JP2022085906A - 成形機用洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
Description
[2] 前記界面活性剤を含み、該界面活性剤と前記熱可塑性樹脂との質量比[界面活性剤/熱可塑性樹脂]が0.02~0.1である[1]に記載の成形機用洗浄剤。
[3] 前記界面活性剤を含み、該界面活性剤はノニオン系界面活性剤である[1]又は[2]に記載の成形機用洗浄剤。
[4] 前記熱可塑性樹脂が超高分子量ポリエチレンである[1]~[3]のいずれかに記載の成形機用洗浄剤。
[5] 前記パラフィンを含み、該パラフィンと前記熱可塑性樹脂との質量比[パラフィン/(パラフィン+ポリオレフィン)]が0.4以下である[1]~[4]のいずれかに記載の成形機用洗浄剤。
[6] 前記無機フィラーを含み、該無機フィラーの含有量が1~35質量%である[1]~[5]のいずれかに記載の成形機用洗浄剤。
[7] 前記成形機が押出成形機又は射出成型機である[1]~[6]のいずれかに記載の成形機用洗浄剤。
具体的には、予め測定温度(190℃)に加熱されたシリンダ(内径9.5mmφ)内に、乾燥した洗浄剤を入れる。洗浄剤が測定温度(190℃)に到達した後、シリンダ内に挿入されるピストンに既定の荷重(2.16kg)を掛けることにより、シリンダ下部に取り付けられたオリフィス(内径2.095mmφ)から洗浄剤を押し出す。そして、10分間に押し出される洗浄剤の質量をMFRとして求める。
(熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂としては、成形機用洗浄剤のMFRが0.01g/10分超1.0g/10分以下となる範囲で適宜種々の樹脂を単独若しくは組み合わせて使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリブテン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等を挙げられ、ポリエチレンが好ましい。
ここでいう超高分子量ポリエチレンとは、重量平均分子量は100万以上(好ましくは200万~1200万、より好ましくは400万~1000万)のポリエチレンをいい、エチレン単独重合体のみならず、エチレンと、炭素数3~20のα-オレフィン、炭素数3~20の環状オレフィン、式CH2=CHR1(R1は炭素数6~20のアリール基である)で表される化合物、及び炭素数4~20の直鎖状、分岐状または環状のジエンより成る群から選ばれる少なくとも1種のオレフィンとを共重合させたものも含まれる。
本実施形態に係る成形機用洗浄剤は、樹脂材料残存物への浸透と洗浄性向上観点から、さらに界面活性剤を含むことが好ましい。
界面活性剤としては特に制限されず、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、および両性界面活性剤が挙げられる。これら界面活性剤は、1種又は2種以上用いることができる。
本実施形態に係る洗浄剤は、研磨効果による洗浄性向上、及び粘度調整の観点から、さらに無機フィラーを含むことが好ましい。無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、クレイ、モンモンリロナイト、スメクタイト、カオリン、ガラスファイバ、ガラスミルドファイバ、ガラスフレーク、カーボンファイバ、カーボンフレーク、カーボンビーズ、カーボンミルドファイバ、シリカ、セラミック粒子、セラミックファイバ、およびセラミックバルーン等が挙げられる。なかでもカオリン、炭酸カルシウムおよびタルクが好ましく、タルクがより好ましい。
本実施形態に係る洗浄剤は、可塑化と剥離性の観点から、さらにパラフィンを含むことが好ましい。パラフィンとしては、流動パラフィンが好ましい。
流動パラフィンは、JIS K2283で規定された測定方法で測定した40℃動粘度が1~200mm2/sであることが好ましく、5~100mm2/sであることがより好ましい。40℃動粘度が上記の範囲であることで、取扱いが容易となり、樹脂中への流動パラフィン分散性が良好となる。
なお、パラフィンを含有する場合の[パラフィン/熱可塑性樹脂]の下限は0.01程度であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は必要に応じて、任意成分を含むことができる。例えば、熱安定剤、金属石鹸、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、及び難燃剤等が挙げられる。
本実施形態に係る成形機用洗浄剤を用いた成形機の洗浄方法は、当該洗浄剤を樹脂成形機のシリンダ内に投入し、洗浄剤を加熱して可塑化(溶融)保持し、その後、樹脂成形機のシリンダ内から可塑化した洗浄剤を排出する方法である。
洗浄剤を加熱する際の樹脂成形機のシリンダ温度は180℃以上とすることが好ましく、200℃以上とすることがさらに好ましい。なお、加熱温度の上限は、特に限定されるものではないが、通常、400℃程度である。
なお、高極性樹脂とは、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、スルホン基、シアノ基、チオール基、ヒドロキシル基、及びアミド基等の極性基を有する樹脂をいう。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)7.8質量部、体積平均粒径25μmのタルク粉末(林化成(株)製)2質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)0.2質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
作製した成形機用洗浄剤は、(株)安田精機製作所製のMELT FLOW INDEX TESTER(型式SAS2000)によりMFRを測定した。結果を下記表1に示す(下記の実施例、比較例についても同様にMFRを測定した)。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)7.8質量部、流動パラフィン(カーネーション、Witco社製、密度0.857g/cm3、流動点-12.5℃、平均分子量365)1.5質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)0.7質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)7.0質量部、流動パラフィン(カーネーション、Witco社製、密度0.857g/cm3、流動点-12.5℃、平均分子量365)2.5質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)0.5質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)9.8質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)0.2質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)9.9質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)0.1質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)9.3質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)0.7質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)9.0質量部、ポリグリセリン脂肪酸エステル(SYグリスターTS-3S、阪本薬品工業(株)製)1.0質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)5.0質量部、体積平均粒径25μmのタルク粉末(林化成(株)製)5.0質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
MFRが0.16g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)5.0質量部、流動パラフィン(カーネーション、Witco社製、密度0.857g/cm3、流動点-12.5℃、平均分子量365)5.0質量部をタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。
二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)の温度を250℃に昇温した。昇温後、6ナイロン(アミランCM1017、東レ(株)製)500gにカーボンブラックマスターバッチ1質量%となるように添加したものを混練機に投入した。投入完了後、二軸混練押出機のスクリュー回転を停止し30分間滞留させて混練機内を汚染した。30分後スクリューを再始動し、各例の洗浄剤を2kg投入した。洗浄剤の排出完了後、スクリューを抜き取り、(1)スクリューに残留する6ナイロンの付着量を表面積から目視で判断し、下記の基準により洗浄力を判定し、また、(2)洗浄後の残留物の除去のしやすさ(残量物の易除去性)を下記の基準により判定した。結果を下記表1に示す。
A:6ナイロンの残留がまったくない(残留量0~2面積%)
B:6ナイロンの残留がほとんどない(残留量3~5面積%)
C:6ナイロンの残留がわずかにある(残留量6~10面積%)
D:6ナイロンの残留が多い(残留量11面積%以上)
A:ブラシにより容易に除去できる
B:ブラシにより除去できるが、Aよりもかなりの力を要する、及び/又は、Aよりも作業時間を要する
C:ブラシでは十分に除去できず、残留物が存在する箇所がある
MFRが0.31g/10minである超高分子量ポリエチレンのペレット(重量平均分子量100万以上)、及び各種無機フィラーを下記表2の割合となるようにタンブラーで混合後、二軸混練押出機(JSW TEX30α、(株)日本製鋼所製)を用いて、200℃で溶融混練してペレット状(直径:3mm、高さ:3mm)に成形し、成形機用洗浄剤を作製した。実施例1と同様に洗浄性の評価を行った。結果を表2に示す。
なお、無機フィラーの詳細を以下に示す。
・タルク粉末(林化成(株)製、体積平均粒径25μm)
・炭酸カルシウム粉末(三共精粉(株)製、体積平均粒径5μm)
・カオリン粉末(IMERYS社製、体積平均粒径1μm)
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂と、界面活性剤、無機フィラー(ただし、ホウ酸を除く)、及び、パラフィンからなる群から選択される少なくとも1種の洗浄配合剤とを含有し、
メルトマスフローレイト(190℃、荷重2.16kg)が0.01g/10分超1.0g/10分以下であり、
前記洗浄配合剤の含有量が35質量%以下であり、
前記記無機フィラーを含む成形機用洗浄剤。 - 前記無機フィラーが、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、クレイ、モンモンリロナイト、スメクタイト、カオリン、ガラスファイバ、ガラスミルドファイバ、ガラスフレーク、カーボンファイバ、カーボンフレーク、カーボンビーズ、カーボンミルドファイバ、シリカ、セラミック粒子、セラミックファイバ、及びセラミックバルーンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載の成形機用洗浄剤。
- 前記無機フィラーの含有量が1~35質量%である請求項1又は2項に記載の成形機用洗浄剤。
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