JP2022126618A - 量子デバイスのノイズ除去方法および装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体並びにコンピュータプログラム - Google Patents

量子デバイスのノイズ除去方法および装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体並びにコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】量子デバイスのノイズ除去方法及び装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体並びにコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】量子デバイスのノイズ除去方法100であって、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するステップ101と、ノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すための切り捨て係数を確定するステップ102と、実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成するステップ103と、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われるステップ104と、中間量子状態と毎回の反復による結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得るステップ105と、を含む。【選択図】図1

Description

本出願は、量子コンピューティングの技術分野に関わり、具体的に量子回路、量子アルゴリズム、量子キャリブレーションなどの技術分野、特に量子デバイスのノイズ除去方法および装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体並びにコンピュータプログラムに関する。
量子コンピュータの技術の飛躍的な発展に伴い、量子コンピューティングの黄金時代が間もなく到来するが、将来の量子コンピューティングにおけるノイズの問題、例えば量子ビット中の熱の散逸、またはさらなる下位の量子物理過程で発生したランダムな変動は、避けられないものであって、量子ビットの状態を反転またはランダム化させることがあり、量子測定装置による計算結果の読み取りに偏差が生じ、いずれも量子コンピューティング過程の失敗につながる可能性がある。
本出願は、量子デバイスのノイズ除去方法および装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体並びにコンピュータプログラムを提供する。
第1の態様によれば、量子デバイスのノイズ除去方法であって、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するステップと、ノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数(Neumann series)の展開項の数を表すための切り捨て係数(Truncation index)を確定するステップと、実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成するステップと、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われるステップと、中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得るステップとを含む量子デバイスのノイズ除去方法を提供する。
第2の態様によれば、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するように構成される取得ユニットと、ノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度での前記ノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すための切り捨て係数を確定するように構成される確定ユニットと、実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成するように構成される生成ユニットと、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われるように構成される作用ユニットと、中間量子状態と、毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算する計算ユニットとを備える量子デバイスのノイズ除去装置を提供する。
第3の態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリとを備える電子機器であって、メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が格納されており、指令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに第1の態様のいずれかの実施形態に記載の方法が実行される、電子機器を提供する。
第4の態様によれば、コンピュータ指令が格納されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータ指令は第1の態様のいずれかの実施形態に記載の方法をコンピュータに実行させるために用いられる非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
第5の態様によれば、プロセッサによって実行されるとき、第1の態様のいずれかの実施形態に記載の方法が実現されるコンピュータプログラムを提供する。
本出願の実施形態による量子デバイスのノイズ除去方法および装置は、まず、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得し、次に、ノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すための切り捨て係数を確定し、さらに実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成し、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、最後に中間量子状態と毎回の反復で得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得る。本出願の実施形態は、複数の異なるスケールのノイズを用いて実量子デバイスのノイズがない限界状況を逆推定し、量子状態を生成できるあらゆる量子デバイスに適用可能であり、ノイズモデル等の手段に依存しないため、汎用性に優れている。本実施形態は、量子ビットデータに依存せず、拡張性に優れており、最近の量子デバイスに使用範囲が広い。本実施形態では、量子デバイスのノイズチャンネルを合理的な範囲に維持するだけで、該量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算することができるので、実用性が高い。
なお、発明の概要に記載された内容は、本出願の実施形態のかなめとなる特徴または重要な特徴を限定することを意図するものではなく、本出願の範囲を限定するものでもない。本出願の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
本出願に係る量子デバイスのノイズ除去方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本出願の実施形態における中間量子状態を反復作用する構造概略図である。 本出願の実施形態における切り捨て係数を取得する方法の実施形態を示すフローチャートである。 本出願の実施形態におけるノイズパラメータに応じたノイズ含有期待値およびゼロノイズ期待値の変化を示す概略図である。 本出願に係る量子デバイスのノイズ除去装置の実施形態を示す構造概略図である。 本出願の実施形態に係る量子デバイスのノイズ除去方法を実現するための電子機器のブロック図である。
以下は図面を参照して本出願の例示的な実施形態を説明し、ここでは理解を容易にするため、本出願の実施形態の様々な詳細が記載されるが、これらは単なる例示的なものに過ぎない。従って、本出願の範囲および要旨を逸脱しない限り、当業者が本明細書の実施形態に対して様々な変更や修正を行うことができることは自明である。なお、以下の説明では、明確化および簡略化のため、公知の機能および構成については説明を省略する。
以下、本出願の実施形態に係る方法をより良く理解するために、本出願の実施形態に係る概念を説明する。
量子状態は、複数の量子数によって表されるミクロ粒子の運動状態である。
古典コンピュータまたは従来のコンピュータは、古典物理学を情報処理の理論的基礎とするコンピュータである。古典コンピュータは、物理的に最も実現が容易なバイナリデータビットを用いてデータまたはプログラムを格納しており、各バイナリデータビットは0または1で表され、最小の情報単位として1ビットまたはビットと呼ばれる。古典コンピュータ自体には避けられない弱点がある。1、計算過程のエネルギー消費の最も基本的な制限である。ロジック素子または記憶ユニットに必要な最低エネルギーはkTの何倍以上であるべきである。2、情報エントロピーと発熱エネルギー量である。3、コンピュータチップの配線密度が大きい場合、ハイゼンブルグの不確実性関係により、電子位置の不確実性が小さい場合、運動量の不確実性が大きい。電子は束縛されず、量子干渉効果があり、このような量子干渉効果はチップの性能を損なうことになる。
量子コンピュータ(Quantum computer)は、量子力学の性質、法則に従って高速な数学と論理演算を行い、量子情報を記憶し、処理する物理デバイスである。あるデバイスが量子情報を処理計算し、量子アルゴリズムを実行する場合、そのデバイスは量子コンピュータである。量子コンピュータは独自の量子動力学法則に従って情報処理の新しいモードを実現する。コンピューティング問題の並列処理には、量子コンピュータが古典コンピュータよりも速度上優れている。量子コンピュータが重畳成分ごとに実現する変換は古典コンピューティングに相当し、これらの古典コンピューティングはすべて同時に完成し、一定の確率振幅で重畳して量子コンピュータの出力結果を出力し、このようなコンピューティングは量子並列計算と呼ばれる。量子並列処理は、量子コンピュータの効率を大幅に向上させ、古典コンピュータでは達成できなかった作業、例えば大きな自然数の因子分解を達成することができる。量子相関性はすべての量子超高速アルゴリズムにおいて本質的に利用されている。そのため、古典状態の代わりに量子状態を用いて量子並列計算を行うことは、古典コンピュータの比類のない演算速度と情報処理機能を達成することができ、同時に大量の演算資源を節約できる。
化学シミュレーションは、実際の化学系のハミルトニアンを物理的に操作可能なハミルトニアンにマッピングし、パラメータと進化時間を調整して、実際の化学系を反映できる固有状態を発見する。古典コンピュータ上で1つのn電子化学系に対してシミュレーションを行う場合、2n(n>1)次元のシュレーディンガー方程式の解を求めることに関わり、計算量は系の電子数の増加に従って指数的に増加する。そのため、古典コンピュータは化学シミュレーションの課題に非常に限られている。このボトルネックを突破しようとすると、量子コンピュータの強力な計算能力に頼らなければならない。
VQE(Variational Quantum Eigensolver、変分量子固有値ソルバー)は、量子ハードウェア上で化学シミュレーションを行う高効率量子アルゴリズムであり、量子コンピュータの最近の最も前景のあるアプリケーションの一つであり、多くの新しい化学研究分野を開いた。しかし、現段階の量子コンピュータの量子回路のノイズ率はVQEの能力を著しく制限しているため、量子回路のノイズ問題に対処する必要がある。本出願の実施形態は、VQEアルゴリズムにおける量子回路のノイズを除去することに用いることができるので、化学シミュレーションの分野において重要である。
図1は、本出願に係る量子デバイスのノイズ除去方法の一実施形態のフロー100を示している。前記量子デバイスのノイズ除去方法は、ステップ101~105を含む。
ステップ101、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得する。
本実施形態において、量子デバイスのノイズ除去方法は、最近の量子デバイス等の電子機器に適用することができ、例えば量子コンピュータ等が挙げられる。本実施形態における量子コンピュータは、従来の量子コンピュータに対して、メモリと、古典プロセッサと、量子プロセッサと、メモリに記憶され、古典プロセッサおよび量子プロセッサ上で動作可能なプログラムとを備え、古典プロセッサが、量子プロセッサとともに該プログラムを実行することにより、本出願の実施形態に係る量子デバイスのノイズ除去方法を実行する。
本実施形態では、実量子デバイスは、実際に存在する量子デバイスであり、これも実験的に実現可能な量子デバイスである。実量子デバイスには量子ノイズが存在する(すなわち、実量子デバイスは理想的ではなく、量子ノイズが存在する)ため、実量子デバイスは、理想量子デバイスとノイズチャンネルとから構成され、このうち、理想量子デバイスは、実量子デバイスにノイズが含まれない部分であり、理想量子デバイスを呼び出すと理想量子状態ρが生成されるが、この理想量子状態は、ノイズチャンネルNを通過することは避けられず、系状態がN(ρ)に進化し、測定装置は、N(ρ)を測定し、量子ノイズの存在により、測定装置で得られた測定結果は実際の値とは偏差がある。本実施形態に係る量子デバイスのノイズ除去方法および装置が解決しようとする実際の問題は、期待値に対する量子ノイズの影響を低減または除去して、ゼロノイズ期待値の不偏推定値(unbiased estimate)を得ることである。
数学上、VQEの1つの主な計算過程は、期待値Tr[Oρ]を推定することであり、ここでρは理想量子デバイスによって生成されたn量子ビットの量子状態(n-qubit quantum state)であり、n量子状態の観測可能演算子記号Oは、実際の化学系のハミルトニアンを物理的に操作可能なハミルトニアンにマッピングする観測演算子の記号である。なお、上記の過程は、量子コンピューティングによる古典情報抽出の一般的な形式であり、VQEアルゴリズムは、本出願に記載の内容に限定されることなく、広く適用することができる。
本実施形態では、観測演算子記号Oが表す観測演算子は、実験的に興味のある演算子に対応する。例えば光子は、量子状態であって、多くの異なる性質を持っている。光子のスピン性質を測定するには、「スピン」観測演算子を用いて検出する必要がある。
以下の説明では、本出願の実施形態に係る方式をより詳細に説明するために、電子機器に量子デバイスのノイズ除去方法を適用して具体的に説明する。
ステップ102、ノイズチャンネルに基づいて、切り捨て係数を確定する。
ここで、切り捨て係数は、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すために用いられる。
本実施形態では、ノイズチャンネルは物理的に実現可能な最も基本的な量子操作であり、対応する量子解析法により、実量子デバイスのノイズ挙動を得ることができる。本実施形態において、ノイズチャンネルは、量子解析法により得られたパウリ移行行列であってもよい。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、上記の実量子デバイスのノイズチャンネルを取得することは、量子プロセストモグラフィー(Quantum Process Tomography)法または量子ゲートセットトモグラフィー(Quantum Gate Set Tomography)法を使用して、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得することを含む。しかし、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するための他の量子解析法も可能であり、ここでは限定しないことを理解すべきである。
未知の量子コンピュータシステムを制御する場合、まずその動特性を確定する必要がある。また、任意のシステムの動特性を調べる際には、その数学的記述を確定する必要がある。量子トモグラフィーは、一連の適切な量子状態を作成し、その対応する出力量子状態を測定、推定することにより、未知量子システムの数学的記述を得る方法である。例えば、量子プロセストモグラフィーは、未知の量子操作を実験的に確定するために一般的に使用される方法であり、量子コンピュータシステムの動特性を完全に記述することができるだけでなく、特定の量子ゲートの性能または量子通信のチャンネルの記述、または量子コンピュータシステムにおけるノイズのタイプおよび振幅の確定にも使用することができる。量子トモグラフィー技術により、量子コンピュータシステムの性質を反映する各種のパラメータを直接的または間接的に計測することができる。
量子コンピューティングにおけるノイズはスカラー量子化が不可能であり、これもノイズ処理が困難である原因の1つである。本実施形態では、実量子デバイスのノイズの大きさは、ノイズチャンネルの使用回数によって定性的(定量的ではない)に記述されており、ノイズチャンネルを使用する回数が多いほど、その分だけノイズが大きくなる。また、ノイズチャンネルの使用回数は切り捨て係数で表すことができ、切り捨て係数は、ノイズチャンネルおよび誤差許容度と相関があり、ノイズチャンネルおよび/または誤差許容度によって異なる。
本実施形態では、切り捨て係数は様々な方法で得ることができ、例えば、ノイズチャンネルを得た後、ノイズチャンネルをノイマン級数展開して、ノイズチャンネルのノイマン級数展開式を得て、ノイマン級数展開式に反映されるエネルギー状態は、現在の誤差許容度と現在の観測演算子の下で、ノイマン級数展開式を反映できる展開項の数、すなわち切り捨て係数を確定する。
ノイズチャンネルAのスペクトル半径が1よりも小さいと仮定すると、Neumann級数を用いて次のような展開式を得ることができる。
Figure 2022126618000002
式(1)において、Iは単位行列を表し、Kは現在の誤差許容度に基づいて選択された展開項の数(すなわち切り捨て係数)であり、cK(k)は展開項Akの係数であり、その数式は、次の通りである。
Figure 2022126618000003
式(2)において、
Figure 2022126618000004
は、二項式係数を表す。切り捨て係数K=5とすると、対応する展開式は、次の通りである。
Figure 2022126618000005
即ち、展開式の前6項である6I、-15A、20A2、-15A3、6A4、-A5で目標行列A-1を近似する。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、複数回の実験と計算により、得られた切り捨て係数の式は次の通りである。
Figure 2022126618000006
式(3)において、Oは観測演算子記号であり、≪O|はOのパウリ移行行列であり、Iは単位行列であり、
Figure 2022126618000007
は無限ノルムであり、
Figure 2022126618000008
は小数点以下切り上げることを意味し、Nはノイズチャンネルであり、[N]はNのパウリ移行行列であり、εは現在の誤差許容度である。
本実施形態では、実験と計算によって得られた切り捨て係数の計算式により、実量子デバイスに対応する理想デバイスのゼロノイズ期待値を容易かつ迅速に得ることができ、実量子デバイスのゼロノイズ量子状態を得るために、信頼できるデータ基盤が提供された。
ステップ103、実量子デバイスを稼働し、中間量子状態を生成する。
本実施形態では、理想量子デバイスは、実量子デバイスに対してノイズなしの条件で仮定した量子デバイスであるため、実験中に理想量子デバイスを稼働させることでノイズなしの量子状態を得ることができず、理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を得るために、実量子デバイスを1回稼働させて中間量子状態を得、さらに中間量子状態に基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を算出することができる。
具体的には、図2に示すように、実量子デバイス201を1回稼働させることは、理想量子デバイスaを呼び出して量子状態を生成し、その量子状態でノイズチャンネルbを通過させてノイズ含有中間量子状態を得ることに相当し、中間量子状態に対して同じノイズチャンネルbを合計K回使用し、毎回にノイズチャンネルbを用いた結果量子状態をまとめて測定装置202で測定し、測定結果に基づいて理想量子デバイスaのゼロノイズ期待値を古典コンピュータで計算することができる。
ステップ104、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われる。
本実施形態では、切り捨て係数Kがノイズチャンネルに作用する回数を決定している。中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数Kに等しい回数反復作用することは、
整数の集合{1,…,K}中の各整数k(k∈{1,…,K})に対して、中間量子状態に対してノイズチャンネルをk回作用させて、整数kごとに対応する結果量子状態を得ることを含み、且つk回目の結果量子状態はk-1回目に得られた結果量子状態に基づいて得られたものである。
ステップ105、中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得る。
本実施形態では、毎回の反復により1つの結果量子状態を得、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数Kに等しい回数反復作用すると、K個の結果量子状態を得、K個の結果量子状態のそれぞれはいずれも1つ前の結果量子状態に基づいて得られる。
本実施形態では、中間量子状態から最後の反復で得られた結果量子状態までは、いずれもノイズ含有量子状態であり、切り捨て係数の選択値によって計算されたゼロノイズ期待値に差がある可能性があり、切り捨て係数の選択値(切り捨て係数の最小値が1つのみ)が大きいほど、得られる量子ノイズが大きくなり、ノイズが大きいほど、実量子デバイスのノイズ値を反映することができる。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、上記の中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算するステップは、中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、ノイズ含有期待値を計算することと、すべての結果量子状態に対応するノイズ含有期待値と中間量子状態に対応するノイズ含有期待値とに基づいて、ノイマン級数を用いて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値の不偏推定値を計算して得ることとを含む。
この任意選択的な実施形態では、ゼロノイズ期待値の不偏推定値は、ゼロノイズ期待値の1つの推定値であり、ゼロノイズ期待値の不偏推定値とゼロノイズ期待値との差の絶対値は、現在の誤差許容度以下である。
この任意選択的な実施形態では、図2に示すように、実量子デバイスのノイズチャンネルbを複数回呼び出すことにより、異なる大きさのノイズを含むノイズ含有期待値を計算し、最後にノイズ含有期待値を用いて理想量子デバイスのゼロノイズ場合の期待値Tr[Oρ]を逆に推定する。これにより、冗長な補助量子ビットに依存せず、ハードウエアレベルでハミルトニアン量を制御する必要がなく、量子ビット数に依存せず、ノイズを含む量子回路のノイズモデルを仮定する必要がなく、実量子デバイスのノイズ除去過程の汎用性が向上され、実量子デバイスのノイズ除去効果が確保された。
本出願の実施形態による量子デバイスのノイズ除去方法は、まず、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得し、次に、ノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すための切り捨て係数を確定し、さらに実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成し、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、最後に中間量子状態と毎回の反復で得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得る。本出願の実施形態は、量子状態を生成可能なあらゆる量子デバイスに適用可能であり、ノイズモデルなどの手段に依存せず、計算過程でノイズ含有量子ゲートを繰り返し使用するが、実際に一般的に得られる切り捨て係数が小さいため、ノイズ含有量子ゲートを繰り返し使用する回数が限られており、汎用性に優れている。本実施形態は、量子ビットデータに依存せず、拡張性に優れており、最近の量子デバイスに使用範囲が広い。本実施形態では、量子デバイスのノイズチャンネルを合理的な範囲に維持するだけで、該量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算することができるので、実用性が高い。
図3は、本出願の実施形態における切り捨て係数を取得する方法の一例を示すフローチャート300である。上記の切り捨て係数を取得する方法は、ステップ301~304を含む。
ステップ301、複数の異なる整数のそれぞれに基づいて、実量子デバイスの初期量子状態に対してノイズチャンネルを該整数回反復作用する。
毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、毎回の反復に対応するノイズ量子状態を得る。
この任意選択的な実施形態では、実量子デバイスの初期量子状態は、実量子デバイスが1回稼働した後に出力した初期量子状態であり、この初期量子状態は、実量子デバイスが実験シーン(本出願の量子デバイスのノイズ除去方法の稼働シーンとは異なる)で出力した量子状態であってもよい。初期量子状態から実量子デバイスに対応する切り捨て係数を実験により求めることができる。
この任意選択的な実施形態では、複数の異なる整数のそれぞれに基づいて、実量子デバイスの初期量子状態に対してノイズチャンネルを該整数回反復作用することは、初期量子状態に対してノイズチャンネルを第1の整数回反復作用させ、初期量子状態に対してノイズチャンネルを第2の整数回反復作用させ、…、初期量子状態に対してノイズチャンネルを最後の整数回反復作用させることを含む。ここで、初期量子状態に対してノイズチャンネルを整数回反復作用させることにより、整数個の反復ステップに対応するノイズ量子状態を得る。
ステップ302、毎回の反復に対応するノイズ量子状態に基づいて、各ノイズ量子状態に対応するノイズ含有期待値を計算する。
この任意選択的な実施形態では、反復回数は毎回作用する時の整数と同じである。例えば、現在の整数が5である場合、5回の反復を行い、毎回の反復は1つのノイズ量子状態に対応し、5回の反復を完成すれば、1回の作用を完了する。
ステップ303、毎回の作用によるすべてのノイズ含有期待値に基づいて、ノイマン級数を用いて期待値曲線をプロットする。
本実施形態では、毎回の作用が現在の整数回の反復に対応し、現在の整数回の反復が完了した後に、現在の整数個のノイズ含有期待値が得られ、毎回の作用が1つの期待値曲線に対応し、整数がそれぞれ1つの期待値曲線に対応する。
期待値曲線とは、現在の作用で、すべてのノイズ含有期待値をノイマン級数に従って重ねてプロットした曲線である。
本実施形態では、現在作用しているすべてのノイズ含有期待値をノイマン級数を用いて重みに従って重ね、ゼロノイズ期待値の正負の範囲内で振動させ、ノイズ含有期待値の数が十分多い(項数がK+1)場合、振動曲線が収束し、収束値はゼロノイズ期待値に対応する。
ステップ304、毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて、切り捨て係数を確定する。
この任意選択的な実施形態では、毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて、収束する期待値曲線を確定することができ、この収束する期待値曲線に対応する整数が切り捨て係数となる。
この任意選択的な実施形態では、この整数回の反復作用を複数採用することにより、毎回の作用に対応するノイズ含有期待値の期待値曲線を確定し、複数の期待値曲線により切り捨て係数を確定することにより、実験手段により正確な切り捨て係数を求めることができ、量子デバイスのノイズ除去効果がリアルタイムに確保された。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて切り捨て係数を確定することは、すべての作用に対応するすべての期待値曲線における収束曲線を確定することと、いずれかの収束曲線に対応する整数を切り捨て係数とすることとを含む。
作用回数と反復回数は全く異なり、1回の作用が1つの期待値曲線に対応し、それぞれの整数が1回の作用に対応する。ノイマン級数による期待値曲線は、整数が十分に大きいときに収束し始め(すなわち収束曲線となり)、収束曲線ごとに対応する整数はいずれも切り捨て係数とすることができる。
この任意選択的な実施形態では、収束曲線に対応する整数を選択することによって、切り捨て係数を便利かつ迅速に取得でき、切り捨て係数を得るために確実な実施形態を提供した。
本実施形態による量子デバイスのノイズ除去方法は、量子コンピューティングによる古典的な情報を抽出するための最も一般的な形態であり、広く応用されている。例えば、典型的な応用シーンは、最近の量子コンピュータ上で稼働するアルゴリズム、例えばVQEと量子近似最適化アルゴリズムQAOA(Quantum Approximate Optimization Algorithm)などを含む。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、実量子デバイスは、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサであり、ゼロノイズ期待値は、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサに対応するゼロノイズ期待値である。
この任意選択的な実施形態では、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサに本実施形態の量子デバイスのノイズ除去方法を採用することにより、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサのノイズを効果的に除去することができ、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサに対応するゼロノイズ期待値を得ることができ、VQE量子デバイスのノイズ除去効果が向上された。
本出願の効果をより良く説明するために、量子デバイスのノイズ除去後の効果を一例で説明する。
プレゼンテーションとして単一量子ビット系では、理想量子デバイスが生成した状態をρ=|0><0|(系のベース状態)とし、観測演算子をパウリZ演算子とし、理想期待値をTr[Zρ]=1とする。量子ノイズを量子偏光解消チャンネルΩp(0≦p≦1)とすると、その定義は次の通りである。
Ωp(ρ)=(1-p)*ρ+p*I/2 (4)
式(4)において、Iは2×2の恒等行列である。ノイズ処理を行わなければ、中間量子状態に対応するノイズ含有期待値Tr[ZΩp(ρ)]=1-pが得られる。
本実施形態の量子デバイスのノイズ除去方法によれば、計算により∥≪Z|∥∞=1を得ることができ、ただし、∥[I]-[Ωp(ρ)]∥∞=pとなる。誤差許容度をε=0.01とし、対応する切り捨て係数Kの式は次の通りである。
Figure 2022126618000009
これらの関連パラメータを算出した後、誤差処理を行い、出力したE*を処理後の期待値として記録する。図4に示すように、ノイズパラメータpに応じたノイズ含有期待値N(Noisy Value)と処理済みゼロノイズ期待値M(Mitigated Value)の変化を示す図であり、図4において、横軸はノイズパラメータpを示し、縦軸は期待値を示す。図4から明らかなように、本実施形態の量子デバイスのノイズ除去方法は、得られた期待値の精度がノイズ含有期待値よりも格段に向上しており、ノイズ処理後のゼロノイズ期待値Nは、理想期待値1に極めて高い精度で近づいていることがわかる。
更に図5を参照すると、上記の図に示された方法の実施態様として、本出願は、量子デバイスのノイズ除去装置の一実施形態を提供し、該装置の実施形態は、図1に示された方法の実施形態に対応しており、該装置は、具体的に様々な電子機器に適用することができる。
図5に示すように、本実施形態による量子デバイスのノイズ除去装置500は、取得ユニット501と、確定ユニット502と、生成ユニット503と、作用ユニット504と、計算ユニット505とを備える。ここで、上記取得ユニット501は、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するように構成されてもよい。上記確定ユニット502は、ノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すための切り捨て係数を確定するように構成されていてもよい。上記生成ユニット503は、実量子デバイスを稼働して中間量子状態を生成するように構成されていてもよい。上記作用ユニット504は、中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用するように構成されていてもよく、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われる。上記計算ユニット505は、中間量子状態と、毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算するように構成されていてもよい。
本実施形態において、量子デバイスのノイズ除去装置500における、取得ユニット501、確定ユニット502、生成ユニット503、作用ユニット504および計算ユニット505の具体的な処理およびそれらの技術効果は、それぞれ図1の対応する実施形態におけるステップ101、ステップ102、ステップ103、ステップ104、およびステップ105の関連する説明を参照することができ、ここではその説明を省略する。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、上記取得ユニットは、量子プロセストモグラフィー法または量子ゲートセットトモグラフィー法を用いて、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するようにさらに構成される。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施態様では、上記切り捨て係数kは次の式によって確定されてもよい。
Figure 2022126618000010
式中、Oは観測演算子記号であり、≪O|はOのパウリ移行行列であり、Iは単位行列であり、
Figure 2022126618000011
は無限ノルムであり、
Figure 2022126618000012
は小数点以下切り上げることを意味し、Nはノイズチャンネルであり、[N]はNのパウリ移行行列であり、εは現在の誤差許容度である。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、上記確定ユニット502は、取得モジュール((図示せず)と、期待値計算モジュール(図示せず)と、プロットモジュール(図示せず)と、位置特定モジュール(図示せず)とを含む。ここで、上記取得モジュールは、複数の異なる整数のそれぞれに基づいて、実量子デバイスの初期量子状態に対して、ノイズチャンネルを該整数回反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、毎回の反復に対応するノイズ量子状態を得るように構成されてもよい。上記期待値計算モジュールは、毎回の反復に対応するノイズ量子状態に基づいて、各ノイズ量子状態に対応するノイズ含有期待値を計算するように構成されてもよい。上記プロットモジュールは、毎回の作用によるすべてのノイズ含有期待値に基づいて、ノイマン級数を用いて期待値曲線をプロットするように構成されてもよい。上記位置特定モジュールは、毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて、切り捨て係数を確定するように構成されていてもよい。
本実施形態のいくつか任意選択的な実施形態において、上記位置特定モジュールは、確定サブモジュール(図示せず)、作用サブモジュール(図示せず)を含んでいてもよい。ここで、上記確定サブモジュールは、すべての作用に対応するすべての期待値曲線のうちの収束曲線を確定するように構成されていてもよい。上記作用サブモジュールは、いずれかの収束曲線に対応する整数を切り捨て係数として構成されていてもよい。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態において、上記計算ユニット505は、ノイズ含有期待値計算モジュール(図示せず)、ゼロノイズ期待値計算モジュール(図示せず)を含んでいてもよい。上記ノイズ含有期待値計算モジュールは、中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、ノイズ含有期待値を計算するように構成されていてもよい。上記ゼロノイズ期待値計算モジュールは、すべての結果量子状態に対応するノイズ含有期待値と中間量子状態に対応するノイズ含有期待値とに基づいて、ノイマン級数を用いて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値の不偏推定値を計算して得るように構成されていてもよい。
本実施形態のいくつかの任意選択的な実施形態では、上記実量子デバイスは、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサであり、ゼロノイズ期待値は、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサに対応するゼロノイズ期待値である。
本出願の実施形態に係る量子デバイスのノイズ除去装置は、まず、取得ユニット501は、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得し、次に、確定ユニット502はノイズチャンネルに基づいて、現在の誤差許容度でのノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すための切り捨て係数を確定し、次に生成ユニット503は実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成し、さらに作用ユニット504は中間量子状態に対してノイズチャンネルを切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、最後に計算ユニット505は中間量子状態と毎回の反復で得られた結果量子状態とに基づいて、実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得る。本出願の実施形態は、量子状態を生成可能なあらゆる量子デバイスに適用可能であり、ノイズモデルなどの手段に依存せず、計算過程でノイズ含有量子ゲートを繰り返し使用するが、実際に一般的に得られる切り捨て係数が小さいため、ノイズ含有量子ゲートを繰り返し使用する回数が限られており、汎用性に優れている。本実施形態は、量子ビットデータに依存せず、拡張性に優れており、最近の量子デバイスに使用範囲が広い。本実施形態では、量子デバイスのノイズチャンネルを合理的な範囲に維持するだけで、該量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算することができるので、実用性が高い。
本出願の実施形態によれば、本出願はさらに電子機器、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラムを提供する。
図6は、本出願の実施形態を実施するために使用できる例示的な電子機器600の概略ブロック図を示している。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレード型サーバ、メインフレームコンピュータおよびその他の適切なコンピュータ等の様々な形態のデジタルコンピュータを表す。また、電子機器は、個人デジタル処理、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル機器およびその他の類似するコンピューティングデバイス等の様々な形態のモバイルデバイスを表すことができる。なお、ここで示したコンポーネント、それらの接続関係、およびそれらの機能はあくまでも一例であり、ここで記述および/または要求した本出願の実施形態を限定することを意図するものではない。
図6に示すように、電子機器600は、読み出し専用メモリ(ROM)602に記憶されているコンピュータプログラムまたは記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたコンピュータプログラムによって様々な適当な動作および処理を実行することができる計算ユニット601を備える。RAM603には、電子機器600の動作に必要な様々なプログラムおよびデータが更に格納されることが可能である。計算ユニット601、ROM602およびRAM603は、バス604を介して互いに接続されている。入/出力(I/O)インターフェース605もバス604に接続されている。
電子機器600において、キーボード、マウスなどの入力ユニット606と、様々なタイプのディスプレイ、スピーカなどの出力ユニット607と、磁気ディスク、光ディスクなどの記憶ユニット608と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などの通信ユニット609とを含む複数のコンポーネントは、I/Oインターフェース605に接続されている。通信ユニット609は、電子機器600がインターネットなどのコンピュータネットワークおよび/または様々な電気通信ネットワークを介して他の装置と情報またはデータのやりとりを可能にする。
計算ユニット601は、処理および演算機能を有する様々な汎用および/または専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット601のいくつかの例としては、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、様々な専用人工知能(AI)演算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行する様々な計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および任意の適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限定されない。計算ユニット601は、上述した量子デバイスのノイズ除去方法のような様々な方法および処理を実行する。例えば、いくつかの実施形態では、量子デバイスのノイズ除去方法は、記憶ユニット608などの機械可読媒体に有形に含まれるコンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータプログラムの一部または全部は、ROM602および/または通信ユニット609を介して電子機器600にロードおよび/またはインストールされてもよい。コンピュータプログラムがRAM603にロードされ、計算ユニット601によって実行されるとき、上述の量子デバイスのノイズ除去方法の1つまたは複数のステップを実行可能である。あるいは、他の実施形態では、計算ユニット601は、他の任意の適切な形態によって(例えば、ファームウェアによって)量子デバイスのノイズ除去方法を実行するように構成されていてもよい。
ここで説明するシステムおよび技術の様々な実施形態はデジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせにおいて実現することができる。これらの各実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実装され、該1つまたは複数のコンピュータプログラムは少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムにおいて実行および/または解釈することができ、該プログラマブルプロセッサは専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置および少なくとも1つの出力装置からデータおよび指令を受信することができ、且つデータおよび指令を該記憶システム、該少なくとも1つの入力装置および該少なくとも1つの出力装置に伝送することを含み得る。
本出願の方法を実施するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語のあらゆる組み合わせで作成することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能な量子デバイスのノイズ除去装置のプロセッサまたはコントローラに提供されることができ、これらのプログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図に規定された機能または動作が実施される。プログラムコードは、完全にデバイス上で実行されることも、部分的にデバイス上で実行されることも、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして部分的にデバイス上で実行されながら部分的にリモートデバイス上で実行されることも、または完全にリモートデバイスもしくはサーバ上で実行されることも可能である。
本出願のコンテキストでは、機械可読媒体は、有形の媒体であってもよく、命令実行システム、装置またはデバイスが使用するため、または命令実行システム、装置またはデバイスと組み合わせて使用するためのプログラムを含むか、または格納することができる。機械可読媒体は、機械可読信号媒体または機械可読記憶媒体であり得る。機械可読媒体は、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線の、または半導体のシステム、装置または機器、またはこれらのあらゆる適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例には、1本または複数本のケーブルに基づく電気的接続、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD?ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、またはこれらのあらゆる適切な組み合わせが含まれ得る。
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明するシステムと技術は、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、陰極線管(CRT:Cathode Ray Tube)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボードおよびポインティングデバイス(例えば、マウスまたはトラックボール)とを備えるコンピュータ上で実装することができ、ユーザが該キーボードおよび該ポインティングデバイスを介してコンピュータに入力を提供できる。他の種類の装置もユーザとのやりとりを行うことに用いることができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバックであるいかなる形態のセンシングフィードバックであってもよく、且つ音入力、音声入力若しくは触覚入力を含むいかなる形態でユーザからの入力を受信してもよい。
ここで説明したシステムおよび技術は、バックグラウンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバ)に実施されてもよく、またはミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)に実施されてもよく、またはフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェースまたはウェブブラウザを有するユーザコンピュータ)に実施されてもよく、ユーザは該グラフィカルユーザインタフェースまたはウェブブラウザを介してここで説明したシステムおよび技術の実施形態とインタラクションしてもよく、またはこのようなバックグラウンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネントまたはフロントエンドコンポーネントのいずれかの組み合わせを含むコンピューティングシステムに実施されてもよい。また、システムの各コンポーネントの間は、通信ネットワーク等の任意の形態または媒体を介してデジタルデータ通信により接続されていてもよい。通信ネットワークとしては、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)およびインターネットなどを含む。
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含んでもよい。クライアントとサーバは、通常、互いに離れており、通信ネットワークを介してやりとりを行う。クライアントとサーバとの関係は、互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムをそれぞれのコンピュータ上で動作することによって生成される。
本出願の技術方案では、関連するユーザ個人情報の取得、記憶および応用などは、いずれも関連法律法規の規定に準拠し、且つ公序良俗に反しない。
なお、上述した様々な形態のフローを用いて、ステップを並び替え、追加または削除を行うことができることを理解すべきである。例えば、本出願に記載された各ステップは、本出願に開示された技術方案の所望の結果が達成できる限り、並行して実行されてもよく、順番に実行されてもよく、異なる順序で実行されてもよい。本明細書はここで制限はしない。
上記具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要件および他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、副次的な組み合わせ、および置換を行うことができることを理解すべきである。本出願の趣旨および原理を逸脱せずに行われたあらゆる修正、均等置換および改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。

Claims (17)

  1. 実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するステップと、
    前記ノイズチャンネルに基づいて切り捨て係数を確定するステップであって、前記切り捨て係数は、現在の誤差許容度での前記ノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表すものである、確定するステップと、
    前記実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成するステップと、
    前記中間量子状態に対して前記ノイズチャンネルを前記切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われるステップと、
    前記中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、前記実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得るステップと
    を含んでなる、量子デバイスのノイズ除去方法。
  2. 前記の、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するステップは、
    量子プロセストモグラフィー法または量子ゲートセットトモグラフィー法を用いて、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得することを含む、請求項1に記載のノイズ除去方法。
  3. 前記切り捨て係数Kは、次式によって確定される、請求項1に記載のノイズ除去方法。
    Figure 2022126618000013
    (式中、Oは観測演算子記号であり、≪O|はOのパウリ移行行列であり、Iは単位行列であり、
    Figure 2022126618000014
    は無限ノルムであり、
    Figure 2022126618000015
    は小数点以下切り上げることを意味し、Nは前記ノイズチャンネルであり、[N]はNのパウリ移行行列であり、εは現在の誤差許容度である。)
  4. 前記ノイズチャンネルに基づいて切り捨て係数を確定するステップは、
    複数の異なる整数のそれぞれに基づいて、前記実量子デバイスの初期量子状態に対して前記ノイズチャンネルを該整数回反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、毎回の反復に対応するノイズ量子状態を得ることと、
    毎回の反復に対応するノイズ量子状態に基づいて、各ノイズ量子状態に対応するノイズ含有期待値を計算することと、
    毎回の作用によるすべてのノイズ含有期待値に基づいて、ノイマン級数を用いて期待値曲線をプロットすることと、
    毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて前記切り捨て係数を確定することと
    を含む、請求項1に記載のノイズ除去方法。
  5. 前記の、毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて前記切り捨て係数を確定することは、
    すべての作用に対応するすべての期待値曲線のうちの収束曲線を確定することと、
    いずれかの収束曲線に対応する整数を前記切り捨て係数とすることと
    を含む、請求項4に記載のノイズ除去方法。
  6. 前記の、前記中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、前記実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算して得るステップは、
    前記中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、ノイズ含有期待値を計算することと、
    すべての結果量子状態に対応するノイズ含有期待値と前記中間量子状態に対応するノイズ含有期待値とに基づいて、ノイマン級数を用いて、前記実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値の不偏推定値を計算して得ることと
    を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のノイズ除去方法。
  7. 前記実量子デバイスは、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサであり、前記ゼロノイズ期待値は、前記変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサに対応するゼロノイズ期待値である、請求項6に記載のノイズ除去方法。
  8. 実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するように構成される取得ユニットと、
    前記ノイズチャンネルに基づいて切り捨て係数を確定するように構成される確定ユニットであって、前記切り捨て係数は、現在の誤差許容度での前記ノイズチャンネルのノイマン級数の展開項の数を表す確定ユニットと、
    前記実量子デバイスを稼働して、中間量子状態を生成するように構成される生成ユニットと、
    前記中間量子状態に対して前記ノイズチャンネルを前記切り捨て係数に等しい回数反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われるように構成される作用ユニットと、
    前記中間量子状態と、毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、前記実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値を計算するように構成される計算ユニットと
    を備えてなる、量子デバイスのノイズ除去装置。
  9. 前記取得ユニットは、さらに、
    量子プロセストモグラフィー法または量子ゲートセットトモグラフィー法を用いて、実量子デバイスのノイズチャンネルを取得するように構成される、請求項8に記載のノイズ除去装置。
  10. 前記切り捨て係数Kは、次式によって確定される、請求項8に記載のノイズ除去装置。
    Figure 2022126618000016
    (式中、Oは観測演算子記号であり、≪O|はOのパウリ移行行列であり、Iは単位行列であり、
    Figure 2022126618000017
    は無限ノルムであり、
    Figure 2022126618000018
    は小数点以下切り上げることを意味し、Nは前記ノイズチャンネルであり、[N]はNのパウリ移行行列であり、εは現在の誤差許容度である。)
  11. 前記確定ユニットは、
    複数の異なる整数のそれぞれに基づいて、前記実量子デバイスの初期量子状態に対して前記ノイズチャンネルを該整数回反復作用し、毎回の反復は前回の反復の結果に基づいて行われ、毎回の反復に対応するノイズ量子状態を得るように構成される取得モジュールと、
    毎回の反復に対応するノイズ量子状態に基づいて、各ノイズ量子状態に対応するノイズ含有期待値を計算するように構成される期待値計算モジュールと、
    毎回の作用によるすべてのノイズ含有期待値に基づいて、ノイマン級数を用いて期待値曲線をプロットするように構成されるプロットモジュールと、
    毎回の作用に対応する期待値曲線に基づいて前記切り捨て係数を確定するように構成される位置特定モジュールと
    を備える、請求項8に記載のノイズ除去装置。
  12. 前記位置特定モジュールは、
    すべての作用に対応するすべての期待値曲線のうちの収束曲線を確定するように構成される確定サブモジュールと、
    いずれかの収束曲線に対応する整数を前記切り捨て係数とするように構成される作用サブモジュールと
    を備える、請求項11に記載のノイズ除去装置。
  13. 前記計算ユニットは、
    前記中間量子状態と毎回の反復によって得られた結果量子状態とに基づいて、ノイズ含有期待値を計算するように構成されるノイズ含有期待値計算モジュールと、
    すべての結果量子状態に対応するノイズ含有期待値と前記中間量子状態に対応するノイズ含有期待値とに基づいて、ノイマン級数を用いて、前記実量子デバイスに対応する理想量子デバイスのゼロノイズ期待値の不偏推定値を計算して得るように構成されるゼロノイズ期待値計算モジュールと
    を備える、請求項8~12のいずれか1項に記載のノイズ除去装置。
  14. 前記実量子デバイスは、変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサであり、前記ゼロノイズ期待値は、前記変分量子固有値ソルバーアルゴリズムの量子プロセッサに対応するゼロノイズ期待値である、請求項13に記載のノイズ除去装置。
  15. 少なくとも1つのプロセッサと、
    前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリと
    を備えてなる電子機器であって、
    前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が格納されており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~7のいずれか1項に記載のノイズ除去方法を実行させるものである、電子機器。
  16. コンピュータ指令が格納されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
    前記コンピュータ指令は請求項1~7のいずれか1項に記載のノイズ除去方法をコンピュータに実行させるために用いられるものである、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  17. プロセッサによって実行されるとき、請求項1~7のいずれか1項に記載のノイズ除去方法が実現されるコンピュータプログラム。
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