JP2022066687A - エッチング方法およびエッチング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化チタンまたはチタンと他の物質が存在する基板において、窒化チタンまたはチタンを高選択比でエッチングすることができる技術を提供する。【解決手段】エッチング方法は、窒化チタンまたはチタンと他の物質が存在する基板を準備することと、前記基板に水素含有ガスを供給することと、次いで、前記基板に三フッ化塩素ガスを供給して、前記窒化チタンまたは前記チタンを選択的にエッチングすることとを有する。【選択図】図1

Description

本開示は、エッチング方法およびエッチング装置に関する。
金属膜形成工程においては、金属膜のバリアメタルとしてTiN膜またはTi膜を用いることがある。金属膜を所望の形状に加工した後、TiN膜またはTi膜をエッチング除去する工程があり、従来、ウエットエッチングが多用されている。また、ウエットエッチングではTiN膜のみを除去できない構造も存在し、TiN膜をドライプロセスによりエッチングすることが検討されている。特許文献1には、ドライクリーニングの例ではあるが、ClFガスを用いてTiNを除去する技術が開示されている。
特許第4408124号公報
本開示は、窒化チタンまたはチタンと他の物質が存在する基板において、窒化チタンまたはチタンを高選択比でエッチングすることができる技術を提供する。
本開示の一態様に係るエッチング方法は、窒化チタンまたはチタンと他の物質が存在する基板を準備することと、前記基板に水素含有ガスを供給することと、次いで、前記基板に三フッ化塩素ガスを供給して、前記窒化チタンまたは前記チタンを選択的にエッチングすることと、を有する。
本開示によれば、窒化チタンまたはチタンと他の物質が存在する基板において、窒化チタンまたはチタンを選択的にエッチングすることができる技術が提供される。
一実施形態に係るエッチング方法を示すフローチャートである。 一実施形態に係るエッチング方法が適用可能な基板の一例を示す断面図である。 図2の構造の基板に対してMo膜のリセスエッチが行われ、一実施形態のエッチングが行われる状態となった基板を示す断面図である。 図3の構造の基板のTiN膜をエッチングした後の状態を示す断面図である。 ガス供給処理を行った場合と行わなかった場合のTiNとMoのエッチング時間とエッチング量の関係を示す図である。 ガス供給時間を変化させた場合の際のエッチング時間とエッチング量との関係を示す図であり、(a)はTiN膜のエッチング結果を示し、(b)はMo膜のエッチング結果を示す。 ClFガスの希釈度が39の場合と58.5の場合における、TiN膜のエッチングレート、Mo膜のエッチングレート、および選択比(TiN/Mo)を示す図である。 一実施形態に係るエッチング方法を実施するためのエッチング装置の一例を示す断面図である。 一実施形態に係るエッチング方法を実施するためのエッチング装置の他の例を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、実施形態について説明する。
<エッチング方法>
図1は、一実施形態に係るエッチング方法を示すフローチャートである。
本実施形態では、最初に、窒化チタン(TiN)またはチタン(Ti)と他の物質が存在する基板を準備する(ステップST1)。次に、基板に水素含有ガスを供給する(ステップST2)。次いで、基板に三フッ化塩素(ClF)ガスを供給して、TiNまたはTiを選択的にエッチングする(ステップST3)。
以下具体的に説明する。
ステップST1において、基板はTiNまたはTiと他の物質を有するものであれば特に限定されないが、半導体ウエハが例示される。他の物質は、TiNまたはTiとともに用いることが可能なものであれば特に限定されず、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)等の金属、アルミナ(Al)等の金属化合物を挙げることができ、これらのうち1種または2種以上であってよい。TiN、Tiは金属膜のバリアとして用いることができ、この場合は、他の物質としてMo、W等の金属が用いられる。
図2は一実施形態のエッチング方法が適用可能な基板の一例を示すものである。図2の基板Sは、シリコン等の半導体基体100上に、Mo膜を含む三次元の構造体200が形成されている。構造体200は、SiO膜101とMo膜102とが交互に積層された積層部110と、積層部110の積層方向に設けられた溝(スリット)120とを有する。Mo膜102はスリット120の内壁にも形成されている。積層部110の積層数は実際には数十層程度であり、高さは数μm~10μm程度である。SiO膜101の表面には、絶縁性バリアであるAl膜103と、バリアであるTiN膜104とが順に形成されている。
図3は、図2の基板Sに対して、Mo膜102のリセスエッチが行われた状態を示す図であり、この状態の基板Sに対して一実施形態に係るエッチング方法が実施される。
ステップST2の基板に水素含有ガスを供給する工程においては、水素含有ガスとして、例えば水素ガス(Hガス)を用いことができる。水素含有ガスとしては、Hガスの他、アルコールガス、プロパン(C)ガス、ブタン(C10)ガス等を用いることもできる。供給するガスは、水素含有ガスのみであってもよいが、水素含有ガスとともに他のガス、例えば、アルゴンガス(Arガス)や窒素ガス(Nガス)等の不活性ガスを供給してもよい。
本実施形態では、基板に水素含有ガスを供給することにより、TiNまたはTiがエッチングされやすくなる。水素はTi中に吸収され、Tiを脆化させることが知られている。本実施形態では、このような水素によるTiNやTiの脆化作用により、TiNまたはTiがエッチングされやすくなるものと考えられる。
ステップST2の水素含有ガスを供給する工程は、温度を50~500℃の範囲、チャンバー内の圧力を1~100Torr(133.3~13330Pa)の範囲とすることが好ましい。また、水素含有ガスを供給する工程の時間は、0.1~10minの範囲とすることが好ましい。水素含有ガスの供給時間が長いほど、TiNまたはTiがエッチングされやすくなる効果が高まるが、長すぎるとスループットが低下するため、これらを考慮すると上記範囲が好ましい。
ステップST3では、ステップST2の水素含有ガスを供給する工程により脆化されたTiNまたはTiを、ClFガスによりエッチングする。これによりTiNまたはTiのエッチングが促進され、TiNまたはTiを他の膜に対して選択的にエッチングすることができ、例えば選択比を5以上にすることができる。例えば、図3の状態の基板SのTiN膜104をエッチングすることにより、図4の状態となり、TiN膜104のMo膜102およびAl膜103に対する選択比を5以上とすることができる。
ステップST3は、ステップST2と同一のチャンバーで行ってもよいし、別のチャンバーで行ってもよい。また、ステップST3の温度を20~180℃の範囲、チャンバー内の圧力を0.1~10Torr(13.33~1333Pa)の範囲とすることが好ましい。
また、ClFを含むガスは、ClFガス単独であっても、ClFガスを例えばArガスやNガスのような不活性ガスで希釈してもよい。ClFガスを不活性ガスで希釈することにより、エッチングレートは低下するものの、他の膜に対する選択比が向上する。このとき、不活性ガスの流量/ClFガスの流量で表したClFガスの希釈度は、10~200の範囲であることが好ましい。この範囲で選択比10以上を実現することができる。ClFガスの希釈度が200よりも大きくなると十分なエッチングレートを得難くなる。
従来は、TiNのエッチングはウエットエッチングが主流であったが、基板の構造によっては、ウエットエッチングで対応できないこともある。例えば、図3に示すように、Al膜103とTiN膜104とが存在する構造の基板Sの場合、TiN膜104をウエットエッチングで除去しようとすると、Al膜までエッチングされてしまう。また、TiNをClFガスでドライエッチングできることは知られていたが、やはり他の物質に対する選択比が十分ではなく、例えばMoに対しては、選択比が高々2程度である。
これに対して、本実施形態では、TiNまたはTiをClFガスによるエッチングに先立って、基板に水素含有ガスを供給することによりTiNまたはTiをエッチングされやすくすることができる。このため、その後のClFガスによるエッチングにより他の物質に対してTiNまたはTiを選択的にエッチングすることができ、例えば5以上の選択比を得ることができる。
<実験例>
次に、実験例について説明する。
[実験例1]
最初に、基板に水素含有ガスを供給する効果を確認した。
ここでは、実際に、TiN膜を形成した基板およびMo膜を形成した基板に、Hガス供給処理およびClFガスを用いたエッチングを行った。
この際の条件は以下の通りである。
・Hガス供給処理
ガス流量:Hガス流量:200~400sccm
ガス流量:50~400sccm
温度:80~300℃
チャンバー内の圧力;2~90Torr(266.7~11997Pa)
時間:5min
・エッチング
ガス流量:ClFガス流量:10~100sccm
Arガス流量:200~5000sccm
ガス流量:200~5000sccm
温度:20~90℃
チャンバー内の圧力;0.1~1Torr(13.33~133.3Pa)
また、比較のため、Hガス供給処理を行わずに、上記条件でエッチングを行う実験も実施した。結果を図5に示す。
図5は、エッチング時間とエッチング量との関係を示す図である。なお、TiN膜の厚さは31nmであったが、Hガス供給処理を行った場合は、25secの前でエッチオフされてしまったため、Hガス供給処理を行った基板については25secまでのデータしか示していない。
図5に示すように、Hガス供給処理を行わない場合は、エッチング時間25secでTiN膜のエッチング量は0.45nm、エッチングレートは0.9nm/min、Mo膜のエッチング量は3.6nm、エッチングレートは7.3nm/minであった。したがって、Mo膜に対するTiN膜の選択比(TiN/Mo)は0.12であり、選択的なTiN膜のエッチングが行われないことが確認された。また、エッチング時間を120sec程度まで延ばしても選択比は2程度であった。
これに対し、Hガス供給処理を行った場合は、エッチング時間25secでTiN膜のエッチング量は31nm以上、エッチングレートは61nm/min以上、Mo膜のエッチング量は5.1nm、エッチングレートは10.1nm/minであった。このように、Hガス供給処理を実施することにより、Mo膜のエッチング量はあまり変化ないのに比較し、TiN膜のエッチングレートが著しく上昇し、Mo膜に対するTiN膜の選択比(TiN/Mo)は6.1以上と、高い選択比が得られることが確認された。なお、上述したように、エッチング時間が25secではTiN膜が全てエッチオフされてしまっているため、エッチング時間25secでの実際の選択比の値は6.1よりも大きい。
[実験例2]
次に、Hガス供給時間を1min、2min、5minと変化させてHガス供給処理を行った後、エッチングする実験を行った。Hガス供給処理の他の条件、およびエッチング条件は実験例1と同様とした。結果を図6に示す。図6は、Hガス供給時間を変化させた場合のエッチング時間とエッチング量との関係を示す図であり、(a)はTiN膜のエッチング結果を示し、(b)はMo膜のエッチング結果を示す。
図6から、Mo膜はHガス供給時間が変化してもエッチング量がほとんど変化しないのに対し、TiN膜はHガス供給時間が増加するに従ってエッチング量が増加していることが確認される。これは、Hガス供給時間の増加により、TiN膜の脆化が促進されたためと考えられる。
[実験例3]
次に、エッチングにおけるClFガスの希釈度を変化させた実験を行った。エッチング時間は25~30secとした。水素ガス供給処理の条件、およびエッチングにおけるClFガスの希釈度以外の条件は実験例1と同様とした。なお、ClFガスの希釈度は、上述したように、不活性ガスの流量/ClFガスの流量で定義する。不活性ガスとしてはArガスおよびNガスを用いた。結果を図7に示す。図7は、希釈度が39の場合と58.5の場合とにおける、TiN膜のエッチングレート、Mo膜のエッチングレート、および選択比(TiN/Mo)を示す図である。
図7から、エッチングの際のClFの希釈度が高いほうがエッチングレートは低下するが、選択比(TiN/Mo)は6.3から13.3以上と上昇していることが確認される。
<エッチング装置の一例>
次に、一実施形態に係るエッチング方法を実施するためのエッチング装置の一例について説明する。図8は、エッチング装置の一例を示す断面図である。
図8に示すように、エッチング装置1は、密閉構造のチャンバー10を備えている。チャンバー10の内部には、基板Sを水平状態で載置する載置台12が設けられている。基板SはTiNまたはTiと他の物質を有するものであり、例えば、図3の構造を有している。また、エッチング装置1は、チャンバー10にエッチングガスを供給するガス供給機構13、チャンバー10内を排気する排気機構14、および制御部15を備えている。
チャンバー10は、チャンバー本体21と蓋部22とによって構成されている。チャンバー本体21は、略円筒形状の側壁部21aと底部21bとを有し、上部は開口となっており、この開口が蓋部22で閉止される。側壁部21aと蓋部22とは、シール部材(図示せず)により密閉されて、チャンバー10内の気密性が確保される。
蓋部22は、外側を構成する蓋部材25と、蓋部材25の内側に嵌め込まれ、載置台12に臨むように設けられたシャワーヘッド26とを有している。シャワーヘッド26は円筒状をなす側壁27aと上部壁27bとを有する本体27と、本体27の底部に設けられたシャワープレート28とを有している。本体27とシャワープレート28との間には空間29が形成されている。
蓋部材25および本体27の上部壁27bには空間29まで貫通してガス導入路31が形成されており、このガス導入路31には後述するガス供給機構13の配管49が接続されている。
シャワープレート28には複数のガス吐出孔32が形成されており、配管49およびガス導入路31を経て空間29に導入されたガスがガス吐出孔32からチャンバー10内の空間に吐出される。
側壁部21aには、ウエハWを搬入出する搬入出口23が設けられており、この搬入出口23はゲートバルブ24により開閉可能となっている。
載置台12は、平面視略円形をなしており、チャンバー10の底部21bに固定されている。載置台12の内部には、載置台12の温度を調節し、その上に載置された基板Sの温度を制御する温調部35が設けられている。温調部35は、例えば載置台12を加熱するヒータおよび温調媒体(例えば水など)が循環する管路を有しており、コントローラ(図示せず)によりヒータの出力および温調媒体の流量を制御することにより、載置台12上の基板Sの温度を制御する。載置台12に載置された基板Sの近傍には、基板Sの温度を検出する温度センサ(図示せず)が設けられている。
ガス供給機構13は、水素含有ガスであるHガスを供給するHガス供給源45、エッチングガスであるClFガスを供給するClFガス供給源46、不活性ガスであるアルゴンガスを供給するArガス供給源47、および不活性ガスであるNガスを供給するNガス供給源48を有しており、これらにはそれぞれHガス供給配管41、ClFガス供給配管42、Arガス供給配管43、およびNガス供給配管44の一端が接続されている。Hガス供給配管41、ClFガス供給配管42、Arガス供給配管43、およびNガス供給配管44の他端は、共通の配管49に接続され、配管49が上述したガス導入路31に接続されている。Hガス供給配管41、ClFガス供給配管42、Arガス供給配管43、およびNガス供給配管44には、それぞれ、流路の開閉動作および流量制御を行う流量制御部41a、42a、43a、44aが設けられている。流量制御部41a、42a、43a、44aは例えば開閉弁およびマスフローコントローラのような流量制御器により構成されている。
したがって、Hガス、ClFガス、不活性ガスであるArガスおよびNガスは、各ガス供給源45、46、47、48から配管41、42、43、44、49を経てシャワーヘッド26内に供給され、シャワープレート28のガス吐出孔32からチャンバー10内へ吐出される。
排気機構14は、チャンバー10の底部21bに形成された排気口51に繋がる排気配管52を有しており、さらに、排気配管52に設けられた、チャンバー10内の圧力を制御するための自動圧力制御弁(APC)53およびチャンバー10内を排気するための真空ポンプ54を有している。
チャンバー10の側壁には、チャンバー10内の圧力を計測するための圧力計として高圧用および低圧用の2つのキャパシタンスマノメータ56a,56bが、チャンバー10内に挿入されるように設けられている。キャパシタンスマノメータ56a,56bの検出値に基づいて、自動圧力制御弁(APC)53の開度が調整され、チャンバー10内の圧力が制御される。
制御部15は、典型的にはコンピュータからなり、エッチング装置1の各構成部を制御するCPUを有する主制御部を有している。また、制御部15は、主制御部に接続された、入力装置(キーボード、マウス等)、出力装置(プリンタ等)、表示装置(ディスプレイ等)、記憶装置(記憶媒体)をさらに有している。制御部15の主制御部は、例えば、記憶装置に内蔵された記憶媒体、または記憶装置にセットされた記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて、エッチング装置1の動作を制御する。
このようなエッチング装置1においては、基板Sをチャンバー10内に搬入し、載置台12に載置する。そして、温調部35により基板Sの温度を例えば80~300℃の範囲の予め定められた温度に制御し、チャンバー10内の圧力を例えば1~100Torr(133.3~13330Pa)の範囲の予め定められた圧力に制御する。
次いで、ガス供給機構13からシャワーヘッド26を介してチャンバー10内に水素含有ガスであるHガスと、必要に応じて不活性ガスであるArガスおよび/またはNガスを供給する。これにより、TiNまたはTiに水素を吸収させる。
次いで、Arガスおよび/またはNガスによりチャンバー10内をパージした後、Arガスおよび/またはNガスをチャンバー10内に供給した状態で載置台12の温度および圧力をエッチング用に調整する。
そして、温度および圧力が安定した時点で、エッチングガスであるClFガスをチャンバー10内に供給する。これにより、TiNまたはTiが選択的にエッチングされる。
エッチングが終了後、Arガスおよび/またはNガスによりチャンバー10内をパージした後、基板Sをチャンバー10から搬出する。
<エッチング装置の他の例>
上記例では、水素含有ガスであるHガスの供給と、ClFガスによるエッチングを同じチャンバーで行った例を示したが、これらを別々のチャンバーで行うようにしてもよい。本例のエッチング装置は、Hガスの供給と、ClFガスによるエッチングとを別々のチャンバーで行う。
図9は、一実施形態に係るエッチング方法を実施するためのエッチング装置の他の例を模式的に示す平面図である。
図9に示すように、エッチング装置200は、Hガス供給チャンバー201と、エッチングチャンバー202と、これらが接続される真空搬送室203と、真空搬送室203内に設けられた真空搬送装置206とを有する。Hガス供給チャンバー201およびエッチングチャンバー202はゲートバルブGを介して真空搬送室203の壁部に接続されている。真空搬送室203内は、真空ポンプにより排気されて所定の真空度に保持される。
ガス供給チャンバー201は基板Sを載置する載置台201aを有する。その他、図示してはいないが、載置台201a上の基板SにHガス等を供給するガス供給部と、Hガス供給チャンバー201を排気する排気部と、載置台201a上の基板の温度を温調する温調部とを有している。エッチングチャンバー202は、基板Sを載置する載置台202aを有する。その他、図示してはいないが、載置台202a上の基板SにClFガス等を供給するガス供給部と、エッチングチャンバー202を排気する排気部と、載置台202a上の基板の温度を温調する温調部とを有している。真空搬送装置206は、基板Sの搬送を行うものであり、独立に移動可能な2つの搬送アーム306a,306bを有している。具体的には、真空搬送装置206は、Hガス供給チャンバー201およびエッチングチャンバー202との間で基板Sの搬送を行う。また、真空搬送装置206は、後述するロードロック室204からHガス供給チャンバー201への処理前の基板Sの搬送、およびエッチングチャンバー202からロードロック室204への処理後の基板Sの搬送を行う。
真空搬送室203の他の壁部には2つのロードロック室204の一方側がゲートバルブG1を介して接続されている。2つのロードロック室204の反対側は、ゲートバルブG2を挟んで大気搬送室205に接続されている。2つのロードロック室204は、大気搬送室205と真空搬送室203との間で基板Sを搬送する際に、大気圧と真空との間で圧力制御するものである。ロードロック室204が真空に保持された状態で、上記真空搬送装置206による基板Sの搬送が行われる。
大気搬送室205のロードロック室204取り付け壁部とは反対側の壁部にはウエハWを収容するキャリアCが取り付けられるように構成されている。大気搬送室205内には、大気搬送装置207が設けられている。大気搬送装置207は、キャリアC、ロードロック室204に対して基板Sを搬送する。
エッチング装置200の各構成部は、制御部210により制御される。制御部210は典型的にはコンピュータからなり、エッチング装置200の各構成部を制御するCPUを有する主制御部を有している。また、制御部210は、主制御部に接続された、入力装置(キーボード、マウス等)、出力装置(プリンタ等)、表示装置(ディスプレイ等)、記憶装置(記憶媒体)をさらに有している。制御部210の主制御部は、例えば、記憶装置に内蔵された記憶媒体、または記憶装置にセットされた記憶媒体に記憶された処理レシピに基づいて、エッチング装置200の動作を制御する。
エッチング装置200においては、制御部210の制御に基づいて、以下のような一連の処理が行われる。まず、キャリアCから大気搬送装置207によりロードロック室204に搬送された基板Sを真空搬送装置206によりHガス供給チャンバー201に搬送する。Hガス供給チャンバー201では、上述した条件で、基板SにHガス等を供給する処理を行う。Hガス供給処理が終了した後、真空搬送装置206により、基板Sをエッチングチャンバー202に搬送する。エッチングチャンバー202では、上述した条件で、基板SにClFガス等を供給して基板SのTiNまたはTiのエッチングを行う。エッチングが終了した後、真空搬送装置206により基板をロードロック室204へ搬送する。ロードロック室204の基板Sは、大気搬送装置207によりキャリアCに戻される。このような一連の処理を複数の基板Sについて連続して行う。
このように、Hガス供給チャンバー201とエッチングチャンバー202とを設けることにより、Hガス供給処理とエッチング処理との温度差が大きい場合等に、高スループットで処理することができる。真空搬送室203にさらに冷却チャンバーを接続し、Hガス供給処理後の基板Sを冷却チャンバーで冷却してからエッチングチャンバーに搬送するようにしてもよい。
<他の適用>
以上、実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、図2に示す基板の構造例はあくまで例示であり、TiNまたはTiをエッチングしている際に他の物質がエッチングガスであるClFガスと接触可能に設けられた基板であれば適用可能である。また、上記エッチング装置の構造についても例示に過ぎず、種々の構成のシステムや装置を用いることができる。また、基板として半導体ウエハを用いた場合について示したが、半導体ウエハに限らず、LCD(液晶ディスプレイ)用基板に代表されるFPD(フラットパネルディスプレイ)基板や、セラミックス基板等の他の基板であってもよい。
1,200;エッチング装置
12;載置台
13;ガス供給機構
14;排気機構
15;制御部
35;温調部
100;半導体基体
101;SiO
102;Mo膜
103;Al
104;TiN膜
110;積層部
120;溝(スリット)
201;Hガス供給チャンバー
202;エッチングチャンバー
203;真空搬送室
206;真空搬送装置
S;基板

Claims (16)

  1. 窒化チタンまたはチタンと他の物質が存在する基板を準備することと、
    前記基板に水素含有ガスを供給することと、
    次いで、前記基板に三フッ化塩素ガスを供給して、前記窒化チタンまたは前記チタンを選択的にエッチングすることと、
    を有する、エッチング方法。
  2. 前記他の物質は、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ルテニウム(Ru)、コバルト(Co)、アルミナ(Al)からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 前記基板は、モリブデン膜とシリコン含有膜とを酸化アルミニウム膜および窒化チタン膜を介して積層した積層部を有し、前記窒化チタン膜を前記モリブデン膜および前記酸化アルミニウム膜に対して選択的にエッチングする、請求項2に記載のエッチング方法。
  4. 前記エッチングの際の前記TiNまたはTiの前記他の物質に対する選択比は、5以上である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  5. 前記水素含有ガスは、水素ガス、アルコールガス、プロパンガス、ブタンガスから選択されたものである、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  6. 前記水素含有ガスを供給する際の温度は、50~500℃の範囲である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  7. 前記水素含有ガスを供給する際の圧力は、133.3~13330Paの範囲である、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  8. 前記水素含有ガスの供給時間は、0.1~10minの範囲である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  9. 前記エッチングの際の温度は、20~180℃である、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  10. 前記エッチングの際の圧力は、13.33~1333Paである、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  11. 前記エッチングの際に、前記三フッ化塩素ガスに加えて不活性ガスを供給する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  12. 前記エッチングにおいて、不活性ガスの流量/三フッ化塩素ガスの流量で表される前記三フッ化塩素ガスの希釈度が10~200の範囲である、請求項11に記載のエッチング方法。
  13. 前記水素含有ガスの供給と前記エッチングとは、同一のチャンバーで行う、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  14. 前記水素含有ガスの供給と前記エッチングとは、異なるチャンバーで行う、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のエッチング方法。
  15. 基板を収容するチャンバーと、
    前記チャンバー内で前記基板を載置する載置台と、
    前記チャンバー内に、少なくとも水素含有ガスおよび三フッ化塩素を供給するガス供給部と、
    前記チャンバー内を排気する排気部と、
    前記載置台上の基板の温度を調節する温調部と、
    制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、請求項1から請求項12のいずれかのエッチング方法が行われるように、前記ガス供給部と、前記排気部と、前記温調部とを制御する、エッチング装置。
  16. 基板を収容する第1チャンバーおよび第2チャンバーと、
    前記第1チャンバー内および前記第2チャンバー内でそれぞれ基板を載置する第1載置台および第2載置台と、
    前記第1チャンバー内に少なくとも水素含有ガスを供給する第1ガス供給部と、
    前記第1チャンバー内を排気する第1排気部と、
    前記第1載置台上の基板の温度を調節する第1温調部と、
    前記第2チャンバー内に少なくとも三フッ化塩素ガスを供給する第2ガス供給部と、
    前記第2チャンバー内を排気する第2排気部と、
    前記第2載置台上の基板の温度を温調する第2温調部と、
    前記第1チャンバーと前記第2チャンバーとの間で基板を搬送する搬送装置と、
    制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、請求項1から請求項12のいずれかのエッチング方法が行われるように、前記第1ガス供給部と、前記第1排気部と、前記第1温調部と、前記第2ガス供給部と、前記第2排気部と、前記第2温調部と、を制御する、エッチング装置。
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