JP2022148450A - ノズルの吐出開始状態を調整する方法 - Google Patents

ノズルの吐出開始状態を調整する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】調整が容易であり、作業者間および装置間の誤差を抑えることができるノズルの吐出開始状態を調整する方法を提供する。【解決手段】コントローラ51は、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算し、複数回の吐出の吐出時間の中から最大値の吐出時間を抽出する。そして、コントローラ51は、最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁V1を設定する。これにより、作業者は目視して判定することがなくレジストノズル3の吐出開始状態の調整が容易である。また、作業者が目視して判定することがないので、作業者間の誤差が抑えられ、更に装置間の誤差も抑えることができる。その結果、レジスト膜の品質を安定させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、基板に対して処理液を吐出するノズルの吐出開始状態を調整する方法に関する。基板は、例えば、半導体基板、FPD(Flat Panel Display)用の基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが挙げられる。FPDは、例えば、液晶表示装置、有機EL(electroluminescence)表示装置などが挙げられる。
従来の基板処理装置は、基板保持部、ノズル、およびカメラを備える(例えば、特許文献1参照)。基板保持部は、基板を保持する。ノズルは、基板に対して塗布液を吐出する。カメラは、ノズルの先端部を中心とした領域を撮像する。カメラから出力された撮像結果と基準情報とを比較することで、塗布液の有無などが判定される。
特許第5457384号公報
しかし、従来の基板処理装置は、次の問題を有する。ノズルから処理液(塗布液を含む)の吐出が開始される時の状態は、吐出開始状態と呼ばれる。吐出開始状態は、開閉弁(または吐出弁)を開けるスピード(以下、「バルブ開スピード」と呼ぶ)で調整される。バルブ開スピードが速いと、ポンプから処理液が押し出される前にバルブが開くので、ノズルから処理液が吐出する前にノズル内部で液面位置が上昇する(すなわち逆流する)。また、バルブ開スピードが遅いと、バルブが開き切る(全開する)前にポンプから処理液が押し出され、ノズルの出口に液だまりが生じるなど液流が乱れる。なお、液だまりは、ノズルの出口で液が留まって液柱が膨れる現象である。
そのため、逆流せず液だまりなどの液流の乱れが生じないように調整する必要がある。現在、この調整は、手動で行われている。具体的には、作業者がバルブを制御するコンピュータに各パラメータを入力した後、ノズルを目視して、その結果を判定して調整している。しかし、この方法では、作業者間および装置間の誤差が生じてしまう。また、多数のノズルに対して吐出開始状態の調整する場合は大変な作業となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、調整が容易であり、作業者間および装置間の誤差を抑えることができるノズルの吐出開始状態を調整する方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係るノズルの吐出開始状態を調整する方法は、ノズルからレジスト液の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルからレジスト液を複数回吐出させる吐出工程と、前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、前記動画に基づいて、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出終了を検知する終了検知工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記吐出開始を検知してから前記吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算する計算工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出時間の中から最大値の吐出時間を抽出する抽出工程と、前記コントローラによって、前記最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明に係るノズルの吐出開始状態を調整する方法によれば、コントローラは、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算し、複数回の吐出の吐出時間の中から最大値の吐出時間を抽出する。そして、コントローラは、最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁を設定する。これにより、作業者は目視して判定することがなくノズルの吐出開始状態の調整が容易である。また、作業者が目視して判定することがないので、作業者間の誤差が抑えられ、更に装置間の誤差も抑えることができる。その結果、レジスト膜の品質を安定させることができる。
また、上述のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、前記コントローラは、前記動画を構成する各画像データにおいて、前記ノズルの先端面から予め設定された距離離れた基準位置に前記ノズルからのレジスト液が到達したときに、吐出開始を検知することが好ましい。これにより、基準位置に対するレジスト液の供給が始まったことを、吐出開始として検知することができる。
また、上述のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、前記ノズルは、前記吐出工程において、基板表面に向けてレジスト液を複数回吐出し、前記基準位置は、前記基板表面であることが好ましい。基板の表面を基準位置として吐出開始を検知する。そのため、実際の使用状態に近い環境で吐出開始状態を設定することができる。
また、上述のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、前記ノズルは、前記吐出工程において、回収容器に向けてレジスト液を複数回吐出し、前記基準位置は、前記各画像データ内に共通して設定される水平な仮想線であることが好ましい。これにより、基板を用いずに吐出開始状態を設定することができる。
また、上述のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、前記コントローラは、前記動画を構成する各画像データにおいて、前記ノズルから吐出されたレジスト液が前記基準位置に到達している状態から、前記基準位置と、前記ノズルから吐出されたレジスト液の先端位置と間の隙間が予め設定された値になったときに、吐出終了を検知することが好ましい。基準位置にレジスト液が供給されなくなったことを、吐出終了として検知することができる。
また、上述のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、前記コントローラは、前記最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードである基準バルブ開スピードから、前記基準バルブ開スピードよりも遅い予め設定されたバルブ開スピードまでの範囲内でバルブ開スピードを選択し、選択された前記バルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定することが好ましい。これにより、所定の範囲内で、開閉弁に設定するバルブ開スピードを選択することができる。また、基準バルブ開スピードよりも遅い方向に、バルブ開スピードの範囲を設けている。基準バルブ開スピードよりもバルブ開スピードが速くなると、逆流によりノズル内で液が2つに分かれて気泡が発生する可能性がある。この気泡発生を防止することができる。
また、本発明に係るノズルの吐出開始状態を調整する方法は、ノズルからレジスト液の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルからレジスト液を複数回吐出させる吐出工程と、前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記コントローラが吐出信号を発してから前記吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間を計算する計算工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出遅れ時間の中から最小値の吐出遅れ時間を抽出する抽出工程と、前記コントローラによって、前記最小値の吐出遅れ時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明に係るノズルの吐出開始状態を調整する方法は、ノズルから溶剤の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルから溶剤を複数回吐出させる吐出工程と、前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、前記動画に基づいて、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出終了を検知する終了検知工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記吐出開始を検知してから前記吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算する計算工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出時間の中から最小値の吐出時間を抽出する抽出工程と、前記コントローラによって、前記最小値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、を備えていることを特徴とするものである。
また、本発明に係るノズルの吐出開始状態を調整する方法は、ノズルから溶剤の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルから溶剤を複数回吐出させる吐出工程と、前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記コントローラが吐出信号を発してから前記吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間を計算する計算工程と、前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出遅れ時間の中から最大値の吐出遅れ時間を抽出する抽出工程と、前記コントローラによって、前記最大値の吐出遅れ時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、を備えていることを特徴とするものである。
なお、本明細書は、次のような基板処理装置に係る発明も開示している。
(1)基板処理装置は、レジスト液を吐出するノズルと、レジスト液の吐出および吐出停止を行う開閉弁と、カメラと、前記開閉弁および前記カメラを制御するコントローラと、を備える。前記コントローラは、前記開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルからレジスト液を複数回吐出させる。前記カメラは、前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画を撮影する。前記コントローラは、前記動画に基づいて、前記複数回の吐出ごとに吐出開始および吐出終了を検知する。前記コントローラは、前記複数回の吐出ごとに、前記吐出開始を検知してから前記吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算する。前記コントローラは、前記複数回の吐出の前記吐出時間の中から最大値の吐出時間を抽出する。前記コントローラは、前記最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する。
本発明に係るノズルの吐出開始状態を調整する方法によれば、調整が容易であり、作業者間および装置間の誤差を抑えることができる。
実施例1に係る基板処理装置の概略構成図である。 開閉弁の構成を示す図である。 吐出開始状態を説明するための図である。 (a)は、吐出開始の検知方法を説明するための図であり、(b)は、吐出終了の検知方法を説明するための図である。 吐出時間の計算方法などを説明するためのタイムチャートである。 レジストノズルからレジスト液を吐出する場合における、バルブ開スピードと吐出時間の関係の一例を示す図である。 実施例1に係る基板処理装置による吐出開始状態の調整を説明するためのフローチャートである。 実施例2に係る基板処理装置による吐出開始状態の調整を説明するためのフローチャートである。 レジストノズルからレジスト液を吐出する場合における、バルブ開スピードと吐出遅れ時間の関係の一例を示した図である。 溶剤ノズルから溶剤を吐出する場合における、バルブ開スピードと吐出時間の関係の一例を示した図である。 溶剤ノズルから溶剤を吐出する場合における、バルブ開スピードと吐出遅れ時間の関係の一例を示した図である。 変形例に係る基板処理装置の概略構成を示す図である。 (a)は、変形例に係る吐出開始の検知方法を説明するための図であり、(b)は、変形例に係る吐出終了の検知方法を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、実施例1に係る基板処理装置1の概略構成図である。
<基板処理装置1の構成>
図1を参照する。基板処理装置1は、保持回転部2、レジストノズル3および溶剤ノズル4を備えている。レジストノズル3または溶剤ノズル4は、本発明のノズルに相当する。
保持回転部2は、基板Wを水平姿勢で保持しながら、保持した基板Wを回転させる。これにより、基板Wは、基板W中心の垂直軸AX1周りに回転される。保持回転部2は、スピンチャック7と回転駆動部8を備える。スピンチャック7は、例えば、基板Wの載置面に設けられた吸引口から空気を吸引することで基板Wの裏面を保持する。回転駆動部8は、電動モータを備え、電動モータによってスピンチャック7を垂直軸AX1周りに回転させる。符号9はカップである。
レジストノズル3は、基板Wに対してレジスト液(例えばフォトレジスト液)を吐出するものである。レジストノズル3には、レジスト液供給源11から配管13を通じてレジスト液が供給される。レジスト液供給源11および後述する溶剤供給源17は、例えばボトルなどの容器で構成される。配管13の一端はレジスト液供給源11に接続され、配管13の他端はレジストノズル3に接続される。
配管13には、レジスト液供給源11から順番に、ポンプ15、開閉弁V1が設けられる。ポンプ15は、レジスト液をレジストノズル3側に送り出す。開閉弁V1は、レジスト液の吐出およびその吐出の停止を行う。なお、レジストノズル3と開閉弁V1の間には、サックバック弁が設けられてもよい。サックバック弁は、開閉弁V1が閉状態になったときに、サックバック弁の内部流路の体積を大きくすることで、レジストノズル3内のレジスト液の液面を後退させる。また、サックバック弁は、開閉弁V1が開状態のときに、サックバック弁の内部流路の体積を小さくする。
溶剤ノズル4は、基板Wに対して溶剤(例えばシンナー)を吐出するものである。溶剤ノズル4には、溶剤供給源17から配管19を通じて溶剤が供給される。配管19の一端は溶剤供給源17に接続され、配管19の他端は溶剤ノズル4に接続される。配管19には、溶剤供給源17から順番に、ポンプ21、開閉弁V2が設けられる。ポンプ21は、溶剤を溶剤ノズル4側に送り出す。開閉弁V2は、溶剤の吐出およびその吐出の停止を行う。なお、溶剤ノズル4と開閉弁V2との間には、サックバック弁が設けられてもよい。
レジストノズル移動機構23は、レジストノズル3を水平方向および高さ方向に移動させる。溶剤ノズル移動機構25は、溶剤ノズル4を水平方向および高さ方向に移動させる。2つの移動機構23,25は各々、電動モータを備えて、その電動モータによって駆動される。なお、レジストノズル3および溶剤ノズル4の内径はおよそ1.0mmである。各ノズル3,4の内径は0.5mm~2.5mmであってもよい。
図2は、開閉弁V1,V2の構成を示す図である。開閉弁V1の構成を代表して説明する。なお、開閉弁V2は、開閉弁V1と同様に構成される。開閉弁V1は、筐体27、ダイアフラム29(弁体)、ロッド31、弁座33、流路35、電動モータ37および変換機構39を備える。流路35は、上流流路35A、弁室35Bおよび下流流路35Cを備える。
ダイアフラム29の周縁部は、筐体27の内側側面に固定される。また、ダイアフラム29の中央部は、上下方向に移動可能なロッド31の一端に接続される。筐体27内には、流路35(上流流路35A、弁室35Bおよび下流流路35C)が形成される。筐体27内の弁室35Bには、ダイアフラム29を受けるための弁座33が設けられる。電動モータの出力軸37Aは、変換機構39を介してロッド31の他端に接続される。変換機構39は、電動モータ37による垂直軸AX2周りの回転を上下方向の直線移動に変換する。変換機構39は、例えば複数の歯車とガイドを備える。
電動モータ37が出力軸37Aを垂直軸AX2周りの第1方向に回転させると、ダイアフラム29の中央部およびロッド31が下降する。これにより、ダイアフラム29の中央部が弁座33に押し当てられて、開閉弁V1は閉状態(全閉状態)になる。この場合、上流流路35Aから下流流路35Cに、レジスト液を送ることができない。そして、電動モータ37が出力軸37Aを第2方向(第1方向の逆方向)に回転させると、ダイアフラム29の中央部およびロッド31が上昇する。これにより、ダイアフラム29の中央部が弁座33から予め設定された距離離れる。このとき、開閉弁V1は開状態(全開状態)になる。この場合、上流流路35Aから下流流路35Cにレジスト液を送ることができる。なお、図2において、閉状態のダイアフラム29を破線で示し、開状態のダイアフラム29を実線で示す。
「バルブ開スピード」は、全閉状態から全開状態になるまで必要とした時間である。あるいは、「バルブ開スピード」は、全閉状態と全開状態との距離を、全閉状態から全開状態になるまでに必要とした時間で割った値である。後述するコントローラ51は、開閉弁V1および開閉弁V2の電動モータ37に選択的に指令を送ることができる。これにより、開閉弁V1または開閉弁V2のバルブ開スピードが変更される。なお、作業者も、後述する入力部57(図1参照)を通じて、開閉弁V1および開閉弁V2の電動モータ37に選択的に指令を送ることができる。
図3は、開始吐出状態を説明するための図である。すなわち、図3は、バルブ開スピードが「速い」、「最適」、「遅い」のときのレジストノズル3内部の液面LQの位置の変化を示している。図3において、符号41は、レジストノズル3内部の流路を示し、符号43は、吐出口を示す。
バルブ開スピードが「速い」場合、ポンプ15からレジスト液が押し出される前に弁体(ダイアフラム29)が開く。その結果、一度、レジスト液が逆流する。すなわち、レジスト液の液面LQが上昇する。その後、吐出口43からレジスト液が吐出される。逆流が生じると、流路41内で上下方向にレジスト液が2つに分かれて、分かれた部分に気泡が生じるおそれがある。また、バルブ開スピードが「遅い」場合、弁体(ダイアフラム29)が開き切る(全開)前にレジスト液が押し出される。その結果、レジスト液の粘性と吐出圧によりレジストノズル3の吐出口43に液だまりができる。液だまりができると、レジストノズル3から吐出されるレジスト液の流れが乱れる。これは、膜質に影響を及ぼす。
これらに対し、バルブ開スピードが「最適」の場合は、レジスト液が押し出されるタイミングと、弁体(ダイアフラム29)が開くタイミングのバランスが取れている。すなわち、バルブ開スピードが最適となる場合に、吐出開始状態が最適となる。従来、バルブ開スピードを変えた後に、作業者が直接目視して吐出開始状態を判定していた。これに対し、本実施例の基板処理装置1は、最適な吐出開始状態を自動的に探し出して設定する。
なお、図2において、各開閉弁V1,V2は、電動モータ37で駆動される。この点、各開閉弁V1,V2は、電空レギュレータで駆動されてもよい。この場合、各開閉弁V1,V2は、その電空レギュレータで供給された気体で動作されるように構成されてもよい。
図1を参照する。基板処理装置1は、カメラ45、画像処理部47および照明(図示しない)を備えている。カメラ45は、CCD(charge-coupled device)またはCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)などのイメージセンサを備えている。カメラ45は、レジストノズル3および基板Wの側方に配置される。カメラ45は、レジストノズル3の先端部と基板W表面が映り込むように撮影する。照明は、カメラ45による撮影範囲に光を照射する。
カメラ45は、レジストノズル3から吐出が行われる様子の動画を撮影する。カメラ45は、予め設定されたフレームレート(例えば100fps(フレーム/秒))で撮影を行って、順次、画像データ(静止画)を取得する。カメラ45が取得した画像データは、順次、画像処理部47に送られる。
画像処理部47は、1つまたは複数のプロセッサと、データを記憶するメモリ(記憶部)とを備えている。メモリには、例えば、画像処理部47を動作させるためのコンピュータプログラムが記憶されている。画像処理部47は、カメラ45から送られた複数の画像データの各々に対して画像処理を行う。
基板処理装置1は、コントローラ51、記憶部53、表示部55および入力部57を備えている。コントローラ51は、基板処理装置1の各構成(例えば、保持回転部2、2つのポンプ15,21、2つの開閉弁V1,V2、2つの移動機構23,25、カメラ45、画像処理部47)を制御する。コントローラ51は、例えば中央演算処理装置(CPU)などの1つまたは複数のプロセッサを備えている。また、記憶部53は、ROM(Read-only Memory)、RAM(Random-Access Memory)およびハードディスクの少なくとも1つを備える。表示部55は、例えば液晶ディスプレイまたは有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイで構成される。また、入力部57は、キーボード、マウスおよび各種スイッチの少なくとも1つを備える。
なお、画像処理部47は、コントローラ51上で動作し、記憶部53に記憶されるコンピュータプログラム(ソフトウェア)で構成されてもよい。
<基板処理装置1の基本動作>
ここで、基板処理装置1の基本動作について説明する。図示しない搬送ロボットは、保持回転部2上に基板Wを搬送する。保持回転部2は、基板Wを保持し、保持した基板Wを回転させる。また、溶剤ノズル移動機構25は、溶剤ノズル4を待機位置から基板W中心の上方に移動させる。その後、ポンプ21で溶剤を送り出す。また、開閉弁V2を開状態にする。これにより、溶剤ノズル4から基板W上に溶剤が吐出される。基板W上に吐出された溶剤は、基板Wの回転により基板W上で広がる。これにより、基板W上に溶剤膜が形成される。
溶剤ノズル4からの溶剤の吐出を停止するときは、ポンプ21の溶剤の送り出しを停止させると共に、開閉弁V2を閉状態にする。その後、溶剤ノズル移動機構25は、溶剤ノズル4を待機位置に移動させる。
溶剤ノズル4に代えて、レジストノズル移動機構23は、レジストノズル3を待機位置から基板W中心の上方に移動させる。その後、ポンプ15でレジスト液を送り出す。また、開閉弁V1を開状態にする。これにより、レジストノズル3から基板Wの溶剤膜上にレジスト液が吐出される。基板Wの溶剤膜上に吐出されたレジスト液は、基板Wの回転により溶剤膜と置き換わりながら、基板W上で広がる。これにより、基板W上にレジスト膜が形成される。
レジストノズル3からのレジスト液の吐出を停止するときは、ポンプ15からのレジスト液の送り出しを停止させると共に、開閉弁V1を閉状態にする。その後、レジストノズル移動機構23は、レジストノズル3を待機位置に移動させる。また、レジスト膜を形成した後、保持回転部2は、基板Wの回転を停止した状態で、基板Wの保持を解除する。図示しない搬送ロボットは、レジスト膜が形成された基板Wを保持回転部2から搬送する。
<本実施例の特徴部分の概要>
次に、本実施例の特徴部分を説明する。上述のように、基板処理装置1は、最適な吐出開始状態を自動的に探し出して設定する。まず、その概要を説明する。図4(a)は、吐出開始の検知方法を説明するための図である。図4(b)は、吐出終了の検知方法を説明するための図である。図5は、吐出時間の計算方法などを説明するためのタイムチャートである。図6は、バルブ開スピードと吐出時間の関係の一例を示す図である。
コントローラ51は、開閉弁V1のバルブ開スピードを変えながら、レジストノズル3からレジスト液を複数回吐出させる。カメラ45は、レジストノズル3から複数回の吐出が行われる様子の動画を撮影する。画像処理部47は、動画に基づいて、複数回の吐出ごとに吐出開始を検知すると共に、複数回の吐出ごとに吐出終了を検知する(図4(a)、図4(b)参照)。
コントローラ51は、複数回の吐出ごとに、吐出時間DTを計算する(図5参照)。吐出時間DTは、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの時間(時刻t3-時刻t1)である。これにより、複数回(例えば9回)の吐出に対応する複数個(例えば9つ)の吐出時間DTが得られる。この複数個の吐出時間DTをグラフにすると、図6のようになる。なお、図6において、横軸は、バルブ開スピードを示す。バルブ開スピードは、全閉状態から全開状態までに必要とする時間(秒:sec)で表す。縦軸は、吐出時間(ミリ秒:msec)を示す。
図6において、吐出時間DTは、ほぼ山型に分布し、最大値の吐出時間DTが特徴的な点として現れる。コントローラ51は、複数回の吐出の吐出時間DTの中から最大値の吐出時間DTmaxを抽出する。そして、コントローラ51は、最大値の吐出時間DTmaxに対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁V1を設定する。詳細は後述する。
<レジストノズル3の吐出開始状態を調整する方法>
次に、基板処理装置1のレジストノズル3の吐出開始状態を調整する方法について説明する。図7は、実施例1に係る基板処理装置1の動作を示すフローチャートである。この調整は、基板処理装置1の立ち上げ時あるいは、その後の膜厚調整時に行われる。これに限られず、吐出開始状態の調整は、任意のタイミングで実施してもよい。
〔ステップS01〕コントローラ51への吐出開始状態の調整指示
作業者は、入力部57を通じて、コントローラ51に吐出開始状態の調整を指示する。なお、レジストノズル3は、レジストノズル移動機構23によって、保持回転部2に保持された基板Wの上方に移動される。
〔ステップS02〕動画撮影開始
コントローラ51は、カメラ45に動画撮影を開始させる。カメラ45は、レジストノズル3の先端部と、基板W表面の着液地点とが映り込むように撮影を行う。カメラ45は、画像データ(静止画)を順次取得し、取得した画像データを画像処理部47に順次送信する。
〔ステップS03〕バルブ開スピードの仮設定
バルブ開スピード(秒)に関して、段階的に変化する例えば9つの条件SP1~SP9が記憶部53に予め記憶されている。なお、条件の数は9つに限定されない。コントローラ51は、初回の場合、9つの条件SP1~SP9のうち条件SP1を記憶部53から読み出して、開閉弁V1に条件SP1を送る。開閉弁V1は、条件SP1に基づき、バルブ開スピードが仮設定される。なお、コントローラ51は、2回目の場合に開閉弁V1に条件SP2を送り、3回目の場合に開閉弁V1に条件SP3を送る。
〔ステップS04〕コントローラ51による吐出指令
コントローラ51は、時刻t0において、開閉弁V1およびポンプ15に吐出信号「ON」を送る。この信号に基づき、ポンプ15は、レジストノズル3側にレジスト液を送り出す。また、仮設定されたバルブ開スピードで、開閉弁V1は、開状態、すなわち全閉状態から全開状態にする。これにより、レジストノズル3からレジスト液が吐出されて、レジスト液が基板Wに着液する。この様子は、カメラ45で撮影されている。レジスト液の吐出の際、基板Wは、保持回転部2によって回転されていてもよく、また、停止していてもよい。
〔ステップS05〕コントローラ51による吐出停止指令
その後、コントローラ51は、時刻t2において、開閉弁V1およびポンプ15に吐出停止信号「OFF」を送る。この信号に基づき、ポンプ15は、レジスト液の送り出しを停止すると共に、開閉弁V1は、閉状態、すなわち、全開状態から全閉状態にする。これにより、レジストノズル3からのレジスト液の吐出が停止する。この様子は、カメラ45で撮影されている。
9回の吐出において、バルブ閉スピードは一定である。開閉弁V1の開閉時のポンプ15の動作(例えば、液を押し出す圧力)も一定である。サックバック弁が設けられる場合も、その動作は一定である。また、「バルブ閉スピード」は、全開状態から全閉状態になるまで必要とした時間である。
コントローラ51は、例えば9つの条件SP1~SP9に基づき、上述のステップS03~S05の動作を繰り返す。すなわち、コントローラ51は、開閉弁V1のバルブ開スピードを変えながらレジストノズル3から基板Wの表面に向けてレジスト液を複数回(例えば9回)吐出する。また、カメラ45は、レジストノズル3から9回の吐出が行われる様子の動画を撮影する。カメラ45による動画撮影は、最後の9回目の吐出が終了するまで行われる。
〔ステップS06〕吐出開始および吐出終了の検出
カメラ45が撮影した動画は、画像データが取得される毎に画像処理部47に送信される。まず、画像処理部47は、各画像データに写るレジストノズル3の位置が正しいか否かを判定する。この判定は、基準画像をメモリに予め記憶させておき、パターンマッチングにより行われる。この説明では、各画像データにおいて、レジストノズル3が正しい位置に写っているものとして説明する。
画像処理部47は、レジストノズル3が正しい位置に写っている各画像データに基づいて、9回の吐出ごとに吐出開始および吐出終了を検知する。
図4(a)を参照する。図4(a)、図4(b)において、符号RSはレジスト液である。画像処理部47は、レジストノズル3の先端面3Aから予め設定された距離GP1離れた位置である基板W表面にレジストノズル3からのレジスト液が到達したときに、吐出開始を検知する。吐出開始を検知したときの画像データは、画像データG1とする。2枚以上の画像データについて、レジスト液の着液を検知したときは、例えば最先の画像データが選択される。
各画像データにおいて、レジストノズル3から吐出されたレジスト液は、白く写る。この白く写ったレジスト液の先端位置TPを特定する。各画像データ内における基板Wの表面位置は、メモリに予め記憶させておく。そして、特定したレジスト液の先端位置TPが基板Wの表面に到達したときに、画像処理部47は、吐出開始を検知する。吐出開始および後述する吐出終了の検知方法において、エッジ抽出、2値化、白黒反転および差分などの処理を選択的に採用してもよい。例えば、差分処理は、異なる時刻の2枚の画像データを差分することで行われる。なお、画像処理部47は、メモリに予め記憶された基準画像を用いてパターンマッチングを行って、吐出開始を検出してもよい。
図4(b)を参照する。画像処理部47は、レジストノズル3から吐出されたレジスト液が基板Wの表面に到達している状態から、基板Wの表面と、レジストノズル3から吐出されたレジスト液の先端位置TPと隙間が予め設定された値GP2(距離)になったときに、吐出終了を検知する。図4(b)において、例えば、レジストノズル3の先端面3Aと基板Wの表面との間の隙間が距離GP1であるとする。このとき、値GP2は、例えば、距離GP1の15%(任意)の値として設定される(GP2=GP1×0.15)。
画像処理部47は、レジスト液の先端位置TPを特定する。そして、特定した先端位置TPと基板Wの表面との隙間が値GP2になったときに、画像処理部47は、吐出終了を検知する。なお、画像処理部47は、メモリに予め記憶された基準画像を用いてパターンマッチングを行って、吐出終了を検出してもよい。吐出終了を検知した画像データは、画像データG3とする。
動画を構成する各画像データは、時刻が対応付けられている。例えば、画像処理部47は、9回の吐出ごとに、吐出開始を検知した画像データG1の時刻t1(図5参照)と、吐出終了を検知した画像データG3の時刻t3とをコントローラ51に送信する。
〔ステップS07〕吐出時間DTの計算
コントローラ51は、9回の吐出ごとに、吐出時間DTを計算する。吐出時間DTは、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの時間である。すなわち、吐出時間DTは、図6に示すように、画像データG1の時刻t1から画像データG3の時刻t3までの時間(時刻t3-時刻t1)である。この工程によって、9回の吐出に対応する9つの吐出時間DTが得られる。この工程の計算は、コントローラ51に限らず、画像処理部47が行ってもよい。
〔ステップS08〕特徴的な値(特徴点)の抽出
コントローラ51は、9回の吐出に対応する9つの吐出時間DTの中から最大値の吐出時間DTmaxを抽出する。すなわち、横軸をバルブ開スピードとし、縦軸を吐出時間としたグラフ(図6参照)において、9つの吐出時間DTは、山型の分布を示す傾向がある。そこで、特徴的な点として、最大値の吐出時間DTmaxを抽出する。
〔ステップS09〕バルブ開スピードの設定
コントローラ51は、最大値の吐出時間DTmaxに対応するバルブ開スピード(例えば条件SP5)を用いて開閉弁V1を設定する。すなわち、基板処理装置1は、開閉弁V1のバルブ開スピードを最適な状態に自動的に設定する。これにより、レジストノズル3の吐出開始状態が最適な状態に設定される。
<図6の補足説明>
図6において、横軸は、バルブ開スピードを示す。バルブ開スピードは、全閉状態から全開状態までに必要とする時間(秒:sec)で表す。縦軸は、吐出時間DT(ミリ秒:msec)を示す。横軸および縦軸は、相対的な値で示され、特徴点を0(ゼロ)としている。
図6において、バルブ開スピードを段階的に変化させて、変化後の吐出時間DTをプロットすると、吐出時間DTの分布が山型となる。この山型の分布において、最大値が特徴点となる。この最大値の吐出時間DTmaxに対応するバルブ開スピードを開閉弁V1に設定して直接目視すると、最適な吐出開始状態(図3参照)を示した。
また、図6において、次のように考察される。特徴点に対してバルブ開スピードが速い場合(左側)、レジスト液がレジストノズル3内でゆっくり逆流することにより、着液に時間がかかる。そのため、吐出時間DTが短くなる。また、特徴点に対してバルブ開スピードが遅い場合(右側)、弁体(ダイアフラム29)がゆっくり開くので、レジスト液が出づらくなる。そのため、吐出時間DTが短くなる。すなわち、特徴点の前後で、バルブ開スピードが速いこと、またはバルブ開スピードが遅いことの影響が吐出時間DTに表れていると考えられる。また、図6の結果は、レジスト液が2~4cP(センチポアズ)のときの結果である。レジスト液の粘度が高くなっても同様に山型の分布を示すものと考えられる。すなわち、レジスト液の粘度が2~4cP以外(ゼロより大きい)であっても同様に山型の分布を示すものと考えられる。
本実施例によれば、コントローラ51は、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの吐出時間DT(時刻t3-時刻t1)を計算し、複数回の吐出の吐出時間DTの中から最大値の吐出時間DTmaxを抽出する。そして、コントローラ51は、最大値の吐出時間DTmaxに対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁V1を設定する。これにより、作業者は目視して判定することがなくレジストノズル3の吐出開始状態の調整が容易である。また、作業者が目視して判定することがないので、作業者間の誤差が抑えられ、更に装置間の誤差も抑えることができる。その結果、レジスト膜の品質を安定させることができる。
また、画像処理部47は、動画を構成する各画像データにおいて、レジストノズル3の先端面3Aから予め設定された距離GP1離れた基準位置である基板Wの表面にレジストノズル3からのレジスト液が到達したときに、吐出開始を検知する。これにより、基準位置に対するレジスト液の供給が始まったことを、吐出開始として検知することができる。また、基板Wの表面を基準位置として吐出開始を検知する。そのため、実際の使用状態に近い環境で吐出開始状態を設定することができる。
また、レジストノズル3から吐出されたレジスト液が基板Wの表面に到達しているとする。この状態から、画像処理部47は、動画を構成する各画像データにおいて、基板Wの表面と、レジストノズル3から吐出されたレジスト液の先端位置TPと間の隙間が予め設定された値GP2になったときに、吐出終了を検知する。これにより、基板Wの表面にレジスト液が供給されなくなったことを、吐出終了として検知することができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。なお、実施例1と重複する説明は省略する。
実施例1では、複数回(例えば9回)の吐出に対応する複数個(9つ)の吐出時間DTを計算していた。この点、実施例2では、複数回の吐出に対応する複数個の吐出遅れ時間DLを計算する。
図5を参照する。吐出遅れ時間DLは、コントローラ51が吐出信号「ON」を発してから吐出開始を検知するまでの時間である。すなわち、時刻t0において、コントローラ51は、開閉弁V1等に吐出信号「ON」を発する。一方で、動画を構成する各画像データ(静止画)は、時刻が対応付けられている。画像処理部47は、動画(各画像データ)に基づいて吐出開始を検知する。吐出開始を検知したときの画像データG1に対応付けられた時刻t1が得られる。これにより、吐出遅れ時間DLは、時刻t1-時刻t0で計算される。
<レジストノズル3の吐出開始状態を調整する方法>
次に、本実施例の基板処理装置1のレジストノズル3の吐出開始状態を調整する方法について説明する。図8は、基板処理装置1の動作を示すフローチャートである。なお、図7のフローチャートの動作と同じ動作に関しては、一部の説明を省略する。
作業者は、入力部57を通じて、コントローラ51に吐出開始状態の調整を指示する(ステップS11)。コントローラ51は、カメラ45に動画撮影を開始させる(ステップS12)。
〔ステップS13〕バルブ開スピードの仮設定
バルブ開スピード(秒)に関して、段階的に変化する例えば9つの条件SP1~SP9が記憶部53に予め記憶されている。コントローラ51は、初回の場合、9つの条件SP1~SP9のうち条件SP1を記憶部53から読み出して、開閉弁V1に条件SP1を送る。開閉弁V1は、条件SP1に基づき、バルブ開スピードが仮設定される。
〔ステップS14〕コントローラ51による吐出指令
コントローラ51は、時刻t0において、開閉弁V1、ポンプ15およびカメラ45に吐出信号「ON」を送る。この信号に基づき、ポンプ15は、レジストノズル3側にレジスト液を送り出す。また、仮設定されたバルブ開スピードで、開閉弁V1は、開状態、すなわち全閉状態から全開状態にする。これにより、レジストノズル3からレジスト液が吐出されて、レジスト液が基板Wに着液する。この様子は、カメラ45で撮影されている。
〔ステップS15〕コントローラ51による吐出停止指令
その後、コントローラ51は、時刻t2において、開閉弁V1、ポンプ15およびカメラ45に吐出停止信号「OFF」を送る。ポンプ15は、レジスト液の送り出しを停止すると共に、開閉弁V1は、閉状態、すなわち、全開状態から全閉状態にする。これにより、レジストノズル3からのレジスト液の吐出が停止する。この様子は、カメラ45で撮影されている。
9回の吐出において、バルブ閉スピードは一定である。開閉弁V1の開閉時のポンプ15の動作(例えば、液を押し出す圧力)も一定である。サックバック弁が設けられる場合も、その動作は一定である。
コントローラ51は、例えば9つの条件SP1~SP9に基づき、上述のステップS13~S15の動作を繰り返す。すなわち、コントローラ51は、開閉弁V1のバルブ開スピードを変えながらレジストノズル3からレジスト液を複数回(例えば9回)吐出する。また、カメラ45は、レジストノズル3から9回の吐出が行われる様子の動画を撮影する。
〔ステップS16〕吐出開始の検知
画像処理部47は、動画を構成する複数の画像データに基づいて、9回の吐出ごとに吐出開始を検知する。具体的には、画像処理部47は、図4(a)に示すように、レジストノズル3の先端面3Aから予め設定された距離GP1離れた位置である基板W表面にレジストノズル3からのレジスト液が到達したときに、吐出開始を検知する。吐出開始を検知したときの画像データは、画像データG1とする。2枚以上の画像データについて、レジスト液の着液を検知したときは、最先の画像データが選択される。
動画を構成する各画像データは、時刻が対応付けられている。例えば、画像処理部47は、9回の吐出ごとに、吐出開始を検知した画像データG1に対応付けられた時刻t1(図5参照)をコントローラ51に送信する。なお、コントローラ51が吐出信号「ON」を発したと同時に撮影した画像データは、画像データG0とする。また、吐出信号「ON」が発された旨の情報を画像データG0に持たせてもよい。この場合、画像データG0に対応付けられた時刻t0をコントローラ51に送信してもよい。
〔ステップS17〕吐出遅れ時間DLの計算
コントローラ51は、9回の吐出ごとに、吐出遅れ時間DLを計算する。吐出遅れ時間DLは、コントローラ51が吐出信号「ON」を発してから吐出開始を検知するまでの時間(時刻t1-時刻t0)である。時刻t0は、コントローラ51が吐出信号「ON」を発したときの時刻を記憶していたものを用いてもよい。また、時刻t0は、画像データG0に対応付けられた時刻を用いてもよい。この工程によって、9回の吐出に対応する9つの吐出遅れ時間DLが得られる。
〔ステップS18〕特徴的な値(特徴点)の抽出
コントローラ51は、9回の吐出に対応する9つの吐出遅れ時間DLの中から最小値の吐出遅れ時間DLminを抽出する。ここで、図9について説明する。図9は、バルブ開スピードと吐出遅れ時間DLの関係の一例を示した図である。
図9において、横軸は、バルブ開スピード(秒:sec)を示す。縦軸は、吐出遅れ時間DL(ミリ秒:msec)を示す。吐出遅れ時間DLは、正の値のときに「遅れていること」を示す。横軸および縦軸は、相対的な値で示され、特徴点を0(ゼロ)としている。
図9において、バルブ開スピードを段階的に変化させて、変化後の吐出遅れ時間DLをプロットすると、吐出遅れ時間DLの分布が「谷型」となる。この谷型の分布において、最小値が特徴点となる。この最小値の吐出遅れ時間DLminに対応するバルブ開スピードを開閉弁V1に設定して直接目視すると、最適な吐出開始状態を示した。すなわち、横軸をバルブ開スピードとし、縦軸を吐出遅れ時間としたグラフにおいて、9つの吐出時間DTは、図9に示すように、谷型の分布を示す傾向がある。そこで、特徴的な点として、最小値の吐出遅れ時間DLminを抽出する。
〔ステップS19〕バルブ開スピードの設定
コントローラ51は、最小値の吐出遅れ時間DLminに対応するバルブ開スピード(例えば条件SP5)を用いて開閉弁V1を設定する。すなわち、基板処理装置1は、開閉弁V1のバルブ開スピードを最適な状態に自動的に設定する。これにより、レジストノズル3の吐出開始状態が最適な状態に設定される。
本実施例によれば、コントローラ51は、コントローラ51が吐出信号を発してから吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間DL(時刻t1-時刻t0)を計算し、複数回の吐出の吐出遅れ時間DLの中から最小値の吐出遅れ時間DLminを抽出する。そして、コントローラ51は、最小値の吐出遅れ時間DLminに対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁V1を設定する。これにより、作業者は目視して判定することがなくレジストノズル3の吐出開始状態の調整が容易である。また、作業者が目視して判定することがないので、作業者間の誤差が抑えられ、更に装置間の誤差も抑えることができる。その結果、レジスト膜の品質を安定させることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。なお、実施例1,2と重複する説明は省略する。
実施例1では、基板処理装置1は、レジストノズル3の吐出開始状態を自動調整した。この点、実施例3では、基板処理装置1は、溶剤(例えばシンナー)を吐出する溶剤ノズル4の吐出開始状態を自動調整する。また、本実施例では、コントローラ51は、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの吐出時間DT(時刻t3-時刻t1)を計算する。
溶剤ノズル4の吐出開始状態を調整する具体的な方法は、ステップS08を除き、実施例1の図7に示すフローチャートと同様の手順で行われる。そのため、ステップS08を説明する。
〔ステップS08〕特徴的な値(特徴点)の抽出
コントローラ51は、9回の吐出に対応する9つの吐出時間DTの中から最小値の吐出時間DTminを抽出する。図10は、バルブ開スピードと吐出時間DTの関係の一例を示した図である。図6と同様に、横軸は、バルブ開スピード(秒:sec)を示す。縦軸は、吐出時間DT(ミリ秒:msec)を示す。横軸および縦軸は、相対的な値で示され、特徴点を0(ゼロ)としている。
図10において、バルブ開スピードを段階的に変化させて、変化後の吐出時間をプロットすると、吐出時間の分布が谷型となる。この谷型の分布において、最小値が特徴点となる。この最小値の吐出時間DTminに対応するバルブ開スピードを開閉弁V2に設定して直接目視すると、最適な吐出開始状態を示した。そこで、特徴点として、最小値の吐出時間DTminを抽出する。
なお、図10において、次のように考察される。特徴点に対してバルブ開スピードが速い場合(左側)、溶剤(シンナー)の性質上、レスポンスが素速く、変化量が大きい。また、逆流後、溶剤が自重で勢いよく吐出され、吐出時間DTが長くなる。また、特徴点に対してバルブ開スピードが遅い場合(右側)、弁体(ダイアフラム29)が開き切る前に溶剤が吐出される。これにより、吐出圧が高くなり勢いよく溶剤が吐出され。吐出時間DTが長くなる。ある程度の吐出圧になると吐出されるタイミングが同じになり飽和する。なお、シンナーは、液だまりができにくい。溶剤の場合も同様に、特徴点の前後で、バルブ開スピードが速いこと、またはバルブ開スピードが遅いことの影響が吐出時間DTに表れていると考えられる。また、図10の結果は、シンナーが1cP(センチポアズ)未満(ゼロより大きい)のときの結果である。シンナーの粘度が1cP以上であっても同様に谷型の分布を示すものと考えられる。
本実施例によれば、コントローラ51は、吐出開始を検知してから吐出終了を検知するまでの吐出時間DT(時刻t3-時刻t1)を計算し、複数回の吐出の吐出時間DTの中から最小値の吐出時間DTminを抽出する。そして、コントローラ51は、最小値の吐出時間DTminに対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁V2を設定する。これにより、作業者は目視して判定することがなく溶剤ノズル4の吐出開始状態の調整が容易である。また、作業者が目視して判定することがないので、作業者間の誤差が抑えられ、更に装置間の誤差も抑えることができる。その結果、溶剤膜の品質を安定させることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例4を説明する。なお、実施例1~3と重複する説明は省略する。
実施例2では、基板処理装置1は、レジストノズル3の吐出開始状態を自動調整した。この点、実施例4では、基板処理装置1は、溶剤(例えばシンナー)を吐出する溶剤ノズル4の吐出開始状態を自動調整する。また、本実施例では、コントローラ51は、コントローラ51が吐出信号を発してから吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間DL(時刻t1-時刻t0)を計算する。
溶剤ノズル4の吐出開始状態を調整する具体的な方法は、ステップS18を除き、実施例2の図8に示すフローチャートと同様の手順で行われる。そのため、ステップS18を説明する。
〔ステップS18〕特徴的な値(特徴点)の抽出
コントローラ51は、9回の吐出に対応する9つの吐出遅れ時間DLの中から最大値の吐出遅れ時間DLmaxを抽出する。ここで、図11について説明する。図11は、バルブ開スピードと吐出遅れ時間DLの関係の一例を示した図である。
図11において、横軸は、バルブ開スピード(秒:sec)を示す。縦軸は、吐出遅れ時間DL(ミリ秒:msec)を示す。吐出遅れ時間DLは、正の値のときに「遅れていること」を示す。横軸および縦軸は、相対的な値で示され、特徴点を0(ゼロ)としている。
図11において、バルブ開スピードを段階的に変化させて、変化後の吐出遅れ時間DLをプロットすると、吐出遅れ時間DLの分布が「山型」となる。この山型の分布において、最大値が特徴点となる。この最大値の吐出遅れ時間DLmaxに対応するバルブ開スピードを開閉弁V2に設定して直接目視すると、最適な吐出開始状態を示した。すなわち、横軸をバルブ開スピードとし、縦軸を吐出遅れ時間DLとしたグラフにおいて、9つの吐出遅れ時間DLは、図11に示すように、山型の分布を示す傾向がある。そこで、特徴点として、最大値の吐出遅れ時間DLmaxを抽出する。
本実施例によれば、コントローラ51は、コントローラ51が吐出信号を発してから吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間DL(時刻t1-時刻t0)を計算し、複数回の吐出の吐出遅れ時間DLの中から最大値の吐出遅れ時間DLmaxを抽出する。そして、コントローラ51は、最大値の吐出遅れ時間DLmaxに対応するバルブ開スピードを用いて開閉弁V2を設定する。これにより、作業者は目視して判定することがなく溶剤ノズル4の吐出開始状態の調整が容易である。また、作業者が目視して判定することがないので、作業者間の誤差が抑えられ、更に装置間の誤差も抑えることができる。その結果、溶剤膜の品質を安定させることができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、複数の吐出時間DTまたは複数の吐出遅れ時間DLの中から特徴点を抽出し、抽出した特徴点に対応するバルブ開スピードを開閉弁V1または開閉弁V2に設定した。この点、開閉弁V1などに設定するバルブ開スピードを所定範囲から選択してもよい。
図6を参照して具体的に説明する。コントローラ51は、最大値の吐出時間TD(特徴点)に対応するバルブ開スピードである基準バルブ開スピードSSから、基準バルブ開スピードSSよりも遅い予め設定されたバルブ開スピードKSまでの範囲RG内でバルブ開スピードを選択し、選択された前記バルブ開スピードを用いて開閉弁V1を設定する。
図6において、バルブ開スピードKSは、基準バルブ開スピードSSに対して、例えば+0.02secである。そのため、基準バルブ開スピードSS+0.02secの範囲RG内で開閉弁V1に設定するバルブ開スピードを決定する。例えば範囲RGの平均値(基準バルブ開スピードSS+0.01sec)を開閉弁V1に設定するバルブ開スピードとして決定してもよい。図9,図10,図11も同様である。なお、バルブ開スピードKS(範囲RG)は、例えば実験により吐出開始状態を直接目視して観察して、処理液ごとに予め設定していてもよい。
本変形例によれば、所定の範囲RG内で、各開閉弁V1,V2に設定するバルブ開スピードを選択することができる。また、基準バルブ開スピードよりも遅い方向に、バルブ開スピードの範囲RGを設けている。基準バルブ開スピードよりもバルブ開スピードが速くなると、逆流により例えばレジストノズル3内で液が2つに分かれて気泡が発生する可能性がある。この気泡発生を防止することができる。
(2)上述した各実施例および変形例(1)では、例えばレジストノズル3を基板Wの中心の上方に移動した状態で、カメラ45は、レジストノズル3の先端部と基板Wの表面の着液点が映り込むようにレジストノズル3の先端部を撮影した。この点、図12に示す回収容器61の上方にレジストノズル3が移動した状態で、カメラ45はレジストノズル3の先端部を撮影してもよい。
基板処理装置1は、メンテナンス用の回収容器61を備える。回収容器61は、保持回転部2およびカップ9の側方に設けられる。回収容器61の上面は開口し、回収容器61の底面には、排出口63が設けられる。回収容器61は、レジストノズル3から吐出されたレジスト液を受け入れる。回収容器61に受け入れられたレジスト液は、排出口63を通じて排出される。カメラ45は、回収容器61の上方に移動されたレジストノズル3の先端部を撮影する。
図7のフローチャートの変更点について説明する。レジストノズル3は、回収容器61の上方に移動される。レジスト液は、レジストノズル3から回収容器61に向けて複数回吐出される。レジストノズル3から複数回の吐出が行われる様子の動画は、カメラ45で撮影される。
画像処理部47は、動画を構成する各画像データにおいて、レジストノズル3の先端面3Aから予め設定された距離GP1離れた基準位置にレジストノズル3からのレジスト液が到達したときに、吐出開始を検知する。ここで、図13(a)、図13(b)に示す基準位置は、各画像データ内に共通して設定される水平な仮想線65である。吐出開始は、レジスト液の先端位置TPが仮想線65に到達したときに検知される。
また、画像処理部47は、動画を構成する各画像データにおいて、レジストノズル3から吐出されたレジスト液が仮想線65に到達している状態から、仮想線65と、レジストノズル3から吐出されたレジスト液の先端位置TPとの間の隙間が予め設定された値GP2になったときに、吐出終了を検知する。
仮想線65を基準位置として、吐出開始および吐出終了を検知する。そのため、基板Wを用いずに吐出開始状態を設定することができる。なお、図8のフローチャートの場合も同様であり、溶剤ノズル4から溶剤を吐出する場合も同様である。
(3)上述した各実施例および各変形例では、各ノズル3,4の吐出開始状態を自動調整するために、レジスト液または溶剤(例えばシンナー)を吐出した。吐出する処理液は、これらに限られない。例えば、ノズルから吐出する液は、IPA(イソプロピルアルコール)であってもよい。すなわち、IPAを吐出するノズルの吐出開始状態を自動調整してもよい。なお、IPAは、溶剤に含まれるものとする。
(4)上述した各実施例および実施例では、コントローラ51は、複数回の吐出ごとに、吐出時間DTを計算した。計算した吐出時間DTは、図6、図10に示すように、グラフにプロットして、表示部55に表示させてもよい。計算した吐出遅れ時間DLも同様である。
また、上述した各実施例および各変形例において、例えば、コントローラ51は、複数の吐出時間DTからの中から最大値の吐出時間DTmaxを抽出した。コントローラ51は、グラフ(図6参照)を表示部55に表示させると共に、抽出された最大値の吐出時間DTmax(これに対応するバルブ開スピード)をそのグラフに重ねて表示させてもよい。作業者は、そのグラフを見て、抽出された最大値の吐出時間DTmaxを他の吐出時間DTに、入力部57を通じて変更する。
(5)上述した各実施例および実施例では、コントローラ51または画像処理部47は、ステップ03~ステップS09を担当した。この点、複数のプロセッサは、ステップ03~ステップS09を分けて担当してもよい。例えば第1プロセッサがステップS07を担当し、第2プロセッサがステップS08を担当してもよい。
(6)上述した各実施例および実施例では、ステップ03またはステップS13において、例えば9つの条件SP1~SP9が準備された。各条件SP1~SP9で1回の吐出が行われたが、各条件SP1~SP9で例えば3回の吐出を行ってもよい(合計27回)。この場合、例えば、条件SP1の3回の吐出に基づき、3つの吐出時間DTが計算される。条件SP1の吐出時間DTとして、計算された3つの吐出時間DTの平均値を用いてもよい。
1 … 基板処理装置
3 … レジストノズル
3A … 先端面
4 … 溶剤ノズル
45 … カメラ
47 … 画像処理部
51 … コントローラ
61 … 回収容器
65 … 仮想線
V1,V2 … 開閉弁
W … 基板
DT … 吐出時間
DL … 吐出遅れ時間

Claims (9)

  1. ノズルからレジスト液の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルからレジスト液を複数回吐出させる吐出工程と、
    前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、
    前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、
    前記動画に基づいて、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出終了を検知する終了検知工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記吐出開始を検知してから前記吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算する計算工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出時間の中から最大値の吐出時間を抽出する抽出工程と、
    前記コントローラによって、前記最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、
    を備えていることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  2. 請求項1に記載のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、
    前記コントローラは、前記動画を構成する各画像データにおいて、前記ノズルの先端面から予め設定された距離離れた基準位置に前記ノズルからのレジスト液が到達したときに、吐出開始を検知することを特徴とすることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  3. 請求項2に記載のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、
    前記ノズルは、前記吐出工程において、基板表面に向けてレジスト液を複数回吐出し、
    前記基準位置は、前記基板表面であることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  4. 請求項2に記載のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、
    前記ノズルは、前記吐出工程において、回収容器に向けてレジスト液を複数回吐出し、
    前記基準位置は、前記各画像データ内に共通して設定される水平な仮想線であることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、
    前記コントローラは、前記動画を構成する各画像データにおいて、前記ノズルから吐出されたレジスト液が前記基準位置に到達している状態から、前記基準位置と、前記ノズルから吐出されたレジスト液の先端位置との間の隙間が予め設定された値になったときに、吐出終了を検知することを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のノズルの吐出開始状態を調整する方法において、
    前記コントローラは、前記最大値の吐出時間に対応するバルブ開スピードである基準バルブ開スピードから、前記基準バルブ開スピードよりも遅い予め設定されたバルブ開スピードまでの範囲内でバルブ開スピードを選択し、選択された前記バルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定することを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  7. ノズルからレジスト液の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルからレジスト液を複数回吐出させる吐出工程と、
    前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、
    前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記コントローラが吐出信号を発してから前記吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間を計算する計算工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出遅れ時間の中から最小値の吐出遅れ時間を抽出する抽出工程と、
    前記コントローラによって、前記最小値の吐出遅れ時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、
    を備えていることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  8. ノズルから溶剤の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルから溶剤を複数回吐出させる吐出工程と、
    前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、
    前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、
    前記動画に基づいて、前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出終了を検知する終了検知工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記吐出開始を検知してから前記吐出終了を検知するまでの吐出時間を計算する計算工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出時間の中から最小値の吐出時間を抽出する抽出工程と、
    前記コントローラによって、前記最小値の吐出時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、
    を備えていることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
  9. ノズルから溶剤の吐出および吐出停止を行う開閉弁のバルブ開スピードを変えながら、前記ノズルから溶剤を複数回吐出させる吐出工程と、
    前記ノズルから複数回の吐出が行われる様子の動画をカメラで撮影する撮影工程と、
    前記動画に基づいて、コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに吐出開始を検知する開始検知工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出ごとに、前記コントローラが吐出信号を発してから前記吐出開始を検知するまでの吐出遅れ時間を計算する計算工程と、
    前記コントローラによって、前記複数回の吐出の前記吐出遅れ時間の中から最大値の吐出遅れ時間を抽出する抽出工程と、
    前記コントローラによって、前記最大値の吐出遅れ時間に対応するバルブ開スピードを用いて前記開閉弁を設定する設定工程と、
    を備えていることを特徴とするノズルの吐出開始状態を調整する方法。
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