JP2022123871A - シートパッド - Google Patents

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JP2022123871A JP2022019465A JP2022019465A JP2022123871A JP 2022123871 A JP2022123871 A JP 2022123871A JP 2022019465 A JP2022019465 A JP 2022019465A JP 2022019465 A JP2022019465 A JP 2022019465A JP 2022123871 A JP2022123871 A JP 2022123871A
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孝彦 天野
Takahiko Amano
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Inoue MTP KK
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Abstract

【課題】尻下等の身体への違和感が低減され、座り心地の良いシートパッドを提供する。【解決手段】シートパッド1は、第1樹脂フォーム層3と、第1樹脂フォーム層3の受圧面3A側に積層された第2樹脂フォーム層5と、を備える。第2樹脂フォーム層5は、第1樹脂フォーム層3よりも見掛け密度が大きい、及び/又は、第2樹脂フォーム層5は、第1樹脂フォーム層3よりもJIS K6400-2(2012年版)に規定されるD法に準拠して測定される25%圧縮硬さが大きい。【選択図】図1

Description

本開示は、シートパッドに関する。
特許文献1には、クッション材が開示されている。この文献に開示されたクッション材は、樹脂フォームの小パッドと、小パッドを覆うように小パッドの上面側に積層された樹脂フォームのパッド本体を備えている。
特開2020-79089号公報
この文献のクッション材では、小パッドが、パッド本体よりも高い密度とされている。そのため、着座して高荷重が掛かった際に、小パッドの凹凸等のプロファイル形状が臀部に当たり、尻下に違和感を覚える場合があった。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、尻下等の身体への違和感が低減され、座り心地の良いシートパッドを提供することを目的とする。
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
第1樹脂フォーム層と、
前記第1樹脂フォーム層の受圧面側に積層された第2樹脂フォーム層と、を備え、
前記第2樹脂フォーム層は、前記第1樹脂フォーム層よりも見掛け密度が大きい、
及び/又は、
前記第2樹脂フォーム層は、前記第1樹脂フォーム層よりもJIS K6400-2(2012年版)に規定されるD法に準拠して測定される25%圧縮硬さが大きい、シートパッド。
本開示のシートパッドは、尻下等の身体への違和感が低減され、座り心地が良い。
シートパッドの一例の断面を模式的に示す説明図である。 シートパッドの成形方法を模式的に示す説明図である。 着座した際のシートパッドの一例の断面を模式的に示す説明図である。
ここで、本開示の望ましい例を示す。
・前記第1樹脂フォーム層の側縁部と、前記第2樹脂フォーム層との間には、隙間が存在する、シートパッド。
・前記第1樹脂フォーム層の前記受圧面側には、複数の凹部と、複数の凸部とを含む凹凸構造が形成されている、シートパッド。
・前記第1樹脂フォーム層の最大厚みは、前記第1樹脂フォーム層と前記第2樹脂フォーム層とが積層構造である部位における前記第2樹脂フォーム層の最大厚みよりも小さい、シートパッド。
以下、本開示を詳しく説明する。尚、数値範囲について「-」を用いた記載では、特に断りがない限り、下限値及び上限値を含むものとする。例えば、「10-20」という記載では、下限値である「10」、上限値である「20」のいずれも含むものとする。すなわち、「10-20」は、「10以上20以下」と同じ意味である。
1.シートパッド1の構成
シートパッド1は、第1樹脂フォーム層3と、第1樹脂フォーム層3の受圧面3A側に積層された第2樹脂フォーム層5と、を備える。第1樹脂フォーム層3と、第2樹脂フォーム層5は、次の(a)及び/又は(b)を満たす。
(a)第2樹脂フォーム層5は、第1樹脂フォーム層3よりも見掛け密度が大きい。
(b)第2樹脂フォーム層5は、第1樹脂フォーム層3よりもJIS K6400-2(2012年版)に規定されるD法に準拠して測定される25%圧縮硬さが大きい。
(a)及び/又は(b)の関係を満たすことで、次の作用効果を奏する。すなわち、高荷重が掛かった際には、第2樹脂フォーム層5がしっかりと撓む。しかも第1樹脂フォーム層3は低密度及び/又は柔らかいので、第1樹脂フォーム層3の凹凸等のプロファイル形状は、高密度及び/又は硬い第2樹脂フォーム層5を介しては身体に感じにくくなる。言い換えれば、尻下等の身体への違和感が低減されやすくなる。よって、例えば、シートパッド1をシートクッションに用いた場合には、臀部に与える違和感が少なくなり、座り心地が良くなる。
また、本開示のシートパッド1は、低密度及び/又は柔らかい第1樹脂フォーム層3が撓みきっても、高密度及び/又は硬い第2樹脂フォーム層5に撓み代があるので、底付き感が低減する。
第1樹脂フォーム層3は、樹脂フォームであれば特に限定されない。樹脂フォームとして、例えばウレタンフォーム、ポリオレフィンフォーム等が挙げられる。ポリオレフィンフォームとしては、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等が例示される。ウレタンフォームとしては、軟質ポリウレタンフォームが例示される。第1樹脂フォーム層3の材質としては、クッション性が良好であり、快適な座り心地を付与する観点から軟質ポリウレタンフォームが好ましい。ウレタンフォームは、スラブウレタン(スラブポリウレタンフォーム)、モールドウレタン(モールドポリウレタンフォーム)のいずれであってもよい。
第2樹脂フォーム層5は、樹脂フォームであれば特に限定されない。樹脂フォームとして、例えばウレタンフォーム、ポリオレフィンフォーム等が挙げられる。ポリオレフィンフォームとしては、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等が例示される。ウレタンフォームとしては、軟質ポリウレタンフォームが例示される。第2樹脂フォーム層5の材質としては、クッション性が良好であり、快適な座り心地を付与する観点から軟質ポリウレタンフォームが好ましい。ウレタンフォームは、スラブウレタン(スラブポリウレタンフォーム)、モールドウレタン(モールドポリウレタンフォーム)のいずれであってもよい。
第1樹脂フォーム層3の見掛け密度(JIS K 7222(2005年版)準拠)は、尻下等の身体への違和感を効果的に低減する観点から、50kg/m以下が好ましく、43kg/m以下がより好ましく、42kg/m以下が更に好ましい。他方、第1樹脂フォーム層3の諸物性を保持する観点から、30kg/m以上が好ましく、38kg/m以上がより好ましく、40kg/m以上が更に好ましい。これらの観点から、第1樹脂フォーム層3の見掛け密度は、30kg/m以上50kg/m以下が好ましく、38kg/m以上43kg/m以下がより好ましく、40kg/m以上42kg/m以下が更に好ましい。
第2樹脂フォーム層5の見掛け密度(JIS K 7222(2005年版)準拠)は、尻下等の身体への違和感を効果的に低減しつつ、底付き感を低減する観点から、40kg/m以上が好ましく、47kg/m以上がより好ましく、48kg/m以上が更に好ましい。他方、第2樹脂フォーム層5の見掛け密度は、フィット感を良好にする観点から、60kg/m以下が好ましく、53kg/m以下がより好ましく、52kg/m以下が更に好ましい。これらの観点から、第2樹脂フォーム層5の見掛け密度は、40kg/m以上60kg/m以下が好ましく、47kg/m以上53kg/m以下がより好ましく、48kg/m以上52kg/m以下が更に好ましい。
第1樹脂フォーム層3の25%圧縮硬さは、尻下等の身体への違和感を効果的に低減する観点から、120N以上200N以下が好ましく、150N以上170N以下がより好ましく、155N以上165N以下が更に好ましい。
第2樹脂フォーム層5の25%圧縮硬さは、尻下等の身体への違和感を効果的に低減しつつ、底付き感を低減する観点から、160N以上240N以下が好ましく、190N以上210N以下がより好ましく、195N以上205N以下が更に好ましい。
第1樹脂フォーム層3と、第2樹脂フォーム層5は、次の含浸層を介して積層されていてもよい。含浸層は、第1樹脂フォーム層3及び第2樹脂フォーム層5のうち一方の発泡原液組成物(液体原料)が他方のフォーム層に含浸して形成された層である。例えば、含浸層は、第1樹脂フォーム層3に第2樹脂フォーム層5の発泡原液組成物(液体原料14)が含浸して硬化した層である。また、含浸層は、第2樹脂フォーム層5に第1樹脂フォーム層3の発泡原液組成物(液体原料14)が含浸して硬化した層であってもよい。
シートパッド1は、含浸層を備えていなくてもよい。
第1樹脂フォーム層3の側縁部3Bと、第2樹脂フォーム層5との間には、隙間9が存在していることが好ましい。その理由を以下に説明する。シートパッド1の成形方法の一例として次の方法がある。例えば、第1樹脂フォーム層3としてプロファイル加工したスラブウレタンを金型内に入れた上で、第2樹脂フォーム層5を成形する方法がある。この成形方法では、図2に例示されるように上型11と下型13を使用する。上型11に第1樹脂フォーム層3(スラブウレタン)が下向きでセットされた状態で、下型13に液体原料14を流し込み、液体原料14を発泡させて第1樹脂フォーム層3に第2樹脂フォーム層5を積層する。隙間9が存在している場合は、第1樹脂フォーム層3を上型11にセットする際に、第1樹脂フォーム層3の側縁部3Bを上型11の位置決め部11Aによって保持させて位置決めができるから、上型11に対する第1樹脂フォーム層3の位置決め作業の作業性が向上する。側縁部3Bは、上型11の位置決め部11Aによって保持される被保持部として機能する。図2の場合は、位置決め部11Aは凸形状とされている。尚、第1樹脂フォーム層3としてモールドウレタンを用いた場合も同様の効果を有する。
隙間9が、側縁部3Bの複数箇所に存在する場合、又は側縁部3Bの全周にわたって存在する場合には、上型11に対する第1樹脂フォーム層3の位置決めをより正確に行うことができる。
また、第1樹脂フォーム層3と、第2樹脂フォーム層5との間に隙間9が存在していると次の効果も期待できる。すなわち、シートパッド1に荷重がかかり圧縮される際に、第2樹脂フォーム層5よりも柔らかい第1樹脂フォーム層3が変形する空間を確保でき、荷重特性が向上する。
シートパッド1において、図1に例示されるように、第1樹脂フォーム層3の受圧面3A側には、複数の凹部15と、複数の凸部17とを含む凹凸構造が形成されていることが好ましい。複数の凸部17の各々が圧力に応じて圧縮されることで、体圧を分散できる。
第1樹脂フォーム層3の厚みT1は特に限定されず、第1樹脂フォーム層3の全面にわたって一定でもよく、全面にわたって一定でなくてもよく、凹凸構造が形成されている場合には厚い部分と薄い部分が存在してもよい。
第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、シートパッド1のフィット感を良好にする観点から、15mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましく、25mm以上が更に好ましい。他方、第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、お尻の落ち込みを低減する観点から、50mm以下が好ましく、40mm以下がより好ましく、35mm以下が更に好ましい。これらの観点から、第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、15mm以上50mm以下が好ましく、20mm以上40mm以下がより好ましく、25mm以上35mm以下が更に好ましい。
尚、第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、図1に例示される場合には、通常、凸部17が存在する部位の厚みとなる。図1では、高さhの同じ凸部17が模式的に示されている。凸部17の高さhが異なる場合には、最大厚みT1maxは、第1樹脂フォーム層3の下面が平坦であれば、例えば、最も高い凸部17が存在する部位での厚みとなる。
第2樹脂フォーム層5の厚みT2は特に限定されず、第2樹脂フォーム層5の全面にわたって一定でもよく、全面にわたって一定でなくてもよく、凹凸構造が形成されている場合には厚い部分と薄い部分が存在してもよい。
第1樹脂フォーム層3と第2樹脂フォーム層5とが積層構造である部位における第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、尻下等の身体への違和感を低減する観点から、15mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましく、25mm以上が更に好ましい。他方、第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、お尻の落ち込みを低減する観点から、100mm以下が好ましく、80mm以下がより好ましく、70mm以下が更に好ましい。これらの観点から、第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、15mm以上100mm以下が好ましく、20mm以上80mm以下がより好ましく、25mm以上70mm以下が更に好ましい。
尚、第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、図1に例示される場合には、通常、凹部15が存在する部位の厚みとなる。図1では、深さの同じ凹部15が模式的に示されている。凹部15の深さが異なる場合には、最大厚みT2maxは、第2樹脂フォーム層5の上面が平坦であれば、例えば、最も深い凹部15が存在する部位での厚みとなる。
第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxと、第1樹脂フォーム層3と第2樹脂フォーム層5とが積層構造である部位における第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxと、の間の大小関係は特に限定されない。最大厚みT1maxが、積層構造である部位における最大厚みT2maxよりも小さくてもよいし、T2maxと同一であってもよいし、T2maxよりも大きくてもよい。例えば、[最大厚みT1max]:[積層構造である部位における最大厚みT2max]=2:8-8:2が好ましく、3:7-7:3がより好ましく、4:6-6:4が更に好ましい。
第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、座り心地を良くする観点から、第1樹脂フォーム層3と第2樹脂フォーム層5とが積層構造である部位における第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxよりも小さいことが好ましい。
凸部17の高さhは、特に限定されない。凹部15の最も低い位置を基準とした場合に、凸部17の少なくとも1つの高さhは、シートパッド1のフィット感を良好にする観点から、10mm以上が好ましく、12mm以上がより好ましく、15mm以上が更に好ましい。他方、凸部17の少なくとも1つの高さhは、尻下等の身体への違和感を低減する観点から、30mm以下が好ましく、27mm以下がより好ましく、25mm以下が更に好ましい。これらの観点から、凸部17の少なくとも1つの高さhは、10mm以上30mm以下が好ましく、12mm以上27mm以下がより好ましく、15mm以上25mm以下が更に好ましい。尚、全ての凸部17の高さhを上述の範囲内に設定すると、尻下等の身体への違和感が効果的に低減され、かつフィット感が向上して、座り心地が特に良好になる。
隣接する凸部17の頂点17A同士の間隔Wは、特に限定されない。間隔Wは、頂点17A同士の最短距離である。隣接する凸部17の頂点17A同士の間隔Wは、全ての凸部17について、同一であっても、相違していてもよい。
隣接する凸部17の頂点17A同士の間隔Wが、以下のように配置された部分が少なくとも1カ所存在することが好ましい。この間隔Wは、シートパッド1のフィット感を良好にする観点から、10mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましく、20mm以上が更に好ましい。他方、この間隔Wは、シートパッド1のフィット感を良好にする観点から、70mm以下が好ましく、50mm以下がより好ましく、40mm以下が更に好ましい。これらの観点から、間隔Wは、10mm以上70mm以下が好ましく、15mm以上50mm以下がより好ましく、20mm以上40mm以下が更に好ましい。尚、隣接する凸部17の頂点17A同士の間隔Wを、全ての凸部17について、上述の範囲内に設定すると、尻下等の身体への違和感が効果的に低減され、かつフィット感が向上して、座り心地が特に良好になる。
2.シートパッド1の好ましい物性
シートパッド1について、JIS K6400-2(2012年版)に規定されるE法に準拠して測定される15%圧縮硬さは、特に限定されない。シートパッド1の15%圧縮硬さは、硬すぎる感触を与えずに快適な座り心地を付与する観点から、160N未満が好ましく、150N未満がより好ましく、120N未満が更に好ましい。シートパッド1の15%圧縮硬さの下限値は、柔らかすぎる感触を与えずに快適な座り心地を付与する観点から、100Nである。これらの観点から、15%圧縮硬さは、100N以上160N未満が好ましく、100N以上150N未満がより好ましく、100N以上120N未満が更に好ましい。
シートパッド1について、JIS K6400-2(2012年版)に規定されるE法に準拠して測定される40%圧縮硬さは、特に限定されない。シートパッド1の40%圧縮硬さは、硬すぎる感触を与えずに快適な座り心地を付与する観点から、300N未満が好ましく、250N未満がより好ましく、220N未満が更に好ましい。シートパッド1の40%圧縮硬さの下限値は、柔らかすぎる感触を与えずに快適な座り心地を付与する観点から、200Nである。これらの観点から、40%圧縮硬さは、200N以上300N未満が好ましく、200N以上250N未満がより好ましく、200N以上220N未満が更に好ましい。
JIS K6400-2(2012年度版)に準拠して、400Nの荷重を印加した時の撓み量と、100Nの荷重を印加した時の撓み量との差は、以下のようであることが好ましい。
撓み量の差は、シートパッド1へのフィット感を良好にする観点から、22mm以上が好ましく、32mm以上がより好ましく、42mm以上が更に好ましい。撓み量の差の上限値は、沈み込み過ぎる感触を与えない観点から、50mmである。これらの観点から、撓み量の差は、22mm以上32mm未満が好ましく、32mm以上42mm未満がより好ましく、42mm以上50mm未満が更に好ましい。
JIS K6400-2(2012年度版)に準拠して、かつISO6549の鉄研盤を用い、700Nの荷重を印加した時の撓み量は、座った際に落ち着く感触を得る観点から、52%未満であることが好ましい。この撓み量の好ましい下限値は、45%である。よって、撓み量は、45%以上52%未満が好ましい。
3.シートパッド1の用途
本開示のシートパッド1の用途は限定されない。シートパッド1は、特に乗物(自動車)用のシートパッド1として好適である。シートパッド1は、シートクッション、シートバックに好適に用いることができる。
以下、実施例により本開示を具体的に説明する。サンプルの構成及び評価結果を表1に示す。尚、表1中の比較例3,4、実施例1,2における第1樹脂フォーム層3の厚みは、図1における最大厚みT1maxに相当する。同様に、第2樹脂フォーム層5の厚みは、図1における凸部17の上方に位置する第2樹脂フォーム層5の厚みT2に相当する。
Figure 2022123871000002
1. 樹脂フォーム層の構成
1.1 第1樹脂フォーム層3
第1樹脂フォーム層3として、以下に示す2種類の軟質ポリウレタンフォームを用いた。
<表1において「160N軟質ポリウレタン」と表記された軟質ポリウレタンフォーム(以下「160N軟質ポリウレタン」とも記載する。)>
・見掛け密度(JIS K 7222(2005年版)準拠):41kg/m
・25%圧縮硬さ(JIS K6400-2(2012年版)D法に準拠):160N
<表1において「278N軟質ポリウレタン」と表記された軟質ポリウレタンフォーム(以下「278N軟質ポリウレタン」とも記載する。)>
・見掛け密度(JIS K 7222(2005年版)準拠):50kg/m
・25%圧縮硬さ(JIS K6400-2(2012年版)D法に準拠):278N
1.2 第2樹脂フォーム層5
第2樹脂フォーム層5として、以下に示す2種類の軟質ポリウレタンフォームを用いた。
<表1において「150N軟質ポリウレタン」と表記された軟質ポリウレタンフォーム(以下「150N軟質ポリウレタン」とも記載する。)>
・見掛け密度(JIS K 7222(2005年版)準拠):49kg/m
・25%圧縮硬さ(JIS K6400-2(2012年版)D法に準拠):150N
<表1において「200N軟質ポリウレタン」と表記された軟質ポリウレタンフォーム(以下「200N軟質ポリウレタン」とも記載する。)>
・見掛け密度(JIS K 7222(2005年版)準拠):49kg/m
・25%圧縮硬さ(JIS K6400-2(2012年版)D法に準拠):200N
1.3 サンプルの作製
1.3.1 比較例1
150N軟質ポリウレタンを用いて80mm厚の板状のサンプルを作製した。このサンプルは、第2樹脂フォーム層5のみの単層からなる。
1.3.2 比較例2
200N軟質ポリウレタンを用いて80mm厚の板状のサンプルを作製した。このサンプルは、第2樹脂フォーム層5のみの単層からなる。
1.3.3 比較例3
第1樹脂フォーム層3として、278N軟質ポリウレタン(スラブポリウレタンフォーム)を用いた。第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、30mmとした。第1樹脂フォーム層3の片面には、高さhが20mmの複数の凸部17を形成した。各凸部17の頂点17A同士の間隔Wは、30mmとした。
この予め成形された第1樹脂フォーム層3を図2に示すように、上型11にセットし、下型13に液体原料14(軟質ウレタンフォーム原料)を注入して全体厚み80mmのシートパッド1を作製した。液体原料14として、第2樹脂フォーム層5が150N軟質ポリウレタンとなるような原料を使用した。
サンプルの全体厚みは80mmとした。第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、70mmである。また、図1のT2は50mmである。
1.3.4 実施例1
第1樹脂フォーム層3として、160N軟質ポリウレタン(スラブポリウレタンフォーム)を用いた。第1樹脂フォーム層3の最大厚みT1maxは、30mmとした。第1樹脂フォーム層3の片面には、高さhが20mmの複数の凸部17を形成した。各凸部17の頂点17A同士の間隔Wは、30mmとした。
この予め成形された第1樹脂フォーム層3を図2に示すように、上型11にセットし、下型13に液体原料14(軟質ウレタンフォーム原料)を注入して全体厚み80mmのシートパッド1を作製した。液体原料14として、第2樹脂フォーム層5が200N軟質ポリウレタンとなるような原料を使用した。
サンプルの全体厚みは80mmとした。第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、70mmである。また、図1のT2は50mmである。
1.3.5 比較例4
第2樹脂フォーム層5の厚みを調整して、サンプルの全体厚みを60mmにした以外は、比較例3と同様にしてサンプルを作製した。
1.3.6 実施例2
第2樹脂フォーム層5の厚みを調整して、サンプルの全体厚みを60mmにした以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作製した。尚、第2樹脂フォーム層5の最大厚みT2maxは、50mmである。また、図1のT2は30mmである。
2.評価方法
2.1 圧縮硬さ
15%圧縮硬さ、40%圧縮硬さ、50%圧縮硬さは、各サンプルについて、加圧板で5Nの力を加えた時の加圧板の位置を初期位置とし、その後、速度50mm/minで試験片の厚さの75%まで加圧し予備圧縮した。その後、圧縮を速度50mm/minで解除して求めた荷重-たわみ曲線において、15%圧縮時、40%圧縮時、50%圧縮時のそれぞれの荷重を求めた。尚、加圧板は直径200mmのものを用いた。

15%圧縮硬さの評価は次の通りである。
A:120N未満であり、座り心地が優れる。
B:120N以上150N未満であり、座り心地が良い。
C:150N以上160N未満であり、座り心地は普通である。
D:160N以上であり、座った際に硬く感じるため座り心地が悪い。

40%圧縮硬さの評価は次の通りである。
A:220N未満であり、座り心地に優れる。
B:220N以上250N未満であり、座り心地が良い。
C:250N以上300N未満であり、座り心地は普通である。
D:300N以上であり、座った際に硬く感じるため座り心地が悪い。

50%圧縮硬さについては、サンプル同士の物性を比較する際に相対的な評価が可能か否かをおおよそ判断する尺度として用いた。すなわち、比較例2,3、実施例1は50%圧縮硬さが同じため、これらのサンプルの諸物性は比較評価可能であると解釈された。また、比較例4、実施例2は50%圧縮硬さが略同じため、これらのサンプルの諸物性は比較評価可能であると解釈された。
2.2 ストローク感の評価
JIS K6400に準拠して、FS(Force-Strain)特性を評価した。尚、サンプルの押圧には、φ200mmの加圧盤を使用した。また、サンプルの圧縮時の加圧から減圧に折り返す荷重を1000Nとした。
400Nの荷重を印加した時の撓み量と、100Nの荷重を印加した時の撓み量と、の差を求めて次のように評価した。

A:差が42mm以上であり、座った際のフィット感が優れる。
B:差が32mm以上42mm未満であり、座った際のフィット感が良い。
C:差が22mm以上32mm未満であり、座った際のフィット感は普通である。
D:差が22mm未満であり、座った際のフィット感が悪い。
2.3 底付き荷重(座骨盤)の評価
臀部の出っ張り形状を模した加圧盤を用いて80%撓み時の荷重を求めた。評価は次の通りである。

A:400N未満であり、座り心地に優れる。
B:400N以上650N未満であり、座り心地が良い。
C:650N以上700N未満であり、座り心地は普通である。
D:700N以上であり、座った際に硬く感じるため座り心地が悪い。
2.4 お尻の落ち込み評価
JIS K6400-2(2012年度版)に準拠して、かつISO6549の鉄研盤を用い、700Nの荷重を印加した時の撓み量を測定した。評価は次の通りである。

A:52%未満であり、お尻の落ち込み量は少なく、座り心地が良い。
B:52%以上55%未満であり、お尻の落ち込み量は普通であり、座り心地が良い。
C:55%以上58%未満であり、お尻の落ち込み量はそれ程大きくなく、座り心地は普通である。
D:58%以上であり、お尻の落ち込み量が大きく座り心地が悪い。
2.5 尻下の違和感の評価
複層構造の実施例1,2、比較例3,4については、着座した際に、第1樹脂フォーム層3の凹凸のプロファイル形状が臀部に当たり、尻下に違和感を覚えるか否かを確認した。
3.結果
結果を表1に併記する。
比較例1は、表1には示されていないが、柔らかすぎて座り心地が悪かった。
比較例2は、15%圧縮硬さがD評価であり、40%圧縮硬さもD評価であり、座り心地が悪かった。
比較例3は、40%圧縮硬さがD評価であり、座り心地が悪かった。また、比較例3は着座した際に、第1樹脂フォーム層3の凹凸のプロファイル形状が臀部に当たり、尻下に違和感を覚えた。
実施例1は、15%圧縮硬さ、40%圧縮硬さ、ストローク感、底付き荷重(座骨盤)の評価、お尻の落ち込み評価のいずれもバランスがとれていた。また、実施例1は、着座した際に、第1樹脂フォーム層3の凹凸のプロファイル形状による尻下の違和感がほとんど無かった。
比較例3と実施例1を比較すると、80mmのサンプルにおいて、着座後の荷重を同等にそろえて比較した際、40%圧縮硬さの荷重の大きさが異なり、実施例1の方が比較例3よりも荷重が低くなった。この結果からも、実施例1は比較例3に比べて、尻下に感じる違和感が低減されることが確認された。
比較例3と実施例1を比較すると、80mmのサンプルにおいて、ストローク感が異なり、実施例1の方が比較例3よりもストローク感の値が大きくなった。この結果から、実施例1は比較例3に比べて、より撓みを感じるシートとなり、座り心地が向上することが確認された。
比較例3と実施例1を比較すると、80mmのサンプルにおいて、底付き荷重が異なり、実施例1の方が比較例3よりも底付き荷重の値が小さくなった。この結果から、実施例1は比較例3に比べて、底付き感の改善に効果があり、座り心地が向上することが確認された。
比較例4は、ストローク感、底付き荷重(座骨盤)の評価が悪く、座り心地が良くないことが分かった。また、比較例4は着座した際に、第1樹脂フォーム層3の凹凸のプロファイル形状が臀部に当たり、尻下に違和感を覚えた。
実施例2は、15%圧縮硬さ、40%圧縮硬さ、ストローク感、底付き荷重(座骨盤)の評価、お尻の落ち込み評価のいずれもバランスがとれていた。また、実施例2は、着座した際に、第1樹脂フォーム層3の凹凸のプロファイル形状による尻下の違和感がほとんど無かった。
比較例4と実施例2を比較すると、60mmのサンプルにおいて、着座後の荷重を同等にそろえて比較した際、40%圧縮硬さの荷重の大きさが異なり、実施例2の方が比較例4よりも荷重が低くなった。この結果からも、実施例2は比較例4に比べて、尻下に感じる違和感が低減されることが確認された。
比較例4と実施例2を比較すると、60mmのサンプルにおいて、ストローク感が異なり、実施例2の方が比較例4よりもストローク感の値が大きくなった。この結果から、実施例2は比較例4に比べて、より撓みを感じるシートとなり、座り心地が向上することが確認された。
比較例4と実施例2を比較すると、60mmのサンプルにおいて、底付き荷重が異なり、実施例2の方が比較例4よりも底付き荷重の値が小さくなった。この結果から、実施例2は比較例4に比べて、底付き感の改善に効果があり、座り心地が向上することが確認された。
実施例2の結果から、薄いサンプルであっても座り心地の改善、及び底付きの改善が確認された。よって、本開示では薄肉効果も期待できる。
実施例1,2では、着座したときにお尻全体の沈み込みは少なく、坐骨周辺は撓む特性があることが分かり、着座時のサポート性が向上し、座り心地の良いシートパッド1が実現可能であった。尚、図3には着座時のシートパッド1の断面が模式的に示されている。
4.実施例の効果
以上の実施例によれば、尻下の違和感が低減され、座り心地の良いシートパッドが提供できる。
本開示は上記で詳述した実施例に限定されず、本開示の範囲で様々な変形又は変更が可能である。
1 …シートパッド
3 …第1樹脂フォーム層
3A …受圧面
3B …側縁部
5 …第2樹脂フォーム層
9 …隙間
11 …上型
11A …位置決め部
13 …下型
14 …液体原料
15 …凹部
17 …凸部
17A …頂点
T1 …厚み
T1max…最大厚み
T2 …厚み
T2max…最大厚み
h …高さ

Claims (4)

  1. 第1樹脂フォーム層と、
    前記第1樹脂フォーム層の受圧面側に積層された第2樹脂フォーム層と、を備え、
    前記第2樹脂フォーム層は、前記第1樹脂フォーム層よりも見掛け密度が大きい、
    及び/又は、
    前記第2樹脂フォーム層は、前記第1樹脂フォーム層よりもJIS K6400-2(2012年版)に規定されるD法に準拠して測定される25%圧縮硬さが大きい、シートパッド。
  2. 前記第1樹脂フォーム層の側縁部と、前記第2樹脂フォーム層との間には、隙間が存在する、請求項1に記載のシートパッド。
  3. 前記第1樹脂フォーム層の前記受圧面側には、複数の凹部と、複数の凸部とを含む凹凸構造が形成されている、請求項1又は請求項2に記載のシートパッド。
  4. 前記第1樹脂フォーム層の最大厚みは、前記第1樹脂フォーム層と前記第2樹脂フォーム層とが積層構造である部位における前記第2樹脂フォーム層の最大厚みよりも小さい、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシートパッド。
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