JP2022158643A - 高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法及び補修構造 - Google Patents

高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法及び補修構造 Download PDF

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Yoshiaki Yamamoto
幸男 棚田
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岳司 近藤
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Abstract

【課題】高速道路トンネル監視員通路のタイル壁補修において、ステンレス製補修パネル及び支保工の取付け並びに支保工の取外しが、容易な工法及び構造を提供する。【解決手段】縦壁欠損部7に、規制前先行作業で設置された受け材16に、規制中作業においてステンレス製補修パネル9及び支保工14を取付けるにおいて、ステンレス製補修パネル9の上端部はパネル連結棒11により受け材16に取付けられ、下端部は裾押え金具10と裾押え金具固定ボルト15により縦壁下端に取付けられ、ステンレス製補修パネル9の前面に取付けた支保工14は、下端部は裾押え金具凹部10cに嵌合固定され、上端部は支保工連結材14bにより受け材16に取付けられた後、充填材17が打設され養生後支保工14を撤去容易にしたことにより、1回の規制でのステンレス製補修パネル9の施工数量を増加することができる、ステンレス製補修パネル9による補修工法及び補修構造。【選択図】図2

Description

トンネル監視員通路を設けた道路トンネルでは、長期間の使用によりトンネル側壁ぎわに設けられた監視員通路の手摺り基部から水が入り、監視員通路の路側帯に面したコンクリート製縦壁(以下、トンネル監視員通路壁ともいう)の内部が劣化して損壊し、この内部の損壊が監視員通路の縦壁のタイル壁までおよんで破損する。本発明はトンネル監視員通路を設けた高速道路トンネルの損傷を受けた監視員通路壁の補修に使用されるステンレス製補修パネルによる補修工法及び補修構造に関するものである。
自動車専用道路の長大なトンネルにおけるトンネル側壁ぎわに設けられた監視員通路はその路側帯に面したコンクリート製縦壁を有しており、該コンクリート製縦壁の上に監視員の安全をはかる鉄パイプ製の手摺りが立設されている。ところで、長大なトンネルの側壁は、運転者から見たトンネルの内視環境の改善のために、コンクリート壁からなるトンネル側壁にタイルを張りめぐらしてタイル内装としている。このトンネル側壁のタイル内装に合わせて、監視員通路の手摺りの下部の走行車線側のコンクリート製縦壁にも、通常はタイルを張りめぐらし、縦壁の壁面をコンクリート表面とした場合に受ける無味乾燥な感じを解消して、トンネル内を走行する自動車の運転者の心を整ったタイル壁面により和ませて安全運転を図っている。
ところで、寒冷地の自動車道路では、路面が凍結して滑り易くなるので、走行中にスリップする危険が極めて高い。そこで、このような路面凍結を防止するために、路面に凍結防止剤、例えば塩化ナトリウムや塩化カルシウムなどの塩分を散布している。このため、これらの凍結防止剤の散布された道路を走行してきた自動車がトンネル内に進入してくると、トンネル外でタイヤに付着した凍結防止剤の塩分をそのままトンネル内に持ち込み、トンネル内の路面に落とす。さらに、落下した凍結材をタイヤで跳ね飛ばし、トンネル側壁ぎわの監視員通路の下部の路側帯側のコンクリート製縦壁や該縦壁の上に立てられている鉄パイプ製の手摺りに凍結防止剤を付着させる。この付着した凍結防止剤にトンネル内の湧水が掛かると、凍結防止剤が徐々に溶解されて手摺りの付け根のベースプレートの部分から監視員通路の中に浸透する。このように凍結防止剤が監視員通路の中に浸透すると、監視員通路下部を構成するコンクリートに埋設の鉄筋が腐蝕され、この腐蝕された部分とその周囲が膨潤して劣化して損壊し、さらにコンクリート製縦壁を劣化し損壊する。このように監視員通路下部のコンクリートの断面破壊が起こってコンクリート製縦壁におよび、遂にはコンクリート壁の表面に張りめぐらしたタイル面に剥離が生じ、タイルが脱落する。
一方、トンネルの側壁面にクラックや欠損が生じ、あるいは監視員通路に不陸が生じると、これらに起因してトンネル内に湧水を生じ、上記したように凍結防止剤が徐々に溶解されて監視員通路に浸透して内部のコンクリートを損壊し、監視員通路の縦壁のタイル壁も損壊する。
例えば、特許文献1に記載のトンネル監視員通路4の破損した縦壁5のタイル壁の補修方法は、コンクリートの縦壁5の断面破壊あるいはコンクリートの縦壁表面のタイル壁面5aの剥離の起こった部分をステンレス製L字型タイル補修板9で被覆し、この被覆したステンレス製L字型タイル補修板9の中にモルタルを埋め戻し、さらに埋め戻した部分の監視員通路4のコンクリートの縦壁5の表面を元のタイル壁面と変わらない色彩からなるタイル模様の壁面に補修する、本発明出願人によるものである。図8を参照。
特許文献2に記載のトンネル内の監視員通路を立ち上げる壁面の補修方法は、型枠を兼ねたタイルパネル1を配置してモルタルを充填することでスピーディに補修作業を完了させること、及びタイルパネル1を壁面側に固定することで路面側に全く悪影響を与えないこと等を解決の課題とし、タイルパネル1を壁面wの前面に、下部保持手段5及びアンカーボルトb1・b2により取付けられる。その後膨出防止部材2をタイルパネル1の前面に配設し、該膨出防止部材2の上部は手摺り支柱cに接する係止補助棒3とクランプ手段で支持され、該膨出防止部材2の下部はタイルパネル1の下部保持手段5に開口した係止板部51に挿入係止される。そして、モルタルmを充填し、該モルタルが硬化した後、該膨出防止部材2を撤去するものである。
特許文献3に記載のトンネル監視員通路の鉄筋コンクリート製縦壁の補修方法は、パネルとはつり面との間隙に特定のモルタルを注入することで短い施工期間とすることを解決の課題とし、鉄筋コンクリート製縦壁2の天端部2aのコンクリート等を撤去し該天端部2aにアンカー6を打設し、その後UFCパネル5を縦壁2のはつり面から所定間隔を空けて配置し、該UFCパネル5の上端部はアンカー6と該UFCパネル5外側に設置した溝型鋼7bをボルト7aで連結し、該UFCパネル5の下端部はL型金具9で固定した後、モルタルを注入するものである。
特許文献4には、修復パネル11を用いるコンクリート構造物の補修方法及び補修構造が記載され、本線(車線)規制日数を短縮すること、修復パネル11の軽量化、遮塩性等の特性、目地の高耐久性、及びモルタル充填時荷重抵抗性の実現を解決の課題とし、トンネル内の監視員通路の側壁等も含むコンクリート構造物1の補修すべき個所の下部に沿って、超高強度繊維補強コンクリートによる修復パネル11の下端部を受け入れる溝4及び位置決め孔を備えたパネルガイド3を敷設し、該位置決め孔に修復パネル11の下端に設けられたアンカーボルト13を差し込んで修復パネル11を配置し、修復パネル11の上端はL型金具21を用いてコンクリート構造物1の上部に固定し、その後モルタル注入するものである。
特開2012-144869号公報 特許第5761701号公報 特開2020-60012号公報 特開2016-94747号公報
特許文献1においても、本工法が適用される高速道路に適用した場合、車線規制を伴う交通規制期間が限られ規制期間内での施工可能な延長をできるだけ伸ばしたいという要望があるが、タイル補修板9及び支保材14の取付けは、コンクリートアンカー17を上下10本打設してから、タイル補修板9及び支保材14をそれぞれコンクリートアンカー17と上下固定ボルト15により取付ける必要があり、タイル補修板9及び支保工14の着脱に時間がかかり、結果として規制時間内でのタイル補修板9の施工数量が少ないという問題があった。また、欠損部7が縦壁5の下端付近まで進行している場合には、コンクリートアンカー17の為の水平削孔が困難であり、さらにコンクリートアンカー17自体の固定が欠損部7付近のため確実性に欠けるという問題があった。また、支柱間隔に合せてタイル補修板9に開口部を設ける必要あった。図8を参照。
特許文献2では、型枠を兼ねたタイルパネル1を壁面wに多数のアンカーボルトb1・b2により取付ける構造のため、タイルパネルの施工に時間がかかるという問題があった。
特許文献3では、UFCパネル5の取付けに際し天端部2aのコンクリート等を撤去するのに時間がかかるという問題があった。
特許文献4では、パネルガイド内への修復パネル11の立て込みによる施工の容易性での工期短縮及び作業時に本線(車線)規制が必要ない点が記載されている。
このような先行技術の問題点等に鑑みて、本発明は、
(a)タイル壁補修工法及び補修構造の主構成である、ステンレス製補修パネル及び支保工の取付け並びに支保材の撤去が、容易な構造及び工法を提供すること、
(b)ステンレス製補修パネル及び支保工の作業を、規制を伴わない監視員通路内での規制前先行作業(A)と、規制中作業(B)(C)に分離することにより、交通規制期間での施工数量の増加を図ること、
(c)ステンレス製補修パネル及び支保工の上下端部を固定する受け材アンカーボルト及び裾押え金具固定ボルトを、欠損部および損傷の進行の影響を受けない部分に固定し、ステンレス製補修パネルの長期耐久性を確保した構造及び工法を提供すること、
を目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明(請求項1)は、「高速道路トンネルのトンネル側壁ぎわに設けられた監視員通路のコンクリート製縦壁の欠損部の補修工法であって、劣化して損壊した前記縦壁の前記欠損部の補修工区延長Lにおいて、規制前先行作業(A)により、前記監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置に、受け材アンカーボルトを打設し、該受け材アンカーボルトにより受け材を固定し、該受け材には、パネル受け部及び支保工受け部を有し、前記受け材は前記補修工区延長Lに先行設置し、規制中作業(B)により、前記補修工区延長Lに先行設置した前記受け材のある前記縦壁の前記欠損部前面に、ステンレス製補修パネルを配置し、前記ステンレス製補修パネルの上端連結部と、前記受け材の前記パネル受け部をパネル連結棒により連結し、前記ステンレス製補修パネル下端部は、前記ステンレス製補修パネル下端部に接続された裾押え金具と裾押え金具固定ボルトにより前記縦壁下方の縦壁基礎に固定する、前記ステンレス製補修パネルの配置、連結及び固定作業を、前記補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行い、複数枚の前記ステンレス製補修パネルの取付けを完了し、規制中作業(C)により、前記補修工区延長Lにおいて、取付けが完了した前記ステンレス製補修パネルの前面に、支保工を構成するパネル前面支保工を配置し、前記パネル前面支保工の下端部を、裾押え金具凹部に嵌合固定した後、前記パネル前面支保工の上端部に、支保工連結材の一端部を連結ボルトで連結し、該支保工連結材の他端部を前記受け材の前記支保工受け部に固定し、次いで、前記縦壁の前記欠損部と前記ステンレス製補修パネルの空間部に、充填材を打設及び養生し、最後に、前記支保工を撤去する、前記支保工の配置、連結及び固定作業と、前記充填材の打設及び養生作業と、前記支保工の撤去作業を、前記補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行う、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。」を特徴としている。
本発明に係る「規制前先行作業(A)」とは、通行車両の車線規制を伴わない監視員通路内の作業を意味するものであり、当該「規制前先行作業(A)」により、補修工区延長Lにおいて、受け材アンカーボルトの打設及び受け材の固定を先行的に実施する。また、「規制中作業(B)(C)」とは、通行車両の車線規制を実施して規制車線内での作業を含むものであり、規制中作業(B)において、補修工区延長Lに先行設置した受け材に複数枚のステンレス製補修パネルをパネル連結棒および裾押え金具固定ボルトにより監視員通路壁に固定する。この状態において、補修パネルは監視員通路壁に固定され車道建築限界を犯しておらず交通車両の走行に支障がないことから車線規制を解除することが可能である。また規制中作業(C)は補修工区延長Lにおいて、取付けが完了したステンレス製補修パネルの各前面に、支保工を取付け、充填材が打設され養生後、支保工の撤去を完了させる作業である。
規制期間内での施工延長を伸ばすには、規制期間以外でできる作業は規制期間外に分離して施工し<規制前先行作業(A)>、パネル取付け<規制中作業(B)>と、支保工取付け(撤去を含む)及び充填材打設(養生を含む)<規制中作業(C)>とを、補修工法の工夫により独立作業とし、規制中作業(B)を先行させた後、規制中作業(C)が追尾していくことが必要である。これにより1回の規制時間内で、あるところでは規制中作業(B)が先行され、後方では規制中作業(B)(C)が同時並行で進行し、規制時間内でそれぞれの作業能力が十分発揮される。これに対し、1回の規制時間内で同じ場所の規制中作業(B)と(C)を完結させようとすると、それぞれに割り当てられる作業時間はわずかなものとなり、1回の規制時間内での施工延長は、規制中作業(B)(C)が同時並行よりも少なくなり、規制中作業(B)(C)が同時並行での規制中作業(B)の先行日数を考慮しても規制期間内での施工延長は少ないと言える。
なお、「規制前先行作業(A)」及び「規制中作業(B)(C)」の定義は、以下の請求項でも同様である。
ステンレス製補修パネルは、上端部に上端連結部を、下端部に裾押え金具を備えることにより、上端部はパネル連結棒によりパネル受け部に、下端部は裾押え金具固定ボルトにより固定が容易な工法となっている。支保工を構成するパネル前面支保工の下端部は、裾押え金具凹部に取付け及び撤去容易に嵌合固定し、さらに上端部は支保工連結材の一端部と連結ボルトにより取付け及び撤去容易に連結し、支保工連結材の他端部は支保工受け部に取付け及び撤去容易に固定し、取付け及び撤去が容易な工法となっている。
さらに、ステンレス製補修パネル及び支保工の上下端部を固定する受け材アンカーボルト及び裾押え金具固定ボルトを、欠損部および損傷の進行の影響を受けない監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置及び縦壁下方の縦壁基礎に固定することにより、ステンレス製補修パネルの長期耐久性を確保できる工法となっている。
本発明に係る「金具」とは、公知の金属からなる部材であり、要求性能に合せて公知の金属から、一例としてステンレス、防食処理された鋼材又は通常の鋼材を使用することができる。他の請求項に記載の金具も同様である。
本発明(請求項2)は、「前記受け材は、L型形状金具で構成し、前記パネル受け部は、前記L型形状金具の縦部材に逆L型形状金具が接合された該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、前記支保工受け部は、前記L型形状金具の縦部材である、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項1に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。」を特徴としている。
受け材はL型形状金具で構成し、パネル受け部は連結孔を備えた横部材とし、支保工受け部は縦部材とすることにより、受け材にステンレス製補修パネルは容易に固定でき、支保工は取付け及び撤去容易な工法となっている。
本発明(請求項3)は、「前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部は、逆L型形状金具で構成し、前記ステンレス製補修パネル上端部に、該逆L型形状金具の縦部材が接合されて該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、前記パネル連結棒は、金属製棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を有し、該両端部の該連結部を、前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部の前記連結孔及び前記パネル受け部の前記連結孔に上方から挿入され連結固定する、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項2に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。」を特徴としている。
パネル連結棒は、金属製棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を有しており、該両端部の連結部を、ステンレス製補修パネルの上端連結部及びパネル受け部に上方から挿入することで、容易に固定できる工法となっている。本発明に係る「金属製棒部材」とは、公知の金属からなる棒状部材であり、要求性能に合せて公知の金属から、一例としてステンレス、防食処理された鋼材又は通常の鋼材を使用することができる。他の請求項に記載の金属製も同様である。
本発明(請求項4)は、「前記裾押え金具固定ボルトは、前記縦壁と円形水路の隅角部に対して斜め45度の角度で前記縦壁基礎に固定する、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。」を特徴としている。
特許文献1の先行技術では、タイル補修板10の下端に水平にコンクリートアンカー17を打設していたためアンカー削孔機械を水平に支持しながらの削孔作業は困難で、タイル補修板10は縦壁5を完全に覆うことが出来ていなかった。本発明の裾押え金具固定ボルトは、縦壁と円形水路の隅角部に対して斜め45度の角度で縦壁基礎に打設し、アンカー削孔機械を隅角部に接地して作業が行えるため作業が容易で、ステンレス製補修パネルを縦壁下端部まで設置することができ、裾押え金具固定ボルトの施工によるステンレス製補修パネルも容易に固定できる工法となっている。
本発明(請求項5)は、「前記支保工連結材は、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属製板部材であり、該一端部にはボルト連結孔を有し、前記パネル前面支保工の上端部に設けられたボルト連結孔と、前記支保工連結材の前記一端部の前記ボルト連結孔を前記連結ボルトで連結し、前記支保工連結材の前記他端部を前記支保工受け部に固定し、前記支保工連結材の撤去は、上記の連結及び固定を解除する、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。」を特徴としている。
支保工連結材は、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属製板部材で構成し、上方向直角の一端部にボルト連結孔を設けて、パネル前面支保工の上端部に設けられたボルト連結孔と連結ボルトで取付け及び撤去容易に連結され、下方向直角に曲げられた他端部は、支保工受け部に上方から取付け及び撤去容易に固定できる工法となっている。
本発明(請求項6)は、「高速道路トンネルのトンネル側壁ぎわに設けられた監視員通路のコンクリート製縦壁の欠損部の補修構造であって、劣化して損壊した前記縦壁の前記欠損部の補修工区延長Lには、前記監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置に、規制前先行作業(A)中に前記補修工区延長Lに先行設置により打設された受け材アンカーボルトにより、固定された受け材を備え、該受け材には、パネル受け部及び支保工受け部を有し、前記補修工区延長Lに先行設置した前記受け材のある前記縦壁の前記欠損部前面に、規制中作業(B)中に取付けられた複数枚のステンレス製補修パネルを備え、複数枚の各前記ステンレス製補修パネルの上端連結部と、前記受け材の前記パネル受け部はパネル連結棒により連結され、前記ステンレス製補修パネルの下端部は、前記ステンレス製補修パネルの下端部に接続された裾押え金具と裾押え金具固定ボルトにより、前記縦壁下方の縦壁基礎に固定され、前記補修工区延長Lにおいて、取付けが完了した複数枚の前記ステンレス製補修パネルの各前面には、規制中作業(C)中に取付け及び撤去される支保工を構成するパネル前面支保工を備え、前記パネル前面支保工の下端部は、裾押え金具凹部に取付け及び撤去容易に嵌合固定されており、前記パネル前面支保工の上端部は、支保工連結材の一端部と連結ボルトにより取付け及び撤去容易に連結されており、前記支保工連結材の他端部は前記支保工受け部に取付け及び撤去容易に固定され、前記縦壁の前記欠損部と各前記ステンレス製補修パネルの空間部には、前記規制中作業(C)中に打設及び養生される充填材と、からなる、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。」を特徴としている。
規制前先行作業(A)で先行設置された受け材に規制中作業(B)で取付けられる複数枚のステンレス製補修パネルと、取付けが完了した複数枚のステンレス製補修パネルの各前面に規制中作業(C)で取付け及び撤去される支保工と、欠損部と補修パネルとの空間に打設された充填材を備えた補修構造である。
規制期間内で構成できる構造数(施工延長)を伸ばすには、規制期間以外で構成できる構造は、規制期間外に分離した構造として構成し<規制前先行作業(A)>、パネル構造<規制中作業(B)>と、支保工構造及び充填材構造<規制中作業(C)>とを、補修構造の工夫により独立構造とし、規制中作業(B)の構成構造を先に構成した後、規制中作業(C)の構成構造が追加されていくことが必要である。これにより1回の規制時間内で、あるところでは規制中作業(B)の構成構造が先行され、後方では規制中作業(B)の構造に規制中作業(C)の構造が同時並行で追加され、規制時間内でそれぞれの構造能力が十分発揮される。これに対し1回の規制時間内で同じ場所の規制中作業(B)の構成構造に、規制中作業(C)の構成構造を追加して完結させようとすると、それぞれに割り当てられる作業時間はわずかなものとなり、1回の規制時間内での構成できる補修構造数(施工延長)は、規制中作業(B)の構成構造に規制中作業(C)の構成構造が同時並行で追加されるよりも少なくなり、前記規制中作業(B)の構成構造を先に構成した日数を考慮しても規制期間内での構成できる構造数(施工延長)は少ないと言える。
ステンレス製補修パネルは、上端部に上端連結部を、下端部に裾押え金具を備え、上端部はパネル連結棒により受け材に、下端部は裾押え金具固定ボルトにより固定が容易な構造となっている。支保工を構成するパネル前面支保工の下端部は、裾押え金具凹部に取付け及び撤去容易に嵌合固定されており、上端部は支保工連結材の一端部と連結ボルトにより取付け及び撤去容易に連結され、支保工連結材の他端部は受け部に取付け及び撤去容易に固定されており、取付け及び撤去が容易な構造となっている。
さらに、ステンレス製補修パネル及び支保工の上下端部を固定する受け材アンカーボルト及び裾押え金具固定ボルトは、欠損部および損傷の進行の影響を受けない監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置及び縦壁下方の縦壁基礎に固定され、ステンレス製補修パネルの長期耐久性を確保できる構造となっている。
本発明(請求項7)は、「前記受け材は、L型形状金具で構成され、前記パネル受け部は、前記L型形状金具の縦部材に逆L型形状金具が接合された該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、前記支保工受け部は、前記L型形状金具の縦部材である、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項6に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。」を特徴としている。
受け材はL型形状金具で構成されており、パネル受け部は連結孔を備えた横部材とし、支保工受け部を縦部材とすることで、ステンレス製補修パネルはパネル受け部に容易に連結固定され、支保工は支保工受け部に取付け及び撤去容易に固定される構造となっている。
本発明(請求項8)は、「前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部は、逆L型形状金具で構成され、前記ステンレス製補修パネル上端部に、該逆L型形状金具の縦部材が接合されて該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、前記パネル連結棒は、金属製棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を有し、該両端部の該連結部を、前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部の前記連結孔及び前記パネル受け部の前記連結孔に挿入固定された、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項7に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。」を特徴としている。
パネル連結棒は、金属棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を有しており、該両端部の連結部を、ステンレス製補修パネルの上端連結部の連結孔及びパネル受け部の連結孔に上方から挿入することで、固定が容易な構造となっている。
本発明(請求項9)は、「前記裾押え金具固定ボルトは、前記縦壁と円形水路の隅角部に対して斜め45度の角度で前記縦壁基礎に固定された、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。」を特徴としている。
本発明の裾押え金具固定ボルトは、縦壁と円形水路の隅角部に対して斜め45度の角度で縦壁基礎に固定されている。このため、ステンレス製補修パネルを縦壁下端部まで容易に設置することができる構造である。
本発明(請求項10)は、「前記支保工連結材は、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属製板部材であり、前記一端部にはボルト連結孔を有し、前記パネル前面支保工の上端部に設けられたボルト連結孔と、前記支保工連結材の前記一端部の前記ボルト連結孔を前記連結ボルトで取付け及び撤去容易に連結されており、前記他端部は前記支保工受け部に取付け及び撤去容易に固定された、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。」を特徴としている。
支保工連結材は、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属板部材で構成し、上方向直角の一端部にボルト連結孔を設けてパネル前面支保工上端部と連結ボルトで取付け及び撤去容易に連結され、下方向直角に曲げられた他端部は支保工受け部に上方から取付け及び撤去容易に固定される構造となっている。
本発明の高速道路トンネル監視通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法及び補修構造によれば、上記のように規制前先行作業(A)、規制中作業(B)及び規制中作業(C)を分離したこと、また、ステンレス製補修パネルと支保工の構造及び工法を取付け及び撤去容易にしたことにより、規制期間内でのステンレス製補修パネルの施工数量を増加することができる。さらに、ステンレス製補修パネル及び支保工の上下端部を固定する受け材アンカーボルト及び裾押え金具固定ボルトを、欠損部および損傷の進行の影響を受けない部分に固定し、ステンレス製補修パネルの長期耐久性を確保した構造及び工法を提供することができる。
(a)高速道路トンネル側壁ぎわ監視員通路と、手摺りと手摺りの下部のタイル内装縦壁と、該縦壁に生じた塩害による欠損部と円形水路を下部に有する路側帯及び走行車線を示す斜視図である。(b)は縦壁内に水分や塩分が浸透し縦壁コンクリートの鉄筋に沿った亀裂面により欠損部を生じさせて鉄筋の被りコンクリートを剥落させる図である。 欠損部へステンレス製補修パネルを取付け、支保工で支保した状態で充填材の打設を完了した図である。 規制前先行作業であって、監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置に、受け材アンカーボルトを打設し、受け材を固定した図である。 ステンレス製補修パネルの取付け手順の図で、(a)ステンレス製補修パネルを仮置き配置した図、(b)ステンレス製補修パネルの上端部にパネル連結棒を取付けた図、(c)ステンレス製補修パネルの下端部を裾押え金具固定ボルトにより縦壁下方の縦壁基礎に固定した図である。 ステンレス製補修パネルへ支保工を取付けた図で、(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図である。 ステンレス製補修パネルと支保工の取付け部分の構造詳細図で、(a)は上端部、(b)は下端部である。 支保工を撤去し、ステンレス製補修パネルによる補修が完了した監視員通路壁の図である。 先行技術(特許文献1)のステンレス製L字型タイル補修板と支保材の取付け図で、(a)正面図、(b)側面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、トンネル断面において、トンネル中心側に向く面に対してトンネル中心側の面を前面、その反対側を背面といい、鉛直方向を縦、鉛直方向に対して直角な水平方向を横といい、縦のトンネルクラウン部側を上、縦のトンネル路盤側を下といい、さらにトンネル延長方向をトンネル軸方向、トンネル中心線に垂直な前記水平方向(横)をトンネル軸直角方向という。
図1(a)には、高速道路トンネル1のトンネル側壁1aぎわに一段と高くなって車の衝突の際の安全をはかった監視員通路4がある。この監視員通路4のトンネル側壁1aぎわには細い溝4bがあり、トンネル側壁1aや監視員通路4に溜まった水を流すようになっている。さらに、この監視員通路4の走行車線2及びその路側帯3の側部には縦壁5があり、走行車線2に対面して設けられている。通常、この縦壁5には、トンネル側壁1aと共にタイルが貼られてタイル壁面となっている。監視員通路4の縦壁5の近辺の上には手摺り6が設けられており、この手摺り6は手摺り支柱6aに支持され、手摺り支柱6aの下部はベースプレート6bにより監視員通路4に固定されている。この縦壁5の下端ぎわには路面下に埋設した円形水路3aがあり、この円形水路3aの上面が路側帯3の一部となっており走行車線に持ち込まれた雨水などを円形水路3aで流下する。
このような、高速道路トンネル1は、開通してから長期間にわたって使用された結果、トンネル内の車の通る走行車線2の路面や、トンネル側壁1aや、トンネル側壁1aぎわに設けられている監視員通路4が傷んでくる。この監視員通路4も長年の間に監視員通路4のシールコンクリート4aの内部に、冬期にトンネル内を走行する車のタイヤに付着した凍結防止剤が撥ね飛ばされ、トンネル内の漏水と共にその塩分が浸入する。すなわち、トンネル内の漏水と共に凍結防止剤の塩分が路側帯3側の監視員通路4上に掛かり、手摺り6の支柱6aの監視員通路面のベースプレート6bの部分から下部の監視員通路縦壁5内に水分や塩分が浸透し縦壁鉄筋4cに錆を発生させて鉄筋を膨張させ膨潤部4dとなり、縦壁コンクリートに鉄筋に沿った亀裂面により欠損部7を生じさせて鉄筋の被りコンクリートを剥落させる。図1(b)参照。これらの縦壁5にタイル壁面5aが形成されていると、このタイル壁面5aも破損される。そこで、これらの欠損した監視員通路4の側部のタイル壁面5aを有する縦壁5を補修する必要が生じる。
監視員通路の路側帯3に面したコンクリート製縦壁5a内部が劣化して損壊し、この内部の損壊が監視員通路4のコンクリート製縦壁5aのタイル壁までおよんで破損した際、本発明を実施する形態は、内部が劣化して損壊したタイル壁を含むコンクリート製縦壁5aの補修箇所8に、ステンレス製補修パネル9を取付けることにより短期間に高耐久性を備えた壁面に補修できる補修工法及び補修構造に関するものである。
本工法が適用される高速道路においては車線規制を伴う交通規制期間が限られ規制期間内での施工可能な延長をできるだけ伸ばしたいという要望があり、補修工事の作業工程を効率化することによる1日当たりの施工数量(施工可能な延長)の増加を図ることが重要である。
このため、本発明の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネル9による補修工法及び補修構造では、規制前先行作業(A)において受け材16が設置される。
次に規制中作業(B)において、複数枚のステンレス製補修パネル9を取付ける際、各ステンレス製補修パネル9上端の上端連結部9eと受け材16をパネル連結棒11により挿入連結し、ステンレス製補修パネル9の下端部は裾押え金具固定ボルト15により容易に固定される構造及び工法となっている。
その後規制中作業(C)において、取付けが完了したステンレス製補修パネル9の各前面に、支保工14を取付け、パネル前面支保工14aの下端部を裾押え金具凹部10cに嵌合固定され、パネル前面支保工14aの上端部は支保工連結材14bの一端部とボルト連結され、支保材連結材14bの他端部は受け部16bに上方から挿入して取付けられ、取付け及び撤去が容易に出来る構造及び工法となっている。
上記のように規制前先行作業(A)、規制中作業(B)及び規制中作業(C)を分離したこと、さらにステンレス製補修パネル9と支保工14の構造及び工法を取付け及び撤去容易にしたことにより、1回の規制でのステンレス製補修パネル9の施工数量を増加することができる。
本発明の実施形態として、初めに高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造において、取付け及び撤去容易にした各部材の構成等について説明する。
ステンレス製補修パネル9による補修構造の主要材は、ステンレス製補修パネル9、裾押え金具10、パネル連結棒11、コンクリート型枠用合板12、シールゴム13、支保工14、裾押え金具固定ボルト15、受け材16、及び充填材17から構成されている。そして、規制前先行作業(A)で先行設置された受け材16に規制中作業(B)で取付けられる複数枚のステンレス製補修パネル9と、取付けが完了した複数枚のステンレス製補修パネル9の各前面に規制中作業(C)で取付け及び撤去される支保工14と、欠損部と補修パネルとの空間に打設された充填材17を備えた補修構造である。
欠損部7のある補修箇所8にステンレス製補修パネル9が取付けられ、支保工14で支保された状態で充填材17が打設された補修構造を図2に示す。
以下に、補修構造の各主要材の詳細及び組み立て構造を記載する。
ステンレス製補修パネル9は、ステンレス製で補修パネルの表面には必要に応じてタイル模様をはじめとする模様を形成した、一例として縦1030mm×横1000mm×厚さ1.5mmの寸法であり、監視員通路4のコンクリート製縦壁5a下端まで設置される。そして、前面補修パネル9aの横方向(設置時のトンネル軸方向)両端部には接合部9b(図示せず)を、前面補修パネル9aの縦方向の下方には傾斜面9c及び取付け面9dを備え、前面補修パネル9aの上部の背面側には上端連結部9eを備え、さらに取付け面9dの下端には裾押え金具10が接続固定されている。図5又は図6(b)を参照。また、ステンレス製補修パネル9を構成する前面補修パネル9aの背面側には、補強アングル9fを縦方向に一例として3本横方向所定間隔に設置されている。さらに、始点部用ステンレス製補修パネル9の妻部にはモルタル止め部材9gを、ステップ部用ステンレス製補修パネル9にはステップカバー(図示しない)が設置されている。図5(b)を参照。
裾押え金具10は、裾押え金具接合部10a、裾押え金具隅角部10b及び裾押え金具凹部10cを備えている。そして、裾押え金具接合部10aは、前面補修パネル9aの取付け面9dの下端に接続固定され、裾押え金具隅角部10bは縦壁5と円形水路3aの隅角部に対して斜め45度の角度で配置され、裾押え金具凹部10cはパネル前面支保工14aの下端部が嵌合固定される凹形状となっている。図4又は図6(b)を参照。裾押え金具隅角部10bは縦壁5と円形水路3aの隅角部に配置され、裾押え金具固定ボルト15が縦壁5と円形水路3aの隅角部に対して斜め45度の角度で該裾押え金具隅角部10bに垂直に打設され、欠損部7および損傷の進行の影響を受けていない縦壁基礎5bに固定される。裾押え金具固定ボルト15のための削孔は、アンカー削孔機械を隅角部に接地して作業が行えるため、ステンレス製補修パネルを縦壁5下端部まで設置することができ、さらに裾押え金具固定ボルト15によりステンレス製補修パネル9が容易に固定される補修構造となっている。図4(c)を参照。裾押え金具10は、公知の金属からなる部材であり、要求性能に合せて公知の金属から、一例としてステンレス、防食処理された鋼材又は通常の鋼材を使用することができる。以下に記載する補修構造の主要材の金具についても、同様である。
受け材16は、ステンレス製補修パネル9のパネル連結棒11と支保工14の支保工連結材14bを受ける部材で、規制前先行作業(A)において設置され、L型形状金具で構成されている。図3を参照。該L型形状金具の縦部材に逆L型形状金具を接合固着し、該逆L型形状金具の横部材に連結孔を形成してパネル受け部16aとし、該L型形状金具の縦部材を支保工受け部16bとして、受け材16を構成したものである。そして、欠損部7および損傷の進行の影響を受けない監視員通路4表面のシールコンクリート4aの所定位置に、規制前先行作業(A)において打設された受け材アンカーボルト16cに固定されている。受け材アンカーボルト16cには、塩害を考慮して一例としてステンレスアンカーを使用する。図3又は図6(a)を参照。
パネル連結棒11は、金属製棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を備えたものである。そして、該両端部の連結部は、ステンレス製補修パネル9の上端連結部9eの連結孔及びパネル受け部16aの連結孔に挿入固定されるものであり、後述する充填材17打設後は該充填材17内に存置される。金属製棒部材は、公知の金属からなる棒状部材であり、要求性能に合せて公知の金属から、一例としてステンレス、防食処理された鋼材又は通常の鋼材を使用することができる。以下に記載する補修構造の主要材の金属製部材についても、同様である。図4又は図6(a)を参照。
支保工14は、パネル前面支保工14a、支保工連結材14b及び連結ボルト14cから構成され、パネル前面支保工14aの背面にはコンクリート型枠用合板12が一体化されている。また、パネル前面支保工14aは、一例として公知の溝形鋼を使用してステンレス製補修パネル9の前面に一例として2箇所縦方向所定間隔で取付けられ、後述する充填材17の打設時に、コンクリート型枠用合板12と共にステンレス製補修パネル9の前面を押さえる支保工の構成部材となっている。図5又は図6を参照。
支保工連結材14bは、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属製板部材であり、該一端部にはボルト連結孔を有している。そして、パネル前面支保工14aの上端部に設けられたボルト連結孔に、支保工連結材14bの一端部のボルト連結孔を合わせて連結ボルト14cで取付け及び撤去容易に連結されている。さらに、支保工連結材14bの下方向直角に曲げられた他端部は、支保工受け部16bに取付け及び撤去容易に固定される。また、パネル前面支保工14aの下端部は、裾押え金具凹部10cに取付け及び撤去容易に嵌合固定されている。図5又は図6を参照。
充填材17は、公知の充填材であり、一例として現場練りモルタル乃至アジテーター車による工場練りモルタルを使用する。そして、必要な充填材17の量が多い場合には、従来の現場練りモルタルに代えてアジテーター車を使用した工場練りモルタルを使用する。また、充填材17の漏出防止材として、前面補修パネル9aの傾斜面9cにモルタル止め発泡材17aを、裾押え金具10と路側帯3との間にシールゴム13を設置する。図2、図5又は図6(b)を参照。
上記に記載した高速道路トンネル監視員通路4のステンレス製補修パネル9による補修構造を構成する各部材を、以下のように高速道路トンネル監視員通路壁に取付け及び撤去容易な補修構造として構成する。
監視員通路4を構成する劣化して損壊した縦壁5の欠損部7のある補修箇所8の補修工区延長Lには、監視員通路4通路表面のシールコンクリート4aの所定位置に、規制前先行作業(A)中に補修工区延長Lに先行設置により打設された受け材アンカーボルト16cにより固定された受け材16を備えている。そして該受け材16には、パネル受け部16a及び支保工受け部16bを備えている。図3を参照。
また、補修工区延長Lに先行設置した受け材16のある縦壁5の欠損部7前面に、規制中作業(B)中に取付けられた複数枚のステンレス製補修パネル9を備えており、複数枚の各ステンレス製補修パネル9の上端連結部9eとパネル受け部16aは、パネル連結棒11により連結され、ステンレス製補修パネル9の下端部は、ステンレス製補修パネル9の下端部に接続固定された裾押え金具10と裾押え金具固定ボルト15により縦壁5下方の縦壁基礎5bに固定されている。図4を参照。
さらに、補修工区延長Lにおいて、取付けが完了した複数枚のステンレス製補修パネル9の各前面には、規制中作業(C)中に取付け及び撤去される、背面にコンクリート型枠用合板12を一体化したパネル前面支保工14aを備え、パネル前面支保工14aの下端部は、裾押え金具凹部10cに取付け及び撤去容易に嵌合固定され、パネル前面支保工14aの上端部は、支保工連結材14bの一端部と連結ボルト14cにより取付け及び撤去容易に連結されており、支保工連結材14bの他端部は受け材16の支保工受け部16bに取付け及び撤去容易に固定されている。図5又は図6を参照。
そして、縦壁5の欠損部7と各ステンレス製補修パネル9の空間部には、規制中作業(C)中に打設及び養生された充填材17が満たされている。図2を参照。
支保工14が撤去されタイル内装縦壁5の欠損部7のある補修箇所8の前面を縦壁5の下端までステンレス製補修パネル9で覆った監視員通路4のステンレス製補修パネルによる補修構造が図7に示されている。
次に、本発明の実施形態として、高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法について説明する。
所定延長の高速道路監視員通路4のコンクリート製縦壁5aの補修工区においては、車の走行規制の期間をできる限り短期間とする必要がある。この目的達成のため該補修工法は、補修構造で記載した取付け及び撤去容易に連結又は固定される各部材を使用して、取付け及び撤去の作業工程を効率化し、さらに規制前先行作業(A)、規制中作業(B)及び(C)に分離することにより、規制期間内での施工数量(施工延長)の増加を図るものである。
規制前先行作業(A)は、通行車両の車線規制を伴わない監視員通路内の作業であり、補修工区延長Lにおいて、受け材アンカーボルト16cの打設及び受け材16の固定を先行的に実施する(図3を参照)。また、「規制中作業(B)及び(C)」とは、通行車両の車線規制(22時~4時:6時間)を実施して規制車線内での作業を含むものであり、規制中作業(B)において、補修工区延長Lに先行設置した受け材16に複数枚のステンレス製補修パネル9をパネル連結棒および裾押え金具固定ボルトにより監視員通路壁に固定する(図4を参照)。また規制中作業(C)において補修工区延長Lにて、取付けが完了したステンレス製補修パネル9の各前面に、支保工14を取付け後充填材17が打設され(図2又は図5を参照)、養生後支保工14の撤去を完了させる作業である(図7を参照)。
以下に、各作業の詳細手順を記載する。
規制前先行作業(A)<受け材16の取付け作業>
監視員通路内で、欠損部7および損傷の進行の影響を受けない監視員通路4表面のシールコンクリート4aの所定位置に、受け材16を取付けるための墨出し作業を行い、その後墨出し位置に受け材アンカーボルト16cを打設する。アンカー削孔は、一例としてトンネル軸方向に5孔/2m、削孔作業遮蔽カバーを使用して削孔され、該削孔に受け材アンカーボルト16cとして塩害を考慮し、一例としてステンレスアンカー(M10ボルト)が固定される。その後、受け材16としてパネル受け部16aと支保工受け部16bを有するL型形状金具が、受け材アンカーボルト16cに取付けられる。図3を参照。そして、受け材16は補修工区延長Lに先行設置される。
規制中作業(B)<ステンレス製補修パネル9の取付け作業>
補修工区延長Lに先行設置された受け材16に対応して、ステンレス製補修パネル9を仮置き配置する。図4(a)を参照。次に、パネル連結棒11両端部の下方向直角に曲げられた連結部を、ステンレス製補修パネル9の上端連結部9eと受け材16のパネル受け部16aに、上方より挿入することにより、容易に連結される。図4(b)を参照。さらに、ステンレス製補修パネル9下端部に接続された裾押え金具10の裾押え金具隅角部10bを、縦壁5と円形水路3aの隅角部に対して斜め45度の角度で配置し、裾押え金具固定ボルト15が縦壁5と円形水路3aの隅角部に対して斜め45度の角度で該裾押え金具隅角部10bに垂直に打設され、欠損部7および損傷の進行の影響を受けていない縦壁基礎5bに固定される。固定ボルト15として塩害を考慮し、一例としてステンレスアンカー(M10ボルト)を使用する。裾押え金具固定ボルト15のための削孔は、一例としてトンネル軸方向に3孔/1mとし、アンカー削孔機械を隅角部に接地して容易に作業が行えるため、ステンレス製補修パネルを縦壁5下端部まで設置することができる。図4(c)を参照。そして、ステンレス製補修パネル9の配置、連結及び固定作業を、補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行い、複数枚のステンレス製補修パネル9の取付けを完了する。当該取付けを完了した施工延長LPを先行して設けることで、下記に記載する規制中作業(C)の支保工取付け(撤去を含む)の追尾が容易となる。
規制中作業(C)<支保工14の取付け作業>
始めに、ステンレス製補修パネル9の前面に支保工14を取付けるにあたり、パネル前面支保工14aの背面にはコンクリート型枠用合板12を一体化した構成としておき、取付けを効率的に行う。次に、補修工区延長Lにおいて、取付けが完了したステンレス製補修パネル9の前面に、コンクリート型枠用合板12が一体化されたパネル前面支保工14aの下端部を、裾押え金具凹部10cに嵌合固定することにより容易に取付けることができる。さらに、パネル前面支保工14aの上端部に設けられたボルト連結孔と、支保工連結材14bの一端部のボルト連結孔を連結ボルト14cで容易に連結され、支保工連結材14bの他端部を支保工受け部16bに上方から沿わせて挿入することにより容易に固定できる。図5又は図6を参照。
規制中作業(C)<充填材17の打設及び養生作業>
縦壁5の欠損部7とステンレス製補修パネル9の空間部、及びステンレス製補修パネルと受け材16の上端部まで、公知の充填材17が打設され、その後養生される。図2を参照。なお、充填材17の漏出防止材として、前面補修パネル9aの傾斜面9cにモルタル止め発泡材17aを、裾押え金具10と路側帯3との間にシールゴム13を、設置しておく。図6(b)を参照。
上記で述べたように、規制前先行作業(A)の先行実施と、規制中作業(B)及び(C)の補修工法の単純化により独立作業とし、規制中作業(B)のステンレス製補修パネル取付けを先行させたのち規制中作業(C)の支保工取付け(撤去を含む)が追尾していくことで、規制時間内での規制中作業(B)及び(C)の取付け施工数量が増加するため、必要な充填材17も増加する。このため充填材17の打設は、公知の充填材17の一例として、従来の現場練りモルタルに代えてアジテーター車を使用した工場練りモルタルにより打設する。
規制中作業(C)<支保工14の撤去作業>
充填材17が所定時間養生され、所定の強度が発現した後、支保工14が撤去される。パネル前面支保工14aの上端部と支保工連結材14bの一端部を連結している連結ボルト14cを撤去し、さらに受け材16の受け部16bに固定していた支保工連結材14bの他端部を上方に引き抜くことにより、支保工連結材14bは容易に撤去することができる。また、パネル前面支保工14aの下端部は、裾押え金具凹部10cから上方に移動することにより、嵌合固定を容易に解除することができる。
支保工14の配置、連結及び固定作業からなる取付け作業と、充填材17の打設及び養生作業と、支保工14の撤去作業を、補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行うことで、タイル内装縦壁5の欠損部7の前面を縦壁5の下端までステンレス製補修パネル9で覆った監視員通路4の補修が完了する。図7を参照。
上記に記載した高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネル9による補修工法は、以下のように取付け及び撤去容易な工法となっている。
始めに、監視員通路4を構成する劣化して損壊した縦壁5の欠損部7のある補修箇所8の補修工区延長Lにおいて、規制前先行作業(A)中に、監視員通路4のシールコンクリート4aの表面に、受け材アンカーボルト16cを打設し、パネル受け部16a及び支保工受け部16bを備えている受け材16を固定し、補修工区延長Lに先行設置する。図3を参照。
次に、規制中作業(B)中に、補修工区延長Lに先行設置した受け材のある縦壁の欠損部7前面に、ステンレス製補修パネル9を仮置き配置し、ステンレス製補修パネル9の上端連結部9eとパネル受け部16aを、パネル連結棒11を上方から挿入することにより連結し、ステンレス製補修パネル9の下端部は、ステンレス製補修パネル9下端部の裾押え金具10に裾押え金具固定ボルト15を使用して、縦壁5下方の縦壁基礎5bに固定する。図4を参照。そして、ステンレス製補修パネル9の配置、連結及び固定作業を、補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行い、複数枚のステンレス製補修パネル9の取付けを完了する。当該取付けを完了した施工延長LPを先行して設けることで、下記に記載する規制中作業(C)の支保工取付け(撤去を含む)の追尾が容易となる。
さらに次に、規制中作業(C)中に、補修工区延長Lにおいて、取付けが完了したステンレス製補修パネル9の前面には、背面にコンクリート型枠用合板12を一体化したパネル前面支保工14aの下端部を、裾押え金具凹部10cに取付け及び撤去容易に嵌合固定し、パネル前面支保工14aの上端部は、支保工連結材14bの一端部と連結ボルト14cにより取付け及び撤去容易に連結され、支保工連結材14bの他端部は受け材16の支保工受け部16bに取付け及び撤去容易に固定される。図5又は図6を参照。そして、施工数量が増加した縦壁5の欠損部7とステンレス製補修パネル9の空間部には、規制中作業(C)において、一例としてアジテーター車を使用した工場練りモルタルからなる充填材17が打設及び養生される。図2を参照。最後に支保工14を撤去する。そして、支保工14の配置、連結及び固定作業からなる取付け作業と、充填材17の打設及び養生作業と、支保工14の撤去作業を、補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行い、タイル内装縦壁5の欠損部7の前面を、縦壁5の下端までステンレス製補修パネル9で覆った監視員通路4の補修が完了する。図7を参照。
1 高速道路トンネル
1a トンネル側壁
2 走行車線
3 路側帯
3a 円形水路
4 監視員通路
4a シールコンクリート
4b 溝
4c 鉄筋
4d 膨潤部
5 縦壁
5a タイル壁面
5b 縦壁基礎
6 手摺り
6a 支柱
6b ベースプレート
7 欠損部
8 補修箇所
9 ステンレス製補修パネル
9a 前面補修パネル
9b 接続部
9c 傾斜面
9d 取付け面
9e 上端連結部
9f 補強アングル
9g モルタル止め部材
10 裾押え金具
10a 裾押え金具接合部
10b 裾押え金具隅角部
10c 裾押え金具凹部
11 パネル連結棒
12 コンクリート型枠用合板
13 シールゴム
14 支保工
14a パネル前面支保工
14b 支保工連結材
14c 連結ボルト
15 裾押え金具固定ボルト
16 受け材
16a パネル受け部
16b 支保工受け部
16c 受け材アンカーボルト
17 充填材
17a モルタル止め発泡材

Claims (10)

  1. 高速道路トンネルのトンネル側壁ぎわに設けられた監視員通路のコンクリート製縦壁の欠損部の補修工法であって、劣化して損壊した前記縦壁の前記欠損部の補修工区延長Lにおいて、
    規制前先行作業(A)により、
    前記監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置に、受け材アンカーボルトを打設し、該受け材アンカーボルトにより受け材を固定し、該受け材には、パネル受け部及び支保工受け部を有し、前記受け材は前記補修工区延長Lに先行設置し、
    規制中作業(B)により、
    前記補修工区延長Lに先行設置した前記受け材のある前記縦壁の前記欠損部前面に、ステンレス製補修パネルを配置し、前記ステンレス製補修パネルの上端連結部と、前記受け材の前記パネル受け部をパネル連結棒により連結し、前記ステンレス製補修パネル下端部は、前記ステンレス製補修パネル下端部に接続された裾押え金具と裾押え金具固定ボルトにより前記縦壁下方の縦壁基礎に固定する、前記ステンレス製補修パネルの配置、連結及び固定作業を、前記補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行い、複数枚の前記ステンレス製補修パネルの取付けを完了し、
    規制中作業(C)により、
    前記補修工区延長Lにおいて、取付けが完了した前記ステンレス製補修パネルの前面に、支保工を構成するパネル前面支保工を配置し、前記パネル前面支保工の下端部を、裾押え金具凹部に嵌合固定した後、前記パネル前面支保工の上端部に、支保工連結材の一端部を連結ボルトで連結し、該支保工連結材の他端部を前記受け材の前記支保工受け部に固定し、
    次いで、前記縦壁の前記欠損部と前記ステンレス製補修パネルの空間部に、充填材を打設及び養生し、
    最後に、前記支保工を撤去する、
    前記支保工の配置、連結及び固定作業と、前記充填材の打設及び養生作業と、前記支保工の撤去作業を、前記補修工区延長Lにおいて規制時間内、繰り返し作業を行う、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。
  2. 前記受け材は、L型形状金具で構成し、
    前記パネル受け部は、前記L型形状金具の縦部材に逆L型形状金具が接合された該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、
    前記支保工受け部は、前記L型形状金具の縦部材である、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項1に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。
  3. 前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部は、逆L型形状金具で構成し、前記ステンレス製補修パネル上端部に、該逆L型形状金具の縦部材が接合されて該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、
    前記パネル連結棒は、金属製棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を有し、該両端部の該連結部を、前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部の前記連結孔及び前記パネル受け部の前記連結孔に上方から挿入され連結固定する、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項2に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。
  4. 前記裾押え金具固定ボルトは、前記縦壁と円形水路の隅角部に対して斜め45度の角度で前記縦壁基礎に固定する、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。
  5. 前記支保工連結材は、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属製板部材であり、該一端部にはボルト連結孔を有し、
    前記パネル前面支保工の上端部に設けられたボルト連結孔と、前記支保工連結材の前記一端部の前記ボルト連結孔を前記連結ボルトで連結し、前記支保工連結材の前記他端部を前記支保工受け部に固定し、
    前記支保工連結材の撤去は、上記の連結及び固定を解除する、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修工法。
  6. 高速道路トンネルのトンネル側壁ぎわに設けられた監視員通路のコンクリート製縦壁の欠損部の補修構造であって、劣化して損壊した前記縦壁の前記欠損部の補修工区延長Lには、
    前記監視員通路表面のシールコンクリートの所定位置に、規制前先行作業(A)中に前記補修工区延長Lに先行設置により打設された受け材アンカーボルトにより、固定された受け材を備え、該受け材には、パネル受け部及び支保工受け部を有し、
    前記補修工区延長Lに先行設置した前記受け材のある前記縦壁の前記欠損部前面に、規制中作業(B)中に取付けられた複数枚のステンレス製補修パネルを備え、
    複数枚の各前記ステンレス製補修パネルの上端連結部と、前記受け材の前記パネル受け部はパネル連結棒により連結され、前記ステンレス製補修パネルの下端部は、前記ステンレス製補修パネルの下端部に接続された裾押え金具と裾押え金具固定ボルトにより、前記縦壁下方の縦壁基礎に固定され、
    前記補修工区延長Lにおいて、取付けが完了した複数枚の前記ステンレス製補修パネルの各前面には、規制中作業(C)中に取付け及び撤去される支保工を構成するパネル前面支保工を備え、
    前記パネル前面支保工の下端部は、裾押え金具凹部に取付け及び撤去容易に嵌合固定されており、前記パネル前面支保工の上端部は、支保工連結材の一端部と連結ボルトにより取付け及び撤去容易に連結されており、前記支保工連結材の他端部は前記支保工受け部に取付け及び撤去容易に固定され、
    前記縦壁の前記欠損部と各前記ステンレス製補修パネルの空間部には、前記規制中作業(C)中に打設及び養生される充填材と、からなる、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。
  7. 前記受け材は、L型形状金具で構成され、
    前記パネル受け部は、前記L型形状金具の縦部材に逆L型形状金具が接合された該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、
    前記支保工受け部は、前記L型形状金具の縦部材である、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項6に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。
  8. 前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部は、逆L型形状金具で構成され、前記ステンレス製補修パネル上端部に、該逆L型形状金具の縦部材が接合されて該逆L型形状金具の横部材に設けられた連結孔であり、
    前記パネル連結棒は、金属製棒部材の両端部に下方向直角に曲げられた連結部を有し、該両端部の該連結部を、前記ステンレス製補修パネルの前記上端連結部の前記連結孔及び前記パネル受け部の前記連結孔に挿入固定された、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項7に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。
  9. 前記裾押え金具固定ボルトは、前記縦壁と円形水路の隅角部に対して斜め45度の角度で前記縦壁基礎に固定された、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。
  10. 前記支保工連結材は、一端部は上方向直角に、他端部は下方向直角に曲げられた金属製板部材であり、前記一端部にはボルト連結孔を有し、
    前記パネル前面支保工の上端部に設けられたボルト連結孔と、前記支保工連結材の前記一端部の前記ボルト連結孔を前記連結ボルトで取付け及び撤去容易に連結されており、
    前記他端部は前記支保工受け部に取付け及び撤去容易に固定された、前記高速道路トンネルの損傷を受けた前記監視員通路壁の補修に使用されることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか1項に記載の高速道路トンネル監視員通路壁のステンレス製補修パネルによる補修構造。
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