JP4498785B2 - 液体充填小袋用積層体の製造方法および液体充填用小袋 - Google Patents
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前記の積層フィルムを製袋してなる小袋は、前記の積層フィルムの合掌重合縁部をヒートシールして筒状袋体とすると共に、前記の袋体内に液体や粘調体の飲食品等の内容物を充填し、続いて横方向をヒ−トシ−ルして充填包装して包装体を製造することができる。
上記の小袋に、内容物としての醤油、ソ−ス等の液状の調味料を充填包装した場合、高速充填適性、酸素ガスバリア−性、水蒸気バリア−性等に優れているものである。
また、包装袋を開封する場合において、内容物に由来するエチルアルコールが接着剤層に浸透して膨潤することによって、引き裂き性を低下させてしまうという問題点もある。
また、印刷インキ樹脂層に内容物に由来するエチルアルコールが浸透すると、層間密着性が低下してしまうという問題点もある。
まず、本発明にかかる液体充填小袋用積層体についてその一例を例示して図面を用いて説明すると、図1は、本発明にかかる液体充填小袋用積層体の層構成についてその一例を示す概略的断面図であり、図2は、本発明にかかる液体充填小袋用積層体の別の層構成についてその一例を示す概略的断面図であり、図3は、上記の図1または図2に示す液体充填小袋用積層体を使用して製袋してなる本発明にかかる液体充填用小袋についてその一例の構成を示す概略的斜視図であり、図4は、上記の図3に示す本発明にかかる液体充填用小袋内に内容物を充填包装してなる包装製品についてその一例の構成を示す概略的斜視図であり、図5は、本発明にかかる積層体を使用し、液状飲食品を充填包装する充填包装装置についてその一例を例示する概略的構成図である。
上記の本発明にかかる液体充填小袋用積層体Aの層構成において、前記の基材延伸フィルム層2と前記の中間層4とを接着剤層8を介して積層され、前記の中間層4が、未延伸ポリプロピレン樹脂層41と、ポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層42との共押出しによる多層樹脂フィルム層からなり、前記のヒートシール性樹脂層6が、ポリエチレン樹脂からなる溶解押出し樹脂層からなる。
なお、本発明にかかる液体充填小袋用積層体Aにおいては、図示しないが、各層間には、必要ならば、例えば、プライマ−層、アンカ−コ−ト剤層、その他等の積層補助剤層や印刷インキ樹脂層等を任意に設けることができるものである。
また、本発明にかかる液体充填小袋用積層体Aにおいては、図示しないが、上記のような素材以外に、その包装目的、充填包装する内容物、包装条件、品質保証、その他等により、更に、他のプラスチックフィルム、その他等の基材を任意に積層し得ることはいうまでもないことである。
また、本発明にかかる液体充填小袋用積層体Aとしては、図2に示すように、上記の図1に示す基材延伸フィルム層2が、ラミネート面側に、酸化ケイ素、または酸化アルミニウムの蒸着層21を形成してもよい。
そして、本発明における包装製品Cは、図4に示すように、上記で製造した本発明にかかる液体充填用小袋Bを使用し、その開口部24からエチルアルコールを全体に対して0.5重量%〜10重量%の範囲で含有する内容物7を充填し、しかる後、開口部24の上辺の外周周辺の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部28を形成して、本発明にかかる液体充填用小袋Bを使用した包装製品Cを製造することができる。
上記の例示は、本発明にかかる液体充填用小袋Bについてその一例を例示したものであり、本発明はこれによって限定されるものではない。
本発明にかかる液体充填用小袋Bは、後述するように、上記の3方シ−ル型包装袋の他に、例えば、4方シ−ル型包装袋、自立性包装袋、ガセット型包装袋、その他等、また、その形態としては、小袋、中袋、大袋、その他等の形態を取り得るものである。
なお、本発明においては、図示しないが、例えば、外側辺のシ−ル部等に、内容物を取り出し易くするために、V型ノッチ、I型ノッチ等の切口部等を任意に設けることができる。
また、上記の例は、3方シ−ル型の小袋形態からなる包装製品を製造する例を例示したが、4方シ−ル型の小袋形態からなる包装製品を製造することもでき、また、多列にして大量に生産することもできるものである。
また、前記の中間層とヒートシール性樹脂層とを積層する際、溶剤系ラミネート接着剤を使用せずに、ポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層を介して積層することによって、内容物に由来するエチルアルコールが接着剤層に浸透して膨潤することなく、その結果、引き裂き性を低下させることなく、袋を開封する場合において、引き裂き性に優れると共に、低温ヒ−トシ−ル性、低温熱間シ−ル性等に優れるため、高速充填包装適性を有し、更に、内容物等を介する噛み込みヒ−トシ−ル性等にも優れ、十分なシ−ル強度を有し、内容物の液漏れ等がなく、更に、風味、食味等を損なうことなく、その内容物の保存性等に優れる液体小袋包装製品を製造することができるというものである。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
そして、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。そのフィルムの厚さとしては、5μm〜100μm位が好ましく、10μm〜50μm位がより好ましい。
なお、本発明においては、上記のような基材延伸フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄をオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリ−ン印刷等の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等を行ってもよい。
上記の酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性素材としては、例えば、酸化珪素あるいは酸化アルミウニム等の無機酸化物の蒸着膜、アルミニウム箔、アルミニウムの蒸着膜、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層、ビニルアルコ−ル樹脂層、エチレン−ビニアルコ−ル共重合体層、ポリアクリロニトリル樹脂層、ポリアミド系樹脂層、その他等を使用することができる。
中でも、バリア性素材として、酸化珪素あるいは酸化アルミウニムを形成することによって、酸素透過防止、及び水蒸気透過防止に優れ、内容物の保存安定性に優れるという本来の目的以外にも、アルミニウム箔やアルミニウム蒸着膜等の金属膜を使用していないため、特に液体充填用小袋として使用する場合において、内容物を充填包装後に金属探知機を用いて金属異物の検査を行うことができ、または包装袋の外側から内容物の色や透明度を視認できるために好ましいものである。
本発明においては、上記のようなバリア性素材としては、前述の基材延伸フィルムの片面に、物理気相成長法あるいは化学気相成長法等による蒸着方式、あるいは、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング方式、グラビア印刷、オフセット印刷、転写印刷、その他等の印刷方式等によりバリア性層を形成し、その両者からなる複合化した形態からなる材料を使用することができる。
上記において、アルミニウム箔としては、厚さ5μm〜20μm位、アルミニウムの蒸着膜、あるいは、酸化珪素あるいは酸化アルミウニム等の無機酸化物の蒸着膜としては、厚つさ50Å〜2000Å位、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層、ビニルアルコ−ル樹脂層、エチレン−ビニアルコ−ル共重合体層、ポリアクリロニトリル樹脂層、または、ポリアミド系樹脂層等からなる樹脂層としては、厚さ数μm〜50μm位が好ましいものである。
具体的に、本発明にかかる中間層4としては、未延伸ポリプロピレン樹脂層41と、ポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層42との共押出しによる多層樹脂フィルム層を用いることが必要である。
中でも、前記の未延伸ポリプロピレン樹脂層41は、密度、0.88g/cm3〜0.91g/cm3の範囲にあり、膜厚、10μm〜50μmの範囲にあることによって、エチルアルコールの浸透を防止する効果を奏することができるため好ましいものである。
また、前記のポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層42としては、具体的に、例えば、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂層を使用することができ、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂からなる溶融樹脂を使用することができる。また、上記の溶融樹脂層の膜厚が、2μm〜50μmの範囲にあることが好ましく、5μm〜20μmの範囲にあることがより好ましいものである。
本発明において、上記のヒ−トシ−ル性樹脂層6は、上記の樹脂の1種ないしそれ以上を押出機等を用いてフィルム状に押し出しながらラミネ−トする押し出しラミネ−ト法等を用いて形成することができる。
本発明において、上記のような樹脂の中でも、特に、ポリエチレン樹脂による溶融押出し樹脂層が、前記の中間層との接着性に優れるため好ましく、特に、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン樹脂層が、低温ヒ−トシ−ル性、低温熱間シ−ル性、噛み込みヒ−トシ−ル性等に優れるため、高速充填包装適性を有し、内容物の液漏れ等がなく、十分なシ−ル強度を有するため、より好ましいものである。
本発明において、上記のヒ−トシ−ル性樹脂層6の厚さとしては、10μm〜80μm位が好ましく、15μm〜50μm位がより好ましい。
本発明において、上記の積層する方法の中で、特にドライラミネ−ション法による方法が、層間の接着強度に優れるので好ましいものである。
そして、本発明において、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ト剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の前処理、アンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
そのコーティング量としては、0.1〜10g/m2(乾燥状態)位が好ましく、より好ましくは1〜5g/m2(乾燥状態)位である。
上記のプライマ−剤層を構成する樹脂としては、例えば、ポリウレタン系樹脂、ボリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用してプライマ−剤層を形成することができる。
上記において、本発明においては、上記の中間層4の面にヒ−トシ−ル性樹脂層6を押し出しラミネ−ト法を用いて行う際に、必要ならば、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ト剤等を使用することができる。
そして、本発明においては、上記のアンカ−コ−ト剤を、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング法によりコ−ティングし、次いで、溶剤、希釈剤等を乾燥して、アンカ−コ−ト剤層を形成することができる。上記のおいて、アンカ−コ−ト剤層の膜厚としては、0.1g/m2〜6.0g/m2(乾燥状態)位が好ましい。
そして、その製袋方法としては、上記の積層体を、その内層の面を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の形態の液体充填用小袋を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)、チュ−ブ容器等も製造することができる。上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。なお、本発明においては、上記のような包装用容器には、例えば、ワンピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けることができる。
特に、本発明においては、エチルアルコールを全体に対して0.5重量%〜10重量%の範囲で含有するみそ汁の素、みそ、液状調味料、ス−プ、その他等の液状飲食品を充填包装する場合、
内容物由来のエチルアルコールの浸透を防止でき、基材延伸フィルム層の表面または裏面に形成する印刷インキ組成物の密着性を低下させず、層間密着性、易引き裂き性に優れると共に、低温シール性、液中シール性、高速シール性に優れて高速液体充填適性を有し、小袋包装製品Cを製造するに有用なものである。
まず、中間層4として、ポリプロピレン樹脂と、ポリエチレン樹脂とを共押し出しした、厚さ、25μmのポリプロピレンフィルム(二村化学工業株式会社製、商品名「FCMLVK」)を使用した。
一方、基材延伸フィルム層2として、厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム(東洋紡績株式会社製、商品名「N2102」)を使用し、その裏面にグラビア印刷を行い、その印刷面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤8をグラビアロ−ルコ−ト法でコ−ティングして厚さ2.5g/m2(乾燥状態)からなるラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、上記で形成したラミネ−ト用接着剤層の面に、上記で得られた多層樹脂フィルムのポリプロピレン樹脂層の面側を対向して重ね合わせて、その両者をドライラミネ−トした。
次に、上記でドライラミネ−トしたポリエチレン樹脂層の面に、アンカ−コ−ト剤層を形成せず、ヒ−トシ−ル性樹脂層6として、厚さ25μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン株式会社製、商品名「NH745S」)をTダイ押出機を使用して押し出して、層構成、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/ラミネ−ト用接着剤層(2.5g/m2)/共押しポリプロピレンフィルム層(25μm)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(25μm)の本発明にかかる積層体Aを製造した。
次に、上記で製造した積層体Aを使用し、更に、3方シ−ル型の小袋充填包装機を使用し、液体状の即席味噌ス−プ(エチルアルコールを全体に対して2重量%含有)を充填包装して、小袋包装製品Cを製造した。
上記で製造した小袋包装製品Cは、即席味噌ス−プ由来のエチルアルコールの包装材への浸透を防止できるため、2軸延伸ナイロンフィルムの裏面に形成した印刷インキ組成物の密着性が低下させず、層間密着性に優れ、エチルアルコールの浸透によってラミネ−ト用接着剤層が膨潤せず、袋を開封する場合において、易引き裂き性に優れると共に、低温シール性、液中シール性、高速シール性に優れるため高速液体充填適性に優れるものであった。
次に、上記で製造した積層体を使用し、更に、3方シ−ル型の小袋充填包装機を使用し、液体状の即席味噌ス−プ(エチルアルコールを全体に対して2重量%含有)を充填包装して、小袋包装製品を製造した。
上記で製造した小袋包装製品Cは、即席味噌ス−プ由来のエチルアルコールの包装材への浸透を防止できるため、2軸延伸ナイロンフィルムの裏面に形成した印刷インキ組成物の密着性が低下させず、層間密着性に優れ、エチルアルコールの浸透によってラミネ−ト用接着剤層が膨潤せず、袋を開封する場合において、易引き裂き性に優れると共に、低温シール性、液中シール性、高速シール性に優れるため高速液体充填適性に優れるものであり、更に、酸素バリアー性、水蒸気バリアー性に優れるため内容物の保存適性に優れるものであった。
実施例1において、中間層である多層樹脂フィルムとヒ−トシ−ル性樹脂層の代わりに、厚さ、30μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(東洋紡績株式会社製、商品名「L3105」)をTダイ押出機を使用して押し出しラミネートし、ラミネ−ト用接着剤の代わりに、ウレタン系アンカ−コ−ト剤をグラビアロ−ルコ−ト法でコ−ティングして厚さ0.5g/m2 (乾燥状態)からなるアンカ−コ−ト剤層を形成した他は、実施例1と同様にして、層構成、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/アンカ−コ−ト剤層/低密度ポリエチレン樹脂層(20μm)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(30μm)の比較例1の積層体を作製した。
次に、上記で製造した比較例1の積層体を使用し、実施例1と同様に、3方シ−ル型の小袋充填包装機を使用し、液体状の即席味噌ス−プ(エチルアルコールを全体に対して2重量%含有)を充填包装して、小袋包装製品を製造した。
実施例1において、中間層である多層樹脂フィルム(25μm)と、ヒ−トシ−ル性樹脂層である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(25μm)の代わりに、厚さ、50μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム層(東洋紡績株式会社製、商品名「L3105」)をラミネ−ト用接着剤層を介して積層した他は、実施例1と同様にして、層構成、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/ラミネ−ト用接着剤層(2.5g/m2)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム層(50μm)である積層体を作製した。
次に、上記で製造した積層体を使用し、実施例1と同様に、3方シ−ル型の小袋充填包装機を使用し、液体状の即席味噌ス−プ(エチルアルコールを全体に対して2重量%含有)を充填包装して、小袋包装製品を製造した。
実施例2において、中間層である多層樹脂フィルムとヒ−トシ−ル性樹脂層であるの代わりに、厚さ、30μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(東洋紡績株式会社製、商品名「L3105」)をTダイ押出機を使用して押し出しラミネートし、ラミネ−ト用接着剤の代わりに、ウレタン系アンカ−コ−ト剤をグラビアロ−ルコ−ト法でコ−ティングして厚さ0.5g/m2 (乾燥状態)からなるアンカ−コ−ト剤層を形成した他は、実施例1と同様にして、層構成、2軸延伸ナイロンフィルム(15μm)/酸化ケイ素蒸着層/プライマー層/アンカ−コ−ト剤層(0.5g/m2)/低密度ポリエチレン樹脂層(20μm)/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(30μm)である比較例3の積層体を作製した。
次に、上記で製造した積層体を使用し、実施例1と同様に、3方シ−ル型の小袋充填包装機を使用し、液体状の即席味噌ス−プ(エチルアルコールを全体に対して2重量%含有)を充填包装して、小袋包装製品を製造した。
実施例1〜2および比較例1〜3で得られた小袋包装製品を、室温25℃で、24時間放置した後、手でノッチを起点に横方向に開封したときの開封性について評価した。
その結果、実施例1〜実施例2は、いずれも、袋の開封性が良好であった。
しかし、比較例1〜比較例3では、開封性が良好でなかった。すなわち、実施例1および実施例2に対して、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂との共押出しフィルムを低密度ポリエチレン樹脂層に代えた比較例1および比較例3は、袋を開封する場合において、2軸延伸ナイロンフィルム層と未延伸低密度ポリエチレン樹脂層との層間で剥離が生じ、未延伸直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が切れずに伸び、引き裂きの抵抗感が強いものであった。
また、実施例1に対して、中間層であるポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂との共押出しフィルムと、ヒ−トシ−ル性樹脂層である未延伸直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層を未延伸直鎖状低密度ポリエチレン樹脂フィルム層に代えた比較例2は、2軸延伸ナイロンフィルム層と未延伸直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層との層間で剥離が生じ、未延伸直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層が切れずにが伸び、引き裂きの抵抗感が強いものであった。
4 中間層
41 未延伸ポリプロピレン樹脂層
42 ポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層
5 横シ−ル部
6 ヒートシール性樹脂層
7 内容物
8 接着剤層
11 巻き取りロ−ル
12 段差ロ−ル
13 ガイドロ−ル
14 ガイド枠
15 縦シ−ル用ロ−ル
16 横シ−ル用ロ−ル
17 充填ノズル
19 光電管装置
20 カッタ−装置
21 蒸着層
24 開口部
28 上方シ−ル部
A 積層材
B 液体充填用小袋
C 包装製品
Claims (5)
- 基材延伸フィルム層、印刷層、接着剤層、中間層及びヒートシール性樹脂層とからなり、当該中間層が、未延伸ポリプロピレン樹脂層とポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層から構成され、かつ当該未延伸ポリプロピレン樹脂層が、密度0.88〜0.91g/cm 3 で、厚みが10〜50μmから構成される液体充填小袋用積層体の製造方法であって、(1)予め、未延伸ポリプロピレン樹脂とポリオレフィン系樹脂からなる前記中間層を共押出し法で製膜する中間層の製膜工程と、(2)予め印刷を施した基材延伸フィルム層の印刷面と、前記中間層の未延伸ポリプロピレン樹脂面とをドライラミネーション法で積層して積層体とする第一積層工程と、(3)前記積層体のポリオレフィン系樹脂面へ、ポリエチレン樹脂からなるヒートシール性樹脂層を溶融押出し法で積層して液体充填小袋用積層体とする第二積層工程と、からなることを特徴とする液体内容物全体に対して0.2〜10質量%のエチルアルコールを含有する液体内容物充填用の液体充填小袋用積層体の製造方法。
- 基材延伸フィルム層、酸化ケイ素または酸化アルミニウムの蒸着層、印刷層、接着剤層、中間層及びヒートシール性樹脂層とからなり、当該中間層が、未延伸ポリプロピレン樹脂層とポリオレフィン系樹脂からなる溶融樹脂層から構成され、かつ当該未延伸ポリプロピレン樹脂層が、密度0.88〜0.91g/cm 3 で、厚みが10〜50μmから構成されることを特徴とする請求項1記載の液体充填小袋用積層体の製造方法。
- 前記のポリエチレン樹脂層の密度が0.890〜0.930g/cm3で、かつ、厚みが10〜80μmであることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の液体充填小袋用積層体の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体充填小袋用積層体の製造方法で製造されてなる液体充填小袋用積層体を用いて、前記ヒートシール性樹脂層を対向させて重ね合わせ、その周辺縁部をヒートシールしてなることを特徴とする液体充填用小袋。
- 前記液体内容物がみそ汁であることを特徴とする請求項4に記載の液体充填用小袋。
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