JP2022171555A - 利用予定管理システム、利用予定管理プログラムおよび利用予定管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】店舗の席の利用状況を反映し、店舗の入店可能時刻を考慮した順番待ちの受付を行う利用予定管理システム及び方法を提供する。【解決手段】店舗の席の利用予定を管理する利用予定管理システムであって、空席管理装置は、店舗による入力に基づいて、店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定手段と、空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付手段と、顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、席に対応付けて登録する割当手段と、利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席毎に算出する空席予測手段と、空席予測時刻に基づいて、順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する入店時刻決定手段と、入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による順番待ちの受付可否を判定する判定手段と、を備える。順番待ち受付手段は、判定手段が受付可と判定した場合に、順番待ちを受け付ける。【選択図】図1
Description
本発明は、利用予定管理システム、利用予定管理プログラムおよび利用予定管理方法に関する。
従来から、店舗の空席の順番待ち等が行われている。ここで店舗では営業時間が決まっていることが多く、無制限に順番待ちを受け付けることはできない。このような事情から、店舗の営業時間を考慮した順番待ちの受付を行うための技術が開発されてきた。
例えば特許文献1には、順番待ちリストの待ち組数に基づいて予想される待ち時間を算出し、現在の時刻に予想される待ち時間を加えた時刻が施設の営業時間外である場合に、順番待ちの受付を終了したことを示す表示を行う技術が開示されている。
一方、特許文献1に記載の技術では、単純に順番待ちリストの待ち組数に基づく待ち時間を利用するものであるため、店舗内の席数や席の利用状況を反映することができなかった。
そこで本発明は、店舗の席の利用状況を反映し、店舗の営業時間を考慮した順番待ちの受付を行うための新規な技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、店舗の席の利用予定を管理するための利用予定管理システムであって、前記店舗による入力に基づいて、前記店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定手段と、空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付手段と、顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、前記席に対応付けて登録する割当手段と、前記利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席ごとに算出する空席予測手段と、前記空席予測時刻に基づいて、前記順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する、入店予定時刻決定手段と、前記入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による前記順番待ちの受付可否を判定する判定手段と、を備え、前記順番待ち受付手段は、前記判定手段が受付可と判定した場合に、前記順番待ちを受け付ける。
このような構成とすることで、各席の利用枠に基づいて算出される空席予測時刻により顧客の入店予定時刻を算出し、入店可能時刻に基づき順番待ちの受付可否を決定することができる。これにより、実際の店舗内の席の状況を加味して、入店可能時刻を考慮した順番待ちの受付を行うことができる。
本発明の好ましい形態では、前記席の利用について時刻を指定した予約を受け付けて予約情報を登録する予約受付手段を更に備え、前記割当手段は、前記順番待ち情報又は予約情報に紐づけて、前記利用枠を前記席に対応付けて登録する。
このような構成とすることで、時刻を指定した予約と順番待ちの両方を考慮して、各席の空席予測時刻を算出することができる。これにより、予約及び順番待ちの両方を受け付けて、予約による利用枠も考慮した上で、入店可能時刻に基づく順番待ちの受付可否を判定することができる。従って、実際には予約が入っていて入店可能時刻までに十分なサービスの提供ができないにもかかわらず順番待ちを受け付けてしまうような問題を解決することができる。
このような構成とすることで、時刻を指定した予約と順番待ちの両方を考慮して、各席の空席予測時刻を算出することができる。これにより、予約及び順番待ちの両方を受け付けて、予約による利用枠も考慮した上で、入店可能時刻に基づく順番待ちの受付可否を判定することができる。従って、実際には予約が入っていて入店可能時刻までに十分なサービスの提供ができないにもかかわらず順番待ちを受け付けてしまうような問題を解決することができる。
本発明の好ましい形態では、前記入店予定時刻決定手段は、顧客の希望条件を取得して前記希望条件を満たす前記席を特定し、当該席の前記空席予測時刻に基づいて、前記入店予定時刻を算出する。
このような構成とすることで、例えば禁煙席やテーブル席等、顧客が希望する席の条件を満たす席の空席予測時刻をもとに、入店予定時刻を算出することができる。従って、より正確に顧客の要望を反映した案内が可能となるとともに、条件によっては入店可能時刻までに十分なサービスの提供ができないような場合にも、適切に条件を加味した順番待ちの受付可否の判定が可能となる。
このような構成とすることで、例えば禁煙席やテーブル席等、顧客が希望する席の条件を満たす席の空席予測時刻をもとに、入店予定時刻を算出することができる。従って、より正確に顧客の要望を反映した案内が可能となるとともに、条件によっては入店可能時刻までに十分なサービスの提供ができないような場合にも、適切に条件を加味した順番待ちの受付可否の判定が可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記判定手段は、前記入店予定時刻から前記入店可能時刻までの時間が基準値以上の場合に、前記順番待ちを受付可と判定する。
このような構成とすることで、基準値を適切に設定することにより、例えば、入店予定時刻から閉店までわずかな時間しかないにもかかわらず順番待ちを受け付けてしまうような問題を解決できる。また基準値を店舗のスタッフ等のユーザが任意に設定できるようにすれば、各店舗の運用やサービス提供にかかる時間に合わせて、十分なサービスの提供ができる時間が確保できると見込まれる場合に順番待ちを受け付けるというきめ細かな対応が可能となる。
このような構成とすることで、基準値を適切に設定することにより、例えば、入店予定時刻から閉店までわずかな時間しかないにもかかわらず順番待ちを受け付けてしまうような問題を解決できる。また基準値を店舗のスタッフ等のユーザが任意に設定できるようにすれば、各店舗の運用やサービス提供にかかる時間に合わせて、十分なサービスの提供ができる時間が確保できると見込まれる場合に順番待ちを受け付けるというきめ細かな対応が可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記判定手段は、前記空席予測時刻から前記入店可能時刻までの時間が基準値以上となる前記席の数を特定し、当該数を、順番待ち受付可能数として決定する。
このような構成とすることで、あと何組順番待ちが可能であるのかを特定することができ、例えば顧客に対して表示することにより顧客がその店で待つか他の店に行くか等の選択を支援したり、店舗のスタッフに対して表示することにより適切な案内を可能にしたりすることができる。
このような構成とすることで、あと何組順番待ちが可能であるのかを特定することができ、例えば顧客に対して表示することにより顧客がその店で待つか他の店に行くか等の選択を支援したり、店舗のスタッフに対して表示することにより適切な案内を可能にしたりすることができる。
上記課題を解決するために、本発明は、店舗の席の利用予定を管理するための利用予定管理プログラムであって、前記店舗による入力に基づいて、前記店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定手段と、空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付手段と、顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、前記席に対応付けて登録する割当手段と、前記利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席ごとに算出する空席予測手段と、前記空席予測時刻に基づいて、前記順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する、入店予定時刻決定手段と、前記入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による前記順番待ちの受付可否を判定する判定手段と、としてコンピュータを機能させ、前記順番待ち受付手段は、前記判定手段が受付可と判定した場合に、前記順番待ちを受け付ける。
上記課題を解決するために、本発明は、店舗の席の利用予定を管理するための利用予定管理方法であって、前記店舗による入力に基づいて、前記店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定ステップと、空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付ステップと、顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、前記席に対応付けて登録する割当ステップと、前記利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席ごとに算出する空席予測ステップと、前記空席予測時刻に基づいて、前記順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する、入店予定時刻決定ステップと、前記入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による前記順番待ちの受付可否を判定する判定ステップと、をコンピュータに実行させ、前記順番待ち受付ステップでは、前記判定ステップで受付可と判定された場合に、前記順番待ちを受け付ける。
本発明によれば、店舗の席の利用状況を反映し、店舗の入店可能時刻を考慮した順番待ちの受付を行うための新規な技術を提供することができる。
以下、図面を用いて、本発明の利用予定管理システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
例えば、本実施形態では利用予定管理システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、装置、コンピュータプログラム等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータにプログラムをインストールすることができる。ここで、プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD-ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
本発明は、飲食店、美容院、アミューズメント施設、銀行、医療施設、役所を含む公的施設等、様々な施設において、席の利用状況管理を行うために用いられる。本実施形態では、飲食店において空席管理を行う例を示すが、本発明を利用する施設はこれに限定されず、本発明は任意の業種、業態において利用され得る。
本実施形態では、利用予定管理システムが店舗内の席ごとに利用状況や利用予定を管理し、それに基づく顧客の入店予定時刻を算出する。特に本発明は、入店予定時刻及び店舗の入店可能時刻により、顧客による順番待ちの受付可否を判定することにより、入店可能時刻を考慮して、適切に順番待ちの受付を行う技術に関する。ここで、本発明において入店可能時刻とは、順番待ちの受付終了の判断に用いる時刻であり、入店が可能な時刻の上限である。本実施形態では、店舗から、営業の開始時刻と終了時刻の入力を受け付け、終了時刻に基づいて入店可能時刻を設定する。また本実施形態では、営業時間の終了時刻と同一の時刻を入店可能時刻として設定するが、例えば営業時間の終了時刻の所定時間(例えば30分)前等、ラストオーダー等の時刻に合わせて入店可能時刻が設定されてもよい。
また本実施形態では、順番待ちだけでなく、事前に入店時刻を指定した予約を受け付け、予約による利用枠を考慮した空席予測時刻を用いることにより、予約と順番待ちを好適に組み合わせて運用しつ、順番待ちの受付を適切に制限することができる。
ここで本実施形態では、標準滞在時間を用いて顧客の滞在時間を想定した利用枠を設定可能に構成され、それに基づいて空席予測時刻を算出する。本発明において標準滞在時間とは、顧客の標準的な滞在時間を指す。例えば顧客の滞在時間を記録し、その平均値を標準滞在時間として用いてもよい。また、曜日や時間帯、顧客の人数によって平均的な滞在時間が異なる場合があるため、利用日時や顧客の人数などの条件ごとに異なる標準滞在時間が設定されてもよい。
本実施形態では、後述の配席画面において指定された利用枠が当該席に対して設定される。即ち、利用枠とは、入店した顧客が席を利用すると予測される時間帯を指す。ここで本実施形態では、配席画面において、現在時刻や対象の席の空席予測時刻を始点として、標準滞在時間が経過する時点に基づく時刻を終点とする利用枠が初期表示される。
また予約に対する利用枠のことを、以下では特に予約枠と呼ぶ。予約枠とは、当該予約をした顧客が席を利用する時間帯を示す。予約枠の開始時刻は顧客により指定され、予約枠の長さは、順番待ちにより入店した顧客と同様に標準滞在時間によって決定されてもよいし、予約時に指定された予約メニューに応じて決定されてもよい。また予約枠の長さを顧客が指定してもよい。
処理の詳細は後述するが、本実施形態では、予約の時間通りに案内を可能とし、入店可能時刻の範囲内で順番待ちを受け付けるとともに、順番待ち顧客に適切な入店予定時刻を知らせるために、予約枠と順番待ちの利用枠とが重複しないように管理される。
図1は、本実施形態の利用予定管理システムの機能ブロック図である。ここに示すように、本実施形態の利用予定管理システムは、空席管理装置1と、店頭で顧客からの入力を受け付ける受付端末2と、管理端末3と、がネットワークNWを介して通信可能に構成され、データベースDBが空席管理装置1と有線又は無線で接続される。なお、空席管理装置1、受付端末2、管理端末3及びデータベースDBがネットワークNWを介して通信可能に構成されていてもよい。
空席管理装置1としては、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、サーバ装置等の一般的なコンピュータ装置を利用することができる。
受付端末2及び管理端末3としては、それぞれ、演算装置、記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む種々の入出力装置等を備えた、タブレット型端末やPC(Personal Computer)等の任意のコンピュータ装置を利用することができる。また、専用のWEBページを利用するためのブラウザアプリケーションや専用のアプリケーションをインストールすることで、顧客や店員が利用するスマートフォン等の個人使用のコンピュータ装置が、受付端末2や管理端末3として機能してもよい。
ここで、1台のコンピュータ装置が受付端末2及び管理端末3の機能を兼ねていてもよい。例えば、店頭に設置された端末装置が、顧客から順番待ちや予約の為の入力を受け付ける受付端末2として機能するとともに、店員モードに切り換えることで同一のコンピュータ装置が管理端末3としても機能するようにしてもよい。また、受付端末2や管理端末3はそれぞれ複数存在していてもよい。
空席管理装置1は、営業時間設定手段11と、順番待ち受付手段12と、予約受付手段13と、割当手段14と、空席予測手段15と、入店予定時刻決定手段16と、判定手段17、表示手段18と、を備える。
営業時間設定手段11は、店舗のスタッフ等のユーザの入力に基づいて、店舗の入店可能時刻を設定する。ここで本発明における店舗の入店可能時刻は、順番待ちの受付終了の判断に用いる時刻である。本実施形態では、店舗から、営業の開始時刻と終了時刻の入力を受け付け、営業時間設定手段11が、終了時刻に基づいて入店可能時刻を設定する。本実施形態では、営業時間の終了時刻と同一の時刻を入店可能時刻として設定するが、例えば営業時間の終了時刻の所定時間(例えば30分)前等、ラストオーダー等の時刻に合わせて入店可能時刻が設定されてもよい。
順番待ち受付手段12は、顧客の希望条件として、人数の指定を含む順番待ちを受け付けて順番待ち情報をデータベースDBに登録する。ここで順番待ち受付手段12は、顧客の希望条件を入店予定時刻決定手段16に受け渡し、判定手段17から当該顧客の順番待ちの受付可否の判定結果を受け取って、受付可である場合に順番待ちを受け付けて順番待ち情報をデータベースDBに登録する。本実施形態の順番待ち受付手段12は、人数の指定に加えて、禁煙又は喫煙等、テーブル又はカウンター等の席の種別に関する条件や、顧客の連絡先の情報等も受け付けて、順番待ち情報としてデータベースDBに格納する。
予約受付手段13は、入店時刻を指定した予約を受け付けて、予約情報をデータベースDBに登録する。
割当手段14は、順番待ち及び予約に対して、それぞれ選択された席を対応付けた利用枠を登録する。ここで割当手段14が行う割り当ては、入店予定時刻の算出のための受付済み順番待ちの仮割当と、順番待ち又は予約を行った顧客を案内した席を対応付ける割当と、の両方を含む。仮割当については、入店予定時刻の決定処理の説明において詳しく説明する。
顧客を案内した席を対応付ける処理については、順番待ちに対しては、席が利用可能になった際に、店員が顧客を席に案内し、管理端末3を介して順番待ちを席に対応付けるための入力を行う。割当手段14は、管理端末3において表示された配席画面を介して店員からの入力を受け付け、対象の順番待ち情報に紐づけて、指定された席に対応付けた利用枠をデータベースDBに登録する。
また予約については、受付端末2を介して顧客によって入力された予約情報がデータベースDBに登録され、その後予約内容を確認した店員が席を指定する入力を行うことで、割当手段14が、予約情報に紐づけて、席に対応付けた予約枠をデータベースDBに登録する。また、電話等で店員が予約の希望を聞き、管理端末3を介して、店員が人数や席の条件、席の指定等を入力することで、予約受付手段13が予約情報をデータベースDBに登録するとともに、割当手段14が予約枠を生成してもよい。
ここで、配席画面においては、合計人数が指定された順番待ちの人数となるように、人数の指定を候補の席ごとに受け付ける人数指定部が表示される。割当手段14は、人数指定部を介して1以上の人数が入力された席が選択されたとみなし、予約又は順番待ちに対応付ける。例えば、8人の予約又は順番待ちを、2つの席に4人ずつ案内する場合には、対象の席についてそれぞれ4人と指定することで、これらの2つの席に予約又は順番待ちを対応付けることができる。
ここで、本実施形態では、事前に席ごとの利用可能人数及び下限人数が、席情報としてデータベースDBに登録される。例えば、混雑時においては6人着席可能な席に2名の組を案内することは、回転率の観点から好ましくない。従って、本実施形態の割当手段14は、後述の配席画面において指定された人数が席の利用可能人数以下であり、かつ、下限人数を下回らない場合に、順番待ちを席に対応付ける。なお下限値については、ひとつの順番待ちを複数の席に対応付ける場合には適用しないようにしてもよい。
空席予測手段15は、利用中の各席について、利用枠に基づいて空席予測時刻を算出する。本実施形態では、順番待ちにより入店した顧客が利用中の席については、席の割当時に、利用枠に基づく空席予測時刻が算出される。また予約により入店した顧客が利用中の席については、事前に設定された予約枠に基づいて空席予測時刻が算出される。
具体的には、例えば利用枠が終了した時に席が空くものとして、利用枠の終了時刻を空席予測時刻としてもよい。また、通常は顧客が退席した後に席の片付け等の準備が必要であることから、利用枠の終了時刻から、所定の時間が経過した時刻を空席予測時刻としてもよい。
入店予定時刻決定手段16は、空席予測時刻に基づいて、これから順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する。また本実施形態の入店予定時刻決定手段16は、既に受け付けられた順番待ちに対しても、同様に入店予定時刻を算出する。具体的には、順番待ち情報に含まれる、顧客の希望条件を満たす席の空席予測時刻に基づいて、順番が先の組から順に、それぞれの順番待ちの入店予定時刻を決定する。例えば、順番待ちの先頭に並んだ組が4人組である場合には、空席予測時刻に基づいて4人を収容可能な席の中から最も早く空席になる席を特定し、当該席に順番待ちを仮割当して空席予測時刻を決定する。なお仮割当は、順番待ちの人数を収容可能であることに加え、更に順番待ち受付手段12が受け付けた席の種類等に関する条件を満たす席に限定して、行われる構成としてもよい。
より詳細には、例えば、最も早く空席になる席の空席予測時刻が12時12分であった場合、入店予定時刻決定手段16は、対象の顧客の入店予定時刻を空席予測時刻と同じ12時12分として決定することが想定される。また、空席予測時刻の1の位を切り捨てた時刻からの10分間として、12時10分~12時20分等を案内予定時間として算出し、この案内予定時間の終端である12時20分を入店予定時刻としてもよい。あるいは、案内予定時刻の始端である12時10分や、その中間の12時15分等、案内予定時間の範囲内の任意の時刻を入店予定時刻とすることができる。このように、空席予測時刻の前後を含む、幅を持った時間帯を案内予定時間として決定し、顧客に伝えることが好ましい。
ここで、2番目以降の順番待ちにおける入店予定時刻の算出の際には、自身より前の順番待ちが、その入店予定時刻に対象の席に着席したものとして、標準滞在時間に基づいて更新された空席予測時刻が用いられる。例えばA席が5分後に空席になり、先頭の順番待ちが10分後にA席に着席することを想定すると、2番目以降の順番待ちの入店予定時刻算出においては、現在から10分後の時刻に、更に標準滞在時間を足した時刻を、A席の空席予測時間をとして用いればよい。
ここで、本発明においては、順番が先の組から順に、それぞれの組の入店予定時刻を決定するが、これは単に、順番が先の組(順番待ち)について入店予定時刻が決定された後に、次の順番の組の入店予定時刻が決定されることを意味する。即ち、先頭から最後尾までの入店予定時刻の算出処理が連続して行われる必要はなく、例えば受付時にその都度、新たに受け付けた組の入店予定時刻を決定することにより、順番が先の組から順に入店予時刻が決定されてもよい。
判定手段17は、これから順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による順番待ちの受付可否を判定し、判定結果を順番待ち受付手段12に受け渡す。具体的には、入店予定時刻決定手段16が決定した入店予定時刻から、営業時間設定手段11が設定した入店可能時刻までの時間を、事前に設定された基準値と比較して、基準値以上の場合に、順番待ちを受付可と判定する。これにより、例えば入店予定時刻から入店可能時刻までわずかしかないにもかかわらず順番待ちを受け付けてしまうような問題を解決できる。
また判定手段17は、空席予測時刻から入店可能時刻までの時間が、上記の基準値以上となる席の数を特定し、その数を、順番待ち受付可能数として決定する。これにより、空席予測時刻と入店可能時刻を比較して、新たに受け付けることができる順番待ちの上限数を特定することができる。
表示手段18は、受付端末2や管理端末3において各種の画面を表示するために、案内予定時間やその他の各種の情報を表示処理して処理結果を送信する。本実施形態の表示手段18は、例えば、利用中の席数及び利用中顧客の人数、判定手段17によって特定された上限数等の計算結果や席情報、順番待ち情報及び予約情報を表示処理して管理端末3に送信し、管理端末3において後述の利用予定画面が表示される。ここで、順番待ちの受付を開始するための画面の表示に際しては、その時点で順番待ちの最後尾に並んだ場合に最も早く入店できる条件における案内予定時間や、新たに受け付けることができる順番待ちの上限数を、表示手段18が表示処理することが好ましい。
なお、これらの手段の全てを1台のコンピュータ装置が備えている必要はなく、複数のコンピュータ装置が協働することによって本実施形態の空席管理装置1として機能してもよい。また、受付端末2や管理端末3が上述の手段の一部又は全部を備える構成としてもよい。
図2は、データベースDBが記憶する席情報のうち、席マスタ情報の一例を示す図である。本実施形態では、データベースDBが、席No.、利用可能人数、下限人数(収容人数の下限値)、席条件、組み合わせて利用可能な席を示す組み合わせ可能席等を、席マスタ情報として記憶する。
更に、図示しないが、図2に示す席マスタ情報とは別に、本実施形態では席に関するトランザクション情報を席情報として更に記憶する。トランザクション情報としては、席No.等により席マスタ情報と紐づいた、席の利用中人数、利用中顧客の順番待ちID又は予約ID、利用開始時刻、案内時刻、空席予測時刻等の情報が記録される。このようなトランザクション情報は、何れかの情報に変更があるたびにデータベースDBに記録される。
トランザクション情報においては、順番待ちID又は予約IDによって、利用中の顧客が入力した、希望の席の種類や利用人数を含む希望条件、連絡先等の情報が特定される。トランザクション情報における利用中人数は、順番待ちID又は予約IDによって特定される順番待ち情報又は予約情報から特定されてもよい。これにより、最新のトランザクション情報を参照することで、各席の利用中人数や利用中の順番待ち又は予約等、席の状況を特定することができる。
ここで本実施形態では、最初の注文の時刻が記憶される。また、顧客を席に案内した案内時刻及び、予約枠又は利用枠の開始時刻及び終了時刻が、順番待ち情報又は予約情報によって特定される。
図3は、データベースDBが記憶する順番待ち情報及び予約情報の一例を示す図である。本実施形態では、順番待ち情報として、順番待ちID、顧客の呼出に用いられる整理番号、人数、希望する席条件、ステータス、割当先又は仮割当先の席No.、仮割当フラグ、利用枠、案内時刻及び最初の注文(FO)の時刻の記録等が記憶される。またこの他、順番待ちを行う顧客の電話番号等の連絡先や、事前に登録されるユーザ情報(顧客情報)と紐づけるためのユーザID等が記憶される。順番待ち情報は、受付端末2を介して入力された情報に基づき、順番待ち受付手段12によって登録される。
また予約情報として、予約ID、顧客の呼出に用いられる整理番号、人数、希望する席条件、予約枠、対応付けられた席の席No.等の情報が記憶される。この他にも、順番待ち情報と同様に、ステータスや案内時刻及び最初の注文の時刻の記録、顧客の連絡先やユーザID等をデータベースDBが記憶してもよい。予約情報は、受付端末2又は管理端末3を介して入力された情報に基づき、予約受付手段13によって登録される。
順番待ち情報及び予約情報としては、この他にも様々な情報を記録してよい。例えば本実施形態では、順番待ち又は予約をした顧客が店舗に到着した場合に、顧客がその旨を入力するチェックインを行う。従って、図3においては図示しないが、本実施形態ではチェックインの有無やチェックイン時刻を順番待ち情報及び予約情報として、それぞれ記憶することができる。
図4は、入店予定時刻決定手段16による、受付済みの順番待ち入店予定時刻算出処理のフローチャートである。本実施形態では、このような処理を、空席発生、顧客案内、新規予約又は順番待ち受付、等の任意のタイミングで実行する。また、図4に示す処理が所定の間隔で繰り返し実行されてもよい。これにより、顧客の実際の滞在時間が標準滞在時間と異なったこと等により、後述の予約や順番待ちの受付時に算出した入店予定時刻がずれた場合でも、状況に応じて適切な入店予定時刻に更新することができる。なお、入店予定時刻の算出は順番が先の組から順に行われ、処理開始時点では先頭の順番待ちが入店予定時刻の算出対象となる。
まずステップS11では、入店予定時刻決定手段16が、入店予定時刻算出対象の順番待ち情報から、人数を取得する。そしてステップS12において、ステップS11で取得した人数と、各席の席情報における利用可能人数及び下限人数と、に基づいて順番待ちを収容可能な席を抽出する。
より具体的には、利用可能人数が順番待ちの人数以上であり、かつ、下限人数が順番待ちの人数以下の席を抽出する。ここで、時間帯や空席状況、予約及び順番待ちの状況等によって、下限人数の適用を決定してもよい。例えば、あまり混雑しない時間帯には下限値を適用せず、利用人数が順番待ちの人数以上であれば、順番待ちを席に収容可能であるとみなしてもよい。また、下限値を時間帯によって変動させてもよい。なおここで、順番待ちの人数を収容可能であることに加え、更に順番待ち受付手段12が受け付けた席の条件を満たす席のみを、順番待ちを収容可能な席として抽出するようにしてもよい。
ここで、対象の順番待ちについて予測される利用枠が、予約枠に重複しないことを更に条件とすることが好ましい。例えば空席予測時刻が最も早い席において、空席予測時刻から、空席予測時刻に標準滞在時間を足した時刻までの範囲に予約枠が重複する場合、当該席に順番待ち顧客を案内することはできない。従って、本実施形態では、入店予定時刻の算出において、入店予定時刻決定手段16は予約枠との重複がないことを条件として、対象の席を抽出する。なお、空席予測時刻に標準滞在時間を足した時刻までの範囲が予約枠と重複する場合には、当該席の空席予測時刻を予約枠の終了時刻に更新するようにしてもよい。また、席の片付けや準備の時間を考慮し、予約枠の終了時刻から更に所定の確保時間が経過した時刻を空席予測時刻としてもよい。
次にステップS13で、割当手段14が、ステップS12において抽出された席の中から、空席予測時刻が最も早い席を特定して算出対象の順番待ちを当該席に仮割当する。そしてステップS14では、当該席の空席予測時刻に基づき、順番待ちの入店予定時刻を算出する。このとき例えば、空席予測時刻の1の位を切り捨てた時刻からの10分間を案内予定時間とすること等が想定される。また、席の準備の時間を考慮し、更に所定時間を足した時間帯を案内予定時間としてもよい。このように、空席予測時刻の前後を含む、幅を持った時間帯を案内予定時間として決定することが好ましい。決定された入店予定時刻に基づいて、順番待ち情報の入店予定時刻が更新される。
ステップS15では、割当手段14が、席を利用する時間帯を指定した仮の利用枠を、席に対応付けて登録する。ここでの利用枠は、空席予測時刻から標準滞在時間が経過するまでの時間帯とすることが好ましい。そしてこの利用枠に基づいて、空席予測時刻を更新する。例えば、ステップS13の時点で空席予測時刻が最も早い席に先頭の順番待ちを案内することを想定すると、2番目の順番待ちにはその席を案内することができない。従って、ここではステップS13で仮割当された席の更新前の空席予測時刻に、標準滞在時間を足した時刻、即ち仮の利用枠の終端をもとに、当該席の空席予測時刻を更新する。具体的には、例えば、更新前の空席予測時刻に標準滞在時間を足した時刻を新たな空席予測時刻としてもよいし、更に席の片付けや準備に必要となる時間を考慮して、所定の時間を足した時刻を新たな空席予測時刻としてもよい。
このようにして順番待ちに対する入店予定時刻の算出及び空席予測時刻の更新が完了すると、ステップS16で、入店予定時刻決定手段16が後続の順番待ちの有無を確認する。後続の順番待ちがある場合には、ステップS17で算出対象を次の順番待ちに変更して、ステップS11~ステップS15を繰り返す。そして後続の順番待ちがなくなると処理を終了する。
このように、席の空席予測時刻に基づいて、順番待ちの先頭から順に入店予定時刻を決定することにより、施設内の状況を反映した詳細な入店予定時刻の提示が可能となり、入店予定時刻の正確性向上の効果が期待できる。なお、後述の新規予約又は順番待ちの受付時以外に、図4のような入店予定時刻の算出を行うことは必須ではない。即ち、入店予定時刻決定手段16が、新規予約又は順番待ちの受付時にのみ、その時点の空席予測時刻に基づいて入店予定時刻を算出し、その後、受付済の順番待ちの入店予定時刻は更新されない構成としてもよい。
図5は、順番待ち受付手段12が新規順番待ちの入力を受け付ける際の、処理フローチャートである。前述の通り登録済みの順番待ちに対しては、任意のタイミングで図4の処理が繰り返し実行され、図5の処理開始時点では、最新のトランザクション情報において登録済みの順番待ちを考慮した席ごとの空席予測時刻が記憶されている。
ここで図5の処理は、図6に示すような受付開始画面を介して順番待ちの受付を開始するための入力が受け付けられた場合に開始する。受付開始画面においては、表示手段18が案内予定時間を表示処理した結果として、「最短ご案内予定時間」が表示される。ここで、最短の案内予定時間の算出においては、登録済みの順番待ちを考慮した空席予測時刻が記憶されている状態で、新規の順番待ちを算出対象として、入店予定時刻決定手段16が図4の処理におけるステップS12~ステップS14のみを実行することにより、これから順番待ちをする場合の最短の案内予定時間を決定することができる。なお、ここでは順番待ちの人数が不明であるため、ステップS12の実行においては、人数の条件は考慮せず、予約枠との重複がないことを条件として順番待ちを収容可能な席を抽出する。
なお、ここで上記のように算出される案内予定時間の代わりに、より単純に、順番待ちの組数に1組当たりの待ち時間を乗算して算出し、表示するようにしてもよい。また、案内予定時間と待ち時間との何れを表示するかは、店舗ごとに設定可能であってもよい。1組当たりの待ち時間は店舗ごとに任意に設定でき、例えば、1組当たりの待ち時間が5分に設定され、未案内の順番待ちが3組ある場合、新たに並ぶ組の待ち時間は5×3=15分となる。
また受付開始画面においては、判定手段17が決定した新たに受け付ける順番待ちの上限数(順番待ち受付可能数)を併せて表示することが好ましい。
新規順番待ちの受付においては、まずステップS21で順番待ち受付手段12が、順番待ちの人数を含む顧客の希望条件を受け付けて入店予定時刻決定手段16に受け渡す。そしてステップS22で、入店予定時刻決定手段16が、受け取った希望条件を用いて図4のステップS12と同様にして希望条件を満たす席を抽出し、ステップS23で空席予測時刻が最も早い席を特定する。図8(a)は、ステップS21において希望条件として人数の入力を受け付けるための画面の一例である。
ステップS24では、入店予定時刻決定手段16が、図4のステップS14と同様にして、入店予定時刻を算出する。そしてステップS25では、判定手段17が、入店予定時刻から入店可能時刻までの時間が基準値以上であるか否かを判定する。具体的には、入店可能時刻から入店予定時刻を引いた値が、基準値以上であるか否かを判定すればよい。ここでの基準値は、店舗のスタッフ等のユーザにより任意に設定可能であり、サービスの提供にかかる時間とすることが好ましい。本実施形態では、標準滞在時間が基準値として初期設定される。
そして入店予定時刻から入店可能時刻までの時間が基準値未満であった場合(ステップS25でN)には、ステップS29に進んで順番待ちの受付が不可である旨を表示手段18が表示処理し、順番待ちの受付を終了する。
一方、入店予定時刻から入店可能時刻までの時間が基準値以上であった場合(ステップS25でY)には、ステップS26に進んで表示手段18が希望条件を考慮した入店予定時刻又は案内予定時間(ステップS24の算出結果)を表示処理し、受付端末2において図8(b)に示すような確認画面が表示される。順番待ちをしようとする顧客は、ここで希望条件を考慮した案内予定時間を確認し、順番待ちの受付を続けるか否かを選択することができる。なおステップS25における確認画面の表示は必須ではなく、省略してもよい。
確認画面において「次へ」が選択されると、順番待ちの受付が続行され、ステップS27で順番待ち受付手段12がその他の順番待ち情報の入力を受け付ける。本実施形態では、顧客の連絡先の電話番号と、の入力が受け付けられる。
入力が完了すると、入力された情報を表示手段18が表示処理し、図9(a)のような受付内容確認画面が表示される。ここで「決定」が選択されると、ステップS28で順番待ち受付手段12がデータベースDBに順番待ち情報を格納し、処理を終了する。
ここで、顧客は図8(b)の確認画面において順番待ちの場合の案内予定時間を確認し、順番待ちの受付を中断して予約を行うこともできる。本実施形態では、表示された案内予定時間を顧客が選択することで予約受付手段13によって予約を行うための入力が受け付けられ、予約可能な時間帯の候補が表示される。
ここで表示される予約可能な時間帯としては、事前に設定された範囲によって決定されてもよいし、登録済みの順番待ちを考慮した各席の空席予測時刻に基づいて、順番待ちの利用枠と予約枠とが重複しない範囲で決定されてもよい。この場合には、ここでも希望条件を満たす席に絞って予約可能な時間帯を特定することが好ましい。
時間帯が選択されると、順番待ちの受付と同様にして禁煙又は喫煙、カウンターやテーブル等の席条件と、顧客の連絡先の電話番号と、の入力が受け付けられる。そして全ての入力が完了すると、入力された情報を表示手段18が表示処理し、図9(b)のような受付内容確認画面が表示される。ここで「決定」が選択されると、予約受付手段13がデータベースDBに予約情報を格納し、処理を終了する。
なお、以上の説明では顧客が個別の席を指定しない場合の処理を示したが、本実施形態では、設定の変更により、順番待ち受付手段12及び予約受付手段13が、顧客による席の指定を受け付ける。この場合には、順番待ち及び予約の両方において、席条件の入力は受け付けなくてもよい。即ち、本実施形態では、人数や、禁煙又は喫煙、カウンター又はテーブル等の希望条件を受け付ける代わりに、特定の席を指定できるように設定可能である。
顧客による席の指定を受け付ける場合、ステップS21において更に席の選択を受け付ける。そしてステップS22及びステップS23を省略して、ステップS24ではステップS21で選択された席における空席予測時刻に基づいて入店予定時刻を算出する。
以上のように順番待ちが受け付けられると、顧客は自由に移動することができ、入店予定時刻を目安に施設を訪れる。ここで、受付時に図5のステップS26で表示した入店予定時刻が変更になった場合には、その旨を顧客に通知することが好ましい。
例えば本実施形態では、順番待ちの組が利用する予定の席(順番待ちが仮割当された席)において、現在利用中の客が利用枠を過ぎても退席しない場合に、順番待ち情報により特定される顧客の連絡先に基づいて、案内が遅れる可能性がある旨を通知する。ここで本実施形態では、当該席の退席時刻が延びたことによる遅れの影響を受ける順番待ち、即ち、同様の通知を未送信の順番待ちのうち、先頭の順番待ちを対象として通知を行う。具体的には、例えば「お時間が近づいておりましたが混雑が続いているためご案内予定時間が遅れる可能性がございます」等のメッセージを、メールやSMS、その他SNS等のメッセージ機能を利用して送信すればよい。通知のタイミングは任意に決定されるが、例えば、利用中顧客の標準滞在時間の終了時刻や、当初の案内予定時間から、所定時間が経過したタイミング等が想定される。
また、図4の処理により入店予定が更新され、受付時に図5のステップS25で表示した入店予定時刻から変更された場合にも、その旨を通知することが好ましい。例えば、受付時に表示した入店予定時刻から所定時間、例えば10分以上変動がある場合に、更新後の入店予定時刻を通知してもよい。また、その後さらに入店予定時刻が更新され、所定時間以上の変動が生じた場合には、再度通知が行われてもよい。その他、頻繁に通知が送信されることを避けるために、順番待ちの先頭から所定数の組や、入店予定時刻までの時間が所定以内の組にのみ、入店予定時刻の変動を通知してもよい。
以上のように、本発明によれば、席の利用状況を反映し、入店可能時刻を考慮した順番待ちの受付を行うことができる。また順番待ちに加えて予約の受付、及びその利用枠に基づく空席予測時刻の算出を行い、それをもとに入店予定時刻を算出することで、順番待ちと予約を併用して、適切な範囲で順番待ちの受付を実現できる。
ここで本実施形態では、受付開始時に表示される図6の画面において、新たに受け付ける順番待ちの上限数を表示するが、判定手段17が特定した順番待ち受付可能数が0である場合、即ち新たな順番待ちが受付できない場合には、受付前にその旨を示すことが好ましい。図7は、新たな順番待ちを受け付けた場合の入店予定時刻が入店可能時刻を過ぎるため順番待ち受付可能数が0となった場合の画面表示例である。このように本実施形態では、順番待ちの受付可能数が0である場合には、受付が終了した旨を表示する。
次に、図10及び図11を用いて、管理端末3における利用予定画面及び配席画面や順番待ちに対する席の割当について説明する。図10は、利用予定画面W1の一例を示す図である。利用予定画面W1は、横軸に時間帯を表示する時間帯表示部TTと、席を特定する縦軸の席表示部W12と、を含む席ごとの利用予定表を表示する。なお、図10においては時間帯表示部TTが30分単位で時間軸を表示しているが、設定により15分単位や10分単位等、任意に変更を受け付ける。
利用予定表には、現在時刻PTが時間軸における現在の時刻の位置に表示されている。また、席表示部W12においては、席番号の他、席の条件(禁煙/喫煙)と、利用可能人数と、現在利用中の人数と、が表示される。例えば図10の例では、テーブルAについては、条件を示す「禁煙」、席番号を示す「テーブルA」、分母に利用可能人数、分子に利用中の人数を示す「4/4」が、それぞれ表示されている。他の席についても同様である。
席表示部W12の上部には席合計W11が表示され、席合計W11は、席の合計数と、現在利用中の席の数と、全ての席における利用可能人数の合計数と、現在利用中の人数の合計数と、を表示する。席合計W11及び席表示部W12は、席情報及びトランザクション情報を集計した値に基づいて表示される。
利用予定表においては、席ごとに、順番待ちの利用枠と予約枠とが、それぞれ識別可能に表示される。図10では、濃い色で示された枠が順番待ちの利用枠、実線で白い色で示された枠が予約枠をそれぞれ表し、各枠の右端にある丸印で囲われた数字が順番待ち又は予約の人数を表す。各枠には、対象の予約情報又は順番待ち情報を示す整理番号、又は顧客名が表示される。この他、利用枠においては、順番待ち情報や予約情報に含まれる情報等、当該利用枠に関する任意の情報を更に表示してよい。また、利用枠において、表示する情報を店員等のユーザが選択可能であってもよい。また複数の席の組み合わせを利用する場合には、複数の席にまたがって予約枠が表示される。
また利用枠の後には、顧客の退席後の片付けや次の顧客を案内するための準備に係る時間として確保時間が表示されている。確保時間は事前に設定される固定値であり、顧客の人数やその時点でシフトに入っている店舗スタッフの人数ごとに設定される。ここで確保時間は、順番待ちの利用枠及び予約枠の前後それぞれに設定することができ、設定された確保時間が利用予定表に表示される。
なお本実施形態では既に退席した利用の履歴についても表示するが、この場合にはその利用枠が順番待ちに基づくものであるか予約に基づくものであるかに関わらず実際の利用時間を表示することが好ましい。また、更に本実施形態では、仮割当された順番待ちの利用枠も表示される。図10において仮割当された順番待ちは破線の枠で示され、各枠の右端にある丸印で囲われた数字が順番待ち又は予約の人数を表す。仮割当とは、後述の配席画面を介した入力による割当とは異なり、入店予定時刻の算出や予定確認のために行われる、順番待ちと席との仮の対応付けのことを指す。本実施形態では、図4のステップS11~S13において説明した手順で仮割当が行われ、仮割当された順番待ちは、利用予定表においても、利用枠とは異なる形態で表示される。
ここで本実施形態では、入店予定時刻の代わりに、より単純に、順番待ちの組数に1組当たりの待ち時間を乗算して算出することも可能であるが、その場合であっても、予定確認のために仮割当の処理は行われることが好ましい。仮割当の手順は図4のステップS11~S13の通りであり、順番待ちの人数及び席の利用可能人数に基づいて、順番待ちを収容可能な席のうち最も早く空席になる席を順番待ちに仮割当する。ここで、順番待ちの人数を収容可能であることに加え、更に順番待ち受付手段12が受け付けた席の条件を満たす席のみを、順番待ちを収容可能な席として抽出することが好ましい。
なお仮割当された順番待ちの利用枠は、標準滞在時間に基づいて表示される。例えば、空席予測時刻から、標準滞在時間が経過する時刻までの時間帯を利用枠としてもよいし、空席予測時刻から、標準滞在時間が経過する時刻に、例えば10分等、所定時間を足した時刻までの時間帯を利用枠としてもよい。
利用予定画面W1の左側には、順番待ちWLが表示される。順番待ちWLとして、各順番待ちのリストが表示され、それぞれ整理番号、顧客名、顧客人数及び席の条件が表示されている。この中から席を割り当てる順番待ちが選択されると、表示手段18が配席画面の表示要求を受け付け、配席画面が利用予定画面をW1に重ねて表示されて、店舗のスタッフ等のユーザの入力に応じて割当手段14が順番待ちに対する席の割り当てを行う。
図11は、配席画面W2の一例を示す図である。配席画面W2は、上部に順番待ちの情報を表示し、時間指定部W21と、配席表示部W22と、人数指定部W23と、連絡表示部W24と、を備える。なお以下では順番待ちの配席について説明するが、本実施形態では、予約情報について店員が席を指定する操作を行う際にも同様の画面で入力が受け付けられる。即ち、割当手段14は、配席画面W2を介して予約情報と席との対応付けを行うとともに、席の利用開始時刻及び利用終了時刻を特定した予約枠を生成する。
時間指定部W21は、指定された席が空席の場合には現在時刻を利用開始時刻とし、利用開始時刻から標準滞在時間が経過した時点を利用終了時刻として、利用枠を選択した状態で表示される。また指定された席が空席でない場合には、当該席の空席予測時刻を利用開始時刻とし、利用開始時刻から標準滞在時間が経過した時点を利用終了時刻として、利用枠を選択した状態で表示される。なお空席がある場合には常に利用枠を現在時刻から標準滞在時間経過時点までの時間として表示してもよい。
店舗のスタッフ等は、時間指定部W21を操作することで利用枠の日付、利用開始時刻及び利用終了時刻をそれぞれ変更することができる。また人数指定部W23の操作によって席が変更された場合には、それに連動して時間指定部W21の選択状態も更新される。なお順番待ちの席の割り当てにおいては、利用枠の日付は変更できないようにしてもよい。
このとき、人数指定部W23において選択された(1以上の人数が入力された)席に既に対応付けられた予約枠又は利用枠と重複する範囲の時間帯は指定できないように制御される。具体的には、予約枠又は利用枠と重複する範囲の時間帯が選択された状態で「案内」を選択すると、エラーメッセージが表示される。この他、そもそも選択された席に対応付けられた予約枠又は利用枠と重複する範囲の時間帯は時間指定部W21において選択できないように制御されてもよい。
配席表示部W22は、左側の欄に、時間指定部W21及び人数指定部W23において指定された席、利用枠を表示する。ここで、配席画面W2が表示された時点では、割当手段14が第一候補を特定し、人数指定部W23においては第一候補の席が選択される。従って第一候補の席の空席状態又は空席予測時刻に応じて決定された利用枠が時間指定部W21において初期入力され、配席表示部W22はこれらの内容に従って表示される。配席画面W2において「案内」が選択されると、時間指定部W21及び人数指定部W23において指定された内容、即ち配席表示部W22に表示された内容を割当手段14が受け付けて、順番待ちを選択された席に対応付け、利用枠を設定する。
なおここでは未案内の順番待ちを新たに案内する場合を想定するが、案内済みの順番待ち又は予約について、利用枠、席を変更することも同様に可能である。その場合には、配席表示部W22の右側には変更前の予約枠又は利用枠と、割り当てられた席と、人数と、が表示される。
人数指定部W23は、候補の席及び、候補の席以外で空席予測時刻後の所定の範囲に予約枠が重複しない対象の順番待ちを収容可能な席を、それぞれ分けて表示する。図11では、テーブルA~Hが禁煙席(順番待ちにおける条件を満たす席)で順番待ちの人数を収容可能な候補の席として表示されている。
図11の例において、これらの席はいずれも現時点で空席であり、現在時刻から標準滞在時間経過時までの間に予約枠が存在しない席である。このように本実施形態では、割当手段14は、空席が存在しない場合にのみ、空席以外を候補とする。一方、空席が存在しない場合には、割当手段14は、各席の空席予測時刻から標準滞在時間経過時までの間に予約枠が存在しない席を候補として特定する。
また人数指定部W23には、候補の席であるテーブルA~Hとは別の領域に、順番待ちにおける条件を満たさない喫煙席であるものの順番待ちの人数を収容可能な席として、テーブルI~L等が表示されている。テーブルI~Lは、候補とならなかった席のうち、現在時刻又は空席予測時刻から標準滞在時間経過時までの間に予約枠が存在しない席として、割当手段14によって特定された席である。
なお、空席が存在する場合にも、現時点で空席ではなく、空席予測時刻から標準滞在時間経過時までの間に予約枠が存在しない席を割当手段14が特定して、空席の候補とは区別して人数指定部W23に表示されてもよい。この時、各席の空席予測時刻を併せて表示することが好ましい。
店舗のスタッフ等は、人数指定部W23に表示された席について、それぞれ対象の順番待ちを案内する人数を選択することができる。図11では、4人の順番待ちの全員をテーブルAに案内することが指定されている。この時、合計人数が順番待ちの人数となるように、各席の人数の指定が受け付けられる。具体的には、各席の人数の合計が順番待ちの人数と異なる場合には、配席画面W2上に警告が表示され、またその状態で「案内」が選択されるとエラーメッセージが表示される。
一方、例えばテーブルAについて2人、テーブルBについて2人をそれぞれ指定して「案内」が選択されると、対象の順番待ちはテーブルA及びテーブルBに対応付けられ、顧客は2人ずつに分けて案内される。
連絡表示部W24は、対象の順番待ち又は予約に関する注意事項等を表し、店舗のスタッフの間での情報共有に利用される。例えば、ベビーカーや車いすの顧客に対しては、案内できる席が限られる場合がある。このような場合を想定して、連絡表示部W24において対象の注意事項が選択されると、順番待ち又は予約顧客に関する注意事項が、順番待ち情報又は予約情報において登録される。そして選択された注意事項については識別可能に表示される。図11の例では、遅刻及びベビーカーの項目が登録されており、連絡表示部W24においてハイライトされている。
以上のようにして席の割当に関する情報が入力されると、図10に示した利用予定画面W1に反映され、割り当てられた順番待ち又は予約が実線の枠で利用予定表において表示される。
これにより、直感的に操作可能な配席画面W2を介して、柔軟な席の割当ができる。特に本実施形態では、予約枠を考慮して、予約と重複しない範囲で候補の席を特定して配席画面W2において表示するため、店舗のスタッフ等のユーザはより簡単に、適切な席に順番待ちを割り当てることができる。
1 :空席管理装置
2 :受付端末
3 :管理端末
11 :営業時間設定手段
12 :受付手段
13 :予約受付手段
14 :割当手段
15 :空席予測手段
16 :入店予定時刻決定手段
17 :判定手段
18 :表示手段
NW :ネットワーク
TT :時間帯表示部
W1 :利用予定画面
W11 :席合計
W12 :席表示部
W2 :配席画面
W21 :時間指定部
W22 :配席表示部
W23 :人数指定部
W24 :連絡表示部
2 :受付端末
3 :管理端末
11 :営業時間設定手段
12 :受付手段
13 :予約受付手段
14 :割当手段
15 :空席予測手段
16 :入店予定時刻決定手段
17 :判定手段
18 :表示手段
NW :ネットワーク
TT :時間帯表示部
W1 :利用予定画面
W11 :席合計
W12 :席表示部
W2 :配席画面
W21 :時間指定部
W22 :配席表示部
W23 :人数指定部
W24 :連絡表示部
Claims (7)
- 店舗の席の利用予定を管理するための利用予定管理システムであって、
前記店舗による入力に基づいて、前記店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定手段と、
空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付手段と、
顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、前記席に対応付けて登録する割当手段と、
前記利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席ごとに算出する空席予測手段と、
前記空席予測時刻に基づいて、前記順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する、入店予定時刻決定手段と、
前記入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による前記順番待ちの受付可否を判定する判定手段と、を備え、
前記順番待ち受付手段は、前記判定手段が受付可と判定した場合に、前記順番待ちを受け付ける、利用予定管理システム。 - 前記席の利用について時刻を指定した予約を受け付けて予約情報を登録する予約受付手段を更に備え、
前記割当手段は、前記順番待ち情報又は予約情報に紐づけて、前記利用枠を前記席に対応付けて登録する
請求項1に記載の利用予定管理システム。 - 前記入店予定時刻決定手段は、顧客の希望条件を取得して前記希望条件を満たす前記席を特定し、当該席の前記空席予測時刻に基づいて、前記入店予定時刻を算出する
請求項1又は請求項2に記載の利用予定管理システム。 - 前記判定手段は、前記入店予定時刻から前記入店可能時刻までの時間が基準値以上の場合に、前記順番待ちを受付可と判定する
請求項1から請求項3の何れかに記載の利用予定管理システム。 - 前記判定手段は、前記空席予測時刻から前記入店可能時刻までの時間が基準値以上となる前記席の数を特定し、当該数を、順番待ち受付可能数として決定する
請求項1から請求項4の何れかに記載の利用予定管理システム。 - 店舗の席の利用予定を管理するための利用予定管理プログラムであって、
前記店舗による入力に基づいて、前記店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定手段と、
空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付手段と、
顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、前記席に対応付けて登録する割当手段と、
前記利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席ごとに算出する空席予測手段と、
前記空席予測時刻に基づいて、前記順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する、入店予定時刻決定手段と、
前記入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による前記順番待ちの受付可否を判定する判定手段と、としてコンピュータを機能させ、
前記順番待ち受付手段は、前記判定手段が受付可と判定した場合に、前記順番待ちを受け付ける、利用予定管理プログラム。 - 店舗の席の利用予定を管理するための利用予定管理方法であって、
前記店舗による入力に基づいて、前記店舗の入店可能時刻を設定する営業時間設定ステップと、
空席を待つための順番待ちを受け付けて、順番待ち情報を登録する順番待ち受付ステップと、
顧客が席を利用する時間帯を指定した利用枠を、前記席に対応付けて登録する割当ステップと、
前記利用枠に基づいて、空席となる見込みの空席予測時刻を席ごとに算出する空席予測ステップと、
前記空席予測時刻に基づいて、前記順番待ちを行おうとする顧客の入店予定時刻を算出する、入店予定時刻決定ステップと、
前記入店予定時刻及び入店可能時刻に基づいて、当該顧客による前記順番待ちの受付可否を判定する判定ステップと、をコンピュータに実行させ、
前記順番待ち受付ステップでは、前記判定ステップで受付可と判定された場合に、前記順番待ちを受け付ける、利用予定管理方法。
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