JP2022121818A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期抵抗が小さく、かつ充放電を繰り返した際の抵抗増加が抑制された、非水電解液二次電池を提供する。【解決手段】ここに開示される非水電解液二次電池は、第1電極、第1セパレータ、第2電極、および第2セパレータがこの順に積層されたセル単位を含む積層電極体と、非水電解液と、を備える。第1電極は、第1集電体と第1活物質層とを有する。第2電極は、第2集電体と第2活物質層とを有する。第1活物質層の中央部に、第2活物質層と対向する対向領域が形成されている。第1活物質層の外周縁部に、第2活物質層と対向しない非対向領域が形成されている。第1活物質層の対向する一対の端部にある非対向領域はそれぞれ、貫通孔を有する。第1セパレータおよび第2セパレータは、貫通孔を有する非対向領域の外側において第2電極側に折り曲げられている。貫通孔において、第1セパレータおよび第2セパレータが接合されている。【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
近年、リチウム二次電池等の非水電解液二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
一般的な非水電解液二次電池は、正極と負極とがセパレータを介して積層された電極体を備える。この電極体は、捲回電極体と積層電極体とに大別される。積層電極体は、正極と負極とが、セパレータを間に介在させながら交互に積層された構成を有する。
積層電極体の製造方法の一つとして、第1電極、第1セパレータ、第2電極、および第2セパレータをこの順序で積層したモノセルを複数形成した後、当該複数のモノセルをさらに積層する方法が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。このような製造方法においては、電極およびセパレータの位置ずれを防止するために、セパレータと電極とを接着剤で接着することが行われている。例えば、特許文献1では、セパレータと電極とを接着剤で接着するために、第1セパレータの両面に接着剤をコーティングすると共に、第2セパレータの面であって第2電極と対向する面にのみ接着剤をコーティングすることが記載されている。
特許第6093369号明細書
しかしながら、従来技術においては、セパレータの接着剤でコーティングされた部分において、非水電解液(特に、電荷担体(例えば、リチウムイオン等))が移動しにくくなるため、これが抵抗増加の原因になる。また、非水電解液二次電池に充放電を繰り返すと、活物質が膨張および収縮を繰り返す。活物質の膨張時には拘束圧が上昇し、非水電解液が積層電極体から押し出される。従来技術においては、セパレータの接着剤でコーティングされた部分において非水電解液が流通しにくいため、押し出された非水電解液が積層電極体に戻り難く、その結果、抵抗の増加を招く。
そこで、本発明の目的は、初期抵抗が小さく、かつ充放電を繰り返した際の抵抗増加が抑制された、非水電解液二次電池を提供することにある。
ここに開示される非水電解液二次電池は、第1電極、第1セパレータ、第2電極、および第2セパレータがこの順に積層されたセル単位を含む積層電極体と、非水電解液と、を備える。前記第1電極は、第1集電体と、第1活物質層と、を有する。前記第2電極は、第2集電体と、第2活物質層と、を有する。前記第1活物質層と、前記第2活物質層とは、対向している。前記第1電極の第1活物質層の主面の面積は、前記第2電極の第2活物質層の主面の面積よりも大きい。前記第1活物質層の中央部に、前記第2活物質層と対向する対向領域が形成されている。前記第1活物質層の外周縁部に、前記第2活物質層と対向しない非対向領域が形成されている。前記第1活物質層の対向する一対の端部にある前記非対向領域はそれぞれ、貫通孔を有する。前記第1セパレータの主面の面積および前記第2セパレータの主面の面積は、前記第1電極の第1活物質層の主面の面積および前記第2電極の第2活物質層の主面の面積よりも大きい。前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの積層された部分は、前記第1活物質層の前記第2活物質層に対向している面にある前記貫通孔の開口部を覆っている。前記第1セパレータおよび前記第2セパレータは、前記第2活物質層に対向している面とは反対側の第1活物質層の面にある貫通孔の開口部を覆うように、前記貫通孔を有する非対向領域の外側において第2電極側に折り曲げられている。前記貫通孔において、前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの積層された部分と、前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの折り曲げられた部分とが接合されている。このような構成によれば、初期抵抗が小さく、かつ充放電を繰り返した際の抵抗増加が抑制された、非水電解液二次電池が提供される。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様においては、前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの折り曲げられた部分の端部の位置が、前記第1活物質層および前記第2活物質層の積層部分よりも外側にある。このような構成によれば、前記セル単位を積層する際に、一方のセル単位の第1セパレータおよび第2セパレータの折り曲げ部が、他方のセル単位の第2電極と重ならないため、積層型電極体の積層構造に歪みが生じにくく、また、一方のセル単位の第1電極と他方のセル単位の第2電極との電極間距離を小さく一定に保つことができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様においては、前記第1電極が負極であり、前記第2電極が正極である。このような構成によれば、負極活物質層の主面の面積が、正極活物質層の主面の面積よりも大きくなるため、電荷担体として機能するイオン(例えば、リチウムイオン等)が金属となって析出することを高度に抑制することができる。
ここに開示される非水電解液二次電池の好ましい一態様においては、前記積層電極体が、前記セル単位が複数積層された積層体であって最外層が正極および負極である積層体と、単体の負極と、を含む。前記積層体の最外層の正極の上に、前記単体の負極が積層されている。このような構成によれば、最外層正極のリチウムを充放電に使うことができ、セル容量の向上が可能である。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の積層電極体に含まれるセル単位を模式的に示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の積層電極体に含まれるセル単位を模式的に示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の積層電極体に含まれるセル単位を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の積層電極体に含まれるセル単位の負極の模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を説明する。なお、本明細書において言及していない事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
以下、リチウムイオン二次電池を例に挙げて、本実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイスをいい、いわゆる蓄電池、および電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、本明細書において「リチウム二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
図1に、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池100の内部構造を模式的に示す。図1に示すリチウムイオン二次電池100は、積層電極体20と、非水電解液(図示せず)と、これらを収容する角形の電池ケース30とを備える。電池ケース30は封止されており、よってリチウムイオン二次電池100は、密閉型電池である。
図1に示すように、電池ケース30には、外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解質を注入するための注液孔(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。
電池ケース30の材質には、軽量で熱伝導性が高いことから、アルミニウム等の金属材料が用いられている。しかしながら、電池ケース30の材質はこれに限られず、樹脂製であってもよい。また、電池ケース30は、ラミネートフィルムを用いたラミネートケース等であってもよい。
図2~4に、積層電極体20に含まれるセル単位10を模式的に示す。図2は、セル単位10の斜視図であり、図3は、セル単位10を各構成部材に分解した分解斜視図であり、図4は、図2の線A-Aに沿った断面図である。よって、図4は、正極50および負極60の幅方向に沿い、かつ正極50と負極60の積層方向に沿った断面図である。図2以降の図において、X方向は、積層電極体20に含まれる正極50および負極60の長手方向であり、Y方向は、積層電極体20に含まれる正極50および負極60の幅方向であり、Z方向は、正極50および負極60の積層方向である。
積層電極体20は、図示されるようなセル単位10を少なくとも1つ備える。典型的には、積層電極体20は、複数のセル単位10を備える。積層電極体20が有するセル単位10の数は特に限定されず、従来のリチウムイオン二次電池に用いられる積層電極体が有するセル単位の数と同様であってよく、例えば、1以上150以下であり、好ましくは20以上100以下である。
セル単位10は、図2~4、特に図3に示すように、第1電極としての負極60と、第1セパレータとしてのセパレータ71と、第2電極としての正極50と、第2セパレータとしてのセパレータ72と、を有する。セル単位10においては、負極60、セパレータ71、正極50、およびセパレータ72が、この順に積層されている。
正極50は、正極集電体52と、正極集電体52上に設けられた正極活物質層54とを有する。図3に示すように、本実施形態では、正極集電体52上の両面に正極活物質層54が設けられている。しかしながら、正極集電体52上の片面のみに正極活物質層54が設けられていてもよい。正極50の一端部には、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分である、正極活物質層非形成部分52aが設けられている。正極活物質層非形成部分52aの一部には絶縁のためのテープや、アルミナ、ベーマイト等を含む絶縁コート層が形成されていてもよい。
負極60は、負極集電体62と、負極集電体62上に設けられた負極活物質層64とを有する。図3に示すように、本実施形態では、負極集電体62上の両面に負極活物質層64が設けられている。しかしながら、負極集電体62上の片面のみに負極活物質層54が設けられていてもよい。負極60の一端部には、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分である、負極活物質層非形成部分62aが設けられている。
図1~図3に示すように、正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aは、正極活物質層54および負極活物質層64の積層部分から、互いに反対方向に突出している。正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aはそれぞれ、集電タブとして機能する。正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aの形状は、図示されたものに限られず、裁断等によって所定の形状に加工されていてもよい。正極活物質層非形成部分52aと負極活物質層非形成部分62aの突出方向は、図示されたものに限られない。正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aは、互いに重ならないような位置および形状に設けられて、同じ方向に突出していてもよい。
積層電極体20において、複数のセル単位10の正極活物質層非形成部分52aは纏められて、図1に示すように、正極集電板42aと電気的に接合されている。複数のセル単位10の負極活物質層非形成部分62aは纏められて、図1に示すように、負極集電板44aと電気的に接合されている。これらの接合は、例えば、超音波溶接、抵抗溶接、レーザ溶接等によって行われている。
正極集電体52としては、導電性の良好な金属(例、アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼)からなるシート状または箔状部材を使用することができ、好適にはアルミニウム箔等が用いられる。正極集電体52の厚みは、特に限定されず、例えば5μm~35μm、好ましくは7μm~20μmである。
正極活物質層54は、少なくとも正極活物質を含む。正極活物質としては、例えば、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等)、リチウムニッケル複合酸化物(例、LiNiO等)、リチウムコバルト複合酸化物(例、LiCoO等)、リチウムニッケルマンガン複合酸化物(例、LiNi0.5Mn1.5等)などのリチウム遷移金属複合酸化物等が挙げられる。正極活物質層54は、導電材、バインダ等をさらに含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(グラファイト等)の炭素材料を使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。正極活物質層54の厚みは、特に限定されず、例えば20μm~300μmである。
負極集電体62としては、導電性の良好な金属(例えば、銅、ニッケル、チタン、ステンレス鋼等)からなるシート状または箔状部材を使用することができ、好適には銅箔が用いられる。負極集電体62の厚みは、例えば5μm~35μm、好ましくは7μm~20μmである。
負極活物質層64は、少なくとも負極活物質を含む。負極活物質としては、例えば、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料が挙げられる。負極活物質層64は、バインダ、増粘剤等をさらに含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。負極活物質層64の厚みは、特に限定されず、例えば20μm~300μmである。
セパレータ71およびセパレータ72としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられるものと同様の各種多孔質シートを用いることができ、その例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン製の多孔質樹脂シートが挙げられる。かかる多孔質樹脂シートは、単層構造であってもよく、二層以上の複層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ71およびセパレータ72は、耐熱層(HRL)を備えていてもよい。セパレータ71およびセパレータ72の厚みは、特に限定されず、例えば10μm~40μmである。
本実施形態においては、負極60の負極活物質層64の主面の面積は、正極50の正極活物質層54の主面の面積よりも大きい。このとき、リチウムイオンが金属リチウムとして析出することを高度に抑制することができる。なお、活物質層の主面とは、活物質層を構成する面のうち、もっとも面積の大きい面のことを意味する。よって、本実施形態では、負極活物質層64の主面は、負極集電体62と接している面、およびこれと対向する面である。また、正極活物質層54の主面は、正極集電体52と接している面、およびこれと対向する面である。一方で、絶縁性の観点から、および後述の貫通孔66での接合を可能にする観点から、セパレータ71およびセパレータ72の主面の面積はそれぞれ、負極60の負極活物質層64の主面の面積および正極50の正極活物質層54の主面の面積よりも大きい。なお、セパレータの主面とは、セパレータを構成する面のうち、もっとも面積の大きい面のことを意味する。
正極50は、セパレータ71およびセパレータ72に挟まれている。正極50の正極活物質層54は、セパレータ71およびセパレータ72とは接着されていない。したがって、本実施形態においては、正極活物質層54への非水電解液の移動、および正極活物質層54からの非水電解液の移動を阻害する接着剤が存在しないため、非水電解液の移動が容易である。
本実施形態においては、正極50は、セパレータ71およびセパレータ72とは接着されていなくてよいが、正極50は、セパレータ71およびセパレータ72と、正極活物質層54以外の場所において接着されていてもよい。セパレータ71およびセパレータ72以外の場所としては、例えば、正極50の正極活物質層非形成部分52aなどが挙げられる。図2に示す例では、正極50の正極活物質層非形成部分52aと、セパレータ72とが、接着剤によって接着された接着部80が設けられている。また、図示しないが、正極50の正極活物質層非形成部分52aと、セパレータ71とも、接着されている。このように、正極50と、セパレータ71およびセパレータ72とを正極活物質層54以外の場所において接着することにより、セル単位10を作製する際およびセル単位10を積層する際のこれらの位置ズレを抑制することができる。なお、接着剤としては、例えば、ホットメルト接着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤等の公知の接着剤を使用することができる。
また、セパレータ71およびセパレータ72は、正極50の外側において、後述の接合部76に加えて、別の箇所がさらに接合されていてもよい。図示例では、正極50の正極活物質層非形成部分52aが形成された端部とは反対側の端部の外側において、セパレータ71とセパレータ72との接合部73が設けられている。接合部73は、例えば超音波溶着等によって形成されている。正極50の外側において、セパレータ71とセパレータ72との接合部73を設けることにより、セル単位10を作製する際およびセル単位10を積層する際の、正極50、セパレータ71およびセパレータ72の位置ズレを抑制することができる。特に、図示例のように、正極50の正極活物質層非形成部分52aに接着部80を有し、正極50の正極活物質層非形成部分52aとは反対側の端部の外側に接合部73がある場合には、上記の位置ズレを高度に抑制することができる。
図5に、負極60を模式的に示す。図3~図5に示すように、正極50および負極60は、正極活物質層54と負極活物質層64とが対向するように積層されている。図4および図5に示すように、負極活物質層64の中央部には、正極活物質層54と対向する対向領域64aが形成されている。また、負極活物質層64の外周縁部には、正極活物質層54と対向しない非対向領域64bが形成されている。
図3~図5に示すように、Y方向において、負極活物質層64の、対向する一対の端部にある非対向領域64b1はそれぞれ、貫通孔66を有している。図示例では、負極活物質層64の一対の端部にある非対向領域64b1は、負極60の負極活物質層非形成部分62aの突出方向と直交する方向において対向する一対の端部にある、非対向領域64b1である。よって、図示例では、負極活物質層64の一対の端部にある非対向領域64b1は、負極活物質層非形成部分62aのない負極活物質層64の端部である。
貫通孔66の形状および寸法は、後述の貫通孔66におけるセパレータ71およびセパレータ72の接合ができる限り特に限定されない。例えば、貫通孔66における後述の接合を超音波溶着によって行う場合には、貫通孔66は、超音波溶着装置の溶着ホーンを挿入可能な寸法を有する。図示例では、貫通孔66の開口部は、方形状であるが、円形状、楕円形状等であってよい。
貫通孔66の数は特に限定されない。図示例では、負極活物質層64の一対の端部にある非対向領域64b1のそれぞれに2個の貫通孔66が形成されているが、少なくとも1個の貫通孔66が形成されていればよい。好ましくは、負極活物質層64の一対の端部にある非対向領域64b1のそれぞれに、1個~3個の貫通孔66が形成される。貫通孔66の位置は、特に限定されない。図示例のように、負極活物質層64の一対の端部にある非対向領域64b1の両端部またはその近傍に貫通孔66が設けられている場合には、負極60と、セパレータ71およびセパレータ72とを強固に一体化することができ、有利である。
図4に示すように、セパレータ71およびセパレータ72の積層された部分(積層部)74が、負極活物質層64の面であって、正極活物質層54に対向している面にある貫通孔66の開口部を覆っている。
また、図4に示すように、セパレータ71およびセパレータ72は、貫通孔66を有する非対向領域64b1の外側において負極60側に折り曲げられており、折り曲げ部75が形成されている。そして、セパレータ71およびセパレータ72は、負極活物質層64の面であって正極活物質層54に対向している面とは反対側の面にある貫通孔の開口部を覆っている。
貫通孔66において、セパレータ71およびセパレータ72の、積層部74と折り曲げ部75とが接合されており、よって接合部76が形成されている。
このような構成によれば、正極50を、セパレータ71およびセパレータ72によって挟持して固定することができる一方で、負極60を、セパレータ71およびセパレータ72と固定することができる。よって、正極活物質層54および負極活物質層64に対して接着剤を用いることなく、正極50、負極60、セパレータ71、およびセパレータ72が一体化したセル単位10を構成することができる。
その結果、充放電に大きく関与する領域である正極活物質層54および負極活物質層64において、電荷担体となるイオン(すなわち、本実施形態ではリチウムイオン)の移動が接着剤によって阻害されることを防止することができる。その結果、セパレータと活物質層とを全面で接着する従来技術と比べて、初期抵抗を小さくすることができる。加えて、正極活物質層54および負極活物質層64の面方向における抵抗の均一性にも優れる。また、リチウムイオン二次電池100に充放電を繰り返した際に、正極活物質層54および負極活物質層64の膨張によって非水電解液が積層電極体20から押し出されて流出するが、リチウムイオン二次電池100においては、流出した非水電解液が、接着剤によって積層電極体20に戻ることが阻害されることを防止することができる。その結果、セパレータと活物質層とを全面で接着する従来技術と比べて、充放電を繰り返した際の抵抗上昇を抑制することができる。加えて、リチウムイオン二次電池100の製造時において、非水電解液が電極体内へ浸透するのに必要な時間を短縮することができる。
また、セル単位10が一体化されることで、セル単位10を積層する際などにおいて、正極50、負極60、セパレータ71、およびセパレータ72の位置ずれを抑制することができる。また、セル単位10が一体化されることで、各部材を一枚ずつ積層する場合に比べ、積層ステージでの積層回数が減る。よって、リチウムイオン二次電池100の積層電極体20を製造する際の、セル単位10の積層を高速化することができる。
積層部74と折り曲げ部75と接合方法は、特に限定されない。接着剤等によってこれらを接着してもよい。しかしながら、この接合される部分においては、セパレータが4層(2層のセパレータ71+2層のセパレータ72)ある。これら4層を同時に接合することが容易であることから、接合方法としては、超音波溶着が有利である。
図示例では、セパレータ71およびセパレータ72の折り曲げ部75の端部の位置75aが、負極活物質層64および正極活物質層54の積層部分よりも外側にある。すなわち、折り曲げ部75の端部の位置75aが、Y方向において、正極50の端部の外側にある。この場合、セル単位10を積層する際に、一方のセル単位10のセパレータ71およびセパレータ72の折り曲げ部75が、他方のセル単位10の正極50と重ならないため、積層型電極体20の積層構造に歪みが生じにくく、また、一方のセル単位10の負極60と他方のセル単位10の正極50との電極間距離を小さく一定に保つことができる。
図示例では、セパレータ71およびセパレータ72は、負極活物質層64の側面と接触しながら折り曲げられている。しかしながら、セパレータ71およびセパレータ72は、負極活物質層64の側面と接触していなくてもよい。
セル単位10は、例えば、次のようにして作製することができる。まず。正極50と、負極60と、セパレータ71と、セパレータ72と、を用意する。具体的には、正極集電体52の両面に正極活物質層54が設けられた正極50を、常法に従い作製する。一方で、負極集電体62の両面に負極活物質層64が設けられた負極60を、常法に従い作製する。接着剤層を有しない2枚のセパレータを、セパレータ71およびセパレータ72として2枚用意する。
負極60の負極活物質層64の一対の端部において、非対向領域64b1となるべき領域に、貫通孔66を形成する。貫通孔66は、例えば、レーザ加工、パンチング加工、ドリル加工等の公知方法によって、形成することができる。
セパレータ71およびセパレータ72で正極50を挟み込む。このとき、必要に応じ、正極50の正極活物質層非形成部分52aとセパレータ71およびセパレータ72とを接着等によって接合する。また、必要に応じ、正極50の外側において、セパレータ71とセパレータ72とを、超音波溶着等によって接合する。
次に、これに、正極活物質層54と、負極活物質層64の中央部と、がセパレータ71を介して対向するように、これらと負極60とを重ね合わせる。このとき、セパレータ71およびセパレータ72の積層された部分(積層部)74が、負極物質層64の正極活物質層54に対向している面にある貫通孔66の開口部を覆うようにする。
続いて、負極活物質層64の、貫通孔66を形成した非対向領域64b1の外側において、負極側に2枚のセパレータを折り曲げる。このとき、折り曲げられた部分(折り曲げ部)75が、正極活物質層に対向している面とは反対側の負極活物質層の面にある貫通孔の開口部を覆うように折り曲げる。
貫通孔66において、セパレータ71およびセパレータ72の、積層部74と折り曲げ部75とを、超音波溶着等によって接合する。これによって、正極50と負極60とセパレータ71とセパレータ72とが一体化されたセル単位10を得ることができる。
次に、積層電極体20について説明する。積層電極体20が、複数のセル単位10が積層されて構成される場合、隣接する2つのセル単位10は、接着されていても、接着されていなくてもよい。隣接する2つのセル単位10間で接着されている場合には、一方のセル単位10の負極60と、他方のセル単位10のセパレータ72とが接着される。この場合、セル単位10間でのずれが生じ難くなるという利点がある。
隣接する2つのセル単位10間で接着がなされている場合、一方のセル単位10の負極60と、他方のセル単位10の正極50とが対向する。すなわち、一方のセル単位10の負極60の負極活物質層64と、他方のセル単位10の正極活物質層54とが対向する。このとき、一方のセル単位10の負極60の負極活物質層64は、その中央部に他方のセル単位10の正極活物質層54と対向する対向領域が形成され、その外周縁部に他方のセル単位10の正極活物質層54と対向しない非対向領域が形成されることが好ましい。また、隣接する2つのセル単位10間を接着する接着剤(例、ホットメルト接着剤、紫外線硬化型接着剤、熱硬化型接着剤等)が、負極活物質層64の対向領域には配置されておらず、かつ対向領域以外の領域(特に、非対向領域)に配置されることが好ましい。さらに、非対向領域の少なくとも一部に、第2接着剤が配置されておらず、非水電解液が流通する経路が形成されていることが好ましい。このとき、セル単位間での位置ずれを抑制しつつ、製造時における積層電極体20への非水電解液の含浸性により優れたものとなる。また、電極の面方向における抵抗の均一性により優れる。
積層電極体20が、複数のセル単位10の積層体から構成される場合、積層電極体20は、具体的には、隣接する2つのセル単位10において、一方のセル単位10の負極60と、他方のセル単位10の正極50とが対向するように、複数のセル単位10を積層した積層体から構成される。この積層体においては、一方の最外層が正極50となり、他方の最外層が負極60となる。積層電極体20は、当該積層体に加えて、さらに単体の負極を含み、当該積層体の最外層の正極50の上に、当該単体の負極が積層されていてもよい。このとき、最外層の正極50のリチウムを充放電に使うことができ、セル容量の向上が可能である。
次に、非水電解液について説明する。非水電解液は、公知のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用することができる。典型的には、非水電解液は、非水溶媒と、支持塩(すなわち、電解質塩)とを含有する。非水溶媒としては、公知のリチウムイオン二次電池の非水電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができ、なかでも、カーボネート類が好ましい。カーボネート類の例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F-DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。非水溶媒は、1種を単独で、または2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した成分以外の成分、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;増粘剤;被膜形成剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
リチウムイオン二次電池100は、初期抵抗が小さく、充放電を繰り返した際の抵抗増加も抑制されている。すなわち、リチウムイオン二次電池100は、抵抗特性に優れている。また、リチウムイオン二次電池100は、製造時における積層電極体20への非水電解液の含浸性に優れている。
リチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。また、リチウムイオン二次電池100は、小型電力貯蔵装置等の蓄電池として使用することができる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
以上、本実施形態について、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明した。しかしながら、ここに開示される技術は、セル単位10内での接合構造に関するものであるため、電荷担体としてリチウムイオン以外を利用する非水電解液二次電池にも適用可能であることが理解される。
本実施形態では、活物質層の主面の面積が大きい第1電極を負極とし、第2電極を正極とした。しかしながら、ここに開示される技術においては、第1電極を正極とし、第2電極を負極としてもよい。
以下、本発明に関する実施例を詳細に説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用リチウムイオン二次電池の作製>
〔実施例1〕
厚み13μmのアルミニウム箔の両面に、LiNi0.8Co0.1Mn0.1を含有する正極活物質層を備える正極を準備した。正極活物質層の主面の寸法は、300mm×100mmであり、正極活物質層の厚みは135μmであった。また、厚み8μmの銅箔の両面に、天然黒鉛を含有する負極活物質層を備える負極を準備した。負極活物質層の主面の寸法は、302mm×102mmであり、負極活物質層の厚みは170μmであった。正極には、図3に示すようにアルミニウム箔が露出した正極活物質層非形成部を設け、負極には、図3に示すように銅箔が露出した負極活物質層非形成部を設けた。
単層のポリプロピレン多孔質膜をセパレータとして2枚準備した。セパレータの主面の寸法は306mm×104mmであり、セパレータの厚みは20μmであり、透気度は170秒/100mLであった。
負極の負極活物質層の縁部の、正極活物質層と対向させない領域(非対向領域になる領域)に、図3および図4に示すように、貫通孔を形成した。すなわち、負極活物質層非形成部の突出方向に直交する方向の一対の端部領域であって、非対向領域になる端部領域の両端部近傍に、レーザ加工によって貫通孔を形成した。
2枚のセパレータで正極を挟み込み、正極活物質層の中心と負極活物質層の中心とが一致するようにして、これらと負極とを重ね合わせた。次いで、貫通孔を形成した非対向領域の外側において、負極側に2枚のセパレータを折り曲げた。
貫通孔において、貫通孔上にある4層のセパレータを超音波溶着によって溶着して接合した。これにより、セル単位を得た。このセル単位を90個作製し、90個のセル単位を重ね合わせて、積層電極体を得た。
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.1mol/Lの濃度で溶解させて、非水電解液を調製した。
積層電極体にタブリードを超音波接合により取り付け、アルミラミネートケースに収容した。ラミネートケースに上記の非水電解液を注液後、真空シールした。これを24時間放置した後、これに2MPaの圧力を印加し、0.2Cの電流値で2.75Vまで定電流充電(プレ充電)した。真空下でラミネートケースの一部をカットして、ガス抜きを行い、再度シールした。
これに1MPaの圧力を印加し、0.3Cの電流値で4.25Vまで定電流充電した後、4.25Vの電圧でカットオフ電流値を1.5Aとして定電圧充電し、SOC100%の評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
〔参考例1〕
実施例1と同じ正極および負極を準備した。また実施例1と同じセパレータ(すなわち、単層のポリプロピレン多孔質膜;主面の寸法は306mm×104mm、厚み20μm、透気度170秒/100mL)を2枚準備した。
2枚のセパレータで正極を挟み込んだ。負極の負極活物質層の非対向領域に貫通孔を形成することなく、正極活物質層の中心と負極活物質層の中心とが一致するようにして、これらと負極とを重ね合わせた。これにより、セル単位を得た。このセル単位を90個作製し、90個のセル単位を重ね合わせて、積層電極体を得た。この積層電極体を用いて、実施例1と同様にして評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
〔比較例1〕
実施例1と同じ正極および負極を準備した。また、アルミナとポリフッ化ビニリデンとを含有する接着層を両面に有するポリプロピレン多孔質膜をセパレータとして2枚準備した。セパレータの主面の寸法は306mm×104mmであり、セパレータの厚みは20μm(接着層2μm+基材16μm+接着層2μm)であり、透気度は170秒/100mLであった。
2枚のセパレータで正極を挟み込んだ。負極の負極活物質層の非対向領域に貫通孔を形成することなく、正極活物質層の中心と負極活物質層の中心とが一致するようにして、これらと負極とを重ね合わせた。得られた積層体を90℃で0.5MPaの圧力で1分間加圧して、2枚のセパレータと正極との接着、および1枚のセパレータと負極との接着を行い、セル単位を作製した。このセル単位を90個作製し、90個のセル単位を重ね合わせて、積層電極体を得た。この積層電極体を用いて、実施例1と同様にして評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
〔比較例2〕
実施例1と同じ正極および負極を準備した。またアルミナとポリフッ化ビニリデンとを含有する接着層を片面に有するポリプロピレン多孔質膜をセパレータとして2枚準備した。セパレータの主面の寸法は306mm×104mmであり、セパレータの厚みは20μm(基材16μm+接着層2μm)であり、透気度は170秒/100mLであった。
セパレータの接着層が正極に対向するようにして、正極を2枚のセパレータで挟み込んだ。負極の負極活物質層の非対向領域に貫通孔を形成することなく、正極活物質層の中心と負極活物質層の中心とが一致するようにして、これらと負極とを重ね合わせた。得られた積層体を、90℃で0.5MPaの圧力で1分間加圧して、2枚のセパレータと正極との接着を行い、セル単位を作製した。このセル単位を90個作製し、90個のセル単位を重ね合わせて、積層電極体を得た。この積層電極体を用いて、実施例1と同様にして評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
<初期抵抗特性評価>
25℃の温度環境下で、各評価用リチウムイオン二次電池に1MPaの圧力を印加し、SOC50%の状態に調整した。その後、2Cの電流値で10秒間定電流放電した。このときの電圧変化量を求め、電圧変化量と電流値から初期抵抗値を算出した。結果を表1に示す。
<充放電サイクル後抵抗特性評価>
25℃の温度環境下で、各評価用リチウムイオン二次電池に1MPaの圧力を印加した。この電池に対し、2.5Vから4.25Vまで1Cでの定電流充電と4.25Vから2.5Vまで1Cでの定電流放電を1サイクルとする充放電を100サイクル繰り返した。なお、充放電サイクル間の緩和時間を10分とした。その後、初期抵抗と同様にして、抵抗値を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2022121818000002
参考例1と比較例1および比較例2の比較より、セパレータと電極とを接着することにより、抵抗特性が悪化することがわかる。特に、比較例1および比較例2の比較より、接着剤の使用部分が多くなると、抵抗特性がより悪くなることがわかる。
しかしながら、負極活物質層の、正極活物質層とは対向していない領域に貫通孔を設け、セパレータを負極の端部を包むように折り曲げて、貫通孔において接合した実施例1では、参考例1と同等の抵抗特性を示した。したがって、実施例1では、正極とセパレータとを接合して固定しているのにも関わらず、初期抵抗が小さく、かつ充放電を繰り返した際の抵抗増加が抑制されたリチウムイオン二次電池が得られていることがわかる。
したがって、以上のことから、ここに開示される非水電解液二次電池によれば、初期抵抗が小さく、かつ充放電を繰り返した際の抵抗増加が抑制されていることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 セル単位
20 積層電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
53 欠損部
54 正極活物質層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
64a 対向領域
64b 非対向領域
71 第1セパレータ
72 第2セパレータ
73 接合部
74 積層部
75 折り曲げ部
76 接合部
80 接着部
82 非水電解液流通経路
100 リチウムイオン二次電池

Claims (4)

  1. 第1電極、第1セパレータ、第2電極、および第2セパレータがこの順に積層されたセル単位を含む積層電極体と、非水電解液と、を備える非水電解液二次電池であって、
    前記第1電極は、第1集電体と、第1活物質層と、を有し、
    前記第2電極は、第2集電体と、第2活物質層と、を有し、
    前記第1活物質層と、前記第2活物質層とは、対向しており、
    前記第1電極の第1活物質層の主面の面積は、前記第2電極の第2活物質層の主面の面積よりも大きく、
    前記第1活物質層の中央部に、前記第2活物質層と対向する対向領域が形成されており、
    前記第1活物質層の外周縁部に、前記第2活物質層と対向しない非対向領域が形成されており、
    前記第1活物質層の対向する一対の端部にある前記非対向領域はそれぞれ、貫通孔を有し、
    前記第1セパレータの主面の面積および前記第2セパレータの主面の面積は、前記第1電極の第1活物質層の主面の面積および前記第2電極の第2活物質層の主面の面積よりも大きく、
    前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの積層された部分が、前記第1活物質層の前記第2活物質層に対向している面にある前記貫通孔の開口部を覆っており、
    前記第1セパレータおよび前記第2セパレータは、前記第2活物質層に対向している面とは反対側の第1活物質層の面にある貫通孔の開口部を覆うように、前記貫通孔を有する非対向領域の外側において第2電極側に折り曲げられており、
    前記貫通孔において、前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの積層された部分と、前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの折り曲げられた部分とが接合されている、
    非水電解液二次電池。
  2. 前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの折り曲げられた部分の端部の位置が、前記第1活物質層および前記第2活物質層の積層部分よりも外側にある、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記第1電極が負極であり、前記第2電極が正極である、請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記積層電極体が、前記セル単位が複数積層された積層体であって最外層が正極および負極である積層体と、単体の負極と、を含み、
    前記積層体の最外層の正極の上に、前記単体の負極が積層されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
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