JP7446161B2 - 注出キャップ - Google Patents
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Description
しかも、固着層を挿入孔内及び接合用凹部内に留めておくことができるので、固着層を外部から視認し難くすることができる。従って、見栄えが良く、外観性に優れた注出キャップとすることができる。
本発明に係る注出キャップの第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の注出キャップ1は、内容物が収容される有底筒状の容器本体2の口部2aに装着され、内容物を注出する注出口11が形成された筒状のキャップ本体10と、キャップ本体10に対して離脱可能に組み合わされ、注出口11を開閉可能に覆う有頂筒状の蓋体13と、注出口11の開口縁部に弱化部14を介して連結されることで、注出口11を閉塞する閉塞板15と、を備えている。なお、キャップ本体10、蓋体13及び閉塞板15は、一体に形成されている。
さらに径方向のうち互いに直交し合う一方向を前後方向L1といい、他方向を左右方向L2という。さらには前後方向L1のうち後述するヒンジ部12側を後方とし、その反対側を前方とする。
なお、第1係合突起3を形成する場合に限定されるものではなく、例えば容器本体2の口部2aの外周面に第1係合突起3に代えて雄ねじ部を形成しても構わない。
図示の例では、中栓20は、容器本体2の口部2aよりも上方側に配置されている。ただし、容器本体2の口部2aに対する中栓20の位置は、この場合に限定されるものではなく、例えば容器本体2の口部2aの内側に位置するように配置されていても構わない。
また、図示しないが、注出キャップ1を容器本体2の口部2aから分別できる構造を設けてもよい。この場合には、例えば装着筒22の後述するヒンジ部12の近傍位置に縦弱化部を設けると共に、該縦弱化部(始点)から環状溝22aの底面内に沿って周方向弱化部を約270°(終点)に亘って形成する。なお、周方向弱化部の終点位置には環状溝22aを設けておらず、破断不能な肉厚部となっている。このような構造において分別する際は、縦弱化部(始点)から周方向弱化部(終点)まで弱化部を破断し、蓋体13を引き上げることで、破断不能な肉厚部を介して容器本体2の口部2aからキャップ本体10を取り外すことができ、注出キャップ1の全体を取り外すことができる。
なお、第2係合突起26は、第1係合突起3に対してアンダーカット嵌合可能とされていれば、環状に形成されていても構わないし、周方向に間隔をあけて複数形成されていても構わない。
注出筒27は、キャップ軸O1と同軸に配置され、上端部側の内径が上方に向かうにしたがって漸次拡径するように形成されている。そのため、注出筒27を通じて内容物を注出することが可能とされている。
このように注出筒27が形成されているため、頂上部27aが下向きとなるように容器本体2を前方に向けて傾けることで、内容物を容易に注出することが可能とされている。
なお、挿入軸O2方向から見た平面視において、挿入軸O2に交差する方向を径方向といい、挿入軸O2回りに周回する方向を周方向という。
本実施形態の接合用凹部36は、挿入孔34よりも径方向の外側に配置され、且つ挿入孔34の内周面に開口するように形成されている。具体的には、接合用凹部36は、平面視で挿入孔34を径方向の外側から囲む環状に形成されている。そのため、接合用凹部36は、膨出部35を径方向に貫通することなく形成されている。
具体的には、閉塞板15のうち前方側に位置する部分は、蓋体13の開操作に伴って、上方に向けて最初に引き上げられることで弱化部14を最初に破断させる破断開始端部15aとされている。これに対して閉塞板15のうち、後方側(ヒンジ部12側)に位置する部分は、蓋体13の開操作に伴って、上方に向けて最後に引き上げられることで弱化部14の破断を終了させる破断終了端部15bとされている。
さらに弱化部14は、閉塞板15の外形形状に対応した環状に形成され、閉塞板15の外周縁部と注出口11の開口縁部とを全周に亘って連結している。弱化部14は、天壁部20a及び閉塞板15の厚みよりも薄肉に形成されることで破断容易とされ、全周に亘って均一な厚みで連続して延在している。
連結突部40は、閉塞板15のうち破断開始端部15a付近から上方に向けて突出するように形成され、挿入軸O2と同軸に配置されている。連結突部40の上端面は、先に述べたように頂壁31に形成された膨出部35の下端面である第1接触面35aに対して下方から接触した第2接触面40aとされている。
詳細に説明する。
注出キャップ1の製造時、射出成形等によって連結突部40には突出部51が一体に形成されている。突出部51は、頂壁31に形成された挿入孔34内に下方から挿入可能な例えば円柱状に形成され、キャップ本体10と蓋体13との組み合わせによって挿入孔34内に配置される。
その結果、挿入孔34内及び接合用凹部36内に入り込んだ溶融樹脂層、すなわち固着層50を得ることができ、固着層50を利用した超音波溶着によって連結突部40と膨出部35とを一体に接合することが可能とされている。
上述のように構成された注出キャップ1の作用について説明する。
製品輸送時や製品流通時等の未開封時では、図1に示すように、注出口11の開口縁部に弱化部14を介して連結された閉塞板15が注出口11を閉塞している。これにより、容器本体2内を密封することができ、外部への内容物の漏出を適切に防止することができる。
これにより、蓋体13の開操作に伴って閉塞板15に外力を加えることができ、図4に示すように弱化部14を破断しながら閉塞板15を上方に引き上げて、注出口11から徐々に離脱させることができる。これにより、蓋体13の開操作を終えた段階で、注出口11を開放することができる。このように、蓋体13の開操作と同時に注出口11の開放操作を行うことができるので、開封時の操作性を向上することができる。
従って、弱化部14を容易且つスムーズに破断することができ、開封操作を容易に行うことができる。
それに加えて、接合用凹部36は環状に形成されているので、固着層50を介した頂壁31と連結突部40との固着面積を十分に確保することができ、固着層50を介して頂壁31と連結突部40とをより一層強固に接合することが可能である。
これにより、容器本体2内を適切に密閉した状態で容器本体2の保管等を行うことができると共に、蓋体13の頂壁31、キャップ本体10の閉塞板15、閉塞筒33及び連結突部40で囲まれた空間内に内容物が侵入せず汚れを防止することが可能である。
上記第1実施形態において、突出部51の形状は円柱状に限定されるものではなく、例えば超音波溶着時における振動性の向上化や、ホーンとの接触性の向上化等を図るために、例えば上下方向に径が変化する多段軸状等、種々の形状に形成しても構わない。
さらに、上記第1実施形態では、接合用凹部36を環状に形成したが、この場合に限定されるものではなく、例えば周方向に間隔をあけて複数配置されるように、間欠的に形成しても構わない。
さらに図6及び図7に示すように、内側凹部61及び外側凹部62を有する接合用凹部63を具備する注出キャップ60としても構わない。
外側凹部62は、内側凹部61よりも径方向の外側に配置されると共に、内側凹部61よりも深く形成され、且つ内側凹部61内に連通するように形成されている。さらに外側凹部62は、平面視で内側凹部61を径方向の外側から囲む環状に形成されている。
次に、本発明に係る注出キャップの第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第1実施形態では、蓋体13の頂壁31側に挿入孔34及び接合用凹部36を形成したが、第2実施形態では、閉塞板15の連結突部40側に挿入孔及び接合用凹部が形成されている。
本実施形態の接合用凹部72は、挿入孔71よりも径方向の外側に配置され、且つ挿入孔71の内周面に開口するように形成されている。具体的には、接合用凹部72は、平面視で挿入孔71を径方向の外側から囲む環状に形成されている。そのため、接合用凹部72は、連結突部40を径方向に貫通することなく形成されている。
固着層50は、挿入孔71内及び接合用凹部72内に入り込んだ状態で、第1接触面31a上に形成されている。これにより、連結突部40が形成された閉塞板15と、蓋体13の頂壁31とは、固着層50を介して互いに一体に接合されている。そのため、蓋体13に追従して連結突部40を移動させることができ、閉塞板15を蓋体13と共にヒンジ部12回りに移動させることが可能とされている。
詳細に説明する。
注出キャップ70の製造時、射出成形等によって蓋体13の頂壁31には突出部51が一体に形成されている。突出部51は、連結突部40に形成された挿入孔71内に上方から挿入可能な例えば円柱状に形成され、キャップ本体10と蓋体13との組み合わせによって挿入孔71内に配置される。
そして、キャップ本体10と蓋体13とを組み合わせた後、例えば挿入孔71内に下方から超音波溶着機の図示しないホーンを挿入し、ホーンの先端を突出部51に接触させる。そしてホーンを利用して、突出部51に所定の超音波振動を加えながら所定の圧力を付与することで、突出部51を瞬時に溶融させることができる。これにより、突出部51が溶融した溶融樹脂を、接合用凹部72内に入り込ませることができると共に、挿入孔71内に留まらせることができる。
その結果、挿入孔71内及び接合用凹部72内に入り込んだ溶融樹脂層、すなわち固着層50を得ることができ、固着層50を利用した超音波溶着によって連結突部40と蓋体13とを一体に接合することが可能とされている。
それに加えて、本実施形態の場合には、蓋体13に挿入孔71が形成されていないので、蓋体13における頂壁31の上面を平坦面に仕上げることができる。そのため、固着層50を隠すことができると共に、外観性にさらに優れた注出キャップ70とすることができる。
本実施形態の場合であっても、図11及び図12に示すように、内側凹部81及び外側凹部82を有する接合用凹部83を具備する注出キャップ80としても構わない。
内側凹部81は、挿入孔71よりも径方向の外側に配置され、且つ挿入孔71の内周面に開口するように形成されている。さらに内側凹部81は、平面視で挿入孔71を径方向の外側から囲む環状に形成されている。
外側凹部82は、内側凹部81よりも径方向の外側に配置されると共に、内側凹部81よりも深く形成され、且つ内側凹部81内に連通するように形成されている。さらに外側凹部82は、平面視で内側凹部81を径方向の外側から囲む環状に形成されている。
また、上記各実施形態では、全周に亘って均一な厚みで弱化部14を形成したが、この場合に限定されるものではなく、例えば厚みを変化させても構わない。例えば閉塞板15における破断開始端部15a側の厚みを薄肉とし、その他の部分が厚肉となるように弱化部14を形成しても構わない。
さらに、上記各実施形態では、キャップ本体10と蓋体13とをヒンジ部12を介して連結し、ヒンジ部12回りに蓋体13を開閉することで、注出口11を開閉可能に覆う構成としたが、ヒンジ部12は必須なものではなく、具備しなくても構わない。
固着層50としては、頂壁31と連結突部40とを固着できれば良く、例えば接着剤等を利用した接着層としても構わない。
接合用凹部を利用して、突出部が溶融した溶融樹脂の流れを受け止め、これによって挿入孔内及び接合用凹部内に留まらせた状態で形成した固着層を利用して、蓋体の頂壁及び連結突部同士が接合されていれば良く、例えば、頂壁と連結突部とが直接的或いは固着層を挟んで間接的に、面接触、線接触、点接触等していても構わない。
1、60、70、80…注出キャップ
2…容器本体
2a…容器本体の口部
10…キャップ本体
11…注出口
13…蓋体
14…弱化部
15…閉塞板
31…蓋体の頂壁
34、71…挿入孔
36、63、72、83…接合用凹部
40…連結突部
50…固着層
61、81…内側凹部
62、82…外側凹部
Claims (5)
- 内容物が収容される容器本体の口部に装着され、内容物を注出する注出口が形成されたキャップ本体と、
前記キャップ本体に離脱可能に組み合わされ、前記注出口を開閉可能に覆う蓋体と、
前記注出口の開口縁部に破断可能な弱化部を介して連結されることで、前記注出口を閉塞する閉塞板と、を備え、
前記閉塞板には、上方に向けて突出すると共に、固着層を介して前記蓋体の頂壁に接合された連結突部が一体に形成され、
前記頂壁及び前記連結突部のうちの一方の部材には、該一方の部材を上下方向に貫通する挿入孔と、前記挿入孔よりも径方向の外側に配置され、且つ前記挿入孔の内周面に開口した接合用凹部と、が形成され、
前記固着層は、前記挿入孔内及び前記接合用凹部内に入り込んだ状態で、前記頂壁と前記連結突部とを接合していることを特徴とする注出キャップ。 - 請求項1に記載の注出キャップにおいて、
前記接合用凹部は、キャップ軸方向から見た平面視で、前記挿入孔を径方向の外側から囲む環状に形成されている、注出キャップ。 - 請求項1に記載の注出キャップにおいて、
前記接合用凹部は、
前記挿入孔よりも径方向の外側に配置され、且つ前記挿入孔の内周面に開口した内側凹部と、
前記内側凹部よりも径方向の外側に配置されると共に、前記内側凹部よりも深く形成され、且つ前記内側凹部内に連通した外側凹部とを備えている、注出キャップ。 - 請求項3に記載の注出キャップにおいて、
前記内側凹部及び前記外側凹部は、キャップ軸方向から見た平面視で、前記挿入孔を径方向の外側から囲む環状に形成されている、注出キャップ。 - 請求項3に記載の注出キャップにおいて、
前記内側凹部は、キャップ軸方向から見た平面視で、前記挿入孔を径方向の外側から囲む環状に形成され、
前記外側凹部は、前記挿入孔を周回する周方向に間隔をあけて複数形成されている、注出キャップ。
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