JP7115017B2 - 処理装置及び給送ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、媒体に対して所定の処理をする処理部と、前記媒体を載置する載置部と、前記載置部から前記媒体を前記処理部に向けて送る媒体送り部を備える処理装置及び給送ユニットに関するものである。
この種処理装置の一例として特許文献1に記載の画像形成装置が挙げられる。この文献には、手差しトレイにセットされた用紙を画像形成部に移動させて画像を形成し、その後に排出トレイに排出する構造が記載されている。用紙は、その面が手差しトレイのセット面に沿う姿勢でセットされる構造である。
特開2006-27159号公報
インクジェットプリンター等の処理装置は、数百枚以上の多数枚の用紙に処理を一連で行う場合がある。手差しトレイは、一度にセットできる枚数には限りがある。例えばハガキのような厚紙の場合は、高々数十枚程度である。そのため、手差しトレイに一度にセットできる枚数(言い換えると載置できる枚数)よりも多い枚数に対して処理を行う場合は、手差しトレイに用紙を頻繁に補充することになる問題がある。
また、この種の処理装置は処理速度の高速化が進んでいる。そのため、前記高速化によって短時間で手差しトレイ上の用紙がなくなり、この点からも頻繁に手差しトレイに用紙を補充することになる問題がある。
本発明の目的は、処理対象である媒体の同じ載置部上への載置枚数を通常よりも多くした状態を容易に実現することができる処理装置及び給送ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様の処理装置は、媒体に対して所定の処理をする処理部と、媒体を第1姿勢で載置する載置部と、前記載置部から媒体を前記処理部に向けて送る媒体送り部と、前記載置部に着脱可能に配置される給送ユニットと、を備え、前記給送ユニットは媒体を前記第1姿勢とは異なる第2姿勢で載置することを特徴する。
処理対象である媒体の面を載置部の載置面に沿う姿勢で載置した場合と、媒体の辺を載置面に接する姿勢で載置した場合では、後者の姿勢の方が、同じ載置面積に対して格段に枚数が多くなる。このように姿勢を異ならせることで載置できる枚数を増やすことができることを、以下「姿勢の違いに基づく載置枚数の増加の原理」と言う。
本態様によれば、給送ユニットに載置する媒体の第2姿勢を、載置部に載置する媒体の第1姿勢よりも、上記姿勢の違いに基づく載置枚数の増加の原理を利用して、載置枚数を増やすことが可能な姿勢にすることで、載置部に載置することができる媒体の枚数よりも給送ユニットに載置する媒体の枚数を多くすることができる。これにより、媒体の同じ載置部上への載置枚数を通常よりも多くした状態を容易に実現することができる。
本発明の第2の態様の処理装置は、第1の態様において、前記第1姿勢は前記載置部の載置面に媒体の面を沿わせて載置された姿勢(以下「面置き姿勢」と言う)であり、前記第2姿勢は前記給送ユニットの載置面に、媒体の四辺のうち搬送方向の下流側の端辺を接触させ、媒体を傾斜させた姿勢(以下「辺置き姿勢」)と言う)であることを特徴とする。
本態様によれば、第1姿勢は「面置き姿勢」であり、第2姿勢は「辺置き姿勢」であるので、第2姿勢では、同じ載置面積に対して「面置き姿勢」である第1姿勢よりも格段に載置枚数が多くなる。即ち、処理対象である媒体の同じ載置部上への載置枚数を通常よりも多くした状態を容易に実現することができる。
本発明の第3の態様の処理装置は、第2の態様において、前記給送ユニットは、前記媒体送り部に向けて媒体を送るローラーを有し、前記第1姿勢の媒体は前記載置部の載置面に媒体の面が沿う状態で前記媒体送り部によって送り出され、前記第2姿勢の媒体は前記給送ユニットの載置面に対し媒体の前記下流側の端辺が摺動して前記ローラーの位置まで移動し、前記ローラーの位置を通過する際に、前記給送ユニットの載置面に媒体の面が沿う姿勢に変えられて、前記ローラーによって前記媒体送り部に送られることを特徴とする。
ここで、媒体を前記媒体送り部に向けて送るローラーと媒体とが接する位置は、前記処理部に向けて送りを開始する位置であり、「処理部に向けて送りを開始する位置」とは、給送ユニットに載置された第2姿勢の媒体の一つに対して前記処理部に向けて送り出すための送り力が作用する位置を意味する。
本態様によれば、給送ユニットに「辺置き姿勢」である第2姿勢で載置された複数の媒体は、前記処理部に向けて前記「送りを開始する位置」まで前記第2姿勢のまま移動する。言い換えると、媒体の辺の方向と交差する方向に摺動して移動する。そして「送りを開始する位置」に到達した媒体が第2姿勢の状態で送り力を受けて前記処理部に向かって送り出される。
給送ユニットが載置部から外された状態では、載置部に「面置き姿勢」である第1姿勢で載置された媒体が前記媒体送り部によって前記処理部に向けて送り出される。
本発明の第4の態様の処理装置は、第1の態様から第3の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは、前記載置部の載置面と接する側の面に凸部を有し、該凸部が前記載置部の載置面に在る凹部に嵌ることで位置決めされることを特徴とする。
本態様によれば、前記給送ユニットは前記載置部の載置面と接する側の面に凸部を有し、該凸部が前記載置部の載置面に在る凹部に嵌ることで位置決めされるので、その載置部への着脱操作を容易に行うことができる。
本発明の第5の態様の処理装置は、第4の態様において、前記第1姿勢の媒体の側端をガイドする、接離方向に移動可能な一対の第1ガイド部を有し、前記凹部は前記第1ガイド部の移動をガイドする一対の溝であり、前記凸部は前記一対の溝に対応する位置に在る一対の突起であることを特徴とする。
ここで、「第1姿勢の媒体の側端をガイドする」とは、第1ガイド部は第1姿勢の媒体が送り出される際に送り出される方向に向かって斜行することを抑制するために該媒体の側端をガイドすることを意味する。
本態様によれば、当該処理装置の載置部が元々有している一対のエッジガイドのガイド溝を利用し、該ガイド溝に給送ユニットの突起を嵌めて位置決めするので、位置決めのための構造の設計が容易であり、部品点数の増加も抑制できる。
本発明の第6の態様の処理装置は、第5の態様において、前記給送ユニットは前記一対の第1ガイド部に挟まれた位置に配置されることを特徴とする。
本態様によれば、前記一対の第1ガイド部に挟まれた位置を有効に利用することができる。
本発明の第7の態様の処理装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは媒体を前記第2姿勢に保つ保持部を有し、前記保持部は、
前記媒体送り部に対して接離する方向に移動可能であり、押圧手段の力により前記第2姿勢の媒体の一つが送り出される毎に前記媒体送り部に向かって移動することを特徴とする。
本態様によれば、給送ユニットに載置された第2姿勢の媒体は、保持部でその姿勢を保たれる。そして該保持部は、前記押圧手段の力により前記第2姿勢の媒体の一つが送り出される毎に前記媒体送り部に向かって移動し、換言すれば前記送りを開始する位置に向かって移動する。
従って、前記「送りを開始する位置」に在る媒体は、押圧手段の力が付与された状態で送り出されることになり、安定した送りを実現できる。
本発明の第8の態様の処理装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは媒体を前記第2姿勢に保つ保持部を有し、前記給送ユニットの載置面は、該給送ユニットが前記載置部に配置された状態において、前記媒体送り部に向けて下りの傾斜面を有し、前記保持部は、自重により前記第2姿勢の媒体の一つが送り出される毎に前記傾斜面を下って移動することを特徴とする。
本態様によれば、前記保持部は、自重により前記第2姿勢の媒体の一つが送り出される毎に前記傾斜面を下って移動するので、前記保持部を前記媒体送り部に向けて押圧するばねのような部材を省略することができる。
本発明の第9の態様の処理装置は、第7の態様又は第8の態様において、前記給送ユニットは、前記第2姿勢の媒体の側端をガイドする、媒体の側端に対する接離方向に移動可能な一対の第2ガイド部を有することを特徴とする。
ここで、「第2姿勢の媒体の側端をガイドする」とは、第2ガイド部は第2姿勢の媒体の一つが送り出される際に送り出される方向に向かって斜行することを抑制するために該媒体の側端をガイドすることと、前記送りを開始する位置より手前に位置する第2姿勢の媒体が前記送りを開始する位置に向かう方向に対して交差する方向に位置ずれすることを抑制するために該媒体の側端をガイドすることも含む意味で使われている。
本態様によれば、給送ユニットに第2姿勢で載置される媒体の幅サイズに合わせて一対の第2ガイドを移動することができ、種々の幅サイズの媒体を安定してガイドすることができる。
本発明の第10の態様の処理装置は、第9の態様において、前記第2ガイド部は、前記媒体送り部に向かう方向において、該媒体送り部側の方が他方の位置側よりも前記第2姿勢の媒体の側端に対するガイド距離が長いことを特徴とする。
本態様によれば、給送ユニットに媒体を第2姿勢でセットする際に、前記ガイド距離の短い側を利用することでセット作業がし易くなり、また、セットされた第2姿勢の媒体の前記媒体送り部側にあるもの、即ち前記「送りを開始する位置」にあるものは、前記ガイド距離が長いので、送り出される際の斜行を効果的に抑制することができる。
本発明の第11の態様の処理装置は、第7の態様から第10の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは前記保持部を前記媒体送り部から離れる方向に移動させた所定位置において係脱自在に固定可能であることを特徴とする。
本態様によれば、給送ユニットに媒体をセットする際に、保持部を退避させておくことができるので、媒体のセット作業がし易い。
本発明の第12の態様の処理装置は、第3の態様において、前記ローラーは前記媒体送り部から動力が伝達されて回転することを特徴とする。
本態様によれば、第2姿勢の媒体の一つに接して送り力を与えるローラーは、前記媒体送り部から動力が伝達されて回転する。従って、給送ユニットは専用の動力源を有する必要がないと共に、送りを開始する役割のローラーを構造簡単にして回転させることができる。
本発明の第13の態様の処理装置は、第12の態様において、前記媒体送り部は構成部材の一つを成す送りローラーの軸に第1ギアを有し、前記給送ユニットは第2ギアを有し、前記給送ユニットが前記載置部に配置されることで前記第1ギアと前記第2ギアとが噛み合い、前記ローラーは、前記媒体送り部からの動力が前記第1ギアおよび前記第2ギアを介して伝達されて回転することを特徴する。
本態様によれば、給送ユニットを載置部に装着して配置することで、前記載置部側の第1ギアと給送ユニット側の第2ギアが噛み合い状態になるので、給送ユニット側の前記ローラーに容易に駆動力を伝える構造を実現することできる。
本発明の第14の態様の処理装置は、第7の態様から第11の態様のいずれか一つの態様において、前記載置部の載置面に照射光と反射光に基づいて検出する第1光学センサを備え、前記給送ユニットの前記保持部の、前記照射光の光路に対応する位置に第1貫通口を有し、前記第1光学センサは前記第1貫通口を介して、前記照射光に対する反射光に基づいて、前記給送ユニットに媒体が載置されていることを検出することを特徴する。
本態様によれば、給送ユニットに媒体が載置されていることを光学的に容易に検出することが可能である。
本発明の第15の態様の処理装置は、第1の態様から第14の態様のいずれか一つの態様において、前記第1光学センサより送り方向の下流側、かつ、前記載置部の載置面に照射光と反射光に基づいて検出する第2光学センサを備え、前記給送ユニットの前記第1貫通口より前記下流側に第2貫通口を有し、前記第2光学センサは前記第2貫通口を介して、前記照射光に対する反射光に基づいて、前記給送ユニットによる媒体の送りが開始されたことを検出することを特徴する。
本態様によれば、前記給送ユニットによる媒体の送りが開始されたことを光学的に容易に検出することが可能となる。
本発明の第16の態様の処理装置は、第1の態様から第15の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは前記第2姿勢の媒体が送り出される際に該媒体の側縁が浮くことを抑える第1浮き抑えを備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1浮き抑えによって、送りが開始されて前記媒体送り部に向かって移動する媒体の両側縁が浮くことを抑制できる。これにより安定して送りを継続することができる。
本発明の第17の態様の処理装置は、第1の態様から第16の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは前記第2姿勢の媒体が送り出される際に該媒体の幅方向における中央部が浮くことを抑える第2浮き抑えを備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2浮き抑えによって、送りが開始されて前記媒体送り部に向かって移動する媒体の幅方向における中央部が浮くことを抑制できる。これにより安定して送りを継続することができる。
本発明の第18の態様の処理装置は、第1の態様から第17の態様のいずれか一つの態様において、前記給送ユニットは前記第2姿勢にある媒体の幅方向における中央部が浮くことを抑える第3浮き抑えを備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記第3浮き抑えによって、前記第2姿勢にある媒体の幅方向における中央部が浮くことを抑制できる。これにより安定して送りを開始することができる。
本発明の第19の態様の給装ユニットは、載置部に載置された媒体を処理部に送って所定の処理をする処理装置の前記載置部に着脱可能に配置される給送ユニットであって、該給送ユニットは媒体の四辺のうち搬送方向側の下流側の端辺を接触させ、媒体を傾斜させた姿勢で載置することを特徴とする。
本態様によれば、媒体の四辺のうち搬送方向側の下流側の端辺を接触させ、媒体を傾斜させた姿勢で載置する方式が採用されているから、前記姿勢の違いに基づく載置枚数の増加の原理に基づいて、給送ユニットに載置できる枚数を増やすことができる。従って、本態様の給送ユニットを既存の処理装置等に取り付けることによって、当該処理装置の処理能力を高めることができる。
本発明の第20の態様の給送ユニットは、第19の態様において、媒体を搬送するローラーを備え、前記ローラーは、前記処理装置から動力を受けて回転することを特徴とする。
本態様によれば、媒体を搬送するローラーを備え、前記ローラーは、前記処理装置から動力を受けて回転するので、前記給送ユニットに独自の動力源を設ける必要がなく、装置のコストアップを抑制できる。また、前記ローラーが前記処理装置の動作と連動するので、前記給送ユニット側での精密な制御が不要となる。
本発明の実施形態に係る処理装置の一例を表す斜視図。 同実施形態に係る処理装置の一例を表す正面図。 同実施形態に係る処理装置の載置部に給送ユニットを配置した状態の斜視図。 同実施形態に係る処理装置の載置部の使用状態を表す斜視図。 同実施形態に係る給送ユニットを表す左斜め前方からの斜視図。 同実施形態に係る給送ユニットの動力伝達部を表す斜視図。 同実施形態に係る給送ユニットを表す右斜め後方からの斜視図。 同実施形態に係る給送ユニットを表す左斜め下方からの斜視図。 同実施形態に係る給送ユニットを表す多数枚の媒体をセットしたときの側断面図。 同実施形態に係る給送ユニットを表す最後の1枚の媒体を給送しているときの側断面図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の部分拡大斜視図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の横断面図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の横断面図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の横断面図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の部分拡大斜視図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の部分拡大斜視図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の部分拡大斜視図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の部分拡大斜視図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の横断面図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の横断面図。 他の実施形態に係る給送ユニットの前方側の斜視図。
以下に、本発明の実施形態に係る処理装置の一例として、多段式の媒体カセットと手差し給送用の媒体トレイを備えた複合機タイプのインクジェットプリンターを例にとって、本発明の処理装置の構成と、該処理装置の媒体トレイに対して着脱可能に配置される本発明の給送ユニットの構成と作動態様について、添付図面を参照して詳細に説明する。
尚、以下の説明では、最初に図1及び図2に基づいて本発明の実施形態に係る処理装置の全体構成の概略について説明する。次に、本発明の実施形態に係る給送ユニットの取付け対象となる載置部の構成を簡単に説明する。続いて、該載置部に対して取り付けて使用する本発明の実施形態に係る給送ユニットの構成について具体的に説明し、その後、該給送ユニットの作動態様を中心にして本発明の実施形態に係る処理装置の作動態様について説明する。そして、最後に前記実施形態とは部分的構成を異にする他の実施形態について言及する。
(1)処理装置の全体構成の概略(図1及び図2参照)
図示の処理装置1は、装置本体2の上方にスキャナー部3を備え、装置本体2の下方に一例として四段の媒体カセット5A~5Dを備え、装置本体2の一例として右側方に手差し給送用の媒体トレイ7を備える複合機タイプのインクジェットプリンターである。
装置本体2の上部の一例として向って左側寄りには、処理装置1の各種設定や操作を行う表示操作パネル9が設けられており、該表示操作パネル9の一例として向って右側には、処理が実行された媒体Pを受け取るための比較的大きな空間Aが形成されていて、該空間Aの底部が排出スタッカー11になっている。
また、装置本体2の下部には、最上段に当初から備えられている標準仕様の媒体カセット5Aが設けられており、その下段に増設用の三段の媒体カセット5B~5Dが設けられている。また、装置本体2の一例として向って右側の側面には、一例として開閉蓋タイプの手差し給送用の媒体トレイ7が設けられている。
更に、図1に表したように、装置本体2の内部には、各媒体カセット5A~5Dや媒体トレイ7から供給される媒体Pに対して各色(例えばC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色)の液滴を吐出して所定の処理(ここでは印刷処理)を実行する処理部13と、媒体Pを処理部13の処理領域15に向けて搬送する搬送部17と、表示操作パネル9やPC(パーソナルコンピューター)等の外部装置からの情報を受けて処理部13と搬送部17の各種動作や表示操作パネル9の表示内容等を制御する制御部19と、が備えられている。
処理部13としては、媒体Pの搬送方向Yと交差する幅方向Xに全領域の処理(例えば記録)を一定の送りピッチで一挙に実行する、いわゆるラインヘッドタイプの処理ヘッドが適用可能である。
勿論、処理速度よりも処理品質を重視する処理装置1の場合には、図示しないキャリッジに搭載した処理ヘッドを前記幅方向Xに往復移動させて所定の処理を実行する、いわゆるシリアルヘッドタイプの処理ヘッドを適用することが可能である。
搬送部17としては、搬送用のニップ式の給送用ローラー18(後述する「媒体送り部」となるもの:後述する図4参照)や排出用ローラー、これらを駆動するモーターや歯車列、ベルト等、媒体Pの搬送を案内するガイドローラーやガイド板、搬送方向を反転させる反転機構等がユニット化された搬送ユニットが適用されている。
そして、本実施形態に係る処理装置1は、媒体Pに対して所定の処理を実行する処理部13と、媒体Pを第1姿勢で載置する前述した媒体トレイ7によって構成される載置部(媒体トレイと同じ符号を用いる)7と、載置部7から媒体Pを処理部13に向けて送る前述した給送用ローラー18を備えて構成される媒体送り部18(給送用ローラーと同じ符号を用いる)と、載置部7に着脱可能に配置され、媒体Pを第2姿勢で載置する後述する給送ユニット21と、を備えることによって構成されている。
そして、本実施形態では、第1姿勢は載置部7の載置面8に媒体Pの面を沿わせて載置された姿勢であり、本明細書では前述したようにこの姿勢を「面置き姿勢」と言う。
また、第2姿勢は給送ユニット21の載置面22に複数の媒体Pの各辺が接する姿勢であり、本明細書では前述したようにこの姿勢を「辺置き姿勢」と言う。尚、本実実施形態において「辺置き姿勢」は、より具体的には媒体Pの四辺のうち搬送方向側の辺、即ち搬送される際に下流側になる辺が載置面22に接し、媒体Pが傾斜状態となる姿勢である。尚、これは一例であり、媒体Pが載置面22に対して垂直に立つ姿勢となっても良い。
従って、媒体Pを辺置き姿勢で多数載置できる給送ユニット21の採用により、面置き姿勢で媒体Pを載置していた載置部単独での使用状況に比べて媒体Pの載置枚数を大幅に増やすことが可能になっている。
(2)載置部の構成(図3~図6及び図8参照)
載置部7となる手差し供給用の媒体トレイ7は、図4に表すように一例として下端に設けた回動支点を中心にして、装置本体2の側面に形成した開口20を閉塞して該側面と平行になる閉塞姿勢と、開口20を拡開して該側面と交差する角度θ(後述する図9参照)になる拡開姿勢と、の間で回動し得るように構成されている。
尚、前記側面と交差する角度θは、図示の実施形態では一例として約70°である。
媒体トレイ7の表面には媒体トレイ7を回動するときの手掛かりとなる手掛かり部23(図1)が設けられている。媒体トレイ7の裏面は、媒体Pを面置き姿勢で載置する載置面8になっており、載置面8の基部側には、前記面置き姿勢の媒体Pの側端をガイドする、図4において、一例として前後方向となる幅方向Xに接離可能な一対の第1ガイド部25L、25R(単に「25」と記す場合がある)と、第1ガイド部25L、25Rの移動をガイドする一対の溝27L、27R(単に「27」と記す場合がある)が設けられている。
尚、一対の溝27L、27Rは幅方向Xに平行で媒体Pの搬送方向Yに幾分ずれており、左側の第1ガイド部25Lをガイドする溝27Lが一例として手前側に位置し、右側の第1ガイド部25Rをガイドする溝27Rが一例として奥部側に位置している。また、媒体トレイ7の先端部には搬送方向Yに引き出し及び収納可能な延長トレイ29が接続されている。
また、図4に表すように、装置本体2の側面に形成した開口20の背面側には、媒体送り部18の構成部材となる給送用ローラー18が設けられている。給送用ローラー18の手前であって媒体トレイ7の奥部寄りの位置には、後述する給送ユニット21に辺置き姿勢で載置される媒体Pの有無を検出する一例として反射型の第1光学センサ31が設けられている。
更に、媒体トレイ7の奥部側の中央には、媒体トレイ7の載置面8に媒体Pが面置き姿勢で載置される媒体Pの有無と、辺置き姿勢で給送ユニット21に載置されている媒体Pの送りが開始されたことを検出する一例として反射型の第2光学センサ32が設けられている。
また、図6に表すように、給送用ローラー18は、媒体Pに接触して直接送り作用をする送りローラー33と、送りローラー33を支持する軸34と同軸に設けられ、送りローラー33と一体になって回転する第1ギア35と、を備えることによって構成されている。尚、軸34は、図の複雑化を避けるために一部のみが記載されている。
尚、後述する給送ユニット21の装着を予定していない既存の処理装置に該給送ユニット21を取り付けて使用する場合には、第1ギア35を有しない送りローラー33のみの給送用ローラーになっているので、当該給送用ローラーを取り外して第1ギア35と一体になった給送用ローラー18に交換して使用する。
そして、このようにして構成される載置部7に対して媒体Pを面置き姿勢で載置して処理を実行する場合には、面置き姿勢の媒体Pは載置部7の載置面8に媒体Pの面が沿う状態で媒体送り部18によって送り出されて所定の処理が実行される。
一方、載置部7に対して後述する給送ユニット21を、図3に表すように装着し、該給送ユニット21の載置面22上に媒体Pを辺置き姿勢で載置して処理を実行する場合には、辺置き姿勢の媒体Pは給送ユニット21の載置面22を媒体Pの辺が摺動し、処理部13に向けて送りを開始する位置S(図9)まで移動して媒体送り部18によって送り出されて処理部13による所定の処理が実行される。
尚、載置部7に対して給送ユニット21を装着する場合には、図8に図示されている給送ユニット21のベースフレーム37における載置部7の載置面8と接する側の下面に設けた凸部28を載置部7の載置面8に在る凹部27に嵌めることによって、載置面8と平行な平面方向X、Yの位置決めを行う。
そして、凹部27は第1ガイド部25L、25Rの幅方向Xの移動をガイドする一対の溝27L、27Rであり、凸部28は一対の溝27L、27Rと対応する位置に在る一対のリブ状の突起28L、28R(単に「28」と記す場合がある)によって構成されている。
このようにして載置部7の載置面8上に装着された給送ユニット21は、一対の第1ガイド部25L、25Rに挟まれた位置に配置される。
そして、給送ユニット21が載置部7の載置面8上に装着された図3に示す状態では、図5に図示されている給送ユニット21のベースフレーム37の装着側の端部コーナー部において上方に立ち上げられている突起39L、39R(単に「39」と記す場合がある)が装置本体2における側面の開口20の背面から突出している図示しない庇状の張出し部の下面に当接することで、給送ユニット21の浮き上りを防止して上下方向Zの給送ユニット21の位置決めも行われている。
(3)給送ユニットの構成(図3、図5~図10参照)
本実施形態の給送ユニット21は、載置部7の載置面8に着脱可能に配置される給送ユニットであって、前述したように複数の媒体Pの各辺が接する辺置き姿勢で媒体Pを載置して給送を行う方式の給送ユニットである。
給送ユニット21は、略矩形平板状のベースフレーム37を備え、ベースフレーム37の上面に以下述べる種々の部材が設けられている。
先ず、ベースフレーム37の左右の側端部寄りの位置に一対の第2ガイド部41L、41R(単に「41」と記す場合がある)が設けられている。第2ガイド部41L、41Rは辺置き姿勢で載置される媒体Pの左右の側端をガイドする部材で一例として幅方向Xに所定ストローク、接離可能に構成されている。左右の第2ガイド部41L、41Rの間隔調整はベースフレーム37に一例として形成されている長穴43の長さの範囲で行われる。左右の第2ガイド部41L、41Rの位置の固定は、左右に2個ずつ計4個設けられている頭部にノブが付いた固定ネジ45を締め付けることによって行われる。
第2ガイド部41L、41Rは、一例として金属製の薄板をその両側縁を同方向に(コの字状に)折り曲げることによって形成されている。そして、外方に張り出した上部の折曲げ部は第2ガイド部41L、41Rの間隔調整を行う場合に手で持って操作する手掛かり部47になっている。また、下部の折曲げ部はベースフレーム37の上面に接して第2ガイド部41L、41Rを起立姿勢で保持する座板49になっている。
第2ガイド部41L、41Rの搬送方向Yの長さは、ベースフレーム37の搬送方向Yの長さよりも幾分短くなっている。第2ガイド部41L、41Rの給送側のスペースには、辺置き姿勢の媒体Pを面置き姿勢に変換しつつ処理装置1の装置本体2内の処理領域15に送り込む給送系の部材が配置されている。一方、第2ガイド部41L、41Rの先端側(給送側と反対側)のスペースには、第2ガイド部41L、41Rの間隔調整を行う際の案内となるガイド目盛り51と、次に述べる保持部53の退避時の設置スペースが形成されている。
また、第2ガイド部41L、41Rの手掛かり部47と座板49を接続しているガイド側板55の高さは、前記先端側で低く前記給送側で高くなっている。即ち、第2ガイド部41L、41Rは、第1ローラー75が媒体Pの送りを開始する位置Sに向う方向において、該送りを開始する位置S側の方が他方の位置側よりも辺置き姿勢の媒体Pに対するガイド距離が長く設定されている。
また、本実施形態に係る給送ユニット21は、媒体Pの辺置き姿勢を保つ保持部53を有しており、保持部53は送りを開始する位置Sに対して接離する搬送方向Yに移動可能である。そして、保持部53の移動は、長尺な板ばねを渦巻き状に巻き取った定荷重ばね57の元に戻ろうとする復元力を利用して行われている。従って、保持部53は、定荷重ばね57の力により辺置き姿勢の媒体Pの一つが送り出される毎に送りを開始する位置Sに向って移動するように押されている。尚、定荷重ばね57は、保持部53を位置Sに向けて押圧する押圧手段の一例である。押圧手段として定荷重ばねを用いることで、保持部3の位置に拘わらず、即ち辺置き姿勢にされる媒体Pの枚数に拘わらず、ほぼ一定の押圧力で媒体Pを第1ローラー75に押圧することができる。
また、保持部53が摺接する給送ユニット21の載置面22(第2ガイド部41L、41Rによって左右側面が区画され、保持部53によって背面が区画されたベースフレーム37の上面)は、前述したように装置本体2の側面と交差する角度θが一例として約70°に設定されている。そのため、給送ユニット21の載置面22は給送ユニット21が載置部7の載置面8に配置された状態において、送りを開始する位置Sに向けて下りの傾斜面となっている。従って、給送ユニット21の載置面22に辺置き姿勢で配置された媒体Pは、定荷重ばね57の力に加えて、保持部53が自重により辺置き姿勢の媒体Pの一つが送り出される毎に前記傾斜面を下って移動する力も作用して移動する。
尚、給送ユニット21の載置面22は、上記のような下りの傾斜面には限定されず、水平面又は上りの傾斜面であってもよい。水平面や上りの傾斜面の構造の場合は、前記「自重」の作用はなくなる。
また、載置面22が上記のような下りの傾斜面である場合、保持部53が自重のみで位置Sに向かって移動する構成とし、即ち押圧手段の一例である定荷重ばね57を省略する構成としても良い。
保持部53は、辺置き姿勢の媒体Pの裏面と接触する背面板59と、背面板59を支持するスライドブロック61(図2、図3、図9)と、を備えることによって構成されている。背面板59は、給送ユニット21の載置面22に対して約60°の傾斜角度α(図9)で媒体Pの上辺を先端側に幾分変位させた傾斜姿勢で保持し得るように設けられている。
図8に表したように、スライドブロック61は、ベースフレーム37の幅方向Xの中央において、搬送方向Yに延びるように形成されているガイド穴63と係合する凸部65を下面に備え、内部に定荷重ばね57の巻取り機構67(図3、図7)を備えた部材である。
尚、定荷重ばね57の繰出し端69(図3、図7、図10)は、媒体Pの給送を開始する位置の近傍において、ベースフレーム37に図示しない固定ねじ等によって固定されている。
一方、定荷重ばね57の巻取り機構67を備えるスライドブロック61の下面には、下方に向けて係止爪71(図3、図7)が突出している。この係止爪71をベースフレーム37の後端寄りの中央部に形成されているスリット状の係止穴73に係止させることによって、保持部53を後方に退避させた状態を維持できるように構成されている。
これにより、給送ユニット21は、保持部53を送りを開始する位置Sから離れる方向に移動させた所定位置(前述した退避位置)においてベースフレーム37に対して係脱自在に固定可能になっている。
次に、図6と図9に基づいて、第2ガイド部41L、41Rの手前側のベースフレーム37上のスペースに設けられる給送系の部材について説明する。
この給送系に部材として、給送ユニット21は辺置き姿勢の媒体Pの一つに接して送り力を与える第1ローラー75を有している。そして、第1ローラー75は媒体送り部18から動力伝達部77(図5、図6)を介して動力が伝達されて駆動するように構成されている。
動力伝達基部77は、媒体送り部18の構成部材の一つを成す送りローラー33の軸34に取り付けられて送りローラー33と一体になって回転する第1ギア35と、第1ギア35と噛み合う第2ギア79と、第2ギア79の軸81上に設けられて第2ギア79と一体になって回転する第1中間ギア83と、第1中間ギア83と噛み合う第2中間ギア85と、を備えることによって一例として構成されている。第2中間ギア85の軸87上に第1ローラー75を取り付けることによって第2中間ギア85と第1ローラー75は一体になって回転するように構成されている。
そして、本実施の形態では第1ローラー75の回転数は、一例として給送用ローラー18の回転数と同じに設定されているが、第1ローラー75の回転数を給送用ローラー18の回転数より幾分遅くして給送時の媒体Pに若干の張力を付与するように構成することも可能である。
また、第1中間ギア83と第2ギア79が設けられている軸81上には、図6に表すようにトルクリミッター84を設けることが可能である。このトルクリミッター84は、第1ローラー75と給送用ローラー18の回転数の違い等によって生ずる第1ローラー75と給送用ローラー18の間に存する媒体Pの張力の変化を調整し、良好な媒体Pの給送を実現する役割を有している。或いは、先行する媒体Pの給送により後行する媒体Pが引き連られて送られることによって生ずる後行の媒体Pの給送開始位置のずれを抑制する等の役割を有している。尚、トルクリミッター84は設けなくてもよい。
そして、給送ユニット21を載置部7の載置面8上に配置することによって、第1ギア35が第2ギア79に噛み合って動力伝達可能な状態になる。
また、前述したように(図8、図9)、載置部7の載置面8における奥部から幾分中央寄りの位置に、貫通孔90が設けられ、照射光と反射光に基づいて検出する第1光学センサ31が貫通孔90に臨むように備えられている。また、給送ユニット21における保持部53の背面板59の一例として左下端のコーナー部寄りの位置に、一例として長円形状に切り欠かれた第1貫通口89(図5、図10)が設けられている。
そして、第1貫通口89の位置は、保持部53を最も給送側に移動させたときに第1光学センサ31からの光線の光路上(貫通孔90を通る光路上)に来るように設けられている。これにより、給送ユニット21の載置面22上に媒体Pが存在している場合には、第1貫通口89が媒体Pで遮られることで、給送ユニット21に媒体Pが載置されていることを光学的に検出できるように構成されている。即ち、第1光学センサ31は、第1貫通口89を介して、前記照射光に対する反射光に基づいて、給送ユニット21に媒体Pが載置されていることを検出する。
尚、第1光学センサ31として透過型センサを用いて前記検出を行う場合は、発光部と受光部が必要となる。前記発光部と受光部を前記光路上の所定の位置に配置することで前記検出が可能になる。
また、前述したように(図8、図9)、載置部7の載置面8における奥部中央の、給送ユニット21における送りを開始する位置Sより送り方向Yの下流位置に、照射光と反射光に基づいて検出する第2光学センサ32が臨むように備えられている。また、給送ユニット21におけるベースフレーム37の給送側の端部近傍の中央位置には一例として円形の第2貫通口91が設けられている。従って、第2貫通口91は第1貫通口89よりも送り方向Yの下流側に位置している。
そして、第2貫通口91の位置は、第2光学センサ32からの光線の光路上に設けられている。これにより、給送ユニット21にセットされた媒体Pが第1ローラー75によって送り方向Yに送られ、媒体Pの先端が第2貫通口91を遮ることで、媒体Pの送りが開始されたことを光学的に検出できるように構成されている。即ち、第2光学センサ32は、第2貫通口91を介して、前記照射光に対する反射光に基づいて、送りを開始する位置Sから媒体Pの送りが開始されたことを検出する。
尚、第2光学センサ32として透過型センサを用いて前記検出を行う場合は、発光部と受光部が必要となる。前記発光部と受光部を前記光路上の所定の位置に配置することで前記検出が可能になる。
また、給送ユニット21を使用しないで、載置部7の載置面8に面置き姿勢で媒体Pを直接、載置して所定の処理を実行する場合にも、媒体Pの有無を第2光学センサ32を利用して光学的に検出できるように構成されている。
また、第2ガイド部41L、41Rのガイド側板55L、55R(単に「55」と記す場合がある)における給送側の端縁は、保持部53における背面板59とほぼ同じ角度に傾斜している。この給送側の傾斜した端縁の内方には、側面視略L字形の一対の浮き抑え部材93L、93R(単に「93」と記す場合がある)が設けられている。
浮き抑え部材93L、93Rの役割を説明する。
給送ユニット21にセットされた媒体Pが保持部53に押されて移動し、最前面の媒体Pが第1ローラー75に当接したとき、この最前面の媒体Pにおける左右の側縁と浮き抑え部材93の傾斜部94の後面(前記最前面の媒体Pと対向する面)との間には所定の大きさの隙間T1(図9)が形成されるように構成されている。第1ローラー75による給送が開始される前の状態において、その隙間T1の範囲で媒体Pの浮きと傾き等の変位が規制されている。従って、媒体Pが隙間T1を超えるような変位が生じる作用を受けたときは、浮き抑え部材93の傾斜部94の後面に媒体Pが当たってそれ以上の変位が規制されるため、給送ユニット21にセットされた媒体Pのセット状態を安定させることができる。
図6と図9に表したように、浮き抑え部材93は、傾斜部94から滑らかに連なる水平部95を備えており、水平部95の先端は給送用ローラー18の近くまで延設されている。そして、水平部95の下面と給送ユニット21の載置面22との間にも所定の大きさの隙間T2(図9)が形成されている。
媒体Pが第1ローラー75によって給送が開始されると、辺置き姿勢の媒体Pは、第1ローラー75によって面置き姿勢に移行しつつ送られ、浮き抑え部材93の水平部95の下面に沿って通過して給送用ローラー18の送り作用領域に至る。
この際、給送されて面置き姿勢に移行した媒体Pにおける左右の側縁は、水平部95の下面側の隙間T2の範囲で媒体Pの側縁部の浮きが抑制される。
一部繰り返しになるが、浮き抑え部材93の傾斜部94は、第1ローラー75による給送が開始される前の状態において、給送ユニット21に辺置き姿勢でセットされた媒体Pのセット状態を安定させている。例えば、図9の状態において、載置部(媒体トレイ)7が持ち上げられてセットされている辺置き姿勢の媒体Pが前方に倒れそうになったときに、傾斜部94によって前記倒れが防止される。また、媒体Pの剛性が低い(媒体の腰が弱い)場合には、辺置き姿勢の媒体Pが送りを開始する位置Sから送り出される際に、媒体Pの後方側が振動によって変位しても傾斜部94によって、その変位が隙間T1の範囲に規制される。
また、浮き抑え部材93の水平部95が、媒体Pが辺置き姿勢から面置き姿勢に移行しつつ送りを開始する位置Sから送り出される際に、媒体Pの側縁部の浮きを抑える第1浮き抑えとして機能する。
図5に表したように、給送ユニット21は辺置き姿勢の媒体Pが送りを開始する位置Sから送り出される際に、第1ローラー75によって給送用ローラー18の近くまで送られた媒体Pの幅方向における中央部が浮くことを抑える抑え部96が設けられている。この抑え部96が、送られつつある媒体Pの中央部が浮くことを抑制する第2浮き抑えとして機能する。
これにより安定して送りを継続することができる。
図5に表したように、動力伝達部77を覆うハウジング97が給送ユニット21に設けられている。ハウジング97の第2ガイド部41L、41Rの傾斜した端縁と浮き抑え部材93L、93Rと対向する部分には、これらの部材間の干渉を回避する凹陥部99L、99R(単に「99」と記す場合がある)が形成されており、これらの凹陥部99L、99Rの間の部位には、給送ユニット21に辺置き姿勢でセットされた媒体P側に突出する突出部101が設けられている。
この突出部101は、送りを開始する位置Sにある辺置き姿勢の媒体Pの幅方向における中央部が浮くことを抑制する第3浮き抑えとして機能する。これにより安定して送りを開始することができる。
(4)処理装置の作動態様(図9及び図10参照)
次に、給送ユニット21を使用してハガキや封筒等の媒体Pに宛名や文章等の記録処理を実行する場合を例にとって、本実施形態に係る処理装置1の作動態様を給送ユニット21の作動態様を中心に説明する。
尚、以下の説明では、処理装置1の作動態様を、
(A)給送ユニットの装着
(B)媒体のセット
(C)給送の開始
(D)給送の終了
の上記4段階に分けて説明する。
(A)給送ユニットの装着(主として図9参照)
最初に装置本体2の側面に形成されている開口20を塞いでいる媒体トレイ7の表面の手掛かり部23(図1)に手を掛けて媒体トレイ7を拡開状態にして媒体トレイ7の裏面を表に出して載置面8を露出させる(図1、図4の状態)。
次に、給送ユニット21を載置面8上に乗せ、給送ユニット21のベースフレーム37の下面に形成されている突起28L、28Rを載置面8上に形成されている第1ガイド部25L、25Rの移動案内用の溝27L、27Rに嵌めて位置合わせする(図2、図3)。
この際、給送ユニット21の給送端側を幾分下に傾けた状態で開口20内に挿入し、突起28L、28Rと溝27L、27Rの位置合わせが行った後、給送ユニット21の手前側を下に下げて給送ユニット21を載置面8上に装着する。
尚、この状態では突起28L、28Rと溝27L、27Rの係合によって載置部7の載置面8と平行な平面X、Y上の給送ユニット21の移動が規制され、ベースフレーム37の給送端側の突起39L、39Rと開口20の背面に設けられている図示しない張出し部との係合によって上下方向Zの給送ユニット21の浮き上りが規制される。
また、給送ユニット21を載置面8に装着すると、媒体送り部18の構成部材である給送用ローラー18と一体に設けられている第1ギア35が、動力伝達部77の第2ギア79と噛合して第1ローラー75に動力伝達が可能になり、これにより媒体Pの給送が可能な状態になる。
(B)媒体のセット(図9参照)
次に、処理を行う媒体Pの幅サイズに応じて、手掛かり部47を持って左右の第2ガイド部41L、41Rの間隔を調整し、固定ネジ45を締め付けて第2ガイド部41L、41Rの取付け位置を固定する。続いて、保持部53を持って定荷重ばね57の力に抗して退避位置となる送り方向Yの後方に引き、保持部53のスライドブロック61の下端から突出している係止爪71をベースフレーム37の先端部に設けられている係止穴73に係止して保持部53を退避位置に固定する。
この状態で媒体Pを、縦向きの辺置き姿勢で必要な数、先端部側から入れてセットする。尚この際、第2ガイド部41L、41Rのガイド側板55L、55Rの高さが給送側よりも先端側の方が低くなっている(ガイド距離が短くなっている)ので円滑に媒体Pのセットを行える。
そして、係止状態にある係止爪71を係止穴73から引き上げて係止状態を解除すると、定荷重ばね57の給送側への力によって給送ユニット21にセットされた媒体Pの束は、保持部53の背面板59によって給送側に押されて移動する。そして、前記束の最前面の媒体が送りを開始する位置Sとなる第1ローラー75と接触する位置まで移動して保持部53の移動が停止する。
これにより、媒体Pは背面板59の傾斜角度αとほぼ同じ角度で上端辺を送り方向Yの後方に幾分変位した傾斜姿勢になり、媒体Pの下端辺は載置面22によって支持され、左右の側縁は第2ガイド部41L、41Rによってガイドされた状態になる。また、給送側最前面の媒体Pは第1ローラー75に当接した状態になって媒体Pの給送の準備が完了する。尚この状態では、第1光学センサ31は媒体Pの存在を検出し、第2光学センサ32は媒体Pの存在を検出していない。
(C)給送の開始(図9参照)
次に、媒体送り部18の構成部材である給送用ローラー18が起動されると、動力伝達部77を介して第1ローラー75に動力が伝達される。そして、第1ローラー75は給送用ローラー18と同じ速度で同方向に回転を始め、給送側最前面の媒体Pの給送が開始される。
給送側最前面の媒体Pは上端辺を幾分後傾させた姿勢の辺置き姿勢から徐々に面置き姿勢へと姿勢を変化させ、当該媒体Pの先端部が給送用ローラー18のニップ位置に至ると、給送用ローラー18の送り力が直接、媒体Pに伝わって装置本体2内の処理領域15へ給送されて行く。
この際、媒体Pの給送に伴って生ずる媒体Pの側縁部と中央部の浮きや傾きは、前述した第1浮き抑え95、第2浮き抑え96、第3浮き抑え101によって所定範囲内に抑えられているため、媒体Pは無理な力を受けることなく円滑に給送される。
そして、前記最前面の媒体Pの後端が第1ローラー75を抜けると、定荷重ばね57の力と保持部53の前記自重による力が合わさった力によって、後続の媒体Pの束が媒体Pの厚み分だけ給送側に移動し、最前面から二枚目の媒体Pが第1ローラー75に当接した状態になる。以下、同様の動作を繰り返して二枚目、三枚目と、セットした枚数あるいは処理を実行する枚数の媒体Pの給送が連続的に実行される。尚この状態では、最前面の媒体Pの先端が給送用ローラー18にニップされたタイミングで第2光学センサ32が媒体Pの存在を検出するようになり、以下、第1光学センサ31と第2光学センサ32の媒体Pの検出状態が継続する。
(D)給送の終了(図10参照)
給送ユニット21にセットされた媒体Pの給送が進み、最後の一枚の媒体Pが給送用ローラー18を抜けると、給送ユニット21による一連の給送が終了し、第1光学センサ31と第2光学センサ32は共に媒体Pの存在を検出しない状態になる。
また、処理を行う媒体Pの枚数が給送ユニット21にセットされた枚数よりも少ない場合には、給送ユニット21に媒体Pが残った状態で媒体Pの給送が停止される。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る処理装置1及び給送ユニット21によれば、給送ユニット21に載置する媒体Pの第2姿勢を辺置き姿勢にしているから、載置部7に載置する媒体Pの第1姿勢である面置き姿勢に比べて媒体Pの載置枚数を格段に増やすことが可能になる。従って、所定の処理を高速で行う高速の処理装置において、多数枚の媒体Pを途中で補充することなく一挙に処理することが可能になる。
[他の実施形態]
本発明に係る処理装置1及び給送ユニット21は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
例えば、本発明の処理装置はインクジェットプリンターに限らず、レーザープリンター等、他の記録装置や複写機等に適用することが可能であり、その他、大量の媒体Pに高速で一定の処理を行う種々の処理装置に適用することが可能である。
また、前記実施形態では、既存の載置部7に設けられている第1ガイド部25L、25Rの移動を案内する溝27を利用して給送ユニット21を載置部7上に装着したが、当初から給送ユニット21を装着することを想定した専用の処理装置1であれば、別途の凹部27と凸部28を設けることも可能である。
尚、給送ユニット21を処理装置1に着脱する構造ではなく、一体化する構造の処理装置を作る場合は、上記給送ユニットの構造を利用することで実現できる。
また、給送ユニット21の載置面22を傾けた傾斜面とするだけで辺置き姿勢の媒体Pに対して保持部53の自重による押す力が作用し、その自重により媒体Pの滑らかな移動が可能な場合には、定荷重ばね57の使用を省略することができる。また定荷重ばね57としても板ばねやコイルばね、あるいはエアを利用したばね等、方式の違う他の種類のばねを使用することが可能であり、スライドブロック61の移動を助けるウエイトをスライドブロック内に配置することも可能である。
この他、動力伝達部77の構成も、前述した実施形態で述べた歯車列によるものに限らず、タイミングベルトを使用したものや独立した駆動源を備える構成であってもよい。
また、給送ユニット21に載置できる媒体Pは縦向きのハガキや封筒に限らず、横向きのハガキや封筒でもよく、名刺やその他不定形の他の種類の媒体でもよい。
更に、給送ユニット21が載置部7に配置されているか否かを検出するセンサを凹部27や凸部28等に設けることも可能である。
以下、更に上記実施形態の具体的変更例について図11以降を参照して説明する。
先ず、図11~図16を参照しつつ、上述した第2貫通口91と第2光学センサ32との間にセンサーレバー110を設ける変更例について説明する。尚、図11以降において既に説明した上記実施形態と同一の構成には同一の符号を付してあり、以下ではその説明は省略する。
上記給送ユニット21の変更形態である給送ユニット210は、第2貫通口91と第2光学センサ32(図9、図10)との間にセンサーレバー110を備えている。
センサーレバー110は、回転軸110a(図13、図14)を中心に回転可能に設けられており、図11、図13、図15の状態(媒体Pの非給送状態)において回転軸110aから載置面22の上方に突出する接触部110dと、開口部110b(図15)と、遮蔽部110c(図15、図16)と、を備えている。
センサーレバー110は、媒体Pの非給送状態では、不図示のばねによって図11、図13、図15の状態、即ち接触部110dが載置面22の上方に突出する状態が維持されている。
図15及び図16において線GLは、第2光学センサ32の光軸を示しており、図15に示す給送待機状態では、光軸GLがセンサーレバー110の開口部110bを通り、即ちセンサーレバー110が光軸GLを遮らない様に構成されている。この状態では、第2光学センサ32から発せられた検出光の、第2光学センサ32への反射光強度が極めて低いか或いはゼロであり、これにより各種制御を行う制御部19(図1)は、媒体Pが給送されていないことを検知できる。
次いで、上記給送待機状態から、給送側最前面の媒体Pの給送が開始されると、当該媒体Pの先端が接触部110dを押し下げ、これによりセンサーレバー110が回転する。図14、図16は接触部110dが媒体Pにより押し下げられた状態を示しており、この状態では、図16に示す様に遮蔽部110cが光軸GLを遮る。本実施形態においてセンサーレバー110は全体的に樹脂材料で一体的に形成されているが、白色の樹脂で形成されている為、遮蔽部110cが光軸GLを遮ると、第2光学センサ32から発せられた検出光の、第2光学センサ32への反射光強度が強くなる。これにより各種制御を行う制御部19(図1)は、媒体Pが給送されたことを検知できる。
以上の構成による作用効果は以下の通りである。給送ユニット210が装着されている場合は、給送ユニット210が装着されていない場合に比べて第2光学センサ32から発せられて反射する検出光の光路長が長くなってしまう為、給送ユニット210が装着された状態において適切に媒体Pの給送を検知できなくなる虞があり、適切な給送制御が行えなくなる虞がある。
そこで、第2貫通口91と第2光学センサ32との間に上述のセンサーレバー110を設け、遮蔽部110cによって第2光学センサ32から発せられて反射する検出光の光路長を短くすることで、給送ユニット210が装着された状態において適切に媒体Pの給送を検知することができる。
次に、給送ユニット210は、図11~図14、図17~図20に示す様に押し上げ部材113を備えている。押し上げ部材113は、ベース部37に対して上下方向に変位可能に設けられている。
給送ユニット210が処理装置1に装着された状態で、押し上げ部材113は、処理装置1が備えるリフター6によって上方に押し上げられる。
より詳しくは、リフター6は図4にも示されているが、リフター6は手差し給送用の媒体トレイ7に載置された媒体Pを押し上げ、媒体Pを送りローラー33に当接させる。ところが、給送ユニット210を装着した場合は、給送ユニット210から送り出される媒体Pをリフター6によって直接押し上げることができず、給送ユニット210から送り出される媒体Pの送りローラー33に対する接触圧が足りず、適切に媒体Pを送り出すことができない虞がある。加えて、給送ユニット210から送り出される媒体Pの送りローラー33に対する接触圧を適切なものとする為に精密な寸法管理を行うのは困難であるし、その様な寸法管理を行っても、媒体Pの厚みによっては過剰な接触圧を招き、それによるノンフィードの懸念もある。
そこで、給送ユニット210に押し上げ部材113を設け、図17から図18への変化および図19から図20への変化で示す様にリフター6が押し上げ部材113を押し上げ、そして押し上げ部材113を介して給送ユニット210から送り出される媒体Pを押し上げる様にすることで、給送ユニット210を装着した場合であっても、送りローラー33に対する媒体Pの接触圧が適切に確保され、適切に媒体Pを送り出すことができる。また、換言すれば給送ユニット210を装着しない場合と装着した場合とで送りローラー33による媒体Pの送り力を均しいものとすることができる。
この押し上げ部材113は、種々の材料で形成することができるが、給送ユニット210にセットされた最後の1枚の媒体Pが給送されると、送りローラー33と直接接触することになる為、送りローラー33の回転に高い負荷を与えない様に、極力摩擦係数の低い材料で形成することが好ましい。また、このような理由により、押し上げ部材113において送りローラー33と接触する部位を従動ローラーで構成することも好適である。
尚、図17において符号113aは、ベース部37から下方に突出する突起であり、この突起113aがリフター6によって押し上げられ、押し上げ部材113が上方に変位する。図18~図20において寸法kは、押し上げ部材113が上下に変位可能な寸法を示している。
次に、給送ユニット210は、図12に示す様に第1ローラー75の上部(上流)に第2ローラー115を備えている。第2ローラー115が設けられていない構成では、送りを開始する位置Sにある辺置き姿勢の媒体Pが第1ローラー75上に倒れ込む様な姿勢となる虞があり、その結果媒体Pがハウジング97の突出部101に過剰に接して搬送負荷が増大する虞がある。給送ユニット210は、第1ローラー75の上部(上流)に第2ローラー115を備えているので、媒体Pの辺置き姿勢が適切に維持され、上記の様な問題を抑制することができる。
尚、第2ローラー115は、駆動力が伝達されないで媒体Pと接して従動回転する構成であっても良いし、駆動力が伝達されて自ら回転する構成であっても良い。その場合、第2ローラー115の駆動は、例えば第1ローラー75と同軸で回転する第2中間ギア85(図6)から駆動力を得て行う構成とすることがコスト抑制及び大型化抑制の観点で好適である。
次に、図21を参照して更に他の実施形態に係る給送ユニット211について説明する。給送ユニット211において上述した第1実施形態に係る給送ユニット21と異なるのは、第1ローラーまわりの構成である。
図21に示す第1ローラー117は、上述した第1ローラー75とは異なり、ローラーが本体部117aに二つのローラー部117bを備えて成る点である。ローラー部117bは、本体部117aに対し、回転軸線方向に間隔を空けて設けられており、ローラー部117bが、媒体Pと接する構成である。本体部117aは、例えば樹脂材料により形成することができ、ローラー部117bは、例えばエラストマ等の弾性材料で形成することができる。
保持部53には、ローラー部117bと対向する位置に、従動ローラー116が設けられている(図12も参照)。また、保持部53において二つの従動ローラー116の間には、摩擦パッド118が設けられている。摩擦パッド118は、コルクやエラストマ等の高摩擦材料で形成され、保持部53によって辺置き姿勢で支持される媒体Pのうち給送される媒体P以外の媒体Pが下流側に進まない様に保持する機能を果たす。この摩擦パッド118は、第1ローラー117を構成するローラー部117bとは接触しない。
ここで、例えば図5に示した給送ユニット21では、摩擦パッド54が媒体Pの幅方向に広く、第1ローラー75と接触する様な配置構成となっている。この様な構成の場合、最後の1枚の媒体Pが給送されると、第1ローラー75と摩擦パッド54とが接触し、第1ローラー75を駆動するモーターに高い負荷が掛かってしまう虞があり、特に給送ユニットが処理装置1側から動力を得る構成では、処理装置1側のモーターに負荷変動が生じる結果、記録品質に悪影響を及ぼす虞もある。
これに対し図21に示される本実施形態に係る給送ユニット211では、上述したように摩擦パッド118は第1ローラー117のローラー部117bとは接触せず、ローラー部117bは従動回転可能な従動ローラー116と接するので、最後の1枚の媒体Pが給送されても、第1ローラー117を駆動するモーターに高い負荷が掛かる虞がない。
1…処理装置(インクジェットプリンター)、2…装置本体、3…スキャナー部、
5…媒体カセット、6…リフター、7…載置部(媒体トレイ)、8…載置面、
9…表示操作パネル、
11…排出スタッカー、13…処理部、15…処理領域、17…搬送部、
18…媒体送り部(給送用ローラー)、19…制御部、20…開口、
21…給送ユニット、22…載置面、23…手掛かり部、25…第1ガイド部、
27…溝(凹部)、28…突起(凸部)、29…延長トレイ、
31…第1光学センサ、32…第2光学センサ、33…送りローラー、34…軸、
35…第1ギア、37…ベースフレーム、39…突起、41…第2ガイド部、
43…長穴、45…固定ネジ、47…手掛かり部、49…座板、
51…ガイド目盛り、53…保持部、54…摩擦パッド、55…ガイド側板、
57…定荷重ばね、
59…背面板、61…スライドブロック、63…ガイド穴、65…凸部、
67…巻取り機構、69…繰出し端、71…係止爪、73…係止穴、
75…第1ローラー、77…動力伝達部、79…第2ギア、81…軸、
83…第1中間ギア、84…トルクリミッター、85…第2中間ギア、87…軸、
89…第1貫通口、90…貫通口、91…第2貫通口、93…浮き抑え部材、
94…傾斜部、95…水平部(第1浮き抑え)、96…抑え部(第2浮き抑え)、
97…ハウジング、99…凹陥部、101…突出部(第3浮き抑え)、P…媒体、
110…センサーレバー、110a…回転軸、110b…開口部、
110c…遮蔽部、110d…接触部、
113…押し上げ部材、113a…突起、
115…第2ローラー、116…従動ローラー、
117…第1ローラー、117a…本体部、117b…ローラー部、
118…摩擦パッド
S…送りを開始する位置、Y…搬送方向、X…幅方向、θ…交差する角度、
Z…上下方向、α…傾斜角度、T…隙間

Claims (20)

  1. 媒体に対して印刷処理をする処理部と、
    媒体を第1姿勢で第1載置面に載置する手差し供給用の載置部と、
    前記載置部から媒体を前記処理部に向けて送る媒体送り部と、
    前記載置部の前記第1載置面に着脱可能に配置される給送ユニットと、を備え、
    前記給送ユニットは媒体を前記第1姿勢とは異なる第2姿勢で第2載置面に載置する、
    ことを特徴する処理装置。
  2. 請求項1に記載の処理装置において、
    前記第1姿勢は前記載置部の載置面に媒体の面を沿わせて載置された姿勢であり、
    前記第2姿勢は前記給送ユニットの載置面に、媒体の四辺のうち搬送方向の下流側の端辺を接触させ、媒体を傾斜させた姿勢である、
    ことを特徴する処理装置。
  3. 請求項2に記載の処理装置において、前記給送ユニットは、前記媒体送り部に向けて媒体を送るローラーを有し、
    前記第1姿勢の媒体は前記載置部の載置面に媒体の面が沿う状態で前記媒体送り部によって送り出され、
    前記第2姿勢の媒体は前記給送ユニットの載置面に対し媒体の前記下流側の端辺が摺動して前記ローラーの位置まで移動し、前記ローラーの位置を通過する際に、前記給送ユニットの載置面に媒体の面が沿う姿勢に変えられて、前記ローラーによって前記媒体送り部に送られる、
    ことを特徴する処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは、
    前記載置部の載置面と接する側の面に凸部を有し、
    該凸部が前記載置部の載置面に在る凹部に嵌ることで位置決めされる、
    ことを特徴する処理装置。
  5. 請求項4に記載の処理装置において、
    前記第1姿勢の媒体の側端をガイドする、接離方向に移動可能な一対の第1ガイド部を有し、
    前記凹部は前記第1ガイド部の移動をガイドする一対の溝であり、
    前記凸部は前記一対の溝に対応する位置に在る一対の突起である、
    ことを特徴する処理装置。
  6. 請求項5に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは前記一対の第1ガイド部に挟まれた位置に配置される、
    ことを特徴する処理装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは媒体を前記第2姿勢に保つ保持部を有し、
    前記保持部は、
    前記媒体送り部に対して接離する方向に移動可能であり、
    押圧手段の力により前記第2姿勢の媒体の一つが送り出される毎に前記媒体送り部に向かって移動する、
    ことを特徴する処理装置。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは媒体を前記第2姿勢に保つ保持部を有し、
    前記給送ユニットの載置面は、該給送ユニットが前記載置部に配置された状態において、前記媒体送り部に向けて下りの傾斜面を有し、
    前記保持部は、自重により前記第2姿勢の媒体の一つが送り出される毎に前記傾斜面を下って移動する、
    ことを特徴する処理装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは、前記第2姿勢の媒体の側端をガイドする、媒体の側端に対する接離方向に移動可能な一対の第2ガイド部を有する、
    ことを特徴する処理装置。
  10. 請求項9に記載の処理装置において、
    前記第2ガイド部は、前記媒体送り部に向かう方向において、該媒体送り部側の方が他方の位置側よりも前記第2姿勢の媒体の側端に対するガイド距離が長い、
    ことを特徴する処理装置。
  11. 請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは、前記保持部を前記媒体送り部から離れる方向に移動させた所定位置において係脱自在に固定可能である、
    ことを特徴する処理装置。
  12. 請求項3に記載の処理装置において、前記ローラーは前記媒体送り部から動力が伝達されて回転する、
    ことを特徴する処理装置。
  13. 請求項12に記載の処理装置において、
    前記媒体送り部は構成部材の一つを成す送りローラーの軸に第1ギアを有し、
    前記給送ユニットは第2ギアを有し、
    前記給送ユニットが前記載置部に配置されることで前記第1ギアと前記第2ギアとが噛み合い、
    前記ローラーは、前記媒体送り部からの動力が前記第1ギアおよび前記第2ギアを介して伝達されて回転する、
    ことを特徴する処理装置。
  14. 請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記載置部の載置面に照射光と反射光に基づいて検出する第1光学センサを備え、
    前記給送ユニットの前記保持部の、前記照射光の光路に対応する位置に第1貫通口を有し、
    前記第1光学センサは前記第1貫通口を介して、前記照射光に対する反射光に基づいて、前記給送ユニットに媒体が載置されていることを検出する、
    ことを特徴する処理装置。
  15. 請求項14に記載の処理装置において、
    前記第1光学センサより送り方向の下流側、かつ、前記載置部の載置面に照射光と反射光に基づいて検出する第2光学センサを備え、
    前記給送ユニットの前記第1貫通口より前記下流側に第2貫通口を有し、
    前記第2光学センサは前記第2貫通口を介して、前記照射光に対する反射光に基づいて、前記給送ユニットによる媒体の送りが開始されたことを検出する、
    ことを特徴する処理装置
  16. 請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは前記第2姿勢の媒体が送り出される際に該媒体の側縁が浮くことを抑える第1浮き抑えを備える、
    ことを特徴する処理装置。
  17. 請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは前記第2姿勢の媒体が送り出される際に該媒体の幅方向における中央部が浮くことを抑える第2浮き抑えを備える、
    ことを特徴する処理装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の処理装置において、
    前記給送ユニットは前記第2姿勢にある媒体の幅方向における中央部が浮くことを抑える第3浮き抑えを備える、
    ことを特徴する処理装置。
  19. 媒体に対して印刷処理をする処理部と、
    媒体を第1姿勢で第1載置面に載置する手差し供給用の載置部と、
    前記載置部から媒体を前記処理部に向けて送る媒体送り部と、を備えた処理装置における前記載置部の前記第1載置面に着脱可能に配置される給送ユニットであって、
    媒体を載置する第2載置面を備え、
    体の四辺のうち搬送方向側の下流側の端辺を前記第2載置面に接触させ、媒体を傾斜させた姿勢で前記第2載置面に載置する、
    ことを特徴とする給送ユニット。
  20. 請求項19に記載の給送ユニットにおいて、媒体を搬送するローラーを備え、
    前記ローラーは、前記処理装置から動力を受けて回転する、
    ことを特徴とする給送ユニット。
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