JP2022055696A - パターン付与方法、評価方法およびパターン付き試料 - Google Patents

パターン付与方法、評価方法およびパターン付き試料 Download PDF

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Abstract

【課題】作業性に優れるパターン付与方法を提供する。【解決手段】パターンが付与された試料を変形させ、上記試料の変形前後で上記パターンを含むデジタル画像を比較するに際して、上記試料の表面に、上記試料の素材とは異なる素材を用いて薄膜を形成し、上記薄膜に、複数の凹部を形成することにより、上記パターンを付与する、パターン付与方法。【選択図】なし

Description

本発明は、パターン付与方法、評価方法およびパターン付き試料に関する。
従来、試料の変形を評価する方法として、デジタル画像相関法(DIC法)が用いられる。DIC法では、パターンが表面に付与された試料を変形させ、試料の変形前後でパターンを含むデジタル画像を比較する。
特許文献1には、試料である金属材料の表面に、パターンとして「参照材料層」を形成する方法が開示されている([0016])。
特許文献1の「参照材料層」は、「金属材料表面の所定領域の20面積%以上、80面積%以下を覆うもの」であり([0016])、より詳細には、「複数の島を有しており、島の平均面積は、金属組織中の結晶粒または相の面積に対して、40面積%以下」である([0017])。
特許文献1の「参照材料層」は、「集束イオンビームによって参照材料層の素材を金属材料表面に堆積させる方法」によって形成される([0034])。
特開2016-128787号公報
集束イオンビーム(FIB)は、エッチング機能のほかに、薄膜形成機能を有する。
特許文献1では、FIBの薄膜形成機能によって、島状の堆積膜を形成する。具体的には、イオンビームの照射領域に化合物ガスを吹き付けることにより、化合物ガスに由来する固体成分を局所的に島状に堆積させる。
しかしながら、この方法で、試料にパターンを付与する場合、長時間を要するなど非常に煩雑である。このため、特許文献1に記載された方法は、作業性の観点から現実的ではなく、実際に採用できる方法とは言えない。
そこで、本発明は、作業性に優れるパターン付与方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を採用することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[6]を提供する。
[1]パターンが付与された試料を変形させ、上記試料の変形前後で上記パターンを含むデジタル画像を比較するに際して、上記試料の表面に、上記試料の素材とは異なる素材を用いて薄膜を形成し、上記薄膜に、複数の凹部を形成することにより、上記パターンを付与する、パターン付与方法。
[2]集束イオンビームを用いたエッチングにより、上記凹部を形成する、上記[1]に記載のパターン付与方法。
[3]上記薄膜が、金、白金および炭素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する、上記[1]または[2]に記載のパターン付与方法。
[4]上記パターンは、ドットパターンであり、上記パターンが付与される領域の1/100面積当たりのドット数が、10個以上である、上記[1]~[3]のいずれかに記載のパターン付与方法。
[5]上記[1]~[4]のいずれかに記載の方法によって上記パターンが付与された上記試料を変形させ、上記試料の変形前後で上記パターンを含むデジタル画像を比較し、得られた比較結果に基づいて、上記試料の変形を評価する、評価方法。
[6]試料と、上記試料の表面に配置された薄膜と、を備え、上記試料の素材と、上記薄膜の素材とは互いに異なり、上記薄膜には複数の凹部が設けられ、上記凹部によって上記試料にはパターンが付与されており、上記パターンは、ドットパターンであり、上記パターンが付与される領域の1/100面積当たりのドット数が、10個以上である、パターン付き試料。
本発明によれば、作業性に優れるパターン付与方法を提供できる。
薄膜の凹部によってパターンが付与されたパワーデバイス断面を示すSEM像である。 室温状態(22℃)でのパワーデバイス断面を示すSEM像である。 図2A中の黒枠内を拡大した図である。 加熱状態(201℃)でのパワーデバイス断面を示すSEM像である。 図3A中の黒枠内を拡大した図である。 例1のパターンを示す模式図である。 例2のパターンを示す模式図である。 例3のパターンを示す模式図である。 例4のパターンを示す模式図である。
[パターン付与方法]
本発明のパターン付与方法(以下、単に「本発明の方法」ともいう)は、パターンが付与された試料を変形させ、試料の変形前後で、パターンを含むデジタル画像を比較する、いわゆる、デジタル画像相関法(DIC法)に用いる。
より詳細には、本発明の方法は、DIC法に用いる試料の表面に、この試料の素材とは異なる素材を用いて薄膜を形成し、次いで、形成した薄膜に、複数の凹部を形成する。
これにより、試料にパターンを付与する。すなわち、凹部が形成された薄膜においては、凹部と凹部以外の部分(残膜部)とで、デジタル画像におけるコントラストが異なるために、パターンが現れる。
デジタル画像は、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)像である。SEM像のコントラストは、表面に非常に敏感である。このため、薄膜を形成した後に、それを僅かに削って凹部を設けることにより、DIC法に適した良好なパターンが得られる。
そして、本発明の方法は、薄膜を一様に形成した後に凹部を形成するだけであるため、集束イオンビーム(FIB)の薄膜形成機能によって島状の堆積膜を個々に形成する方法(特許文献1)と比較して、非常に簡易にパターンを付与できる。すなわち、作業性に優れる。
更に、本発明の方法では、FIBの薄膜形成機能では必須の化合物ガスおよび化合物ガスを吹き付ける銃が不要であるため、低コストである。
以下、本発明の方法を、より詳細に説明する。なお、以下の説明は、本発明のパターン付き試料の説明も兼ねる。
〈試料〉
試料としては、特に限定されず、例えば、樹脂材料単体、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)等が挙げられる。
そのほか、試料としては、例えば、一般的にひずみ分布の解析が難しい、非晶質;非晶質部を含む複合体;等が挙げられる。このような複合体の具体例としては、自動車などに搭載されて使用される、パワーデバイスなどの電子部品が挙げられる。
パワーデバイスなどの電子部品については、使用時の発熱に伴って、マイクロメートルオーダー(またはそれ以下)の変形(ひずみ)が発生する場合がある。本発明の方法によれば、このような変形を評価するのに適したパターンを簡易に付与できる。
試料については、機械研磨などの公知の方法によって、変形を評価したい面(断面)を形成し、露出させてもよい。
〈薄膜〉
試料の表面(例えば、露出した断面)に、この試料の素材とは異なる素材を用いて薄膜を形成する。
《薄膜の素材》
薄膜は、試料の素材とは平均原子番号が離れた成分(元素)を含有することが好ましい。より詳細には、薄膜は、金(Au)、白金(Pt)、炭素(C)、アルミニウム(Al)、オスミウム(Os)などの元素を含有することが好ましく、金、白金および炭素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有することがより好ましい。この場合、薄膜の素材としては、Au、Pt、Pt-Pd、Au-Pd、C、Alなどが挙げられる。
《薄膜の厚さ》
薄膜の厚さは、50nm以上が好ましく、80nm以上がより好ましい。薄膜の厚さがこの範囲であれば、SEM像において、薄膜のコントラストが観察しやすい。
一方、薄膜の厚さは、200nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましい。薄膜の厚さがこの範囲であれば、SEM像において、試料の素材の組織を観察しやすい。また、試料が、その表面(断面)に各部材どうしの界面を有する複合体である場合、薄膜の厚さがこの範囲であれば、SEM像において、界面を観察しやすい。
《薄膜を形成する方法》
薄膜を形成する方法としては、特に限定されないが、短時間で薄膜を形成でき、かつ、低コストであるという理由から、蒸着が好ましい。
〈凹部(パターン)〉
薄膜に形成される凹部は、薄膜の厚さ方向に貫通した貫通孔であってもよく、薄膜を貫通しない窪みであってもよいが、残膜部とのコントラストをより大きくする観点からは、貫通孔が好ましい。
《凹部を形成する方法》
凹部は、例えば、薄膜を厚さ方向に削ることにより形成される。
薄膜を削る方法としては、例えば、FIBのエッチング機能を用いる方法、レーザー加工を用いる方法などが挙げられる。
これらのうち、微細な領域にパターンを付与する観点からは、イオンビームの収束性が高いFIBを用いる方法が好ましい。
FIB装置では、通常、ガリウムイオンによるイオンビームが、試料における所望の位置(領域)に照射される。
このとき、FIB装置においては、予め作成したパターンデータに基づいて、イオンビームを照射できる。これにより、所望のパターンが得られる。薄膜を削る量(すなわち、凹部の深さ)も適宜調整できる。
凹部を形成する際にFIB(エッチング機能)を用いることによって、FIB(薄膜形成機能)を用いて島状の堆積膜を形成する場合と同等の細かさでパターンが得られる。
もっとも、FIBの薄膜形成機能を用いて島状の堆積膜(パターン)を形成する場合は、長時間を要する。これに対して、FIBのエッチング機能を用いて薄膜に複数の凹部を形成する時間は、非常に短時間であるため、より迅速かつ低コストで、試料にパターンを付与できる。
具体的には、例えば、1辺の長さが500μmの矩形領域にパターンを付与する場合、FIB(薄膜形成機能)で島状の堆積膜を形成するには1~2日程度を要するが、FIB(エッチング機能)で薄膜に複数の凹部を形成するのに要する時間は、60~200分間程度である。
《パターン領域》
パターン領域は、試料の表面(断面など)上の領域であって、薄膜に形成される凹部によってパターンが付与される領域である。
上述したように、例えば試料が電子部品である場合は、マイクロメートルオーダーの微細な変形を評価することが要求され得る。
このような観点から、パターン領域のサイズは、1mm×1mm以下が好ましく、500μm×500μm以下がより好ましい。
パターンは、例えば、複数のドットを有するドットパターンである。
個々のドットの形状(デジタル画像上の形状)としては、例えば、真円形、楕円形などの円形が挙げられるが、これに限定されず、非円形であってもよい。
後述する理由から、ドットがランダムに配置されたランダムパターンが好ましい。
《パターン条件1》
パターン領域を1辺の長さが500μmの矩形領域としたとき、パターン領域の1/100面積当たりのドット数は、10個以上が好ましく、15個以上がより好ましい。パターンのドット数がこの範囲であれば、そのパターンはDIC法により適したものとなり、評価の精度がより優れる。
この効果がより優れるという理由から、パターン領域内のいずれの領域においても、1/100面積当たりのドット数が上記範囲を満たすことが好ましい。
ここで、「パターン領域の1/100面積」は、パターン領域内の任意領域の面積であり、例えば、パターン領域の面積が250,000μmである場合は、2,500μmである。
なお、1/100面積当たりのドット数は、上限は特に限定されないが、ドットが密になりすぎる(隣接するドットどうしが重なり合う)こと抑制する観点から、150個以下が好ましく、120個以下がより好ましい。
《パターン条件2》
試料に付与されるパターンは、上述したパターン条件1に加えて、更に、以下の条件(パターン条件2)を満足することが好ましい。
すなわち、パターン領域を1辺の長さが500μmの矩形領域としたとき、隣接するドットの重心間距離(以下、「ドット間距離」ともいう)は、平均が20μm以下であって、かつ、標準偏差が1~10μmであることが好ましい。
この場合、DIC法による評価の精度を更に良好にできる。
とりわけ、パターン条件2を満たすことにより、ドット間距離の標準偏差が0である場合(ドットが等間隔である場合)を除くことができ、得られるパターンは分散性(ランダム性)が優れる。ドットがランダムに配置されていることにより、試料の変形前後でデジタル画像を比較する際に、位置合わせの精度が良好となる。
ドット間距離の平均は、18μm以下がより好ましく、15μm以下が更に好ましい。一方、下限は特に限定されず、例えば、3μm以上であり、5μm以上が好ましい。
ドット間距離の標準偏差は、1.5~8μmがより好ましく、2~6μmが更に好ましい。
このとき、ドットの平均径(円相当径)は、0.5~10μmが好ましく、1.5~8μmがより好ましい。
[評価方法]
本発明の評価方法は、上述した本発明の方法によってパターンが付与された試料を変形させ、試料の変形前後でパターンを含むデジタル画像を比較する。そして、得られた比較結果に基づいて、試料の変形を評価する。
試料は、例えば、外的応力を加えることにより、変形させる。試料を加熱して変形(熱ひずみ)を生じさせてもよい。
デジタル画像を取得する手段としては、例えば、カメラ、光学顕微鏡、電子顕微鏡などが挙げられる。これらのうち、空間分解能が高く、エッジコントラスト、Zコントラスト、チャネリングコントラストなど様々な要因にて豊富なコントラストが得られるという理由から、走査電子顕微鏡(SEM)が好ましい。
適切な加速電圧でSEM像を取得すれば、薄膜下の試料表面の状態も観察でき、試料の特定の位置と対応させてパターンを認識できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施例に限定されない。
〈試験1〉
まず、試料として、パワーデバイスを準備した。準備したパワーデバイスは、Siチップ、はんだ層、モールド樹脂および銅製リードフレームなどの各部材からなる複合体である。このパワーデバイスに機械研磨を実施して、断面を形成した。
パワーデバイスの断面に、蒸着装置(JFC-1500、日本電子社製)を用いて、金(Au)を蒸着させて、厚さ100nmの薄膜を形成した。薄膜の形成に要した時間は、30分間であった。
次いで、薄膜における500μm×500μmの矩形領域に、FIB装置(FB2100、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて、予め作成したパターンデータに基づいて、ガリウムイオンによるイオンビームを照射して、複数の凹部をランダムに形成した。凹部は、薄膜を厚さ方向に貫通した貫通孔とした。凹部の形成に要した時間は、100分間であった。
こうして、パワーデバイスの表面(断面)にパターンを付与した。パターンが付与されたパワーデバイス断面を、SEM(JSM-6490LA、日本電子社製)を用いて観察した。
図1は、薄膜の凹部によってパターンが付与されたパワーデバイス断面を示すSEM像である。図1のSEM像には、試料であるパワーデバイスを構成する部材として、Siチップa、はんだ層b、モールド樹脂c、および、銅製リードフレームdが示されている。いずれの部材上にも、パターンが高コントラストで確認できる。
図1に示すSEM像において、パターン領域(500μm×500μm)の1/100面積当たりドット数は、いずれの領域も、100個以上であった。ドット間距離は、平均が6.9μm、標準偏差が2.3μmであった。ドット平均径(円相当径)は3.2μmであった。
これらの数値を求める際には、画像解析用のソフトウェア(WinROOF 2018、三谷商事社製)を用いた。画像を自動二値化してドット部分を抽出し、重心間距離および円相当径を計測した(以下、同様)。
このようにパターンを付与したパワーデバイスを、室温(22℃)から201℃まで加熱することにより変形させた(熱ひずみを与えた)。
図2Aは、室温状態(22℃)でのパワーデバイス断面を示すSEM像である。図2Bは、図2A中の黒枠内を拡大した図である。
図3Aは、加熱状態(201℃)でのパワーデバイス断面を示すSEM像である。図3Bは、図3A中の黒枠内を拡大した図である。図3A中の黒枠の範囲は、図2A中の黒枠の範囲と同じである。
図2Bおよび図3Bには、ドットの位置移動を分かりやすくするため、同じ位置に横線を引いている。
図2Bと図3Bとを比較すると、パターンを構成するドットD1の位置は、室温状態(図2B)と加熱状態(図3B)とで一致していたが、ドットD2の位置は、室温状態(図2B)よりも、加熱状態(図3B)の方が、図中の上方向に移動していた。
より詳細には、加熱前後のSEM像を比較した結果、線膨張係数が小さいSiチップaに対して、線膨張係数が大きいはんだ層bおよびモールド樹脂cが膨張しており、これらの部材どうしの界面に、せん断ひずみが発生している様子が確認できた。
〈試験2〉
試験1と同様にして、パワーデバイス断面にAu蒸着で薄膜を形成した後、500μm×500μmの矩形領域(パターン領域)にFIB装置を用いて凹部を形成した。こうして、パワーデバイス断面に、ドットパターンを付与した。
このとき、4種類の異なるパターン条件で、パターンを付与した(例1~例4)。
すなわち、例1~例4では、パターンを構成するドットの位置およびサイズなどを、それぞれに異ならせた。
概略的には、例1~例3では、ドットがランダムに配置されたランダムパターンを形成した(図4A~図4C)。一方、例4では、ドットが等間隔に配置されたパターンを形成した(図4D)。
図4A~図4Dは、それぞれ、例1~例4のパターンを示す模式図である。
図4A~図4D中、パターンを構成するドットを黒点で示している。更に、ドットが密であると認められる領域に網掛けを施している。すなわち、ドットが密である領域(網掛け領域)と、ドットが疎である(非網掛け領域)とを区別している。
更に、例1~例4のパターンについて、パターン領域(500μm×500μm)における1/100面積当たりドット数の最小値、ドット間距離の平均および標準偏差、ならびに、ドット平均径(円相当径)を求めた。結果を下記表1に示す。
Figure 2022055696000001
まず、例1~例3のパターンを対比する。
図4A~図4Cを見ると、ドットが疎である領域(非網掛け領域)は、例2~例3のパターン(図4B~図4C)には認められるが、例1のパターン(図4A)には認められない。
このため、例1のパターンは、パターン領域内のいずれの領域も、DIC法による評価に適しており、例2~例3のパターンよりも好ましいと言える。
この結果は、上記表1にも反映されている。
例1は、1/100面積当たりドット数の最小値が15個(10個以上)である。すなわち、パターン領域内のいずれの領域も、1/100面積当たりのドット数が10個以上である。
一方、例2および例3は、1/100面積当たりのドット数の最小値が、それぞれ、2個および0個である。すなわち、パターン領域内に、1/100面積当たりのドット数が10個未満である領域(ドットが疎である領域)が存在することが示されている。
なお、図4B(例2のパターン)においては、図4A(例1のパターン)と比較して、より大きなドットがより離れて配置されている。
この状態は、上記表1に示す結果にも反映されている。すなわち、例2は、ドット平均径およびドット間距離の平均の値が、例1よりも大きい。具体的には、例2は、ドット平均径が11.7μm(10μm超)と大きく、かつ、ドット間距離の平均が26.8μm(20μm超)と長い。このため、より大きなドットがより離れて配置されている状態が示されている。
また、図4C(例3のパターン)においては、ドットが密である領域(網掛け領域)が偏在している。
この状態は、上記表1に示す結果にも反映されている。すなわち、例3は、ドット間距離の標準偏差の値が、例1~例2よりも非常に大きい。具体的には、例3のドット間距離は、平均(18.8μm)に対して、標準偏差が15.3μm(10μm超)と大きい。このため、ドットどうしが近接している場合と非常に離れている場合とがあることが示されている。すなわち、ドットが密である領域(網掛け領域)が偏在している状態が示されている。
次いで、例1および例4のパターンを対比する。
図4D(例4のパターン)には、図4A(例1のパターン)と同様に、ドットが疎である領域(非網掛け領域)は認められない。
もっとも、例4の等間隔パターンであるのに対して、例1は、ランダムパターンであるため、DIC法において変形後のドットを追いやすく好ましい。すなわち、試料の変形前後でデジタル画像を比較する際に、位置合わせの精度が良好となる。
この結果は、上記表1にも反映されている。
すなわち、例4は、ドット間距離の標準偏差の値が、例1よりも小さい。具体的には、例4のドット間距離の標準偏差は0.33と極めて小さい。このため、例4のパターンのドットが均一に等間隔で配置されていることが示されている。
a:Siチップ
b:はんだ層
c:モールド樹脂
d:銅製リードフレーム
D1:ドット
D2:ドット

Claims (6)

  1. パターンが付与された試料を変形させ、前記試料の変形前後で前記パターンを含むデジタル画像を比較するに際して、
    前記試料の表面に、前記試料の素材とは異なる素材を用いて薄膜を形成し、
    前記薄膜に、複数の凹部を形成することにより、前記パターンを付与する、パターン付与方法。
  2. 集束イオンビームを用いたエッチングにより、前記凹部を形成する、請求項1に記載のパターン付与方法。
  3. 前記薄膜が、金、白金および炭素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する、請求項1または2に記載のパターン付与方法。
  4. 前記パターンは、ドットパターンであり、
    前記パターンが付与される領域の1/100面積当たりのドット数が、10個以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のパターン付与方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の方法によって前記パターンが付与された前記試料を変形させ、前記試料の変形前後で前記パターンを含むデジタル画像を比較し、得られた比較結果に基づいて、前記試料の変形を評価する、評価方法。
  6. 試料と、
    前記試料の表面に配置された薄膜と、を備え、
    前記試料の素材と、前記薄膜の素材とは互いに異なり、
    前記薄膜には複数の凹部が設けられ、前記凹部によって前記試料にはパターンが付与されており、
    前記パターンは、ドットパターンであり、前記パターンが付与される領域の1/100面積当たりのドット数が、10個以上である、パターン付き試料。
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