JP2015031046A - 橋梁の機能分離型制振構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水平荷重の上部構造から下部構造への伝達に関する課題の解決を図ったものであり、簡便に施工でき、上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することにより下部構造の大型化や補強を軽減あるいは不要とし、効果的に橋梁に耐震性を付与することができる橋梁の機能分離型制振構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁6,6間における橋軸直角方向の中間の下部構造5の上部に棒状制振部材8,8を支持するための支柱7が設けられ、各主桁6には棒状制振部材8を支持固定する接合部9が設けられ、支柱7を中心に線対称に一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、各棒状制振部材8の一端は支柱7に取付けられ他端は接合部9に固定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、棒状制振部材を用いて橋桁などの上部構造からの水平荷重を低減させ、確実に橋台や橋脚などの下部構造に伝達する橋梁の機能分離型制振構造に関する。
従来から、橋台や橋脚に対する橋梁の支持構造には鋼製支承が多く使われてきたが、阪神大震災後、橋梁の支持構造に対する耐震構造の見直しが全国規模で行われ、一つとして、ゴム支承や鉛プラグ入りゴム支承等の弾性体を主体とする免震支承を使用した、いわゆる免震構造系の橋梁が採用されてきている。
特に、ゴム支承は平成8年の道路橋示方書改訂以降に本格採用されてきたが、一つの支承の中に鉛直荷重支持、水平荷重支持、水平方向移動量の確保、桁のたわみによる回転量の確保等、全ての機能を持たせるために支承寸法が大型化し、桁構造も含め不経済となる場合が多発してきている。
そのような背景から、ゴム支承の小型化とコストダウンを実現するために機能分離型支承が開発され、平成16年の道路橋支承便覧の改訂で記述されて以降、採用数が増加している。機能分離型支承とは、鉛直力を支持する機能と地震時の水平力を支持する機能を分離した支承システムの総称である。
機能分離型支承に関しては、例えば、特許文献1に「上部構造物が水平方向に移動自在なように、その鉛直荷重を支持する滑り支承と、上部構造物の鉛直荷重を支持することなく、水平方向全方向にせん断変形して、上部構造の水平荷重を支持する水平荷重支持機構とを備え、水平荷重支持機構は下部構造物の上面に固定され、上部に上部構造物との間に隙間を形成する方形のフランジプレートを有する弾性体と、上部構造物の下面に固定され、フランジプレートの橋軸方向及び橋軸直角方向に沿う周面に係合可能で、かつ該フランジプレートの下面に隙間を介して係合可能で上揚力も支持する係合部材とを備えてなる機能分離型橋梁支承装置」が開示されている。
また、非特許文献1には機能分離型支承の特徴、メリット、種類、採用にあたっての留意事項等を記載したものが開示されている。
非特許文献1に示されるように、機能分離型支承には(a)鉛直支承として鋼製支承を用いた場合、鉛直剛性が高く活荷重による沈み込みがないので、振動の発生を抑制できる、(b)水平支承は鉛直荷重を支持しないため、前記ゴム支承のように鉛直荷重により形状が決定されることがなく、小型化による設計の自由度が高くなり、水平剛性を自由に設定することができ、橋の固有周期を任意に調整することが可能となるといったメリットがあるものの、鉛直支承の高さが低くなるため桁下空間が狭隘となるとともに、鉛直支承、水平支承のそれぞれ複数の支承が設置されるために作業空間が狭くなるなどの問題が表面化してきている。
特に、縦置き型コンクリート反力壁タイプについては、(1)水平支承にストッパーがないので、コンクリート反力壁の完成まで移動を拘束することができない、(2)コンクリート反力壁への水平支承の定着方法としてアンカーボルト形式が多く採用されているが、桁の温度伸縮により水平支承が移動するためコンクリート反力壁にひび割れが発生する場合がある、(3)コンクリート反力壁を構築するのに手間やコストがかかる、といった問題点が明らかになってきている。
一方、平成23年3月に発生した東日本大震災では多くの橋梁が損傷し、支承サイドブロックの損傷、変位制限構造用の鋼製ブラケットの損傷等の被害報告がなされている。特に、耐震対策済の橋梁についても損傷していたことが問題視されており、今後予想される南海トラフ地震等の巨大地震に備え再度の見直しが迫られている。
特許第3634288号公報
「機能分離型支承の選定と鋼床版端部構造の提案」 日本橋梁建設協会 設計小委員会構造技術部会 平成23年度技術発表会 P1−1〜P1−14
最近明らかになってきた上述のような従来の機能分離型支承の問題があるが、これに加え、橋梁では上部構造の水平力相当の反力(水平荷重)が下部構造に伝わるため、今後予想される南海トラフ地震等のレベル2以上の巨大地震に対応するには上記反力壁や下部構造をより大型化したり、あるいは補強をすることで、それ相応の耐力を保有させる必要がある。しかしながら、これらの方策は、これまで以上に施工に多大な手間やコストが発生するといった問題が生じる。
本願発明は、上述のような課題、特に水平荷重の上部構造から下部構造への伝達に関する課題の解決を図ったものであり、簡便に施工でき、上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することにより下部構造の大型化や補強を軽減あるいは不要とし、効果的に橋梁に耐震性を付与することができる橋梁の機能分離型制振構造を提供することを目的とする。
本願の請求項1に係る発明は、「鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた橋梁の機能分離型制振構造であって、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁間における橋軸直角方向の中間の下部構造上部に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、前記主桁には前記棒状制振部材を支持固定する接合部が設けられ、前記支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記接合部に固定され、前記水平荷重支持部材により上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することを特徴とする橋梁の機能分離型制振構造」である。
本願発明の橋梁構造は、鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた機能分離型制振構造である。このような構造を採用することによって、水平荷重を低減させることが可能になるため、これに伴い下部工反力も低減されることから下部構造を大型化する必要がない、あるいは鋼板巻き立て等による下部工補強が不要になるといったメリットが得られ、大規模地震動に対する補強工事を効率良く行うことができる。
本願発明の機能分離型制振構造では、上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達させるために、一対の棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が用いられる。棒状制振部材としては、例えば、座屈拘束ブレース、オイルダンパーなどが挙げられる。これらの棒状制振部材を用いることによって、下部構造を大型化したり補強をしなくても、上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することにより簡便に橋梁を制振して耐震性をも付与できる。
棒状制振部材の部材長は、橋台あるいは橋脚の設置可能空間によって決められ、例えば2主桁橋であれば、各主桁の接合部に必要な長さと支柱の幅を控除した長さの半分となる。また、本願発明の機能分離型制振構造では、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁間における橋軸直角方向の中間の下部構造上部に、上記棒状制振部材(水平荷重支持部材)を支持するための支柱が設けられる。
支柱は鋼材を主体としたものであり、一対の上記棒状制振部材(水平荷重支持部材)が該支柱を中心に水平かつ線対称に設置できる構造で強固なものであれば特に限定されない。例えば、H形鋼を主体としたH形状のもの、角型鋼管を用いた角管形状のものなどである。支柱の断面寸法は、上部工からの曲げ耐力によって決められ、例えば、降伏軸力が500kNで設置高さが500mm程度の位置に棒状制振部材を設置した場合、断面高さは500mm程度である。
本願発明の機能分離型制振構造では、橋梁の主桁には上記棒状制振部材を支持固定する接合部が設けられ、上記支柱を中心に線対称に一対の上記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、上記記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記接合部に固定される。
水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置されることにより、同方向に対する耐震設計において上部構造からの水平荷重を直接的に減衰させ下部構造に伝えられるといった効果が得られる。また、支柱を中心に線対称に一対の上記棒状制振部材を配置することにより、上部構造からの水平荷重の伝達が一方の棒状制振部材による引張と他方の棒状制振部材による圧縮とが同時に行われるので、下部構造への水平荷重の伝達は低減される。このように、上部構造から下部構造への伝達部に一対の棒状制振部材を線対称に設け、引張荷重と圧縮荷重を同時に受けるようにしたことで水平荷重支持部材(水平荷重支持機構)の耐力が高まり、下部構造を大型化したり著しく補強しなくても効率良く橋梁に耐震性を付与できる。
なお、上記接合部は上記棒状制振部材を支持固定するために橋梁の主桁に設けられる部分であり、例えば、接合部が摩擦接合部の場合は、添接板が取り付けられるように高力ボルト孔が設けられたガセットプレートが設置されているといった構造の鋼製部材からなる部分である。
本願の請求項2に係る発明は、「鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた橋梁の機能分離型制振構造であって、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁間における橋軸直角方向の中間の上部構造下方部に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、下部構造には前記棒状制振部材を支持固定する接合部が設けられ、前記支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記接合部に固定され、前記水平荷重支持部材により上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することを特徴とする橋梁の機能分離型制振構造」である。
上記請求項1に係る発明では、支柱は下部構造に設けられ棒状制振部材を支持固定する接合部が上部構造に設けられていたが、この発明では、支柱は上部構造下方部に設けられ棒状制振部材を支持固定する接合部が下部構造に設けられている点で上記請求項1に係る発明と異なる。支柱と棒状制振部材の設置形態は上記請求項1に係る発明と異なるが、基本的技術思想は同じであり、上述の通りである。
支柱の上部構造下方部への設置は、例えば、主桁の下面に直接取付けるか、主桁の下面に支柱取付け部を設け該支柱取付け部に支柱を取付けることにより行うことができる。これらの取付けは溶接やボルト取り等によりなされる。
支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は下部構造に設けられた接合部に固定される。
前記棒状制振部材の前記支柱への取付け構造は、上記請求項1と同じである。該棒状制振部材における前記他端の下部構造(橋脚等)への取付け構造は、例えば、橋脚上部の内側面(橋軸直角方向に相対する一対の橋脚の対向面)に金属製の固定プレートからなる接合部が設けられ、該接合部に前記棒状制振部材がアンカーボルトにより取付けられている構造である。
このように、支柱が上部構造下方部に設置され棒状制振部材の一端が接合部を介して下部構造に取付けられている機能分離型制振構造(水平荷重支持機構)は、下部構造の高さ方向の設置自由度が高まるといった上記請求項1に係る発明にはないメリットがあり、橋脚が独立柱形式橋脚の場合に採用される。
本願の請求項3に係る発明は、「前記支柱と前記水平荷重支持部材とは、前記上部構造の橋軸方向への移動に追従するため、橋軸方向への可動機能を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁の機能分離型制振構造」である。
上部構造は、地震動や上下振動、熱伸びなどにより橋軸方向への移動も起る。しかし、上記支柱や上記水平荷重支持部材は橋軸直角方向での動きに対応できるように設置しているため、必ずしも橋軸方向への動きに対して十分対応できない。上部構造の橋軸方向への移動に対しても対応できるようになっていないと、これらの動きに対して変位拘束を掛けてしまう場合が起り得るので、上記支柱や上記水平荷重支持部材が上部構造の移動に追従できるように、上記支柱や上記水平荷重支持部材に可動機能を設けておくことは好ましい。
「可動機能」とは、上記水平荷重支持部材が橋軸方向に動くことを可能にする機能であり、例えば、あらかじめ想定される移動量に対して、支柱側連結部に長孔を空けておくことにより実現できる。
本願の請求項4に係る発明は、「鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた連続桁からなる橋梁の機能分離型制振構造であって、橋軸方向に隣り合う径間の各主桁を支える下部構造上部の橋軸方向の中間に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、該支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記各主桁に設けられた接合部又は追加横梁に固定され、前記水平荷重支持部材により上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することを特徴とする橋梁の機能分離型制振構造」である。
上述の請求項1、請求項2に係る発明では水平荷重支持部材を橋軸直角方向に水平に配置するが、この発明では水平荷重支持部材を橋軸方向に水平に配置する点で上記請求項1、2の発明と異なる。水平荷重支持部材を橋軸方向に水平に配置することにより、橋軸方向に対する耐震設計においても水平荷重の減衰効果を得ることができる。本願発明では、このように、水平荷重支持部材の設置方向を変えるだけで、同方向での水平荷重の低減を簡便に行うことができる。
また、上述の請求項1と請求項2に係る発明では、橋梁は、単純桁からなるもの、連続桁からなるものなど種々の橋梁に適応可能であるが、この発明では橋梁は、連続桁からなるものに限定される。単純桁のものでは橋脚がないので橋軸方向に隣り合う径間の各主桁間に支柱を設け難い。
この発明も鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた橋梁の機能分離型制振構造であり、上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達するために支柱と該支柱を中心に水平かつ線対称に配置される一対の棒状制振部材からなる水平荷重支持部材を用いることは、上述の請求項1に係る発明と同じである。また、棒状制振部材の一端は該支柱に取付けられ他端は一つとして棒状制振部材を支持固定するために各主桁に設けられた接合部に固定される点では上述の請求項1に係る発明と同じである。したがって、これら上記請求項1と共通する点については上述の通りであり説明が重複するので省略する。
この発明では、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁間に橋軸直角方向に設けられる横梁とは別に棒状制振部材を支持固定するための追加横梁を設け、上記接合部に代えて、棒状制振部材における支柱側の一端とは反対側の他端を前記追加横梁に取付け固定することもできる。
追加横梁は、支柱に発生する反力と同等の反力が得られるように接合部を設置するために補助的に設ける横梁である。
この発明は、前述の通り、水平荷重支持部材を配置する方向が異なる点で請求項1、2に係る発明とは異なり、この発明では、橋軸方向に隣り合う径間の各主桁を支える下部構造上部の橋軸方向の中間に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、該支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸方向に水平に配置される。そして、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記棒状制振部材を支持固定するために前記各主桁に設けられた接合部又は追加横梁に固定される構造をとる。
支柱は、支承の邪魔にならず、該支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材を橋軸方向に設置できれば、その設置位置や設置形態は特に限定されない。
本願の請求項5に係る発明は、「前記棒状制振部材が座屈拘束ブレースであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の橋梁の機能分離型制振構造」である。
棒状制振部材として座屈拘束ブレースを用いれば、部材断面をコンパクトにできるので好ましい。
座屈拘束ブレースとは、構造物の犠牲部材として開発され、構造物に大規模地震動が作用した際、ブレース芯材のある領域を塑性変形させることで、地震エネルギーを吸収し、構造物の制振制御を可能とすることができる棒状制振デバイスであり、例えば、特開2012−13157、特開2003−193699、特開2001−214541、特開2000−27293等に記載されるものが挙げられる。これを本願発明の棒状制振部材として用いることによってレベル2以上の大規模地震が発生した場合にも、この座屈拘束ブレースに部材損傷を集中させることにより地震エネルギーを吸収するといった効果が得られる。
本願発明の橋梁の機能分離型制振構造によれば、簡便に施工でき、上部構造からの水平荷重を効率良く低減して下部構造に伝達することができるので、下部構造の大型化や補強の負担を軽減できる。また、レベル2以上の巨大地震に対しても効果的に橋梁に耐震性を付与することができる。
本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の一例を示す斜視図である。 本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図である。 本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図である。 図2に示す接合部を橋梁の内側から見た斜視図である。 座屈拘束ブレースによる棒状制振部材の一例を示す斜視図であり、(a)は座屈拘束ブレースを組立てる前の状態を示し、(b)は組立てた状態を示す。 図1に示す支柱と該支柱への棒状制振部材(水平荷重支持部材)の取付け構造を示す図である。(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 図2、図3に示す支柱と該支柱への棒状制振部材(水平荷重支持部材)の取付け構造を示す図である。(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図である。 本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図である。 本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図であり、図1に記載の水平荷重支持機構と図8に記載の水平荷重支持機構とを組み合わせてなる機能分離型制振構造(水平荷重支持機構)である。 本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の一例を示す斜視図である。(a)は水平荷重支持機構(支柱、水平荷重支持部材等)の取付け構造を示す全体図、(b)は一部拡大図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
図1は、本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の一例を示す斜視図であり、請求項1に対応するものである。
この例での橋梁1は、橋台・橋脚等の下部構造5の上に、橋軸方向への主桁6,6、橋軸直角方向への横梁3、これらの上に設置される床版2等からなる上部構造4が設けられている。
そして、この橋梁1は本願発明の機能分離型制振構造となっており、支柱7、座屈拘束ブレースからなる一対の棒状制振部材8,8(水平荷重支持部材)、接合部9、接合部補強10等からなる水平荷重支持機構11が橋軸直角方向に備わっている。鉛直荷重支持機構は支承12による。橋梁1としては、鋼橋、RC橋、PC橋梁などが挙げられる。
橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁6,6間における橋軸直角方向の中間の下部構造5の上部に棒状制振部材8,8を支持するための支柱7が設けられ、各主桁6には棒状制振部材8を支持固定する接合部9が設けられ、支柱7を中心に線対称に一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、各棒状制振部材8の一端は支柱7に取付けられ他端は接合部9に固定されている。
支柱7は、この例ではH形鋼を主体としたH形状のものであり、下部構造(橋台・橋脚)の上面に載置されている。また、接合部9と接合部補強10は上部構造との一体化を図るもので鋼板や高力ボルトなどからなり、この例では各主桁6の側面に設けられている。
そして、水平荷重支持部材により上部構造4からの水平荷重を低減して下部構造5に伝達する。具体的には、例えば、大規模地震等により橋梁1が揺れ、棒状制振部材8の軸力が設定荷重に達した時、ダンパー機能が発揮されることで上部構造からの水平荷重をそのまま下部構造へ伝えることなく、これらの荷重を低減させることが可能となる。
図2は、本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図である。この例も請求項1に対応するものであり、水平荷重支持機構11が橋軸直角方向に備わっている。
この例では、支柱7は、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁6,6間における橋軸直角方向の中間の下部構造5の上端部側面に張出すようにして設置されている。また、これに合せて接合部9は、図に示すように、各主桁6の下面に設けられている。また、横梁3の下方の一部には、横梁3を補強するための補強ブロック13が横梁3と下部構造5に接続される形で設けられている。補強ブロック13は、例えば、鉄筋コンクリートブロックである。
図3は、本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図である。この例も請求項1に対応するものであり、水平荷重支持機構11が橋軸直角方向に2組備わっている。また、支柱7は図2のものと同様、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁6,6間における橋軸直角方向の中間の下部構造5の上端部側面に張出すようにして設置されている。
本願発明では、図に示すような形態で、橋軸直角方向に一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材を下部構造5を挟んで平行に2組設置することもできる。このような機能分離型制振構造にすることで、橋脚へ伝わる水平荷重をより効率的に低減でき、場合によっては、橋脚の補強が不要になることもあるので、このような構造形態にすることは好ましい。
図4は、図2に示す接合部9を橋梁の内側から見た斜視図である。図2と図4に示すように、接合部9は、主桁との一体化を図るため、主桁下端を2面摩擦接合で取り付けた接合部材と棒状制振部材8とが摩擦接合できるような部材構成になっている。
図5は、座屈拘束ブレースによる棒状制振部材8の一例を示す斜視図であり、(a)は座屈拘束ブレースを組立てる前の状態を示し、(b)は組立てた状態を示す。
座屈拘束ブレースは、断面十字フィン状を有する低降伏点鋼材からなる荷重受部1と、一般鋼材によって荷重受部18よりも各フィンの幅寸法及び厚みを大きく形成して荷重受部18の一端に溶接固定した端部部材19と、荷重受部18の他端に溶接固定した端部部材20とからなる芯材21を有している。
そして、芯材21の各四隅部には、端部部材19,20の各フィンの幅と同等の幅を有する山形鋼からなる座屈防止材22が配置してあり、該座屈防止材22は、端部部材19と端部部材20の一部に跨る長さを有している。
荷重受部18の各フィンの外側には端部部材19,20のフィンの厚さと同等の厚さを有するスペーサが配置されており、座屈防止材22により端部部材19,20の一部とスペーサを挟んで組立ボルト23(高力ボルト)と組立ナット24で締め付けることにより一体的に組み立てられる。
座屈防止材22の一端が端部部材19の一部に組立ボルト23によって取付けられる位置には、長孔25が形成されている。したがって、上記組立ボルト23による締め付けを行うと、荷重受部18と座屈防止材22との間に隙間が形成され、よって、端部部材19,20間に引張または圧縮の荷重が作用した場合には、荷重受部18は引張変形または圧縮変形する。この時、座屈防止材22は長孔25によって荷重受部18の長さ変化を許容し、荷重受部18が座屈しようとする荷重に対しては座屈防止材22が抵抗するように作用する。
端部部材19の端部には連結板14と支柱の天端掛り板15とからなる取付け治具16が設けられている。この取付け治具16を介して座屈拘束ブレース(棒状制振部材8)が支柱に取付けられる。取付けにおいて、連結板14は圧縮時は支柱本体26に面接触して荷重を伝え、引張時は連結ボルト27を介し他方の連結板14からの軸力を伝える役割をし、支柱の天端掛り板15は棒状制振部材8の自重を支柱に支持する役割、また棒状制振部材8の軸に対して直角方向の可動をスムースにする役割をする。
連結板14には、図に示すように、スライド用長孔17が設けられている。このスライド用長孔17は、上部構造の橋軸方向への移動に追従するための橋軸方向への可動機能を担う役割を果たす。本願発明の棒状制振部材8は、このように、支柱に取付けられる側の端部に可動機能としてのスライド用長孔17を有する連結板14と支柱の天端掛り板15とからなる取付け治具16を備える。
図6は、図1に示す支柱7と該支柱7への棒状制振部材8,8(水平荷重支持部材)の取付け構造を示す図である。(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
支柱7は、支柱ベースプレート29とその上に載置・固定されるH形鋼からなる支柱本体26とからなり、橋台や橋脚等の下部構造5の上面に高さ調整モルタル28を介してアンカーボルト30で下部構造5に固定されることにより設置されている。また、H形鋼のフランジには、連結板14に設けられたスライド用長孔17に併せて連結ボルト27を通すための孔が設けられている。
支柱7への一対の棒状制振部材8,8(この例では座屈拘束ブレース)の取付け構造は図に示すようになっている。すなわち、スライド用長孔17を有する座屈拘束ブレース8は、その端部の連結板14が支柱本体26であるH形鋼のフランジに重ねられ連結ボルト27で固定されることにより支柱7に取付けられている。
上記スライド用長孔は、前述の通り、上部構造の橋軸方向への移動に追従するための橋軸方向への可動機能を担う役割を果たす。具体的には、例えば、連結板14に設けられたスライド用長孔17に突起付きの角ナットを設置することで該長孔がガイドレールとなり追従方向の可動がスムースとなる構造になる。
図7は、図2、図3に示す支柱7と該支柱7への棒状制振部材8,8(水平荷重支持部材)の取付け構造を示す図である。(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
支柱7は、H形鋼からなる支柱本体26とアンカーボルト30を通すための孔を有する2枚の固定プレート32,32とからなる。そして、H形鋼のフランジには連結板14に設けられたスライド用長孔17に併せて連結ボルト27を通すための孔が、H形鋼のウェブにはアンカーボルト30を通すための孔が各々設けられている。
支柱7は、図に示すように、2枚の固定プレート32,32でH形鋼を挟みアンカーボルト30で下部構造5の上部側面に固定されることにより設置されている。
支柱7への一対の棒状制振部材8,8(この例では座屈拘束ブレース)の取付け構造は、上記図6と同じなので説明は省略する。支柱7の下部構造5への取付け構造を本図のような形態にすることにより、図3に示すように、支承12の障害となることなく同方向に複数の水平荷重支持機構を設けることができる。
図8は、本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図であり、請求項4に対応するものである。
この例での橋梁1は、橋台・橋脚等の下部構造5の上に、橋軸方向への主桁6,6、橋軸直角方向への横梁3からなる上部構造4が設けられている。本願発明の構造が分かりやすいよう、床版等の記載は省略している。
この橋梁1は本願発明の機能分離型制振構造となっており、支柱7、座屈拘束ブレースからなる一対の棒状制振部材8,8(水平荷重支持部材)、追加横梁33等からなる水平荷重支持機構11が橋軸方向に備わっている。この例では一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材を2組設置してあるが、これに限定されるものではなく、1組もしくは3組以上でもよい。鉛直荷重支持機構は支承12による。
図1〜4に示す例では、主として、橋軸直角方向に対する水平荷重の減衰効果を得るために水平荷重支持機構(水平荷重支持部材)を橋軸直角方向に設けていたが、この例では、主として、橋軸方向に対する水平荷重の減衰の効果を得るために橋軸方向に設けている。
橋軸方向に隣り合う径間の各主桁6を支える下部構造5の上部の橋軸方向の中間に棒状制振部材8を支持するための支柱7が設けられ、前記支柱7を中心に線対称に一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材が橋軸方向に水平に配置され、棒状制振部材8の一端は前記支柱7に取付けられ他端は追加横梁33に固定されている。追加横梁33は支柱7に発生する水平荷重と同等の反力が得られるように接合部を設置するために設けるものであり、接合部補強10により主桁6に取付けられている。棒状制振部材8の追加横梁33への固定(取付け)は、摩擦接合やピン接合による。
H形鋼からなる支柱7、座屈拘束ブレースからなる棒状制振部材8、棒状制振部材8の支柱7への取付け構造は、図1と比べ、設置方向が異なるだけで同じである。棒状制振部材8における支柱7に固定される側の一端とは反対側の他端は、摩擦接合により追加横梁33に固定されている。図に示すように、追加横梁33,33を設け、これらを繋ぐ形で複数の水平荷重支持機構(水平荷重支持部材)を設置することにより、強固な制振構造を簡便に得ることができ、レベル2以上の巨大地震に対しても効果的に橋梁に耐震性を付与することができる。
図9は、本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図であり、請求項4に対応するものである。
この例での橋梁1も、橋台・橋脚等の下部構造5の上に、橋軸方向への主桁6,6、橋軸直角方向への横梁3からなる上部構造4が設けられている。また、本願発明の構造が分かりやすいよう、床版等の記載は省略している。図8の例では、棒状制振部材8を固定するのに追加横梁33を用いたが、本例では接合部9を用いた点で図8の例と異なる。
この橋梁1は本願発明の機能分離型制振構造となっており、支柱7、座屈拘束ブレースからなる一対の棒状制振部材8,8(水平荷重支持部材)、接合部9等からなる水平荷重支持機構11が橋軸方向に備わっている。この例では一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材を2組設置してあるが、これに限定されるものではなく、1組もしくは3組以上でもよい。鉛直荷重支持機構は支承12による。
橋軸方向に隣り合う径間の各主桁6を支える下部構造5の上部の橋軸方向の中間に棒状制振部材8を支持するための支柱7が設けられ、前記支柱7を中心に線対称に一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材が橋軸方向に水平に配置され、棒状制振部材8の一端は前記支柱7に取付けられ他端は主桁6の下面に設けた接合部9に固定されている。
接合部9は内主桁に直接とりつけられ、設計上、横梁が不要となる場合に設けられる。
図10は、本願発明の橋梁の機能分離型制振構造の他の例を示す斜視図であり、請求項1に対応する図1に記載の水平荷重支持機構と請求項4に対応する図8に記載の水平荷重支持機構とを組み合わせてなる水平荷重支持機構である。
すなわち、一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材が橋軸方向と橋軸直角方向に設けられてなる水平荷重支持機構である。この例では、水平荷重支持部材が2組づつ設けられている。このような水平荷重支持機構を採用した方が良い場合は、主として、レベル2以上の巨大地震による揺れに対し橋軸方向および橋軸直角方向の両方向に対する水平荷重の減衰効果が得られるように棒状制振部材8を設置する場合であり、橋梁1をこのような水平荷重支持機構からなる機能分離型制振構造にすることにより、橋脚の補強が不要となり、例えば、河川に架かる既存橋梁の工事においては、河川協議が不要になることで工期が短縮できるといった効果が得られる。
この例では、支柱7はいずれも下部構造5の上面に設けられているが、これに限定されるものではなく、図2や図11に示す取付け構造も状況に合せて適宜とり得る。各棒状制振部材8の支柱7や接合部9や追加横梁33への取付け構造は、前述の通りである。
図11は、本願発明の橋梁1の機能分離型制振構造の一例を示す斜視図であり、請求項2に対応するものである。(a)は水平荷重支持機構(支柱7、水平荷重支持部材等)の取付け構造を示す全体図、(b)は一部拡大図である。
この例では、支柱7が支柱取付け部34を介して上部構造4(主桁6、横梁3)に取付けられている。支柱取付け部34は支柱7と上部構造4との一体化を図るために設けられ、支柱取付け部34の上部構造4へのアンカーボルト接合といった構造からなり、この例では、横設したH形状の支柱取付け部34が主桁6,6と横梁3の下面に取付けられている。
H形鋼の支柱本体26からなる支柱7は、図に示すように、下部構造5,5(一対の橋脚)の中間に設置され、上記支柱取付け部34の下面に溶接により取付けられている。
そして、該支柱7を中心に線対称に一対の棒状制振部材8,8からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、前記棒状制振部材8の一端は前記支柱7に取付けられ他端は前記下部構造5に設けられた接合部9に溶接で固定されている。接合部9はアンカーボルト30で下部構造5に固定された固定プレート32からなる。
前記棒状制振部材8の前記支柱7への取付け構造は、図に示すように、前述の図6の構造と大略同様であり、連結ボルト27により取付けられている。但し、この例では、棒状制振部材8の端部に設けられた連結板14とH形鋼からなる支柱本体26のフランジとの間にかかり板35を設けている点で、図6に示す構造とは異なる。
かかり板35は支柱7に溶接で取り付けられ、支柱7の上端と同じ役目を果たす。
図1等に示す橋梁1の機能分離型制振構造(水平荷重支持機構)では、支柱7を下部構造5に設置し棒状制振部材8(水平荷重支持部材)の一端を上部構造4に取付け水平荷重支持部材により上部構造4からの水平荷重を低減して下部構造5に伝達し橋梁1の制振、耐震を図っている。これに対し、図11に示す橋梁1の機能分離型制振構造(水平荷重支持機構)では、支柱7を上部構造4に設置し棒状制振部材8(水平荷重支持部材)の一端を下部構造5に取付け水平荷重支持部材により上部構造4からの水平荷重を低減して下部構造5に伝達し橋梁1の制振、耐震を図っている。
このように、機能分離型制振構造(水平荷重支持機構)が異なっても、いずれも十分上部構造4からの水平荷重を低減して下部構造5に伝達することができる。両者は橋脚構造の違いによって使い分けられ、図1や図2に示す機能分離型制振構造が得難い橋脚構造の場合は、図11に示すような機能分離型制振構造となる。
1…橋梁、2…床版、3…横梁、4…上部構造、5…下部構造、6…主桁、7…支柱、8…棒状制振部材、9…接合部、10…接合部補強、11…水平荷重支持機構、12…支承、13…補強ブロック、14…連結板、15…支柱の天端掛り板、16…取付け治具、17…スライド用長孔、18…荷重受部、19…端部部材、20…端部部材、21…芯材、22…座屈防止材、23…組立ボルト、24…組立ナット、25…長孔、26…支柱本体、27…連結ボルト、28…高さ調整モルタル、29…支柱ベースプレート、30…アンカーボルト、31…溝付角ナット、32…固定プレート、33…追加横梁、34…支柱取付け部、35…かかり板

Claims (5)

  1. 鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた橋梁の機能分離型制振構造であって、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁間における橋軸直角方向の中間の下部構造上部に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、前記主桁には前記棒状制振部材を支持固定する接合部が設けられ、前記支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記接合部に固定され、前記水平荷重支持部材により上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することを特徴とする橋梁の機能分離型制振構造。
  2. 鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた橋梁の機能分離型制振構造であって、橋軸方向に互いに平行に相対向して並立する主桁間における橋軸直角方向の中間の上部構造下方部に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、下部構造には前記棒状制振部材を支持固定する接合部が設けられ、前記支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸直角方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記接合部に固定され、前記水平荷重支持部材により上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することを特徴とする橋梁の機能分離型制振構造。
  3. 前記支柱と前記水平荷重支持部材とは、前記上部構造の橋軸方向への移動に追従するため、橋軸方向への可動機能を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁の機能分離型制振構造。
  4. 鉛直荷重支持機構と分離した水平荷重支持機構を備えた連続桁からなる橋梁の機能分離型制振構造であって、橋軸方向に隣り合う径間の各主桁を支える下部構造上部の橋軸方向の中間に棒状制振部材を支持するための支柱が設けられ、該支柱を中心に線対称に一対の前記棒状制振部材からなる水平荷重支持部材が橋軸方向に水平に配置され、前記棒状制振部材の一端は前記支柱に取付けられ他端は前記前記各主桁に設けられた接合部又は追加横梁に固定され、前記水平荷重支持部材により上部構造からの水平荷重を低減して下部構造に伝達することを特徴とする橋梁の機能分離型制振構造。
  5. 前記棒状制振部材が座屈拘束ブレースであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の橋梁の機能分離型制振構造。
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