JP2022059146A - 塗料及び塗膜付き基材 - Google Patents

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瑞菜 豊田
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Abstract

【課題】耐候性に優れた塗膜を形成できる塗料及び塗膜付き基材の提供。【解決手段】本発明の塗料は、樹脂と、リン酸基及び加水分解性シリル基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、ポリフルオロアルキル基と、を有する含フッ素化合物と、酸化チタンと、を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、塗料及び塗膜付き基材に関する。
酸化チタンは、可視光線を反射する白色顔料として塗料に広く使用されている。特許文献1には、酸化チタン、硬化性官能基を有する含フッ素重合体、酸基を有する分散剤及び有機溶媒を含む塗料を用いれば、紫外線遮蔽性等に優れた塗膜を形成できることが開示されている。
特開2014-012830号公報
塗膜に含まれる酸化チタンは、水と酸素の存在下で光触媒作用を発現して、塗膜の耐候性の劣化を促進させる場合がある。そのため、酸化チタンを含む塗料を用いて形成される塗膜の耐候性について、さらなる向上が求められている。
本発明者らが、特許文献1に記載されているような酸化チタンを含む塗料を用いて形成した塗膜を評価したところ、塗膜の耐候性に改善の余地があることを知見した。
本発明は、耐候性に優れた塗膜を形成できる塗料及び塗膜付き基材の提供を課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1] 樹脂と、リン酸基及び加水分解性シリル基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、ポリフルオロアルキル基と、を有する含フッ素化合物と、酸化チタンと、を含むことを特徴とする、塗料。
[2] 更に、リン酸基及び加水分解性シリル基のいずれも有しない含フッ素界面活性剤を含む、[1]の塗料。
[3] 上記含フッ素界面活性剤がノニオン性である、[2]の塗料。
[4] 上記含フッ素化合物の分子量が、100~5,000である、[1]~[3]のいずれかの塗料。
[5] 上記含フッ素化合物が、加水分解性シリル基を有する、[1]~[4]のいずれかの塗料。
[6] 上記含フッ素化合物の含有量が、上記酸化チタンの100質量部に対して、0.01質量部超10量部未満である、[1]~[5]のいずれかの塗料。
[7] 上記樹脂が、フルオロオレフィンに基づく単位を含むフッ素樹脂を含む、[1]~[6]のいずれかの塗料。
[8] 更に、水を含む、[1]~[7]のいずれかの塗料。
[9] 上記水の含有量が、上記塗料の全質量に対して、10~90質量%である、[8]の塗料。
[10] 基材と、上記基材上に配置された[1]~[9]のいずれかの塗料から形成された塗膜と、を有する、塗膜付き基材。
本発明によれば、耐候性に優れた塗膜を形成できる塗料及び塗膜付き基材を提供できる。
本発明における用語を以下に説明する。
「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
単位とは、単量体の重合により直接形成された、上記単量体1分子に基づく原子団と、上記原子団の一部を化学変換して得られる原子団との総称である。樹脂が含む全単位に対する、それぞれの単位の含有量(モル%)は、樹脂を核磁気共鳴スペクトル法により分析して求められ、樹脂の製造に際して使用する成分の仕込み量からも決定できる。
「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の総称であり、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタクリレート」の総称である。
加水分解性シリル基とは、加水分解反応してシラノール基を形成し得る基を意味する。
酸価及び水酸基価は、それぞれ、JIS K 0070-3(1992)の方法に準じて測定される値である。
ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定される、重合体の中間点ガラス転移温度である。
最低造膜温度(MFT)は、含フッ素重合体を乾燥させたとき、亀裂のない均一な塗膜が形成される最低温度であり、例えば、造膜温度測定装置IMC-1535型(株式会社井元製作所製)を用いて測定できる。
数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレンを標準物質としてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定される値である。
塗膜の膜厚は、渦電流式膜厚計を用いて測定される値であり、例えば、サンコウ電子社製「EDY-5000」を用いて測定できる。
固形分の質量とは、塗料が溶媒を含む場合に、塗料から溶媒を除去した質量である。なお、溶媒以外の塗料の固形分を構成する成分に関して、その性状が液体状であっても、固形分とみなす。なお、塗料の固形分の質量は、塗料を140℃で20分加熱した後に残存する質量として求められる。
本発明の塗料(以下、本塗料ともいう。)は、樹脂と、リン酸基及び加水分解性シリル基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、ポリフルオロアルキル基と、を有する含フッ素化合物(以下、特定含フッ素化合物ともいう。)と、酸化チタンと、を含む。
本塗料を用いて得られる塗膜(以下、本塗膜ともいう。)は、耐候性に優れる。この理由としては必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。
特定含フッ素化合物がリン酸基又は加水分解性シリル基を有することで、特定含フッ素化合物が酸化チタンの表面付近に配置され、酸化チタンの表面が特定含フッ素化合物でコーティングされたような状態になると考えられる。これにより、酸化チタンの表面に水が接触しにくくなるので、酸化チタンの光触媒反応が抑制されると推測される。また、特定含フッ素化合物が有するC-F結合により、酸化チタンの紫外線劣化も抑制されると考えられる。
また、特定含フッ素化合物が有するポリフルオロアルキル基と、樹脂との相互作用により、酸化チタンが塗膜中に均一分散し、局所的な塗膜劣化が生じにくいと考えられる。
これにより、耐候性に優れた塗膜が得られたと考えられる。
本発明における樹脂としては、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、含フッ素化合物との均一分散性の点から、フッ素樹脂、(メタ)アクリル樹脂が好ましく、フッ素樹脂が特に好ましい。
樹脂は、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂は、フッ素原子を有する単位を含む重合体であり、耐候性の点から、フルオロオレフィンに基づく単位(以下、単位Fともいう。)を含む重合体であることが好ましい。
フルオロオレフィンは、水素原子の1以上がフッ素原子で置換されたオレフィンである。フルオロオレフィンは、フッ素原子で置換されていない水素原子の1以上が塩素原子で置換されていてもよい。フルオロオレフィンの炭素数としては、2~6が好ましく、2~4が特に好ましい。
フルオロオレフィンを含むフッ素樹脂としては、フルオロオレフィンの単独重合体、2種以上のフルオロオレフィンの共重合体、フルオロオレフィンとフルオロオレフィン以外の単量体との共重合体等が挙げられる。
フッ素樹脂は、本塗膜の耐候性がより優れる点から、共重合体であることが好ましく、フルオロオレフィンとフルオロオレフィン以外の単量体との共重合体であることが特に好ましい。
フルオロオレフィンとしては、CF=CF、CF=CFCl、CF=CHF、CH=CF、CF=CFCF、CF-CH=CHF、CF-CF=CH等が挙げられる。フルオロオレフィンは、本塗膜の耐候性の点から、CF=CF又はCF=CFClがより好ましく、CF=CFClが特に好ましい。フルオロオレフィンは、2種以上を併用してもよい。
単位Fの含有量は、本塗膜の耐候性がより優れる点から、フッ素樹脂が含む全単位に対して、20~70モル%が好ましく、30~60モル%がより好ましく、45~55モル%が特に好ましい。
フッ素樹脂は、フッ素樹脂の分散性及び本塗膜の耐候性の点から、フルオロオレフィン以外の単位として、フッ素原子を有さない非フッ素単位を含むことが好ましい。非フッ素単位としては、反応性基を有する単位(以下、単位Cともいう。)を含むことが好ましい。
フッ素樹脂が単位Cを含む場合、本塗膜におけるフッ素樹脂は、単位Cにおける反応性基の一部又は全部を、他の成分(例えば、硬化剤等)と反応した状態で有していてもよい。つまり、本塗膜におけるフッ素樹脂は、硬化剤による架橋構造を有する状態で存在していてもよい。
単位Cは、反応性基を有する単量体(以下、単量体Cともいう。)に基づく単位であってもよく、反応性基を有する単位を含むフッ素樹脂において、該基を異なる反応性基に変換させて得られる単位であってもよい。このような単位としては、水酸基を有する単位を含むフッ素樹脂に、ポリカルボン酸やその酸無水物等を反応させて、水酸基の一部又は全部をカルボキシ基に変換させて得られる単位が挙げられる。
反応性基としては、水酸基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、加水分解性シリル基、スルホ基、カルボキシ基等が挙げられる。なお、スルホ基及びカルボキシ基は、イオン化して-SO 又は-COOとなっていてもよく、塩化して-SO Na又は-COONa等になっていてもよい。
単位Cは、特定含フッ素化合物及び酸化チタンとの分散安定性の点から、反応性基として水酸基又はカルボキシ基を有することが好ましい。
水酸基を有する単量体Cとしては、水酸基を有する、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル又は(メタ)アクリル酸エステル、若しくはアリルアルコール等が挙げられる。水酸基を有する単量体Cとしては、ヒドロキシビニルエーテル又はヒドロキシアリルエーテルが好ましい。
水酸基を有する単量体Cとしては、式X-Zで表される単量体が好ましい。
は、CH=CHC(O)O-、CH=C(CH)C(O)O-、CH=CHOC(O)-、CH=CHCHOC(O)-、CH=CHO-又はCH=CHCHO-であり、CH=CHO-又はCH=CHCHO-であることが好ましい。
は、水酸基を有する炭素数2~42の1価の有機基である。有機基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよい。また、有機基は、環構造からなっていてもよく、環構造を含んでいてもよい。
上記有機基としては、水酸基を有する炭素数2~6のアルキル基、水酸基を有する炭素数6~8のシクロアルキレン基を有するアルキル基、又は水酸基を有するポリオキシアルキレン基が好ましい。
水酸基を有する単量体Cの2種以上を併用する場合、単量体Cのうち少なくとも1種は、水酸基を有するポリオキシアルキレン基を有する単量体であることが好ましい。つまり、この場合において、単位Cは、水酸基を有するポリオキシアルキレン基を有する単量体に基づく単位を含むのが好ましい。単位Cに対する、水酸基を有するポリオキシアルキレン基を有する単量体に基づく単位の比(水酸基を有するポリオキシアルキレン基を有する単量体に基づく単位/単位C)は、モル比で0.01~1.0が好ましく、0.03~0.50であることがより好ましい。
水酸基を有する単量体Cの具体例としては、CH=CHO-CH-cycloC10-CHOH、CH=CHCHO-CH-cycloC10-CHOH、CH=CHO-CH-cycloC10-CH-(OCHCH15OH、CH=CHOCHCHOH、CH=CHCHOCHCHOH、CH=CHOCHCHCHCHOH、及びCH=CHCHOCHCHCHCHOHが挙げられる。
なお、「-cycloC10-」はシクロへキシレン基を表し、「-cycloC10-」の結合部位は、通常1,4-である。
カルボキシ基を有する単量体Cとしては、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸、水酸基を有する単量体の水酸基にカルボン酸無水物を反応させて得られる単量体等が挙げられる。
カルボキシ基を有する単量体Cの具体例としては、CH=CHCOOH、CH(CH)=CHCOOH、CH=C(CH)COOH、HOOCCH=CHCOOH、CH=CH(CHn11COOHで表される単量体(ただし、n11は1~10の整数を示す。)、CH=CHO(CHn12OC(O)CHCHCOOHで表される単量体(ただし、n12は1~10の整数を示す。)が挙げられる。
単量体Cは、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂における単位Cの含有量は、フッ素樹脂が含む全単位に対して、0.1~35モル%が好ましく、0.1~10モル%がより好ましく、0.2~5モル%が特に好ましい。
フッ素樹脂は、フッ素原子を含まない非フッ素単位として、反応性基を有さない単位(以下、単位Dともいう。)を含んでもよい。単位Dは、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、及び(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも1種(以下、単量体Dともいう。)に基づく単位が好ましい。
単量体Dとしては、フルオロオレフィンとの共重合性及びフッ素樹脂の耐候性の点から、ビニルエーテル及びビニルエステルの一方又は両方が好ましい。
単量体Dの具体例としては、エチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、酢酸ビニル、ピバル酸ビニル、ネオノナン酸ビニル(HEXION社商品名 ベオバ9)、ネオデカン酸ビニル(HEXION社商品名 ベオバ10)、バーサチック酸ビニル、安息香酸ビニル、tert-ブチル安息香酸ビニル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられる。
単量体Dは、2種以上を併用してもよい。
フッ素樹脂が単位Dを含む場合、単位Dの含有量は、フッ素樹脂が含む全単位に対して、5~60モル%が好ましく、10~50モル%が特に好ましい。
フッ素樹脂は、フッ素樹脂が含む全単位に対して、単位Fと単位Cと単位Dとを、この順に、20~70モル%、0.1~35モル%、5~60モル%含む共重合体であるのが好ましく、30~60モル%、0.1~10モル%、10~50モル%含む共重合体であるのが特に好ましい。また、フッ素樹脂は、単位F、単位C及び単位Dからなるのが特に好ましい。
フッ素樹脂は、非フッ素樹脂と複合化されていてもよい。非フッ素樹脂とは、フッ素原子を有さない重合体である。複合化とは、上述したフルオロオレフィンの単独重合体、2種以上のフルオロオレフィンの共重合体、又はフルオロオレフィンとフルオロオレフィン以外の単量体との共重合体からなるコア部の表面に、さらにフッ素原子を有しない非フッ素単量体をシード重合してシェル部を形成して、コアシェル構造を構築することを意味する。コア部とシェル部とは、化学結合を有していてもよい。
コア部を構成するフッ素樹脂としては、2種以上のフルオロオレフィンの共重合体が好ましい。
2種以上のフルオロオレフィンの共重合体としては、CH=CFとCF=CFとの共重合体、CH=CFとCF=CFCFとの共重合体、CH=CFとCF=CFClとの共重合体、CH=CFとCF=CFとCF=CFClとの共重合体、CH=CFとCF=CFとCF=CFCFとの共重合体、CF=CFとCF=CFCFとの共重合体等が挙げられ、耐候性及びシェル部との親和性の点から、CH=CFとCF=CFとの共重合体が好ましい。
シェル部を構成する非フッ素樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位を含む重合体が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル等が挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステルとしては、本塗膜の耐水性の点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルは、2種以上を併用してもよい。(メタ)アクリル酸エステルは、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、加水分解性シリル基等の反応性基を有していてもよい。
フッ素樹脂が非フッ素樹脂と複合化されてコアシェル構造を構成している場合、シェル部の非フッ素樹脂の質量に対する、コア部のフッ素樹脂の質量の比(コア部の質量/シェル部の質量)は、10/90~90/10が好ましく、20/80~80/20がより好ましく、30/70~70/30が特に好ましい。
フッ素樹脂のTgは、本塗膜の耐ブロッキング性の点から、0~120℃が好ましく、10~70℃が特に好ましい。
フッ素樹脂のMFTは、本塗膜の耐ブロッキング性の点から、0~100℃が好ましく、10~60℃が特に好ましい。
フッ素樹脂が水酸基価を有する場合、フッ素樹脂の分散性の点から、フッ素樹脂の水酸基価は、1~150mgKOH/gが好ましく、1~40mgKOH/gがより好ましく、5~15mgKOH/gが特に好ましい。
フッ素樹脂が酸価を有する場合、フッ素樹脂の分散性の点から、フッ素樹脂の酸価は、1~150mgKOH/gが好ましく、1~40mgKOH/gが特に好ましい。
フッ素樹脂の製造方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等が挙げられる。フッ素樹脂は、本発明の効果がより優れる点から、水を主成分とする液状媒体中にて粒子状に分散している状態として製造されることが好ましい。水を主成分とするとは、液状媒体中に水が90質量%以上含まれることを意味する。したがって、フッ素樹脂は、水と重合開始剤の存在下、各単量体を重合させて製造されることが好ましい。
フッ素樹脂としては、市販品を用いてもよく、具体例としては、「ルミフロン」シリーズ(AGC社製)、「Fluon」シリーズ(AGC社製)、「Kynar」シリーズ(アルケマ社製)、「ゼッフル」シリーズ(ダイキン工業社製)、「Eterflon」シリーズ(エターナル社製)、「Zendura」シリーズ(Honeywell社製)が挙げられる。
フッ素樹脂は、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルに基づく単位を含む重合体である。(メタ)アクリル樹脂は、フッ素原子を含まない非フッ素樹脂であることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルの具体例は、上述のシェル部を構成する非フッ素樹脂における(メタ)アクリル酸エステルの具体例と同様である。
(メタ)アクリル樹脂は、さらに反応性基を有する単位を含んでいてもよい。反応性基としては、上述のフッ素樹脂における反応性基の具体例と同様である。反応性基を有する単位としては、上述のフッ素樹脂における単位Cの具体例と同様である。
(メタ)アクリル樹脂の製造方法としては、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等が挙げられる。(メタ)アクリル樹脂は、本発明の効果がより優れる点から、水を主成分とする液状溶媒中にて粒子状に分散している状態として製造されることが好ましい。水を主成分とするとは、液状溶媒中に水が90質量%以上含まれることを意味する。したがって、(メタ)アクリル樹脂は、水と重合開始剤の存在下、各単量体を重合させて製造されることが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂としては、市販品を用いてもよく、具体例としては、E002、EX200F(いずれも日本触媒社商品名)、X4759.34(旭化成社商品名)が挙げられる。
(メタ)アクリル樹脂は、2種以上を併用してもよい。
樹脂の含有量は、本塗料の全固形分に対して、20~90質量%が好ましく、25~80質量%がより好ましく、30~70質量%が特に好ましい。
特定含フッ素化合物は、リン酸基及び加水分解性シリル基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、ポリフルオロアルキル基と、を有する含フッ素化合物である。
ここで、ポリフルオロアルキル基とは、アルキル基の水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基を意味し、アルキル基の水素原子の全てがフッ素原子に置換されたパーフルオロアルキル基であってもよい。ポリフルオロアルキル基は、炭素数3以上の基であることが好ましく、炭素数4以上の基であることが特に好ましい。
また、特定含フッ素化合物は、フルオロオレフィンに基づく単位を含まないことが好ましい。
特定含フッ素化合物は、本発明の効果がより優れる点から、加水分解性シリル基と、ポリフルオロアルキル基と、を有する含フッ素化合物であるのが好ましい。
特定含フッ素化合物は、低分子化合物であってもよいし、高分子化合物であってもよい。低分子化合物とは、化学構造中に繰り返し単位を有さない化合物のことをいう。また、高分子化合物とは、化学構造中に繰り返し単位を有する化合物のことをいう。以下において、低分子化合物である特定含フッ素化合物を「含フッ素低分子化合物」といい、高分子化合物である特定含フッ素化合物を「含フッ素高分子化合物」ともいう。
特定含フッ素化合物は、本塗膜の耐候性がより優れる点から、含フッ素低分子化合物であることが好ましい。
含フッ素高分子化合物は、リン酸基及び加水分解性シリル基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する単位と、ポリフルオロアルキル基を有する単位とを含む共重合体であることが好ましい。
リン酸基を有する単位は、リン酸基を有する単量体に基づく単位であるのが好ましく、下式A1で表される単量体(以下、単量体A1ともいう。)に基づく単位(以下、単位A1ともいう。)であるのが特に好ましい。
CH=CR-C(O)O-Q-O-P(O)(OH) 式A1
式A1中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Qは、単結合又は2価の連結基を表す。
における2価の連結基の具体例としては、炭素数1~10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基、-(CO)-(C)-が挙げられ、rは、1~9の整数である。ここで、-(CO)-(C)-において、左側の結合手が式A1の-C(O)O-側に結合し、右側の結合手が式A1の-O-P(O)(OH)側に結合する。
におけるアルキレン基における水素原子は、-CHCl等の基で置換されていてもよい。
は、炭素数1~10の直鎖状のアルキレン基であることが好ましい。
単量体A1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。単量体A1は、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022059146000001
単位A1の含有量は、含フッ素高分子化合物の全質量に対して、0.1~5質量%が好ましい。
加水分解性シリル基を有する単位としては、アルコキシシリル基を有する単量体に基づく単位であることが好ましく、下式X1で表される単量体(以下、単量体X1ともいう。)に基づく単位(以下、単位X1ともいう。)に基づく単位であることが特に好ましい。
CH=CR-Q-Si(ORX1(RX23-m 式X1
式X1中、R、Q、RX1、RX2、及びmは以下の意味を示す。
は、水素原子又はメチル基である。
は、単結合又は2価の連結基である。
m個のRX1は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。ただし、少なくとも1個のRX1は、炭素数1~3のアルキル基である。
3-m個のRX2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基である。
mは、1~3の整数である。
における2価の連結基の具体例としては、-O-、-S-、-NH-、-SO-、-PO-、-CH=N-、-N=N-、-N(O)=N-、-COO-、-COS-、-CONH-、-COCH-、-CHNH-、-CO-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-CO-、直鎖状又は分岐状のアルキレン基、直鎖状又は分岐状のアルケニレン基、アルキレンオキシ基、2価の4~7員環置換基及びそれらにより構成される縮合置換基、6員環芳香族基、4~6員環の飽和又は不飽和の脂肪族基、5~6員環複素環基及びそれらの縮合環、並びに、これら2価の連結基の組み合わせから構成される基が挙げられる。また、これらの基は、置換基を有していてもよく、置換基の例としては、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、シアノ基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトシキ、オクチルオキシ、メトキシエトキシ等)、アリーロキシ基(フェノキシ等)、アルキルチオ基(メチルチオ、エチルチオ等)、アシル基(アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等)、スルホニル基(メタンスルホニル、ベンゼンスルホニル等)、アシルオキシ基(アセトキシ、ベンゾイルオキシ等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ等)、ホスホニル基(ジエチルホスホニル等)、アミド基(アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、カルバモイル基(N,N-ジメチルカルバモイル、N-フェニルカルバモイル等)、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、2-カルボキシエチル、ベンジル等)、アリール基(フェニル、トルイル等)、複素環基(ピリジル、イミダゾリル、フラニル等)、アルケニル基(ビニル、1-プロペニル等)、アルコシアシルオキシ基(アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、アルコシキカルボニル基(メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)、及び重合性基(ビニル基、アクリロイル基、メタクロイル基、スリリル基、桂皮酸残基等)等が挙げられる。
中でも、Qにおける2価の連結基は、アルキレン基、6員環芳香族基、-COO-、又は、これらの基を2種以上組み合わせた基が好ましい。
酸化チタンへの密着性、水系媒体への溶解性の観点からすると、mは2以上が好ましく、3であることが特に好ましい。
単量体X1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。単量体X1は、2種以上を併用してもよい。
CH=CH-Si(ORB3
CH=CH-CH-Si(ORB3
CH=CH-C-Si(ORB3
CH=CH-C-Si(ORB3
CH=C(CH)-COO-C-Si(ORB3
CH=CH-COO-C-Si(ORB3
CH=C(CH)-COO-C-Si(CH)(ORB3
ただし、RB3は、CH-、CHCH-、又は(CHCH-である。
単位X1の含有量は、含フッ素高分子化合物の全質量に対して、0.1~5質量%が好ましい。
ポリフルオロアルキル基を有する単位は、ポリフルオロアルキル基を有する単量体に基づく単位であるのが好ましく、下式B1で表される単量体(以下、単量体B1ともいう。)に基づく単位(以下、単位B1ともいう。)であるのが特に好ましい。
CH=CR-C(O)O-Q-R 式B1
式B1中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Qは単結合又は2価の連結基を表し、Rは直鎖状又は分岐状のポリフルオロアルキル基を表す。
における2価の連結基の具体例としては、炭素数1~10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基が挙げられ、炭素数1~10の直鎖状のアルキレン基が好ましい。
は、直鎖状のポリフルオロアルキル基が好ましい。Rの炭素数は、1~6が好ましい。
単量体B1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。単量体B1は、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022059146000002
単位B1の含有量は、含フッ素高分子化合物の全質量に対して、75~85質量%であるのが好ましい。
含フッ素高分子化合物は、単位A1、X1及びB1以外の単位を有していてもよい。
他の単位としては、カルボキシ基を有する単位、オキシアルキレン基を有する単位が挙げられる。
カルボキシ基を有する単位としては、カルボキシ基を有する単量体に基づく単位であるのが好ましく、下式C1で表される単量体(以下、単量体C1ともいう。)に基づく単位(以下、単位C1ともいう。)であるのが特に好ましい。
CH=CR-Q-C(O)OH 式C1
式C1中、Rは水素原子、メチル基又はカルボキシ基を表し、Qは単結合又は2価の連結基を表す。
における2価の連結基の具体例としては、-YC1-Z-で表される2価の基、-YC1-Z-YC2-で表される2価の基が挙げられる。YC1は、炭素数1~10のアルキレン基又は-(CO)-であり、YC2は、炭素数1~10のアルキレン基、フェニレン基又はシクロへキシレン基であり、Zは、-C(O)-、-C(O)O-又は-O-C(O)-であり、pは1~10である。
は、単結合であることが特に好ましい。
単量体C1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。単量体C1は、2種以上を併用してもよい。
CH=CH-C(O)OH
CH=C(CH)-C(O)OH
CH=C(COOH)-CH-C(O)OH
CH=CH-COO-CHCH-OC(O)-CHCH-C(O)OH
CH=C(CH)-C(O)O-CHCH-OC(O)-CHCH-C(O)OH
Figure 2022059146000003
単位C1の含有量は、含フッ素高分子化合物の全質量に対して、5~15質量%であるのが好ましい。
オキシアルキレン基を有する単位としては、オキシアルキレン基を有する単量体に基づく単位であるのが好ましく、下式D1で表される単量体(以下、単量体D1ともいう。)に基づく単位(以下、単位D1ともいう。)であるのが特に好ましい。オキシアルキレン基を有する単位は、リン酸基を有しないことが好ましい。
CH=CRD1-C(O)O-(RD2O)-RD3 式D1
式D1中、RD1は水素原子又はメチル基を表し、RD2は水素原子が水酸基で置換されていてもよい炭素数2~4のアルキレン基を表し、RD3は水素原子、炭素数1~4のアルキル基又は-C(O)-C(RD4)=CHを表し、qは1~300を表す。RD4は、水素原子又はメチル基を表す。qが2以上の場合、複数のRD2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。アルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
qは1~100が好ましく、1~25がより好ましく、2~10が特に好ましい。なお、qの値は平均値である。
D2は、エチレン基であることが特に好ましい。
D3は水素原子、メチル基又は-C(O)-C(RD4)=CHが好ましく、水素原子が特に好ましい。
単量体D1の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。下記式中、n、m、l、o、p及びqはそれぞれ独立に、1~100(平均)である。
単量体D1は、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022059146000004
単位D1の含有量は、含フッ素高分子化合物の全質量に対して、5~15質量%であるのが好ましい。
含フッ素高分子化合物は、含フッ素高分子化合物が含む全単位に対して、単位A1と単位B1と単位C1と単位D1とを、この順に、0.1~5質量%、75~85質量%、5~15質量%、5~15質量%含む共重合体であるのが好ましい。
含フッ素高分子化合物のMwは、5,000超100万以下が好ましく、10,000~10万が特に好ましい。
含フッ素低分子化合物は、樹脂をコーティングしやすい点から、下記式E1またはE2で表される化合物であるのが好ましい。
[(Rf1-QE1-X)t1-QE2m1-P(O)(OH)3-m1 式E1
(Rf1-QE1-X)t1-QE3-[Si(ORX1n1(RX23-n1t2 式E2
式E1及びE2中、Rf1、QE1、QE2、QE3、X、RX1、RX2、n1、m1、t1、t2は、以下の意味を示す。
f1は、直鎖状又は分岐状のポリフルオロアルキル基である。
E1は、単結合、又は、直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基である。
E2は、単結合、又は、(t1+1)価の連結基である。
E3は、単結合、又は、(t1+t2)価の連結基である。
Xは、単結合、-O-、エステル結合、又は、アミド結合である。
X1及びRX2はそれぞれ独立に、水素原子、又は、炭素数1~3のアルキル基である。
n1は、1~3の整数である。
m1は、1又は2の整数である。
t1及びt2はそれぞれ独立に、1~3の整数である。
ただし、式E1において、QE2が単結合である場合、t1は1である。式E2において、QE3が単結合である場合、t1及びt2はいずれも1である。
t1が2以上の場合、複数の(Rf1-QE1-X)は、同一であっても異なっていてもよい。
t2が2以上の場合、複数の[Si(ORX1n1(RX23-n1]は、同一であっても異なっていてもよい。
m1が2である場合、複数の[(Rf1-QE1-X)t1-QE2]は、同一であっても異なっていてもよい。
n1が2以上である場合、複数のRX1は、同一であっても異なっていてもよい。
n1が1である場合、複数のRX2は、同一であっても異なっていてもよい。
f1は、直鎖状のポリフルオロアルキル基が好ましい。Rf1の炭素数は、1~6が好ましく、4~6が特に好ましい。
Xは、単結合、-O-又はエステル結合(-C(O)O-)が好ましく、-O-又はエステル結合がより好ましい。
E1における直鎖状のアルキレン基の具体例としては、メチレン基(-CH-)、エチレン基(-CHCH-)、及び、トリメチレン基(-CHCHCH-)が挙げられる。
E1における分岐状のアルキレン基の具体例としては、プロパン-1,2-ジイル基(-CH(CH)CH-)、プロパン-2,2-ジイル基((CHC<)、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,2-ジイル基、及び、ブタン-1,3-ジイル基が挙げられる。
E1におけるアリーレン基の具体例としては、フェニレン基(1,4-フェニレン基、1,3-フェニレン基、1,2-フェニレン基)、及び、ナフチレン基(1,5-ナフチレン基、2,7-ナフチレン基)が挙げられる。
E2における(t1+1)価の連結基は、2価の連結基であることが好ましい。
E2における(t1+1)価の連結基の具体例としては、式X1のQにおける2価の連結基の具体例と同じである。
E3における(t1+t2)価の連結基は、2価の連結基であることが好ましい。
E3における(t1+t2)価の連結基の具体例としては、式X1のQにおける2価の連結基の具体例と同じである。
酸化チタンへの密着性の観点から、m1は1であることが好ましい。
酸化チタンへの密着性の観点から、n1は、2~3が好ましく、3が特に好ましい。
X1は、水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
X2は、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
含フッ素低分子化合物は、本発明の効果がより優れる点から、式E2の化合物であることが特に好ましい。
式E1で表される化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
F(CF-CHCH-O-P(O)(OH)
F(CF-CHCH-O-P(O)(OH)
[F(CF-CHCH-O]-P(O)(OH)
[F(CF-CHCH-O]-P(O)(OH)
F(CF-CHCH-P(O)(OH)
F(CF-CHCH-P(O)(OH)
[F(CF-CHCH-P(O)(OH)
[F(CF-CHCH-P(O)(OH)
式E2で表される化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。なお、下記式中のRX1は、式E2で説明した通りである。
F(CF-CHCH-Si(ORX1
F(CF-CHCH-Si(ORX1
F(CF-CHCH-O-C(O)-CHCH-S-(CH-Si(ORX1
F(CF-CHCH-O-C(O)-CHCH-S-(CH-Si(ORX1
F(CF-CHCH-O-NH-C(O)-(CH-Si(ORX1
F(CF-CHCH-O-NH-C(O)-(CH-Si(ORX1
含フッ素低分子化合物の分子量は、本発明の効果がより優れる点から、100~5,000が好ましく、200~1,500がより好ましく、300~1,000が特に好ましい。
含フッ素化合物の含有量は、本発明の効果がより優れる点から、酸化チタンの100質量部に対して、0.01質量部超10質量部未満が好ましく、0.05~5質量部がより好ましく、0.10~1.0質量部が特に好ましい。
特定含フッ素化合物の含有量は、本発明の効果がより優れる点から、本塗料の全固形分に対して、0.001~5質量%が好ましく、0.005~3質量%がより好ましく、0.01~1質量%が特に好ましい。
酸化チタンは、白色顔料として用いられる。
酸化チタンの結晶構造としては、ルチル型及びアナターゼ型が挙げられ、酸化チタンの耐候性に優れる点から、ルチル型が好ましい。
酸化チタンは、無機酸化物等によって表面が被覆されていてもよい。これにより、酸化チタンの耐候性が向上する。無機酸化物の具体例としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウムが挙げられる。
酸化チタンの形状は特に限定されず、球状、楕円状、針状、板状、棒状、円すい状、円柱状、立方体状、長方体状、ダイヤモンド状、星状、鱗片状、不定形状等のいずれの形状の粒子であってもよい。
酸化チタンの平均一次粒子径は、10~1,000nmが好ましく、50~700nmがより好ましく、100~300nmが特に好ましい。
酸化チタンの平均一次粒子径は、大塚電子株式会社製「ELS-8000」を用いて測定して得られる数平均粒子径の値である。ただし、酸化チタンの平均一次粒子径は、市販品を用いる場合、カタログ値を採用する。
酸化チタンは、市販品を用いてもよく、市販品としては、「D-918」(堺化学工業(株)社製)が挙げられる。酸化チタンは、2種以上を併用してもよい。
酸化チタンの含有量は、本塗料の全固形分に対して、5~95質量%が好ましく、10~60質量%がより好ましく、20~40質量%が特に好ましい。
本塗料は、更に、リン酸基及び加水分解性シリル基のいずれも有しない含フッ素界面活性剤(以下、特定含フッ素界面活性剤ともいう。)を含むことが好ましい。特定含フッ素界面活性剤は、フッ素原子を有する界面活性剤である。
特定含フッ素界面活性剤は、特定含フッ素化合物の分散性を向上させる。その結果、特定含フッ素化合物が酸化チタンの表面付近により配置されやすくなるので、本発明の効果がより優れる。
特定含フッ素界面活性剤は、特定含フッ素化合物の分散性をより向上できる点から、ポリフルオロアルキル基を有する界面活性剤であるのが好ましい。
ポリフルオロアルキル基は、直鎖状であっても、分岐状であってもよいが、特定含フッ素化合物の分散性をより向上できる点から、直鎖状であるのが好ましい。
ポリフルオロアルキル基の炭素数は、特定含フッ素化合物の分散性をより向上できる点から、1~10が好ましく、4~8が特に好ましい。
特定含フッ素界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性のいずれの界面活性剤であってもよい。中でも、本発明の効果がより優れる点から、両性又はノニオン性の界面活性剤であるのが好ましく、ノニオン性の界面活性剤であるのが特に好ましい。
特定含フッ素界面活性剤は、市販品を用いてもよく、市販品としては、AGCセイミケミカル社製のサーフロン S-231(両性界面活性剤)、S-386(ノニオン性界面活性剤)等が挙げられる。
特定含フッ素界面活性剤は、2種以上を併用してもよい。
本塗料が特定含フッ素界面活性剤を含む場合の含有量は、特定含フッ素化合物の分散性の点から、特定含フッ素化合物100質量部に対して、50~300質量部が好ましく、75~250質量部がより好ましく、100~200質量部が特に好ましい。
本塗料が特定含フッ素界面活性剤を含む場合の含有量は、特定含フッ素化合物の分散性の点から、本塗料の全固形分に対して、0.01~5質量%が好ましく、0.05~3質量%がより好ましく、0.1~1質量%が特に好ましい。
本塗料は、更に、特定含フッ素化合物及び特定含フッ素界面活性剤以外の界面活性剤(以下、他の界面活性剤ともいう。)を含んでいてもよい。他の界面活性剤は、フッ素原子を有しない界面活性剤であるのが好ましい。
他の界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性のいずれの界面活性剤であってもよい。また、他の界面活性剤は、高分子型であってもよい。
他の界面活性剤は、本発明の効果がより優れる点から、ノニオン性の高分子界面活性剤であるのが好ましい。
他の界面活性剤は、市販品を用いてもよく、市販品としては、BYK社製のDISPER BYK-190(ノニオン性の高分子界面活性剤)が挙げられる。
本塗料が他の界面活性剤を含む場合の含有量は、本塗料の全固形分に対して、0.1~10質量%が好ましく、0.5~8質量%がより好ましく、1~5質量%が特に好ましい。
本塗料は、上述の各成分が液状媒体(水、有機溶媒等)に溶解又は分散している塗料であってもよく、液状媒体を実質的に含まない塗料(粉体塗料等)であってもよい。液状媒体を実質的に含まないとは、液状媒体の含有量が、本塗料の全質量に対して、0.1質量%以下であることを意味する。
本塗料は、本発明の効果がより優れる点から、上述の樹脂が水を主成分とする液状溶媒中にて粒子状に分散している水系塗料であることが好ましい。この場合、水中に分散している樹脂粒子の表面を特定含フッ素重合体がコーティングしやすくなり、耐候性に優れる塗膜を形成しやすくなると考えられる。
本塗料が水系塗料である場合、液状媒体は、水のみからなるか、水と水溶性有機溶媒とからなる混合溶媒であってもよいが、水のみからなることが好ましい。後者の場合、水溶性有機溶媒の含有量は、水の全質量に対して、5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。
水溶性有機溶媒の具体例としては、アルコール(メタノール、エタノール、ブタノール等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン等)が挙げられる。
本塗料は、樹脂の分散安定性の点から、本塗料の全質量に対して、水を10~90質量%含むことが好ましく、30~50質量%含むことが特に好ましい。
本塗料は、更に添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、硬化剤、硬化触媒、酸化チタン以外の顔料、消泡剤、造膜助剤、つや消し剤、レベリング剤、増粘剤、光安定剤、紫外線吸収剤、表面調整剤、防汚剤、低汚染化処理剤、可塑剤等が挙げられる。
上記添加剤は、2種以上を併用してもよい。
特に、特定含フッ素化合物が加水分解性シリル基を有する場合、本塗料は、硬化触媒を含むことが好ましい。硬化触媒としては、アルミ系、リン酸系、チタン系、亜鉛系、コバルト系、マンガン系の硬化触媒が挙げられ、アルミ系が好ましい。
本塗膜は、基材上に本塗料を塗布し、必要に応じて乾燥し、加熱硬化して形成すればよい。
本塗料が水系塗料又は溶剤型塗料である場合、塗布方法としては、スプレーコート法、スキージコート法、フローコート法、バーコート法、スピンコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、ダイコート法、インクジェット法、カーテンコート法、はけやへらを用いる方法等が挙げられる。
本塗料が粉体塗料である場合、塗装方法としては、静電塗装法、静電吹付法、静電浸漬法、噴霧法、流動浸漬法、吹付法、スプレー法、溶射法、プラズマ溶射法等が挙げられる。
本塗料が液状媒体を含む場合、塗布後に乾燥させて溶媒を除去することが好ましい。乾燥温度は、通常、0~50℃であり、乾燥時間は、通常、1分~2週間である。
本塗料が硬化剤を含む場合、塗布後に加熱硬化させることが好ましい。加熱硬化温度は、通常50℃~300℃であり、加熱硬化時間は、通常1分~24時間である。
本塗膜の膜厚としては、本塗膜の耐候性の点から、10~1,000μmが好ましく、25~500μmがより好ましく、30~100μmが特に好ましい。
本塗料を用いれば、基材と、基材上に配置された本塗膜とを有する塗膜付き基材が得られる。本発明の塗膜付き基材を含む物品を、塗装物品ともいう。
本発明における基材の材質の具体例としては、無機物、有機物、有機無機複合材が挙げられる。
無機物の具体例としては、コンクリート、自然石、ガラス、金属材料が挙げられる。
有機物の具体例としては、プラスチック、ゴム、接着剤、木材が挙げられる。
有機無機複合材の具体例としては、繊維強化プラスチック、樹脂強化コンクリート、繊維強化コンクリートが挙げられる。
基材は、公知の表面処理がなされていてもよい。表面処理としては、金属皮膜処理、化成処理等が挙げられる。金属皮膜処理としては、電気めっき、溶融めっき、蒸着めっきが挙げられる。化成処理としては、クロメート処理、リン酸塩処理等が挙げられる。
基材は、本発明の効果がより発揮される点から、金属からなることが好ましい。金属としては、鉄、アルミニウム、亜鉛、錫、チタン、鉛、銅、マグネシウム、マンガン、ケイ素、クロム、ジルコニウム、バナジウム、ニッケル、ビスマス等の金属を含む材料が挙げられる。金属としては、鉄及びアルミニウムが特に好適である。金属は、2種以上の金属を含む合金でもよい。
金属としては、鉄合金(鉄鋼、ステンレス等)及びアルミニウム合金が好ましく、鉄鋼が特に好ましい。
本発明における塗膜付き基材は、基材と本塗膜との間に、中塗り塗膜や下塗り(プライマー)塗膜等の他の塗膜を有していてもよい。
下塗り塗膜を形成するための塗料としては、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を含む塗料が挙げられる。
下塗り塗料は、架橋性樹脂、架橋性基を有するプレポリマー又は硬化性樹脂等を含んでいてもよい。
各塗膜の形成に乾燥や加熱硬化等が必要である場合、各塗膜を形成する塗料の塗布、乾燥、及び加熱硬化の順番は制限されない。つまり、塗膜毎に乾燥や加熱硬化を行ってもよく、同時に行ってもよい。
本塗料は、酸化チタンによって優れた意匠性を有しながらも、耐候性に優れた塗膜を形成できる。従って、優れた外観及び耐候性が求められるような、建物の外壁等の窯業建材や、橋梁・道路等の塗装において特に有用である。
以下、例を挙げて本発明を詳細に説明する。例1~10は実施例であり、例11は比較例である。ただし本発明はこれらの例に限定されない。なお、後述する表中における各成分の配合量は、質量基準を示す。
[略称]
BMA:ブチルメタクリレート
CTFE:クロロトリフルオロエチレン
CHVE:シクロヘキシルビニルエーテル
2-EHVE:2-エチルヘキシルビニルエーテル
CHMVE:シクロヘキシルメチルビニルエーテル
CM-15EOVE:CH=CHOCH-cycloC10-CHO(CHCHO)H(n=15)
C6FA:C13OCOCH=CH
EOMA:CH=C(CH)COO(CO)H(nの平均値:4.5)
MOEP:CH=C(CH)COOCOP(O)(OH)
F1:後述の製造例で製造されたフッ素樹脂の水性分散液
Ac1:アクリル樹脂の水性分散液(E002、樹脂濃度40質量%、日本触媒社商品名)
Ac2:アクリル樹脂の水性分散液(EX200F、樹脂濃度40質量%、日本触媒社商品名)
Ac3:アクリル樹脂の水性分散液(X4759.34、樹脂濃度35質量%、旭化成社商品名)
RF1:後述の製造例で製造された含フッ素高分子化合物を含む溶液(メチルエチルケトンとイソプロピルアルコールの混合溶液で含フッ素化合物濃度30質量%に調製)
RF2:後述の製造例で製造された含フッ素低分子化合物(C13OP(O)(OH)、分子量445)を含む溶液(イソプロピルアルコールで含フッ素化合物濃度50質量%に調製)
RF3:後述の製造例で製造された含フッ素低分子化合物(C13OC(O)CSCSi(OCH、分子量644)を含む溶液(硬化触媒としてDX9740(信越化学工業社商品名)の0.5質量%を含み、イソプロピルアルコール、アサヒクリン AE-3000(AGC社商品名)、及びNovec7200(3M社商品名)の混合溶液にて含フッ素化合物濃度10質量%に調製)
R1:主鎖としてポリシロキサン骨格を有し、アミノ基及び/又はイミノ基を有する脂肪族炭化水素基を有するアミノシランオリゴマー(濃度25質量%の非フッ素化合物、Dynasylan SIVO 140、エボニック インダストリーズAG社商品名)
S1:直鎖状のC13基を有する両性界面活性剤(AGCセイミケミカル社製造品)
S2:直鎖状のC13基を有するノニオン性界面活性剤(AGCセイミケミカル社製造品)
顔料:D918(酸化チタン顔料、堺化学工業社商品名)
造膜助剤:テキサノールCS-12(日本乳化剤社商品名)
消泡剤:デヒドラン1620(BASF社商品名)
増粘剤:ベルモドール2150(固形分濃度20質量%、AkzoNobel社商品名)
[F1の製造例]
真空脱気したオートクレーブ内に、CTFE(473g)、CHVE(338g)、2-EHVE(187g)、CHMVE(27.6g)、CM-15EOVE(20g)、界面活性剤1(52g)(DKS-NL100、第一工業製薬社商品名)、界面活性剤2(1.0g)(SLS、日光ケミカルズ社商品名)、炭酸カリウム(2.6g)を攪拌下で導入した。次いで、オートクレーブ内に、濃度0.5質量%の過硫酸アンモニウム水溶液(100g)を導入して、24時間重合した後、オートクレーブ内溶液をろ過し、フッ素樹脂の粒子を含む水性分散液F1(フッ素樹脂濃度52質量%、水酸基価10mgKOH/g)を得た。
フッ素樹脂F1は、フッ素樹脂F1が含む全単量体単位に対して、CTFEに基づく単位、CHVEに基づく単位、2-EHVEに基づく単位、CHMVEに基づく単位、CM-15EOVEに基づく単位を、この順に50モル%、33モル%、14.7モル%、2モル%、0.3モル%含む重合体であった。
[RF1の製造例]
C6FA(24g)、アクリル酸(3g)、EOMA(2.4g)、MOEP(0.6g)、イソプロパノール(以下、IPAともいう。)(30g)、酢酸ブチル(30g)及び開始剤V-601(ジメチル2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオナート)、和光純薬工業社商品名)(0.15g)を密閉容器に仕込み、窒素置換を行い、70℃で18時間重合反応を行った。得られた溶液をIPAとMEK(以下、メチルエチルケトンともいう。)との混合溶媒(IPA/MEK=2/1(質量比))で希釈し、含フッ素化合物を固形分濃度30質量%の淡黄色溶液として得た。
[RF2の製造例]
攪拌装置を付した500mlの三つ口フラスコに、室温(25℃)で、五酸化リン32.7g(225.7mmol)、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-トリデカフルオロオクタン118.7gおよび85質量%リン酸23.2g(五酸化リンとして100.5mmol、水として495.1mmol)を加えた後、10分間攪拌を実施した後に、パーフルオロヘキシルエチルアルコール118.7g(326.2mmol)を加えた。オイルバスを50℃まで昇温させ、同温度で24時間攪拌下に反応させた。次いで、オイルバスを60℃まで昇温させ、同温度で24時間攪拌下に反応させた後、脱溶剤し、新たに酢酸エチル150gを加えて溶解させた。そこに同量の水を加えて攪拌下に水洗を行い、使用した水を除去する操作を計3度実施した。その後、脱溶剤し、乾燥して、白色粉末状の生成物(RF2)145gを得た。
[RF3の製造例]
フラスコに、C6FAとトリエチルアミン(C6FAに対して2倍モル)を仕込み、攪拌子を用いて、混合液を攪拌した。
室温(25℃)で、混合液を攪拌しながら、滴下ロートを用いて、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(C6FAに対して1倍モル)をゆっくりと滴下して、C6FAと3-メルカプトプロピルトリメトキシシランの反応を開始させた。
24時間後の反応率をガスクロマトグラフィーで確認した(反応率99%以上)。
反応終了後、減圧下、バス温度40℃でトリエチルアミンを留去して、アルコキシシリル基を有するフッ素化合物(RF3)を得た。ガスクロマトグラフィーで純度を確認したところ、95%であった。
[例1~11]
表1に記載の成分のうち、含フッ素化合物を含む溶液、非フッ素化合物、含フッ素界面活性剤、顔料及びイオン交換水を混合して分散させた。次いで、水性分散液、造膜助剤、消泡剤及び増粘剤を添加して混合して分散させ、各例の塗料を得た。
スレート板(縦120mm、横60mm、板厚15mm)の表面に、下塗り塗料(大日本塗料社商品名:Vセラン#700)を、エアスプレーにて乾燥膜厚が20μmになるように塗布し、100℃で180秒間乾燥させて下塗り膜を形成した。次いで、下塗り膜の上に各塗料をエアスプレーにて乾燥膜厚が40μmになるように塗布し、100℃で180秒間乾燥させて塗膜を形成して、各例の塗料から形成されてなる塗膜を有する塗膜付き基材を得た。
得られた塗膜付き基材について、後述のとおり評価した。
[耐候性評価]
JIS K 5600-7-7に準拠し、キセノンウェザーメーターを用いてキセノンアーク放射し、試験時間を80時間として促進耐候性試験を行った。ただし、塗膜に対して水のかわりに1質量%過酸化水素水を噴霧し、ぬれを与えた。試験前の塗膜の60度鏡面光沢値を100%として、試験後の塗膜の60度鏡面光沢値の保持率(光沢保持率:%)を求め、以下の基準で評価した。60度鏡面光沢値は、光沢計(BYK社商品名 micro-TRI-gross、入反射角:60度)にて測定した。光沢保持率が高いほど、耐候性が良好である。
・試験条件
相対湿度:70%RH
ブラックパネル温度:50℃
キセノンアーク放射の放射照度:80W/m(300~400nm)
Figure 2022059146000005
表1に示す通り、樹脂と、特定含フッ素化合物と、酸化チタンとを含む塗料を用いた場合、耐候性に優れた塗膜が得られることが確認できた(例1~10)。

Claims (10)

  1. 樹脂と、
    リン酸基及び加水分解性シリル基からなる群より選択される少なくとも1種の基と、ポリフルオロアルキル基と、を有する含フッ素化合物と、
    酸化チタンと、を含むことを特徴とする、塗料。
  2. 更に、リン酸基及び加水分解性シリル基のいずれも有しない含フッ素界面活性剤を含む、請求項1に記載の塗料。
  3. 前記含フッ素界面活性剤がノニオン性である、請求項2に記載の塗料。
  4. 前記含フッ素化合物の分子量が、100~5,000である、請求項1~3のいずれか1項に記載の塗料。
  5. 前記含フッ素化合物が、加水分解性シリル基を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の塗料。
  6. 前記含フッ素化合物の含有量が、前記酸化チタンの100質量部に対して、0.01質量部超10量部未満である、請求項1~5のいずれか1項に記載の塗料。
  7. 前記樹脂が、フルオロオレフィンに基づく単位を含むフッ素樹脂を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の塗料。
  8. 更に、水を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の塗料。
  9. 前記水の含有量が、前記塗料の全質量に対して、10~90質量%である、請求項8に記載の塗料。
  10. 基材と、前記基材上に配置された請求項1~9のいずれか1項に記載の塗料から形成された塗膜と、を有する、塗膜付き基材。
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