JP2023111164A - 画像記録装置及び給送トレイ - Google Patents

Abstract

【課題】装置の大型化を抑制可能とする。【解決手段】給送トレイ１は、用紙Ｐがロール状に巻回されたロール体Ｒを収容可能な第１収容部と、複数のカット紙Ｋｐを積層した状態で収容可能な第２収容部９と、第１収容部に収容されたロール体Ｒから巻き解かれた用紙Ｐに下方から接触可能な底面１１ａと、第２収容部９に収容された複数のカット紙Ｋｐを支持する支持面５１ａを有するフラップ５１と、を有する。給送ローラは、底面１１ａと接触する位置及び底面１１ａから離間した位置との間で移動可能に構成されている。フラップ５１は、給送ローラの移動軌跡から退避した第１位置、及び、支持面５１ａが上方を向いた状態で給送ローラの移動軌跡上に位置する第２位置の間で移動可能に構成されている。【選択図】図４

Description

本発明は、ロール体及び積層した状態のシート状媒体を収容可能な給送トレイを備えた画像記録装置及び給送トレイに関する。

特許文献１に開示されているファクシミリ（画像記録装置）は、ロール紙（ロール体）及びカット紙（シート状媒体）を収納可能な給紙カセット（給送トレイ）を有している。また、かかるファクシミリには、給紙カセットに収納されたロール紙を給紙カセットから送り出すロール紙搬送用の搬送ローラと、給紙カセットに収納されたカット紙を給紙カセットから送り出すカット紙搬送用のピックアップローラと、が配置されている。

特開平２－２６４５５６号公報

上述のファクシミリでは、給紙カセットに収納されたロール紙及びカット紙を別々のローラで給紙カセットから送り出す。すなわち、給紙カセットに収納されたロール紙及びカット紙は、別々の経路で給紙カセットから送り出される。したがって、装置が大型化する。

本発明の目的は、装置の大型化を抑制可能な画像記録装置及び給送トレイを提供することである。

本発明の画像記録装置は、給送トレイと、前記給送トレイに収容されるシート状媒体を給送可能な給送ローラと、前記給送ローラによって給送されるシート状媒体に画像を記録する記録部と、を備えており、前記給送トレイは、シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能な第１収容部と、複数のシート状媒体を積層した状態で収容可能な第２収容部と、前記第１収容部に収容された前記ロール体から巻き解かれたシート状媒体に下方から接触可能な接触面と、前記第２収容部に収容された前記複数のシート状媒体を支持する支持面を有する支持部材と、を有している。前記給送ローラは、前記接触面と接触する位置及び前記接触面から離間した位置との間で移動可能に構成されており、前記支持部材は、前記給送ローラの移動軌跡から退避した第１位置、及び、前記支持面が上方を向いた状態で前記給送ローラの前記移動軌跡上に位置する第２位置の間で移動可能に構成されている。

本発明の給送トレイは、シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能な第１収容部と、複数のシート状媒体を積層した状態で収容可能な第２収容部と、前記第１収容部に収容された前記ロール体から巻き解かれたシート状媒体に下方から接触可能なコロと、前記第２収容部に収容された前記複数のシート状媒体を支持する支持面を有する支持部材と、を有している。前記支持部材は、前記支持面が上方を向いた状態で前記コロを覆う位置、及び、前記コロを覆う位置よりも前記コロから離隔した位置との間で移動可能に構成されている。

本発明の画像記録装置及び給送トレイによると、第１収容部のシート状媒体を給送トレイから送り出すときは、支持部材を第１位置とすることで、給送ローラによって接触面と接触するシート状媒体を給送トレイから送り出すことができる。また、第２収容部のシート状媒体を給送トレイから送り出すときは、支持部材を第２位置とすることで、給送ローラによって支持面に支持されたシート状媒体を給送トレイから送り出すことができる。すなわち、１つの給送ローラによって第１収容部のシート状媒体と第２収容部のシート状媒体とを同じ経路で給送トレイから送り出すことができる。よって、装置の大型化を抑制可能である。

本発明の一実施形態にかかるプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 図１に示す給送トレイの斜視図であり、フラップが第１位置にある状態を示す。 図１に示す給送トレイの斜視図であり、フラップが第２位置にある状態を示す。 （ａ）は図２に示す給送トレイのIVa-IVa線に沿う断面図であり、（ｂ）は図３に示す給送トレイのIVb-IVb線に沿う断面図である。 図３に示すフラップの近傍の拡大図である。 フラップが第１位置にあるときのリンク部材における突出部の近傍の拡大斜視図である。 図３に示す給送トレイのVII-VII線に沿う断面図である。 支持板及びフラップ上の表示を示す図であり、（ａ）はフラップが第１位置にある状態を示し、（ｂ）はフラップが第２位置にある状態を示す。 ロール紙セット手順ラベル及びカット紙セット手順ラベルの拡大図である。 用紙有無検知部の構成を説明するための図であり、（ａ）は用紙を検知していない状態を示し、（ｂ）は用紙を検知した状態を示す。 給送ローラを支持するアームが退避位置に位置している状態を示す。 本実施形態の一変形例にかかる給送トレイを示す図である。

本発明の好適な一実施形態に係るプリンタ１００（本発明の画像記録装置）について、図１を参照しつつ、以下に説明する。なお、図１に示す上下方向、前後方向及び左右方向を、プリンタ１００の上下方向、前後方向及び左右方向とする。

（プリンタ１００の全体構成）
プリンタ１００は、筐体１００ａ、給送機構３、搬送機構４、カッター５、ヘッド６（本発明の「記録部」に相当する）、排紙トレイ７、用紙有無検知部２０（図１０参照）及び制御部１０を主に備えている。

給送機構３は、給送トレイ１、給送ローラ２及び分離片３１を有している。給送トレイ１は、筐体１００ａ内においてヘッド６の下方に配置されている。給送トレイ１は、筐体１００ａの前壁に形成された開口１０１を介して筐体１００ａに対して前後方向に沿って挿抜可能である。すなわち、給送トレイ１は、筐体１００ａ内と筐体１００ａ外との間を前後方向に沿って移動可能である。

給送トレイ１は、ロール体Ｒ及びカット紙Ｋｐを収容可能であり、ロール体Ｒを収容可能な第１収容部８と、複数のカット紙Ｋｐ（シート状媒体の一例）を積層した状態で収容可能な第２収容部９と、を有している。ロール体Ｒは、円筒状の芯部材Ｒｃの外周面に、カット紙Ｋｐよりも長尺の用紙であるロール紙Ｒｐ（シート状媒体の一例）がロール状に巻回されたものである。給送トレイ１内のロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐ及びカット紙Ｋｐの幅方向は、左右方向と一致している。

なお、図１においては、説明のために給送トレイ１にロール体Ｒ及びカット紙Ｋｐの両方を収容している状態を示している。しかしながら、プリンタ１００で画像を記録する際には、給送トレイ１に、ロール体Ｒ及びカット紙Ｋｐのいずれか一方を収容する。

給送ローラ２は、第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐ又は第２収容部９に収容されたカット紙Ｋｐを給送トレイ１から送り出す。給送ローラ２によって送り出されるロール紙Ｒｐ及びカット紙Ｋｐは、同じ経路で給送トレイ１から送り出される。以降の説明において、カット紙Ｋｐとロール紙Ｒｐとを区別しない場合には、「用紙Ｐ」と称する。

給送ローラ２は、アーム２ｂの先端に軸支された２つのローラ２ａで構成されている。２つのローラ２ａは、アーム２ｂを挟んで左右方向に沿って並んでおり、互いに離隔している。２つのローラ２ａは、図示しない給送モータの駆動により左右方向に沿った軸を中心に回転する。

アーム２ｂは、支軸２ｃに回動自在に支持されている。支軸２ｃは、筐体１００ａに支持されている。アーム２ｂは、図示しない付勢部材により給送ローラ２が給送トレイ１の底面１１ａに近づくように付勢されている。給送ローラ２は、アーム２ｂが支軸２ｃを中心に回動することで給送トレイ１の底面１１ａに配置されたコロ１８（図２参照）と接触する位置と、コロ１８から離隔した位置との間で移動可能である。後で詳述するように、アーム２ｂは、給送トレイ１が筐体１００ａ内の内方位置から筐体１００ａの外の外方位置に移動するのに連動して、内方位置から外方位置に移動する給送トレイ１の本体部１６と干渉しない退避位置に退避可能である。

制御部１０の制御により給送モータが駆動されると、給送ローラ２が回転して、給送ローラ２と接触する用紙Ｐに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、用紙Ｐが給送トレイ１から送り出される。

分離片３１は、給送トレイ１からカット紙Ｋｐを送り出す際に重送を防ぐためのものである。分離片３１は、給送ローラ２による用紙Ｐの送出方向（前方から後方に向かう方向：以降の説明においては単に「送出方向」と称する）に関して、給送トレイ１の下流側に位置している。

分離片３１は、後方側の端部が前方側の端部よりも上方に位置するように傾斜している。分離片３１は、給送トレイ１が筐体１００ａに装着されており内方位置にあるとき、給送トレイ１の左右方向の中央に位置する。分離片３１は、カット紙Ｋｐの幅方向の中央部と接触し、積層状態のカット紙Ｋｐを給送ローラ２と接触するカット紙Ｋｐとそれ以外のカット紙Ｋｐとに分離する。給送トレイ１から送り出されて分離片３１に接触した用紙Ｐは、斜め上方に案内される。

搬送機構４は、中間ローラ対４１、搬送ローラ対４２、排紙ローラ対４３及びガイド部材４４を有している。中間ローラ対４１は、図示しない中間モータの駆動により回転する駆動ローラと駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部１０の制御により図示しない中間モータが駆動されると、中間ローラ対４１が用紙Ｐを挟持しつつ回転して用紙Ｐを搬送する。中間ローラ対４１は、分離片３１の上方に位置している。中間ローラ対４１は、給送ローラ２によって給送トレイ１から送り出された後に分離片３１によって斜め上方に案内される用紙Ｐを挟持しつつ上方に搬送する。ガイド部材４４は、中間ローラ対４１の上方に位置している。ガイド部材４４は、中間ローラ対４１によって上方に搬送される用紙Ｐを前方に案内する。

搬送ローラ対４２は、図示しない搬送モータの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。排紙ローラ対４３は、図示しない排紙モータの駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部１０の制御により図示しない搬送モータ及び排紙モータが駆動されると、搬送ローラ対４２及び排紙ローラ対４３が用紙Ｐを挟持しつつ回転して用紙Ｐを搬送する。搬送ローラ対４２はヘッド６の後方に位置しており、排紙ローラ対４３はヘッド６の前方に位置している。搬送ローラ対４２は、ガイド部材４４によって前方に案内された用紙Ｐを挟持しつつ前方に搬送する。排紙ローラ対４３は、搬送ローラ対４２によって前方に搬送される用紙Ｐを挟持しつつ前方に搬送する。

カッター５は、分離片３１と中間ローラ対４１との間に位置している。カッター５は、例えば円板状の回転刃及び従動刃からなる。また、カッター５は、回転刃及び固定刃からなるものであってもよい。カッター５は、図示しない切断モータの駆動により回転刃が回転し、且つ、左右方向に沿って往復移動する。ロール体Ｒから巻き解かれて搬送されたロール紙Ｒｐは、制御部１０の制御により切断モータが駆動されることで、カッター５によりロール紙Ｒｐの幅方向に切断される。

ヘッド６は、下面に形成された複数のノズル（不図示）と、ドライバＩＣ（不図示）とを含む。ヘッド６は、給送ローラ２によって給送されて給送トレイ１から送り出され、搬送機構４によって搬送される用紙Ｐに画像を記録する。制御部１０の制御によりドライバＩＣが駆動されると、ノズルからインクが吐出され、搬送機構４によって搬送される用紙Ｐがヘッド６の下面と対向する画像記録位置を通過するときに、用紙Ｐに対して画像が形成される。なお、ヘッド６は、位置が固定された状態でノズルからインクを吐出するライン式、及び、左右方向に移動しつつノズルからインクを吐出するシリアル式のいずれでもよい。

排紙トレイ７は、筐体１００ａ内においてヘッド６の前方であって、給送トレイ１の上方に配置されている。排紙トレイ７は、筐体１００ａの前壁に形成された開口１０２を介して筐体１００ａに対して前後方向に沿って挿抜可能である。排紙トレイ７は、ヘッド６により画像が形成され、排紙ローラ対４３により前方に搬送された用紙Ｐを受容する。

用紙有無検知部２０は、給送ローラ２によって用紙Ｐを給送可能な給送位置に用紙Ｐが配置されているか否かを検知することができる。すなわち、用紙有無検知部２０は、本発明の「媒体有無検知部」に相当する。用紙有無検知部２０は、図１０に示すように、アーム２ｂに取り付けられている。用紙有無検知部２０の具体的な構成については、後述する。

制御部１０は、内部バス（不図示）を介して、給送モータ、中間モータ、搬送モータ、排紙モータ、切断モータ、用紙有無検知部２０及びドライバＩＣと接続されている。制御部１０は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＯＭ（Read Only Memory）及びＲＡＭ（Random Access Memory）を有する。ＲＯＭには、ＣＰＵが各種制御を行うためのプログラムやデータが格納されている。ＲＡＭは、ＣＰＵがプログラムを実行する際に用いるデータを一時的に記憶する。

制御部１０は、用紙有無検知部２０により給送位置に用紙Ｐが配置されていると検知した場合に、給送ローラ２により給送トレイ１から用紙Ｐが送り出されるように給送ローラ２を制御する

（給送トレイ１の構成）
次に、図２～図８をさらに参照しつつ、給送トレイ１の構成について説明する。以下の説明においては、筐体１００ａに装着された状態の給送トレイ１の姿勢をもとに、給送トレイ１の各部の方向を説明する。

給送トレイ１は、本体部１６を有している。本体部１６は、図２及び図３に示すように、底壁１１と、底壁１１の縁に設けられた側壁１２～１５とを有しており、上方に開口した箱状に形成されている。

底壁１１は、上下方向と直交する面内に延びている。底壁１１の上面は、給送トレイ１の底面１１ａとなっている。底面１１ａは、上下方向と直交している。側壁１２、１３は、底壁１１の左右の両端縁から上方に延びている。また、側壁１２、１３は、底壁１１の前端部から後端部まで前後方向に沿って延びている。側壁１２、１３の上端部には、切欠１２ａ、１３ａがそれぞれ形成されている。側壁１４は、底壁１１の前方の端縁から上方に延びている。側壁１４は、底壁１１の右端部から左端部まで左右方向に沿って延びている。

側壁１５は、底壁１１の後方の端縁に２つ設けられている。２つの側壁１５は、底壁１１の後方の端縁における左右方向の両端部にそれぞれ位置している。側壁１５は、底面１１ａの後端部に繋がっており且つその上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜しているガイド面１５ａを有している。給送トレイ１が筐体１００ａに装着されたとき、左右方向に並んだ２つの側壁１５の間に、分離片３１（図１参照）が位置する。側壁１５のガイド面１５ａは、分離片３１と共に、給送ローラ２によって後方に送り出される用紙Ｐを斜め上方に案内する。

給送トレイ１は、一対の側壁１２、１３の内側に配置されており、左右方向に互いに離隔する一対のサイドガイド１７を有している。サイドガイド１７は、左右方向に移動可能となるように底壁１１に支持されており、左右方向に互いに対向して配置されている。一方のサイドガイド１７と他方のサイドガイド１７とは、例えば、互いに対向するラックと両ラックに噛み合うピニオンからなる公知の連動機構（不図示）により、互いに離接する方向に連動移動可能となっている。

給送トレイ１は、上述のように、ロール体Ｒを収容可能な第１収容部８と、複数のカット紙Ｋｐを積層した状態で収容可能な第２収容部９と、を有している。第１収容部８と第２収容部９とは、送出方向に沿って並んでいる。第２収容部９は、第１収容部８よりも送出方向の下流側に位置している。

第１収容部８は、ロール体Ｒを、その軸方向が左右方向に一致する姿勢で収容する。第１収容部８は、図１に示すように、２つの支持台８１、８２と、２つのローラ８１ａ、８２ａと、を有している。２つの支持台８１、８２は、前後方向に互いに離隔して配置されている。支持台８１は、支持台８２よりも後方に位置している。２つの支持台８１、８２は、いずれも左右方向に沿って延びている。２つのローラ８１ａ、８２ａは、前後方向に互いに離隔して配置されている。ローラ８１ａは、左右方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に支持台８１に取り付けられている。ローラ８２ａは、左右方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に支持台８２に取り付けられている。ローラ８１ａ、８２ａは、ロール体Ｒの下側部分の外周面と接触した状態で当該ロール体Ｒを下方から支持する。

第１収容部８に収容されたロール体Ｒから引き出されたロール紙Ｒｐは、支持台８１の下面と給送トレイ１の底面１１ａとの間のすき間を通って支持台８１の前方側から支持台８１の後方側まで引き出される。

第２収容部９は、積層状態の複数のカット紙Ｋｐを下方から支持する支持板９１を有している。支持板９１は、その前方側の端部に位置しており左右方向に沿って延びる回動軸９１ａ（図１参照）を中心に上下に回動可能である。支持板９１は、回動軸９１ａから送出方向の下流側に向けて、給送トレイ１の底壁１１における送出方向の下流側の端部近傍まで延びている。

図１に示すように、給送トレイ１の底壁１１と支持板９１とにより、第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐの給送経路Ｉが画定されている。支持板９１は、ロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐと第２収容部９に収容されたカット紙Ｋｐとを上下に仕切る。すなわち、支持板９１は、本発明の「仕切部材」に相当する。

給送トレイ１の底面１１ａは、給送経路Ｉを通過するロール紙Ｒｐを支持する。また、図２に示すように、底面１１ａには、２つのコロ１８が左右方向に沿って並んで配置されている。底面１１ａ及びコロ１８の外周面は、給送経路Ｉを通過するロール紙Ｒｐに下方から接触する。すなわち、底面１１ａ及びコロ１８の外周面は、本発明の「接触面」に相当する。２つのコロ１８は、底面１１ａにおける送出方向の下流側の端部近傍において、左右方向の中央部に配置されている。給送ローラ２を構成する２つのローラ２ａは、２つのコロ１８にそれぞれ接触可能である。

また、図２に示すように、給送トレイ１の底面１１ａには、２つの溝１９が形成されている。２つの溝１９は、左右方向に関して２つのコロ１８の両側に位置している。溝１９は、送出方向に沿って延びている。溝１９の底面における送出方向の上流側の端部には、窪み１９ａが形成されている。

支持板９１における送出方向の下流側の端部には、図２及び図３に示すように、切欠９１ｂが形成されている。切欠９１ｂは、支持板９１における左右方向の中央部に位置している。切欠９１ｂは、コロ１８に接触する位置からコロ１８と離隔した位置に移動する給送ローラ２の移動軌跡上に位置している。給送トレイ１の底面１１ａに設けられた２つのコロ１８と２つの溝１９とは、上面視で支持板９１の切欠９１ｂ内に位置している。支持板９１における切欠９１ｂの内側には、リンク部材６１を介してフラップ５１が取り付けられている。

支持板９１には、図２に示すように、切欠９１ｂに取り付けられたフラップ５１を支持する支持部９１ｃが設けられている。支持部９１ｃは、切欠９１ｂにおける左右方向の両側の縁部に位置している。支持部９１ｃは、後述するように第２位置に位置するフラップ５１（図３参照）を下方から支持する。

フラップ５１は、板状の部材である。フラップ５１は、本発明の「支持部材」に相当する。フラップ５１の一方の面は、第２収容部９に収容された複数のカット紙Ｋｐを支持する支持面５１ａとなっている。

フラップ５１は、支持面５１ａと平行な面内において一方向に延びる軸７１（本発明の「第１軸」に相当：図３参照）を中心に回転可能に構成されている。フラップ５１は、軸７１を中心に回転することで、給送ローラ２の移動軌跡から退避した退避した第１位置（図２及び図４（ａ）参照）、及び、支持面５１ａが上方を向いた状態で給送ローラ２の移動軌跡上に位置する第２位置（図３及び図４（ｂ）参照）の間で移動可能に構成されている。フラップ５１は、第２位置に位置しているとき、給送ローラ２の移動軌跡よりも送出方向の下流側まで延びている。フラップ５１は、図４（ｂ）に示すように、第２位置に位置しているとき底面１１ａに設けられたコロ１８を覆う。

第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐに画像を記録する際には、フラップ５１を第１位置とする。また、第２収容部９に収容されたカット紙Ｋｐに画像を記録する際には、フラップ５１を第２位置とする。

リンク部材６１は、図５に示すように、フラップ５１が第２位置に位置している状態において、送出方向に関してフラップ５１と支持板９１との間に位置している。リンク部材６１は、左右方向に長尺な板状部材である。リンク部材６１は、短手方向の一方側の端部が支持板９１に取り付けられており、短手方向の他方側の端部がフラップ５１に取り付けられている。リンク部材６１の左右方向に沿う長さは、フラップ５１の左右方向に沿う長さよりも短い。リンク部材６１は、短手方向の他方側の端部における右方の端部に、右方に突出した突出部６２が形成されている。

リンク部材６１は、図４（ｂ）に示すように、フラップ５１が第２位置に位置している状態において、送出方向の上流側の端部が左右方向に沿って延びる軸７２（本発明の「第２軸」に相当）を中心に回転可能に支持板９１に取り付けられている。

フラップ５１には、図４（ｂ）に示すように、第２位置に位置している状態における送出方向の上流側の端部である基端部に、上述の軸７１（本発明の「第１軸」に相当）が設けられている。フラップ５１は、フラップ５１が第２位置に位置している状態において、リンク部材６１における送出方向の下流側の端部に軸７１を中心に回転可能に取り付けられている。図５に示すように、フラップ５１は、その左右方向の中央部がリンク部材６１に取り付けられている。

フラップ５１が第２位置（図４（ｂ）参照）に位置している状態から、リンク部材６１が軸７２を中心に反時計回りに回転し、且つ、フラップ５１が軸７１を中心に反時計回りに回転することで、フラップ５１が第１位置（図４（ａ）参照）に移動する。フラップ５１は、第１位置に位置しているとき、支持面５１ａが下を向いた状態で支持板９１の上面に位置する。

図６に示すように、フラップ５１が第２位置から第１位置に移動するとき、リンク部材６１の突出部６２がフラップ５１の支持面５１ａと干渉する。これにより、リンク部材６１は、給送トレイ１の底面１１ａとリンク部材６１とのなす角度が９０度以上となるのが規制される。すなわち、リンク部材６１の突出部６２は、本発明の「規制部」として機能する。

フラップ５１の支持面５１ａには、図３に示すように、ベースパッド９２が設けられている。フラップ５１が第２位置に位置しているとき、ベースパッド９２が設けられている部分が給送ローラ２の移動軌跡上に位置する。

ベースパッド９２の静止摩擦係数は、支持面５１ａの静止摩擦係数よりも大きい。すなわち、支持面５１ａにおけるベースパッド９２が設けられていない領域が本発明の「第１領域」に相当し、ベースパッド９２が設けられている領域が本発明の「第２領域」に相当する。なお、ベースパッド９２と支持面５１ａとの摩擦係数の関係は、本実施形態のように静止摩擦係数同士で規定する場合だけでなく、動摩擦係数同士で規定してもよく、またいずれか一方の静止摩擦係数と他方の動摩擦係数とで規定してもよい。

フラップ５１は、図２に示すように、支持面５１ａとなっている面とは反対側の面５１ｂに、２つの第１突起５２が形成されている。２つの第１突起５２は、左右方向に互いに離隔した状態で設けられている。

図２及び図４（ａ）に示すように、フラップ５１が第１位置に位置しているときに、面５１ｂが上方を向く。したがって、フラップ５１が第１位置に位置しているとき、第１突起５２は上方に向かって突出する。

図７に示すように、フラップ５１が第２位置に位置しているとき、面５１ｂが下方を向く。したがって、フラップ５１が第２位置に位置しているとき、第１突起５２は下方に向かって突出する。第２位置に位置するフラップ５１の２つの第１突起５２は、底面１１ａに形成された２つの溝１９内の窪み１９ａにそれぞれ受け入れられる。図７に示すように、フラップ５１が第２位置に位置している状態で、第１突起５２の先端部における送出方向の上流側の部分は、面取りされている。

図２に示すように、第１突起５２を受け入れる窪み１９ａは、送出方向に関して第１収容部８と底面１１ａに配置されたコロ１８との間に位置する。すなわち、フラップ５１が第２位置に位置しているとき、第１突起５２は、第１収容部８と底面１１ａに配置されたコロ１８との間に位置する。第１突起５２は、第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐがコロ１８に向かって進むのを妨げる位置に位置する。

フラップ５１の面５１ｂには、図２に示すように、２つの第２突起５３が形成されている。２つの第２突起５３は、左右方向に互いに離隔した状態で設けられている。２つの第２突起５３は、２つの第１突起と送出方向に沿って並んで設けられている。２つの第２突起５３は、図７に示すように、左右方向と直交する方向に関して、フラップ５１の軸７１が設けられている基端部とは反対側の端部近傍に設けられている。フラップ５１が第２位置に位置しているとき、２つの第２突起５３は、底面１１ａに形成された２つの溝１９に受け入れられる。溝１９における送出方向の下流側の側壁は、第２突起５３と当接可能な当接面１９ｂとなっている。当接面１９ｂは、送出方向の上流側を向いている。

フラップ５１には、図２に示すように、２つの開口５４が形成されている。開口５４は、送出方向に沿って延びている。開口５４は、送出方向に並んだ第１突起５２と第２突起５３との間に位置している。図３に示すように、フラップ５１が第２位置に位置している状態で、開口５４における送出方向の下流側の端部は、左右方向に関してベースパッド９２の両側に位置している。

図８（ａ）に示すように、フラップ５１において、フラップ５１が第１位置に位置するときに上方を向く面５１ｂには、ロール紙Ｒｐをセットする旨をユーザに報知するためのロール紙ラベル５５が貼り付けられている。ロール紙ラベル５５には、ロール体Ｒのイラストが描かれている。

また、図８（ｂ）に示すように、フラップ５１において、フラップ５１が第２位置に位置するときに上方を向く支持面５１ａには、カット紙Ｋｐをセットする旨をユーザに報知するためのカット紙ラベル５６が貼り付けられている。カット紙ラベル５６には、カット紙Ｋｐのイラストが描かれている。

図８（ｂ）に示すように、支持板９１の上面には、セットするカット紙Ｋｐの裏表の向き等を示すマーク９３が描かれている。図８（ａ）に示すように、マーク９３は、フラップ５１が第１位置に位置しているときは、フラップ５１によって覆われる。

支持板９１の上面には、ロール紙Ｒｐのセット手順をユーザに報知するロール紙セット手順ラベル９４と、カット紙Ｋｐのセット手順をユーザに報知するカット紙セット手順ラベル９５と、が貼り付けられている。図９に示すように、ロール紙セット手順ラベル９４には、ロール紙Ｒｐのセット手順を説明するイラストが描かれている。カット紙セット手順ラベル９５には、カット紙Ｋｐのセット手順を説明するイラストが描かれている。

いずれもロール紙Ｒｐに関連するロール紙ラベル５５及びロール紙セット手順ラベル９４の背景の色は、同じ色となっている。また、いずれもカット紙Ｋｐに関連するカット紙ラベル５６及びカット紙セット手順ラベル９５の背景の色は、同じ色となっている。ロール紙ラベル５５及びロール紙セット手順ラベル９４の背景の色と、カット紙ラベル５６及びカット紙セット手順ラベル９５の背景の色とは、互いに異なっている。例えば、ロール紙ラベル５５及びロール紙セット手順ラベル９４の背景の色は青色であり、カット紙ラベル５６及びカット紙セット手順ラベル９５の背景の色は緑色である。これにより、ユーザは、ロール紙Ｒｐに関連する事項を報知するラベルであるか、カット紙Ｋｐに関連する事項を報知するラベルであるかを、簡単に見分けることができる。

（用紙有無検知部２０の構成）
続いて、図１０を参照しつつ、用紙有無検知部２０の構成について説明する。用紙有無検知部２０は、アクチュエータ２１及びセンサ２２を含む。アクチュエータ２１は、回転軸２１ａを中心に回転可能にアーム２ｂに支持されている。回転軸２１ａの軸方向は左右方向と平行である。センサ２２は、アクチュエータ２１を検知するセンサである。センサ２２は、アーム２ｂに取り付けられている。センサ２２は、例えば、発光素子及び受光素子（不図示）を有するフォトセンサである。アクチュエータ２１は、付勢部材（不図示）により図１０中時計回り方向に付勢されている。これにより、図１０（ａ）に示すように、アクチュエータ２１は、外力が加わっていないときはその一端部（図中右側端部）が給送ローラ２の下端部よりも下方に位置している。このとき、アクチュエータ２１の他端部（図中左側端部）は、センサ２２の光路を遮蔽しない。

ロール紙Ｒｐが給送位置に位置していない（ロール紙Ｒｐが底面１１ａのコロ１８が設けられている位置に位置していない）状態で、給送ローラ２がコロ１８と接触するとき、アクチュエータ２１の一端部は溝１９の内部に位置し、図１０（ａ）に示すように、給送ローラ２の下端部よりも下方に位置する。すなわち、アクチュエータ２１の他端部は、センサ２２の光路を遮蔽しない。

一方、ロール紙Ｒｐが給送位置に位置している（ロール紙Ｒｐが底面１１ａのコロ１８が設けられている位置に位置している）状態で、給送ローラ２がコロ１８との間でロール紙Ｒｐを挟持するとき、アクチュエータ２１の一端部はロール紙Ｒｐと接触する。これにより、アクチュエータ２１は、その一端部がロール紙Ｒｐによって上方に押されることで、図１０（ｂ）に示すように、回転軸２１ａを中心に反時計回りに回転する。このとき、アクチュエータ２１の他端部がセンサ２２の光路を遮蔽する。これにより、用紙有無検知部２０は、給送ローラ２の給送位置に用紙Ｐが位置していることを検知することができる。

カット紙Ｋｐが給送位置に位置していない（カット紙Ｋｐが支持面５１ａにおけるベースパッド９２が設けられている位置に位置していない）状態で、給送ローラ２がベースパッド９２と接触するとき、アクチュエータ２１の一端部は開口５４の内部に位置し、図１０（ａ）に示すように、給送ローラ２の下端部よりも下方に位置する。すなわち、アクチュエータ２１の他端部は、センサ２２の光路を遮蔽しない。

一方、カット紙Ｋｐが給送位置に位置している（カット紙Ｋｐが支持面５１ａにおけるベースパッド９２が設けられている位置に位置している）状態で、給送ローラ２がカット紙Ｋｐと接触するとき、アクチュエータ２１の一端部もカット紙Ｋｐと接触する。これにより、アクチュエータ２１は、その一端部がカット紙Ｋｐによって上方に押されることで、図１０（ｂ）に示すように、回転軸２１ａを中心に反時計回りに回転する。このとき、アクチュエータ２１の他端部がセンサ２２の光路を遮蔽する。これにより、用紙有無検知部２０は、給送ローラ２の給送位置に用紙Ｐが位置していることを検知することができる。

（アーム２ｂの退避機構）
ここで、図１１を参照しつつ、給送ローラ２の退避機構について説明する。図１及び図１１に示すように、給送ローラ２のアーム２ｂには、左右方向に沿って延びる延在部２ｄが設けられている。延在部２ｄにおける左右方向の端部には、左右方向に沿って延びる回転軸を中心に回転可能なコロ２ｅが取り付けられている。図１に示すように、給送トレイ１が内方位置に位置しているとき、給送ローラ２は給送位置に位置している。このとき、コロ２ｅは、側壁１３（側壁１２）に形成された切欠１３ａ（切欠１２ａ）内に位置している。

給送トレイ１が内方位置から引き出されて後方側から前方側に向かって移動すると、図１１に示すように、コロ２ｅが切欠１３ａ（切欠１２ａ）を乗り越えて側壁１３（側壁１２）の上面まで転がる。これにより、アーム２ｂが支軸２ｃを中心に上方に回動し、アーム２ｂが上方の退避位置に移動する。

（ロール紙Ｒｐ及びカット紙Ｋｐのセット手順）
ロール紙Ｒｐに画像を記録する場合には、給送トレイ１の第１収容部８にロール体Ｒを収容する。このとき、フラップ５１を第１位置とする。そして、ロール体Ｒから巻き解いたロール紙Ｒｐを、送出方向に関してコロ１８よりも下流側まで送る。この状態で、給送トレイ１を筐体１００ａの外の外方位置から筐体１００ａ内の内方位置に移動させる。これにより、給送ローラ２がコロ１８と共にロール紙Ｒｐを挟持し、ロール紙Ｒｐを給送可能となる。

カット紙Ｋｐに画像を記録する場合には、フラップ５１を第２位置とし、給送トレイ１の第２収容部９に複数のカット紙Ｋｐを積層状態で収容する。これにより、フラップ５１の支持面５１ａが複数のカット紙Ｋｐを支持する。この状態で、給送トレイ１を筐体１００ａの外の外方位置から筐体１００ａ内の内方位置に移動させる。これにより、給送ローラ２が複数のカット紙Ｋｐのうち、最も上方に位置するカット紙Ｋｐに接触し、カット紙Ｋｐを給送可能となる。

（実施形態の特徴）
以上のように、本実施形態のプリンタ１００は、給送トレイ１と、給送トレイ１に収容される用紙Ｐを給送可能な給送ローラ２と、給送ローラ２によって給送される用紙Ｐに画像を記録するヘッド６と、を備えている。給送トレイ１は、用紙Ｐがロール状に巻回されたロール体Ｒを収容可能な第１収容部８と、複数のカット紙Ｋｐを積層した状態で収容可能な第２収容部９と、第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれた用紙Ｐに下方から接触するコロ１８と、第２収容部９に収容された複数のカット紙Ｋｐを支持する支持面５１ａを有するフラップ５１と、を有している。給送ローラ２は、コロ１８と接触する位置及びコロ１８から離間した位置との間で移動可能に構成されており、フラップ５１は、給送ローラ２の移動軌跡から退避した第１位置、及び、支持面５１ａが上方を向いた状態で給送ローラ２の移動軌跡上に位置する第２位置の間で移動可能に構成されている。

上述の構成により、第１収容部８からロール紙Ｒｐを給送トレイ１から送り出すときは、フラップ５１を第１位置とすることで、給送ローラ２によってコロ１８と接触するロール紙Ｒｐを給送トレイ１から送り出すことができる。また、第２収容部９のカット紙Ｋｐを給送トレイ１から送り出すときは、フラップ５１を第２位置とすることで、給送ローラ２によって支持面５１ａに支持されカット紙Ｋｐを給送トレイ１から送り出すことができる。すなわち、１つの給送ローラ２によって第１収容部８のロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐと第２収容部９のカット紙Ｋｐとを同じ経路で給送トレイ１から送り出すことができる。よって、装置の大型化を抑制可能である。

また、上述の実施形態のプリンタ１００では、ロール紙Ｒｐをコロ１８と給送ローラ２とで挟持し、スムーズに搬送することができる。

さらに、上述の実施形態のプリンタ１００では、フラップ５１の支持面５１ａにベースパッド９２が設けられている。ベースパッド９２の摩擦係数は、支持面５１ａの摩擦係数よりも大きい。フラップ５１が第２位置に位置しているとき、ベースパッド９２が設けられている部分が給送ローラ２の移動軌跡上に位置する。したがって、支持面５１ａにベースパッド９２を設けることにより、支持面５１ａに載置された積層状態の複数のカット紙Ｋｐのうち最も下方に位置するカット紙Ｋｐが動かないようにし、カット紙Ｋｐの重送の発生を抑制することができる。特に、支持面５１ａに載置されているカット紙Ｋｐが２枚であるときに重送の発生を効果的に抑制することができる。また、ベースパッド９２が設けられている部分が給送ローラ２の移動軌跡からずれている場合には、重送を十分に抑制することができなかったり、空送が生じたりすることがある。本構成では、ベースパッド９２が設けられている部分が給送ローラ２の移動軌跡上に位置するので、確実にカット紙Ｋｐの重送の発生を抑制し、且つ、空送の発生も抑制することができる。

加えて、上述の実施形態のプリンタ１００では、フラップ５１は、第２位置に位置しているとき底面１１ａにおける給送ローラ２が接触する接触部分を覆う。この構成によると、フラップ５１がカット紙Ｋｐに画像を記録する際の第２位置に位置しているときに、誤ってロール紙Ｒｐが底面１１ａで画定される給送経路Ｉに送られた場合であっても、フラップ５１によって底面１１ａにおける給送ローラ２が接触する部分が覆われているので、給送ローラ２によって底面１１ａ上のロール紙Ｒｐを給送することができない。したがって、ロール紙Ｒｐを給送トレイ１から送り出してしまうことがない。

また、上述の実施形態のプリンタ１００では、制御部１０は、用紙有無検知部２０により給送位置に用紙Ｐが配置されていると検知した場合に、給送ローラ２により給送トレイ１から用紙Ｐが送り出されるように給送ローラ２を制御する。フラップ５１がカット紙Ｋｐに画像を記録する際の第２位置に位置しているときに、フラップ５１の支持面５１ａにカット紙Ｋｐが支持されておらず、誤ってロール紙Ｒｐが底面１１ａで画定される給送経路Ｉに送られた場合であっても、給送ローラ２はフラップ５１の支持面５１ａに接触する。したがって、用紙有無検知部２０によって給送位置に用紙Ｐが配置されていると検知されることがないので、給送ローラ２により給送トレイ１からロール紙Ｒｐを送り出してしまうことがない。

また、上述の実施形態の給送トレイ１では、フラップ５１は、支持面５１ａとなっている面とは反対の面５１ｂに第１突起５２が形成されており、第１突起５２は、フラップ５１が第２位置に位置しているときに、第１収容部８と底面１１ａに設けられたコロ１８との間において、第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐがコロ１８に向かって進むのを妨げる位置に位置する。フラップ５１がカット紙Ｋｐに画像を記録する際の第２位置に位置しているときに、誤って第１収容部８に収容されたロール体Ｒから巻き解かれたロール紙Ｒｐがコロ１８に向かって送られた場合であっても、第１突起５２によってロール紙Ｒｐがコロ１８まで送られるのを妨げることができる。したがって、給送トレイ１からロール紙Ｒｐを送り出してしまうことがない。

さらに、上述の実施形態の給送トレイ１では、フラップ５１は、第１位置に位置するとき、第１突起５２が設けられた面５１ｂが上方を向く。したがって、フラップ５１がロール紙Ｒｐに画像を記録する際の第１位置に位置しているときに、誤ってフラップ５１の支持面５１ａとなっている面とは反対の面５１ｂにカット紙Ｋｐが支持された場合に、第１突起５２によってカット紙Ｋｐが持ち上げられるので、セットミスに気づきやすい。

加えて、上述の実施形態の給送トレイ１では、底面１１ａには、第２位置に位置するフラップ５１の第１突起５２を受け入れる窪み１９ａが形成されており、第１突起５２の先端部が面取りされている。第１突起５２の先端部が面取りされていることで、フラップ５１を第１位置から第２位置に移動させるときに、第１突起５２が給送トレイ１の底面１１ａに乗り上げるのを防ぐことができる。

また、上述の実施形態の給送トレイ１では、フラップ５１は、支持面５１ａとなっている面とは反対の面５１ｂに第２突起５３が形成されており、本体部１６の底壁１１は、送出方向の上流側を向いており、フラップ５１が第２位置に位置しているときに第２突起５３と当接可能な当接面１９ｂを有している。給送ローラ２によってフラップ５１の支持面５１ａに支持されたカット紙Ｋｐを給送トレイ１から送り出すときに、フラップ５１に対して送出方向の下流側に向かう方向の力が加わった場合でも、フラップ５１の第２突起５３が本体部１６の当接面１９ｂに当接することで、軸７１、７２等に大きな力が加わるのを防ぐことができる。

さらに、上述の実施形態の給送トレイ１は、フラップ５１を支持板９１に取り付けるリンク部材６１を備えている。リンク部材６１は、フラップ５１が第２位置に位置している状態において、送出方向に関してフラップ５１と支持板９１との間に位置しており、送出方向の上流側の端部が左右方向に沿って延びる軸７２を中心に回転可能に支持板９１に取り付けられている。フラップ５１は、フラップ５１が第２位置に位置している状態において、リンク部材６１における送出方向の下流側の端部に左右方向に沿って延びる軸７１を中心に回転可能に取り付けられている。リンク部材６１には、フラップ５１が回転して第２位置から第１位置に移動するときに、給送トレイ１の底面１１ａとリンク部材６１との間のなす角度が９０度以上となるのを支持板９１と干渉することで規制する突出部６２が設けられている。したがって、フラップ５１を第２位置から第１位置に移動させるときに、確実にフラップ５１を支持板９１の上面に配置することができる。また、給送トレイ１の底面１１ａとリンク部材６１との間のなす角度が９０度以上となることがないので、フラップ５１を正しい位置に配置することができる。

加えて、上述の実施形態の給送トレイ１では、リンク部材６１は、左右方向に長尺な板状部材であり、且つ、その短手方向の一方側の端部が支持板９１に取り付けられており、短手方向の他方側の端部がフラップ５１における左右方向の中央部に取り付けられている。そして、リンク部材６１における短手方向の他方側の端部における右方の端部に、右方に突出した突出部６２が形成されている。リンク部材６１は、突出部６２が形成されていることにより、短手方向の他方側の端部の長さが短手方向の一方側の端部の長さよりも長くなっている。したがって、リンク部材６１を支持板９１とフラップ５１とに取り付ける際に、リンク部材６１の短手方向の一方側の端部と他方側の端部とを反対に取り付けてしまうのを防ぐことができる。また、リンク部材６１を支持板９１とフラップ５１とに取り付ける際に、リンク部材６１の表面と裏面とを反対に取り付けた場合は、突出部６２が左方の端部に位置する。したがって、リンク部材６１の他方側の端部に取り付けられるフラップ５１の左右方向に関する取り付け位置が、左方にずれる。よって、リンク部材６１の表面と裏面とが反対になっていることに気づきやすい。

また、上述の実施形態の給送トレイ１では、支持板９１は、送出方向の下流側の端部に切欠９１ｂが形成されており、フラップ５１は、支持板９１の切欠９１ｂの内側に取り付けられている。したがって、支持板９１が左右方向に関してフラップ５１の両側に位置することになるので、給送トレイ１の底面１１ａに支持されるロール紙Ｒｐの浮き上がりを支持板９１によって確実に抑えることができる。

さらに、上述の実施形態の給送トレイ１は、給送ローラ２によって第２収容部９から送り出されるカット紙Ｋｐと接触して給送ローラ２と接触するカット紙Ｋｐとそれ以外のカット紙Ｋｐとを分離する分離片３１を備えている。フラップ５１は、第２位置に位置しているとき給送ローラ２の移動軌跡よりも送出方向の下流側まで延びている。したがって、給送ローラ２の移動軌跡よりも送出方向の下流側においてもフラップ５１の支持面５１ａによりカット紙Ｋｐを支持し、カット紙Ｋｐの姿勢を維持することができる。よって、分離片３１で確実にカット紙Ｋｐを分離することができる。また、フラップ５１によって、底面１１ａに支持されるロール紙Ｒｐのカールを給送位置まで抑えることができる。

加えて、上述の実施形態の給送トレイ１では、支持板９１は、フラップ５１を下方から支持する支持部９１ｃを有しており、左右方向に沿って延びる回動軸９１ａを中心に回転可能に構成されている。したがって、回動軸９１ａを中心に支持板９１を回転させたときに、支持部９１ｃに支持されたフラップ５１も支持板９１と一緒に回転する。

以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

上述の実施形態では、給送トレイ１に底面１１ａにおける給送ローラ２が接触する部分にコロ１８が設けられている場合について説明したが、コロ１８は設けられておらず、給送ローラ２が底面１１ａに直接接触してもよい。また、コロ１８に替えて、摩擦係数が底面１１ａの摩擦係数よりも小さいベースパッドやローラが設けられていてもよい。

また、上述の実施形態においては、フラップ５１の支持面５１ａにおいて、フラップ５１が第２位置に位置しているときに給送ローラ２の移動軌跡上に位置する部分に、摩擦係数が支持面５１ａの摩擦係数よりも大きいベースパッド９２が設けられている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、ベースパッド９２は、フラップ５１の支持面５１ａにおいて、フラップ５１が第２位置に位置しているときに給送ローラ２の移動軌跡からずれた位置に設けられていてもよい。さらに、ベースパッド９２に替えて、支持面５１ａに加工を施すことによって、支持面５１ａの他の領域に比べて摩擦係数が大きい領域を設けてもよい。また、支持面５１ａに摩擦係数が異なる領域は設けられていなくてもよい。

さらに、上述の実施形態においては、用紙有無検知部２０により給送位置に用紙Ｐが配置されていると検知した場合に、制御部１０が給送ローラ２により給送トレイ１から用紙Ｐが送り出されるように給送ローラ２を制御する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、用紙有無検知部２０は設けられていなくてもよい。

加えて、上述の実施形態においては、第２収容部９に収容された複数のカット紙Ｋｐを支持する支持面を有する支持部材として、左右方向に沿って延びる軸７１を中心に回転することで、給送ローラ２の移動軌跡から退避した第１位置と支持面５１ａが上方を向いた状態で給送ローラ２の移動軌跡上に位置する第２位置との間で移動するフラップ５１について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、図１２に示す本実施形態の一変形例にかかる給送トレイ２０１においては、支持部材５１は、送出方向に沿ってスライド可能に構成されている。給送トレイ２０１においては、支持部材５１は、図１２（ａ）に示すように、給送ローラ２の移動軌跡から退避した第１位置に位置するときも、図１２（ｂ）に示すように、給送ローラ２の移動軌跡上の第２位置に位置するときも、支持面５１ａが上を向いている。さらに、図示はされないが、支持部材は給送トレイ１から取り外し可能に構成されていてもよい。この場合、支持部材を給送トレイ１から取り外すことで、支持部材を給送ローラ２の移動軌跡から退避させることができる。

また、上述の実施形態においては、フラップ５１の面５１ｂに、フラップ５１が第２位置に位置しているときに、給送トレイ１の底面１１ａに形成された窪み１９ａに受け入れられる第１突起５２が設けられている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、給送トレイ１の底面１１ａに窪み１９ａが形成されておらず、フラップ５１が第２位置に位置しているとき、第１突起５２は底面１１ａに接触してもよい。

また、上述の実施形態においては、第１突起５２の先端部が面取りされている場合について説明したが、第１突起５２の先端部は面取りされていなくてもよい。

また、上述の実施形態においては、フラップ５１の面５１ｂに、フラップ５１が第２位置に位置しているときに、本体部１６の当接面１９ｂと当接可能な第２突起５３が設けられている場合について説明したが、このような第２突起５３や当接面１９ｂはなくてもよい。

さらに、上述の実施形態においては、フラップ５１がリンク部材６１を介して支持板９１に取り付けられている場合について説明したが、フラップ５１は他の部材を介さずに直接支持板９１に取り付けられていてもよい。

また、上述の実施形態においては、リンク部材６１に突出部６２が設けられている場合について説明したが、突出部６２はなくてもよい。

さらに、上述の実施形態においては、支持板９１における送出方向の下流側の端部に切欠９１ｂが形成されており、フラップ５１は、支持板９１の切欠９１ｂの内側に取り付けられている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、支持板９１に切欠９１ｂが形成されておらず、支持板９１における送出方向の下流側の端部にフラップ５１が取り付けられていてもよい。

加えて、上述の実施形態においては、フラップ５１が第２位置に位置しているとき給送ローラ２の移動軌跡よりも送出方向の下流側まで延びている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、第２位置に位置するフラップ５１の送出方向の下流側の端部が、給送ローラ２の移動軌跡上に位置していてもよい。

また、上述の実施形態においては、支持板９１が、フラップ５１を下方から支持する支持部９１ｃを有しており、左右方向に沿って延びる回動軸９１ａを中心に回転可能に構成されている場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、支持部９１ｃはなくてもよい。さらに、支持板９１は、回動軸９１ａを中心に回転可能でなくてもよい。

本発明は、ロール体Ｒ及びカット紙Ｋｐを収容可能な給送トレイを備えた画像記録装置全般に適用され得る。すなわち例えば、本発明は、ノズルからインクを吐出するヘッドを記録部として備えるインクジェットプリンタだけでなく、レーザで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるレーザ式や、LEDで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるLED式の記録部を備える電子写真プリンタに適用することもできる。また、シート状媒体は紙に限定されず、シート状であれば、布や、フィルム等の樹脂材料などであってもよい。

１ 給送トレイ
２ 給送ローラ
６ ヘッド（記録部）
８ 第１収容部
９ 第２収容部
１０ 制御部
１１ａ 底面（接触面）
１６ 本体部
１８ コロ（接触面）
１９ａ 窪み
１９ｂ 当接面
２０ 用紙有無検知部（媒体有無検知部）
３１ 分離片
５１ フラップ（支持部材）
５１ａ 支持面（支持面）
５２ 第１突起
５３ 第２突起
６１ リンク部材
６２ 突出部（規制部）
７１ 軸（第１軸）
７２ 軸（第２軸）
９１ 支持板（仕切部材）
９１ａ 回動軸（第３軸）
９１ｂ 切欠
９１ｃ 支持部
９２ ベースパッド

Claims (18)

1. 給送トレイと、
   前記給送トレイに収容されるシート状媒体を給送可能な給送ローラと、
   前記給送ローラによって給送されるシート状媒体に画像を記録する記録部と、を備えており、
   前記給送トレイは、
   シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能な第１収容部と、
   複数のシート状媒体を積層した状態で収容可能な第２収容部と、
   前記第１収容部に収容された前記ロール体から巻き解かれたシート状媒体に下方から接触可能な接触面と、
   前記第２収容部に収容された前記複数のシート状媒体を支持する支持面を有する支持部材と、を有しており、
   前記給送ローラは、前記接触面と接触する位置及び前記接触面から離間した位置との間で移動可能に構成されており、
   前記支持部材は、前記給送ローラの移動軌跡から退避した第１位置、及び、前記支持面が上方を向いた状態で前記給送ローラの前記移動軌跡上に位置する第２位置の間で移動可能に構成されていることを特徴とする画像記録装置。
2. 前記給送トレイは、前記接触面を有するコロをさらに備えていることを特徴とする請求項１に記載の画像記録装置。
3. 前記支持面には、第１領域と前記第１領域よりも摩擦係数が高い第２領域とが設けられており、
   前記支持部材が前記第２位置に位置しているとき、前記第２領域が前記給送ローラの前記移動軌跡上に位置することを特徴とする請求項１又は２に記載の画像記録装置。
4. 前記支持部材は、前記第２位置に位置しているとき前記接触面における前記給送ローラが接触する接触部分を覆うことを特徴とする請求項１～３のいずれか１項に記載の画像記録装置。
5. 制御部と、
   前記給送ローラによって前記シート状媒体を給送可能な給送位置に前記シート状媒体が配置されているか否かを検知可能な媒体有無検知部と、をさらに備えており、
   前記制御部は、前記媒体有無検知部により前記給送位置に前記シート状媒体が配置されていると検知した場合に、前記給送ローラにより前記給送トレイから前記シート状媒体が送り出されるように前記給送ローラを制御することを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の画像記録装置。
6. 前記支持部材は、一方の面が前記支持面となった板状の部材であり、前記支持面と平行な面内において一方向に延びる第１軸を中心に回転することで、前記第１位置と前記第２位置との間で移動することを特徴とする請求項１～５のいずれか１項に記載の画像記録装置。
7. 前記給送トレイは、前記ロール体から巻き解かれた前記シート状媒体と前記第２収容部に収容されたシート状媒体とを上下に仕切る仕切部材をさらに有しており、
   前記支持部材の前記第１軸は、水平方向に沿っており、且つ、前記給送ローラによる前記シート状媒体の送出方向と直交する第１方向に沿って延びており、
   前記支持部材は、前記支持部材が前記第２位置に位置している状態における前記送出方向の上流側の端部が前記第１軸が位置する基端部となっており、前記基端部において前記仕切部材における前記送出方向の下流側の端部に対して取り付けられていることを特徴とする請求項６に記載の画像記録装置。
8. 前記支持部材は、前記支持面となっている前記一方の面とは反対の他方の面に第１突起が形成されており、
   前記第１突起は、前記支持部材が前記第２位置に位置しているときに、前記第１収容部と前記接触面における前記給送ローラが接触する接触部分との間において、前記第１収容部に収容された前記ロール体から巻き解かれた前記シート状媒体が前記接触部分に向かって進むのを妨げる位置に位置することを特徴とする請求項７に記載の画像記録装置。
9. 前記支持部材は、前記第１位置に位置するとき、前記他方の面が上方を向くことを特徴する請求項８に記載の画像記録装置。
10. 前記接触面には、前記第２位置に位置する前記支持部材の前記第１突起を受け入れる窪みが形成されており、
    前記第１突起の先端部が面取りされていることを特徴とする請求項８又は９に記載の画像記録装置。
11. 前記給送トレイは、本体部をさらに備えており、
    前記支持部材は、前記支持面となっている前記一方の面とは反対の他方の面に第２突起が形成されており、
    前記本体部は、前記送出方向の上流側を向いており、前記支持部材が前記第２位置に位置しているときに前記第２突起と当接可能な当接面を有していることを特徴とする請求項７～１０のいずれか１項に記載の画像記録装置。
12. 前記支持部材は、前記第１位置に位置しているとき、前記仕切部材の上面に位置することを特徴とする請求項７～１１のいずれか１項に記載の画像記録装置。
13. 前記給送トレイは、前記支持部材を前記仕切部材に取り付けるリンク部材をさらに備えており、
    前記リンク部材は、前記支持部材が前記第２位置に位置している状態において、前記送出方向に関して前記支持部材と前記仕切部材との間に位置しており、前記送出方向の上流側の端部が前記第１方向に沿って延びる第２軸を中心に回転可能に前記仕切部材に取り付けられており、
    前記支持部材は、前記支持部材が前記第２位置に位置している状態において、前記リンク部材における前記送出方向の下流側の端部に前記第１軸を中心に回転可能に取り付けられており、
    前記リンク部材には、前記支持部材が回転して前記第２位置から前記第１位置に移動するときに、前記接触面と前記リンク部材との間のなす角度が９０度以上となるのを前記支持部材と干渉することで規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項１２に記載の画像記録装置。
14. 前記リンク部材は、前記第１方向に長尺な板状部材であり、且つ、その短手方向の一方側の端部が前記仕切部材に取り付けられており、前記短手方向の他方側の端部が前記支持部材における前記第１方向の中央部に取り付けられており、前記短手方向の他方側の端部における前記第１方向の一方側の端部に、前記第１方向に突出した突出部が形成されていることを特徴とする請求項１３に記載の画像記録装置。
15. 前記仕切部材は、前記送出方向の下流側の端部に切欠が形成されており、
    前記支持部材は、前記仕切部材の前記切欠の内側に取り付けられていることを特徴とする請求項７～１４のいずれか１項に記載の画像記録装置。
16. 前記給送ローラによって第２収容部から送り出される前記シート状媒体と接触して前記給送ローラと接触するシート状媒体とそれ以外のシート状媒体とを分離する分離片をさらに備えており、
    前記支持部材は、前記第２位置に位置しているとき前記給送ローラの前記移動軌跡よりも前記送出方向の下流側まで延びていることを特徴とする請求項７～１５のいずれか１項に記載の画像記録装置。
17. 前記仕切部材は、前記支持部材を支持する支持部を有しており、前記第１方向に沿って延びる第３軸を中心に回転可能に構成されてことを特徴とする請求項７～１６のいずれか１項に記載の画像記録装置。
18. シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能な第１収容部と、
    複数のシート状媒体を積層した状態で収容可能な第２収容部と、
    前記第１収容部に収容された前記ロール体から巻き解かれたシート状媒体に下方から接触可能なコロと、
    前記第２収容部に収容された前記複数のシート状媒体を支持する支持面を有する支持部材と、を有しており、
    前記支持部材は、前記支持面が上方を向いた状態で前記コロを覆う位置、及び、前記コロを覆う位置よりも前記コロから離間した位置との間で移動可能に構成されていることを特徴とする給送トレイ。

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