JP2022160087A - インストルメントパネル - Google Patents

Abstract

【課題】サイドパネルに見栄えよくスイッチを配置したインストルメントパネルを提供する。
【解決手段】本明細書が開示するインストルメントパネルは、前席の前方に位置するロアパネルと、前席ドアに対向するサイドパネルと、スイッチを備える。ロアパネルは、サイドパネルの裏に重なるロアパネルサイドを含んでいる。スイッチはロアパネルサイドに固定されているとともにスイッチの操作部がサイドパネルに設けられた孔を通じて露出している。本明細書が開示するインストルメントパネルのロアパネルは、サイドパネルの裏面に沿って延びているロアパネルサイドを有しており、そのロアパネルサイドにスイッチを固定する。サイドパネルからはスイッチの操作部だけが露出しており、スイッチを固定するロアパネルサイドは外部からは見えない。スイッチを見栄えよくサイドパネルに配置することができる。
【選択図】図３

Description

本明細書が開示する技術は、自動車のインストルメントパネルに関する。

自動車はインストルメントパネルを備える（例えば特許文献１）。インストルメントパネルは、フロントガラスの下でキャビンの右端から左端にわたっている装飾部品である。「インストルメントパネル」は、計器類を支持する板だけでなく、キャビンの前方でケーブルや強度部材（インパネリンフォースなど）を覆うカバー全体を指す。インストルメントパネルは、ダッシュボードと呼ばれることもある。

特開２００９－４０１３９号公報

インストルメントパネルには様々なスイッチが配置される。インストルメントパネルは前席ドアに対向するサイドパネルを備えており、そのサイドパネルにスイッチを配置する場合がある。サイドパネルに配置したスイッチは、前席ドアを開けると見える。サイドパネルに直接にスイッチを取り付けると見栄えがよくない。本明細書は、サイドパネルに見栄えよくスイッチを配置する技術を提供する。

本明細書が開示するインストルメントパネルは、前席の前方に位置するロアパネルと、前席ドアに対向するサイドパネルと、スイッチを備える。ロアパネルは、サイドパネルの裏に重なるロアパネルサイドを含んでいる。スイッチはロアパネルサイドに固定されているとともにスイッチの操作部がサイドパネルに設けられた孔を通じて露出している。本明細書が開示するインストルメントパネルのロアパネルは、サイドパネルの裏面に沿って延びているロアパネルサイドを有しており、そのロアパネルサイドにスイッチを固定する。サイドパネルからはスイッチの操作部だけが露出しており、スイッチを固定するロアパネルサイドは外部からは見えない。スイッチを見栄えよくサイドパネルに配置することができる。なお、本明細書における「操作部」という表現には、レバー、ダイアル、ボタンが含まれる。

スイッチはサイドパネルの孔の縁に重なるフランジを有しているとよい。孔の縁とフランジが重なることで、孔の縁とスイッチの間に隙間ができず、さらに見栄えが良くなる。

サイドパネルの裏面に、スイッチのフランジを囲んでいる複数のリブが設けられているとよい。複数のリブは、フランジ（すなわちスイッチ）の位置を定める。位置決め用の複数のリブを設けることで、サイドパネルの孔に対して操作部（スイッチ）の位置が正確に定まる。

スイッチの典型は、エアバックを不活性化するカットオフスイッチである。また、スイッチは、典型的には、助手席側のサイドパネルに配置される。

本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。

実施例のインストルメントパネルの正面図である。 インストルメントパネルの斜視図である。 インストルメントパネルの分解斜視図である。 インストルメントパネルの側面図である。 図４のＶ－Ｖ線でカットしたインストルメントパネルの断面図である。 図５に示したインストルメントパネルの分解図である。

図面を参照して実施例のインストルメントパネル１０を説明する。図１に、車体２に取り付けられたインストルメントパネル１０の正面図を示す。図中の座標系のＦｒ、Ｕｐ、ＲＨは、それぞれ、車体２の前方、上方、右側方を意味する。座標系の各軸の意味は、他の図でも同じである。本明細書における「前」／「後」／「右」／「横」は、車体２を基準とした方向を意味する。

狭義のインストルメントパネルは、運転席９１の前方の計器ユニット９を意味するが、本明細書におけるインストルメントパネル１０は、車体２のキャビンの前部にて車幅方向の一方の端から他方の端までの間に配置されている部品を意味する。別言すれば、インストルメントパネル１０は、運転席９１および助手席９２の前方、かつ、フロントガラスの下に配置されている装飾部品を意味する。インストルメントパネルは、ダッシュボードと呼ばれることもある。インストルメントパネル１０は、樹脂で作られている。

インストルメントパネル１０の内側にインパネリインフォース５が配置されている。インパネリインフォース５は、車幅方向に延びる梁である。インパネリインフォース５は、一対のフロントピラー４のそれぞれに連結されている。インパネリインフォース５は、車体２の強度を担持するフレームに属する部品であり、衝突の衝撃からキャビンを保護する。

助手席９２の前方にエアバッグ９３が配置されている。エアバッグ９３もインストルメントパネル１０に覆われている。

図２にインストルメントパネル１０の斜視図を示す。図２は、助手席前方におけるインストルメントパネル１０の部分斜視図である。図３に、図２の斜視図に対応するインストルメントパネル１０の分解斜視図を示す。

インストルメントパネル１０は、前席（運転席９１と助手席９２）の前方に位置するロアパネル１１と、前席ドア（実施例の場合は助手席ドア）に対向するサイドパネル１２と、ロアパネル１１の上方を覆うアッパパネル１３を備える。助手席用のエアバッグ９３（図１参照）は、ロアパネル１１で覆われる。図２に示されているように、サイドパネル１２にスイッチ２０が配置されており、操作部２４がサイドパネル１２から露出している。スイッチ２０は、助手席側のエアバッグ９３を不活性化するカットオフスイッチである。スイッチ２０の操作部２４は、前席ドア（実施例の場合は助手席ドア）を開けるとユーザがアクセスできるようになる。別言すれば、スイッチ２０の操作部２４は、前席ドア（助手席ドア）で隠される。

図３に示すように、インストルメントパネル１０のロアパネル１１は、サイドパネル１２の裏面に沿って延びているロアパネルサイド１１ａを備える。別言すれば、ロアパネルサイド１１ａは、サイドパネル１２の裏に重なる。ロアパネルサイド１１ａには孔１４が設けられており、スイッチ２０のケース２２が孔１４に嵌められる。ケース２２にスイッチ２０の本体２１が収容されている。スイッチ２０（ケース２２）はフランジ２３を有しており、フランジ２３がロアパネルサイド１１ａの孔１４の縁に係止される。サイドパネル１２にも孔１５が設けられている。スイッチ２０の操作部２４は、孔１５を通じて露出する。ケース２２とフランジ２３は樹脂で作られている。

図４にインストルメントパネル１０の側面図を示す。図４に示すように、ロアパネルサイド１１ａは、サイドパネル１２の一部と重なっており、ロアパネルサイド１１ａとサイドパネル１２の重なった範囲にスイッチ２０が配置されている。

図５に、図４のＶ-Ｖ線に沿ったインストルメントパネル１０の断面を示す。図６は、図５に示した部品の分解図である。スイッチ２０は、ケース２２に収容される本体２１と、本体２１に連結されている操作部２４と、本体２１から延びているケーブル２５と、ケース２２の開口に設けられているフランジ２３を備える。先に述べたように、スイッチ２０はエアバッグ９３のカットオフスイッチであり、ケーブル２５はエアバッグ９３につながっている。図５、６では、本体２１の内部の具体的な構造は図示を省略した。

スイッチ２０はロアパネルサイド１１ａに固定される。より詳しくは、ロアパネルサイド１１ａに孔１４が設けられており、スイッチ２０のケース２２が孔１４に嵌合し、スイッチ２０のフランジ２３が孔１４の縁に係止される。

サイドパネル１２に孔１５が設けられており、スイッチ２０の操作部２４が孔１５を通じて露出する。スイッチ２０のフランジ２３が孔１５の縁に重なる。サイドパネル１２の裏面に複数のリブ１６が設けられている。複数のリブ１６は、孔１５を囲むように配置されている。スイッチ２０がインストルメントパネル１０に取り付けられると、複数のリブ１６はスイッチ２０のフランジ２３を囲む。フランジ２３を囲む複数のリブ１６は、サイドパネル１２に対するフランジ２３（スイッチ２０）の相対位置を定める。

実施例のインストルメントパネル１０の特徴を説明する。インストルメントパネル１０は、スイッチ２０を備える。スイッチ２０はロアパネルサイド１１ａに固定されている。スイッチ２０の操作部２４がサイドパネル１２に設けられた孔１５を通じて露出している。スイッチ２０（操作部２４）は、前席ドア（助手席ドア）を開けるとユーザから見えるようになる。スイッチ２０はユーザから見えないロアパネルサイド１１ａに固定されている。スイッチ２０を固定しているロアパネルサイド１１ａはサイドパネル１２に隠れている。スイッチ２０の固定部がユーザからは見えないので、スイッチ２０はユーザからの見栄えがよい。

スイッチ２０はロアパネルサイド１１ａに固定し、ロアサイドパネル１１ａはサイドパネル１２に覆われる。この構造は、スイッチ２０の配置の自由度、及び、意匠自由度を高める。

また、スイッチ２０はエアバッグ９３のカットオフスイッチであり、スイッチ２０はエアバッグ９３の横に配置される。実施例のインストルメントパネル１０は、エアバッグ９３とスイッチ２０をつなぐケーブル２５を短くできるという利点も得られる。

サイドパネル１２の孔１５の縁にスイッチ２０のフランジ２３が重なっている。フランジ２３とサイドパネル１２の間に隙間が無い。フランジ２３は、孔１５を囲むようにサイドパネル１２に設けられた複数のリブ１６で位置決めされる。複数のリブ１６によりスイッチ２０はサイドパネル１２に対して正確にその位置が定まる。

実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。スイッチ２０の操作部２４は、レバー、ダイアル、ボタンのいずれであってもよい。あるいは、操作部２４は、自動車のキーが差し込まれるキー孔であってもよい。この場合、スイッチ２０は、キーをキー孔（操作部２４）に差し込んで回すとエアバッグ９３が不活性化される。キーを差し込まないと作動しないスイッチ２４は、誤って操作されることがないという利点を有する。

実施例のインストルメントパネル１０は、助手席側のサイドパネル１２にスイッチ２０を備えている。スイッチは、運転席側のサイドパネルに備えられていてもよい。スイッチはエアバッグのカットオフスイッチ以外の目的を有するスイッチであってもよい。

以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

２：車体 ４：フロントピラー ５：インパネリインフォース ９：計器ユニット １０：インストルメントパネル １１：ロアパネル １１ａ：ロアパネルサイド １２：サイドパネル １３：アッパパネル １４、１５：孔 １６：リブ ２０：スイッチ ２１：本体 ２２：ケース ２３：フランジ ２４：操作部 ２５：ケーブル ９１：運転席 ９２：助手席 ９３：エアバッグ

Claims (5)

1. 前席の前方に位置するロアパネルと、
   前席ドアに対向するサイドパネルと、
   スイッチと、
   を備えており、
   前記ロアパネルは、前記サイドパネルの裏に重なるロアパネルサイドを含んでおり、
   前記スイッチは前記ロアパネルサイドに固定されているとともに前記スイッチの操作部が前記サイドパネルに設けられた孔を通じて露出している、
   自動車のインストルメントパネル。
2. 前記スイッチは前記孔の縁に重なるフランジを有している、請求項１に記載のインストルメントパネル。
3. 前記サイドパネルの裏面に、前記フランジを囲んでいる複数のリブが設けられている、請求項２に記載のインストルメントパネル。
4. 前記スイッチは、エアバックを不活性化するカットオフスイッチである、請求項１から３のいずれか１項に記載のインストルメントパネル。
5. 前記サイドパネルは助手席側に配置されている、請求項１から４のいずれか１項に記載のインストルメントパネル。

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