JP2022131408A - 画像記録装置 - Google Patents

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学郎 金澤
Gakuro Kanazawa
憲吾 野田
Kengo Noda
侑也 立松
Yuya Tatematsu
秀晃 吉宗
Hideaki Yoshimune
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Abstract

【課題】給送トレイに収容されるロール体を取り扱う際の操作性を向上させる。【解決手段】ロール体Rを収容可能であり、筐体100a内の内方位置と筐体100a外の外方位置との間を、前後方向に移動可能な給送トレイ1と、いずれも左右方向に沿って延びており、ロール体Rの外周面と当接してロール体Rを下方から支持可能な第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82と、給送トレイ1の内方位置と外方位置との間での移動に連動して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82を回転させる連動機構と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能である給送トレイを備えた画像記録装置に関する。
特許文献1には、ファクシミリ本体に着脱自在であり、長尺の用紙がロール状に巻回されたロール体を収容可能な給紙カセット(給送トレイ)を備えたファクシミリ(画像記録装置)が開示されている。かかるファクシミリにおいては、ロール体から巻き解かれたロール紙に画像を記録することができる。
特開平2-264556号公報
上述のような給送トレイを備えた画像記録装置においては、ロール体を給送トレイにセットする際に、ユーザがロール体を巻き解く方向に回転させて、ロール体からロール紙を送り出す。また、ロール体にロール紙を巻き戻す際には、ユーザがロール体を巻き戻す方向に回転させる。このように、ロール体を取り扱う際には、ユーザがロール体を回転させるという煩わしい作業が必要である。
本発明の目的は、給送トレイに収容されるロール体を取り扱う際の操作性を向上させることができる画像記録装置を提供することである。
本発明の画像記録装置は、筐体と、シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能であり、前記筐体内の内方位置と前記筐体外の外方位置との間を、前記ロール体の回転軸と直交する直交方向に移動可能な給送トレイと、いずれも前記回転軸と平行な方向に沿って延びており、前記ロール体の外周面と当接して前記ロール体を下方から支持可能な第1支持ローラ及び第2支持ローラと、前記給送トレイの前記内方位置と前記外方位置との間での移動に連動して、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラを回転させる連動機構と、を備えている。
本発明の画像記録装置によると、連動機構により第1支持ローラ及び第2支持ローラのうち少なくとも第1支持ローラを回転させることで、第1支持ローラ及び第2支持ローラに支持されたロール体を回転させることができる。したがって、給送トレイの内方位置と外方位置との間での移動に連動して、ロール体を回転させることができるので、給送トレイに収容されるロール体を取り扱う際の操作性を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかるプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 プリンタに装着された状態の給送トレイの上面図である。 ロール紙を巻き戻す際にロール体に働く力を説明するための図である。 巻き解き位置とロール紙を巻き戻す際にロール体に働く巻き戻し負荷との関係を説明するための図である。 巻き解き位置と第3支持ローラとの位置関係を説明するための図である。 第1支持ローラ、第2支持ローラ及び押圧ローラの位置関係を説明するための図である。 連動機構の動作を説明するための図であり、(a)は給送トレイが内方位置にある状態を示し、(b)は給送トレイを内方位置から外方位置に移動させる途中の状態を示し、(c)は給送トレイを外方位置から内方位置に移動させる途中の状態を示す。
本発明の好適な一実施形態に係るプリンタ100(本発明の「画像記録装置」に相当する)について、図1を参照しつつ、以下に説明する。なお、図1に示す上下方向、前後方向及び左右方向を、プリンタ100の上下方向、前後方向及び左右方向とする。
(プリンタ100の全体構成)
プリンタ100は、筐体100a、給送機構3、搬送機構4、カッター5、ヘッド6、排紙トレイ7、連動機構9(図2及び図7参照)及び制御部10を主に備えている。給送機構3は、給送トレイ1及び給送ローラ2を有している。
給送トレイ1は、筐体100aの下部に着脱可能である。給送トレイ1は、筐体100a内においてヘッド6の下方に配置されている。給送トレイ1は、筐体100aの前壁に形成された開口101を介して筐体100aに対して前後方向(本発明の「直交方向」に相当)に沿って挿抜可能である。すなわち、給送トレイ1は、筐体100a内の内方位置と筐体100a外の外方位置との間を、前後方向に移動可能である。
給送トレイ1は、カット紙(図示せず)及びロール体Rの両方を共に収容可能である。ロール体Rは、円筒状の芯部材Rcの外周面に、カット紙よりも長尺の用紙がロール状に巻回されたものである。用紙は、シート状媒体の一例である。カット紙は、定形サイズにカットされた用紙であり、本実施形態においては、カット紙は、A4サイズの用紙である。
給送トレイ1には、後で詳述するように、ロール体Rを支持可能な第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82と、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpを搬送する一対の返戻ローラ18、19と、が設けられている。連動機構9は、給送トレイ1の内方位置から外方位置への移動に連動して、第1支持ローラ81、第2支持ローラ82及び返戻ローラ18(本発明の「搬送ローラ」に相当)を回転させるためのものである。連動機構9の具体的な構成については、後述する。
給送ローラ2は、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rp又はカット紙を給送トレイ1から送り出す。以降の説明において、カット紙とロール紙Rpとを区別しない場合には、「用紙P」と称する。
給送ローラ2は、アーム2aの先端に軸支されており、図示しない給送モータの駆動により回転する。アーム2aは、支軸2bに回動自在に支持されている。アーム2aは、図示しない付勢部材により給送ローラ2が給送トレイ1の底面11aに近づくように付勢されている。アーム2aは、給送トレイ1を筐体100aに対して脱着する際に上方へ退避可能に構成されている。
制御部10の制御により給送モータが駆動されると、給送ローラ2が回転して、給送ローラ2と接触する用紙Pに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、用紙Pが給送トレイ1から送り出される。なお、後述するように、給送トレイ1の後方側の端部に設けられた後壁15は、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜している。したがって、給送トレイ1から送り出された用紙Pは、斜め上方に向かう。
搬送機構4は、中間ローラ対41、搬送ローラ対42、排紙ローラ対43及びガイド部材44を有している。中間ローラ対41は、図示しない中間モータの駆動により回転する駆動ローラと駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部10の制御により図示しない中間モータが駆動されると、中間ローラ対41が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。中間ローラ対41は、給送トレイ1の後方側の端部の上方に位置している。中間ローラ対41は、給送ローラ2によって給送トレイ1から送り出されて斜め上方に向かう用紙Pを挟持しつつ上方に搬送する。ガイド部材44は、中間ローラ対41の上方に位置している。ガイド部材44は、中間ローラ対41によって上方に搬送される用紙Pを前方に案内する。
搬送ローラ対42は、図示しない搬送モータの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。排紙ローラ対43は、図示しない排紙モータの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部10の制御により図示しない搬送モータ及び排紙モータが駆動されると、搬送ローラ対42及び排紙ローラ対43が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。搬送ローラ対42はヘッド6の後方に位置しており、排紙ローラ対43はヘッド6の前方に位置している。搬送ローラ対42は、ガイド部材44によって前方に案内された用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。排紙ローラ対43は、搬送ローラ対42によって前方に搬送される用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。
カッター5は、給送トレイ1の後方側の端部と中間ローラ対41との間に位置している。カッター5は、例えば円板状の回転刃及び従動刃からなる。また、カッター5は、回転刃及び固定刃からなるものであってもよい。カッター5は、図示しない切断モータの駆動により回転刃が回転し、且つ、左右方向に沿って往復移動する。ロール体Rから巻き解かれて搬送されたロール紙Rpは、制御部10の制御により切断モータが駆動されることで、カッター5によりロール紙Rpの幅方向に切断される。
ヘッド6は、下面に形成された複数のノズル(図示せず)と、図示しないドライバICとを含む。ヘッド6は、給送ローラ2によって給送されて給送トレイ1から送り出され、搬送機構4によって搬送される用紙Pに画像を記録する。制御部10の制御によりドライバICが駆動されると、ノズルからインクが吐出され、搬送機構4によって搬送される用紙Pがヘッド6の下面と対向する画像記録位置を通過するときに、用紙Pに対して画像が形成される。なお、ヘッド6は、位置が固定された状態でノズルからインクを吐出するライン式、及び、左右方向に移動しつつノズルからインクを吐出するシリアル式のいずれでもよい。
排紙トレイ7は、筐体100a内においてヘッド6の前方であって、給送トレイ1の上方に配置されている。排紙トレイ7は、筐体100aの前壁に形成された開口102を介して筐体100aに対して前後方向に沿って挿抜可能である。ヘッド6により画像が記録された用紙Pは、排紙トレイ7に受容される。
制御部10は、内部バス(図示せず)を介して、給送モータ、中間モータ、搬送モータ、排紙モータ、切断モータ及びドライバICと接続されている。制御部10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。ROMには、CPUが各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。RAMは、CPUがプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。
(給送トレイ1の構成)
次に、図2~図7をさらに参照しつつ、給送トレイ1の構成について説明する。なお、プリンタ100に装着された状態の給送トレイ1の上面図である図2においては、説明のために後述するカバー85の記載を省略している。以下の説明においては、筐体100aに装着された状態の給送トレイ1の姿勢をもとに、給送トレイ1の各部の方向を説明する。
給送トレイ1は、上述のように筐体100aに対して前後方向に挿抜可能に構成されている。給送トレイ1が筐体100a内の最も後方側にあるときの位置を内方位置とする。給送トレイ1が内方位置にあるとき、給送ローラ2によって用紙Pを給送して画像記録可能な状態となる。給送トレイ1が内方位置よりも前方側にあり、給送トレイ1の少なくとも一部分が筐体100aの外にあるときの位置を外方位置とする。
給送トレイ1は、上面視で略四角形状を有しており、上方に開口した箱状に形成されている。給送トレイ1は、底壁11、側壁12、13、前壁14及び後壁15を有している。底壁11は、上下方向と直交する面内に延びている。底壁11の上面は、給送トレイ1の底面11aとなっている。側壁12、13は、図2に示すように、底壁11の左右の両端縁にそれぞれ設けられている。前壁14は、底壁11の前方の端縁に設けられている。後壁15は、図2に示すように、底壁11の後方の端縁おいて、左右方向に互いに離隔した状態で4つ設けられている。後壁15は、上述のように、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜している。
給送トレイ1は、ロール体収容部8と、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpをニップしてロール体Rに巻き戻す方向に搬送する一対の返戻ローラ18、19とを主に備えている。ロール体収容部8は、給送トレイ1における前方側の端部に位置している。給送トレイ1の底面11aにおけるロール体収容部8よりも後方側の部分には、カット紙が載置される載置面16が設けられている。なお、ロール紙Rpを給送トレイ1から送り出して画像記録を行う場合には、載置面16上からカット紙を取り除く。
ロール体収容部8は、ロール体Rを、その軸方向が左右方向に一致する姿勢で収容する。ロール体収容部8は、支持台80、第1支持ローラ81、第2支持ローラ82、先頭ローラ83、第3支持ローラ84(本発明の「当接部材」に相当)、カバー85及び押圧ローラ86を有している。
支持台80は、左右方向に沿って延びている。第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82は、いずれも左右方向に延びており、前後方向に互いに離隔して配置されている。第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82は、いずれも左右方向に沿って延びる回転軸81a、81b周りに回転可能に支持台80の上端部に支持されている。第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82は、ロール体Rの下側部分の外周面と接触した状態で当該ロール体Rを下方から支持する。
第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の回転軸81a、81bは、その一端部(図2中左端部)が、側壁13を貫通して側壁13の外側(もう一方の側壁12とは反対側)突き出ている。後で詳述するように、回転軸81a、81bの側壁13の外側に突き出ている部分に、連動機構9のローラギヤ93とローラギヤ94とがそれぞれ取り付けられている。第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82は、連動機構9によりロール紙Rpをロール体Rに巻き戻す方向(図1中時計回りの方向)に回転される。
本実施形態のように、ロール体Rを支持する第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82を回転させることでロール体Rを回転させてロール紙Rpを巻き戻す場合、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の回転量(第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の表面の移動量)と、ロール紙Rpの巻き戻し量とが等しくなる。したがって、ロール体Rの径に関わらずロール紙Rpの巻き戻し量は一定となる。
ここで、図3に示すように、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82を回転させてロール紙Rpを巻き戻すとき、ロール体Rには4つの力F1、F2、F3、F4が働く。力F1は、ロール体Rの自重による力である。力F2は、ロール体Rにおけるロール紙Rpがロール体Rから離れる巻き解き位置(図1においてAで示す位置;以降単に「巻き解き位置」と称する)に加わる力であり、巻き戻し負荷による力である。力F3は第1支持ローラ81の搬送力であり、力F4は第2支持ローラ82の搬送力である。
図3に示す力F5は、上述の4つの力F1、F2、F3、F4の合力のローラ81とロール体Rの外周面との当接部分における法線方向成分である。すなわち、ロール体Rには、第1支持ローラ81に引き寄せられる方向の力F5が働いている。これにより、第1支持ローラ81のニップ圧が高まる。
支持台80と給送トレイ1の底面11aとの間には、すき間Gが形成されている。ロール体Rから引き出されたロール紙Rpは、すき間Gを通って支持台80の前方側から支持台80の後方側まで引き出される。すなわち、給送トレイ1には、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の下方に位置する第1経路17aと、第1経路17aに繋がっており且つ第1経路17aよりも後方側に位置する第2経路17bとからなり、ロール紙Rpが通る搬送経路17が設けられている。
先頭ローラ83は、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpが最初に巻き掛けられるローラである。先頭ローラ83は、巻き掛けられたロール紙Rpがロール体Rから送り出される方向又はロール体Rに巻き戻される方向に動くことで連れ回る。先頭ローラ83にロール紙Rpが巻き掛けられることで、ロール紙Rpが給送トレイ1の内壁面に張り付くのを防止することができる。
先頭ローラ83は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rにおける前方側の端部の下方に配置されている。先頭ローラ83の位置によって、ロール体Rの巻き解き位置が決まる。
ここで、図4に示すように、第1支持ローラ81とロール体Rの外周面との当接部分と、ロール体Rの中心Oと、を結ぶ仮想直線を第1仮想直線L1とする。また、ロール体Rの巻き解き位置と、ロール体Rの中心Oと、を結ぶ仮想直線を第2仮想直線L2とする。先頭ローラ83は、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2とのなす角度をψとしたとき、0°<ψ<180°となるような位置に配置されている。0°<ψ<180°であるとき、巻き解き位置に加わる巻き戻し負荷による力F2により第1支持ローラ81のニップ圧を高めることができる。つまり、図4に示すように、ロール体Rの外周面における第1支持ローラ81との当接部分での力F2の法線方向成分である力F2aが、第1支持ローラ81のニップ圧を高める方向となる。なお、力F2aは、ψ=90°のとき最大となる。
なお、角度ψは、ロール体Rの径の大きさによって異なる。また、角度ψは、ロール体Rが第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82によって支持されている場合と、後述するようにロール体Rが第1支持ローラ81及び第3支持ローラ84によって支持されている場合(図5参照)とでも異なる。本実施形態においては、先頭ローラ83は、常に0°<ψ<180°となる位置に配置されている。
ロール体Rの径が小さい(自重が小さい)場合、第1支持ローラ81及び第3支持ローラ84のニップ圧が小さくなる。したがって、ロール体Rの径が小さい場合にψ=90°となるような位置に先頭ローラ83を配置することで、自重の減少によるニップ圧の低下を抑制することができる。
給送トレイ1を引き抜く場合などに、ロール体Rに対して後方側に向かう方向の慣性力が働く。このような場合、第1支持ローラ81のニップ圧が減少し、第2支持ローラ82のニップ圧が増加する。ロール体Rの径が小さい(自重が小さい)場合、慣性力も大きくなり、第1支持ローラ81のニップ圧が大きく減少する。したがって、ロール体Rの径が大きい場合にψ=90°となるような位置に先頭ローラ83を配置することで、慣性力が働いた場合の第1支持ローラ81のニップ圧の低下を抑制することができる。
第3支持ローラ84は、前後方向に関して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rの回転軸よりも前方側に位置している。第3支持ローラ84は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rの外周面と当接しない位置に位置している。
なお、第3支持ローラ84は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持された最大径のロール体Rの外周面と当接する位置に位置していてもよい。この場合、ロール体Rからロール紙Rpが巻き解かれてロール体Rの径が小さくなると、第3支持ローラ84は、ロール体Rの外周面と当接しなくなる。
ここで、ロール体Rの径が小さくなり、ロール体Rの自重による力F1が小さくなった場合を考える。このとき、図3に示すように、ロール紙Rpを巻き戻す際にロール体Rに働く4つの力F1、F2、F3、F4の合力F6の向きは、ロール体Rの自重による力F1である場合の合力F5の向きよりも前方側に向く。したがって、ロール体Rが第2支持ローラ82から浮き上がり、前方側に倒れることがある。このとき、図5に示すように、ロール体Rは、その外周面が第1支持ローラ81及び第3支持ローラ84と当接し、第1支持ローラ81及び第3支持ローラ84によって支持された状態となる。
ロール体Rの外周面と当接した状態の第3支持ローラ84は、ロール体Rが回転するのに伴って連れ回る。第3支持ローラ84は、給送トレイ1の前壁14の壁面14aに比べてロール体Rが当接した際にロール体Rに加わる摺動摩擦が小さい。
ここで、第3支持ローラ84とロール体Rの外周面との当接部分と、ロール体Rの中心Oと、を結ぶ仮想直線を第3仮想直線L3とする。このとき、第1仮想直線L1と第3仮想直線L3とのなす角度をφ1とすると、ψ≦φ1である。ψ>φ1である場合には、巻き戻し負荷が加わる方向が変わる。ψ≦φ1とすることで、巻き戻し負荷が加わる方向に影響を与えないようにすることができる。なお、φ1は、ロール体Rの径の大きさによって異なる。本実施形態においては、第3支持ローラ84は、φ1が常にψ≦φ1となる位置に配置されている。
ここで、ロール体Rが第3支持ローラ84から受ける反力を力F7とする。φ1=90°のとき、力F7のロール体Rの外周面における第1支持ローラ81との当接部分での接線方向と平行な方向の成分であるF7aは、最大となる。したがって、φ1=90°であるとき、第1支持ローラ81の回転によりロール体Rに加わる回転モーメントとは反対方向の回転モーメントを最大化でき、第1支持ローラ81の回転による回転モーメントを打ち消すことができる。
カバー85は、ロール体Rの収容空間を覆うものである。カバー85は、支持台80に支持されたロール体Rの後方を覆う後方部分85aと、支持台80に支持されたロール体Rの上方を覆う上方部分85bとからなる。カバー85は、後方部分85aの下端部に位置する左右方向に沿って延びる回動軸85cを中心に後方側に回動可能である。支持台80に支持されたロール体Rを覆う位置にあるカバー85を、後方側に回動させることで、支持台80の上方のロール体Rの収容空間を開放させることができる。
押圧ローラ86は、カバー85に支持されたローラホルダ86aに対して、左右方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に取り付けられている。ローラホルダ86aは、カバー85の上方部分85bと、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rと、の間に位置している。ローラホルダ86aは、後方側の端部がカバー85に支持されており、前方側の端部に押圧ローラ86が取り付けられている。ローラホルダ86aは、ばね86b(図6参照)によって、後方側の端部を中心として、図6中時計回りに回動する方向に付勢されている。押圧ローラ86は、ロール体Rの外周面と当接して、ロール体Rを第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に押圧する。
ここで、第2支持ローラ82とロール体Rの外周面との当接部分と、ロール体Rの中心Oと、を結ぶ仮想直線を第4仮想直線L4とする。また、押圧ローラ86とロール体Rの外周面との当接部分と、ロール体Rの中心Oと、を結ぶ仮想直線を第5仮想直線L5とする。さらに、第1仮想直線L1と第4仮想直線L4とのなす角度をθとする。
このとき、押圧ローラ86は、第1仮想直線L1と第5仮想直線L5とのなす角度をφ2としたとき、180°-θ≦φ2≦180°となる位置に配置されている。すなわち、図6に示す状態では、押圧ローラ86が、ロール体Rの外周面において太線で示す部分に当接していれば、180°-θ≦φ2≦180°の条件を満たす。なお、φ2は、ロール体Rの径の大きさによって異なる。本実施形態においては、押圧ローラ86は、φ2が常に角度180°-θ≦φ2≦180°となる位置に配置されている。
ここで、ロール体Rが押圧ローラ86から受ける反力を力F8とする。φ2=90°のとき、力F8のロール体Rの外周面における第1支持ローラ81との当接部分での接線方向と平行な方向の成分であるF8aは、最大となる。したがって、φ2=90°であるとき、第1支持ローラ81の回転によりロール体Rに加わる回転モーメントとは反対方向の回転モーメントを最大化でき、第1支持ローラ81の回転による回転モーメントを打ち消すことができる。
一対の返戻ローラ18、19は、カバー85の後方部分85aの下方に配置されている。一対の返戻ローラ18、19は、上下に並んで設けられている。返戻ローラ18、19は、それぞれ左右方向に延びる回転軸18a、19aを中心に回転可能である。一対の返戻ローラ18、19のうち上方に位置する返戻ローラ18は、連動機構9によって回転される駆動ローラである。一対の返戻ローラ18、19のうち下方に位置する返戻ローラ19は、返戻ローラ18に連れ回る従動ローラである。
回転軸18a、19aの両端は、給送トレイ1の側壁12、13にそれぞれ回転可能に支持されている。図2に示すように、回転軸18aの一端部(図2中左端部)は、側壁13を貫通して側壁13の外側(もう一方の側壁12とは反対側)突き出ている。回転軸18aの側壁13の外側に突き出ている部分に、連動機構9のローラギヤ92が取り付けられている。
(連動機構9の構成)
ここで、連動機構9の構成について説明する。連動機構9は、上述のように給送トレイ1の内方位置から外方位置への移動に連動して、第1支持ローラ81、第2支持ローラ82及び返戻ローラ18を回転させるものである。連動機構9は、図2及び図7に示すように、ラック91、ローラギヤ92、93、94、アイドルギヤ95及びピニオンギヤ96を備えている。
ラック91は、図2に示すように、筐体100aにおける給送トレイ1が装着される空間の左方を覆う部分に設けられた機構収容空間103に配置されている。機構収容空間103は、内方位置に位置する給送トレイ1と対向する側(図2中右方)が開放されている。ラック91は、前後方向に延びており、多数の歯が設けられた面が上方を向いている。
ローラギヤ92は、不図示のワンウェイクラッチを介して返戻ローラ18の回転軸18aに取り付けられている。図7(b)に示すように、ローラギヤ92が反時計回りに回転した場合は、ローラギヤ92の回転に伴って回転軸18aが反時計回りに回転する。すなわち、返戻ローラ18に駆動力が伝達される状態となる。そして、図7(a)、(c)に示すように、ローラギヤ92が時計回りに回転した場合は、不図示のワンウェイクラッチにより、ローラギヤ92の回転は回転軸18aに伝わらない。
上述のように、連動機構9により返戻ローラ18に駆動力が伝達されて、返戻ローラ18が反時計回りに回転することで、従動ローラである返戻ローラ19は時計回りに回転する。これにより、一対の返戻ローラ18、19に挟持されたロール紙Rpは、ロール体Rに巻き戻る方向に搬送される。ここで、連動機構9により駆動される返戻ローラ18によるロール紙Rpの搬送速度をV1とする。
ローラギヤ93は、第1支持ローラ81の回転軸81aに相対回転不能に固定されている。ローラギヤ94は、第2支持ローラ82の回転軸82aに相対回転不能に固定されている。よって、ローラギヤ93が回転するのに伴って回転軸81aが回転し、ローラギヤ94が回転するのに伴って回転軸82aが回転する。なお、連動機構9により駆動力が伝達されて回転する第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82は、周速度が同じとなっている。
連動機構9により回転される第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82によってロール体Rに巻き戻される方向に搬送されるロール紙Rpの搬送速度をV2とする。搬送速度をV2は、連動機構9により駆動される返戻ローラ18と返戻ローラ19とによるロール紙Rpの搬送速度V1よりも速い。
アイドルギヤ95は、左右方向に沿う回転軸周りに回転可能に給送トレイ1の側壁13に対して支持されており、側壁13の外側に位置している。アイドルギヤ95は、ローラギヤ93及びローラギヤ94の両方と噛み合う位置に取り付けられている。
ピニオンギヤ96は、左右方向に沿う回転軸周りに回転可能に給送トレイ1の側壁13に対して支持されており、側壁13の外側に位置している。ピニオンギヤ96は、ラック91の延在方向である前後方向に延びる直線上に位置しており、ラック91と噛み合い可能である。また、ピニオンギヤ96は、ローラギヤ92と噛み合っている。
給送トレイ1が内方位置にあるとき、図2に示すように、ローラギヤ92、93、94、アイドルギヤ95及びピニオンギヤ96は、筐体100aの機構収容空間103に位置する。このとき、図7(a)に示すように、ピニオンギヤ96はラック91よりも後方に位置しており、ピニオンギヤ96はラック91と噛み合わない。
給送トレイ1が内方位置にあり、給送ローラ2によって給送トレイ1からロール紙Rpが送り出されるとき、ロール体Rからロール紙Rpが巻き解かれる。このとき、ロール体Rが巻き解かれる方向(図7(a)中時計回り)に回転するのに伴って、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82が連れ回る。これにより、ローラギヤ93、94が、図7(a)中反時計回りに回転する。そして、ローラギヤ93、94に噛み合うアイドルギヤ95は、図7(a)中時計回り方向に回転する。また、ローラギヤ94に噛み合うローラギヤ92は、図7(a)中時計回り方向に回転する。そして、ローラギヤ92に噛み合うピニオンギヤ96は、図7(a)中反時計回りに回転する。なお、このときピニオンギヤ96はラック91と噛み合っていないので、連動機構9に含まれる各ギアがロックすることなく回転し続けることができる。
ここで、図7(a)~図7(c)を参照しつつ、連動機構9の動作について説明する。図7(a)に示すように内方位置に位置する給送トレイ1を、図7(b)に示すように筐体100aから引き抜くと、ラック91よりも後方に位置していたピニオンギヤ96が前方に移動し、ピニオンギヤ96とラック91とが噛み合う。ピニオンギヤ96とラック91とが噛み合った後、さらに給送トレイ1を引き抜くと、ピニオンギヤ96が時計回りに回転する。
ピニオンギヤ96の回転に伴って、ピニオンギヤ96と噛み合うローラギヤ92が反時計回りに回転する。そして、ローラギヤ92と噛み合うローラギヤ94が時計回りに回転する。また、ローラギヤ94と噛み合うアイドルギヤ95が反時計回りに回転する。さらに、アイドルギヤ95と噛み合うローラギヤ93が時計回りに回転する。
上述のように、ローラギヤ92が反時計回りに回転することで、ローラギヤ92が固定された回転軸18aが反時計回りに回転する。すなわち、返戻ローラ18に駆動力が伝達される状態となる。一対の返戻ローラ18、19のうち返戻ローラ18が反時計回りに回転することで、返戻ローラ19は時計回りに回転する。これにより、一対の返戻ローラ18、19に挟持されたロール紙Rpは、ロール体Rに巻き戻る方向に搬送される。
また、ローラギヤ93、94が時計回りに回転することで、ローラギヤ93、94がそれぞれ固定された回転軸81a、81bが時計回りに回転する。すなわち、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に駆動力が伝達される状態となる。そして、時計回りに回転する第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されているロール体Rは、反時計回り、すなわちロール紙Rpをロール体Rに巻き戻す方向に回転する。これにより、図7(b)に示すように、給送トレイ1の後方側の端部において給送トレイ1から飛び出しているロール紙Rpを給送トレイ1内に巻き戻すことができる。
筐体100aから引き抜いた給送トレイ1を筐体100a内に差し入れたとき、ピニオンギヤ96がラック91の前方側の端部と噛み合う。そして、さらに給送トレイ1を筐体100a内に差し入れることで、図7(c)に示すように、ピニオンギヤ96は、反時計回りに回転する。
ピニオンギヤ96の回転に伴って、ピニオンギヤ96と噛み合うローラギヤ92が時計回りに回転する。なお、不図示のワンウェイクラッチにより、ローラギヤ92の回転は返戻ローラ18の回転軸18a及びローラギヤ94には伝わらない。すなわち、給送トレイ1を外方位置から内方位置に移動させるときは、連動機構9により返戻ローラ18、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に駆動力が伝達されない。
(第1実施形態の効果)
以上のように、第1実施形態のプリンタ100は、ロール体Rを収容可能であり、筐体100a内の内方位置と筐体100a外の外方位置との間を、前後方向に移動可能な給送トレイ1と、いずれも左右方向に沿って延びており、ロール体Rの外周面と当接してロール体Rを下方から支持可能な第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82と、給送トレイ1の内方位置と外方位置との間での移動に連動して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82を回転させる連動機構9と、を備えている。
この構成によると、連動機構9により第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82を回転させることで、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rを回転させることができる。したがって、給送トレイ1の内方位置と外方位置との間での移動に連動して、ロール体Rを回転させることができるので、給送トレイ1に収容されるロール体Rを取り扱う際の操作性を向上させることができる。
また、上述の実施形態のプリンタ100では、連動機構9は、給送トレイ1の内方位置から外方位置への移動に連動して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82を、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpをロール体Rに巻き戻す方向に回転させる。したがって、給送トレイ1の内方位置から外方位置への移動に連動して、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpをロール体Rに巻き戻すことができる。
さらに、上述の実施形態のプリンタ100は、ロール紙Rpをロール体Rに巻き戻す方向に搬送するための一対の返戻ローラ18、19を備えている。連動機構9は、給送トレイ1の内方位置から外方位置への移動に連動して、ロール紙Rpをロール体Rに巻き戻す方向に返戻ローラ18を回転させる。また、連動機構9は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の回転によるロール紙Rpの搬送速度V2が、返戻ローラ18の回転によるロール紙Rpの搬送速度V1よりも速くなるように、第1支持ローラ81、第2支持ローラ82及び返戻ローラ18を回転させる。
上述の構成によると、ロール紙Rpにおける返戻ローラ18、19によりニップされている部分よりもロール体R側の部分にテンションが加わる。したがって、返戻ローラ18、19とロール体Rとの間でロール紙Rpが弛むことがなく、ジャムの発生を抑制することができる。さらに、膨らみなくロール紙Rpをロール体Rに巻き戻すことができる。
加えて、上述の実施形態のプリンタ100は、前後方向に関して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rの回転軸よりも前方側に位置しており、第1支持ローラ81と共にロール体Rの外周面と当接してロール体Rを支持可能である第3支持ローラ84を備えている。ロール体Rの径が小さい場合、ロール紙Rpを巻き戻すときに、ロール体Rが前方側に動いて第2支持ローラ82から浮き上がることがある。このような場合に、第1支持ローラ81と第3支持ローラ84とによりロール体Rを支持することができ、ロール体Rの巻き戻しの安定性が低下するのを抑制することができる。
さらに、上述の実施形態のプリンタ100では、第3支持ローラ84は、給送トレイ1の前壁14の壁面14aに比べてロール体Rが当接した際にロール体Rに加わる摺動摩擦が小さい。したがって、第3支持ローラ84とロール体Rとの当接部分でジャムが発生するのを抑制することができる。
加えて、上述の実施形態のプリンタ100は、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpが最初に巻き掛けられる先頭ローラ83を備えている。第1支持ローラ81とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ仮想直線を第1仮想直線L1とし、ロール体Rの巻き解き位置とロール体Rの中心Oとを結ぶ仮想直線を第2仮想直線L2としたとき、先頭ローラ83は、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2とのなす角度ψが、0°<ψ<180°となるような位置に配置されている。この構成によると、巻き戻し負荷により第1支持ローラ81のニップ圧を高めることができるので、第1支持ローラ81がスリップしにくい。したがって、ロール体Rを確実に回転させることができる。
さらに、上述の実施形態のプリンタ100では、第3支持ローラ84とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ仮想直線を第3仮想直線L3とし、第1仮想直線L1と第3仮想直線L3とのなす角度をφ1としたとき、ψ≦φ1である。この構成によると、巻き戻し負荷が加わる方向に影響を与えることがない。
加えて、上述の実施形態のプリンタ100では、連動機構9は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の両方を駆動させる。通常時は、ロール紙Rpを巻き戻す際、第2支持ローラ82よりも第1支持ローラ81の方がニップ圧が高く、スリップしにくい。したがって、スリップしにくい第1支持ローラ81によってロール体Rを確実に回転させることができる。一方、給送トレイ1を内方位置から外方位置に向けて引き抜く際に、ロール体Rに大きな慣性力が働いた場合には、第1支持ローラ81のニップ圧が減少し、第2支持ローラ82のニップ圧が増加する。したがって、第2支持ローラ82がスリップしにくく、第2支持ローラ82によりロール体を確実に回転させることができる。
また、上述の実施形態のプリンタ100では、ロール体Rの外周面と当接して、ロール体Rを第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に押圧する押圧ローラ86を備えている。したがって、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82のニップ圧を高めることができるので、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82がスリップしにくい。したがって、ロール体Rを確実に回転させることができる。
また、上述の実施形態のプリンタ100では、第2支持ローラ82とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ仮想直線を第4仮想直線L4、押圧ローラ86とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ仮想直線を第5仮想直線L5とし、第1仮想直線L1と第4仮想直線L4とのなす角度をθ、第1仮想直線L1と第5仮想直線L5とのなす角度をφ2としたとき、180°-θ≦φ2<180°以下である。この構成によると、ロール体Rが押圧ローラ86から受ける反力である力F8(図6参照)が、ロール体Rが第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82から脱落するモーメントを生じさせないので、ロール体が第1支持ローラ及び第2支持ローラから脱落しない。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上述の実施形態では、連動機構9が、第1支持ローラ81、第2支持ローラ82及び返戻ローラ18を回転させる場合について説明したが、これには限定されない。連動機構9は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の少なくとも一方を回転させるものであればよい。
なお、本実施形態のように、第1支持ローラ81と第2支持ローラ82の下方に位置する第1経路17aと、第1経路17aに繋がっており且つ第1経路17aよりも後方側に位置する第2経路17bとからなる搬送経路17が設けられている構成である場合、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82のうち少なくとも前方側に位置する第1支持ローラ81を回転させることが好ましい。すなわち、ロール体Rを第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82によって下方から支持する構成では、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82のニップ圧は、ロール体Rの自重で与えられる。よって、ロール紙Rpの残量が少なくなった場合やロール体Rに外力が加わった場合に、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82がスリップするおそれがある。第1支持ローラ81を巻き戻し方向に回転させる場合は、後方側の第2支持ローラ82を巻き戻し方向に回転させる場合に比べて、回転させるローラのロール体Rに対するニップ圧が高い。したがって、回転させるローラがスリップしにくく、ロール体Rを確実に回転させてロール紙Rpをロール体Rに巻き戻すことができる。
また、上述の実施形態においては、搬送経路17が第1支持ローラ81と第2支持ローラ82との下方に位置する第1経路17aを有している場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、第1支持ローラ81と第2支持ローラ82との下方に搬送経路17が設けられておらず、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されるロール体Rの後方側に搬送経路が設けられる構成であってもよい。このような構成の場合、連動機構9は、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82のうち少なくとも後方側に位置するローラを回転させることが好ましい。後方側に位置するローラを回転させる場合は、ロール紙Rpをロール体Rに巻き戻す際に、ロール体Rに対して重力方向の力を加えることができるので、ロール体Rを安定的に回転させることができる。
さらに、上述の実施形態においては、連動機構9は、給送トレイ1の内方位置から外方位置への移動に連動して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82をロール紙Rpを巻き戻す方向に回転させる場合について説明したが、これには限定されない。連動機構9は、給送トレイ1の外方位置から内方位置への移動に連動して、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82をロール紙Rpを巻き解く方向に回転させてもよい。
また、上述の実施形態においては、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpをニップしてロール体Rに巻き戻す方向に搬送する一対の返戻ローラ18、19が設けられている場合について説明したが、一対の返戻ローラ18、19は設けられていなくてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に支持されたロール体Rの回転軸よりも前方側に位置しており、第1支持ローラ81と共にロール体Rの外周面と当接してロール体Rを支持可能な第3支持ローラ84が設けられている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、第3支持ローラ84に替えて、回転しない当接部材が配置されていてもよい。この当接部材は、例えばリブなど、給送トレイ1の前壁14壁面14aに比べてロール体Rが当接した際にロール体Rに加わる摺動摩擦が小さい部材であることが好ましい。また、第3支持ローラ84に相当する当接部材は設けられていなくてもよい。
加えて、上述の実施形態においては、先頭ローラ83は、第1仮想直線L1(第1支持ローラ81とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ直線)と第2仮想直線L2(巻き解き位置とロール体Rの中心Oとを結ぶ仮想直線)とのなす角度ψが、常に0°<ψ<180°となる位置に配置されている場合について説明したが、これには限定されない。ロール体Rの径によって0°<ψ<180°の関係となっていなくてもよい。また、ロール体Rが第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82によって支持されている場合、ロール体Rが第1支持ローラ81及び第3支持ローラ84によって支持されている場合のいずれかのみで、0°<ψ<180°の関係となっていてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、第1仮想直線L1と第3仮想直線(第3支持ローラ84とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ直線)とのなす角度をφ1としたとき常にψ≦φ1である場合について説明したが、これには限定されない。ロール体Rの径によってψ≦φ1の関係となっていなくてもよい。
加えて、上述の実施形態においては、第1仮想直線L1と第5仮想直線(押圧ローラ86とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ直線)とのなす角度をφ2とし、第1仮想直線L1と第4仮想直線L4(第2支持ローラ82とロール体Rの外周面との当接部分とロール体Rの中心Oとを結ぶ直線)とのなす角度をθとしたとき、常に180°―θ≦φ2≦180°である場合について説明したが、これには限定されない。ロール体Rの径によって180°―θ≦φ2≦180°となっていなくてもよい。
さらに、上述の実施形態においては、連動機構9は不図示のワンウェイクラッチを備えており、給送トレイ1が外方位置から内方位置に移動するとき、連動機構9により返戻ローラ18、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に駆動力が伝達されないように構成されている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、例えば連動機構9は、遊星ギアにより給送トレイ1が外方位置から内方位置に移動するとき、返戻ローラ18、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82に駆動力が伝達されないように構成されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、第1支持ローラ81及び第2支持ローラ82の回転によるロール紙Rpの搬送速度V2が、返戻ローラ18の回転によるロール紙Rpの搬送速度V1よりも速い場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、搬送速度V2は、搬送速度V1よりも遅くてもよい。この場合、返戻ローラ18、19とロール体Rとの間にロール紙Rpの弛みが形成されるので、少ない負荷でロール紙Rpを巻き戻すことができる。
さらに、上述の実施形態においては、押圧ローラ86が取り付けられたローラホルダ86aが、押圧ローラ86がロール体Rの外周面に押圧されるようにばね86bによって付勢されている場合について説明したが、ローラホルダ86aを付勢する部材はばね86aには限定されない。すなわち例えば、ローラホルダ86aはゴムにより付勢されていてもよい。
本発明は、ロール体を収容可能な給送トレイを備えた画像記録装置全般に適用され得る。すなわち例えば、本発明は、ノズルからインクを吐出するヘッドを備えたインクジェットプリンタだけでなく、レーザで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるレーザ式の記録部や、LEDで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるLED式の記録部を備える電子写真プリンタに適用することもできる。また、シート状媒体は用紙に限定されず、シート状であれば布などであってもよい。
1 給送トレイ
2 給送ローラ
9 連動機構
17 搬送経路
17a 第1経路
17b 第2経路
18、19 返戻ローラ(搬送ローラ)
81 第1支持ローラ
82 第2支持ローラ
83 先頭ローラ
84 第3支持ローラ(当接部材)
85 カバー
86 押圧ローラ
86a ローラホルダ
86b ばね(付勢部材)
100 プリンタ(画像記録装置)
100a 筐体
R ロール体
Rp ロール紙(ロール媒体)

Claims (15)

  1. 筐体と、
    シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能であり、前記筐体内の内方位置と前記筐体外の外方位置との間を、前記ロール体の回転軸と直交する直交方向に移動可能な給送トレイと、
    いずれも前記回転軸と平行な方向に沿って延びており、前記ロール体の外周面と当接して前記ロール体を下方から支持可能な第1支持ローラ及び第2支持ローラと、
    前記給送トレイの前記内方位置と前記外方位置との間での移動に連動して、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラを回転させる連動機構と、を備えていることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記連動機構は、前記給送トレイの前記内方位置から前記外方位置への移動に連動して、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラを、前記ロール体から巻き解かれたシート状媒体であるロール媒体を前記ロール体に巻き戻す方向に回転させることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記ロール媒体を搬送するための搬送ローラをさらに備えており、
    前記連動機構は、前記給送トレイの前記内方位置から前記外方位置への移動に連動して、前記ロール媒体を前記ロール体に巻き戻す方向に前記搬送ローラを回転させることを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記連動機構は、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラの回転による前記ロール媒体の搬送速度が、前記搬送ローラの回転による前記ロール媒体の搬送速度よりも速くなるように、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラ及び前記搬送ローラを回転させることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 前記連動機構は、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラの回転による前記ロール媒体の搬送速度が、前記搬送ローラの回転による前記ロール媒体の搬送速度よりも遅くなるように、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラのうち少なくとも前記第1支持ローラ及び前記搬送ローラを回転させることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  6. 前記ロール媒体が通る搬送経路であって、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラの下方に位置する第1経路、及び、前記第1経路に繋がっており、且つ、前記直交方向に関して前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラに支持される前記ロール体の一方側に位置する第2経路を有する搬送経路を備えており、
    前記第1支持ローラは、前記直交方向に関して前記第2支持ローラを挟んで前記搬送経路の前記第2経路とは反対側に位置していることを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  7. 前記直交方向に関して、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラに支持された前記ロール体の前記回転軸に対して前記第2支持ローラとは反対側に位置しており、前記第1支持ローラと共に前記ロール体の外周面と当接して前記ロール体を支持可能である当接部材をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 前記当接部材は、前記給送トレイの壁面に比べて前記ロール体が当接した際に前記ロール体に加わる摺動摩擦が小さいことを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 前記ロール体から巻き解かれた前記ロール媒体が最初に巻き掛けられる先頭ローラをさらに備えており、
    前記第1支持ローラと前記ロール体の外周面との当接部分と、前記ロール体の中心と、を結ぶ仮想直線を第1仮想直線とし、前記ロール体における前記ロール媒体が前記ロール体から離れる巻き解き位置と、前記中心と、を結ぶ仮想直線を第2仮想直線としたとき、前記先頭ローラは、前記第1仮想直線と前記第2仮想直線とのなす角度が、0°より大きく且つ180°より小さくなるような位置に配置されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の画像記録装置。
  10. 前記当接部材と前記ロール体の外周面との当接部分と、前記中心と、を結ぶ仮想直線を第3仮想直線としたとき、前記第1仮想直線と前記第3仮想直線とのなす角度は、前記第1仮想直線と前記第2仮想直線とのなす角度以上であることを特徴とする請求項9に記載の画像記録装置。
  11. 前記第1経路は、前記第2経路よりも前記外方位置側に位置しており、
    前記連動機構は、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラの両方を駆動させることを特徴とする請求項6~10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 前記ロール媒体が通る搬送経路であって、前記直交方向に関して前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラに支持される前記ロール体の一方側に位置する搬送経路を備えており、
    前記第1支持ローラは、前記直交方向に関して前記第2支持ローラよりも前記搬送経路の近くに位置していることを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  13. 前記ロール体の外周面と当接して、前記ロール体を前記第1支持ローラに押圧する押圧ローラをさらに備えていることを特徴とする請求項2~12のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  14. 前記ロール体の外周面と当接して、前記ロール体を前記第1支持ローラに押圧する押圧ローラをさらに備えており、
    前記第1支持ローラと前記ロール体の外周面との当接部分と、前記第1支持ローラ及び前記第2支持ローラに支持された前記ロール体の中心と、を結ぶ仮想直線を第1仮想直線、前記第2支持ローラと前記ロール体の外周面との当接部分と、前記中心と、を結ぶ仮想直線を第4仮想直線、前記押圧ローラと前記ロール体の外周面との当接部分と、前記中心と、を結ぶ仮想直線を第5仮想直線としたとき、前記第1仮想直線と前記第5仮想直線とのなす角度は、180°から前記第1仮想直線と前記第4仮想直線とのなす角度を引いた角度以上であり且つ180°以下であることを特徴とする請求項6~11のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  15. 前記給送トレイに収容された前記ロール体を被覆可能なカバーと、
    前記カバーに支持されており、且つ、前記押圧ローラを支持するローラホルダと、
    前記押圧ローラが前記ロール体の外周面に押圧されるように、前記ローラホルダを付勢する付勢部材と、をさらに備えていることを特徴とする請求項12~14に記載の画像記録装置。
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