JP6266288B2 - 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法 - Google Patents

車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6266288B2
JP6266288B2 JP2013202181A JP2013202181A JP6266288B2 JP 6266288 B2 JP6266288 B2 JP 6266288B2 JP 2013202181 A JP2013202181 A JP 2013202181A JP 2013202181 A JP2013202181 A JP 2013202181A JP 6266288 B2 JP6266288 B2 JP 6266288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire harness
laminated
harness assembly
jig
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013202181A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015067078A (ja
Inventor
桂 池田
桂 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2013202181A priority Critical patent/JP6266288B2/ja
Publication of JP2015067078A publication Critical patent/JP2015067078A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6266288B2 publication Critical patent/JP6266288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Supports For Pipes And Cables (AREA)
  • Details Of Indoor Wiring (AREA)

Description

本発明は、車両のドアや天井などの壁部に配設される防音性、断熱性を有する車両用保護部材、この車両用保護部材を備えたワイヤハーネス組付体、及び、ワイヤハーネス組付体の製造方法に関する。
車両には、各種電子機器に電力や制御信号などを伝えるためのワイヤハーネスが配索されている。このようなワイヤハーネスを車両のドアに組み付ける構造の一例を、図18、図19に示す。この組み付け構造では、車両用ドア102のドアパネル102Aとドアトリム102Bとの間に保持される車両用保護部材としての防音シート104にワイヤハーネス130を固定して取り付ける。そして、この防音シート104をドアパネルに取り付けることで、ワイヤハーネス130をドアトリム102Bに組み付けている。
ワイヤハーネス130は、複数の被覆電線が束ねられて構成された組電線131と、組電線131が内部に挿通される外装部材132と、組電線131の端末に取り付けられるコネクタ133と、を備えている。外装部材132には、組電線131を防音シート104に取り付けるための係止部151が複数設けられている。防音シート104は、フェルト材などの不織布によって平板状に形成されている。防音シート104には、各係止部151に対応する係止受け部152が、ワイヤハーネス130の配索経路に沿って複数箇所に設けられている。
しかしながら、上述したような組み付け構造では、車両に搭載される電子機器の増加に伴ってワイヤハーネス130の配索経路が複雑になると、ワイヤハーネス130を防音シート104に取り付けるための係止部151及び係止受け部152の数が増加して、ワイヤハーネス103を防音シート104に取り付ける作業工数が増えてしまうという問題があった。
そして、このような問題を解決する技術が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された組み付け構造では、図20に示すように、ドアトリム201の複数の突出部204、205の先端に、防音部材207と、ワイヤハーネス209が配索されたシート208と、を積層して配置している。これにより、積層された防音部材207とシート208とを互いに固定することで、ワイヤハーネス209の複数の箇所を一つ一つ係止することなく、ワイヤハーネス209を保持することができ、作業工数の増加を抑制することができる。また、防音部材207及びシート208によって、ワイヤハーネス209を保護することができる。
特開2005−329838号公報
このような組み付け構造は、例えば、図21に示すように、ワイヤハーネス組立用治具Gにシート208を取り付けた状態でワイヤハーネス209を組み立て、そして、図22に示すように、治具Gから取り外したシート208に防音部材207を重ねて固定することで実現される。
しかしながら、シート208を治具Gに取り付けるために当該治具GのベースBに立設された複数の支持部材Sを挿通するための複数の貫通孔210をシート208に設ける必要があるところ、図23に示すように、これら貫通孔210によりワイヤハーネス209が露出してしまい、貫通孔210の部分においてワイヤハーネス209の保護機能が低下してしまうという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、作業工数の増加を抑制できるとともに、ワイヤハーネスの保護機能の低下を抑制できる車両用保護部材、この車両用保護部材を備えたワイヤハーネス組付体、及び、ワイヤハーネス組付体の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、車両の壁部に配設され、当該壁部に配索されるワイヤハーネスを互いの間に挟むように積層された複数の積層部材を有する車両用保護部材であって、前記複数の積層部材のうちの少なくとも1つの積層部材が、柔軟性を有するとともに、前記ワイヤハーネスの組立用治具を挿通可能な切れ込みを有していることを特徴とする車両用保護部材である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記切れ込みの内側部分が、前記積層部材における当該内側部分の外側の本体部分に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、前記切れ込みの内側部分が、前記ワイヤハーネスと重なるように形成され、前記内側部分における前記ワイヤハーネス側の面に、前記ワイヤハーネスに接着する接着部材が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、上記目的を達成するために、車両の壁部に配索されるワイヤハーネスと、前記壁部に配設され、前記ワイヤハーネスを互いの間に挟むように積層された複数の積層部材を有する車両用保護部材と、を備えたワイヤハーネス組付体であって、前記車両用保護部材が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用保護部材で構成されていることを特徴とするワイヤハーネス組付体である。
請求項5に記載された発明は、上記目的を達成するために、車両の壁部に配索されるワイヤハーネスと、前記壁部に配設され、前記ワイヤハーネスを互いの間に挟むように積層された複数の積層部材を有する車両用保護部材と、を備えたワイヤハーネス組付体の製造方法であって、前記複数の積層部材のうちの柔軟性を有する一の積層部材に、前記ワイヤハーネスの組立用治具を挿通可能な切れ込みを形成する切込形成工程と、前記一の積層部材に形成された前記切れ込みを開き前記治具を挿通して取り付ける取付工程と、前記治具に複数の電線を配索して前記ワイヤハーネスを組み立てるワイヤハーネス組立工程と、前記ワイヤハーネスを間に挟むように前記複数の積層部材のうちの前記一の積層部材とは別の他の積層部材を重ねて固定する積層工程と、前記一の積層部材と前記ワイヤハーネスとを前記治具から取り外し、切れ込みを閉じる切れ込み閉じ工程と、を有していることを特徴とするワイヤハーネス組付体の製造方法である。
請求項1に記載された発明によれば、複数の積層部材のうちの少なくとも1つの積層部材が、柔軟性を有するとともに、ワイヤハーネスの組立用治具を挿通可能な切れ込みを有している。このようにしたことから、積層部材の切れ込みに治具を挿通する際に、積層部材を変形させて切れ込みを開くことにより当該治具が挿通可能な開口を形成し、そして、治具を抜去した後に、積層部材の変形を戻して切れ込みを閉じることにより開口を塞いで、ワイヤハーネスの露出を防ぐことができる。そのため、作業工数の増加を抑制できるとともに、ワイヤハーネスの保護機能の低下を抑制できる。
請求項2に記載された発明によれば、積層部材の切れ込みの内側部分が、積層部材における当該内側部分の外側の本体部分に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。このようにしたことから、内側部分をめくり上げることにより、ワイヤハーネスの組立用治具を挿通する開口をより大きく形成することができるので、作業性を向上させることができる。
請求項3に記載された発明によれば、積層部材の切れ込みの内側部分が、ワイヤハーネスと重なるように形成され、当該内側部分における記ワイヤハーネス側の面に、ワイヤハーネスに接着する接着部材が設けられている。このようにしたことから、積層部材の舌片形状の内側部分をワイヤハーネスに巻き付けて固定することができるので、ワイヤハーネスの露出を防ぎつつ、より強固に保持することができる。
請求項4に記載された発明によれば、車両用保護部材が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用保護部材で構成されている。このようにしたことから、積層部材の切れ込みに治具を挿通する際に、積層部材を変形させて切れ込みを開くことにより当該治具が挿通可能な開口を形成し、そして、治具を抜去した後に、積層部材の変形を戻して切れ込みを閉じることにより開口を塞いで、ワイヤハーネスの露出を防ぐことができる。そのため、作業工数の増加を抑制できるとともに、ワイヤハーネスの保護機能の低下を抑制できる。
請求項5に記載された発明によれば、複数の積層部材のうちの柔軟性を有する一の積層部材に、ワイヤハーネスの組立用治具を挿通可能な切れ込みを形成する。この一の積層部材に形成された切れ込みを開き治具を挿通して取り付ける。治具に複数の電線を配索してワイヤハーネスを組み立てる。ワイヤハーネスを間に挟むように複数の積層部材のうちの一の積層部材とは別の他の積層部材を重ねて固定する。一の積層部材とワイヤハーネスとを治具から取り外し、切れ込みを閉じる。このようにしたことから、作業工数の増加を抑制できるとともに、ワイヤハーネスの保護機能の低下を抑制できるワイヤハーネス組付体を製造できる。
本発明の第1の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体を備えた車両用ドアを示す斜視図である。 図1の車両用ドアが備えるワイヤハーネス組付体とドアトリムとを示す斜視図である。 図1の車両用ドアの断面図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体が備える発泡シートの構造を模式的に示す図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の発泡シートを構成する低発泡部材と高発泡部材との斜視図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の製造方法における切込形成工程を説明する斜視図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の製造方法における取付工程を説明する斜視図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の製造方法におけるワイヤハーネス組立工程を説明する斜視図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の製造方法における取外工程及び切れ込み閉じ工程を説明する斜視図である。 図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の製造方法における積層工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の発泡シートを構成する低発泡部材と高発泡部材との斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の製造方法における低発泡部材に切れ込みを形成する工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の製造方法における低発泡部材をワイヤハーネス組立用治具に取り付ける工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の製造方法におけるワイヤハーネス組立工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の製造方法における切込形成工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の製造方法における取付工程及び積層工程を説明する斜視図である。 本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の製造方法における取外工程及び切れ込み閉じ工程を説明する斜視図である。 従来のワイヤハーネス組付け構造を示す断面図である。 図18のワイヤハーネス組付け構造を示す分解斜視図である。 従来の他のワイヤハーネス組付け構造を示す断面図である。 図20のワイヤハーネス組付け構造の製造方法の一例を説明する斜視図である。 図20に示す製造方法で製造されたワイヤハーネス組付け構造の斜視図である。 図22のワイヤハーネス組付け構造をシート側から見た部分拡大図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体について、図1〜図10を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体を備えた車両用ドアを示す斜視図である。図2は、図1の車両用ドアが備えるワイヤハーネス組付体とドアトリムとを示す斜視図である。図3は、図1の車両用ドアの断面図である。図4は、図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体が備える発泡シートの構造を模式的に示す図である。図5は、図1の車両用ドアのワイヤハーネス組付体の発泡シートを構成する低発泡部材と高発泡部材との斜視図である。なお、例えば、図3においてドアビーム等の構造体の記載を省略しているなど、各図において本発明と関連性の低いものは記載を省略している。
本実施形態のワイヤハーネス組付体1は、図1〜図3に示すように、車両用ドア2が有するドアパネル2Aとドアトリム2Bとの間に配設される。
ドアパネル2Aは、鋼板で構成されており、ドアトリム2Bよりも車室外側に設けられている。このドアパネル2Aの上部には、内側にウインドウガラスWが位置するウインドウ枠Fが設けられている。
ドアトリム2Bは合成樹脂で構成されている。このドアトリム2Bは、そのドアパネル2A側の外面に、複数の図示しない固定突起が設けられている。各固定突起は、ドアトリム2Bの外面から立設された円柱状の軸部と、この軸部の先端に一体に設けられたフランジ状の大径部と、を有している。軸部の寸法は、後述するワイヤハーネス組付体1の発泡シート4の厚みと等しいか、発泡シート4の厚みより僅かに小さくなるように形成されている。後述するワイヤハーネス組付体1には、これら固定突起に対応して複数の固定孔40が設けられており、複数の固定孔40に固定突起を圧入することにより、ワイヤハーネス組付体1がドアトリム2Bに固定して取り付けられる。
ワイヤハーネス組付体1は、ワイヤハーネスとしてのフラットケーブル3と、車両用保護部材としての発泡シート4と、を有している。
フラットケーブル3は、図3に示すように、互いに平行な複数の芯線31と、各芯線31を被覆する絶縁性の被覆部32と、互いに隣り合う被覆部32を連結する絶縁性の連結部33と、を備えている。即ち、フラットケーブル3は、その幅方向(図3において複数の芯線31が並ぶ方向)の寸法が、厚さ方向(図3において幅方向に直交する方向)の寸法よりも大きく形成された帯板状に形成されている。
フラットケーブル3の芯線31は複数の素線が断面略円形状に撚られて構成されている。被覆部32と連結部33とは、合成樹脂から構成され互いに一体に成形されている。フラットケーブル3の各端末のそれぞれにはコネクタ34が取り付けられている。複数のコネクタ34のうちの一部は、電源装置や制御装置などに接続され、他の一部は、各種電子機器やモータなどに接続されている。
発泡シート4は、防音性及び断熱性を有しており、車室外からの騒音や熱が車室内に進入することを抑制する、即ち、騒音や熱から保護するための車両用保護部材である。発泡シート4は、図4、図5に示すように、比較的低発泡率の発泡材からなる低発泡部材4Aと、該低発泡部材4Aよりも発泡率が高い高発泡の発泡材からなる高発泡部材4Bと、が別々に形成された後、これらが互いに積層されて接着剤や両面テープなどの接着部材により固定されることにより構成される。低発泡部材4Aと高発泡部材4Bとは、積層部材に相当する。
本実施形態において、低発泡部材4Aは、1〜10倍の発泡率で発泡したポリエチレンから構成されている。また、高発泡部材4Bは、10〜50倍の発泡率で発泡してポリウレタンから構成されている。低発泡部材4Aの厚み寸法と高発泡部材4Bの厚み寸法は、略等しく形成されている。または、低発泡部材4Aと高発泡部材4Bとの厚み寸法が異なってもよい。高発泡部材4Bに代えて、低発泡部材4Aと積層される塩化ビニルやポリエチレンなどのフィルム(即ち、シート状)からなる積層部材を用いた構成としてもよい。または、低発泡部材4Aに代えて、高発泡部材4Bと積層されるポリエステル系繊維等の不織布からなる積層部材を用いた構成としてもよい。または、車両用保護部材としての発泡シート4に代えて、無発泡の積層部材が積層された車両用保護部材を用いた構成としてもよい。このような、低発泡部材4A及び高発泡部材4Bの2層から成る発泡シート4は、100〜10000Hzの周波数帯域の音の通過を抑制できる(防音性)。また、発泡シート4は、低発泡部材4A及び高発泡部材4Bが内部に気泡を含むため、熱の通過を抑制できる(断熱性)。また、低発泡部材4A及び高発泡部材4Bは、それぞれ柔軟性を有している。本実施形態において、発泡シート4は二層構造であるが、三層以上で構成されていてもよい。
これら低発泡部材4Aと高発泡部材4Bとは、それぞれがドアトリム2Bの外形に合わせて形成されており、これらを積層したときにフラットケーブル3の厚さ方向の寸法よりも厚くなるように形成されている。発泡シート4は、フラットケーブル3をそのコネクタ34を外部に露出した状態で低発泡部材4Aと高発泡部材4Bとの間に挟むことにより、当該フラットケーブル3を保持する。
低発泡部材4Aには、複数の略C字形状の切れ込み44が形成されている。これら複数の切れ込み44は、低発泡部材4Aにおける略C字形状の切れ込み44の内側部分45が、この内側部分45の外側の本体部分46に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。換言すると、内側部分45が、本体部分46に対してめくり上げることができるように切れ込み44が形成されている。これら複数の切れ込み44は、ワイヤハーネス組立用治具GのベースBに立設されたフラットケーブル3を支持する複数の支持部材Sに対応して設けられている。複数の切れ込み44は、それに対応する支持部材S(即ち、治具G)を挿通可能に形成されている。
本実施形態において、切れ込み44は略C字形状に形成されていたが、これに限定されるものではない。これ以外にも、切れ込み44は、例えば、半円形状やV字形状、U字形状など、その内側部分45が本体部分46に対して開閉可能な舌片形状に形成されていればよく、または、内側部分45の無い単なる直線形状に形成されていてもよく、本発明の目的に反しない限り、支持部材Sが挿通可能であれば切れ込み44の形状は任意である。
発泡シート4には、ドアトリム2Bに形成された固定突起が圧入される複数の固定孔40が設けられている。複数の固定孔40は、フラットケーブル3の配索経路以外の場所に、互いに間隔をあけて設けられている。固定孔40は、発泡シート4に形成された貫通孔であり、その内径寸法は、固定突起の大径部の外径寸法よりも小さく形成されている。発泡シート4(即ち、ワイヤハーネス組付体1)、複数の固定孔40にドアトリム2Bの固定突起を圧入することにより、ワイヤハーネス組付体1がドアトリム2Bに固定して取り付けられる。本実施形態において、発泡シート4がドアトリム2Bに取り付けられたときに、低発泡部材4Aがドアパネル2A側に配置され、高発泡部材4Bがドアトリム2B側に配置される。これとは逆に、高発泡部材4Bがドアパネル2A側に配置され、低発泡部材4Aがドアトリム2B側に配置されてもよい。
次に、上述したワイヤハーネス組付体1の製造方法について、図6〜図10を参照して説明する。
図6〜図10は、それぞれ本実施形態のワイヤハーネス組付体1の製造方法における切込形成工程、取付工程、ワイヤハーネス組立工程、取外工程及び切れ込み閉じ工程、並びに、積層工程を説明する斜視図である。
まず、別々に低発泡部材4Aと高発泡部材4Bとを成形する。このとき、低発泡部材4Aには、まだ切れ込みは形成されていない。
次に、図6に示すように、低発泡部材4Aに、ワイヤハーネス組立用治具Gにおける当該治具GのベースBに立設されたフラットケーブル3を支持する複数の支持部材Sに対応して当該支持部材Sを挿通可能な複数の切れ込み44を形成する(切込形成工程)。
次に、図7に示すように、低発泡部材4Aに形成された複数の切れ込み44の内側部分45をめくり上げて開くことにより形成された開口に各支持部材Sを挿通して、低発泡部材4Aを治具Gに取り付ける(取付工程)。具体的には、閉じ状態にある内側部分45に支持部材Sを突き当ててそのまま押し込むことにより、内側部分45がめくれ上がって開かれ、支持部材Sが挿通される。なお、低発泡部材4Aの材質等によっては、内側部分45を人手などによりめくり上げてもよい。
次に、図8に示すように、治具Gに低発泡部材4Aが取り付けられた状態で、当該低発泡部材4Aにフラットケーブル3が載置されるように、各支持部材S上に複数の電線を配索してフラットケーブル3を組み立てる(ワイヤハーネス組立工程)。
次に、図9に示すように、治具Gに取付けられた低発泡部材4Aをフラットケーブル3が載置された状態で治具Gから取り外す(取外工程)。
次に、めくり上げた低発泡部材4Aの各内側部分45を元に戻して各切れ込み44を閉じる(切れ込み閉じ工程)。具体的には、低発泡部材4Aを治具Gから取り外す際に各切れ込み44の開口から支持部材Sを抜くことにより、低発泡部材4Aの形状が復元して内側部分45が元に戻り閉じられる。なお、低発泡部材4Aの材質によっては、内側部分45を人手などにより戻してもよく、この場合、切れ込み閉じ工程は、後述する積層工程の後に行ってもよい。
そして、図10に示すように、治具Gから取り外された低発泡部材4Aに、フラットケーブル3を間に挟むように高発泡部材4Bを重ねる(積層工程)。このとき、高発泡部材4Bにおける低発泡部材4A側の面には、接着剤又は両面テープなどの接着部材が設けられており、低発泡部材4Aに高発泡部材4Bを重ねることにより、互いの間にフラットケーブル3を挟んだ状態で互いに固定される。
これら各工程を経て、ワイヤハーネス組付体1が完成する。そして、完成したワイヤハーネス組付体1は、複数の固定孔40にドアトリム2Bに設けられた固定突起が圧入されて、ドアトリム2Bに固定して取り付けられる。
上述した本実施形態の製造方法では、低発泡部材4Aに切れ込み44を設けた構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、低発泡部材4Aと高発泡部材4Bとを逆にして、低発泡部材4Aに切れ込み44を設けず、かつ、高発泡部材4Bに低発泡部材4Aに設けた切れ込み44と同様の切れ込みを設けて、高発泡部材4Bをワイヤハーネス組立用治具Gに取り付けたのち、フラットケーブル3を組み立てて、その後、高発泡部材4Bに、フラットケーブル3を間に挟むように切れ込み44のない低発泡部材4Aを重ねるようにしてもよい。
以上より、本実施形態によれば、発泡シート4が有する低発泡部材4Aが、柔軟性を有するとともに、ワイヤハーネス組立用治具Gの支持部材Sを挿通可能な複数の切れ込み44を有している。このようにしたことから、低発泡部材4Aの切れ込み44に治具Gの支持部材Sを挿通する際に、低発泡部材4Aを変形させて切れ込み44を開くことにより当該支持部材Sが挿通可能な開口を形成し、そして、支持部材Sを抜去した後に、低発泡部材4Aの変形を戻して切れ込み44を閉じることにより開口を塞いで、フラットケーブル3の露出を防ぐことができる。そのため、作業工数の増加を抑制できるとともに、フラットケーブル3の保護機能の低下を抑制できる。
また、低発泡部材4Aの切れ込み44が、当該低発泡部材4Aにおける切れ込み44の内側部分45が当該低発泡部材4Aにおける内側部分45の外側の本体部分46に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。このようにしたことから、内側部分45をめくり上げることにより、支持部材Sを挿通する開口をより大きく形成することができるので、作業性を向上させることができる。
また、ワイヤハーネス組付体1の製造方法において、低発泡部材4Aにワイヤハーネス組立用治具Gの支持部材Sを挿通可能な切れ込み44を形成する。低発泡部材4Aの切れ込み44を開き治具Gを挿通して取り付ける。治具Gに複数の電線を配索してフラットケーブル3を組み立てる。フラットケーブル3を間に挟むように低発泡部材4Aとは別の高発泡部材4Bを重ねて固定する。低発泡部材4Aとフラットケーブル3とを治具Gから取り外し、切れ込みを閉じる。このようにしたことから、作業工数の増加を抑制できるとともに、フラットケーブル3の保護機能の低下を抑制できるワイヤハーネス組付体1を製造できる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体について、図11〜図17を参照して説明する。
第2の実施形態のワイヤハーネス組付体1Aは、上述した第1の実施形態のワイヤハーネス組付体1において、(1)低発泡部材4Aの内側部分45をフラットケーブル3に巻き付けて接着すること、(2)切れ込みのない高発泡部材4Bを有する発泡シート4に代えて、切れ込み47が形成された高発泡部材4Cを有する発泡シート5を備えていること、以外は、ワイヤハーネス組付体1と同一の構成であるので、同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネス組付体の発泡シートを構成する低発泡部材と高発泡部材との斜視図である。
ワイヤハーネス組付体1Aは、ワイヤハーネスとしてのフラットケーブル3と、車両用保護部材としての発泡シート5と、を有している。
発泡シート5は、防音性及び断熱性を有しており、車室外からの騒音や熱が車室内に進入することを抑制する、即ち、騒音や熱から保護するための車両用保護部材である。発泡シート5は、図11に示すように、比較的低発泡率の発泡材からなる低発泡部材4Aと、該低発泡部材4Aよりも発泡率が高い高発泡の発泡材からなる高発泡部材4Cと、が別々に形成された後、これらが互いに積層されて接着剤や両面テープなどの接着部材により固定されることにより構成される。低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとは、積層部材に相当する。
低発泡部材4Aは、1〜10倍の発泡率で発泡したポリエチレンから構成されている。高発泡部材4Cは、10〜50倍の発泡率で発泡してポリウレタンから構成されている。低発泡部材4Aの厚み寸法と高発泡部材4Cの厚み寸法は、略等しく形成されている。又は、低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとの厚み寸法が異なってもよい。このような、低発泡部材4A及び高発泡部材4Cの2層から成る発泡シート5は、100〜10000Hzの周波数帯域の音の通過を抑制できる(防音性)。また、発泡シート5は、低発泡部材4A及び高発泡部材4Cが内部に気泡を含むため、熱の通過を抑制できる(断熱性)。また、低発泡部材4A及び高発泡部材4Cは、それぞれ柔軟性を有している。
これら低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとは、それぞれがドアトリム2Bの外形に合わせて形成されており、これらを積層したときにフラットケーブル3の厚さ方向の寸法よりも厚くなるように形成されている。発泡シート5は、フラットケーブル3をそのコネクタ34を外部に露出した状態で低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとの間に挟むことにより、当該フラットケーブル3を保持する。
低発泡部材4Aには、複数の略C字形状の切れ込み44が形成されている。これら複数の切れ込み44は、低発泡部材4Aにおける略C字形状の切れ込み44の内側部分45が、この内側部分45の外側の本体部分46に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。また、複数の切れ込み44は、その内側部分45を開いたときに当該内側部分45がフラットケーブル3と重なるように形成されており、内側部分45のフラットケーブル3側の面には、接着剤や両面テープなどの図示しない接着部材が設けられている。内側部分45は、フラットケーブル3に巻き付けられて、当該フラットケーブル3に接着部材により接着される。内側部分45がフラットケーブル3に巻き付けられることにより、フラットケーブル3をより強固に固定するとともに、切れ込み44の開口からフラットケーブル3が露出されることを防ぐ。
高発泡部材4Cには、低発泡部材4Aと同様に、複数の略C字形状の切れ込み47が形成されている。これら複数の切れ込み47は、高発泡部材4Cにおける略C字形状の切れ込み47の内側部分48が、この内側部分48の外側の本体部分49に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。換言すると、内側部分48が、本体部分49に対してめくり上げることができるように切れ込み47が形成されている。これら複数の切れ込み47は、ワイヤハーネス組立用治具GのベースBに立設されたフラットケーブル3を支持する複数の支持部材Sに対応して設けられている。複数の切れ込み47は、それに対応する支持部材Sを挿通可能に形成されている。
本実施形態において、切れ込み47は略C字形状に形成されていたが、これに限定されるものではない。これ以外にも、切れ込み44は、例えば、半円形状やV字形状、U字形状など、その内側部分48が本体部分49に対して開閉可能な舌片形状に形成されていればよく、または、内側部分48の無い単なる直線形状に形成されていてもよく、本発明の目的に反しない限り、切れ込み47の形状は任意である。
発泡シート5には、ドアトリム2Bに形成された固定突起が圧入される複数の固定孔40が設けられている。複数の固定孔40は、フラットケーブル3の配索経路以外の場所に、互いに間隔をあけて設けられている。固定孔40は、発泡シート5に形成された貫通孔であり、その内径寸法は、固定突起の大径部の外径寸法よりも小さく形成されている。発泡シート5(即ち、ワイヤハーネス組付体1A)、複数の固定孔40にドアトリム2Bの固定突起を圧入することにより、ワイヤハーネス組付体1Aがドアトリム2Bに固定して取り付けられる。本実施形態において、発泡シート5がドアトリム2Bに取り付けられたときに、低発泡部材4Aがドアパネル2A側に配置され、高発泡部材4Cがドアトリム2B側に配置される。これとは逆に、高発泡部材4Cがドアパネル2A側に配置され、低発泡部材4Aがドアトリム2B側に配置されてもよい。
次に、上述したワイヤハーネス組付体1Aの製造方法について、図12〜図17を参照して説明する。
図12〜図17は、それぞれ本実施形態のワイヤハーネス組付体1Aの製造方法における低発泡部材に切れ込みを形成する工程、低発泡部材をワイヤハーネス組立用治具に取り付ける工程、ワイヤハーネス組立工程、切込形成工程、取付工程、積層工程、取外工程及び切れ込み閉じ工程を説明する斜視図である。
まず、別々に低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとを成形する。このとき、低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとには、まだ切れ込みは形成されていない。
次に、図12に示すように、低発泡部材4Aに、ワイヤハーネス組立用治具Gにおける当該治具GのベースBに立設されたフラットケーブル3を支持する複数の支持部材Sに対応して当該支持部材Sを挿通可能な複数の切れ込み44を形成する。
次に、図13に示すように、低発泡部材4Aに形成された複数の切れ込み44の内側部分45をめくり上げて開くことにより形成された開口に各支持部材Sを挿通して、低発泡部材4Aを治具Gに取り付ける。具体的には、閉じ状態にある内側部分45に支持部材Sを突き当ててそのまま押し込むことにより、内側部分45がめくり上がって開かれ、支持部材Sが挿通される。なお、低発泡部材4Aの材質等によっては、内側部分45を人手などによりめくり上げてもよい。
次に、図14に示すように、治具Gに低発泡部材4Aが取り付けられた状態で、当該低発泡部材4Aにフラットケーブル3が載置されるように、各支持部材S上に複数の電線を配策してフラットケーブル3を組み立てる(ワイヤハーネス組立工程)。
次に、低発泡部材4Aの内側部分45を組み立てたフラットケーブル3に巻き付ける。このとき、内側部分45におけるフラットケーブル3側の面には接着部材が設けられており、内側部分45はフラットケーブル3に巻き付けられた状態で固定される。
次に、図15に示すように、高発泡部材4Cに、複数の支持部材Sに対応して当該支持部材Sを挿通可能な複数の切れ込み47を形成する(切込形成工程)。なお、高発泡部材4Cの切れ込み47は、高発泡部材4Cを治具Gに取り付ける以前に形成してあればよい。
次に、図16に示すように、高発泡部材4Cに形成された複数の切れ込み47の内側部分48をめくり上げて開くことにより形成された開口に各支持部材Sを挿通して、高発泡部材4Cを治具Gに取り付ける(取付工程)。具体的には、閉じ状態にある内側部分48に支持部材Sを突き当ててそのまま押し込むことにより、内側部分48がめくれ上がって開かれ、支持部材Sが挿通される。なお、高発泡部材4Cの材質等によっては、内側部分48を人手などによりめくり上げてもよい。これにより、高発泡部材4Cが、フラットケーブル3を間に挟むように低発泡部材4Aに重なる(積層工程)。このとき、高発泡部材4Cにおける低発泡部材4A側の面には、接着剤又は両面テープなどの接着部材が設けられており、低発泡部材4Aに高発泡部材4Cを重ねることにより、互いの間にフラットケーブル3を挟んだ状態で互いに固定される。また、低発泡部材4Aの内側部分45は、フラットケーブル3と高発泡部材4Cとの間に挟まれる。
次に、図17に示すように、治具Gに取付けられた低発泡部材4A及び高発泡部材4Cをフラットケーブル3が間に挟まれた状態で治具Gから取り外す(取外工程)。
そして、めくり上げた高発泡部材4Cの各内側部分48を元に戻して各切れ込み47を閉じる(切れ込み閉じ工程)。具体的には、高発泡部材4Cを治具Gから取り外す際に各切れ込み47の開口から支持部材Sを抜くことにより、高発泡部材4Cの形状が復元して内側部分48が元に戻り閉じられる。なお、高発泡部材4Cの材質によっては、内側部分48を人手などにより戻してもよい。
これら各工程を経て、ワイヤハーネス組付体1Aが完成する。そして、完成したワイヤハーネス組付体1Aは、複数の固定孔40にドアトリム2Bに設けられた固定突起が圧入されて、ドアトリム2Bに固定して取り付けられる。
上述した本実施形態の製造方法では、先に低発泡部材4Aをワイヤハーネス組立用治具Gに取り付け、その後に、高発泡部材4Cを治具Gに取り付ける構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、低発泡部材4Aと高発泡部材4Cとを逆にして、先に高発泡部材4Cをワイヤハーネス組立用治具Gに取り付け、その後に、低発泡部材4Aを治具Gに取り付ける構成としてもよい。この構成の場合、高発泡部材4Cの内側部分48をフラットケーブル3に巻き付けて接着部材により固定する。または、上述した製造方法において、低発泡部材4Aの内側部分45及び高発泡部材4Cの内側部分48をフラットケーブル3に巻き付けずに、これら内側部分45及び内側部分48の復元によって切れ込み44及び切れ込み47の開口を閉じる構成としてもよい。
以上より、本実施形態によれば、発泡シート5が有する低発泡部材4Aが、柔軟性を有するとともに、ワイヤハーネス組立用治具Gの支持部材Sを挿通可能な複数の切れ込み44を有している。また、発泡シート5が有する高発泡部材4Cが、柔軟性を有するとともに、ワイヤハーネス組立用治具Gの支持部材Sを挿通可能な複数の切れ込み47を有している。
このようにしたことから、低発泡部材4Aの切れ込み44に治具Gの支持部材Sを挿通する際に、低発泡部材4Aを変形させて切れ込み44を開くことにより当該支持部材Sが挿通可能な開口を形成することができる。同様に、高発泡部材4Cの切れ込み47に治具Gの支持部材Sを挿通する際に、高発泡部材4Cを変形させて切れ込み47を開くことにより当該支持部材Sが挿通可能な開口を形成し、そして、支持部材Sを抜去した後に、高発泡部材4Cの変形を戻して切れ込み47を閉じることにより開口を塞ぐことができる。そのため、作業工数の増加を抑制できるとともに、防音性及び断熱性の低下を抑制できる。
また、低発泡部材4Aの切れ込み44が、当該低発泡部材4Aにおける切れ込み44の内側部分45が当該低発泡部材4Aにおける内側部分45の外側の本体部分46に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。また、高発泡部材4Cの切れ込み47が、当該高発泡部材4Cにおける切れ込み47の内側部分48が当該高発泡部材4Cにおける内側部分48の外側の本体部分49に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されている。このようにしたことから、内側部分45及び内側部分48をめくり上げることにより、支持部材Sを挿通する開口をより大きく形成することができるので、作業性を向上させることができる。
また、高発泡部材4Cの切れ込み47が、その内側部分48が開かれたときにフラットケーブル3と重なるように形成され、内側部分48におけるフラットケーブル3側の面に、フラットケーブル3と内側部分48とを接着する接着部材が設けられている。このようにしたことから、高発泡部材4Cの舌片形状の内側部分48をフラットケーブル3に巻き付けて固定することができるので、フラットケーブル3をより強固に保持することができるともに、切れ込み47による開口からのフラットケーブル3の露出を防ぐことができる。
また、ワイヤハーネス組付体1Aの製造方法において、高発泡部材4Cにワイヤハーネス組立用治具Gの支持部材Sを挿通可能な切れ込み47を形成する。高発泡部材4Cの切れ込み47を開き治具Gを挿通して取り付ける。治具Gに複数の電線を配索してフラットケーブル3を組み立てる。フラットケーブル3を間に挟むように高発泡部材4Cとは別の低発泡部材4Aを重ねて固定する。高発泡部材4Cとフラットケーブル3とを治具Gから取り外し、切れ込みを閉じる。このようにしたことから、作業工数の増加を抑制できるとともに、フラットケーブル3の保護機能の低下を抑制できるワイヤハーネス組付体1Aを製造できる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明の車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、車両用保護部材が、低発泡部材及び高発泡部材が積層されて構成された発泡シートで構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、車両用保護部材が、互いに積層された第1積層部材と第2積層部材とを有し、第1積層部材が、ウレタン等の発泡体、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエステル系繊維等の不織布などで構成され、第2積層部材が、塩化ビニル、ポリエチレン等のフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エラストマー等の発泡体、などで構成されていてもよく、本発明の目的に反しない限り、車両用保護部材が有する積層部材の材料は任意である。
また、上述した各実施形態では、ワイヤハーネスとしての被覆された丸電線が連結されたフラットケーブル3を備えた構成であったが、これに限定されるものではない。フラットケーブル以外にも、例えば、組電線や、フレキシブルフラットケーブル(FFC)などでもよく、車両用保護部材の積層部材の間に挟むことができれば、本発明の目的に反しない限り、ワイヤハーネスの種類は任意である。
また、上述した第2の実施形態において、高発泡部材4Bに切れ込み47を形成した構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、高発泡部材4B側においてフラットケーブル3の露出を防ぐ必要性が低い場合等には、切れ込み47に代えて、治具Gの支持部材Sを挿通可能な貫通孔を設けた構成としてもよい。
上述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体、ワイヤハーネス組付体の製造方法の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1、1A ワイヤハーネス組付体
2 車両用ドア
2A ドアパネル
2B ドアトリム
3 フラットケーブル(ワイヤハーネス)
4、5 発泡シート(車両用保護部材)
4A 低発泡部材(積層部材)
4B、4C 高発泡部材(積層部材)
44、47 切れ込み
45、48 内側部分
46、49 本体部分
G ワイヤハーネス組立用治具
B ベース
S 支持部材

Claims (5)

  1. 車両の壁部に配設され、当該壁部に配索されるワイヤハーネスを互いの間に挟むように積層された複数の積層部材を有する車両用保護部材であって、
    前記複数の積層部材のうちの少なくとも1つの積層部材が、柔軟性を有するとともに、前記ワイヤハーネスの組立用治具を挿通可能な切れ込みを有していることを特徴とする車両用保護部材。
  2. 前記切れ込みの内側部分が、前記積層部材における当該内側部分の外側の本体部分に対して開閉可能な舌片形状となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用保護部材。
  3. 前記切れ込みの内側部分が、前記ワイヤハーネスと重なるように形成され、
    前記内側部分における前記ワイヤハーネス側の面に、前記ワイヤハーネスに接着する接着部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用保護部材。
  4. 車両の壁部に配索されるワイヤハーネスと、前記壁部に配設され、前記ワイヤハーネスを互いの間に挟むように積層された複数の積層部材を有する車両用保護部材と、を備えたワイヤハーネス組付体であって、
    前記車両用保護部材が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用保護部材で構成されていることを特徴とするワイヤハーネス組付体。
  5. 車両の壁部に配索されるワイヤハーネスと、前記壁部に配設され、前記ワイヤハーネスを互いの間に挟むように積層された複数の積層部材を有する車両用保護部材と、を備えたワイヤハーネス組付体の製造方法であって、
    前記複数の積層部材のうちの柔軟性を有する一の積層部材に、前記ワイヤハーネスの組立用治具を挿通可能な切れ込みを形成する切込形成工程と、
    前記一の積層部材に形成された前記切れ込みを開き前記治具を挿通して取り付ける取付工程と、
    前記治具に複数の電線を配索して前記ワイヤハーネスを組み立てるワイヤハーネス組立工程と、
    前記ワイヤハーネスを間に挟むように前記複数の積層部材のうちの前記一の積層部材とは別の他の積層部材を重ねて固定する積層工程と、
    前記一の積層部材と前記ワイヤハーネスとを前記治具から取り外し、切れ込みを閉じる切れ込み閉じ工程と、
    を有していることを特徴とするワイヤハーネス組付体の製造方法。
JP2013202181A 2013-09-27 2013-09-27 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法 Active JP6266288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013202181A JP6266288B2 (ja) 2013-09-27 2013-09-27 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013202181A JP6266288B2 (ja) 2013-09-27 2013-09-27 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015067078A JP2015067078A (ja) 2015-04-13
JP6266288B2 true JP6266288B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=52834247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013202181A Active JP6266288B2 (ja) 2013-09-27 2013-09-27 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6266288B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10002549B2 (en) 2009-03-30 2018-06-19 Avery Dennison Corporation Removable adhesive label containing polymeric film layer having water affinity

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6751999B2 (ja) * 2015-05-12 2020-09-09 矢崎総業株式会社 ワイヤハーネス付き防音材

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003237498A (ja) * 2002-02-18 2003-08-27 Sumitomo Wiring Syst Ltd 車両用パネルへのハーネス組立装置、組立方法および配索構造
JP2006076531A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Kasai Kogyo Co Ltd 成形天井におけるハーネス保持構造
JP4905045B2 (ja) * 2006-10-13 2012-03-28 日産自動車株式会社 フェンダパネルの取付構造
JP2009173199A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Yazaki Corp 内装材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10002549B2 (en) 2009-03-30 2018-06-19 Avery Dennison Corporation Removable adhesive label containing polymeric film layer having water affinity

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015067078A (ja) 2015-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6411018B2 (ja) ワイヤハーネス組付け構造
JP5206577B2 (ja) ワイヤハーネス・モジュール、該ワイヤハーネス・モジュールの製造方法および車体取付構造
US11007954B2 (en) Sheeted harness
JP6266288B2 (ja) 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法
JP6453643B2 (ja) 車両用保護部材、電線組付体及び車両用ドア
WO2022270324A1 (ja) ワイヤーハーネス及びベース部材付きワイヤーハーネス
JP6751999B2 (ja) ワイヤハーネス付き防音材
WO2014175048A1 (ja) ワイヤハーネス取付構造
JP6280717B2 (ja) 車両用保護部材、ワイヤハーネス組付体及びワイヤハーネス組付体の製造方法
JP6322394B2 (ja) ワイヤハーネス組付体
WO2019225029A1 (ja) 配線部材の固定構造
JP6313550B2 (ja) ワイヤハーネス保護構造
JP7334692B2 (ja) ドア用配線モジュール及びドア用配線モジュールの組付け構造
JP6325788B2 (ja) ワイヤハーネスの組付け方法、及び、組付け構造
WO2021010146A1 (ja) ワイヤーハーネス
JP6601537B1 (ja) 配線部材の固定構造
JP6280716B2 (ja) ワイヤハーネス組付体
JP2015067074A (ja) 防音シート組付け構造
JP2015067079A (ja) 防音シート組付け構造
JP6220259B2 (ja) ワイヤハーネス組付体
WO2022264789A1 (ja) 配線モジュール
JP7320931B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP6635145B2 (ja) 配線部材の組付構造
JP2015067069A (ja) ワイヤハーネス組み付け構造
JPH1146427A (ja) グロメット用サイレンサー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160810

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6266288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250