JP2022141954A - 木造架構 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工性及び安全性を確保しつつ、架構サイズの低減を図る。【解決手段】水平方向に間隔を空けて、鉛直方向に沿って立設された一対の木質柱と、一対の木質柱の間に架け渡された木質梁と、木質梁に固定された床と、を備える木造架構であって、木質梁のうちの水平方向の中央を含む梁中央部は、床を下から支持する支持面を有し、木質梁のうちの梁中央部と木質柱との間の梁端部は、鉛直方向において床と重複するオーバーラップ部を有し、木質梁は、第1木質板材と、第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、第2木質板材は、第1木質板材よりも外側に配置されているとともに、梁中央部の鉛直方向の長さが、梁端部の鉛直方向の長さよりも短く、梁端部では、第2木質板材の側面に床が接合されており、梁中央部では、第2木質板材の上端に床が接合されている。【選択図】図2

Description

本発明は、木造架構に関する。
木で構成される架構(柱・梁)において、床を構築する場合は、施工性や安全性の面から、梁の上に床を配置している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000-64566号公報
しかしながら、上述したような構成では、床の厚さと梁の高さ(梁成)との単純和が架構サイズ(床と梁の合計サイズ)となるため、梁下有効高さが小さくなり、階高を上げなければならないという問題があった。一方、床を梁の側面に取り付けるようにした場合、架構サイズは小さくできるが、鉛直荷重に対する安全性が確保できないおそれや、施工性が悪化するおそれがあった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、施工性及び安全性を確保しつつ、架構サイズの低減を図ることにある。
かかる目的を達成するため、本発明の木造架構は、水平方向に間隔を空けて、鉛直方向に沿って立設された一対の木質柱と、前記一対の木質柱の間に架け渡された木質梁と、前記木質梁に固定された床と、を備える木造架構であって、前記木質梁のうちの前記水平方向の中央を含む梁中央部は、前記床を下から支持する支持面を有し、前記木質梁のうちの前記梁中央部と前記木質柱との間の梁端部は、前記鉛直方向において前記床と重複するオーバーラップ部を有し、前記木質梁は、第1木質板材と、前記第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、前記第2木質板材は、前記第1木質板材よりも外側に配置されているとともに、前記梁中央部の前記鉛直方向の長さが、前記梁端部の前記鉛直方向の長さよりも短く、前記梁端部では、前記第2木質板材の側面に前記床が接合されており、前記梁中央部では、前記第2木質板材の上端に前記床が接合されている、ことを特徴とする。
また、水平方向に間隔を空けて、鉛直方向に沿って立設された一対の木質柱と、 前記一対の木質柱の間に架け渡された木質梁と、前記木質梁に固定された床と、
を備える木造架構であって、前記木質梁のうちの前記水平方向の中央を含む梁中央部は、前記床を下から支持する支持面を有し、前記木質梁のうちの前記梁中央部と前記木質柱との間の梁端部は、前記鉛直方向において前記床と重複するオーバーラップ部を有し、前記木質梁は、第1木質板材と、前記第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、前記第1木質板材は、前記第2木質板材よりも内側に配置されているとともに、前記梁端部の前記鉛直方向の長さが、前記梁中央部の前記鉛直方向の長さ、及び、前記第2木質板材の前記鉛直方向の長さよりも長く、前記梁端部では、前記第2木質板材の上端に前記床が接合されて、前記第1木質板材と前記床が前記鉛直方向に重複し、前記中央部では、前記第1木質板材及び前記第2木質板材の上端に前記床が接合されている、ことを特徴とする。
また、前記梁端部の梁成が前記梁中央部の梁成よりも大きい、こととしてもよい。
本発明によれば、施工性及び安全性を確保しつつ、架構サイズの低減を図ることができる。
図1Aは比較例の木造架構の構成を示す斜視図であり、図1Bは、比較例の木造架構の垂直断面図であり、図1Cは、図1BのA-A断面図である。 図2Aは、第1実施形態の木造架構の構成を示す斜視図であり、図2Bは、第1実施形態の木造架構の垂直断面図であり、図2Cは、図2BのA-A断面図(梁端部の断面図)、及び、B-B断面図(梁中央部の断面図)である。 第2実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。 第3実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。 第4実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。 第5実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。
以下の説明において、少なくとも次のようなことが開示されている。
水平方向に間隔を空けて、鉛直方向に沿って立設された一対の木質柱と、前記一対の木質柱の間に架け渡された木質梁と、前記木質梁に固定された床と、を備える木造架構であって、前記木質梁のうちの前記水平方向の中央を含む梁中央部は、前記床を下から支持する支持面を有し、前記木質梁のうちの前記梁中央部と前記木質柱との間の梁端部は、前記鉛直方向において前記床と重複するオーバーラップ部を有することを特徴とする木造架構。
このような木造架構によれば、施工性及び安全性を確保しつつ、架構サイズの低減を図ることができる。
かかる木造架構であって、前記梁端部の梁成が前記梁中央部の梁成よりも大きいことが望ましい。
このような木造架構によれば、木質梁に応力上必要なサイズを効率的に確保することができる。
かかる木造架構であって、前記オーバーラップ部の前記鉛直方向の長さは、前記床の厚さと等しく、前記支持面は前記床の下面と接触していてもよい。
このような木造架構によれば、架構サイズの低減を図ることができる。
かかる木造架構であって、前記床には下側部分を切り欠いた薄肉部が形成されており、前記オーバーラップ部の前記鉛直方向の長さは、前記床の厚さと等しく、前記梁中央部の上に前記薄肉部が配置されていてもよい。
このような木造架構によれば、架構サイズの低減を図ることができる。
かかる木造架構であって、前記オーバーラップ部の前記鉛直方向の長さは、前記床の厚さよりも短く、前記支持面は前記床の下面と接触していてもよい。 このような木造架構によれば、架構サイズの低減を図ることができる。
かかる木造架構であって、前記床には下側部分を切り欠いた薄肉部が形成されており、前記梁端部の上に前記薄肉部が配置されていることが望ましい。
このような木造架構によれば、意匠性の向上を図ることができる。
かかる木造架構であって、前記木質梁は、第1木質板材と、前記第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、前記第2木質板材は、前記第1木質板材よりも外側に配置されているとともに、前記梁中央部の前記鉛直方向の長さが、前記梁端部の前記鉛直方向の長さよりも短く、前記梁端部では、前記第2木質板材の側面に前記床が接合されており、前記梁中央部では、前記第2木質板材の上端に前記床が接合されていてもよい。
このような木造架構によれば、架構サイズの低減を図ることができる。
かかる木造架構であって、前記木質梁は、第1木質板材と、前記第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、前記第1木質板材は、前記第2木質板材よりも内側に配置されているとともに、前記梁端部の前記鉛直方向の長さが、前記梁中央部の前記鉛直方向の長さ、及び、前記第2木質板材の前記鉛直方向の長さよりも長く、前記梁端部では、前記第2木質板材の上端に前記床が接合されて、前記第1木質板材と前記床が前記鉛直方向に重複し、前記中央部では、前記第1木質板材及び前記第2木質板材の上端に前記床が接合されていてもよい。
このような木造架構によれば、架構サイズの低減を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態について説明する前に、まず、比較例について説明する。
===比較例===
<<比較例の木造架構の構成について>>
図1Aは比較例の木造架構の構成を示す斜視図であり、図1Bは、比較例の木造架構の垂直断面図であり、図1Cは、図1BのA-A断面図である。
比較例の木造架構は、木質柱10と、木質梁200と、床300とを有している。
木質柱10は、梁(ここでは木質梁200)や床(ここでは床300)などの鉛直荷重を支える構造体であり、基礎などの上に鉛直方向に沿って立設されている。図1Aに示すように、木質柱10は、軸方向(鉛直方向)と直交する断面が四角形の柱である。ただし、これには限られず、例えば断面が円形などの柱であってもよい。また、木質柱10は、水平方向に間隔を空けて複数設けられている。図1Bでは、複数の木質柱10のうちの隣接する2本(一対の木質柱10)を示している。
木質梁200は、木質柱10同士を水平方向に繋ぐ構造体である。図1Bに示すように、木質梁200は、一対の木質柱10の間に架け渡されている。
床300は、建物内における各階の下面に位置する水平で平らな板状部材である。床300には、木質柱10の外形に対応した切欠部300Aが形成されている。そして、床300は、木質梁200の上に配置されて、ビス40によって木質梁200に接合されている。また、隣接する床300に対してもビス40が斜めに貫入されており、これにより床300同士が接合されている。なお、ここでは、木質梁200と床300(及び床300同士)を接合するのにビス40を用いているが、これには限られない。例えば、ボルトや接着剤などで接合してもよい(以下の実施形態においても同様)。
この比較例の場合、図1Cに示すように、木質梁200の梁成(図中のD1)と、床300の厚さ(図中のD2)とを単純に加算した値(D1+D2)が、梁と床との合計サイズ(以下、架構サイズともいう)となっている。なお、木質梁200の側面に床300を取り付けるようにすると、架構サイズを小さくすることが可能であるが、この場合、鉛直荷重に対する安全性が確保できないおそれや、施工性が悪化するおそれがある。そこで、後述する実施形態では、施工性及び安全性を確保しつつ、架構サイズの低減を図っている。
===第1実施形態===
<<第1実施形態の木造架構の構成について>>
図2Aは、第1実施形態の木造架構の構成を示す斜視図であり、図2Bは、第1実施形態の木造架構の垂直断面図であり、図2Cは、図2BのA-A断面図(梁端部の断面図)、及び、B-B断面図(梁中央部の断面図)である。
第1実施形態の木造架構は、木質柱10と、木質梁20と、床30とを有している。
木質柱10は、比較例と同じであるので説明を省略する。
木質梁20は、木質柱10同士を水平方向に繋ぐ構造体である。図2Bに示すように、木質梁20は、一対の木質柱10の間に架け渡されている。また、本実施形態の木質梁20には、梁中央部の上端部分に床30の厚さD2分の段差が設けられており、梁中央部の高さが梁端部の高さよりも低くなっている。具体的には、梁端部では比較例の木質梁200と同じ梁成D1であるのに対し、梁中央部の梁成(図中のD1´)は、D1よりも床30の厚さD2分小さい(D1´=D1-D2)。ここで、梁中央部とは、木質梁20の水平方向の中央を含む所定範囲の部位であり、梁端部とは、梁中央部と木質柱10との間(柱梁接合部の近く)の部位である。なお、段差を設けることにより梁中央部では梁端部よりも梁成が小さく(断面積が小さく)なるが、梁20にかかる応力は梁中央部よりも梁端部の方が大きいため、梁端部の梁成を大きく(例えば比較例と同じに)することで応力上必要なサイズを効率的に確保することができる。
床30は、建物内における各階の下面に位置する水平で平らな板状部材である。本実施形態の床30は、木質板材であり、木質柱10、及び、木質梁20の梁端部の形状に対応した切欠部30Aが設けられている。
そして、図2Cに示すように、木質梁20の梁中央部では、床30は、木質梁20の上に配置されて、ビス40が鉛直方向に貫入されることにより木質梁20に接合されている。換言すると、木質梁20の梁中央部は、床30を下から支持する支持面(具体的には梁中央部の上面)を有しており、当該支持面と床30の下面とが接触している。
一方、木質梁20の梁端部では、床30は、木質梁20の側方に配置されて、ビス40が斜めに貫入されることにより、木質梁20に接合されている。換言すると、木質梁20の梁端部は、鉛直方向において床30と重複する部位(オーバーラップ部)を有している。
本実施形態の場合、図2B及び図2Cに示すように、木質梁20の最大梁成(梁端部の梁成D1)が架構サイズとなっており、比較例の架構サイズ(D1+D2)と比べて、サイズが小さい。このため、梁下有効高さが高くなり、階高を小さく設計することができる。また、梁中央部では木質梁20の上に床30を配置している(木質梁20の上面と床30の下面が接触している)ので、安定して床30を支持することができ、また、施工性が悪化しない。このように、本実施形態では、施工性及び安全性を確保しつつ、比較例よりも架構サイズを小さくすることができる。さらに、木質梁20のオーパーラップ部と床30の切欠部30A(小口)が接しているので、床面の水平剛性が高まり、面内せん断力の移行を小口での支圧でも伝達できる。これにより、ビス40の本数を減らすことも可能である。
===第2実施形態===
図3は、第2実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。
第2実施形態では、梁中央部の構成が第1実施形態と異なっており、梁端部については第1実施形態と同じである。
第2実施形態の木質梁20は、梁中央部における梁成D1″が、第1実施形態の梁中央部の梁成D1´よりも大きい(D1´<D1″<D1)。すなわち、第2実施形態では第1実施形態と比べて、梁端部と梁中央部との段差が小さい。
また、第2実施形態の床30は、図3Bに示すように、水平方向の端部に薄肉部30Bが設けられている。薄肉部30は、床30の下側部分を切り欠いて形成された厚さの薄い部位である。なお、薄肉部30Bの厚さは、梁端部の梁成D1と梁中央部の梁成D1″との差分(D1-D1″)に定められている。
そして、図に示すように、梁中央部では、木質梁20の上に薄肉部30Bが配置されている。換言すると、木質梁20の梁中央部は、床30の薄肉部30Bを下から支持する支持面(梁中央部の上面)を有している。また、梁端部では、第1実施形態と同様に、床30は、木質梁20の側方に配置されており、床30が木質梁20と鉛直方向に重複している(オーバーラップ部)。
この第2実施形態においても、施工性と安全性を確保しつつ、比較例よりも架構サイズを小さくすることができる。また、第2実施形態では、梁中央部の断面積を第1実施形態よりも大きくすることができ、梁の中央部分の強度を高めることができる。
===第3実施形態===
図4は、第3実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。
第3実施形態では床30の構成が第2実施形態と異なっている。なお、梁20の構成は第2実施形態と同じである。
第3実施形態の床30は、図に示すように、木質梁20の梁端部に対応する位置に薄肉部30Bが設けられている。そして、木質梁20の梁端部の上には床30の薄肉部30Bが配置されている。すなわち、木質梁20の梁端部における木質梁20と床30との鉛直方向に重複した部位(オーバーラップ部)の長さが、第1実施形態や第2実施形態における長さ(床30の厚さD2)よりも小さい。また、梁中央部の上には床30の薄肉部30Bを除く部位(厚さD2の部位)が配置されている(梁中央部の上面は、床30の下面と接触し、床30を下から支持している)。
この第3実施形態の架構サイズはD1″+D2であり、前述したようにD1″<D1なので、比較例の架構サイズD1+D2よりも小さい。よって、第3実施形態においても、施工性と安全性を確保しつつ、比較例よりも架構サイズを小さくすることができる。また、第3実施形態では、梁端部及び梁中央部ともに、木質梁20の上に床30が配置される(木質梁20が床30の表面に露出しない)ので、意匠性の向上を図ることができる。
===第4実施形態===
図5は、第4実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。
第4実施形態の木質梁20は3枚の板状部材(木質板材21及び一対の木質板材22)が厚さ方向に積層されている。具体的には、木質板材21(第1木質板材に相当)が厚さ方向の両側から一対の木質板材22(第2木質板材に相当)で挟まれており、木質板材22は木質板材21よりも外側(木質板材21は木質板材22よりも内側)に配置されている。これら3枚の板状部材は綴り材などで固定されて、互いの接触面が鉛直方向と平行になるように配置されている。
木質板材21は、梁端部及び梁中央部ともに、鉛直方向の長さ(高さ)はD1である。
一方、木質板材22の鉛直方向の長さ(高さ)は、梁端部ではD1であり、梁中央部ではD1´(=D1-D2)である。
そして、木質梁20の梁端部では、木質板材22の側面に床30がビス40によって取り付けられている(接合されている)。換言すると、木質梁20の梁端部は、鉛直方向において床30と重複した部位(オーバーラップ部)を有している。
また、木質梁20の梁中央部では、木質板材22の上端に床30がビス40によって取り付けられている(接合されている)。換言すると、木質梁20の梁中央部は、床30を下から支持する支持面(ここでは木質板材22の上面)を有している
以上の構成により、梁端部及び梁中央部の架構サイズはともにD1であり、比較例の架構サイズ(D1+D2)よりも小さい。また、梁中央部では、木質梁20(木質板材22)の上に床30を配置しているので、安定して床30を支持することができ、また、施工性が悪化しない。
このように第4実施形態においても、施工性と安全性を確保しつつ、比較例よりも架構サイズを小さくすることができる。なお、本実施形態では、木質梁20が3枚の板状部材(木質板材21及び一対の木質板材22)で構成されていたが、これには限られない。例えば、2枚でもよいし、あるいは、4枚以上積層してもよい(後述の第5実施形態についても同様)。
===第5実施形態===
図6は、第5実施形態の木造架構の梁端部及び梁中央部の構成を示す断面図である。
第5実施形態の木質梁20も3枚の板状部材(木質板材21及び一対の木質板材22)が厚さ方向に積層されて構成されている。ただし、各板状部材の梁中央部と梁端部の構成が第4実施形態と異なっている。
第5実施形態の木質板材21の鉛直方向の長さ(高さ)は、梁端部ではD1であり、梁中央部ではD1´(<D1)である。
一方、木質板材22の鉛直方向の長さ(高さ)は、梁端部及び梁中央部のどちらもD1´である。
これらの木質板材21及び一対の木質板材22は厚さ方向に積層されている。これにより、木質梁20の鉛直方向の高さは、梁端部ではD1(木質板材21)、梁中央部ではD1´となっている。
そして、木質梁20の梁端部では、木質板材22の上端に床30が取り付けられている(接合されている)。換言すると、木質梁20(具体的には木質板材21)の梁端部は、鉛直方向において床30と重複した部位(オーバーラップ部)を有している。
また、木質梁20の梁中央部では、木質板材21及び木質板材22の上端に床30が取り付けられている(接合されている)。換言すると、木質梁20の梁中央部は、床30を下から支持する支持面(ここでは木質板材21及び木質板材22の上面)を有している。
以上の構成により、梁端部及び梁中央部の架構サイズはともにD1であり、比較例の架構サイズ(D1+D2)よりも小さい。また、梁中央部では、木質梁20(木質板材21及び木質板材22)の上に床30を配置しているので、安定して床30を支持することができ、また、施工性が悪化しない。
この第5実施形態においても、施工性と安全性を確保しつつ、比較例よりも架構サイズを小さくすることができる。
===その他の実施形態について===
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、床30として通常の木質板材が使用されていたが、これには限られない。例えば、合板、LVLなどの積層材を使用してもよい。この場合、例えば、実施形態3や実施形態4の薄肉部30Bを形成することが容易になる。
10 木質柱
20 木質梁
21 木質板材
22 木質板材
30 床
30A 切欠部
30B 薄肉部
40 ビス
200 木質梁
300 床
300A 切欠部

Claims (3)

  1. 水平方向に間隔を空けて、鉛直方向に沿って立設された一対の木質柱と、
    前記一対の木質柱の間に架け渡された木質梁と、
    前記木質梁に固定された床と、
    を備える木造架構であって、
    前記木質梁のうちの前記水平方向の中央を含む梁中央部は、前記床を下から支持する支持面を有し、
    前記木質梁のうちの前記梁中央部と前記木質柱との間の梁端部は、前記鉛直方向において前記床と重複するオーバーラップ部を有し、
    前記木質梁は、第1木質板材と、前記第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、
    前記第2木質板材は、前記第1木質板材よりも外側に配置されているとともに、前記梁中央部の前記鉛直方向の長さが、前記梁端部の前記鉛直方向の長さよりも短く、
    前記梁端部では、前記第2木質板材の側面に前記床が接合されており、
    前記梁中央部では、前記第2木質板材の上端に前記床が接合されている、
    ことを特徴とする木造架構。
  2. 水平方向に間隔を空けて、鉛直方向に沿って立設された一対の木質柱と、
    前記一対の木質柱の間に架け渡された木質梁と、
    前記木質梁に固定された床と、
    を備える木造架構であって、
    前記木質梁のうちの前記水平方向の中央を含む梁中央部は、前記床を下から支持する支持面を有し、
    前記木質梁のうちの前記梁中央部と前記木質柱との間の梁端部は、前記鉛直方向において前記床と重複するオーバーラップ部を有し、
    前記木質梁は、第1木質板材と、前記第1木質板材に積層された第2木質板材とを有し、
    前記第1木質板材は、前記第2木質板材よりも内側に配置されているとともに、前記梁端部の前記鉛直方向の長さが、前記梁中央部の前記鉛直方向の長さ、及び、前記第2木質板材の前記鉛直方向の長さよりも長く、
    前記梁端部では、前記第2木質板材の上端に前記床が接合されて、前記第1木質板材と前記床が前記鉛直方向に重複し、
    前記中央部では、前記第1木質板材及び前記第2木質板材の上端に前記床が接合されている、
    ことを特徴とする木造架構。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の木造架構であって、
    前記梁端部の梁成が前記梁中央部の梁成よりも大きい、
    ことを特徴とする木造架構。
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