JP2006219568A - インフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 インフレーション押出成形機において、少量の洗浄剤の使用でも異物除去効果が高く、また洗浄温度において低粘度で成形機内表面への付着性が少なく洗浄剤自体がすぐに押出機から排出され、異物の発生を容易に防止することが可能であり、かつインフレーション成形しながら、洗浄が可能である洗浄剤の提供。
【解決手段】 (A)オレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して(B)粘度平均分子量1万〜150万のポリアルキレンオキシドグリコール0.1〜100重量部、および(C)炭素数8〜20のアルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤(硫酸塩又はスルホン酸塩がK,Na,NH4 から選ばれたもの)および/または炭素数6〜22の脂肪酸の金属塩(金属塩がK,Na,Ca,Mg,Znから選ばれたもの)を0.1〜10重量部含有するインフレーション押出成形機用の洗浄用樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 (A)オレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して(B)粘度平均分子量1万〜150万のポリアルキレンオキシドグリコール0.1〜100重量部、および(C)炭素数8〜20のアルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤(硫酸塩又はスルホン酸塩がK,Na,NH4 から選ばれたもの)および/または炭素数6〜22の脂肪酸の金属塩(金属塩がK,Na,Ca,Mg,Znから選ばれたもの)を0.1〜10重量部含有するインフレーション押出成形機用の洗浄用樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、インフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、ならびにインフレーション押出成形機内のブツの原因となる異物を洗浄除去し、ブツの発生を防止するために使用する方法、及び樹脂の置換を迅速に行うために使用する方法に関する。さらに詳しくはインフレーション成形時にブツの発生を防止したり、ブツが発生したときに少量使用することでブツの発生を少なくすることが可能であり、洗浄中の洗浄剤自身の排出時、穴が発生したり、フィルム切れを起こさず、インフレーション成形可能となり廃棄性に優れており、また後材への切り替えに非常に優れ、コンタミの少ないインフレーション成形機用洗浄用樹脂組成物、およびそれを用いたインフレーション押出成形機の洗浄方法、後樹脂への置換を迅速に行うために使用する方法に関する。
ポリ塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂等の汎用熱可塑性樹脂及びPET、PBT、PC等の汎用エンジニアリングプラスチックは、その特徴を活かして多くの分野に使用されている。これら樹脂は、押出成形性にも優れ、さまざまな用途に用いられている。一般に樹脂の押出成形時には樹脂中に含まれている異物や揮発分が押出機の中に蓄積され、それらがブツの原因になったりする。これらブツが一度生成すると、押出機を停止させて、原因となるものを取り除いたり、溶剤で押出機を洗浄する必要があるが、これらの洗浄には多大な工数を要し、いずれの方法でも生産性の低下をきたしていた。
また、押出機で使用する樹脂を交換する場合、樹脂の置換に時間がかかったり、また置換用に多量の樹脂が必要である、さらには樹脂の置換が長時間に渡り、次の樹脂にコンタミとして残留するなど、コスト、時間が浪費されるという問題があった。
そのため成形機の洗浄には研磨剤を含む熱可塑性樹脂を溶融して、シリンダあるいはスクリューに付着した異物を除去する方法(特許文献1)、界面活性剤と無機化合物を含む樹脂を溶融してシリンダあるいはスクリューに付着した異物を除去する方法(特許文献2,3)、無機質充填剤と発泡剤を含む樹脂からなる洗浄用樹脂組成物(特許文献4)などが知られている。
すなわち従来の洗浄方法はグラスファイバーやアルミナなどを高粘度で樹脂に練りこんだものを使用して、成形機表面を機械的に掻き取る方法が主であった。
これらの方法では付着した樹脂を機械的に擦り取るため、成形機内の状況が均一でないと異物防止効果が悪く、さらに洗浄剤自体が高粘度のため、洗浄後に成形機中に残留し易く、また成形機を痛めることもあった。
さらに熱可塑性樹脂と発泡剤からなる洗浄材料も公知であり、例えば樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料(特許文献5)では、洗浄すべき樹脂と適当な相容性をもつ熱可塑性樹脂が残留物に付着したり、押出すことで洗浄されるものと考えられている。また、特許文献6にも発泡剤を含有する洗浄用樹脂組成物が記載されているが、インフレーション成形機用の洗浄剤としては使用不可能である。また洗浄剤(特許文献7)では樹脂の溶融性を調整することで洗浄効果が上がると記載されている。さらに特定の熱可塑性樹脂と水からなる成形機洗浄剤(特許文献8、9)も公知であるが、これらの方法では洗浄される樹脂の種類によって熱可塑性樹脂の種類や溶融性を変えないと洗浄効果があがらないという問題があり、特に押出シート成形のように極微量の異物または前使用の樹脂成分が残っていても異物およびコンタミがはっきりと分かってしまうような場合には多量の洗浄剤を使用する必要があり、洗浄効果を上げるために溶融粘度の低い熱可塑性樹脂ベースを使用すると樹脂が成形機内に残りやすく、残った樹脂がコンタミとしてブツの原因になってしまうという問題がある。
特に研磨剤を含む樹脂や高粘度樹脂では不可能であったシート成形時での使用が可能であり、PET樹脂などのエンジニアリングプラスチックの押出成形用にも少量の使用で簡単に工数がかからずにブツの発生を防止したり、発生したブツの原因となる異物を取り除く方法が望まれていた。
一方、インフレーション成形時においても、これら洗浄材料では、同様の問題が生じる他に、洗浄剤自身のインフレーション押出しの際、フィルムに穴が生じ、フィルム切れ等が起こり、製膜不可能であった。
特に研磨剤や発泡剤を含む樹脂では不可能であったインフレーション成形時での使用が可能であり、排出物の廃棄が簡単で、ブツの発生を防止したり、発生したブツの原因となる異物を取り除く方法が望まれていた。
特開平9−225963号公報
第2795451号公報
第2774922号公報
特開平5−69446号公報
第3050774号公報
特開2003−276072号公報
特開平10−81898号公報
第2501218号公報
第2676549号公報
また、押出機で使用する樹脂を交換する場合、樹脂の置換に時間がかかったり、また置換用に多量の樹脂が必要である、さらには樹脂の置換が長時間に渡り、次の樹脂にコンタミとして残留するなど、コスト、時間が浪費されるという問題があった。
そのため成形機の洗浄には研磨剤を含む熱可塑性樹脂を溶融して、シリンダあるいはスクリューに付着した異物を除去する方法(特許文献1)、界面活性剤と無機化合物を含む樹脂を溶融してシリンダあるいはスクリューに付着した異物を除去する方法(特許文献2,3)、無機質充填剤と発泡剤を含む樹脂からなる洗浄用樹脂組成物(特許文献4)などが知られている。
すなわち従来の洗浄方法はグラスファイバーやアルミナなどを高粘度で樹脂に練りこんだものを使用して、成形機表面を機械的に掻き取る方法が主であった。
これらの方法では付着した樹脂を機械的に擦り取るため、成形機内の状況が均一でないと異物防止効果が悪く、さらに洗浄剤自体が高粘度のため、洗浄後に成形機中に残留し易く、また成形機を痛めることもあった。
さらに熱可塑性樹脂と発泡剤からなる洗浄材料も公知であり、例えば樹脂成形機加熱塔内用洗浄材料(特許文献5)では、洗浄すべき樹脂と適当な相容性をもつ熱可塑性樹脂が残留物に付着したり、押出すことで洗浄されるものと考えられている。また、特許文献6にも発泡剤を含有する洗浄用樹脂組成物が記載されているが、インフレーション成形機用の洗浄剤としては使用不可能である。また洗浄剤(特許文献7)では樹脂の溶融性を調整することで洗浄効果が上がると記載されている。さらに特定の熱可塑性樹脂と水からなる成形機洗浄剤(特許文献8、9)も公知であるが、これらの方法では洗浄される樹脂の種類によって熱可塑性樹脂の種類や溶融性を変えないと洗浄効果があがらないという問題があり、特に押出シート成形のように極微量の異物または前使用の樹脂成分が残っていても異物およびコンタミがはっきりと分かってしまうような場合には多量の洗浄剤を使用する必要があり、洗浄効果を上げるために溶融粘度の低い熱可塑性樹脂ベースを使用すると樹脂が成形機内に残りやすく、残った樹脂がコンタミとしてブツの原因になってしまうという問題がある。
特に研磨剤を含む樹脂や高粘度樹脂では不可能であったシート成形時での使用が可能であり、PET樹脂などのエンジニアリングプラスチックの押出成形用にも少量の使用で簡単に工数がかからずにブツの発生を防止したり、発生したブツの原因となる異物を取り除く方法が望まれていた。
一方、インフレーション成形時においても、これら洗浄材料では、同様の問題が生じる他に、洗浄剤自身のインフレーション押出しの際、フィルムに穴が生じ、フィルム切れ等が起こり、製膜不可能であった。
特に研磨剤や発泡剤を含む樹脂では不可能であったインフレーション成形時での使用が可能であり、排出物の廃棄が簡単で、ブツの発生を防止したり、発生したブツの原因となる異物を取り除く方法が望まれていた。
本発明の目的は、洗浄剤自身をインフレーション成形することが可能で、少量の洗浄剤の使用でも異物除去効果が高く、また洗浄温度において成形機内表面への付着を抑制し、洗浄剤自体を容易に押出機から排出することでスピーディに洗浄可能で、かつ、樹脂の置換を迅速に行うことが可能であるインフレーション用の洗浄用樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、かかる問題を解決するために鋭意研究した結果、本発明を完成した。即ち、本発明は、
(1) (A)オレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して(B)粘度平均分子量1万〜150万のポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコール0.1〜100重量部、(C)炭素数8〜20のアルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤(硫酸塩又はスルホン酸塩がK,Na,NH4 から選ばれたもの)および/または炭素数6〜22の脂肪酸の金属塩(金属塩がK,Na,Ca,Mg,Znから選ばれたもの)を0.1〜10重量部含有することを特徴とするインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、
(2) (A)オレフィン系熱可塑性樹脂が、メルトフローレート0.01〜10g/10分(190℃、2.16kg)であることを特徴とする(1)記載のインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、
(3) (A)オレフィン系熱可塑性樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする(1)又は(2)記載のインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、
(4) (1)〜(3)何れかの記載の洗浄用樹脂組成物を、シリンダー温度160〜250℃のインフレーション押出成形機に供給し、排出される該樹脂組成物がインフレーション成形可能となるように排出されるインフレーション押出成形機の洗浄方法を提供するものである。
(1) (A)オレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して(B)粘度平均分子量1万〜150万のポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコール0.1〜100重量部、(C)炭素数8〜20のアルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤(硫酸塩又はスルホン酸塩がK,Na,NH4 から選ばれたもの)および/または炭素数6〜22の脂肪酸の金属塩(金属塩がK,Na,Ca,Mg,Znから選ばれたもの)を0.1〜10重量部含有することを特徴とするインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、
(2) (A)オレフィン系熱可塑性樹脂が、メルトフローレート0.01〜10g/10分(190℃、2.16kg)であることを特徴とする(1)記載のインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、
(3) (A)オレフィン系熱可塑性樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする(1)又は(2)記載のインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物、
(4) (1)〜(3)何れかの記載の洗浄用樹脂組成物を、シリンダー温度160〜250℃のインフレーション押出成形機に供給し、排出される該樹脂組成物がインフレーション成形可能となるように排出されるインフレーション押出成形機の洗浄方法を提供するものである。
本発明におけるインフレーション押出成形機用の洗浄剤樹脂組成物は、従来の洗浄用樹脂組成物による洗浄方法とは全く異なり、洗浄剤自身をインフレーション成形することが可能で、少量の洗浄剤の使用でも異物除去効果が高く、また洗浄温度において成形機内表面への付着性が少ないことから洗浄剤自体を容易に押出機から排出することができるため、スピーディに洗浄可能で、かつ、樹脂の置換を迅速に行うことが可能となるものである。
本発明における(A)オレフィン系熱可塑性樹脂とは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂が代表的に挙げられるが、このうち成形性が優れているという点で、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。 また、フィルム強度を上げるために、直鎖状低密度ポリエチレンを含有することがより好ましい。直鎖状低密度ポリエチレンの含有割合には特に制限はないが、10〜100重量%であることが好ましい。これらポリオレフィン系熱可塑性樹脂については、メルトフローレートが0.01〜10g/10分(190℃、2.16kg)、より好ましくはメルトフローレートが0.05〜5g/10分(190℃、2.16kg)である高粘度の熱可塑性樹脂であることが好ましい。
本発明にて使用される(B)ポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコールとしてはポリエチレンオキシド、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)、ポリ(1,3−プロピレングリコール)、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック又はランダム共重合体及びエチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロック又はランダム共重合体等が用いられる。中でもポリエチレンオキシドが特に好ましい。またポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコールの使用量は、(A)オレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対し0.1〜100重量部、好ましくは1〜70重量部が用いられる。ポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコールが0.1重量部未満の場合は本発明である樹脂の異物防止効果が得られない。また、100重量部を越える場合、ポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコールが高吸水率のために、安全性、作業性の面で問題が生じる。また、ポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコールの重量平均分子量は1万〜150万である事が必要である。重量平均分子量が1万未満の場合、溶融粘度が著しく低下し、押出成形機内に樹脂が滞留し本発明の異物防止効果が得られない。また、重量平均分子量が150万を越えると、熱によるゲル化を起こし本発明である樹脂の異物防止効果が得られない。
本発明にて使用される(C)炭素数8〜20のアルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤(硫酸塩又はスルホン酸塩がK、Na、NH4から選ばれたもの)では、硫酸塩としては、代表的にはオクチル硫酸ナトリウム、エチルヘキシル硫酸ナトリウム、ウンデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸カリウム、ドデシル硫酸アンモニウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、オクタデシル硫酸アンモニウムの各硫酸塩を例示することができる。また、スルホン酸塩としては、オクチルスルホン酸ナトリウム、エチルヘキシルスルホン酸ナトリウム、ウンデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸カリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを例示することができる。前記のアニオン型界面活性剤は、硫酸塩、またはスルホン酸塩を単独もしくは2種以上を混合して用いることができる。また、炭素数6〜22の脂肪酸の金属塩としては、代表的にカプロン酸マグネシウム、カプリル酸マグネシウム、カプリン酸マグネシウム、ラウリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、パルチミン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、べへニン酸マグネシウム、オレイン酸マグネシウム等が挙げられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。前記アルキル硫酸塩および/または脂肪酸の金属塩の使用量は、前記熱可塑性樹脂100重量部当たり、0.1〜10重量部である。アルキル硫酸塩が0.1重量部未満の場合、異物防止効果が低くなる。また10重量部を越えた場合、押出機内、成形機内を汚染し、異物防止効果が低くなる。
本発明の洗浄用樹脂組成物の製造方法には、特に制限はないが、(A)オレフィン系熱可塑性樹脂と(B)ポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコール、(C)アルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤及び脂肪酸の金属塩を単軸押出機、二軸押出機の如き混練機で溶融混合するような方法で製造される。また、本発明においては必要に応じて発泡剤を使用してもよく、その際発泡剤は混練時に同時に添加して溶融混合しても良く、後から発泡剤を吸収、吸着させたり、液体や粉体であれば塗したりする方法で組成物とすることができる。
なお、このような発泡剤としては、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ジメチルエーテル等の炭化水素化合物、エチレンジクロリド、メチレンクロリド、クロロテトラフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トリヒドラジドトリアジン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルアジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ニトロウレア、ヒドラゾジカルボンアミドなどのヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジ化化合物、ニトロソ化合物、トリアゾール化合物、ニトロ化合物、ヒドラゾ化合物等またはこれら2種以上の有機化合物系(複合)発泡剤が挙げられる。また無機系発泡剤としては例えば水、空気、窒素等の物理的に発泡する化合物や炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硼水素化ナトリウム、アジ化カルシウムなどが用いられる。
なお、このような発泡剤としては、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、ジメチルエーテル等の炭化水素化合物、エチレンジクロリド、メチレンクロリド、クロロテトラフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トリヒドラジドトリアジン、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルアジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ニトロウレア、ヒドラゾジカルボンアミドなどのヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジ化化合物、ニトロソ化合物、トリアゾール化合物、ニトロ化合物、ヒドラゾ化合物等またはこれら2種以上の有機化合物系(複合)発泡剤が挙げられる。また無機系発泡剤としては例えば水、空気、窒素等の物理的に発泡する化合物や炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、硼水素化ナトリウム、アジ化カルシウムなどが用いられる。
なお、本発明の洗浄用樹脂組成物はインフレーション押出成形機に使用されるものであるが、射出成形機等、他の公知の成形機にも使用することができる。
また、本発明の好ましい実施態様の一つとして、本発明の洗浄用樹脂組成物を押出成形機に供給することによりインフレーション押出成形機の異物を洗浄もしくは異物を防止する方法において、インフレーションフィルムの押出成形時において、異物の発生を確認した時点もしくは任意の時点においてインフレーションフィルム用樹脂の供給を止めて、あるいは減少させて、当該洗浄用樹脂組成物を供給し、一定量を押出した後、再びもとの成形品用樹脂を供給することによりインフレーション押出成形機の異物を効率的に洗浄もしくは防止することができるものである。
また、本発明の好ましい実施態様の一つとして、本発明の洗浄用樹脂組成物を押出成形機に供給することによりインフレーション押出成形機の異物を洗浄もしくは異物を防止する方法において、インフレーションフィルムの押出成形時において、異物の発生を確認した時点もしくは任意の時点においてインフレーションフィルム用樹脂の供給を止めて、あるいは減少させて、当該洗浄用樹脂組成物を供給し、一定量を押出した後、再びもとの成形品用樹脂を供給することによりインフレーション押出成形機の異物を効率的に洗浄もしくは防止することができるものである。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
〔オレフィン系熱可塑性樹脂〕
A−1:低密度ポリエチレン 三井化学(株)製ミラソン102
A−2:高密度ポリエチレン 三井化学(株)製ハイゼックス3300F
A−3:直鎖状低密度ポリエチレン 三井化学(株)製ウルトゼックス2023L
A−1:低密度ポリエチレン 三井化学(株)製ミラソン102
A−2:高密度ポリエチレン 三井化学(株)製ハイゼックス3300F
A−3:直鎖状低密度ポリエチレン 三井化学(株)製ウルトゼックス2023L
〔ポリアルキレンオキシドグリコール〕
B−1:ポリエチレンオキサイド 明成化学(株)製「アルコックスR−1000」
B−1:ポリエチレンオキサイド 明成化学(株)製「アルコックスR−1000」
〔アニオン型界面活性剤または脂肪酸の金属塩〕
C−1:アルキルスルホン酸ナトリウム 三洋化成(株)製ケミスタット3033
C−2:アルキル硫酸ナトリウム 関東化学製
C−1:アルキルスルホン酸ナトリウム 三洋化成(株)製ケミスタット3033
C−2:アルキル硫酸ナトリウム 関東化学製
〔洗浄用樹脂組成物の製造〕
オレフィン系熱可塑性樹脂A−1〜3とポリエチレンオキサイドB−1、アニオン型界面活性剤C−1〜2、ステアリン酸マグネシウム、有機系発泡剤(アゾジカルボンアミド:大塚化学(株)製「ユニフォームAZ−H」)を表1の組成で押出して洗浄用樹脂組成物D−1〜5およびE−1〜3を得た。
オレフィン系熱可塑性樹脂A−1〜3とポリエチレンオキサイドB−1、アニオン型界面活性剤C−1〜2、ステアリン酸マグネシウム、有機系発泡剤(アゾジカルボンアミド:大塚化学(株)製「ユニフォームAZ−H」)を表1の組成で押出して洗浄用樹脂組成物D−1〜5およびE−1〜3を得た。
[実施例1]
(1)黒色に着色した前材(直鎖状低密度ポリエチレン 三井化学(株)製ウルトゼックス1020L)をインフレーション押出成形機(プラコー社製φ40mm)でシリンダー温度190℃に上げて溶融押出して成形機内に充填し、その後、上記の洗浄用樹脂組成物D−1を押出し、完全に置換わるのに必要な洗浄剤量を測定した。その量を表2に示した。また、押出したインフレーションフィルムの状態(製膜性)も観察し、その結果を表2に示した。
製膜性 ○:引取り機で引き取り可能; ×:フィルム切れで引取り不能
(1)黒色に着色した前材(直鎖状低密度ポリエチレン 三井化学(株)製ウルトゼックス1020L)をインフレーション押出成形機(プラコー社製φ40mm)でシリンダー温度190℃に上げて溶融押出して成形機内に充填し、その後、上記の洗浄用樹脂組成物D−1を押出し、完全に置換わるのに必要な洗浄剤量を測定した。その量を表2に示した。また、押出したインフレーションフィルムの状態(製膜性)も観察し、その結果を表2に示した。
製膜性 ○:引取り機で引き取り可能; ×:フィルム切れで引取り不能
(2)直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学(株)製ウルトゼックス1020L)をインフレーション押出機(プラコー社製φ40mm)でシリンダー温度230℃に上げて溶融押出して成形機内に充填し、温度を230℃に保ったまま停止させて30時間放置した。その後、シリンダー温度190℃にて、洗浄用樹脂組成物D−1を2kg押出した後、さらに直鎖状低密度ポリエチレン(1020L)を押出してその異物量を測定した。
なお、異物量は以下の方法で、測定した。
インフレーションフィルムの長さを100mmにカットし、シート表面の異物の大きさ、個数を目視判定した。ブツの大きさの分類は、大:620μm以上、中:500〜620μm、小:360μm以下の3段階とした。さらにその個数をもとに、大:0個、中:20個以内、小:50個以内を○(良好)と判定し、それ以上個数が存在する場合は×(ブツ多い)と判定することとし、結果を表2に記載した。
なお、異物量は以下の方法で、測定した。
インフレーションフィルムの長さを100mmにカットし、シート表面の異物の大きさ、個数を目視判定した。ブツの大きさの分類は、大:620μm以上、中:500〜620μm、小:360μm以下の3段階とした。さらにその個数をもとに、大:0個、中:20個以内、小:50個以内を○(良好)と判定し、それ以上個数が存在する場合は×(ブツ多い)と判定することとし、結果を表2に記載した。
[実施例2〜6]
洗浄用樹脂組成物D−1に変えて、D−2〜6を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
洗浄用樹脂組成物D−1に変えて、D−2〜6を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
[比較例1]
洗浄用樹脂組成物D−1に変えて、オレフィン系熱可塑性樹脂A−3を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
洗浄用樹脂組成物D−1に変えて、オレフィン系熱可塑性樹脂A−3を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
[比較例2〜4]
洗浄用樹脂組成物D−1に変えて、E−1〜3を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
洗浄用樹脂組成物D−1に変えて、E−1〜3を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
以上の結果からも明らかなように、本発明の洗浄用樹脂組成物はインフレーション押出成形機に対して優れた異物洗浄および、パージ効果を有し、インフレーション成形しながら、洗浄が可能であり、その工業的な価値は高い。
Claims (4)
- (A)オレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対して(B)粘度平均分子量1万〜150万のポリアルキレンオキシドまたはポリアルキレングリコール0.1〜100重量部、(C)炭素数8〜20のアルキル基を有する硫酸塩、またはスルホン酸塩であるアニオン型界面活性剤(硫酸塩又はスルホン酸塩がK,Na,NH4 から選ばれたもの)および/または炭素数6〜22の脂肪酸の金属塩(金属塩がK,Na,Ca,Mg,Znから選ばれたもの)を0.1〜10重量部含有することを特徴とするインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物。
- (A)オレフィン系熱可塑性樹脂が、メルトフローレート0.01〜10g/10分(190℃、2.16kg)であることを特徴とする請求項1記載のインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物。
- (A)オレフィン系熱可塑性樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする請求項1又は2記載のインフレーション押出成形機洗浄用樹脂組成物。
- 請求項1〜3何れかに記載の洗浄用樹脂組成物を、シリンダー温度160〜250℃のインフレーション押出成形機に供給し、排出される該樹脂組成物がインフレーション成形可能となるように排出されるインフレーション押出成形機の洗浄方法。
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2005
- 2005-02-09 JP JP2005033577A patent/JP2006219568A/ja active Pending
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