JP2022124763A - パンツ型着用物品 - Google Patents

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浩美 滝田
Hiromi Takita
政宏 南岡
Masahiro Minamioka
健司 石黒
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Abstract

【課題】着用時の掴んで引き上げる等の操作のときの操作容易性に優れるパンツ型着用物品を提供する。【解決手段】パンツ型着用物品10は、腹側部21、股下部、背側部23とを有し、腹側部の側縁部と背側部の側縁部とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部12及び一対のレッグ開口部が配されている。腹側部及び背側部には、それぞれの外表本体部を構成する外装体11が配され、外装体を構成するシートの、ウエスト開口部に沿う上端縁211、231を越えて延出した部分が、肌面側又は非肌面側に折り返されて外装体に接合された折り返し部35をなしている。折り返し部は、パンツ型着用物品の身丈方向(Y方向)の端部が更に折り返されている折り重ね部36を含む。腹側部と背側部とで折り返し部の長さが異なっており、折り返し部及び折り重ね部それぞれの、腰回り方向(X方向)の端部がサイドシール部に含まれて接合されている。【選択図】図2

Description

本発明はパンツ型着用物品に関する。
おむつなどのパンツ型着用物品は、ウエスト開口部から左右のレッグ開口部に足を通し、前記ウエスト開口部の周辺部材を掴んで引き上げることによって着用される。このような着用時の操作性を高めるための種々の技術が、従来提案されてきた。
例えば、特許文献1には、パンツ型着用物品の腹側部及び背側部の少なくとも一方が、弾性体を含んだ状態で、ウエスト開口部の周縁に沿って外側に折り返された形態を有する技術が記載されている。
特許文献2には、胴回り開口から脚回り開口に向かって第1~第3弾性領域が配置された着用物品が記載されている。中央の第2弾性領域は、その上下の第1及び第3弾性領域よりも収縮率が小さく、着用物品の外側に向けて湾曲するとされている。
また、特許文献3には、パンツ型使い捨ておむつの両側端のサイドシール部においてシール間欠部が配され、該シール間欠部を折り線位置として前身頃及び後見頃が折り返せるようにすることが記載さている。
特許文献4には、パンツ型おむつのウエスト部の周囲に、周方向の複数箇所を本体部材に固定した長尺部材を設けたものが記載されている。この長尺部材は、二つ折りで本体部の上端周縁部に被せられ、下方に開いた指掛開口を有する逆ポケットを形成している。
特開2013-123548号公報 特開2014-204805号公報 特開2010-104654号公報 特開平10-337300号公報
特許文献1記載のパンツ型着用物品は、弾性部材ごと折り返されて外装体の弾性部材が重なる構造を有し、その部分で伸長応力が高くなる。そのため、人によっては、ウエスト開口部を広げるのにより強い力が必要になるのは避けられない。それゆえ着脱時、特に着用時のこの物品の装着操作の容易性の点でまだ改善の余地がある。
特許文献2記載の着用物品では、収縮率が小さい第2弾性領域が必ず外側に向けて湾曲するとは限らない。第2弾性領域の裏側に、指を入れて引き上げる操作性が円滑に行い得るかは不確実である。また、指先の触感によるおむつの前後の識別性が低く、着用時の物品の操作容易性が満足できるものとは言えない。
また、特許文献3記載のパンツ型使い捨ておむつでは、シール間欠部を起点に折り返す行為が煩雑で円滑な着用を妨げる。特に指先の力が弱まった高齢者等では大変になってしまう。
特許文献4記載のパンツ型おむつは、本体部材とは別部材の長尺部材を上から被せて接合しているため、強い力で引き揚げたときに破れたり、外れたりする不具合が生る場合がある。また、別部材の存在で、かさばって装着時に違和感が生じる可能性がある。
本発明は、上記の点を鑑み、着用時の掴んで引き上げる等の操作をするときの操作容易性に優れるパンツ型着用物品の提供に関する。
本発明は、着用者の腹側に配される腹側部と、股間部に配される股下部と、背側に配される背側部とを有し、前記腹側部の側縁部と前記背側部の側縁部とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が配されたパンツ型着用物品であって、前記腹側部及び前記背側部にはそれぞれの外表本体部を構成する外装体が配されており、前記外装体を構成するシートの、前記ウエスト開口部に沿う前記腹側部及び前記背側部の上端縁を越えて延出した部分が、肌面側又は非肌面側に折り返されて前記外装体に接合された折り返し部をなしており、前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方に配された前記折り返し部は、前記パンツ型着用物品の身丈方向の端部が更に折り返されている折り重ね部を含み、前記腹側部と前記背側部とで前記折り返し部の長さが異なっており、
前記折り返し部及び前記折り重ね部それぞれの、前記パンツ型着用物品の腰回り方向の端部が前記サイドシール部に含まれて接合されている、パンツ型着用物品を提供する。
本発明のパンツ型着用物品は、着用時に掴んで引き上げる等の操作をするときの操作容易性に優れる。
本発明のパンツ型着用物品の好ましい一実施形態としてのパンツ型おむつを模式的に示す斜視図である。 図1のパンツ型おむつにおける折り返し部の一例を模式的に示した断面図である。 図1のパンツ型おむつにおける折り返し部及び折り重ね部の一例について、サイドシート部におけるシート同士を一部離間させて模式的に示した部分斜視図である。 折り重ね部の別の一例を模式的に示した部分断面図である。 折り返し部及び折り重ね部の別の一例を模式的に示した部分断面図である。 折り返し部及び折り重ね部の更に別の一例を模式的に示した部分断面図である。 (A)は、折り返し部及び折り重ね部の別の一例を模式的に示した部分斜視図であり、(B)は(A)の変形例を示した部分断面図である。 ポケット部の好ましい配置の一例を示した部分斜視図である。 ポケット部の変形例を示した部分斜視図である。
本発明に係るパンツ型着用物品の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら、以下に説明する。
本明細書において、パンツ型着用物品の身丈方向をY方向ともいい、パンツ型着用物品の幅方向をX方向、腰周り方向ともいう。着用者の肌に接触する側を肌面側といい、これと反対側を非肌面側という。この肌面側及び非肌面側は、着用者の肌に接触する面を有さない部材に関しても、パンツ型着用物品の部材構成における相対的な位置関係を示す用語として用いる。また、パンツ型着用物品の上下関係は、着用したときの身丈方向(Y方向)における相対的な位置関係を意味する。
図1に示すように、本実施形態のパンツ型着用物品10は、例えばパンツ型おむつであり、着用者の腹側に配される腹側部21と、背側に配される背側部23と、股間部に配される股下部22とを有する。以下、このパンツ型おむつ10について説明する。
パンツ型おむつ10の幅方向Xの両側縁において、腹側部21の側縁部と背側部23の側縁部とが接合されている。この接合によって、一対のサイドシール部25、25が形成されている。サイドシール部25は、身丈方向に沿って上端縁251と下端縁256とを有し、上端縁251から下端縁256まで身丈方向に延出した矩形形状を有する。サイドシール部25における接合は、この種の物品に用いられる種々の方法により行うことができる。例えば、融着接合、圧着接合(例えば、エンボス加工)等の圧密一体化する接合が挙げられる。
パンツ型おむつ10は、腹側部21の上端縁211及び背側部23の上端縁231を外周縁とするウエスト開口部12が配されている。身丈方向Yにおいて、サイドシール25、25の下方には、一対のレッグ開口部13、13が配されている。
腹側部21及び背側部23には、それぞれの外表本体部を構成する外装体11が配されている。加えて、パンツ型おむつ10は、外装体11の内側に、股下部22から腹側部21及び背側部23の一部まで延出する吸収性本体(図示せず)を有する。本実施形態において、外装体11は、腹側部21及び背側部23から股下部22まで延出しており、パンツ型おむつ10の外形をなしている。ただし、外装体11は、この形態に限定されず、腹側部21及び背側部23を構成するものである限り、種々の形態をとり得る。例えば、外装体11は、股下部22には延出されずに腹側部21と背側部23に分離されているものであってもよい(図示せず)。この場合、股下部22は吸収性本体の非肌面側が露出する形で形成される。
外装体11は、図2に示すように、内装シート31、外装シート33、及び両シート間の弾性体39の積層体である。各部材は、ホットメルト型接着剤等の固定材27によって接合され一体化されている。
弾性体39は、複数本が互いに交差せずに、幅方向(X方向、腰周り方向)に延出している。これにより、外装体11は、パンツ型おむつ10の腹側部21及び背側部23に幅方向(X方向)の伸縮性を付与している。腹側部21及び背側部23の伸縮性は、弾性体39によるものに限定されず、種々の方法により付与されてもよい。例えば、内装シート31および外装シート33の両方またはどちらか一方が伸縮性を有する材料で構成されていてもよい。
パンツ型おむつ10において、外装体11を構成するシートが、ウエスト開口部12に沿う腹側部21及び背側部23の上端縁211、231をそれぞれ越えて延出した部分を有する。該延出した部分が肌面側(外装体11の内側)又は非肌面側(外装体11の外側)に折り返されて、外装体11に接合された折り返し部35をなしている。
図2に示す実施形態では、折り返し部35は、外装体11を構成する外装シート33の延出した部分で構成され、外装体11の肌面側(内側)に折り返され接合されている。
折り返し部35と外装体11との接合は、前述のような固定材27によってなされていることが好ましい。なお、折り返し部35を腹側部21と背側部23とで区別する場合、腹側部21にあるものを折り返し部35Aと称し、背側部23にあるものを折り返し部35Bと称する。
腹側部21の折り返し部35A及び背側部23の折り返し部35Bはそれぞれ、図3に示すように、パンツ型おむつ10の幅方向(X方向、腰周り方向)全長に亘って配されており、それぞれの腰回り方向の両端部が両側のサイドシート25、25に含まれてシール接合されている。
折り返し部35の構成は、上記のものに限らず、内装シート31の延出した部分で形成されていてもよい。折り返し部35が外装シート33及び内装シート31のいずれの延出した部分で形成されるかは、折り返し部35が肌面側、非肌面側のいずれにあるかによって決められることが好ましい。すなわち、折り返し部35が肌面側にある場合は、外装シート33の延出した部分が内装シート31の上端部を被覆して外装体11の肌面側に折り返されて、折り返し部35となることが好ましい。折り返し部35が非肌面側にある場合は、内装シート31の延出した部分が外装シート33の上端部を被覆して外装体11の非肌面側に折り返されて、折り返し部35となることが好ましい。これにより、パンツ型おむつ10の腹側部21及び背側部23の上端縁211、231の肌触りが良好なものとなる。
なお、図2では、固定材27の存在が分かるよう示しているが、実際には、固定材27の層の厚さは内装シート31や外装シート33の厚さよりも薄い。図3では、サイドシール部25はシートの折り返し積層状態が分かるよう、シート間に隙間を設けて示しているが、実際には部材間が密着してシール接合されて一体化されている。これらは、図4以降の図面においても同様である。また、図3、7、8及び9においては、折り重ね部36の配置の理解のため、弾性体39は省略して示した。
パンツ型おむつ10において、腹側部21及び背側部23の少なくとも一方に配された折り返し部35は、身丈方向の端部が更に折り返されている折り重ね部36を含む。折り重ね部36は折り返し部35に接合されており、折り返し部35の厚みを部分的に厚くしている。
図2に示す実施形態では、折り重ね部36は、腹側部21の折り返し部35Aに形成されている。折り重ね部36は、折り返し部35Aの非肌面側に折り畳まれており、折り返し部35Aと腹側部21の外装体11との間に挟持されて接合されている。一方、背側部23の返し部35Bには、折り重ね部36は配されていない。
折り重ね部36を含む折り返し部35Aは、少なくとも、腹側部21の幅方向のサイドシール部25に隣接した位置からサイドシール部25内まで連続して配されていることが好ましい。
図3では、腹側部21において、折り重ね部36は、折り返し部35Aと共に、パンツ型おむつ10の幅方向(X方向、腰周り方向)全長に亘って配されており、折り重ね部36の腰回り方向の両端部が両側のサイドシート25、25に含まれてシール接合されている。
折り重ね部36は、折り返し部35の腰回り方向の端部を1回折り畳んだ部分であってもよく、2回以上折り畳んだ部分であってもよい。折り重ね部36の折り返し部35及び外装体11への接合は、前述のような固定材27によってなされることが好ましい。
腹側部21において、折り重ね部36を含む折り返し部35Aは、折り返し部35Aの下端と外装体11の肌面側(外装体11の内側)との間に段差37を設けている。より具体的には図2に示すように、腹側部21は、外装体11と折り返し部35Aとの積層上部212、外装体11と折り重ね部36を含む折り返し部35Aとの積層厚み部213、折り返し部35Aの無い外装本体部215を有する。上記の段差37は、積層厚み部213と外装本体部215との間の外装体11の肌面側に設けられている。
段差37は、指で探ることができ、指を掛ける場所としての折り重ね部36を特定する判別基準をなしている。
腹側部21において、折り返し部35A及び折り重ね部36は、前述のように外装体11を構成するシート(本実施形態において外装シート33)が延出した部分であり、この3部位は同一部材からなる。これにより、積層上部212、積層厚み部213及び外装本体部215の一体性が高く、別部材同士を貼り合わせて組み立てた構造に比して、パンツ型おむつ10の着用のための引き上げ時の強度が高い。すなわち、折り重ね部36、折り返し部35A及び外装体11が積層した積層厚み部213は、その上下の部分よりも厚みがあり、一体性が高く、指を掛けておむつを引き上げる起点として強い強度を有する。
そのため、ウエスト開口部12から指を差し入れて段差37を探り当て、積層厚み部213を肌面側及び非肌面側の両側から挟んで掴み、積層上部212の方向に引き上げるときに、積層上部212、積層厚み部213及び外装本体部215の型崩れや分離が生じ難く、引き上げの操作容易性が高い。また、引き下げるときの操作容易性も高くなる。
しかも、折り返し部35A及び折り重ね部36並びに折り返し部35Bが外装体11全体ではなく、外装体11を構成するシートの延出部分であるため、パンツ型おむつ10の厚みが過度にならず、良好な着用感が保持される。
一方、背側部23において、図2に示すように、折り返し部35Bに折り重ね部36が無く、腹側部21にあるような段差は無い。背側部23は、外装体11と折り返し部35Bとの積層上部232、折り返し部35Bの無い外装本体部235を有する。
このように背側部23には腹側部21の段差37が無い。腹側部21と背側部23とで段差37の有無のコントラストがあることにより、触ったときの厚み感の差で前後の識別が可能となる。すなわち、指で探ってその触感だけで、目視に頼らずとも、パンツ型おむつ10の前後を識別することができる。
また、背側部23において、折り返し部35Bは、前述のように外装体11を構成するシート(本実施形態において外装シート33)が延出した部分であり、両部位は同一部材からなる。そのため、腹側部21と同様に、積層上部232と外装本体部235の一体性が高く、腹側部21の引き上げに連動して背側部23が引き上げられる際に型崩れや分離が生じ難く、引き上げ等の操作容易性が高い。
腹側部21において、固定材27の配置領域は、折り重ね部36と折り返し部35Aの間、及びこれらと外装体11との間の全体であってもよく、折り返し部35Aの下端側に固定材27が配されない部分があってもよい。
一方、背側部23においては、図2に示すように、折り返し部35Bと外装体11との間に配される固定材27を折り返し部35Bの先端側を残した状態にして配されることが、柔らかさの観点から好ましい。
パンツ型おむつ10において、腹側部21と背側部23とで折り返し部35の長さが異なっている。ここで「折り返し部35の長さ」とは、身丈方向(Y方向)の長さである。折り重ね部36を含んでいる場合はその分だけ折り返し部35の長さは短くなる。この長さの差は、折り重ね部36の有無による差であってもよく、それ以上であってもよい。折り重ね部36の有無の以上の差がある場合、例えば腹側部21と背側部23とで上端縁211及び231を超えて延出する部分の長さ(折り返す部分の長さ)を異ならせるようにして形成してもよい。すなわち、折り重ね部36の長さと折り返し部35の長さとを合わせた場合に、腹側部21と背側部23とで差があるようにして形成してもよい。これにより指をかける際に引っ掛かりやすくなり、さらに指への触感の違いによって前後識別が可能となる。
「腹側部21と背側部23とで折り返し部35の長さが異なっている」とは、長い方の折り返し部35の長さ(T2)に対する短い方の折り返し部35の長さ(T1)の比(T1/T2)が0.90以下であることを意味し、0.86以下が好ましく、0.75以下がより好ましい。また、前記比は、0.40以上が好ましく、0.60以上がより好ましい。この長さの違いにより、指の触感によってパンツ型おむつ10の前後の識別性が更に高いものとなる。
前後の識別性と引き上げ等の操作容易性とをより高める観点から、図2に示すように、折り重ね部36が腹側部21にあり、かつ、腹側部21の折り返し部35Aの長さ(T1)が背側部23の折り返し部35Bの長さ(T2)よりも短いことが好ましい。通常、パンツ型おむつ10を着用するとき(着用者が自ら穿くとき、介助者(家族、看護師、保育士、介護福祉士等)が穿かせるときのいずれの場合でも)、まず腹側部21から引き上げることが多い。そのため、上記の構成とすることにより、腹側部21の引き上げ位置を迅速に特定して円滑に引き上げ動作に入ることができる。
パンツ型おむつ10において、図3に示す通り、腹側部21の折り重ね部36を含む折り返し部35A、及び背側部23の折り返し部35Bは、幅方向に延出して、それぞれの腰回り方向の両端部が両側のサイドシール部25、25に含まれて接合されている。すなわち、サイドシール部25、25では、腹側部21の外装体11及び背側部23の外装体11との間に、折り重ね部36を含む折り返し部35A、折り返し部35Bが挟持されて一体化されている。この一体化により、前述の上端縁251から下端縁256まで身丈方向に延出した矩形形状が形成されている。
より具体的には、各サイドシール部25は、腹側部21及び背側部23両方の外装体11、11と2つの折り返し部35A、35Bとを一体化したサイドシール積層上部252、サイドシール積層体上部252の積層構造に折り重ね部36を含んだサイドシール積層厚み部253、サイドシール積層体上部252から折り重ね部36及び折り返し部35Aを除いたサイドシール積層下部254、2つの外装体11、11のみを一体化したサイドシール本体部255を有する。
サイドシール部25において、サイドシール積層上部252、サイドシール積層厚み部253、サイドシール積層下部254、及びサイドシール本体部255の全体を通じて、外装体11を構成するシート(外装シート33)が連続して配されている。しかも、この連続したシートは、内装シート31を含み、サイドシール積層上部252において6層積層され、サイドシール積層厚み部253において7層積層され、サイドシール積層下部254において5層積層されている。この積層厚みに応じて、シール強度が強められている。そのため、腹側部21に加わる引き上げ力が最も強く伝わるサイドシール積層厚み部253のシール強度が最も高く、これに伴い下から突き上げられるサイドシール積層上部252のシール強度、次いで引き上げられるサイドシール積層下部254のシール強度がこの順で高い。結果、サイドシール部25は、折り重ね部36を起点とするパンツ型おむつ10の引き上げ動作に好適な強度を備える。
このようなパンツ型おむつ10は、次のような手順により、引き上げの円滑な操作が実現される。
すなわち、両側部のサイドシール部25、25に隣接する腹側部21の折り重ね部36の位置に指を掛けて固定し(例えば肌面側と非肌面側との両面から指で挟み)、更にサイドシール部25に指を掛けながら、パンツ型おむつ10の左右両側を同時に引き上げることができる。これにより、指がずれ難く、強度の高い部分を上方へ向けて円滑に引き上げることができる。このとき、サイドシール部25の前述の一体化強度が腹側部21の引き上げ時の強度を補強して、指で摘まんだ両側部から幅方向全体の引き上げを可能にする。
このとき、前述の通り、折り返し部35A及び折り重ね部36が外装体11を構成するシートと同一の部材により連続して形成されているので、引き上げ力が上下方向に円滑に伝搬しやすい。これにより、上記の幅方向全体の引き上げがより確実に実現し得る。すなわち、引き上げ時に部分的な拠れ(特に腹側部21の上端部211及びその近傍部分の拠れ)、型崩れ等が抑えられ、円滑な引き上げ操作を更に高める。
更に、腹側部21の引き上げ力が、サイドシール部25の一体化された積層構造を介して、背側部23にまで伝搬しやすい。そのため、腹側部21の引き上げに連動して背側部23が引き上げされやすい。
その結果、パンツ型おむつ10は、着用時の掴んで引き上げる操作容易性に優れたものとなる。また、引き下げるときの操作容易性も高くなる。
パンツ型おむつ10は、前述の通り、前後の識別力が高く、指の触感によって折り重ね部36のある腹側部21を素早く特定して迅速に引き上げることができる。これにより、照明を落とした暗い空間においても、着用時の引き上げ操作容易性が高い。例えば、着用者が要介護者で体があまり自由に動かず仰向け姿勢でない場合や着用者が乳幼児で動きが止まらないような場合でも、目視に頼らずに腹側部21の折り重ね部36を素早く特定して、引き上げ操作を迅速に行うことが可能となる。また、パンツ型おむつ10に足を通した引き上げ前の状態でサイドシール部が脇腹の正しい位置から多少ずれた状態でも、前述の操作の中でより強い力で位置合わせをしながら引き上げ操作が可能となる。このように、適切な着用のための引き上げ操作をより円滑により迅速に行うことが可能となる。
本実施形態において、上記のようにパンツ型おむつ10の着用時の引き上げを円滑に行う観点から、外装体11から延出して折り返し部35を構成するシートは、非伸縮性であることが好ましい。これにより、パンツ型おむつ10の両側部において指で掴んで引き上げる際に、引き上げ力が、折り重ね部36を含む折り返し部35Aの幅方向に減衰することなく十分に伝搬しやすく、上記の円滑な引き上げ操作容易性を更に高めることができる。
ここで言う「非伸縮性」とは、下記<シートの伸長回復率の測定方法>により測定した伸長回復率が20%以下、又は100%伸長する前に破断する性質を意味する。
<シートの伸長回復率の測定方法>
測定対象のシートから長さ50mm、幅25mmのサンプル片を用意する。引張試験機(株式会社オリエンテックの「テンシロン」RTC-1150A)のチャック間(チャック間隔K0)にサンプル片を固定し、引張速度300mm/minでチャック間を拡げることでサンプル片を引っ張り、サンプル片の100%伸長時の長さK2(=K0×2)まで伸長させた後、引張速度と同速度でチャック間を狭めていき、引張応力が0になった時点でのサンプル片の長さを伸長回復後の長さK1とする。次式により、測定対象のシートの100%伸長時の伸長回復率を算出する。
100%伸長時の伸長回復率(%)=〔(K2-K1)/(K2-K0)〕×100
また、パンツ型おむつ10において、折り重ね部36を含む折り返し部35Aの身丈方向の長さT1のサイドシール部25の身丈方向の長さSTに対する比(T1/ST)は、前後識別のしやすさ並びにつかみやすさの観点から、0.15以上が好ましく、0.20以上がより好ましく、0.25以上が更に好ましく、そして、0.50以下が好ましく、0.40以下がより好ましく、0.30以下が更に好ましい。
加えて、折り重ね部36の身丈方向の長さ(T6)の折り返し部35Aの身丈方向の長さ(T1)に対する比(T6/T1)は、指をかける際の引っ掛かりやすさの観点から、0.05以上がより好ましく、0.1以上が更に好ましく、そして、1.0以下が好ましく、0.9以下がより好ましく、0.8以下が更に好ましい。
本実施形態において、折り重ね部36は、図2に示した形態に限らず、例えば次のような形態であってもよい。
すなわち、図4に示すように、折り重ね部36は、折り返し部35Aの肌面側に折り返されていてもよい。だだし、図2に示したように、折り重ね部36は、外装体11と折り返し部35Aとの間に折り返されて挟持されている形態が好ましい。これにより、折り重ね部36のひらひらした部分(身丈方向における端部)が直接肌に触れないため、その部分によってくすぐられる感触がなくなり、着用感が向上する。
また、図5に示すように、折り重ね部36は、背側部23の折り返し部35Bに配されていてもよい。この場合、背側部23は、外装体11と折り返し部35Bとの積層上部232、外装体11と折り重ね部36を含む折り返し部35Bとの積層厚み部233、折り返し部35Bの無い外装本体部235を有する。段差37は、積層厚み部233と外装本体部235との間の外装体11の肌面側に設けられている。これにより、着用者が立位状態で後ろ向きの場合やうつ伏せに近い状態である場合に、背側部23から先に引き上げて、これに連動して腹側部21を引き上げることができる。この形態において、背側部23の折り返し部35Bの長さが腹側部21の折り返し部35Aの長さよりも短いことが好ましい。
ただし、通常の着用手順を考えると、図2に示したように、折り重ね部36は、腹側部21の折り返し部35Aに配されていることが好ましい。
更に、図6に示すように、折り重ね部36は、腹側部21の折り返し部35A、背側部23の折り返し部35Bの両方に配されていてもよい。すなわち、腹側部21は、図2に示すような、積層上部212、積層厚み部213及び外装本体部215を有し、背側部23は、図5に示すような、積層上部232、積層厚み部233及び外装本体部235を有する。この場合、前述のように腹側部21と背側部23とで折り返し部35の長さが異なっていることにより、パンツ型おむつ10の前後の識別性が備わる。
本実施形態において、折り返し部35の折り返し方向は、図2に示した肌面側に限定されず、図7(A)に示すように、非肌面側であってもよい。この場合、前述の通り、外装体11の内装シート31を延出させて、その延出した部分が折り返し部35A、35Bを構成することが好ましい。すなわち、腹側部21の内装シート31が延出した部分が非肌面側(外側)に折り返されて外装体11に接合された折り返し部35Aをなす。同様に、背側部23の内装シート31が延出した部分が非肌面側(外側)に折り返されて外装体11に接合された折り返し部35Bをなす。
この構成においては、パンツ型おむつ10の外側から、介護者等が折り返し部35を掴みやすくなるため、パンツ型おむつ10をより引き上げやすくなり、着用時の操作容易性がより高まる。
この構成における折り重ね部36は、前述の、折り返し部35を肌面側に折り返した場合と同様の種々形態で形成されることが好ましい。例えば、図7(B)に示すように、腹側部21の折り返し部35A、背側部23の折り返し部35Bの両方に折り重ね部36が形成されていてもよい。
本実施形態において、パンツ型おむつ10には、図8に示すように、折り重ね部36を含んだ折り返し部35と外装体11とが非接合にされたポケット部38が、前記サイドシール部25の近傍に配されていることが好ましい。すなわち、ポケット部38は、サイドシール部25、25で挟まれた腹側部21又は背側部23の領域の、サイドシール部25の近傍に配されることが好ましい。また、ポケット部38は、左右両側のサイドシール部25、25の両方の近傍にあることが好ましい。
ここでポケット部38が「近傍に配されている」とは、ポケット部38がサイドシール部25に隣接して配されていることと、ポケット部38がサイドシール部25と離間しているもののその離間の程度が幅方向に30mm以内である位置に配されていることとを含む意味である。
ポケット部38は、サイドシールの近傍において、折り返し部35と外装体11との間に固定材27を配さないことで形成され、下方に開口部を有する。折り重ね部36が図2に示すように外装体11と折り返し部35との間に折り返されている場合、折り重ね部36を外装体11と非接合にしてポケット部38の開口部を形成する。ポケット部38の周囲では、折り重ね部36を含む折り返し部35が外装体11と固定材27によって接合されている(図8及び図9においては、ポケット部38の位置を特定するため、ポケット部38の周囲の接合領域を縞状模様で示した。)。これにより、ポケット部38は、下方に開口部を有する袋状にされている。
ポケット部38は、サイドシール部25の近傍であって、前述のようにパンツ型おむつ10の着用時に指を掛ける場所に配される。そのため、前述したパンツ型おむつ10を引き上げる手順において、ポケット部38が指を差し込むなど引っ掛ける部位として機能する。これにより、パンツ型おむつ10を引き上げる際等の操作容易性が更に向上する。
ポケット部38は、上記の通り、折り重ね部36を含む折り返し部35にある。そのため、折り重ね部36が腹側部21にある場合(図2)は、ポケット部38は腹側部21に配される。折り重ね部36が背側部23にある場合(図5)は、ポケット部38は背側部23に配される。また、折り重ね部36が腹側部21と背側部23との両方にある場合(図6)は、ポケット部38は、腹側部21及び背側部23の両方にあってもよく(図9)、いずれか一方にあってもよい。いずれか一方にある場合、折り返し部35の長さが短い方にポケット部38があることが好ましい。
図4に示すように、折り重ね部36が折り返し部35の肌面側に折り返されている場合、折り重ね部36と折り返し部35とが接合されたまま、折り返し部35の非肌面側と外装体11との間が非接合にされて、ポケット部38が形成される。
また、図7(A)及び(B)に示すように、折り重ね部36を含む折り返し部35が、非肌面側に折り返されている場合、ポケット38は、非肌面側に配される(図示せず)。この場合、特に介護者等が、外側に折り返されている折り重ね部36を掴み、ポケット部38に指を引っ掛けてパンツ型おむつ10を着用者にはかせることができるため、着用時の操作容易性がより高くなる。
ポケット部38は、図8に示すように、サイドシール部25からポケット部38までの腰回り方向の距離(離間距離)Da、腹側部21の上端淵211(又は背側部の上端淵231)からポケット部38までの身丈方向の距離(離間距離)Db、ポケット部38の身丈方向の深さHp、ポケット部38の腰周り方向の幅Wpについて次のようにすることが好ましい。
まず、パンツ型おむつ10の胴回り方向の長さの中央線Lcを引き、1つのポケット部38を含んだ、サイドシール部25から中央線Lcまでの胴回り方向の長さSWを設定する。この長さSWは、サイドシール部25を除く腹側部21(又は背側部23)の腰回り方向の長さの半分の長さを意味する。
この胴回り方向の長さSWに対する腰回り方向の離間距離Daの比(Da/SW)は、おむつ引き上げ時のサイドシール部25内側端縁の強度の確保並びに指を掛ける際の引っ掛かりやすさを確保する観点から、パンツ型おむつ10の伸長時において、0.02以上が好ましく、0.04以上がより好ましく、0.05以上が更に好ましく、そして、0.3以下が好ましく、0.28以下がより好ましく、0.26以下が更に好ましい。
身丈方向の離間距離Dbの、サイドシール部25の身丈方向の長さSTに対する比(Db/ST)は、おむつ引き上げ時のウエスト端縁の強度の確保並びに指の入れやすさを確保する観点から、0.005以上が好ましく、0.01以上がより好ましく、0.02以上がさらに好ましく、そして、0.15以下が好ましく、0.10以下がより好ましく、0.05以下が更に好ましい。
また、腰回り方向の離間距離Da及び身丈方向の離間距離Dbは、成人用のパンツ型おむつ10用として、次の範囲にあることが好ましい。
すなわち、腰回り方向の離間距離Daは、0mm以上であり、折り重ね部36を含む折り返し部35Aの接合強度を確保する観点から、5mm以上が好ましい。また、腰回り方向の離間距離Daは、サイドシール部25との連携性を高める観点から、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましい。
身丈方向の離間距離Dbは、0mm以上であり、おむつ引き上げ時のウエスト端縁の強度の確保並びに指の入れやすさを確保する観点から、1mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましく、そして、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、10mm以下が更に好ましい。
ポケット部38の身丈方向の深さHpの折り返し部35Aの身丈方向の長さT1に対する比(Hp/T1)は、指を差し入れる十分な深さを確保する観点から、0.5以上が好ましく、0.65以上がより好ましく、0.75以上が更に好ましく、そして、0.9以下が好ましく、0.85以下がより好ましく、0.8以下が更に好ましい。
ポケット部38の腰周り方向の幅Wpの前記胴回り方向の長さSWに対する比(Wp/SW)は、指を差し入れる十分な幅を確保する観点から、パンツ型おむつ10の伸長時において、0.05以上が好ましく、0.08以上がより好ましく、0.1以上が更に好ましく、そして、0.3以下が好ましく、0.28以下がより好ましく、0.26以下が更に好ましい。
また、ポケット部38の身丈方向の深さHp及びポケット部38の腰周り方向の幅Wpは、成人用のパンツ型おむつ10用として、次の範囲にあることが好ましい。
すなわち、ポケット部38の身丈方向の深さHpは、指を差し入れる十分な深さを確保する観点から、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましく、15mm以上が更に好ましく、そして、70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましく、50mm以下が更に好ましい。
ポケット部38の腰周り方向の幅Wpは、指を差し入れる十分な幅を確保する観点から、10mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましく、20mm以上が更に好ましく、そして、50mm以下が好ましく、40mm以下がより好ましく、30mm以下が更に好ましい。
本実施形態において、折り返し部35、折り重ね部36は、前述した種々の形態(例えば図2~図7に示した形態)を適宜組み合わせたものとすることができる。更に、適宜組み合わせた形態において、前述のポケット部38(例えば図8及び9に示した形態)を適宜組み込んだものとすることができる。
パンツ型おむつ10を構成する各部材は、この種の物品に用いられる種々の素材を用いて形成することができる。
例えば、外装体11を構成する内装シート31および外装シート33の素材としては、それぞれ、例えばエアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等の各種製法による不織布、織布、編布、樹脂フィルム等が挙げられ、これらを積層一体化させてなるシート材等も用いることができる。
また、特に内装シート31は、通気性、風合いを良好にする観点から、不織布を用いることが好ましく、また、排泄物の漏れ防止の観点から、撥水性の不織布を用いることが好ましい。
弾性体39の材料としては、おむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる通常の弾性材料を用いることができ、例えば素材としては、スチレン-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、またはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
次に、吸収性本体について説明する。吸収性本体は、一例として、表面シートと、裏面シートと、その間に介在される液保持性を有する吸収性コアを備えていることが好ましい。この吸収性コアは、被覆シートにより被覆されることが好ましい。さらに、肌当接面側には内側立体ギャザーをなす一対のサイドシートが配されることが好ましく、非肌当接面側には順に上記裏面シートと股下シートとが配されることが好ましい。
この吸収性本体は通常この種のおむつに用いられる材料を用いることができ、特に限定されるものではない。
表面シートは、親水性不織布で形成されることが好ましい。親水性不織布としては、エアースルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、立体賦形不織布と呼ばれている不織布で、その繊維がポリプロピレンの単繊維や、ポリプロピレンとポリエチレンの複合繊維、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンの複合繊維等で親水化処理が施された繊維が好ましく使用できる。また、表面シートとして、樹脂フィルムを開孔したシートも用いることができる。
裏面シートは、防水性があり透湿性を有していれば特に限定されない。例えば疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラーまたは相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、該フィルムを一軸または二軸延伸して得られる多孔性フィルムが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。該ポリオレフィンとしては、高~低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられ、これらを単独でまたは混合して用いることができる。股下シート47は布状の外観を与えるために、各種不織布を用いることができる。
吸収性コアには、例えば、繊維集合体またはこれと吸収性ポリマーとを併用させたもの等を用いることができる。繊維集合体を構成する繊維としては、パルプ繊維等の親水性天然繊維や、合成繊維(好ましくは親水化処理を施したもの)等を用いることができる。坪量は特に限定されないが、50g/m以上700g/m以下が好ましい。また被覆シートには、親水性のティッシュペーパー等の薄手の紙(薄葉紙)、コットンやレーヨンなどの親水性繊維からなる不織布、合成樹脂の繊維に親水化処理を施してなる不織布(スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)、スパンボンド-メルトブローン-メルトブローン-スパンボンド(SMMS)、スパンボンド-スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SSMS)等の複合不織布)等を用いることができる。
サイドシートには、撥水性不織布を用いることが好ましく、具体的には、スパンボンド不織布、スパンボンド-メルトブローン(SM)不織布、SMS不織布等が用いられる。
本発明のパンツ型着用物品は、上述のようなパンツ型おむつ10の実施形態に限定されるものでなく、パンツ型の構造を有する種々のものを含む概念である。このパンツ型着用物品は、乳幼児用のものであっても、成人用のものであってもよい。例えば、おむつ以外の形態として、生理用ショーツ、ショーツ型ナプキン、使い捨てショーツ等であってもよい。また、上述のパンツ型おむつ10のように吸収性本体を備えたものに限らず、吸収性本体がないおむつカバーや下着等であってもよい。
10 パンツ型着用物品(パンツ型おむつ)
11 外装体
12 ウエスト開口部
13 レッグ開口部
21 腹側部
211 腹側部の上端縁
212 腹側部の積層上部
213 腹側部の積層厚み部
215 腹側部の外装本体部
23 背側部
231 背側部の上端縁
232 背側部の積層上部
235 背側部の外装本体部
25 サイドシール部
251 サイドシール部の上端縁
252 サイドシール積層上部
253 サイドシール積層厚み部
254 サイドシール積層下部
255 サイドシール本体部
256 サイドシール部の下端縁
27 固定材
31 内装シート
33 外装シート
35 折り返し部
35A 腹側部の折り返し部
35B 背側部の折り返し部
36 折り重ね部
37 段差
38 ポケット部
39 弾性体

Claims (4)

  1. 着用者の腹側に配される腹側部と、股間部に配される股下部と、背側に配される背側部とを有し、前記腹側部の側縁部と前記背側部の側縁部とが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が配されたパンツ型着用物品であって、
    前記腹側部及び前記背側部にはそれぞれの外表本体部を構成する外装体が配されており、
    前記外装体を構成するシートの、前記ウエスト開口部に沿う前記腹側部及び前記背側部の上端縁を越えて延出した部分が、肌面側又は非肌面側に折り返されて前記外装体に接合された折り返し部をなしており、
    前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方に配された前記折り返し部は、前記パンツ型着用物品の身丈方向の端部が更に折り返されている折り重ね部を含み、前記腹側部と前記背側部とで前記折り返し部の長さが異なっており、
    前記折り返し部及び前記折り重ね部それぞれの、前記パンツ型着用物品の腰回り方向の端部が前記サイドシール部に含まれて接合されている、パンツ型着用物品。
  2. 前記折り重ね部は、前記外装体と前記折り返し部との間に折り返されて挟持されている、請求項1に記載のパンツ型着用物品。
  3. 前記折り重ね部は、前記腹側部の前記折り返し部に配されている、請求項1又は2記載のパンツ型着用物品。
  4. 前記折り重ね部を含んだ前記折り返し部と前記外装体とが非接合にされたポケット部が、前記サイドシール部の近傍に配されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のパンツ型着用物品。

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