JP2022123875A - 酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化チオ尿素から還元活性種である亜ジチオン酸を速やかに生成することができ、水中の溶存酸素による還元種の失活を限りなく抑制して酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元速度を十分に発揮できる酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物及びそれを用いた酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法の提供。【解決手段】成分(A)~(C)を含有し、pHが7~11の範囲内である還元剤組成物であって、成分(B)及び(C)を含有する水溶液に成分(A)を溶解したときの酸化還元電位が、成分(A)を溶解開始後20分以内に-600mV以下となり、かつ酸化還元電位の変化率が60分以内に0mV/分以上の値となる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物、並びに当該還元剤組成物を酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させる酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法。(A)還元剤(B)水溶性金属キレート剤(C)アミン化合物【選択図】なし

Description

本発明は、酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物、並びにこれを用いた酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法に関する。
酸化鉄は、水と接触する機械、設備等に対して、種々の環境下で発生し、機械や設備の性能を低下させる。例えば、水道用配管、発電所用ボイラー配管、住環境設備等において、酸化鉄の付着に起因して、性能の低下や、衛生上又は外観上の不都合が生じている。また、原子力発電所の廃炉においては、放射性物質の除染作業が必要とされており、放射性物質は母材に付着している酸化鉄被膜中に練り込まれるように存在していることから、酸化鉄被膜を効率よく溶解することが望まれている。
そこで、様々な酸化鉄除去技術が提案されている。例えば、特許文献1には、二酸化チオ尿素、特定のアルカリ金属塩無水物及び重炭酸アルカリ金属塩を含有する還元剤組成物が開示されている。特許文献2には、塩基性化合物、水溶性の金属キレート剤及び二酸化チオ尿素からなる除錆用組成物が記載されている。
特開昭57-128767号公報 国際公開第2002/088427号パンフレット
しかし、特許文献2に記載の除錆用組成物では、塩基性化合物として専ら苛性アルカリを用いている。また、二酸化チオ尿素とアルカリ剤を水溶液中で混合することにより酸化鉄の還元種である亜ジチオン酸が生成することにより還元反応が起こる。しかし、特許文献1で使用される重炭酸アルカリ金属塩、特許文献2で使用される苛性アルカリのいずれも亜ジチオン酸の生成速度が遅いため、還元種が水中の溶存酸素で失活する速度と競合してしまい、酸化鉄の溶解時間と溶解量が十分でないという問題があった。
したがって本発明は、二酸化チオ尿素から還元活性種である亜ジチオン酸を速やかに生成することができ、水中の溶存酸素による還元種の失活を限りなく抑制することにより酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元速度を十分に発揮できる酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物、並びにそれを用いた酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法に関する。
本発明者は、種々のアルカリ剤を検討した結果、アルカリ剤としてアミン化合物を用いることで、二酸化チオ尿素から還元活性種である亜ジチオン酸を速やかに生成することが出来ることを見出した。これにより、水中の溶存酸素による還元種の失活を限りなく抑制され、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元速度を十分に発揮できる。その結果、酸化鉄及び/又は水酸化鉄を二酸化チオ尿素の化学量論的量近くまで還元溶解可能であることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、次の成分(A)~(C)を含有し、pHが7~11の範囲内である還元剤組成物であって、成分(B)及び(C)を含有する水溶液に成分(A)を溶解したときの酸化還元電位が、成分(A)を溶解開始後20分以内に-600mV以下となり、かつ酸化還元電位の変化率が60分以内に0mV/分以上の値となる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物を提供するものである。
(A)還元剤
(B)水溶性金属キレート剤
(C)アミン化合物
さらに本発明は、前記の還元剤組成物を酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法を提供するものである。
本発明の酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物は、二酸化チオ尿素から還元活性種である亜ジチオン酸を速やかに生成することができ、これにより水中の溶存酸素による還元種の失活を限りなく抑制して酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元速度を十分に発揮することができる。
〔成分(A):還元剤〕
成分(A)の還元剤としては、二酸化チオ尿素が好適に用いられる。本発明の還元剤組成物中における成分(A)の含有量は、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量の高さの観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、還元剤の溶解度の観点から、好ましくは7.8質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下である。
〔成分(B):水溶性金属キレート剤〕
成分(B)の水溶性金属キレート剤としては、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3-プロパンジアミン四酢酸、1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸、L-アスパラギン酸-N,N-二酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、メチルグリシン二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2'-イミノジコハク酸、L-グルタミン酸二酢酸、これらの塩等のアミノカルボン酸系化合物;ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ニトリロトリ(メチルホスホン酸)、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、これらの塩等のホスホン酸系化合物;グルコン酸、クエン酸、これらの塩等のヒドロキシカルボン酸系化合物が挙げられる。これらのなかでも、アミノカルボン酸系化合物、ホスホン酸系化合物が好ましい。
本発明の還元剤組成物中における成分(B)の含有量は、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量の高さの観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、金属キレート剤の溶解度の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
本発明の還元剤組成物中における成分(A)と成分(B)の合計含有量は、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量の高さの観点からは、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.04質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上であり、また、成分(A)及び成分(B)の溶解度の観点から、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
一方、本発明を原子力発電所の原子炉設備における放射性物質の除染作業に適用する場合には、酸化鉄及び/又は水酸化鉄は放射性物質と共に溶解されることから、作業員への被ばく量を軽減するため、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量を抑制する必要が生じる場合がある。この観点から、本発明の還元剤組成物を放射性物質の除染作業に使用する場合においては、本発明の還元剤組成物中における成分(A)と成分(B)の合計含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、被ばく量軽減のために必要以上の酸化鉄及び/又は水酸化鉄を溶解しない観点から、好ましくは0.2質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.08質量%以下である。
〔成分(C):アミン化合物〕
成分(C)のアミン化合物としては、ヒドラジン、メチルアミン、モノエタノールアミン、N,N-ジメチルアミノエタノール、N,N-ジエチルアミノエタノール、N,N-ジブチルアミノエタノール、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、N-メチルエタノールアミン、2-エチルアミノエタノール、モノ-n-ブチルエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、モノ-n-ブチルジエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、アミノエチルピペラジン、ホモピペラジン、ピペリジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、1,2-プロパンジアミン、ジメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルアミノヘキサノール、ポリエチレンイミン、ヒドラジン、4-アミノモルホリン、4-アミノピペリジン等が挙げられ、なかでも、還元活性種の生成の速さの観点から、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、ピペラジン、ホモピペラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、1,2-プロパンジアミン等の1,2-ジアミン構造を有するものが好ましい。
成分(C)として1,2-ジアミン構造を有するアミン化合物が好ましい理由は、以下のように考えることができる。二酸化チオ尿素に対し、例えば1,2-ジアミン構造を有するエチレンジアミンが付加反応することにより、アミノエチルグアニジンが生成する(反応1)。この化合物は速やかに分子内環化反応することによりアミノイミダゾリンとなる(反応2)。このアミノイミダゾリンに対して更にエチレンジアミンが付加反応することにより、アミノエチルアミノイミダゾリンを生成する(反応3)。この反応は二酸化チオ尿素とエチレンジアミンがモル比1:2で定量的に進行することが分かっており、非常に速やかに進行する。その結果、二酸化チオ尿素が分解して還元活性種である亜ジチオン酸を速やかに生成することにより、水中の溶存酸素による還元種の失活を限りなく抑制して酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元速度を十分に発揮することができる。この反応は、1,2-ジアミン構造を有するアミンに特異的な反応であると考えられる。
Figure 2022123875000001
本発明の還元剤組成物中における成分(C)の含有量は、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量の高さの観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、pHコントロールの観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
本発明の還元剤組成物中における成分(A)に対する成分(C)のモル比(C)/(A)は、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量の高さの観点から、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上、更に好ましくは2以上であり、また、pHコントロールの観点から、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である。
〔溶媒、任意成分〕
本発明の還元剤組成物は、水を溶媒とすることが好ましく、また、前記成分(A)~(C)以外に、界面活性剤、有機酸、無機酸、有機塩、無機塩、アミン化合物以外のアルカリ剤等を含有することができる。
〔pH〕
本発明の還元剤組成物のpHは、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の溶解量の高さの観点から、7以上であって、好ましくは7.5以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは8.5以上であり、また、11以下であって、好ましくは10.5以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは9.5以下である。
〔酸化還元電位〕
本発明の還元剤組成物は、以上述べた成分(A)~(C)の含有量及びpHを満たし、かつ、以下の条件を満たすことが必要である。すなわち、(B)水溶性金属キレート剤と(C)アミン化合物を含有する水溶液に、(A)還元剤を溶解したときの酸化還元電位が、成分(A)を溶解開始後20分以内に-600mV以下となり、かつ酸化還元電位の変化率が60分以内に0mV/分以上の値となることが必要である。
〔還元対象としての酸化鉄及び/又は水酸化鉄〕
本発明が還元の対象とする酸化鉄及び水酸化鉄は、一般的に赤錆として知られているものである。具体的には、酸化鉄としてはα-Feで表されるヘマタイト、γ-Feで表されるマグヘマタイトが挙げられる。水酸化鉄としては、Fe(OH)で表される水酸化鉄(III)やオキシ水酸化鉄であり、α-FeOOHで表されるゲータイト、β-FeOOHで表されるアカガネイト、γ-FeOOHで表されるレピドクロサイトが挙げられる。
〔還元方法〕
以上述べた本発明の還元剤組成物を酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させることによって、酸化鉄及び/又は水酸化鉄を還元することができる。本発明の還元剤組成物を酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させる温度は、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上であり、また、好ましくは50℃以下、より好ましくは45℃以下、更に好ましくは40℃以下である。本発明の成分(B)と成分(C)を溶解した液に酸化鉄及び/又は水酸化鉄を接触させ、その後、成分(A)を溶解させることが好ましい。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1> 次の成分(A)~(C)を含有し、pHが7~11の範囲内である還元剤組成物であって、成分(B)及び(C)を含有する水溶液に成分(A)を溶解したときの酸化還元電位が、成分(A)を溶解開始後20分以内に-600mV以下となり、かつ酸化還元電位の変化率が60分以内に0mV/分以上の値となる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物。
(A)還元剤
(B)水溶性金属キレート剤
(C)アミン化合物
<2> 成分(A)が二酸化チオ尿素である、前記<1>記載の還元剤組成物。
<3> 成分(A)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは7.8質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下である、前記<1>又は<2>記載の還元剤組成物。
<4> 成分(B)が、アミノカルボン酸系化合物、ホスホン酸系化合物及びヒドロキシカルボン酸系化合物から選ばれる1種以上である、前記<1>~<3>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<5> 成分(B)が、アミノカルボン酸系化合物及びホスホン酸系化合物から選ばれる1種以上である、前記<1>~<4>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<6> 成分(B)がアミノカルボン酸系化合物である、前記<1>~<5>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<7> アミノカルボン酸系化合物が、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、1,3-プロパンジアミン四酢酸、1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、エチレンジアミン-N,N'-ジコハク酸、L-アスパラギン酸-N,N-二酢酸、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、メチルグリシン二酢酸、3-ヒドロキシ-2,2'-イミノジコハク酸、L-グルタミン酸二酢酸、及びこれらの塩から選ばれる1種以上である、前記<6>記載の還元剤組成物。
<8> 成分(B)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である、前記<1>~<7>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<9> 成分(A)と成分(B)の合計含有量が、好ましくは0.03質量%以上、より好ましくは0.04質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である、前記<1>~<8>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<10> 成分(C)が、1,2-ジアミン構造を有する化合物である、前記<1>~<9>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<11> 1,2-ジアミン構造を有する化合物が、N-(β-アミノエチル)エタノールアミン、ピペラジン、ホモピペラジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、及び1,2-プロパンジアミンから選ばれる1以上である、前記<1>~<10>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<12> 成分(C)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である、前記<1>~<11>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<13> 成分(A)に対する成分(C)のモル比(C)/(A)が、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.8以上、更に好ましくは2以上であり、また、pHコントロールの観点から、好ましくは10以下、より好ましくは9以下、更に好ましくは8以下である、前記<1>~<12>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<14> pHが、好ましくは7.5以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは8.5以上であり、また、好ましくは10.5以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは9.5以下である前記<1>~<13>のいずれか1記載の還元剤組成物。
<15> 前記<1>~<14>の還元剤組成物を、酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法。
<16> 還元剤組成物を酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させる温度が、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは20℃以上であり、また、好ましくは50℃以下、より好ましくは45℃以下、更に好ましくは40℃以下である、前記<15>記載の還元方法。
実施例1~15、比較例1~6
表1~2に示す水溶液を調製し、以下に示すヘマタイト溶解試験及び酸化還元電位の測定を行った。
<pH測定方法>
表1~2に示す組成中、二酸化チオ尿素以外の成分をマグネットスターラーで攪拌しながら二酸化チオ尿素を添加して、二酸化チオ尿素が完全に溶解したときのpHを、ポータブル型pHメーターD-72(堀場製作所社製)及びpH電極 9615S-10D(堀場製作所社製)を用いて測定した。
<ヘマタイト溶解試験方法>
容量50mLのガラス容器に、表1~2に示す組成中、二酸化チオ尿素以外の成分を混合した組成物40gを調製し、ヘマタイトを0.4g添加してマグネティックスターラーを用いて室温にて攪拌を行った。二酸化チオ尿素を添加してから1時間攪拌した後にサンプリングして、ディスポーザブルフィルターDISMIC 25CS020AN(アズワン社製)を用いてサンプルをろ過した後、水相中の鉄イオン濃度を、ポータブル多項目水質計PF-12(MACHEREY-NAGEL社製)及び鉄測定試薬NANOCOLOR Tube Test Iron 3(MACHEREY-NAGEL社製)を用いて測定し、ヘマタイトから溶解した鉄イオン濃度を算出した。
表1及び2には、鉄イオン濃度と共に、各組成物の酸化鉄及び/又は水酸化鉄還元能力の高さを示す指標として、成分(A)及び(B)の合計含有量(質量%)に対する鉄イオン濃度(ppm)の比率を示した。
<酸化還元電位測定方法>
容量100mLのガラス容器に、表1~2に示す組成中、二酸化チオ尿素以外の成分を混合した組成物100gを調製し、マグネティックスターラーを用いて室温にて攪拌を行った。攪拌をしながら、ポータブル型pHメーターD-72(堀場製作所社製)及びORP電極 9300-10D(堀場製作所社製)を用いて、二酸化チオ尿素を添加した時点を0秒として10秒間隔で酸化還元電位の計測値を記録した。酸化還元電位が-600mV以下になるまでの時間(分)、及び酸化還元電位の変化率が0mV/min以上になるまでの時間(分)を表1及び2に示す。
Figure 2022123875000002
Figure 2022123875000003

Claims (9)

  1. 次の成分(A)~(C)を含有し、pHが7~11の範囲内である還元剤組成物であって、成分(B)及び(C)を含有する水溶液に成分(A)を溶解したときの酸化還元電位が、成分(A)を溶解開始後20分以内に-600mV以下となり、かつ酸化還元電位の変化率が60分以内に0mV/分以上の値となる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄用還元剤組成物。
    (A)還元剤
    (B)水溶性金属キレート剤
    (C)アミン化合物
  2. 成分(A)が二酸化チオ尿素である請求項1に記載の還元剤組成物。
  3. 成分(B)がアミノカルボン酸系化合物である請求項1又は2に記載の還元剤組成物。
  4. 成分(C)が1,2-ジアミン構造を有する化合物である請求項1~3のいずれか1項に記載の還元剤組成物。
  5. 成分(A)に対する成分(C)のモル比(C)/(A)が1.5以上である請求項1~4のいずれか1項に記載の還元剤組成物。
  6. 成分(A)の含有量が、0.01質量%以上7.8質量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の還元剤組成物。
  7. 成分(B)の含有量が、0.01質量%以上40質量%以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の還元剤組成物
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の還元剤組成物を酸化鉄及び/又は水酸化鉄に接触させる、酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法。
  9. 5℃以上40℃以下の温度範囲で行う請求項8に記載の酸化鉄及び/又は水酸化鉄の還元方法。
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