JP2022134072A - 導電性高分子溶液、及び導電性高分子膜並びに該被覆物品 - Google Patents

導電性高分子溶液、及び導電性高分子膜並びに該被覆物品 Download PDF

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一希 工藤
Kazuki Kudo
裕一 箭野
Yuichi Yano
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Abstract

【課題】優れた硬度を有する導電性塗膜を形成可能な導電性高分子溶液、及び高い硬度と導電性を有する導電性高分子膜並びにその被覆物品を提供する。【解決手段】下記一般式(3)で表されるチオフェンモノマーを、水又はアルコール溶媒中、酸化剤の存在下に重合させることによって製造することができる、ポリチオフェン(A)を0.1~5重量%、且つ一般式Si(-OR3)(-R4)(-R5)(-R6)で表されるシラン化合物(B)を0.1~7重量%含む導電性高分子溶液。JPEG2022134072000020.jpg47105【選択図】なし

Description

本発明は、優れた導電性と硬度を兼ね備えた膜を提供することを目的とし、高い導電性を有する特定の自己ドープ型導電性高分子と特定のシリケートを含むことを特徴とする新規な導電性組成物の溶液に掛かるものであり、さらにはそれを乾燥させて得られる膜、並びにその膜で被覆された被覆物品に関するものである。
ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリアニリン、又はポリピロール等に代表されるπ共役系高分子に、電子受容性化合物をドーパントとしてドープした導電性高分子材料が開発され、例えば、帯電防止剤、コンデンサの固体電解質、導電性塗料、電磁波シールド、エレクトロクロミック素子、電極材料、熱電変換材料、透明導電膜、化学センサ、アクチュエータ等への応用が検討されている。これらの導電性高分子材料の中でも、化学的安定性の面からポリチオフェン系導電性高分子材料が実用上有用である。
ポリチオフェン系導電性高分子材料としては、ドーパントとなるポリスチレンスルホン酸(PSS)の水溶液中で、3,4-エチレンジオキシチオフェン(EDOT)を重合させることで得られるPEDOT/PSS水分散物や、水溶性の付与とドーピング作用を兼ね備えた置換基(スルホ基、スルホネート基等)を直接又はスペーサを介してポリマー主鎖中に有する、いわゆる自己ドープ型導電性高分子があり、例えば、スルホン化ポリアニリン、PEDOT-S等が知られている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
特開2015-63652号公報 特開2015-147834号公報 特開2018-90755号公報
導電性高分子は、帯電防止剤や固体電解コンデンサの固体電解質への利用のみならず、近年では、帯電防止膜や低抵抗膜などの透明導電膜としてデバイスやフィルム等の最表面で使用される場合もあり、導電性や耐水性以外にも高硬度の特性が求められてきている。
本発明は、上記の背景技術を鑑みてなされたものであり、その目的は、帯電防止フィルムとして好ましい導電性(適度な表面抵抗値)と高い硬度を合わせ持つ導電性高分子膜を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の自己ドープ型導電性高分子と特定のシラン化合物を含有することを特徴とする本発明の導電性高分子溶液を用いることによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下に示すとおりの導電性高分子溶液の組成物、及び導電性高分子膜並びにその被覆物品に関するものである。
[1]
下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)を0.1~5重量%含み、且つ下記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)を0.1~7重量%含む、導電性高分子溶液。
Figure 2022134072000001
[一般式(1)において、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。一般式(1)及び(2)において、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、mは1~10の整数を表し、nは0又は1を表す。]
Figure 2022134072000002
[一般式(4)中、Rは、メチル基、エチル基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を表す。]
[2]
前記のシラン化合物(B)が、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、又はジメチルジメトキシシランであることを特徴とする、[1]に記載の導電性高分子溶液。
[3]
前記のシラン化合物(B)の含有量が、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.5~10重量部であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の導電性高分子溶液。
[4]
前記のポリチオフェン(A)及びシラン化合物(B)に加えて、更にエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)を0.1~7重量%含むことを特徴とする、[1]乃至[3]のいずれかに記載の導電性高分子溶液。
[5]
前記のエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)が、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、又は3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランであることを特徴とする、[4]に記載の導電性高分子溶液。
[6]
[1]乃至[5]のいずれかに記載の導電性高分子溶液であって、さらに、シリコーン化合物(E)を含有することを特徴とし、当該シリコーン化合物(E)の含有量が、導電性高分子溶液全量に対して、0.001~5重量%であることを特徴とする、導電性高分子溶液。
[7]
[1]乃至[6]のいずれかに記載の導電性高分子溶液であって、さらに、水を含有することを特徴とし、当該水の含有量が、導電性高分子溶液全量に対して、50~99.9重量%であることを特徴とする、導電性高分子溶液。
[8]
[1]乃至[7]のいずれかに記載の導電性高分子溶液を支持体に塗布し、次いで乾燥させることを特徴とする膜の製造方法。
[9]
下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)と下記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)を含む膜。
Figure 2022134072000003
[一般式(1)において、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。一般式(1)及び(2)において、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、mは1~10の整数を表し、nは0又は1を表す。]
Figure 2022134072000004
[一般式(4)中、Rは、メチル基、エチル基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を表す。]
[10]
前記のシラン化合物(B)の含有量が、ポリチオフェン(A)の含有量 1重量部に対して、0.5~10重量部であることを特徴とする、[9]に記載の膜。
[11]
[9]又は[10]に記載の膜であって、その構成成分として、さらにエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)を含むことを特徴とし、当該エポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)の含有量が、ポリチオフェン(A)の含有量 1重量部に対して、0.1~10重量部であることを特徴とする、膜。
[12]
[9]乃至[11]のいずれかに記載の膜であって、その構成成分として、さらにシリコーン化合物(E)を含むことを特徴とし、当該シリコーン化合物(E)の含有量が、ポリチオフェン(A)の含有量 1重量部に対して、0.01~10重量部であることを特徴とする、膜。
[13]
支持体の少なくとも一部が、[9]乃至[12]のいずれかに記載の膜で覆われた被覆物品。
本発明の新規な導電性高分子溶液から作製される導電性高分子膜は、帯電防止フィルムとして非常に好ましい導電性(適度な表面抵抗値)と高い硬度を両立するという効果を奏する。このため、本発明の導電性高分子溶液から作製される帯電防止フィルムは、物理耐久性の高い導電性保護膜としての利用が期待される。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明は、下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)を0.1~5重量%含み、且つ下記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)を0.1~7重量%含むことを特徴とする導電性高分子溶液である。
Figure 2022134072000005
[一般式(1)において、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。一般式(1)及び(2)において、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、mは1~10の整数を表し、nは0又は1を表す。]
Figure 2022134072000006
[一般式(4)中、Rは、メチル基、エチル基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を表す。]
上記一般式(1)中、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。
以下、ポリチオフェン(A)について説明する。
前記のアルカリ金属イオンとしては、例えば、Liイオン、Naイオン、Kイオンが好ましい。
前記の有機アンモニウムイオンとしては、特に限定するものではないが、例えば、総炭素数が1~30の1級、2級、若しくは3級の有機アンモニウムイオンを例示することができ、より具体的には、例えば、メチルアンモニウムイオン、ジメチルアンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、ノルマル-プロピルアンモニウムイオン、イソプロピルアンモニウムイオン、ノルマルブチルアンモニウムイオン、ヘキシルアンモニウムイオン、2-ヒドロキシエチルアンモニウムイオン、N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、ジ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、N-メチル-N,N-ジ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、N,N,N-トリ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、2,3-ジヒドロキシプロピルアンモニウムイオン、N-メチル-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アンモニウムイオン、N,N-ジメチル-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アンモニウムイオン、トリイソブチルアンモニウムイオン、トリイソペンチルアンモニウムイオン、トリイソオクチルアンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、N-メチルイミダゾリウムイオン、1、2-ジメチルイミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、メチルピリジニウムイオン、イミダゾリウムイオン、1-メチルイミダゾリウムイオン、2-メチルイミダゾリウムイオン、ピコリニウムイオン、又はルチジニウムイオンを挙げることができる。
前記の第4級アンモニウムカチオンとしては、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラノルマルプロピルアンモニウムカチオン、テトラノルマルブチルアンモニウムカチオン、又はテトラノルマルヘキシルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。これらのうち、入手の観点から、好ましくは、テトラメチルアンモニウムカチオン、又はテトラエチルアンモニウムカチオンである。
Mは、導電性高分子溶液の塗布性の観点から、水素イオン、アルカリ金属イオン(例えば、Liイオン、Naイオン、及びKイオン等)、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、アンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、2-ヒドロキシエチルアンモニウムイオン、N-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、2,3-ジヒドロキシプロピルアンモニウムイオン、N-メチル-N-(2,3-ジヒドロキシプロピル)アンモニウムイオン、ジ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、N,N,N-トリ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、メチルピリジニウムイオン、イミダゾリウムイオン、1-メチルイミダゾリウムイオン、及び2-メチルイミダゾリウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のイオンであることが好ましく、水素イオン、Liイオン、Naイオン、Kイオン、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、アンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、2-ヒドロキシエチルアンモニウムイオン、ジ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、N,N,N-トリ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムイオン、ピリジニウムイオン、イミダゾリウムイオン、1-メチルイミダゾリウムイオン、及び2-メチルイミダゾリウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種以上のイオンであることがより好ましい。
上記一般式(1)及び(2)中、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表す。
前記の炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基としては、特に限定するものではないが、例えば、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、シクロペンチル基、n-へキシル基、2-エチルブチル基、又はシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記のRについては、成膜性の点で、水素原子、メチル基、エチル基、又はフッ素原子であることが好ましく、水素原子、又はメチル基であることがより好ましい。
上記一般式(1)及び(2)中、mは1~10の整数を表し、成膜性の点で、1~6の整数であることが好ましく、1~4の整数であることがより好ましく、2又は3であることがより好ましい。
上記一般式(1)及び(2)中、nは、0又は1であるが、成膜性の点で、1であることが好ましい。
上記一般式(2)で表される構造単位は、上記一般式(1)で表される構造単位のドーピング状態を表す。
ドーピングにより絶縁体-金属転移を引き起こすドーパントは、アクセプタとドナーに分けられる。前者は、ドーピングにより導電性ポリマーの高分子鎖の近くに入り主鎖の共役系からπ電子を奪う。結果として、主鎖上に正電荷(正孔、ホール)が注入されるため、p型ドーパントとも呼ばれる。また、後者は、逆に主鎖の共役系に電子を与えることになり、この電子が主鎖の共役系を動くことになるため、n型ドーパントとも呼ばれる。
本発明におけるドーパントは、ポリマー分子内に共有結合で結びついたスルホ基又はスルホナート基であり、p型ドーパントである。このように外部からドーパントを添加することなく導電性を発現するポリマーは自己ドープ型導電性高分子と呼ばれている。
なお、上記の一般式(1)で表される構造単位及び一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)(ただし、Mが水素イオン以外のもの)については、下記の一般式(1’)で表される構造単位及び下記の一般式(2’)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A’)と、アルカリ金属化合物、アンモニア、有機アミン化合物、及び第4級アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とを混合し、反応させることによって製造することができる。
Figure 2022134072000007
[上記の一般式(1’)及び(2’)において、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、mは1~10の整数を表し、nは0又は1を表す。]
上記の一般式(1’)及び(2’)における、R、m、又はnの定義及び好ましい範囲については、上記の一般式(1)及び(2)における、R、m、又はnの定義及び好ましい範囲と同じである。
前記のアルカリ金属化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、アルカリ金属ハロゲン化合物(例えば、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化ルビジウム、臭化セシウム等)、又はアルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等)を挙げることができる。
前記の有機アミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、総炭素数が1~30の1級、2級、若しくは3級の有機アミン化合物を例示することができ、より具体的には、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、トリエチルアミン、ノルマル-プロピルアミン、イソプロピルアミン、ノルマルブチルアミン、ヘキシルアミン、アミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、メチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3-アミノ-1,2-プロパンジオール、3-メチルアミノ-1,2-プロパンジオール、3-ジメチルアミノ-1,2-プロパンジオール、トリイソブチルアミン、トリイソペンチルアミン、トリイソオクチルアミン、イミダゾール、N-メチルイミダゾール、1、2-ジメチルイミダゾール、ピリジン、メチルピリジン、イミダゾール、1-メチルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、ピコリン、又はルチジン等を例示することができる。
前記の4級アンモニウム化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラノルマルプロピルアンモニウムクロリド、テトラノルマルブチルアンモニウムクロリド、テトラノルマルヘキシルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルプロピルアンモニウムブロミド、テトラノルマルブチルアンモニウムブロミド、テトラノルマルヘキシルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラノルマルプロピルアンモニウムヨージド、テトラノルマルブチルアンモニウムヨージド、テトラノルマルヘキシルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラノルマルプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラノルマルブチルアンモニウムヒドロキシド、又はテトラノルマルヘキシルアンモニウムヒドロキシド、等が挙げられる。
前記のポリチオフェン(A)は、市販品を用いることもできるし、公知情報に基づいて合成したものを用いることもできる。当該合成方法としては、特に限定するものではないが、例えば、下記一般式(3)で表されるチオフェンモノマーを、水又はアルコール溶媒中、酸化剤の存在下に重合させることによって、前記のポリチオフェン(A)を製造することができる、次いで必要に応じて酸処理することで前記のポリチオフェン(A’)を製造することができる。
Figure 2022134072000008
[上記一般式(3)中、R、m、n、及びMは、上記一般式(1)及び(2)のR、m、n、及びMと同じ定義である。]
一般式(3)で表されるチオフェンモノマーの重合後に得られるポリマー(Mが水素イオンでないもの)については、酸処理することでMを水素イオンへ変換することができる。前記の重合方法や、Mを水素イオンへ変換する方法については、特に限定するものではない場、公知文献に記載の方法を任意に選択して行うことができる。前記の水素イオンへの変換によって、上記の一般式(1’)で表される構造単位及び一般式(2’)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含むポリチオフェン(A’)を製造することができる。
上記一般式(3)で表されるチオフェンモノマーとしては、特に限定するものではないが、具体的には、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-プロパンスルホン酸カリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-エチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-プロピル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-ブチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-ペンチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-ヘキシル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-イソプロピル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-イソブチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-イソペンチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-フルオロ-1-プロパンスルホン酸ナトリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸カリウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸アンモニウム、3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸トリエチルアンモニウム、4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-ブタンスルホン酸ナトリウム、4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-ブタンスルホン酸カリウム、4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-ブタンスルホン酸ナトリウム、4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-ブタンスルホン酸カリウム、4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-フルオロ-1-ブタンスルホン酸ナトリウム、4-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-フルオロ-1-ブタンスルホン酸カリウム、6-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)ヘキサン-1-スルホン酸、6-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)ヘキサン-1-スルホン酸ナトリウム、6-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)ヘキサン-1-スルホン酸リチウム、6-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)ヘキサン-1-スルホン酸カリウム、8-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)オクタン-1-スルホン酸、8-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)オクタン-1-スルホン酸ナトリウム、又は8-(2,3-ジヒドロ-チエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)オクタン-1-スルホン酸カリウム等が例示される。
本発明において前記のポリチオフェン(A)の導電率は、特に限定するものではないが、フィルム状態での導電率(電気伝導度)として、10S/cm以上であることが好ましい。
本発明の導電性高分子溶液における前記のポリチオフェン(A)の含有量は、導電性高分子溶液全体に対して、0.1~5重量%含むことを特徴とするが、高導電性と高硬度の両立に優れる点で、0.1~4重量%であることが好ましく、0.1~3重量%であることがより好ましく、0.2~3重量%であることがより好ましく、0.2~2重量%であることがより好ましい。
以下、シラン化合物(B)について説明する。
本発明の導電性高分子溶液は、下記一般式(4)
Figure 2022134072000009
[一般式(4)中、Rは、メチル基、エチル基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を表す。]
で表されるシラン化合物(B)を含有することを特徴とし、当該シラン化合物(B)の含有量が、導電性高分子溶液全体の0.1~7重量%であることを特徴とする。
前記の炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基は、特に限定するものではないが、例えば、プロピル基、i-プロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、又は2-エチルヘキシル基などが挙げられる。
前記の炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基としては、特に限定するものではないが、例えば、プロポキシ基、i-プロポキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、i-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、又は2-エチルヘキシルオキシ基が挙げられる。
上記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)としては、特に限定するものではないが、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラヘキシルオキシシラン、テトラオクチルオキシシラン、テトラ(2-エチルヘキシルオキシ)シラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、t-ブチルトリメトキシシラン、又はt-ブチルトリエトキシシラン等が例示される。
本発明で使用されるシラン化合物(B)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、当該シラン化合物(B)については、市販品をそのまま用いることもできるし、一般公知の方法に基づいて製造したものを用いることもできる。
上記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)としては、膜硬度に優れる点で、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、又はジメチルジメトキシシランであることが好ましく、テトラエトキシシランであることがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液における前記のシラン化合物(B)の含有量は、導電性高分子溶液全体に対して、0.1~7重量%含むことを特徴とするが、高導電性と高硬度の両立性に優れる点で、0.2~5重量%であることがより好ましく、0.5~4重量%であることがより好ましい。
なお、本発明の導電性高分子溶液については、膜硬度と導電性の両立に優れる点で、前記のシラン化合物(B)の含有量が、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.5~10重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、1~9重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、2~8重量部であることがより好ましい。
本願発明の導電性高分子溶液については、上記のポリチオフェン(A)及びシラン化合物(B)に加えて、更に、エポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)を含んでいてもよく、当該エポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)の含有量については、導電性高分子溶液全体の0.1~7重量%であることが好ましい。
前記のシラン化合物(B2)としては、特に限定するものではないが、例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、エポキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、エポキシプロピルトリエトキシシラン、又は3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランを挙げることができ、これらのうち、膜硬度と導電性の両立に優れる点で、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、又は3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランであることが好ましい。なお、当該シラン化合物(B2)については、市販品をそのまま用いることもできるし、一般公知の方法に基づいて製造したものを用いることもできる。
本発明の導電性高分子溶液における前記のシラン化合物(B2)の含有量は、導電性高分子溶液全体に対して、0.1~5重量%であることがより好ましく、0.1~2重量%であることがより好ましく、0.1~1重量%であることがより好ましい。
なお、本発明の導電性高分子溶液については、膜硬度と導電性の両立に優れる点で、前記のシラン化合物(B2)の含有量が、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.2~7重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.3~5重量部であることがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液は、前記のポリチオフェン(A)及びシラン化合物(B)(更にシラン化合物(B2)を含んでいてもよい)に加えて、更に、別の化合物を含んでいてもよい。当該別の化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤(C)、アルコール(D)、及び/又はシリコーン化合物(E)等(これらに、前記のポリチオフェン(A)、シラン化合物(B)、シラン化合物(B2)は含まれない)を挙げることができる。
本願発明の導電性高分子溶液が、前記の非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤(C)を含む場合、その含有量は、導電性高分子溶液全体に対して、0.001~10重量%であることが好ましく、0.1~5重量%であることがより好ましい。当該界面活性剤(C)を含有させることによって、導電性高分子溶液の操作性や成膜性の向上が期待される。
当該界面活性剤(C)については、成膜性の点で、ポリエチレングリコール型界面活性剤、アセチレングリコール型界面活性剤、多価アルコール型界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、高分子型非イオン界面活性、及びシリコーン系界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の界面活性剤(C)であることが好ましい。
前記のポリエチレングリコール型界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、又はポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
前記のアセチレングリコール型界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、サーフィノール(登録商標、エアプロダクツ社製)、又はオルフィン(登録商標、日信化学工業社製)等が挙げられる。
前記の多価アルコール型界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、高アルコールのアルキルエーテル、又はアルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられる。
前記のベタイン型両性界面活性剤としては、特に限定するものではないが、例えば、アルキルジメチルベタイン、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、又はラウリルジヒドロキシエチルベタイン等が挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキル基を有するものであれば特に限定されないが、パーフルオロアルカン、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸、又はパーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記の高分子型非イオン界面活性としては、特に限定するものではないが、例えば、ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンの共重合体等が挙げられる。本発明に使用されるポリビニルピロリドンの平均分子量は1千~200万であり、好ましくは1万~150万である。ポリビニルピロリドンの共重合体としては、特に限定するものではないが、親水性部と疎水性部をポリマー鎖中に併せ持つものが好ましく、例えば、[ビニルピロリドン-酢酸ビニル]ブロック共重合体、[ビニルピロリドン-メチルメタクリレート]共重合体、[ビニルピロリドン-ノルマルブチルメタクリレート]共重合体、又は[ビニルピロリドン-アクリルアミド]共重合体などが例示できる。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性ポリジメチルシロキサン、ヒドロキシル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル基含有ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、パーフルオロポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、パーフルオロポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、又はシリコーン変性アクリル化合物などが挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤はレベリング剤として塗膜の平坦性(平滑性)を改善するのに有効である。
本発明において、前記の界面活性剤(C)は、水への溶解度が80℃において0.01重量%以上であることが好ましく、30℃において0.01重量%以上であることがより好ましく、10℃において0.01重量%以上であることがさらに好ましく、且つグリフィン法HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)が7~20の範囲である界面活性剤であることが好ましい。
また、グリフィン法HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)は界面活性剤の親水性を表す数値である。値が大きいほど親水性が大きいことを示し、次式で表される。
非イオン界面活性剤のグリフィン法HLB
=(親水基部分の分子量)/(界面活性剤の分子量)×100/5
=(親水基重量)/(疎水基重量+親水基重量)×100/5
=(親水基の重量%)/5
なお、本発明において、前記の界面活性剤(C)としてより好ましくは、アセチレングリコール型界面活性剤、又は高分子型界面活性剤である。
前記の界面活性剤(C)の導電性高分子溶液への添加方法は、固体で添加しても良く、あらかじめ溶液として調整したものを添加しても良い。その際、導電性高分子溶液に単独で添加してもよいし、2種以上を混合して添加してもよい。
本発明の導電性高分子溶液が前記の界面活性剤(C)を含む場合、当該導電性高分子溶液は、前記のポリチオフェン(A)濃度が0.1~5重量%であり、前記のシラン化合物(B)濃度が0.1~7重量%であり、界面活性剤(C)濃度が0.001~10重量%であることが好ましい。
本発明の導電性高分子溶液は、上記の通り、さらにアルコール(D)を含んでもよい。当該アルコール(D)を含有させることによって、導電性高分子膜の耐酸化性能や耐光劣化性能の向上が期待される。
前記のアルコール(D)としては、特に限定するものではないが、例えば、1価のアルコール、2価のアルコール、3価のアルコール、及び糖アルコールからなる群より選択される少なくとも一種のアルコール(D)が挙げられる。
前記の1価のアルコールとしては、特に限定するものではないが、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、1-メトキシ-2-プロパノール、又は1-エトキシ-2-プロパノール等が挙げられるが、操作性の点から、エタノール、又は1-メトキシ-2-プロパノールが好ましい。前記の2価アルコールとしては、特に限定するものではないが、入手の観点から、エチレングリコールが好ましい。前記の3価アルコールとしては、特に限定するものではないが、例えば、グリセロールが好ましい。前記の糖アルコールとしては、特に限定するものではないが、例えば、エリトリトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、アラビトール等が好ましい。より好ましくはソルビトールである。
本発明の導電性高分子溶液が前記のアルコール(D)を含む場合、その含有量は、0.001~80重量%であることが好ましく、0.01~70重量%であることがより好ましく、0.01~60重量%であることがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液は、上記の通り、さらにシリコーン化合物(E)(ただし、前記のシリコーン系界面活性剤は含まない)を含んでもよい。当該シリコーン化合物(E)を含有させることによって、塗膜の摩擦低減や耐久性向上が期待される。
前記のシリコーン化合物(E)としては、特に限定するものではないが、例えば、シリコーンレジン、シリコーンオリゴマー、シリカ球状粒子、シリコーンオイルやシリコーンパウダーを挙げられるが、溶液の安定性の点から、シリコーンオリゴマー、又はシリコーンオイルが好ましく、ジメチルポリシロキサンのシリコーンオリゴマー、又はジメチルポリシロキサンのシリコーンオイルがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液が前記のシリコーン化合物(E)を含む場合、その含有量は、導電性高分子溶液全体に対して、0.001~5重量%であることが好ましく、0.01~3重量%であることがより好ましい。
なお、本発明の導電性高分子溶液については、膜表面の摩擦力が低減できる点で、前記のシリコーン化合物(E)の含有量が、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.01~10重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.05~7重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.1~5重量部であることがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液については、溶液組成物であり、本願発明によって特定される範囲で任意の液体成分(ただし、上記のシラン化合物(B)、シラン化合物(B2)、界面活性剤(C)、アルコール(D)、及びシリコーン化合物(E)を除く)を含んでいてもよい。任意の液体成分としては、上述した構成成分以外の液体成分であることが好ましく、例えば水、酢酸エチル、ジメチルフォルムアミド等を挙げることができる。このうち、液体成分としては、水が好ましい。本発明の導電性高分子溶液が水を含む場合は、導電性高分子水溶液となる。
本願発明の導電性高分子溶液が前記の液体成分(例えば水)を含有する場合、その含有量としては、導電性高分子溶液全体に対して、50~99.9重量%であることが好ましく、60~99.5重量%であることがより好ましく、70~99.2重量%であることがより好ましく、80~99重量%であることがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液を調製する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、本発明のポリチオフェン(A)の溶液又は固体と、シラン化合物(B)と、必要に応じてシラン化合物(B2)、界面活性剤(C)、アルコール(D)、シリコーン化合物(E)、液体成分(例えば、水)、及び/又はその他添加剤を混合する方法が挙げられる。前記の成分を、それぞれ本願発明の範囲内の任意の量を、任意の順番で混合することにより本発明の導電性高分子溶液を調製することができる。
ここで、混合する際の温度は、特に限定するものではないが、例えば、室温~加温下で行うことができる。好ましくは0℃以上100℃以下が好ましい。
混合する際の雰囲気は、特に限定するものではないが、大気中でも、不活性ガス中でもよい。
本発明の導電性高分子溶液を混合する際には、スターラーチップ、攪拌羽根等による一般的な混合溶解操作に加えて、超音波照射、ホモジナイズ処理(例えば、メカニカルホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー等の使用)を行ってもよい。ホモジナイズ処理する場合には、ポリマーの熱劣化を防ぐため、冷温しながら行うことが好ましい。
本発明の導電性高分子溶液の濃度調整は、配合比で調整しても良いし、配合後に濃縮により調整しても良い。濃縮の方法は、減圧下に溶媒を留去する方法であっても、限外ろ過膜を利用する方法であっても良い。
本発明のポリチオフェン(A)の粒径は、特に限定するものではないが、小さいほど溶解性が良好であり、導電性や成膜時の均一な膜形成の観点からも望ましい。例えば、ポリチオフェン(A)の粒子径(D50)が0.02μm以下であれば、溶解性がより良好となる。
本発明の導電性高分子溶液の粘度(20℃)は、特に限定するものではないが、例えば200mPa・s以下であることが好ましく、100mPa・s以下であることがより好ましく、50mPa・s以下であることがより好ましい。
本発明の導電性高分子溶液から導電性高分子膜を形成する方法としては、特に限定するものではないが、例えば、上記の導電性高分子溶液を、支持体に塗布し、次いで乾燥する方法を挙げることができる。当該方法を行うことによって、支持体上に導電性高分子膜が簡便に得られる(以下、その支持体と導電性高分子膜を合わせて「被覆物品」と称する)。
前記の支持体としては、本発明の導電性高分子溶液が塗布可能なものであれば特に限定するものではないが、例えば、高分子基材又は無機基材が挙げられる。前記の高分子基材としては、例えば、熱可塑性樹脂、不織布、紙、レジスト膜基板等が挙げられる。前記の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリレート、又はポリカーボネート等が挙げられる。前記の不織布としては、例えば、天然繊維、合成繊維、又はガラス繊維製のいずれでもよい。前記の紙としては一般的なセルロースを主成分とするものでよい。前記の無機基材としては、ガラス、セラミックス、酸化アルミニウム、又は酸化タンタル等が挙げられる。
当該膜については、上記の一般式(1)で表される構造単位及び上記の一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)と上記の一般式(4)で表されるシラン化合物(B)を含むことを特徴とする。
なお、当該膜において、シラン化合物(B)の含有量は、特に限定するものではないが、優れた硬度と優れた導電性を両立する点で、ポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.5~10重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、1~9重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、2~8重量部であることがより好ましい。
また、本発明の膜がエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)を含む場合、当該エポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)の含有量は、特に限定するものではないが、膜硬度と導電性の両立に優れる点で、ポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.1~10重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.2~7重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.3~5重量部であることがより好ましい。
また、本発明の膜がシリコーン化合物(E)を含む場合、当該シリコーン化合物(E)の含有量は、特に限定するものではないが、膜表面の摩擦力が低減できる点で、ポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.01~10重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.05~7重量部であることが好ましく、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.1~5重量部であることがより好ましい。
前記の支持体としては、本発明の導電性高分子溶液が塗布可能なものであれば特に限定するものではないが、例えば、高分子基材又は無機基材が挙げられる。前記の高分子基材としては、例えば、熱可塑性樹脂、不織布、紙、レジスト膜基板等が挙げられる。前記の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリレート、又はポリカーボネート等が挙げられる。前記の不織布としては、例えば、天然繊維、合成繊維、又はガラス繊維製のいずれでもよい。前記の紙としては一般的なセルロースを主成分とするものでよい。前記の無機基材としては、ガラス、ITOなどの金属酸化物、セラミックス、酸化アルミニウム、又は酸化タンタル等が挙げられる。
導電性高分子溶液の塗布方法としては、例えば、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ディスペンサ法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法、スピンコート法、インクジェット法等が挙げられる。好ましくはバーコート法、スピンコート法である。
上記の乾燥の操作において、乾燥温度は、特に限定するものではないが、均一な導電性高分子膜が得られる温度及び基材の耐熱温度以下であることが好ましく、室温~300℃の範囲であることがより好ましく、室温~250℃の範囲であることがより好ましく、室温~200℃の範囲であることがより好ましい。
上記の乾燥の操作において、乾燥雰囲気は大気中、不活性ガス中、真空中、又は減圧下のいずれであってもよい。膜の劣化抑制の観点からは、窒素、アルゴン等の不活性ガス中が好ましい。
上記の膜の膜厚としては特に限定するものではないが、10-3~10μmの範囲が好ましく、10-3~10-1μmであることがより好ましい。この膜の導電率は、添加する水溶性ポリエステル、及びその他の添加剤の種類や添加量により変化するので一義的には決められないが、例えば、1.0E+11Ω/□以下が好ましく、1.0E+10Ω/□以下であることがより好ましい。
本発明の被覆物品は、前記の支持体の少なくとも一部が、前記の導電性高分子の膜で覆われたものを表し、例えば、帯電防止フィルム、電解コンデンサ用の固体電解質、コンデンサ用のセパレータとして使用される。
以下に本発明に関する実施例を示す。
なお、本実施例で用いた分析機器及び測定方法を以下に列記する。
[GC測定]
装置:Shimadzu製、GC-2014
[NMR測定]
装置:VARIAN製、Gemini-200
[表面抵抗値測定]
装置:三菱化学社製ロレスタGP MCP-T600
[膜厚測定]
装置:BRUKER社製 DEKTAK XT
[粘度測定]
コンプリート型粘度計/BROOKFIELD VISCOMETER DV-1 Prime
[導電率]
導電率[S/cm]=10/(表面抵抗値[Ω/□]×膜厚[μm])
[粒径測定]
装置:日機装社製、Microtrac Nanotrac UPA-UT151
[自己ドープ型導電性高分子の導電率測定]
自己ドープ型導電性ポリマーを含む溶液 0.5mlを25mm角の無アルカリガラス板に塗布し、室温で一晩乾燥した後、ホットプレート上で120℃にて20分、さらに160℃にて10分加熱して導電性高分子膜を得た。膜厚及び表面抵抗値から、以下の式に基づき算出した。
[塗布性&帯電防止能の評価]
導電性高分子溶液をガラス、又はPETフィルムにバーコーターを用いてウェット膜を作成し、その後乾燥して導電膜を作製した。得られた塗膜に塗布ムラが無く、表面抵抗値が安定していれば塗布性良好とし、さらに得られた導電性高分子膜の表面抵抗値が1.0E+11Ω/□以下であれば帯電防止能が良好と判断した。
[塗膜の透明性評価(透過率、ヘイズ率)]
・装置:日本電色社製 ヘイズメーター NDH4000
・条件:基材ブランク
[塗膜の硬度評価]
塗膜の硬度評価は、JIS規格K5600-5-4に準拠し、オールグッド社製の鉛筆硬度試験機を用いて行った。硬度の異なる鉛筆(三菱鉛筆Uni)を塗膜面に対して45°の角度で押し当てることで塗膜の硬度を測定した。鉛筆を装着した車を0.5~1 mm/sの速度で少なくとも7 mmの距離を走らせ、この操作を鉛筆の硬度を変えながら、3 mm以上の傷跡が生じるまで試験を行い、傷が生じなかった最も硬い鉛筆の硬度をその塗膜の硬度とした。また、試験は2回行い結果が一致するまで試験を繰り返した。
[塗膜の摩擦力測定]
塗膜の摩擦力測定は、イマダ社製デジタルフォースゲージZTS-50N及び計測スタンドMH-500Nシリーズを用いて行った。摩擦係数測定用アタッチメントCOF2-2Nを用いて、塗膜に500gの荷重をかけ、270 mm/minの速度で塗膜表面を滑らせた際の摩擦力を測定した。
合成例1.
3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム[下記式(6)で表される化合物]の合成.
窒素雰囲気下、100mlナス型フラスコに60%水素化ナトリウム 0.437g(10.9mmol)、トルエン 37mlを仕込んだ後、(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b][1,4]ジオキシン-2-イル)メタノール 1.52g(8.84ml)を添加した。その後、反応液を還流温度に昇温させ同温度で1時間攪拌した。その後、2,4-ブタンスルトン 1.21g(8.89mmol)とトルエン 10mlとからなる混合液を滴下し、同温度で2時間攪拌した。冷却後、得られた反応液をアセトン 160mlに滴下し再沈を行った。得られた粉末を濾過し、真空乾燥させることで1.82gの淡黄色粉末を収率62%で得た。NMR測定から、これが下記式(6)で表される3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウムであることを確認した。
Figure 2022134072000010
H-NMR(DO)δ(ppm);6.67(s,2H),4.54-4.60(m,1H),4.45(dd,1H,J=12.0,2.2Hz),4.26(dd,1H,J=12.0,6.8Hz),3.90-3.81(m,4H),3.10-3.18(m,1H),2.30-2.47(m,1H),1.77-1.92(m,1H),1.45(d,3H)
13C-NMR(DO)δ(ppm);14.91,31.22,53.13,66.18,69.18,73.29,73.36,100.81,100.94,140.88,141.06
合成例2.
ポリチオフェン(A)[下記式(7)又は下記式(8)で表される構造単位を含む重合体]の合成.
500mlセパラブルフラスコに、合成例1に準じて合成した3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウム 10g(30mmol)と水 150gを加えた。溶解後、室温下、無水塩化鉄(III) 2.94g(18.1mmol)を加えて20分攪拌した。その後、過硫酸ナトリウム 14.5g(60.4mmol)と水 100gからなる混合溶液を反応液温度が30℃以下を保持しながら滴下した。室温で3時間攪拌したのち、反応液を800gのアセトンに滴下させ黒色のNa型のポリマーを析出させた。ポリマーを濾過・真空乾燥することで、18.0gの3-[(2,3-ジヒドロチエノ[3,4-b]-[1,4]ジオキシン-2-イル)メトキシ]-1-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウムの粗ポリマーを得た。
次に、この粗ポリマー 14.5gに水を加え2重量%溶液に調製した溶液 700gを、陽イオン交換樹脂Lewatit MonoPlus S100(H型) 200mlを充填したカラムに通液(空間速度=1.1)することによりH型のポリマー溶液を738g得た。更に、本ポリマー溶液をクロスフロー式限外ろ過(ろ過器=ビバフロー200、分画分子量=5,000、透過倍率=5)により精製することにより下記式(7)又は式(8)で表される構造単位を含む重合体の濃群青色溶液 698gを得た。本ポリマー溶液に含まれるポリマー量は0.74重量%であった。又、鉄イオン、及びナトリウムイオンを、各々44ppm、及び12ppm(対ポリマー)含有していた。
Figure 2022134072000011
Figure 2022134072000012
実施例1.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.4g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 1.17gを加えてよく攪拌混合した。このようにして得られた導電性高分子溶液 0.20gを、5cm×10cmにカットしたガラスに印刷試験機(RK Print Coat Instrument製Kコントローラー/ワイヤーバーwet膜厚8μm)を用いて塗布した後、乾燥器で120℃10分乾燥して導電膜付ガラスを得た。得られた膜は斑の無い均一状態を示し、且つ当該膜の表面抵抗値は、測定箇所によらず安定的に1.4E+8Ω/□を示した。また、本実施例で作製した当該膜の鉛筆硬度は4H、摩擦力は1.6 N、透過率は97.14%(基材ブランク)であった。結果を表1に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例2.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.5g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 1.07gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表1に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例3.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.6g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 0.97gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表1に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例4.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.7g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 0.87gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表1に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例5.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.5g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 1.17gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表2に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例6.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.6g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、シリコーン化合物(E)として、信越シリコーン社製表面改質剤KP-109(固形分濃度48.2重量%)0.041g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 0.929gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表2に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例7.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.6g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、シリコーン化合物(E)として、信越シリコーン社製表面改質剤KP-109(固形分濃度48.2重量%)0.207g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 0.763gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表2に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
実施例8.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、テトラエトキシシラン(TEOS) 0.6g、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、シリコーン化合物(E)として、信越シリコーン社製表面改質剤KP-109(固形分濃度48.2重量%)0.415g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 0.555gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表2に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
比較例1.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、3-グリシジルオキシプロピルメトキシシラン(GPTMS) 0.1g、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 1.57gを加えてよく攪拌混合した。実施例1の方法に準じて導電性高分子膜を得、抵抗値と鉛筆硬度および摩擦力の評価を行った。結果を表3に示す。引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、エタノール、又はイソプロパノールで湿らせたウェスで10回擦っても、剥離、溶解、ウェスへの付着は見られず、良好な耐溶剤性を示した。
比較例2.
合成例2で得られたポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gに、エタノール 8.0g、1-メトキシ-2-プロパノール 2.0g、及び水 1.67gを加えてよく攪拌混合した。実施例1に準拠し塗膜を作製した結果、塗布ムラが発生した。また、作製した当該膜(ムラ有)の表面抵抗値は15Ω/□であり、鉛筆硬度はBであった。結果を表3に示す。
比較例3.
実施例2においてポリチオフェン(A)[前記式(7)又は前記式(8)で表される構造単位を含む重合体][導電率119S/cm]を1.2重量%含む溶液 8.33gの代わりに、PEDOT/PSSを1.2重量%含む水分散体溶液 8.33gを使用したこと以外は、実施例2に準拠し塗膜を作製し、当該塗膜を評価した。結果を表3に示す。
引き続き、得られた導電膜を、それぞれ水、又はエタノールで湿らせたウェスで擦った結果、剥離、溶解、ウェスへの付着が生じた。耐溶剤性は不良であった。
実施例1~8と比較例1~3から明らかなように、本導電性高分子溶液を使用することで良好な塗工性と好ましい帯電防止能(表面抵抗の範囲として、1E+07~1E+10 Ω/□程度)を有し、高い透明性と良好な鉛筆硬度、耐溶剤性を両立した塗膜を作製できることがわかった。また、本発明の導電性高分子溶液がシリコーン化合物(E)をさらに含む場合、膜表面の摩擦力が低減するために、擦過傷などが付きにくい導電性高分子膜を提供することができることが分かった。
Figure 2022134072000013
Figure 2022134072000014
Figure 2022134072000015
本発明の導電性高分子溶液は、帯電防止部フィルムとして良好な導電性(適度な表面抵抗値)と硬度を有する導電性高分子膜を形成可能である。

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)を0.1~5重量%含み、且つ下記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)を0.1~7重量%含む、導電性高分子溶液。
    Figure 2022134072000016
    [一般式(1)において、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。一般式(1)及び(2)において、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、mは1~10の整数を表し、nは0又は1を表す。]
    Figure 2022134072000017
    [一般式(4)中、Rは、メチル基、エチル基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を表す。]
  2. 前記のシラン化合物(B)が、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、又はジメチルジメトキシシランであることを特徴とする、請求項1に記載の導電性高分子溶液。
  3. 前記のシラン化合物(B)の含有量が、前記のポリチオフェン(A) 1重量部に対して、0.5~10重量部であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の導電性高分子溶液。
  4. 前記のポリチオフェン(A)及びシラン化合物(B)に加えて、更にエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)を0.1~7重量%含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の導電性高分子溶液。
  5. 前記のエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)が、3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、又は3-グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランであることを特徴とする、請求項4に記載の導電性高分子溶液。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の導電性高分子溶液であって、さらに、シリコーン化合物(E)を含有することを特徴とし、当該シリコーン化合物(E)の含有量が、導電性高分子溶液全量に対して、0.001~5重量%であることを特徴とする、導電性高分子溶液。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の導電性高分子溶液であって、さらに、水を含有することを特徴とし、当該水の含有量が、導電性高分子溶液全量に対して、50~99.9重量%であることを特徴とする、導電性高分子溶液。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の導電性高分子溶液を支持体に塗布し、次いで乾燥させることを特徴とする膜の製造方法。
  9. 下記一般式(1)で表される構造単位及び下記一般式(2)で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を少なくとも2つ以上含むポリチオフェン(A)と下記一般式(4)で表されるシラン化合物(B)を含む膜。
    Figure 2022134072000018
    [一般式(1)において、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、又は第4級アンモニウムカチオンを表す。一般式(1)及び(2)において、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3~6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又はフッ素原子を表し、mは1~10の整数を表し、nは0又は1を表す。]
    Figure 2022134072000019
    [一般式(4)中、Rは、メチル基、エチル基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R、R、及びRは、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、又は炭素数3~8の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルコキシ基を表す。]
  10. 前記のシラン化合物(B)の含有量が、ポリチオフェン(A)の含有量 1重量部に対して、0.5~10重量部であることを特徴とする、請求項9に記載の膜。
  11. 請求項9又は10に記載の膜であって、その構成成分として、さらにエポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)を含むことを特徴とし、当該エポキシ基及び/又はアミノ基を有するシラン化合物(B2)の含有量が、ポリチオフェン(A)の含有量 1重量部に対して、0.1~10重量部であることを特徴とする、膜。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載の膜であって、その構成成分として、さらにシリコーン化合物(E)を含むことを特徴とし、当該シリコーン化合物(E)の含有量が、ポリチオフェン(A)の含有量 1重量部に対して、0.01~10重量部であることを特徴とする、膜。
  13. 支持体の少なくとも一部が、請求項9乃至12のいずれかに記載の膜で覆われた被覆物品。
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