JP2022115673A - ヒンジキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂の使用量を増加しなくても容器本体の口部とキャップ本体との密着性が確保でき、内部の圧力上昇があっても容器本体の口部から外れるおそれがないヒンジキャップを提供すること。【解決手段】 容器本体Dの口部1に装着されるキャップ本体Aと、キャップ本体AにヒンジCを介して連設された上蓋Bとを備えるヒンジキャップであって、キャップ本体Aは、容器本体Dの口部1を封鎖する隔壁5と、隔壁5の外縁に連設され、口部1に装着される装着部7とを備え、装着部7は、外周が容器本体Dの口部1内周に密着する内筒15を備え、ヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂をブレンドした樹脂で成形することを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、ヒンジキャップに関し、とくに、密着性と接着性を向上させたヒンジキャップに関するものである。
従来から、容器本体に装着されるヒンジキャップには、開封時まで容器内を密封状態にしておくために、容器本体の口部に装着されるキャップ本体に、薄肉弱化部により画成された抜栓部を形成した隔壁を設け、プルリングにより抜栓部を引っ張り上げることにより、開栓して注出口を開口する抜栓式のヒンジキャップが広く用いられている。
また、容器内を清潔にするために、容器本体内に滅菌のため高温にした内容液を充填した後にキャップを打栓したり、打栓した後に外から高温にして滅菌を行うことがあるため、容器本体内が高温となって圧力上昇しても、打栓したキャップが容器本体から外れてしまうことを防止するようにしたヒンジキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009-179385号公報
上記特許文献1記載のヒンジキャップは、図4に示すように、打栓後の容器本体D内の圧力上昇により、容器本体Dの口部1を塞ぐキャップ本体Aoの隔壁100が下から押圧されても、口部1内周に密接しているキャップ本体Aoの内筒101の密着が外れないように、隔壁100周縁と内筒101下部との間を連結壁102でU字状に連結することで、連結壁102が内筒101の変形を阻止し、口部1内周への密着性を確保し、打栓したヒンジキャップが容器本体Dから外れてしまうことを防止している。
しかしながら、上記特許文献1記載のヒンジキャップは、キャップ本体Aoの内筒101と容器本体Dの口部1との密着性を確保するために、内筒101と連結壁102とをU字状に形成しなくてはならず、使用する樹脂量が増加するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、樹脂の使用量を増加しなくても容器本体の口部とキャップ本体との密着性が確保でき、内部の圧力上昇があっても容器本体の口部から外れるおそれがないヒンジキャップを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、ヒンジキャップとして、容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とを備えるヒンジキャップであって、キャップ本体は、容器本体の口部を封鎖する隔壁と、隔壁の外縁に連設され、口部に装着される装着部とを備え、装着部は、外周が容器本体の口部内周に密着する内筒を備え、ヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂をブレンドした樹脂で成形することを特徴とする構成を採用する。
ヒンジキャップの実施形態として、基材樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンであり、混合樹脂としてマレイン酸変性ポリエチレンを樹脂全量に対して5~50重量%ブレンドすることを特徴とする構成、また、混合樹脂は、10~30重量%ブレンドすることを特徴とする構成、また、隔壁は、破断可能な薄肉弱化部によって画成され、注出口を開口する抜栓部と、抜栓部の上面に支柱を介して設けられたプルリングとを備えることを特徴とする構成、また、隔壁は、破断可能な薄肉弱化部によって画成され、注出口を開口する移行栓部と、移行栓部の上面に立設された引上壁とを備え、上蓋は、移行栓部の引上壁と超音波溶着により係合する頂壁を備えることを特徴とする構成を採用する。
本発明のヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂をブレンドした樹脂で成形することにより、キャップ本体の装着部の内筒外周が容器本体の口部内周に接着性が加味されて密着するので、樹脂の使用量を増加しなくても口部内周との密着性が確保ができ、高温充填時にキャップ本体が容器本体の口部から外れることを防止することができる。
また、本発明のヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂をブレンドした樹脂で成形することにより、移行栓部の上面に立設された引上壁を上蓋の頂壁に超音波溶着する際に、接着性が強化されることにより、融着強度が高くなり、移行栓部の引上壁が上蓋の頂壁から剥がれることを抑制できる。
本発明の第1実施例であるヒンジキャップの側面断面図である。 本発明の第1実施例であるヒンジキャップを開蓋した状態を示す図で、(a)は上面図で、(b)は側面断面図である。 本発明の第2実施例であるヒンジキャップを示す図で、(a)は成形後、閉蓋した側面断面図であり、(b)は移行栓部を上蓋に抜け止め加工した後の(a)の要部拡大図である。 本発明の従来例であるヒンジキャップの側面断面図である。
次に、本発明のヒンジキャップについて、以下の実施例に示した図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、図1でみて、左方向を「正面側(ヒンジと反対側)」とし、右方向を「背面側(ヒンジ側)」とし、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
図1および図2において、Aは容器本体Dに装着されるキャップ本体、Bはキャップ本体AをヒンジCによって連結し、開閉する上蓋である。
容器本体Dは、上部に口部1を有し、口部1の外周には、係合突条2が設けられている。
キャップ本体Aは、容器本体Dの口部1を封鎖する隔壁5と、隔壁5の外縁上面から立設された注出筒6と、隔壁5の外縁に連設され、口部1に装着される装着部7とから構成されている。
隔壁5は、注出筒6の内周側に、使用時に注出口を開口するため、破断可能な薄肉弱化部9によって画成された抜栓部10が設けられ、抜栓部10は、ヒンジC側上面にプルリング11が支柱12を介して設けられている。
装着部7は、隔壁5の外周縁に連設されるリング状の上壁14と、上壁14の内縁下面から垂設され、外周が容器本体Dの口部1の内周に挿入される内筒15と、上壁14の外縁に連設され、内周が口部1の外周に係合する外筒16と、上壁14の上面から立設される蓋係合筒部17と、上壁14の外縁から立設される蓋当接筒部18とを備え、蓋係合筒部17の外周上端には、蓋係止突部19が設けられている。
外筒16の内周には、口部1の係合突条2と係合する係合突部20が突設されている。
図2(a)に示すように、外筒16は、ヒンジCの左右いずれかの近傍に、外周面に平面視で略V字状の外周切り込み部21が上方から切り込まれ、外周切り込み部21の内周側の上部の薄肉部を隔てた位置を起点として背面側(ヒンジC側)の円周方向に所定の範囲延びるように、スリット溝22が上方から凹設されている。
このため、ヒンジキャップは、容器の廃棄時に、ヒンジCを介して上蓋Bを引き下げると、外周切り込み部21が縦方向引き裂きライン、スリット溝22が周方向引き裂きラインとなり、外筒16は、外周切り込み部21を起点に周方向に破断され、破断された部分の係合突部20と容器本体Dの口部1との係合が外されていき、簡単にヒンジキャップを容器本体Dから引き離し、分別して廃棄することができる。
上蓋Bは、平坦な頂壁25と、頂壁25の周縁から垂下された側周壁26と、頂壁25の下面から垂設され、閉蓋時にキャップ本体Aの注出筒6内周に外周が密接し、注出筒6内方をシールする密封筒27と、密封筒27の外側に垂設され、閉蓋時に内周がキャップ本体Aの蓋係合筒部17外周と係合するとともに、下面が蓋当接筒部18上面に当接する係合筒28とから構成されている。
側周壁26の外周には、正面側下端に円弧状に摘み29が設けられ、背面側下端にヒンジCが連設されている。
係合筒28の内周下端には、蓋係合筒部17の蓋係止突部19と嵌合して閉蓋状態を維持する係止部30が設けられている。
なお、本実施例のヒンジキャップは、使用前の不正開封を防止するために、キャップ本体Aと上蓋Bとの間にシュリンクラベルや封緘部材等が設けられていてもよい。
本発明のヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂を所定の配合割合でブレンドした樹脂を用いて成形することにより、柔軟性と接着性を向上させるものである。
本実施例では、基材樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などの低密度ポリエチレンが用いられ、ポリオレフィン系の接着性樹脂としては、マレイン酸変性ポリエチレン(マレイン酸変性PE)が用いられ、マレイン酸変性PEとして、三菱ケミカル株式会社のモディック(登録商標)や、三井化学株式会社のアドマー(登録商標)などが挙げられる。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
まず、本実施例のヒンジキャップは、図2に示すように、開蓋した状態で、キャップ本体A、上蓋BおよびヒンジCを基材樹脂であるLLDPEに、混合樹脂として接着性樹脂であるマレイン酸変性PEをブレンドした樹脂を用いて成形する。
ヒンジキャップの成形後、上蓋Bをキャップ本体Aに閉蓋し、図1に示すように、容器本体Dの口部1に打栓する。
本実施例のヒンジキャップの耐熱性、開封性および成形性を評価するために、基材樹脂と接着性樹脂との配合割合をそれぞれ変更して比較実験を行った結果を表1に示す。
比較実験では、ヒンジキャップの基材樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を、混合樹脂としてマレイン酸変性ポリエチレン(マレイン酸変性PE)を用いてヒンジキャップを射出成形で製造した。
基材樹脂:LLDPE(プライムポリマー社製 25200J)
混合樹脂:マレイン酸変性ポリエチレン(三菱ケミカル株式会社製 モディックM506)
配合割合:重量%(wt%)
「耐熱性」は、容器本体D内に滅菌等のために85℃の高温にした内容液を充填し、ヒンジキャップを打栓した後、容器本体Dの口部1内周とキャップ本体Aの装着部7の内筒15外周との密封性の確認(減圧試験・落下試験)の結果で、いずれの試験でも密封性が確保できたものを「○」、概ね確保できたものを「△」、いずれかでも確保できなかったものを「×」とした。
「開封性」は、プッシュプルゲージを使用して、開封強度が20N前後(一般的な開封時の強度)で薄肉弱化部9を破断し抜栓部10を隔壁5から問題なく開封することができるかの確認の結果で、開封できたものを「○」、できなかった(20Nを大幅に越える)ものを「×」とした。
「成形性」は、問題なく成形できたものを「○」、概ね問題なく成形できたものを「△」、できなかったものを「×」とした。
Figure 2022115673000002
実験例1は、混合樹脂を配合しない基材樹脂だけの参考例である。
実験例2~6は、基材樹脂のLLDPEに、混合樹脂として接着性樹脂であるマレイン酸変性ポリエチレンをそれぞれ5重量%、10重量%、20重量%、30重量%、50重量%ブレンドしたもので、接着性樹脂をブレンドした樹脂としてヒンジキャップの柔軟性および接着性が高くなる。
上記実験例7、8は、基材樹脂のLLDPEに、混合樹脂として接着性樹脂であるマレイン酸変性ポリエチレンをそれぞれ60重量%、70重量%ブレンドしたもので、接着性樹脂の配合割合が多くなると、打栓後に高温充填することにより、ヒンジキャップの樹脂が暖められて柔らかくなりすぎて保形性が保てなくなり、簡単に密着が外されてしまうという問題が発生する。
また、ヒンジキャップの樹脂が柔らかくなりすぎると、薄肉弱化部9を破断して開封することができなくなるとともに、接着性が強くなって成形の際に金型からの離形性が悪くなって成形性が悪くなるという問題が発生する。
以上のことから、LLDPEにブレンドするマレイン酸変性ポリエチレンの配合割合は、樹脂全量に対して5~50重量%が好ましく、さらに、10~30重量%がより好ましい。
本実施例の好ましい配合割合で接着性樹脂をブレンドした樹脂は、保形性と柔軟性および接着性のバランスがよく、キャップ本体Aの装着部7の内筒15に、柔軟性と接着性も加味されるので、図4に示す従来のLLDPEだけのヒンジキャップのように、内筒101と隔壁100との間に連結壁102を設けてU字状に加工した内筒101を外側に押圧して密着させなくても、容器本体Aの口部1内周と内筒15外周との密着性が確保ができ、従来に比べ樹脂の使用量を少なくすることができる。
ヒンジキャップを使用する際には、上蓋Bを開蓋した後、隔壁5上のプルリング11に指を掛けて引っ張ることで支柱12を介して薄肉弱化部9を破断させながら抜栓部10を隔壁5から開封し、隔壁5に開口を開けて容器本体D内の内容液を注出筒6を介して注出する。
さらに、内容液を全て使用した後は、ヒンジCを介して上蓋Bを引き下げると、簡単にヒンジキャップを容器本体Dから引き離し、分別して廃棄することができる。
次に、第1実施例のキャップ本体Aおよび上蓋Bを変更した第2実施例について説明する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、異なる構成部分のみ異なる符号を付して相違点を中心に説明する。
図3において、Aaは容器本体Dに装着されるキャップ本体、Baはキャップ本体AaをヒンジCによって連結し、開閉する上蓋である。
容器本体Dは、上部に口部1を有し、口部1の外周には、係合突条2が設けられている。
キャップ本体Aaは、容器本体Dの口部1を封鎖する隔壁35と、隔壁35の外縁上面から立設された注出筒36と、隔壁35の外縁に連設され、口部1に装着される装着部37とから構成されている。
隔壁35は、注出筒36の内周側に、使用時に注出口を開口するため、破断可能な薄肉弱化部39によって画成された移行栓部40が設けられている。
移行栓部40は、薄肉弱化部39を介して隔壁35に連結された底壁41を備え、底壁41の上面には、正面側に略円筒状の引上壁42が立設され、ヒンジC側に薄肉弱化部39に沿って保持立壁43が立設されている。
引上壁42のヒンジC側には、その上部から底壁41上面に向けて補強リブ44が設けられている。
図3(a)に示すように、引上壁42の上面には、引上壁42を覆うように、段部45を介して上方に山形状の係止突部46が設けられている。
係止突部46の上面は、本実施例では平面状であるが、丸くなっていても構わない。
装着部37は、隔壁35の外周縁から垂設され、外周が容器本体Dの口部1の内周に挿入される内筒15と、内周が口部1の外周に係合する外筒16と、内筒15と外筒16の上端部で連設された環状の蓋係合部47とを備え、蓋係合部47の上部には、外方に突出する環状の膨出部48が設けられている。
上蓋Baは、ヒンジCを介してキャップ本体Aaの外筒16の外周上端に、回動自在に取着されており、平坦な頂壁50と、頂壁50の周縁から垂下された側周壁51とを備えている。
頂壁50の下面には、閉蓋時にキャップ本体Aaの注出筒36の内周に外周が密接する密封筒52と、密封筒52の内方の正面側寄りに係合壁53と、密封筒52の内方のヒンジC側に移行栓部40の保持立壁43の外周上部に内周下部が嵌合する保持受壁54とが垂設され、さらに、頂壁50には、係合壁53の内周面と連通する係合穴部55が開口されている。
係合壁53は、内周面が係止突部46の下部外周面に合わせて傾斜を有し、下面は閉蓋時に引上壁42の上面の段部45に当接ないし近接するようになっている。
また、係合壁53の内周側上面に係合部56が設けられ、係合穴部55の下面が形成されている。
本実施例では、図3(a)に示すように、最初の閉蓋時において、キャップ本体Aaの移行栓部40の係止突部46の上部は、係合穴部55にまで達しており、後の超音波溶着による抜け止め加工によって、図3(b)に示すように、係止突部46の上部は、係合穴部55を埋めるように拡げられ、係止突部46は、係合壁53上面の係合部56によって係合される。
側周壁51の正面側の下端外周には、円弧状に摘み58が設けられ、側周壁51の内周面の下端近傍には、蓋係合部47の膨出部48が嵌合して閉蓋状態を維持する環状の係止溝59が設けられている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
一体成形で製造された本実施例のヒンジキャップは、開蓋した状態で得られ、上蓋BaをヒンジCを介して回動して図3(a)に示す閉蓋状態にされる。
その際、キャップ本体Aaの移行栓部40の引上壁42の上部の係止突部46は、上蓋Baの係合壁53の中に入り込み、上部は係合穴部55に達するとともに、係止突部46の下部外周は、係合壁53内周に収まり、さらに、係合壁53の下面は、引上壁42の段部45に当接または近接する。
次に、係止突部46の上部を超音波溶着により、図3(b)に示すように、抜け止め加工すると、変形した係止突部46が上蓋Baの係合穴部55内周および係合壁53上面と係合する。
さらに、閉蓋時に、移行栓部40の保持立壁43の外周が上蓋Baの保持受壁54の内周と係合することにより、キャップ本体Aaの移行栓部40が上蓋Baの頂壁50の内方に装着されることとなる。
閉蓋されたヒンジキャップは、内容液が充填された容器本体Dの口部1に打栓して装着される。
本実施例のヒンジキャップを最初に使用する際には、まず、上蓋Baの摘み58に手指を掛け、摘み58を持ち上げると、上蓋BaがヒンジCを支点に開蓋していくとともに、上蓋Baに装着されている移行栓部40の係止突部46が引っ張られ、移行栓部40自体が正面側から持ち上げられ、隔壁35と連設する薄肉弱化部39が正面側から破断されていき、さらに上蓋Baを持ち上げることにより、ヒンジC方向に薄肉弱化部39の破断が進み、最後には、移行栓部40が隔壁35から除去された後、上蓋Baに移行する。
キャップ本体Aaの隔壁35には、除去された移行栓部40の跡が注出口となって、容器本体D内の内容液の注出が可能となる。
本実施例のヒンジキャップは、第1実施例と同様に、基材樹脂であるLLDPEと、混合樹脂であるマレイン酸変性ポリエチレンとの配合割合をそれぞれ変更してブレンドした樹脂を用いてヒンジキャップを射出成形で製造し、開封性(本実施例では開封強度が20N前後で薄肉弱化部39を破断し移行栓部40を隔壁35から問題なく開封することができるかの確認の結果)、成形性の結果は、それぞれ表1と同じ結果となった。
表2は、ヒンジキャップの基材樹脂と接着性樹脂との配合割合をそれぞれ変更した比較実験において、移行栓部40の係止突部46の上部を、超音波溶着機(精電舎電子工業製)を用いた溶着により、抜け止め加工した後、移行栓部40を固定した状態で、上蓋Baを開蓋した際に、上蓋Baから移行栓部40の係止突部46が剥がれてしまう融着強度を測定した。
「融着強度」は、開封時の強度20Nに対して、問題なく開封するために必要な開封強度に対し、融着強度は、安全率2倍を想定すると40Nとなり、40Nを超えても剥がれないものを「○」、40Nで剥がれないものを「△」、40N未満で剥がれるものを「×」とし、下段の数値は、剥がれてしまう強度(単位:N)である。
Figure 2022115673000003
表2の実験結果から、基材樹脂であるLLDPEに混合するマレイン酸変性ポリエチレンの配合割合を多くすると、ヒンジキャップの柔軟性が高まるとともに、「融着強度」が高くなり、上蓋Baから移行栓部40の係止突部46が剥がれ難くなる。
本実施例では、表1の「開封性」、「成形性」の実験結果を加味し、開封性、融着強度、成形性を考慮すると、LLDPEにブレンドするマレイン酸変性ポリエチレンの配合割合は、樹脂全量に対して5~50重量%が好ましく、さらに、10~30重量%がより好ましい。
本発明のヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂をブレンドした樹脂で成形することにより、材質として柔軟性と接着性に優れたものとなり、とくに、高温充填される容器本体の口部に打栓して使用されるヒンジキャップとして好適である。
A、Aa、Ao キャップ本体
B、Ba 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
1 口部
2 係合突条
5、35、100 隔壁
6、36 注出筒
7、37 装着部
9、39 薄肉弱化部
10 抜栓部
11 プルリング
12 支柱
14 上壁
15、101 内筒
16 外筒
17 蓋係合筒部
18 蓋当接筒部
19 蓋係止突部
20 係合突部
21 外周切り込み部
22 スリット溝
25、50 頂壁
26、51 側周壁
27、52 密封筒
28 係合筒
29、58 摘み
30 係止部
40 移行栓部
41 底壁
42 引上壁
43 保持立壁
44 補強リブ
45 段部
46 係止突部
47 蓋係合部
48 膨出部
53 係合壁
54 保持受壁
55 係合穴部
56 係合部
59 係止溝
102 連結壁

Claims (5)

  1. 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とを備えるヒンジキャップであって、
    キャップ本体は、容器本体の口部を封鎖する隔壁と、隔壁の外縁に連設され、口部に装着される装着部とを備え、
    装着部は、外周が容器本体の口部内周に密着する内筒を備え、
    ヒンジキャップは、基材樹脂である低密度ポリエチレンに、混合樹脂としてポリオレフィン系の接着性樹脂をブレンドした樹脂で成形することを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 基材樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンであり、混合樹脂としてマレイン酸変性ポリエチレンを樹脂全量に対して5~50重量%ブレンドすることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
  3. 混合樹脂は、10~30重量%ブレンドすることを特徴とする請求項2に記載のヒンジキャップ。
  4. 隔壁は、破断可能な薄肉弱化部によって画成され、注出口を開口する抜栓部と、抜栓部の上面に支柱を介して設けられたプルリングとを備えることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  5. 隔壁は、破断可能な薄肉弱化部によって画成され、注出口を開口する移行栓部と、移行栓部の上面に立設された引上壁とを備え、
    上蓋は、移行栓部の引上壁と超音波溶着により係合する頂壁を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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