JP2020198169A - 二次電池及び二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電による電池性能の低下を抑制可能な二次電池及び二次電池の製造方法を提供する。【解決手段】二次電池は、矩形の正極板15及び負極板16と矩形のセパレータ17とを交互に積層させた極板群14を電解液とともに電池ケースに収納する。セパレータ17は、正極板15及び負極板16の外周辺よりも外方に延出する端部17Cを有し、少なくとも正極板15及び負極板16の1辺に対応する端部17Cがセパレータ17と接する一方の正極板15又は負極板16の外周辺を覆うように曲がっている。【選択図】図3

Description

本発明は、二次電池及び二次電池の製造方法に関する。
周知のように、携帯用の電子機器の電源として、また、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源として、リチウムイオン二次電池等の二次電池が用いられている。例えば、リチウムイオン二次電池は、正極板と負極板とがセパレータを介して複数枚積層された極板群を、リチウム含有電解質を含む非水系電解液とともに電池ケースに収納して構成される。こうした二次電池の一例として、耐久性の高められた二次電池が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の二次電池は、リチウムイオン二次電池であって、正極板及び負極板がセパレータを介して積層された極板群(発電要素)と電解液とを電池ケース(外装体)内に備える。セパレータの端辺には、端辺自体を曲げ返し又は折り返して形成された緩衝部を有する。セパレータは、緩衝部がタブの存在する辺に位置するように配置されている。
特開2017−152198号公報
ところで、車両駆動用の電源は、耐久性の向上や、より大きな充放電が可能である等、電池性能の向上が求められている。
しかしながら、二次電池は、充放電において、電極合材の膨張と収縮とが起きて電極合材層から電解液が押し出されることがある。そして、電極合材層から電解液が押し出されると、電極合材層中の電解液不足により塩濃度が低下して、電池性能が低下するおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、充放電による電池性能の低下を抑制可能な二次電池及び二次電池の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する二次電池は、矩形の電極板と矩形のセパレータとを交互に積層させた極板群を電解液とともに電池ケースに収納した二次電池であって、前記セパレータは、前記電極板の外周辺よりも外方に延出する端部を有し、少なくとも前記電極板の1辺に対応する前記端部が前記セパレータと接する一方の前記電極板の外周辺を覆うように曲がっている。
上記構成によれば、セパレータの端部が曲がってセパレータに接する一方の電極板の外周辺を覆うことによって、セパレータの曲がった端部により覆われた電極板の外周辺の近傍にセパレータによって区画された空間が形成される。セパレータによって区画された空間は、電極板の外周辺の近傍に電解液の保持を可能にする。電極板は、充放電による膨張と収縮とにより電極板の外周辺から電解液が排出されるが、この排出された電解液が電極板端部の近傍に保持されることで、排出された電解液の電極板への再浸透がすみやかに行われる。これによって、電極体中の塩濃度の低下が低減されて、充放電による電池性能の低下が抑制可能になる。
上記二次電池について、前記セパレータの端部は、前記電極板の方向に折り返した部分が所定の一方向に曲がっているとともに、前記折り返した部分が隣接するセパレータの端部に沿っている。
上記構成によれば、各セパレータの端部が所定の一方向に曲がることで、複数のセパレータの協働で極板群の端部を覆うことができる。例えば、極板群の端部が、接するセパレータの端部同士で隙間無く覆われるようになる。また、セパレータの端部が電極板に向かって折り返すUターン型であることで、電極板の外周辺の近傍に電解液を保持しやすい袋状の空間を区画することができる。
上記二次電池について、前記セパレータの端部は、他の前記セパレータの端部に接している。
上記構成によれば、各セパレータの端部は接する他のセパレータの端部とによって空間を区画する。換言すると、セパレータの端部と接する他のセパレータの端部とによって、電極板の端部に電解液を保持することができる。
上記二次電池について、前記セパレータは、第1層と、前記第1層よりも熱収縮率の低い第2層とを備える。
上記構成によれば、熱収縮率の相違する2層からなるセパレータは、積層された後、非拘束部分である端部が、機械的な曲げ処理を要しない加熱処理によって端部の曲げ加工が容易である。例えば、第1層を絶縁材料から構成された絶縁層、第2層を絶縁層に耐熱材料を塗布したコート層とすることができる。
上記二次電池について、前記第1層及び前記第2層は、前記電解液が浸透可能な透液性を有する。
上記構成によれば、第1層及び第2層が透液性を有していることから、セパレータが電池性能を低下させるおそれがない。
上記二次電池について、前記電極板の1辺には、前記電池ケースの底面に対向する辺が含まれる。
上記構成によれば、電解液は電極板の底辺に排出されやすいのでケースの底面に対向する辺がセパレータの端部に覆われることで電解液の保持が好適に行われる。
上記課題を解決する二次電池の製造方法は、矩形の電極板と矩形のセパレータとを交互に積層させた極板群を電解液とともに電池ケースに収納した二次電池の製造方法であって、前記電極板と前記セパレータとを積層するとき、前記セパレータの少なくとも1辺に前記電極板の外周辺よりも外方に延出する端部を設けるとともに、前記セパレータを構成する熱収縮率の相違する第1層及び第2層がそれぞれ前記極板群の積層方向に対して所定の一方向に向くように前記セパレータを積層させる積層工程と、前記電極板と前記セパレータとが積層された前記極板群を加熱処理することで、少なくとも前記電極板の1辺に対応している前記延出する端部を前記電極板の外周辺を覆うように曲げる曲げ工程とを備える。
上記方法によれば、熱収縮率の相違する第1層と第2層とからなる2層構造のセパレータであれば、密集して積層されているセパレータの端部であっても、加熱処理による曲げ工程で、セパレータの端部を電極板の外周辺を覆うように曲げることができる。すなわち、セパレータに機械的な曲げ加工等を行わずに、セパレータの端部を曲げることができる。
上記課題を解決する二次電池は、矩形の正極板と、前記正極板より大きい矩形の負極板と、第1層と前記第1層よりも熱収縮率の低い第2層とを厚み方向に積層させていて、前記負極板よりも大きい矩形のセパレータと、前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して交互に積層させた矩形の極板群と、前記極板群を電解液とともに収納する電池ケースとを備え、前記極板群のうちの1辺は、前記セパレータが最先端に配置され、前記セパレータの前記最先端よりも後退した第1位置に前記負極板の先端が配置され、前記負極板の先端よりも後退した第2位置に正極板の先端が配置されており、前記セパレータは、前記第2位置から前記セパレータの先端までの端部が、前記最先端の位置を頂点にして前記第1位置の方向又は前記第2位置の方向に向かって折り返していて、前記先端が前記第1位置と前記第2位置との間に配置されている。
このような構成によれば、負極板と正極板とが積層方向に隙間無く積層される第2位置よりも内側では負極板、正極板及びセパレータに積層方向への押圧力が印加される。一方、正極板のない第2位置よりも外側は、負極板とセパレータとが積層方向の押圧力から解放されている。よって、セパレータの端部は、負極板にも接触しない第1位置よりも外側で折り返すことができるとともに、セパレータの先端が押圧力から解放されている第1位置と第2位置との間の位置まで戻ることができる。これにより、極板群の端部を電解液を保持することができるように区画できる。
上記二次電池について、前記極板群の積層された積層方向に前記正極板のない前記第2位置よりも外側では、前記負極板及び前記セパレータは前記積層方向への押圧力から解放されており、前記第1位置に向かって折り返している前記セパレータの前記端部は、該セパレータの前記先端が前記負極板と前記セパレータとの間に入り込むことで前記第1位置と前記第2位置との間に配置されている。
このような構成によれば、負極板の第1面に第1層を接触させるセパレータから延出する端部において第1位置に向かって折り返したセパレータの先端は、負極板の第2面において押圧力から解放された他のセパレータと負極板の第2面との間に入り込む。これにより、負極板の先端に電解液をより好適に保持することができるようになる。
本発明によれば、充放電による電池性能の低下を抑制可能とすることができる。
二次電池を具体化した一実施形態について、その斜視構造の概略を示す図。 同実施形態における極板群の構造を説明する模式図。 同実施形態における極板群の構造を説明する断面図。 同実施形態における極板群が積層されたときの断面図。 同実施形態における極板群の積層手順を示すフローチャート。 同実施形態における極板群が電池ケースに挿入されたときの態様を示す図。 同実施形態における極板群が電池ケースで加圧されたときの態様を示す図。 同実施形態における極板群が加熱処理されたときの態様を示す図。 同実施形態における極板群から排出される電解液の量等を示すリスト。
図1〜図9を参照して、二次電池の一実施形態について説明する。以下では、二次電池をリチウムイオン二次電池に具体化した例について説明する。
図1に示すように、二次電池11は、開口部を有するケース12と、ケース12の開口部を封止する蓋部13とを備える。ケース12及び蓋部13が電池ケースを構成する。ケース12及び蓋部13は、金属材料から形成されている。蓋部13には、正極端子21を含む正極集電部20と、負極端子31を含む負極集電部30とが設けられている。ケース12には、直方体状の極板群14及び電解液が収納されている。蓋部13には、電池ケースの内圧に応じて電池ケース内の気体を放出する放出部40と、電解液を注入する注入孔41とが設けられている。
図2に示すように、極板群14は、複数の正極板15と複数の負極板16とが、セパレータ17を介して交互に積層された矩形状の積層体である。
正極板15は、矩形状であって4辺の外周辺を有しているとともに、正極基材18と、正極基材18の両面に設けられた電極合材層を構成する正極合材層19とを含む。正極板15は、両面に正極合材層19が設けられた部分の積層方向に、例えば140[μm]の厚さD15(図4参照)を有している。正極基材18は、金属箔(又は薄い金属板)から形成され、長方形状(矩形状)に成形されている。正極基材18は、長辺に対応する上端及び下端のうち、上端から延出される正極タブ18A(集電タブ)を有している。正極タブ18Aには、正極合材は設けられていない。正極タブ18Aは、上端のうち、長辺の中心から、一側方(図2中左側)に向かって所定距離だけずれた位置に設けられている。
正極基材18を構成する材料は、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金を含む。正極合材を構成する材料は、正極活物質であるリチウム含有複合酸化物や、結着剤や、導電剤等を含む。
負極板16は、正極板15よりも大きい矩形状であって4辺の外周辺を有しているとともに、負極基材23と、負極基材23の両面に設けられた電極合材層を構成する負極合材層24とを含む。負極板16は、両面に負極合材層24が設けられた部分の積層方向に、例えば160[μm]の厚さD16(図4参照)を有している。負極基材23は、金属箔(又は薄い金属板)から形成され、長方形状(矩形状)に成形されている。負極基材23は、長辺に対応する上端及び下端のうち、上端から延出される負極タブ23A(集電タブ)を有している。負極タブ23Aには、負極合材は設けられていない。負極タブ23Aは、上端のうち、長辺の中心から、他側方(図2中右側)に向かって所定距離だけずれた位置に設けられている。
負極基材23を構成する材料は、例えば、銅やニッケルを含む。負極合材を構成する材料は、負極活物質を含む粒子や、結着剤や、導電剤等を含む。負極活物質は、リチウムを吸蔵・放出可能な材料であり、例えば、黒鉛などの炭素、金属リチウム、リチウム合金である。
正極板15は、正極タブ18Aの位置を揃えた状態で積層される。つまり、正極タブ18Aが、正極基材18の上端であって且つ幅方向の中央から一側方に寄った位置に配置するように重ねられる。よって、複数の正極板15の正極タブ18Aは、束状に集められて、正極タブ群を構成する。
負極板16は、負極タブ23Aの位置を揃えた状態で積層される。つまり、負極タブ23Aが、負極基材23の上端であって且つ幅方向の中央から他側方に寄った位置に配置するように重ねられる。よって、複数の負極板16の負極タブ23Aは、束状に集められて、負極タブ群を構成する。
このように、正極タブ群及び負極タブ群を極板群14の同じ端部に位置させることにより、捲回型の電極体のように集電タブを異なる端部にそれぞれ設けるよりも、正極タブ群及び負極タブ群が占有するスペースを縮小することができる。なお、極板群14には、正極タブ群及び負極タブ群は含まれない。
セパレータ17は、絶縁材料からなる矩形状のシートからなる膜であり、4辺の外周辺を有しているとともに、正極板15及び負極板16よりも大きい外形を有している。セパレータ17は、正極板15及び負極板16の間に電解液を保持するための多孔性ポリオレフィン膜、及び多孔性ポリ塩化ビニル膜等の多孔性ポリマー膜、又は、リチウムイオンもしくはイオン導電性ポリマー電解質膜を、単独、又は組み合わせて使用することもできる。セパレータ17は、極板群14のうち積層方向における最前の層と最後の層にも配置される。
電解液は、リチウム含有電解質を含む非水系電解液であって、非水溶媒に支持塩が含有された組成物である。非水溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)等を用いることができる。支持塩としては、LiPF等のリチウム化合物(リチウム塩)を用いることができる。
図3には、セパレータ17が拡大描画されている。図3では、図示の便宜上、正極板15又は負極板16と、セパレータ17との間に空間が設けられているが、極板群14として積層された正極板15又は負極板16と、セパレータ17とは接している。また、説明の便宜上、ケース12の底面に対向する極板群14の下端において、セパレータ17の端部17Cが折れ曲がっている例を説明する。ここで、セパレータ17は、正極板15又は負極板16の外方に延出された端部17Cが曲がって、先端が正極板15又は負極板16に向かって折り返す型、いわゆるUターン型に折れ曲がっている。なお、正極板15の下側の外周辺151及び負極板16の下側の外周辺161がそれぞれ、ケース12の底面に対向する辺である。つまり、極板群14のうちの1辺である下端は、セパレータ17が最先端17Eに配置され、セパレータ17の最先端17Eよりも後退した第1位置P1に負極板16の下側の外周辺161が配置され、負極板16の下側の外周辺161よりも後退した第2位置P2に正極板15の下側の外周辺151が配置されている。セパレータ17は、第2位置P2と先端17Dとの間の端部17Cが、最先端17Eの位置を頂点にして第1位置P1の方向又は第2位置P2の方向に向かって折り返していて、先端17Dが第1位置P1と第2位置P2との間に配置されている。つまり、セパレータ17の先端17Dは、押圧力から開放されている第1位置P1と第2位置P2との間の位置まで戻ることができる。これにより、極板群14の端部が電解液を保持可能に区画される。
図3に示すように、セパレータ17は、基材である第1層としてのセパレータ基材17Aと、セパレータ基材17Aの一方の面に被膜として設けられた第2層としてのコート層17Bとを有している。セパレータ基材17Aは、上述した膜であり、電解液を保持するためのシートである。コート層17Bは、アルミナ等の無機フィラーとアクリル系樹脂等のバインダーからなる耐熱層であり、セパレータ基材17Aの一方の面に塗布等により設けられている。セパレータ基材17Aは、積層方向に厚さD17Aを有している。コート層17Bは、積層方向に厚さD17Bを有している。セパレータ基材17Aの厚さD17Aは、コート層17Bの厚さD17Bよりも厚い。例えば、セパレータ17は、積層方向の厚さが20[μm]であり、このうち、セパレータ基材17Aの厚さD17Aが17[μm]、コート層17Bの厚さD17Bが3[μm]である。また、セパレータ基材17A及びコート層17Bは、電解液が浸透可能な透液性を有しているため、電池性能を低下させるおそれがない。
コート層17Bの熱収縮率は、セパレータ基材17Aの熱収縮率よりも低い。換言すると、セパレータ基材17Aの熱収縮率は、コート層17Bの熱収縮率よりも高い。このため加熱処理によって、セパレータ17の非拘束部分は、セパレータ基材17Aが内側、コート層17Bが外側となるように湾曲する。極板群14においてセパレータ17の非拘束部分は、下側の先端17Dを含む端部17Cであって、正極板15の下側の外周辺151よりも外方に延出した部分である。よって、加熱処理されたセパレータ17は、セパレータ基材17Aの接する電極板である正極板15の下側の外周辺151又は負極板16の下側の外周辺161を覆うように端部17Cが折れ曲がる。
セパレータ17は、曲がる方向が積層方向に対して一方に揃うように積層されている。セパレータ17は、加熱処理によってセパレータ基材17A側に曲がる。よって、セパレータ17は、セパレータ基材17Aが積層方向の一方に向き、コート層17Bが積層方向の他方に向くように、正極板15や負極板16を介して積層されている。これにより、端部17Cの曲がる方向が極板群14の積層方向に対して一方に揃い、セパレータ17のセパレータ基材17Aに接する正極板15の下側の外周辺151又は負極板16の下側の外周辺161がセパレータ17の端部17Cで覆われる。
加熱処理における加熱温度は、セパレータ17の端部17Cが電極板の下側の外周辺151,161を覆うように曲がる温度である。加熱温度としては、95℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、105℃以上であることがより一層好ましい。また、加熱処理における加熱時間は、セパレータ17の端部17Cが電極板の下側の外周辺151,161を覆うように曲がるために要する時間である。加熱時間としては、1時間以上が好ましく、7時間以上がより好ましく、12時間以上であればより一層好ましい。
図4に示すように、極板群14は、厚さD15が140[μm]の正極板15と、厚さD16が160[μm]の負極板16とが、厚さが20[μm]のセパレータ17を介して交互に積層された積層体として構成される。このとき、セパレータ17は、端部17Cが正極板15の下側の外周辺151又は負極板16の下側の外周辺161よりも延出されるとともに、正極板15に当接しない部分に非拘束部分を有する。
詳述すると、セパレータ17の端部17Cは、負極板16の下側の外周辺161に対して長さDmsだけ外方に延出している。また、セパレータ17の端部17Cは、非拘束部分であるとともに、セパレータ17の正極板15の下側の外周辺151から負極板16の下側の外周辺161までの長さDpmの部分も非拘束部分である。これは、正極板15の下側の外周辺151の第2位置P2が、負極板16の下側の外周辺161の第1位置P1よりも、長さDpmだけ短いからである。
積層方向には、極板群14は、正極板15と負極板16との距離を短く維持するため、積層方向に圧縮されているため、負極板16と正極板15との積層される第2位置P2から内側は積層方向に押圧力がかかる。一方、正極板15よりも延出された正極板15のない第2位置よりも外側の負極板16とセパレータ17の端部17Cとは、圧縮による押圧力を受けないため上述の非拘束部分となる。つまり、正極板15と負極板16との間に挟まれたセパレータ17は、長さDms+長さDpmの範囲が非拘束部分になる。例えば、長さDpmは、1.75[mm]であり、長さDmsは、1.0[mm]である。
図3を参照して、非拘束部分であるセパレータ17の端部17Cは、負極板16にも接触しない第1位置P1よりも外側で、積層方向において、セパレータ基材17Aの設けられた方向、つまりコート層17Bの設けられていない方向、(以下、曲がり方向)に折れ曲がっている。
セパレータ17の端部17Cは、セパレータ基材17Aに正極板15が接する場合、所定の一方向としての曲がり方向にある正極板15の下側の外周辺151を覆う。折り返しているセパレータ17の先端17Dは、正極板15の下側の外周辺151よりも外側の第1位置P1から第2位置P2までの間の押圧力のない部分に配置される。
また、セパレータ17の端部17Cは、セパレータ基材17Aが負極板16の一方の面である第1面に接する場合、曲がり方向にある負極板16の下側の外周辺161を覆う。折り返しているセパレータ17の先端17Dは、負極板16の他方の面である第2面と、該第2面に接する他のセパレータ17との間に入り込むことで、負極板16の下側の外周辺161よりも内側である第1位置P1から第2位置P2までの間の押圧力のない部分に配置される。セパレータ17の先端17Dは、負極板16の第2面と他のセパレータ17とが押圧力により密着している第2位置P2よりも内側には入り込むことができないが、押圧力から解放されている第1位置P1から第2位置P2までの間には入り込むことができる。
また、曲がり方向が一方向であるため、極板群14の下端、つまり、正極板15の下側の外周辺151と負極板16の下側の外周辺161とが積層されている面は、セパレータ17の端部17Cで覆われている。極板群14の下端は、セパレータ17の曲がった端部17Cと、正極板15の下側の外周辺151又は負極板16の下側の外周辺161との間にセパレータ17によって区画された空間を有する。
セパレータ17によって区画された空間は、正極板15の下側や負極板16の下側に電解液を保持する。つまり、電解液が、正極板15の下側の外周辺151や負極板16の下側の外周辺161の各近傍に保持可能になる。正極板15や負極板16は、充放電による膨張と収縮とにより正極板15や負極板16の各外周辺から電解液が排出されるが、この排出された電解液が電極板端部の近傍のセパレータ17によって区画された空間に保持される。
図5〜図8を参照して、二次電池の製造方法について説明する。
図5に示すように、二次電池の製造方法は、積層工程(ステップS11)と、端子溶接工程と(ステップS12)と、フィルム挿入工程(ステップS13)と、セル挿入工程(ステップS14)とを備える。また、二次電池の製造方法は、封缶工程(ステップS15)と、セル拘束工程(ステップS16)と、セル加熱工程(ステップS17)と、封止工程(ステップS18)とを備える。
図5の積層工程(ステップS11)は、正極板15と負極板16とをセパレータ17を介して積層させる工程である。図2に示すように、正極板15は、正極板15の正極合材層19の全体が、負極板16の負極合材層24にセパレータ17を挟んで対向するように、セパレータ17を介して積層される。このとき、図4に示すように、正極板15の下側の外周辺151は、負極板16の下側の外周辺161から長さDpmだけ後退している。他方、セパレータ17は、正極板15の下側の外周辺151から長さDms+長さDpmだけ外方に延出されているとともに、負極板16の下側の外周辺161から長さDmsだけ外方に延出されるように積層される。また、図3に示すように、セパレータ17は、規定の曲がり方向に向くようにセパレータ基材17Aが配置され、曲がり方向の反対に向くようにコート層17Bが配置されて積層される。
図5の端子溶接工程(ステップS12)は、正極タブ18A(図2参照)を正極集電部20(図1参照)に溶接するとともに、負極タブ23A(図2参照)を負極集電部30(図1参照)に溶接する。図2を参照して、極板群14は、複数の正極タブ18Aが束状に集められて正極集電部20に溶接される。また、極板群14は、複数の負極タブ23Aが束状に集められて負極集電部30に溶接される。
図5のフィルム挿入工程(ステップS13)は、図6に示すように、極板群14の挿入に先立って、ケース12と極板群14との間の絶縁を確保する絶縁用のフィルム27をケース12の内側に挿入する。
図5のセル挿入工程(ステップS14)は、図6に示すように、ケース12との間にフィルム27を介在させつつ、ケース12の内部にセルとしての極板群14を挿入する。
図5の封缶工程(ステップS15)は、図6に示すように、ケース12に蓋部13を溶接してケース12を封缶する。ケース12に極板群14を挿入することで、極板群14に連結されている蓋部13がケース12の開口部に配置されるため、蓋部13の外周をケース12の開口部に溶接できる。このとき、注入孔41は開封されたままである。
図5のセル拘束工程(ステップS16)は、図7に示すように、積層方向に圧縮する力F1をケース12の外方から極板群14に印加する。極板群14の収納されたケース12の長尺側面の両面を拘束板50で挟み込むことで極板群14が拘束されるとともに、力F1が加圧される。
図5のセル加熱工程(ステップS17)は、図8に示すように、セパレータ17の端部17Cをセパレータ基材17Aの方向に曲げる(曲げ工程)。図8に示すように、積層方向に拘束及び加圧されたケース12を、恒温槽60に収容し、極板群14の加熱温度を105℃とするように恒温槽60の環境温度を上昇させる加熱処理によって端部17Cが曲がる。端部17Cの曲げに要する時間は、少なくとも1時間程度である。
また、セル加熱工程(ステップS17)は、極板群14の加熱温度を105℃とすることで、正極合材層19(図2参照)や負極合材層24(図2参照)を乾燥させる。乾燥した電極合材層は、電解液が浸透しやすくなる。極板群14は、電極合材層の乾燥に要する時間、例えば、12時間程度、乾燥温度に維持される。
図8を参照して、曲げ工程について詳述する。なお、図8を参照した説明で、1番目、2番目、3番目との記載は、同じ部材を図8において右からの順番である。また、各セパレータ17は、セパレータ基材17Aが図8において左側、コート層17Bが図8において右側に配置されている。
図8において、1番目のセパレータ17は、コート層17Bがフィルム27に接し、セパレータ基材17Aが1番目の負極板16に接している。加熱処理により、1番目のセパレータ17の端部17Cは、1番目の負極板16の右面(第1面)から左面(第2面)に掛け渡されて、1番目の負極板16の外周辺161を覆うように曲がる。該端部17Cは、1番目の負極板16の左面(第2面)にある2番目のセパレータ17の非拘束部分である端部17Cに接しつつ曲がる。また、該端部17Cは、先端17Dが1番目の負極板16の左面(第2面)と2番目のセパレータ17との間の押圧力から開放された部分に入り込んで、1番目の負極板16の外周辺161を覆うように区画する。
図8において、2番目のセパレータ17は、コート層17Bが1番目の負極板16に接し、セパレータ基材17Aが1番目の正極板15の右面に接している。加熱処理により、2番目のセパレータ17の端部17Cは、左側にある3番目のセパレータ17の端部17Cに掛け渡されるとともに沿って曲がり、1番目の正極板15の外周辺151を覆う。該端部17Cは、折り返すことで3番目のセパレータ17の非拘束部分である端部17C及び2番目の負極板16の左面に接しつつ沿って曲がる。そして、先端17Dが第1位置P1から第2位置P2までの間に配置されることで、1番目の正極板15の外周辺を覆うように区画する。
図8において、3番目のセパレータ17は、コート層17Bが1番目の正極板15や2番目のセパレータ17に接し、セパレータ基材17Aが2番目の負極板16に接している。3番目のセパレータ17は、加熱処理により、1番目のセパレータ17と同様に曲がる。
4番目のセパレータ17は、2番目のセパレータ17と同様に曲がる。
図8において、5番目のセパレータ17は、コート層17Bが2番目の正極板15の左面に接し、セパレータ基材17Aが3番目の負極板16の右面(第1面)に接している。加熱処理により、5番目のセパレータ17の端部17Cは、3番目の負極板16の右面(第1面)から左面(第2面)の方向に向けて、3番目の負極板16の外周辺を覆うように曲がる。なお、3番目の負極板16の左面(第2面)にある6番目のセパレータ17はフィルム27に当接しているため、3番目の負極板16の左面(第2面)と6番目のセパレータ17との間は押圧力で拘束されている。このため、5番目のセパレータ17の先端17Dは、6番目のセパレータ17の端部17Cに接して曲がったあと、6番目のセパレータ17と3番目の負極板16の左面(第2面)との間には入り込まずに、同3番目の負極板16の外周辺161の上に当接して止まる。これにより、5番目のセパレータ17の端部17Cは、3番目の負極板16の外周辺161を覆うように区画する。
1,3番目のセパレータ17の端部17Cは、曲がり方向の自由長が長さDmsであり、負極板16の左面(第2面)と隣接するセパレータ17の端部17Cとの間に先端17Dが入り込む。2,4番目のセパレータ17の端部17Cは、曲がり方向における自由長が長さDms+長さDpmであり、先端17Dが隣接するセパレータ17の端部17Cに沿って曲がるが、覆う対象である正極板15の下側の外周辺151には到達しない。5番目のセパレータ17の端部17Cは、曲がり方向の自由長が長さDmsであり、先端17Dが負極板16の外周辺161に当接して外周辺161上に配置される。1〜4番目のセパレータ17の各端部17Cは、ほぼ同様の長さで曲がるため、極板群14の下端において、各端部17Cの下頂点である最先端17Eが、積層方向に向かって略同様の位置P0に揃う。5番目のセパレータ17の端部17Cは、先端17Dが負極板16の外周辺161上の第1位置P1に配置されるため、極板群14の下端において、最先端17Eが位置P0よりも外側に配置される。
図5の封止工程(ステップS18)は、注入孔41からケース12の内部に所定量の電解液を注入した後、注入孔41を封止することで、極板群14と電解液とをケース12内に密閉収納する。
これにより、充放電による電池性能の低下を抑制可能な二次電池11を製造することができる。
図9を参照して、極板群14に電解液が保持される作用について説明する。
図9は、極板群14の下端がセパレータ17の端部17Cで区画されていない場合と、区画されている場合とにおいて、極板群14に保持可能な電解液の量を測定した結果を示す。ここで「電解液量」は、極板群14に供給した電解液であり、極板群14から電解液がこぼれでるようになるときの量を示している。また、カール量「なし」は、コート層17Bを有さないセパレータ17による極板群14であり、極板群14の下端がセパレータ17によって未区画である。カール量「曲がり」は、加熱処理の温度が低め(例えば70℃)であってセパレータ17の端部17Cが曲がっているが、隣接するセパレータ17の端部17Cに接しておらず、極板群14の下端がセパレータ17によって未区画である。カール量「極覆い」は、セパレータ17の端部17Cが曲がって隣接するセパレータ17の端部17Cに接しており、極板群14の下端がセパレータ17によって区画されている。
カール量「なし」及び「曲がり」の場合、電解液の供給量が2.5[mL]に達することで、極板群14から電解液がこぼれる。一方、カール量「極覆い」の場合、電解液の供給量が2.65[mL]に達することで、極板群14から電解液がこぼれる。つまり、カール量「なし」及び「曲がり」の場合に比べて「極覆い」の場合、極板群14の保持可能な電解液量が0.15[mL]増加する。換言すると、カール量「なし」及び「曲がり」のときに保持可能な電解液量を100[%]とすると、カール量「極覆い」のときに保持可能な電解液量が106[%]である。よって、極板群14は、電極板の外周辺とセパレータ17の端部17Cとの間の区画領域に充放電によって極板群14から排出された電解液を保持することができるとともに、電極板による電解液の吸収(再浸透)がすみやかに行われるようになるため、電極体中の塩濃度の低下が低減される。
本実施形態の効果について説明する。
(1)セパレータ17の端部17Cが曲がってセパレータ17に接する一方の電極板の外周辺を覆うことによって、セパレータ17の曲がった端部17Cにより覆われた電極板の外周辺の近傍にセパレータ17によって区画された空間が形成される。セパレータ17によって区画された空間は、電極板の外周辺の近傍に電解液の保持を可能にする。電極板は、充放電による膨張と収縮とにより電極板の外周辺から電解液が排出されるが、この排出された電解液が電極板端部の近傍に保持されることで、排出された電解液の電極板への再浸透がすみやかに行われる。これによって、電極体中の塩濃度の低下が低減されて、二次電池11の良好な電池性能の低下が抑制可能になる。
(2)各セパレータ17の端部17Cが所定の一方向に曲がることで、複数のセパレータ17の協働で極板群14の端部を覆うことができる。例えば、極板群14の端部が、接するセパレータ17の端部17C同士で隙間無く覆われるようになる。また、端部17Cが電極板に向かって折れ曲がるUターン型であることで、電極板の外周辺の近傍に電解液を保持しやすい袋状の空間を区画することができる。
(3)各セパレータ17の端部17Cは接する他のセパレータ17の端部17Cとによって空間を区画する。換言すると、セパレータ17の端部17Cと接する他のセパレータ17の端部17Cとによって、電極板の端部に電解液を保持することができる。
(4)熱収縮率の相違する2層からなるセパレータ17は、積層された後、非拘束部分である端部17Cが、機械的な曲げ処理を要しない加熱処理によって端部17Cの曲げ加工が容易である。例えば、セパレータ基材17Aを絶縁材料から構成された絶縁層とし、コート層17Bを絶縁層に耐熱材料を塗布した層とすることができる。
(5)セパレータ基材17A及びコート層17Bが透液性を有していることから、セパレータ17が電池性能を低下させるおそれがない。
(6)電解液は電極板の底辺に排出されやすいのでケース12の底面に対向する辺がセパレータ17の端部に覆われることで電解液の保持が好適に行われる。
(7)熱収縮率の相違するセパレータ基材17Aとコート層17Bとからなる2層構造のセパレータ17であれば、密集して積層されているセパレータ17の端部17Cであっても、加熱処理による曲げ工程で、セパレータ17の端部17Cを電極板の外周辺を覆うように曲げることができる。すなわち、セパレータ17に機械的な曲げ加工等を行わずに、セパレータ17の端部17Cを曲げることができる。
(8)負極板16と正極板15とが積層方向に隙間無く積層される第2位置P2よりも内側では負極板16、正極板15及びセパレータ17に積層方向への押圧力が印加される。一方、正極板15のない第2位置P2よりも外側は、負極板16とセパレータ17とが積層方向の押圧力から解放されている。よって、セパレータ17の端部17Cは、負極板16にも接触しない第1位置P1よりも外側で折り返すことができるとともに、セパレータ17の先端17Dが押圧力から解放されている第1位置P1と第2位置P2との間(長さDpm)の位置まで戻ることができる。これにより、極板群14の端部を電解液を保持することができるように区画できる。
(9)負極板16の第1面にセパレータ基材17Aを接触させるセパレータ17から延出する端部17Cにおいて第1位置P1に向かって折り返した該セパレータ17の先端17Dは、負極板16の第2面において押圧力から解放された他のセパレータ17と負極板16の第2面との間に入り込む。これにより、負極板16の先端(第1位置P1)に電解液をより好適に保持することができるようになる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、ケース12の底面に対向する極板群14の下端において、セパレータ17の端部17Cが曲がっている場合を例示した。しかしこれに限らず、極板群の下端、上端、右側、左側の少なくとも1つでセパレータの端部が電極板を覆うように曲がっていてもよい。どの方向の電極板の外周辺であっても、セパレータの端部に覆われることで、覆われた空間に電解液が保持されるようになる。
・上記実施形態では、セル拘束工程(ステップS16)の後にセル加熱工程(ステップS17)がある場合について例示したが、これに限らず、セル加熱工程は、積層工程(ステップS11)の後の任意のタイミングで行うこともできる。
・上記実施形態では、コート層17Bがセパレータ基材17Aの一方の面に塗布によって設けられる場合について例示したが、これに限らず、セパレータ基材に密着して設けられるのであれば、コート層は、薄膜を貼り合わせる等、塗布以外の方法で設けられてもよい。
・上記実施形態では、コート層17Bの熱収縮率がセパレータ基材17Aの熱収縮率よりも低い場合について例示したが、これに限らず、コート層の熱収縮率がセパレータ基材の熱収縮率よりも高くてもよい。これによれば、加熱処理によって、セパレータがコート層の方向に曲がることで電極板の外周辺を覆うことができる。
・上記実施形態では、セパレータ17の端部17Cが負極板16の右面から左面に渡る場合、又は、隣接するセパレータ17の端部17Cに接して沿って曲がる場合について例示した。つまり、端部17Cが対応する電極板に向かって折り返すUターン型である場合について例示した。しかしこれに限らず、セパレータの端部は、曲がることで隣接するセパレータの端部に接して正極板15や負極板16の外周辺を区画すればよい。例えば、セパレータの端部は、1周以上巻いたとしても外周が隣接するセパレータの端部に接することで電極板の外周辺を区画することができる。また、例えば、セパレータの端部は、正極板15や負極板16に向かうほど折り返さず(Uターンせず)、隣接するセパレータの端部の肩に接する程度の曲がりであったとしても、電極板の外周辺をセパレータの端部と、隣接するセパレータの端部とで区画することができる。
・上記実施形態では、セパレータ17の端部17Cが加熱処理により曲げられる場合について例示した。しかしこれに限らず、セパレータの端部を電極板の外周辺を覆うように曲げることができるのであれば、セパレータの端部はどのような処理で曲げられてもよい。例えば、セパレータの端部が、機械的な処理で曲げられてもよいし、材料の物性を利用した処理により曲げられてもよく、加熱処理以外の処理によって曲げられてもよい。
また、このとき、セパレータの端部が、適切に曲げられるのであれば、セパレータの層構造は、セパレータ基材とコート層との2層構造に限られず、1層構造であってもよいし、3層以上の構造であってもよい。
・上記実施形態では、極板群14の下端において、各端部17Cの最先端17Eが、積層方向に揃う位置に形成される場合について例示した。しかしこれに限らず、セパレータの各端部が電極板の端部を覆うように曲がっているのであれば、各端部の最先端の極板群からの距離がまちまちであって、積層方向に不揃いであってもよい。
・極合材は、基材の少なくとも一つの面に位置すればよく、基材の片面のみに位置することも可能である。
・上記実施形態では、正極板15、負極板16、及びセパレータ17が長方形状である場合について例示した。しかしこれに限らず、正極板、負極板、及びセパレータは、二次電池の電極板を構成することができればよく、正方形状等のその他の矩形状であってもよい。
・正極タブ18Aや負極タブ23Aの形状は、非水系電池の形状などに応じて適宜設定されるものであり、他の形状に変更可能である。
・上記実施形態では、二次電池を、ケース12内に1つの極板群14を有する構造としたが、ケース12内に複数の極板群14を有する構造としてもよい。例えば複数の極板群は、ケース12内で直列に接続される。
・上記実施形態では、二次電池11がリチウムイオン二次電池である場合について例示した。しかし、これに限らず、二次電池は、その他の非水系電解液の二次電池であってもよいし、ニッケル水素二次電池等の水系電解液の二次電池であってもよい。
・二次電池11は、電気自動車、ハイブリッド自動車、ガソリン自動車やディーゼル自動車等の車両やその他の移動体に用いられてもよい。又は、固定設置されてもよい。
11…二次電池、12…ケース、13…蓋部、14…極板群、15…正極板、16…負極板、17…セパレータ、17A…セパレータ基材、17B…コート層、17C…端部、18…正極基材、18A…正極タブ、19…正極合材層、20…正極集電部、21…正極端子、23…負極基材、23A…負極タブ、24…負極合材層、27…フィルム、30…負極集電部、31…負極端子、40…放出部、41…注入孔、50…拘束板、60…恒温槽。

Claims (9)

  1. 矩形の電極板と矩形のセパレータとを交互に積層させた極板群を電解液とともに電池ケースに収納した二次電池であって、
    前記セパレータは、前記電極板の外周辺よりも外方に延出する端部を有し、少なくとも前記電極板の1辺に対応する前記端部が前記セパレータと接する一方の前記電極板の外周辺を覆うように曲がっている
    二次電池。
  2. 前記セパレータの端部は、前記電極板の方向に折り返した部分が所定の一方向に曲がっているとともに、前記折り返した部分が隣接するセパレータの端部に沿っている
    請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記セパレータの端部は、他の前記セパレータの端部に接している
    請求項1又は2に記載の二次電池。
  4. 前記セパレータは、第1層と、前記第1層よりも熱収縮率の低い第2層とを備える
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池。
  5. 前記第1層及び前記第2層は、前記電解液が浸透可能な透液性を有する
    請求項4に記載の二次電池。
  6. 前記電極板の1辺には、前記電池ケースの底面に対向する辺が含まれる
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
  7. 矩形の電極板と矩形のセパレータとを交互に積層させた極板群を電解液とともに電池ケースに収納した二次電池の製造方法であって、
    前記電極板と前記セパレータとを積層するとき、前記セパレータの少なくとも1辺に前記電極板の外周辺よりも外方に延出する端部を設けるとともに、前記セパレータを構成する熱収縮率の相違する第1層及び第2層がそれぞれ前記極板群の積層方向に対して所定の一方向に向くように前記セパレータを積層させる積層工程と、
    前記電極板と前記セパレータとが積層された前記極板群を加熱処理することで、少なくとも前記電極板の1辺に対応している前記延出する端部を前記電極板の外周辺を覆うように曲げる曲げ工程とを備える
    二次電池の製造方法。
  8. 矩形の正極板と、
    前記正極板より大きい矩形の負極板と、
    第1層と前記第1層よりも熱収縮率の低い第2層とを厚み方向に積層させていて、前記負極板よりも大きい矩形のセパレータと、
    前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して交互に積層させた矩形の極板群と、
    前記極板群を電解液とともに収納する電池ケースとを備え、
    前記極板群のうちの1辺は、前記セパレータが最先端に配置され、前記セパレータの前記最先端よりも後退した第1位置に前記負極板の先端が配置され、前記負極板の先端よりも後退した第2位置に正極板の先端が配置されており、
    前記セパレータは、前記第2位置から前記セパレータの先端までの端部が、前記最先端の位置を頂点にして前記第1位置の方向又は前記第2位置の方向に向かって折り返していて、前記先端が前記第1位置と前記第2位置との間に配置されている
    二次電池。
  9. 前記極板群の積層された積層方向に前記正極板のない前記第2位置よりも外側では、前記負極板及び前記セパレータは前記積層方向への押圧力から解放されており、
    前記第1位置に向かって折り返している前記セパレータの前記端部は、該セパレータの前記先端が前記負極板と前記セパレータとの間に入り込むことで前記第1位置と前記第2位置との間に配置されている
    請求項8に記載の二次電池。
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