JP2022158828A - 減速機、及び、建設機械 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、減速機、及び、建設機械に関する。
ショベル等の建設機械の走行ユニットにおいては、エンジンを駆動源としてポンプを介して各アクチュエータを油圧で制御している。近年では、エンジンによる駆動源に代えて、バッテリーを駆動源としてポンプを駆動する方式や、例えば特許文献1に示されるような各アクチュエータをバッテリーから電気駆動する方式の電動モータを用いることが提案されている。
上記のように電動モータを使用する場合、油圧駆動モータに比べて出力密度が低いことから電動モータが油圧駆動モータよりも大型化する課題があった。電動モータの小型化を図るためには、出力密度を上げる必要がある。すなわち、電動モータの高速回転化が必要となり、高速回転にすることに伴って減速比を高くし、減速機を多段化することが求められている。
しかしながら、建設用走行装置の遊星多段機構で減速機を多段化する場合には、通常、前段減速部のリングギアが出力段のリングギアに固定されるため、電動機との接続部分に無駄なスペースが生じてしまい、電動ユニットが大型化する要因となっている。
また、従来の減速機では、リングギアの回転軸線方向の長さを長くする必要があり、さらに中空のサンギアが必要になる等、特殊な部品構造となっている。このように油圧駆動モータの場合との部品の共通化ができないことから、その点で改善の余地があった。
しかしながら、建設用走行装置の遊星多段機構で減速機を多段化する場合には、通常、前段減速部のリングギアが出力段のリングギアに固定されるため、電動機との接続部分に無駄なスペースが生じてしまい、電動ユニットが大型化する要因となっている。
また、従来の減速機では、リングギアの回転軸線方向の長さを長くする必要があり、さらに中空のサンギアが必要になる等、特殊な部品構造となっている。このように油圧駆動モータの場合との部品の共通化ができないことから、その点で改善の余地があった。
本発明は、電動モータとの接続部分のスペースを有効利用することで、高速回転を可能とするとともに小型化を図ることができ、さらに油圧駆動のものと部品を共通化できる減速機、及び、建設機械を提供する。
本発明の一態様に係る減速機は、電動モータの回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部のうち入力段に配置される前段減速部と、前記前段減速部に設けられる第1ギアが噛み合う第1リングギアと、前記多段減速部のうち出力段に配置され最終段キャリアを有する最終段減速部と、を備え、前記第1リングギアは、前記最終段減速部の前記最終段キャリアの内部に設けられている。
このように構成することで、入力段となる前段減速部の第1リングギアが出力段となる最終段キャリアの内部に設けられるので、前段減速部を電動モータ側となる最終段キャリア内に配置することができる。すなわち、モータシャフトのみが配置されていた電動モータとの接続部分となる最終段キャリア内のスペースを有効的に利用して前段減速部を配置でき、減速機を多段にした場合であっても減速機の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータの高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。
また、本実施形態の減速機では、従来のようなリングギアの長さを長くしたり、出力段減速部である最終段減速部の部品形状が変わることに伴う特殊な部品が不要となるので、油圧駆動モータと同じ部品で共通化でき、新たな部品を製作する必要がなくなる。
また、本実施形態の減速機では、従来のようなリングギアの長さを長くしたり、出力段減速部である最終段減速部の部品形状が変わることに伴う特殊な部品が不要となるので、油圧駆動モータと同じ部品で共通化でき、新たな部品を製作する必要がなくなる。
前記前段減速部から入力された回転駆動力は、前記前段減速部と前記最終段減速部との間に配置される中間段減速部で減速されて前記最終段減速部に伝達され、前記最終段減速部は、前記前段減速部と前記中間段減速部との間に配置されていることが望ましい。
前記中間段減速部の第2ギアが噛み合う第2リングギアが設けられ、前記最終段減速部の第3ギアが噛み合う第3リングギアが設けられ、前記第2リングギアと前記第3リングギアとが相対回転不能に設けられていてもよい。
前記中間段減速部は、第2ギアと、前記第2ギアを回転可能に支持する中間段キャリアと、を備え、前記最終段減速部は、前記電動モータの回転軸に同軸になる入力軸を挿通させる中空部を有するサンギアと、前記サンギアに噛み合う第3ギアと、を備え、前記中間段キャリアは、前記サンギアと一体に設けられ、前記入力軸は、前記中間段キャリアと前記サンギアを挿通することが望ましい。
前記最終段キャリアは、筒壁および底壁を有する有底筒状をなし、前記筒壁の内周面には、前記第1ギアが噛み合って設けられ、前記第3ギアが噛み合う第3リングギアが設けられ、前記底壁には、前記入力軸を回転自在に支持する軸受と、前記サンギアに対して公転不能に支持され、前記第3ギアを回転自在に支持する支柱と、を備えていても良い。
本発明の他の態様に係る減速機は、電動モータの回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部のうち入力段に配置される前段減速部と、前記多段減速部のうち出力段に配置され最終段キャリアを有する最終段減速部と、前記前段減速部と前記最終段減速部との間に配置され、前記前段減速部から入力された回転駆動力を減速して前記最終段減速部に伝達する中間段減速部と、前記前段減速部に設けられる第1ギアが噛み合う第1リングギアと、前記中間段減速部の第2ギアが噛み合う第2リングギアと、前記最終段減速部の第3ギアが噛み合うとともに、前記第2リングギアに相対回転不能に設けられた第3リングギアと、を備え、前記第1リングギアは、前記最終段減速部の前記最終段キャリアの内部に設けられ、前記最終段減速部は、前記電動モータの回転軸に同軸になる入力軸を挿通させる中空部を有するサンギアを有し、前記中間段減速部には、前記サンギアと一体に設けられ前記第2ギアを回転可能に支持する中間段キャリアを備え、前記入力軸は、前記中間段キャリアと前記サンギアを挿通し、前記最終段キャリアは、筒壁および底壁を有する有底筒状をなし、前記筒壁の内周面には、前記第1ギアが噛み合って設けられ、前記底壁には、前記入力軸を回転自在に支持する軸受と、前記サンギアに対して公転不能に支持され、前記第3ギアを回転自在に支持する支柱と、を備える。
このように構成することで、入力段となる前段減速部の第1リングギアが出力段となる最終段キャリアの内部に設けられるので、前段減速部を電動モータ側となる最終段キャリア内に配置することができる。すなわち、モータシャフトのみが配置されていた電動モータとの接続部分となる最終段キャリア内のスペースを有効的に利用して前段減速部を配置でき、減速機を多段にした場合であっても減速機の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータの高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。
また、本実施形態の減速機では、従来のようなリングギアの長さを長くしたり、出力段減速部である最終段減速部の部品形状が変わることに伴う特殊な部品が不要となるので、油圧駆動モータと同じ部品で共通化でき、新たな部品を製作する必要がなくなる。
また、最終段減速部の電動モータ側に隣接する位置に第1リングギア及び前段減速部を配置することができる。そのため、最終段減速部の最終段キャリアに第1リングギアを設けることができる。
さらに、入力段の前段減速部の第1リングギアと別体で第2リングギアおよび第3リングギアを設けることができるので、第2リングギアおよび第3リングギアを一体的に設けることができる。そのため、構造が複雑化することがなく、簡単な構造で多段減速部を製造することができる。
また、最終段減速部のサンギアは、中間段減速部の中間段キャリアに設けられているので、入力軸の回転駆動力ではなく、中間段減速部で減速された回転駆動力が中間段キャリアから伝達されて回転する。そのため、最終段減速部を前段減速部と中間段減速部との間に配置することができる。
また、本実施形態の減速機では、従来のようなリングギアの長さを長くしたり、出力段減速部である最終段減速部の部品形状が変わることに伴う特殊な部品が不要となるので、油圧駆動モータと同じ部品で共通化でき、新たな部品を製作する必要がなくなる。
また、最終段減速部の電動モータ側に隣接する位置に第1リングギア及び前段減速部を配置することができる。そのため、最終段減速部の最終段キャリアに第1リングギアを設けることができる。
さらに、入力段の前段減速部の第1リングギアと別体で第2リングギアおよび第3リングギアを設けることができるので、第2リングギアおよび第3リングギアを一体的に設けることができる。そのため、構造が複雑化することがなく、簡単な構造で多段減速部を製造することができる。
また、最終段減速部のサンギアは、中間段減速部の中間段キャリアに設けられているので、入力軸の回転駆動力ではなく、中間段減速部で減速された回転駆動力が中間段キャリアから伝達されて回転する。そのため、最終段減速部を前段減速部と中間段減速部との間に配置することができる。
また、最終段キャリアの底壁に設けられる支柱に第3ギアが公転不能かつ回転自在に支持されているので、第3リングギアを回転させることができる。この場合には、最終段キャリアの底壁が最終段減速部の最終段キャリアとして機能し、筒壁が第1リングギアを配置させる機能を有することから、最終段キャリアの内側に前段減速部を効率よく配置することが可能となる。
本発明の一態様に係る建設機械は、車体と、前記車体を走行させる駆動輪と、前記駆動輪を駆動する電動モータ及び減速機と、を備え、前記減速機は、電動モータの回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部のうち入力段に配置される前段減速部と、前記前段減速部に設けられる第1ギアが噛み合う第1リングギアと、前記多段減速部のうち出力段に配置され最終段キャリアを有する最終段減速部と、を備え、前記第1リングギアは、前記最終段減速部の前記最終段キャリアの内部に設けられ、前記第1リングギアが前記車体に固定され、前記最終段減速部に噛み合う第2リングギアが前記駆動輪に固定され、前記電動モータの回転駆動力を前記減速機を介して前記駆動輪に伝達する。
このように構成することで、最終段キャリア内のスペースを有効的に利用して前段減速部を配置でき、減速機を多段にした場合であっても減速機の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータの高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。そして、第1リングギアを備えた最終段キャリアが車体に固定され、第2リングギアが駆動輪に固定することで、ショベル等の建設機械に電動モータを備えた減速機を搭載することができる。
上述の減速機、及び、建設機械は、電動モータとの接続部分のスペースを有効利用することで、高速回転を可能とするとともに小型化を図ることができ、さらに油圧駆動のものと部品を共通化できる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下で説明する各実施形態と変形例においては、共通部分に同一符号を付し、重複する説明を一部省略するものとする。
図1は、駆動部に電動モータ2に設けられる減速機1を採用したショベル10(建設機械)の側面図である。
本実施形態のショベル10は、走行体12の一形態であるクローラによって走行するショベルである。ショベル10は、走行体12と、走行体12の上に旋回可能に設置された上部旋回体11と、を備えている。
本実施形態のショベル10は、走行体12の一形態であるクローラによって走行するショベルである。ショベル10は、走行体12と、走行体12の上に旋回可能に設置された上部旋回体11と、を備えている。
上部旋回体11は、操作者が搭乗可能な運転席13と、運転席13の前部に基端側が回転可能に支持されたブーム14と、ブーム14の先端部に基端側が回転可能に連結されたアーム15と、アーム15の先端側に回転可能に連結されたバケット16と、を備えている。運転席13、ブーム14、アーム15及びバケット16の各関節には、図示しない駆動装置が内蔵されている。各関節の駆動装置は、運転席13における操作者による操作によって駆動される。
走行体12は、クローラ本体121(車体)と、クローラ本体121に回転自在に支持された駆動輪122と、を有している。走行体12には、駆動輪122を駆動する減速機1を備えた電動モータ2が設けられている。
走行体12は、クローラ本体121(車体)と、クローラ本体121に回転自在に支持された駆動輪122と、を有している。走行体12には、駆動輪122を駆動する減速機1を備えた電動モータ2が設けられている。
図2は、電動モータ2を備えた減速機1の断面図(回転軸線Oを含む平面に沿って切断した図)である。なお、図2に示す減速機1の形状、寸法は一例であって、実際の寸法とは一致しない。
減速機1は、正逆回転自在の電動モータ2に連結される。電動モータ2の回転駆動力は、減速機1で減速されて回転運動として出力され、駆動輪122に設けられる車軸に伝達される。
減速機1は、電動モータ2のモータシャフト20と車軸との間に、遊星ギア機構からなる3段の減速部4を設けている。
ここで、以下の説明では、減速機1において、モータシャフト20の中心軸を回転軸線Oといい、回転軸線方向でモータシャフト20側を入力側とし、その反対側を出力側とする。
ここで、以下の説明では、減速機1において、モータシャフト20の中心軸を回転軸線Oといい、回転軸線方向でモータシャフト20側を入力側とし、その反対側を出力側とする。
電動モータ2は、モータシャフト20と、モータ本体21と、モータ本体21を保持するモータケース22と、モータケース22の一端に固定されたモータフランジ23と、を有している。モータシャフト20は、モータ本体21の中心部をモータ軸方向に延び、モータシャフト20の一端(紙面左側)の先端部20aが減速機1内に突出している。電動モータ2は、モータフランジ23を介して減速機1に取り付けられている。
モータフランジ23は、板状に形成され、モータケース22に取り付けられた状態で、モータケース22に対して径方向外側に張り出している。
なお、電動モータ2としては、いわゆるブラシ付きモータやブラシレスモータ等、電力が供給されることにより駆動するさまざまなモータを採用することができる。
モータフランジ23は、板状に形成され、モータケース22に取り付けられた状態で、モータケース22に対して径方向外側に張り出している。
なお、電動モータ2としては、いわゆるブラシ付きモータやブラシレスモータ等、電力が供給されることにより駆動するさまざまなモータを採用することができる。
減速機1は、電動モータ2の回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段遊星機構からなる多段減速部4を備えている。
多段減速部4は、モータシャフト20からの回転駆動力が伝達される順番に1段目となる第1減速部4A(前段減速部)、2段目となる第2減速部4B(中間段減速部)、3段目となる第3減速部4C(最終段減速部)を有している。そして、これら減速部4の配置としては、回転軸線方向で入力側から出力側に向かって第1減速部4A、第3減速部4C、第2減速部4Bの順で配置される。すなわち、第1減速部4Aと第2減速部4Bとの間に第3減速部4Cが配置されている。
第1減速部4Aは、第1ケース5Aによって回転自在に支持されている、第2減速部4B及び第3減速部4Cは、第2ケース5Bを共有し、第2ケース5Bによって回転自在に支持されている。
多段減速部4は、モータシャフト20からの回転駆動力が伝達される順番に1段目となる第1減速部4A(前段減速部)、2段目となる第2減速部4B(中間段減速部)、3段目となる第3減速部4C(最終段減速部)を有している。そして、これら減速部4の配置としては、回転軸線方向で入力側から出力側に向かって第1減速部4A、第3減速部4C、第2減速部4Bの順で配置される。すなわち、第1減速部4Aと第2減速部4Bとの間に第3減速部4Cが配置されている。
第1減速部4Aは、第1ケース5Aによって回転自在に支持されている、第2減速部4B及び第3減速部4Cは、第2ケース5Bを共有し、第2ケース5Bによって回転自在に支持されている。
本実施形態では、図1に示すように、第1ケース5Aがクローラ本体121に接続され、第2ケース5Bが走行体12の駆動輪122に接続されている。
第1ケース5A及び第2ケース5Bとショベル10との接続形態は、前述した形態に限定されることはない。例えば、第2ケース5Bを駆動輪122に対して接続し、第1ケース5Aをクローラ本体121に接続する構成としてもよい。
これにより、電動モータ2の回転駆動力は、減速機1を介して走行体12に伝達される。
第1ケース5A及び第2ケース5Bとショベル10との接続形態は、前述した形態に限定されることはない。例えば、第2ケース5Bを駆動輪122に対して接続し、第1ケース5Aをクローラ本体121に接続する構成としてもよい。
これにより、電動モータ2の回転駆動力は、減速機1を介して走行体12に伝達される。
減速機1は、電動モータ2のモータフランジ23の出力側端面23bに対して固定ボルト24により固定されている。具体的には、第1ケース5Aの入力側の端部(入力側端面501a)がモータフランジ23に取り付けられている。減速機1の内側の第1減速機室1Aは、外気に対して密閉された状態となり、室内には潤滑油が充填されている。
第1ケース5Aは、有底筒状に形成されている。第1ケース5Aは、回転軸線方向と同軸に配置される内筒壁501(筒壁)と、モータフランジ23に対向して配置され内筒壁501の出力側端部を塞ぐ底壁502と、を有している。内筒壁501の入力側端面501aは、モータフランジ23に対して固定ボルト24により固定されている。すなわち、第1ケース5Aは、電動モータ2に対して回転不能な状態で一体に設けられている。
内筒壁501の電動モータ2側の開口部には、モータシャフト20を挿通させて回転自在に支持する第1軸受51が設けられている。内筒壁501の入力側の内周面には、第1リングギア52が設けられている。第1リングギア52には、複数の第1遊星ギア42が噛み合うように配置されている。
内筒壁501には、本実施形態ではショベル10のクローラ本体121に固定するための第1固定部55が設けられている。
内筒壁501には、本実施形態ではショベル10のクローラ本体121に固定するための第1固定部55が設けられている。
第1ケース5Aの底壁502には、軸部材からなる入力軸3を回転自在に支持する第2軸受53と、第3減速部4Cの第3歯車48を回転自在に支持する回転支持柱54(支柱)と、を備えている。回転支持柱54は、底壁502の出力側端面502aに対して回転軸線方向に一体的に突設されている。
第2ケース5Bは、第1ケース5Aの内筒壁501の外周面501bに対して第3軸受56を介して周方向に回転自在に嵌合する外筒壁503を有している。外筒壁503の出力側(紙面左側)の開口部には、蓋体504が取り付けられ、潤滑油が充填される第2減速機室1Bを密閉状態にしている。
外筒壁503の内周面には、出力段側リングギア57が設けられている。出力段側リングギア57には、後述する複数の第2遊星ギア45と第3歯車48の両方が噛み合うように配置されている。すなわち、第2ケース5Bは、第2遊星ギア45と第3歯車48とが共有する。第2ケース5Bは、段付きギアであって、出力段側リングギア57のうち第2遊星ギア45が噛み合う部分の第2リングギア57Aは、第3歯車48が噛み合う部分の第3リングギア57Bよりも内径寸法が大きく設定されている。
外筒壁503には、本実施形態ではショベル10の駆動輪122に固定するための第2固定部58が設けられている。
第2減速部4Bが噛み合う第2リングギア57Aと第3減速部4Cが噛み合う第3リングギア57Bとは相対回転不能に設けられている。
外筒壁503には、本実施形態ではショベル10の駆動輪122に固定するための第2固定部58が設けられている。
第2減速部4Bが噛み合う第2リングギア57Aと第3減速部4Cが噛み合う第3リングギア57Bとは相対回転不能に設けられている。
第2減速機室1Bの室内には、第1ケース5Aの底壁502を挿通する入力軸3と、底壁502に固定される回転支持柱54と、が挿入されている。
上述したように減速機1の内側は、第1ケース5Aの内側の空間を形成した第1減速機室1Aと、第2ケース5Bの内側の空間を形成した第2減速機室1Bと、を有している。第1減速機室1Aと第2減速機室1Bとは、第1ケース5Aの底壁502によって隔離されている。第1減速機室1Aには、モータシャフト20の出力側が挿入されて配置されている。そして、モータシャフト20の先端部20aには、モータシャフト20と同軸線上に入力軸3が連結されている。
第1減速部4Aは、第1サンギア41と、第1遊星ギア42(第1ギア)と、第1キャリア43(前段キャリア)と、を備えている。第1サンギア41は、モータシャフト20に同軸に連結されている。第1遊星ギア42は、第1サンギア41を中心として円周方向に複数が均等に配置されている。第1遊星ギア42は、第1ケース5Aの第1リングギア52に噛み合うように設けられ、第1キャリア43に設けられる軸部421に対して回転自在に支持されている。すなわち、第1遊星ギア42は、第1サンギア41と第1ケース5Aの双方に噛み合うように配置されている。
第1遊星ギア42の軸部421は、圧入されることにより第1キャリア43に結合されている。第1キャリア43は、平板のリング状に形成されている。第1キャリア43は、回転軸線方向で第1遊星ギア42より出力側の位置において、入力軸3に対して回転が規制された状態でモータシャフト20と同軸に固定されている。モータシャフト20と入力軸3との連結部は、第1サンギア41と第1キャリア43との間に位置している。
第1減速部4Aでは、電動モータ2の回転駆動力は、モータシャフト20、第1サンギア41、第1遊星ギア42、第1キャリア43を介して減速されて入力軸3に伝達される。
第2減速部4Bは、第2サンギア44と、第2遊星ギア45(第2ギア)と、第2キャリア46と、を備えている。第2サンギア44は、入力軸3の出力側(紙面左側)の先端部3aに同軸に連結されている。第2遊星ギア45は、第2サンギア44を中心として円周方向に複数が均等に配置されている。第2遊星ギア45は、第2ケース5Bの出力段側リングギア57(第2リングギア57A)に噛み合うように設けられ、第2キャリア46に設けられる軸部461に対して回転自在に支持されている。すなわち、第2遊星ギア45は、第2サンギア44と第2ケース5Bの双方に噛み合うように配置されている。
第2遊星ギア45の軸部461は、圧入されることにより第2キャリア46に結合されている。第2キャリア46は、平板のリング状に形成されている。第2キャリア46は、回転軸線方向で第2遊星ギア45より入力側の位置において、入力軸3に対して回転自在な状態でモータシャフト20と同軸に固定されている。第2キャリア46は、モータ軸方向で第2サンギア44と第3サンギア47との間に位置している。
第2減速部4Bでは、第1減速部4Aで減速した回転駆動力は、入力軸3、第2サンギア44、第2遊星ギア45、第2キャリア46を介して減速されて第3減速部4Cの第3サンギア47に伝達される。
第3減速部4Cは、第3サンギア47と、第3歯車48(第3ギア)と、を備えている。
第3サンギア47は、入力軸3を挿通させる中空部47aを有している。入力軸3は、第1キャリア43と第3サンギア47の両方を貫通し、第3サンギア47を貫通した先端部3aに第2サンギア44が同軸に固定されている。第3サンギア47は、出力側で第2キャリア46の内周46aに回転不能に係合して一体的に設けられている。第3サンギア47は、第2キャリア46とともに回転する。
第3サンギア47は、入力軸3を挿通させる中空部47aを有している。入力軸3は、第1キャリア43と第3サンギア47の両方を貫通し、第3サンギア47を貫通した先端部3aに第2サンギア44が同軸に固定されている。第3サンギア47は、出力側で第2キャリア46の内周46aに回転不能に係合して一体的に設けられている。第3サンギア47は、第2キャリア46とともに回転する。
第3歯車48は、第3サンギア47を中心として円周方向に複数が均等に配置されている。第3歯車48は、第2ケース5Bの出力段側リングギア57(第3リングギア57B)に噛み合うように設けられ、第1ケース5Aの底壁502から出力側に突出する回転支持柱54に対して回転自在に支持されている。すなわち、第3歯車48は、第3サンギア47と第2ケース5Bの双方に噛み合うように配置されている。
第3減速部4Cでは、第2減速部4Bで減速した回転駆動力が、第3サンギア47、第3歯車48を介して減速されて第2ケース5Bに伝達される。
図2及び図3に示すように、第1ケース5Aには、第1減速部4Aを冷却するための水冷式の水冷流路6が設けられている。モータフランジ23には、水冷流路6に接続される吸入ポート61及び吐出ポート62が設けられている。
水冷流路6は、第1ケース5Aに配置されるとともに、吸入ポート61及び吐出ポート62に接続されている。
水冷流路6は、第1ケース5Aに配置されるとともに、吸入ポート61及び吐出ポート62に接続されている。
吸入ポート61及び吐出ポート62は、それぞれモータフランジ23の外周面23aからL型に屈曲して出力側端面23bに向けて配置されている。吸入ポート61は、外部から冷却水Wを水冷流路6に吸入する。吐出ポート62は、水冷流路6を流通した冷却水Wを外部に吐出する。吸入ポート61及び吐出ポート62は、上述したショベル10の一部に装備された水供給部(図示省略)に配管により接続されている。
図4に示すように、水冷流路6は、第1ケース5Aの内筒壁501におけるモータフランジ23側を向く入力側端面501aに配置されている。回転軸線方向から見て水冷流路6より外周側の外周縁501cには、モータフランジ23と液密に接触する不図示のOリング等の止水部材が設けられている。水冷流路6は、回転軸線方向から見てC型形状に延在している。水冷流路6は、深さが浅い第1溝63と、第1溝63の一部に複数(ここでは4つ)の第1溝63より深い第2溝64と、を有する。
なお、水冷流路6のC型形状の溝の無い部分(後述する吸入口63a及び吐出口63bが位置する部分)の向きは、本実施形態では上向きとなっているが、とくに制限されることはなく、例えば下向き、あるいは横向きであってもかまわない。
なお、水冷流路6のC型形状の溝の無い部分(後述する吸入口63a及び吐出口63bが位置する部分)の向きは、本実施形態では上向きとなっているが、とくに制限されることはなく、例えば下向き、あるいは横向きであってもかまわない。
第2溝64は、第1溝63の底部63cよりさらに深くなる溝であって、図2に示すように回転軸線方向で、第1減速部4Aの第1遊星ギア42が噛み合う第1リングギア52の近傍に達するように位置している。水冷流路6のうち延在方向の一端の吸入口63aには吸入ポート61が接続され、他端の吐出口63bには吐出ポート62が接続されている。水冷流路6の吸入口63aから吸入された冷却水Wは吐出口63b側(図3及び図4に示す矢印の方向)に流通し、吐出口63bから吐出される。このととき、第1溝63に流れ込んだ冷却水Wは、4つの第2溝64に浸入していく。
図2に示すように、このように構成される減速機1では、電動モータ2によって回転するモータシャフト20から回転駆動力が入力されると、第1減速部4Aにおける第1サンギア41と第1遊星ギア42との歯数差、および第1遊星ギア42と第1ケース5Aの第1リングギア52との歯数差に応じて第1遊星ギア42が自転するとともに、回転軸線O周りに公転する。そして、第1遊星ギア42を支持する第1キャリア43を介して第1減速部4Aから減速された回転駆動力が入力軸3に伝達される。
次に、モータシャフト20に結合された入力軸3に第1減速部4Aから回転駆動力が入力されると、入力軸3の先端部3aに固定された第2減速部4Bにおける第2サンギア44と第2遊星ギア45との歯数差、および第2遊星ギア45と第2ケース5Bの第2リングギア57Aとの歯数差に応じて第2遊星ギア45が自転するとともに、回転軸線O周りに公転する。そして、第2遊星ギア45を支持する第2キャリア46を介して第2減速部4Bから減速された回転駆動力が第3減速部4Cの第3サンギア47に伝達される。
次に、第2減速部4Bの第2キャリア46から第3減速部4Cの第3サンギア47に回転駆動力が入力されると、第3減速部4Cにおける第3サンギア47と第3歯車48との歯数差、および第3歯車と第2ケース5Bの第3リングギア57Bとの歯数差に応じて第3歯車48が自転し、第3歯車48に噛み合う第2ケース5Bが回転軸線O周りに回転する。すなわち、第3歯車48を介して第3減速部4Cから減速された回転駆動力が第2ケース5Bに伝達される。そして、第2ケース5Bの第2固定部58に固定されるショベル10の駆動輪122に減速された回転駆動力を出力として取り出すことができる。
以上のように、本実施形態の減速機1では、電動モータ2の回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部4のうち入力段に配置される第1減速部4A(前段減速部)と、第1減速部4Aに設けられる第1遊星ギア42(第1ギア)が噛み合う第1リングギア52と、多段減速部4のうち出力段に配置され第1ケース5A(最終段キャリア)を有する第3減速部4C(最終段減速部)と、を備え、第1リングギア52は、第3減速部4Cの第1ケース5Aの内部に設けられている。
このため、入力段となる第1減速部4Aの第1リングギア52が出力段となる最終段キャリアに相当する第1ケース5Aの内部に設けられるので、第1減速部4Aを電動モータ2側となる第1ケース5A内に配置することができる。すなわち、モータシャフト20のみが配置されていた電動モータ2との接続部分となる第1ケース5A内のスペースを有効的に利用して第1減速部4Aを配置でき、減速機1を多段にした場合であっても減速機1の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータ2の高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。
また、本実施形態の減速機1では、従来のようなリングギア(第1ケース5Aに相当)の長さを長くしたり、出力段減速部である第3減速部4Cの部品形状が変わることに伴う特殊な部品が不要となるので、油圧駆動モータと同じ部品で共通化でき、新たな部品を製作する必要がなくなる。
このため、入力段となる第1減速部4Aの第1リングギア52が出力段となる最終段キャリアに相当する第1ケース5Aの内部に設けられるので、第1減速部4Aを電動モータ2側となる第1ケース5A内に配置することができる。すなわち、モータシャフト20のみが配置されていた電動モータ2との接続部分となる第1ケース5A内のスペースを有効的に利用して第1減速部4Aを配置でき、減速機1を多段にした場合であっても減速機1の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータ2の高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。
また、本実施形態の減速機1では、従来のようなリングギア(第1ケース5Aに相当)の長さを長くしたり、出力段減速部である第3減速部4Cの部品形状が変わることに伴う特殊な部品が不要となるので、油圧駆動モータと同じ部品で共通化でき、新たな部品を製作する必要がなくなる。
なお、本実施形態の減速機1では、第1減速部4A(前段減速部)から入力された回転駆動力は第1減速部4Aと第3減速部4C(最終段減速部)との間に配置される第2減速部4B(中間段減速部)で減速されて第3減速部4Cに伝達され、第3減速部4Cは、第1減速部4Aと第2減速部4Bとの間に配置されている。
このため、最終段減速部である第3減速部4Cの電動モータ2側に隣接する位置に第1リングギア52及び第1減速部4Aを配置することができる。そのため、第3減速部4Cの最終段キャリア(第1ケース5A)に第1リングギア52を設けることができる。
このため、最終段減速部である第3減速部4Cの電動モータ2側に隣接する位置に第1リングギア52及び第1減速部4Aを配置することができる。そのため、第3減速部4Cの最終段キャリア(第1ケース5A)に第1リングギア52を設けることができる。
さらに、本実施形態の減速機1では、第2減速部4B(中間段減速部)の第2遊星ギア45(第2ギア)が噛み合う第2リングギア57Aが設けられ、第3減速部4C(最終段減速部)の第3歯車48(第3ギア)が噛み合う第3リングギア57Bが設けられ、第2リングギア57Aと第3リングギア57Bとが相対回転不能に設けられている。
このため、入力段の第1減速部4Aの第1リングギア52と別体で第2リングギア57Aおよび第3リングギア57Bを設けることができるので、第2リングギア57Aおよび第3リングギア57Bを一体的に設けることができる。そのため、構造が複雑化することがなく、簡単な構造で多段減速部4を製造することができる。
このため、入力段の第1減速部4Aの第1リングギア52と別体で第2リングギア57Aおよび第3リングギア57Bを設けることができるので、第2リングギア57Aおよび第3リングギア57Bを一体的に設けることができる。そのため、構造が複雑化することがなく、簡単な構造で多段減速部4を製造することができる。
また、本実施形態の減速機1では、第2減速部4B(中間段減速部)は、第2ギアと、第2遊星ギア45を回転可能に支持する第2キャリア46(中間段キャリア)と、を備え、第3減速部4C(最終段減速部)は、電動モータ2のモータシャフト20(回転軸)に同軸になる入力軸3を挿通させる中空部47aを有する第3サンギア47と、第3サンギア47に噛み合う第3歯車48と、を備え、第2キャリア46は、第3サンギア47と一体に設けられ、入力軸3は、第2キャリア46と第3サンギア47を挿通する。
このため、第3減速部4Cの第3サンギア47は、第2減速部4Bの第2キャリア46に設けられているので、入力軸3の回転駆動力ではなく、第2減速部4Bで減速された回転駆動力が第2キャリア46から伝達されて回転する。そのため、第3減速部4Cを第1減速部4Aと第2減速部4Bとの間に配置することができる。
このため、第3減速部4Cの第3サンギア47は、第2減速部4Bの第2キャリア46に設けられているので、入力軸3の回転駆動力ではなく、第2減速部4Bで減速された回転駆動力が第2キャリア46から伝達されて回転する。そのため、第3減速部4Cを第1減速部4Aと第2減速部4Bとの間に配置することができる。
また、本実施形態の減速機1では、第1ケース5A(最終段キャリア)は、内筒壁501(筒壁)および底壁502を有する有底筒状をなし、内筒壁501の内周面には、第1遊星ギア42が噛み合って設けられ、第3歯車48(第3ギア)が噛み合う第3リングギア57Bが設けられ、底壁502には、入力軸3を回転自在に支持する第2軸受53と、第3サンギア47に対して公転不能に支持され、第3歯車48を回転自在に支持する回転支持柱54(支柱)と、を備える。
このため、第1ケース5Aの底壁502に設けられる回転支持柱54に第3歯車48が公転不能かつ回転自在に支持されているので、第3リングギア57Bを回転させることができる。この場合には、第1ケース5Aの底壁502が第3減速部4Cのキャリア(最終段キャリア)として機能し、内筒壁501が第1リングギア52を配置させる機能を有することから、第1ケース5Aの内側に第1減速部4Aを効率よく配置することが可能となる。
このため、第1ケース5Aの底壁502に設けられる回転支持柱54に第3歯車48が公転不能かつ回転自在に支持されているので、第3リングギア57Bを回転させることができる。この場合には、第1ケース5Aの底壁502が第3減速部4Cのキャリア(最終段キャリア)として機能し、内筒壁501が第1リングギア52を配置させる機能を有することから、第1ケース5Aの内側に第1減速部4Aを効率よく配置することが可能となる。
また、本実施形態では、クローラ本体121(車体)と、クローラ本体121を走行させる駆動輪122と、駆動輪122を駆動する電動モータ2及び減速機1と、を備え、減速機1は、電動モータ2の回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部4のうち入力段に配置される第1減速部4A(前段減速部)と、第1減速部4Aに設けられる第1遊星ギア42が噛み合う第1リングギア52と、多段減速部4のうち出力段に配置され第1ケース5A(最終段キャリア)を有する第3減速部4C(最終段減速部)と、を備え、第1リングギア52は、第3減速部4Cの第1ケース5Aの内部に設けられ、第1リングギア52がクローラ本体121に固定され、第3減速部4Cに噛み合う第2リングギア57Aが駆動輪122に固定され、電動モータ2の回転駆動力を減速機1を介して駆動輪122に伝達する。
このため、上述したように第1ケース5A内のスペースを有効的に利用して第1減速部4Aを配置でき、減速機1を多段にした場合であっても減速機1の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータ2の高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。そして、第1リングギア52を備えた第1ケース5Aがクローラ本体121に固定され、第2リングギア57Aが駆動輪122に固定することで、ショベル10等の建設機械に電動モータ2を備えた減速機1を搭載することができる。
このため、上述したように第1ケース5A内のスペースを有効的に利用して第1減速部4Aを配置でき、減速機1を多段にした場合であっても減速機1の大型化することを抑制できる。したがって、減速機を大型化を抑えて多段に設けることができ、電動モータ2の高速回転が可能となり出力密度を上げることができる。そして、第1リングギア52を備えた第1ケース5Aがクローラ本体121に固定され、第2リングギア57Aが駆動輪122に固定することで、ショベル10等の建設機械に電動モータ2を備えた減速機1を搭載することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、回転軸線方向で第1ケース5Aの出力側に第2ケース5Bが設けられ、第2ケース5Bが第1ケース5Aに対して回転自在に支持された構成としているが、第2ケース5Bを設ける構成に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、回転軸線方向で第1ケース5Aの出力側に第2ケース5Bが設けられ、第2ケース5Bが第1ケース5Aに対して回転自在に支持された構成としているが、第2ケース5Bを設ける構成に限定されるものではない。
さらに、上記の実施形態では、多段減速部4として第1減速部4A、第2減速部4Bおよび第3減速部4Cを備えた3段構成としているが、3段であることに限定されることはなく、2段、あるいは3段より多い段数であってもかまわない。
また、減速機1として、本実施形態では遊星歯車機構を一例として示しているが、遊星歯車機構であることに限定されることはない。
さらに、伝達機構について、本実施形態では減速関係(減速機)を示しているが、等速、増速関係になっていてもよい。
また、上述した実施形態では、減速機1の適用対象としてショベル10について説明したが、本発明の減速機は、これに限定されず、ショベル以外の建設機械にも適用することができる。
なお、本明細書で開示した実施形態のうち、複数の物体で構成されているものは、当該複数の物体を一体化してもよく、逆に一つの物体で構成されているものを複数の物体に分けることができる。一体化されているか否かにかかわらず、発明の目的を達成できるように構成されていればよい。
1…減速機、2…電動モータ、3…入力軸、4…多段減速部、4A…第1減速部(前段減速部)、4B…第2減速部(中間段減速部)、4C…第3減速部(最終段減速部)、5…ケース、5A…第1ケース(最終段キャリア)、5B…第2ケース、10…ショベル(建設機械)、12…走行体、41…第1サンギア、42…第1遊星ギア(第1ギア)、43…第1キャリア、44…第2サンギア、45…第2遊星ギア(第2ギア)、46…第2キャリア、47…第3サンギア、48…第3歯車(第3ギア)、52…第1リングギア、53…軸受、54…回転支持柱(支柱)、55…第1固定部、57…出力段側リングギア、57A…第2リングギア、57B…第3リングギア、58…第2固定部、121…クローラ本体(車体)、122…駆動輪、501…内筒壁(筒壁)、502…底壁、O…回転軸線
Claims (7)
- 電動モータの回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部のうち入力段に配置される前段減速部と、
前記前段減速部に設けられる第1ギアが噛み合う第1リングギアと、
前記多段減速部のうち出力段に配置され最終段キャリアを有する最終段減速部と、
を備え、
前記第1リングギアは、前記最終段減速部の前記最終段キャリアの内部に設けられている、減速機。 - 前記前段減速部から入力された回転駆動力は、前記前段減速部と前記最終段減速部との間に配置される中間段減速部で減速されて前記最終段減速部に伝達され、
前記最終段減速部は、前記前段減速部と前記中間段減速部との間に配置されている請求項1に記載の減速機。 - 前記中間段減速部の第2ギアが噛み合う第2リングギアが設けられ、
前記最終段減速部の第3ギアが噛み合う第3リングギアが設けられ、
前記第2リングギアと前記第3リングギアとが相対回転不能に設けられている請求項2に記載の減速機。 - 前記中間段減速部は、第2ギアと、前記第2ギアを回転可能に支持する中間段キャリアと、を備え、
前記最終段減速部は、前記電動モータの回転軸に同軸になる入力軸を挿通させる中空部を有するサンギアと、前記サンギアに噛み合う第3ギアと、を備え、
前記中間段キャリアは、前記サンギアと一体に設けられ、
前記入力軸は、前記中間段キャリアと前記サンギアを挿通する請求項2又は3に記載の減速機。 - 前記最終段キャリアは、筒壁および底壁を有する有底筒状をなし、
前記筒壁の内周面には、前記第1ギアが噛み合って設けられ、
前記第3ギアが噛み合う第3リングギアが設けられ、
前記底壁には、
前記入力軸を回転自在に支持する軸受と、
前記サンギアに対して公転不能に支持され、前記第3ギアを回転自在に支持する支柱と、を備える請求項4に記載の減速機。 - 電動モータの回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部のうち入力段に配置される前段減速部と、
前記多段減速部のうち出力段に配置され最終段キャリアを有する最終段減速部と、
前記前段減速部と前記最終段減速部との間に配置され、前記前段減速部から入力された回転駆動力を減速して前記最終段減速部に伝達する中間段減速部と、
前記前段減速部に設けられる第1ギアが噛み合う第1リングギアと、
前記中間段減速部の第2ギアが噛み合う第2リングギアと、
前記最終段減速部の第3ギアが噛み合うとともに、前記第2リングギアに相対回転不能に設けられた第3リングギアと、
を備え、
前記第1リングギアは、前記最終段減速部の前記最終段キャリアの内部に設けられ、
前記最終段減速部は、前記電動モータの回転軸に同軸になる入力軸を挿通させる中空部を有するサンギアを有し、
前記中間段減速部には、前記サンギアと一体に設けられ前記第2ギアを回転可能に支持する中間段キャリアを備え、
前記入力軸は、前記中間段キャリアと前記サンギアを挿通し、
前記最終段キャリアは、筒壁および底壁を有する有底筒状をなし、
前記筒壁の内周面には、前記第1ギアが噛み合って設けられ、
前記底壁には、前記入力軸を回転自在に支持する軸受と、前記サンギアに対して公転不能に支持され、前記第3ギアを回転自在に支持する支柱と、を備える、減速機。 - 車体と、
前記車体を走行させる駆動輪と、
前記駆動輪を駆動する電動モータ及び減速機と、
を備え、
前記減速機は、
電動モータの回転駆動力を入力段側から出力段側に減速させて回転駆動部に伝達する多段減速部のうち入力段に配置される前段減速部と、
前記前段減速部に設けられる第1ギアが噛み合う第1リングギアと、
前記多段減速部のうち出力段に配置され最終段キャリアを有する最終段減速部と、
を備え、
前記第1リングギアは、前記最終段減速部の前記最終段キャリアの内部に設けられ、
前記第1リングギアが前記車体に固定され、
前記最終段減速部に噛み合う第2リングギアが前記駆動輪に固定され、
前記電動モータの回転駆動力を前記減速機を介して前記駆動輪に伝達する、建設機械。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP22163326.6A EP4067143A1 (en) | 2021-03-31 | 2022-03-21 | Speed reducer and construction machine |
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CN202210319622.5A CN115142512A (zh) | 2021-03-31 | 2022-03-29 | 减速器和施工机械 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021060407 | 2021-03-31 | ||
JP2021060407 | 2021-03-31 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021151168A Pending JP2022158828A (ja) | 2021-03-31 | 2021-09-16 | 減速機、及び、建設機械 |
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Country | Link |
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