JP2022152509A - バリアキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 キャップ本体の基材層中に中間層として内層されるガスバリア層が所望の範囲に安定して形成されるように改良されたバリアキャップを提供すること。【解決手段】 バリアキャップとして、容器本体Aに装着され、基材層中に中間層として内層されるガスバリア層Dを有するキャップ本体Bと、キャップ本体Bを開閉する上蓋Cとを備えるバリアキャップであって、キャップ本体Bは、容器本体Aの口部1に装着される装着部4と、装着部4から内方に延設され、口部1を封鎖する隔壁9と、隔壁9から立設される注出筒10と、注出筒10内の隔壁9に破断可能な薄肉弱化部13によって画成される除去部14とを備え、キャップ本体Bは、除去部14から装着部4に向けて部材が分岐する箇所で、ガスバリア層Dを内層しない部材の肉厚をガスバリア層Dを内層する先の部材の肉厚よりも厚くしたことを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスバリア性を有するバリアキャップに関し、とくに、ガスバリア層が内層される範囲を安定して形成できるバリアキャップに関するものである。
従来、ドレッシングや調味料などの内容物を収容する食品容器には、開封時まで容器内を密封状態にしておくために、容器本体の口部に装着されるキャップ本体に、薄肉弱化部により画成される除去部を形成した隔壁を設け、除去部に設けられたプルリングを引き上げることにより、抜栓して注出口を開口するキャップが広く用いられている。
また、プルリングを引き上げて薄肉弱化部を破断する際に、指先の力が弱い使用者には開封が困難なこともあり、プルリングによる引き上げではなく、上蓋を回転させて開栓するキャップも同様に知られている。
さらに、内容物の風味を維持するため、容器外部の空気に含まれる酸素等を遮断するガスバリア性に優れた容器が提案されており、これに対応するキャップとして、ガスバリア性を有するバリアキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-56688号公報
上記特許文献1記載のキャップは、均一に且つ容器口部を覆うように、ガスバリア性樹脂からなる中間層(ガスバリア層)をキャップ本体の基材層中に形成するために、少なくとも開口予定部(除去部)を含む内筒の内方の頂壁(隔壁)は、同一面上になる様に成形されているが、開口予定部の中央部をゲートとして、キャップ本体の基材層を形成する基材樹脂を金型内に射出すると、径方向への基材樹脂の流れが良いため、注出筒への基材樹脂の流れが悪くなり、内筒の外周面にジェッティングが発生し易くなるという問題があった。
その後、連続してゲートからガスバリア性樹脂を基材樹脂と同時に射出すると、径方向への流れが速いため、基材樹脂が注出筒に流れ難く、この結果、ガスバリア性樹脂が注出筒内に入り込んでしまうと、基材樹脂とガスバリア性樹脂とのバランスが崩れてガスバリア層が形成される範囲にばらつきが生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、キャップ本体の基材層中に中間層として内層されるガスバリア層が所望の範囲に安定して形成されるように改良されたバリアキャップを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、バリアキャップとして、容器本体に装着され、基材層中に中間層として内層されるガスバリア層を有するキャップ本体と、キャップ本体を開閉する上蓋とを備えるバリアキャップであって、キャップ本体は、容器本体の口部に装着される装着部と、装着部から内方に延設され、口部を封鎖する隔壁と、隔壁から立設される注出筒と、注出筒内の隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成される除去部とを備え、キャップ本体は、除去部から装着部に向けて部材が分岐する箇所で、ガスバリア層を内層しない部材の肉厚をガスバリア層を内層する先の部材の肉厚よりも厚くしたことを特徴とする構成を採用する。
バリアキャップの実施形態として、ガスバリア層を内層しない部材は、注出筒であり、ガスバリア層を内層する先の部材は、隔壁であることを特徴とする構成、また、装着部は、口部を挟んで垂設される内筒および外筒と、内筒と外筒とに連設される基壁とを備え、ガスバリア層を内層しない部材は、内筒であり、ガスバリア層を内層する先の部材は、基壁であることを特徴とする構成を採用する。
バリアキャップの具体的な実施形態として、バリアキャップは、キャップ本体と、キャップ本体に螺合して装着される上蓋とからなるねじキャップであることを特徴とする構成、また、バリアキャップは、キャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップであることを特徴とする構成を採用する。
本発明のバリアキャップは、上記構成を採用することによって、ゲートから金型に射出される樹脂の流れを除去部から装着部に向けて部材が分岐する箇所でバランスさせ、優れた成形性を発揮し、キャップ本体の基材層中に中間層として内層されるガスバリア層を所望の範囲に安定して形成することができる。
本発明の第1実施例であるバリアキャップの側面断面図である。 図1の要部拡大図で、(a)は注出筒付近の拡大図、(b)は装着部付近の拡大図である。 本発明の第2実施例であるバリアキャップを示す図で、(a)は成形後、閉蓋した側面断面図であり、(b)は除去部を上蓋に抜け止め加工した後の(a)の要部拡大図である。 図3(a)の要部拡大図で、(a)は注出筒付近の拡大図、(b)は装着部付近の拡大図である。
次に、本発明のバリアキャップについて、ねじキャップおよびヒンジキャップとして具体化した実施例に示した図面を参照して説明する。
図1において、Aは容器本体、Bは容器本体Aに装着されるキャップ本体、Cはキャップ本体Bに螺合して装着される上蓋であり、キャップ本体Bと上蓋Cとでねじキャップを構成している。
容器本体Aの口部1は、キャップ本体Bに嵌着して抜け止め保持する係止突条2を備えている。
図1に示すように、キャップ本体Bは、外周側の外筒5、内周側の内筒6、口部1の天面側に位置する基壁7とからなり、口部1が嵌入する環状溝を形成する装着部4と、基壁7に連設して立設されたねじ壁部8と、ねじ壁部8の内周上端から内方に延設される隔壁9と、隔壁9の上面から立設される注出筒10とからなっている。
注出筒10は、容器本体A内に収容された内容物を注出する注出口を内周側に形成し、上部が拡径して外側に湾曲している。
注出筒10の内周側には、隔壁9に形成された薄肉弱化部13を介して注出口を封鎖する除去部14が連設されている。
隔壁9と注出筒10は、図1および図2(a)に示すように、肉厚が、それぞれ肉厚a、bで形成され、かつ、肉厚a(例えば、1.1mm)>肉厚b(例えば、0.8mm)となるように形成されている。
除去部14は、外周に薄肉弱化部13が連設される環状の底壁15と、底壁15の内縁に立設される円筒状の筒状壁16と、筒状壁16の内周上端に連設される天壁17とからなっている。
筒状壁16の外周には、上部にラチェット機構の一方の第1歯部を構成する係合突起18が径方向に突設され、下部に第1係合突部19が環状に突設されている。
隔壁9の外周には、上蓋Cをキャップ本体Bに螺合する際にその終了を知らせるための音出し突部20が設けられている。
ねじ壁部8は、外周面にねじ部(雄ねじ)21が設けられている。
装着部4の外筒5の内周には、容器本体Aの係止突条2に係合して口部1を抜け止めする係止縮径部22が設けられている。
装着部4の内筒6と基壁7は、図1および図2(b)に示すように、肉厚が、それぞれ肉厚a’、b’で、かつ、肉厚a’(例えば、1.4mm)>肉厚b(例えば、1.2mm)となるように形成されている。
本実施例のキャップ本体Bは、図1および図2に示すように、キャップ本体Bの基材樹脂を含む基材層に対し、バリア性樹脂を含むガスバリア層Dが内層となるように共射出成形で製造され、基材層の基材樹脂に接着樹脂がブレンドされるか、ガスバリア層Dのバリア性樹脂に接着樹脂がブレンドされるか、あるいは、基材樹脂とバリア性樹脂の両方に接着樹脂がブレンドされている。
本実施例では、キャップ本体Bの装着部4の基壁7と外筒5、ねじ壁部8、隔壁9、注出筒10、薄肉弱化部13、除去部14に、ガスバリア層Dが内層されている。
なお、キャップ本体Bの注出筒10や装着部4の内筒6内には、ガスバリア層Dが内層されていない。
キャップ本体Bの基材層となる基材樹脂として、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等の公知の樹脂が用いられる。
また、ガスバリア層Dとなるガスバリア性樹脂として、それぞれのガスバリアの目的に応じて、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)や、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアミド(PA)、MXナイロン(MXD6等)等の公知のガスバリア性の樹脂が用いられる。
中でも、酸素に対するバリア性や風味および香気に対するバリア性からみて、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)が好ましい。
ここで、基材層となる基材樹脂と、ガスバリア層となるガスバリア性樹脂との配合例を以下に示す。
<基材層> <バリア層>
LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン) EVOH+LLDPE
LLDPE+EVOH EVOH
LLDPE+接着樹脂 EVOH
LLDPE EVOH+接着樹脂
LLDPE MXD6+LLDPE
なお、抜栓可能となる配合率については、基材層の基材樹脂とガスバリア層Dのガスバリア性樹脂として、どのようなものを選択するかによって、それぞれ相違したものとなる。また、基材層の基材樹脂としてLDPE(低密度ポリエチレン)を用いてもよい。
図1に示すように、上蓋Cは、頂壁25と、頂壁25の外周縁から垂設された外周壁26とを備え、頂壁25の内面には、内側から順に、閉蓋時に内周がキャップ本体Bの除去部14外周と係合するとともに、外周が注出筒10内周に当接する切断筒部27と、内周がねじ壁8外周と螺合するねじ筒部28とが垂設され、さらに、切断筒部27と、ねじ筒部28との間に音出し部材29が配設されている。
切断筒部27の内周には、上方に、キャップ本体Bの除去部14の第1歯部を構成する係合突起18に係合する第2歯部を構成する係合腕30が係合突起18と同数で設けられ、下端部には、キャップ本体Bの第1係合突部19と係合する第2係合突部31が形成されている。
また、切断筒部27の外周には、注出筒10内周面に当接して注出口を密閉するシール部が形成されている。
ねじ筒部28には、内周にキャップ本体Bのねじ部(雄ねじ)21に螺合するねじ部(雌ねじ)32が設けられている。
音出し部材29は、先端部に振動片が設けられ、上蓋Cをキャップ本体Bに締め込む際に、キャップ本体Bの音出し突部20に振動片が触れて音を発するため、それによって上蓋Cの締め込みの終了を知ることができる。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
まず、本実施例のねじキャップであるバリアキャップのキャップ本体Bは、キャップ本体Bの基材樹脂となる基材層に対し、ガスバリア性樹脂のガスバリア層Dが内層化されるように共射出成形することによって製造することができる。
具体的には、本実施例のキャップ本体Bの共射出成形による射出時間は、約6秒を要し、最初に基材樹脂を単独で射出し始めて約1秒後に、ガスバリア性樹脂を基材樹脂と同時に約1秒間だけ射出し、その後、基材樹脂を単独で残り約4秒間射出することにより成形が完了する。
この際の樹脂の流れについて説明すると、図1に示すように、キャップ本体Bの金型における除去部14の天壁17の中央部に設けられたゲートGから、最初に、キャップ本体Bの基材層を形成する基材樹脂を射出すると、基材樹脂が除去部14から薄肉弱化部13を通り、まず、図1および図2(a)に示すように、注出筒10と隔壁9との分岐部に案内される。
その際、分岐部の注出筒10の肉厚aが先の部材である隔壁9の肉厚bに比べ大きいので、基材樹脂の流れが注出筒10の先端方向に多く流れ、隔壁9方向への流れが悪くなる。
そのまま基材樹脂が流れ続けると、樹脂が注出筒10全体に流れ終えて注出筒10方向への流れが止められ、隔壁9方向へのみ流れることとなる。
次に、樹脂の流れが隔壁9からねじ壁8を流れ、今度は、図1および図2(b)に示すように、装着部4の内筒6と基壁7との分岐部に案内される。
その際、分岐部の内筒6の肉厚a’が先の部材である基壁7の肉厚b’に比べ大きいので、基材樹脂の流れが内筒6の先端方向に多く流れ、基壁7方向への流れが悪くなる。
そのまま基材樹脂が流れ続けると、樹脂が内筒6全体に流れ終えて内筒6方向への流れが止められ、基壁7方向へのみ流れ、外筒5へ流れ込んでいく。
さらに、基材樹脂の射出を開始した約1秒後、ゲートGからガスバリア性樹脂を基材樹脂と同時に約1秒間だけ射出すると、基材樹脂で注出筒10と装着部4の内筒6が埋まっているので、注出筒10と内筒6には、ガスバリア性樹脂が流れない。
したがって、基材樹脂に乗って進むガスバリア性樹脂により形成されるガスバリア層Dが注出筒10および内筒6に形成されることはない。
キャップ本体Bの注出筒10および装着部4の内筒6にガスバリア層Dが形成されないので、成形後、ガスバリア層Dと基材樹脂との収縮率の差でひけて変形してしまうことがなくなり、注出筒10の内周面および内筒6の外周面にジェッティングが発生し難くなる。
本実施例のバリアキャップは、ガスバリア性を必要とするキャップ本体Bにおいて、形成する分岐点で肉厚差をつけることで、分岐点以降の部分にガスバリア層Dを入れるか入れないかをコントロールすることができるので、簡単にキャップ本体Bの部分的変形を抑え、かつ、安定した密封性を有するバリアキャップとすることができる。
本実施例のバリアキャップを容器本体Aに装着するには、キャップ本体Bに上蓋Cを螺合して締め込み、キャップ本体Bと上蓋Cを組み立ててから容器本体Aの口部1にキャップ本体Bの装着部4をあてがって上部から打栓する。
なお、キャップ本体Bのねじ部(雄ねじ)21に上蓋Cのねじ部(雌ねじ)32を螺合して締め込む際には、ラチェット機構によって、上蓋Cの切断筒部27の係合腕30はキャップ本体Bの除去部14の筒状壁16の係合突起18を乗り越え、上蓋Cの回転を許容する。
また、本実施例では、上蓋Cの音出し部材29の先端部の振動片が、キャップ本体Bの音出し突部20に触れて音を発することで上蓋Cの締め込みが終了したことを知ることができる。
打栓後、キャップ本体Bのガスバリア層Dが、容器本体Aの口部1の開口を覆うように形成されているので、容器本体A内のガスバリア性がよくなる。
次に、本実施例のバリアキャップが装着された容器を使用するには、上蓋Cを螺脱方向に回転させ、上蓋Cの回動開始時は、なめらかに回転が始まり、続いて上蓋Cの切断筒部27の係合腕30がキャップ本体Bの筒状壁16の係合突起18に当接して係合するようになると、ラチェット機構が働き、上蓋Cの回転力がラチェット機構を介してキャップ本体Bの除去部14に加わるようになる。
このとき、切断筒部27の第2係合突部31が筒状壁16の第1係合突部19を乗り越えた内周面に緊密に嵌合しているので、筒状壁16を内側から補強して上蓋Cの回転力がラチェット機構を介して除去部14に伝わりやすくなっているとともに、ねじの回転に伴って除去部14を上方に引き上げる力を発生させる。
上蓋Cの回転が進むと、除去部14に加わる回転力と引き上げ力により、ついには薄肉弱化部13が破断して注出口が開栓され、隔壁9から分離された除去部14は筒状壁16に係合する切断筒部27によって引き上げられて上蓋Cとともに上昇していく。
切断筒部27外周のシール部は、注出筒10内周面から離れ、ねじ部(雌ねじ)32がねじ部(雄ねじ)21から螺脱して上蓋Cをキャップ本体Bから離脱すれば、上蓋Cとともに除去部14が除去された注出筒10から容器内の内容物を注出することができる。
容器を使用した後、再度上蓋Cをキャップ本体Bに装着する際には、除去部14の底壁15先端および破断した薄肉弱化部13の残片によって、注出筒10の内周面に付着した内容物が掻き落とされ、注出筒10の内周面を清潔に保つことができる。
また、切断筒部27外周のシール部が注出筒10に当接して容器内を密封する。
なお、本実施例のバリアキャップは、開栓時に、除去部14が上蓋Cに移行するねじキャップとしているが、除去部14がプルリングにより開栓されるねじキャップであっても構わない。
次に、第1実施例のキャップ本体Bおよび上蓋Cを変更した第2実施例について説明する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、異なる構成部分のみ異なる符号を付して相違点を中心に説明する。
図3において、Baは容器本体Aに装着されるキャップ本体、Caはキャップ本体BaをヒンジEによって連結し、開閉する上蓋であり、キャップ本体Baと上蓋CaとヒンジEとでヒンジキャップを構成している。
図3(a)に示すように、キャップ本体Baは、外周側の外筒41、内周側の内筒42、口部1の天面側に位置する基壁43とからなり、口部1が嵌入する環状溝を形成する装着部40と、装着部40から立上り後、内方に延設される隔壁44と、隔壁44の上面から立設される注出筒45とからなり、外筒41の外周上端の所定の位置にヒンジEが連設されている。
注出筒45は、容器本体A内に収容された内容物を注出する注出口を内周側に形成し、上部が拡径して外側に湾曲している。
注出筒45の内周側の隔壁44には、使用時に注出口を開口するため、破断可能な薄肉弱化部48によって画成された除去部49が設けられている。
隔壁44と注出筒45は、図3(a)および図4(a)に示すように、肉厚が、それぞれ肉厚c、dで形成され、かつ、肉厚c(例えば、1.3mm)>肉厚d(例えば、1.0mm)となるように形成されている。
除去部49は、図3(a)に示すように、薄肉弱化部48を介して隔壁44に連結された底壁50を備え、底壁50の上面には、ヒンジEと反対側に略円筒状の引基壁51が立設されている。
引基壁51の上面には、引基壁51を覆うように、段部52を介して上方に山形状の係止突部53が設けられている。
装着部40には、外筒41の内周に、容器本体Aの係止突条2に係合して口部1を抜け止めする係止縮径部55が設けられ、基壁43の上面に上蓋Caの閉蓋を維持する環状の蓋係合部56が設けられている。
装着部40の内筒42と基壁43は、図3(a)および図4(b)に示すように、肉厚が、それぞれ肉厚c’、d’で、かつ、肉厚c’(例えば、1.4mm)>肉厚d’(例えば、1.0mm)となるように形成されている。
図3(a)に示すように、上蓋Caは、頂壁60と、頂壁60の周縁から垂下された外周下部の所定の位置にヒンジEを連設した外周壁61とを備え、頂壁60の下面には、閉蓋時にキャップ本体Baの注出筒45の内周に外周が密接する密封筒62と、密封筒62の内方のヒンジEと反対側寄りに係合壁63とが垂設され、さらに、頂壁60には、係合壁63の内周面と連通する係合穴部64が開口されている。
外周壁61には、外周のヒンジEと反対側下端に、円弧状に摘み65が設けられ、内周の下部には、キャップ本体Baの蓋係合部56が嵌合して閉蓋状態を維持する環状の係止部66が凹設されている。
係合壁63は、内周面がキャップ本体Baの除去部49の係止突部53の下部外周面に合わせて傾斜を有し、下面は閉蓋時に引基壁51の上面の段部52に当接ないし近接するようになっており、また、係合壁63の内周側上面に係合部67が設けられている。
本実施例では、最初の閉蓋時において、図3(a)に示すように、キャップ本体Baの除去部49の係止突部53の上部は、係合穴部64にまで達しており、後の超音波溶着による抜け止め加工によって、図3(b)に示すように、係止突部53の上部は、係合穴部64を埋めるように拡げられ、係止突部53は、係合壁63上面の係合部67によって係合される。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップであるバリアキャップは、キャップ本体Baに対し上蓋Caを開蓋した状態でヒンジEを介して一体成形で製造される。
その際、ヒンジキャップ全体の基材樹脂の他に、キャップ本体Baにのみ基材層に対し、ガスバリア性樹脂のガスバリア層Daが内層化されるように共射出成形することによって製造することができる。
具体的には、本実施例のヒンジキャップの成形は、実施例1と同様に、最初に基材樹脂を単独で射出し始めて所定時間後に、ガスバリア性樹脂を基材樹脂と同時に所定時間だけ射出し、その後、基材樹脂を単独で射出することにより成形が完了する。
この際の樹脂の流れについて説明すると、図3(a)に示すように、ヒンジキャップの金型におけるキャップ本体Baの除去部49の係止突部53の中央部に設けられたゲートGから、最初に、キャップの基材層を形成する基材樹脂を射出すると、基材樹脂が除去部49から薄肉弱化部48を通り、まず、図3(a)および図4(a)に示すように、注出筒45と先の部材である隔壁44との分岐部に案内される。
その際、分岐部の注出筒45の肉厚cが隔壁44の肉厚dに比べ大きいので、基材樹脂が注出筒45の先端方向に多く流れ、隔壁44方向への流れが悪くなる。
そのまま基材樹脂が流れ続けると、樹脂が注出筒45全体に流れ終えて注出筒45方向への流れが止められ、隔壁44方向へのみ流れることとなる。
次に、樹脂の流れが隔壁44から装着部40に流れ、今度は、図3(a)および図4(b)に示すように、装着部40の内筒42と基壁43との分岐部に案内される。
その際、分岐部の内筒42の肉厚c’が先の部材である基壁43の肉厚d’に比べ大きいので、基材樹脂の流れが内筒42の先端方向に多く流れ、基壁43方向への流れが悪くなる。
そのまま基材樹脂が流れ続けると、樹脂が内筒42全体に流れ終えて内筒42方向への流れが止められ、基壁43方向へのみ流れ、外筒41へ流れ込んでいく。
さらに、基材樹脂の射出を開始した所定時間後、ゲートGからガスバリア性樹脂を基材樹脂と同時に所定時間だけ射出すると、基材樹脂で注出筒45と装着部40の内筒42が埋まっているので、そちらには樹脂が流れない。
したがって、基材樹脂に乗って進むガスバリア性樹脂により形成されるガスバリア層Daが注出筒45および内筒42に形成されることはない。
本実施例のヒンジキャップも実施例1と同様に、形成する分岐点で肉厚差をつけることで、分岐点以降の部分にガスバリア層Daを入れるか入れないかをコントロールして製造することができる。
本実施例のヒンジキャップを容器本体Aに装着するには、一体成形したキャップ本体BaにヒンジEを支点に上蓋Caを回転して閉蓋した後、図3(a)に示す、上蓋Caの頂壁60から突するキャップ本体Baの除去部49の係止突部53の先端を超音波溶着により抜け止め加工すると、図3(b)に示す、変形した係止突部53が上蓋Caの係合穴部64内周および係合壁63上面と係合され、キャップ本体Baの除去部49が上蓋Caの頂壁60の内方に装着されることとなる。
閉蓋されたヒンジキャップは、内容液が充填された容器本体Aの口部1に打栓して装着される。
本実施例のヒンジキャップを最初に使用する際には、まず、上蓋Caの摘み65に手指を掛け、摘み65を持ち上げると、上蓋CaがヒンジEを支点に開蓋していくとともに、上蓋Caに装着されている除去部49が引っ張られ、除去部49自体がヒンジEと反対側から持ち上げられ、隔壁44に連設する薄肉弱化部48がヒンジEと反対側から破断されていき、さらに上蓋Caを持ち上げることにより、ヒンジE方向に薄肉弱化部48の破断が進み、最後には、除去部49が隔壁44から除去された後、上蓋Caに移行する。
キャップ本体Baの注出筒45の内周側の隔壁44には、除去された除去部49の跡が注出口となって、容器本体A内の内容液の注出が可能となる。
なお、本実施例のバリアキャップは、開栓時に、除去部49が上蓋Caに移行するヒンジキャップとしているが、除去部49がプルリングにより開栓されるヒンジキャップであっても構わない。
本発明のバリアキャップは、ゲートから金型に射出される樹脂の流れを除去部から装着部に向けて部材が分岐する箇所でバランスさせ、優れた成形性を発揮し、キャップ本体の基材層中に中間層として内層されるガスバリア層を所望の範囲に安定して形成することができるため、飲食品や調味料の他、化粧料等などのガスバリア性を必要とする容器用として好適である。
A 容器本体
B、Ba キャップ本体
C、Ca 上蓋
D、Da ガスバリア層
E ヒンジ
G ゲート
a、a’、b、b’、c、c’、d、d’ 肉厚
1 口部
2 係止突条
4、40 装着部
5、41 外筒
6、42 内筒
7、43 基壁
8 ねじ壁部
9、44 隔壁
10、45 注出筒
13、48 薄肉弱化部
14、49 除去部
15、50 底壁
16 筒状壁
17 天壁
18 係合突起
19 第1係合突部
20 音出し突部
21 ねじ部(雄ねじ)
22、55 係止縮径部
25、60 頂壁
26、61 外周壁
27 切断筒部
28 ねじ筒部
29 音出し部材
30 係合腕
31 第2係合突部
32 ねじ部(雌ねじ)
51 引基壁
52 段部
53 係止突部
56 蓋係合部
62 密封筒
63 係合壁
64 係合穴部
65 摘み
66 係止部
67 係合部

Claims (5)

  1. 容器本体に装着され、基材層中に中間層として内層されるガスバリア層を有するキャップ本体と、キャップ本体を開閉する上蓋とを備えるバリアキャップであって、
    キャップ本体は、容器本体の口部に装着される装着部と、装着部から内方に延設され、口部を封鎖する隔壁と、隔壁から立設される注出筒と、注出筒内の隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成される除去部とを備え、
    キャップ本体は、除去部から装着部に向けて部材が分岐する箇所で、ガスバリア層を内層しない部材の肉厚をガスバリア層を内層する先の部材の肉厚よりも厚くしたことを特徴とするバリアキャップ。
  2. ガスバリア層を内層しない部材は、注出筒であり、
    ガスバリア層を内層する先の部材は、隔壁であることを特徴とする請求項1に記載のバリアキャップ。
  3. 装着部は、口部を挟んで垂設される内筒および外筒と、内筒と外筒とに連設される基壁とを備え、
    ガスバリア層を内層しない部材は、内筒であり、
    ガスバリア層を内層する先の部材は、基壁であることを特徴とする請求項1または2に記載のバリアキャップ。
  4. バリアキャップは、キャップ本体と、キャップ本体に螺合して装着される上蓋とからなるねじキャップであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のバリアキャップ。
  5. バリアキャップは、キャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のバリアキャップ。
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