JP4184768B2 - 積層体およびそれを用いた包装容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層材に関し、更に詳しくは、パウダーを使用する必要のない、いわゆるノンパウダーで使用しても、スリップ性、耐ブロッキング性に優れ、かつ、調味料等を充填した液体部分を噛み込んで封緘するいわゆる液中シール性、高速シール性、シール強度等の高速液体充填適性に優れ、更に、耐熱性にも優れ、高温における充填適性にも優れる積層体であって、特に、液体調味料、ス−プ、果汁飲料、その他等の飲食品を充填包装する際、内容物を汚染することなく、かつ、シール部に内容物が付着しないように封止できる有用な積層体に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、醤油、ソ−ス、ドレッシング、ラ−メンス−プ、麺汁、ケチャップ、タバスコ、わさび、からし、その他等の液体調味料、ス−プ、果汁飲料、その他等の液体や粘調体の飲食品等を充填包装するために、その合掌重合縁部をヒートシールして筒状袋体とすると共に、当該袋体内に内容物を充填し、続いて横方向をヒ−トシ−ルして充填包装する内容物、充填条件、その他等に合わせて、任意に選択し、組み合わせて積層し、種々の形態からなる積層材およびそれを使用した包装用容器が、開発され、提案されている。
而して、上記の充填包装に使用される積層体として、少なくとも、基材フィルムとシーラントフィルムとから構成される積層フィルムが広く使用されている。該シーラントフィルムとしては、ポリエチレン系樹脂、エチレン系アイオノマ−樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、線状低密度ポリエチレン等があり、基材フィルムとしては、二軸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、二軸配向ナイロンフィルム等が使用されている。
また、上記の積層フィルムには、スリップ性、耐ブロッキング性、高速シール性(ホットタック性)、液中シール性、シール強度、耐衝撃性、耐熱性等の高速充填適性に優れるものが求められている。
【0003】
また、従来、シーラント押出工程、若しくは、スリット工程、製袋工程、内容物充填工程等において、積層体のシーラントと基材が癒着する、いわゆるブロッキングを防止するため、積層体のシーラント面にスターチ等のパウダーを散布する方法は広く知られている。
また、充填機械のロールやガイド、フォーマーと積層体シーラント面とのスリップ性を向上させるためにもパウダーを散布する。而して、パウダーの散布は、例えば、シーラント押出工程内、その次工程、または、製袋工程前に行っている。
【0004】
例えば、基材層とシーラント層とからなる積層フィルムであって、内層フィルムが有効量のアンチブロッキング剤を配合した直鎖状低密度ポリエチレンのフィルムである包装袋が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、スターチ等のパウダーを散布せずに、ブロッキング防止をする技術として、例えば、エンボス加工等によりフィルムに凹凸をつける方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2908593号公報
【特許文献2】
特許第3201841号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ブロッキングを防止するため、および、スリップ性を向上させるために最内層フィルムであるシーラントフィルムにアンチブロッキング剤を配合すると、低温シール性等の高速充填適性を損なうという問題がある。
また、シーラントフィルムにパウダーを過度に散布すると衛生性を損なうという問題がある。
また、パウダーを散布せず、エンボス加工等によりフィルムに凹凸をつける方法であっても、調味料等を充填した等の液体部分を噛み込んで封緘する、いわゆる液中シールをする場合、凹部に内容物が溜まったままヒ−トシールされてしまい、溜まった液体が気化して発泡する現象がみられる。
このため、フィルムに単に凹凸をつけたのでは、噛み込みシ−ル性に欠け、ヒートシール強度が弱いため、液体充填速度を高速にすることができず、生産性が上がらないという問題がある。
また、シール部の噛み込みシ−ル性、ヒートシール強度が極端に弱い場合、充填時、流通時等に内容物の洩れを生じるというの問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意研究の結果、本発明は、少なくとも、基材フィルムとシーラント層とを積層した積層フィルムであって、かつ、前記のシーラント層の表面が、平滑面を有し、前記平滑面上に凸部を形成した表面形状であり、かつ、凸部の数が、1mm2当たり10〜300個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.4〜3.0μm、最大高さRy、3.0〜17.0μm、十点平均粗さRz、3.0〜15.0μmであることを特徴とする積層体を製造し、更に、当該積層体を用いて、製袋または製函して、液体、粘体用包装容器を製造したところ、ノンパウダーで使用しても、ブロッキングすることなく、更に製袋工程、内容物充填工程においても、機械のロールやガイド、フォーマーとのスリップ性が良好であり、液中シール性、高速シール性、シール強度、スリップ性等の高速液体充填適性、衛生性に優れる包装製品を提供することができるものである。
また、上記において、本発明によれば、前記のシーラント層が、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)からなり、ラミネート側の層(A)は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、または、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、内容物に接する層(B)は、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、または、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする積層体を製造することによって、更に、耐熱性、耐ブロッキング性、低温ヒートシール性、高速シール性にも優れる積層体を提供することができる。
更に、前記のシーラント層の内容物に接する層(B)が、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、および/または、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドするか、または、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドする樹脂組成物からなることを特徴とする積層体を提供することができる。
また、前記のシーラント層の内容物に接する層(B)が、前記のブレンドする樹脂を、樹脂組成物全体の5〜40%(重量%)含有することを特徴とする積層体を提供することができる。
また、前記のシーラント層が、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)の少なくとも2層の共押出しによる多層フィルムからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかる積層フィルムおよびそれを使用した包装用容器の構成についてその二三を例示して図面を用いて説明すると、図1、図2および図3は、本発明にかかる積層体の層構成を示す概略的断面図であり、図4および図5は、上記の本発明にかかる積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【0009】
本発明の積層体は、図1に示すように、少なくとも、基材フィルム1の一方の面に、表面が、平滑面3と凸部4とからなり、かつ、凸部の数が、1mm2当たり10〜300個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.4〜3.0μm、最大高さRy、3.0〜17.0μm、十点平均粗さRz、3.0〜15.0μmであるシーラント層2を積層した積層体10である。
【0010】
また、本発明の積層体は、図2に示すように、基材フィルム1の一方の面に、必要に応じてプライマ−層、アンカ−コ−ト剤層、その他等の積層補助剤層21を任意に設けることができ、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、若しくは、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるラミネート側の層(A)と、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、若しくは、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる内容物に接する層(B)とから構成されるシーラント層2を積層した積層体10である。
なお、内容物に接する層(B)は内容物に接する面が、平滑面と凸部とからなり、かつ、凸部の数が、1mm2当たり10〜300個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.4〜3.0μm、最大高さRy、3.0〜17.0μm、十点平均粗さRz、3.0〜15.0μmである。
【0011】
また、本発明の積層体は、図3に示すように、少なくとも、基材フィルム1、バリア層9、および、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)とからなるシーラント層2を順次に積層した構成を基本構造とするものである。
なお、本発明にかかる積層材においては、図示しないが、各層間には、必要ならば、例えば、プライマ−層、アンカ−コ−ト剤層、その他等の積層補助剤層21等を任意に設けることができるものである。
而して、上記に挙げた例は、本発明にかかる積層体10を構成する二三の例示であり、これによって本発明は限定されるものではなく、例えば、本発明においては、図示しないが、ヒ−トシ−ル層等の他に、更に、その使用目的、充填包装する内容物、流通経路、販売形態、用途等によって、他の基材を任意に積層して、種々の形態の積層体を設計して製造することができるものである。
【0012】
次に、本発明において、上記のような積層体10を使用して製袋ないし製函してなる本発明にかかる包装用容器の構成について説明すると、かかる包装容器としては、例えば、上記の図1に示す積層体10を使用して製袋ないし製函した包装容器を例示して説明すると、図4の概略的斜視図に示すように、上記の積層体10を2枚用意し、その最内層に位置するシーラント層2の面を対向させて重ね合わせ、しかる後その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてシ−ル部5を形成して、本発明にかかる三方シ−ル型の包装容器30を製造することができる。而して、上記の三方シ−ル型の包装容器30においては、その上方の開口部から内容物を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、各種の包装製品を製造することができる。
【0013】
或いはまた、本発明において、本発明にかかる包装容器としては、図5の概略的斜視図に示すように、上記の図1に示す積層体10を使用し、その最内層に位置するシーラント層2の面を対向させて重ね合わせ、しかる後その外周周辺の端部の二方をヒ−トシ−ルしてシ−ル部5を形成して、本発明にかかる二方シ−ル型の包装用容器30を製造することができる。
而して、上記の二方シ−ル型の包装容器30においては、上記と同様に、その上方の開口部から内容物を充填し、しかる後、その開口部をヒ−トシ−ルして、各種の包装製品を製造することができる。
なお、本発明においては、上記に図示した例示の包装容器に限定されるものでないことは言うまでもないことであり、その目的、用途等により、種々の形態の包装容器を製造することができることは言うまでもないことである。
本発明にかかる包装容器は、後述するように、上記の3方シ−ル型包装容器の他に、例えば、4方シ−ル型包装容器、自立性包装容器、ガセット型包装容器、その他等、また、その形態としては、小袋、中袋、大袋、その他等の形態を取り得るものである。
【0014】
次に、本発明において、上記のような本発明にかかる積層体、包装容器等を構成する材料、その製造法等について説明すると、まず、本発明において、本発明にかかる積層体、包装容器等を構成するシーラント層2としては、熱によって溶融し相互に融着し得る樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μm〜300μm位が好ましく、10μm〜150μm位がより好ましい。
【0015】
なお、本発明において、上記のシーラント層2の内容物に接する側の表面は、平滑面と凸部とからなるものである。
更に、シーラント層の表面形状が、凸部の数、1mm2当たり10〜300個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.4〜3.0、最大高さRy、3.0μm〜17.0μm、十点平均粗さRz、3.0μm〜15.0μmが好ましく、凸部の数、1mm2当たり20〜200個有し、算術平均粗さRa、0.6〜1.5、最大高さRy4.0μm〜7.0μm、十点平均粗さRz、4.0μm〜8.0μmがより好ましく、凸部の数が、1mm2当たり40〜70個有することが更に好ましいものである。
本発明においては、上記のような表面形状を有するシーラント層2を使用することにより、パウダーを使用しなくても、スリップ性、耐ブロッキング性、液中シール性、高速シール性、シール強度等の高速液体充填適性に優れ、液状飲食品を充填包装する際、内容物を汚染することなく、かつ、シール部に内容物が付着しないように封止できるという利点を有するものである。
凸部の数が、1mm2当たり10個未満であると、シーラント押出工程、若しくは、積層体スリット工程、製袋工程、内容物充填工程、等において、積層体のシーラントと基材が癒着する、いわゆるブロッキングが発生してしまう恐れがあり、また、製袋工程、内容物充填工程等において、充填機械のロールやガイド、フォーマーと積層体シーラントとのスリップ性が良好でないために高速で充填することができず、表面に凸部を設けた効果が得られないため、好ましくない。
平滑面がなく、全体に荒らしている場合、若しくは、凸部の数が、1mm2当たり300個より多いと、いわゆる液中シールをする場合、凹部に内容物が溜まったままヒ−トシールされてしまい、噛み込みシ−ル性に欠け、ヒートシール強度が弱く、液漏れの原因となり、好ましくない。
また、シーラント層の表面形状が、算術平均粗さRa、0.4未満で、最大高さRy、3.0μm未満、十点平均粗さRz、3.0μm未満であると、シーラント押出工程、若しくは、積層体スリット工程、製袋工程、内容物充填工程、等において、積層体のシーラントと基材が癒着する、いわゆるブロッキングが発生してしまう恐れがあり、また、製袋工程、内容物充填工程等において、充填機械のロールやガイド、フォーマーと積層体シーラントとのスリップ性が良好でないために高速で充填することができず、表面に凸部を設けた効果が得られないため、好ましくない。
算術平均粗さRa、3.0より大きく、最大高さRy、17.0μmより大きく、十点平均粗さRz、15.0μmより大きいと、いわゆる液中シールをする場合、凹部に内容物が溜まったままヒ−トシールされてしまい、噛み込みシ−ル性に欠け、ヒートシール強度が弱く、液漏れの原因となり、好ましくない。
【0016】
前記の平均表面粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)、凹凸部の間隔の測定方法としては、包装材を切り出し、シワのない様に測定面(本実施形態においては包装材の最内面)以外の箇所をテープで固定して貼り付け、試料とする。
この試料について、表面粗さ計〔東京精密(株)製、商品名「サーフコム590A」〕により、装置の通常の測定方法に従って、平均表面粗さを測定する。
測定サンプルの縦方向(n=5)、横方向(n=5)計10点の平均表面粗さを求め、その平均値を算術平均粗さRaとする。
算術平均粗さRaは、表面粗さ規格JIS B0601に準ずるものである。
また、その際に得られた粗さ曲線により、JIS B0601の定義に従い、試料の縦方向(n=5)、横方向(n=5)計10点の最大高さ(Ry)、十点平均粗さ(Rz)を求め、各平均値をそれらの値とする。
また前記の粗さ曲線から凹凸の間隔(単位面積当りの凸部の数)を求める。
これら以外に特に明示していない測定条件は、JIS B0601に準じる。
【0017】
なお、本発明において、上記のシーラント層2としては、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)からなるものである。
本発明においては、内容物に接する層(B)は、上記の樹脂を成分とすることにより、ヒートシール性の機能を有するものである。
而して、本発明において、内容物に接する層(B)としては、特に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、若しくは、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を使用することが好ましいものである。
上記の樹脂を使用することによって、液体充填する際、耐熱性に優れ、かつ、耐ブロッキング性、低温ヒートシール性、およびホットタック性を兼ね備えるという特性を有するため、液体充填速度の高速化することができ、生産性が向上するため、好ましいものである。
更に、内容物に接する層(B)を構成する樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をブレンドすることにより、耐熱性を向上させるという利点を有するため、好ましいものである。
また、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂やメタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、または、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とメタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をブレンドした樹脂に、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドすることにより、低温ヒートシール性を向上により、液体充填速度の高速化できるという利点を有するため、好ましいものである。
上記の樹脂層の膜厚としては、5〜100μm位、より好ましくは、10〜60μm位が望ましい。
【0018】
更に、本発明において、内容物に接する層(B)を構成する樹脂において、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とオレフィン系エラストマー樹脂とを組み合わせてブレンドする場合や、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とオレフィン系エラストマー樹脂とを組み合わせてブレンドする場合、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂とを組み合わせてブレンドする場合、かかる樹脂のブレンド比としては、95/5〜60/40(重量比)であることであることが好ましい。
上記の範囲のブレンド比でブレンドすることによって、耐熱性に優れ、かつ、耐ブロッキング性、低温ヒートシール性、およびホットタック性を兼ね備えるという特性を有するため、液体充填速度の高速化することができ、生産性が向上するため、好ましいものである。
これに対して、上記のブレンドする樹脂の含有量が、全体の樹脂組成物の5%(重量%)未満の場合、低温シール性に劣り、液漏れ発生の恐れがあるため、好ましくない。
また、上記のブレンドする樹脂の含有量が、全体の樹脂組成物の40%(重量%)を超える場合、耐熱性に劣るため、液体充填速度を上げることができず、好ましくない。
【0019】
次にまた、上記において、ラミネート側の層(A)としては、包装用容器を構成するシ−ル層を形成する際の加熱加圧等に対し、それ自身の被膜性と共に内容物に接する層(B)の被膜性等を保持し、その膜厚等の変形等を防止する強度を有し、更に、基材フィルム1と内容物に接する層(B)との密接着性に優れ、その両者の接着剤層としての機能を有し、更に、小袋形態等からなる包装用容器を開封する際のカット性に優れている性質を有することを必要とされるものである。
而して、本発明において、ラミネート側の層(A)としては、特に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、若しくは、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を使用することが好ましいものである。上記の樹脂層の膜厚としては、5〜100μm位、より好ましくは、10〜60μm位が望ましい。
上記の樹脂を使用することによって、シーラント層の耐熱性に優れ、高速液体充填適性に優れるという利点を有するものである。
而して、上記で使用するメタロセン触媒とは、現行の触媒が、活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれているのに対し、活性点が均一であることからシングルサイト触媒とも呼ばれているものである。
【0020】
これに対し、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)からなるシーラント層2に使用する樹脂を、例えば、従来のマルチサイト触媒を使用して重合した低密度ポリエチレン樹脂を使用すると、耐熱性がなく、充填温度が80℃を超えて充填するのに不向きであり、好ましくないものである。
また、シーラント層2に使用する樹脂を、低密度ポリエチレン樹脂単独で使用した場合、低温シール性に劣り、液漏れ発生の恐れがあるため、高速液体充填するのに好ましくない。
その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、3μm〜100μm位が好ましく、5μm〜25μm位がより好ましい。
更に、本発明において、シーラント層としては、上記のラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)を共押し出してなる共押し出し積層フィルム等を使用することができ、高速液体充填適性に優れるという利点を有するものである。
【0021】
本発明の積層体に使用する基材フィルム1としては、これが包装用容器等を構成する基本素材になることから、強度を有し、耐候性、耐光性、耐熱性、耐薬品性、その他等に優れ、機械的、化学的、その他等において強靱な特性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μm〜100μm位が好ましく、10μm〜50μm位がより好ましい。
なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
また、上記のような基材フィルム1には、塩化ビニリデンをコートしたフィルム、又はこれらのフィルムにアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウムなどの極微薄膜を蒸着したフィルム、紙基材と上記プラスチックフィルムとを2種以上貼合したものが使用できる。
【0022】
基材フィルム1に必要に応じて設ける積層補助剤層21としては、例えば、通常の溶融押出しコートに使用するプライマーを使用できる。
基材フィルム1の種類にもよるが、例えば、ポリエステル・イソシアネート、ポリエーテル・イソシアネート、ポリエチレンイミン、アルキルチタネート、ポリブテン・イソシアネート化合物などから、用途、必要特性に応じて選択することができる。
而して、そのコ−ティング法としては、例えば、ダイレクトグラビアロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、リバ−スロ−ルコ−ト法、フォンテン法、トランスファ−ロ−ルコ−ト法、その他等の方法で塗布することができる。
またその塗工量(塗工量は固形分をg/m2 で記載する。)としては、0.01〜2g/m2 程度である。
プライマー層は、基材フィルムと共押出しコートするシーラント層のラミネート側の層(A)との接着強度等を向上させるという利点を有するものである。
【0023】
次にまた、本発明において、本発明にかかる積層体、包装容器等を構成するバリア層9としては、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性素材を使用することができ、例えば、基材フィルム1とシーラント層2との間に設けることができる。
上記の酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性素材としては、例えば、アルミニウム箔、アルミニウムの蒸着膜、酸化珪素あるいは酸化アルミウニム等の無機酸化物の蒸着膜、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層、ビニルアルコ−ル樹脂層、エチレン−ビニアルコ−ル共重合体層、ポリアクリロニトリル樹脂層、ポリアミド系樹脂層、その他等を使用することができる。而して、本発明においては、上記のようなバリア性層は、前述の基材フィルムの片面に、物理気相成長法あるいは化学気相成長法等による蒸着方式、あるいは、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング方式、グラビア印刷、オフセット印刷、転写印刷、その他等の印刷方式等によりバリア性層を形成し、その両者からなる複合化した形態からなる材料を使用することができる。
上記において、アルミニウム箔としては、厚さ5〜20μm位、アルミニウムの蒸着膜、あるいは、酸化珪素あるいは酸化アルミウニム等の無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ50〜2000Å位、ポリ塩化ビニリデン系樹脂層、ビニルアルコ−ル樹脂層、エチレン−ビニアルコ−ル共重合体層、ポリアクリロニトリル樹脂層、または、ポリアミド系樹脂層等からなる樹脂層としては、厚さ数μm〜50μm位が好ましいものである。
その他、本発明において、バリア性層としては、樹脂に顔料等の着色剤、その他、所望の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を積層することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
次に、本発明において、上記のような積層体を使用して製袋ないし製函する方法について説明すると、例えば、包装容器30がプラスチックフィルム等からなる軟包装袋の場合、上記のような方法で製造した積層体10を使用し、その内層のシーラント層2の面を対向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体を構成することができる。
而して、その製袋方法としては、上記の積層体10を、その内層の面を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能であり、更に、本発明においては、上記の積層材を使用してチュ−ブ容器等も製造することができる。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。なお、本発明においては、上記のような包装用容器には、例えば、ワンピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けることができる。
【0025】
次にまた、包装容器30として、紙基材を含む液体充填用紙容器の場合、例えば、積層体として、紙基材を積層した積層体を製造し、これから所望の紙容器を製造するブランク板を製造し、しかる後該ブランク板を使用して胴部、底部、頭部等を製函して、例えば、ブリックタイプ、フラットタイプあるいはゲ−ベルトップタイプの液体用紙容器等を製造することができる。
また、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等のいずれのものでも製造することができる。
【0026】
更に、本発明において、本発明にかかる積層体10を使用し、個包装化のために、小袋形態とし、かつ、内容物7として、ソ−ス、醤油等の液状飲食品を充填包装するダイロール充填包装装置についてその一例を例示すると、図6に示すように、まず、本発明にかかる積層体10を巻き取りロ−ル11から給紙し、更に、該積層体10を段差ロ−ル12、12・・・等を介してその供給を調整しながら、ガイドロ−ル13に案内する。次に、ガイドロ−ル13に案内された積層体10を、通常の三角板(図示せず)等を通して、そのシーラント層の面を対向させるべく、二つ折りし、更に、二つ折りした積層体10を案内するガイド枠14を通って、一対の縦シ−ル用ロ−ル15、15に給紙する。次いで、上記の一対の縦シ−ル用ロ−ル15、15により、二つ折りした積層体10の外側辺の外周周辺の端部を加熱加圧してサイドシ−ルして外側辺のシ−ル部5を形成し、更に、二つ折りした積層体10を、一対の第1の横シ−ル用ロ−ル16、16に給紙し、その一対の横シ−ル用ロ−ル16、16により、上辺と底辺に相当する横シ−ル部5を形成する。
【0027】
他方、上方に配置されているソ−ス、醤油等の液状飲食品を充填する充填ノズル17から、上記で外側辺のシ−ル部5と横シ−ル部5とを形成した包装用容器内に、ソ−ス、醤油等の液状飲食品を連続的に供給して充填する。而して、上記で内容物を連続して供給しながら充填し、併せて、外側辺のシ−ル部5と横シ−ル部5とを同期して順次に繰り返して形成し、しかる後、一対の第2の横シ−ル用ロ−ル18、18にて安定したシ−ル強度を得るために、上記の横シ−ル部5の部分に、もう一度熱と圧力を加え、更に、冷却し、次に、光電管装置19を配置して上記の横シ−ル部5の中心線を見地し、しかる後、カッタ−装置20、20で、上記の横シ−ル部5の中心線を切断して底辺のシ−ル部5と上辺のシ−ル部8とを形成し、内容物7が充填包装された3方シ−ル型の小袋形態からなる包装製品40を製造することができる。
【0028】
図示しないが、例えば、外側辺のシ−ル部等に、内容物を取り出し易くするために、V型ノッチ、I型ノッチ等の切口部等を任意に設けることができる。
また、上記の例は、3方シ−ル型の小袋形態からなる包装製品を製造する例を例示したが、4方シ−ル型の小袋形態からなる包装製品を製造することもでき、また、多列にして大量に生産することもできるものである。
【0029】
本発明において、上記のようにして製造した包装用容器は、液体飲料、菓子類、粉末状、液状、あるいは、固形状調味料、その他等の各種の飲食品、接着剤、粘着剤等の化学品、洗剤、その他等の化粧品、医薬品、ケミカルカイロ等の雑貨品、その他等の種々の物品の充填包装に使用されるものである。
なお、本発明にかかる積層材は、例えば、プラスチック成形容器のフランジ部に貼り合わせて、蓋材としても使用することができるものである。
特に、本発明においては、低温ヒ−トシ−ル性に優れて高速充填包装適性を有し、更に、内容物等が付着した液噛みヒ−トシ−ル性に優れ、極めてシ−ル強度に優れたシ−ル部を形成することができ、これにより、強度等に優れて耐破袋性を有し、また、風味、食味等を損なうことなく、その内容物の保存性等に優れ、特に、ソ−ス、醤油、ドレッシング、ラ−メンス−プ、麺汁、ケチャップ、タバスコ、わさび、からし、その他等の液状調味料、ス−プ、その他等の液状飲食品を充填包装に適して、小袋包装製品を製造するに有用なものである。
【0030】
【実施例】
上記の本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
(実施例1)まず、Tダイ共押出機で使用する冷却ロールとして、凹部の数、1mm2当たり90個有し、算術平均粗さRa、0.8、最大高さRy、5.5μm、十点平均粗さRz、4.4μmの表面形状をロール胴表面に形成したものを予め準備した。
次に、基材フィルム1として、15μmの2軸延伸ナイロンフィルムを使用し、ウレタン系アンカ−コ−ト剤をグラビアロ−ルコ−ト法でコ−ティングして厚さ0.5g/m2 (乾燥状態)からなる積層補助剤層21を形成した。
次いで、上記で形成した積層補助剤層21の面に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂組成物と、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂組成物とを使用し、これらをTダイ共押出機にて、上記の凹部をロール胴表面に形成した冷却ロールを使用し、共押し出しし、前者の低密度ポリエチレン樹脂からなる厚さ25μmのラミネート側の層(A)と、後者のメタロセン触媒を用いて重合した低密度ポリエチレン樹脂からなる厚さ25μmの内容物に接する層(B)の共押し出しフィルム(シーラント層2)を製膜し、内容物に接する層(B)の表面に、凸部の数が1mm2当たり90個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.7、最大高さRy、5.7μm、十点平均粗さRz、4.3μmの表面形状を形成する本発明にかかる積層体10を製造した。
【0031】
次に、上記で製造した積層体10を使用し、更に、ダイロール小袋充填包装機を使用し、内容物としての麺つゆを充填温度90℃にて充填包装して、小袋包装製品40を製造した。
上記で製造した小袋包装製品40は、ノンパウダーで使用しても、ブロッキングすることなく、シール強度、スリップ性、低温ヒ−トシ−ル性に優れて高速充填包装を行うことができ、また、麺つゆ等の内容物7が介在し、液噛みヒ−トシ−ルしても、強度に優れたシ−ル部を形成することができ、包装製品40から液漏れ等は、認められなかった。
【0032】
(実施例2)
Tダイ共押出機で使用する冷却ロールとして、凹部の数、1mm2当たり120個有し、算術平均粗さRa、0.8、最大高さRy、5.4μm、十点平均粗さRz、4.8μmの表面形状をロール胴表面に形成したものを予め準備した。それ以外は、実施例1と同じ材料、方法を用いて積層体10を製造した結果、内容物に接する層(B)の表面に、凸部の数が1mm2当たり120個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.7、最大高さRy、5.5μm、十点平均粗さRz、4.6μmの表面形状を形成する実施例2にかかる積層体10を得た。
次いで、上記で製造した積層体10を使用し、更に、3ダイロール小袋充填包装機を使用し、内容物としての麺つゆを充填温度90℃にて充填包装して、小袋包装製品を製造した。
上記で製造した小袋包装製品は、ノンパウダーで使用しても、ブロッキングすることなく、シール強度、スリップ性、低温ヒ−トシ−ル性に優れて高速充填包装を行うことができ、また、麺つゆ等の内容物が介在し、液噛みヒ−トシ−ルしても、強度に優れたシ−ル部を形成することができ、包装製品から液漏れ等は、認められなかった。
【0033】
(実施例3)
まず、Tダイ共押出機で使用する冷却ロールとして、凹部の数、1mm2当たり150個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、1.4、最大高さRy、11.2μm、十点平均粗さRz、9.0μmの表面形状をロール胴表面に形成したものを予め準備した。
それ以外は、実施例1と同じ材料、方法を用いて積層体10を製造した結果、内容物に接する層(B)の表面に、凸部の数が1mm2当たり150個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、1.2、最大高さRy、10.1μm、十点平均粗さRz、7.4μmの表面形状を形成する実施例3にかかる積層体10を得た。
次いで、上記で製造した積層体10を使用し、更に、ダイロール小袋充填包装機を使用し、内容物としての麺つゆを充填温度90℃にて充填包装して、小袋包装製品を製造した。
上記で製造した小袋包装製品は、ノンパウダーで使用しても、ブロッキングすることなく、シール強度、スリップ性、低温ヒ−トシ−ル性に優れて高速充填包装を行うことができ、また、麺つゆ等の内容物が介在し、液噛みヒ−トシ−ルしても、強度に優れたシ−ル部を形成することができ、包装製品40から液漏れ等は、認められなかった。
【0034】
(実施例4)
まず、Tダイ共押出機で使用する冷却ロールとして、凹部の数、1mm2当たり150個有し、算術平均粗さRa、2.4、最大高さRy、16.0μm、十点平均粗さRz、13.4μmの表面形状をロール胴表面に形成したものを予め準備した。
それ以外は、実施例1と同じ材料、方法を用いて積層体10を製造した結果、内容物に接する層(B)の表面に、凸部の数が、1mm2当たり150個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、2.2、最大高さRy、15.6μm、十点平均粗さRz、12.5μmの表面形状を形成する実施例4にかかる積層体10を得た。
次いで、上記で製造した積層体10を使用し、更に、ダイロール小袋充填包装機を使用し、内容物としての麺つゆを充填温度90℃にて充填包装して、小袋包装製品を製造した。
上記で製造した小袋包装製品は、ノンパウダーで使用しても、ブロッキングすることなく、シール強度、スリップ性、低温ヒ−トシ−ル性に優れて高速充填包装を行うことができ、また、麺つゆ等の内容物が介在し、液噛みヒ−トシ−ルしても、強度に優れたシ−ル部を形成することができ、包装製品40から液漏れ等は、認められなかった。
【0035】
(比較例1)
ラミネート側の層(A)と、内容物に接する層(B)とを共押し出しするTダイ共押出機で使用する冷却ロールとして、平滑面がなく、全体に粗している場合で、その形状が、算術平均粗さRaが、0.37μm、最大高さRyが、4.3μm、十点平均粗さRzが、3.7μmの表面形状をロール胴表面に形成したものを予め準備した。
それ以外は、実施例1と同じ材料、方法を用いて積層体10を製造した結果、内容物に接する層(B)の表面に、凸部の形状が、算術平均粗さRaが、0.4〜3.0μm、最大高さRyが、3.0〜17.0μm、十点平均粗さRzが、3.0〜15.0μmの凸部の数がなく、全体に粗している形状の比較例1にかかる積層体を得た。
次いで、上記で製造した積層体を使用し、更に、ダイロール小袋充填包装機を使用し、内容物としての麺つゆを充填温度90℃にて充填包装して、小袋包装製品を製造した。
上記で製造した小袋包装製品は、ノンパウダーで使用した結果、ブロッキングが発生し、スリップ性に劣るため高速充填包装を行うことができなかった。
【0036】
(比較例2)
比較例2と同じ積層体を使用し、ダイロール小袋充填包装機を使用し、パウダーを使用してヒートシールし、内容物としての麺つゆを充填温度90℃にて充填包装して、小袋包装製品を製造した。
上記で製造した小袋包装製品は、パウダーを使用した結果、ブロッキングは発生しなかったものの、充填包装機の周囲にパウダーが飛散し、装置の上に堆積したパウダーが袋の内面に異物として落下する恐れがあり、衛生的に高速充填包装を行うことができなかった。
【0037】
上記の結果から明らかなように、実施例1〜実施例4の積層体10は、ノンパウダーで使用しても、シーラント押出工程、若しくは、積層体スリット工程、製袋工程、内容物充填工程、等において、積層体のシーラントと基材がブロッキングすることなく、製袋工程、内容物充填工程等において、充填機械のロールやガイド、フォーマーと積層体シーラントとのスリップ性が良好であり、低温ヒ−トシ−ル性に優れるため、高速充填包装適性があり、また、麺つゆ等の内容物が介在し、液噛みヒ−トシ−ルしても、強度に優れたシ−ル部を形成することができ、包装製品から液漏れ等は、認められなかった。
比較例1の積層体10は、ブロッキングが発生し、スリップ性に劣るため高速充填包装を行うことができなく問題があった。
比較例2の積層体10は、ヒートシールする際に、パウダーを使用した結果、装置の上に堆積したパウダーが袋の内面に異物として落下する恐れがあり、衛生面に問題があった。
【0038】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、少なくとも、基材フィルムとシーラント層とを積層した積層フィルムであって、かつ、前記のシーラント層の表面が、平滑面を有し、前記平滑面上に凸部を形成した表面形状であり、かつ、凸部の数が、1mm2当たり10〜300個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.4〜3.0μm、最大高さRy、3.0〜17.0μm、十点平均粗さRz、3.0〜15.0μmであることを特徴とする積層体を製造し、更に当該積層体を用いて、平滑面と凸部とからなるシーラント層面を対向させて重ね合わせ、その外周周辺の端部をヒ−トシ−ルしてヒ−トシ−ル部を設けた包装容器を製造し、当該包装容器の開口部から内容物を充填包装することにより、パウダーを使用しなくても、スリップ性、耐ブロッキング性、高速シール性(ホットタック性)、液中シール性、シール強度、耐衝撃性等の機械適性を改善でき、特に、高速液体充填包装に対しては最も好適に利用できるものである。
また、本発明は、製造工程において、パウダーを使用しないため、衛生性に優れた積層体であり、内容物として、飲食品等を充填包装することができるものである。
更に、本発明は、前記のシーラント層が、前記のシーラント層が、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)からなり、ラミネート側の層(A)は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、若しくは、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、内容物に接する層(B)は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、若しくは、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする積層体を製造することによって、耐ブロッキング性、ホットタック性、液中シール性、シール強度、耐衝撃強度等の高速充填適性に優れるものである。
また、前記のシーラント層の内容物に接する層(B)が、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、および/または、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドするか、または、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドする樹脂組成物からなることを特徴とする積層体を製造することによって、耐熱性、および、低温シール性に優れるため、高速充填適性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる積層体10の層構成を示す概略的断面図である。
【図2】 本発明にかかる積層体10の層構成を示す概略的断面図である。
【図3】 本発明にかかる積層体10の層構成を示す概略的断面図である。
【図4】 本発明にかかる積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【図5】 本発明にかかる積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【図6】 本発明にかかる積層体を使用し、個包装化のために、小袋形態とし、かつ、液状飲食品を充填包装する充填包装装置についてその一例を例示する概略的構成図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム
2 シーラント層
3 平滑部
4 凸部
5 シ−ル部
6 開口部
7 内容物
8 上方シ−ル部
9 バリア層
10 積層体
11 巻き取りロ−ル
12 段差ロ−ル
13 ガイドロ−ル
14 ガイド枠
15 縦シ−ル用ロ−ル
16 第1の横シ−ル用ロ−ル
17 充填ノズル
18 第2の横シ−ル用ロ−ル
19 光電管装置
20 カッタ−装置
21 積層補助剤層
A ラミネート側の層
B 内容物に接する層
30 包装容器
40 包装製品
Claims (6)
- 少なくとも、基材フィルムとシーラント層とを積層した積層フィルムであって、かつ、前記のシーラント層の表面が、平滑面を有し、前記平滑面上に凸部を形成した表面形状であり、かつ、凸部の数が、1mm2当たり10〜300個有し、凸部の形状が、算術平均粗さRa、0.4〜3.0μm、最大高さRy、3.0〜17.0μm、十点平均粗さRz、3.0〜15.0μmであることを特徴とする積層体。
- 前記のシーラント層が、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)からなり、ラミネート側の層(A)は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、または、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなり、内容物に接する層(B)は、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、または、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の積層体。
- 前記のシーラント層の内容物に接する層(B)が、メタロセン系シングルサイト触媒を使用して重合した直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、および/または、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドするか、または、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に、オレフィン系エラストマー樹脂をブレンドする樹脂組成物からなることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の積層体。
- 前記のシーラント層の内容物に接する層(B)が、前記のブレンドする樹脂を、樹脂組成物全体の5〜40%(重量%)含有することを特徴とする請求項3記載の積層体。
- 前記のシーラント層が、ラミネート側の層(A)と内容物に接する層(B)の少なくとも2層の共押出しによる多層フィルムからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の積層体を用いて、製袋または製函してなることを特徴とする液体、粘体用包装容器。
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