JP2022076838A - アレルゲン検出キット - Google Patents

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Abstract

【課題】サンプルを拭き取る検出面が乾燥した状態にある場合においても、食物アレルゲンを検出することができる、手軽で簡便なアレルゲンを検出するためのキットを提供すること。【解決手段】アレルゲン検出キットにおいて拭取部を構成する樹脂の天面に、界面活性剤をPBSに添加して調製した展開液を滴下した樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率を算出する予備選択工程と、樹脂中を流下し樹脂の底部から流出したアレルゲン含有展開液を、アレルゲンキットを用いてアレルゲンの検出を行う第二次の本選択を行う工程を行い、アレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する。【選択図】なし

Description

本発明は、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択するための、予備選択工程と本選択工程とを備える方法等に関する。
アレルギーは、食品やダニなどに含まれるアレルギー誘発物質(以下、「アレルゲン」ともいう)の摂取が原因となる有害な免疫反応であり、皮膚炎、喘息、消化管障害、アナフィラキシーショック等を引き起こすことが知られている。とりわけアナフィラキシーショックは死に至る事例もみられることから、アレルゲンを検出するための様々な方法が提案されてきた。
なかでも、抗原抗体反応を利用して特定の抗原又は抗体よりなる被検出物質を検出する免疫測定法が広く用いられており、試料中の被検出物質に、蛍光物質等からなる標識物質により標識した抗体又は抗原を免疫反応により結合させ、結合した標識物質を測定する免疫測定法が採用されている。これらの免疫測定法では、競合型反応、サンドイッチ型反応が広く用いられており、サンドイッチ型反応を利用したイムノクロマトグラフィー法(例えば、特許文献1参照)によるアレルゲン検出キットが販売されている。
本出願人は、変性剤及び還元剤を用いた抽出溶液を用いて食物アレルゲンを抽出し、金コロイドの崩壊に伴う非特異反応を抑え迅速かつ精度よくアレルゲンを検出することのできるイムノクロマト法(例えば、特許文献2参照)を提案している。また、日本では毒物指定されている2-メルカプトエタノールを使用することなく、陰イオン性界面活性剤とチオ硫酸塩、又は、陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤を用いて抽出した変性及び未変性のアレルゲンの測定サンプルを含む展開液を用い、金コロイドの集積の有無により、アレルゲンを検出するイムノクロマト法によるアレルゲンの検出方法(例えば、特許文献3参照)を提案している。さらには、洗浄液やすすぎ液等の液状サンプルにイムノクロマト処理を施すことを特徴とするアレルゲンの検出方法(例えば、特許文献4参照)を提案している。
特開平5-010950号公報 特開2007-278773号公報 国際公開WO2010/095469号パンフレット 特開2017-129422号公報
本発明者らは、上述のとおり、食品製造設備における洗浄水やすすぎ液を液状サンプルとして採取し、イムノクロマト処理を施すことにより、迅速かつ精度よくアレルゲンを検出する方法を開発している。かかる方法は、拭取り溶液や洗浄水等を綿棒等で拭うことにより、液状のサンプル中のアレルゲンを検出することに特化したものであり、洗浄作業やすすぎ作業の後にアレルゲンが残留しているか否かをチェックできるという点で非常に有用な方法である。しかし、食品製造現場においては、洗浄作業前にアレルゲンの有無をチェックすることが必要な場合もあり、また、食品製造工程においては、特段水分を使用しない工程もある。そしてまた、包装容器や、電気系統を擁する装置や、倉庫の備品等、洗浄を行うことに適していない箇所があり、かかる箇所においては洗浄液やすすぎ液を液状サンプルとして用いることによりアレルゲンを検出することが困難な場合もある。また、家庭においても、例えば、ダニアレルゲンの検出を試みる場合、拭取箇所を水拭き等することが適切でない場合も多い。また、アレルゲンを検出するために使用されるキットは、食品製造現場等ではその使用頻度が多いため、安価で加工性がよいことが求められるが、かかる特性とアレルゲンの検出精度とを両立することができる、拭取部の樹脂や展開液等を、膨大な数の候補から検出対象のアレルゲンに応じて決定するためには時間も手間もかかる。
本発明の課題は、サンプルを拭き取る検出面において、水分が付着していない場合、又は、乾燥した状態にあることが好ましい場合において使用される、検出精度にすぐれたアレルゲン検出キットを設計する際にアレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択するための手軽で簡便な方法を提供することにある。
本発明者らは、まず、安価で加工性がよく耐久性がよいことが知られているポリエチレン樹脂を選択し、さらに展開液の浸透性が良くなることを期待して多孔性のポリエチレン樹脂を使用して検討をはじめることとした。各種食物アレルゲンを塗布後、風乾させたアルミ箔を検出面として作製し、乾燥した多孔性のポリエチレン樹脂を用いて乾燥した上記検出面を拭き取った。市販の拭取キットに含まれるリン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline)(以下「PBS」ということもある。)を展開液として用い、上記アレルゲンを拭き取った各樹脂の拭取面を天面として上記展開液を滴下した場合、アレルゲンを含む展開液が樹脂に浸透して、各樹脂の底面からアレルゲンを含む展開液を回収することができるか否かを検討した。しかし、ポリエチレン樹脂の天面から、PBSからなる展開液を滴下した場合、展開液はポリエチレン樹脂中にまったく浸透せず、樹脂の底面からアレルゲンを含む展開液を回収することができなかった。
そこで、アレルゲン検出キットに適した樹脂として、ポリエチレン樹脂以外にポリエステル樹脂及びポリビニルアルコール樹脂を検討対象に含めるとともに、PBSに種々の界面活性剤を種々の濃度にて添加することにより、アレルゲンを含む各種展開液を各種テスト用液として調製した。そして、各樹脂と各種テスト用液を組み合わせて、アレルゲン毎の樹脂への浸透性をアレルゲン通過率として算出することにより、検出対象となるアレルゲン毎に、手軽で簡便なアレルゲン検出キットに適した樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択することを考えついた。
そして、リン酸緩衝生理食塩水に各種界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%の展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませた展開液をテスト用液として、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択した。
上記樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せにおいて、実際に樹脂中を流下し樹脂の底部から流出したアレルゲン含有展開液を、アレルゲン検出キットに使用されているイムノクロマトストリップのサンプル用担体に担持させることにより、アレルゲンの検出を行うことができるか否かについて確認を行ったところ、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、又は95%以上という高い数値を示したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せであっても、イムノクロマトストリップのサンプル用担体を担持したキットを使用した場合、アレルゲンを検出することができない場合があることが確認された。また、ポリエチレン樹脂において気孔径の異なる2種類の樹脂について検討を行った場合、異なる結果を得ることがあった。
したがって、前記樹脂体を使用する簡易な第一次の予備的な選択として、予備選択を行い、次いで、樹脂中を流下し樹脂の底部から流出したアレルゲン含有展開液を、イムノクロマトストリップのサンプル用担体に担持させることにより、アレルゲンの検出を行う第二次の本選択を行う工程を実施して第二次の本選択を行うという、二段階の工程を経ることにより、より検出精度の優れた、例えば、2μg/mL(ppm)のレベルにおいてアレルゲンを検出可能なアレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択することができることを確認し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の事項により特定されるとおりのものである。
[1]以下の(a)及び(b)の工程を備える、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法。
(a)リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%である各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程;
(b)当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程;
[2]10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が85%以上となる、上記[1]記載の方法。
[3]樹脂が、多孔質であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の方法。
[4]樹脂が、ポリエステル、ポリエチレン、及びポリビニルアルコールから選ばれることを特徴とする上記[1]~[3]のいずれか記載の方法。
[5]界面活性剤が、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、ドデシル硫酸ナトリウム、又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートであることを特徴とする上記[1]~[4]いずれか記載の方法。
[6]アレルゲンが食物アレルゲンであることを特徴とする上記[1]~[5]いずれか記載の方法。
[7]食物アレルゲンが、卵、牛乳、又は小麦であることを特徴とする上記[6]記載の方法。
[8]アレルゲン検出キットに用いるための、以下の(a)及び(b)の工程により選択された、アレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せ。
(a)リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%である各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程;
(b)当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mL(ppm)のレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程;
[9]変性及び未変性のアレルゲンを共に認識することができるモノクローナル抗体に標識物を結合した標識抗体と、変性及び未変性のアレルゲンを共に認識し、前記標識物を結合した標識抗体と異なるエピトープを認識するモノクローナル抗体とがそれぞれ所定の位置に固定された展開支持体を内部に備える長手状のケース本体と、樹脂で構成されている拭取部が一端部に係止されている前記ケース本体の蓋体と、展開液とを備え、
前記拭取部はその底部が前記展開支持体の一端上に位置し、その拭取面がケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で前記蓋体に配置されている、アレルゲン検出キットにおいて、
リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%の各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程と、当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程とを備える、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法により選択された樹脂で作られた拭取部、及び選択された展開液を用いて、アレルゲンを検出することを特徴とする前記アレルゲン検出キット。
[10]変性及び未変性のアレルゲンを共に認識することができるモノクローナル抗体に標識物を結合した標識抗体と、変性及び未変性のアレルゲンを共に認識し、前記標識物を結合した標識抗体と異なるエピトープを認識するモノクローナル抗体とがそれぞれ所定の位置に固定された展開支持体を内部に備える長手状のケース本体と、樹脂で構成されている拭取部が一端部に係止されている前記ケース本体の蓋体と、展開液とを備え、
前記拭取部はその底部が前記展開支持体の一端上に位置し、その拭取面がケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で前記蓋体に配置されている、アレルゲン検出キットにおいて、
上記[1]~[7]のいずれか記載の方法により選択された樹脂で構成されている拭取部、及び選択された展開液を用いて、選択されたアレルゲンを検出することを特徴とする前記アレルゲン検出キット。
[11]樹脂が、多孔質であることを特徴とする上記[9]又は[10]のキット。
[12]樹脂が、ポリエステル、ポリエチレン、及びポリビニルアルコールから選ばれることを特徴とする上記[9]~[11]のいずれか記載のキット。
[13]展開液が、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、ドデシル硫酸ナトリウム、又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含むことを特徴とする上記[9]~[12]のいずれか記載のキット。
[14]ケース本体と蓋体とは、拭取部から遠端部で係合され、拭取部から近端部でケース本体と蓋体とを開閉することにより、測定後の展開支持体が取出し可能となっていることを特徴とする上記[9]~[13]のいずれか記載のキット。
本発明の方法によれば、膨大な数に上るアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せから、アレルゲンを含む展開液(テスト溶液)を樹脂体に滴下するという非常に簡易な方法によって、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上であるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択し、さらに、樹脂中を流下し樹脂の底部から流出したアレルゲン含有展開液を、イムノクロマトストリップのサンプル用担体に担持させること等によるアレルゲンキットを用いてアレルゲンの検出を行う本選択を行うことにより、安価に、そして手間が少ないかたちでアレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択することができる。
TritonX-100を添加したPBS溶液に卵アレルゲンを溶解した、5ppmの卵アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 SDSを添加したPBS溶液に卵アレルゲンを溶解した、5ppmの卵アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 Tween20を添加したPBS溶液に卵アレルゲンを溶解した、5ppmの卵アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 TritonX-100を添加したPBS溶液に牛乳アレルゲンを溶解した、5ppmの牛乳アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 SDSを添加したPBS溶液に牛乳アレルゲンを溶解した、5ppmの牛乳アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 Tween20を添加したPBS溶液に牛乳アレルゲンを溶解した、5ppmの牛乳アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 TritonX-100を添加したPBS溶液に小麦アレルゲンを溶解した、5ppmの小麦アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 SDSを添加したPBS溶液に小麦アレルゲンを溶解した、5ppmの小麦アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 Tween20を添加したPBS溶液に小麦アレルゲンを溶解した、5ppmの小麦アレルゲンを含むテスト用液を、樹脂体の天面に500μLを滴下後10分後までに、(a)PES、(b)PE1、(c)PE2、(d)PVAの各樹脂体底面を通過したアレルゲンの通過率を示すグラフである。 本発明のキットの本体ケースの概念図を示す。
本発明のアレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法としては、(a)リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%である各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂である樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程;と
(b)当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程;とを備える方法であれば特に制限されず、アレルゲンと、底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となる樹脂と、展開液との組合せは、アレルゲン毎に、拭取部を構成する樹脂の種類と展開液の種類(PBSに添加する界面活性剤の種類と濃度など)を変えて実験することにより容易に取得することができる。
上記工程(a)における、アレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程としては、リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%である各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂(樹脂体)の天面に滴下した場合に、10分後までのアレルゲン透過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法を挙げることができ、上記アレルゲンの通過率の算出方法としては、上記樹脂体の底面を通過した展開液を回収して、回収サンプルとし、回収サンプルにおける上記検出対象のアレルゲンの濃度を周知のELISA等の抗原濃度決定方法により決定できるが、具体的には、以下の式で表すことができる樹脂体の底面を通過したアレルゲンの濃度の割合を通過率として算出する方法を挙げることができる。
Figure 2022076838000001
上記樹脂としては、上記アレルゲンの通過率が75%以上となる公知の樹脂であれば特に制限されないが、ポリエステル、ポリエチレン、ポリビニルアルコール等を例示することができる。
上記ポリエステルとしては、多孔質のポリエステルが好ましく、多孔質のポリエステルの気孔率としては、60~90%、好ましくは70~85%、より好ましくは73~83%を例示することができる。
上記ポリエチレンとしては、多孔質のポリエチレンが好ましく、焼結製法により作製された多孔質ポリエチレンがより好ましく、多孔質のポリエチレンにおける平均気孔径としては、50μm~250μm、好ましくは75μm~225μm、あるいは、50μm~150μm、好ましくは75μm~125μm、又は150μm~250μm、好ましくは175μm~225μmを挙げることができる。また、多孔質のポリエチレンの気孔率としては、15%~90%、好ましくは20~70%、より好ましくは30%~50%を例示することができる。
上記ポリビニルアルコールとしては、多孔質のポリビニルアルコールが好ましく、平均気孔径としては、50μm~250μm、好ましくは75μm~225μm、より好ましくは100μm~200μm、さらに好ましくは125μm~175μmを挙げることができる。また、多孔質のポリビニルアルコールの気孔率としては、40%~95%、好ましくは60%~95%、より好ましくは80%~92%を例示することができる。
上記アレルゲンとしては、抗体の産生を誘導し得る任意の、抗原タンパク質又はペプチドであれば特に制限されず、卵類、牛乳類、牛肉等の肉類、サケ、マグロ等の魚類、エビ、カニ等の甲殻類及び軟体動物類、穀類、豆類及びナッツ類、果実類、野菜類、ビール酵母、ゼラチンなどの食物アレルゲンを例示することができ、中でも、乳アレルゲンの主要成分としてのαs1カゼイン、ホエーアレルゲンの主要成分であるβラクトグロブリンや、卵白アレルゲンとしてのオボアルブミンとオボムコイド、小麦アレルゲンの主要成分としてのグリアジン、そばの主要タンパク質である分子量24kDaと76kDaのタンパク質、落花生の主要タンパク質であるArah1、大豆に含まれる大豆7Sグロブリン、ごまに含まれるごま11Sグロブリン、甲殻類に含まれるトロポミオシンなどの食物アレルゲンの他、ハウスダスト、ダニ及びダニの排泄物、花粉、動物の毛、上皮及び排泄物、昆虫、カビ、などのアレルゲンを含めることができる。
上記展開液としては、リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、5ppmのアレルゲンを含む展開液500μLをテスト用液として樹脂体の天面に滴下後10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの割合が、75%以上となる展開液であれば特に制限されないが、リン酸緩衝生理食塩水を含む展開液を挙げることができ、リン酸緩衝生理食塩水と、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、ドデシル硫酸ナトリウム(sodium dodecyl sulfate)、又は、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Polyoxyethylene Sorbitan Monolaurate)とを含む展開液を好適に挙げることができる。
上記リン酸緩衝生理食塩水としては、生物学の研究に一般的に使用される、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ナトリウムリン酸塩、カリウムリン酸塩を含む周知の緩衝液を挙げることができ、カルシウム、マグネシウムを含むPBS(+)、カルシウム及びマグネシウムを含まないPBS(-)を含めることができる。
上記ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルとしては、一般的な商品名としては、TritonX-100の名称で流通している非イオン性界面活性剤を挙げることができる。上記ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は、陰イオン性界面活性剤として広く知られている。上記ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートとしては、一般的な商品名としては、Tween20の名称で広く流通している非イオン性界面活性剤を挙げることができる。
上記工程(a)の予備選択する工程におけるアレルゲンの通過率が75%以上となる、アレルゲンと樹脂と展開液との組合せをもって、上記工程(b)の当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、そのテスト結果を加味して、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程へ進むことができる。
本発明における工程(b)の、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程としては、前記予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能なアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する工程であれば特に制限されず、上記アレルゲンの検出確認テストは、前記(a)工程で予備選択されたアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを用いて、使用が想定されるアレルゲン検出キットにおいて行うことができる。
前記アレルゲン検出キットとしては、変性及び未変性のアレルゲンを共に認識することができるモノクローナル抗体に標識物を結合した標識抗体と、変性及び未変性のアレルゲンを共に認識し、前記標識物を結合した標識抗体と異なるエピトープを認識するモノクローナル抗体とがそれぞれ所定の位置に固定された展開支持体を内部に備える長手状のケース本体と、樹脂で構成されている拭取部が一端部に係止されている前記ケース本体の蓋体と、展開液とを備え、
前記拭取部はその底部が前記展開支持体の一端上に位置し、その拭取面がケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で前記蓋体に配置されている、アレルゲン検出キットを例示することができる。
上記拭取部が拭取を行う対象である検出面としては、アレルゲンが検出される可能性がある場所であれば特に制限されないが、食品製造現場における、水分が付着せず乾燥している、食品製造装置、食品製造装置を構成する各部品、床、壁、窓、包装容器等のアレルゲンが付着・残留している可能性がある場所を例示することができる。また、家庭や学校におけるテーブル、いす等の家具や備品、床、壁、窓、ドアノブ、寝具、カーテンを含めることができる。また、検出面としては、洗浄液やすすぎ液の水分が蒸発した検出面も含まれるが、本発明の効果が奏される限りにおいて、拭取の対象となる検出面において水分が残っていてもよい。
上記樹脂で構成されている拭取部としては、その底面が展開支持体の一端上に位置し、その拭取面が ケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で該蓋体に係止されており、前記予備選択する工程においてアレルゲン通過率が75%以上である樹脂から本選択される樹脂からなる拭取部であれば特に限定されず、拭取部が樹脂(部)を支持する枠等の支持体など他の部品を備える場合も便宜上含まれる。
上記拭取部を構成する樹脂の拭取面が 検出ケースの蓋体を挿通して外方に突出した状態で該蓋体に係止されていることにより、上記拭取面は、アレルゲンの有無を検出するための対象となる検出面を拭き取ることができるが、上記樹脂をケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で該蓋体に係止する方法としては、公知の係止手段であれば特に限定されないが、蓋体に穿孔した枠に樹脂を係止する方法が好ましく、例えば、接着剤、熱板溶接、溶剤結合、超音波溶接等により係止する方法や、拭取部を構成する樹脂を、樹脂の伸縮性を利用して樹脂を係止するための穿孔を形成する枠にはめ込む方法や、樹脂に溝を形成して穿孔を形成する枠の少なくとも一部にはめ込むことによる方法を挙げることができる。
上記拭取部を構成する樹脂の拭取面の形状としては、平面を好ましく挙げることができるが、検出面が凸凹の形状を有する等平面ではない場合に対応できるように、凸凹状等の面でもよい。
上記拭取部を構成する樹脂の底部は展開支持体の一端上に位置していることにより、拭取部の樹脂の拭取面により検出面が拭き取られた後、展開液を上記拭取部の天面から滴下した場合に、アレルゲンを含む展開液が拭取部の樹脂に浸透することにより流下し、拭取部の底部を介して、アレルゲン含有展開液は、展開支持体の所定の位置に到達することができる。上記樹脂の底部の形状としては、アレルゲン含有展開液が、展開支持体の所定の位置に到達することができる限りにおいて特に制限されないが、四角形等の多角形や円形や楕円形等の平面であってもよいし、展開液を先細り状に流下させる円錐状や角錐状でもよい。
上記展開支持体の所定の位置には、上記展開液を担持させることができるサンプル用担体を設置することが好ましい。上記サンプル用担体としては、ガラスウール製のサンプルパッドを例示することができる。そして、このサンプル用担体、前記金コロイド標識抗体担持体、前記展開支持体、好ましくはこの展開支持体の他端に展開液を吸収する吸収パッド等の吸収体を順次連結することによりイムノクロマト測定用試験片(イムノクロマトストリップ)とすることができる。そして、展開液中のアレルゲンは毛管現象等により移動し、金コロイド標識抗体と結合し、この抗原抗体複合体は展開支持体上をなおも毛管現象等により移動して、金コロイド標識抗体と異なるエピトープを認識する変性及び未変性のアレルゲンに対するモノクローナル抗体が固定された所定位置で抗原抗体複合体が捕捉されて、所定位置に現れる着色された判定ラインの有無により、アレルゲンを検出することができる。
上記モノクローナル抗体に金コロイドを結合した金コロイド標識抗体の作製方法としては、従来公知の方法を含め特に制限されないが、例えば、0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液に、2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)にモノクローナル抗体を溶解した溶液を加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液を加え、さらに15分間反応させ、遠心分離する方法を挙げることができる。また、上記作製した金コロイド標識抗体を、例えばガラスウール製コンジュゲートパッドに塗布し、乾燥させることにより金コロイド標識抗体を作製することができる。
上記展開支持体は、金コロイド標識抗体と異なるエピトープを認識する変性及び未変性のアレルゲンに対するモノクローナル抗体を含む緩衝液を、例えば、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた後、ブロッキング処理することにより作製することができる。
上記変性及び未変性のアレルゲンを共に認識するモノクローナル抗体の例としては、乳アレルゲンの主要成分としてのαs1カゼイン、ホエーアレルゲンの主要成分であるβラクトグロブリン、卵白アレルゲンとしてのオボアルブミンとオボムコイド、小麦アレルゲンの主要成分としてのグリアジン、そばの主要タンパク質である分子量24kDaと76kDaのタンパク質、落花生の主要タンパク質であるArah1、大豆の主要アレルゲンとしての7Sグロブリン、ごまの主要アレルゲンとしての11Sグロブリンから選ばれる変性及び未変性のアレルゲンを、特異的に認識する2種類のモノクローナル抗体を好適に挙げることができる。
より具体的には、本発明者らにより作製された、抗αs1カゼインモノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ(FERM-BP-10263)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN1や、ハイブリドーマ(FERM-BP-10264)が産生する抗αs1カゼインモノクローナル抗体Pas1CN2を挙げることができ、抗βラクトグロブリンモノクローナル抗体として、ハイブリドーマ(FERM-BP-11237)が産生する抗βラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG3や、ハイブリドーマ(FERM-BP-11238)が産生する抗βラクトグロブリンモノクローナル抗体PβLG4を挙げることができる。
抗オボアルブミンモノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ(FERM-BP-11235)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA3や、ハイブリドーマ(FERM-BP-11236)が産生する抗オボアルブミンモノクローナル抗体PDOA4や、抗オボムコイドモノクローナル抗体として、ハイブリドーマ(FERM-BP-10279)が産生する抗オボムコイドモノクローナル抗体PNOM1や、ハイブリドーマ(FERM-BP-10280)が産生する抗オボムコイドモノクローナル抗体PNOM2や、ハイブリドーマ(FERM-BP-10277)が産生する抗オボムコイドモノクローナル抗体PDOM1や、ハイブリドーマ(FERM-BP-10278)が産生する抗オボムコイドモノクローナル抗体PDOM2を挙げることができる。
上記抗小麦グリアジンモノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ(FERM-BP-10267)が産生する抗小麦グリアジンモノクローナル抗体PGL1や、ハイブリドーマ(FERM-BP-10268)が産生する抗小麦グリアジンモノクローナル抗体PGL2を挙げることができる。
上記抗そばタンパク質モノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ(FERM-BP-11241)が産生する抗24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW5や、ハイブリドーマ(FERM BP-10272)が産生する抗24kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW1、ハイブリドーマ(FERM BP-10273)が産生する抗76kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW2、ハイブリドーマ(FERM BP-10274)が産生する抗76kDaタンパク質モノクローナル抗体PBW3を挙げることができる。
上記抗落花生Ara h1タンパク質モノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ(FERM-BP-11240)が産生する抗Arah1タンパク質モノクローナル抗体PAh1-5や、ハイブリドーマ(FERM-BP-11239)が産生する抗Ara h1タンパク質モノクローナル抗体PAh1-4を挙げることができる。
上記抗大豆7Sグロブリンモノクローナル抗体としては、ハイブリドーマ(NITE BP-02039)が産生する抗大豆7Sグロブリンモノクローナル抗体PDSY1や、ハイブリドーマ(NITE BP-02040)が産生する抗大豆7Sグロブリンモノクローナル抗体PDSY2を挙げることができる。
上記抗ごま11Sグロブリンモノクローナル抗体として、ハイブリドーマ(NITE BP-02041)が産生する抗ごま11Sグロブリンモノクローナル抗体PDSE1や、ハイブリドーマ(NITE BP-02042)が産生する抗ごま11Sグロブリンモノクローナル抗体PDSE2を挙げることができる。
本発明により検出できるアレルゲン量としては、展開液中の濃度として2μg/mL以上であることが好ましく、拭取部の形状、広さ、拭き取る手間を考慮すると100cm当たり1μg以上のアレルゲンを検出できることが望ましい。
前記長手状のケース本体には、展開支持体がケース本体の内部に配置されていれば特に制限されないが、ケースの蓋体とは、拭取部から遠端部で係合され、拭取部から近端部でケース本体と蓋体とを開閉することにより、測定後の展開支持体が取出し可能となっていることが好ましく、例えば、蓋体の周壁の一部に突設された蓋体開放片と、上記本体ケースの本体周壁で上記蓋開放片の近傍に突設された本体ケース開放片とを、手指で相互に離間可能にして上記蓋体を前記本体容器から開放又は分離することにより、ケース本体と蓋体とを開閉することができる。
ケース本体及びその蓋体は、本発明の効果を奏する限りその素材を問わないが、着色された判定ラインを確認できるように透明~半透明のプラスチックが好ましく、また、着色された判定ラインを確認するために、ケース本体の蓋体に透視窓が設置されていてもよい。樹脂で構成されている拭取部と、展開支持体がケース本体の内部に配置され、ケースの蓋体とは、拭取部から遠端部で係合され、拭取部から近端部でケース本体と蓋体とを開閉可能である検出ケースの例として、図10を参照することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[参考例]
[各樹脂のPBSの通過率]
従来の拭取検査では、PBSに浸した綿棒等の水分を含む拭取部により拭取りが行われているので、ポリエチレン樹脂を拭取部として乾燥したまま食物アレルゲンの拭取を行った場合に、PBS単独により乾燥表面のアレルゲンが拭取部を通過できるか否かをあらかじめ確認した。なお、これ以降、PBSとしては、ダルベッコPBS(-)粉末「ニッスイ」(日水製薬社製)を添付文書に記載の通り調製して使用した。
[食品タンパク質の調製]
(卵タンパク質の調製)
卵タンパク質は、「アレルギー物質を含む食品の検査方法について(参考)(平成26年3月26日、消費者庁)」に記載の標準品規格の方法に従い作製した粉末から調製した。
(牛乳タンパク質の調製)
牛乳タンパク質としてカゼインタンパク質を使用した。カゼインタンパク質は、「アレルギー物質を含む食品の検査方法について(参考)(平成26年3月26日、消費者庁)」に記載の標準品規格の方法に従い作製した粉末から調製した。
(小麦タンパク質の調製)
小麦タンパク質は、「アレルギー物質を含む食品の検査方法について(参考)(平成26年3月26日、消費者庁)」に記載の標準品規格の方法に従い作製した粉末から調製した。
[各樹脂のPBSの通過率]
従来の拭取り検査キットで使用されてきたPBSを展開液として用いて、拭取部にポリエチレン樹脂を使用した一体型キットとした場合に検査が可能か否かを確認した。結果を以下の表1に示す。
Figure 2022076838000002
PBS単独の展開液ではアレルゲンは、ポリエチレン樹脂を使用した拭取部を通過できないことがわかった。
[実施例1]
[アレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程]
(拭取部を構成する樹脂)
拭取部に使用する樹脂として、以下の4種類の素材を使用した。
(1)ポリエステル製 気孔率79%(+4~-6%)(PES)
(2)ポリエチレン製1 平均気孔径100μm(PE1)
(3)ポリエチレン製2 平均気孔径200μm(PE2)
(4)ポリビニルアルコール製 平均気孔径150μm 気孔率89%(PVA)
拭取部を構成する樹脂については、上記(1)~(4)の各樹脂、すなわち、PES、PE1、PE2、PVAについて、それぞれ5mm×7mm×高さ10mmの直方体の樹脂を作製して検討を行った。各樹脂体の天面に、5ppmのアレルゲンを含む展開液500μLを滴下後10分後までに、底面を通過したアレルゲンの割合を算出することにより、アレルゲン通過率を決定した。
食物アレルゲンとして、上記卵タンパク質、牛乳(カゼイン)タンパク質、又は小麦タンパク質を用いた。卵タンパク質含有溶液については、「アレルゲンアイELISAII卵」(プリマハム社製)、牛乳タンパク質含有溶液については、「モリナガFASPEKエライザII牛乳(カゼイン)」(森永生科学研究所製)、小麦タンパク質含有溶液については、「アレルゲンアイELISAII小麦」(プリマハム社製)を用いて、各食物アレルゲンタンパク質の濃度を算出した。各食物アレルゲンタンパク質をPBS及び界面活性剤を含む展開液に5ppmとなるようそれぞれ希釈して、アレルゲン含有展開液(テスト用液)とした。なお、界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテルとしてTritonX-100(シグマ社製)、ドデシル硫酸ナトリウムとしてSDS(富士フイルム和光純薬社製)、及びポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートとしてTween20(MPバイオメディカル社製)を用いて検討を行った。
上記各樹脂のアレルゲン通過率の算出は、各樹脂体の天面に、各食物アレルゲンタンパク質を5ppm含む展開液500μLを滴下後10分の間に、樹脂体の底面を通過した溶液を回収し、回収されたサンプルについて、上記ELISAキットを用いて各食物アレルゲンタンパク質の濃度を測定することにより行った。樹脂体の底面を通過した各食物アレルゲンタンパク質の濃度の割合(通過率)は、以下の式で算出した。
Figure 2022076838000003
(卵-TritonX-100)
卵タンパク質をPBS及びTritonX-100を含む展開溶液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図1(a)~(d)に示す。
(結果)
図1(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみの場合では通過率が100%であった。TritonX-100の濃度が0.01%では99.7%、0.05%では96.8%、0.1%では99.9%、0.5%では99.3%、1.0%では100%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であった。なお、これ以降、「%」は、質量%を意味する。
図1(b)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)においては、PBSのみ及びTritonX-100の濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では96.1%、0.1%、0.5%、1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率95%以上であった。
図1(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSのみ及びTritonX-100の濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では98.5%、0.1%では100%、0.5%では98.9%、1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率95%以上であった。
図1(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合では通過率が88.7%であった。TritonX-100の濃度が0.01%では100%、0.05%では98.5%、0.1%では100%、0.5%では99.2%、1.0%では100%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率95%以上であった。
(卵-TritonX-100のまとめ)
以上の通り、PBSに添加したTritonX-100は、卵アレルゲンの通過率の向上効果を示した。卵アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPES又はPVAを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であった。
(卵-SDS)
卵タンパク質をPBS及びSDSを含む展開溶液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図2(a)~(d)に示す。
図2(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%、0.05%及び0.1%で100%の通過率を示し、0.5%では98.0%、1.0%では99.2%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図2(b)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では99.3%の通過率を示し、0.1%、0.5%及び1.0%では100%の通過率であり、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図2(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図2(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合は88.7%の通過率であった。SDSの濃度が0.01%では97.7%の通過率、0.05%では94.5%の通過率、0.1%では100%の通過率、0.5%では97.8%の通過率、1.0%では100%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率90%以上であった。
(卵-SDSのまとめ)
以上の通り、PBSに添加したSDSは、卵アレルゲンの通過率の向上効果を示した。卵アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率90%以上であった。
(卵-Tween20)
卵タンパク質をPBS及びTween20を含む展開溶液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図3(a)~(d)に示す。
図3(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみの場合では通過率が100%であった。Tween20の濃度が0.01%では95.3%の通過率、0.05%、0.1%及び0.5%で100%の通過率を示し、1.0%では98.6%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20の濃度において通過率95%以上であった。
図3(b)及び図3(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)及びポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSに添加したTween20の濃度にかかわらず、通過率は0%であった。
図3(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合は88.7%の通過率、Tween20の濃度が0.01%では94.5%の通過率、0.05%では93.9%の通過率、0.1%及び0.5%では100%の通過率、1.0%では97.3%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率90%以上であった。
(卵-Tween20のまとめ)
卵アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、いずれのTween20濃度においても通過率0%であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度においてすべて通過率90%以上であった。
(牛乳-TritonX-100)
牛乳タンパク質をPBS及びTritonX-100を含む展開液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図4(a)~(d)に示す。
図4(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみの場合は60.7%の通過率、TritonX-100の濃度が0.01%では89.8%、0.05%では95.3%、0.1%では95.5%、0.5%では100%、1.0%では96.5%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率85%以上であった。
図4(b)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)においては、PBSのみ及びTritonX-100の濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では99.4%、0.1%では98.2%、0.5%では100%、1.0%では95.7%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率95%以上であった。
図4(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSのみ及びTritonX-100の濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では99.0%、0.1%及び0.5%では100%、1.0%では94.9%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率90%以上であった。
図4(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合は15.3%の通過率、TritonX-100の濃度が0.01%では46.6%の通過率であったが、0.05%では87.7%、0.1%では86.4%、0.5%では93.2%、1.0%では92.8%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率85%以上であった。
(牛乳-TritonX-100のまとめ)
牛乳アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率90%以上であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であった。
(牛乳-SDS)
牛乳タンパク質をPBS及びSDSを含む展開溶液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図5(a)~(d)に示す。
図5(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみの場合では60.7%の通過率を示した。SDSの濃度が0.01%では95.2%、0.05%及び0.1%では100%、0.5%では99.6%、1.0%では99.0%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図5(b)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では100%、0.1%では98.1%、0.5%では97.6%、1.0%では98.3%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図5(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では100%、0.1%では97.7%、0.5%及び1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図5(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合では15.3%の通過率を示した。SDSの濃度が0.01%では87.1%の通過率であった。また、0.05%、0.1%及び0.5%では100%の通過率を示し、1.0%では99.5%の通過率を示した。0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率85%以上であった。
(牛乳-SDSのまとめ)
牛乳アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率85%以上であった。
(牛乳-Tween20)
牛乳タンパク質をPBS及びTween20を含む展開溶液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図6(a)~(d)に示す。
図6(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみでは60.7%の通過率、Tween20の濃度が0.01%では75.6%の通過率、0.05%では76.1%の通過率、0.1%では78.5%の通過率、0.5%では92.4%の通過率、1.0%では93.0%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率75%以上であった。
図6(b)及び図6(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)及びポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSに添加したTween20の濃度にかかわらず、通過率は0%であった。
図6(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合は15.3%の通過率、Tween20の濃度が0.01%では42.8%の通過率、0.05%では55.0%の通過率、0.1%では55.4%の通過率、0.5%では83.0%の通過率、1.0%では78.3%の通過率を示し、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率75%以上であった。
(牛乳-Tween20のまとめ)
牛乳アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度においてすべて通過率75%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、いずれのTween20濃度においても通過率0%であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率75%以上であった。
(小麦-TritonX-100)
小麦タンパク質をPBS及びTritonX-100を含む展開液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図7(a)~(d)に示す。
図7(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみの場合は85.1%の通過率、TritonX-100の濃度が0.01%、0.05%及び0.1%では100%、0.5%では96.0%、1.0%では100%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100の濃度において通過率95%以上であった。
図7(b)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)においては、PBSのみ及びTritonX-100の濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では92.2%、0.1%では94.1%、0.5%及び1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率90%以上であった。
図7(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSのみ及びTritonX-100の濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では87.1%、0.1%では98.9%、0.5%及び1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率85%以上であった。
図7(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合は59.0%の通過率、TritonX-100の濃度が0.01%では85.7%、0.05%では88.2%、0.1%、0.5%及び1.0%では100%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において通過率85%以上であった。
(小麦-TritonX-100のまとめ)
小麦アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であった。
(小麦-SDS)
小麦タンパク質をPBS及びSDSを含む展開液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図8(a)~(d)に示す。
図8(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみの場合では85.1%の通過率を示した。SDSの濃度が0.01%では86.0%、0.05%では95.0%、0.1%では99.4%、0.5%では92.6%、1.0%では98.8%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率85%以上であった。
図8(b)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%では100%、0.1%では99.4%、0.5%では96.8%、1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図8(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSのみ及びSDSの濃度が0.01%では0%の通過率であったが、0.05%及び0.1%では100%、0.5%では98.3%、1.0%では100%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率95%以上であった。
図8(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合では59.0%の通過率を示した。SDSの濃度が0.01%では59.5%の通過率であった。また、0.05%及び0.1%では100%の通過率を示し、0.5%では94.5%、1.0%では97.2%の通過率を示し、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において通過率90%以上であった。
(小麦-SDSのまとめ)
小麦アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率85%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度においてすべて通過率90%以上であった。
(小麦-Tween20)
小麦タンパク質をPBS及びTween20を含む展開液に5ppmとなるよう希釈して、アレルゲン含有展開液とした場合のアレルゲン通過率を図9(a)~(d)に示す。
図9(a)から明らかなとおり、ポリエステル樹脂(PES)においては、PBSのみでは85.1%の通過率、Tween20の濃度が0.01%では92.8%の通過率、0.05%では89.8%の通過率、0.1%では95.1%の通過率、0.5%では98.1%の通過率、1.0%では99.1%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率85%以上であった。
図9(b)及び図9(c)から明らかなとおり、ポリエチレン樹脂(PE1)及びポリエチレン樹脂(PE2)においては、PBSに添加したTween20の濃度にかかわらず、通過率は0%であった。
図9(d)から明らかなとおり、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)においては、PBSのみの場合は59.0%の通過率、Tween20の濃度が0.01%では83.4%の通過率、0.05%では81.4%の通過率、0.1%では88.6%の通過率、0.5%では93.6%の通過率、1.0%では99.9%の通過率を示し、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率80%以上であった。
(小麦-Tween20のまとめ)
小麦アレルゲンを検出対象として選択し、樹脂としてPESを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率85%以上であった。樹脂としてPEを選択した場合、いずれのTween20濃度においても通過率0%であった。樹脂としてPVAを選択した場合、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のTween20濃度において通過率80%以上であった。
[実施例2]
[アレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程]
次に、拭取部一体型キットを用いて本選択を行った。
[拭取部一体型キットの作製]
(オボアルブミン検出用イムノクロマトストリップの作製)
1)金コロイド標識抗体の作製
2mMホウ酸緩衝液(pH9.0)で1mg/mLとなるようにPDOA3モノクローナル抗体溶液を調製した。あらかじめ0.2M炭酸カリウム溶液でpH9.0に調製した金コロイド溶液(シグマ社製)5mLにPDOA3モノクローナル抗体溶液を500μL加え、室温で30分間反応した後、10%BSA溶液を635μL加え、さらに15分間反応させた。遠心分離を行い、1%BSA溶液でOD525=1.0になるよう調製した。ガラスウール製コンジュゲートパッドに68μL/cmとなるよう塗布し、乾燥させた。
2)抗体固定化メンブレンの作製
リン酸緩衝生理食塩水(phosphate buffered saline:PBS)で4mg/mLとなるようにPDOA4モノクローナル抗体溶液を調製し、ニトロセルロースメンブレンに直線状に塗布し乾燥させた。その後、0.1%牛ゼラチンを含むTBSで37℃にて1時間ブロッキング後、TBSで洗浄し乾燥させた。
3)イムノクロマトストリップの組立
抗体固定化メンブレンに加えて、サンプル用担体としてのガラスウール製サンプルパッド、液状サンプル吸収用のガラスウール製吸収パッドを別途用意し、サンプルパッド、抗体固定化メンブレン、吸収パッドの順にそれぞれ貼り付け、イムノクロマトストリップを作製した。
(カゼイン検出用イムノクロマトストリップの作製)
上記1)の金コロイド標識抗体の作製においてPas1CN1のモノクローナル抗体溶液を調製し、上記2)の抗体固定化メンブレンの作製においてPas1CN2のモノクローナル抗体溶液を調製したことのほかは、上記オボアルブミン検出用イムノクロマトストリップの作製と同様の手順にて、カゼイン検出用イムノクロマトストリップを作製した。
(小麦グリアジン検出用イムノクロマトストリップの作製)
上記1)の金コロイド標識抗体の作製においてPGL1のモノクローナル抗体溶液を調製し、上記2)の抗体固定化メンブレンの作製においてPGL2のモノクローナル抗体溶液を調製したことのほかは、上記オボアルブミン検出用イムノクロマトストリップの作製と同様の手順にて、小麦グリアジン検出用イムノクロマトストリップを作製した。
[拭取部一体型キットの作製]
蓋体が拭取部から遠端部で係合され、拭取部から近端部でケース本体と蓋体とを蓋体開放片と本体ケース開放片とにより開閉する本体ケースを用意した。上記オボアルブミン検出用、カゼイン検出用、及び小麦グリアジン検出用の各食物アレルゲン検出用イムノクロマトストリップを、それぞれサンプルパッドが拭取部側になるように、長手状の本体ケース内に載置した。前記(1)~(4)のいずれかの素材を拭取部の樹脂として用い、その底部が前記展開支持体の一端上に位置し、上記各イムノクロマトストリップのサンプル担体部に接するように設置し、その拭取面が ケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で該蓋体に係止した。拭取部を構成する樹脂としては、5mm×7mmの平面(天面)を拭取面とし、高さ10mmの直方体を用いた。
[本発明のキットを用いた拭取試験]
上記拭取部一体型キットを使用して、上記3種類の界面活性剤、TritonX-100、SDS、及びTween20を展開液に添加して、上記アレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せにより、アレルゲンが検出可能かを確認することとした。
(検出面の作製)
アルミ箔を10cm四方に裁断し、各種アレルゲンタンパク質を20ppm、10ppm、又は5ppmを含む溶液を200μL滴下することにより、4μg、2μg又は1μg/100cmの食物アレルゲンタンパク質が塗布された検出面を作製した。室温で静置して完全に乾燥させ、卵タンパク質、カゼインタンパク質又は小麦タンパク質が塗布された検出面を作製した。
(キットを用いる検査)
上記キットの拭取部が下向きになるように人差し指で裏から抑えるように持ち、キットを傾けないように拭取部を上記検出面に水平に押し当てた。拭取部を押し当てながら縦方向と横方向それぞれ10往復させて、検出面に塗布された各アレルゲン全体をふき取った。以下に示すTritonX-100、SDS、又はTween20を添加したPBSをマイクロピペットで一滴ずつ、計500μLを拭取部の拭取面に滴下してアレルゲン含有展開液を拭取面の底部にまで流下させ、サンプル用担体に到達したアレルゲン含有展開液をイムノクロマトストリップに展開させた。10分後に目視にて判定ラインの有無を判定した。
なお、4μg、2μg又は1μgのアレルゲンを含む500μLの展開液におけるアレルゲン濃度はそれぞれ、8μg/mL、4μg/mL、2μg/mL(ppm)となる。
[本選択]
(PBS+TritonX-100)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ4μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のTritonX-100を添加して展開液を調製した場合の結果を表2-1~3に示す。展開液が浸透せず検査ができなかったものは検査不能と表記した。検査が可能であったものは判定ラインの強い方から順に+、+w、+-と表記し、陰性を-と表記した。
Figure 2022076838000004
(結果)
表2-1から明らかなとおり、卵4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、及び0.5%(+)で陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+-)で陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
したがって、4μgの卵を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であった。PE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000005
(結果)
表2-2から明らかなとおり、牛乳4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、及び0.5%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、及び0.1%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+w)、及び0.5%(+w)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、及び0.5%(+-)の濃度において陽性であった。
したがって、4μgの牛乳を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であり、PE1では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%及び0.1%の場合に検出可能であり、PE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000006
表2-3から明らかなとおり、小麦4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、4μgの小麦を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
(TritonX-100-まとめ)
以上の結果をまとめると、TritonX-100を展開液に用いることですべての素材でふき取り検査が可能であった。またTritonX-100の濃度が高くなると陰性となる場合があった。TritonX-100がキットの抗原抗体反応に悪影響を与えた結果と考えられたため、アレルゲンの項目ごとに適切な濃度を選択する必要があった。
(PBS+SDS)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ4μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のSDSを添加して展開液を調製した場合の結果を表3-1~3に示す。
Figure 2022076838000007
(結果)
表3-1から明らかなとおり、卵4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、4μgの卵を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000008
(結果)
表3-2から明らかなとおり、牛乳4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、及び0.05%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+w)、0.1%(+w)、及び0.5%(+-)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、及び0.1%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、及び0.05%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、4μgの牛乳を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%及び0.05%の場合に検出可能であり、PE1では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であり、PE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%及び0.1%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000009
表3-3から明らかなとおり、小麦4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、4μgの小麦を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
(SDS-まとめ)
以上の結果をまとめると、SDSを展開液に用いることですべての素材でふき取り検査が可能であった。またSDSの濃度が高くなると陰性となる場合があった。SDSがキットの抗原抗体反応に悪影響を与えた結果と考えられたため、アレルゲンの項目ごとに適切な濃度を選択する必要があった。
(PBS+Tween20)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ4μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のTween20を添加して展開液を調製した場合の結果を表4-1~3に示す。
Figure 2022076838000010
(結果)
表4-1から明らかなとおり、卵4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%いずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、及び0.5%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は卵4μgの検出において使用に適さないことが確認された。
Figure 2022076838000011
(結果)
表4-2から明らかなとおり、牛乳4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+w)、0.1%(+w)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%いずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は牛乳4μgの検出において使用に適さないことが確認された。
Figure 2022076838000012
(結果)
表4-3から明らかなとおり、小麦4μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%いずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は小麦4μgの検出において使用に適さないことが確認された。
(PBS+TritonX-100)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ2μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のTritonX-100を添加して展開液を調製した場合の結果を表5-1~3に示す。
Figure 2022076838000013
(結果)
表5-1から明らかなとおり、卵2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+w)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、2μgの卵を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000014
(結果)
表5-2から明らかなとおり、牛乳2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+-)、0.1%(+-)、及び0.5%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+-)、及び0.1%(+-)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+-)及び0.1%(+w)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+-)、0.05%(+-)、0.1%(+-)、及び0.5%(+-)の濃度において陽性であった。
したがって、2μgの牛乳を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%及び0.1%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000015
表5-3から明らかなとおり、小麦2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、2μgの小麦を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
(PBS+SDS)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ2μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のSDSを添加して展開液を調製した場合の結果を表6-1~3に示す。
Figure 2022076838000016
(結果)
表6-1から明らかなとおり、卵2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、2μgの卵を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000017
(結果)
表6-2から明らかなとおり、牛乳2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、及び0.05%(+w)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+w)で陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、及び0.1%(+)で陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、及び0.05%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、2μgの牛乳を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%及び0.05%の場合に検出可能であり、PE1では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%の場合に検出可能であり、PE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%及び0.1%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000018
表6-3から明らかなとおり、小麦2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、2μgの小麦を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
(PBS+Tween20)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ2μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のTween20を添加して展開液を調製した場合の結果を表7-1~3に示す。
Figure 2022076838000019
(結果)
表7-1から明らかなとおり、卵2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%のいずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は卵2μgの検出において使用に適さないことが確認された。
Figure 2022076838000020
(結果)
表7-2から明らかなとおり、牛乳2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+-)、0.1%(+-)、0.5%(+)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%のいずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.5%(+w)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は牛乳2μgの検出において使用に適さないことが確認された。
Figure 2022076838000021
(結果)
表7-3から明らかなとおり、小麦2μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%いずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は小麦2μgの検出において使用に適さないことが確認された。
(PBS+TritonX-100)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ1μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のTritonX-100を添加して展開液を調製した場合の結果を表8-1~3に示す。
Figure 2022076838000022
(結果)
表8-1から明らかなとおり、卵1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.1%(+)、及び0.5%(+-)で陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+w)で陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+-)、0.05%(+)、0.1%(+)、及び0.5%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、1μgの卵を検出する場合の展開液としては、PESでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.1%及び0.5%の場合に検出可能であり、PE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000023
(結果)
表8-2から明らかなとおり、牛乳1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+-)、0.1%(+w)、及び0.5%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+-)、及び0.1%(+-)で陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+-)で陽性であった。
PVAの場合は、0.05%(+-)、及び0.1%(+-)の濃度において陽性であった。
したがって、1μgの牛乳を検出する場合の展開液としては、PESでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%及び0.5%の場合に検出可能であり、PE1では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%及び0.1%の場合に検出可能であり、PE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%の場合に検出可能であり、PVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%及び0.1%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000024
表8-3から明らかなとおり、小麦1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、1μgの小麦を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するTritonX-100の濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
(PBS+SDS)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ1μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のSDSを添加して展開液を調製した場合の結果を表9-1~3に示す。
Figure 2022076838000025
(結果)
表9-1から明らかなとおり、卵1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+w)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+w)で陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+-)で陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、1μgの卵を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
Figure 2022076838000026
(結果)
表9-2から明らかなとおり、牛乳1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+w)、及び0.05%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、いずれの濃度においても検査不能または陰性であった。
PE2の場合は、0.05%(+-)で陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+w)、及び0.05%(+-)の濃度において陽性であった。
したがって、1μgの牛乳を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%及び0.05%の場合に検出可能であり、PE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%の場合に検出可能であることが確認された。
しかし、PE1では、いずれの濃度においても検査不能または陰性であった。
Figure 2022076838000027
表9-3から明らかなとおり、小麦1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE2の場合は、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
したがって、1μgの小麦を検出する場合の展開液としては、PES及びPVAでは、PBSに添加するSDSの濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であり、PE1及びPE2では、PBSに添加するSDSの濃度が0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%の場合に検出可能であることが確認された。
(PBS+Tween20)
検出面に以下に示す各食物アレルゲンタンパク質それぞれ1μgを塗布し、PBSに、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%のTween20を添加して展開液を調製した場合の結果を表10-1~3に示す。
Figure 2022076838000028
(結果)
表10-1から明らかなとおり、卵1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+-)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%のいずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+w)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は卵1μgの検出において使用に適さないことが確認された。
Figure 2022076838000029
(結果)
表10-2から明らかなとおり、牛乳1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+-)、0.05%(+-)、0.1%(+-)、0.5%(+)、及び1.0%(+w)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%のいずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.5%(+-)、及び1.0%(+-)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は牛乳1μgの検出において使用に適さないことが確認された。
Figure 2022076838000030
(結果)
表10-3から明らかなとおり、小麦1μgを塗布した場合、使用した樹脂がPESの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2の場合は、0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、及び1.0%いずれにおいても検査不能であった。
PVAの場合は、0.01%(+)、0.05%(+)、0.1%(+)、0.5%(+)、及び1.0%(+)の濃度において陽性であった。
PE1及びPE2において、いずれの濃度においても検査不能であり、Tween20を添加する展開液は小麦1μgの検出において使用に適さないことが確認された。
[本選択する工程の結果]
以上の本選択する工程の結果を加味して、予備選択における結果とともに、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能であるか否かに注目して、本発明のアレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法を実施した結果を以下に示す。
(卵+PES+TritonX-100)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(卵+PES+SDS)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のSDS濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(卵+PES+Tween20)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTween20濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTween20を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(卵+PE+TritonX-100)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、卵アレルゲンを検出面4μg塗布時には、1.0%のTritonX-100濃度において、平均気孔径100μmのポリエチレン樹脂(PE1)では、アレルゲンを検出できないことを確認した。
また、1μg塗布時には、0.05%及び1.0%のTritonX-100濃度において、平均気孔径100μmのポリエチレン樹脂(PE1)では、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂として平均気孔径100μmのポリエチレン樹脂、展開液として0.1%~0.5%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
一方、平均気孔径200μmのポリエチレン樹脂を選択した場合は、展開液として0.05%~1.0%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することができることが確認された。
(卵+PE+SDS)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.05%~1.0%のSDS濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPE、展開液として0.05%~1.0%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(卵+PE+Tween20)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率0%(通過せず)であることを予備選択工程で確認しており、本選択工程においてもすべての濃度において検査不能であった。
(卵+PVA+TritonX-100)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、卵アレルゲンを検出面1μg塗布時には、1.0%のTritonX-100濃度において、PVAでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~0.5%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(卵+PVA+SDS)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率90%以上であることを予備選択工程において確認していた。
卵アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のSDS濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~1.0%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(卵+PVA+Tween20)
卵アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の卵アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率90%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、卵アレルゲンを検出面4μg塗布時には、1.0%のTween20濃度において、PVAでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、卵アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~0.5%の濃度のTween20を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PES+TritonX-100)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、牛乳アレルゲンを検出面4μg、2μg、及び1μg塗布時には、1.0%のTritonX-100濃度において、PESでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~0.5%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PES+SDS)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、牛乳アレルゲンを検出面4μg、2μg、及び1μg塗布時には、0.1%、0.5%、及び1.0%のSDS濃度において、PESでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~0.05%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PES+Tween20)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率75%以上であることを予備選択工程において確認していた。
牛乳アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTween20濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTween20を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PE+TritonX-100)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率90%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、牛乳アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、平均気孔径100μmのポリエチレン樹脂(PE1)では、牛乳アレルゲンを検出面4μg、2μg及び1μg塗布時には、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において、アレルゲンを検出できないことを確認した。
また、平均気孔径200μmのポリエチレン樹脂(PE2)では、牛乳アレルゲンを検出面4μg塗布時には、1.0%のTritonX-100濃度において、牛乳アレルゲンを検出面2μg塗布時には、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において、牛乳アレルゲンを検出面1μg塗布時には、0.1%、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂として平均気孔径100μmのポリエチレン樹脂、展開液として0.05%~0.1%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。また、樹脂として平均気孔径200μmのポリエチレン樹脂、展開液として0.05%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PE+SDS)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、平均気孔径100μmのポリエチレン樹脂(PE1)では、牛乳アレルゲンを検出面4μg塗布時には、1.0%のSDS濃度において、牛乳アレルゲンを検出面2μg塗布時には、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において、牛乳アレルゲンを検出面1μg塗布時には、0.05%、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において、アレルゲンを検出できないことを確認した。
また、平均気孔径200μmのポリエチレン樹脂(PE2)では、牛乳アレルゲンを検出面4μg及び2μg塗布時には、0.5%及び1.0%のSDS濃度において、牛乳アレルゲンを検出面1μg塗布時には、0.1%、0.5%及び1.0%のSDS濃度において、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂として平均気孔径200μmのポリエチレン樹脂、展開液として0.05%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PE+Tween20)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率0%(通過せず)であることを予備選択工程で確認しており、本選択工程においてもすべての濃度において検査不能であった。
(牛乳+PVA+TritonX-100)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、牛乳アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、牛乳アレルゲンを検出面4μg及び2μg塗布時には、1.0%のTritonX-100濃度において、牛乳アレルゲンを検出面1μg塗布時には、0.5%及び1.0%のTritonX-100濃度において、PVAでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.05%~0.1%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PVA+SDS)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
しかし、牛乳アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、牛乳アレルゲンを検出面4μg、2μg、及び1μg塗布時には、0.1%、0.5%、及び1.0%のSDS濃度において、PVAでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~0.05%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(牛乳+PVA+Tween20)
牛乳アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の牛乳アレルゲンの通過率は、0.5%~1.0%のTween20濃度において通過率75%以上であることを予備選択工程において確認していた。
そして、牛乳アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合において、2μg及び1μg塗布時に0.01%、0.05%、0.1%のTween20濃度において、PVAでは、アレルゲンを検出できないことを確認した。
かかる結果を加味して、本選択工程において、牛乳アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.5%~1.0%の濃度のTween20を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PES+TritonX-100)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PES+SDS)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のSDS濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PES+Tween20)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPESを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTween20濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTween20を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PE+TritonX-100)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.05%~1.0%のTritonX-100濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPE、展開液として0.05%~1.0%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PE+SDS)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率95%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.05%~1.0%のSDS濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPES、展開液として0.05%~1.0%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PE+Tween20)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPEを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、小麦アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率0%(通過せず)であることを予備選択工程で確認しており、本選択工程においてもすべての濃度において検査不能であった。
(小麦+PVA+TritonX-100)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてTritonX-100を添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてすべて通過率85%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTritonX-100濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTritonX-100を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PVA+SDS)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてSDSを添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.05%~1.0%のSDS濃度においてすべて通過率90%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のSDS濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~1.0%の濃度のSDSを添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(小麦+PVA+Tween20)
小麦アレルゲンを検出対象として、樹脂としてPVAを選択し、展開液としてTween20を添加したPBS溶液を選択した場合の小麦アレルゲンの通過率は、0.01%~1.0%のTween20濃度においてすべて通過率80%以上であることを予備選択工程において確認していた。
小麦アレルゲンを検出面に4μg、2μg、又は1μg塗布して、上記アレルゲンの検出確認テストを実施した場合においても、0.01%~1.0%のTween20濃度においてアレルゲンを検出可能であった。
かかる結果を加味して、本選択工程においても、小麦アレルゲンを検出対象として選択した場合、樹脂としてPVA、展開液として0.01%~1.0%の濃度のTween20を添加したPBS溶液の組合せを選択することが好適であることが確認された。
(まとめ)
以上のとおり、本発明の方法を行うにあたり、予備選択を行い、本選択を行った結果を加味することにより、精度のよい、アレルゲン検出キットに非常に適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せの範囲が明確にできることが明らかになった。
食品乾燥した製造現場等における乾燥した箇所に残留するアレルゲンを迅速かつ精度よく検出することのできる、本発明のアレルゲンの検出キットは、食品産業において特に有用である。
1 本体ケース
2 蓋体
3 拭取部
4 拭取面
5 本体ケースの遠端部
6 本体ケースの近端部
7 本体ケース開放片
8 蓋体開放片

Claims (14)

  1. 以下の(a)及び(b)の工程を備える、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法。
    (a)リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%である各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程;
    (b)当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程;
  2. 10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が85%以上となる、請求項1記載の方法。
  3. 樹脂が、多孔質であることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 樹脂が、ポリエステル、ポリエチレン、及びポリビニルアルコールから選ばれることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の方法。
  5. 界面活性剤が、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、ドデシル硫酸ナトリウム、又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートであることを特徴とする請求項1~4いずれか記載の方法。
  6. アレルゲンが食物アレルゲンであることを特徴とする請求項1~5いずれか記載の方法。
  7. 食物アレルゲンが、卵、牛乳、又は小麦であることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. アレルゲン検出キットに用いるための、以下の(a)及び(b)の工程により選択された、アレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せ。
    (a)リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%である各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程;
    (b)当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mL(ppm)のレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程;
  9. 変性及び未変性のアレルゲンを共に認識することができるモノクローナル抗体に標識物を結合した標識抗体と、変性及び未変性のアレルゲンを共に認識し、前記標識物を結合した標識抗体と異なるエピトープを認識するモノクローナル抗体とがそれぞれ所定の位置に固定された展開支持体を内部に備える長手状のケース本体と、樹脂で構成されている拭取部が一端部に係止されている前記ケース本体の蓋体と、展開液とを備え、
    前記拭取部はその底部が前記展開支持体の一端上に位置し、その拭取面がケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で前記蓋体に配置されている、アレルゲン検出キットにおいて、
    リン酸緩衝生理食塩水に界面活性剤を添加した展開液であって、前記界面活性剤を添加する濃度が0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、又は1.0%の各展開液500μLに5ppmのアレルゲンを含ませたテスト用液を、天面と底面の面積がいずれも35mmであり、高さが10mmである直方体の樹脂体の天面に滴下した場合に、10分後までに、樹脂体の底面を通過したアレルゲンの通過率が75%以上となるアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを予備選択する工程と、当該予備選択された組合せにおけるアレルゲンの検出確認テストを実施し、2μg/mLのレベルにおけるアレルゲンを検出可能な、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを本選択する工程とを備える、アレルゲン検出キットに適したアレルゲンの種類と樹脂の種類と展開液の種類との組合せを選択する方法により選択された樹脂で作られた拭取部、及び選択された展開液を用いて、アレルゲンを検出することを特徴とする前記アレルゲン検出キット。
  10. 変性及び未変性のアレルゲンを共に認識することができるモノクローナル抗体に標識物を結合した標識抗体と、変性及び未変性のアレルゲンを共に認識し、前記標識物を結合した標識抗体と異なるエピトープを認識するモノクローナル抗体とがそれぞれ所定の位置に固定された展開支持体を内部に備える長手状のケース本体と、樹脂で構成されている拭取部が一端部に係止されている前記ケース本体の蓋体と、展開液とを備え、
    前記拭取部はその底部が前記展開支持体の一端上に位置し、その拭取面がケース本体の蓋体を挿通して外方に突出した状態で前記蓋体に配置されている、アレルゲン検出キットにおいて、
    請求項1~7のいずれか記載の方法により選択された樹脂で構成されている拭取部、及び選択された展開液を用いて、選択されたアレルゲンを検出することを特徴とする前記アレルゲン検出キット。
  11. 樹脂が、多孔質であることを特徴とする請求項9又は10のキット。
  12. 樹脂が、ポリエステル、ポリエチレン、及びポリビニルアルコールから選ばれることを特徴とする請求項9~11のいずれか記載のキット。
  13. 展開液が、ポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル、ドデシル硫酸ナトリウム、又はポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートを含むことを特徴とする請求項9~12のいずれか記載のキット。
  14. ケース本体と蓋体とは、拭取部から遠端部で係合され、拭取部から近端部でケース本体と蓋体とを開閉することにより、測定後の展開支持体が取出し可能となっていることを特徴とする請求項9~13のいずれか記載のキット。

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