JP6494362B2 - 溶解除去組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、金属酸化物を含む錆及びスケールなどの溶解除去組成物に関し、詳しくは、錆及びスケールの溶解速度に優れた溶解除去組成物に関する。
従来、ホスホン酸などを主成分とする溶解除去剤を中性領域で使用して、金属表面に付着した金属酸化物を含むスケールを除去するスケールの溶解方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このスケールの溶解方法においては、洗浄液中に鉄の粉などを混入させることにより、鉄粉が溶解し、Fe2+が生成することにより、還元雰囲気が形成されるため、スケールを効率良く除去することが可能となる。
特許第3202414号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスケールの溶解除去方法では、洗浄液に分散させた鉄の粉が沈殿する場合があり、スケールの溶解速度が遅く、スケールの溶解開始時間に遅れが生じる場合がある。また、特許文献1に記載のスケールの溶解除去方法では、溶解除去剤と併用する腐食抑制剤の種類によっては、金属鉄の溶解反応が抑制されて十分なスケールの溶解速度が得られない場合がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、錆及びスケールの溶解速度に優れ、しかも、金属母材の腐食を抑制できる溶解除去組成物を提供することを目的とする。
本発明の溶解除去組成物は、(A)ホスホン酸系キレート剤を0.1質量%以上30質量%以下と、2価鉄を有する鉄酸化物及び水酸化物からなる群から選択された少なくとも1種からなる(B)溶解促進剤を0.010質量%以上と、ベタイン系界面活性剤及びβ−アルキルアミノカルボン酸のアルカリ金属塩からなる群から選択された少なくとも1種の両性界面活性剤、並びに、脂肪酸エステル類及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選択された少なくとも1種の非イオン性界面活性剤からなる群から選択された少なくとも1種の(D)腐食抑制剤と、を含むことを特徴とする。
本発明の溶解除去組成物によれば、錆及びスケール成分より酸化還元電位が低い鉄酸化物によりスケールと溶解除去組成物との界面で還元性雰囲気が形成されるので、常温及び中性領域(例えば、pH4〜8)の条件下においても、金属母材の腐食減量の増大を防ぎつつ、錆及びスケール成分の溶解反応が促進されると共に、マグネタイト及びヘマタイトなどの金属酸化物を含有するスケール成分を速やかに除去することが可能となる。したがって、スケールの溶解速度に優れ、しかも、金属母材の腐食を抑制できる溶解除去組成物を実現できる。
本発明の溶解除去組成物においては、(B)溶解促進剤が、FeO、Fe及びFe(OH)からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の溶解除去組成物においては、ホスホン酸系キレート剤が、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレンテトラミンペンタキス(メチレンホスホン酸)、及び2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸からなるホスホン酸類、並びに、これらの塩からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の溶解除去組成物においては、さらに、エルソルビン酸、没食子酸、ピロガロール、ヒドラジン、アスコルビン酸、硫黄系還元剤及びチオ尿素類からなる群から選択された少なくとも1種の(C)還元剤を含むことが好ましい。
本発明の溶解除去組成物においては、両性界面活性剤が、下記一般式(1)で表される化合物、下記一般式(2)で表される化合物及び下記一般式(3)で表される化合物からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 0006494362
(上記式(1)、上記式(2)及び上記式(3)中、R 、R 及びR は、水素原子、炭素数が1〜20の分岐があってもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素数が6〜20のアリール基、ベンジル基又は複素環基を表し、R 及びR は、炭素数が1〜3のアルキレン基を表し、R は、炭素数が1〜20の分岐があってもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素数が6〜20のアリール基、ベンジル基又は複素環基を表し、R は、水素原子、炭素数が1〜20の分岐があってもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素数が6〜20のアリール基、ベンジル基又は複素環基を表し、Mは、アルカリ金属を示す。)
本発明の溶解除去組成物においては、硫黄系還元剤が、亜硫酸類、亜硫酸水素類、ピロ亜硫酸類、チオ硫酸類、亜ジチオン酸類、チオン酸類、ポリチオン酸類、及び二酸化チオ尿素からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の溶解除去組成物においては、チオ尿素類が、アルキルチオ尿素及びグアニルチオ尿素からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の溶解除去組成物においては、両性界面活性剤が、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン及び2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインの少なくとも1種を含有することが好ましい。
本発明によれば、錆及びスケールの溶解速度に優れ、しかも、金属母材の腐食を抑制できる溶解除去組成物を実現できる。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る溶解除去組成物による作用効果の概念図である。 図1Bは、本発明の実施の形態に係る溶解除去組成物による作用効果の概念図である。 図1Cは、本発明の実施の形態に係る溶解除去組成物による作用効果の概念図である。 図2は、本発明の実施例に係る溶解除去組成物の溶解鉄濃度と時間との関係を示す図である。 図3は、本発明の実施例に係るORPと時間との関係を示す図である。 図4は、本発明の実施例に係る溶解除去組成物による溶解鉄濃度と時間との関係を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。
本発明に係る溶解除去組成物は、(A)ホスホン酸系キレート剤を含有する主剤を0.1質量%以上30質量%以下と、(B)2価鉄を有する鉄酸化物を含有する溶解促進剤を0.010質量%以上と、を含む。
本発明に係る溶解除去組成物によれば、陸用ボイラ及び各種プラントなどの熱交換器などに付着したスケールに含まれるスケール成分より酸還元電位が低い酸化物により、スケール成分と溶解除去組成物との界面で還元性雰囲気が形成されてスケール成分が還元及び溶解されるので、加熱設備を用いずに常温及び中性領域(例えば、pH4〜8)の条件下においても、スケール成分の溶解速度を向上することが可能となる。しかも、スケール成分に含まれるヘマタイトなどより酸還元電位が低い鉄酸化物を用いるので、ヘマタイトを含有するスケールと溶解除去組成物との界面で還元性雰囲気が形成されて、金属母材の腐食を抑制しつつ、ヘマタイトを含有するスケールも速やかに溶解除去することが可能となる。
図1A〜図1Cは、本発明に係る溶解除去組成物による作用効果の概念図である。一般的に、金属配管11の表面に付着するスケール12は、例えば、2価と3価の鉄酸化物であるFeを主成分とする。本発明に係る溶解除去組成物13は、スケール12に含まれるスケール成分よりも酸化還元電位が低い鉄酸化物を含有するので、溶解除去組成物13の酸化還元電位(ORP)が速やかに−0.8V以上−0.2V以下(vs.SSE)の範囲となる。これにより、溶解除去組成物13に含まれる鉄酸化物からスケール12に電子(e)が供与され、スケール12の表面12aでは3価の鉄酸化物であるFe及び3価の鉄酸化物であるFeなどが還元されると推定される。この還元によって形成された2価の鉄イオンは、相対的に主剤であるホスホン酸キレート剤に対する溶解量が大きいと推定されるので、錆及びスケール12の除去速度を向上させることが可能となる。そして、スケール12の還元によってスケール12を速やかに除去できるので、金属配管11などの金属母材に対する腐食減量も低減できるものと推定される。以下、本実施の形態に係る溶解除去組成物の各種成分について詳細に説明する。
(A)主剤
(A)主剤としては、ホスホン酸系キレート剤などのリン原子を含有するキレート剤並びにその塩を用いる。ホスホン酸系キレート剤としては、錆などの金属酸化物を含むスケールを除去できるものであれば特に制限はなく、各種ホスホン酸系キレート剤を用いることが可能である。また、(A)主剤としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの各種アルカリ金属の水酸化物やジエタノールアミンやトリエタノールアミンなどのアミン類を添加して用いてもよい。
ホスホン酸系キレート剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレンテトラミンペンタキス(メチレンホスホン酸)、及び2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸などの各種ホスホン酸類、並びに、各種ホスホン酸類の塩が挙げられる。これらのキレート剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ホスホン酸系キレート剤としては、錆及びスケールの溶解速度に優れる観点及び金属母材の腐食抑制の観点から、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)が好ましい。
なお、ホスホン酸系キレート剤としては、本発明の効果を奏する範囲でその他のキレート剤及び有機酸を添加して用いることもできる。その他のキレート剤としては、例えば、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、及びトリエチレンテトラミン六酢酸などの各種アミノカルボン酸類、並びに、各種アミノカルボン酸類の塩が挙げられる。
有機酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、デカン−1,10−ジカルボン酸などのジカルボン酸、及び、ジカルボン酸塩、ジグリコール酸、チオジグリコール酸、オキサロ酢酸、オキシジコハク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、カルボキシメチルタルトロン酸、及びこれらの塩、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、イタコン酸、メチルコハク酸、3−メチルグルタル酸、2,2−ジメチルマロン酸、マレイン酸、フマル酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、アコニット酸、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、エタンテトラカルボン酸、エテンテトラカルボン酸、n−アルケニルアコニット酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、フタル酸、トリメシン酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、テトラヒドロフラン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、テトラヒドロフラン−2,2,5,5−テトラカルボン酸、及びこれらの塩が挙げられる。これらの有機酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に係る溶解除去組成物においては、錆及びスケールを効率良く除去する観点から、(A)主剤としては、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレンテトラミンペンタキス(メチレンホスホン酸)、及び2-ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸などの各種ホスホン酸類、並びに、各種ホスホン酸類の塩からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましく、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸を含むことがより好ましい。
(B)溶解促進剤
(B)溶解促進剤としては、2価鉄(Fe)を有する鉄酸化物を用いる。2価鉄を有する鉄酸化物としては、錆及び鉄などの金属酸化物を含むスケールを除去できるものであれば特に制限はなく、各種鉄酸化物を用いることが可能である。2価鉄を有する鉄酸化物としては、例えば、FeO及びFeなどの酸化物、及びFe(OH)などの水酸化物などが挙げられる。これらの鉄酸化物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
2価鉄を有する鉄酸化物は、錆及び鉄などの金属酸化物を含むスケール成分の還元を促進して溶解性を向上させる観点から、FeO、Fe及びFe(OH)からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましく、FeOを含むことがより好ましい。また、2価鉄を有する鉄酸化物としては、溶解除去の対象となるスケール成分よりも酸化還元電位が低い鉄酸化物を用いることが好ましい。例えば、スケール成分がFeを含む場合には、2価鉄を有する鉄酸化物は、Feよりも酸化還元電位が低いFeO及びFeの少なくとも1種を含むことが好ましい。また、スケール成分がFeを含む場合には、2価鉄を有する鉄酸化物は、Feよりも酸化還元電位が低いFeOを含むことが好ましい。
(C)還元剤
本発明の溶解除去組成物においては、さらに、(C)還元剤を含むことが好ましい。溶解除去組成物が(C)還元剤を含むことにより、還元剤が有する還元性により金属配管などのスケールが付着した母材の腐食を防ぐことができる。また、溶解除去組成物が(C)還元剤を含むことにより、酸化還元電位が−0.2V以下(vs.SSE)の範囲で鉄酸化物によるスケール成分の還元が促進されてスケール成分の溶解開始時間及び溶解速度を促進する相乗効果を得ることが可能となる。
還元剤としては、本発明の効果を奏する範囲で各種化合物を用いることができる。還元剤としては、エルソルビン酸、没食子酸、アスコルビン酸、硫黄系還元剤、チオ尿素類、ピロガロール、ヒドラジン、カルボヒドラジド、Fe、Sn、Al、及びZnなどの酸化しやすい金属、Fe2+、及びSn2+などの酸化しやすい金属イオン、シュウ酸、ギ酸及び過酸化水素などが挙げられる。これらの中でも、上述した作用効果によりスケールの溶解速度が向上する観点、並びに、金属母材の腐食を抑制する観点から、エルソルビン酸、没食子酸、ピロガロール、ヒドラジン、アスコルビン酸、硫黄系還元剤及びチオ尿素類からなる群から選択された少なくとも1種が好ましく、エルソルビン酸及びアスコルビン酸がより好ましい。
硫黄系還元剤としては、本発明の効果を奏する範囲で各種含硫黄化合物を用いることができる。亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸亜鉛、亜硫酸アンモニウムなどの亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫酸水素アンモニウムなどの亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸アンモニウムなどのピロ亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウムなどのチオ硫酸塩、亜ジチオン酸及び亜ジチオン酸塩、チオン酸及びチオン酸塩、三チオン酸、四チオン酸などのポリチオン酸及びポリチオン酸塩、二酸化チオ尿素が挙げられる。これらの硫黄系還元剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄系還元剤としては、本発明の効果を奏する範囲で各種化合物を用いることができる。これらの中でも、上述した作用効果によりスケールの溶解速度が向上する観点、並びに、金属母材の腐食を抑制する観点から、亜硫酸類、亜硫酸水素類、ピロ亜硫酸類、チオ硫酸類、亜ジチオン酸類、チオン酸類、ポリチオン酸類、及び二酸化チオ尿素からなる群から選択された少なくとも1種が好ましい。
チオ尿素類としては、チオ尿素、メチルチオ尿素、エチルチオ尿素、N,N’−ジメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素、N,N’−ジ−n−プロピルチオ尿素、ジシクロヘキシルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、トリ−n−プロピルチオ尿素、トリシクロヘキシルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラ−n−プロピルチオ尿素、テトラシクロヘキシルチオ尿素などのアルキルチオ尿素及びグアニルチオ尿素などが挙げられる。これらのチオ尿素類としては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
チオ尿素類としては、金属酸化物を含むスケールの除去及び金属母材の腐食抑制の観点から、アルキルチオ尿素及びグアニルチオ尿素がより好ましい。
(D)腐食抑制剤
本発明の溶解除去組成物においては、さらに、(D)腐食抑制剤を含むことが好ましい。溶解除去組成物が(D)腐食抑制剤を含むことにより、金属配管などのスケールが付着した母材の腐食を防ぐことができる。(D)腐食抑制剤としては、例えば、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤などを用いることができる。
両性界面活性剤としては、本発明の効果を奏する範囲で各種両面活性剤を用いることができる。両性界面活性剤としては、例えば、下記式(1)で表される2−アルキル−N−カルボキシアルキル−N−ヒドロキシアルキルイミダゾリニウムベタイン、及び下記一般式(2)で表されるβ−アルキルアミノカルボン酸のアルカリ金属塩、及び下記一般式(3)で表されるアルキルジメチルベタインからなる群から選択された少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 0006494362
(上記式(1)、上記式(2)及び上記式(3)中、R、R、及びRは、水素原子又は炭素数が1〜20の分岐があってもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素数が6〜20のアリール基、ベンジル基、複素環基を表し、R及びRは、炭素数が1〜3のアルキレン基を表し、Rは、炭素数が1〜20の分岐があってもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素数が6〜20のアリール基、ベンジル基、複素環基を表し、Rは、水素原子又は炭素数が1〜20の分岐があってもよいアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、炭素数が6〜20のアリール基、ベンジル基、複素環基を表し、Mは、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属を示す。)
上記一般式(1)及び上記一般式(2)で表される両性界面活性剤としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン及び2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインが挙げられる。両性界面活性剤としては、金属母材の腐食抑制の観点から、2−ヤシアルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチル−4,5−ジヒドロイミダゾリニウムハイドロオキサイド及びβ−ヤシアルキルアミノプロピオン酸ナトリウムが好ましい。両性界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
両性界面活性剤としては、上記一般式(1)及び上記一般式(2)で表される化合物の少なくとも1種が好ましい。この構成によれば、両性界面活性剤がカルボン酸基及び窒素原子を有するので、これらの置換基により両性界面活性剤が金属母材の表面に吸着する一方、錆及びスケールの表面には、吸着しにくくなるので、錆及びスケール溶解除去性能の低下を防ぎつつ、金属母材の防食性をより一層高めることが可能になると考えられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、脂肪酸エステル類及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルが挙げられる。脂肪酸エステル類としては、例えば、下記一般式(4)で表されるポリオキシアルキレンアルコールの脂肪酸エステルが挙げられる。また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、下記一般式(5)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルが挙げられる。
Figure 0006494362
(上記式(4)及び上記式(5)中、Rは、分岐を有していてもよい炭素数が8〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、Rは、分岐を有していてもよい炭素数が8〜24のアルキル基又はアルケニル基を表す。nは、2〜3であり、mは整数である。)
上記一般式(4)で表されるポリオキシアルキレンアルコールの脂肪酸エステルとしては、例えば、ポリエチレングリコールモノオレイン酸エステル、ポリエチレングリコールモノラウリン酸エステル及びポリエチレングリコールモノステアリン酸エステルなどが挙げられる。
また、上記一般式(5)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、オレイルアルコール、ラウリルアルコール及びステアリルアルコールなどの高級アルコールにEO(エチレンオキサイド)又はPO(プロピレンオキサイド)又はEO(エチレンオキサイド)とPO(プロピレンオキサイド)両方が付加したものが挙げられる。上記一般式(5)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えば、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、及びポリオキシアルキレンステアリルエーテルなどが挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、脂肪酸エステル類が好ましい。この構成により、非イオン界面活性剤が、脂肪酸エステル構造及びアルキルエーテル構造を有するので、金属母材に安定な被膜が形成され、高い防食性が得られると考えられる。
また、非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル類、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル類、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル類からなる群から選択された少なくとも1種がより好ましい。この構成により、非イオン界面活性剤が、脂肪酸エステル構造及びアルキルエーテル構造を有するので、金属母材に安定な被膜が形成され、高い防食性が得られると考えられる。また、非イオン界面活性剤としては、金属母材の腐食抑制の観点から、ポリエチレンアルキレングリコールオレイン酸エステル及びポリオキシアルキレンオレイルエーテルが更に好ましい。
腐食抑制剤としては、市販のベタイン系界面活性剤(商品名:アデミン#2304、共栄社化学製)などを用いてもよい。
(E)その他の成分
本発明に係る溶解除去組成物は、本発明の効果を奏する範囲内で上述した化合物以外のその他の成分を含有することが可能である。その他の成分としては、例えば、(A)主剤及び(B)溶解促進剤を溶解する純水又は蒸留水などの水及び各種溶剤、溶解除去組成物の酸性度を調整する水酸化カリウムなどのpH調整剤、洗浄液中に存在する酸素を除去するための溶存酸素除去剤、ピロガロール及び亜流酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明に係る溶解除去組成物においては、(A)主剤の配合量としては、金属酸化物を含むスケールの溶解速度を向上する観点、並びに、金属母材の腐食抑制の観点から、溶解除去組成物の全質量に対して、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましく、また30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。以上を考慮すると、(A)主剤の配合量としては、溶解除去組成物の全質量に対して、0.1質量%以上30質量%以下が好ましく、0.5質量%以上20質量%以下がより好ましく、1質量%以上5質量%以下が更に好ましい。
本発明に係る溶解除去組成物においては、(B)溶解促進剤の配合量としては、金属酸化物を含むスケールの除去及び金属母材の腐食抑制の観点から、溶解除去組成物の全質量に対して、0.010質量%以上が好ましく、0.020質量%以上がより好ましく、0.030質量%以上が更に好ましく、また1質量%以下が好ましく、0.75質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が更に好ましい。以上を考慮すると、(B)溶解促進剤の配合量としては、溶解除去組成物の全質量に対して、0.010質量%以上1質量%以下が好ましく、0.020質量%以上0.75質量%以下がより好ましく、0.030質量%以上0.5質量%以下が更に好ましい。
本発明に係る溶解除去組成物においては、(B)溶解促進剤の配合量としては、金属酸化物を含むスケールの除去及び金属母材の腐食抑制の観点から、(A)主剤100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.25質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が更に好ましく、また15質量部以下が好ましく、12.5質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。以上を考慮すると、(B)溶解促進剤の配合量としては、(A)主剤100質量部に対して、0.01質量部以上15質量部以下が好ましく、0.25質量部以上12.5質量部以下がより好ましく、0.5質量部以上10質量部以下が更に好ましい。
本発明に係る溶解除去組成物においては、(C)還元剤の配合量としては、金属酸化物を含むスケールの除去及び金属母材の腐食抑制の観点から、溶解除去組成物の全質量に対して、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、また5.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。以上を考慮すると、(C)還元剤の配合量としては、溶解除去組成物の全質量に対して、0.001質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上1質量%以下が更に好ましい。
本発明に係る溶解除去組成物においては、(C)還元剤の配合量としては、金属酸化物を含むスケールの除去及び金属母材の腐食抑制の観点から、(A)主剤100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.25質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上が更に好ましく、また80質量部以下が好ましく、70質量部以下がより好ましく、60質量部以下が更に好ましい。以上を考慮すると、(C)還元剤の配合量としては、(A)主剤100質量部に対して、0.1質量部以上80質量部以下が好ましく、0.25質量部以上70質量部以下がより好ましく、0.5質量部以上60質量部以下が更に好ましい。
本発明に係る溶解除去組成物においては、(D)腐食抑制剤の配合量としては、金属母材の腐食抑制の観点から、溶解除去組成物の全質量に対して、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、また5.0質量%以下が好ましく、2.5質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。以上を考慮すると、(D)腐食抑制剤の配合量としては、溶解除去組成物の全質量に対して、0.001質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上1質量%以下が更に好ましい。
(溶解除去組成物の製造方法)
次に、本発明に係る溶解除去組成物の製造方法について説明する。本発明に係る溶解除去組成物の製造方法に特に制限はない。上記溶解除去組成物の製造方法としては、例えば、純水又は蒸留水などの水に(A)主剤及び(B)溶解促進剤、必要に応じて(C)還元剤、(D)腐食抑制剤及び(E)その他の成分などの各成分を室温にて順次添加して混合し、水酸化カリウムなどの塩基を添加してpHを所定範囲(例えば、4〜8)に調整することにより製造することができる。ここでは、硫黄系還元剤を用いる場合には、主剤と硫黄系還元剤とを使用直前に混合すること及び硫黄系還元剤を不活性ガスで脱気することにより硫黄系還元剤の劣化を防ぐことが可能となる。また、硫黄系還元剤の劣化を防ぐ観点から、洗浄液中の酸素濃度に対する還元剤などを用いてもよい。また、本発明に係る溶解除去組成物は、ボイラーの冷却水などを通水する配管に各成分を順次添加して混合することにより、製造することもできる。なお、本発明に係る溶解除去組成物は、窒素雰囲気下で用いることができ、大気雰囲気下で製造することもできる。
以上説明したように、本発明に係る溶解除去組成物によれば、スケール成分より酸還元電位が低い鉄酸化物によりスケールと溶解除去組成物との界面で還元性雰囲気が形成されるので、常温及び中性領域(例えば、pH4〜8)の条件下においても、スケール成分の溶解開始及び溶解速度が促進されると共に、金属母材の腐食を抑制しつつ、マグネタイト及びヘマタイトを含有するスケール成分を速やかに溶解除去することが可能となる。これにより、常温での洗浄が可能となり、熱交換器などに付着したスケール成分の洗浄工程の短縮、スケール洗浄用仮設設備及びスケール成分の溶解に用いる仮配管の接続工事の削減が可能となり、スケール成分の洗浄コストの削減が可能となる。また、金属鉄を用いずにスケール成分を溶解除去できるので、還元剤の種類によらずに安定したスケール溶解速度を得ることが可能となる。さらに、溶解除去組成物の調製後の保管時の不活性処理が不要となると共に、硫黄成分に基づく臭気及び熱交換器の母材の腐食及び母材への析出物の発生を防ぐことが可能となる。
また、本発明に係る溶解除去組成物によれば、(A)主剤と(B)溶解促進剤を混合するだけでスケールなどの溶解除去性能に優れた溶解除去組成物を調整できるので、溶解除去組成物のハンドリングが容易になる。さらに、従来のスケール溶解組成物では、腐食量が大きい両性金属を金属母材とする配管などに用いる場合であっても、金属母材の腐食量を著しく低減できる。さらに、本発明に係る溶解除去組成物によれば、金属母材の腐食を低減できるので、水素ガスなどの発生を防ぐこともできる。また、本発明に係る溶解除去組成物によれば、金属鉄などの粉末などを共存させずにスケールを除去することが可能となる。これらにより、本発明に係る溶解除去組成物は、陸用ボイラー、各種プラント、船舶、発電設備、エンジン、交通設備、熱交換器、鉄製部品、酸化スケール、錆などが付着している各種製品及び各種部品の洗浄に好適に用いることが可能となる。
以下、本発明の効果を明確にするために行った実施例に基づいて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例及び比較例によって何ら制限されるものではない。
(実施例1)
セパラブルフラスコに撹拌子を入れた後、(A)主剤(1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、和光純薬工業社製)の濃度が3質量%となるように主剤及び蒸留水を添加した後、セパラブルフラスコ内を窒素雰囲気とした。次に、セパラブルフラスコを25℃に保持して撹拌しながら(B)溶解促進剤A(FeO、キシダ化学社製)の濃度が0.1質量%となり、(D)腐食抑制剤(ベタイン系界面活性剤、商品名:アデミン#2304、共栄社化学製)の濃度が0.1質量%となるように、各種薬剤を順次添加して混合した。その後、セパラブルフラスコを恒温水槽で25℃に保持した状態で、水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを6.5に調整して溶解除去組成物を調製した。各成分の配合量を下記表1に示す。
<溶解性試験>
調製した溶解除去組成物200mlに、評価用スケールとしてマグネタイト粉末1.5gを添加して所定時間経過毎にスルホサリチル酸法により溶解鉄濃度を50時間分析した。その後、残渣物をグラスフィルターで吸引濾過してデシケータ内で乾燥した後、残渣物の重量を測定して溶解鉄濃度を求めた。溶解開始時間は、溶解鉄濃度が検出下限を超えた時間とし、溶解完了時間は、溶解鉄濃度が3000mg/Lを超えた時間とした。また、3000mg(溶解完了時間―溶解開始時間)を溶解速度(mg as Fe/L/H)とした。また、溶解性試験時のORPの変化を測定した。また、調製した溶解除去組成物中にテストピース(SS−400、表面積30cm2)を投入して腐食減量(mdd:mg/dm/day)を測定した。
(実施例2)
還元剤A(アスコルビン酸、キシダ化学社製)を濃度が0.2質量%となるように添加したこと以外は実施例1と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例3)
還元剤B(エルソルビン酸、和光純薬工業社製)を濃度が0.2質量%となるように添加したこと以外は、実施例1と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例4)
溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤B(Fe(OH)、Chemos GmbH社製)を濃度が0.1質量%となるように添加したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例5)
主剤Aに代えて主剤B(アミノトリス(メチレンホスホン酸)、東京化成工業社製)を濃度が5.0質量%となるように添加したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例6)
溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤B(Fe(OH)、Chemos GmbH社製)を濃度が0.1質量%となるように添加したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例7)
主剤Bに代えて主剤C(エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、和光純薬工業社製)を濃度が5.0質量%となるように添加したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例8)
溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤B(Fe(OH)、Chemos GmbH社製)を濃度が0.1質量%となるように添加したこと以外は、実施例7と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例9)
溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤C(Fe、和光純薬工業社製)を濃度が0.1質量%となるように添加したこと及び評価用スケールをマグネタイトに代えてヘマタイトを用いたこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例10)
主剤Aを濃度が0.8質量%となるように添加したこと以外は実施例1と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例11)
主剤Aを濃度が25質量%となるように添加したこと以外は実施例1と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(実施例12)
溶解促進剤Aを濃度が0.02質量%となるように添加したこと以外は、実施例1と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例1)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤D(カチオン性アミン誘導体及び界面活性剤、商品名:アサヒACI−602、朝日化学工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例2)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤E(カチオン性アミン誘導体及び界面活性剤、商品名:アサヒACI−10B、朝日化学工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例3)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤F(シュウ酸、和光純薬工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例4)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤G(ギ酸、和光純薬工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例5)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤H(マロン酸、和光純薬工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例6)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤I(グリオキサール酸、和光純薬工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例7)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤J(グリオキシル酸、和光純薬工業社製)の濃度が0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例8)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤K(グリコール酸、和光純薬工業社製)の濃度が0.5質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例9)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤L(エチレングリコール、和光純薬工業社製)の濃度が0.1質量%となるように添加して溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例10)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤M(鉄粉、和光純薬工業社製)を溶解除去組成物の全質量中に対して0.1質量%となるように溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例11)
(B)溶解促進剤Aに代えて溶解促進剤M(鉄粉、和光純薬工業社製)を溶解除去組成物の全質量中に対して0.1質量%となるように添加して溶解除去組成物を調製したこと、及び溶解抑制剤を添加しなかったこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例12)
(B)主剤Aの濃度が0.05質量%となるように添加して溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例13)
(B)溶解促進剤Aの濃度が0.001質量%となるように添加して溶解除去組成物を調製したこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例14)
(B)溶解促進剤Aを添加しなかったこと以外は、実施例2と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表2に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
(比較例15)
溶解促進剤Bを濃度が35質量%となるように添加したこと以外は、実施例5と同様にして溶解除去組成物を調製して溶解性試験を実施した。各成分の配合量を下記表1に併記する。また溶解性試験の結果を図2から図4に示す。
Figure 0006494362
Figure 0006494362
なお、表1に記載の各成分について以下に示す。
主剤A:1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸
主剤B:アミノトリス(メチレンホスホン酸)
主剤C:エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)
溶解促進剤A:FeO
溶解促進剤B:Fe(OH)
溶解促進剤C:Fe
溶解促進剤D:カチオン性アミン誘導体及び界面活性剤(商品名:アサヒACI−602、朝日化学工業社製)
溶解促進剤E:カチオン性アミン誘導体及び界面活性剤(商品名:アサヒACI−10B、朝日化学工業社製)
溶解促進剤F:シュウ酸、和光純薬工業社製)
溶解促進剤G:ギ酸、和光純薬工業社製)
溶解促進剤H:マロン酸、和光純薬工業社製)
溶解促進剤I:グリオキサール酸、和光純薬工業社製)
溶解促進剤J:グリオキシル酸、和光純薬工業社製)
溶解促進剤K:グリコール酸、和光純薬工業社製)
溶解促進剤L:エチレングリコール、和光純薬工業社製)
溶解促進剤M:鉄粉
還元剤A:アスコルビン酸、キシダ化学社製)
還元剤B:エルソルビン酸
腐食抑制剤:ベタイン系界面活性剤(商品名:アデミン#2304、共栄社化学製)
表1及び図2から分かるように、本発明に係る溶解除去組成物によれば、(A)主剤、及び(B)溶解促進剤を含むので、溶解性試験の開始直後から速やかに溶解鉄濃度が増大してスケールが速やかに溶解していることが分かる(実施例1−実施例12:図2の実線L1−L12参照)。この結果は、(B)溶解促進剤の還元力によりマグネタイト粉末のFeが還元溶解したために、マグネタイト粉末を溶解除去組成物に浸漬した直後から速やかに溶解して溶解鉄濃度が上昇したためと考えられる。これに対して、2価の鉄を含む鉄酸化物を含有する(B)溶解促進剤を含まない場合には、いずれも溶解性試験開始後の溶解鉄濃度の増加が遅く、スケールの溶解開始速度及び溶解速度が遅いことが分かる(比較例1−9、11−14:図2の点線L21−29、31−35参照)。この結果は、2価の鉄を含む鉄酸化物を含有する溶解促進剤を含まないために、マグネタイト粉末のFeの溶解性が十分に得られなかったためと考えられる。
また、図3に示すように、本発明に係る溶解除去組成物においては、溶解性試験の開始直後から速やかに酸化還元電位が低下して−0.2V以下(vs.SSE)となることが分かる。この結果は、(実施例1−実施例12:図3の実線L1−L12参照)。この結果は、鉄酸化物を含有する(B)溶解促進剤の還元力により酸化還元電位が速やかに低下したためと考えられる。これに対して、鉄酸化物を含有する(B)溶解促進剤を含まない場合には、いずれも酸化還元電位の低下が遅く、スケールの溶解開始速度及び溶解速度が遅いことが分かる(比較例1−比較例14:図3の点線L21−29、31−34参照)。この結果は、鉄酸化物を含有する溶解促進剤を含まないために、マグネタイト粉末のFeの溶解性が十分に得られなかったためと考えられる。
さらに、表1及び図4に示すように、本発明に係る溶解除去組成物においては、腐食減量が小さいことが分かる。この結果は、(B)溶解促進剤によるスケールの還元によってスケールを速やかに除去できたために、腐食減量も低減できたものと考えられる。これに対して、鉄酸化物を含有する(B)溶解促進剤を含まない場合には、腐食減量が大きいことが分かる(比較例1−比較例15)。この結果は、(B)溶解促進剤によるスケールの還元作用が得られなかったために、腐食減量が増大したものと考えられる。このように、本発明によれば、スケールの溶解開始速度及び溶解速度に優れ、しかも金属母材の腐食減量を低減できる溶解除去組成物を実現できることが分かる。
11 金属配管
12 スケール
12a 表面
13 溶解除去組成物

Claims (6)

  1. (A)ホスホン酸系キレート剤を0.1質量%以上30質量%以下と、
    2価鉄を有する鉄酸化物及び水酸化物からなる群から選択された少なくとも1種からなる(B)溶解促進剤を0.010質量%以上と、
    肪酸エステル類及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群から選択された少なくとも1種の非イオン性界面活性剤の(D)腐食抑制剤と、
    を含むことを特徴とする、溶解除去組成物。
  2. (B)溶解促進剤が、FeO、Fe及びFe(OH)からなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項1に記載の溶解除去組成物。
  3. ホスホン酸系キレート剤が、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレンテトラミンペンタキス(メチレンホスホン酸)、及び2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸からなるホスホン酸類、並びに、これらの塩からなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載の溶解除去組成物。
  4. さらに、エルソルビン酸、没食子酸、ピロガロール、ヒドラジン、アスコルビン酸、硫黄系還元剤及びチオ尿素類からなる群から選択された少なくとも1種の(C)還元剤を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の溶解除去組成物。
  5. 硫黄系還元剤が、亜硫酸類、亜硫酸水素類、ピロ亜硫酸類、チオ硫酸類、亜ジチオン酸類、チオン酸類、ポリチオン酸類、及び二酸化チオ尿素からなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項4に記載の溶解除去組成物。
  6. チオ尿素類が、アルキルチオ尿素及びグアニルチオ尿素からなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項4に記載の溶解除去組成物。
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