JP2022177776A - 通行ゲート - Google Patents
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Abstract
Description
また、運営会社サーバが、ゲート装置の読取部により読み取られた商品ID及びを購入情報として記憶部に記憶し、記憶した購入情報に基づいてユーザごとの決済情報を生成することで決済が行われるようにされた販売システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
図1は、第1実施形態のアンテナ装置を備える通行ゲート1の外観例を示す斜視図である。図2は、通行ゲート1を平面方向からみた図である。
通行ゲート1は、いわゆるウォークスルー決済に対応するもので、店舗において客が購入する商品についての精算(決済)を行う際に用いられる。店舗にて、客は、自分が購入しようとする商品を商品棚等から取り出し、買い物袋に入れるようにする。商品にはRFID(Radio Frequency IDentifier)タグが付されている。客は、自分が購入しようとする商品を買い物袋に入れ終えると、会計のために商品の入った買い物袋を持ちながら通行ゲート1を通過する。
床部11は、通行ゲート1において客が通過する通路の床面となる部位である。床部11は、平面方向からみて長方形とされており、客が通過する際の通過方向DRに長方形の長手方向の辺が沿うようにされた向きで配置されている。
床部11は、上側の上面部11aと、当該上面部11aの下側のアンテナ装置部11bとを有する。上面部11aは、例えば樹脂などにより形成される。アンテナ装置部11bは、RFIDタグとの通信のために電波を放射するアンテナ装置が備えられる部位である。
その一方で、アンテナ装置部11bのアンテナは、読取空間よりも外側の空間(非読取対象空間)に存在するRFIDタグについては読み取らないようにすることが求められる。床部11の平面外側の空間に存在するRFIDタグも読み取り可能な状態であると、客が通行ゲート1を通過する際に、客が購入対象とする商品だけではなく、周囲の他の客が所持している商品や通行ゲート1の近傍にて陳列されている商品のRFIDタグまで読み取ってしまい、正常な精算が行えないことになる。
そのうえで、通行ゲート1の左右の側壁13の床部11側の面には、それぞれ、電波吸収板14を設けるようにされる。電波吸収板14は、電波吸収材により形成される板である。
電波吸収板14を設けることにより、側壁13に対応する側面にて電波を吸収するため、アンテナ装置部11bのアンテナが、左右の非読取対象空間に存在するRFIDタグを読み取らないようにすることが可能となった。
本実施形態では、床面に配置した平面形状のアンテナ(アンテナ素子110)に対し、側壁13に電波吸収板14を設置した。上記もしたようにアンテナは床から天井に向かう法線方向に指向性を有するが、左右方向にも電波が幾分放射される。そこで、床面に接する側壁に電波吸収板14を設置することにより、左右方向における余分な電波放射を効率的に吸収し、通行ゲート1を通過しているものではない読み取り不要のRFIDタグの誤検出を防止できる。
図3は、アンテナ装置部11bを抜き出して平面方向からみた図である。アンテナ装置部11bは、3つのアンテナユニット100が左右方向に並ぶようにして配置されている。
なお、アンテナ装置部11bにおいて配置されるアンテナユニット100の数については特に限定されない。
具体的に、1の単位アンテナアレイ101における2つのアンテナ素子110は、一方が主アンテナとして機能し、他方が波形制御アンテナとして機能する。主アンテナとしてのアンテナ素子110には、所定周波数、所定出力(振幅)による波形の入力信号を与えて電波を放射させ、波形制御アンテナとしてのアンテナ素子110には、主アンテナに与えられる信号と同じ周波数と出力であって、かつ、主アンテナに与えられる信号に対して所定の位相差を有する波形の入力信号を与えるようにされる。これにより、主アンテナと波形制御アンテナとのそれぞれから放射される電波の合成波が所定の偏向を有するようにされる。アンテナユニット100においては、このように構成された主アンテナと波形制御アンテナとがおおむね線対称に配置されている。
本実施形態においては、単位アンテナアレイ101の特性として、前述のように、前後方向における電波放射に対して左右方向における電波放射のほうが強くなるように、2つのアンテナ素子110に供給する信号の電力と位相を設定してよい。本実施形態においては、1のアンテナユニット100において配置されるアンテナ素子110のうち、中央よりの2つのアンテナ素子110が主アンテナとして機能し、最も前と最も後ろに配置される2つのアンテナ素子110が波形制御アンテナとして機能する。
なお、1つのアンテナユニット100に備えられる単位アンテナアレイ101の数については特に限定されない。
そこで、本願の発明者等は、アンテナユニット100において前後方向に沿って配置される4つのアンテナ素子110のうち、最も前に位置するアンテナ素子110と最も後ろに位置するアンテナ素子110との一部を、遮蔽物で覆うことで、これらのアンテナ素子110から前方または後方に放射される電波の抑制を試みることとした。遮蔽物は、例えば遮蔽された部分からの電波の放射を抑制することが可能なように、アルミニウムや銅等の導体が用いられる。
もう一方の遮蔽物200は、アンテナユニット100において最も後ろに位置するアンテナ素子110を遮蔽対象として後ろ側から覆い、当該アンテナ素子110の前側を一部露出させるようにして設けられている。
つまり、アンテナユニット100における前方の単位アンテナアレイ101については、2つのアンテナ素子110のうちの前方のアンテナ素子110を遮蔽物200により遮蔽している。また、アンテナユニット100における後方の単位アンテナアレイ101については、2つのアンテナ素子110のうちの後方のアンテナ素子110を遮蔽物200により遮蔽している。
試験にあたり、試験者である本願の発明者は、図7に示す試験板300-1、300-2を用いた。試験板300-1は、ダイポールアンテナの方向を水平とした横向きのRFIDタグ301を18行×4列に配列させて設けた板である。各行は、10cm~180cmの範囲で10cmごとの高さとなるようにされている。
また、試験板300-2は、ダイポールアンテナの方向を垂直とした縦向きのRFIDタグ301を18行×5列に配列させて設けた板である。試験板300-2についても、各行は、10cm~180cmの範囲で10cmごとの高さとなるようにされている。
また、試験板300-1、300-2に設けられたRFIDタグ301ごとに付されている数は、RFIDタグ301に付された番号である。
そのうえで、本願の発明者は、アンテナ装置部11bにて配置されたアンテナユニット100における最も前のアンテナ素子110を遮蔽対象として、例えば前側から後ろにかけて所定長(例えば0.5cm)ごとに遮蔽幅を大きくしていくように変更しながら、遮蔽幅ごとにRFIDタグ301の読み取り状況を試験した。
同図によれば、読取対象空間に存在するM枚のRFIDタグ301の全てを正常に読み取り可能とされたうえで、非読取対象空間に存在するRFIDタグを読み取った数が最小となるのは、例えば遮蔽幅W1のときとなる。
また、アンテナ装置部11bの後端から所定の距離を隔てた位置にて試験板300-1、300-2を立て、アンテナ装置部11bにおける最も後ろのアンテナ素子110を遮蔽対象として試験を行った場合にも、同様の試験結果が得られた。
このような状態では、アンテナ素子110の露出している部分から放射される電波と、遮蔽された放射面111の部分から漏れ出した電波とが合成されるようになる。このような状態に応じて変化した単位アンテナアレイ101の特性が、図8の遮蔽幅W1に対応する試験結果を生じさせたことになる。
本実施形態の場合、アンテナユニット100において、中央寄りに配置された二つの主アンテナとしてのアンテナ素子110は完全に露出している。一方、主アンテナの入力信号に対して所定の位相差を有する入力信号が供給される2以上の波形制御アンテナとしてのアンテナ素子110は、それぞれ1/2以上の面積が遮蔽されている。2つの主アンテナとしてのアンテナ素子110のそれぞれには同位相の入力信号が供給され、2つの波形制御アンテナとしてのアンテナ素子110のそれぞれには同位相であって、主アンテナの入力信号に対しては所定の位相差を有する入力信号が供給される。
波形制御アンテナの遮蔽面積が小さすぎると効果が薄く、遮蔽面積が大きすぎると波形制御アンテナとしての機能が失われる。波形制御アンテナとしてのアンテナ素子110の面積全体の2/3~3/4程度を遮蔽することが好ましい。例えば、アンテナ素子110の面積全体の70%程度を遮蔽するのが最適であるとの結果が得られた。
本実施形態においては、アンテナユニット100が通過方向DRに沿って平行に3つ配置されているので、本実施形態の通行ゲート1には中央に6つの遮蔽されていない主アンテナが配置され、最も後ろ(通行者から見て入り口)と最も前(通行者から見て出口)に、一部が遮蔽された波形制御アンテナが3つずつ配置されることになる。
また、波形制御アンテナの遮蔽部分は、通行ゲート1の出入り口側である。すなわち、波形制御アンテナにおいて主アンテナに対して遠い側の部分が遮蔽されている。これによって、主アンテナと波形制御アンテナとが放射する電波の合成波の通行ゲート1の出入り口から通行ゲート1の外側への漏洩が減少し、通行ゲート1を通過しているものではない読み取り不要のRFIDタグの誤検出を防止できる。
また、本実施形態は遮蔽物200の配置によって合成波の状態を変更可能であり、アンテナユニット100自体については変更なく使用できるので、製造コストを抑えることができる。例えば、波形制御アンテナとしてのアンテナ素子110自体の面積や形状を変更すると、周波数や電力が主アンテナ側と整合しなくなり、合成波自体が変化してしまう可能性がある。本実施形態のように、波形制御アンテナを配置しつつ遮蔽物200により遮蔽することで、主アンテナと波形制御アンテナの形状や面積については実質的に同じとしたまま、すなわち、供給する入力信号の周波数と電力は同じとしたままで、最適な合成波を容易に得ることができる。
また、非読取対象空間にて生じたこのような現象は、読取対象空間においても同様に生じている。このため、読取対象空間においても、水平に近い姿勢状態にあるRFIDタグが読み取られにくい状況となる。
つまり、遮蔽幅W1によりアンテナ素子110を遮蔽した段階では、RFIDタグについて読み取りやすい向きと読み取りにくい向きとで偏りが生じる。このため、非読取対象空間においては、読み取りやすい向きのRFIDタグを誤って読み取りやすくなる一方で、読取対象空間においては、読み取りにくい向きのRFIDタグが読み取り不可となりやすいという状況が生じる。
なお、同図においては、アンテナ装置部11bにおける各アンテナユニット100において導体片103を設けた例が示されているが、例えば、アンテナ装置部11bにおける一部のアンテナユニット100において導体片103を設ける場合があってよい。
なお、例えば通行ゲート1に天井部分を設けたうえで、アンテナユニット100を備えるアンテナ装置部11bは天井部分に設けられてもよい。この場合、アンテナ装置部11bは天井部分のみに設けられてもよいし、床部11と天井部分との両方に設けられてもよい。
なお、本実施形態のように遮蔽物200や導体片103が設けられるアンテナユニット100は、ウォークスルー決済に対応する通行ゲート1以外にも適用されてよい。例えば、本実施形態のアンテナユニット100は、例えば商品倉庫などにおいてピップアップされた商品を運搬するのに用いられる商品収容コンテナなどに適用することができる。また、本実施形態のアンテナユニット100の構成は、例えば客などが店舗外に商品を持ち出すこと検知するシステム、入出荷される物品を検品するシステム、書籍の自動貸し出しに対応するシステム等にも適用が可能である。また、本実施形態のアンテナユニット100の構成は、例えば店舗、倉庫、物流の貨物船・列車・トラックなどにて多数存在する物品のうちから取り出された物品をベルトコンベアなどにより搬送する際に、ベルトコンベアにより搬送される物品に付されたRFIDを読み取るようにされたシステムに適用可能である。
上記のようにウォークスルー決済以外の用途に対応するシステムにアンテナユニット100を適用する場合には、アンテナユニット100における単位アンテナアレイ101の数や1の単位アンテナアレイ101におけるアンテナ素子110の数は、適用されるシステムに応じて適宜変更されてよい。また、単位アンテナアレイ101間の配列位置関係や、単位アンテナアレイ101におけるアンテナ素子110の配列方向等も、適用されるシステムに応じて適宜変更されてよい。
なお、本実施形態において遮蔽対象となるアンテナ素子は、パッチアンテナ以外の形式のアンテナであってもよい。
続いて、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態のアンテナ装置部11bが備えるのと同様の構成のアンテナ装置を備える通行ゲートについての具体的構成の一例となる。
図10は、本実施形態の通行ゲート500の外観例を示している。同図の通行ゲート500は、第1実施形態の通行ゲート1と同様にウォークスルー決済に対応する。本実施形態の通行ゲート500に対応するウォークスルー決済の態様例については後述する。
なお、同図の説明にあたり、通行ゲート500を通過方向DRに沿って通過している客(通行者)の前後左右の方向を、通行ゲート500の前後左右として扱う。
床部510は、通行ゲート500において客が通過する通路の床面となる部位である。床部510は、平面方向からみて長方形とされており、客が通過する際の通過方向DRに長方形の長手方向の辺が沿うようにされた向きで配置されている。
床部510は、底面部511と、当該底面部511の上に被せられるように設けられる上面部512とにより外径が形成される。底面部511は、例えばアルミニウム等の金属または樹脂により形成されてよい。上面部512は、例えば樹脂等により形成されてよい。底面部511と上面部512とによる床部510は、10mmほどの高さを有する。
床部510の上面部512において前端部と後端部とには、それぞれスロープ512a、512aが設けられることで、床部510の上面部512と設置面との段差が解消されるようにしている。
側壁520のうち、側壁520-1は、床部510の右側に設けられ、側壁520-2は床部510の左側に設けられる。
以降の説明において、基礎側壁521-1、521-2について特に区別しない場合には基礎側壁521と記載し、補助側壁522-1、522-2について特に区別しない場合には補助側壁522と記載する。
そこで、本実施形態では、基礎側壁521の内側の側面のカバー521bを樹脂としている。このようにカバー521bが樹脂とされることで、車椅子の一部と基礎側壁521の内側の側面との間に通行者の手などの身体部分が挟まったとしても、樹脂であるカバー521bがたわむことができるので、挟まった身体部分への負担を大幅に軽減できる。
補助側壁522は、例えば透明のアクリル板に対して透明の電波吸収材としてのシートを貼り付けたものである。
なお、補助側壁522と電波吸収材としてのシートは、完全に透明でなくともよく、一定以上の透光性を有するものであればよい。
同図に示されるように、側壁520-1は、設置面FLを基準として基礎側壁521-1の高さH1に対して、基礎側壁521-1から上側に延伸された補助側壁522-1の高さH2を上げた、高さ(H1+H2)を有する。
基礎側壁521-1に設けられた電波吸収材523は、基礎側壁521-1の側面に対応するサイズを有するようにして設けられ、補助側壁522-1に設けられた電波吸収材のシートは、補助側壁522-1の側面全体に施されている。なお、補助側壁522-1において基礎側壁521-1と重複せずに基礎側壁521の上に延伸されている部分に対して電波吸収材のシートが設けられてもよい。
このように基礎側壁521-1と補助側壁522-1とに電波吸収材が設けられることで、側壁520-1は、基礎側壁521-1と補助側壁522-1とによる側面のサイズ形状にほぼ対応して電波吸収材が設けられていることになる。つまり、基礎側壁521-1と補助側壁522-1とによる側面にて電波を吸収する機能が与えられる。これにより、例えば基礎側壁521に補助側壁522が設けられない場合と比較して、床部510のアンテナ装置部513から左右方向に放射される電波を吸収することのできる面積の高さ方向を増加させることができる。
なお、補助側壁522の基礎側壁521より上の部分について、例えば半円などのように曲線による外形形状としてもよい。しかしながら、同図のように四角形の上側の左右の角を直線的に切り取ったような形状とすることで加工も容易となる。
また、左側の基礎側壁521-2には、右側の基礎側壁521-1に設けられた進入センサ540-1と対となるように、進入センサ540-2が設けられる。
なお、進入センサ540-1、540-2について特に区別しない場合には、進入センサ540と記載する。
インジケータ530Aは、基礎側壁521-1の後側の側面に配置される。インジケータ530Bは基礎側壁521-1の上面における前方側の位置に設けられる。
そこで、同図のように基礎側壁521-1の上面から突出させるようにすれば、店員等は、通行ゲート500から或る程度離れていても、インジケータ530Bがどのような点灯状態にあって、通行ゲート500においてどのような状況となっているのかを的確に把握できる。
また、基礎側壁521-1に取り付けられた補助側壁522-1は透明性を有することから、店員等は、通行ゲート500の左側からであっても、補助側壁522を介してインジケータ530Bを問題なく見ることができる。
本実施形態において、進入センサ540-1、540-2は、それぞれ右側の基礎側壁521-1と左側の基礎側壁521-2との上面部における前方に配置されている。
このように進入センサ540-1、540-2が設けられることで、後方から通路に進入してきた客を検出する範囲を上下方向においても広く取ることが可能となるので、例えば車椅子で進入してきた客や子供などであっても検出しやすくなる。
また、進入センサ540-1、540-2は、通路を挟んでそれぞれ左右に位置するようにされた位置関係により設けられている。このため、通路を通行する客が左もしくは右のいずれかに寄っているような状態であっても、客が検出されやすい。
このような配置としたことで、客がユーザ端末の表示面をコードリーダ550にかざす際に、ユーザ端末の表示面とコードリーダ550との間に或る程度の距離が保たれやすくなり、コードが良好に読み取られるようにすることができた。
なお、図示は省略するが、コードリーダ550の位置に対応させて、床部510の上面部512には、左右方向に沿った深さ5mm程度の溝もしくは5mm程度の突起を形成してもよい。例えば、車いすを利用する客が通行ゲート500を通過する場合には、コードリーダ550にユーザ端末をかざす際に車いすから手を離す必要がある。このようなときに、床部510の上面部512にて溝あるいは突起が形成されていることで、不用意に車いすが移動することを防ぐことができる。
図12は、本実施形態の通行ゲート500を含む決済システムの全体的な構成例を示している。同図の決済システムは、通行ゲート500と、ユーザ端末700と、決済情報管理サーバ800と、商品MCに付されるRFIDタグ900とを含む。
コードリーダ550は、通過方向DRにおいて、図9に示したアンテナ素子110のうち、遮蔽されていないアンテナ素子110の右側、もしくは遮蔽されていないアンテナ素子110同士の間隙の右側に対応する位置に配置されている。遮蔽されていないアンテナ素子110の直上となる位置がRFIDタグを検出する精度が最も高くなる。このような位置に対応させてコードリーダ550を配置することによって、通行ゲート500を通過しようとする客は、床部510上にて、必然的に商品のRFIDタグが最も検出されやすい位置にて立ち止まることができる。したがって、例えば客が未精算の商品を持っていたような場合であっても、未精算の商品のタグが読み取られることなく客が通行ゲート500を通過してしまうようなことを極力防止できる。
同図のゲート端末600は、通信部601、入出力インターフェース部602、ユーザインターフェース部603、制御部604、及び記憶部605を備える。
入出力インターフェース部602は、図12との対応では、通信処理部514、インジケータ530(530A、530B)、進入センサ540、及びコードリーダ550等と接続される。入出力インターフェース部602が対応するハードウェアは、例えばUSB等の所定のデータインターフェース規格に対応するコネクタ等を備える。
記憶部605は、ゲート端末600に対応する各種の情報を記憶する。
このように、本実施形態の決済システムにおいて、1の客に対応するウォークスルー決済の手順は、客がユーザ端末700を用いて購入対象の商品に対応する決済を行う決済段階と、決済の後において、決済の対象とされた商品と買い物カゴに入れられている現物の商品との内訳が一致しているか否かを確認する確認段階とを含む。
ステップS100:客は、前述のように買い物アプリケーションが動作するユーザ端末700に購入対象の商品の商品コードを読み取らせる操作(コード読取操作)を行う。ユーザ端末700は、客のコード読取操作に応じて商品コードを読み取り、読み取った商品コードを含む商品登録要求を決済情報管理サーバ800に送信する。決済情報管理サーバ800は、受信された商品登録要求に含まれる商品コードが対応する商品情報を、ユーザ端末700に送信する。ユーザ端末700は、送信された商品情報を取得する。
当該ステップS100の処理は、客がユーザ端末を用いて商品登録を行うごとに実行される。
客は、ウォークスルー決済における確認段階への移行に対応して、購入確認コードが表示されたユーザ端末700を所持して通行ゲート500に赴くようにされる。
ステップS200:決済情報管理サーバ800は、ステップS100に対応してユーザ端末700から送信された商品登録要求の受信に応じて、商品登録処理と、登録された商品の商品情報のユーザ端末700への送信とを実行する。商品登録処理は、受信された商品登録要求に含まれていた商品コードが示す商品の商品情報を対応の購入情報に格納する処理を含む。
当該ステップS200の処理は、ステップS100によりユーザ端末700から送信された商品登録要求が受信されるごとに実行される。
ステップS300:ゲート端末600は、ステップS206により決済情報管理サーバ800から送信された購入情報を記憶する。
ステップS400:ゲート端末600は、進入センサ540から出力される検出情報に基づいて、通行ゲート500への人(客)の進入が検出されるのを待機している。
当該ステップS400にて通行ゲート500への人(客)の進入が検出されるのを待機している状態において、ゲート端末600は、インジケータ530(530A、530B)を例えば緑色で点灯させている。インジケータ530が緑色の場合には、通行ゲート500が正常であって使用可能であることを示す。
また、コード読取案内画面において、案内画像GPが表示されている。同図の案内画像GPは、人の手がユーザ端末700の表示面をコードリーダ550にかざして購入確認コードとしてのQRコードを読み取らせている様子を表している。つまり、案内画像GPは、購入確認コードの読み取らせ方を画像により示している。なお、案内画像GPは、同図の例以外の態様であってもよく、例えば通行ゲート500を通過しようとする人(客)が一方の手に商品を持ちながら、もう一方の手でコードリーダ550にユーザ端末700をかざしている様子を示すような画像であってもよい。このような態様の案内画像GPが表示されていることで、客は、ユーザ端末700にて表示されている購入確認コードとしてのQRコードをコードリーダ550に読み取らせるべきことを把握できる。
なお、購入確認コードとしてのQRコードがコードリーダ550に読み取られるときには、コードリーダ550により撮像しているQRコードがコード読取案内画面における所定の領域にて表示されてよい。
通行ゲート500に進入してきた客が、コード読取案内画面に表示された案内に従って、ユーザ端末700にて表示されている購入確認コードをコードリーダ550に読み取らせると、コードリーダ550は、読み取った購入確認コードが示す購入識別子をゲート端末600に出力する。ゲート端末600は、このように出力された購入識別子を取得したことに応じて、購入確認コードが読み取られたと判定する。
このように、ゲート端末600は、買い物カゴに入っている商品ごとの商品コードを取得することになる。そこで、ゲート端末600は、RFID対応通信により取得した商品コードと、ステップS406により取得した購入情報に含まれる商品コードとを照合する。
「一致」は、購入情報に含まれる商品コードの内訳と、RFID対応通信により取得した商品コードの内訳とが一致するとの照合結果である。
「未読取商品有り」は、購入情報に含まれる商品コードの内訳のなかに、RFID対応通信により取得した商品コードには含まれていないものがあるとの照合結果である。
「未決済商品有り」は、RFID対応通信により取得した商品コードのうちには含まれているが、購入情報の商品コードのうちには含まれていない商品コードがあるとの照合結果である。
図16(B)は、通過案内画面の一例を示している。同図の商品確認画面においては、メッセージエリアAR1と照合結果エリアAR2とが配置されている。
通過案内画面のメッセージエリアAR1においては、照合結果が「一致」であることが確認できたので通行ゲート500を通過してよいことを案内するメッセージが表示される。
また、照合結果エリアAR2においては、購入情報の商品コードごとに対応する商品のリストが表示される。この場合の照合結果エリアAR2における商品の各リスト項目は、それぞれが買い物カゴに入っている商品の商品コードと一致したことを示すようにして所定の背景色が設定される。
また、読取補助案内画面の照合結果エリアAR2においては、購入情報の商品コードごとに対応する商品のリスト項目のうち、買い物カゴに入っている商品の商品コードと一致するものがなかった商品のリスト項目については、照合が未確認であることを示す背景色で表示される。同図においては、「商品2」のリスト項目について照合が未確認であることを示す背景色により表示された例が示されている。
なお、ゲート端末600は、未決済商品の商品コードが示す商品情報を決済情報管理サーバ800から取得したうえで、取得した商品情報に基づいて、未決済商品の商品名等の情報を再決済案内画面にて表示してもよい。
なお、再決済案内画面についても、購入確認コードとしてのQRコードがコードリーダ550に読み取られるときには、コードリーダ550により撮像しているQRコードが画面内の所定の領域にて表示されてよい。
例えば客は、ユーザ端末700により購入対象の商品を登録したうえで、決済は行わずに通行ゲート500に赴くようにされる。通行ゲート500に客が赴いて、ユーザ端末700にて表示された購入識別子をコードリーダ550に読み取らせると、RFID対応通信が開始され、買い物カゴに入っている商品の商品コードが読み取られる。ゲート端末600は、購入情報の商品コードとRFID対応通信により取得した商品コードとを照合し、一致の照合結果が得られたのであれば、決済情報管理サーバ800にオンライン決済に対応する決済処理を実行させる。この場合、ゲート端末600は、オンライン決済の処理状況を示す表示を行うようにされてよい。
あるいは、通行ゲート500にて購入情報の商品コードとRFID対応通信により取得した商品コードとを照合し、一致の照合結果が得られたことが確認されると、客は通行ゲート500を通過して、店舗において設置された会計用の端末で決済を行うようにされてもよい。
この場合において、客は、例えば通行ゲート500を通過している間に商品に付されたRFIDタグを読み取り、客が通行ゲート500を通過しているときに、客が所持する決済用カード媒体をカードリーダが読み取ることで決済が行われるようにしてもよい。この場合、客はユーザ端末700を用いて決済する必要はない。
上記実施形態においては、客は、店舗内の任意の場所にて先に決済(精算)を行ってから通行ゲート500を通過するようにされている。この場合、通行ゲート500では、客の所持する商品について決済済みであるか否かの確認のためのRFIDタグの読み取りが行われるものであり、決済のために客が操作を行うことはない。このため、客は、例えば、購入確認コードとしてのQRコードをコードリーダ550に読み取らせる操作を行って読み取り結果の確認を行っているごく短い時間を除いて、ほぼ立ち止まることなく通過することができる。これにより、上記実施形態の場合には、通行ゲート500を利用する客の滞留を緩和できる。
しかしながら、一方で、上記実施形態の場合には、客が自分の所持しているユーザ端末700上でアプリケーションを操作することになるので、客によってはこのような操作が不慣れな場合もある。この場合には、上記の例のように、通行ゲート500を通過しているときに決済用カード媒体を用いた決済が行えるようにすることが好ましい場合がある。
そのうえで、レジスタ端末は、決済が完了したことに応じて、決済済みであることを示す決済済証明コードとしてのQRコードが印刷されたレシートを発行するようにされてよい。客は発行されたレシートを持って通行ゲート500に赴き、レシートに印刷された決済済証明コードをコードリーダ550に読み取らせて通行ゲート500を通過するようにされる。
この場合の通行ゲート500の通過は、客が売り場から退場するにあたり、客が所持している商品の全てがレジスタ端末にて決済が済んでいるか否かの確認を行うために行われる。このために、通行ゲート500では、RFIDタグが読み取られた商品の内訳とレジスタ端末にて決済された商品の内訳とが一致しているか否かの判定を行ってよい。例えば、客が、レジスタ端末にて決済を完了した後に、決済していない商品を所持してしまった場合には、通行ゲート500にてRFIDタグが読み取られた商品の内訳がレジスタ端末にて決済された商品の内訳と一致しないことが判定される。このような判定が得られた場合、通行ゲート500は警告のための報知を行うようにしてよい。この場合の警告のための報知も、インジケータ530(530A、530B)により行われてよい。
図10においては、1の通路に対応して1の通行ゲート500が独立した構成を示した。これに対して、図17に示される本変形例の通行ゲート500Aは、複数の通路ごとに対応するゲートユニット501が連結された構成である。同図においては、2つのゲートユニット501-1、501-2が連結された例を示している。
ゲートユニット501-1は、床部510と当該床部510の右側に配置される側壁520-1Aを備える。また、ゲートユニット501-1の左側に連結されるゲートユニット501-2は、床部510と当該床部510の右側に配置される側壁520-1Bと、当該床部510の左側に配置される側壁520-2とを備える。
この場合、通行ゲート500Aのゲートユニット501-1の左側は、ゲートユニット501-2の側壁520-1Bが位置することとなるので、側壁520-2は設けなくともよい。つまり、この場合には、ゲートユニット501-2の側壁520-1Bが、ゲートユニット501-1の左側の側壁として共用される。また、この場合、ゲートユニット501-2の側壁520-1Bが、ゲートユニット501-1とゲートユニット501-2との間の仕切りとしても機能する。
また、このようにゲートユニット501が連結される構成の場合、進入センサ540(540-1)は、同図にも示されるように、ゲートユニット501-1、501-2のそれぞれに対応して、右側の側壁520-1A、520-1Bに各1つが設けられるようにしてよい。
ただし、ゲートユニット501-2のように左側の側壁520-2が他のゲートユニットと共用されない場合には、左右で一対となるように左側の側壁520-2にも進入センサ540(540-2)を設けてよい。
Claims (8)
- 通行者が通過する通路に対応して設けられる床部と、通行者が前記通路としての床部を通過する通過方向に沿って前記床部の端側において側面を形成するように設けられる側壁とを備え、
前記床部は、
複数のアンテナ素子を有し、前記アンテナ素子のそれぞれに所定の特性に応じた電力と位相とが設定された単位アンテナアレイを1以上備えるアンテナ装置を備え、
前記側壁は、それぞれが所定の高さを有し電波吸収材が設けられる下側壁部と上側壁部とを備え、前記下側壁部は、通行ゲートが設置される設置面に対して設けられ、前記上側壁部は、前記下側壁部の上に存在するように設けられる
通行ゲート。 - 前記下側壁部の通路側の面は樹脂により覆うようにされる
請求項1に記載の通行ゲート。 - 前記上側壁部は、透光性を有する板状部材と、透光性を有する電波吸収材とを用いて構成される
請求項1または2に記載の通行ゲート。 - 前記上側壁部の下端部に対応する位置にて設置され、平面より上方向に突出する形状を有するインジケータを備える
請求項3に記載の通行ゲート。 - 前記上側壁部は、四角形の上側の角部を取り除いた形状を有する
請求項1から4のいずれか一項に記載の通行ゲート。 - 前記単位アンテナアレイにおける複数のアンテナ素子のうちの一部のアンテナ素子を、所定部分を除いて電磁波を隠蔽するように設けられる導体による遮蔽物を備える
請求項1から5のいずれか一項に記載の通行ゲート。 - 前記一部のアンテナ素子に対応する所定の位置に対して設けられる導体片を備える
請求項6に記載の通行ゲート。 - 前記導体片は、単位アンテナアレイにより放射される電波の波長に基づく所定長の辺を有する方形である
請求項7に記載の通行ゲート。
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