JPWO2017146118A1 - グリアジン検出用免疫クロマト分析装置、免疫クロマト分析キットおよび免疫クロマト分析方法 - Google Patents

グリアジン検出用免疫クロマト分析装置、免疫クロマト分析キットおよび免疫クロマト分析方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、食品中のグリアジン以外の他の抗原との交叉反応を抑制し、特異性が向上した、グリアジンを検出するための免疫クロマト分析装置を提供することを課題とする。本発明は、試料添加部と、標識物質保持部と、検出部を有するクロマトグラフ媒体部と、吸収部とを含む、グリアジン(Gliadin)を検出するための免疫クロマト分析装置であって、前記標識物質保持部及び検出部が、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体を含有する、免疫クロマト分析装置に関する。

Description

本発明は、グリアジン(Gliadin)を検出するための免疫クロマト分析装置、免疫クロマト分析キットおよび免疫クロマト分析方法に関する。
近年、食物アレルギーの増加が大きな社会問題となっている。食物アレルギー患者は、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を含む食品を摂取できない。食品中に含まれる食物アレルゲンに対して食物アレルギー患者は、喘息、皮膚炎、胃腸障害、アナフィラキシーショックといったさまざまなアレルギー症状を引き起こし、時には深刻な事態に至るケースもある。食物アレルギー患者は増加傾向にあることもあって、食品の安全性に関する消費者の関心は非常に高まっている。
従来から、卵、牛乳、大豆が3大食物アレルゲンと言われてきたが、近年、食物アレルギーに起因するアトピー性皮膚炎患者のうち、3大アレルゲンに比べて、小麦に感受性を示す患者が予想以上に多いことが分かってきている。小麦アレルギーの原因物質としては、グリアジン(Gliadin)が挙げられる。グリアジン(Gliadin)は小麦中に存在する糖タンパク質の一種であり、α、β、γ、ωの4タイプに分類される。
食物アレルギー症状の発症を防ぐためには、アレルギーの原因となる食品の摂取を制限することが望ましい。しかし、小麦はパンや麺類、パスタなど主食として利用されている他にも、様々な加工食品の原料として含まれているため、食品中における小麦アレルギーの原因物質の有無について、簡易に診断できる方法が従来から求められている。
近年、免疫クロマト分析用ストリップ形式のイムノアッセイは、抗体の持つ特異的反応性を利用して、試料液中の抗原を検出する簡便な体外診断キットもしくは携帯用診断装置として重要性が高まっている。食品検査は、多数の食品試料を短時間で検査することが求められており、免疫クロマト分析法はその迅速性と簡便性から汎用性の高い手法である。
金ナノ粒子に抗体を結合し標識試薬として用いる免疫クロマト分析法の検査薬は、安価で操作が簡便であり、検査も短時間で終わることから、ノイズが少ない希薄な抽出試料中の微量特定成分の検出に使われている。
これまで、食品中における小麦アレルギーの原因物質の有無を簡易に診断できる方法として、上記免疫クロマト分析法を利用した方法が知られている。例えば、特許文献1は、小麦グリアジンを認識しかつ異なるエピトープを認識する2種類の抗小麦グリアジンモノクローナル抗体を併用したイムノクロマトストリップにより、食品中の小麦グリアジンを検出する方法が開示されている。
日本国特許第5043073号公報
しかしながら、食品試料中には、グリアジン以外のノイズとなる夾雑物が多く含有されており、従来のグリアジン検出用の免疫クロマト分析装置では、食品中のグリアジン以外の他の抗原と交叉反応が見られ、グリアジンに対する特異性は不十分なものであった。その結果、検出対象であるグリアジンが存在しないにも関わらず、グリアジン陽性反応が見られる偽陽性反応が生じてしまっていた。
そこで本発明の課題は、食品試料中に存在するグリアジン以外の他の抗原との交叉反応を抑制し、従来よりもグリアジンに対する特異性が向上した、グリアジンを検出するための免疫クロマト分析装置、免疫クロマト分析キット、及びそれらを用いた免疫クロマト分析方法を提供することにある。
上述のとおり、グリアジン(Gliadin)は小麦中に存在する糖タンパク質の一種であり、α、β、γ、ωの4タイプに分けられる。本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、これら4種のグリアジンの中でもα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体は、グリアジン以外の他の抗原との交叉反応が少なく、グリアジンを特異的に検出できることを初めて知見した。
特にα−グリアジンの全アミノ酸配列(配列番号1)の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体は、グリアジンをより特異的に検出できることを初めて知見した。
さらに、免疫クロマト分析装置の標識物質保持部と検出部が含有する抗体を同一の抗体とすることで、偽陽性反応の発生をより低減することができることを初めて知見した。
本発明者らは上記知見をもとに本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は以下の通りである。
1.試料添加部と、標識物質保持部と、検出部を有するクロマトグラフ媒体部と、吸収部とを含む、グリアジン(Gliadin)を検出するための免疫クロマト分析装置であって、
前記標識物質保持部及び検出部が、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体を含有する、免疫クロマト分析装置。
2.前記抗体が、前記α−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する、前記1に記載の免疫クロマト分析装置。
3.前記標識物質保持部が含有する抗体と、前記検出部が含有する抗体とが同一の抗体である、前記1または2に記載の免疫クロマト分析装置。
4.前記1〜3のいずれか1に記載の免疫クロマト分析装置と、検体を希釈して展開するための検体希釈液とを含む、免疫クロマト分析キット。
5.試料添加部と、標識物質保持部と、検出部を有するクロマトグラフ媒体部と、吸収部とを含む免疫クロマト分析装置を用いて、検体中のグリアジン(Gliadin)を検出する方法であって、以下の工程(1)〜(4)を含む免疫クロマト分析方法。
(1)検体希釈液により検体を希釈した検体含有液を試料添加部に添加する工程
(2)標識物質保持部に保持されている、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体によりグリアジン(Gliadin)を認識させる工程
(3)前記検体及び抗体を移動相としてクロマトグラフ媒体部に展開させる工程
(4)展開された移動相中のグリアジン(Gliadin)を、検出部に含まれるα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体により検出する工程
本発明は、グリアジン(Gliadin)を検出するための免疫クロマト分析装置において、グリアジンのなかでも特にα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体を用いることによって、他の抗原との交叉反応が抑えられ、グリアジンを特異的に検出することができる。
特にα−グリアジンの全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体を用いることによって、グリアジンをより特異的に検出できる。
さらに、免疫クロマト分析装置の標識物質保持部と検出部が含有する抗体を同一の抗体とすることで、偽陽性反応の発生をより低減することができる。
図1は、本発明の一実施形態の免疫クロマト分析装置の構造を説明するための断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。
<免疫クロマト分析装置>
本発明の、グリアジン(Gliadin)を検出するための免疫クロマト分析装置は、検体試料を添加する試料添加部と、標識物質を保持する標識物質保持部と、グリアジン(Gliadin)を検出する検出部を有するクロマトグラフ媒体部と、検出部を通過した液体を吸収する吸収部とを備え、標識物質保持部及び検出部が、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体を含有することを特徴としている。
本発明の免疫クロマト分析装置に使用する抗体は、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体である。
グリアジン(Gliadin)は、70%エタノールに溶解する小麦粉のタンパク質であり、分子量やアミノ酸組成の似通った多種類のタンパク質の混合物である。グリアジンは、電気泳動における移動度にもとづいて、α−、β−、γ−、ω−グリアジンの4種類に分類されている。
さらにグリアジンは、セファデックスG−100カラムを用いたゲルろ過法で、3つのグループに分けられている。分子量約30,000の低分子量グリアジン(α、β、γ−グリアジン)と、分子量約100,000の高分子量グリアジン、及び分子量約70,000のω−グリアジンである。
このうち、α−グリアジン(α−Gliadin)とは、配列番号1で示される292のアミノ酸からなり、分子量約30,000の低分子量グリアジンである。
本発明においては、種々のグリアジンの中でも特に上記α−グリアジンを認識する抗体を、免疫クロマト分析装置に用いることによって、グリアジン以外の他の抗原との交叉反応を抑え、グリアジンを特異的に検出することができるものである。
特に、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体の中でも、α−グリアジンの全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体であることが好ましい。
これらの抗体の中でも特に、後述する繰り返し配列が多く存在するという理由から、配列番号3で示されるアミノ酸配列を認識する抗体であることが好ましい。
上記アミノ酸配列の少なくとも1つを認識する抗体を用いることによって、他の抗原との交叉反応をより低減することができ、グリアジンをより特異的に検出することができる。
配列番号2のアミノ酸配列(QPQNPSQQQPQEQVPLVQQQQ)はα−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列のうち29番目から49番目までのアミノ酸配列を指す。
配列番号3のアミノ酸配列(PQQPYPQPQPFPSQQPYLQLQPFPQPQPFP)はα−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列のうち59番目から88番目までのアミノ酸配列を指す。
配列番号4のアミノ酸配列(PQLPYPQPQSFPPQQPYPQQQPQYLQPQQP)はα−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列のうち89番目から118番目までのアミノ酸配列を指す。
配列番号5のアミノ酸配列(PSSQVSFQQPQQQYPSSQVSFQ)はα−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列のうち236番目から257番目までのアミノ酸配列を指す。
配列番号6(QYPSSQVSFQPSQLNPQAQGS)のアミノ酸配列はα−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列のうち248番目から268番目までのアミノ酸配列を指す。
本発明に使用する抗体としては、例えば、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体が挙げられる。感度の観点からモノクローナル抗体であることが好ましい。
α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体、特に、配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列の少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体としては、下記実施例において上記配列を認識することが確認された、XGY06やXGY10(XEMA社製、商品名:Murine monoclonal antibodies to prolaminsclone No.XGY06、XGY10)等を購入し、使用できる。
次に、図面を参照しながら本発明の免疫クロマト分析装置の一実施形態について説明する。なお本明細書において、「固定」とは、抗体が移動しないように膜等の担体に配置されていることを意味し、「保持」とは、膜等の担体の中または表面を移動可能に配置されることを意味する。
本発明の免疫クロマト分析装置の一実施形態としては、図1に示すように、試料添加部(1)、標識物質保持部(2)、クロマトグラフ媒体部(3)、検出部(4)、吸収部(5)、バッキングシート(6)から構成されている。
試料添加部(1)は、免疫クロマト分析装置において、検体試料を添加する部位である。試料添加部(1)では検体試料が迅速に吸収されるが、保持力は弱く、速やかに検体試料が移動していくような性質の多孔質シートで構成することができる。多孔質シートとしては、例えば、セルロース濾紙、グラスファイバー、ポリウレタン、ポリアセテート、酢酸セルロース、ナイロン、及び綿布等が挙げられる。
標識物質保持部(2)は、後述する標識物質を含有しており、該標識物質は上記α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体と結合した標識試薬として標識物質保持部(2)に保持されている。標識物質保持部(2)内を検体が移動する際に、上記標識試薬と検体中のグリアジンとが結合する。標識物質保持部(2)には、グラスファイバーまたはセルロースの膜が通常使用される。
標識物質保持部(2)中のα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(以下、第1抗体ともいう)の含有量は、通常0.01μg/装置〜1.0μg/装置であり、好ましくは0.05μg/装置〜0.75μg/装置であり、より好ましくは0.075μg/装置〜0.5μg/装置である。
また、標識物質保持部(2)の単位面積当たりの第1抗体の含有量は、通常0.006μg/cm〜0.42μg/cmであり、好ましくは0.01μg/cm〜0.3μg/cmであり、より好ましくは0.01μg/cm〜0.2μg/cmである。
免疫クロマト分析における検出試薬の標識には、一般に酵素等も使用されるが、被検出物質の存在を目視で判定するのに適していることから、標識物質としては不溶性担体を用いることが好ましい。α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(第1抗体)を不溶性担体に結合することにより標識化した検出試薬を調製することができる。なお、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(第1抗体)を不溶性担体に結合する手段は、公知の方法に従えばよい。
標識物質としての不溶性担体には、金、銀もしくは白金のような金属粒子、酸化鉄のような金属酸化物粒子、硫黄などの非金属粒子及び合成高分子よりなるラテックス粒子、またはその他を用いることができる。
不溶性担体は、被検出物質の存在を視覚的に判定するのに適した標識物質であり、目視による判定を容易にするためには有色であることが好ましい。金属粒子及び金属酸化物粒子は、それ自体が粒径に応じた特定の自然色を呈するものであり、その色彩を標識として利用することができる。
標識物質としての不溶性担体は、特に金粒子が、検出が簡便であり、かつ凝集しづらく非特異的な発色が起こりにくい点で好ましい。金粒子の平均粒径は、例えば10nm〜250nm、好ましくは35nm〜120nmである。平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM:日本電子(株)製、JEM−2010)により、撮影した投影写真を用いて無造作に100個の粒子の投影面積円相当径を計測し、その平均値から算出することができる。
標識物質保持部が含有する金粒子は、標識物質保持部の単位面積あたり、通常0.006μg/cm〜0.42μg/cmであり、好ましくは0.01μg/cm〜0.3μg/cmであり、より好ましくは0.01μg/cm〜0.2μg/cmである。上記範囲に設定することによって、標識された粒子が分散したまま展開し、抗体の認識部位が阻害されず高感度化できるからである。
クロマトグラフ媒体部(3)は、本発明の免疫クロマト分析装置の展開部位である。クロマトグラフ媒体部(3)は、毛管現象を示す微細多孔性物質からなる不活性の膜である。
本発明の免疫クロマト分析装置で使用される検出試薬、固定化試薬または被検出物質などと反応性を有しないという観点から、また、本発明の効果が向上するという観点から、例えば、ニトロセルロース製のメンブレン(以下、ニトロセルロースメンブレンともいう)や、酢酸セルロース製のメンブレン(以下、酢酸セルロースメンブレンともいう)が好ましく、ニトロセルロースメンブレンがさらに好ましい。なお、セルロース類メンブレン、ナイロンメンブレン及び多孔質プラスチック布類(ポリエチレン、ポリプロピレン)も使用可能である。
ニトロセルロースメンブレンとしては、ニトロセルロースが主体で含まれていればよく、純品またはニトロセルロース混合品などニトロセルロースを主材とするメンブレンを使用することができる。
ニトロセルロースメンブレンは、さらに毛細管現象を促進させる物質を含有させることもできる。上記物質としては、膜面の表面張力を低下させ、親水性をもたらす物質が好ましい。
例えば、糖類、アミノ酸の誘導体、脂肪酸エステル、各種合成界面活性剤またはアルコール等の両親媒性の作用を有する物質であって、被検出物質の移動に影響がなく、標識物質(例えば金コロイド粒子など)の発色に影響を及ぼさない物質が好ましい。
ニトロセルロースメンブレンは、多孔性であって、毛細管現象を示す。この毛細管現象の指標は、吸水速度(吸水時間:capillary flow time)を測ることで確認できる。吸水速度は、検出感度と検査時間に影響する。
上記のようなニトロセルロースメンブレンや酢酸セルロースメンブレンに代表されるクロマトグラフ媒体部(3)の形態及び大きさは特に制限されるものではなく、実際の操作の点及び反応結果の観察の点において適切であればよい。
さらに操作をより簡便にするためには、クロマトグラフ媒体部(3)の裏面に、プラスチックなどよりなる支持体を設けることが好ましい。この支持体の性状は特に制限されるものではないが、目視判定によって測定結果の観察を行う場合には、支持体は、標識物質によりもたらされる色彩と類似しない色彩を有するものであることが好ましく、通常、無色又は白色であることが好ましい。
検出部(4)は、上記クロマトグラフ媒体部(3)上に形成される。すなわち、被検出物質のα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体が、クロマトグラフ媒体部(3)上の任意の位置に固定化される。第2抗体の固定化は常法に従って行うことができる。
検出部(4)におけるα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(以下、第2抗体ともいう)の含有量は、通常0.01μg/装置〜0.8μg/装置であり、好ましくは0.03μg/装置〜0.6μg/装置であり、より好ましくは0.1μg/装置〜0.5μg/装置である。
また、検出部(4)の単位面積当たりの第2抗体の含有量は、通常0.025μg/cm〜3μg/cmであり、好ましくは0.05μg/cm〜2μg/cmであり、より好ましくは0.1μg/cm〜1μg/cmである。
また、クロマトグラフ媒体部(3)上には、非特異的な吸着により分析の精度が低下することを防止するため、必要に応じて、クロマトグラフ媒体部(3)に、公知の方法でブロッキング処理を行うことができる。
一般にブロッキング処理はウシ血清アルブミン、スキムミルク、カゼインまたはゼラチン等のタンパク質が好適に用いられる。かかるブロッキング処理後に、必要に応じて、例えば、ポリエチレングリコールソルビタンモノラウラート(例えば、Tween20:和光純薬社製)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(例えば、TritonX−100:和光純薬社製)またはドデシル硫酸ナトリウム(例えば、SDS:和光純薬社製)等の界面活性剤を1つ又は2つ以上組み合わせて洗浄してもよい。
吸収部(5)は、クロマトグラフ媒体部(3)の末端に、検出部(4)を通過した検体や展開液等の液体を吸収させるために設置される。本発明の免疫クロマト分析装置において、吸収部(5)は、例えば、グラスファイバー、パルプ、セルロースファイバー等、またはそれら不織布にアクリル酸重合体等の高分子、エチレンオキサイド基等を持つ親水性薬剤を含有させたもの等を用いることができる。好ましくは、グラスファイバーである。吸収部(5)にグラスファイバーを用いることによって、試料液の液戻りを大幅に低減することができる。
バッキングシート(6)は、基材である。片面に粘着剤を塗布したり、粘着テープを貼り付けることにより、片面が粘着性を有し、該粘着面上に試料添加部(1)、標識物質保持部(2)、クロマトグラフ媒体部(3)、検出部(4)、および吸収部(5)の一部または全部が密着して設けられている。バッキングシート(6)は、粘着剤によって試料液に対して不透過性、非透湿性となるようなものであれば、基材としては、特に限定されない。
上記のようにして作製した免疫クロマト分析装置は、製品化する前に、通常乾燥処理に施される。乾燥温度は例えば20〜50℃、乾燥時間は0.5〜1時間である。
本発明の免疫クロマト分析装置において、標識物質保持部及び検出部が含有するα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体は、α−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体であることが好ましい。上記アミノ酸配列の少なくとも1つを認識する抗体を用いることによって、他の抗原との交叉反応をより低減でき、グリアジンをより特異的に検出することができる。
また、標識物質保持部が含有する抗体(第1抗体)と検出部が含有する抗体(第2抗体)は同一の抗体であることが好ましい。第1抗体と第2抗体を同一の抗体にすることによって、両方の抗体の各種条件(例えば、温度条件)を揃えることが可能となる。これにより、片方の抗体だけ抗原との反応性が高くなったり、あるいは低くなったり等のバラツキを抑えることができ、また抗体の持つ他抗原との反応(交叉反応)を揃えることで各種条件における偽陽性反応の発生を低減することができる。
本発明の免疫クロマト分析装置においては、標識物質保持部及び検出部が含有するα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体が、α−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体であり、かつ標識物質保持部が含有する抗体(第1抗体)と検出部が含有する抗体(第2抗体)とが同一の抗体であることがより好ましい。
標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体が同一の抗体であり、かつその抗体が、上記配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列の少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体である場合は、該抗体がα−グリアジン(α−Gliadin)のアミノ酸配列を認識する態様は少なくとも以下の2つの場合が推定される。
(1)配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列に存在する繰り返し配列の一次構造を認識する場合
(2)配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列に共通する立体構造を認識する場合
上記2つの態様を以下に説明する。
(1)配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列に存在する繰り返し配列の一次構造を認識する場合
配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列には、以下に示す繰り返し配列が存在する。
配列番号3及び配列番号4:PQQPYPQ
配列番号3及び配列番号4:PYPQPQP
配列番号3(2箇所):PQPQPFP
配列番号5(2箇所)及び配列番号6:PSSQVSFQ
本発明の抗体が、上記繰り返しのアミノ酸配列の一次構造を認識する場合、本発明の免疫クロマト分析装置を用いて分析を行うことにより、標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体とが同一の抗体であっても、下記に示すようなサンドイッチ構造が形成され、検出対象のグリアジンの検出が可能となると推定される。
すなわち、本発明の免疫クロマト分析装置の標識物質保持部及び検出部に上記抗体を含有させた場合、まず、標識物質保持部に保持された抗体(第1抗体)が、α−グリアジン(α−Gliadin)に存在する上記繰り返し配列のいずれかに結合する。続いて、検出部に固定化された上記抗体(第2抗体)が、標識物質保持部に保持された第1抗体が結合した箇所と別の箇所に存在する同じ繰り返し配列に結合することによって、α−グリアジンを第1抗体と第2抗体で挟むようにしてサンドイッチの構造を形成し、グリアジンを検出する。
この場合、上記抗体は、上記繰り返し配列のいずれかを認識するため、α−グリアジン(α−Gliadin)のアミノ酸配列の複数の箇所を認識することができ、グリアジンの検出感度を高め、かつ交叉反応性を抑えられることができるため好ましい。
特に、配列番号3で示されるアミノ酸配列は繰り返し配列を多く有するため、上記抗体は、配列番号3で示されるアミノ酸配列を認識する抗体であることが好ましい。配列番号3で示されるアミノ酸配列を認識する抗体であれば、α−グリアジン(α−Gliadin)のアミノ酸配列のうち、より多くの箇所を認識することができ、α−グリアジン(α−Gliadin)の検出感度を高めることができる。
(2)配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列に共通する立体構造を認識する場合
α−グリアジン(α−Gliadin)は、配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列の中で、アミノ酸配列の相同性が高い箇所が存在する場合、当該アミノ酸配列の相同性の高い箇所同士は、アミノ酸配列の化学的性質が極めて類似することになり、同一または類似する立体構造をとり得る。この場合、α−グリアジンタンパク質全体の立体構造の中で、同一または類似の立体構造を有する箇所が複数存在することになる。
本発明における抗体が、この共通するアミノ酸配列の立体構造を認識する場合、本発明の免疫クロマト分析装置を用いて分析を行うことにより、標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体とが同一の抗体であっても、下記に示すようなサンドイッチ構造が形成され、検出対象のグリアジンの検出が可能となる。
すなわち、本発明の免疫クロマト分析装置の標識物質保持部及び検出部に上記抗体を含有させた場合、まず、標識物質保持部に保持された抗体(第1抗体)が、α−グリアジン(α−Gliadin)に存在する共通する立体構造のいずれかに結合する。続いて、検出部に固定化された上記抗体(第2抗体)が、標識物質保持部に保持された第1抗体が結合した箇所と別の箇所に存在する、同一の立体構造に結合することによって、α−グリアジン(α−Gliadin)を第1抗体と第2抗体で挟むようにしてサンドイッチの構造を形成し、グリアジンを検出する。
この場合も、上記抗体は、複数存在する同一の立体構造を認識するため、α−グリアジン(α−Gliadin)の立体構造の複数の箇所を認識することができ、グリアジンの検出感度を高め、かつ交叉反応性を抑えられることができるため好ましい。
<免疫クロマト分析キット>
本発明の免疫クロマト分析キットは、上記の免疫クロマト分析装置と、検体を希釈して展開するための検体希釈液とを含む。
本発明の免疫クロマト分析キットにおいて検体希釈液は、展開液としても使用することができるものである。検体希釈液は、通常溶媒として水を用い、これに緩衝液、塩、および非イオン性界面活性剤、さらに、例えば抗原抗体反応の促進または非特異的反応を抑制するためのタンパク質、高分子化合物(PVP等)、イオン性界面活性剤もしくはポリアニオン、または、抗菌剤、キレート剤等の1種もしくは2種以上を加えてもよい。
検体希釈液を展開液として用いる場合には、検体と展開液を予め混合したものを、試料添加部に供給・添加して展開させることもできるし、先に検体を試料添加部に供給・添加した後、展開液を試料添加部に供給・添加して展開させてもよい。
<免疫クロマト分析方法>
本発明の免疫クロマト分析方法は以下の工程(1)〜(4)を含み、上記の免疫クロマト分析装置を用いて検体に含まれる被検出物質のグリアジン(Gliadin)を検出する。
(1)検体希釈液により検体を希釈した検体含有液を試料添加部に添加する工程
(2)標識物質保持部に保持されている、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体によりグリアジン(Gliadin)を認識させる工程
(3)前記検体及び抗体を移動相としてクロマトグラフ媒体部に展開させる工程
(4)展開された移動相中のグリアジン(Gliadin)を、検出部に含まれるα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体により検出する工程
各工程について以下に説明する。
(1)検体希釈液により検体を希釈した検体含有液を試料添加部に添加する工程
工程(1)では、第1に、検体を、測定精度を低下させることなく、装置内をスムーズに移動する程度の濃度に、検体希釈液で調整または希釈して検体含有液とするのが好ましい。検体希釈液は上述したものを使用できる。
第2に、検体含有液を試料添加部(1)上に、所定量(通常、0.1〜2ml)添加する。検体含有液が添加されると、検体含有液は試料添加部(1)中で移動を開始する。
本発明において使用する検体は、被検出物質であるグリアジン(Gliadin)を含む可能性がある検体である。例えば、小麦粉、パン、パスタ、及びてんぷら等、加工の有無を問わず小麦を原材料として使用する食品が挙げられる。
検体試料の調製については、実施例に記載の方法の他にも公知の任意の方法で行うことができる。検体が食品である場合における検体試料の調製の方法について、以下に一例をあげて説明する。
1.小麦を原材料として使用する食品を粉砕機により均一な状態に破砕またはペーストとする。粉砕機としては、フードカッター(MK−K48;パナソニック社製)やミルサー(IFM700G;岩谷産業社製)等を使用できる。均一化の目的は、食品中には特定原材料が偏って混入している可能性が高いため、食品を均一な状態にする必要があるためである。なお、食品が液状の食品(ジュース等)や粉状の食品(小麦粉等)の場合は均一化(破砕)の必要はない。
2.破砕した食品からタンパク質を抽出する。例えば、破砕した試料2gに対して、検体希釈液38mLを加え、ホモジナイザー等で30秒間ずつ3回抽出操作を繰り返すことで、食品からタンパク質を抽出する。
3.抽出液の遠心分離を行い、抽出液中の大きな不溶性成分を除去する。遠心分離後の上清を、ろ紙を用いてろ過し、得られたろ液を検体希釈液で10倍希釈することで、検体試料を調製できる。
(2)標識物質保持部に保持されている、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体によりグリアジン(Gliadin)を認識させる工程
工程(2)は、工程(1)において試料添加部に添加された検体含有液を、標識物質保持部(2)へと移動させ、標識物質保持部に保持されている標識物質が結合したα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(第1抗体)により検体中の被検出物質であるグリアジンを認識させる工程である。標識物質は上述したものを使用できる。
(3)前記検体及び抗体を移動相としてクロマトグラフ媒体部に展開させる工程
工程(3)は、工程(2)において被検出物質であるグリアジン(Gliadin)が標識物質保持部において標識物質が結合したα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(第1抗体)に認識された後、検体および第1抗体を、クロマトグラフ媒体部上を移動相として通過させる工程である。
(4)展開された移動相中のグリアジン(Gliadin)を、検出部に含まれるα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体により検出する工程
工程(4)は、クロマトグラフ媒体部上を移動相として通過した検体中のグリアジン(Gliadin)が、抗原・抗体の特異的結合反応により、検出部に保持、即ち、固定されているα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(第2抗体)と、上記工程(2)において標識物質が結合したα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体(第1抗体)とによってサンドイッチ状に挟まれるように特異的に反応結合して、検出部が着色する工程である。
被検出物質であるグリアジン(Gliadin)が存在しない場合には、試料の水分に溶解した標識試薬は、クロマトグラフ媒体部上の検出部を通過しても特異的結合反応が起こらないので、検出部が着色しない。
最後に、検体含有液の水分は、吸収部(5)へと移動する。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
〈試験例1〉
本試験では、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する種類の異なる2種類の抗体を用意し、それぞれ抗体がα−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する抗体であることを確認するための試験を行った。使用した抗体は、抗体A(XGY06:XEMA社製)と抗体B(XGY10:XEMA社製)の2種類である。
まず、α−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列を有するペプチド1〜5を、ペプチドの化学合成法の常法であるペプチド固相合成法により作製した。
ペプチド1:QPQNPSQQQPQEQVPLVQQQQ(配列番号2)
ペプチド2:PQQPYPQPQPFPSQQPYLQLQPFPQPQPFP(配列番号3)
ペプチド3:PQLPYPQPQSFPPQQPYPQQQPQYLQPQQP(配列番号4)
ペプチド4:PSSQVSFQQPQQQYPSSQVSFQ(配列番号5)
ペプチド5:QYPSSQVSFQPSQLNPQAQGS(配列番号6)
各ペプチドをNunc Immuno modules(Thermo Fisher Scientific社製、コード469949)ELISA用96ウェルプレートに固定化し、常法である抗原固相化ELISAにより各ペプチドとの反応をマイクロプレートリーダー(BIORAD社製)での吸光度を測定することで確認した。
抗体が結合しているシグナルが得られたものを+、抗体が結合しているシグナルが他と比較して特に強く得られたものを++、ブランクと同程度のシグナルしか得られなかったものを−とした。結果を表1に示す。
Figure 2017146118
以上の結果より、抗体A及び抗体Bはいずれも、配列番号2〜6(ペプチド1〜5)で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識することが分かった。なお、配列番号3(ペプチド2)で示されるアミノ酸配列は、抗体A及び抗体Bのいずれにも認識されることがわかった。
〈試験例2〉
本試験では、本発明の免疫クロマト分析キットを作製し、グリアジンやグリアジンを含む食品を検体として、グリアジンの検出を行った。
[実施例1]
まず、検体希釈液、及び、試料添加部(1)と、標識物質保持部(2)と、検出部(4)を有するクロマトグラフ媒体部(3)と、吸収部(5)とを含む免疫クロマト分析装置からなる免疫クロマト分析キットを作製した。
標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体は同一の抗体とし、抗体は上記抗体A(XGY06:XEMA社製)を使用した。
(1)試料添加部の作製
試料添加部としてグラスファイバーからなる不織布(ミリポア社製:300mm×30mm)を用いた。
(2)標識物質保持部の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:LC40nm)0.5mlに、リン酸緩衝液(pH7.4)で0.05mg/mlの濃度になるように希釈した抗体A(XGY06:XEMA社製)を0.1ml加え、室温で10分間静置した。
次いで、1質量%の牛血清アルブミン(BSA)を含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1ml加え、更に室温で10分間静置した。その後、十分撹拌した後、8000×gで15分間遠心分離を行い、上清を除去した後、1質量%のBSAを含むリン酸緩衝液(pH7.4)を0.1ml加えた。以上の手順で標識物質溶液を作製した。
上記作製した標識物質溶液300μLに300μLの10質量%トレハロース水溶液と1.8mLの蒸留水を加えたものを12mm×300mmのグラスファイバーパッド(ミリポア社製)に均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、標識物質保持部を作製した。
(3)クロマトグラフ媒体部および検出部の作製
メンブレンとしてニトロセルロースからなるシート(ミリポア社製、商品名:HF120、300mm×25mm)を用いた。
次に、5質量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.0mg/mlの濃度になるように、上記抗体A(XGY06:XEMA社製)を希釈した溶液150μLを、乾燥されたメンブレン上の検出部位(検出ライン)に1mmの幅でイムノクロマト用ディスペンサー「XYZ3050」(BIODOT社製)を用いて1μL/mmの量(1シートあたり25μL)でライン状に塗布した。
また、金ナノ粒子標識試薬の展開の有無や展開速度を確認するために検出部位の下流に、金ナノ粒子標識試薬と広く親和性を有するヤギ由来抗血清をリン酸緩衝液(pH7.4)で希釈した液をコントロール部位(コントロールライン)に塗布した。その後、50℃で30分間乾燥させ、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体部および検出部を作製した。
(4)免疫クロマト分析装置の作製
次に、バッキングシートからなる基材に、試料添加部、標識物質保持部、検出部を有するクロマトグラフ媒体部、展開した試料や標識物質を吸収するための吸収部としてグラスファイバー製の不織布を順次貼り合わせた。そして、裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、免疫クロマト分析装置とした。なお、標識物質保持部の試料展開方向の長さを12mmとした。
(5)検体希釈液の調製
1質量%の非イオン性界面活性剤(ナカライテスク社製NP−40と日油社製ノニデットMN−811の1:1混合物)を含む50mMのHEPES緩衝液(pH7.5)を調製し、検体を希釈処理するための検体希釈液とした。
(6)測定
上記作製した免疫クロマト分析キットを用いて、以下の方法で検体中の検出対象であるグリアジンの存在の有無を測定した。
検体は、精製Gliadin(XEMA社製)とした。精製Gliadinが2ng/mLとなるように上記検体希釈液で希釈し、検体含有液を調製した。
上記調製した検体含有液150μLを免疫クロマト分析装置の試料添加部に添加し展開させ、15分後に目視判定をした。テストラインの赤い線を目視確認できるものを「+」、鮮明に目視確認できるものを「++」、赤い線をうっすら目視確認できるものを「±」、赤い線を目視確認できないものを「−」とした。結果を表2に示す。
[実施例2]
標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体のいずれも、抗体B(XGY10:XEMA社製)を使用した点を除いては、実施例1と同様に免疫クロマト分析キットを作製し測定を行った。結果を表2に示す。
[実施例3]
標識物質保持部が含有する抗体を抗体A(XGY06:XEMA社製)、検出部が含有する抗体を抗体B(XGY10:XEMA社製)とした点を除いては、実施例1と同様に免疫クロマト分析キットを作製し測定を行った。結果を表2に示す。
[実施例4]
標識物質保持部が含有する抗体を抗体B(XGY10:XEMA社製)、検出部が含有する抗体を抗体A(XGY06:XEMA社製)とした点を除いては、実施例1と同様に免疫クロマト分析キットを作製し測定を行った。結果を表2に示す。
Figure 2017146118
試験の結果、抗体A及び抗体Bのいずれの抗体を用いても、グリアジンを検出することができた。特に、標識物質保持部と検出部に同じ抗体を用いた実施例1及び2において、高感度にグリアジンを検出することができた。
[実施例5]
検体を小麦粉としたことを除いては、実施例1と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。検体の小麦粉は以下のように処理を行い、検体含有液を調製した。すなわち、市販の小麦粉(日清製粉社製)を0.1g測り取り、そこに70%エタノールを1mL加え、その後、遠心分離にて不溶成分を沈殿させ、この上清を小麦粉抽出物とした。この抽出物を検体希釈液にて100倍希釈し、検体含有液を調製した。
結果を表3に示す。
[実施例6]
標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体のいずれも抗体B(XGY10:XEMA社製)を使用した点を除いては、実施例5と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。結果を表3に示す。
[実施例7]
標識物質保持部が含有する抗体を抗体A(XGY06:XEMA社製)、検出部が含有する抗体を抗体B(XGY10:XEMA社製)とした点を除いては、実施例5と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。結果を表3に示す。
[実施例8]
標識物質保持部が含有する抗体を抗体B(XGY10:XEMA社製)、検出部が含有する抗体を抗体A(XGY06:XEMA社製)とした点を除いては、実施例5と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。結果を表3に示す。
Figure 2017146118
試験の結果、抗体A及び抗体Bのいずれの抗体を用いても、検体である小麦粉中のグリアジンを検出することができた。
[実施例9]
検体をパン(フジパン社製、製品名:小麦の朝食)としたことを除いては、実施例1と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。検体のパンは以下のように処理を行い、検体含有液を調製した。すなわち、市販の食パンを0.1g測り取り、そこに70%エタノールを1mL加え、その後、遠心分離にて不溶成分を沈殿させ、この上清をパン抽出物とした。この抽出物を検体希釈液にて100倍希釈し、検体含有液を調製した。
結果を表4に示す。
[実施例10]
標識物質保持部が含有する抗体と検出部が含有する抗体のいずれも抗体B(XGY10:XEMA社製)を使用した点を除いては、実施例9と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。結果を表4に示す。
[実施例11]
標識物質保持部が含有する抗体を抗体A(XGY06:XEMA社製)、検出部が含有する抗体を抗体B(XGY10:XEMA社製)とした点を除いては、実施例9と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。結果を表4に示す。
[実施例12]
標識物質保持部が含有する抗体を抗体B(XGY10:XEMA社製)、検出部が含有する抗体を抗体A(XGY06:XEMA社製)とした点を除いては、実施例9と同様に免疫クロマト分析キットを作製し、測定を行った。結果を表4に示す。
Figure 2017146118
試験の結果、抗体A及び抗体Bのいずれの抗体を用いても、検体であるパン中のグリアジンを検出することができた。特に、標識物質保持部と検出部に同じ抗体を用いた実施例9及び10において、高感度にパン(グリアジン)を検出することができた。
〈試験例3〉
[実施例13]
標識物質保持部及び検出部の両方に抗体A(XGY06:XEMA社製)を含有させた実施例1(試験例2)の免疫クロマト分析キットを用い、検体を精製トウモロコシタンパク質(以下精製zein)、市販のそば粉、市販のインゲン豆、市販の鮭フレークとして、実施例1と同様に測定を行った。なお、精製zeinの濃度は2ng/mLとなるように検体含有液を作製した。
また、そば粉、インゲン豆、鮭フレークは、市販のそば粉、インゲン豆、鮭フレークを0.1g測り取り、そこに70%エタノールを1mL加え、その後、遠心分離にて不溶成分を沈殿させ、この上清を各抽出物とした。この抽出物を検体希釈液にて100倍希釈し、検体含有液を調製した。
結果を表5に示す。
[比較例1]
市販のグリアジン(Gliadin)検出イムノクロマトキット(日本ハム社製、FASTKIT Slim)を用いたことを除いては、実施例13と同様に測定を行った。結果を表5に示す。
Figure 2017146118
試験の結果、本発明の免疫クロマト分析キットにおいては、精製zein、そば粉、インゲン豆、及び鮭フレークのいずれの検体に対しても交叉反応は見られなかった。一方、比較例1の市販のグリアジン(Gliadin)検出イムノクロマトキットにおいては、上記いずれの検体においても交叉反応が見られた。したがって、本発明の免疫クロマト分析キットは、市販のグリアジンを検出するイムノクロマトキットと比較して、グリアジン以外の他の抗原に対する交叉反応が抑制されていることが分かった。
〈試験例4〉
本発明の免疫クロマト分析キットにおいて、試験例3における検体の濃度では、グリアジン以外のいくつかの抗原について交叉反応は見られなかった。そこで本試験では、試験例3で使用した検体(精製zein、そば粉、インゲン豆、鮭フレーク)について、その濃度を5000倍とすることにより、グリアジン以外の他の抗原に対する交叉反応性に関し、最適な抗体の組み合わせについて検討した。
[参考例1〜4]
検体の精製zeinの検体含有液における濃度を、試験例3の濃度の5000倍である10μg/mLとし、標識物質保持部及び検出部が含有する抗体の組み合わせを表6に示すものとしたことを除いては、試験例3(実施例13)と同様に試験を行った。結果を表6に示す。
Figure 2017146118
[参考例5〜8]
検体のそば粉について、試験例3(実施例13)の濃度の5000倍となるように検体含有液を調製し、標識物質保持部及び検出部が含有する抗体の組み合わせを表7に示すものとしたことを除いては、試験例3(実施例13)と同様に試験を行った。結果を表7に示す。
Figure 2017146118
[参考例9〜12]
検体のインゲン豆について、試験例3(実施例13)の濃度の5000倍となるように検体含有液を調製し、標識物質保持部及び検出部が含有する抗体の組み合わせを表8に示すものとしたことを除いては、試験例3(実施例13)と同様に試験を行った。結果を表8に示す。
Figure 2017146118
[参考例13〜16]
検体の鮭フレークについて、試験例3(実施例13)の濃度の5000倍となるように検体含有液を調製し、標識物質保持部及び検出部が含有する抗体の組み合わせを表8に示すものとしたことを除いては、試験例3(実施例13)と同様に試験を行った。結果を表8に示す。
Figure 2017146118
参考例1〜16の結果からも分かるように、標識物質保持部側及び検出部側に同一の抗体を使用した本発明の免疫クロマト分析キットは、標識物質保持部側及び検出部側に異なる抗体を使用した場合と比較して、交叉反応が生じにくいことが分かった。
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更及び変形が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお本出願は、2016年2月23日付で出願された日本特許出願(特願2016−032418)に基づいており、その全体が引用により援用される。
1 試料添加部
2 標識物質保持部
3 クロマトグラフ媒体部
4 検出部
5 吸収部
6 バッキングシート

Claims (5)

  1. 試料添加部と、標識物質保持部と、検出部を有するクロマトグラフ媒体部と、吸収部とを含む、グリアジン(Gliadin)を検出するための免疫クロマト分析装置であって、
    前記標識物質保持部及び検出部が、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体を含有する、免疫クロマト分析装置。
  2. 前記抗体が、前記α−グリアジン(α−Gliadin)の全アミノ酸配列の中に存在する配列番号2〜6で示される5つのアミノ酸配列のうち、少なくとも1つのアミノ酸配列を認識する、請求項1に記載の免疫クロマト分析装置。
  3. 前記標識物質保持部が含有する抗体と、前記検出部が含有する抗体とが同一の抗体である、請求項1または2に記載の免疫クロマト分析装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の免疫クロマト分析装置と、検体を希釈して展開するための検体希釈液とを含む、免疫クロマト分析キット。
  5. 試料添加部と、標識物質保持部と、検出部を有するクロマトグラフ媒体部と、吸収部とを含む免疫クロマト分析装置を用いて、検体中のグリアジン(Gliadin)を検出する方法であって、以下の工程(1)〜(4)を含む免疫クロマト分析方法。
    (1)検体希釈液により検体を希釈した検体含有液を試料添加部に添加する工程
    (2)標識物質保持部に保持されている、α−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体によりグリアジン(Gliadin)を認識させる工程
    (3)前記検体及び抗体を移動相としてクロマトグラフ媒体部に展開させる工程
    (4)展開された移動相中のグリアジン(Gliadin)を、検出部に含まれるα−グリアジン(α−Gliadin)を認識する抗体により検出する工程
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