JP2022074614A - 嚥下困難者用食品組成物の製造方法 - Google Patents

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【課題】嚥下困難者にとって、安全においしく食べられることで、必要な栄養を十分摂取することが可能となる嚥下困難者用ムース状食品、及びその製造方法を提供することにある。【解決手段】嚥下困難者が喫食時に所要温度に再加熱して喫食可能に調整された食品組成物である嚥下困難者用ムース状食品であって、吸水性を有するコーンスターチと、食べやすさの助けとなる牛乳と、栄養価を高める生クリームと、全体を一体として取りまとめる助けとなる里芋と、付着性を下げ嚥下時ののど越しを助け、さらに、栄養補給効果が期待できる食用油脂とが含有されていることを特徴とする嚥下困難者用ムース状食品。【選択図】図1

Description

本発明は、嚥下困難者用に調整された食品組成物、及びそれらの製造方法に関する。特に、嚥下困難者用に調整された嚥下困難者用ムース状食品に関し、本発明は、以前より馴染みのある食材を使用し、嚥下困難者が喫食し易い食品物性に調整されている嚥下困難者用食品組成物とそれらの製造方法に関する。
現在、高齢者の人口の増加に伴い、食物を飲み込む身体的機能が低下した嚥下困難者の人口も増加する傾向にある。また、人にとって食べることは楽しみの一つであり、嚥下困難者にとっても、経口喫食可能な食品を選ぶことは、重要なこととなっている。さらに、嚥下困難者にとって、水のようにさらっとした食物は、嚥下時に誤って気管に食物が入る所謂誤嚥が生じやすく、それが原因で誤嚥性肺炎をおこすことがしばしば認められる。また、粘着性のある食物は喉につかえ、窒息の危険性もある。
そこで特許文献1には、嚥下困難者が喫食し易い食品として、魚肉、畜肉類あるいは総菜に増粘剤、ゲル化剤を添加して加熱処理し、ゲル化あるいはゾル化するなどの工夫が行われている。しかし、増粘剤、ゲル化剤を添加した食品は喫食時に再加熱し一定温度を超えると、ゲル化した食品が再度液状化し誤嚥の恐れがあり、喫食時の温度が制限される問題がある。さらに、ゲル化剤を添加した従来の嚥下困難者用ムースは、製造工程で多量の水を加えるため味が薄くなり、美味しくないことから食欲が減退し、必要な栄養を十分に摂取できないという問題もあった。
特開平7-250652号公報
嚥下困難者すなわち高齢者や病弱者などの咀嚼嚥下機能障害をもつ人も、経口喫食する食事で栄養分を摂取し、体力回復することが重要であり、嚥下困難者用食品組成物は、美味しく、そして効率よく栄養分を摂取できることも重要である。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その具体的目的は、嚥下困難者にとって、安全においしく食べられることで、必要な栄養を十分摂取することが可能となる嚥下困難者用食品組成物である嚥下困難者用ムース状食品、及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたものである。詳述するならば、 嚥下困難者が喫食時に所要温度に再加熱して喫食可能に調整された食品組成物である嚥下困難者用ムース状食品であって、健常者が食べる完成品のおかず、例えば、豚肉の生姜焼きや鯖のみそ煮などに、吸水性を有するコーンスターチと、食べやすさの助けとなる牛乳と、栄養価を高める生クリームと、全体を一体として取りまとめる助けとなる里芋と、付着性を下げ嚥下時ののど越しを助け、さらに、栄養補給効果が期待できる食用油脂とが含有されている嚥下困難者用ムース状食品の発明が含まれる。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品は、ゲル化剤や増粘剤を使用していないので、喫食時に再加熱をしても、形態に変化は無く、離水することも無い安定した状態で喫食可能である。また、健常者が食べる完成品のおかずをミキシングする際に加水し薄めることが無いので全体の味が薄まらず、おかずの味がよくわかり、全体として味や香りなどの嗜好性を満足させる感覚機能を有する美味しいムース状食品となる効果がある。
本発明には、前記食用油脂が中鎖脂肪酸のみからなる構成が含まれる。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品は、中鎖脂肪酸が含有されることで口腔内での付着性を低減し、嚥下時ののど越しを助ける効果が期待できる。また、中鎖脂肪酸は通常の植物油と違い、水になじみやすい特長を持つことで、一般的な植物油に比べ4~5倍速く分解され、エネルギーとなり栄養補給効果を有することから、食が細くなり十分な栄養摂取が出来ない人に有効である。
本発明には、前記嚥下困難者用ムース状食品の全体100.0質量%に対して、前記コーンスターチを2.0質量%~5.0質量%、前記牛乳を20.0質量%~24.0質量%、前記生クリームを20.0質量%~24.0質量%、前記里芋を10.0質量%~13.0質量%、前記食用油脂を2.0質量%~4.0質量%含有する構成が含まれる。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品は、上述した通り以前より馴れ親しんだ食材を使用し、嚥下困難者用が喫食可能となるように、口腔内での付着度を抑えつつも一体性を保つ適正な硬さと、嚥下時におけるのど越しの良さ、さらに再加熱時も離水しない保水力を備える配合で調整しているので、本発明品は熱々の状態でも喫食可能であり、嚥下困難者の嗜好性を満足させる感覚機能をも有する。
本発明には、嚥下困難者用に調整された食品組成物の製造方法であって、健常者が食べる完成品のおかずを調理するおかず調理工程と、前記おかず調理工程で得られたおかずの粗熱をとる冷却工程と、前記おかず調理工程で得られたおかずにコーンスターチと牛乳と生クリームと里芋と食用油脂とを其々所要量加え混合し攪拌及び液状化する液状化工程と、前記液状化した混合物を網で濾して容器に小分けし所用温度にスチーム加熱しムース状にする加熱工程と、たれもしくは煮汁に水溶きくず粉を加え加熱するたれ製造工程と、前記加熱工程で得られたムース状の食品に前記たれ製造工程で得られた、たれもしくは煮汁を加え冷凍する冷凍工程とからなる嚥下困難者用ムース状食品の製造方法の発明が含まれる。
本発明の嚥下困難者用食品組成物は、健常者が食べる完成品のおかずに、以前より親しみのある食材を加え嚥下困難者用ムース状食品に調整され、再加熱をしても水分と固形分が分離(離水)しないことなど嚥下困難者にとって喫食し易い食品物性でありながら、味や香りなどの嗜好性を満足させる感覚機能をも有し、食欲を減退することも無く、さらに、少量でも栄養補給効果が期待できる構成であることから、嚥下困難者が十分な栄養摂取が出来る効果もある。
本発明の豚肉の生姜焼ムースを製造する材料配合量を示す表である。 本発明の鯖のみそ煮ムースを製造する材料配合量を示す表である。 本発明に係る嚥下困難者用ムース状食品の1個当たりの栄養成分を示す表である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
以下の実施形態で表記する各成分の含有量は嚥下困難者用ムース状食品全体に対する割合で標記している。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品は、健常者が食べる完成品のおかず、例えば、豚肉の生姜焼き、鯖のみそ煮、鶏肉みそ照焼き、ビーフカレー、オムレツ、赤魚煮、塩鮭焼き、いか西京焼き、海老天丼、ハンバーグなどに、水を吸収して膨張し加熱すると湖状に変化するコーンスターチと、ミキサーで粉砕攪拌を可能にすると共に口当たりを良くし食べやすくするための牛乳と、栄養価を高めるための生クリームと、全体を一体として取りまとめる助けとなる里芋と、付着性を下げ嚥下時ののど越しを助け、さらに、早期の栄養補給効果が期待できる中鎖脂肪酸が含有されていれば良い。
また、必要に応じ、水溶きくず粉を加え加熱してとろみを付加した、たれ、ソースもしくは煮汁などの調味料を、例えば嚥下困難者用ムース状食品の上層部に添加しても良い。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品に使用するコーンスターチは、水を吸収して膨張し加熱すると湖状に変化させるために使用するが、嚥下困難者用ムース状食品の食品物性を安定させるために使用するには、嚥下困難者用ムース状食品の全体100質量%に対して、コーンスターチを2.0質量%~5.0質量%の範囲で使用することが好ましく、さらに、3.0質量%~4.0質量%の範囲で使用することがより好ましい。
また、牛乳は本発明の嚥下困難者用ムース状食品の製造工程において、ミキサーで全体を液状化するための粉砕攪拌を可能とすると共に、完成した嚥下困難者用ムース状食品の口当たりを良くし、食べやすくするために使用するが、嚥下困難者用ムース状食品の全体100質量%に対して、牛乳を20.0質量%~24.0質量%の範囲で使用することが好ましく、さらに、21.0質量%~23.0質量%の範囲で使用することがより好ましい。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品に使用する生クリームは、乳脂肪分42.0%の物を栄養分増強の目的で使用するが、嚥下困難者用ムース状食品の全体100質量%に対して、生クリームを20.0質量%~24.0質量%の範囲で使用することが好ましく、さらに、21.0質量%~23.0質量%の範囲で使用することがより好ましい。
本発明において里芋は、加熱成形する食品の全体を取りまとめるつなぎとして使用されるが、生の里芋や冷凍の里芋を使用すれば良い。また、その割合は液状化した全体の粘度を確認しながら、その使用量を適宜調整するが大凡以下の範囲で使用する。嚥下困難者用ムース状食品の全体100質量%に対して、里芋を10.0質量%~13.0質量%の範囲で使用することが好ましく、さらに、11.0質量%~12.0質量%の範囲で使用することがより好ましい。
また、本発明の嚥下困難者用ムース状食品には、口腔内での付着性を下げると共に、嚥下時の、のど越しを助け、さらに、栄養補給効果が期待できる食用油脂として、中鎖脂肪酸を採用すれば良い。中鎖脂肪酸は通常の植物油、所謂長鎖脂肪酸と違い、水になじみやすい特長を持ち、糖などと同様に小腸から吸収され直接肝臓で分解されるので、一般的な植物油に比べ4~5倍速く分解されエネルギーになる栄養補給効果を有することから、食が細くなり十分な栄養摂取が出来ない人に有効であるので中鎖脂肪酸のみを使用した。上記を考慮し、嚥下困難者用ムース状食品の全体100質量%に対して中鎖脂肪酸を2.0質量%~4.0質量%含有することが好ましく、さらに、2.5質量%~3.0質量%含有することがより好ましい。
本発明の嚥下困難者用ムース状食品の製造方法は、健常者が食べる完成品のおかず、例えば、豚肉の生姜焼き、鯖のみそ煮、鶏肉みそ照焼き、ビーフカレー、オムレツ、赤魚煮、塩鮭焼き、いか西京焼き、海老天丼、ハンバーグなどの内選択する一つのおかずの粗熱を取り、嚥下困難者用ムース状食品の全体100質量%に対して、コーンスターチを2.0質量%~5.0質量%、牛乳を20.0質量%~24.0質量%、生クリームを20.0質量%~24.0質量%、里芋を10.0質量%~13.0質量%、中鎖脂肪酸を2.0質量%~4.0質量%の割合で配合し、ミキサーまたはブレンダーなどで、混合し攪拌及び液状化し、液状化した混合物を網で濾して容器に小分けし、スチームコンベクションオーブンを使用して95度で35分間加熱する。
また、上述の選択したおかずにより必要な場合は、たれ、ソースもしくは煮汁などに、水溶きくず粉を加え、鍋で加熱しとろみを付けた調味料を上述のスチームコンベクションオーブンで加熱した物の上層部に添加した後に、ブラストチラーで冷却し急速冷凍機で冷凍する。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で適宜変更して実施できる。
嚥下困難者用ムース状食品は図1、及び図2に記載の比率に従い製造した。なお、使用した主な原材料は下記の通りである。
コーンスターチ:尾家産業株式会社製
牛乳:協同乳業株式会社製 農協牛乳 生乳100%
生クリーム:高梨乳業株式会社製 乳脂肪分42.0%
中鎖脂肪酸:日清オイリオグループ株式会社製
図1豚肉の生姜焼ムース、及び図2鯖のみそ煮ムースに記載した配合に従い、原料を調整、秤量し、以下に記載した手順で嚥下困難者用ムース状食品を製造した。
図1に記載の豚肉の生姜焼ムースの場合、最初に豚肉を生姜焼きのたれに30分程度漬け込み、フライパンにサラダ油をひき、漬け込んだ豚肉を炒める。炒めた生姜焼きの粗熱をとり、図1に記載の配合で、生姜焼きと、コーンスターチと、牛乳と、生クリームと、中鎖脂肪酸と、里芋のすべてをバイタミックス社製ハイパワーブレンダーに入れ、完全に混合され液状化するまで数分間攪拌する。次に液状化した物を網で濾した後、容器に小分けして蓋をして、スチームコンベクションオーブンを使用して95℃で35分間加熱する。コーンスターチの糊化特性と里芋のつなぎ効果で、全体が固形化すると共に殺菌もされた豚肉の生姜焼ムースの1次製品が製造できる。
さらに、生姜焼きのたれに水溶きくず粉を加え、鍋で加熱し所要のとろみをつけ、上述の生姜焼ムース1次製品上層部にかけてから、ブラストチラーで冷却し、急速冷凍機で冷凍し嚥下困難者用ムース状食品である豚肉の生姜焼ムースの完成品を得た。
図2に記載の鯖のみそ煮ムースの場合、先ず鍋に、酒と砂糖と醤油と、みりんと、みそを加え火にかけ、沸騰したら骨を取り除いた鯖を加え、煮込んで鯖のみそ煮を完成させる。次に、鯖のみそ煮の粗熱をとり、図2に記載の配合で、鯖のみそ煮と、コーンスターチと、牛乳と、生クリームと、中鎖脂肪酸と、里芋のすべてをバイタミックス社製ハイパワーブレンダーに入れ完全に混合され液状化するまで数分間攪拌する。さらに、液状化した物を網で濾した後、容器に小分けして蓋をして、スチームコンベクションオーブンを使用して95℃で35分間加熱する。コーンスターチの糊化特性と里芋のつなぎ効果で、全体が固形化すると共に殺菌もされた鯖のみそ煮ムースの1次製品が製造できる。
さらに、鯖のみそ煮の煮汁を網で濾したものに水溶きくず粉を加え、鍋で加熱し所要のとろみをつけ、上述の鯖のみそ煮ムース1次製品上層部にかけてから、ブラストチラーで冷却し、急速冷凍機で冷凍し嚥下困難者用ムース状食品である鯖のみそ煮ムースの完成品を得た。
豚肉の生姜焼ムースや鯖のみそ煮ムース以外の他のメニューも、おかずの一般的な調理方法以外は、豚肉の生姜焼ムースや鯖のみそ煮ムースと略同様の手順で製造できる。完成した各メニューの嚥下困難者用ムース状食品1個(80g)当たりの栄養成分を図3に示す。
図3に記載された通り、本発明の嚥下困難者用ムース状食品は1個80gあたりに、非常に豊富な栄養素を含んでいる。例えば、本発明のハンバーグムース(80g)は、エネルギーを207Kcal含んでいるのに対し、常食のハンバーグ(100g)に含まれるエネルギーは198Kcal程度で、それを通常のゲル化剤を使用してムース食に形態調整すると、従来のハンバーグムース(100g)に含まれるエネルギーは略99Kcal程度と常食の約半分程度になる。これは形態調整を行う際に加水することで嵩が増加し、単位重量当たりのエネルギー量が低下するためであり、同時に加水で味も薄められ味気ないムース食になっている。
また、本発明の嚥下困難者用ムース状食品は、喫食時に電子レンジで再加熱して熱々の状態にして喫食できる。例えば、600Wの電子レンジで2分程度加熱すると約80℃~約90℃になるが、その状態でも、離水しないことが確認できた。一方、従来のゲル化剤を使用したムース食は再加熱の際に70℃を超えると液状化するために、熱々の状態で喫食することが出来ない。
本発明の嚥下困難者用食品組成物は、従来の人工的なゲル化剤を使用せず、以前より親しみのある食材を主要成分として調整され、再加熱をしても離水しないことなど、嚥下困難者にとって喫食し易い食品物性でありながら、味や香りなどの嗜好性を満足させる感覚機能をも有し、さらに、栄養補給効果が期待できる構成であるため、嚥下困難者が少量でも十分な栄養摂取が出来き、嚥下困難者の健康と福祉に資することが可能なものである。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたものである。詳述するならば、嚥下困難者が喫食時に所要温度に再加熱して喫食可能となるようにゲル化剤や増粘剤を使用せずに調整された食品組成物である嚥下困難者用ムース状食品であって、健常者が食べる完成品のおかず、例えば、豚肉の生姜焼きや鯖のみそ煮などに、吸水性を有するコーンスターチと、食べやすさの助けとなる牛乳と、栄養価を高める生クリームと、全体を一体として取りまとめる助けとなる里芋と、付着性を下げ嚥下時ののど越しを助け、さらに、栄養補給効果が期待できる食用油脂として中鎖脂肪酸のみが含有され、健常者が食べる完成品のおかずを調理するおかず調理工程と、前記おかず調理工程で得られたおかずの粗熱をとる冷却工程と、前記おかず調理工程で得られたおかずにコーンスターチと牛乳と生クリームと里芋と食用油脂とを其々所要量加え混合し攪拌及び液状化する液状化工程と、前記液状化した混合物を網で濾して容器に小分けし所用温度にスチーム加熱しムース状にする加熱工程と、たれもしくは煮汁に水溶きくず粉を加え加熱するたれ製造工程と、前記加熱工程で得られたムース状の食品に前記たれ製造工程で得られた、たれもしくは煮汁を加え冷凍する冷凍工程とからなる製造方法で得られる嚥下困難者用ムース状食品の発明が含まれる。
本発明には、嚥下困難者が喫食時に所要温度に再加熱して喫食可能となるようにゲル化剤や増粘剤を使用せずに調整された食品組成物の製造方法であって、健常者が食べる完成品のおかずを調理するおかず調理工程と、前記おかず調理工程で得られたおかずの粗熱をとる冷却工程と、前記おかず調理工程で得られたおかずにコーンスターチと牛乳と生クリームと里芋と食用油脂とを其々所要量加え混合し攪拌及び液状化する液状化工程と、前記液状化した混合物を網で濾して容器に小分けし所用温度にスチーム加熱しムース状にする加熱工程と、たれもしくは煮汁に水溶きくず粉を加え加熱するたれ製造工程と、前記加熱工程で得られたムース状の食品に前記たれ製造工程で得られた、たれもしくは煮汁を加え冷凍する冷凍工程とからなる嚥下困難者用ムース状食品の製造方法の発明が含まれる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その具体的目的は、嚥下困難者にとって、安全においしく食べられることで、必要な栄養を十分摂取することが可能となる嚥下困難者用食品組成物である嚥下困難者用ムース状食品の製造方法を提供することにある。

Claims (4)

  1. 嚥下困難者が喫食時に所要温度に再加熱して喫食可能に調整された食品組成物である嚥下困難者用ムース状食品であって、
    吸水性を有するコーンスターチと、
    食べやすさの助けとなる牛乳と、
    栄養価を高める生クリームと、
    全体を一体として取りまとめる助けとなる里芋と、
    付着性を下げ嚥下時ののど越しを助け、さらに、栄養補給効果が期待できる食用油脂とが含有されていることを特徴とする嚥下困難者用ムース状食品。
  2. 前記食用油脂が中鎖脂肪酸のみからなることを特徴とする請求項1に記載の嚥下困難者用ムース状食品。
  3. 前記嚥下困難者用ムース状食品の全体100.0質量%に対して、
    前記コーンスターチを2.0質量%~5.0質量%、
    前記牛乳を20.0質量%~24.0質量%、
    前記生クリームを20.0質量%~24.0質量%、
    前記里芋を10.0質量%~13.0質量%、
    前記食用油脂を2.0質量%~4.0質量%含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の嚥下困難者用ムース状食品。
  4. 嚥下困難者用に調整された食品組成物の製造方法であって、
    健常者が食べる完成品のおかずを調理するおかず調理工程と、
    前記おかず調理工程で得られたおかずの粗熱をとる冷却工程と、
    前記おかず調理工程で得られたおかずに、コーンスターチと牛乳と生クリームと里芋と食用油脂とを其々所要量加え混合し攪拌及び液状化する液状化工程と、
    前記液状化した混合物を網で濾して容器に小分けし所用温度に加熱する加熱工程と、
    前記加熱工程で得られた物を冷凍する冷凍工程とからなることを特徴とする嚥下困難者用ムース状食品の製造方法。
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