JP2021195135A - チューブ容器用包材およびチューブ容器 - Google Patents

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Yoshie Katsumata
寛美 大村
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Abstract

【課題】 本発明は搬送時や高速での成形時にチューブ容器の外面や内面が擦れても傷が付きにくく、かつ外観を維持するチューブ容器用包材およびチューブ容器を目的とする。【解決手段】 本発明はチューブ容器用包材10において、外面から内面に向かって順に配置された第1シーラント層2と、印刷基材層3Aと、第2シーラント層5とを備え、第1シーラント層2及び/又は第2シーラント層5は、樹脂と、この樹脂に含有された耐摩耗性粒子とを有し、耐摩耗性粒子は、超高分子量ポリエチレン微粒子を含むことにより上記の課題を解決する。【選択図】 図1

Description

本発明は、チューブ容器用包材およびチューブ容器に関する。
従来、チューブ容器としては、外面から内面に向けて順次積層配置された第1シーラント層と、基材層と、第2シーラント層とを有するものが知られている。また基材層には、その内面側に印刷が施されている。
ところで、チューブ容器を搬送する際、ダンボール箱内に複数のチューブ容器を収納しておき、このダンボール箱毎に搬送することになる。
しかしながら、チューブ容器の搬送中にチューブ容器同士が擦れて、チューブ容器の外面(第1シーラント層側)に傷が付き、これによりチューブ容器の外観が劣化することがあった。また、チューブ容器を高速で成形する際、チューブ容器の内面(第2シーラント層側)にチューブ容器の成形機と擦れて、チューブ容器の内面に傷が付くことがあった。
特開2005−178851号公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、搬送時や高速での成形時にチューブ容器の外面または内面が擦れても傷が付きにくく、かつ外観を維持するチューブ容器用包材およびチューブ容器を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、チューブ容器用包材において、外面から内面に向かって順に配置された第1シーラント層と、印刷基材層と、第2シーラント層とを備え、前記第1及び/又は第2シーラント層は、樹脂と、この樹脂に含有された耐摩耗性粒子とを有し、前記耐摩耗性粒子は、超高分子量ポリエチレン微粒子を含むチューブ容器用包材である。
また、本発明は、上記のチューブ容器用包材の対向する端部同士を重ね合わせて互いに接合した筒状胴部と、前記筒状胴部の一端に接合された頭部部材と、を備えるチューブ容器である。
本発明によれば、搬送中や高速での成形時にチューブ容器同士が擦れても、チューブ容器に傷が付きにくく、これによりチューブ容器の外観に優れるチューブ容器用包材およびチューブ容器を提供することができる。
(a)は第1の実施の形態によるチューブ容器用包材の積層シートを示す側断面図、(b)は第2の実施の形態によるチューブ容器用包材の積層シートを示す側断面図、(c)は第3の実施の形態によるチューブ容器用包材の積層シートを示す側断面図、(d)は第4の実施の形態によるチューブ容器用包材の積層シートを示す側断面図、(e)は第5の実施の形態によるチューブ容器用包材の積層シートを示す側断面図、(f)は第6の実施の形態によるチューブ容器用包材の積層シートを示す側断面図。 図2はチューブ容器の製造方法を示す図。 図3はチューブ容器の製造方法を示す図。 図4はチューブ容器を含む包装製品を示す側断面図。 図5はチューブ容器の製造方法を示す図。
本発明の実施形態によるチューブ容器用包材およびチューブ容器について以下に図面等を用いて更に詳しく説明する。
まず、図2之至図4により、本発明によるチューブ容器用包材10を使用して作成されたチューブ容器20について述べる。
チューブ容器20はチューブ容器用包材10を含む筒状胴部21と、筒状胴部21に対して圧縮成形により樹脂を設けることにより作製された肩部13および口部14とを備えている。またチューブ容器20の口部14にキャップ16が装着される。
このような構成からなるチューブ容器20は、以下のような製造工程を経て得られる。
まず、図2に示すように、本発明によるチューブ容器用包材10を用い、そのチューブ容器用包材10の一対の貼り合わせ端部(以下、両端部ともいう)11、11´を重ね合わせて、その重合部分の外面と内面とをヒートシールして貼り合わせてヒートシール部12を形成することにより、筒状胴部21を製造する。次いで、図3に示すように、上記の筒状胴部21を金型内(図示せず)に装着し、筒状胴部21の一方の開口部21Aに、例えば、圧縮成形法等の通常の方法によって、肩部13および口部14を形成する。このようにして筒状胴部21の一方の開口部21Aに、肩部13および口部14が一体に成形されてチューブ容器20が作製される。そしてチューブ容器20の口部14にキャップ16が装着される。
次に図4に示すように、チューブ容器20の筒状胴部21の他方の開口部21Bから、例えば、練り歯磨き、その他の内容物17が適量分だけ充填される。その後、他方の開口部21Bを溶着して底シール部18を形成して、内容物17を充填包装したチューブ容器20を含む包装製品20Aが得られる。
次に図1(a)〜図1(f)により、チューブ容器20を作製するチューブ容器用包材10について述べる。
まず、図1(a)により、チューブ容器20を作製するチューブ容器用包材10について述べる。本発明の第1の実施形態のチューブ容器用包材10は、図1(a)に示すように、外面から内面に向かって順に配置された第1シーラント層2と、基材層3と印刷インキからなる印刷部3aを有する印刷基材層3Aと、第2シーラント層5とを有する積層シートからなる。第1シーラント層2及び/又は第2シーラント層5には、樹脂と、この樹脂に含有された耐摩耗性粒子とを有する。
また、第1シーラント層2と印刷基材層3Aとは接着層8により接合され、印刷基材層3Aと第2シーラント層5とは接着層8により接合されている。
図1(b)により本発明の第2の実施の形態について説明する。図1(b)に示す第2の実施の形態は、チューブ容器用包材10の印刷基材層3Aにドライラミネートによりガスバリア層4を貼り付け、このガスバリア層4に第2シーラント層5をドライラミネートにより貼り付けたものである。図1(b)に示す第2の実施の形態において、他の構成は図1(a)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同様である。図1(b)に示す第2の実施の形態において、図1(a)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図1(c)により本発明の第3の実施の形態について説明する。図1(c)に示す第3の実施の形態は、第1シーラント層2が、第1樹脂層2aと、第2樹脂層2bと、第3樹脂層2cの3層の共押出し積層シートから構成されたものである。第1樹脂層2aには、前記耐摩耗性粒子を含む。図1(c)に示す第3の実施の形態において、他の構成は図1(a)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同様である。図1(c)に示す第3の実施の形態において、図1(a)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図1(d)により本発明の第4の実施の形態について説明する。図1(d)に示す第4の実施の形態は、第3の実施の形態のチューブ容器用包材10の印刷基材層3Aにドライラミネートによりガスバリア層4を貼り付け、このガスバリア層4に第2シーラント層5をドライラミネートにより貼り付けたものである。図1(d)に示す第4の実施の形態において、他の構成は図1(a)乃至(c)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同様である。図1(d)に示す第4の実施の形態において、図1(a)乃至(c)、図2乃至図4に示す実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図1(e)により本発明の第5の実施の形態について説明する。図1(e)に示す第5の実施の形態は、第2の実施の形態の第2シーラント層5が、第1樹脂層5a(内面側)と、第2樹脂層5bと、第3樹脂層5cの3層の共押出し積層シートから構成されたものである。第2シーラント層5の第1樹脂層5aには、前記耐摩耗性粒子を含む。図1(e)に示す第5の実施の形態において、他の構成は図1(b)、図2乃至図4に示す実施形態と同様である。図1(e)に示す第5の実施の形態において、図1(a)乃至(b)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図1(f)により本発明の第6の実施の形態について説明する。図1(f)に示す第6の実施の形態は、第4の実施の形態の第2シーラント層5が、第1樹脂層5a(内面側)と、第2樹脂層5bと、第3樹脂層5cの3層の共押出し積層シートから構成されたものである。第2シーラント層5の第1樹脂層5aには、前記耐摩耗性粒子を含む。図1(f)に示す第6の実施の形態において、他の構成は図1(d)、図2乃至図4に示す実施形態と同様である。図1(f)に示す第6の実施の形態において、図1(a)乃至(d)、図2乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
本明細書において、「外面」、「内面」とはチューブ容器用包材10を用いてチューブ容器20を作製した場合における「外面」および「内面」を意味する。なお、上記図1之至図3は、本発明に係るチューブ容器用包材ついて、その一例を例示したものであり、本発明はこれらにより限定されるものではない。
次にチューブ容器用包材10を構成する各部分の材料について述べる。
第1シーラント層2および第2シーラント層5は、例えばポリエチレン(PE)を含んでいてもよい。具体的には、第1シーラント層2および第2シーラント層5を以下の材料から作製してもよい。
第1シーラント層2および第2シーラント層5は、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリエチレン若しくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、その他等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂を使用することができる。
第1シーラント層2または第2シーラント層5は、中でもポリエチレン樹脂が好ましい。ここで、高密度ポリエチレン(HDPE)としては、密度が0.945g/cm3以上のポリエチレンを使用することができ、中密度ポリエチレン(MDPE)としては、密度が0.930g/cm3以上0.942g/cm3未満のポリエチレンを使用することができ、低密度ポリエチレン(LDPE)としては、密度が0.910g/cm3以上0.930g/cm3未満のポリエチレンを使用することができ、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)としては、密度が0.910g/cm3以上0.930g/cm3未満のポリエチレンを使用することができ、超低密度ポリエチレンとしては、密度が0.910g/cm3未満のポリエチレンを使用することができる。低密度ポリエチレン(LDPE)を使用することにより、製膜性を高めることができる。中密度ポリエチレン(MDPE)を使用することにより、耐擦傷性を高めることができる。また、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)を使用することにより、フィルムの強靭性を高めることができる。なお、ポリエチレン樹脂は、バイオマス由来の樹脂であっても良い。
本発明においては、理論上、ポリエチレンの原料として、全てバイオマス由来のエチレンを用いれば、バイオマス由来のエチレン濃度は100%であり、バイオマス由来のポリオレフィンのバイオマス度は100%となる。また、化石燃料由来の原料のみで製造された化石燃料由来のポリエチレン中のバイオマス由来のエチレン濃度は0%であり、化石燃料由来のポリエチレンのバイオマス度は0%となる。
上記のバイオマス由来のポリエチレンフィルムにおいて、バイオマス度が、5%以上95%以下であることが好ましい。バイオマス度を5%以上とすることにより、環境負荷低減性を向上することができる。バイオマス度を95%以下にすることにより、樹脂フィルムの剛性を向上することができる。
バイオマス由来のエチレンは、バイオマス由来のエタノールを原料として製造することができる。特に、植物原料から得られるバイオマス由来の発酵エタノールを用いることが好ましい。植物原料は、特に限定されず、従来公知の植物を用いることができる。例えば、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、及びマニオクを挙げることができる。
また、上記のLLDPEは、メタロセン触媒等のシングルサイト触媒又はチーグラー・ナッタ触媒等のマルチサイト系触媒を用いて、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを低温、低圧で共重合させて得られるコポリマーである。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。また、共重合方法としては、エチレン及びα−オレフィンを、低圧法、スラリー法、溶液法、気相法等の重合方法が挙げられる。
本実施形態のLLDPEは、短鎖分岐として炭素数1000個あたり、3〜25個の短鎖分岐を有するが、炭素数約20個を超える長鎖分岐を有しない点で、LDPEと区別される。通常、LLDPEにおいて、エチレン由来の構造単位は約99.9〜90モル%であり、α−オレフィン由来の構造単位は約0.1〜10モル%である。
本実施の形態において、第1シーラント層2および第2シーラント層5は、例えば、上記の樹脂の1種ないし2種以上を主成分とし、さらにこの樹脂中に耐摩耗性粒子が含有されている。
また、第1シーラント層2及び第2シーラント層5は単層であっても良いが、複数の層を有していても良い。複数の層は、図1(c)〜(f)に示す3層に限定されず、2層以上であればよく、4層以上の層であっても良い。
第1シーラント層2及び第2シーラント層5の母材となる樹脂中における耐摩耗性粒子の含有量は、0.1質量%以上6.0質量%以下の範囲にあることが好ましく、0.2質量%以上5.0質量%以下の範囲にあることがより好ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下であることが更により好ましい。第1シーラント層2の母材となる樹脂中における耐摩耗性粒子の含有量を0.1質量%以上とすることにより、第1シーラント層2は優れた耐摩耗性をもつことができる。6.0質量%を超えると、均一に耐摩耗性粒子を添加しにくくなる。
第1シーラント層2及び第2シーラント層5の樹脂中に含有される耐摩耗性粒子としては、超高分子量ポリエチレン微粒子を含む。
本実施形態の超高分子量ポリエチレンは、粘度平均分子量が10×104〜1000×104であることをいう。超高分子量ポリエチレン微粒子は、少なくともその表面が、メルトフローレート(MFR)1.6g/10分以上の超高分子量ポリエチレンにより構成されたものであることが好ましい。メルトフローレート1.6g/10分以上であることにより、優れた耐摩耗性をもつことができる。また、生産性の点から、3.0g/10分以下であることが好ましい。
本実施形態の超高分子量ポリエチレン微粒子は、ポリエチレン含有量が50質量%以上99質量%以下の範囲であることが好ましく、60質量%以上95質量%以下の範囲であることがより好ましい。ポリエチレン含有量が上記の範囲内であると、耐摩耗性の点に優れる。
本実施形態の超高分子量ポリエチレン微粒子の平均粒径は特に制限は無いが、成形性の点から、1μm〜20μmであることが好ましく、5μm〜15μmであることがより好ましい。上記の範囲内であると、樹脂組成物を調整する際、取扱い性に優れ、樹脂中に均一に添加することができる。なお、超高分子量ポリエチレン微粒子の平均粒径とは累積重量が50%となる粒子径、すなわちメディアン径である。
第1シーラント層2は、母材となる樹脂中に、耐摩耗性粒子等の添加剤を添加して樹脂組成物を調製し、次いで、上記で調製した樹脂組成物を使用し、例えば、Tダイ法、インフレーション法、その他の成形法を用いてフィルムないしシートを成形することができる。
なお、第1シーラント層2および第2シーラント層5の材料として、例えば、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド等)、帯電防止剤、難燃化剤、無機ないし有機充填剤等を任意に添加したものを使用しても良い。
なお、本実施の形態において、第1シーラント層2および第2シーラント層5の厚みは、好ましくは10μm以上300μm以下であり、更に好ましくは、30μm以上250μm以下である。
第1シーラント層2及び第2シーラント層5は、単層でなく、多層であってもよい。多層構成の場合、少なくとも表面層に前記耐摩耗性粒子を含むことが好ましい。
第1シーラント層2及び第2シーラント5において、表面層(第1樹脂層)の厚さは、各々のシーラント層の全厚さの5〜50%であり、より好ましくは10〜30%である。第1樹脂層の合計が全厚さの5%より薄いと、十分な耐摩耗性が得られ難い。逆に50%より厚いと、フィルムの柔軟性や、基材等とのラミネート強度が確保できない恐れがある。
第1樹脂層(表面層)は、第1シーラント層の場合、例えば2.5〜50μmであることが好ましい。また、第2樹脂層は、例えば5〜100μmであることが好ましい。また、第3樹脂層は、例えば2.5〜50μmであることが好ましい。
第2シーラント層の場合、第1樹脂層(表面層)は、例えば2.5〜75μmであることが好ましい。また、第2樹脂層は、例えば5〜150μmであることが好ましい。また、第3樹脂層は、例えば2.5〜150μmであることが好ましい。これにより、本実施形態の第1シーラント層2および第2シーラント層5は、優れた耐摩耗性、柔軟性、製膜安定性及びヒートシール性を併せ持つことができる。
また基材層3としては、チューブ容器を構成する基本素材として、強度、強靭性、耐熱性を有する材料であればよい。
基材層3を構成する材料としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂、その他の強靱な樹脂のフィルムないしシート、その他を使用することができる。
上記の中でも、ポリエステル系樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂が印刷部3aを形成する面で好ましい。ここで、ポリエチレンテレフタレート系樹脂とは、純粋なポリエチレンテレフタレート樹脂および種々の変性ポリエチレンテレフタレート樹脂を指すものである。
そして、基材層3としては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。中でも、本実施の形態において、二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルムが、印刷部3aを形成する面で優れるので好ましい。
なお、本実施の形態において、基材層3の厚みは、10μm以上25μm以下であることが好ましい。
また、印刷部3aは、チューブ容器の胴部における絵柄等を形成するための層である。
印刷部3aは、上述した基材層3上に、グラビア印刷のほか、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、インクジェット法等の印刷方法によって形成できる。
絵柄としては、特に制限はなく、例えば、文字、図形、記号、模様等が挙げられる。
印刷部3aは、最表面でなく、基材層3の片面または両面に形成されることによって、外部からの衝撃で絵柄層の損傷を防止することができるので好ましい。
印刷部3aとしては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整して得たインキ組成物を使用することができる。このようなインキビヒクルとしては、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノール系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ゴム、環化ゴム、その他などの1種または2種以上を併用することができる。
また、印刷を施す前に、基材層3に対して予めプライマー処理やコロナ処理等の表面処理を行うことでインキ密着を向上させることができる。
プライマー層の材料としては、例えば、塩素化ポリプロピレン系、エチル−酢酸ビニル系、スチレン−マレイン酸系、イソシアネート系、ポリオレフィン系、有機チタネート系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、ポリエステル系、アクリル系などの非硬化型または、硬化型のプライマーコート剤が挙げられる。
上記プライマー層は、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレーコート、その他のコーティング法などによりコーティングし、コーティング膜を乾燥させて溶媒や希釈剤を除去し、更に必要に応じてエージング処理などを行って形成することができる。
ガスバリア層4は、酸素および水蒸気などの透過を抑制するための層である。
ガスバリア層4は、蒸着層を有することができる。蒸着層は、アルミニウム蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、酸化珪素蒸着膜からなる群から選ばれる1種または2種以上からなる層であることが好ましい。
蒸着層を形成する方法としては、上記のような金属または無機の酸化物を原料とし、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法等の物理気相成長法(PhysicalVaporDeposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(ChemicalVaporDeposition法、CVD法)等を利用して、基材フィルムの上に蒸着層を形成することができる。
更に、具体的に説明すると、上記のPVD法では、例えば、巻き取り式蒸着機を使用し、真空チャンバーの中で、巻き出しロールから出た樹脂フィルムを蒸着チャンバーの中に入れ、ここで、るつぼで熱せられた蒸着源を蒸発させ、更に、必要ならば、酸素吹き出し口より酸素等を噴出させながら、冷却したコーティングドラム上の樹脂フィルムの上に、マスクを介して蒸着層を形成し、次いで蒸着層が形成された樹脂フィルムを巻き取りロールに巻き取ることによって、本発明にかかる蒸着層を有する樹脂フィルムを製造することができる。
一方、上記のCVD法では、蒸着チャンバー内に配置された巻き出しロールから繰り出した樹脂フィルム面に、蒸着チャンバー内の冷却、電極ドラム周面上において、蒸着原料揮発供給装置から供給される例えばモノマーガスとしての有機珪素化合物、酸素ガス、不活性ガスからなる混合ガスを導入し、プラズマによって酸化珪素の蒸着層が形成された樹脂フィルムを製造することができる。そして、本発明においては、上記のような無機酸化物の蒸着層を有する樹脂フィルムにおいて、チューブ容器20の内容物の酸素ガス、あるいは、水蒸気等が透過することを阻止し、これらに対するバリア層としての機能を奏するものである。
上記において、蒸着層の厚さは、十分なバリア性を得るためには、5〜300nmが好ましく、10〜200nmがより好ましく、10〜100nmがさらに好ましい。
更に詳しくは、上記のPVD法においては、酸化アルミニウムからなる蒸着層の厚さは、20〜100nmが好ましく、30〜50nm位がより好ましい。
また、上記のCVD法においては、酸化珪素からなる蒸着層の厚さは、5〜50nmが好ましく、10〜30nmがより好ましい。
なお、上記において、総じて、金属酸化物、無機酸化物からなる蒸着層の場合は、蒸着層の厚さが200nmを超えると、蒸着層にクラック等が入りやすくなり、それによりバリア性が低下するという危険性があると共に、材料コストが高くなるという問題点であるので好ましくない。また、10nm未満であると、酸素バリア性を奏することが困難になることから好ましくないものである。
本実施形態において、ガスバリア層4は、蒸着層下または上にバリアコート層を備えてもよい。これにより、チューブ容器の内容物の酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。
樹脂フィルムが、蒸着膜を備える場合、上記バリアコート層は、上記蒸着膜上に設けられていても、蒸着膜下に設けられていてもよい。
本実施形態において、バリアコート層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ナイロン6、ナイロン6,6およびポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)などのポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、並びに(メタ)アクリル樹脂などのバリア性樹脂を含む。これらの中でも、チューブ容器20の内容物の油分バリア、酸素バリア性および水蒸気バリア性という観点から、ポリビニルアルコールが好ましい。
また、上記蒸着膜が、無機酸化物から構成される場合、バリアコート層にポリビニルアルコールを含有させることにより、蒸着膜におけるクラックの発生を効果的に防止することができる。
バリアコート層におけるバリア性樹脂の含有量は、50質量%以上、95質量%以下であることが好ましく、75質量%以上、90質量%以下であることがより好ましい。バリアコート層におけるバリア性樹脂の含有量を50質量%以上とすることにより、酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。
バリアコート層の厚さは、0.01μm以上、10μm以下であることが好ましく、0.1μm、以上5μm以下であることがより好ましい。
バリアコート層の厚さを0.01μm以上とすることにより、チューブ容器の内容物の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。
バリアコート層は、上記材料を水または適当な溶剤に、溶解または分散させ、塗布、乾燥することにより形成することができる。また、市販されるバリアコート剤を塗布、乾燥することによってもバリアコート層を形成することができる。
また、他の実施形態において、バリアコート層は、金属アルコキシドと水溶性高分子との混合物を、ゾルゲル法触媒、水および有機溶剤などの存在下で、ゾルゲル法によって重縮合して得られる金属アルコキシドの加水分解物または金属アルコキシドの加水分解縮合物などの樹脂組成物を少なくとも1種含むバリア性塗布膜である。
ガスバリア層4が、無機酸化物から構成される蒸着膜を備える場合、前記形態のバリアコート層を、蒸着膜と隣接するように設けることにより、蒸着膜におけるクラックの発生を効果的に防止することができる。
一実施形態において、金属アルコキシドは、下記一般式で表される。
1 nM(OR2m
(ただし、式中、R1、R2は、それぞれ、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは金属原子を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価を表す。)
金属原子Mとしては、例えば、珪素、ジルコニウム、チタンおよびアルミニウムなどを使用することができる。
また、R1およびR2で表される有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基およびi−ブチル基などのアルキル基を挙げることができる。
上記一般式を満たす金属アルコキシドとしては、例えば、テトラメトキシシラン(Si(OCH34)、テトラエトキシシラン(質量%)Si(OC254)、テトラプロポキシシラン(Si(OC374)、テトラブトキシシラン(Si(OC494)などが挙げられる。
また、上記金属アルコキシドと共に、シランカップリング剤が使用されることが好ましい。
シランカップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オルガノアルコキシシランを用いることができるが、特に、エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランが好ましい。エポキシ基を有するオルガノアルコキシシランとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
上記のようなシランカップリング剤は、2種以上を使用してもよく、シランカップリング剤は、上記アルコキシドの合計量100質量部に対して、1〜20質量部程度の範囲内で使用することが好ましい。
水溶性高分子としては、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましく、内容物の油分バリア性、酸素バリア性、水蒸気バリア性、耐水性および耐候性という観点からは、これらを併用することが好ましい。
バリア性塗布膜における水溶性高分子の含有量は、金属アルコキシド100質量部に対して5質量部以上500質量部以下であることが好ましい。
バリア性塗布膜における水溶性高分子の含有量を、金属アルコキシド100質量部に対して5質量部以上とすることにより、チューブ容器の内容物の油分バリア性、酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。また、バリア性塗布膜における水溶性高分子の含有量を、金属アルコキシド100質量部に対して500質量部以下とすることにより、バリア性塗布膜の製膜性を向上することができる。
バリア性塗布膜の厚さは、0.01μm以上100μm以下であることが好ましく、0.1μm以上50μm以下であることがより好ましい。これにより、チューブ容器20の内容物の酸素バリア性および水蒸気バリア性をより向上することができる。
バリア性塗布膜の厚さを0.01μm以上とすることにより、チューブ容器の内容物の酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。また、無機酸化物から構成される蒸着膜と隣接するように設けた場合に、蒸着膜におけるクラックの発生を防止することができる。
バリア性塗布膜は、上記材料を含む組成物を、グラビアロールコーターなどのロールコート、スプレーコート、ディッピング、刷毛、バーコート、アプリケータなどの従来公知の手段により、塗布し、その組成物をゾルゲル法により重縮合することにより形成させることができる。
ゾルゲル法触媒としては、酸またはアミン系化合物が好適である。アミン系化合物としては、水に実質的に不溶であり、且つ有機溶媒に可溶な第3級アミンが好適であり、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミンなどが挙げられる。これらの中でも、N,N−ジメチルべンジルアミンが好ましい。
ゾルゲル法触媒は、金属アルコキシド100質量部当り、0.01質量部以上、1.0質量部以下の範囲で使用することが好ましく、0.03質量部以上、0.3質量部以下の範囲で使用することがより好ましい。
ゾルゲル法触媒の使用量を金属アルコキシド100質量部当り、0.01質量部以上とすることにより、その触媒効果を向上することができる。
また、ゾルゲル法触媒の使用量を金属アルコキシド100質量部当り、1.0質量部以下とすることにより、形成されるバリア性塗布膜の厚さを均一にすることができる。
上記組成物は、さらに酸を含んでいてもよい。酸は、ゾル−ゲル法の触媒、主としてアルコキシドやシランカップリング剤などの加水分解のための触媒として用いられる。
酸としては、硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸、ならびに酢酸、酒石酸などの有機酸が用いられる。酸の使用量は、アルコキシドおよびシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量に対して、0.001モル以上、0.05モル以下であることが好ましい。
酸の使用量をアルコキシドおよびシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量に対して、0.001モル以上とすることにより、触媒効果を向上することができる。
また、アルコキシドおよびシランカップリング剤のアルコキシド分(例えばシリケート部分)の総モル量に対して、0.05モル以下とすることにより、形成されるガスバリア性塗布膜の厚さを均一にすることができる。
また、上記組成物は、アルコキシドの合計モル量1モルに対して、好ましくは0.1モル以上、100モル以下、より好ましくは0.8モル以上、2モル以下の割合の水を含んでなることが好ましい。
水の含有量をアルコキシドの合計モル量1モルに対して、0.1モル以上とすることにより、本発明のチューブ容器20の内容物の油分バリア性、酸素バリア性および水蒸気バリア性を向上することができる。
また、水の含有量をアルコキシドの合計モル量1モルに対して、100モル以上とすることにより、加水分解反応を速やかに行うことができる。
また、上記組成物は、有機溶剤を含んでいてもよい。有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどを用いることができる。
以下、バリア性塗布膜の形成方法の一実施形態について以下に説明する。
まず、金属アルコキシド、水溶性高分子、ゾルゲル法触媒、水、有機溶媒および必要に応じてシランカップリング剤などを混合し、組成物を調製する。前記組成物中では次第に重縮合反応が進行する。
次いで、基材上に、上記従来公知の方法により、上記組成物を塗布、乾燥する。この乾燥により、アルコキシドおよび水溶性高分子(組成物が、シランカップリング剤を含む場合は、シランカップリング剤も)の重縮合反応がさらに進行し、複合ポリマーの層が形成される。
最後に、上記組成物を20〜250℃、好ましくは50〜220℃の温度で、1秒〜10分間加熱することにより、ガスバリア性塗布膜を形成することができる。
上記の蒸着薄膜を支持する基材層としては、上述した基材層3と同様の材料を用いることができる。
また、接着層8は、第1シーラント層2、印刷基材層3A、ガスバリア層4、第2シーラント層5などを接着するための層である。この接着層8は、接着する層を構成する樹脂によって適宜選択することができる。
接着層8としては、例えば、イソシアネート系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカーコーティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロース系、その他のラミネート用接着剤等のアンカーコート剤、ラミネート用接着剤等を任意に使用することができる。
また、接着層8としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−ビニルアルコール、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂等を好適に使用することができる。
なお、本実施の形態において、接着層8の厚さは、3μm以上60μm以下であることが好ましい。
また、第1シーラント層2、印刷基材層3A、ガスバリア層4、第2シーラント層5などを積層する方法としては、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、その他の任意の方法で行うことができる。また、上述したラミネートを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。
また、チューブ容器用包材10には、必要に応じてガスバリア層4と第2シーラント層5の層間に、中間層が設けられていても良い。中間層は、チューブ容器用包材10の積層シートの厚さを調整するために設けられる。中間層にはオレフィン樹脂を用いることができる。より具体的には、中間層としては、低密度ポリエチレンや、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン等のポリエチレンフィルムが用いられることが好ましい。中間層の厚さは例えば50μm以上200μmであることが好ましい。
次に、チューブ容器20の頭部部材40について説明する。
頭部部材40は、口部14と、口部14下方に設けられた肩部13とを有している。
このうち口部14は、キャップ16に螺着されるねじ部を有している。
また、肩部13は、口部14側から胴部21側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。この肩部13は、水平断面が円形状の形状をもっている。
また、頭部部材40は、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)等の樹脂材料から作製される。上記において、チューブ容器20の頭部部材40としては、上記のような高密度ポリエチレンの他に、更に、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体等を使用することもできる。
次に、筒状胴部21について説明する。図4に示すチューブ容器20の胴部21は、全体として略円筒形状を有している。この筒状胴部21は、ラミネート成形されたチューブ容器用包材10(図1乃至図3参照)から構成されており、このチューブ容器用包材10を円筒状に丸め、対向する端部同士を重ね合わせて、例えばヒートシールにより互いに接合して得られたものである。このため、胴部21は、その長手方向に沿って積層シート同士を互いに接合したヒートシール部12を有している。
この胴部21の厚みは、例えば220μm以上400μm以下であることが好ましい。胴部の厚みが220μm以上であることにより、チューブ容器20の胴部において、所定の強度を保つことができる。これにより、チューブ容器20を倒立させて置いた際に、胴部の自立性および保形性を保つことができる。また、胴部の厚みが400μm以下であることにより、チューブ容器用包材10の製造コストを低減することができるとともに、頭部部材を圧縮成形法で成形する際の成形性を確保することができる。
チューブ容器20の筒状胴部21を製造する際のヒートシール(溶着)する方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール、火炎シール等を挙げることができる。
また、本実施の形態によるチューブ容器20の頭部部材40と、筒状胴部21との接合は、頭部部材40を圧縮成形法で成形する際に、熱溶着により行われる。しかしながら、これに限定されることはなく、チューブ容器20の頭部部材と、筒状胴部との接合は、射出成形法により行われても良い。
次に、図5を参照して、圧縮成形法を用いて上述したチューブ容器20を製造する方法について説明する。
図5(a)に示すように、この円筒状の胴部(胴部21)をマンドレル72に挿入し、マンドレル72の一端に、頭部部材40の圧縮成形用の金型71を装着する。すなわち、予め筒状に成形された円筒状の胴部(胴部21)を、先端部が頭部部材40を圧縮成形するためのコアとなっているマンドレル72に差し込んだ状態で、頭部部材40を成形する金型71のキャビティ内に所定の位置まで進入させる。
続いて、金型71内に、樹脂供給装置から溶融した樹脂を供給することにより、頭部部材40を圧縮成形する。この場合、金型71内に胴部21一端の開口部21Aを挿入することによって、頭部部材40が成形されると同時に、頭部部材40に筒状胴部21が一体的に融着される。その後、金型71およびマンドレル72から一体化された頭部部材40および胴部21を取り出すことにより、図5(b)に示すようなチューブ容器20が得られる。
また、キャップ付きチューブ容器を製造する際には、チューブ容器20を作製することと並行して、キャップ16を準備する。この場合、例えば図示しない射出成形機を用いて、射出成形法によりキャップ16を作製する。そして、キャップ16をチューブ容器20の頭部部材40の口部に螺着させることにより、図3に示すキャップ付きチューブ容器が得られる。
そして、本発明においては、上記で製造したチューブ容器20が完成される前の下端部の開口部から充填包装する内容物を充填し、次いでその開口部をヒートシールして底溶着部を形成して、図4に示すチューブ包装体(包装製品)20Aを製造することができる。
上記において、充填包装される内容物としては、例えば、練り歯磨き、化粧品、糊、練りがらし、練りわさび、クリーム、絵の具、軟膏、医薬品、その他等を挙げることができる。
次に、上記実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例1)
まず、第1シーラント層2の第1樹脂層2aを構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320」密度0.920g/cm3、95.0質量%)と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{三井化学ファイン社製 マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、粘度10〜15dl/g、平均粒径10μm)}5.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。
次に、第1シーラント層2の第2樹脂層2bおよび第3樹脂層2cを構成する樹脂として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320」密度0.920g/cm3)を準備した。
上記で用意した樹脂及び樹脂組成物を用いて、インフレーション法を用いた3層共押出製膜法により、第1樹脂層2a(26μm)/第2樹脂層2b(78μm)/第2樹脂層2c(26μm)の層構成を有する、第1シーラント層2(厚さ130μm)を製造した。なお、本願明細書の積層シートの記載において、「/」はその左右の層が積層一体化されていることを示す。
一方、基材層3として、両面がコロナ放電処理された二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)を準備した。次に、このコロナ放電処理面にグラビア印刷法により、シアン、マゼンタ、イエロー、墨のインクを用いて、所望の絵柄、文字等の印刷情報を印刷し、印刷部3aを形成した。その結果、印刷部3aを有する印刷基材層3Aを製造した。
次に、上記二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印刷部3aの形成面と反対側の面に、第1シーラント層2の第3樹脂層面を接着層8としてドライラミネート接着剤(ロックペイント社製 品名「RU−80/H−5」)を介して積層した。また、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの印刷部3aの形成面側に第2シーラント層5として線状低密度ポリエチレンフィルム(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320」用いてインフレーション法により製膜したフィルム)(180μm)をロールコート法にてドライラミネーション用ポリウレタン系接着剤(主剤:ポリエステル樹脂、硬化剤:脂肪族系ポリイソシアネートの2液硬化型ウレタン接着剤)を4g/m2塗布、乾燥した後、ドライラミネートして、チューブ容器用包材10の原反を得た。層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層2a/第2樹脂層2b/第3樹脂層2c)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
上記で得られたチューブ容器用包材10を用いて、マンドレルを利用して一方の側辺部と他方の側辺部とを重ね合わせて筒状に成形し、重ね合わせ部における積層シートの裏面層と表面層とを熱溶着法により溶着することによって筒状成形体を得た。
引き続いて、この筒状成形体に頭部部材40を圧縮成形法により一体成形することにより、本発明の実施例1に係るチューブ容器を得た。頭部部材40の材料としては、高密度ポリエチレン(HDPE)を用いた。
また、チューブ容器20を作製することと並行して、ポリプロピレン製キャップ16を射出成形法により作製した。そして、得られたキャップ16をチューブ容器の頭部部材40の口部14に螺着させることにより、キャップ付きチューブ容器を作製した。
このキャップ付きチューブ容器は、チューブ容器用包材10の外面に耐摩耗性粒子を有するため、チューブ容器20同士が擦れてもチューブ容器20の外面に傷が付くことはなく、チューブ容器の外観を維持することができた。
(実施例2)
第1シーラント層2の第1樹脂層2aを構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレンフィルム(プライムポリマー社製 品名「Uz3520L」密度0.931g/cm3)に変更した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層2a/第2樹脂層2b/第3樹脂層2c)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
(実施例3)
第1シーラント層2の第1樹脂層を構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレンフィルム(プライムポリマー社製 品名「Uz3520L」密度0.931g/cm3)93.0質量%と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、平均粒径10μm)}5.0質量%と、スリップ剤(宇部丸善ポリエチレン社製 品名「M425」)2.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。上記を変更した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層/第2樹脂層/第3樹脂層)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
(実施例4)
印刷基材層3Aの内面側に、ガスバリア層4として、アルミニウムの蒸着層を形成した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レフィルム加工株式会社製 品名「1310」)を2液硬化型ウレタン接着剤(ロックペイント株式会社製 品名「RU−080/H−5」)(3μm)を介して積層した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層/第2樹脂層/第3樹脂層)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/(蒸着面)ガスバリア層4アルミニウム蒸着PET層(12μm)/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
(実施例5)
第1シーラント層2の第1樹脂層2aを構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレンフィルム(プライムポリマー社製 品名「Uz3520L」密度0.931g/cm3)93.0質量%と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、平均粒径10μm)}5.0質量%と、スリップ剤(宇部丸善ポリエチレン社製 品名「M425」)2.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。上記を変更した以外は、実施例4と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層/第2樹脂層/第3樹脂層)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/(蒸着面)ガスバリア層4アルミニウム蒸着PET層(12μm)/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
(実施例6)
第2シーラント層5の第1樹脂層5aを構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「Uz3520L」密度0.931g/cm3)95.0質量%)と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{三井化学ファイン社 製 マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、平均粒径10μm)}5.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。
次に、第2シーラント層5の第2樹脂層5bおよび第3樹脂層5cを構成する樹脂として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320」密度0.920g/cm3)を準備した。
上記で用意した樹脂及び樹脂組成物を用いて、インフレーション法を用いた3層共押出製膜法により、第1樹脂層5a(45μm)/第2樹脂層5b(90μm)/第2樹脂層5c(45μm)の層構成を有する、第2シーラント層5(厚さ180μm)を製造した。
第2シーラント層5を変更した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層/第2樹脂層/第3樹脂層)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(第1樹脂層/第2樹脂層/第3樹脂層)(180μm)
(実施例7)
第1シーラント層2を構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320、密度0.920g/cm3」95.0質量%)と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{三井化学ファイン社 製 マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、平均粒径10μm)}5.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。
上記で用意した樹脂及び樹脂組成物を用いて、インフレーション法を用いた押出製膜法により、単層の第1シーラント層2(厚さ130μm)を製造した。
一方、第2シーラント層5の第1樹脂層5aを構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320、密度0.920g/cm3」95.0質量%)と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{三井化学ファイン社製 マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、平均粒径10μm)}5.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。
次に、第2シーラント層5の第2樹脂層5bおよび第3樹脂層5cを構成する樹脂として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「エボリュー(登録商標)SP2320」密度0.920g/cm3)を準備した。
上記で用意した樹脂及び樹脂組成物を用いて、インフレーション法を用いた3層共押出製膜法により、第1樹脂層5a(40μm)/第2樹脂層5b(100μm)/第3樹脂層5c(40μm)の層構成を有する、第2シーラント層5(厚さ180μm)を製造した。
第1シーラント層と第2シーラント層を変更した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(第1樹脂層/第2樹脂層/第3樹脂層)(180μm)
(実施例8)
第2シーラント層5を構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製 品名「Uz3520L」密度0.931g/cm3)95.0質量%)と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子{三井化学ファイン社 製 マスターバッチであるLDPM1005Cに含有されるPM−200(分子量180×104、融点136℃、平均粒径10μm)}5.0質量%とを十分に混練して、樹脂組成物を調製した。
上記で用意した樹脂及び樹脂組成物を用いて、インフレーション法を用いた押出製膜法により、単層の第2シーラント層5(厚さ180μm)を製造した。第2シーラント層5を多層から単層に変更した以外は、実施例7と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
(実施例9)
第1シーラント層2の第1樹脂層2aを構成する樹脂組成物として、線状低密度ポリエチレン、97.0質量%と、耐摩耗性粒子として超高分子量ポリエチレン微粒子、3.0質量%を配合して、樹脂組成物を調製した以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10を得て、チューブ容器20を作製した。なお、チューブ容器用包材10の層構成は以下の通りである。
第1シーラント層2LLDPE層(第1樹脂層2a/第2樹脂層2b/第3樹脂層2c)(130μm)/接着層8DL接着剤/基材層3PET層(12μm)/印刷部3a/接着層8DL接着剤/第2シーラント層5LLDPE層(180μm)
上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組み合わせることも可能である。あるいは、上記実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
(比較例1)
第1シーラント層2の第1樹脂層を構成する樹脂に耐摩耗性粒子を添加しない以外は、実施例1と同様にチューブ容器用包材10の積層シートを得て、チューブ容器を作製した。
(比較例2)
第1シーラント層2の第1樹脂層を構成する樹脂に耐摩耗性粒子を添加しない以外は、実施例2と同様にチューブ容器用包材10の積層シートを得て、チューブ容器を作製した。
[表面の耐傷性]
上記で得られた実施例1〜9および比較例1〜2におけるチューブ容器用包材10の積層シートに対して、表面の耐傷性を測定した。なお、実施例1〜5及び9については、第1シーラント側2の表面を、実施例6〜8については、第2シーラント5側の表面の耐傷性を測定した。その結果を表1、表2に示す。測定機器は、スガ試験機株式会社製 FR−2を使用し、JIS L−0849に準じて学振式摩擦試験を行った。なお、試験を行う際は、下側の試験片台に、短冊状(幅30mm)のチューブ容器用包材10の積層シートを固定し、上側の摩擦子に、同じ材質のチューブ容器用包材10の積層シートを短冊状(幅30mm)にして取り付けた。チューブ容器用包材10の積層シートと金属板との摩擦試験を行う際は、上側の摩擦子に金属板を取り付けて、この摩擦子を摺動させた。今回、学振式摩擦試験に使用した金属板は、ステンレスであり、表面が平滑性のあるミラーの性状をしているものを使用した。また、錘は200gのものを使用した。上記の学振式摩擦試験を100回および300回繰り返した。
なお、チューブ容器用包材10の積層シートの表面とは、同じ材質の組み合せで耐傷性の測定を行っており、チューブ容器を輸送する際のチューブの第1シーラント層2同士の擦れを想定している。また、摩擦対象面における金属面は、チューブ容器の高速での成形、充填・包装作業時の搬送工程において、ガイド部品などの金属製部品との接触を想定している。
<評価基準>
チューブ容器用包材10の積層シートの表面に生じた傷の本数を目視にて数えた。1つのサンプル当たりの傷の本数が21本以上のものは試験の結果を×(不良)とし、傷の本数が1本以上20本以下のものは結果を○(良好)とし、傷なしのものは結果を◎(最良)とした。
Figure 2021195135
Figure 2021195135
表1および表2に示されたとおり、実施例1〜9のチューブ容器用包材10の積層シートは、比較例1〜2と比較して耐傷性に優れるものであった。
[輸送試験]
上述した実施例1〜9および比較例1〜2による包材で作製されたチューブ容器を準備し、このチューブ容器内に80gの内容物としてトリートメントを充填した。
複数の内容物入りチューブ容器をダンボール箱内に収納して、片道約200kmで往復の輸送試験を行い、容器外面の傷の有無を測定した。その結果を表3に示す。
<評価基準>
包材の表面に生じた傷の本数を数えた。チューブ容器当たりの傷の本数が20本以上のものは輸送試験の結果を×とし、傷の本数が10本以上20本未満のものは輸送試験の結果を△とし、傷の本数が10本未満のものは輸送試験の結果を○とした。
Figure 2021195135
表3に示すように、実施例1〜9のチューブ容器用包材10の積層シートは、比較例1〜2と比較して輸送試験時の傷が少なくなっていることが判明した。
2 第1シーラント層
2a 第1樹脂層
2b 第2樹脂層
2c 第3樹脂層
3 基材層
3a 印刷部
3A 印刷基材層
4 ガスバリア層
5 第2シーラント層
5a 第1樹脂層
5b 第2樹脂層
5c 第3樹脂層
8 接着剤層
10 チューブ容器用包材
20 チューブ容器
11,11’ 一対の貼り合わせ端部
20 チューブ容器
20A 包装製品
21 筒状胴部(胴部)

Claims (6)

  1. チューブ容器用包材において、
    外面から内面に向かって順に配置された第1シーラント層と、印刷基材層と、第2シーラント層とを備え、
    前記第1シーラント層及び/又は第2シーラント層は、樹脂と、この樹脂に含有された耐摩耗性粒子とを有し、
    前記耐摩耗性粒子は、超高分子量ポリエチレン微粒子を含む、チューブ容器用包材。
  2. 前記耐摩耗性粒子は、前記第1シーラント層及び/又は第2シーラント層中に0.1質量%以上6.0質量%以下の範囲で含有される、請求項1記載のチューブ容器用包材。
  3. 前記第1シーラント層及び/又は第2シーラント層は、ポリエチレン樹脂と、このポリエチレン樹脂中に含有された前記耐摩耗性粒子とを有する、請求項1または2記載のチューブ容器用包材。
  4. 前記第1シーラント層及び/又は第2シーラント層は、多層からなり、少なくとも表面層に前記耐摩耗性粒子を含む、請求項1乃至3のいずれか記載のチューブ容器用包材。
  5. ガスバリア層を更に備えた、請求項1乃至4のいずれか記載のチューブ容器用包材。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のチューブ容器用包材の対向する端部同士を重ね合わせて互いに接合した筒状胴部と、前記筒状胴部の一端に接合された頭部部材と、を備えることを特徴とするチューブ容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023238800A1 (ja) * 2022-06-10 2023-12-14 株式会社フジシールインターナショナル チューブ容器、内容物入りチューブ容器、および、チューブ容器の製造方法
WO2024042958A1 (ja) * 2022-08-23 2024-02-29 株式会社ポリマーシステムズ 容器
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