JP2022082378A - チューブ容器用積層体シートおよびチューブ容器 - Google Patents

チューブ容器用積層体シートおよびチューブ容器 Download PDF

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Hiromi Omura
淑江 勝又
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Abstract

【課題】 本開示は廃棄する時に容易に減容化することができるチューブ容器用積層体シートおよびチューブ容器を提供することを目的とする。【解決手段】 チューブ容器の胴部を構成する積層体シート55であって、外面から内面に向かって順に配置された外層1と内層2とを備え、外層1は、外面から順に第1シーラント層56と、基材層58とを順に含み、外層1は、切れ目線13を備え、内層2は、第2シーラント層59を含み、内層2は、外層1と接する面に易剥離52層を有することにより上記の課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本開示は、チューブ容器用積層体シートおよびチューブ容器に関する。
チューブ容器は、内容物を充填包装し、使用時に必要とする量を任意に押し出して使用することができる。このため、チューブ容器は、食品、化粧品、医薬品など容器として幅広く使用されている。
このようなチューブ容器には、通常、合成樹脂を主要な構成要素とする胴部と、口部を含む頭部部材とから構成されている(例えば、特許文献1)。
特開平5-220900号公報
しかしながら、昨今の環境保護気運の高まりにより、容器を容易に潰すことができて減容化できる環境対応型容器が要望されるようになってきた。
本開示は、このような状況においてなされたものであり、廃棄する時に容易に減容化することができるチューブ容器用積層体シートおよびチューブ容器を提供することを目的とする。
すなわち、本開示のチューブ容器用積層体シートは、チューブ容器の胴部を構成する積層体シートであって、前記積層体シートは、外面から内面に向かって順に配置された外層と内層とを備え、前記外層は、外面から順に第1シーラント層と、基材層とを順に含み、前記外層は、切れ目線を備え、前記内層は、第2シーラント層を含み、前記内層は、前記外層と接する面に易剥離層を有することを特徴とする。
また、本開示のチューブ容器は、上記のチューブ容器用積層体シートの対向する端部同士を重ね合わせて互いに接合した筒状胴部材と、前記筒状胴部材の一端に接合された頭部部材とを備え、前記頭部部材は、肩部および口部を含むことを特徴とする。
本開示によれば、廃棄する時に容易に減容化することができるチューブ容器用積層体シートおよびチューブ容器を提供するという効果を有する。
キャップを装着した本実施の形態によるチューブ容器を示す部分垂直断面図。 内容物が充填された本実施の形態によるチューブ容器を示す部分垂直断面図。 本実施の形態によるチューブ容器の外層の一部を切り取られた状態の部分垂直断面図。 本実施の形態による外層の一部を切り取られたチューブ容器を縮めた状態の部分垂直断面図。 図1におけるX-X断面図。 図5の他の積層体シートを示す断面図。 図5の他の積層体シートを示す断面図。 チューブ容器の製造方法を示す図。
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。図1乃至図8は本開示の一実施の形態を示す図である。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。
図1は、キャップを装着した状態の本実施の形態によるチューブ容器の部分断面図である。
図1に示すように、チューブ容器10は、後述する積層体シート55で構成される胴部50と、胴部50に対して圧縮成形、射出成形などの方法により合成樹脂を設けることにより作製される頭部部材40を備えている。頭部部材40は、さらに肩部12、口部11を備えている。また、チューブ容器10の口部11には、キャップ20が装着される。さらに、胴部50には、外層1を剥離するための切れ目線13が形成されている。筒状にされた胴部50において切れ目線13は胴部50を一周する。胴部50の側面シール部18に、第1切れ目線13a、第2切れ目線13bと繋がって各々切欠き14が形成されている。
図2は、内容物が充填されたチューブ容器10Aの包装製品の部分断面図である。
図2に示すように、内容物が充填されたチューブ容器10Aは、外殻を形成する複層の外層1と、内容物を収容する減容変形自在な内層2とを備え、外層1と内層2は、上端の頭部部材の連結部と、下端の底シール部17で接合され固定されている。
図3は、本実施の形態によるチューブ容器10Bの外層の一部を切り取られた状態の部分垂直断面図である。
図3に示すように、外層1の一部を切り取られたチューブ容器10Bは、内容物が充填されたチューブ容器10Aを使用後に廃棄する際、第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13bに沿って外層1の一部を一周にわたって切り取られると、切り取られた外層1の内側に位置する内層2が現れる。ここで、第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13bとは、チューブ容器10Bの外層1を切り取る仮想線をいう。
外層1の第1切れ目線13aと第2切れ目線13bが帯状に切り取られることで、胴部50は露出する内層2を挟んで上下2つに分かれる。以下、2つに分かれた胴部50の上側部分を上側胴部50a、下側部分を下側胴部50bと呼ぶ。
上記の切れ目線13は、チューブ容器10の外層1の剥離されるべき部位に、胴部幅の全幅にわたり形成することができる。切れ目線13を直線状に設けることで、外層1を容易に切り取ることができる。外層1を引き剥がすことで、チューブ容器の減容化を図り、環境負荷を低減することができる。
切れ目線13は1本でもよく、2本以上設けてもよい。
切れ目線13の形状は、自由に形成することができ、部分的に切り込んだハーフカット、点線、レスザン、グレーターザン、亀甲括弧、スラッシュ、プラス等の形状を形成することができる。
第1切れ目線13aを設ける位置は、特に限定されないが、例えば、チューブ容器の胴部の頭部部材と接合する側となる位置から5.0mm~10.0mm下の部分に設け、第2切れ目線13bを設ける位置は、チューブ容器の胴部の底側となる位置から5.0mm~10.0mm上の部分に設けるのが、チューブ容器の減容化の面から好ましい。
図4は、本実施の形態による外層1の一部を切り取られたチューブ容器Bを縮めた状態の部分垂直断面図である。
図4に示すように、外層1の一部を帯状に切り取られたチューブ容器Bを2つに分かれた上側胴部50aを下側胴部50bに押すと、上側胴部50aと下側胴部50bに挟まれた内層2を変形させて、チューブ容器のゴミの減容化を図ることができる。
このような構成からなるチューブ容器10は、以下のような製造工程を経て得られる。
後述する本開示によるチューブ容器の筒状胴部の積層体シート55を用い、後述するチューブ容器用積層体シート55の両端部を重ね合わせて、その重ね合せた部分の外側と内側とをヒートシールして側面シール部18を形成して、筒状胴部を製造する。次いで、上記の筒状胴部を金型内に装着し、筒状胴部50の一方の開口部に、例えば、圧縮成形法等の方法によって、肩部および口部を形成する。このようにして筒状胴部の一方の開口部に、肩部および口部が一体に成形されてチューブ容器10が作製される。そしてチューブ容器10の口部にキャップ20が装着される(図1参照)。
筒状胴部50の他方の開口部には、後述するチューブ容器用積層体シート55同士を互いに接合した底シール部17が形成されている。この底シール部17は、筒状胴部50の他端に形成された開口部16から、例えば、内容物Cを適量分充填した後に、開口部16近傍の後述するチューブ容器用積層体シート55同士を互いに接合したものである。(図2参照)
次に、図5~図7により本実施の形態によるチューブ容器用積層体シート55について説明する。図5は図1におけるX-X断面図である。図5に示すように、チューブ容器用積層体シート55の外層1を剥離する箇所は、外層1と内層2を有する二重構造からなり、外層1と、内層2と接する面に易剥離層52を有する。また、外層1は、剥離するための切れ目線13を備える。
本実施の形態によれば、チューブ容器10の外層1に形成された切れ目線13は、レーザ加工によって形成されている。
外層1は、外側から内側に向かって順に配置された、第1シーラント層56と、第1接着層57aと、基材層58を含む。内層2は、易剥離層52と第2シーラント層59を含む。
また、図6に示すように、チューブ容器用積層体シート55において、外層1は、外側から内側に向かって順に配置された、第1シーラント層56と、第1接着層57aと、基材層58とを含み、さらに第2接着層57bと、遮光バリア層60を含んでもよい。内層2は、易剥離層52と、第2シーラント層59を含む。
また、図7に示すように、チューブ容器用積層体シート55において、外層1は、外側から内側に向かって順に配置された、第1シーラント層56と、第1接着層57aと、基材層58とを含み、さらに第2接着層57bと、遮光バリア層60を含んでもよい。内層2は、易剥離層52と、中間層61と、油分バリア層62と、第2シーラント層59とを含んでもよい。
なお、図5~図6に示すチューブ容器用積層体シート55において、例えば基材層58の内側に、裏面印刷によって印刷層が設けられていても良い。
なお、本明細書において、「外側」、「内側」とはチューブ容器用積層体シート55を用いてチューブ容器10を作製した場合における「外側」および「内側」を意味する。
次に、チューブ容器用積層体シート55の各層について説明する。
第1シーラント層56と第2シーラント層59は、チューブ容器用積層体シート55同士を接着させるための層である。第1シーラント層56及び第2シーラント層59を構成する材料としては、熱によって溶融し、融着する材料であれば良い。
第1シーラント層56および第2シーラント層59は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、その他等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂を使用することができる。
本実施の形態において、上記の中でも、低密度ポリエチレンフィルムが扱いやすく、好ましい。
本実施の形態において、例えば、上記の樹脂の1種ないし2種以上を主成分とし、これに、所望の添加剤を任意に添加して樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した樹脂組成物を使用することができる。
なお、材料として、例えば、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド等)、難燃化剤、無機ないし有機充填剤等を任意に添加したものを使用しても良い。
なお、本実施の形態において、厚みは、好ましくは10μm以上200μm以下であり、更に好ましくは、60μm以上150μm以下である。上記の範囲内であると、インフレーション成形法で容易に製造可能である。
第1シーラント層56は、基材層58に形成する印刷層を透視可能であることが好ましい。
また、本実施の形態において、第1シーラント層56の厚みは、第2シーラント層59の厚みよりも薄い方が好ましい。第1シーラント層の厚みを厚くしすぎないことで、基材層58の内側に裏面印刷によって印刷層を設けた際に、印刷層の視認性が低下するのを抑制することができる。このため、チューブ容器の筒状胴部の意匠性が低下することを抑制することができる。
本実施の形態において、第1シーラント層56及び第2シーラント層59としては、例えば、上記の樹脂の1種ないし2種以上を主成分とし、これに、所望の添加剤を任意に添加して樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した樹脂組成物を使用し、例えば、Tダイ法、インフレーション成形法、その他の成形法を用いてフィルムないしシートを成形することができる。
基材層58は、チューブ容器10を構成する基本素材として、強度、強靭性、耐熱性を有する材料であればよい。
基材層58を構成する材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他を使用することができる。
上記の中でも、ポリエステル系樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂が印刷適性の面で好ましい。ここで、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とは、純粋なポリエチレンテレフタレート樹脂および種々の変性ポリエチレンテレフタレート樹脂を指すものである。
そして、基材層58としては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。中でも、本実施の形態において、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムが、印刷適性の面で優れるので好ましい。また、本実施の形態によれば、二軸延伸処理によって、基材層58に易開封性を付与することができる。
なお、本実施の形態において、基材層58の厚みは、10μm以上25μm以下であることが好ましい。
図6に示すように、切れ目線13は、胴部50を構成する外層1内に形成され、内層2には形成されていない。このため、切れ目線に沿って外層1を切取った範囲は油分バリア層62及びガスバリア層によって覆われたままであり、後述する内層内の油分バリア性、ガスバリア性を確保し続けることができる。
また、切れ目線13は、外層1内の遮光バリア層60には形成されていないことが好ましい。切れ目線13が遮光バリア層60まで形成されると、チューブ容器10のガスバリア性及び遮光性を低減させてしまうおそれがある。
また、好ましくは、外層1に形成された切れ目線13は、少なくとも外層1の第1シーラント層56および基材層58を貫通する。切れ目線13が、高強度をもつ基材層58を貫通することにより、切れ目線13に沿ってチューブ容器10の胴部50を構成する外層1を容易に剥離することができるようになる。
また、本開示においては、図1に示すように、切れ目線13の幅方向端部の片側または両側に繋がって各々切欠き(ノッチ)14を設けて、開封性をより向上することもできる。
また、印刷層は、チューブ容器における絵柄等を形成するための層である。
印刷層は、上述した基材層58上に、グラビア印刷のほか、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、インクジェックト印刷等の印刷方法によって形成できる。
絵柄としては、特に制限はなく、例えば、文字、図形、記号、模様等が挙げられる。
印刷層は、最外面でなく、基材層58の裏面に形成されることによって、外部からの衝撃で絵柄層の損傷を防止することができるので好ましい。
印刷層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。このようなインキビヒクルとしては、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。
遮光バリア層60は、水蒸気の透過を防止する蒸気バリア性及び酸素ガス等のガスの透過を防止するガスバリア性を有している。
加えて、遮光バリア層60は、チューブ容器10内の内容物に光が到達することを遮ることによって内容物の品質が低下することを抑制するための機能、すなわち遮光性も有している。遮光バリア層60によって遮光すべき光は、主として、通常の使用条件下においてチューブ容器用積層体シート55に入射する、例えば300~800nmの波長域の外光からなる、可視光及び紫外線である。また、可能な限り遮光バリア層60によって、例えば波長800nmを越える、赤外光も遮光されることが好ましい。
遮光バリア層60は、上記の機能を満たす層であれば特に限定されない。本実施の形態では、遮光バリア層60は、金属箔、PETフィルムを貼り合わせた金属箔、金属蒸着フィルム等が挙げられ、この金属としては、アルミニウム、銅、ステンレス等が挙げられる。本実施形態においては、中でもアルミニウムからなる層が好ましい。
ここでいう「アルミニウムからなる層」とは、アルミニウムを主成分として含む層をいい、アルミニウム合金等であってもアルミニウムを主成分として含む層であればこれに含まれる。遮光バリア層60がアルミニウムを主成分として含む場合、遮光バリア層60は、極めて優れたガスバリア性、遮光性及び隠蔽性を発揮する。典型的には、アルミニウムからなる層として、アルミニウム箔及びアルミニウム合金箔が挙げられる。
遮光バリア層60の厚さは、通常5~40μm、好ましくは7~20μmである。この厚さが5μm未満では、チューブ容器10として使用するのに十分なガスバリア性が得られないおそれがある。一方、40μmを超えると、環境負荷が大きくなるので、好ましくない。
チューブ容器用積層体シート55は内層2に油分バリア層62を更に有することができる。この油分バリア層62としては、チューブ容器10において、内容物の油分が外部に染み出してしまうことを抑制するための層である。この油分バリア層62は、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)を含んでいる。油分バリア層62がエチレン-ビニルアルコール共重合体を含んでいることにより、油分バリア層62の油分バリア性を高めることができる。このため、内容物に含まれる油分が、チューブ容器10の外部に染み出してしまうことを抑制することができる。
油分バリア層62の厚みは、10μm以上30μm以下程度とすることができる。
油分バリア層62におけるバリア性樹脂の含有量は、50質量%以上、95質量%以下であることが好ましく、75質量%以上、90質量%以下であることがより好ましい。油分バリア層62におけるバリア性樹脂の含有量を50質量%以上とすることにより、油分バリア性をより向上することができる。
また、本実施の形態によれば、チューブ容器用積層体シート55は、中間層61と油分バリア層62との間にガスバリア層を更に有していてもよい。これにより、チューブ容器用積層体シート55のガスバリア性を向上させることができる。
ガスバリア層は、酸素ガスおよび水蒸気などの透過を抑制するための層である。ガスバリア層としては、例えば、酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性素材、太陽光等に対する遮光性素材、あるいは、内容物に対する保香性等を有する材料を使用することができる。具体的には、ガスバリア層としては、例えば、アルミニウム箔、スズ、鉛、銅、鉄、ニッケル、またはこれらの合金等あるいは、アルミニウム等の金属蒸着薄層を使用することができる。ガスバリア層としてアルミニウム箔を使用する場合、ガスバリア層の厚みは、5μm以上20μm以下程度とすることができる。
また、ガスバリア層としてアルミニウム等の金属蒸着層を使用する場合、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVapor Deposition法、PVD法)等を利用して、支持層上に、アルミニウム等の金属の蒸着薄膜を形成することができる。
ガスバリア層として、アルミニウムの金属蒸着層を使用する場合、ガスバリア層の厚みは、通常、5nm以上300nm以下程度であることが好ましく、10nm以上200nm以下程度であることがより好ましい。また、上記のアルミニウムの蒸着薄膜を支持する支持層の表面は、予め、蒸着膜の密着性を高めるために、例えば、蒸着プライマー等をコーティングすることができ、その他、所要の前処理を任意に施すことは可能である。
また、ガスバリア層は、従来公知の方法により形成することができる透明蒸着層であっても良い。この場合、ガスバリア層は、無機酸化物の蒸着層からなる透明蒸着層であっても良い。
易剥離層52は、内層2の外層1と接する面側に形成される。具体的には、易剥離層52は、第2シーラント層59または中間層61に形成される。易剥離層52は、少なくとも、上側胴部50aと下側胴部50bとなる領域に挟まれた外層1が切り取られる領域に形成されることが好ましい。
易剥離層52は、シリコーン化合物やフッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂を主にして硝化綿や環化ゴムの混合物、またはこれらの混合物等のコーティング液を用いることができる。
コーティング材料の中でも、特にシリコーン化合物が耐熱性の面で好ましい。そのシリコーン化合物の含有量は、通常20質量%以下、好ましくは0.5~20質量%である。シリコーン化合物が20重量%より多いと塗膜がべとついたり、コストが高くなり、0.5重量%より少ないと剥離性の改良効果が充分ではない。
易剥離層52の塗布量は、乾燥後に0.05g/m以上、0.5g/m以下、または0.05μm以上、0.5μm以下であることが好ましい。
外層1と内層2を積層する方法としては、熱ラミネーションにより、外層1と内層2との貼り合わせを行うことが好ましい。易剥離層52が、シリコーン化合物を主成分とする場合、加熱すると可塑性を示し、タックが生じる。そのため、外層1と内層2と熱ラミネートすることにより積層シートを製造することができる。
熱ラミネートの温度は、例えば80~200℃、好ましくは100~190℃、さらに好ましくは120~180℃の範囲の温度で行うのがより好ましい。易剥離層52が、シリコーン化合物を主成分とする場合、80℃以上の温度で可塑性が発現するためである。
外層1と内層2との間の剥離強度としては0.1N/15mm巾~0.7N/15mm巾であることが好ましい。剥離強度が0.7N/15mm巾を超えると、外層1と内層2との間で剥離しにくくなるおそれがある。0.1N/15mm巾未満であると、チューブ容器を輸送中に剥離するおそれがある。
第1接着層57a、第2接着層57bの接着層は、第1シーラント層56、基材層58、遮光バリア層60などを接着するための層である。この接着層は、接着する層を構成する樹脂によって適宜選択することができる。
接着層としては、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他のラミネート用接着剤等のアンカーコート剤、ラミネート用接着剤等を任意に使用することができる。
また、接着層としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン-ビニルアルコール、エチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、アイオノマー、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂等を好適に使用することができる。
なお、本実施の形態において、接着層の厚さは、3μm以上60μm以下であることが好ましい。
接着層の接着強度は、3N/15mm以上、10N/15mm以下が好ましく、さらに好ましくは5N/15mm以上、8N/15mm以下である。
また、外層1となる第1シーラント層56、基材層58、遮光バリア層60、ガスバリア層などを積層する方法としては、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネ-ション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション成形法、インフレーション成形法、その他の任意の方法で行うことができる。また、上述したラミネートを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。
また、チューブ容器用積層体シート55には、必要に応じて内層2に、中間層61が設けられていても良い。中間層61は、チューブ容器用積層体シート55の厚さを調整するために設けられる。中間層61にはオレフィン樹脂を用いることができる。より具体的には、中間層61としては、低密度ポリエチレンや、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン等のポリエチレンフィルムが用いられることが好ましい。中間層61の厚さは例えば50μm以上200μmであることが好ましい。
なお、チューブ容器を廃棄する際、変形しやすいように更に外層1または内層2の一方、または双方に上下に多数の罫線2a(溝)を設けてもよい。罫線2aを設けることにより、蛇腹状に押圧可能にすることができる(図4参照)。
また、上述したように、チューブ容器用積層体シート55は、容器外方となる側から容器内方となる側に向けて第1シーラント層56、基材層58、遮光バリア層60、第2シーラント層59とをこの順で含んでいる。そして、アルミニウムからなる遮光バリア層60は、第1シーラント層56および基材層58よりも溶融し難い上に、その表面でレーザ光を幾らか散乱させるため、第1シーラント層56および基材層58よりも溶断され難い。従って、外層1の外側からチューブ容器用積層体シート55にレーザ光を適切に照射することによって、第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13bを第1シーラント層56および基材層58内まで形成して、遮光バリア層60には形成しない、ということが可能になる。また、アルミニウムからなる遮光バリア層60は、外層1を剥離する際、アルミニウムからなる遮光バリア層60が外層1に追従して容易に剥離することが可能である。
なお、照射するレーザの種類としては、YAGレーザやCOレーザ(炭酸ガスレーザ)が挙げられる。
次に、チューブ容器10の頭部部材40について説明する。
頭部部材40は、口部11と、口部11下方に設けられた肩部12とを有している。また、肩部12は、水平断面が円形状の形状をもっている。
また、頭部部材40は、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)等の樹脂材料から作製される。上記において、チューブ容器10の頭部部材40としては、上記のような高密度ポリエチレンの他に、更に、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン-α・オレフィン共重合体等を使用することもできる。
次に、筒状胴部50について説明する。図1に示すチューブ容器10の胴部50は、全体として略円筒形状を有している。この胴部50は、ラミネート成形されたチューブ容器用積層体シート55(図5~図7参照)から構成されており、このチューブ容器用積層体シート55を円筒状に丸め、対向する端部同士を重ね合わせて、例えばヒートシールにより互いに接合して得られたものである。このため、胴部50は、その長手方向に沿ってチューブ容器用積層体シート55同士を互いに接合した側面シール部18を有している。
この胴部50の厚みにおいて、外層1は、例えば100μm以上210μm以下であることが好ましい。外層の厚みが100μm以上であることにより、チューブ容器10の胴部において、所定の強度を保つことができる。これにより、チューブ容器10の保形性を保つことができる。また、外層の厚みが210μm以下であることにより、チューブ容器用積層体シート55の製造コストを低減することができるとともに、頭部部材を圧縮成形法で成形する際の成形性を確保することができる。
内層2は、例えば50μm以上100μm以下であることが好ましい。内層の厚みが、50μm以上であることにより、シール強度を確保することができる。また、内層の厚みが、100μmであることにより、チューブ容器用積層体シート55の製造コストを低減することができる。
チューブ容器10の筒状胴部を製造する際のヒートシール(溶着)する方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール、火炎シール等を挙げることができる。
また、本実施の形態によるチューブ容器10の頭部部材40と、筒状胴部50との接合は、頭部部材40を圧縮成形法で成形する際に、熱溶着により行われる。しかしながら、これに限定されることはなく、チューブ容器10の頭部部材と、筒状胴部との接合は、射出成形法により行われても良い。
次に、図8を参照して、圧縮成形法を用いて上述したチューブ容器10を製造する方法について説明する。
図8(a)に示すように、この円筒状の胴部(胴部50)をマンドレル72に挿入し、マンドレル72の一端に、頭部部材40の圧縮成形用の金型71を装着する。すなわち、予め筒状に成形された円筒状の胴部(胴部50)を、先端部が頭部部材40を圧縮成形するためのコアとなっているマンドレル72に差し込んだ状態で、頭部部材40を成形する金型71のキャビティ内に所定の位置まで進入させる。
続いて、金型71内に、樹脂供給装置から溶融した樹脂を供給することにより、頭部部材40を圧縮成形する。この場合、金型71内に胴部50一端の開口部を挿入することによって、頭部部材40が成形されると同時に、頭部部材40に筒状胴部50が一体的に融着される。その後、金型71およびマンドレル72から一体化された頭部部材40および胴部50を取り出すことにより、図8(b)に示すようなチューブ容器10が得られる。
また、射出成形機を用いて、射出成形法によりキャップ20を作製する(図示せず)。そして、キャップ20をチューブ容器10の頭部部材40の口部に螺着させることにより、チューブ容器10が得られる。
そして、本開示においては、上記で製造したチューブ容器10が下端部の開口部から充填包装する内容物を充填し、次いでその開口部をヒートシールして底溶着部を形成して、チューブ包装体(包装製品)を製造することができる。
上記において、充填包装される内容物としては、例えば、練り歯磨き、化粧品、染毛剤、糊、練りがらし、練りわさび、クリーム、絵の具、軟膏、医薬品、その他等を挙げることができる。
内容物が充填されたチューブ容器10Aを使用後に廃棄する際、上側胴部50aと下側胴部50b(外層1と内層2の積層部分)を互いに近づける(一方を他方に向けて押す)と、チューブ容器10Bは、上側胴部50aと下側胴部50bに挟まれた内層2を変形させることができる。このことにより、上側胴部50aと下側胴部50bの端面同士の間の距離を縮めてチューブ容器10Bのゴミの減容化を図ることができる。
次に、上記実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例1)
まず、基材層58用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)の内面にポリウレタン系グラビアインキによって、美麗な絵柄印刷層を形成した。
次に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの外面にロールコート法にて第1接着層57aとして、ドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤(主剤:ポリエステル樹脂、硬化剤:脂肪族系ポリイソシアネートの2液硬化型ウレタン接着剤)を4g/m塗布、乾燥した後、第1シーラント層56用に厚さ130μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムを積層して、貼り合わせた。
次に、上記で得られた積層フィルムの基材層58側の内面に、第2接着層57bとして、ドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤を4g/m塗布、乾燥した後、遮光バリア層60用に9μmのアルミニウム箔をドライラミネートにより積層して、外層1用の原反を得た。
(外層)第1シーラント56LLDPEフィルム(130μm)/接着剤層DL接着剤/基材層58二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/絵柄印刷層/接着剤層DL接着剤/遮光バリア層60アルミニウム箔9μm
他方、第2シーラント層59用に厚さ130μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムの表面に、ロールコート法にて易剥離層52用にシリコーン系化合物のコーティング剤(DIC株式会社製「ポリコートP-91」)を4g/m塗布、乾燥して、内層2用の原反を得た。層構成は以下の通りである。
(内層)易剥離層52シリコーン系化合物コーティング層/第2シーラント層59LLDPEフィルム(180μm)
得られた外層1のアルミニウム箔面と内層の易剥離層52の面を、対向させて重ね合わせたものを何れも温度140℃に予熱された金属板とシリコンゴムシートとで140℃、0.15MPa、時間2.0秒の条件下で熱ロールにより熱ラミネーションを行った。
上記で得られたチューブ容器用積層体シート55を用いて、外層1を剥離する領域に、容器外方となる側から炭酸ガスレーザ光を照射して、チューブ容器の胴部の頭部部材と接合する側となる位置から5.0mm下の部分(第1切れ目線13a)と、胴部の底側となる位置から10.0mm上の部分(第2切れ目線13b)に、点線線状の第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13b(各切れ目の間隔0.7mm、各繋ぎ目の寸法0.7mm)を2本平行に形成した。層構成は以下の通りである。なお、第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13bは、容器外方となる側から基材層を貫通する深さまで形成した。チューブ容器用積層体シート55の層構成は以下の通りである。
(外面)第1シーラント層56LLDPEフィルム(130μm)/接着剤層DL接着剤/基材層58二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/絵柄印刷層/接着剤層DL接着剤/遮光バリア層60アルミニウム箔9μm/易剥離層52シリコーン系化合物コーティング層/第2シーラント層59LLDPEフィルム(180μm)(内面)
次に、チューブ容器用積層体シート55を用いて、マンドレルを利用して一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状に成形し、重ね合わせ部におけるチューブ容器用積層体シート55の裏面層と表面層とを熱溶着法により溶着することによって胴部50を得た。
引き続いて、この筒状成形体に逆止弁付きの頭部部材をインサートインジェクション成形法により一体成形することにより、本開示の実施例1に係るチューブ容器10を得た。頭部部材の材料としては、高密度ポリエチレン(HDPE)を用いた。
このようにして、チューブ容器10を作製した。
また、チューブ容器10を作製することと並行して、キャップ20を射出成形法により作製した。そして、得られたキャップ20をチューブ容器の頭部部材40の口部に螺着させることにより、キャップ付きチューブ容器10を作製した。
このキャップ付きチューブ容器10は、内容物180gのヘアトリートメントを充填した場合でも、また、チューブ容器用積層体シート55の加工時に外層1と内層2が剥離せず、内容物Cが充填されたチューブ容器10Aの使用後、第1切れ目線13aと第2切れ目線13bを切り取り、上側胴部50aと下側胴部50bの端面同士の間の距離を縮めてチューブ容器10Aのゴミの減容化を図ることができた。
(実施例2)
内層2の原反として、中間層61用厚み30μmの線状低密度ポリエチレンフィルムの表面に、ロールコート法にて易剥離層52用にシリコーン系化合物のコーティング剤(DIC株式会社製「ポリコートP-91」)を4g/m塗布、乾燥し、油分バリア層62として、エチレン-ビニルアルコール共重合体15μmに変更した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用積層体シート55を得て、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10A(実施例2)を作製した。そして、実施例1と同様にして、外層1と内層2の接合部における剥離の確認を行った。このチューブ容器用積層体シート55の層構成および各層の厚みは、は、以下の通りである。
(外面)第1シーラント層56LLDPEフィルム(130μm)/接着剤層DL接着剤/基材層58二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/絵柄印刷層/接着剤層DL接着剤/遮光バリア層60アルミニウム箔9μm/易剥離層52シリコーン系化合物コーティング層/中間層61線状低密度ポリエチレンフィルム(30μm)/油分バリア層62エチレン-ビニルアルコール共重合体(15μm)/第2シーラント層59LLDPEフィルム(180μm)(内面)
(実施例3)
ハーフカットの第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13bを設ける以外は、実施例1と同様にして、チューブ容器用積層体シート55を得て、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器10A(実施例3)を作製した。そして、実施例1と同様にして、外層1と内層2の接合部における剥離の確認を行った。
(比較例1)
遮光バリア層用にアルミニウム箔に替えてアルミニウム蒸着PETフィルム(12μm)を用い、第2シーラント層と遮光バリア層の層間、および外層と内層の層間にドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤(主剤:ポリエステル樹脂、硬化剤:脂肪族系ポリイソシアネートの2液硬化型ウレタン接着剤)を4g/m塗布、乾燥した後、貼り合わせたこと以外は実施例1と同様にして、内容物が充填されたキャップ付きチューブ容器(比較例1)を作製した。そして、実施例1と同様にして、外層と内層の接合部における剥離の確認を行った。このチューブ容器用積層体シート55の層構成および各層の厚みは、は、以下の通りである。
(外面)第1シーラントLLDPEフィルム(130μm)/接着剤層DL接着剤/基材層二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μm)/絵柄印刷層/接着剤層DL接着剤/遮光バリア層アルミニウム蒸着PETフィルム(12μm)/接着剤層DL接着剤/第2シーラント層LLDPEフィルム(180μm)(内面)
[剥離強度試験1]
上記で得られた実施例におけるチューブ容器用積層体シート55に対して、15mm×100mmの短冊状に切り分けて、外層1と内層2間のラミネート強度を、引張試験機を用いてJISK6854-2に準拠し、T字剥離を行い測定した。すなわち、ラミネートしていない部分を開いてT形に保持し、引張力を与えてラミネートした部分が剥がれていくときの引張力をもってラミネート強度とした。なお、剥離速度は、50mm/min、安定領域における引張応力の平均値を測定した(測定回数3回)。この結果を表1中に表示する。
Figure 2022082378000002
表1から分るように、実施例1~3のチューブ容器用積層体シート55は、外層1と内層2の層間で0.7N/15mm~1.2N/15mmの引張り強度で剥離したが、比較例1のチューブ容器用積層体シート55は外層1と内層2の層間で6.0N/15mmで剥離した。
[剥離強度試験2]
また、実施例1~3、比較例1のチューブ容器用積層体シート55の外面側第1シーラント層が外側になるように、チューブ容器用積層体シート55の側面部で、外面側シーラント層および内面側第2シーラント層を重ね合わせ、対向面をインパルスシールして筒状胴体部(胴部50)を作製した。
次に、筒状胴体部(胴部50)の一方の開口部に高密度ポリエチレンをコンプレッション成型し、肩部および口部を含む頭部を接合して本発明のチューブ容器10を作製した。
次に、それぞれのチューブ容器に、底部から内容物として練り歯磨きを150gずつ充填した後、底シール部17をヒートシールして密封し、内容物が充填されたチューブ容器Aを作製した。
内容物Cをチューブ容器10Aから押出し後、第1切れ目線13aおよび第2切れ目線13bから外層1を手で剥離した。下記評価基準で評価した結果を表2に表示する。
[評価基準]
〇:外層1を手で剥離できる
×:外層1を手で剥離できない
Figure 2022082378000003
表2から分るように、実施例1~3のチューブ容器10では、外層1と内層2の層間で容易に剥離したが、比較例1のチューブ容器10は外層1と内層2で剥離しなかった。
1 外層
2 内層
2a 罫線(溝)
10 チューブ容器
10A 内容物が充填されたチューブ容器
10B 外層の一部を切り取ったチューブ容器
11 口部
12 肩部
13 切れ目線
13a 第1切れ目線(切れ目線)
13b 第2切れ目線(切れ目線)
14 切欠き
16 開口部
17 底シール部
18 側面シール部
20 キャップ
40 頭部部材
50 胴部
52 易剥離層
55 チューブ容器用積層体シート
56 第1シーラント層
57a 第1接着層
57b 第2接着層
58 基材層
59 第2シーラント層
60 遮光バリア層
61 中間層
62 油分バリア層
71 金型
72 マンドレル

Claims (6)

  1. チューブ容器の胴部を構成する積層体シートであって、
    前記積層体シートは、外面から内面に向かって順に配置された外層と内層とを備え、
    前記外層は、外面から順に第1シーラント層と、基材層とを順に含み、
    前記外層は、切れ目線を備え、
    前記内層は、第2シーラント層を含み、
    前記内層は、前記外層と接する面に易剥離層を有することを特徴とするチューブ容器用積層体シート。
  2. 前記外層は、前記内層と接する面側に遮光バリア層を更に有することを特徴とする請求項1に記載のチューブ容器用積層体シート。
  3. 前記内層は、油分バリア層を更に有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のチューブ容器用積層体シート。
  4. 前記切れ目は、レーザ加工により形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のチューブ容器用積層体シート。
  5. 前記基材層が、二軸延伸フィルムであること特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のチューブ容器用積層体シート。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のチューブ容器用積層体シートの対向する端部同士を重ね合わせて互いに接合した筒状胴部材と、
    前記筒状胴部材の一端に接合された頭部部材とを備え、
    前記頭部部材は、肩部および口部を含むことを特徴とするチューブ容器。
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