JP2022170239A - 移植機 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示された移植機は、圃場に苗を植え付ける植付具に苗を供給する苗供給カップを多数有している。各苗供給カップは、苗が投入される収容部と、収容部の下端開口を開閉する底蓋とを有している。
多数の苗供給カップは、ループ状に配置されると共に底蓋を閉じた状態で配置経路に沿って移送され、且つ移送方向の所定位置で底蓋が開いて苗を植付具へ落下させ、その後、底蓋が開いた位置から移送方向に所定距離離れた位置で閉じるように構成されている。
本発明は、問題点に鑑み、苗供給カップの底蓋が過度に開くことによる不具合を防止することを目的とする。
また、前記底蓋規制部は、前記当接部から前記移送方向側に延びるガイド部であって、前記底蓋が下方に向かうにつれて前記移送方向とは反対側に移行する傾斜状の姿勢で摺接するガイド部を有している。
また、前記ガイド部は、前記当接部から前記移送方向に向かうにつれて上方に移行する傾斜状に形成されている。
また、前記苗供給カップから供給される苗を圃場に植え付ける植付具であって、機体幅方向の間隔が調整可能な複数の植付具を備え、前記開放保持体は、前記解除部を含む解除位置調整部材であって、前記複数の植付具の間隔調整に応じて前記底蓋を開き動作させる位置を変更可能な解除位置調整部材を有し、前記底蓋規制部は、前記解除位置調整部材に設けられている。
図1は、例えば、畝に沿って走行しながら野菜等の苗を畝に(圃場に)移植する移植機1を示している。移植機1は、本実施形態では、オペレータが歩行しながら移植機1を操縦する歩行型の移植機1を示している。なお、移植機1は、オペレータが乗って運転する走行体の後方に移植装置を装着して苗を圃場に移植する乗用型の移植機1であってもよい。
図2に示すように、機体2は、メインフレーム11と、このメインフレーム11の前部に連結された移植フレーム12とを有している。メインフレーム11に前輪3A,後輪3B,原動機5,予備苗載せ台6,操縦ハンドル7,ミッションケース8及び座席9が取り付けられ、移植フレーム12に移植装置10が取り付けられる。
後輪3Bは、機体2の前後方向K1中途部に後下がり傾斜状に配置された伝動ケース14の下端側に機体幅方向に延伸する軸心回りに回転自在に支持されている。伝動ケース14は上端側がミッションケース8に支持されている。後輪3Bは、原動機5からの動力がミッションケース8内の動力伝達機構及び伝動ケース14内の動力伝達機構を介して伝達されて回転駆動される駆動輪とされている。
図1に示すように、移植装置10は、苗が育苗された苗トレイを載置する苗載せ台26と、圃場に苗を植え付ける植付具27を有する植付装置30と、植付具27に苗を供給する苗供給装置28と、植え付けられた苗の左及び右側の土を鎮圧し且つ苗に覆土する覆土輪31とを有している。
図3、図4に示すように、シャフト支持フレーム35は、板面が機体幅方向を向く板材からなり、移植フレーム12の機体幅方向中央側の下部に配置され、後端側が後側の下横フレーム材17に固定されている。このシャフト支持フレーム35には、駆動シャフト34や該駆動シャフト34を支持する軸受40(図6参照)の挿通用の挿通孔41が形成されている。
図5、図6に示すように、各植付支持部材36の前方側には、機体幅方向に延伸する軸心を有する駆動シャフト34が配置されている。駆動シャフト34は、植付装置30を駆動するシャフトであって、移植フレーム12の背面側に配置された中継軸96から動力が伝達されて軸心回りに回転駆動される。駆動シャフト34は、本実施形態では断面が六角の角柱に形成され、シャフト支持フレーム35に取り付けられた軸受40を挿通し、該軸受40に軸心回りに回転自在に支持されている。駆動シャフト34は、左端が左側の植付支持部材36の左端近傍に位置し、右端が右側植付支持部材36の右端近傍に位置するように、機体幅方向に延伸している。
図5に示すように、中継軸96は、機体幅方向に延伸する軸心を有し、移植フレーム12の左及び右の中央下フレーム材23の下部に配置されていると共に左及び右の中央下フレーム材23わたって設けられていて、左及び右の中央下フレーム材23に取り付けられた軸受99に軸心回りに回転自在に支持されている。
図5に示すように、植付装置30は一対設けられている。一対の植付装置30は、移植機1のセンターCLから左側と右側とに振り分け状に配置されている。
植付具27は先端が下方に向いたくちばし状を呈し、前後の構成体27F,27Rを有していて、該前後の構成体27F,27Rが前後方向K1で離反・近接することにより開閉自在とされている。植付具27は、閉じた状態で上方から苗が供給可能で且つ内部に苗が収容可能とされ、開いた状態で苗が下方に落下放出可能とされている。
苗ガイド29は、筒状に形成され、中継ガイド24の上方に配置され(図10参照)ている。また、苗ガイド29は、図6に示すように、支持体104に固定された支持ブラケット29Aに取り付けられる。苗ガイド29の上部は、上端が機体幅方向(後述する移送方向X1)に広い広口に形成されると共に下方に向かうにつれて漸次幅狭になるように形成されている。
各支持体104の取付ベース107は、図6に示すように、機体幅方向で同じ側にある植付支持部材36にそれぞれ取り付けられる。つまり、左側の植付装置30の支持体104は、左側の植付支持部材36に取り付けられ、右側の植付装置30の支持体104は、右側の植付支持部材36に取り付けられる。
植付支持部材36の上取付孔42は複数(本実施形態では9つ)形成されていると共に植付支持部材36の下取付孔43は機体幅方向に長い長孔に形成されているので、各取付ベース107は、機体幅方向に複数位置(多数位置)に位置変更自在に取り付け可能である。具体的には、本実施形態では、各取付ベース107は、機体幅方向において7位置に位置変更自在とされていて、左と右の植付具27の機体幅方向の間隔(苗の条間)は、7通り(例えば、30cm、35cm、40cm、45cm、50cm、55cm、60cm)に変更(調整)できるように構成されている。
図1に示すように、苗供給装置28は、移植フレーム12の後部上方に配置されていて、苗供給フレーム32に取り付けられている。図2に示すように、苗供給フレーム32は、支持フレーム33を有している。図12に示すように、支持フレーム33は、機体幅方向に延びる第1支持部33aと、第1支持部33aの左端から後方側に延びる第2支持部33bと、第1支持部33aの右端から後方側に延びる第3支持部33cとを有している。
図12に示すように、ループ状に配置された多数の苗供給カップ46A,46Bは、支持フレーム33の第1支持部33aの後方で且つ第2支持部33bと第3支持部33cとの間に配置されている。
図13に示すように、苗供給カップ46A,46Bは、上下方向に延伸する軸心を有し且つ上端及び下端が開口した筒状のカップ本体(収容部)49と、カップ本体49の底部の開口(下端開口)を開閉自在に塞ぐ底蓋50と、底蓋50を開き方向Y1に付勢する付勢バネ51とを有している。苗は、底蓋50を閉じた状態でカップ本体49に投入される。
図13に示すように、付勢バネ51は、底蓋50の枢支部分(枢軸49bで枢支された部分)に設けられている。付勢バネ51は、本実施形態では、ねじりコイルバネによって形成されて枢軸49bに外嵌され、且つ一端側がカップ本体49側に掛止されると共に他端側が底蓋50側に掛止されていて、底蓋50を開き方向Y1に付勢可能である。
図10に示すように、各苗供給カップ46A,46Bの底蓋50には係合部52が設けられている。図12に示すように、係合部52は、移送方向X1に直交する水平方向に突出している。詳しくは、第1苗供給カップ46Aの係合部52は配置経路(移送経路)R1の外周側に突出し、第2苗供給カップ46Bの係合部52は配置経路R1の内周側に突出している。
図11に示すように、カップ移送機構47の駆動スプロケット53を駆動するスプロケット駆動軸58は、原動機5からの動力を伝達するチェーン巻掛け伝動機構59によって上下方向に延伸する軸心回りに回転駆動される。
図12に示すように、開放保持体48は、第1規制部材48A~第5規制部材48Eを有している。第1規制部材48A~第5規制部材48Eは、本実施形態では、棒材部材によって形成され、支持フレーム33等に支持されている。
第1規制部材48Aは、配置経路R1の右側円弧部R1bから配置経路R1の後側直線部R1aを経て配置経路R1の左側円弧部R1cにわたって設けられている。第1規制部材48Aは、閉蓋状態P1にある底蓋50の下面に当接することで底蓋50の開き動作を規制し、底蓋50を閉蓋状態P1に保持する(図10参照)。苗は、苗供給カップ46A,46Bが配置経路R1の後側直線部R1aに沿って移送されている途中で作業者によって苗供給カップ46A,46Bに供給される。
第5規制部材48Eは、配置経路R1の前側直線部R1dの右側のセンターCL側に配置されていて、移送方向X1の上流側が、第4規制部材48Dの前側に近接して配置されている。図18に示すように、第5規制部材48Eの移送方向X1上流側は、第4規制部材48Dの移送方向X1下流側に前後方向(移送方向X1に直交する水平方向)でオーバーラップしている。第5規制部材48Eは、底蓋50が閉じられた第2苗供給カップ46Bの係合部52の下側に当接して、底蓋50を閉蓋状態P1に保持する。
図12に示すように、第1規制部材48Aの移送方向X1上流側の端部側は、第2解除部61Bから移送方向X1に所定距離離れた位置で第2苗供給カップ46Bの底蓋50を閉蓋状態P1に戻す閉じ部(第2閉じ部)68Bを構成している。底蓋50が開いた状態の第2苗供給カップ46Bの該底蓋50が第2閉じ部68Bへ移動してきて該第2閉じ部68Bに当たると、該第2閉じ部68Bによって閉蓋状態P1に戻される。閉蓋状態P1に戻された第2苗供給カップ46Bの底蓋50は、第1規制部材48Aによって支えられることにより、閉蓋状態P1に保持される。
底蓋50が過度に開くとは、底蓋50が下向き状態P2よりも大きく開くことである。限定されることはないが、例えば、底蓋50が水平状態P3又は水平状態P3付近まで、或いは水平状態P3以上に開くことである。
図22に示すように、第1苗供給カップ46Aの底蓋50は、第1当接部74Aに当接した後、第1当接部74Aを乗り越えて第1ガイド部75A上を摺接するが、このとき、底蓋50は下方に向かうにつれて移送方向X1とは反対側(移送方向X1上流側)に移行する傾斜状の姿勢で第1ガイド部75Aに摺接する。また、第1苗供給カップ46Aの底蓋50は、移送方向X1に移動するにつれて徐々に傾斜が緩くなり、第1ガイド部75Aの移送方向X1の下流側で第1ガイド部75Aから解放され、下向き状態P2になる。これにより、第1ガイド部75Aは、第1苗供給カップ46Aの底蓋50を閉蓋状態P1から開く動作速度よりも遅い動作速度で開放する。したがって、第1苗供給カップ46Aの底蓋50は、第1底蓋規制部72A(第1ガイド部75A)から外れても、開き方向Y1に過度に開き動作することがない。
第2底蓋規制部72Bは、当接部(第2当接部)74Bと、ガイド部(第2ガイド部)75Bとを有している。第2当接部74Bは、図20に示すように、底蓋50よりも下方に位置し、第3部位71Bcの後端部に設けられている。また、第2当接部74Bは、図23に示すように、底蓋50が下向き状態P2にあるときの該底蓋50の下部の高さ位置に位置し、第2苗供給カップ46Bの底蓋50の移送方向X1上流側の面に当接する。
図23に示すように、第2苗供給カップ46Bの底蓋50は、第2当接部74Bに当接した後、第2当接部74Bを乗り越えて第2ガイド部75B上を摺接するが、このとき、第2苗供給カップ46Bの底蓋50は下方に向かうにつれて移送方向X1とは反対側(移送方向X1上流側)に移行する傾斜状の姿勢で第2ガイド部75Bに摺接する。また、第2苗供給カップ46Bの底蓋50は、移送方向X1に移動するにつれて徐々に傾斜が緩くなり、第2ガイド部75Bの移送方向X1の下流側で第2ガイド部75Bから解放され、下向き状態P2になる。これにより、第2ガイド部75Bは、第2苗供給カップ46Bの底蓋50を閉蓋状態P1から開く動作速度よりも遅い動作速度で開放する。したがって、第2苗供給カップ46Bの底蓋50は、第2底蓋規制部72B(第2ガイド部75B)から外れても、開き方向Y1に過度に開き動作することがない。
図24、図25は、他の実施形態に係る底蓋規制部(第1底蓋規制部72A、第2底蓋規制部72B)を示している。図24は、第1底蓋規制部72Aの他の実施形態を示し、図25は、第2底蓋規制部72Bの他の実施形態を示している。
また、本実施形態では、第1底蓋ガイド69Aと第2底蓋ガイド69Bとは、棒材で形成されているが、これに限定されることはなく、例えば、板材等で形成されていてもよい。
また、底蓋50は、移送方向X1の下流側が収容部49に枢軸49bを介して回動可能に支持されて移送方向X1に開き、底蓋規制部72A,72Bは、底蓋50が枢軸49bから鉛直下方に延びる位置P4よりも開き方向Y1に回動した位置P5で底蓋50に当接することで底蓋50が過度に開くのを規制する当接部(第1当接部74A,第2当接部74B)を有している。
また、底蓋規制部72A,72Bは、当接部74A,74Bから移送方向X1側に延びるガイド部(第1ガイド部75A,第2ガイド部75B)であって、底蓋50が下方に向かうにつれて移送方向X1とは反対側に移行する傾斜状の姿勢で摺接するガイド部75A,75Bを有している。
また、ガイド部75A,75Bは、当接部74A,74Bから移送方向X1に向かうにつれて下方に移行する傾斜状に形成されている。
また、ガイド部75A,75Bは、当接部74A,74Bから移送方向X1に向かうにつれて上方に移行する傾斜状に形成されている。
この構成によっても、底蓋50を閉蓋状態P1から開く動作速度よりも遅い動作速度で開放することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
46A 苗供給カップ(第1苗供給カップ)
46B 苗供給カップ(第2苗供給カップ)
47 カップ移送機構
48 開放保持体
49 収容部(カップ本体)
49b 枢軸
50 底蓋
51 付勢バネ
61A 解除部(第1解除部)
61B 解除部(第2解除部)
66A 解除位置調整部材(第1解除位置調整部材)
66B 解除位置調整部材(第2解除位置調整部材)
68A 閉じ部(第1閉じ部)
68B 閉じ部(第2閉じ部)
72A 底蓋規制部(第1底蓋規制部)
72B 底蓋規制部(第2底蓋規制部)
74A 当接部(第1当接部)
74B 当接部(第2当接部)
75A ガイド部(第1ガイド部)
75B ガイド部(第2ガイド部)
P1 閉蓋状態
R1 配置経路
X1 移送方向
Y1 開き方向
P4 位置
P5 位置
Claims (6)
- 苗が投入される収容部、前記収容部の下端開口を開閉する底蓋、及び前記底蓋を開き方向に付勢する付勢バネを含む苗供給カップと、
ループ状に配置された多数の前記苗供給カップを配置経路に沿って移送するカップ移送機構と、
前記底蓋を前記収容部の下端開口を閉じる閉蓋状態に保持する開放保持体であって、前記苗供給カップの移送方向の所定位置で前記付勢バネの付勢力によって前記底蓋を開き動作させるべく前記保持を解除する解除部と、前記解除部から前記移送方向に所定距離離れた位置で前記底蓋を前記閉蓋状態に戻す閉じ部とを含む開放保持体と、
前記解除部と前記閉じ部との間に配置されていて、前記付勢力によって前記底蓋が過度に開くのを規制し、且つ前記底蓋を、前記閉蓋状態から開く動作速度よりも遅い動作速度で開放する底蓋規制部と、
を備えている移植機。 - 前記底蓋は、前記移送方向の下流側が前記収容部に枢軸を介して回動可能に支持されて前記移送方向に開き、
前記底蓋規制部は、前記底蓋が前記枢軸から鉛直下方に延びる位置よりも開き方向に回動した位置で前記底蓋に当接することで前記底蓋が過度に開くのを規制する当接部を有している請求項1に記載の移植機。 - 前記底蓋規制部は、前記当接部から前記移送方向側に延びるガイド部であって、前記底蓋が下方に向かうにつれて前記移送方向とは反対側に移行する傾斜状の姿勢で摺接するガイド部を有している請求項2に記載の移植機。
- 前記ガイド部は、前記当接部から前記移送方向に向かうにつれて下方に移行する傾斜状に形成されている請求項3に記載の移植機。
- 前記ガイド部は、前記当接部から前記移送方向に向かうにつれて上方に移行する傾斜状に形成されている請求項3に記載の移植機。
- 前記苗供給カップから供給される苗を圃場に植え付ける植付具であって、機体幅方向の間隔が調整可能な複数の植付具を備え、
前記開放保持体は、前記解除部を含む解除位置調整部材であって、前記複数の植付具の間隔調整に応じて前記底蓋を開き動作させる位置を変更可能な解除位置調整部材を有し、
前記底蓋規制部は、前記解除位置調整部材に設けられている請求項1~5のいずれか1項に記載の移植機。
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