、鋼材ダンパー10A~10Hを利用した一例として示す制震構造物60Aの正面図であり、図26は、図25の制震構造物60Aの側面図である。図27は、一例として示す第1及び第2鋼製ブラケット72,80の正面図であり、図28は、第1及び第2鋼製ブラケット72,80の上面図である。図25~図30では、ダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27の図示を省略している。
図1~図24に示す鋼材ンパー10A~10H(低降状点鋼材製鋼材ダンパー)を使用した制震構造物60A(制震構造物60B~60Dを含む)は、超高層ビルや高層ビル、中層ビル、低層ビル、RC造又はSRC造のマンション、RC造の戸建て住宅等の建造物の内壁近傍又は外壁近傍に施工され、それら建造物を地震から保護する。制震構造物60Aは、上部構造部材61(第1構造部材)及び下部構造部材62(第2構造部材)と、制震装置63とから形成されている。
上部構造部材61は、天井梁64(第1構造部材)と、天井梁64に連結されて天井梁64から下方へ延びる第1間柱65(第1取り付け部材)とから形成されている。下部構造部材62は、床梁66(第2構造部材)と、床梁66に連結されて床梁66から上方へ延びる第2間柱67(第2取り付け部材)とから形成されている。第1及び第2間柱65,67は、同形同大であり、上下方向の寸法(長さ寸法)や幅方向の寸法(幅寸法)、前後方向の寸法(厚み寸法)が同一である。第1間柱65と第2間柱67とは上下方向へ離間対向(離間正対)し、第1間柱65と第2間柱67との間にスペース68が形成されている。
第1間柱65は、建造物の天井梁64(大梁又は小梁)に連結されて天井梁64から下方へ延びる第1基礎間柱69と、第1基礎間柱69の下端縁70に連結された第1鋼材71(連結手段)とから形成されている。天井梁64や第1基礎間柱69は、プレストレスト・コンクリート製である。第1基礎間柱69を形成するプレストレスト・コンクリートは、プレテンション方式又はポストテンション方式によって施工される。尚、第1基礎間柱69が鉄筋コンクリートから作られていてもよい。又、第1間柱65(第1基礎間柱69及び第1鋼製ブラケット72)が工場においてあらかじめ製造されたプレキャストコンクリートであってもよい。
天井梁64には、図示はしていないが、複数本の鉄筋が配筋されている。第1鋼材71(連結手段)は、第1基礎間柱69の下端縁370自由端部)に連結された第1鋼製ブラケット72と、第1鋼製ブラケット72に固定された第1H形鋼73(第1形鋼)とから形成されている。第1鋼製ブラケット72は、所定厚みを有して幅方向へ延びる板状の鋼材である。尚、第1形鋼として、第1H形鋼73の他にI形鋼やT形鋼、山形鋼、溝形鋼を使用することもできる。
第1H形鋼73は、上下方向下方へ向かって垂下するように第1鋼製ブラケット72の下面に設置されている。第1H形鋼73は、第1鋼製ブラケット72の下面の幅方向中央に配置され、フランジ74とウェブ75とが第1鋼製ブラケット72の下面に溶接によって固着され、フランジ74とウェブ75とが第1鋼製ブラケット72の下面から上下方向下方へ延びている。第1H形鋼73のウェブ75は、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数のボルト孔76が穿孔(形成)されている。
第2間柱67は、建造物の床梁66(大梁又は小梁)に連結されて床梁66から上方へ延びる第2基礎間柱77と、第2基礎間柱77の上端縁78に連結された第2鋼材79(連結手段)とから形成されている。床梁66や第2基礎間柱77は、プレストレスト・コンクリート製である。第2基礎間柱77を形成するプレストレスト・コンクリートは、プレテンション方式又はポストテンション方式によって施工される。尚、第2基礎間柱77が鉄筋コンクリートから作られていてもよい。又、第2間柱67(第2基礎間柱77及び第2鋼製ブラケット80)が工場においてあらかじめ製造されたプレキャストコンクリートであってもよい。
床梁65には、図示はしていないが、複数本の鉄筋が配筋されている。第2鋼材79(連結手段)は、第2基礎間柱77の上端縁78(自由端部)に連結された第2鋼製ブラケット80と、第2鋼製ブラケット80に固定された第2H形鋼81(第2形鋼)とから形成されている。第2鋼製ブラケット80は、所定厚みを有して幅方向へ延びる板状の鋼材である。尚、第2形鋼として、第2H形鋼81の他にI形鋼やT形鋼、山形鋼、溝形鋼を使用することもできる。
第2H形鋼81は、第2鋼製ブラケット80の上面に上下方向上方へ向かって起立するように設置されている。第2H形鋼81は、第2鋼製ブラケット80の上面の幅方向中央に配置され、フランジ82とウェブ83とが第2鋼製ブラケット80の上面に溶接によって固着され、フランジ82とウェブ83とが第2鋼製ブラケット80の上面から上下方向上方へ延びている。第2H形鋼81のウェブ83には、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数のボルト孔84が穿孔(形成)されている。
制震装置63は、一対の第1スプライスプレート85及び一対の第2スプライスプレート86と、せん断パネルダンパー10A~10Hのうちのいずれかとから形成されている。それら第1及び第2スプライスプレート85,86は、同形同大の所定厚みを有する板状鋼材であり、上下方向の寸法(長さ寸法)や幅方向の寸法(幅寸法)、前後方向の寸法(厚み寸法)が同一である。第1スプライスプレート85と第2スプライスプレート86とは、上下方向へ離間対向(離間正対)し、第1間柱65と第2間柱67との間のスペース68に配置されている。第1スプライスプレート85の上端縁部(上半分)と下端縁部(下半分)とには、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数のボルト孔が穿孔され、第2スプライスプレート86の上端縁部(上半分)と下端縁部(下半分)とには、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数のボルト孔が穿孔されている。
それら第1スプライスプレート85は、第1鋼製ブラケット72の第1H形鋼73のウェブ75の両側に配置され、第1スプライスプレート85の上端縁部に穿孔されたボルト孔と第1H形鋼73のウェブ75に穿孔されたボルト孔76とに挿通又は螺着された摩擦接合用高力六角ボルト87と摩擦接合用高力六角ボルト87に螺着されたナット88とによって連結され、ウェブ75を挟み込んだ状態でウェブ75(第1間柱65の第1鋼材71)に強固に固定されている。それら第1スプライスプレート85は、前後方向へ対向し、その下端縁部が第1H形鋼73のウェブ75から上下方向下方へ延びている。
それら第2スプライスプレート86は、第2鋼製ブラケット80の第2H形鋼81のウェブ83の両側に配置され、第2スプライスプレート86の下端縁部に穿孔されたボルト孔と第2H形鋼81のウェブ83に穿孔されたボルト孔84とに挿通又は螺着された摩擦接合用高力六角ボルト87と摩擦接合用高力六角ボルト87に螺着されたナット88とによって連結され、ウェブ83を挟み込んだ状態でウェブ83(第2間柱67の第2鋼材79)に強固に固定されている。それら第2スプライスプレート86は、前後方向へ対向し、その上端縁部が第2H形鋼81のウェブ83から上下方向上方へ延びている。
鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかは、上下方向へ離間対向する第1間柱65(第1取り付け部材の自由端部)の第1鋼材71の第1H形鋼73(第1形鋼)と第2間柱67(第2取り付け部材の自由端部)の第2鋼材79の第2H形鋼81(第2形鋼)との間のスペース68に位置し、第1及び第2スプライスプレート85,86に取り付けられている。第1連結パネル11には、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数のボルト孔28が穿孔され、第2連結パネル12には、幅方向へ等間隔離間して並ぶ複数のボルト孔28が穿孔されている。鋼材ダンパー10A~10Hのダンパーパネル13a~13hは、上下方向へ離間する第1スプライスプレート85と第2スプライスプレート86との間のスペース68に位置している。
図29は、第1及び第2鋼材71,79に連結された状態で示す鋼材ダンパー10A~10Hの正面図であり、図30は、第1及び第2鋼材71,79に連結された状態で示す鋼材ダンパー10A~10Hの側面図である。図29,30では、天井梁64や第1基礎間柱69、床梁66、第2基礎間柱77に配筋された鉄筋の図示を省略している。鋼材ダンパー10A~10Hのうちのいずれかは、その第1連結パネル11がそれら第1スプライスプレート85の間に挿入された状態で第1スプライスプレート85に固定され、その第2連結パネル12がそれら第2スプライスプレート86の間に挿入された状態で第2スプライスプレート86に固定されている。
鋼材ダンパー10A~10Hの第1連結パネル11は、それに穿孔されたボルト孔及び第1スプライスプレート85に穿孔されたボルト孔に挿通又は螺着された摩擦接合用高力六角ボルト87と摩擦接合用高力六角ボルト87に螺着されたナット88とによって第1スプライスプレート85に連結されている。第1連結パネル11は、第1スプライスプレート85に挟まれた状態でそれら第1スプライスプレート85に強固に固定されている。
鋼材ダンパー10A~10Hの第2連結パネル12は、それに穿孔されたボルト孔及び第2スプライスプレート86に穿孔されたボルト孔に挿通又は螺着された摩擦接合用高力六角ボルト87と摩擦接合用高力六角ボルト87に螺着されたナット88とによって第2スプライスプレート86に連結されている。第2連結パネル12は、第2スプライスプレート86に挟まれた状態でそれら第2スプライスプレート86に強固に固定されている。ダンパー10A~10Hでは、ダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が第1及び第2間柱65,67の間のスペース68に位置している。
図25~図30に示す制震構造物60Aでは、例えば地震が発生し、地震による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして建造物に作用した場合、その外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が建造物からプレストレスト・コンクリート製(又は鉄筋コンクリート製或いはプレキャストコンクリート製)の第1及び第2基礎間柱69,77と第1及び第2鋼材71,79とを備えた第1及び第2間柱65,67に伝達され、その外力が第1及び第2鋼材71,79の第1及び第2H形鋼73,81から第1及び第2スプライスプレート85,86に伝達されるとともに、外力が第1及び第2スプライスプレート85,86から鋼材ダンパー10A~10Hに均等に伝達される。
図31は、鋼材ダンパー10A~10Hを利用した他の一例として示す制震構造物60Bの正面図である。図31では、上下方向を矢印X、幅方向(幅方向)を矢印Yで示す。図31では、ダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27の図示を省略している。矢印制震構造物60Bは、第1側部構造部材89(第1構造部材)及び第2側部構造部材90(第2構造部材)と、制震装置54とから形成されている。
第1側部構造部材89は、上下方向へ延びる第1柱91(第1構造部材)と、第1柱91に連接されて第1柱91から幅方向へ延びる第1梁92(第1取り付け部材)(天井梁又は床梁)とから形成されている。第2側部構造部材90は、上下方向へ延びる第2柱93(第2構造部材)と、第2柱93に連接されて第2柱93から幅方向へ延びる第2梁94(第2取り付け部材)(天井梁又は床梁)とから形成されている。第1梁92と第2梁94とは、天井梁又は床梁をその中央において二分することから作られている。第1梁92と第2梁94とは、幅方向へ離間対向(離間正対)し、第1梁92と第2梁94との間にスペース68が形成されている。
鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかは、幅方向へ離間対向する第1梁92(第1取り付け部材)と第2梁94(第2取り付け部材)との間のスペース68に配置されている。鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかの第1連結パネル11は、所定の連結手段(例えば、図25~図30に示す連結手段)によって第1梁92の自由端部(第1取り付け部材の自由端部)に連結・固定され、鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかの第2連結パネル12は、所定の連結手段(例えば、図25~図30に示す連結手段)によって第2梁94の自由端部(第2取り付け部材の自由端部)に連結・固定されている。鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかのダンパーパネルは13a~13hは、幅方向へ離間対向(離間正対)する第1梁92の自由端部と第2梁94の自由端部との間のスペース68に位置している。
図31に示す制震構造物60Bでは、例えば地震が発生し、地震による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして建造物に作用した場合、その外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が建造物から第1柱91(第1構造部材)を経由して第1梁92(第1取り付け部材)に伝達されるとともに、第2柱93(第2構造部材)を経由して第2梁94(第2取り付け部材)に伝達され、その外力が第1及び第2梁92,94から鋼材ダンパー10A~10Hに均等に伝達される。
図32は、鋼材ダンパー10A~10Hを利用した他の一例として示す制震構造物60Cの正面図である。図32では、上下方向を矢印X、幅方向(幅方向)を矢印Yで示す。図32では、ダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27の図示を省略している。矢印制震構造物60Cは、第1側部構造部材89(第1構造部材)及び第2側部構造部材90(第2構造部材)と、制震装置63とから形成されている。
第1側部構造部材89は、上下方向へ延びる第1柱91(第1構造部材)と、第1柱91に連接されて第1柱91から幅方向へ延びる第1壁95(第1取り付け部材)とから形成されている。第2側部構造部材90は、上下方向へ延びる第2柱93(第2構造部材)と、第2柱93に連接されて第2柱93から幅方向へ延びる第2壁96(第2取り付け部材)とから形成されている。第1壁95と第2壁96とは、壁をその中央において二分することから作られている。第1壁95と第2壁96とは、幅方向へ離間対向(離間正対)し、第1壁95と第2壁96との間にスペース68が形成されている。
鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかは、幅方向へ離間対向する第1壁95(第1取り付け部材)と第2壁96(第2取り付け部材)との間のスペース68に配置されている。鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかの第1連結パネル11は、所定の連結手段(例えば、図25~図30に示す連結手段)によって第1壁95の自由端部(第1取り付け部材の自由端部)に連結・固定され、鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかの第2連結パネル12は、所定の連結手段(例えば、図25~図30に示す連結手段)によって第2壁96の自由端部(第2取り付け部材の自由端部)に連結・固定されている。鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかのダンパーパネルは13a~13hは、幅方向へ離間対向(離間正対)する第1壁95の自由端部と第2壁96の自由端部との間のスペース68に位置している。
図32に示す制震構造物60Cでは、例えば地震が発生し、地震による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして建造物に作用した場合、その外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が建造物から第1柱91(第1構造部材)を経由して第1壁95(第1取り付け部材)に伝達されるとともに、第2柱93(第2構造部材)を経由して第2壁96(第2取り付け部材)に伝達され、その外力が第1及び第2壁95,96からせん断パネルダンパー10A~10Hに均等に伝達される。
図33は、鋼材ダンパー10A~10Hを利用した他の一例として示す制震構造物60Dの正面図である。図33では、上下方向を矢印X、幅方向(幅方向)を矢印Yで示す。図33では、ダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27の図示を省略している。矢印制震構造物60Dは、幅方向へ延びる天井梁64(第1構造部材)及び上下方向へ延びる第1間柱65(第1取り付け部材)と、幅方向へ延びる床梁66(第2構造部材)及び上下方向へ延びる第2間柱67(第1取り付け部材)と、制震装置63とから形成されている。
第1間柱65は、天井梁64と床梁66との間に位置し、その上端縁部が所定の連結手段によって天井梁64に連結・固定され、その下端縁部が所定の連結手段によって床梁66に連結・固定されている。第2間柱67は、天井梁64と床梁66との間に位置し、第1間柱65に対して幅方向へ離間対向(離間正対)している。第2間柱67は、その上端縁部が所定の連結手段によって天井梁64に連結・固定され、その下端縁部が所定の連結手段によって床梁66に連結・固定されている。第1間柱65と第2間柱67との間には、スペース68が形成されている。
鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかは、幅方向へ離間対向する第1間柱65(第1取り付け部材)と第2間柱67(第2取り付け部材)との間のスペース68に配置されている。鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかの第1連結パネル11は、所定の連結手段(例えば、図25~図30に示す連結手段)によって第1間柱65の対向側部(第1取り付け部材の対向側部)に連結・固定され、鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかの第2連結パネル12は、所定の連結手段(例えば、図25~図30に示す連結手段)によって第2間柱67の対向側部(第2取り付け部材の対向側部)に連結・固定されている。鋼材ダンパー10A~10Hのいずれかのダンパーパネルは13a~13hは、幅方向へ離間対向(離間正対)する第1間柱65の対向側部と第2間柱67の対向側部との間のスペース68に位置している。
図33に示す制震構造物60Dでは、例えば地震が発生し、地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして建造物に作用した場合、その外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が建造物から天井梁64(第1構造部材)を経由して第1間柱65(第1取り付け部材)に伝達されるとともに、床梁66(第2構造部材)を経由して第2間柱67(第1取り付け部材)に伝達され、その外力が第1及び第2間柱65,67から鋼材ダンパー10A~10Hに均等に伝達される。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図1の鋼材ダンパー10Aに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13aの縦方向(又は横方向)へ長い楕円の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の中心26から両外側縁18,19(フィレット)に向かって第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ長い楕円に成形された第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Aのダンパーパネル13aが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図5,6の鋼材ダンパー10Bに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13bの縦方向(又は横方向)へ長い小判型の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の中心26から両外側縁18,19(フィレット)に向かって第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ長い小判型の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Bのダンパーパネル13bが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図7,8の鋼材ダンパー10Cに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13cの角部31が面取りされた縦方向(又は横方向)へ長い長方形の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の中心26から両外側縁18,19(フィレット)に向かって第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が塑性変形し、角部31が面取りされた縦方向(又は横方向)へ長い長方形の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Cのダンパーパネル13cが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図9,10の鋼材ダンパー10Dに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13dの縦方向(又は横方向)へ長い六角形の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の中心26から両外側縁18,19(フィレット)に向かって第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ長い六角形の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Dのダンパーパネル13dが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図11,12の鋼材ダンパー10Eに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13eの縦方向(又は横方向)へ長い八角形の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の中心26から両外側縁18,19(フィレット)に向かって第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ長い八角形の凹面形状の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Eのダンパーパネル13eが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図13~図16の鋼材ダンパー10Fに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13fの縦方向(又は横方向)へ並ぶ3つの真円の第1凹面エリア24a~24c及び縦方向(又は横方向)へ並ぶ3つの真円の第2凹面エリア27a~27cの中心から両外側縁18,19(フィレット)に向かってそれら第1凹面エリア24a~24c及びそれら第2凹面エリア27a~27cが塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ並ぶ3つの第1凹面エリア24a~24c及び縦方向(又は横方向)へ並ぶ3つの第2凹面エリア27a~27cの塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Fのダンパーパネル13fが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図17~図20の鋼材ダンパー10Gに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13gの縦方向(又は横方向)へ並ぶ5つの真円の第1凹面エリア24a~24e及び縦方向(又は横方向)へ並ぶ5つの真円の第2凹面エリア27a~27eの中心から両外側縁18,19(フィレット)に向かってそれら第1凹面エリア24a~24e及びそれら第2凹面エリア27a~27eが塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ並ぶ5つの第1凹面エリア24a~24e及び縦方向(又は横方向)へ並ぶ5つの第2凹面エリア27a~27eの塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Gのダンパーパネル13gが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
制震構造物60A~60Dの制震装置63を形成する図21~図24の鋼材ダンパー10Hに地震等による振動発生時に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして伝達された場合、ダンパーパネル13hの縦方向(又は横方向)へ長いループ38aを画いて並ぶ複数の真円の第1凹面エリア24及び縦方向(又は横方向)へ長いループ38bを画いて並ぶ複数の真円の第2凹面エリア27の中心から両外側縁18,19(フィレット)に向かってそれら第1凹面エリア24及びそれら第2凹面エリア27が塑性変形し、縦方向(又は横方向)へ長いループ38aを画いて並ぶ複数の第1凹面エリア24及び縦方向(又は横方向)へ長いループ38bを画いて並ぶ複数の第2凹面エリア27の塑性変形によって地震エネルギー(振動エネルギー)が減衰し、鋼材ダンパー10Hのダンパーパネル13hが地震(振動)による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を吸収する。
鋼材ダンパー10A~10Hが制震構造物60A~60Dの制震装置63として建造物に設置された場合、地震等による振動発生時に建造物に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして第1構造部材(天井梁64、第1柱91)及び第2構造部材(床梁66、第2柱93)から第1取り付け部材(第1間柱65、第1梁92、第1壁95)及び第2取り付け部材(第2間柱67、第2梁94、第2壁96)に伝達され、外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が第1取り付け部材及び第2取り付け部材から鋼材ダンパー10A~10Hに均等に伝達されるから、軸力(地震エネルギー)を建造物から鋼材ダンパー10A~10Hに確実に伝達することができ、鋼材ダンパー10A~10Hの所定の凹面形状(楕円、小判型、角部が面取りされた長方形、六角形、八角形、縦方向へ部分的に重なり合った状態で並ぶ3つの真円、縦方向へ部分的に重なり合った状態で並ぶ5つの真円、縦方向へ長いループを画く複数の真円)の第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27を有するダンパーパネル13a~13hの全体が外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)によって均等かつ確実に塑性変形し、鋼材ダンパー10A~10Hのダンパーパネル13a~13hに地震等の振動による外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)(地震エネルギー)を効率よく吸収させることができ、鋼材ダンパー10A~10Hのダンパーパネル13a~13hの塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができる。
プレストレスト・コンクリート製(又は鉄筋コンクリート製或いはプレキャストコンクリート製)の第1及び第2基礎間柱69,77と第1及び第2鋼材71,79とを備えた第1及び第2間柱65,67を有する制震構造物60A~60Dは、地震等による振動発生時に建造物に作用する外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして建造物から第1及び第2間柱65,67に伝達され、外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が第1及び第2鋼材71,79の第1及び第2H形鋼73,81から第1及び第2スプライスプレート85,86に伝達されるとともに、その外力が第1及び第2スプライスプレート85,86から鋼材ダンパー10A~10Hに均等に伝達されるから、外力を建造物から鋼材ダンパー10A~10Hに確実に伝達することができ、鋼材ダンパー10A~10Hのダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が外力によって均等かつ確実に塑性変形し、更に、ダンパーパネル13a~13hが第1スプライスプレート85と第2スプライスプレート86との間のスペース68に位置しているから、振動(地震)による外力の伝達時におけるダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を妨げる障害がなく、地震等による振動発生時にダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が自由に塑性変形し、鋼材ダンパー10A~10Hに地震エネルギーを効率よく吸収させることができ、鋼材ダンパー10A~10Hのダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができる。
制震構造物60A~60Dは、振動(地震)による外力がせん断力、軸力、曲げモーメントとして建造物から第1構造部材(天井梁64、第1柱91)及び第2構造部材(床梁66、第2柱93)から第1取り付け部材(第1間柱65、第1梁92、第1壁95)及び第2取り付け部材(第2間柱67、第2梁94、第2壁96)に伝達され、外力(せん断力、軸力、曲げモーメント)が第1取り付け部材及び第2取り付け部材から第1及び第2H形鋼71,79や第1及び第2スプライスプレート85,86を介してせん断パネルダンパー10A~10Hに円滑かつ均一に伝達され、鋼材ダンパー10A~10Hのダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27の塑性変形を利用して振動エネルギー(地震エネルギー)を十分に減衰させることができるから、振動(地震)による建造物の変形や損傷を最小限にすることができる。
制震構造物60A~60Dは、振動(地震)発生後にダンパーパネル13a~13hの第1凹面エリア24及び第2凹面エリア27が塑性変形した場合、鋼材ダンパー10A~10Hを交換するだけで次の震動(地震)に備えることができ、振動(地震)発生後に制震構造物60A~60Dをあらたに施工する必要はなく、手間と費用とを節約することができる。
制震構造物60Aは、プレストレスト・コンクリート製(又は鉄筋コンクリート製或いはプレキャストコンクリート製)の第1基礎間柱69と第1鋼材71とを備えた第1間柱65を天井梁64に連結し、プレストレスト・コンクリート製(又は鉄筋コンクリート製或いはプレキャストコンクリート製)の第2基礎間柱77と第2鋼材79とを備えた第2間柱67を床梁66に連結し、第1及び第2鋼材71,79に一対の第1及び第2スプライスプレート85,86を固定し、第1及び第2スプライスプレート85,86に鋼材ダンパー10A~10Hの第1及び第2連結パネル11,12を固定することで施工することができ、短い工期で廉価に施工することができる。
10A 鋼材ダンパー
10B 鋼材ダンパー
10C 鋼材ダンパー
10D 鋼材ダンパー
10E 鋼材ダンパー
10F 鋼材ダンパー
10G 鋼材ダンパー
10H 鋼材ダンパー
11 第1連結パネル
12 第2連結パネル
13a~13h ダンパーパネル
14 前面
15 後面
16 上端縁
17 下端縁
18 外側縁
19 外側縁
20 前面
21 後面
22 外側縁
23 外側縁
24 第1凹面エリア
24a~e 第1凹面エリア
25 外周縁
26 中心
27 第2凹面エリア
27a~e 第2凹面エリア
28 ボルト孔
29a,b 凸曲線
30a,b 直線
31 角部
32a,b 長辺
33a,b 短辺
34a,b 鋭角
35a,b 辺
36a,b 短辺
37a,b 長辺
38a,b ループ
60A~60D 制震構造物
61 上部構造部材(第1構造部材)
62 下部構造部材(第2構造部材)
63 制震装置
64 天井梁(第1構造部材)
65 第1間柱(第1取り付け部材)
66 床梁(第2構造部材)
67 第2間柱(第2取り付け部材)
68 スペース
69 第1基礎間柱
70 下端縁
71 第1鋼材
72 第1鋼製ブラケット
73 第1H形鋼
74 フランジ
75 ウェブ
76 ボルト孔
77 第2基礎間柱
78 上端縁
79 第2鋼材
80 第2鋼製ブラケット
81 第2H形鋼
82 フランジ
83 ウェブ
84 ボルト孔
85 第1スプライスプレート
86 第2スプライスプレート
87 摩擦接合用高力六角ボルト
88 ナット
89 第1側部構造部材(第1構造部材)
90 第2側部構造部材(第2構造部材)
91 第1柱(第1構造部材)
92 第1梁(第1取り付け部材)
93 第2柱(第2構造部材)
94 第2梁(第2取り付け部材)
95 第1壁(第1取り付け部材)
96 第2壁(第2取り付け部材)
L1 長軸
L2 短軸
L3 軸(長軸)
L4 軸(長軸)
L5 軸(短軸)
L6 軸(長軸)
L7 軸(長軸)
N1 第1縦中心線
N2 第2縦中心線
S1 縦寸法
S2 横寸法
S3 横寸法

Claims (6)

  1. 所定厚みを有する第1連結パネルと、所定厚みを有して前記第1連結パネルの反対側に位置する第2連結パネルと、所定厚みを有して前記第1及び第2連結パネルの間に位置し、所定面積の前面及び後面を有するダンパーパネルとから形成された鋼材ダンパーであって、
    前記ダンパーパネルは、上下方向へ延びる両外側縁と幅方向へ延びる上下端縁とを備え、前記上端縁と前記下端縁との間の縦寸法が前記両外側縁の間の横寸法よりも大きい縦長に成形され、又は、前記上端縁と前記下端縁との間の縦寸法が前記両外側縁の間の横寸法よりも小さい横長に成形され、
    前記ダンパーパネルが、前記前面において所定の凹面形状に成形されて該前面から該ダンパーパネルの後面に向かって凹み、前記前面から前記後面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第1凹面エリアと、前記後面において所定の凹面形状に成形されて該後面から該ダンパーパネルの前面に向かって凹み、前記後面から前記前面に向かう凹み寸法が外周縁から中心に向かって次第に大きくなる少なくとも1つの第2凹面エリアとを有し、
    前記鋼材ダンパーでは、振動発生時に振動による外力が前記鋼材ダンパーに加わると、前記ダンパーパネルの前面に形成された第1凹面エリアと該ダンパーパネルの後面に形成された第2凹面エリアとのうちの少なくとも一方が塑性変形することで制震機能を発揮することを特徴とする鋼材ダンパー。
  2. 前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、長軸と短軸とを有する楕円であり、前記鋼材ダンパーでは、前記楕円の第1凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記楕円の第1凹面エリアの長軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記楕円の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記楕円の第1凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、前記楕円の第2凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの後面の中心に一致し、前記楕円の第2凹面エリアの長軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記楕円の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記楕円の第2凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している請求項1に記載の鋼材ダンパー。
  3. 前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、互いに対向する長辺と互いに対向する短辺とを有して角部が面取りされた長方形であり、前記鋼材ダンパーでは、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記角部が面取りされた長方形の第1凹面エリアの長辺又は短辺が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの短辺どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記角部が面取りされた長方形の第2凹面エリアの長辺又は短辺が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている請求項1に記載の鋼材ダンパー。
  4. 前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、上下方向又は幅方向へ長い多角形であり、前記鋼材ダンパーでは、前記多角形の第1凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの前面の中心に一致し、前記多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記多角形の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記多角形の第1凹面エリアの互いに対向する辺が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの前面の両外側縁と平行に延び、前記多角形の第2凹面エリアの中心が前記ダンパーパネルの後面の中心に一致し、前記多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺どうし又は互いに対向する角どうしを結ぶ軸が前記ダンパーパネルの上下方向又は幅方向へ延在し、前記多角形の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記多角形の第2凹面エリアの互いに対向する辺が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置しつつ該ダンパーパネルの後面の両外側縁と平行に延びている請求項1に記載の鋼材ダンパー。
  5. 前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、真円であり、前記鋼材ダンパーでは、前記真円からなる第1凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態で前記ダンパーパネルの前面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ前記複数の第1凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記真円のそれら第1凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、前記真円からなる第2凹面エリアの複数が部分的に重なり合った状態で前記ダンパーパネルの後面において上下方向又は幅方向へ並び、上下方向又は幅方向へ並ぶ前記複数の第2凹面エリアの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記真円のそれら第2凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している請求項1に記載の鋼材ダンパー。
  6. 前記第1凹面エリア及び前記第2凹面エリアの凹面形状が、真円であり、前記鋼材ダンパーでは、前記真円からなる第1凹面エリアの複数が前記ダンパーパネルの前面において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、前記第1凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの前面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記ループを画く複数の第1凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの前面の両外側縁近傍に位置し、前記真円からなる第2凹面エリアの複数が前記ダンパーパネルの後面において部分的に重なり合った状態でループを画いて並び、前記第2凹面エリアの複数が画くループの右半分と左半分とが前記ダンパーパネルの後面を幅方向へ二分する縦中心線に対して鏡像関係にあり、前記ループを画く複数の第2凹面エリアの外周縁の一部が前記ダンパーパネルの後面の両外側縁近傍に位置している請求項1に記載の鋼材ダンパー。
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