JP2022136640A - 外装部材、及び外装部材付ワイヤーハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】容易にワイヤーハーネスに外装できる外装部材及び外装部材付ワイヤーハーネスを提供すること。【解決手段】このように外装部材20は、長手方向Lに沿ってワイヤーハーネス10の少なくとも一部に外装する外装体30と、幅方向Wに外装体30から延出され、ワイヤーハーネス10の外側に巻き回す帯状のバンド体40とを有し、外装体30及びバンド体40はシート材70によって構成され、外装体30に、ワイヤーハーネス10の外側に巻き回したバンド体40を固定するバンド固定部33が設けられた。【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーハーネスに外装する外装部材及び外装部材が外装された外装部材付ワイヤーハーネスに関する。
例えば、ワイヤーハーネスは、車両に搭載される電気機器類の種類や、電源を供給するバッテリーとの位置関係などを考慮して車両に配索されている。このワイヤーハーネスは、周辺に配置された他の部材との干渉を防止するために、例えば、ワイヤーハーネスを収納する開口を有するベース体と、開口を覆うカバーとで構成された外装部材に収納することがある(特許文献1参照)。
近年、操作性や安全性の向上を目的とした電気機器類の増加に伴い、ワイヤーハーネスの配索経路も複雑になっている。そのため、ワイヤーハーネスの配索箇所に応じて、容易にワイヤーハーネスに外装できる外装部材が求められている。
この発明は、容易にワイヤーハーネスに外装できる外装部材及び外装部材付ワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
この発明は、長手方向に沿ってワイヤーハーネスの少なくとも一部に外装する外装体と、前記長手方向に交差する交差方向に該外装体から延出され、前記ワイヤーハーネスの外側に巻き回す帯状のバンド体とを有し、前記外装体及び前記バンド体は樹脂製シート材によって構成され、前記外装体に、前記ワイヤーハーネスの外側に巻き回した前記バンド体を固定するバンド固定部が設けられた外装部材である。
またこの発明は、上述の外装部材と、前記ワイヤーハーネスとが備えられ、前記長手方向に沿う前記外装体によって前記ワイヤーハーネスの少なくとも一部を外装するとともに、前記バンド体を前記ワイヤーハーネスの外側に巻き回して前記バンド固定部で固定した外装部材付ワイヤーハーネスである。
前記樹脂製シート材は、折り曲げが可能であれば、特に限定されず、熱可塑性樹脂製シート材及び熱硬化性樹脂製シート材のいずれも含まれる。また、前記樹脂製シート材として、発泡状又は多孔質形状に成型された合成樹脂発泡体で構成された合成樹脂発泡シート材であることが好ましい。これにより、可撓性及び緩衝性に優れた前記ハーネス取付け部材とすることができ、装着性や加工性をより向上することができる。
前記バンド固定部は、バンド体を外装体に係止する構成や、バンド体を外装体に圧入するなどして嵌合する構成などを含む。
前記バンド固定部は、バンド体を外装体に係止する構成や、バンド体を外装体に圧入するなどして嵌合する構成などを含む。
前記バンド体は、前記外装体とともに一枚の樹脂製シート材から一体として切り抜かれ、前記外装体と一体構成された場合や、別体で構成された前記外装体に対して溶着や接着などで固定し、一体に構成された場合を含む。
なお、前記バンド体は、単数又は複数設けられていてよい。
なお、前記バンド体は、単数又は複数設けられていてよい。
この発明によると、ワイヤーハーネスを配置する外装体及びワイヤーハーネスの外周面に巻き回すバンド体が可撓性を有する樹脂製シートで構成されている。このため、バンド体をワイヤーハーネスに巻き回してバンド固定部に固定する場合に、外装体及びバンド体が適宜変形し、容易にバンド体を外装体に固定できる。したがって、外装部材をワイヤーハーネスに組み付ける組み付け作業の作業性を向上でき、容易にワイヤーハーネスに外装部材を外装できる。
また、外装体及びバンド体を構成する樹脂製シートは、樹脂成型されるプロテクタなどに比べて加工性に優れているとともに、軽量であるため、生産性を向上させつつ、ワイヤーハーネスに外装部材を外装させた外装部材付ワイヤーハーネスや外装部材の軽量化を図ることができる。
この発明の態様として、前記バンド体の先端側に、前記帯状の幅方向に突出する係止部が設けられ、前記バンド固定部は、挿通された前記バンド体の前記係止部が係止する被係止部であってもよい。
この発明によると、前記バンド体の先端側において前記帯状の幅方向に突出させた係止部を、外装体に設けた被係止部に係止するといった簡易な構成で、バンド体を被係止部に係止固定できる。したがって、簡易な構成で容易にワイヤーハーネスを外装部材に外装できる。
この発明によると、前記バンド体の先端側において前記帯状の幅方向に突出させた係止部を、外装体に設けた被係止部に係止するといった簡易な構成で、バンド体を被係止部に係止固定できる。したがって、簡易な構成で容易にワイヤーハーネスを外装部材に外装できる。
またこの発明の態様として、前記係止部は、前記バンド体の基端側から先端側に向かって徐々に幅狭になる先細り形状で形成されてもよい。
この発明により、先細り形状で形成された係止部を被係止部に挿通する場合に、係止部を被係止部に案内することができる。これにより、容易且つ確実に係止部を被係止部に係止させることができる。
この発明により、先細り形状で形成された係止部を被係止部に挿通する場合に、係止部を被係止部に案内することができる。これにより、容易且つ確実に係止部を被係止部に係止させることができる。
またこの発明の態様として、先細り形状で形成された前記係止部が、前記帯状の長さ方向に複数配置されてもよい。
この発明により、ワイヤーハーネスの外径に応じて、段階的に複数配置された係止部を選択して被係止部に係止できる。したがって、様々な外径のワイヤーハーネスに外装部材を容易に外装できるとともに、ワイヤーハーネスの外装部材に対する位置ずれを防止できる。
この発明により、ワイヤーハーネスの外径に応じて、段階的に複数配置された係止部を選択して被係止部に係止できる。したがって、様々な外径のワイヤーハーネスに外装部材を容易に外装できるとともに、ワイヤーハーネスの外装部材に対する位置ずれを防止できる。
またこの発明の態様として、前記バンド固定部は、前記交差方向の一方側に設けられ、前記バンド体は、前記バンド固定部の前記交差方向の内側から、前記交差方向に延出されてもよい。
この発明により、ワイヤーハーネス及び外装体をバンド体で一体に巻き回すことができるため、よりワイヤーハーネスを外装体に固定することができる。
この発明により、ワイヤーハーネス及び外装体をバンド体で一体に巻き回すことができるため、よりワイヤーハーネスを外装体に固定することができる。
またこの発明の態様として、前記バンド固定部の前記交差方向の他方側に、前記バンド体を挿通させる挿通孔が設けられてもよい。
この発明により、交差方向にバンド体が膨らむことを防止できるため、バンド体が外装部材の外部に配置された他の部材と干渉して損傷することを抑制できる。
この発明により、交差方向にバンド体が膨らむことを防止できるため、バンド体が外装部材の外部に配置された他の部材と干渉して損傷することを抑制できる。
またこの発明の態様として、前記外装体に、前記バンド体が挿通する挿通孔が設けられてもよい。
前記挿通孔は、単数又は複数設けられている場合を含む。なお、前記挿通孔が複数設けられている場合には、挿通孔が幅方向及び長手方向の少なくとも一方に沿って複数設けられている場合を含む。
前記挿通孔は、単数又は複数設けられている場合を含む。なお、前記挿通孔が複数設けられている場合には、挿通孔が幅方向及び長手方向の少なくとも一方に沿って複数設けられている場合を含む。
この発明により、ワイヤーハーネスに巻き回したバンド体を挿通孔に挿通させ、ワイヤーハーネスの外側をバンド体でさらに巻き回すことができる。これにより、確実に外装体をワイヤーハーネスに外装でき、ワイヤーハーネスの脱落を抑制できる。
またこの発明の態様として、一つの前記バンド体に対して前記挿通孔が複数設けられてもよい。
前記挿通孔は、幅方向及び長手方向の少なくとも一方に沿って複数設けられている場合を含む。
前記挿通孔は、幅方向及び長手方向の少なくとも一方に沿って複数設けられている場合を含む。
この発明によると、バンド体を挿通させる挿通孔を適宜選択することができる。
例えば、ワイヤーハーネスの外径に応じてバンド体を適切な挿通孔に挿通させて、バンド固定部に固定することができる。このように、バンド体を挿通させる挿通孔を適宜選択することで、外装体に対してワイヤーハーネスを確実に固定できるとともに、外装体に対してワイヤーハーネスの位置ずれを防止できる。
例えば、ワイヤーハーネスの外径に応じてバンド体を適切な挿通孔に挿通させて、バンド固定部に固定することができる。このように、バンド体を挿通させる挿通孔を適宜選択することで、外装体に対してワイヤーハーネスを確実に固定できるとともに、外装体に対してワイヤーハーネスの位置ずれを防止できる。
また、挿通孔が幅方向に沿って複数設けられている場合には、一のバンド体を用いて複数のワイヤーハーネスを外装体に組み付けることができる。これにより、ワイヤーハーネスの様々な設計に対応できる。
またこの発明の態様として、前記挿通孔が、前記長手方向の一端側から他端側に向かって異なる位置に配置されてもよい。
この発明によると、長手方向の一端側から他端側に向かって異なる位置に配置された挿通孔にバンド体を挿通させることで、ワイヤーハーネスに対してバンド体をらせん状に巻き回すことができる。これにより、長手方向に沿ってワイヤーハーネスを外装体に密着させて撓みを抑制することができる。したがって、ワイヤーハーネスを確実に保護できるとともに、ワイヤーハーネスの余長を短くすることができる。
この発明によると、長手方向の一端側から他端側に向かって異なる位置に配置された挿通孔にバンド体を挿通させることで、ワイヤーハーネスに対してバンド体をらせん状に巻き回すことができる。これにより、長手方向に沿ってワイヤーハーネスを外装体に密着させて撓みを抑制することができる。したがって、ワイヤーハーネスを確実に保護できるとともに、ワイヤーハーネスの余長を短くすることができる。
またこの発明の態様として、前記長手方向に隣り合う挿通孔は、前記交差方向における異なる側に配置されてもよい。
この発明により、前記交差方向における異なる側に配置された前記挿通孔にバンド体を挿通させることで、安定してワイヤーハーネスにバンド体をらせん状に巻き回すことができる。これによりワイヤーハーネスに外装部材を安定して外装させることができる。
この発明により、前記交差方向における異なる側に配置された前記挿通孔にバンド体を挿通させることで、安定してワイヤーハーネスにバンド体をらせん状に巻き回すことができる。これによりワイヤーハーネスに外装部材を安定して外装させることができる。
またこの発明の態様として、前記外装体は、前記幅方向の途中部分に設けられた折り曲げ部で幅方向に折り曲げられてもよい。
この発明によると、折り曲げ部で外装体を折り曲げることで、ワイヤーハーネスを折り曲げられた外装体で囲むことができるため、より確実にワイヤーハーネスを保護することができる。
この発明によると、折り曲げ部で外装体を折り曲げることで、ワイヤーハーネスを折り曲げられた外装体で囲むことができるため、より確実にワイヤーハーネスを保護することができる。
またこの発明の態様として、別体構成された前記外装体と前記バンド体とが、溶着固定されてもよい。
この発明によると、外装体とは別体として樹脂製シートから切り出しバンド体を外装体に溶着固定することができる。これにより、外装体の交差方向から延出されたバンド体と外装体とを一体で切り出した場合と比べ、歩留まりを向上させることができ、生産性を向上させることができる。
この発明によると、外装体とは別体として樹脂製シートから切り出しバンド体を外装体に溶着固定することができる。これにより、外装体の交差方向から延出されたバンド体と外装体とを一体で切り出した場合と比べ、歩留まりを向上させることができ、生産性を向上させることができる。
この発明により、容易にワイヤーハーネスに外装できる外装部材及び外装部材付ワイヤーハーネスを提供することができる。
この発明の一実施形態を以下図面とともに説明する。
図1は外装部材付ワイヤーハーネス1の概略斜視図を示し、図2は外装部材20の平面図を示す。図3は外装部材20を構成する外装体30及びバンド体40を切り抜く樹脂製シート材70(以下、シート材70とする。)の平面図を示し、図4は外径が異なるワイヤーハーネス10を外装部材20に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1の側面図を示す。
図1は外装部材付ワイヤーハーネス1の概略斜視図を示し、図2は外装部材20の平面図を示す。図3は外装部材20を構成する外装体30及びバンド体40を切り抜く樹脂製シート材70(以下、シート材70とする。)の平面図を示し、図4は外径が異なるワイヤーハーネス10を外装部材20に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1の側面図を示す。
図4について詳述すると、図4(a)は外径が大きいワイヤーハーネス10に外装部材20を外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1の側面図を示し、図4(b)は外径が小さいワイヤーハーネス10に外装部材20を外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1の側面図を示す。
ここで、図1における上下方向を上下方向Zとし、ワイヤーハーネス10の延びる方向を長手方向Lとする。また、図1における外装部材20の幅方向を幅方向Wとする。なお、長手方向Lと幅方向Wと上下方向Zはそれぞれ直交しているものとする。
外装部材付ワイヤーハーネス1は、図1に示すように、車両に配索されるワイヤーハーネス10と、ワイヤーハーネス10の長手方向Lに沿ってワイヤーハーネス10の一部に外装される外装部材20とで構成されている。
ワイヤーハーネス10は、バッテリーなど、標準として車両に搭載されている電気機器類同士を電気的に接続しており、例えば、車両の搭載された他の部材の近傍に配策される箇所において、外装部材20を外装することで保護されるとともに、位置規制されている。
ここで、ワイヤーハーネス10は、図1に示すように、バッテリーなど、標準として車両に搭載されている電気機器類同士を電気的に接続するワイヤーハーネス10aと、オプションとして搭載されるオプション機器と例えばバッテリーなど標準として車両に搭載される電気機器類と電気的に接続するワイヤーハーネス10bとで構成されている。
外装部材20は、可撓性を有した保護部材であり、ワイヤーハーネス10の長手方向Lに沿った平板状の外装体30と、外装体30の幅方向Wに向けて延出しているバンド体40とで構成されている。
外装体30は、図2に示すように、平面視略長方形状の外装体本体31と、外装体本体31の長手方向Lの両端から長手方向Lに突出する電線固定部32とで一体に構成されている。
平面視略長方形状の外装体本体31は、後述するシート材70を切り取った長方形状の薄い板材で構成されている。この外装体本体31の表面311にワイヤーハーネス10が配置される。
平面視略長方形状の外装体本体31は、後述するシート材70を切り取った長方形状の薄い板材で構成されている。この外装体本体31の表面311にワイヤーハーネス10が配置される。
また、この外装体本体31の幅方向Wの一方側には、2本のバンド体40が延出するとともに、幅方向Wの他方側には、板厚方向に貫通したバンド固定部33が、長手方向Lに沿って所定の間隔を隔てて2つ設けられている。
なお、外装体本体31と電線固定部32の連結部分及び外装体本体31とバンド体40との連結部分には、溶着固定部50が形成されている。
なお、外装体本体31と電線固定部32の連結部分及び外装体本体31とバンド体40との連結部分には、溶着固定部50が形成されている。
外装体本体31に設けられたバンド固定部33は、バンド体40を挿通させるとともに、係止できるように構成された貫通孔である。詳しくは、バンド固定部33は、外装体本体31の幅方向Wの端部よりも幅方向Wの内側において板厚方向に貫通する係止孔331と、外装体本体31の幅方向Wの外側と係止孔331とを連通する変形促進部332とで構成されている。
係止孔331は、外装体本体31の板厚方向に外装体本体31を貫通する平面視略長方形状の貫通孔である。この係止孔331は、長手方向Lに沿った長辺が後述するバンド本体41の幅長(長手方向Lの長さ)と略同じ長さとなり、且つ、幅方向Wに沿った短辺がバンド本体41の板厚と略同じ長さとなるように構成されている。
変形促進部332は、係止孔331の幅方向Wの外側に設けられた、外装体本体31の板厚方向に外装体本体31を貫通する貫通孔であり、係止孔331の長手方向Lの中央部分と外装体本体31における幅方向Wの外側とを連通している。なお、変形促進部332の長手方向Lにおける長さは、係止孔331よりも短く構成されている。
このように構成されたバンド固定部33は、バンド体40と対応する位置に設けられている。すなわち、バンド固定部33は、外装体本体31とバンド体40とを連結する溶着固定部50の幅方向Wの反対側に設けられている。
電線固定部32は、外装体本体31の幅方向Wの中央部分から長手方向Lに沿って延出されている。なお、電線固定部32の幅方向Wの長さは、ワイヤーハーネス10aの外径と略同じとなるように構成されている。
バンド体40は、図2に示すように、幅方向Wに延出するバンド本体41と、バンド本体41の先端側に設けられた複数の係止部42とで構成されている。
バンド本体41は幅長(長手方向Lに沿った長さ)が、幅方向Wに沿った長さに比べて短く構成された帯状の平板であり、幅方向Wに沿って溶着固定部50の反対側まで湾曲できる程度の十分な可撓性を有している。なお、この外装体本体31と同じ板厚で構成されている。
バンド本体41は幅長(長手方向Lに沿った長さ)が、幅方向Wに沿った長さに比べて短く構成された帯状の平板であり、幅方向Wに沿って溶着固定部50の反対側まで湾曲できる程度の十分な可撓性を有している。なお、この外装体本体31と同じ板厚で構成されている。
係止部42は、平面視略等脚台形状に構成され、平面視において、バンド本体41の幅方向(長手方向L)に向けて一部分が突出している。詳しくは、係止部42は、平面視において、長手方向Lに沿った辺が互いに平行となるとともに、幅方向Wの外側(バンド本体41が外装体30と連結されている方向と反対方向)に向かうに伴って長手方向Lの内側に向けて傾斜する略等脚台形状に構成されている。なお、長手方向Lに沿って平行な2辺のうちの短辺の長さは、バンド本体41の幅長と同じである。
すなわち、係止部42は、図2に示すように、バンド本体41の基端側(バンド本体41が外装体30と連結されている側)から先端側に向かうに伴い徐々に幅狭になる先細り形状で形成されている。そして、係止部42は、基端側に向かうに伴いバンド本体41よりもバンド本体41の幅方向(長手方向L)に向けて突出している。
このように構成された係止部42は、バンド本体41の長手方向(幅方向W)に沿って所定の間隔を隔てて3つ並んで配置されている。この3つ並んだ係止部42同士のそれぞれの間隔は、外装体本体31の板厚よりも長くなるように構成されている。
このように3つ並んで配置された係止部42を、バンド本体41の先端から基端に向けて係止部42a,42b,42cとする。
このように3つ並んで配置された係止部42を、バンド本体41の先端から基端に向けて係止部42a,42b,42cとする。
このように構成された外装部材20は、折り曲げが可能な可撓性を有するとともに、弾性を有するシート材70から外装体本体31及び電線固定部32、バンド体40を型抜きし、型抜きした外装体本体31に対して電線固定部32及びバンド体40を所望の位置に溶着することにより製造されている。
以下、より詳しく説明する。
シート材70は、発泡状又は多孔質形状に成型された合成樹脂発泡体で構成された熱可塑性樹脂発泡シートであり、所定の剛性を有し、且つ、可撓性や弾性、熱可塑性を有する。また、シート状に構成されているため、加工性に優れている。さらにまた、外装部材20と同一形状の成型樹脂品(例えばポリプロピレン製)などと比べて軽量である。
シート材70は、発泡状又は多孔質形状に成型された合成樹脂発泡体で構成された熱可塑性樹脂発泡シートであり、所定の剛性を有し、且つ、可撓性や弾性、熱可塑性を有する。また、シート状に構成されているため、加工性に優れている。さらにまた、外装部材20と同一形状の成型樹脂品(例えばポリプロピレン製)などと比べて軽量である。
シート材70を構成する樹脂シートの密度は、特に限定されないが、例えば、機械的特性の異方性を防止、すなわち、機械的特性を等方化して、外装部材20の設計の自由度を向上させ、また、外装部材20に外装されたワイヤーハーネス10への応力に対する強度をより向上させる点から、200Kg/m3以上1000Kg/m3以下が好ましく、軽量性と機械的強度とのバランスをより向上させる点から、300Kg/m3以上600Kg/m3以下がより好ましく、350Kg/m3以上550Kg/m3以下が特に好ましい。
また、シート材70の厚さは、特に限定されないが、例えば、折り曲げ容易性と機械的強度、特に、外装部材20に外装されたワイヤーハーネス10への応力に対する機械的強度とのバランスをより向上させる点から、0.50mm以上4.0mm以下が好ましく、1.0mm以上2.5mm以下が特に好ましい。また、熱可塑性樹脂発泡シートには、両面又は片面に、非発泡層が形成されていてもよい。
すなわち、シート材70(熱可塑性樹脂発泡シート)は、発泡層と発泡層上に形成された非発泡層とを有する構成としてもよい。熱可塑性樹脂発泡シートの表面に非発泡層が形成されていることにより、外装部材20の機械的強度が向上して、外装されるワイヤーハーネス10の保護性能がより向上する。非発泡層の厚さは、特に限定されず、例えば、10μm以上100μm以下が挙げられる。
また、シート材70の発泡層の気泡数密度は、特に限定されず、その下限値は、機械的特性の異方性をより確実に防止する点から、800個/mm3以上が好ましく、1000個/mm3以上が特に好ましい。一方で、上述の気泡数密度の上限値は、優れた機械的強度をより確実に得る点から、例えば、1010個/mm3以下を挙げることができる。
上述のようなシート材70に対して、図3に示すように、外装体本体31の外形に合わせた長方形状の型(本体型31A)と、電線固定部32の外形に合わせた長方形状の型(固定部型32A)と、バンド体40の外形に合わせた型(帯型40A)をそれぞれ別個に型抜きする。
そして、本体型31Aの所定の位置を板厚方向に貫通させてバンド固定部33,33を設けるとともに、本体型31Aの所望の位置に、固定部型32A及び帯型40Aを重ねて配置させ、熱を加えることで本体型31Aに固定部型32A及び帯型40Aを溶着する。これにより、外装体30とバンド体40とが一体に構成された外装部材20を製造することができる。
このように、外装部材20はシート材70から外装体本体31や電線固定部32、バンド体40をそれぞれ別個に型抜きして溶着固定している。これにより、シート材70から外装部材20を型抜きした場合と比べて、シート材70の歩留まりを向上させることができ、生産性を向上させることができる。また、様々な外装部材20の形状を、ワイヤーハーネス10に対する配置箇所や配置形状に合わせて設計を変更できる。
次に、このように製造された外装部材20をワイヤーハーネス10に対して外装させる方法について、簡単に説明する。
はじめに、外装体本体31の表面311における幅方向Wの中央部分にワイヤーハーネス10を配置し、ワイヤーハーネス10aと電線固定部32とを固定テープBでテープ止めする。
はじめに、外装体本体31の表面311における幅方向Wの中央部分にワイヤーハーネス10を配置し、ワイヤーハーネス10aと電線固定部32とを固定テープBでテープ止めする。
そして、外装体本体31の幅方向Wから延出するバンド体40をワイヤーハーネス10の外側に巻き回すとともに、バンド本体41の先端に設けられた係止部42をバンド固定部33に挿入して係止する。より詳しくはワイヤーハーネス10の外側に巻き回したバンド本体41の先端に設けられた係止部42(係止部42a)を係止孔331に挿入する。このとき、係止孔331と幅方向Wの外側とを連通する変形促進部332が設けられているため、係止孔331に対する係止部42aの挿入に伴い、係止孔331の長手方向L端部が外装体本体31の裏側に向けて反って変形する。これにより、係止孔331に係止部42aを挿入することができる。
そして、係止孔331に係止部42aが貫通することで係止孔331は元の形状に戻り、係止孔331にバンド本体41が挿通されるとともに、外装体本体31の裏面312と係止部42とが係止できる。これにより、ワイヤーハーネス10に対して外装部材20を外装することができる(図4(a)参照)。
また、ワイヤーハーネス10a及びワイヤーハーネス10bの外形が小さい場合、係止部42(42b)を係止孔331に挿通させることで、ワイヤーハーネス10に外装部材20を確実に外装することができる(図4(b)参照)。このように、段階的に複数の係止部42を備えることで、様々な外径のワイヤーハーネス10に外装部材20を外装できる。
このように外装部材20は、長手方向Lに沿ってワイヤーハーネス10の少なくとも一部に外装する外装体30と、幅方向Wに外装体30から延出され、ワイヤーハーネス10の外側に巻き回す帯状のバンド体40とを有する。そして、外装体30及びバンド体40はシート材70によって構成され、外装体30に、ワイヤーハーネス10の外側に巻き回したバンド体40を固定するバンド固定部33が設けられている。
また、外装部材付ワイヤーハーネス1は、外装部材20と、ワイヤーハーネス10とが備えられ、長手方向Lに沿う外装体30によってワイヤーハーネス10の少なくとも一部を外装する。また、バンド体40をワイヤーハーネス10の外側に巻き回してバンド固定部33で固定している。
外装部材20は、上述のように、外装体30にワイヤーハーネス10を配置する外装体30及びワイヤーハーネス10の外周面に巻き回すバンド体40が可撓性を有するシート材70で構成されている。このため、バンド体40をワイヤーハーネス10に巻き回してバンド固定部33に固定する場合に、外装体30及びバンド体40が適宜変形し、容易にバンド体40を外装体30に固定できる。したがって、外装部材20をワイヤーハーネス10に組み付ける組み付け作業の作業性を向上でき、容易にワイヤーハーネス10に外装部材20を外装できる。
また、外装体30及びバンド体40を構成するシート材70は、樹脂成型されるプロテクタなどに比べて加工性に優れているとともに、軽量である。このため、外装部材20生産性を向上させつつ、ワイヤーハーネス10に外装部材20を外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1及び外装部材20の軽量化を図ることができる。
また、バンド体40の先端側に、帯状の幅方向(長手方向L)に突出する係止部42が設けられ、バンド固定部33は、挿通されたバンド体40の係止部42が係止する構成である。これにより、バンド体40の先端側を帯状の幅方向(長手方向L)に突出させた係止部42を、外装体30に設けたバンド固定部33に係止するといった簡易な構成で、バンド体40をバンド固定部33に係止固定できる。したがって、簡易な構成で容易にワイヤーハーネス10を外装部材20に外装できる。
さらにまた、係止部42は、バンド体40の基端側から先端側に向かって徐々に幅狭になる先細り形状で形成されていることにより、係止部42をバンド固定部33に案内させながら挿通することができる。このため、容易且つ確実に係止部42をバンド固定部33に係止できる。
さらにまた、先細り形状で形成された係止部42が、帯状に形成されたバンド本体41の長さ方向に沿って複数(3つ)配置されていることにより、ワイヤーハーネス10の外径に応じて、段階的に複数配置された係止部42を選択してバンド固定部33に係止できる。したがって、様々な外径のワイヤーハーネス10に外装部材20を容易に外装できるとともに、ワイヤーハーネス10の外装部材20に対する位置ずれを防止できる。
また、別体構成された外装体30とバンド体40とは、溶着固定されている。すなわち、外装体30とは別体として、シート材70から型抜きしたバンド体40を外装体30に溶着固定することができる。これにより、外装体30の交差方向から延出されたバンド体40と外装体30とを一体としてシート材70から型抜きした場合と比べ、歩留まりを向上させることができ、生産性を向上させることができる。
また、外装部材20の構成はこれに限らず、他に様々な実施形態とすることもできる。例えば、外装部材20の他の実施形態である外装部材20w及び外装部材20wをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1wについて、図5及び図6に基づいて説明する。
ここで、図5は外装部材20wの平面図を示し、図6は外装部材20wをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1wの概略斜視図を示す。なお、図5及び図6において、図1及び図2と同一の構成については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
外装部材20wは、図5に示すように、外装体30に対応する外装体30wと、バンド体40とで構成されている。
外装体30wは外装体本体31wと電線固定部32とで構成され、外装体本体31wには複数のバンド固定部33に加えて、挿通孔34が設けられている。
外装体30wは外装体本体31wと電線固定部32とで構成され、外装体本体31wには複数のバンド固定部33に加えて、挿通孔34が設けられている。
外装体本体31wは、外装体本体31と同様に、シート材70から型抜きした長方形状の板状体であり、長手方向Lの両端には電線固定部32が溶着されている。また、幅方向Wの両端側にはバンド体40がそれぞれ溶着固定されている。なお、外装体本体31wに溶着固定されているバンド体40は、バンド体40の長手方向が、長手方向Lに対して傾斜する方向に沿うように溶着されている。
また、外装体本体31wに設けられたバンド固定部33は、外装部材20とは異なり、溶着固定部50と対向する位置から外れた位置に設けられている。具体的には、溶着固定部50の幅方向Wの反対側において、対応するバンド体40の溶着固定部50と対向する位置よりもバンド本体41が延出する方向に設けられている。
挿通孔34は、外装体本体31wの板厚方向に貫通した長方形状の貫通孔である。詳しくは、長辺が長手方向Lに沿うとともに、短辺が幅方向Wに沿った長方形状の貫通孔であり、長辺の長さは、バンド本体41の幅方向から突出した係止部42の長辺と同じ長さで構成されている。また、短辺は、バンド本体41の板厚よりもわずかに長く構成されている。すなわち、挿通孔34は係止部42を挿通可能に構成されている。
このように構成された挿通孔34は、1つのバンド体40に対して幅方向Wの両端側に1つずつ、計2つ設けられている。すなわち、外装部材20wにおいては、2本のバンド体40に対して計4つの挿通孔34が設けられている。
また、幅方向Wの両端側に設けられた挿通孔34は、長手方向Lに沿って異なる位置に配置されている。具体的には、幅方向Wにおけるバンド体40と連結されている側と反対側に設けられた挿通孔34(挿通孔34aとする。)と、幅方向Wにおけるバンド体40と連結されている側の挿通孔34(挿通孔34bとする。)とが長手方向Lに沿って配置されている。また、幅方向Wにおけるバンド体40と連結されている側と反対側にバンド固定部33が設けられている。
次に、このように構成された外装部材20wをワイヤーハーネス10に外装する方法について簡単に説明する。
まず、ワイヤーハーネス10を外装体本体31wに配置させるとともに、電線固定部32に対してワイヤーハーネス10aをテープ固定する。そして、外装体本体31wに配置させたワイヤーハーネス10に対して、ワイヤーハーネス10の外周面に対してバンド体40巻き回すとともに、挿通孔34aにバンド体40の先端を挿通させる。
まず、ワイヤーハーネス10を外装体本体31wに配置させるとともに、電線固定部32に対してワイヤーハーネス10aをテープ固定する。そして、外装体本体31wに配置させたワイヤーハーネス10に対して、ワイヤーハーネス10の外周面に対してバンド体40巻き回すとともに、挿通孔34aにバンド体40の先端を挿通させる。
次に、外装体本体31wの裏面側から、バンド体40を挿通孔34bに挿通させるとともに、ワイヤーハーネス10の外周面を巻き回す。そして、係止部42を係止孔331に挿入し、係止部42とバンド固定部33とを係止させる。
これにより、図6に示すように、ワイヤーハーネス10に対してらせん状にバンド体40を巻き回すことができるため、より確実にワイヤーハーネス10に対して外装部材20wを外装させることができる。また、バンド体40を幅方向Wの両側に配置された挿通孔34に挿通させることで、安定してワイヤーハーネス10にバンド体40を巻き回すことができる。
さらにまた、係止部42をバンド固定部33に係止した状態において、係止部42は係止孔331に対して若干傾くように外力が作用するため、係止部42はバンド固定部33に対してより強固に係止することができる。
このように構成された外装部材20wは、外装部材20と同様の構成を備え、同様の効果を奏する。
また、外装体30に、バンド体40が挿通する挿通孔34が設けられていることにより、ワイヤーハーネス10に巻き回したバンド体40を挿通孔34に挿通させ、ワイヤーハーネス10の外側をバンド体40でさらに巻き回すことができる。これにより、確実に外装体30をワイヤーハーネス10に外装でき、ワイヤーハーネス10の脱落を抑制できる。
また、外装体30に、バンド体40が挿通する挿通孔34が設けられていることにより、ワイヤーハーネス10に巻き回したバンド体40を挿通孔34に挿通させ、ワイヤーハーネス10の外側をバンド体40でさらに巻き回すことができる。これにより、確実に外装体30をワイヤーハーネス10に外装でき、ワイヤーハーネス10の脱落を抑制できる。
また、挿通孔34が、長手方向Lの一端側から他端側に向かって異なる位置に配置されている。これにより、長手方向Lの一端側から他端側に向かって異なる位置に配置された挿通孔34にバンド体40を挿通させることで、ワイヤーハーネス10に対してバンド体40をらせん状に巻き回すことができる。
これにより、長手方向Lに沿ってワイヤーハーネス10を外装体30に密着させて撓みを抑制することができる。したがって、ワイヤーハーネス10を確実に保護できるとともに、ワイヤーハーネス10の余長を短くすることができる。
また、長手方向Lに隣り合う挿通孔34は、幅方向Wにおける異なる側に配置されていることにより、ワイヤーハーネス10を外装体30に配置した状態で、幅方向Wにおける異なる側に配置された挿通孔34にバンド体40を挿通させることができる。これにより、安定してワイヤーハーネス10にバンド体40をらせん状に巻き回すことができ、ワイヤーハーネス10に外装部材20を安定して外装させることができる。
さらにまた、外装部材20の他の実施形態である外装部材20x及び外装部材20xをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1xについて、図7及び図8に基づいて説明する。
ここで、図7は外装部材20xの平面図を示し、図8は外装部材20xをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1xの正面図を示す。なお、図7及び図8において、図1及び図2、図5及び図6と同一の構成については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
ここで、図7は外装部材20xの平面図を示し、図8は外装部材20xをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1xの正面図を示す。なお、図7及び図8において、図1及び図2、図5及び図6と同一の構成については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
外装部材20xは、図7に示すように、外装部材20とほぼ同じ構成であり、外装体30に対応する外装体30xとバンド体40とで構成されている。
外装体30xは、幅方向Wの中央部分に挿通孔34が設けられた外装体本体31xと、電線固定部32とで構成されている。
外装体30xは、幅方向Wの中央部分に挿通孔34が設けられた外装体本体31xと、電線固定部32とで構成されている。
外装体本体31xについて詳述する。外装体本体31xは、平面視略長方形状の板状体であり、幅方向Wの中央部分に、長手方向Lに沿って2つの挿通孔34が並んで配置されている。この挿通孔34は、バンド固定部33及びバンド体40に対応する位置に設けられている。換言すると、挿通孔34は、幅方向Wの両端に設けられたバンド固定部33とバンド体40との間に挟まれた位置に設けられている。
このように構成された外装部材20xは、2本のワイヤーハーネス10(ワイヤーハーネス10a、ワイヤーハーネス10bとする。)に対して外装することができる。具体的には、図8に示すように、外装体本体31xの表面311に対して配置したワイヤーハーネス10aの外周面にバンド体40を巻き回すとともに、バンド体40を挿通孔34に挿通させる。さらに、外装体本体31xの裏面312に対して配置したワイヤーハーネス10bの外周面にバンド体40を巻き回すとともに、係止部42をバンド固定部33に係止することができる。これにより、2本のワイヤーハーネス10に対して外装部材20xを外装できる。
また、外装部材20xは、挿通孔34が一つだけの構成としたが、例えば、図9に示す外装部材20yのように、幅方向Wに沿って複数の挿通孔34を外装体本体31yに設けてもよい。
ここで、図9は外装部材20yの平面図を示す。図10(a)及び図10(b)は外径の異なるワイヤーハーネス10に外装部材20y外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1yの正面図を示し、図10(c)は複数のワイヤーハーネス10に外装部材20yを外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1yの正面図を示す。なお、図9及び図10において、図1及び図2、図5及び図6と同一の構成については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
外装部材20yは、図9に示すように、外装体30yと3本のバンド体40とで構成されている。
外装体30yは、外装体本体31yと長手方向L方向に延びる3つの電線固定部32とで構成され、バンド体40に対応するバンド固定部33が、幅方向Wにおけるバンド体40の反対側に設けられている。また、外装体本体31yには、バンド体40に対応した挿通孔34が、幅方向Wに沿って2つ、計6つ設けられている。
外装体30yは、外装体本体31yと長手方向L方向に延びる3つの電線固定部32とで構成され、バンド体40に対応するバンド固定部33が、幅方向Wにおけるバンド体40の反対側に設けられている。また、外装体本体31yには、バンド体40に対応した挿通孔34が、幅方向Wに沿って2つ、計6つ設けられている。
このように、挿通孔34を幅方向Wに沿って複数設けることにより、外径の異なるワイヤーハーネス10を外装部材20yに対して確実に固定することができる(図10(a)及び図10(b)参照)。また、複数の挿通孔34にバンド体40を選択的に挿通させることで、複数のワイヤーハーネス10に外装部材20yを外装することができる(図10(c)参照)。
このように、一つのバンド体40に対して挿通孔34が複数設けられていることにより、バンド体40を挿通させる挿通孔34を適宜選択することができる。これにより、例えば、ワイヤーハーネス10の外径に応じてバンド体40を適切な挿通孔34に挿通させて、外装体30yに固定することができる。したがって、外装体30yに対してワイヤーハーネス10を確実に固定し、位置ずれを防止できる。
さらにまた、挿通孔34は、幅方向に沿って複数設けられている場合には、一のバンド体40を用いて複数のワイヤーハーネス10を外装体30yに組み付けることができる。これにより、ワイヤーハーネス10の様々な設計に対応できるとともに、外装体30yに対してワイヤーハーネス10を後付けすることができる。
さらにまた、外装部材20の他の実施形態である外装部材20z及び外装部材20zをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1zについて、図11及び図12に基づいて説明する。
ここで、図11は外装部材20zの平面図を示し、図12は外装部材20zをワイヤーハーネス10に外装させた外装部材付ワイヤーハーネス1zの正面図を示す。なお、図11及び図12において、図1及び図2、図5及び図6と同一の構成については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
外装部材付ワイヤーハーネス1zは、図11に示すように、外装体本体31zと、電線固定部32と、3本のバンド体40とで構成されている。そして外装体本体31zには、バンド体40に対応する2つのバンド固定部33が設けられている。
さらにまた、外装体本体31zには、バンド固定部33の幅方向Wの内側に、長手方向Lに沿った折り曲げ部35が設けられている。この折り曲げ部35は、外装体本体31zの一部を上方(表面311側)に向けて折り曲げることができるように構成されている。
このように構成された外装部材20zは、図11及び図12に示すように、ワイヤーハーネス10aを外装体本体31zの中央部分に配置するとともに、ワイヤーハーネス10bをワイヤーハーネス10aと平行配置し、外装体本体31の幅方向Wの一端側を折り曲げ部35により、折り曲げることができる。
この状態で、バンド体40をバンド固定部33に係止固定することで、ワイヤーハーネス10a及びワイヤーハーネス10bに外装部材20zを外装するとともに、ワイヤーハーネス10の側面及び底面を外装体本体31zで保護することができる。
このように構成された外装部材20zは、外装部材20と同様の構成を備え、同様の効果を奏する。
また、外装体30zは、幅方向Wの途中部分に設けられた折り曲げ部35で幅方向に折り曲げられている。これにより、折り曲げ部35で外装体本体31を折り曲げることで、外装体本体31に配置されたワイヤーハーネス10を囲むことができるため、より確実にワイヤーハーネス10を保護することができる。
また、外装体30zは、幅方向Wの途中部分に設けられた折り曲げ部35で幅方向に折り曲げられている。これにより、折り曲げ部35で外装体本体31を折り曲げることで、外装体本体31に配置されたワイヤーハーネス10を囲むことができるため、より確実にワイヤーハーネス10を保護することができる。
この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明ワイヤーハーネスは、ワイヤーハーネス10に対応し、
以下同様に、
外装体は、外装体30,30w,30x,30y,30zに対応し、
交差方向は、幅方向Wに対応し、
バンド体は、バンド体40に対応し、
樹脂製シート材は、シート材70に対応し、
バンド固定部は、バンド固定部33に対応し、
外装部材は、外装部材20,20w,20x,20y,20zに対応し、
係止部は、係止部42に対応し、
被係止部は、バンド固定部33に対応し、
挿通孔は、挿通孔34に対応し、
折り曲げ部は、折り曲げ部35に対応し、
外装部材付ワイヤーハーネスは、外装部材付ワイヤーハーネス1,1w,1x,1y,1zに対応するが、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではない。
この発明ワイヤーハーネスは、ワイヤーハーネス10に対応し、
以下同様に、
外装体は、外装体30,30w,30x,30y,30zに対応し、
交差方向は、幅方向Wに対応し、
バンド体は、バンド体40に対応し、
樹脂製シート材は、シート材70に対応し、
バンド固定部は、バンド固定部33に対応し、
外装部材は、外装部材20,20w,20x,20y,20zに対応し、
係止部は、係止部42に対応し、
被係止部は、バンド固定部33に対応し、
挿通孔は、挿通孔34に対応し、
折り曲げ部は、折り曲げ部35に対応し、
外装部材付ワイヤーハーネスは、外装部材付ワイヤーハーネス1,1w,1x,1y,1zに対応するが、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態では、シート材70を、発泡状又は多孔質形状に成型され、熱可塑性を有するとともに、折り曲げが可能な合成樹脂発泡体で構成されているが、この構成に限らない。例えば、発泡状又は多孔質形状に成型され、熱硬化性を有するとともに、折り曲げが可能な合成樹脂発泡体で構成されてもよい。さらには、合成樹脂発泡体でなく、合成樹脂で構成されていてもよい。なお、シート材70は、発泡状又は多孔質形状に成型された合成樹脂発泡体で構成された合成樹脂発泡シート材であることが好ましい。
また、本実施形態において、バンド固定部33は、バンド体40(係止部42)を外装体30に係止する構成としているが、例えば、バンド体40(係止部42)を外装体30に圧入するなどして嵌合する構成などとしてもよい。
さらにまた、外装部材20は、別体で構成されたバンド体40と外装体30とが溶着により固定して一体に構成された構成としている。しかしながら、例えば、外装体30とバンド体40とを一枚のシート材70から一体として切り抜き、一体に構成された外装部材20としてもよいし、外装体30とバンド体40とを接着などの他の方法で固定してもよい。
なお、バンド体40は、複数のみならず単数でもよい。
なお、バンド体40は、複数のみならず単数でもよい。
さらにまた、バンド固定部33及びバンド体40が設けられる方向が、幅方向Wの反対側である必要はなく、幅方向Wの一方側にバンド固定部33とバンド体40との両方を設けてもよい(図13参照)。
図13の実施形態では、バンド体40は、バンド固定部33の幅方向Wの内側から幅方向Wに延出されている。この場合、図14に示すように、外装体本体31に対してワイヤーハーネス10を配置させ、ワイヤーハーネス10の外周面に対してバンド体40を巻き回す。また、外装体本体31の幅方向Wの他方側端部にバンド体40を巻き付けて裏面側にバンド体40を回したのちに、外装体本体31の裏面側から係止部42を係止孔331に挿入し、係止部42とバンド固定部33とを係止させる。
これにより、ワイヤーハーネス10及び外装体30に対してバンド体40を巻き回すことができるため、より確実にワイヤーハーネス10を外装部材20に対して外装させることができる。また、バンド体40でワイヤーハーネス10を締め付けることとなるため、安定してワイヤーハーネス10にバンド体40を巻き回すことができる。
さらにまた、上述のように、図15に示すように、バンド固定部33及びバンド体40が幅方向Wの一方側に設けられるとともに、外装体本体31における幅方向Wの他方側端部に、幅方向Wの内側に切り欠いて形成された挿通孔34を設けてもよい。なお、挿通孔34は、バンド体40と外装体本体31とを溶着させた溶着固定部50と対向する位置に設けられている。
この場合、図14に図示する実施形態と同様に、外装体本体31に配置させたワイヤーハーネス10の外周面に対してバンド体40を巻き回し、バンド体40を貫通孔44に挿通させるとともに、外装体本体31の裏面側から係止部42を係止孔331に挿入し、係止部42とバンド固定部33とを係止させることができる。
これにより、ワイヤーハーネス10に対してバンド体40を巻き回すことができるため、より確実にワイヤーハーネス10を外装部材20に対して外装させることができる。また、バンド体40でワイヤーハーネス10を締め付けることとなるため、安定してワイヤーハーネス10にバンド体40を巻き回すことができる。さらに、幅方向Wにバンド体40が膨らむことを防止できるため、バンド体40が外装部材20の外部に配置された他の部材と干渉して損傷することを抑制できる。
なお、上述の実施形態のように、一つのバンド体40に対してバンド固定部33を一つとする必要はなく、複数のバンド固定部33を設けてもよい。
また、挿通孔34は、外装するワイヤーハーネス10に合わせてその数を適宜設計してもよい。また、挿通孔34が複数設けられている場合には、挿通孔34が少なくとも幅方向W及び長手方向Lの一方に沿って複数設けられてもよいし、ランダムに設けられてもよい。
さらにまた、本実施形態では、バンド本体41に複数の係止部42を設けているが、係止部42は単数であってもよい。また、係止部42は平面視で等脚台形状に構成されているが、この形状に限らず、平面視で略二等辺三角形状や略直角三角形状、略直角台形など様々な形状とすることができる。
なお、上述の内容は、それぞれの態様のみ実施できるものではなく、効果を奏する限り適宜組み合わせを変更することができる。
1,1w,1x,1y,1z 外装部材付ワイヤーハーネス
10 ワイヤーハーネス
20,20w,20x,20y,20z 外装部材
30,30w,30x,30y,30z 外装体
33 バンド固定部
34 挿通孔
35 折り曲げ部
40 バンド体
42 係止部
70 シート材
W 幅方向
10 ワイヤーハーネス
20,20w,20x,20y,20z 外装部材
30,30w,30x,30y,30z 外装体
33 バンド固定部
34 挿通孔
35 折り曲げ部
40 バンド体
42 係止部
70 シート材
W 幅方向
Claims (13)
- 長手方向に沿ってワイヤーハーネスの少なくとも一部に外装する外装体と、
前記長手方向に交差する交差方向に該外装体から延出され、前記ワイヤーハーネスの外側に巻き回す帯状のバンド体とを有し、
前記外装体及び前記バンド体は樹脂製シート材によって構成され、
前記外装体に、
前記ワイヤーハーネスの外側に巻き回した前記バンド体を固定するバンド固定部が設けられた
外装部材。 - 前記バンド体の先端側に、
前記帯状の幅方向に突出する係止部が設けられ、
前記バンド固定部は、挿通された前記バンド体の前記係止部が係止する被係止部である
請求項1に記載の外装部材。 - 前記係止部は、前記バンド体の基端側から先端側に向かって徐々に幅狭になる先細り形状で形成された
請求項2に記載の外装部材。 - 先細り形状で形成された前記係止部が、前記帯状の長さ方向に複数配置された
請求項3に記載の外装部材。 - 前記バンド固定部は、前記交差方向の一方側に設けられ、
前記バンド体は、前記バンド固定部の前記交差方向の内側から、前記交差方向に延出された
請求項1乃至請求項4のうちいずれかに記載の外装部材。 - 前記バンド固定部の前記交差方向の他方側に、前記バンド体を挿通させる挿通孔が設けられた
請求項5に記載の外装部材。 - 前記外装体に、前記バンド体が挿通する挿通孔が設けられた
請求項1乃至請求項6のうちいずれかに記載の外装部材。 - ひとつの前記バンド体に対して前記挿通孔が複数設けられた
請求項7に記載の外装部材。 - 前記挿通孔が、前記長手方向の一端側から他端側に向かって異なる位置に配置された
請求項8に記載の外装部材。 - 前記長手方向に隣り合う挿通孔は、前記交差方向における異なる側に配置された
請求項9に記載の外装部材。 - 前記外装体は、
前記交差方向の途中部分に設けられた折り曲げ部で前記交差方向に折り曲げられた
請求項1乃至請求項10のうちいずれかに記載の外装部材。 - 別体構成された前記外装体と前記バンド体とが、溶着固定された
請求項1乃至請求項11のうちいずれかに記載の外装部材。 - 請求項1乃至請求項12のうちいずれかに記載の外装部材と、前記ワイヤーハーネスとが備えられ、
前記長手方向に沿う前記外装体によって前記ワイヤーハーネスの少なくとも一部を外装するとともに、前記バンド体を前記ワイヤーハーネスの外側に巻き回して前記バンド固定部で固定した
外装部材付ワイヤーハーネス。
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