以下、本発明を回胴式遊技機に適用した実施形態について、次に掲げる項目に沿って各対応図面を参照しながら説明する。
1.一実施形態の概要(図1)
2.スロットマシンの内部構成)(図2)
3.ゲーム処理
3−1.回胴遊技処理(図3)
3−2.停止処理の詳細
3−2−1.テーブル方式(図4)
3−2−2.コントロール方式(図5)
3−3.判定処理(図6)
4.特典遊技状態移行手段
4−1.ビッグボーナス遊技処理(図7)
4−1−1.累計手段(図7)
4−1−2.終了手段(図6〜図7)
4−2.RB/JAC遊技処理(図8)
4−2−1.累計手段(図8)
4−2−2.終了手段(図6〜図8)
5.演出処理(図9)
6.報知手段(図9)
7.算出手段(図9)
8.その他の実施形態についての言及
(1.一実施形態の概要)
図1は、一実施形態の回胴式遊技機となるスロットマシン1を示している。図1のスロットマシン1は、遊技媒体として例えばメダル、コイン等を用いるタイプのものである。なお、その他にも回胴式遊技機には遊技球を用いるタイプのものもあり、こちらのタイプも実施形態として好適である。また本発明の実施にあたり、いずれのタイプを適用しても本質的な差違は生じない。
図1のスロットマシン1は箱形の筐体2を備え、この筐体2をベースとして遊技場の島設備に複数台が並んだ状態で設置される。通常は台間サンドとしてメダル等の貸出機が設置されており、遊技者は台間サンドに現金やプリペイドカード等を投入してメダル等の貸出を受けることができる。
筐体2は遊技者に相対する前面に前面扉4を有しており、この前面扉4は一側端(この例では左側端)を中心として手前に開くことができる。前面扉4はその中程の位置に平坦な透明板6を有しており、その中央に矩形の表示窓8が形成されている。本実施形態のスロットマシン1は、機械的な図柄表示装置の一例として3つのリール(左リール、中リール、右リール)10a,10b,10cを装備しており、これらリール10a,10b,10cは前面扉4の奥、つまり、筐体2の内部に配置されている。
各リール10a,10b,10cの外周にはそれぞれリール帯が張り巡らされており、その表面に各種の図柄が付されている。図1には一部のものだけが示されているが、図柄には例えば、数字や文字、ベル、スイカ、リンゴ、チェリー等を図案化したもの、あるいは、スロットマシン1の機種を特徴付けるキャラクターや図形、記号等を図案化したもの等が含まれている。
スロットマシン1はこれらリール10a,10b,10cを回転または停止させることで、図柄の表示態様を変動させたり停止させたりすることができる。なお、スロットマシン1の前面からは、表示窓8を透かしてリール10a,10b,10cの一部のみが視認可能であり、その停止時には各リール10a,10b,10cにつき、縦方向に3つの図柄が有効に表示されるものとなっている。
透明板6のうち、表示窓8の両脇にはそれぞれ表示領域12,14が形成されており、これら表示領域12,14には各種の文字情報や図柄情報が所定の配列で付されている。透明板6の背後には図示しないランプユニットが配置されており、表示領域12,14内の情報はランプの光を透過することで点灯表示される。例えば、最初に遊技者がメダル投入口15を通じてメダルを投入すると、その投入枚数に応じてメダルの掛け数、つまりベット数が加算され、これに合わせて左側の表示領域12ではベット数に対応した有効ラインランプが点灯表示される。このとき、スロットマシン1においてメダル受入動作がクレジットモードであれば、最大ベット数(例えば3ベット)を超えて投入されたメダルがクレジットとして貯留され、そのクレジット数は表示部16に数値表示される。
上記のクレジットは、例えば最大で50まで貯留することができ、1回のゲームを終えた後に充分なクレジットの残りがあれば、その分を次回のベットに回すことができる。ベット数の選択はベットボタン18,20,22を操作することで行い、これらベットボタン18,20,22はそれぞれシングルベット(1枚掛け)、2ベット(2枚掛け)、MAXベット(3枚掛け)に対応する。
いずれにしても、遊技者が1ゲームごとのベット数を決め、有効ラインランプが点灯表示された状態で始動レバー24を操作すると、リール10a,10b,10cが回転し始めて図柄が変動する。さらに遊技者が停止ボタン26,28,30を操作すると、右・中・左のそれぞれに対応するリール10a,10b,10cが回転を停止して図柄の変動が停止する。このとき有効化されている入賞ライン上にある図柄の組み合わせから入賞の有無が判断され、入賞があった場合は入賞図柄の種類(例えばボーナス図柄、小役図柄、リプレイ図柄等)に応じて入賞特典が与えられて1回のゲームが終了する。
なお、メダルの払い出しを伴う入賞(例えば小役入賞、ボーナス入賞)があった場合は払出枚数が表示部32に表示され、上記のクレジットモードであれば、払い出されたメダルは表示部16のクレジットに加算して貯留される。このとき払い出されたメダルのうち、最大クレジット数を超えた分のメダルは払出口36を通じて受け皿38に払い出される。また遊技者は、精算ボタン40を操作することでクレジットモードを解除し、メダルの貯留(クレジット)を精算することも可能である。
本実施形態のスロットマシン1は、表示窓8の上方に液晶表示器42を有しており、この液晶表示器42には、遊技の進行に伴う演出のための映像や各種ボーナスゲームでの獲得メダル枚数等が表示されるものとなっている。また、払出口36の左右には2個のスピーカ44が設けられており、これらスピーカ44からは遊技の進行に伴う効果音やBGM、音声等が出力される。その他、前面扉4には各所にランプ45,46,48が配置されており、これらランプ45,46,48は遊技状態に応じた発光装飾による演出を実施することができる。
(2.スロットマシンの内部構成)
図2は、スロットマシン1に装備されている各種の機構要素や電子機器類、操作部材等の構成を概略的に示している。スロットマシン1はその遊技の進行を統括的に制御するためのメイン制御基板50を有しており、このメイン制御基板50にはCPUをはじめROM、RAM、インタフェース等(全ては図示されていない)が実装されている。
上述したベットボタン18,20,22や始動レバー24、停止ボタン26,28,30、精算ボタン40等はいずれもメイン制御基板50に接続されており、これら操作ボタン類は図示しないセンサを用いて遊技者による操作を検出し、その操作信号をメイン制御基板50に出力することができる。
また筐体2にはメイン制御基板50とともにその他の機器類が収容されており、これら機器類からメイン制御基板50に各種の信号が入力されている。機器類には、上記3つのリール10a〜10cを擁するリール装置10のほか、メダルセレクタ52やホッパ装置54等がある。
リール装置10は各リール10a,10b,10cの回転に関する基準位置を検出するための位置センサ(図示していない)を有しており、これら位置センサからの検出信号(インデックス信号)がメイン制御基板50に入力されている。またメダルセレクタ52はメダル投入口15から投入されたメダルを1枚ずつ検出し、その検出信号(投入メダル信号)をメイン制御基板50に出力する。ホッパ装置54は、払い出されたメダルを1枚ずつ検出する払出センサ(図示していない)を有しており、この払出センサからメダル1枚ごとの払出メダル信号がメイン制御基板50に入力されている。
一方、メイン制御基板50からは、リール装置10やホッパ装置54に対して制御信号が出力される。すなわち、リール装置10は各リール10a,10b,10cを回転させるためのステッピングモータ(図示していない)を内蔵しており、これらステッピングモータの起動および停止を制御するための駆動パルス信号がメイン制御基板50から出力される。またホッパ装置54には、入賞した図柄の種類に応じてメイン制御基板50から払出コマンドが入力され、この払出コマンドに基づいてホッパ装置54はメダルの払い出し動作を行う。
スロットマシン1は、メイン制御基板50の他にサブ制御基板56を備えており、このサブ制御基板56にはCPUやROM、RAM、インタフェース、VDP、音源IC、オーディオアンプ等(全ては図示されていない)が実装されている。サブ制御基板56はメイン制御基板50から各種の指令信号を受け、液晶表示器42や表示部16,32,34、スピーカ44の作動を制御するほか、ランプ45,46,48の点灯または点滅を制御している。
さらに、メイン制御基板50には外部端子基板58が接続されており、スロットマシン1はこの外部端子基板58を介して遊技場のホールコンピュータ60に接続されている。外部端子基板58はメイン制御基板50から送信される各種信号(投入メダル信号や払出メダル信号、遊技ステータス等)をホールコンピュータ60に中継している。
その他、筐体2の内部には電源ユニット62が収容されており、この電源ユニット62は外部電源から電力を取り込んでスロットマシン1の作動に必要な電力を生成する。ここで生成された電力は、電源ユニット62から各ユニットに供給されている。
また電源ユニット62には、電源スイッチ64や設定キースイッチ66、リセットスイッチ68等が付属している。これらスイッチ類はいずれも筐体2の外側に露出しておらず、その前面扉4を開くことで始めて操作可能となる。このうち電源スイッチ64は、スロットマシン1への電力供給をON−OFFするためのものであり、設定キースイッチ66はスロットマシン1の設定(例えば設定1〜6)を変更するためのものである。またリセットスイッチ68はスロットマシン1で発生したエラーを解除するためのものであり、さらには設定キースイッチ66とともに設定を変更する際にも操作される。
(3.ゲーム処理)
次に、スロットマシン1におけるゲーム処理の流れについて説明する。以下のゲーム処理は、メイン制御基板50にて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。
(3−1.回胴遊技処理)
図3は、スロットマシン1における1ゲーム(回胴遊技)の処理手順を一通り示している。この処理手順において、先ずメイン制御基板50のCPU(以下、「メインCPU」と呼称する。)は始動処理(ステップS10)を実行する。この始動処理はリール10a,10b,10cの回転を開始させるための処理であり、具体的にはメダルの投入やベットボタン18,20,22の操作を受け付けた後、始動レバー24の操作とともに乱数を抽出して抽選を実施する。このとき抽出した乱数にしたがって、メインCPUはビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)、リプレイ、小役または特別小役等の当選フラグをONにするとともに、当選フラグに対応するコマンドをサブ制御基板56に送信する。なお、サブ制御基板56では受信した当選フラグコマンドにしたがって現在の遊技ステータス(通常ゲーム中、ビッグボーナス中、レギュラーボーナス中等)を判別し、それに合わせて所定の演出を行う。ここで行われる演出としては、例えば効果音の生成・出力や発光装飾の実施、演出画像の出力等が挙げられる。
さらにメインCPUは、ウェイトタイマ(例えば前回の始動から4.1秒をカウントするタイマ)のタイムアップを確認すると始動レバー24の操作を実質的に受け付け、リール装置10を起動してリール10a〜10cを全て回転させる。またこのとき、同時にメインCPUは次回のウェイトタイマをリスタートさせる。
以上の始動処理を終えると、次にメインCPUは停止処理(ステップS20)に進む。この停止処理は、各リール10a〜10cの回転を停止させるとともにその停止位置を制御するものであり、これは通常、「リール制御」と称される処理に該当する。リール制御を用いた停止処理には、例えばテーブル方式とコントロール方式の2つの方式があり、ここではどちらを用いる態様であってもよい。なお、リール制御を用いた停止処理については公知のものを適用可能であるが、その具体的な内容についてはさらに後述する。
リール制御によって停止処理を終えると、次にメインCPUは判定処理(ステップS30)を実行する。この判定処理は全リール10a,10b,10cの停止時に表示された図柄の組み合わせ(出目)から入賞の有無を判断し、入賞があった場合はそれに応じた遊技結果を提供するものである。遊技結果のうち主な入賞特典はメダルの払い出しであるが、さらには入賞図柄(ビッグボーナス図柄、レギュラーボーナス図柄、小役図柄、リプレイ図柄等)の種類に応じて各種の入賞特典が与えられる。なお判定処理の具体的な内容については停止処理の次に追って説明する。
以上の始動処理、停止処理および判定処理(ステップS10〜S30)が一通り実行されるとスロットマシン1において1回のゲームが終了となり、メインCPUはまた次回のゲーム処理を繰り返し実行する。
(3−2.停止処理の詳細)
次に、上記のゲーム処理中に行われるリール停止処理の内容について、2つの方式を挙げて説明する。いずれの方式も公知のものを適用できるため、ここでは処理の流れを概略的に説明する。
(3−2−1.テーブル方式)
図4は、テーブル方式によるリール停止処理の内容を示している。ここでは先ず、メインCPUはそのときONになっている入賞フラグにしたがってリール制御テーブルを選択する(ステップS201)。この場合、複数のリール10a,10b,10cが回転中であるため、メインCPUは各リール10a,10b,10cがいずれも最初に停止されるものと仮定してリール制御テーブルを選択する。なお、リール制御テーブルは予め全ての入賞パターンについて用意されており、これらは読み出し専用のテーブルデータとしてメイン制御基板50のROMに格納されている。
リール制御テーブルを選択すると、メインCPUは停止ボタン26,28,30が押されるまで待ち受け状態となる(ステップS202)。遊技者の操作によって左・中・右のいずれかの停止ボタン26,28,30が押されると、次にメインCPUはそれに対応するリール10,12,14をリール制御テーブルの停止可能位置で停止させる(ステップS203)。
ここでリール制御テーブルの停止可能位置は、入賞図柄であればこれを可能な限り入賞ライン上に引き込み、逆に入賞図柄でないものは必ず入賞ラインからはじき出そうとする考え方に基づいて決定されており、通常は停止ボタンを押してから4図柄以内で停止するように各図柄の停止可能位置が設定されている。
ステップS203でいずれかのリール10a,10b,10cを停止させると、メインCPUは停止させたリール10a,10b,10cの出目を表す停止情報コマンド(第1〜第3停止情報コマンド)をサブ制御基板56に送信する。
次にメインCPUはONになっている入賞フラグと既に停止しているリール10a,10b,10cの出目(表示態様)との関係に基づいてリール制御テーブルを再選択する(ステップS204)。このとき未だ複数のリールが回転中であれば、同様に各リール(10a,10b,10c)が最初に停止されるものと仮定してリール制御テーブルが選択される。
メインCPUは、再度停止ボタン26,28,30が押されたか否かを判断し(ステップS205)、次の停止ボタン26,28,30が押されるまでここに待機する(No)。同様に、左・中・右のいずれかの停止ボタン26,28,30が押されると(Yes)、次にメインCPUはそれに対応するリール10a,10b,10cをリール制御テーブルの停止可能位置で停止させる(ステップS206)。
この時点で全てのリール10a,10b,10cが停止していなければ(ステップS207=No)、メインCPUはステップS204に戻って次のリール制御テーブルを再選択し、さらに停止ボタン26,28,30が押されると、それに対応するリール10a,10b,10cを停止可能位置で停止させる(ステップS206)。そして全てのリール10a,10b,10cが停止すると(ステップS207=Yes)、ここでメインCPUはテーブル方式リール停止処理を終了する。
(3−2−2.コントロール方式)
以上がテーブル方式によるリール停止処理の一例である。これとは別にコントロール方式によるリール停止処理は、例えば図5に示される一例により実行することができる。
この方式では先ず、リール10a,10b,10cの回転中にメインCPUは停止ボタン26,28,30が押されるまで待機し(ステップS211)、いずれかの停止ボタン26,28,30が押されると、次に入賞フラグがONになっているか否かを判断する(ステップS212)。このとき、いずれの入賞フラグもONになっていなければ(No)、メインCPUは全ての入賞を回避する態様で図柄が表示されるようにリール10a,10b,10cを停止させる(ステップS216)。
一方、何らかの入賞フラグがONになっている場合(ステップS212=Yes)、次にメインCPUは、有効な入賞ライン上に入賞図柄を表示させる態様でリール10a,10b,10cが停止可能か否かを判断する(ステップS213)。この判断は、メインCPUからリール装置10の各ステッピングモータに出力した駆動パルスとリール装置10から受信したインデックス信号とを用いて行うことができる。具体的には、先ずメインCPUは直近のインデックス信号が入力された時点から停止ボタンが押されるまでの間に出力した駆動パルス信号のパルス数を求める。そしてメインCPUは、求めたパルス数から停止ボタンが押された時点での各リール10a,10b,10cの回転角度を判断し、さらに、この回転角度から現時点で表示窓8内に表示されている3つの図柄を特定する。そして、特定した図柄よりも回転方向でみて後方に表示される所定数の図柄(この例では4図柄)中に入賞図柄が含まれているか否かを判断する。その結果、入賞図柄が含まれる場合には入賞図柄の停止表示が可能であると判断し、含まれない場合には停止表示が不可能であると判断する。
入賞図柄の停止表示が可能でなければ(No)、メインCPUはステップS216に進んで全ての入賞を回避するようにリール10a,10b,10cを停止させる。一方、入賞図柄の停止表示が可能であれば(Yes)、さらに入賞フラグがOFFである図柄(入賞図柄でないもの)で入賞の可能性があるか否かを判断する(ステップS214)。この可能性があれば(Yes)、同様にメインCPUはステップS216に進んで入賞を回避するようにリール10a,10b,10cを停止させる。これに対し、入賞フラグがOFFの図柄で入賞する可能性がなければ(No)、メインCPUは入賞図柄が有効な入賞ライン上に停止する態様でリール10a,10b,10cを停止させる(ステップS215)。いずれかのリール10a,10b,10cを停止させると、メインCPUは停止させたリール10a,10b,10cの出目を表す停止情報コマンド(第1〜第3停止情報コマンド)をサブ制御基板56に送信する。
メインCPUは全てのリール10a,10b,10cが停止するまでステップS211〜ステップS217を繰り返し(ステップS217=No)、最終的に全てのリール10a,10b,10cが停止すると(Yes)、その時点でコントロール方式リール停止処理を終了する。
以上がコントロール方式によるリール停止処理の手順である。メインCPUはコントロール方式またはテーブル方式のいずれのリール停止処理を実行してもよく、どの方式を採用するかは制御プログラムを構築するにあたって適宜決定すればよい。
(3−3.判定処理)
図6は、判定処理の一例を示している。上記いずれかのリール停止処理によって全てのリール10a,10b,10cが停止すると、メインCPUはそのとき表示されている出目(図柄表示態様)をサブ制御基板56に送信する(ステップS301)。
次にメインCPUは、入賞図柄がビッグボーナス図柄であるか(ステップS302)、レギュラーボーナス図柄であるか(ステップS303)、小役図柄であるか(ステップS304)、リプレイ図柄であるか(ステップS305)をそれぞれ判断する。そして、そのときの入賞図柄がビッグボーナス、レギュラーボーナス、小役のいずれかであると判断できる場合(Yes)、メインCPUは各入賞図柄に対応した枚数のメダル払い出しをホッパ装置54に指示するとともに、払出し音コマンドをサブ制御基板56に送信する(ステップS306,S307,S308)。
さらに、入賞図柄がビッグボーナスであった場合(ステップS303またはS304=Yes)、メインCPUはそれぞれビッグボーナス遊技処理(ステップS309)、レギュラーボーナス/JACゲーム遊技処理(ステップS310)を実行し、リプレイ図柄であった場合(ステップS305=Yes)はリプレイ処理(ステップS311)を実行する。
以上の処理を一通り終えると、メインCPUは小役またはリプレイの入賞フラグをOFFにしてこの処理を終了する(ステップS312)。また、いずれの入賞図柄も実現されていない場合(ステップS305=No)は、単に小役またはリプレイの入賞フラグをOFFにして同じく判定処理を終了する。
一方、ビッグボーナス遊技処理(ステップS309)またはレギュラーボーナス/JACゲーム遊技処理(ステップS310)に進んだ場合は、これら各処理中において入賞フラグがOFFにされるため、ここでは特にメインCPUはフラグのOFFを行わない。
(4.特典遊技状態移行手段)
スロットマシン1において、ビッグボーナス図柄での入賞やレギュラーボーナス図柄での入賞があると、次回のゲームからそれぞれ「ビッグボーナスゲーム」、「レギュラーボーナスゲーム」と称する特典遊技状態に移行する。これらビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームには複数回のゲーム機会が含まれており、この間に集中して入賞の可能性があるため、遊技者にとっては通常よりも有利な状態であるといえる。
また、ビッグボーナスゲームとレギュラーボーナスゲームとでは、前者の方がより多くのゲーム機会を含むものであり、本実施形態のスロットマシン1では、1回のビッグボーナスゲーム中に最大で所定回数(例えば30回)の小役ゲームを行う機会と、最大で規定回数(例えば3回)のJACゲーム(レギュラーボーナスゲーム)を行う機会とが含まれる仕様となっている。このためスロットマシン1における遊技者の興味は、できるだけ多くのビッグボーナスゲームを引き当て、それだけ多くの出玉を得ることにあるといえる。以下に、ビッグボーナスゲーム中の処理について順を追って説明する。
(4−1.ビッグボーナス遊技処理)
図7は、ビッグボーナス遊技処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、メインCPUは初期化処理を行うとともに、小役ゲーム用に乱数抽選の当り値テーブルを変更する(ステップS401)。ここで変更された当り値テーブルは通常よりも小役の当り値を多く保有しており、それだけ入賞確率が高い状態にあるといえる。
次にメインCPUはビッグボーナス入賞フラグをOFFにし(ステップS402)、続いてリール装置10の始動処理(ステップS403)および停止処理(ステップS404)を実行する。これら始動処理および停止処理の内容は既に説明したものと同じである。
停止処理によって全リール10a,10b,10cが停止すると、メインCPUはそのときの出目(図柄表示態様)をサブ制御基板56に送信し(ステップS405)、次に小役ゲームカウンタを1つだけカウントアップする(ステップS406)。
次にメインCPUは、全リール10a,10b,10c停止時の出目からJAC図柄で入賞したか否かを判断する(ステップS407)。ここでのJAC図柄には、例えば通常時にリプレイ図柄として用いられているものを兼用することができるが、別に専用のJAC図柄が設けられている態様であってもよい。
停止時の出目がJAC図柄でなければ(ステップS407=No)、メインCPUは小役図柄で入賞したか否かを判断する(ステップS412)。その結果、小役図柄での入賞もなかった場合(No)はステップS415に進んで当選フラグをOFFにする。この場合は、単にフラグがONになっていなかったか、あるいはフラグがONになっていても遊技者が図柄を揃えられずに入賞を取りこぼしたか、あるいは遊技者が積極的に入賞を回避させたかのいずれかであると考えられる。
これに対し、ステップS407またはステップS412の判断において、それぞれJAC図柄または小役図柄で入賞があったと判断できる場合(Yes)、メインCPUは図柄に対応した枚数のメダル払い出しをホッパ装置54に指示するとともに、払出し音コマンドをサブ制御基板56に送信する(ステップS409,S413)。
(4−1−1.累計手段)
またメインCPUは払い出しを指示すると、その枚数分だけ払出カウンタをカウントアップする(ステップS409,S414)。この払出カウンタには、ビッグボーナスゲーム中に払い出されたメダルの全枚数が累計される。
なお、ビッグボーナスゲーム中にJAC図柄で入賞すると(ステップS407=Yes)、いわゆる「JACゲーム」と称されるゲーム機会が遊技者に与えられる。JACゲームの内容は上記のレギュラーボーナスゲームと同じであるため、この場合、メインCPUはステップS409に続いてRB/JACゲーム遊技処理を実行する(ステップS410)。
RB/JACゲーム遊技処理の内容についてはさらに別図を参照して後述するが、メインCPUはRB/JACゲーム遊技処理を1回終えると、図7のビッグボーナス遊技処理に復帰してJACゲームカウンタをカウントアップする(ステップS411)。
JAC図柄または小役図柄での入賞があった場合も同様に、それぞれステップS411またはステップS414に続いてメインCPUはステップS415を実行し、そこで当選フラグをOFFにする。続いてメインCPUは、ビッグボーナスゲームを終了すべきか否かの判定を行う(ステップS416)。
(4−1−2.終了手段)
ステップS416での判定は、例えば以下の条件(1)〜(3)のいずれかが満たされた場合に肯定される。
(1)ステップS406で、小役ゲームカウンタのカウント数が30回に達したこと。
(2)ステップS411で、JACゲームカウンタのカウント数が3回に達したこと。
(3)ステップS409またはステップS411で、払出カウンタのカウント数(累計数)が所定の上限数を超えたこと。なお、この上限数は465枚を超えない枚数(例えば400枚)として予め決められている。
上記(1)〜(3)の条件は、いずれもビッグボーナスゲームを終了させるための条件であるが、このうち(3)の条件は、ビッグボーナスゲーム中に遊技者が獲得できるメダル枚数に上限を設定する性質のものである。このため本実施形態のスロットマシン1では、ビッグボーナスゲーム等の特典遊技においてメダルの払い出しが上限数を超えると特典遊技が強制的に終了となり、しかも、1回の特典遊技において465枚を超えるメダルの払い出しを受けることはできない遊技仕様となっている。
ステップS416の終了判定において上記(1)〜(3)のいずれの条件も満たされていない間は(No)、メインCPUはステップS403に戻ってビッグボーナスゲームを継続する。この場合、次回の始動処理(ステップS403)および停止処理(ステップS404)の後に小役ゲームカウンタが1つカウントアップされ(ステップS405)、また、そのときJAC図柄または小役図柄での入賞があれば、それぞれの払出枚数だけ払出カウンタがカウントアップされる(ステップS409,S414)。メインCPUは、以上のステップS403〜ステップS416を繰り返しながらビッグボーナスゲームを継続する。
この後、上記(1)〜(3)のいずれかの条件が満たされると、メインCPUはステップS416で終了判定を肯定し(Yes)、ビッグボーナスゲームの終了処理を行うとともに当り値テーブルを元に戻す(ステップS417)。これにより、メインCPUは図7のビッグボーナス遊技処理を抜けて上記の判定処理(図6)に復帰する。
(4−2.RB/JAC遊技処理)
図8は、RB/JAC遊技処理の内容を具体的に示している。上記のように、ビッグボーナスゲーム中にJAC図柄での入賞があった場合、メインCPUは図8のRB/JAC遊技処理を実行する。JACゲームは例えば、規定図柄での入賞が可能となる一連のゲーム群(例えば12ゲーム実施または8ゲーム入賞)からなるゲーム機会を遊技者に与えるものであり、上記のようにビッグボーナスゲーム中は最大で3回のJACゲーム機会が遊技者に与えられる。
ここでは先ず、メインCPUは初期化処理を行うとともに、RB/JACゲーム用に乱数抽選の当り値テーブルを変更する(ステップS501)。ここで変更された当り値テーブルは通常よりもJAC図柄の当り値を多く保有しており、それだけ入賞確率が高い状態にあるといえる。
次にメインCPUは、リール装置10の始動処理(ステップS502)および停止処理(ステップS503)を実行する。これら始動処理および停止処理の内容は既に説明したものと同じである。
停止処理によって全リール10a,10b,10cが停止すると、メインCPUはそのときの出目(図柄表示態様)をサブ制御基板56に送信し(ステップS504)、次にRB/JACゲームカウンタを1つだけカウントアップする(ステップS505)。
次にメインCPUは、全リール10a,10b,10c停止時の出目が規定の入賞図柄であるか否かを判断する(ステップS506)。なお、ここでの入賞図柄は通常、JAC図柄(例えばリプレイ−リプレイ−リプレイ)と同じであることが多いが、別の入賞図柄(例えばBAR−リプレイ−リプレイ等)が設けられている態様であってもよい。
停止時の出目が入賞図柄でなければ(ステップS506=No)、メインCPUはステップS510に進んで当選フラグをOFFにする。この場合は、単にフラグがONになっていなかったか、あるいはフラグがONになっていても遊技者が図柄を揃えられずに入賞を取りこぼしたかのいずれかであると考えられる。
これに対し、ステップS506の判断において入賞図柄であると判断できる場合(Yes)、メインCPUは規定枚数(例えば12枚)のメダル払い出しをホッパ装置54に指示するとともに、払出し音コマンドをサブ制御基板56に送信する(ステップS508)。
(4−2−1.累計手段)
またメインCPUは払い出しを指示すると、その枚数分だけ払出カウンタをカウントアップする(ステップS509)。このとき対象となる払出カウンタは、上記のビッグボーナス遊技処理と共通のものであり、それゆえ既に払出済みの枚数があれば、それに加算して払出枚数がカウントされる。払出枚数をカウントすると、これに続いてメインCPUはステップS510を実行し、そこで当選フラグをOFFにする。
(4−2−2.終了手段)
次にメインCPUはステップS511に進み、ここで終了判定を行う。ここで行われる判定には2通りの意義があり、1つには1回分のJACゲーム(レギュラーボーナスゲーム)を終了するべきか否かであり、もう1つにはビッグボーナスゲームを終了するべきか否かである。
先ず前者の意義について判定を行う場合、JACゲーム中の入賞が未だ一定回数(例えば8回)に達していなければ、メインCPUは終了判定を否定(No)してステップS502に戻り、JACゲームを続行する。この後、JACゲーム中の入賞が一定回数(例えば8回)に達すると、メインCPUはそこで1回のJACゲーム(レギュラーボーナスゲーム)を終了すべきものと判定する(Yes)。この場合、メインCPUはステップS512に進んでJACゲームの終了処理を行い、当り値テーブルを変更前の状態(小役ゲーム用)に戻して図8のRB/JAC遊技処理を抜け、ビッグボーナス遊技処理(図7)に復帰する。
これに対し、後者の意義について判定を行う場合、メインCPUは上記(1)〜(3)の条件が満たされると、そこでメインCPUはビッグボーナスゲームそのものを終了すべきものと判定する。
純粋なレギュラーボーナスゲーム中(通常ゲーム状態からレギュラーボーナスゲームに移行した場合)と異なり、ビッグボーナスゲーム中にRB/JAC遊技処理が行われる場合はステップS511において後者の判定が優先される。したがって、この段階でJACゲームカウンタのカウント数が3回に達するか、あるいは、払出カウンタのカウント数(累計)が所定の上限数を超えるかのいずれかの場合、上記(2)または(3)の条件が満たされるので、メインCPUはビッグボーナスゲームを終了するべきものと判定する。またこの場合、メインCPUはステップS512に進んでビッグボーナスゲームの終了処理を行い、当り値テーブルを元に戻して図8のRB/JAC遊技処理を抜け、最初の判定処理(図6)に復帰する。
上記のように、ビッグボーナスゲーム中はステップS511の終了判定に関して優先順位が定められていることから、例えばJACゲーム中に未だ入賞回数の残りがあったとしても、払出カウンタの累計数が上限数を超えると、そこでビッグボーナスゲームが強制終了されることになる。このため遊技者にしてみると、経験的に未だ残り入賞回数があるものと思いこんでいたところ、残り入賞回数を放棄してビッグボーナスゲームを終了させられたかのような疑義を生じかねない。
そこで本実施形態では、ビッグボーナスゲーム中に遊技者に利便な情報を提供するため、サブ制御基板56において以下の演出処理を実行するものとしている。
(5.演出処理)
図9は、サブ制御基板56のCPU(以下、「サブCPU」と呼称する。)により実行される演出処理の一例を示している。
スロットマシン1に電源が投入されると、先ずサブCPUは初期化処理を行う(ステップS600)。次にサブCPUは、メイン制御基板50からメダル投入コマンドが送信されるのを待ち受けておき、実際にメダル投入コマンドを受信すると、これに応じて投入音やベット音等を出力させる演出を行う(ステップS601)。またこれに合わせて、サブCPUはメダル投入枚数をカウントする。
次にサブCPUは、当選フラグコマンドを待ち受ける(ステップS602)。当選フラグコマンドは、始動レバー24の操作を契機としてメイン制御基板50から送信される。
次にサブCPUは、現在の遊技ステータスを判断し(ステップS603)、遊技ステータスがビッグボーナスゲームまたはレギュラーボーナスゲームでなければ(No)、ステップS604に進んで始動演出を行う。
始動演出を行うと、続いてサブCPUは各リール10a,10b,10cの停止情報コマンドを待ち受ける(ステップS605)。停止ボタン26,28,30が1〜2回目まで順番に操作されると、メイン制御基板50から第1停止情報コマンドおよび第2停止情報コマンドが順次送信される。これを受けてサブCPUは、それぞれ当選フラグと第1,第2停止情報に応じた演出を行う(ステップS606,S606)。
さらに3回目の停止操作で第3停止情報コマンドを受信すると、サブCPUは入賞役に応じて演出を行う(ステップS607)。このとき例えば、入賞役がビッグボーナス図柄であると、ボーナスインに相応しいBGMや効果音が出力され、また液晶表示器42には演出的な映像が表示される。
またこのとき、入賞判定の結果に応じてメイン制御基板50から払出コマンドが送信されてくるので、これを受信するとサブCPUは払出し音出力による演出を行うとともに、払出枚数をカウントする(ステップS608)。さらにサブCPUはメイン制御基板50から送信される遊技ステータスコマンドを待ち受け、受信したコマンドから現在の遊技ステータスを吟味する。なお遊技ステータスは、例えば「ボーナスゲーム突入」の他に「ボーナスゲーム終了」、「はずれ」のいずれかとなる。
(6.報知手段)
以下の説明では、それまで通常ゲーム状態であったところから、ボーナス入賞によりビッグボーナスゲームに移行した場合を想定する。この場合、上記のステップS608にて遊技ステータスが「ボーナスゲーム突入」となる。この場合、サブCPUはビッグボーナスゲームに移行してから1回目のゲーム残回数を表示させる処理を行う(ステップS609)。
ゲーム残回数は、上記の表示部34にて数値表示される。通常、ビッグボーナスゲームに移行した1回目(ボーナス突入時)には、ゲーム残回数として例えば「30」が数値表示される。なお既に述べたように、ここで表示されるゲーム残回数はビッグボーナスゲーム中に実行可能となる小役ゲームの最大回数である。
以上の処理を終えると、サブCPUはステップS601に戻ってメダル投入コマンドの受信待ちと受信による演出を行い、また始動レバー24の操作による当選フラグコマンドの受信待ちを行う(ステップS602)。
次にサブCPUがステップS603に進むと、遊技ステータスはビッグボーナスゲームであるので(Yes)、サブCPUはステップS610に進んでボーナスゲーム用の始動演出を行う。
この後、サブCPUは停止情報コマンド待ちの状態となり、3つのリール10a,10b,10cが順番に停止されると(停止順は不同である)、サブCPUは第1〜第3停止情報コマンドを受け取る度にボーナス演出を実行する(ステップS611〜S613)。
ビッグボーナスゲーム中にも同様に、サブCPUは入賞による払出コマンドおよび遊技ステータスコマンドを待ち受け、払出コマンドを受信した場合は払出し音による演出を指示する(ステップS614)。
(7.算出手段)
サブCPUは上記のステップS614で払出コマンドを受信すると、その払出枚数に応じて払出カウンタをカウントアップする(ステップS615)。なお、この処理はメインCPUで行われている処理(図7中のステップS409,S414、図8中のステップS509)と同じ内容であり、払出カウンタの累計数はメインCPUと相互に一致している。
次にサブCPUは、ビッグボーナスゲーム中のゲーム残回数を計算により求め、その結果を表示部34にて表示する(ステップS616)。
ここでゲーム残回数は、例えば次の手法により算出される。すなわち、本実施形態のスロットマシン1において、ビッグボーナスゲームの終了条件に用いられるメダル払出の上限数は400枚であることから、この上限数から逆算してJACゲームおよび小役ゲームのゲーム残回数が算出される。
一例として、ビッグボーナスゲーム中に3回目のJACインまで進んだ場合を想定する。このとき既に払出し済みのメダル枚数が350枚であり、JACゲーム中に1回の入賞で12枚のメダル払出が受けられるとすると、3回目のJACゲーム中には残り5回まで入賞が可能となる。なぜなら、4回目の入賞があった時点でメダル払出の累計数は398枚であり、続けて5回目の入賞があると累計数が410枚となり、そこで上限数を超えるためである(なお、この場合であっても累計数は最大で465枚を超えることはない。)。
この場合、サブCPUは逆算の結果からJACゲーム残回数として例えば「1−5」を表示部34にて数値表示させる。この表示の意味は、「JACゲーム機会が残り1回(今回限り)であり、かつ、JACゲーム中の入賞回数は残り5回」である。
あるいは別の例として、2回目のJACゲームが終了した時点で既に小役ゲームを相当回数消化している場合を想定する。このとき既に払出済みのメダル枚数が372枚であり、小役入賞で10枚のメダル払出が受けられるとすると、ビッグボーナスゲームの小役ゲーム残回数は3回となる。
このように、ビッグボーナスゲーム中のメダル払出の上限数からゲーム残回数を逆算して表示することにより、遊技者には正確に情報が提供されるため、残り入賞回数を放棄してビッグボーナスゲームを終了させられたかのような疑念を抱かせることはない。
(8.その他の実施形態についての言及)
以上は一実施形態についての説明であるが、本発明の実施の形態がこれに制約されることはない。以下に、その他の実施形態についていくつか例を挙げて言及する。
(1)一実施形態では、メダル1枚をそのまま掛け数の1単位(遊技価値)として扱っているが、遊技球を用いてスロットマシン遊技を行う機種の場合、例えば遊技球5個分を掛け数の1単位として扱うことができる。またこの場合、上記の上限数やこれを用いたゲーム残回数の逆算については、メダル1枚を遊技球5個分として考えることができる。
(2)一実施形態で用いている「ビッグボーナスゲーム」や「JACゲーム」等の呼称はあくまで一例であり、遊技機の機種や仕様に合わせて呼称を変更することは当然可能である。また、これら特典ゲームに含まれるゲーム機会(小役ゲーム回数、JACゲーム回数)は一律ではなく、個別に変更が可能である。
(3)一実施形態では、図9のステップS615においてサブ制御基板56に独自の払出カウンタを設けているが、サブ制御基板56には払出カウンタを設けずに、メイン制御基板50からサブ制御基板56に払出カウンタの累計数が送信される態様であってもよい。
(4)一実施形態では、いずれもビッグボーナス図柄での入賞によって払い出されたメダル枚数を払出カウンタには加算していないが、ボーナス入賞時の払い出し分もビッグボーナスゲーム中の獲得数に含まれるとする考え方をとる場合、その分を払出カウンタの初期値に繰り入れておくことができる。
(5)ゲーム残回数を遊技者に報知する機能は、表示部34による数値表示だけでなく、液晶表示器42による数値表示、スピーカ44による音声ガイダンス等によって実現される態様であってもよい。
(6)その他、一実施形態ではリール装置10を用いた図柄表示装置を一例として挙げているが、リール装置10に代えてドラムや回転ディスク、無端状の図柄ベルト等の各種の可動体を用いることもできる。また、図示とともに挙げた図柄の種類やその配列パターンはいずれも例示であり、スロットマシン1の機種に応じて図柄のデザインや配列を変更することはもとより可能である。