JP2022078485A - 車両前部構造 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本発明の実施形態では、「前」は車両Vのフロント側、「後」は車両Vのリア側、「上」は鉛直上方側、「下」は鉛直下方側、「左右」は車両Vの車幅方向側とする。
まず、本発明の実施形態に係る車両前部構造100を説明する前に、本発明が適用される車両Vについて説明する。
図1に示すように、車両Vは、車体の前部にフロントガラス1、ウインドシールドロア2、フード3、カウルトップ4、及び、アンブレラ部材5を備えた自動車であればよく、その形式・種類は特に限定されない。以下、車両Vの一例として、乗用車の場合を例に挙げて説明する。
車両前部構造100は、車室CRと、フロントガラス1と、ウインドシールドロア2と、フード3と、カウルトップ4と、アンブレラ部材5と、ダッシュボードアッパ6と、ダッシュボードロア7と、を車体前部に備えて成る。
フロントガラス1は、車室CRの前部に設置された窓ガラスである。フロントガラス1の前端部の下側には、シール材S1を介在してウインドシールドロア2が設けられている。フロントガラス1の前端部の上側には、シール材S2を介在してカウルトップ4が設けられている。
図1に示すように、ウインドシールドロア2は、フロントガラス1の前端部下方に配置された左右方向に長尺な鋼製板部材である。ウインドシールドロア2は、フロントガラス1の下側から下方に延びるウインドシールドロア本体21と、ウインドシールドロア本体21のガラス支持部2aから前方に延びるエクステンションウインドシールドロア22と、を接合して成る。ウインドシールドロア2は、ガラス支持部2aと、傾斜部2bと、下方空間2cと、サポートパネル部2dと、縦壁部2eと、エアコン吸気口2fと、下側フランジ部2gと、延長部2hと、を有している。
図1に示すように、インテークダクト8は、エアコン用ブロア(図示省略)に連通する略角筒状の樹脂製部材である。インテークダクト8は、エアコン吸気口2fの外周部に取り付けられる取付部8aと、エアコン用ブロアに連結する連結部(図示省略)と、取付部8aと連結部(図示省略)との間に設けられた筒部本体8bと、を有している。
エアコン(図示省略)は、車室CR内の冷房、暖房、送風を行う空調装置である。エアコン(図示省略)は、気液分離機能を備えた吸気通路A内を通過して気液分離されて除湿された外気が、エアコン用ブロア(図示省略)によって吸引されて、エアコン吸気口2fからインテークダクト8を介して導入されるようになっている。
図1に示すように、フード3は、エンジンや補機等が収納されるモータルームMR(エンジンルーム)の上部を開閉自在に覆う蓋部材である。フード3は、カウルトップ4の前側に配置されている。
図1に示すように、カウルトップ4は、フロントガラス1の下端部1aと、フード3の後端部との間に設置された樹脂製部材である。カウルトップ4は、左右方向に延設されて、その左右の端部が、左右のダッシュボードサイドメンバ(図示省略)に当接した状態に設けられている。カウルトップ4は、後方上側に設置されるカウルトップアッパ41と、カウルトップアッパ41の前方下側に設置されたカウルトップロア42と、を連結して構成されている。
外気導入口41bは、フード3の後端下方で配置されると共に、隆起部41aの後上りに傾斜された前側傾斜面に複数形成された開口から成る。
前端部41cには、モータルームMRを閉塞したフード3の下面に圧接するシール材S3(ウェザーストリップ)が装着されている。
後端部41dは、シール材S2を介在してフロントガラス1の下端部1aに連結されている。
図1に示すように、アンブレラ部材5は、カウルトップ4の下方のエアコン吸気口2fの周囲に配置されて、エアコン吸気口2f内に水が浸入するのを抑制するための部材である。図1または図2に示すように、アンブレラ部材5は、上辺部5aと、右側辺部5bと、左側辺部5cと、アンブレラ上部5dと、延設部5eと、庇部5fと、折曲部5gと、V溝5hと、固定片5iと、係止片5jと、ボルト設置孔5kと、ボルト係合部5mと、を有している。
左側辺部5cは、正面視してアンブレラ部材5の左辺を形成する部位である。左側辺部5cは、正面視してエアコン吸気口2fの左側外周部に配置されて、上下方向に延設されている。
このため、アンブレラ部材5は、図2及び図4に示すように、上辺部5aと右側辺部5bと左側辺部5cとによって、正面視して逆凹状(逆U字形状)に形成されている。また、右側辺部5bと左側辺部5cとは、汎用ゴムのエチレンプロピレンジエン(EPDM)ゴム発泡体に粘着材を付設したエプトシール等のシール部材51によってエアコン吸気口2fの外周部に固定されている。
図1に示すように、延設部5eは、アンブレラ上部5dから後側上方に斜めに延設された部位である。延設部5eは、ガラス支持部2aの下方に形成された下方空間2cに潜入させて配置されている。
ボルト係合部5mは、左方向に溝状に切欠形成されている。このため、ボルト係合部5m内に設置されるボルトB2は、固定位置を車幅方向に微調整可能になっている。
図1に示すように、ダッシュボードアッパ6は、ダッシュボードアッパ6の上側に連設したカウルトップロア42と、ダッシュボードアッパ6の下側に設けたダッシュボードロア7とで、モータルームMRと車室CRとを仕切る隔壁を形成している。ダッシュボードアッパ6は、側面視して略U字状に形成された底面部6aと、ダッシュボードアッパ6の前側上端部に形成された前側フランジ部6bと、ダッシュボードアッパ6の後側上端部に形成された後側フランジ部6cと、を有する鋼製板部材から成る。
ダッシュボードロア7は、車室CRとエンジンルームERとを仕切る鋼板である。ダッシュボードロア7は、ウインドシールドロア2の下側に連結されて、車室CRの前側下方に左右方向に向けて延設されている。
本発明の実施形態に係る車両前部構造100は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、図1~図4を参照して、その作用を説明する。
このため、アンブレラ部材5の上部と車体との間は、確実に防水することができるので、シール材が不要となるため、シール材の数を削減することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1a 下端部
2 ウインドシールドロア
2a ガラス支持部
2c 下方空間
2f エアコン吸気口
4 カウルトップ
5 アンブレラ部材
5a 上辺部
5b 右側辺部
5c 左側辺部
5d アンブレラ上部
5e 延設部
5f 庇部
5g 折曲部
22 エクステンションウインドシールドロア(ガラス支持部)
51 シール部材
100 車両前部構造
V 車両
Claims (5)
- 車体前部のカウルトップの下方のエアコン吸気口の周囲に配置されて水の浸入を抑えるアンブレラ部材と、
フロントガラスの下方に配置されて前記エアコン吸気口を有するウインドシールドロアと、を備えた車両前部構造であって、
前記ウインドシールドロアには、
前記フロントガラスの下端部を支持し、前方かつ下方へ傾斜するガラス支持部と、
前記ガラス支持部の下方に配置された下方空間と、
が形成され、
前記アンブレラ部材は、前記エアコン吸気口の周囲の上部を囲うアンブレラ上部から後方に延びる延設部を備え、
前記延設部を、前記下方空間に潜入させて配置していること、
を特徴とする車両前部構造。 - 前記延設部は、前記アンブレラ上部から後側上方に延設されていること、
を特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。 - 前記アンブレラ部材は、前記アンブレラ上部から前方に延設された庇部と、
前記庇部の前端から上方に延びる折曲部と、を有していること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両前部構造。 - 前記アンブレラ部材は、前記エアコン吸気口の上側外周部に設けられた上辺部と、
前記エアコン吸気口の右側外周部に設けられた右側辺部と、
前記エアコン吸気口の左側外周部に設けられた左側辺部と、
を有する正面視して逆凹状に形成されていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両前部構造。 - 前記アンブレラ部材は、前記右側辺部と前記左側辺部とをシール部材によって前記エアコン吸気口の外周部に固定されていること、
を特徴とする請求項4に記載の車両前部構造。
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