JP3399822B2 - 移植機 - Google Patents

移植機

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JP3399822B2
JP3399822B2 JP00595898A JP595898A JP3399822B2 JP 3399822 B2 JP3399822 B2 JP 3399822B2 JP 00595898 A JP00595898 A JP 00595898A JP 595898 A JP595898 A JP 595898A JP 3399822 B2 JP3399822 B2 JP 3399822B2
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仁志 福本
裕 海津
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移植機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、移植機としては、左右両側に備え
た車輪によって走行可能に支持された走行体を有し、そ
の後部に操縦ハンドルを備えるとともに、多数のソイル
ブロック苗が育苗された苗トレイを載置する苗載せ台を
有する移植装置を備えたものがある。この移植機は、走
行体に搭載したエンジンの動力によって駆動され、畝を
跨いで畝長手方向に走行しながら苗を移植する。上記移
植機には、予備の苗トレイ載置させるための予備苗載せ
台が設けられ、移植作業中に移植装置の苗載せ台に載置
された苗トレイの苗が無くなったら、予備苗載せ台の苗
トレイを苗載せ台に移して、続けて移植作業を行えるよ
うにしたものがある。
【0003】このような予備苗載せ台としては、走行体
の左右いずれか一方側において、予備苗載せ台が走行体
の側部から左右外方に突出するように設けられたもの
や、走行体の左右両側において、左右の予備苗載せ台が
左右外方に突出するように設けられたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、予備苗
載せ台が走行体の左右外方に突出するように設けると、
機体が幅広となって、トラック等で運搬する際に不便で
ある。また、予備苗載せ台が走行体の左右内方に向くよ
うに設けて、左右外方に突出しないようにして機体が幅
広とならないようにすることも考えられる。しかし、走
行体後部の操縦ハンドル側方(すなわち、畝と畝の間)
に位置して伴走する作業者にとっては、予備苗載せ台が
外方突出している方が、予備苗載せ台が作業者に近く、
予備の苗トレイを予備苗載せ台から取り出し易い。
【0005】つまり、予備苗載せ台が走行体の左右内方
に向くように設けると、予備苗載せ台が作業者から遠く
なり、予備の苗トレイを取り出し難い。予備の苗トレイ
を取り出し難いと、移植装置の苗載せ台の苗トレイから
苗が無くなりそうになったときに、素早く予備の苗トレ
イを移植装置の苗載せ台に移すことができず、畝に苗を
植付損ねてしまうことがある。本発明は、かかる事情に
鑑みてなされたものであって、予備苗載せ台に載置され
た予備の苗を容易に取り出せると共に、運搬時に不便と
ならない移植機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は、以下の技術的手段を講じた。すなわち、本発
明の特徴は、左右前後輪を有して畝を跨いで走行可能な
走行体に苗が載置される苗載せ台を有する移植装置が設
けられ、この移植装置の後方に作業者が歩行しながら操
縦する操縦ハンドルが走行体の後部に左右方向中心から
左側へ偏倚して設けられ、走行体の左右両側部に前記苗
載せ台へ供給する予備の苗を載置するための予備苗載せ
台を取付可能な取付部が設けられ、左側取付部は予備苗
載せ台を走行体の左側部に外向きに取付可能でかつ右側
取付部よりも後方で操縦ハンドルに近づいた位置に配置
され、右側取付部は予備苗載せ台を走行体の右側部に内
向き取付可能でかつ左側取付部、移植装置及び駆動後輪
より前側に配置されている点にある。
【0007】上記構成によれば、移植作業時には、予備
苗載せ台を走行体の左右外側方に位置させることによ
り、予備苗載せ台から予備の苗を容易に取り出すことが
できる。ここで苗としては、苗トレイ上に育苗されたも
のや、マット苗等の様々な形態のものが含まれる。一
方、移植機をトラック等で運搬するときには、予備苗載
せ台を走行体の左右内側方に位置させることにより、走
行体が幅広とならず、運搬の邪魔とならない。
【0008】ここで、予備苗載せ台を取り付けるための
取付部は、走行体の左右いずれか一方の位置にのみ設け
て、予備苗載せ台をその1つの取付部に対して外側位置
でも内側位置でも取付可能なものとすることができる
が、好ましくは、前記取付部は、走行体の左右両側部に
それぞれ設けられ、左右いずれか一方の取付部は、予備
苗載せ台が走行体の左右外側方に位置するように予備苗
載せ台を取付可能に設けられ、他方の取付部は、予備苗
載せ台が走行体の左右内側方に位置するように予備苗載
せ台を取付可能に設けられているものとすることができ
る。
【0009】この場合、移植作業時には、予備苗載せ台
を一方の取付部に対して取り付けて、走行体の左右外側
方に位置させることができる。したがって、この状態の
予備苗載せ台からは、予備の苗を容易に取り出すことが
できる。一方、移植機をトラック等で運搬するときに
は、予備苗載せ台を他方の取付部に対して取り付けて、
走行体の左右内側方に位置させることができる。この状
態では、予備苗載せ台によって走行体が幅広とならず、
運搬の邪魔とならない。このように、必要に応じて予備
苗載せ台を取り付ける取付部を左右に変更するようにし
ておくことで、走行体の左右一方のみに設けられた一つ
の取付部で外側・内側位置のいずれの位置でも取付可能
とする場合と比べて、取付部の構成をより簡易にするこ
とが可能であり、予備苗載せ台と走行体との干渉を回避
し易く有利である。
【0010】ここで、左右いずれの取付部を一方の取付
部としてもよいが、前記操縦ハンドルが、走行体の左右
方向中心位置から左右いずれかへ偏倚して設けられた移
植機の場合、前記一方の取付部は、走行体の左右両側の
うちハンドルの偏倚側に設けられているものとすること
が好ましい。通常、作業者は、畝を崩さないように、走
行体が跨いで走行している畝の左右両側の畝間溝(畝と
畝の間)のいずれか側を走行する。したがって、ハンド
ルが左右いずれかに偏倚している場合、作業者は移植機
のハンドルが偏倚している側で伴走する。
【0011】よって、予備苗載せ台を左右外向きとなる
状態で取付可能な前記一方の取付部をハンドルが偏倚し
ている側に設けることで、ハンドルを持って移植機に伴
走している作業者は、予備苗載せ装置の予備の苗を容易
に取り出すことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明に係る移植
機1を示している。この移植機1は、野菜等のソイルブ
ロック苗を移植する歩行型であって、走行体2の後方に
移植装置3および操縦ハンドル4を有し、畝5を跨いで
その長手方向に走行しながら、ソイルブロック苗を畝5
に所定間隔をおいて自動的に植付けるものである。そし
て、走行体2には、予備の苗トレイTを載置するための
予備苗載せ装置9が取付可能とされている。
【0013】なお、移植機1の進行方向を前後方向とい
い、進行方向に直交する横方向を左右方向という。走行
体2は、ミッションケース6の前部に機体フレーム7を
前方突出状に取付固定すると共に、この機体フレーム7
上にエンジン8等を搭載して主構成されてなる走行機体
2Aを備え、この走行機体2Aは、左右両側に備えた前
輪10および後輪11によって走行可能に支持されてい
る。機体フレーム7の前部には前輪支軸12が左右方向
に配置されている。この前輪支軸12は、外筒体12a
と、この外筒体12aに右側から左右方向摺動自在で左
右方向の軸心廻りに一体回動自在に挿入された内軸体1
2bとから構成されていて伸縮自在とされている。
【0014】外筒体12aは、機体フレーム7の前部及
び機体フレーム7の左右両側に前後方向に配置した第
1,第2サイドフレーム13,14の前部に軸受体を介
して左右方向の軸心廻りに回動自在に支持されている。
また、第2サイドフレーム14の右方には第3サイドフ
レーム15が平行状に配置され、この第3サイドフレー
ム15の前部に軸受体を介して内軸体12bが左右方向
の軸心廻りに回動自在に支持されており、第1,第2サ
イドフレーム13,14の前端はフロントフレーム16
によって相互に連結されている。
【0015】外筒体12aの左端側には軸17が固定さ
れ、この軸17及び内軸体12bには、取付筒18を介
して前輪支持アーム19が取り付けられており、左右各
前輪支持アーム19の下端側に前輪10が左右方向の軸
心廻りに回動自在に支持されている。機体フレーム7の
後方にはリヤフレーム20が左右方向に配置されてい
る。このリヤフレーム20はパイプ体からなる外筒体2
0aと、外筒体20aの右側から左右方向摺動自在に挿
入された内軸体20bとから構成されていて伸縮自在と
されている。外筒体20aは第1,第2サイドフレーム
13,14の後部に連結され、内軸体20bは第3サイ
ドフレーム15の後部に連結されている。また、ミッシ
ョンケース6は外筒体20aに連結されている。
【0016】第1サイドフレーム13、第3サイドフレ
ーム15の後部には、後上傾斜状の支持ブラケットを
えている。これらの支持ブラケットの下端部には支持筒
21,22が左右方向の軸心廻りに回動自在に支持さ
れ、これら左右の支持筒21,22には伝動ケース23
の上部が固定され、左右各伝動ケースの下部には後輪1
1が回転自在に支持されている。ミッションケース6と
第2サイドフレーム14との間には油圧シリンダからな
るトレッド調節シリンダ29が配置され、このトレッド
調節シリンダ29のシリンダチューブ29aはリヤフレ
ーム20の外筒体20aに支持固定され、ピストンロッ
ド29bは第3サイドフレーム15の後部に連結されて
いる。
【0017】したがって、トレッド調節シリンダ29の
シリンダロッド29bを出退させることによって、第3
サイドフレーム15が左右方向に移動され、前輪支軸1
2及びリヤフレーム20が伸縮し、右側の前後輪10,
11が左右方向に移動されて、畝幅に合わせてトレッド
調節が可能となる。なお、前記エンジン8の回転動力は
ベルト巻掛け伝動機構等を介してミッションケース6内
の動力伝達機構に入力され、伝動ケース23内の動力伝
達機構を介して後輪11に動力が伝達され、左右後輪1
1が駆動されるように構成されている。
【0018】前記移植装置3は、図2及び図3にも示す
ように、主フレーム32と、植付フレーム33と、苗を
畝5に植付ける植付装置34と、多数の苗が育苗された
苗トレイを載置する苗載せ台35と、苗トレイから苗を
一つずつ取り出して植付手段34に搬送する苗分送装置
36と、覆土・鎮圧輪37を左右一対備えると共に、左
右の苗載せ台35を支持する支持枠38を備えて主構成
されている。主フレーム32は平面視矩形状に形成され
ていて、左側の主フレーム32の前部はミッションケー
ス6(及びリヤフレーム20の外筒体20a)に取付固
定されており、この左側の主フレーム32の後部に前記
操縦ハンドル4の前下部が固定されている。すなわち、
操縦ハンドル4は、走行体2の機体横幅方向中央より、
左側に偏倚して取り付けられている。
【0019】右側の主フレーム32の前部は上下及び左
右一対のローラ39を介してリヤフレーム20の外筒体
20aに左右方向移動自在に支持され、この右側の主フ
レーム32の後部は支持枠38に連結されている。前記
支持枠38は,左右方向に配置された前後一対のレール
体40A,40Bから主構成され、これらのレール体4
0A,40Bに左右の苗載せ台35が左右方向移動自在
に支持されている。左右の植付フレーム33はそれぞれ
左右の主フレーム32の下方に位置し、前部が前記回転
軸49に軸受体を介して軸心廻りに相対回動自在に支持
され、特に、右側の植付フレーム33は回転軸49に左
右方向に移動可能に支持されていると共に、右側の主フ
レーム32と同行移動可能に連結されている。
【0020】そして、前記植付装置34及び覆土・鎮圧
輪37は植付フレーム33に取り付けられ、苗分送装置
36は主フレーム32に取り付けられており、右側の植
付装置34、右側の苗分送装置、右側の覆土・鎮圧輪3
7及び左右の苗載せ台35が右側の主フレーム、右側の
植付フレーム33及び支持枠38と共に、左右方向に一
体的に移動可能とされている。左右の各植付装置34は
植付体53を備え、この植付体53が上下に揺動しなが
ら前後にも揺動して、該植付体53が走行体2に対して
縦長の略楕円状の軌道を描くように運動する。そして、
植付体53にはその軌道の上端側で苗が落下供給され、
植付体53は下部の開孔器を閉じた状態で下降されて開
孔器が畝5に突入し、突入後開孔器が前後に開かされ
て、畝5に植え穴が形成されると共に、該植え穴に植付
体53内部に収納していた苗が放出されることにより、
苗が畝5に植え付けられる。
【0021】左右各苗載せ台35は支持枠38に左右方
向移動自在に支持されており、苗トレイを後傾状に載置
支持する。これらの苗載せ台35は、苗トレイを、左右
及び縦送り可能に構成され、苗分送装置36が苗トレイ
から苗を1つずつ取り出せるように駆動される。なお、
苗トレイの苗が取り出された後の部分は、苗載せ台35
の下部から後方へと折り返されるようになっている。ま
た、苗トレイTは、プラスチック製で、薄肉に形成され
て可撓性を有し、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列さ
れた多数のポット部を備え、ポット部の開口縁部が相互
に平面状に連結されて構成されている。そして、ポット
部に床土を充填し、そこへ播種し育苗することでソイル
ブロック苗が育成されている。
【0022】前記予備苗載せ装置9は、図4に示すよう
に、一対の縦枠棒54の上端及び下端がそれぞれ連結さ
れた矩形状の枠体55に対して上下方向に4つの予備苗
載せ台56が片持ち状に取り付けられて主構成されてい
る。前記縦枠棒54には、それぞれ取付ブラケット57
を介して、下方に延びる棒状の挿入体58が設けられて
いる。予備苗載せ装置9は、これらの挿入体58を、走
行体2に設けられた取付部60に挿入することによって
移植機1に着脱自在に取り付けることができる。
【0023】なお、縦枠棒54には、前記取付ブラケッ
ト57を底部として、空になった苗トレイを収納可能な
空トレイ収納部61が設けられている。前記取付部60
は、走行体2の左側に設けられた第1取付部60aと、
走行体2の右側に設けられた第2取付部60bとから構
成されている。第1取付部60aは、第1サイドフレー
ム13の後部外側であって支持ブラケットの前側に設け
られた第1筒体63と、支持ブラケットの上部後側から
延設された取付板64を介して設けられた第2筒体65
とから構成されている。
【0024】第1、第2筒体63,65は、図2にも示
すように、予備苗載せ装置9の挿入体56をそれぞれ挿
入可能なように長手方向両端が開口した筒体が上下方向
きに取付けられ、互いの間隔が予備苗載せ装置9の挿入
体56の間隔と等しく配置されたものであり、第1、第
2筒体63,65の上部開口から挿入体56を挿入させ
ることによって、予備苗載せ装置9を走行体2に着脱自
在に取り付けることができる。なお、挿入体56の上部
付近は、周方向全体にわたって径外方向に膨出した挿入
規制部67が形成されており、挿入体56は、第1、第
2筒体63,65の上端と挿入規制部67が接触するま
で、第1、第2筒体63,65に挿入させることができ
る。
【0025】このような第1取付部60aに対しては、
図5にも示すように、予備苗載せ装置9を、その予備苗
載せ台56が走行体2の左外側方に位置して、予備苗載
せ台56が第1取付部60aに対して左右外向き(左向
き)となるように取り付けることができる。移植作業の
ときは、挿入体58を第1、第2筒体63,65に挿入
して、予備苗載せ装置9を上記のように第1取付部60
aに取り付けておく。作業者は、苗載せ台35の苗トレ
イTの苗が無くなりそうになったら、予備苗載せ台56
に載置された予備の苗トレイTを取り出して苗載せ台3
5に載置させる。また、空になった苗トレイTは、予備
苗載せ装置9の空トレイ収納部61に収納させる。
【0026】一方、これとは逆向きに、予備苗載せ装置
9を、第1取付部60aに対して予備苗載せ台56が走
行体2の内側方に位置して、予備苗載せ台56が内向き
(右向き)となるように取り付けることはできない。こ
のように取り付けようとしても、予備苗載せ台56が支
持ブラケット、支持筒21や機体フレーム7と干渉し
て、予備苗載せ装置9の挿入体58を第1取付部60a
に完全に挿入することができず、取り付けることができ
ない。なお、作業者が誤って、予備苗載せ装置9を予備
苗載せ台56が走行体2の内方に位置する状態で取り付
けようとして、挿入体58の不完全な挿入のために予備
苗載せ装置9が不安定に取り付けられることを防止する
ために、挿入体58や第1、第2筒体63,65の断面
形状を、予備苗載せ台56が内向きの場合には、挿入体
58を第1、第2筒体63,65に挿入できず、予備苗
載せ台57が外向きの場合にのみ挿入を許容するように
形成しておいてもよい。
【0027】第2取付部60aは、図3にも示すよう
に、第3サイドフレーム15の前部内側に設けられた第
3筒体69と、第3サイドフレーム15の後部内側に設
けられた第4筒体70とから構成されている。第3、第
4筒体69,70は、第1、第2筒体63,65と同様
に、長手方向両端が開口した筒体が上下方向きに取付け
られ、互いの間隔が予備苗載せ装置9の挿入体56の間
隔と等しく配置されたものであり、第3、第4筒体6
9,70の上部開口から挿入体56を挿入させることに
よって、予備苗載せ装置9を走行体2に取り付けること
ができる。また、予備苗載せ装置9を上方に持ち上げる
ことによって、簡単に走行体2から取り外すことができ
る。
【0028】このように、図4に示す予備苗載せ装置9
は、第1取付部60a、第2取付部60bのいずれに対
しても着脱自在に取り付けることができる。なお、第
3、第4筒体69、70は、その下端が第3サイドフレ
ーム15に取り付けられているため、第3サイドフレー
ムより上方部分が補強板72によって互いに連結され、
取付状態が安定化されている。このような第2取付部6
0bに対しては、図6にも示すように、予備苗載せ装置
9を、その予備苗載せ台56が走行体2の左右内側方に
位置して、予備苗載せ台56が取付部60bに対して左
右内向き(左向き)となるように着脱自在に取り付ける
ことができる。これは、この移植機1が多条植用であ
り、エンジン8等を備えた機体フレーム7が走行体2の
左側に偏倚して設けられているため、走行体2の左内側
方には、予備苗載せ台56が位置するための十分な空間
があり、機体フレーム7と干渉することがないからであ
る。
【0029】このように、予備苗載せ台56を左右内向
きに取付可能となるように取付部60を設けることが困
難な走行体2の左側(第1取付部60a)とは別に、十
分な空間がある走行体2の右側に第2取付部60bを設
けることで、容易に干渉を回避することができる。ま
た、第1取付部60aは、移植機1の後方で操縦ハンド
ル4を持って伴走する作業者が、予備の苗トレイを取り
出し易いように、走行体2の後部よりに設けられ、予備
苗載せ装置9が作業者の近くに位置するようにされてい
るが、第2取付部60bは、第1取付部60aより前方
位置に設けられ、予備苗載せ台56が内向きに取り付け
ようとする場合に走行体2後部に設けられた移植装置3
と干渉して内向きに取付不能となることを防止してい
る。
【0030】ここで、予備苗載せ装置9が第1取付部6
0aに取り付けられている場合には、移植機1の横幅
は、走行体2の横幅に加えて外側方に突出した予備苗載
せ装置9の幅の分だけ広くなっている。したがって、こ
の状態でトラック等による運搬を行うと、予備苗載せ装
置9が邪魔である。そこで、運搬時には、第1取付部6
0aに取り付けられていた予備苗載せ装置9を取り外し
て、予備苗載せ台56が走行体2の内側方に位置するよ
うに第2取付部60bに付け替えることにより、移植機
1の横幅が広くなるのを防止できる。
【0031】また、第2取付部60bには、第1取付部
60aと同様に、予備苗載せ装置9を外向きに取り付け
ることもできる。予備の苗トレイTを多数装備したい場
合は、第1取付部60aに予備苗載せ装置9を取り付け
るとともに、別の予備苗載せ装置9を予備苗載せ台9が
外向きとなるように第2取付け部60bに取り付けて、
両方の予備苗載せ装置9に予備の苗トレイTを載置させ
ることもできる。なお、本発明は、上記実施の形態に限
定されるものではない。例えば、予備苗載せ装置9の棒
状の挿入体58を筒状に形成しておき、取付部60は、
筒状内に挿入される棒状体から構成されているものとす
ることができる。取付部60としては、その他適宜手段
を採用できる。
【0032】また、第1、第2取付部60a,60b
を、例えば走行体2の前後方向にそれぞれ複数設けて、
予備苗載せ装置9を任意の位置に取付可能とすることが
できる。さらに、予備苗載せ台56に載置されるのは、
マット苗であってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上、本発明によれば、予備苗載せ台か
ら予備の苗を容易に取り出せると共に、運搬時に不便と
ならないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】移植機の平面図である。
【図2】移植機の左側面図である。
【図3】移植機の右側側面図である。
【図4】予備苗載せ装置の斜視図である。
【図5】図1のA矢示図である。
【図6】図2のB矢示断面図である。
【符号の説明】
1 移植機 2 走行体 3 移植装置 4 操縦ハンドル 9 予備苗載せ装置 35 苗載せ台 56 予備苗載せ台 60 取付部 60a第1取付部 60b第2取付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海津 裕 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 柳川 信英 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平7−184418(JP,A) 特開 平9−65722(JP,A) 実開 平6−24418(JP,U) 実開 昭58−1217(JP,U) 実開 昭61−60617(JP,U) 実開 平3−85816(JP,U) 実公 平8−6422(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02 303 A01C 11/02 - 11/02 366

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右前後輪(10、11)を有して
    (5)を跨いで走行可能な走行体(2)に苗が載置され
    る苗載せ台(35)を有する移植装置(3)が設けら
    れ、この移植装置(3)の後方に作業者が歩行しながら
    操縦する操縦ハンドル(4)が走行体(2)の後部に左
    右方向中心から左側へ偏倚して設けられ、走行体(2)
    の左右両側部に前記苗載せ台(35)へ供給する予備の
    苗を載置するための予備苗載せ台(56)を取付可能な
    取付部(60)が設けられ、左側取付部(60a)は予
    備苗載せ台(56)を走行体(2)の左側部に外向きに
    取付可能でかつ右側取付部(60b)よりも後方で操縦
    ハンドル(4)に近づいた位置に配置され、右側取付部
    (60b)は予備苗載せ台(56)を走行体(2)の右
    側部に内向き取付可能でかつ左側取付部(60a)、移
    植装置(3)及び駆動後輪(11)より前側に配置され
    ていることを特徴とする移植機。
  2. 【請求項2】 前記走行体(2)にはエンジン(8)が
    左右方向中心から左側へ偏倚して配置され、かつ右側前
    後輪(10、11)がトレッド調整自在に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の移植機。
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