JP2022177143A - 負極活物質および蓄電池 - Google Patents

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裕之 三宅
Hiroyuki Miyake
信洋 井上
Nobuhiro Inoue
拓也 廣橋
Takuya Hirohashi
結香 佐藤
Yuika Sato
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Abstract

【課題】新規な負極活物質を提供する。または、低コストで作製できる負極活物質を提供する。または、新規なリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】少なくともシリコンを含む酸化物であり、シリコンの一部をホウ素、アルミニウム、またはガリウムにより置換された珪素酸化物とする。珪素酸化物に含まれるシリコン原子に対する酸素原子の存在比は1.5以上2.5以下である。または、珪素酸化物を含む負極活物質を用いた蓄電池とする。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明の一態様は、
プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター
)に関する。特に、本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記
憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。特に、本発明の一態様
は、蓄電池の構造及びその作製方法に関する。特に蓄電池の負極活物質に関する。
なお、本明細書中において蓄電体とは、蓄電機能を有する素子及び装置全般を指す。
蓄電池としては、ニッケル水素電池や、鉛蓄電池や、リチウムイオン二次電池などが挙げ
られる。
これらの二次電池は、携帯電話などで代表される携帯情報端末の電源として用いられてい
る。中でも、リチウムイオン二次電池は、高容量、且つ、小型化が図れるため、開発が盛
んに行われている。
リチウムイオン二次電池において、負極活物質材料として代表的には黒鉛材料が挙げられ
るが、高容量を示す材料としてたとえばシリコン、錫およびそれらの酸化物が特許文献1
に示されている。
特開2007-106634号公報
シリコンは従来の黒鉛系の負極材料よりも理論容量が高く、高いエネルギー密度を達成で
きる負極活物質材料として注目されている。シリコンの酸化物としては、SiO(一酸化
珪素)を負極活物質として利用する研究がなされているが、SiOは材料単価が高く、シ
リコンの酸化物として安価な材料の開発が望まれている。
本発明の一態様は、新規な負極活物質を提供することを課題の一とする。
または本発明の一態様は、低コストで作製できる負極活物質を提供することを課題の一と
する。
または、本発明の一態様は、新規な物質を提供することを課題の一とする。または、本発
明の一態様は、新規な電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は
、新規な蓄電装置を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規な
リチウムイオン二次電池を提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はない。なお、これら以外の課題
は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図
面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、少なくともシリコンを含む酸化物であり、シリコンの一部を原子Mに
より置換され、原子Mはホウ素、アルミニウム、またはガリウムを代表とする13族原子
である、珪素酸化物である。
ここで、上記の珪素酸化物に含まれるシリコン原子に対する酸素原子の存在比は1.5以
上2.5以下である。
また、原子Mと酸素との結合が、イオン結合または共有結合である上記の珪素酸化物も本
発明の一態様である。
また、シリコン原子に対する原子Mの存在比が0.01以上0.11以下である、上記の
珪素酸化物も本発明の一態様である。
また、上記の珪素酸化物を含む負極活物質を用いた蓄電池も本発明の一態様である。
本発明の一態様により、新規な負極活物質を提供することができる。
または本発明の一態様により、低コストで作製できる負極活物質を提供することができる
または本発明の一態様により、新規な物質を提供することができる。または本発明の一態
様により、新規な電池を提供することができる。または、本発明の一態様により、新規な
蓄電装置を提供することができる。または、新規なリチウムイオン二次電池を提供するこ
とができる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は
、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面
、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
SiOおよび珪素酸化物の分子構造を説明する図。 蓄電池の充電時の概念図。 蓄電池の放電時の概念図。 蓄電池の充電時の概念図。 蓄電池の放電時の概念図。 計算に用いたSiOの分子構造モデルを示す図。 計算に用いた珪素酸化物の分子構造モデルを示す図。 計算に用いた珪素酸化物の分子構造モデルを示す図。 計算に用いた珪素酸化物の分子構造モデルを示す図。 計算に用いた珪素酸化物の分子構造モデルを示す図。 計算におけるLiの挿入位置を説明する図。 コイン型蓄電池を説明する図。 円筒型蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 薄型の蓄電池を説明する図。 面の曲率半径を説明する図。 フィルムの曲率半径を説明する図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 電子機器の一例を説明する図。 電子機器の一例を説明する図。 電子機器の一例を説明する図。 電子機器の一例を説明する図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は
以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれ
ば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈さ
れるものではない。
(実施の形態1)
SiO(二酸化珪素)は比較的安価な材料であるが、Li挿入時の電極電位が低いため
、リチウムイオン二次電池の負極として機能しない。そこで発明者は、SiOを構成す
るSi原子をSiと価数が異なる他の原子に置換することで負極活物質として活用するこ
とに想到した。以下より、SiOを構成するSi原子の一部を13族原子(具体的には
、ホウ素、アルミニウム、ガリウム)で置換した珪素酸化物を負極活物質に用いる構成に
ついて説明する。
なお、本明細書において珪素酸化物とは、珪素リッチの部分を含むSiの酸化物の粉末を
指しており、SiO(yは1.5以上2.5以下)とも表記できる。例えば珪素酸化物
は、SiOと、Si、Si、またはSiOから選ばれた単数または複数
を含む材料や、Siの粉末とSiOの混合物も含む。また、珪素酸化物は他の原子(炭
素、窒素、鉄、アルミニウム、銅、チタン、カルシウム、マンガンなど)を含む場合もあ
る。
本発明の一態様は、少なくともSiを含む酸化物であり、Siの一部を原子Mにより置換
された珪素酸化物である。ここで原子Mとは、B(ホウ素)、Al(アルミニウム)、G
a(ガリウム)を代表とする13族原子である。なお、原子Mは二種類以上の原子を含ん
でいてもよい。
上記の珪素酸化物に含まれるSi原子に対するO原子の存在比は1.5以上2.5以下で
ある。
また、上記の珪素酸化物に含まれるSi原子に対する原子Mの存在比が0.01以上0.
11以下であることが好ましい。なお、この数値範囲に限らず、Si原子に対して原子M
が少なすぎると、未結合手を有するO原子が少なくなることで、上記の珪素酸化物が負極
活物質として十分に機能しない可能性がある。また、Si原子に対して原子Mが多すぎる
と、上記の珪素酸化物の分子構造が不安定となり、負極活物質として十分に機能しない可
能性がある。
また、Si原子と原子Mとの結合はイオン結合または共有結合である。
以下より、Si原子の一部を13族原子で置換した珪素酸化物の分子構造について説明す
る。なお、ここではSi原子を置換する原子としてAlを一例に挙げる。
図1(A)に、非晶質のSiOの分子構造を示す。1つのSi原子は4つのO原子と共
有結合またはイオン結合によって結合しており、該4つのO原子はそれらを頂点として正
四面体(図1(A)にハッチングで示す)をなすように1つのSi原子の周囲に配置され
ている。また、1つのO原子には2つのSi原子が結合している。Si原子の結合手は4
本であり、O原子の結合手は2本であるため、このような分子構造のSiOにおいては
、Si原子およびO原子は未結合手(ダングリングボンド)を有していない。
図1(A)に示すSiOを構成するSi原子の一つをAl原子に置換した珪素酸化物の
分子構造を図1(B)に示す。Al原子の結合手は3本であるため、O原子とは最大で3
つしか結合することができず、Si原子を置換したAl原子の近傍ではO原子が未結合手
を有する。この未結合手を有するO原子がLi原子と結合することで、珪素酸化物を負極
活物質として用いた場合に負極活物質へのLiの挿入反応が起こる。すなわち、SiO
を構成するSi原子をSiより価数が1小さい13族原子と置換した珪素酸化物は、負極
活物質として機能する。
以下より、珪素酸化物を負極活物質として用いた際の電池反応について、リン酸鉄リチウ
ム(LiFePO)を正極に用いた蓄電池の動作を例として説明する。図2に蓄電池1
21の充電を行う場合について示し、図3に蓄電池121の放電を行う場合について示す
。なお、ここではSi原子を置換する13族原子をMと表記する。また、珪素酸化物に含
まれる原子Mの、原子MおよびSiに対する原子数の割合をxとする。
図2に、蓄電池121を充電する場合における、蓄電池121と、充電器122との接続
構成を示す。蓄電池121に充電を行う場合、負極では式(1)の反応が起こる。
Si(1-a) + aLi + ae → LiSi(1-a)
(1)
また、正極では、式(2)の反応が起こる。
aLiFePO → aLi + aFePO + ae (2)
ここで、式(1)および式(2)において、aは0<a<xを満たす。
図3に、蓄電池を放電する場合における、蓄電池121と、負荷123との接続構成を示
す。蓄電池の放電を行う場合、負極では、式(3)の反応が起こる。
LiSi(1-a) → Si(1-a) + aLi + ae
(3)
また、正極では、式(4)の反応が起こる。
aLi + aFePO + ae → aLiFePO (4)
ここで、式(3)および式(4)において、aは0<a<xを満たす。
なお、珪素酸化物においてSiと置換された原子が2種類以上である場合も同様に考える
ことができる。例えば、Siと置換された原子が原子Mと原子Nの2種類である珪素酸化
物を負極活物質として用いた際の電池反応について、リン酸鉄リチウムを正極に用いた蓄
電池の動作を例として以下より説明する。ここで原子Nとは、原子Mとは異なる13族原
子である。
図4に蓄電池124の充電を行う場合について示し、図5に蓄電池124の放電を行う場
合について示す。ここで、珪素酸化物に含まれる原子Mの、原子M,原子NおよびSiに
対する原子数の割合をxとする。また、珪素酸化物に含まれる原子Nの、原子M、原子N
およびSiに対する原子数の割合をyとする。
図4に、蓄電池124を充電する場合における、蓄電池124と、充電器122との接続
構成を示す。蓄電池124に充電を行う場合、負極では式(5)の反応が起こる。
Si(1-a―b) + (a+b)Li + (a+b)e → L
(a+b)Si(1-a―b) (5)
また、正極では、式(6)の反応が起こる。
(a+b)LiFePO → (a+b)Li + (a+b)FePO + (
a+b)e (6)
ここで、式(5)および式(6)において、a、bはそれぞれ0<a<x、0<b<yを
満たす。
図5に、蓄電池を放電する場合における、蓄電池124と、負荷123との接続構成を示
す。蓄電池124の放電を行う場合、負極では、式(7)の反応が起こる。
Li(a+b)Si(1-a-b) → Si(1-a-b)
+ (a+b)Li + (a+b)e (7)
また、正極では、式(8)の反応が起こる。
(a+b)Li + (a+b)FePO + (a+b)e → (a+b)L
iFePO (8)
ここで、式(7)および式(8)において、a、bはそれぞれ0<a<x、0<b<yを
満たす。
原子Mとしては特にホウ素を用いることが好ましい。詳細は実施の形態2にて説明するが
、13族原子の中で特にホウ素をSiに対する置換原子とすることで、珪素酸化物を負極
活物質として用いた蓄電池のエネルギー密度を高くすることができる。
本発明の一態様の珪素酸化物は、例えばSiOの粉末と原子Mを含む酸化物の粉末を混
合し、高温で溶融させたのち急冷することで作製することができる。原子Mを含む酸化物
としては、たとえば酸化ホウ素(B)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ガ
リウム(Ga)などが挙げられる。
酸化アルミニウムとSiOとの混合物は、酸化アルミニウムが微量であればSiO
体と比べて融点が下がるため、珪素酸化物を作製する際の該混合物の溶融温度を下げるこ
とができる。よって、原子Mとしてアルミニウムを好適に選択することができる。例えば
、SiOの粉末に対して、重量比で1%以上8%以下の酸化アルミニウムの粉末を混合
することで、該混合物の融点を下げることができる。
なお、珪素酸化物の分子構造を検出する方法としては、ESR(電子スピン共鳴:Ele
ctron Spin Resonance)やNMR(核磁気共鳴法)、ラマン分光法
などが挙げられる。また、FT-IR(フーリエ変換赤外分光光度計)を用いてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で示したSiの一部をホウ素、アルミニウム、ガリウム
、炭素の各原子で置換した珪素酸化物の開放電位について、第一原理計算を行った結果に
ついて説明する。なお、本明細書において、活物質の開放電位とは、対極をリチウム電極
として該活物質を用いた電極とリチウム電極との間に電圧を印加した場合に、該電極にお
いてリチウムの挿入脱離が行われず平衡状態となる時の電位を指す。なお、開放電位はリ
チウム電極を0Vとした場合の電位差で表す。
第一原理計算ソフトVASP(Vienna Ab initio Simulatio
n Package)を使って、3次元構造の珪素酸化物の開放電位を計算した。
まず、第一原理計算で開放電位を計算するために仮定したSiOおよび珪素酸化物の構
造を図6乃至図10に示す。図6に示すSiOをSiO-A、図7に示す珪素酸化物
をSiO-B、図8に示す珪素酸化物をSiO-C、図9に示す珪素酸化物をSiO
-D、図10に示す珪素酸化物をSiO-Eと呼ぶことにする。なお、本計算におい
ては、原子の置換によって格子定数は変化しないと仮定している。
図6はSiO-Aの分子構造モデルである。任意のSi原子の最近接原子は4つのO原
子であり、一のSi原子を中心としたとき、最近接の4つのO原子は正四面体の各頂点を
構成する。一の正四面体領域においてSi-O間は共有結合またはイオン結合によって結
合している。また、一のO原子は2つの正四面体領域の頂点を占めている。すなわち、任
意のO原子の最近接原子は2つのSi原子である。また、SiO-Aは非晶質であると
いうこともできる。
図6の分子構造モデルは、32個のSi原子および64個のO原子を含む。なお、図6に
おける全てのSiの位置は、結晶学的に等価なサイトである。
図7はSiO-Bの分子構造モデルである。SiO-Bの分子構造はSiO-Aと
比較して、任意の一Si原子(図7中で矢印で示している)がB(ホウ素)原子に置換さ
れている点が異なる。
図8はSiO-Cの分子構造モデルである。SiO-Cの分子構造はSiO-Aと
比較して、任意の一Si原子(図8中で矢印で示している)がAl(アルミニウム)原子
に置換されている点が異なる。
図9はSiO-Dの分子構造モデルである。SiO-Dの分子構造はSiO-Aと
比較して、任意の一Si原子(図9中で矢印で示している)がGa(ガリウム)原子に置
換されている点が異なる。
図10はSiO-Eの分子構造モデルである。SiO-Eの分子構造はSiO-A
と比較して、任意の一Si原子(図10中で矢印で示している)がC(炭素)原子に置換
されている点が異なる。
次に、第一原理計算における計算過程について説明する。
まず、結晶状態である96原子のSiO(Siが32原子、Oが64原子)を2500
Kで溶融した後、300Kで急冷することによって図6に示す分子構造のSiOを得た
。溶融に要した時間は20000step(1step=1フェムト秒)であり、冷却に
要した時間は11000stepである。そして図6における任意の一Si原子をB、A
l、Ga、Cの各原子で置換し、構造最適化を行うことで図7乃至図10に示す分子構造
の珪素酸化物を得た。ここで構造最適化とは、初期構造における分子構造モデル全体のエ
ネルギーを初期値として、該エネルギーが極小値を取るように分子構造モデルの各原子の
位置を変化させる計算を指す。
続いて、図6乃至図10に示したSiOおよび珪素酸化物にLi原子を1つ挿入するこ
とで、SiOおよび珪素酸化物の開放電位を計算した。なお、Li原子の挿入位置は図
11に示すように、平面上の六角形の頂点に位置する6つのO原子のうち、二原子の中間
位置(図11に示した各破線の中点)である1乃至3の位置を想定した。図11には図6
に示したSiO-Aの構造モデルの一部を示している。また図11において、矢印で示
したSi原子が各原子(B、Al、Ga、C)に置換されている場合には、図7乃至図1
0に示した珪素酸化物へ挿入するLiの位置を示す。
第一原理計算における計算条件を表1に示す。なお、溶融時および冷却時は、分子構造モ
デルの原子数、容積および温度を固定して計算した。
Figure 2022177143000002
第一原理計算の結果を表2に示す。
Figure 2022177143000003
蓄電池の負極活物質において、開放電位は0V(vs Li/Li)以上であることが
求められる。開放電位が0V(vs Li/Li)以下になると、負極活物質表面から
LiまたはLi金属が析出しやすくなり、正極と負極が短絡する場合がある。また、Li
またはLi金属が析出した場合、不可逆容量が発生することで蓄電池の容量が低下する場
合がある。
表2に示す通り、珪素酸化物SiO-Aは開放電位が負となっている。これは、SiO
-Aを負極活物質として用いた場合に活物質へのLi挿入反応が起こらないことを示し
ている。つまり、Siの原子置換を行わないSiOは、負極活物質として機能しないこ
とを示している。
また、珪素酸化物SiO-B、SiO-C、SiO-Dは開放電位が正となってい
る。このことは、Si原子を13族原子、特にB、Al、Ga原子で置換した珪素酸化物
が、負極活物質として機能する可能性があることを示している。ただし、本実施の形態に
おいて計算した分子構造モデルは、結晶性の高い構造を用いている。そのため珪素酸化物
SiO-B、SiO-C、SiO-Dは、Si原子をB、Al、Ga原子で置換し
た珪素酸化物の構造および状態を部分的にのみ反映したものであることから、開放電位の
絶対値が大きくなっている。
また、珪素酸化物SiO-Eは開放電位が負となっている。これより、Si原子をC原
子で置換した珪素酸化物は、負極活物質として機能しないことを示している。
計算結果より、Siを結合手がSiよりも1本少ない原子に置換することで、珪素酸化物
の開放電位が正となることが分かった。これは、置換する前のSi原子と結合していたO
原子の一部が珪素酸化物の分子内で未結合手を持つため、該珪素酸化物に導入したLiを
トラップすることで分子構造が安定するためである。
また一般に、負極活物質は開放電位が0V(vs Li/Li)に近い値であることが
望ましい。蓄電池の起電力は正極においてLiが脱離する電位と負極においてLiが挿入
する電位の差によって決まる。そのため、負極活物質の開放電位が0Vに近いと、蓄電池
のエネルギー密度を高くすることができる。
本計算結果より、負極活物質として用いるSiOに対するSiの置換原子として、13
族原子の中では計算した開放電位が最も低いB原子が好ましいことがわかった。
以上の結果より、Siの一部をB、Al、またはGaで置換された珪素酸化物は、負極活
物質として利用できることが示された。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1で示した珪素酸化物を負極活物質に用いた蓄電池の構造
および該蓄電池を用いた電子機器の一例について、図12乃至図31を参照して説明する
[コイン型蓄電池]
図12(A)は、コイン型(単層偏平型)の蓄電池の外観図であり、図12(B)は、そ
の断面図である。
コイン型の蓄電池300は、正極端子を兼ねた正極缶301と負極端子を兼ねた負極缶3
02とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット303で絶縁シールされている。正
極304は、正極集電体305と、これと接するように設けられた正極活物質層306に
より形成される。正極活物質層306は、正極活物質の他、正極活物質の密着性を高める
ための結着剤(バインダ)、正極活物質層の導電性を高めるための導電助剤等を有しても
よい。導電助剤としては、導電助剤としては比表面積が大きい材料が望ましく、アセチレ
ンブラック(AB)等を用いることができる。また、カーボンナノチューブ、グラフェン
、フラーレンといった炭素材料を用いることもできる。なお、正極集電体305の表面に
は、正極活物質層306を形成する前にアンダーコートを施してもよい。ここでアンダー
コートとは、集電体上にスラリーを塗布する前に、正極活物質層306、すなわち活物質
や、導電助剤等と集電体との界面抵抗を低減する目的や、正極活物質層306、すなわち
活物質や結着剤、導電助剤等と集電体との密着性を高める目的で集電体上に形成する膜を
指す。なお、アンダーコートは、必ずしも膜状である必要はなく、島状に形成されていて
もよい。アンダーコートとしては、例えば炭素材料を用いることができる。炭素材料とし
ては例えば、黒鉛や、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)等のカーボ
ンブラック、カーボンナノチューブなどを用いることができる。集電体上にアンダーコー
トを形成することにより、後に形成される正極活物質層306と集電体との界面抵抗を低
減することができる。また、正極活物質層306と集電体との密着性を高めることができ
る。なお、正極活物質層306と集電体との密着性、電極強度、又は集電体と電極との間
の界面抵抗に問題がなければ、アンダーコートを集電体上に形成する必要はない。
また、負極307は、負極集電体308と、これに接するように設けられた負極活物質層
309により形成される。負極活物質層309は、負極活物質の他、負極活物質の密着性
を高めるための結着剤(バインダ)、負極活物質層の導電性を高めるための導電助剤等を
有してもよい。正極活物質層306と負極活物質層309との間には、セパレータ310
と、電解質(図示せず)とを有する。なお、負極集電体308の表面には、負極活物質層
309を形成する前にアンダーコートを施してもよい。アンダーコートの記載については
、正極304を参照する。
正極活物質層306に用いる正極活物質としては、オリビン型の結晶構造、層状岩塩型の
結晶構造、またはスピネル型の結晶構造を有する複合酸化物等がある。正極活物質として
、例えば、LiFeO、LiCoO、LiNiO、LiMn、V、C
、MnO等の化合物を用いる。
特に、LiCoOは、容量が大きいこと、LiNiOに比べて大気中で安定である
こと、LiNiOに比べて熱的に安定であること等の利点があるため、好ましい。
また、LiMn等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有
材料に、少量のニッケル酸リチウム(LiNiOやLiNi1-x(M=Co
、Al等、0<x<1))を混合すると、マンガンの溶出を抑制する、電解液の分解を抑
制する等の利点があり好ましい。
または、複合材料(一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co(
II)、Ni(II)の一以上))を用いることができる。一般式LiMPOの代表例
としては、LiFePO、LiNiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiF
NiPO、LiFeCoPO、LiFeMnPO、LiNiCo
PO、LiNiMnPO(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、Li
FeNiCoPO、LiFeNiMnPO、LiNiCoMn
(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNi
CoMnPO(f+g+h+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、
0<i<1)等のリチウム化合物を材料として用いることができる。
特にLiFePOは、安全性、安定性、高容量密度、高電位、初期酸化(充電)時に
引き抜けるリチウムイオンの存在等、正極活物質に求められる事項をバランスよく満たし
ているため、好ましい。
または、一般式Li(2-j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn(II)、Co
(II)、Ni(II)の一以上、0≦j≦2)等の複合材料を用いることができる。一
般式Li(2-j)MSiOの代表例としては、Li(2-j)FeSiO、Li
2-j)NiSiO、Li(2-j)CoSiO、Li(2-j)MnSiO、L
(2-j)FeNiSiO、Li(2-j)FeCoSiO、Li(2-
j)FeMnSiO、Li(2-j)NiCoSiO、Li(2-j)Ni
MnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l<1)、Li(2-j)Fe
NiCoSiO、Li(2-j)FeNiMnSiO、Li(2-j)
CoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m<1、0<n<1、0<q<1
)、Li(2-j)FeNiCoMnSiO(r+s+t+uは1以下、0<
r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等のリチウム化合物を材料として用いる
ことができる。
また、正極活物質として、A(XO(A=Li、Na、Mg、M=Fe、
Mn、Ti、V、Nb、Al、X=S、P、Mo、W、As、Si)の一般式で表される
ナシコン型化合物を用いることができる。ナシコン型化合物としては、Fe(MnO
、Fe(SO、LiFe(PO等がある。また、正極活物質とし
て、LiMPOF、LiMP、LiMO(M=Fe、Mn)の一般式で
表される化合物、NaFeF、FeF等のペロブスカイト型フッ化物、TiS、M
oS等の金属カルコゲナイド(硫化物、セレン化物、テルル化物)、LiMVO等の
逆スピネル型の結晶構造を有する酸化物、バナジウム酸化物系(V、V13
LiV等)、マンガン酸化物、有機硫黄化合物等の材料を用いることができる。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
属イオンの場合、正極活物質として、リチウムの代わりに、アルカリ金属(例えば、ナト
リウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム、ベリリウム、マグネシウム等)を用いてもよい。例えば、NaFeOや、Na
/3[Fe1/2Mn1/2]Oなどのナトリウム含有層状酸化物を正極活物質として
用いることができる。
また、正極活物質として、上記材料を複数組み合わせた材料を用いてもよい。例えば、
上記材料を複数組み合わせた固溶体を正極活物質として用いることができる。例えば、L
iCo1/3Mn1/3Ni1/3とLiMnOの固溶体を正極活物質として用
いることができる。
なお、図示しないが、正極活物質層306の表面に炭素層などの導電性材料を設けても
よい。炭素層などの導電性材料を設けることで、電極の導電性を向上させることができる
。例えば、正極活物質層306への炭素層の被覆は、正極活物質の焼成時にグルコース等
の炭水化物を混合することで形成することができる。
粒状の正極活物質層306の一次粒子の平均粒径は、50nm以上100μm以下のも
のを用いるとよい。
負極活物質層309には、実施の形態1で示した珪素酸化物を用いることができる。具体
的には、SiOを構成する一部のSiをホウ素、アルミニウム、ガリウムのうち少なく
とも1以上の原子で置換した珪素酸化物を用いることができる。
また、正極集電体305や負極集電体308などの集電体としては、ステンレス、金、白
金、亜鉛、鉄、ニッケル、銅、アルミニウム、チタン、タンタル、マンガン等の金属、及
びこれらの合金など、導電性の高く、リチウム等のキャリアイオンと合金化しない材料を
用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンな
どの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また
、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応
してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナ
ジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等
がある。また、集電体は、箔状、板状(シート状)、網状、円柱状、コイル状、パンチン
グメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いることができる。集電体は、厚み
が10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
セパレータ310は、セルロース(紙)、または空孔が設けられたポリプロピレン、ポリ
エチレン等の絶縁体を用いることができる。
電解液は、電解質として、キャリアイオンを有する材料を用いる。電解質の代表例として
は、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiCFSO、Li(
CFSON、Li(CSON等のリチウム塩がある。これらの電解
質は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオンや、アルカリ土類金
属イオンの場合、電解質として、上記リチウム塩において、リチウムの代わりに、アルカ
リ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、
ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等)を用いてもよい。
また、電解液の溶媒としては、キャリアイオンが移動可能な材料を用いる。電解液の溶媒
としては、非プロトン性有機溶媒が好ましい。非プロトン性有機溶媒の代表例としては、
エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエ
チルカーボネート(DEC)、γーブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン
、テトラヒドロフラン等があり、これらの一つまたは複数を用いることができる。また、
電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液性等に対する安全性が
高まる。また、蓄電池の薄型化及び軽量化が可能である。ゲル化される高分子材料の代表
例としては、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリエチレンオキ
サイド系ゲル、ポリプロピレンオキサイド系ゲル、フッ素系ポリマーのゲル等がある。ま
た、電解液の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一つま
たは複数用いることで、蓄電池の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇しても、
蓄電池の破裂や発火などを防ぐことができる。
また、電解液の代わりに、硫化物系や酸化物系等の無機物材料を有する固体電解質や、P
EO(ポリエチレンオキシド)系等の高分子材料を有する固体電解質を用いることができ
る。固体電解質を用いる場合には、セパレータやスペーサの設置が不要となる。また、電
池全体を固体化できるため、漏液のおそれがなくなり安全性が飛躍的に向上する。
正極缶301、負極缶302には、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウ
ム、チタン等の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレ
ス鋼等)を用いることができる。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミ
ニウム等を被覆することが好ましい。正極缶301は正極304と、負極缶302は負極
307とそれぞれ電気的に接続する。
これら負極307、正極304及びセパレータ310を電解質に含浸させ、図12(B)
に示すように、正極缶301を下にして正極304、セパレータ310、負極307、負
極缶302をこの順で積層し、正極缶301と負極缶302とをガスケット303を介し
て圧着してコイン形の蓄電池300を製造する。
ここで図12(C)を用いてバッテリーの充電時の電流の流れを説明する。リチウムを用
いたバッテリーを一つの閉回路とみなした時、リチウムイオンの動きと電流の流れは同じ
向きになる。なお、リチウムを用いたバッテリーでは、充電と放電でアノード(陽極)と
カソード(陰極)が入れ替わり、酸化反応と還元反応とが入れ替わることになるため、反
応電位が高い電極を正極と呼び、反応電位が低い電極を負極と呼ぶ。したがって、本明細
書においては、充電中であっても、放電中であっても、逆パルス電流を流す場合であって
も、充電電流を流す場合であっても、正極は「正極」または「+極(プラス極)」と呼び
、負極は「負極」または「-極(マイナス極)」と呼ぶこととする。酸化反応や還元反応
に関連したアノード(陽極)やカソード(陰極)という用語を用いると、充電時と放電時
とでは、逆になってしまい、混乱を招く可能性がある。したがって、アノード(陽極)や
カソード(陰極)という用語は、本明細書においては用いないこととする。仮にアノード
(陽極)やカソード(陰極)という用語を用いる場合には、充電時か放電時かを明記し、
正極(プラス極)と負極(マイナス極)のどちらに対応するものかも併記することとする
図12(C)に示す2つの端子には充電器が接続され、蓄電池400が充電される。蓄電
池400の充電が進めば、電極間の電位差は大きくなる。図12(C)では、蓄電池40
0の外部の端子から、正極404の方へ流れ、蓄電池400の中において、正極404か
ら電解液411及びセパレータ410を経由して負極407の方へ流れ、負極407から
蓄電池400の外部の端子の方へ流れる電流の向きを正の向きとしている。つまり、充電
電流の流れる向きを電流の向きとしている。
[円筒型蓄電池]
次に、円筒型の蓄電池の一例について、図13を参照して説明する。円筒型の蓄電池60
0は図13(A)に示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)601を有し、側面及び
底面に電池缶(外装缶)602を有している。これら正極キャップと電池缶(外装缶)6
02とは、ガスケット(絶縁パッキン)610によって絶縁されている。
図13(B)は、円筒型の蓄電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池缶
602の内側には、帯状の正極604と負極606とがセパレータ605を間に挟んで捲
回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲
回されている。電池缶602は、一端が閉じられ、他端が開いている。電池缶602には
、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、又はこれら
の合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用いることができる。
また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミニウム等を被覆することが好まし
い。電池缶602の内側において、正極、負極及びセパレータが捲回された電池素子は、
対向する一対の絶縁板608、609により挟まれている。また、電池素子が設けられた
電池缶602の内部は、非水電解液(図示せず)が注入されている。非水電解液は、コイ
ン型の蓄電池と同様のものを用いることができる。
正極604及び負極606は、上述したコイン型の蓄電池の正極及び負極と同様に製造す
ればよいが、円筒型の蓄電池に用いる正極及び負極は捲回するため、集電体の両面に活物
質を形成する点において異なる。正極604には正極端子(正極集電リード)603が接
続され、負極606には負極端子(負極集電リード)607が接続される。正極端子60
3及び負極端子607は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。正
極端子603は安全弁機構612に、負極端子607は電池缶602の底にそれぞれ抵抗
溶接される。安全弁機構612は、PTC素子(Positive Temperatu
re Coefficient)611を介して正極キャップ601と電気的に接続され
ている。安全弁機構612は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正極キャッ
プ601と正極604との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素子611
は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により電流量を
制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(BaTi
)系半導体セラミックス等を用いることができる。
[薄型蓄電池]
次に、薄型の蓄電池の一例について、図14を参照して説明する。薄型の蓄電池を、可撓
性を有する構成として、可撓性を有する部位を少なくとも一部有する電子機器に実装する
ことで、電子機器の変形に合わせて蓄電池も曲げることもできる。
図14は薄型の蓄電池500の外観図を示す。また、図16(A)および図16(B)は
、図14に一点鎖線で示すA1-A2断面およびB1-B2断面を示す。薄型の蓄電池5
00は、正極集電体501および正極活物質層502を有する正極503と、負極集電体
504および負極活物質層505を有する負極506と、セパレータ507と、電解液5
08と、外装体509と、を有する。外装体509内に設けられた正極503と負極50
6との間にセパレータ507が設置されている。また、外装体509内は、電解液508
で満たされている。
負極活物質層505には、実施の形態1で示した珪素酸化物を用いることができる。具体
的には、SiOを構成する一部のSiをホウ素、アルミニウム、ガリウムのうち少なく
とも1以上の原子で置換した珪素酸化物を用いることができる。
セパレータ507は袋状に加工し、正極503または負極506のいずれか一方を包むよ
うに配置することが好ましい。例えば、図19(A)に示すように、正極503を挟むよ
うにセパレータ507を2つ折りにし、正極503と重なる領域よりも外側で封止部51
4により封止することで、正極503をセパレータ507内に確実に担持することができ
る。そして、図19(B)に示すように、セパレータ507に包まれた正極503と負極
506とを交互に積層し、これらを外装体509内に配置することで薄型の蓄電池500
を形成するとよい。
なお、セパレータ507の形状は袋状に限られない。たとえば図17に示すように、セパ
レータ507aを袋状とせず、正極503と負極506の間に挟み込むように配置しても
よい。このとき、セパレータ507aの外形を負極506と同じ大きさにしてもよく、ま
たセパレータ507aの外形を負極506よりも大きくしてもよい。セパレータ507a
を、セパレータ507aの端部が負極506の端部より外側に位置するような形状とする
ことで、正極503と負極506の短絡を抑制することができる。
また、図18(A)に示すように、隣り合う正極503と負極506の間にセパレータが
挟まるように1枚のセパレータ507bを複数回折り曲げる構成としてもよい。
また、図18(B)に示すように、一の組の正極503および負極506と隣り合う別の
組の正極503および負極506との間にセパレータが挟まるように1枚のセパレータ5
07bを複数回折り曲げ、かつ各々の組における正極503と負極506との間にセパレ
ータ507aが配置される構成としてもよい。このときセパレータ507aの外形は負極
506と同じ大きさにしてもよく、またセパレータ507aの外形を負極506よりも大
きくしてもよい。なお、セパレータ507bは図18(C)に示すように、隣り合う正極
503および負極506の2つの組の間にセパレータが挟まるように渦巻き状に巻回する
構成としてもよい。
なお、図18(A)乃至(C)において、正極503および負極506の積層体(ここで
は、電極層数が3の積層体)の外周をセパレータ507bが覆う構成とすることが好まし
い。このような構成とすることで、該積層体を確実に把持し、対向する正極503および
負極506の位置関係が変化することを抑制できる。
図20(A)および図20(B)に、正極503および負極506にリード電極を溶接す
る例を示す。図20(B)には正極集電体501に正極リード電極510を溶接する例を
示す。正極集電体501は、超音波溶接などを用いて溶接領域512で正極リード電極5
10に溶接される。また、正極集電体501は、図20(B)に示す湾曲部513を有す
ることにより、蓄電池500の作製後に外から力が加えられて生じる応力を緩和すること
ができ、蓄電池500の信頼性を高めることができる。負極集電体504にも同様に、負
極リード電極511を溶接する。なお、正極リード電極510および負極リード電極51
1は、正極503、負極506およびセパレータ507の積層体を外装体509に封入す
る際に外装体509の封止部と重なる位置にシール材515を有していてもよい。
図14および図15に示す薄型の蓄電池500は、正極リード電極510は正極503が
有する正極集電体501と、負極リード電極511は負極506が有する負極集電体50
4と、それぞれ超音波接合される。また、外部との電気的接触を得る端子の役割を正極集
電体501および負極集電体504で兼ねることもできる。その場合は、リード電極を用
いずに、正極集電体501および負極集電体504の一部を外装体509から外側に露出
するように配置してもよい。
また、図14では正極リード電極510と負極リード電極511は同じ辺に配置されてい
るが、図15に示すように、正極リード電極510と負極リード電極511を異なる辺に
配置してもよい。このように、本発明の一態様の蓄電池は、リード電極を自由に配置する
ことができるため、設計自由度が高い。よって、本発明の一態様の蓄電池を用いた製品の
設計自由度を高めることができる。また、本発明の一態様の蓄電池を用いた製品の生産性
を高めることができる。
薄型の蓄電池500において、外装体509には、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、アルミニウム
、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に
外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設け
た三層構造のフィルムを用いることができる。
また図16乃至図18では、一例として、電極層数を3としているが、勿論、電極層数は
3に限定されず、多くてもよいし、少なくてもよい。電極層数が多い場合には、より多く
の容量を有する蓄電池とすることができる。また、電極層数が少ない場合には、薄型化で
き、可撓性に優れた蓄電池とすることができる。
上記構成において、蓄電池の外装体509は、曲率半径30mm以上好ましくは曲率半径
10mm以上の範囲で変形することができる。蓄電池の外装体であるフィルムは、1枚ま
たは2枚で構成されており、積層構造の蓄電池である場合、湾曲させた電池の断面構造は
、外装体であるフィルムの2つの曲線で挟まれた構造となる。
ここで、面の曲率半径について図21を用いて説明する。図21(A)において、曲面1
700を切断した平面1701において、曲面1700に含まれる曲線1702の一部を
円の弧に近似して、その円の半径を曲率半径1703とし、円の中心を曲率中心1704
とする。図21(B)に曲面1700の上面図を示す。図21(C)に、平面1701で
曲面1700を切断した断面図を示す。曲面を平面で切断するとき、曲面に対する平面の
角度や切断する位置に応じて、断面に現れる曲線の曲率半径は異なるものとなるが、本明
細書等では、最も小さい曲率半径を面の曲率半径とする。
2枚のフィルムを外装体として電極・電解液などの電池材料1805を挟む蓄電池を湾曲
させた場合には、蓄電池の曲率中心1800に近い側のフィルム1801の曲率半径18
02は、曲率中心1800から遠い側のフィルム1803の曲率半径1804よりも小さ
い(図22(A))。蓄電池を湾曲させて断面を円弧状とすると曲率中心1800に近い
フィルムの表面には圧縮応力がかかり、曲率中心1800から遠いフィルムの表面には引
っ張り応力がかかる(図22(B))。外装体の表面に凹部または凸部で形成される模様
を形成すると、このように圧縮応力や引っ張り応力がかかったとしても、ひずみによる影
響を許容範囲内に抑えることができる。そのため、蓄電池は、曲率中心に近い側の外装体
の曲率半径が30mm以上好ましくは10mm以上となる範囲で変形することができる。
なお、蓄電池の断面形状は、単純な円弧状に限定されず、一部が円弧を有する形状にする
ことができ、例えば図22(C)に示す形状や、波状(図22(D))、S字形状などと
することもできる。蓄電池の曲面が複数の曲率中心を有する形状となる場合は、複数の曲
率中心それぞれにおける曲率半径の中で、最も曲率半径が小さい曲面において、2枚の外
装体の曲率中心に近い方の外装体の曲率半径が、30mm以上好ましくは10mm以上と
なる範囲で蓄電池が変形することができる。
なお、本実施の形態では、蓄電池として、コイン型、円筒型および薄型の蓄電池を示した
が、その他の封止型蓄電池、角型蓄電池等様々な形状の蓄電池を用いることができる。ま
た、正極、負極、及びセパレータが複数積層された構造、正極、負極、及びセパレータが
捲回された構造であってもよい。
本実施の形態で示す蓄電池300、蓄電池500、蓄電池600の負極には、本発明の一
態様に係る負極活物質層が用いられている。そのため、蓄電池300、蓄電池500、蓄
電池600の放電容量を高めることができる。またはこれらの蓄電池を低コストで作製す
ることができる。
[角型蓄電池]
薄型の蓄電池は図14に限定されない。他の薄型の蓄電池の例を図23に示す。図23(
A)に示す捲回体993は、負極994と、正極995と、セパレータ996と、を有す
る。
捲回体993は、セパレータ996を挟んで負極994と、正極995とが重なり合って
積層された積層体を捲回したものである。この捲回体993を角型の封止容器などで覆う
ことにより角型の蓄電池が作製される。
なお、負極994、正極995及びセパレータ996からなる積層体の積層数は、必要な
容量と素子体積に応じて適宜設計すればよい。負極994はリード電極997及びリード
電極998の一方を介して負極集電体(図示せず)に接続され、正極995はリード電極
997及びリード電極998の他方を介して正極集電体(図示せず)に接続される。
図23(B)及び(C)に示す角型の蓄電装置980は、外装体となるフィルム981と
、凹部を有するフィルム982とを熱圧着などにより貼り合わせて形成される空間に上述
した捲回体993を収納したものである。捲回体993は、リード電極997及びリード
電極998を有し、フィルム981と、凹部を有するフィルム982との内部で電解液に
含浸される。
フィルム981と、凹部を有するフィルム982は、例えばアルミニウムなどの金属材料
や樹脂材料を用いることができる。フィルム981及び凹部を有するフィルム982の材
料として樹脂材料を用いれば、外部から力が加わったときにフィルム981と、凹部を有
するフィルム982を変形させることができ、可撓性を有する蓄電池を作製することがで
きる。
また、図23(B)及び(C)では2枚のフィルムを用いる例を示しているが、1枚のフ
ィルムを折り曲げることによって空間を形成し、その空間に上述した捲回体993を収納
してもよい。
また、蓄電装置の外装体や、封止容器を樹脂材料などにすることによって可撓性を有する
蓄電装置を作製することができる。ただし、外装体や、封止容器を樹脂材料にする場合、
外部に接続を行う部分は導電材料とする。
例えば、可撓性を有する別の薄型蓄電池の例を図24に示す。図24(A)の捲回体99
3は、図23(A)に示したものと同一であるため、詳細な説明は省略する。
図24(B)及び(C)に示す角型の蓄電装置990は、外装体991の内部に上述した
捲回体993を収納したものである。捲回体993は、リード電極997及びリード電極
998を有し、外装体991、992の内部で電解液に含浸される。外装体991、99
2は、例えばアルミニウムなどの金属材料や樹脂材料を用いることができる。外装体99
1、992の材料として樹脂材料を用いれば、外部から力が加わったときに外装体991
、992を変形させることができ、可撓性を有する薄型の蓄電池を作製することができる
[蓄電システム]
また、蓄電システムの構造例について、図25、図26、図27を用いて説明する。
図25(A)及び図25(B)は、蓄電システムの外観図を示す図である。蓄電システム
は、回路基板900と、蓄電体913と、を有する。蓄電体913には、ラベル910が
貼られている。さらに、図25(B)に示すように、蓄電システムは、端子951と、端
子952と、アンテナ914と、アンテナ915と、を有する。
回路基板900は、端子911と、回路912と、を有する。端子911は、端子951
、端子952、アンテナ914、アンテナ915、及び回路912に接続される。なお、
端子911を複数設けて、複数の端子911のそれぞれを、制御信号入力端子、電源端子
などとしてもよい。
回路912は、回路基板900の裏面側(蓄電体913と対向する側)に設けられていて
もよい。なお、アンテナ914及びアンテナ915は、コイル状に限定されず、例えば線
状、板状であってもよい。また、平面アンテナ、開口面アンテナ、進行波アンテナ、EH
アンテナ、磁界アンテナ、誘電体アンテナ等のアンテナを用いてもよい。又は、アンテナ
914若しくはアンテナ915は、平板状の導体でもよい。この平板状の導体は、電界結
合用の導体の一つとして機能することができる。つまり、コンデンサの有する2つの導体
のうちの一つの導体として、アンテナ914若しくはアンテナ915を機能させてもよい
。これにより、電磁界、磁界だけでなく、電界で電力のやり取りを行うこともできる。
アンテナ914の線幅は、アンテナ915の線幅よりも大きいことが好ましい。これによ
り、アンテナ914により受電する電力量を大きくすることができる。
蓄電システムは、アンテナ914及びアンテナ915と、蓄電体913との間に層916
を有する。層916は、例えば蓄電体913による電磁界を遮蔽することができる機能を
有する。層916としては、例えば磁性体を用いることができる。
なお、蓄電システムの構造は、図25に限定されない。
例えば、図26(A-1)及び図26(A-2)に示すように、図25(A)及び図25
(B)に示す蓄電体913のうち、対向する一対の面のそれぞれにアンテナを設けてもよ
い。図26(A-1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、図26(A
-2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図25(A)及び図
25(B)に示す蓄電システムと同じ部分については、図25(A)及び図25(B)に
示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
図26(A-1)に示すように、蓄電体913の一対の面の一方に層916を挟んでアン
テナ914が設けられ、図26(A-2)に示すように、蓄電体913の一対の面の他方
に層917を挟んでアンテナ915が設けられる。層917は、例えば蓄電体913によ
る電磁界を遮蔽することができる機能を有する。層917としては、例えば磁性体を用い
ることができる。
上記構造にすることにより、アンテナ914及びアンテナ915の両方のサイズを大きく
することができる。
又は、図26(B-1)及び図26(B-2)に示すように、図25(A)及び図25(
B)に示す蓄電体913のうち、対向する一対の面のそれぞれに別のアンテナを設けても
よい。図26(B-1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、図26(
B-2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図25(A)及び
図25(B)に示す蓄電システムと同じ部分については、図25(A)及び図25(B)
に示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
図26(B-1)に示すように、蓄電体913の一対の面の一方に層916を挟んでアン
テナ914及びアンテナ915が設けられ、図26(B-2)に示すように、蓄電体91
3の一対の面の他方に層917を挟んでアンテナ918が設けられる。アンテナ918は
、例えば、外部機器とのデータ通信を行うことができる機能を有する。アンテナ918に
は、例えばアンテナ914及びアンテナ915に適用可能な形状のアンテナを適用するこ
とができる。アンテナ918を介した蓄電システムと他の機器との通信方式としては、N
FCなど、蓄電システムと他の機器の間で用いることができる応答方式などを適用するこ
とができる。
又は、図27(A)に示すように、図25(A)及び図25(B)に示す蓄電体913に
表示装置920を設けてもよい。表示装置920は、端子919を介して端子911に電
気的に接続される。なお、表示装置920が設けられる部分にラベル910を設けなくて
もよい。なお、図25(A)及び図25(B)に示す蓄電システムと同じ部分については
、図25(A)及び図25(B)に示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
表示装置920には、例えば充電中であるか否かを示す画像、蓄電量を示す画像などを表
示してもよい。表示装置920としては、例えば電子ペーパー、液晶表示装置、エレクト
ロルミネセンス(ELともいう)表示装置などを用いることができる。例えば、電子ペー
パーを用いることにより表示装置920の消費電力を低減することができる。
又は、図27(B)に示すように、図25(A)及び図25(B)に示す蓄電体913に
センサ921を設けてもよい。センサ921は、端子922を介して端子911に電気的
に接続される。なお、図25(A)及び図25(B)に示す蓄電システムと同じ部分につ
いては、図25(A)及び図25(B)に示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
センサ921としては、例えば、力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離
、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線
、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むものを用いることが
できる。センサ921を設けることにより、例えば、蓄電システムが置かれている環境を
示すデータ(温度など)を検出し、回路912内のメモリに記憶しておくこともできる。
[電子機器]
また、図14、図23、及び図24に示した可撓性を有する蓄電池を電子機器に実装する
例を図28に示す。フレキシブルな形状を備える蓄電装置を適用した電子機器として、例
えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用
などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯
電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生
装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
また、フレキシブルな形状を備える蓄電装置を、家屋やビルの内壁または外壁や、自動車
の内装または外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。
図28(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401
に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、ス
ピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、蓄電
装置7407を有している。
図28(B)は、携帯電話機7400を湾曲させた状態を示している。携帯電話機740
0を外部の力により変形させて全体を湾曲させると、その内部に設けられている蓄電装置
7407も湾曲される。また、その時、曲げられた蓄電装置7407の状態を図28(C
)に示す。蓄電装置7407は薄型の蓄電池である。蓄電装置7407は曲げられた状態
で固定されている。なお、蓄電装置7407は集電体7409と電気的に接続されたリー
ド電極7408を有している。例えば、集電体7409は銅箔であり、一部ガリウムと合
金化させて、集電体7409と接する活物質層との密着性を向上し、蓄電装置7407が
曲げられた状態での信頼性が高い構成となっている。
図28(D)は、バングル型の表示装置の一例を示している。携帯表示装置7100は、
筐体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び蓄電装置7104を備える。
また、図28(E)に曲げられた蓄電装置7104の状態を示す。蓄電装置7104は曲
げられた状態で使用者の腕への装着時に、筐体が変形して蓄電装置7104の一部または
全部の曲率が変化する。なお、曲線の任意の点における曲がり具合を相当する円の半径の
値で表したものを曲率半径であり、曲率半径の逆数を曲率と呼ぶ。具体的には、曲率半径
が40mm以上150mm以下の範囲内で筐体または蓄電装置7104の主表面の一部ま
たは全部が変化する。蓄電装置7104の主表面における曲率半径が40mm以上150
mm以下の範囲であれば、高い信頼性を維持できる。なお、蓄電装置7104は集電体7
106と電気的に接続されたリード電極7105を有している。例えば、集電体7106
は銅箔であり、一部ガリウムと合金化させて、集電体7106と接する活物質層との密着
性を向上し、蓄電装置7104が曲率を変化させて曲げられる回数が多くとも高い信頼性
を維持できる構成となっている。
図28(F)は、腕時計型の携帯情報端末の一例を示している。携帯情報端末7200は
、筐体7201、表示部7202、バンド7203、バックル7204、操作ボタン72
05、入出力端子7206などを備える。
携帯情報端末7200は、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インタ
ーネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができ
る。
表示部7202はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うこ
とができる。また、表示部7202はタッチセンサを備え、指やスタイラスなどで画面に
触れることで操作することができる。例えば、表示部7202に表示されたアイコン72
07に触れることで、アプリケーションを起動することができる。
操作ボタン7205は、時刻設定のほか、電源のオン、オフ動作、無線通信のオン、オフ
動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を持
たせることができる。例えば、携帯情報端末7200に組み込まれたオペレーティングシ
ステムにより、操作ボタン7205の機能を自由に設定することもできる。
また、携帯情報端末7200は、通信規格された近距離無線通信を実行することが可能で
ある。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで
通話することもできる。
また、携帯情報端末7200は入出力端子7206を備え、他の情報端末とコネクタを介
して直接データのやりとりを行うことができる。また入出力端子7206を介して充電を
行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子7206を介さずに無線給電により行っ
てもよい。
携帯情報端末7200の表示部7202には、本発明の一態様の蓄電装置を有している。
例えば、図28(E)に示した蓄電装置7104を、筐体7201の内部に湾曲した状態
で、またはバンド7203の内部に湾曲可能な状態で組み込むことができる。
図28(F)は、腕章型の表示装置の一例を示している。表示装置7300は、表示部7
304を有し、本発明の一態様の蓄電装置を有している。また、表示装置7300は、表
示部7304にタッチセンサを備えることもでき、また、携帯情報端末として機能させる
こともできる。
表示部7304はその表示面が湾曲しており、湾曲した表示面に沿って表示を行うことが
できる。また、表示装置7300は、通信規格された近距離無線通信などにより、表示状
況を変更することができる。
また、表示装置7300は入出力端子を備え、他の情報端末とコネクタを介して直接デー
タのやりとりを行うことができる。また入出力端子を介して充電を行うこともできる。な
お、充電動作は入出力端子を介さずに無線給電により行ってもよい。
図29(A)および図29(B)に、2つ折り可能なタブレット型端末の一例を示す。図
29(A)および図29(B)に示すタブレット型端末9600は、筐体9630a、筐
体9630b、筐体9630aと筐体9630bを接続する可動部9640、表示部96
31aと表示部9631bを有する表示部9631、表示モード切り替えスイッチ962
6、電源スイッチ9627、省電力モード切り替えスイッチ9625、留め具9629、
操作スイッチ9628、を有する。図29(A)は、タブレット型端末9600を開いた
状態を示し、図29(B)は、タブレット型端末9600を閉じた状態を示している。
また、タブレット型端末9600は、筐体9630aおよび筐体9630bの内部に蓄電
体9635を有する。蓄電体9635は、可動部9640を通り、筐体9630aと筐体
9630bに渡って設けられている。
表示部9631aは、一部をタッチパネルの領域9632aとすることができ、表示され
た操作キー9638にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部963
1aにおいては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領域
がタッチパネルの機能を有する構成を示しているが該構成に限定されない。表示部963
1aの全ての領域がタッチパネルの機能を有する構成としても良い。例えば、表示部96
31aの全面をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部9631bを表示
画面として用いることができる。
また、表示部9631bにおいても表示部9631aと同様に、表示部9631bの一部
をタッチパネルの領域9632bとすることができる。また、タッチパネルのキーボード
表示切り替えボタン9639が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれることで
表示部9631bにキーボードボタン表示することができる。
また、タッチパネルの領域9632aとタッチパネルの領域9632bに対して同時にタ
ッチ入力することもできる。
また、表示モード切り替えスイッチ9626は、縦表示又は横表示などの表示の向きを切
り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えスイ
ッチ9625は、タブレット型端末9600に内蔵している光センサで検出される使用時
の外光の光量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末は
光センサだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検出
装置を内蔵させてもよい。
また、図29(A)では表示部9631bと表示部9631aの表示面積が同じ例を示し
ているが特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表示
の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネル
としてもよい。
図29(B)は、閉じた状態であり、タブレット型端末は、筐体9630、太陽電池96
33、DCDCコンバータ9636を含む充放電制御回路9634有する。また、蓄電体
9635として、本発明の一態様の蓄電体を用いることができる。
なお、タブレット型端末9600は2つ折り可能なため、未使用時に筐体9630aおよ
び筐体9630bを重ね合せるように折りたたむことができる。折りたたむことにより、
表示部9631a、表示部9631bを保護できるため、タブレット型端末9600の耐
久性を高めることができる。また、本発明の一態様の蓄電体を用いた蓄電体9635は可
撓性を有し、曲げ伸ばしを繰り返しても充放電容量が低下しにくい。よって、信頼性の優
れたタブレット型端末を提供できる。
また、この他にも図29(A)および図29(B)に示したタブレット型端末は、様々な
情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻な
どを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッチ
入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有する
ことができる。
タブレット型端末の表面に装着された太陽電池9633によって、電力をタッチパネル、
表示部、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池9633は、筐
体9630の片面又は両面に設けることができ、蓄電体9635の充電を効率的に行う構
成とすることができる。なお蓄電体9635としては、リチウムイオン電池を用いると、
小型化を図れる等の利点がある。
また、図29(B)に示す充放電制御回路9634の構成、および動作について図29(
C)にブロック図を示し説明する。図29(C)には、太陽電池9633、蓄電体963
5、DCDCコンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3、表
示部9631について示しており、蓄電体9635、DCDCコンバータ9636、コン
バータ9637、スイッチSW1乃至SW3が、図29(B)に示す充放電制御回路96
34に対応する箇所となる。
まず外光により太陽電池9633により発電がされる場合の動作の例について説明する。
太陽電池で発電した電力は、蓄電体9635を充電するための電圧となるようDCDCコ
ンバータ9636で昇圧又は降圧がなされる。そして、表示部9631の動作に太陽電池
9633からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ9637
で表示部9631に必要な電圧に昇圧又は降圧をすることとなる。また、表示部9631
での表示を行わない際には、SW1をオフにし、SW2をオンにして蓄電体9635の充
電を行う構成とすればよい。
なお太陽電池9633については、発電手段の一例として示したが、特に限定されず、圧
電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段による蓄電
体9635の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信し
て充電する無接点電力伝送モジュールや、また他の充電手段を組み合わせて行う構成とし
てもよい。
図30に、他の電子機器の例を示す。図30において、表示装置8000は、本発明の一
態様に係る蓄電装置8004を用いた電子機器の一例である。具体的に、表示装置800
0は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体8001、表示部8002、スピーカ部
8003、蓄電装置8004等を有する。本発明の一態様に係る蓄電装置8004は、筐
体8001の内部に設けられている。表示装置8000は、商用電源から電力の供給を受
けることもできるし、蓄電装置8004に蓄積された電力を用いることもできる。よって
、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係る
蓄電装置8004を無停電電源として用いることで、表示装置8000の利用が可能とな
る。
表示部8002には、液晶表示装置、有機EL素子などの発光素子を各画素に備えた発光
装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Devi
ce)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field
Emission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
なお、表示装置には、TV放送受信用の他、パーソナルコンピュータ用、広告表示用など
、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図30において、据え付け型の照明装置8100は、本発明の一態様に係る蓄電装置81
03を用いた電子機器の一例である。具体的に、照明装置8100は、筐体8101、光
源8102、蓄電装置8103等を有する。図30では、蓄電装置8103が、筐体81
01及び光源8102が据え付けられた天井8104の内部に設けられている場合を例示
しているが、蓄電装置8103は、筐体8101の内部に設けられていても良い。照明装
置8100は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置8103に蓄
積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が
受けられない時でも、本発明の一態様に係る蓄電装置8103を無停電電源として用いる
ことで、照明装置8100の利用が可能となる。
なお、図30では天井8104に設けられた据え付け型の照明装置8100を例示してい
るが、本発明の一態様に係る蓄電装置は、天井8104以外、例えば側壁8105、床8
106、窓8107等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓上
型の照明装置などに用いることもできる。
また、光源8102には、電力を利用して人工的に光を得る人工光源を用いることができ
る。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発光
素子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
図30において、室内機8200及び室外機8204を有するエアコンディショナーは、
本発明の一態様に係る蓄電装置8203を用いた電子機器の一例である。具体的に、室内
機8200は、筐体8201、送風口8202、蓄電装置8203等を有する。図30で
は、蓄電装置8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、蓄電
装置8203は室外機8204に設けられていても良い。或いは、室内機8200と室外
機8204の両方に、蓄電装置8203が設けられていても良い。エアコンディショナー
は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置8203に蓄積された電
力を用いることもできる。特に、室内機8200と室外機8204の両方に蓄電装置82
03が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時で
も、本発明の一態様に係る蓄電装置8203を無停電電源として用いることで、エアコン
ディショナーの利用が可能となる。
なお、図30では、室内機と室外機で構成されるセパレート型のエアコンディショナーを
例示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコン
ディショナーに、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることもできる。
図30において、電気冷凍冷蔵庫8300は、本発明の一態様に係る蓄電装置8304を
用いた電子機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、冷
蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、蓄電装置8304等を有する。図30では、蓄
電装置8304が、筐体8301の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫8300は、
商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置8304に蓄積された電力を
用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時
でも、本発明の一態様に係る蓄電装置8304を無停電電源として用いることで、電気冷
凍冷蔵庫8300の利用が可能となる。
なお、上述した電子機器のうち、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器などの電子
機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない電力を補助
するための補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることで、電子機器の
使用時に商用電源のブレーカーが落ちるのを防ぐことができる。
また、電子機器が使用されない時間帯、特に、商用電源の供給元が供給可能な総電力量の
うち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯において、蓄電
装置に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まるのを抑える
ことができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫8300の場合、気温が低く、冷蔵室用扉830
2、冷凍室用扉8303の開閉が行われない夜間において、蓄電装置8304に電力を蓄
える。そして、気温が高くなり、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303の開閉が行わ
れる昼間において、蓄電装置8304を補助電源として用いることで、昼間の電力使用率
を低く抑えることができる。
また、蓄電装置を車両に搭載すると、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、
又はプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車を実現
できる。
図31において、本発明の一態様を用いた車両を例示する。図31(A)に示す自動車8
400は、走行のための動力源として電気モーターを用いる電気自動車である。または、
走行のための動力源として電気モーターとエンジンを適宜選択して用いることが可能なハ
イブリッド自動車である。本発明の一態様を用いることで、航続距離の長い車両を実現す
ることができる。また、自動車8400は蓄電装置を有する。蓄電装置は電気モーターを
駆動するだけでなく、ヘッドライト8401やルームライト(図示せず)などの発光装置
に電力を供給することができる。
また、蓄電装置は、自動車8400が有するスピードメーター、タコメーターなどの表示
装置に電力を供給することができる。また、蓄電装置は、自動車8400が有するナビゲ
ーションシステムなどの半導体装置に電力を供給することができる。
図31(B)に示す自動車8500は、自動車8500が有する蓄電装置にプラグイン方
式や非接触給電方式等により外部の充電設備から電力供給を受けて、充電することができ
る。図31(B)に、地上設置型の充電装置8021から自動車8500に搭載された蓄
電装置に、ケーブル8022を介して充電を行っている状態を示す。充電に際しては、充
電方法やコネクタの規格等はCHAdeMO(登録商標)やコンボ等の所定の方式で適宜
行えばよい。充電装置8021は、商用施設に設けられた充電ステーションでもよく、ま
た家庭の電源であってもよい。例えば、プラグイン技術によって、外部からの電力供給に
より自動車8500に搭載された蓄電装置を充電することができる。充電は、ACDCコ
ンバータ等の変換装置を介して、交流電力を直流電力に変換して行うことができる。
また、図示しないが、受電装置を車両に搭載し、地上の送電装置から電力を非接触で供給
して充電することもできる。この非接触給電方式の場合には、道路や外壁に送電装置を組
み込むことで、停車中に限らず走行中に充電を行うこともできる。また、この非接触給電
の方式を利用して、車両どうしで電力の送受信を行ってもよい。さらに、車両の外装部に
太陽電池を設け、停車時や走行時に蓄電装置の充電を行ってもよい。このような非接触で
の電力の供給には、電磁誘導方式や磁界共鳴方式を用いることができる。
本発明の一態様によれば、蓄電装置のサイクル特性が良好となり、信頼性を向上させるこ
とができる。また、本発明の一態様によれば、蓄電装置の特性を向上することができ、よ
って、蓄電装置自体を小型軽量化することができる。蓄電装置自体を小型軽量化できれば
、車両の軽量化に寄与するため、航続距離を向上させることができる。また、車両に搭載
した蓄電装置を車両以外の電力供給源として用いることもできる。この場合、電力需要の
ピーク時に商用電源を用いることを回避することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
121 蓄電池
122 充電器
123 負荷
124 蓄電池
300 蓄電池
301 正極缶
302 負極缶
303 ガスケット
304 正極
305 正極集電体
306 正極活物質層
307 負極
308 負極集電体
309 負極活物質層
310 セパレータ
400 蓄電池
404 正極
407 負極
410 セパレータ
411 電解液
500 蓄電池
501 正極集電体
502 正極活物質層
503 正極
504 負極集電体
505 負極活物質層
506 負極
507 セパレータ
507a セパレータ
507b セパレータ
508 電解液
509 外装体
510 正極リード電極
511 負極リード電極
512 溶接領域
513 湾曲部
514 封止部
515 シール材
600 蓄電池
601 正極キャップ
602 電池缶
603 正極端子
604 正極
605 セパレータ
606 負極
607 負極端子
608 絶縁板
609 絶縁板
611 PTC素子
612 安全弁機構
900 回路基板
910 ラベル
911 端子
912 回路
913 蓄電体
914 アンテナ
915 アンテナ
916 層
917 層
918 アンテナ
919 端子
920 表示装置
921 センサ
922 端子
951 端子
952 端子
980 蓄電装置
981 フィルム
982 フィルム
990 蓄電装置
991 外装体
992 外装体
993 捲回体
994 負極
995 正極
996 セパレータ
997 リード電極
998 リード電極
1700 曲面
1701 平面
1702 曲線
1703 曲率半径
1704 曲率中心
1800 曲率中心
1801 フィルム
1802 曲率半径
1803 フィルム
1804 曲率半径
1805 電池材料
7100 携帯表示装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 操作ボタン
7104 蓄電装置
7105 リード電極
7106 集電体
7200 携帯情報端末
7201 筐体
7202 表示部
7203 バンド
7204 バックル
7205 操作ボタン
7206 入出力端子
7207 アイコン
7300 表示装置
7304 表示部
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7404 外部接続ポート
7405 スピーカ
7406 マイク
7407 蓄電装置
7408 リード電極
7409 集電体
8000 表示装置
8001 筐体
8002 表示部
8003 スピーカ部
8004 蓄電装置
8021 充電装置
8022 ケーブル
8100 照明装置
8101 筐体
8102 光源
8103 蓄電装置
8104 天井
8105 側壁
8106 床
8107 窓
8200 室内機
8201 筐体
8202 送風口
8203 蓄電装置
8204 室外機
8300 電気冷凍冷蔵庫
8301 筐体
8302 冷蔵室用扉
8303 冷凍室用扉
8304 蓄電装置
8400 自動車
8401 ヘッドライト
8500 自動車
9600 タブレット型端末
9625 スイッチ
9626 スイッチ
9627 電源スイッチ
9628 操作スイッチ
9629 留め具
9630 筐体
9630a 筐体
9630b 筐体
9631 表示部
9631a 表示部
9631b 表示部
9632a 領域
9632b 領域
9633 太陽電池
9634 充放電制御回路
9635 蓄電体
9636 DCDCコンバータ
9637 コンバータ
9638 操作キー
9639 ボタン
9640 可動部

Claims (5)

  1. 少なくともシリコンを含む酸化物であり、
    シリコンの一部を原子Mにより置換され、
    前記原子Mはホウ素、アルミニウム、またはガリウムを代表とする13族原子である、
    珪素酸化物。
  2. シリコン原子に対する酸素原子の存在比が1.5以上2.5以下である、
    請求項1に記載の珪素酸化物。
  3. 原子Mと酸素との結合が、イオン結合または共有結合である、
    請求項1または請求項2に記載の珪素酸化物。
  4. シリコン原子に対する原子Mの存在比が0.01以上0.11以下である、
    請求項1乃至3に記載の珪素酸化物。
  5. 請求項1乃至4に記載の珪素酸化物を含む負極活物質を用いた蓄電池。
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