JP2022162905A - 像担持体ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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【課題】印字品位を保ちつつ小型する。【解決手段】現像装置20は、形成された潜像を現像剤により現像する円筒状の像担持体としての感光ドラム34と、感光ドラム34の表面と接触する接触部材としての帯電ローラ26及び現像ローラ32とを設け、感光ドラム34の外径と肉厚との比である感光ドラム34の素管径/素管肉厚が16.2以下であり、感光ドラム34と接触部材との固有振動数差が0.10以上であるようにする。【選択図】図8

Description

本発明の実施の形態は像担持体ユニット及び画像形成装置に関し、例えば電子写真方式のプリンタに適用して好適なものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置や複合機等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置においては、像担持体ユニットとしての現像装置に内蔵された帯電ローラにより、現像装置に内蔵された像担持体としての感光ドラムの表面を一様に帯電させ、露光装置から、感光ドラムの表面に光を照射して感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、さらにその静電潜像に、現像装置に内蔵された現像剤担持体としての現像ローラから現像剤としてのトナーを付着させてトナー画像を現像することにより、画像の印刷を行うものが広く普及している。
このような画像形成装置としては、感光ドラムの振動を抑制するため制振部材としてのサイレンサが感光ドラムに挿入されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-298907号公報
しかしながら、現像装置を小型化するために像担持体を小さくすると像担持体への制振部材の挿入が困難であり、像担持体と、該像担持体に接触する接触部材との共振により、像担持体上の現像剤を媒体上へ転写する場合にジッタが発生し、印字品位を保てない場合がある。
本発明の実施の形態は以上の点を考慮してなされたもので、印字品位を保ちつつ小型し得る像担持体ユニット及び画像形成装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の実施の形態の像担持体ユニットにおいては、形成された潜像を現像剤により現像する円筒状の像担持体と、像担持体の表面と接触する接触部材とを設け、像担持体の外径と肉厚との比が16.2以下であり、像担持体と接触部材との固有振動数差が0.10以上であるようにした。
さらに本発明の実施の形態の画像形成装置においては、上述した像担持体ユニットを備えるようにした。
本発明の実施の形態は、像担持体の外径に対して肉厚を厚くすることで、像担持体全体の重量を増加させ、現像剤担持体の固有振動数と、像担持体の固有振動数との差を広げることができ、現像剤担持体と該現像剤担持体に接触する接触部材との共振による、像担持体から媒体への転写時のジッタを抑制し印字品位を保ちつつ像担持体を小型化できる。
本発明の実施の形態によれば、印字品位を保ちつつ小型し得る像担持体ユニット及び画像形成装置を実現できる。
画像形成装置の構成を示す断面図である。 画像形成ユニットの構成を示す断面図である。 現像ローラの抵抗値の測定方法を示し、(A)は正面図、(B)は左側面図である。 感光ドラムの構成を示し、(A)は斜視図、(B)は拡大断面図である。 画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。 非連結状態における駆動伝達装置の構成を示す斜視図である。 連結状態における駆動伝達装置の構成を示す斜視図である。 評価結果を示す表である。 ハーフトーンを示す図である。
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
[1.画像形成装置の構成]
図1に示すように、画像形成装置1は、例えば電子写真方式を用いたプリンタであり、トナー等の現像剤を用いて画像形成動作を行うことにより、紙やフィルム等の媒体Pに白黒画像を形成する。画像形成装置1は、略箱型に形成された筐体である装置本体2の内部に種々の部品が配置されている。以下では、媒体Pが搬送される搬送路上における任意の位置から見て用紙カセット4に近い位置、又は用紙カセット4へ向かう方向を上流と呼ぶ。また、搬送路上における任意の位置から見て、媒体Pが排出されて積載されるスタッカ18に近い位置、又はスタッカ18へ向かう方向を下流と呼ぶ。さらに、上流から下流に向かう方向を搬送方向という。
画像形成装置1の内部には、画像形成ユニット6及び定着器8が媒体Pの搬送路に沿って配設されている。用紙カセット4に積層されてセットされた媒体Pは、給紙ローラ10によって1枚ずつ分離された状態で給紙され、矢印Aで示される方向に搬送されて用紙搬送ローラ12に送り込まれる。続いて媒体Pは、用紙搬送ローラ12によって所定のタイミングで矢印Bで示される方向に送り出され、搬送路に沿って転写ベルト上を搬送される途中で、画像形成ユニット6によって形成された現像剤像であるトナー像が転写ローラ14により転写される。
そして、媒体Pが定着器8に送り込まれると、定着器8によって定着プロセスが行われ、トナー像が媒体P上に定着される。続いて、トナー像が定着された媒体Pは、矢印Cで示される方向に搬送され、用紙排出ローラ16によって矢印Dで示される方向に排出され、装置本体2の外部におけるスタッカ18に収容される。
図2に示すように、画像形成ユニット6は、現像装置20とトナー収容部22とを有している。トナー収容部22は、トナーTNを収容する。現像装置20は、トナー収容部22から補給された現像剤としてのトナーTNを内部に収容するケーシング24を有している。また現像装置20は、帯電ローラ26、トナー供給ローラ28、現像ブレード30、現像ローラ32、感光ドラム34、クリーニングブレード36並びに攪拌部材38a、38b及び38cを有している。
帯電ローラ26は、矢印で示される方向に回転することにより、感光ドラム34を帯電させる。トナー供給ローラ28は、矢印で示される方向に回転することにより、現像ローラ32にトナーTNを供給する。現像ブレード30は、現像ローラ32上に供給されたトナーTNを薄層に形成する。現像ローラ32は、感光ドラム34に対向させて配設され、矢印で示される方向に回転することにより、感光ドラム34の表面に形成された静電潜像に、現像ローラ32が担持するトナーTNを現像させる。感光ドラム34は、静電潜像を表面(表層部分)に担持する部材であり、矢印で示される方向に回転することにより、感光ドラム34の表面に現像されたトナー像を媒体Pに転写する。クリーニングブレード36は、感光ドラム34上の転写残トナーを掻き落として回収する。攪拌部材38a、38b及び38cは、クランク形状の棒体であり、図に示される破線上を矢印で示される方向に回転することにより、ケーシング24内のトナーTNの流動性を維持する。
また、LEDヘッド40(図1)は、LED(Light Emitting Diode)を有しており、イメージデータに基づいて感光ドラム34の表面を露光して静電潜像を形成する露光装置である。
[2.現像装置の構成]
次に、現像装置20の主な構成要素について詳細に説明する。
[2-1.トナーの構成]
本実施の形態において使用したトナーTNは、非磁性一成分の負帯電性トナーであり、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母粒子に無機微粉体や有機微粉体等の外部添加剤(以下、外添剤と呼ぶ)が添加されたものである。この結着樹脂としては、特に限定するものではないが、ポリエステル系樹脂、スチレン-アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂又はスチレン-ブタジエン系樹脂が好ましい。この結着樹脂には、離型剤や着色剤等が添加され、その他に帯電制御剤、導電性調整剤、流動性向上剤又はクリーニング性向上剤等の添加剤が適宜添加されていても良い。また、結着樹脂としては複数の種類の混合でも良く、本実施の形態では、複数の非晶性ポリエステル系樹脂の他に結晶構造を持った結晶性ポリエステル樹脂を用いた。トナーTNの平均粒径は、6.0[μm]、円形度0.96である。なお、平均粒径の測定には、コールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター株式会社製)を使用し、円形度の測定は、フロー式粒子像分析装置FPIA-3000(シスメックス株式会社製)を使用した。
離型剤としては、特に限定するものではないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、オレフィンの共重合物、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスやフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックスのような脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、又はそれらのブロック共重合物、カルナバワックスやモンタン酸エステルワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの等公知のものが挙げられる。そして含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.1~20重量部、好ましくは0.5~12重量部添加されると効果的であり、また、複数のワックスを併用することも好ましい。
着色剤としては、特に限定するものではないが、従来のブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンのトナー用着色剤として用いられている染料や顔料等を単独若しくは複数種併用して使用することができ、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン-Bべース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ピグメントブルー15:3、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6Bやジスアゾエロー等が挙げられる。この着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して2~25重量部、好ましくは2~15重量部添加される。
帯電制御剤としては、公知のものを用いることができる。例えば、負帯電性トナーの場合には、アゾ系錯体帯電制御剤、サリチル酸系錯体帯電制御剤やカリックスアレン系帯電制御剤等が挙げられる。この帯電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.05~15重量部、好ましくは0.1~10重量部添加される。
トナーTNの外添剤は、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性や保存性向上のために添加され、公知のものを用いることができ、外添剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して0.01~10重量部、好ましくは0.05~8重量部添加される。本実施の形態においては、母粒子100重量部に、平均粒径14[nm]のシリカを数種類(帯電極性が正のものと負のもの)と、平均粒径110[μm]のコロイダルシリカ(負帯電)と、平均粒径200[μm]のメラミンとを添加し、その総量は、上述した範囲に収まるようにした。
トナーTNの帯電量(ブローオフ帯電量)は、トナーとキャリアとを振とうにより撹拌して測定した。ここでは、キャリアとして、フェライトキャリアEF96-35(パウダーテック株式会社製)を用い、トナー0.5[g]とキャリア9.5[g]とを混合した。トナーとキャリアとの混合物(150[mg])を容器に収容し、振とう器YS-LD(株式会社ヤヨイ製)を用いて振とうする。振とう回数を200[回/分]とし、振とう時間は300秒間とした。振とう後、粉体帯電量測定装置TB-203(京セラケミカル株式会社製)を使用し、ブロー圧力を7.0[kPa]、吸引圧力を-4.5[kPa]として10秒間の吸引を行い、PC(パーソナルコンピュータ)に0.1秒毎の電荷量と吸引量とを出力させる。吸引時間(10秒間)の最後の2秒間に出力された電荷量及び吸引量の各平均値から算出されたトナー粒子の単位重量当たりの電荷量Q/Mはおよそ-35[μC/g]であった。なお、測定は、温度25[℃]、相対湿度50[%]で行った。
[2-2.現像ローラの構成]
本発明の実施の形態における接触部材としての現像ローラ32は、軸としての導電性の芯金と、該芯金上に配設された弾性層と、弾性層の表面を被覆する表面層とを有している。弾性層のロール形状でのゴム硬度は、一般的に、アスカーC硬度55~80[°]であることが好ましい。弾性層のアスカーC硬度が55[°]よりも低いと、現像装置20を長期間に亘って動作させない場合、現像ローラ32における感光ドラム34及び現像ブレード30との当接部に凹みが発生し、印刷画像上に横スジが発生してしまうという問題がある。一方、弾性層のアスカーC硬度が80[°]よりも高いと、現像ローラ32にかかる機械的負荷が大きくなり、現像ローラ32の表面にトナーフィルミングが発生しやすくなる。現像ローラ32におけるトナーフィルミングとは、現像ローラ32上のトナーTNが機械的負荷(ダメージ)を受けることにより、現像ローラ32から感光ドラム34への現像がしにくくなると共に、感光ドラム34に供給されなかった現像ローラ32上のトナーTNをトナー供給ローラ28が掻き取りしにくくなることにより、現像ローラ32上に堆積してしまう状態である。
弾性層の材料としては、シリコーンゴムやウレタン等の一般的なゴム材料を使用することができる。弾性層としてポリウレタンを用いる場合には、ポリエーテル系ポリオールを主体とするポリウレタンであることが好ましい。エーテル系ポリウレタンは、ポリエーテル系ポリオールを主体とするポリオールとポリイソシアネートとを反応することにより得られる、いわゆる注型タイプのポリウレタンである。これは、圧縮永久ひずみを小さくするためである。一方、エステル系ポリウレタンを用いた場合には、加水分解特性が悪く、長期に亘って安定して使用できない。また弾性層としてポリウレタンを用いる場合、ポリオールと反応させるイソシアネートとしては、例えば、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニール)チオホスフェートやビシクロヘプタントリイソシアネート等の3官能イソシアネート単体、ヘキサメチレンジイソシアネートのネレート変性ポリイソシアネートやポリメリックMDI等の混合物を用いることができる。また、これら3官能以上のポリイソシアネートと、一般的な2官能イソシアネート化合物との混合物としても良い。2官能イソシアネート化合物の例として、2,4-トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3-ジメチルジフェニルー4,4-ジイソシアネート(TODI)や、これらのイソシアネートを両末端に有するプレポリマー等の変性体や多量体等を挙げることができる。弾性層は、上述したようなゴム基材にカーボンブラックを添加し、カーボンの分散状態を保持したまま加熱硬化させて形成する。これにより、固有抵抗として0.1~10[Ω・cm]程度を示すカーボンブラックを絶縁体ともいえるエラストマー(1012~1016[Ω・cm])に分散させて104~108[Ω・cm]の中抵抗領域を安定になるように形成することができる。
本実施の形態においては、表面層は、弾性層の表層部に表面処理液を含浸させて形成した。表面処理液は、有機溶媒に少なくともイソシアネート成分を溶解させたものである。有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸ブチルや酢酸ペンチル等が挙げられる。このような有機溶媒を用いる場合、例えば、表面処理液に含まれるイソシアネート成分として、2,4-トリレンジイソシアネート(TDI)や4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等のイソシアネート化合物や、上述した多量体及び変性体等を用いることができる。
表面処理液には、ポリエーテル系ポリマーを含有させても良い。ここで、ポリエーテル系ポリマーは、有機溶剤に可溶であることが好ましく、また、活性水素を有して、イソシアネート化合物と反応して化学的に結合可能なものが好ましい。活性水素を有する好適なポリエーテル系ポリマーとしては、水酸基又はアリル基を有するポリマーが挙げられ、例えば、末端イソシアネートプレポリマーに用いるポリオールやグリコール等が挙げられる。また、表面処理液には、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーから選択されるポリマーを含有させても良い。アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーは、所定の溶剤に可溶でイソシアネート化合物と反応して化学的に結合可能なものである。アクリルフッ素系ポリマーは、例えば、水酸基、アルキル基又はカルボキシル基を有する溶剤可溶性のフッ素系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸フッ化アルキルとのブロックコポリマーやその誘導体を挙げることができる。また、アクリルシリコーン系ポリマーは、溶剤可溶性のシリコーン系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸シロキサンエステルとのブロックコポリマーやその誘導体を挙げることができる。また、表面処理液には、導電性付与材としてさらにアセチレンブラック等のカーボンブラックを添加しても良い。表面処理液中のポリエーテル系ポリマー、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーは、イソシアネート成分に対し、ポリエーテル系ポリマー、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーの総量を10~70質量%となるようにすることが好ましい。これらが10質量%よりも少ないとカーボンブラック等を表面処理液中に保持する効果が小さくなる。一方、これらが70質量%よりも多いと、電気抵抗値が上昇したり、相対的にイソシアネート成分が少なくなって有効な表面処理層が形成できなかったりするという問題がある。上述した表面処理液に弾性層を浸漬させることにより塗布し、乾燥硬化させることにより、表面処理液が弾性層の表層部に含浸されて表面層となる。
現像ローラ32の抵抗値は、図3に示す方法で測定を行い、ハイレジスタンスメータ:4339B(日本ヒューレット・パッカード株式会社製)60を用いた。この測定においては、現像ローラ32の長手方向の両端にW=300[g]の荷重を掛け、直径30[mm]のSUS(Steel Use Stainless)材の金属ローラ61に接触させた。金属ローラ61を50[rpm]の速度で回転させ、現像ローラ32の芯金62に-100[V]の電圧を印加し、現像ローラ32の1周につき100ポイント測定し、その平均値を現像ローラ32の抵抗値とした。このとき、現像ローラ32の抵抗値は、1×104~1×107[Ω]の範囲が好ましく、本実施の形態においては、抵抗値が1×105[Ω]の現像ローラ32を用いた。この測定方法では、芯金62、現像ローラ32及び金属ローラ61の間の抵抗値を測定することになるが、ゴムである現像ローラ32に対して芯金62及び金属ローラ61の抵抗値は十分に低いため、現像ローラ32のみの抵抗値を測定しているものとして考え、芯金62及び金属ローラ61の抵抗値は無視する。
[2-3.現像ブレードの構成]
現像ブレード30は、板厚が0.08[mm]のステンレス鋼材製であり、現像ローラ32との当接部に曲げ加工が施されることにより曲げ部が形成されており、曲げ部の曲率半径は0.18[mm]である。現像ローラ32に対する現像ブレード30の圧力(線圧)は、40[gf/cm]とした。
現像ブレード30の設定条件に鑑み、現像ローラ32上のトナー層厚及びトナー帯電量を所望の量にするため、現像ローラ32の表面粗さ及び抵抗値等を検討する必要がある。本実施の形態において使用される現像ローラ32の表面粗さは、周方向における十点平均粗さRz(準拠:JIS B0601-1994)が2~10[μm]であることが適当である。
[2-4.クリーニングブレードの構成]
クリーニングブレード36は、その一端が感光ドラム34の表面と当接しており、転写ベルトに転写されずに感光ドラム34の表面に残留したトナーTNを掻き取る。このクリーニングブレード36は、例えば、可撓性のゴム材又はプラスチック材等からなる。
クリーニングブレード36は、板状弾性体と、それを保持するための導電性の板状保持具とにより構成されている。板状弾性体の形成材料としては、特に限定されるものではないが、感光ドラム34表面に摺接して残留トナーを掻き取る際、感光ドラム34表面を傷つけることがないよう、弾性体組成物を用いることが一般的である。板状弾性体の形成材料としては、例えば、ポリウレタン、シリコーン樹脂、フッ素樹脂やフッ素ゴム等に、適宜の添加剤を配合した組成物が挙げられる。なかでも、機械的強度や弾性圧接性等に優れる点で、ポリウレタン組成物が好適である。このポリウレタン組成物は、通常、ポリイソシアネートとポリオールと硬化剤と触媒とを用いて得ることができる。ポリイソシアネートとしては、特に限定されるものではなく、例えば、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4-トリレンジイソシアネート(2,4-TDI)、2,6-トリレンジイソシアネート(2,6-TDI)、3,3′-トリレン-4,4′-ジイソシアネート、3,3′-ジメチルジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4-TDIの二量体)、1,5-ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添加MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネートやリジンジイソシアネートメチルエステル等のジイソシアネートやトリフェニルメタン-4,4′,4″-トリイソシアネート等のトリイソシアネートやポリメリックMDI等が挙げられる。これらは単独で若しくは2種以上併せて用いられる。なかでも、ポリイソシアネートとしては、耐摩耗性の観点から、MDIが好ましい。また、ポリイソシアネートと共に用いられるポリオールとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)やポリヘキシレンアジペート等のポリエステルポリオール、ポリカプロラクトン、ポリオキシテトラメチレングリコールやポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオールが挙げられる。これらは単独で若しくは2種以上併せて用いられる。ポリオールとしては、なかでも、耐摩耗性に優れる点で、PBAが好ましい。ポリイソシアネート及びポリオールと共に用いられる硬化剤としては、特に限定されるものではなく、1,4-ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールや1,2,6-ヘキサントリオール等の、分子量300以下のポリオールが挙げられる。これらは単独で若しくは2種以上併せて用いられる。感光ドラム34に対するクリーニングブレード36の線圧は、15[gf/cm]以上30[gf/cm]以下が望ましく、本実施の形態では20[gf/cm]とした。また、クリーニング角は10~15度となるようにした。
[2-5.感光ドラムの構成]
図4に示すように、感光ドラム34は、円筒型に加工された導電性支持体74上に表面から順に、下引き層75、電荷発生層76及び電荷輸送層77が積層された積層構造となっており、感光層73は電荷発生層76と電荷輸送層77とにより構成されている。以下では、導電性支持体74を素管とも呼ぶ。また感光ドラム34の長手方向端部には、ドラムギア71及びドラムフランジ72が設けられている。
導電性支持体74と後述する感光層73との間には、接着性やブロッキング性等の改善のため、下引き層75を設けても良い。下引き層75としては、例えば、樹脂や、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したもの等が用いられる。また、下引き層75は、単一層であっても、複数層を設けても良い。下引き層75に用いる金属酸化物粒子の例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛や酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子や、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムやチタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いても良い。
これらの金属酸化物粒子の中でも、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウムや酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオールやシリコーン等の有機物による処理が施されていても良い。これらの処理は何れか1種でも良く、2種以上が施されていても良い。酸化チタン粒子の結晶型としては、例えば、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト又はアモルファスの何れかを用いることができる。なお、酸化チタン粒子は、その結晶型が1種のみであっても良く、2種以上の結晶型が任意の比率及び組み合わせで含まれていても良い。金属酸化物粒子の粒径は本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、下引き層75の原料であるバインダー樹脂等の特性及び溶液の安定性の観点から、平均一次粒径が、通常10[nm]以上、また、通常100[nm]以下、好ましくは50[nm]以下のものが望ましい。この平均一次粒径は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)により測定できる。
下引き層75は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散したもので形成することが好ましい。このような下引き層75は、例えば、バインダー樹脂を溶解した溶液に金属酸化物粒子を分散させ、この金属酸化物粒子を分散した溶液(以下、適宜「下引き層形成用塗布液」と呼ぶ)を塗布することにより形成することが好ましい。下引き層75に用いられるバインダー樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂やニトロセルロース等のセルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ジルコニウムキレート化合物やジルコニウムアルコキシド化合物等の有機ジルコニウム化合物、チタニルキレート化合物やチタニルアルコキシド化合物等の有機チタニル化合物やシランカップリング剤等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いても良い。また、下引き層75のバインダー樹脂は、硬化剤と共に硬化した形状で使用しても良い。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性及び塗布性を示し、好ましい。
感光層73の構成は、公知の電子写真感光体に適用可能ないかなる構成も採用することが可能である。具体例を挙げると、光導電性材料をバインダー樹脂中に溶解又は分散させた単層の感光層(即ち、単層型感光層)を有する、いわゆる単層型感光体と、電荷発生物質を含有する電荷発生層76と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層77とを積層してなる複数の層からなる感光層(即ち、積層型感光層)とを有する、いわゆる積層型感光体等が挙げられる。一般に光導電性材料は、単層型でも積層型でも、機能としては同等の性能を示すことが知られている。
本発明の電子写真感光体の有する感光層は、公知の何れの形態であっても構わないが、電子写真感光体の機械的物性、電気特性や製造安定性等を総合的に勘案して、積層型の電子写真感光体が好ましい。特に、導電性支持体74上に電荷発生層76と電荷輸送層77とをこの順に積層した順積層型感光体がより好ましい。
電荷発生層76と電荷輸送層77とを有する機能分離型感光体(即ち、積層型感光体)の電荷輸送層及び単層型感光体の感光層形成の際は、膜強度確保のため、通常、化合物を分散させるためバインダー樹脂が使用される。機能分離型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解、あるいは分散して得られる塗布液を塗布及び乾燥して得ることができる。また、単層型感光体は、電荷発生物質、電荷輸送物質及び各種バインダー樹脂を溶剤に溶解、あるいは分散して得られる塗布液を塗布及び乾燥して得ることができる。
機能分離型感光体における電荷発生層76に通常用いられるバインダー樹脂の例としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、変性エーテル系ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、カゼインや、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシ変性塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、カルボキシル変性塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体等の塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-アルキッド樹脂、シリコーン-アルキッド樹脂やフェノール-ホルムアルデヒド樹脂等の絶縁性樹脂や、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンやポリビニルペリレン等の有機光導電性ポリマーの中から選択し、用いることができるが、これらポリマーに限定されるものではない。また、これらバインダー樹脂は1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いても良い。
電荷輸送層77に用いられるバインダー樹脂の例としては、例えば、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、変性エーテル系ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、カゼイン、塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-アルキッド樹脂、シリコーン-アルキッド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂や有機光導電性樹脂等である。塩化ビニル-酢酸ビニル系共重合体は、例えば、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシ変性塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、カルボキシル変性塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体や塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体等である。有機光導電性樹脂は、例えば、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセンやポリビニルペリレン等である。
電荷輸送剤として用いられるものとしては、例えば、電荷輸送物質のうちの何れか1種類又は2種類以上を含んでいる。電荷輸送物質の種類は、特に限定されないが、例えば、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体、ヒドラゾン誘導体、カルバゾール誘導体、アニリン誘導体やエナミン誘導体等である。この他、電荷輸送物質は、例えば、上述した芳香族アミン誘導体のうちの何れか1種類又は2種類以上が結合された化合物でも良い。また、電荷輸送物質は、例えば、上述した芳香族アミン誘導体等からなる基を主鎖又は側鎖として有する重合体(電子供与性材料)等でも良い。中でも、電荷輸送物質は、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体、エナミン誘導体及びそれらのうちの何れか1種類又は2種類以上が結合された化合物であることが好ましく、芳香族アミン誘導体とエナミン誘導体とが結合された化合物であることがより好ましい。
感光ドラム34を構成する各層は、通常、各層を構成する材料を含有する塗布液を、導電性支持体74上に公知の塗布方法を用い、各層毎に塗布及び乾燥工程を繰り返し、順次塗布していくことにより形成される。バインダー樹脂を溶解させ、塗布液の作製に用いられる溶媒、分散媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタンやノナン等の飽和脂肪族系溶媒、トルエン、キシレンやアニソール等の芳香族系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンやクロロナフタレン等のハロゲン化芳香族系溶媒、ジメチルホルムアミドやN-メチル-2-ピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノールやベンジルアルコール等のアルコール系溶媒、グリセリンやポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトンや4-メトキシ-4-メチル-2-ペンタノン等の鎖状、分岐及び環状ケトン系溶媒、ギ酸メチル、酢酸エチルや酢酸n-ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルムや1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン(以下、適宜「THF」と呼ぶ)、1,4-ジオキサン、メチルセルソルブやエチルセルソルブ等の鎖状及び環状エーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、スルフォランやヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒、n-ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミンやトリエチルアミン等の含窒素化合物、リグロイン等の鉱油や水等が挙げられ、上述した下引き層75を溶解しないものが好ましく用いられる。なお、これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いても良い。
層形成用の塗布液は、単層型感光体及び積層型感光体の電荷輸送層の場合には、固形分濃度が、通常5重量%以上、好ましくは10重量%以上、また、その上限は、通常40重量%以下、好ましくは35重量%以下である。また、塗布液の粘度は、通常10[mPa・s]以上、好ましくは50[mPa・s]以上、また、その上限は、通常500[mPa・s]以下、好ましくは400[mPa・s]以下である。
積層型感光体の電荷発生層の場合には、固形分濃度を、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、また、その上限は、通常15重量%以下、好ましくは10重量%以下である。また、塗布液の粘度は、通常0.01m[Pa・s]以上、好ましくは0.1[mPa・s]以上、また、その上限は、通常20[mPa・s]以下、好ましくは10[mPa・s]以下である。
塗布液の塗布方法としては、例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピナーコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、エアーナイフコーティング法やカーテンコーティング法等が挙げられるが、他の公知のコーティング法を用いることも可能である。なお、これらの方法は、1種を単独で利用しても良く、2種以上を任意に組み合わせて利用しても良い。塗布液の乾燥は室温(通常25[℃])における指触乾燥後、通常30[℃]以上200[℃]以下の温度範囲で、通常1分以上2時間以下の間、無風又は送風下で加熱乾燥させることが好ましい。また加熱温度は一定であっても、乾燥時に変更させながら行っても良い。
単層型感光体の感光層の膜厚は、通常[5μm]以上、好ましくは10[μm]以上、また、その上限は、通常100[μm]以下、好ましくは50[μm]以下である。また、順積層型感光体の電荷輸送層の膜厚は、通常5[μm]以上50[μm]以下の範囲で用いられるが、長寿命や画像安定性の観点からは、好ましくは10[μm]以上45[μm]以下、高解像度の観点からは、より好ましくは10[μm]以上30[μm]以下である。
[3.制御機構の構成]
ここで、図5を参照して、画像形成装置1の制御機構について説明する。画像形成装置1は、制御機構として、制御部42、受信メモリ44、画像データ編集メモリ46、操作部48、センサ群50及び電源回路52が設けられている。この画像形成装置1には、さらに用紙搬送モータ53及び駆動モータ54が設けられている。用紙搬送モータ53は、給紙ローラ10、用紙搬送ローラ12及び用紙排出ローラ16(図1)を駆動し、媒体Pを矢印A~Dで示される方向に搬送する。駆動モータ54は、感光ドラム34、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28(図2)を駆動し回転させる。
制御部42は、インターフェイス(I/F)制御部64、主制御部58、ヘッド駆動制御部40S、定着制御部8S、搬送モータ制御部53S及び駆動制御部54Sを有している。主制御部58は、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び入出力ポート等により構成され、例えば予め定められたプログラムを実行することにより、画像形成装置1における処理動作の全体を制御する。具体的に主制御部58は、I/F制御部56から印刷データや制御コマンドを受信し、ヘッド駆動制御部40S、定着制御部8S、搬送モータ制御部53S及び駆動制御部54Sの制御を統括して印刷動作を行う。I/F制御部56は、PC等の外部装置からの印刷データや制御コマンドを受信し、或いは画像形成装置1の状態に関する信号を送信する。
受信メモリ44は、PC等の外部装置からI/F制御部56を経由した印刷データを一時的に格納する。画像データ編集メモリ46は、受信メモリ44に格納された印刷データを受け取り、その印刷データを編集した画像データを格納する。操作部48は、例えば画像形成装置1の状態等の情報を表示するためのLEDランプや、使用者が指示を画像形成装置1へ与えるための入力部(ボタンやタッチパネル)を有する。センサ群50は、画像形成装置1の動作状態を監視する各種センサ、例えば媒体Pの位置検出センサ、温湿度センサ、印刷濃度センサ及びトナー残量検知センサ等を含んでいる。
ヘッド駆動制御部40Sは、画像データ編集メモリ46に記録された画像データをLEDヘッド40へ送ると共に、そのLEDヘッド40の駆動制御を行う。定着制御部8Sは、媒体Pに転写されたトナー像を媒体Pに定着させる際、定着器8に印加される電圧を制御する。搬送モータ制御部53Sは、用紙搬送モータ53の動作制御を行い、給紙ローラ10、用紙搬送ローラ12及び用紙排出ローラ16を、それぞれ矢印で示される方向へ回転させ、媒体Pを搬送する。駆動制御部54Sは、駆動モータ54の動作制御を行い、感光ドラム34を矢印で示される方向に回転させると共に、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28を、それぞれ矢印で示される方向に回転させる。
電源回路52は、帯電ローラ用電源26V、トナー供給ローラ用電源28V、現像ローラ用電源32V、現像ブレード用電源30V及び転写ローラ用電源14Vを有している。ここで、帯電ローラ用電源26V、トナー供給ローラ用電源28V、現像ローラ用電源32V、現像ブレード用電源30V及び転写ローラ用電源14Vは、主制御部58の指示に基づく電圧を、それぞれ、帯電ローラ26、トナー供給ローラ28、現像ローラ32、現像ブレード30及び転写ローラ14へ印加する。帯電ローラ用電源26Vは、帯電ローラ26へ電圧を印加することにより、感光ドラム34の表面を帯電させる。トナー供給ローラ用電源28Vは、トナー供給ローラ28へ電圧を印加することにより、トナー収容部22から現像ローラ32へトナーTNを供給する。現像ローラ用電源32Vは、現像ローラ32へ電圧を印加することにより、感光ドラム34の表面に形成された静電潜像に、現像ローラ32が担持するトナーTNを現像する。転写ローラ用電源14Vは、転写ローラ14へ電圧を印加することにより、感光ドラム34の表面に現像されたトナー像を媒体Pに転写する。
[4.現像装置の動作]
次に、現像装置20の画像形成時の動作について説明する。本実施の形態における現像装置20は、少なくとも感光ドラム34、帯電ローラ26及び現像ローラ32を有している。駆動モータ54の回転に伴い、感光ドラム34、現像ローラ32、トナー供給ローラ28や帯電ローラ26が、図2において矢印で示される方向に回転する。なお、本実施の形態においては、画像形成装置1の印字速度は、媒体PがA4用紙で、縦方向印刷で40[ppm]相当とし、外径16.0[mm]である現像ローラ32の周速度を0.3[m/s]、外径15.5[mm]であるトナー供給ローラ28の周速度を0.2[m/s]とした。
現像装置20において、スポンジ状の弾性体である発泡弾性層を備えるトナー供給ローラ28は、外周面及びセル内にトナーTNを担持しながら回転し、現像ローラ32との接触部に到る。なお、トナー供給ローラ28には、トナー供給ローラ用電源28Vにより、-330[V]の直流電圧が印加される。また、現像ローラ32には、現像ローラ用電源32Vにより、-200[V]の直流電圧が印加される。そして、現像ローラ32とトナー供給ローラ28との間に生じた電位差により、負に帯電したトナーTNは、現像ローラ32に供給される。現像ローラ32の表面に担持されたトナーTNは、現像ブレード用電源30Vにより-330[V]の直流電圧が印加された現像ブレード30によって、薄層化される。また、帯電ローラ26には、帯電ローラ用電源26Vにより-1000[V]の直流電圧が印加される。これにより、感光ドラム34の表面が一様に帯電される。そして、LEDヘッド40の露光によって感光ドラム34上に形成された静電潜像に、現像ローラ32が担持するトナーTNが供給され、静電潜像が現像される。感光ドラム34に供給されなかった現像ローラ32上のトナーTNは、トナー供給ローラ28の対向部において、トナー供給ローラ28によって掻き取られる。感光ドラム34に現像され、媒体Pに転写されなかったトナーTNや、トナー母粒子から遊離して感光ドラム34の表面に付着した外添剤は、クリーニングブレード36の当接部まで搬送され、掻き取られる。
[5.駆動伝達機構の構成]
ところで、感光ドラム34、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28等は、画像形成用の駆動源である駆動モータ54と連結されており、該駆動モータ54の回転を受けて回転する。そのために、感光ドラム34、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28等はそれぞれ駆動伝達装置を介して駆動モータ54と連結される。
なお、駆動モータ54の回転を感光ドラム34、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28等に伝達するために、駆動モータ54の出力軸と、ギヤトレーンから成る回転伝達系とが連結されるが、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28等において発生した振動が感光ドラム34に伝達されることがないように、感光ドラム34に回転を伝達する回転伝達系と、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28等に回転を伝達する回転伝達系とは互いに独立させられる。
次に、図6及び図7に示す駆動伝達装置80について説明する。感光ドラム34、帯電ローラ26、現像ローラ32及びトナー供給ローラ28と駆動モータ54とを連結する各駆動伝達装置は何れも同じ構造であるため、以下では、駆動モータ54と感光ドラム34とを連結する感光ドラム駆動伝達装置81と、駆動モータ54と現像ローラ32とを連結する現像ローラ駆動伝達装置82とについて説明し、駆動モータ54と帯電ローラ26及びトナー供給ローラ28等とを連結する駆動伝達装置については説明を省略する。
[5-1.感光ドラム駆動伝達装置の構成]
感光ドラム駆動伝達装置81は、ドラム駆動ギヤ83、ドラム駆動軸84、ドラム被駆動軸85、ドラム連結装置86及びドラムスプリング87により構成されている。
ドラム駆動ギヤ83は、装置本体2に回転自在に配設されており、駆動モータ54の駆動力により回転する。ドラム駆動ギヤ83における画像形成ユニット6側の端部には、ドラム被駆動側カップリング86F(後述する)に向けて突出するポスト83pが形成されている。ポスト83pは、ドラム駆動側カップリング86D(後述する)とドラム駆動ギヤ83とを、円周方向に移動不能に、かつ、軸方向に移動自在に連結させる。
ドラム駆動軸84は、ドラム駆動ギヤ83を回転自在に支持しており、ドラム駆動ギヤ83の回転に伴って矢印A方向に回転する。ドラム被駆動軸85は、画像形成ユニット6側においてドラム駆動軸84と対応させて回転自在に配設されており、ドラム駆動軸84の回転を感光ドラム34に伝達し、感光ドラム34を矢印A方向に回転させる。
ドラム連結装置86は、ドラム駆動側カップリング86D及びドラム被駆動側カップリング86Fにより構成されており、ドラム駆動軸84とドラム被駆動軸85とを選択的に連結する。ドラム駆動側カップリング86Dは、装置本体2側においてポスト83pを介してドラム駆動ギヤ83と連結されている。ドラム駆動側カップリング86Dにおけるドラム被駆動側カップリング86F側の端部には、複数の(例えば3個の)歯86Dgが等ピッチで形成されている。一方、ドラム被駆動側カップリング86Fは、画像形成ユニット6側においてドラム被駆動軸85と連結されている。ドラム被駆動側カップリング86Fにおけるドラム駆動側カップリング86D側の端部には、複数の(例えば3個の)歯86Fgが等ピッチで形成されている。画像形成ユニット6が装置本体2に取り付けられていない場合、図6に示すように、歯86Dgと歯86Fgとの噛合が解除されることにより、ドラム駆動側カップリング86Dとドラム被駆動側カップリング86Fとが連結されない非連結状態となる。一方、画像形成ユニット6が装置本体2に取り付けられると、図7に示すように、歯86Dgと歯86Fgとが互いに噛合することにより、ドラム駆動側カップリング86Dとドラム被駆動側カップリング86Fとが連結される連結状態となる。
ドラムスプリング87は、ドラム駆動ギヤ83とドラム駆動側カップリング86Dとの間において、ポスト83pを包囲するように配設されている。このドラムスプリング87は、画像形成ユニット6が装置本体2に取り付けられ、ドラム駆動側カップリング86Dとドラム被駆動側カップリング86Fとが連結状態となると、所定の付勢力でドラム駆動側カップリング86Dをドラム被駆動側カップリング86Fに押し付ける。
[5-2.現像ローラ駆動伝達装置の構成]
一方、現像ローラ駆動伝達装置82は、現像駆動ギヤ88、現像駆動軸89、第1現像被駆動軸90、第2現像被駆動軸91、第1現像被駆動ギヤ92、第2現像被駆動ギヤ93、現像連結装置94及びスプリング95により構成されている。
現像駆動ギヤ88は、装置本体2に回転自在に配設されており、図示しない駆動伝達機構から伝達された駆動モータ54の駆動力により回転する。現像駆動軸89は、現像駆動ギヤ88を回転自在に支持しており、現像駆動ギヤ88の回転に伴って矢印A方向に回転させられる。第1現像被駆動軸90は、画像形成ユニット6側において現像駆動軸89と対応させて回転自在に配設されており、現像駆動軸89の回転を受けて回転させられ、第1現像被駆動ギヤ92を回転させる。第2現像被駆動軸91は、第1現像被駆動軸90と平行に配設されており、現像ローラ32を回転自在に支持する。また第2現像被駆動軸91の両端には、図示しない弾性体が配設されており、該弾性体は、現像ローラ32を所定の付勢力Fで感光ドラム34に押し付ける。
第1現像被駆動ギヤ92は、第1現像被駆動軸90によって支持されている。第2現像被駆動ギヤ93は、第2現像被駆動軸91によって支持されている。第2現像被駆動ギヤ93は、第1現像被駆動ギヤ92と噛合しており、第1現像被駆動軸90に伝達された回転を反転させて第2現像被駆動軸91に伝達し、現像ローラ32を矢印B方向に回転させる。
現像連結装置94は、現像駆動側カップリング94D及び現像被駆動側カップリング94Fにより構成されており、現像駆動軸89と第1現像被駆動軸90とを選択的に連結する。現像駆動側カップリング94Dは、装置本体2側において現像駆動軸89を介して現像駆動ギヤ88と連結されている。現像駆動側カップリング94Dにおける現像被駆動側カップリング94F側の端部には、所定の形状(例えば三角柱状)の嵌合凸部94Dbが形成されている。一方、現像被駆動側カップリング94Fは、画像形成ユニット6側において第1現像被駆動軸90と連結されている。現像被駆動側カップリング94Fにおける現像駆動側カップリング94D側の端部には、嵌合凸部94Dbと対応させて、所定の形状(例えば三角柱状)の嵌合凹部94Fdが形成されている。画像形成ユニット6が装置本体2に取り付けられていない場合、図6に示すように、嵌合凸部94Dbと嵌合凹部94Fdとの嵌合が解除されることにより、現像駆動側カップリング94Dと現像被駆動側カップリング94Fとが連結しない非連結状態となる。一方、画像形成ユニット6が装置本体2に取り付けられると、図7に示すように、嵌合凸部94Dbと嵌合凹部94Fdとが嵌合することにより、現像駆動側カップリング94Dと現像被駆動側カップリング94Fとが連結される連結状態となる。
スプリング95は、現像駆動側カップリング94Dに内蔵されており、画像形成ユニット6が装置本体2に取り付けられ、現像駆動側カップリング94Dと現像被駆動側カップリング94Fとが連結状態となると、所定の付勢力で現像駆動側カップリング94Dを現像被駆動側カップリング94Fに押し付ける。
[5-3.カップリング断続機構の構成]
装置本体2には、ドラム駆動側カップリング86Dとドラム被駆動側カップリング86Fとの連結状態と非連結状態とを切り替えると共に、現像駆動側カップリング94Dと現像被駆動側カップリング94Fとの連結状態と非連結状態とを切り替える、図示しないカップリング断続機構が配設されている。
カップリング断続機構は、アクチュエータを備えており、操作者がカップリング断続機構を作動させると、アクチュエータが、ドラム駆動側カップリング86Dをドラムスプリング87の付勢力に抗してドラム駆動ギヤ83に向けて押すと共に、現像駆動側カップリング94Dをスプリング95の付勢力に抗して現像駆動ギヤ88に向けて押す。これにより、ドラム駆動側カップリング86Dとドラム被駆動側カップリング86Fとが非連結状態となると共に、現像駆動側カップリング94Dと現像被駆動側カップリング94Fとが非連結状態となる。
一方、操作者がカップリング断続機構の作動を解除すると、アクチュエータが、ドラム駆動側カップリング86Dをドラム駆動ギヤ83に向けて押さなくなると共に、現像駆動側カップリング94Dを現像駆動ギヤ88に向けて押さなくなる。このため、ドラム駆動側カップリング86Dがドラムスプリング87の付勢力によってドラム被駆動側カップリング86Fに向けて押されると共に、現像駆動側カップリング94Dがスプリング95の付勢力によって現像被駆動側カップリング94Fに向けて押される。これにより、ドラム駆動側カップリング86Dとドラム被駆動側カップリング86Fとが連結状態となると共に、現像駆動側カップリング94Dと現像被駆動側カップリング94Fとが連結状態となる。
ところで、感光ドラム34上にトナー像を精度良く形成するために、操作者は、画像形成ユニット6を装置本体2に取り付ける際に、ドラム駆動軸84とドラム被駆動軸85とを連結して感光ドラム34を基準の位置に置き、続いて、感光ドラム34に対して現像ローラ32の位置決めを行う。ここで、画像形成ユニット6、感光ドラム駆動伝達装置81や現像ローラ駆動伝達装置82等に製造誤差や組立誤差等があったり、画像形成ユニット6の位置決めが精度良く行われなかったりすると、現像ローラ駆動伝達装置82において現像駆動軸89と第1現像被駆動軸90とが互いに偏心して軸ずれが生じることがある。この場合、駆動モータ54の回転が現像ローラ32に円滑に伝達されず、画像形成ユニット6において振動が発生したり、画像の品位が低下したりしてしまう。
これに対し本実施の形態においては、現像ローラ駆動伝達装置82の現像駆動側カップリング94Dとしてオルダムカップリングを使用することにより、現像駆動軸89と第1現像被駆動軸90との軸ずれを吸収している。
このように、画像形成装置1は、第2現像被駆動軸91とドラム被駆動軸85とがギヤで直接噛み合うのではなく、感光ドラム34と現像ローラ32とにそれぞれ配され、外部である装置本体2側から駆動モータ54の駆動を受け、感光ドラム34と現像ローラ32とをそれぞれ駆動する駆動部としてのドラム被駆動側カップリング86Fと第2現像被駆動ギヤ93とを設けるようにした。
[6.ジッタ、斑汚れ及び横スジについて]
次に、本発明が解決する課題であるジッタと、斑汚れと、現像ローラ32の歪みによる横スジとについて説明する。
[6-1.ジッタについて]
まず、ジッタについて説明する。像担持体上の現像剤を媒体上へ転写する際、感光ドラム34と現像ローラ32とに、駆動モータ54の振動が伝わる。このとき、感光ドラム34の固有振動数と現像ローラ32の固有振動数とが近い値である場合、感光ドラム34と現像ローラ32とが共振し、感光ドラム34と転写ローラ14との距離が周期的に変動する。感光ドラム34と転写ローラ14との距離が離れている場合、感光ドラム34上のトナーTNは媒体Pに十分転写されないため濃度が薄くなり、幅が数ミリメートルの横白帯状になる。したがって、感光ドラム34と現像ローラ32とが共振することで、感光ドラム34と転写ローラ14との距離が周期的に変化するため、横白帯が周期的に発生する。この現象をジッタと呼ぶ。感光ドラム34の固有振動数と現像ローラ32の固有振動数とは以下の(1)式で算出した。
Figure 2022162905000002
・感光ドラム34の固有振動数を算出する場合
f:感光ドラム34の固有振動数
λ:感光ドラム34の固有振動数の次数によって決まる定数
L:感光ドラム34の素管の長さ
E:感光ドラム34の素管のヤング率
I:感光ドラム34の素管の断面2次モーメント
ρ:感光ドラム34の素管の質量密度
A:感光ドラム34の素管の断面積

・現像ローラ32の固有振動数を算出する場合
f:現像ローラ32の固有振動数
λ:現像ローラ32の固有振動数の次数によって決まる定数
L:現像ローラ32のシャフトの長さ
E:現像ローラ32のシャフトのヤング率
I:現像ローラ32のシャフトの断面2次モーメント
ρ:現像ローラ32のシャフトの質量密度
A:現像ローラ32のシャフトの断面積
現像ローラ32は、ゴム部とシャフト部(軸体)とにより構成されているものの、ゴム部のヤング率はシャフト部のヤング率と比較して十分小さいため、現像ローラ32の固有振動数はシャフト部の形状で算出した。感光ドラム34の1次固有振動数に近い値をとるのは、現像ローラ32の3次固有振動数であるため、固有振動数の評価は感光ドラム34の1次固有振動数と、現像ローラ32の3次固有振動数とを用いた。感光ドラム34の1次固有振動数の値を変量させるため、感光ドラム34の素管肉厚(すなわち素管の厚さ)を変量させたサンプルを試作し、評価を行った。感光ドラム34の固有振動数と現像ローラ32の固有振動数とのずれの指標として、固有振動数の不一致度を次のように定義した。まず、感光ドラム34の1次固有振動数に対する現像ローラ32の3次固有振動数の比率を求め、求めた比率と1(固有振動数が一致している場合)との差分、すなわち、(1-(現像ローラ32の3次固有振動数)/(感光ドラム34の1次固有振動数))の絶対値を、固有振動数の不一致度とした。
[6-2.斑汚れについて]
次に、斑汚れについて説明する。斑汚れはハーフトーン(2×2パターン)が斑状になるという印字不良であり、現像装置20内のトナーTNの温度上昇により、トナーTN表面の外添剤が剥離することが原因である。外添剤が剥離することで、感光ドラム34へのトナーTNの現像を電気的に制御することが難しくなり、余分なトナーTNが感光ドラム34上に付着する。また、トナーTN同士が凝集しやすくなり、凝集したトナーTNが感光ドラム34に付着することで、斑状に汚れが発生する。これを斑汚れと呼ぶ。通常、外添剤はトナーTN表面に付着しているが、トナーTNの温度が高くなるとトナーTNの粘度が低くなり、外添剤の保持力が低下することで外添剤の剥離が発生しやすくなる。また、感光ドラム34の素管肉厚が大きくなると、素管重量及び素管の熱容量が大きくなり、通紙時に素管の熱が媒体Pに移動しても、素管の温度が下がりにくくなる。したがって、感光ドラム34の素管肉厚が大きくなると、連続印刷により、素管の温度及び現像装置20内のトナーTNの温度が上昇し、斑汚れが発生しやすくなる。素管肉厚による斑汚れ発生有無を評価するため、感光ドラム34の素管肉厚を変量させたサンプルを試作し、評価を行った。
[6-3.横スジについて]
次に、現像装置20実装後の放置による横スジについて説明する。なお、実装とは、感光ドラム34の素管肉厚を変量させたサンプルを、現像ローラ32と共に図2に示すように現像装置20に組み込んだ状態のことを指す。現像ローラ32のゴム部の硬度が低いと、感光ドラム34の振動が現像ローラ32のゴム部に吸収されるため、ジッタは発生しにくい。しかしながら、現像ローラ32のゴム部の硬度が一定以下であると、機械的強度が低くなるため、現像装置20実装後の放置期間でゴム部に凹みが発生し、横スジと呼ばれる印字不良の原因になる。
現像ローラ32の硬度による横スジ発生の有無を評価するため、現像ローラ32の硬度を変量させたサンプルを試作し、評価を行った。現像ローラ32の硬度を測定する装置として、アスカーゴム硬度計C型(高分子計器株式会社製)を用い、アスカーC硬度の値と横スジ発生の関係を評価した。
[7.評価]
上述した構成の画像形成装置1を用いて、感光ドラム34及び現像ローラ32の評価を行った。本評価では、図8に示したように、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5及び実施例6の6種類の感光ドラム34と、比較例1及び比較例2の2種類の感光ドラム34とを作成し、ジッタ、斑汚れ及び横スジが発生したか否かの評価を行った。各評価で使用したプリンタはC650dnw(株式会社沖データ製)である。
図8において、ジッタが発生した場合に「×」を記し、ジッタが未発生の場合に「〇」を記した。ジッタの評価については、2種類の印字速度と3種類の試験環境とを組み合わせて評価し、何れかの印字速度と試験環境との組み合わせにおいてジッタが確認された場合に「×」を示し、全ての印字速度と試験環境との組み合わせにおいてもジッタが確認されなかった場合に「○」を記した。また図8において、斑汚れが発生した場合に「×」を記し、斑汚れが未発生の場合に「〇」を記した。さらに図8において、現像装置20実装後放置による横スジが発生した場合に「×」を記し、現像装置20実装後放置による横スジが未発生の場合に「〇」を記した。
[7-1.ジッタの評価]
まず、ジッタの評価方法について説明する。ジッタを評価するための画像印字条件は、以下の通りである。
・印字速度:A4縦方向35[ppm]、16[ppm]
・印字パターン:ハーフトーン(2×2パターン)
・試験環境:気温25[℃]相対湿度50[%]、
気温27[℃]相対湿度80[%]、
気温10[℃]相対湿度20[%]
・各印字速度及び試験環境について目視による評価画像の評価を行い、ジッタ発生の有無を確認
[7-2.斑汚れの評価]
次に、斑汚れの評価方法について説明する。本評価においては、現像装置20内の温度が上昇しやすい高温高湿環境において下記の連続印字条件で連続印字を行った後、斑汚れを評価するための下記の評価画像印字条件で画像印字を行った。
連続印字条件
・印字速度:A4縦方向35[ppm]
・印字枚数:200枚
・印字パターン:0.3[%]Duty(印刷画像密度)
・試験環境:気温27[℃]相対湿度80[%]
評価画像印字条件
・印字速度:A4縦方向35[ppm]
・印字パターン:ハーフトーン(2×2パターン)
・試験環境:気温27[℃]相対湿度80[%]
・目視による評価画像の評価を行い、斑汚れ発生の有無を確認
ここで印刷画像密度とは、画像を画素単位で分解した場合に、全画素数のうち媒体Pに現像剤を転写する画素数の割合を表す値である。例えば、所定の領域(感光ドラム34の1周分や印刷媒体1ページ分等)の印刷可能範囲に全面ベタ印刷を行う場合の面積率100[%]印刷のことを印刷画像密度100[%]といい、この印刷画像密度100[%]に対して1[%]の面積に相当する印刷を印刷画像密度1[%]という。印刷画像密度DPDを、使用ドット数Cm、回転数Cd及び総ドット数COを用いて数式により表すと、次の(2)式のように表すことができる。
DPD[%]=Cm/(Cd×CO)×100……(2)
ただし、使用ドット数Cmは、感光ドラム34がCd回転する際に、実際に画像を形成するために使用されたドットの数であり、該画像を形成する間にLEDヘッド40により露光されたドットの総数である。また総ドット数COは、感光ドラム34の1回転あたりの総ドット数、すなわち、露光の有無に限らず、感光ドラム34が1回転する間に使用し得る、画像を形成する際に潜在的に使用可能なドットの総数である。換言すれば、総ドット数COは、全ての画素に現像剤を転写するベタ画像(ソリッド画像)を形成する場合に用いられるドット数の合計値である。したがって、値(Cd×CO)は、感光ドラム34がCd回転する間に、画像を形成する際に潜在的に使用可能なドット数の合計値を表す。
さらに、ハーフトーン(2×2パターン)とは、図9に示すように、ドットを形成する際に、縦4ドット分、横4ドット分の16マスのうち、縦2ドット分、横2ドット分の4マス分のドットを形成するものである。
[7-3.横スジの評価]
次に、現像ローラ32の歪みによる横スジの評価方法について説明する。本評価においては、現像装置20実装後放置の状態を再現するため、恒温槽を用いて下記の放置試験条件で放置試験を行った後、横スジを評価するための下記の評価画像印字条件で画像印字を行った。
放置試験条件
・放置環境:気温47[℃]相対湿度66[%]
・放置期間:1か月
評価画像印字条件
・印字速度:A4縦方向35[ppm]
・印字パターン:ハーフトーン(2×2パターン)
・試験環境:温度25[℃]相対湿度50[%]
[8.判定結果]
感光ドラム34の固有振動数と現像ローラ32の固有振動数との不一致度(すなわち固有振動数差)が小さいとき、感光ドラム34の固有振動数の値と現像ローラ32の固有振動数の値とが近くなり、ジッタが発生しやすくなる。比較例1と、素管肉厚を変量させた実施例1~実施例6とより、ジッタ抑制のためには固有振動数の不一致度が0.10以上である必要がある。
また、感光ドラム34の素管肉厚が大きいとき、現像装置20内の温度が上昇しやすくなり、斑汚れが発生しやすくなる。比較例1と、素管肉厚を変量させた実施例1~実施例6とより、斑汚れ抑制のためには、素管肉厚が2.99[mm]以下である必要がある。
さらに、現像ローラ32の硬度が低いと振動がゴム部に吸収されるのでジッタが起きにくいため、ジッタの観点から考えると現像ローラ32の硬度は低い方が好ましい。しかしながら、現像ローラ32の硬度が低いとき、現像ローラ32の機械的強度が弱くなり現像ローラ32の寿命が短くなる。さらに、現像ローラ32の硬度が低いので、現像装置20実装後の放置により、現像ローラ32と感光ドラム34との圧接により現像ローラ32が変形し易いため横スジが出やすくなる。比較例1と、現像ローラ32の硬度を変量させた実施例5及び実施例6とより、現像装置20実装後の放置による横スジの抑制のためには、現像ローラ32のアスカーC硬度が73.5[°]以上である必要がある。また、アスカーC硬度が85.0[°]以上になると、現像ローラ32と感光ドラム34及びトナー供給ローラ28との間に働く圧力が高くなり、現像ローラ32を駆動するために必要なトルクが大きくなってしまう。よってアスカーC硬度の上限は85.0[°]とする。
また、現像装置20を小型化するために感光ドラム34の素管の外径である素管径(以下では本実施の形態においてφとも呼ぶ)を小さくすると、感光ドラム34の固有振動数を現像ローラ32の固有振動数に対しずらすために、感光ドラム34の素管肉厚を大きくする必要がある。よって、現像装置20の規模と感光ドラム34の素管肉厚との関係の指標として、感光ドラム34の素管径/素管肉厚を算出する。比較例1と、実施例1~実施例6とより、小型化とジッタの抑制とを両立するためには、感光ドラム34の素管径/素管肉厚が16.2以下である必要がある。
現像装置20の小型化とジッタ抑制との両立と、斑汚れの抑制とを同時に達成するには、実施例1、実施例2及び実施例3より、感光ドラム34の素管肉厚が1.48[mm]以上2.99[mm]以下である必要がある。このとき、固有振動数不一致度の範囲は0.10以上0.17以下、感光ドラム34の素管径/素管肉厚は8.0以上16.2以下になる。なお、感光ドラム34の素管肉厚(像担持体の肉厚)及び素管径(像担持体の外径)はノギスを用いて測定した。なお、段落[0049]で上述したように、感光ドラム34の感光層の膜厚はμmオーダーのため、素管上に感光層が形成された状態で素管肉厚及び素管径を測定してもよい。また、感光ドラム34の感光層を紙やすり等で削ったのち、素管のみをノギスを用いて測定しても、素管肉厚及び素管径は測定可能である。
また、感光ドラム34と現像ローラ32との固有振動数差を広げるために、例えば現像ローラ32の軸体を重くすることも考えられる。しかしながら現像ローラ32の軸体を重くするために太くした分、現像ローラ32が大きくなってしまうため、現像装置20の小型化が困難になる。また、現像ローラ32の軸体表面に設けたゴム部を薄くすれば現像装置20の小型化は可能であるものの、ゴム部を薄くしたことで現像ローラ32の寿命が短くなってしまう、さらに、現像ローラ32のゴム部が薄いと、感光ドラム34と現像ローラ32とが圧接した時に、ゴム部が圧接の力を吸収できずに感光ドラム34が変形する可能性がある。
また、本実施の形態においては、感光ドラム34の長さを246[mm]、現像ローラ32の軸体長さを235[mm]で評価を行った。(1)式の固有振動数の式を見ると、感光ドラム34の長さ及び現像ローラ32の軸体長さを変更すれば固有振動数差を広げる事は可能であるが、現像装置20の小型化を考えた場合、どちらか一方でもこれ以上短くすると、印字領域がレターサイズ(216[mm])以下になってしまうため、好ましくない。
[9.効果等]
以上の構成において現像装置20は、感光ドラム34の素管径に対する素管肉厚の比率(素管径と素管肉厚との比)である素管径/素管肉厚を16.2以下とし、感光ドラム34と現像ローラ32との固有振動数の不一致度を0.10以上とした。このため現像装置20は、感光ドラム34の外径に対して肉厚を厚くすることで、感光ドラム34全体の重量を増加させ、現像ローラ32の固有振動数と、感光ドラム34の固有振動数との差を広げることができる。これにより現像装置20は、感光ドラム34と該感光ドラム34に接触する接触部材としての帯電ローラ26及び現像ローラ32との共振を抑えることができる。かくして現像装置20は、感光ドラム34が振動することで転写ベルトと感光ドラム34間との接触が不均一になり感光ドラム34上のトナーTNを媒体P上へ転写する際に発生する媒体P上のジッタを抑制し印字品位を保ちつつ、感光ドラム34を小型化できる。
さらに現像装置20は、素管径/素管肉厚を8.0以上とし、感光ドラム34と現像ローラ32との固有振動数の不一致度を0.17以下とすると、高温高湿環境下での連続印字による斑汚れを抑制できる。
これに加えて現像装置20は、感光ドラム34と現像ローラ32との固有振動数の不一致度を0.10以上0.17以下とし、感光ドラム34の素管肉厚を1.48[mm]以上2.99[mm]以下とし、現像ローラ32のアスカーC硬度を73.5[°]以上、85.0[°]以下とし、感光ドラム34の素管径に対する素管肉厚の比率(素管径と素管肉厚との比)である素管径/素管肉厚を8.0以上16.2以下とした。
このように現像装置20は、感光ドラム34と現像ローラ32との固有振動数の不一致度と、感光ドラム34の素管肉厚及び素管径と、現像ローラ32の硬度とを適正化することにより、ジッタと、斑汚れと、現像装置20実装後の放置による横スジとを抑制できる。このため現像装置20は、感光ドラム34と現像ローラ32との共振による、感光ドラム34から媒体Pへのトナー転写中に発生するジッタと、高温高湿環境下での連続印字による斑汚れと、現像装置20実装後の放置による横スジとを抑制することができる。これにより現像装置20は、現像装置20の小型化とジッタ抑制とを両立できる。
本発明の実施の形態は、感光ドラム34のシャフトと、現像ローラ32のシャフトとがギヤで直接噛み合うの構成ではなく、装置本体2側から駆動モータ54の駆動を受け、感光ドラム34と現像ローラ32とをそれぞれドラム被駆動側カップリング86Fと第2現像被駆動ギヤ93とにより駆動する構成に適用すると、効果を顕著に奏する。
以上の構成によれば現像装置20は、形成された潜像を現像剤により現像する円筒状の像担持体としての感光ドラム34と、感光ドラム34の表面と接触する接触部材としての帯電ローラ26及び現像ローラ32とを設け、感光ドラム34の外径と肉厚との比である感光ドラム34の素管径/素管肉厚が16.2以下であり、感光ドラム34と接触部材との固有振動数差が0.10以上であるようにした。
これにより現像装置20は、感光ドラム34の外径に対して肉厚を厚くすることで、感光ドラム34全体の重量を増加させ、現像ローラ32の固有振動数と、感光ドラム34の固有振動数との差を広げることができ、感光ドラム34と該感光ドラム34に接触する接触部材との共振による、感光ドラム34から媒体Pへの転写時のジッタを抑制し印字品位を保ちつつ感光ドラム34を小型化できる。
[10.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においては、感光ドラム34の1次固有振動数と現像ローラ32の3次固有振動数とに着目して固有振動数の不一致度の範囲を規定する場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、感光ドラム34の1次固有振動数と、現像ローラ32の1次固有振動数又は2次固有振動数とに着目して固有振動数の不一致度の範囲を規定しても良い。
また上述した実施の形態においては、駆動伝達装置80(図6及び図7)において、図示しない駆動伝達機構から伝達された駆動モータ54の駆動力により現像駆動ギヤ88を回転させる場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、駆動モータ54とは別途設けられた駆動モータの駆動力により現像駆動ギヤ88を回転させても良い。
さらに上述した実施の形態においては、感光ドラム34から媒体Pにトナー画像を直接転写する、いわゆる直接転写方式の画像形成装置1に本発明の実施の形態を適用する場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、感光ドラム34から各色のトナー画像を中間転写ベルトに順次重ねるように転写し、この中間転写ベルトから媒体Pにトナー画像を転写する、いわゆる中間転写方式(又は2次転写方式)の画像形成装置に本発明の実施の形態を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、一成分現像方式に用いる現像剤を用いる画像形成装置1に本発明の実施の形態を適用する場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、キャリアとトナーとを混合することにより、そのキャリアとトナーとの摩擦を利用してトナーに適切な帯電量を付与する方式である二成分現像方式の現像剤を用いる画像形成装置に本発明の実施の形態を適用しても良い。これに関し、二成分現像方式の現像装置(図示せず)は感光ドラムと現像ローラとが離間しているため感光ドラムと現像ローラとの共振は発生しない。しかしながら、二成分現像方式において、感光ドラムと帯電ローラとは接触しているため共振が発生する可能性がある。
さらに上述した実施の形態においては、1個の現像装置20を有し1色のトナーTNを用いたモノクロ画像を形成する画像形成装置1に本発明の実施の形態を適用する場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、2個以上の現像装置20を有し所定色数のトナーTNを用いた画像を形成する画像形成装置に本発明の実施の形態を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、単機能のプリンタである画像形成装置1に本発明の実施の形態を適用する場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、例えば複写機やファクシミリ装置の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral)等、他の種々の機能を有する画像形成装置に本発明の実施の形態を適用しても良い。また、電子写真方式により現像剤を用いて用紙等の媒体Pに画像を形成する種々の電子機器に本発明の実施の形態を適用しても良い。
さらに本発明の実施の形態は、上述した実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明の実施の形態は、上述した実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、像担持体としての感光ドラム34と接触部材とによって像担持体ユニットを構成し、さらに接触部材に現像剤担持体としての現像ローラ32を備えた現像装置20を構成し、さらに該像担持体ユニットを備える画像形成装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。本発明の実施の形態はこれに限らず、その他種々の構成でなる現像剤担持体によって像担持体ユニットを構成し、さらに該像担持体ユニットを備える画像形成装置を構成しても良い。
本発明の実施の形態は、電子写真式の画像形成装置を利用して媒体に画像を印刷する場合に利用できる。
1……画像形成装置、2……装置本体、4……用紙カセット、6……画像形成ユニット、8……定着器、10……給紙ローラ、12……用紙搬送ローラ、14……転写ローラ、16……用紙排出ローラ、18……スタッカ、20……現像装置、22……トナー収容部、24……ケーシング、26……帯電ローラ、28……トナー供給ローラ、30……現像ブレード、32……現像ローラ、34……感光ドラム、36……クリーニングブレード、38a、38b、38c……攪拌部材、40……LEDヘッド、42……制御部、44……受信メモリ、46……画像データ編集メモリ、48……操作部、50……センサ群、52……電源回路、53……用紙搬送モータ、54……駆動モータ、56……I/F制御部、58……主制御部、40S……ヘッド駆動制御部、8S……定着制御部、53S……搬送モータ制御部、54S……駆動制御部、26V……帯電ローラ用電源、32V……現像ローラ用電源、28V……トナー供給ローラ用電源、30V……現像ブレード用電源、14V……転写ローラ用電源、TN……トナー、P……媒体、60……ハイレジスタンスメータ、61……金属ローラ、62……芯金、71……ドラムギア、72……ドラムフランジ、74……導電性支持体、75……下引き層、76……電荷発生層、77……電荷輸送層、80……駆動伝達装置、81……感光ドラム駆動伝達装置、82……現像ローラ駆動伝達装置、83……ドラム駆動ギヤ、83p……ポスト、84……ドラム駆動軸、85……ドラム被駆動軸、86……ドラム連結装置、86D……ドラム駆動側カップリング、86Dg……歯、86F……ドラム被駆動側カップリング、86Fg……歯、87……ドラムスプリング、88……現像駆動ギヤ、89……現像駆動軸、90……第1現像被駆動軸、91……第2現像被駆動軸、92……第1現像被駆動ギヤ、93……第2現像被駆動ギヤ、94……現像連結装置、94D……現像駆動側カップリング、94Db……嵌合凸部、94F……現像被駆動側カップリング、94Fd……嵌合凹部、95……スプリング。

Claims (9)

  1. 形成された潜像を現像剤により現像する円筒状の像担持体と、
    前記像担持体の表面と接触する接触部材と
    を備え、
    前記像担持体の外径と肉厚との比が16.2以下であり、前記像担持体と前記接触部材との固有振動数差が0.10以上である
    ことを特徴とする像担持体ユニット。
  2. 前記像担持体の外径と肉厚との比が6.7以上であり、前記固有振動数差が0.20以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の像担持体ユニット。
  3. 前記像担持体の外径と肉厚との比が8.0以上であり、前記固有振動数差が0.17以下である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像担持体ユニット。
  4. 前記像担持体の外径がφ24[mm]であり、前記像担持体の肉厚が1.48[mm]以上2.99[mm]以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の像担持体ユニット。
  5. 前記像担持体と前記接触部材とにそれぞれ配され、外部から駆動を受け前記像担持体と前記現像剤担持体とをそれぞれ駆動する駆動部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の像担持体ユニット。
  6. 前記接触部材は、現像剤担持体である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の像担持体ユニット。
  7. 前記像担持体と前記現像剤担持体とは互いに接触して前記現像剤を現像する
    ことを特徴とする請求項6に記載の像担持体ユニット。
  8. 前記現像剤担持体のアスカーC硬度が73.5[°]以上85.0[°]以下である
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の像担持体ユニット。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れかに記載の前記像担持体ユニットを備える画像形成装置。

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