JP2022047269A - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被潤滑装置へのオイルの過剰供給を抑制できる内燃機関の潤滑装置を提供する。【解決手段】内燃機関1の潤滑装置100は、オイルOによって内部が潤滑される被潤滑装置10と、クランクシャフト3aによって駆動されるオイルポンプ20と、オイルポンプ20から被潤滑装置10にオイルOを供給するためのオイル供給通路30と、オイル供給通路30を開閉する開閉弁40と、クランクシャフト3aの回転速度に応じて開閉弁40の開閉を制御するように構成された制御装置50と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、内燃機関の潤滑装置に関する。
一般的に、内燃機関の潤滑装置は、オイルによって内部が潤滑される被潤滑装置(例えば、バキュームポンプ)と、クランクシャフトによって駆動されるオイルポンプと、オイルポンプから被潤滑装置にオイルを供給するためのオイル供給通路と、を備える。また、潤滑装置は、被潤滑装置からオイルパンに潤滑後のオイルを戻すためのオイル戻り通路を備える。
また、内燃機関としては、クランクケース内のブローバイガスを大気開放するためのブローバイガス通路を備えたものが知られている。
ところで、上記のような従来の潤滑装置では、クランクシャフトの回転速度が低いときに、オイルポンプから被潤滑装置に供給されるオイルが不足し、被潤滑装置の内部でオイルがミスト化する可能性がある。
かかるオイルのミスト化を抑制するため、例えば、オイル供給通路の流路断面積を従来よりも大きく設定して、クランクシャフトの回転速度が低いときの被潤滑装置へのオイル供給量を十分に確保するといった手法が考えられる。
しかしながら、この手法では、クランクシャフトの回転速度が高いときに、オイルポンプから被潤滑装置にオイルが過剰に供給される可能性がある。その結果、被潤滑装置の内部において、オイルの攪拌抵抗が増加し、被潤滑装置の作動効率が低下する虞がある。
そこで、本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、被潤滑装置へのオイルの過剰供給を抑制できる内燃機関の潤滑装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、オイルによって内部が潤滑される被潤滑装置と、クランクシャフトによって駆動されるオイルポンプと、前記オイルポンプから前記被潤滑装置にオイルを供給するためのオイル供給通路と、前記オイル供給通路を開閉する開閉弁と、前記クランクシャフトの回転速度に応じて前記開閉弁の開閉を制御するように構成された制御装置と、を備えたことを特徴とする内燃機関の潤滑装置が提供される。
好ましくは、前記内燃機関は、クランクケースの下端に接続されたオイルパンと、前記クランケース内のブローバイガスを大気開放するためのブローバイガス通路と、を備え、前記潤滑装置は、前記被潤滑装置から前記オイルパンに潤滑後のオイルを戻すためのオイル戻り通路を備える。
また、前記制御装置は、前記回転速度が高いとき、前記回転速度が低いときに比べて、前記開閉弁の開度を小さくする。
また、前記制御装置は、前記回転速度が所定の第1閾値以上のとき、前記開閉弁の開度を所定の最小開度にし、前記回転速度が所定の第2閾値未満のとき、前記開閉弁の開度を所定の最大開度にする。
また、前記制御装置は、前記回転速度が大きくなるにつれ、前記開閉弁の開度を連続的に小さくする。
また、前記被潤滑装置は、バキュームポンプである。
本開示によれば、被潤滑装置へのオイルの過剰供給を抑制できる。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお、本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。また、図中に示す上下前後左右の各方向は、説明の便宜上定められたものに過ぎないが、内燃機関1を搭載した車両(不図示)の各方向と一致する。
(1)第1実施形態
先ず、図1を参照して、第1実施形態の内燃機関1の全体構成を説明する。なお、図中において、点線矢印Bは、ブローバイガスの流れを示す。
先ず、図1を参照して、第1実施形態の内燃機関1の全体構成を説明する。なお、図中において、点線矢印Bは、ブローバイガスの流れを示す。
図1に示すように、内燃機関1は、車両に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関、例えばディーゼルエンジンである。車両は、トラック等の大型車両である。しかしながら、車両及び内燃機関1の種類、形式、用途等に特に限定はなく、例えば車両は、乗用車等の小型車両であっても良いし、内燃機関1は、ガソリンエンジン等の火花点火式内燃機関であっても良い。なお、内燃機関1は、車両以外の移動体、例えば船舶、建設機械、または産業機械に搭載されたものであっても良い。また、内燃機関1は、移動体に搭載されたものでなくても良く、定置式のものであっても良い。
内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の下部に一体形成されたクランクケース3と、シリンダブロック2の上端に接続されたシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4の上端に接続されたヘッドカバー5と、を備える。
また、内燃機関1は、クランクケース3の下端に接続されたオイルパン6と、クランケース3内のブローバイガスBを大気開放するためのブローバイガス通路7と、を備える。
また、内燃機関1は、シリンダブロック2に設けられた複数のシリンダ(不図示)と、各シリンダに収容されたピストン(不図示)と、クランクケース3に収容されたクランクシャフト3aと、シリンダヘッド4に取り付けられたカムシャフト等の動弁機構(不図示)と、を備える。
クランクシャフト3aは、クランクケース3から後方に突出しており、この突出した部分には、クランクギア3bが固定される。クランクギア3bには、後述するオイルポンプ20の駆動ギア20a、及びアイドルギア3cが噛合される。
ブローバイガス通路7は、ブローバイガス流れ方向の上流側から順に配置された、エンジン内通路7a及びブローバイガス管7bを備える。周知のように、ブローバイガスBは、シリンダとピストンとの隙間からクランクケース3内に漏れ出たガスである。
エンジン内通路7aは、クランクケース3内からシリンダブロック2及びシリンダヘッド4の内部を通過してヘッドカバー5内に延びる。エンジン内通路7aの出口7outは、ヘッドカバー5の上面部に形成される。
ブローバイガス管7bは、ゴム等の樹脂材料で形成され、内燃機関1の外部に露出される。ブローバイガス管7bの上流端は、エンジン内通路7aの出口7outに接続され、ブローバイガス管7bの下流端は、大気開放される。ブローバイガス管7bの途中には、ブローバイガスB中のオイルを除去するためのオイルセパレータ8が設けられる。
オイルセパレータ8では、これに導入されたブローバイガスBからオイルが分離される。ブローバイガスBから分離されたオイルは、戻り通路(不図示)を通じてクランクケース3内に戻される。
次に、内燃機関1の潤滑装置100の構造について、詳しく説明する。図1中、黒塗り矢印Oは、エンジンオイルの流れを示し、白塗り矢印Aは、空気の流れを示す。
図1に示すように、潤滑装置100は、オイルOによって内部が潤滑される被潤滑装置としてのバキュームポンプ10と、クランクシャフト3aによって駆動されるオイルポンプ20と、を備える。また、潤滑装置100は、オイルポンプ20からバキュームポンプ10にオイルOを供給するためのオイル供給通路30と、オイル供給通路30を開閉する開閉弁40と、を備える。また、潤滑装置100は、開閉弁40の開閉を制御するように構成された制御装置としての電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)50を備える。
また、潤滑装置100は、バキュームポンプ10からオイルパン6に潤滑後のオイルOを戻すためのオイル戻り通路としてのオイル戻り管60を備える。
また、センサ類として、潤滑装置100は、エンジン回転速度Nを検出するためのエンジン回転センサ51を備える。
バキュームポンプ10は、ロータリーポンプであり、シリンダブロック2の後壁部に取り付けられる。図示しないが、バキュームポンプ10は、ローター及びベーンが内壁部と摺動しつつ回転することで、バキュームタンク11から空気Aを吸引して大気中に排出するようになっている。また、バキュームポンプ10の内部では、ローター等の摺動部がオイルOで潤滑されるようになっている。
バキュームポンプ10は、ローター及びベーンを回転させるための駆動ギア10aと、空気Aを吸引するための吸引口10bと、空気Aを排出するための排気口10cと、オイルOを導入するための給油口10dと、潤滑後のオイルOを排出するための排油口10eと、を有する。
バキュームポンプ10の駆動ギア10aには、クランクギア3bに噛合されたアイドルギア3cが噛合されており、クランクギア3b及びアイドルギア3cを介してクランクシャフト3aの駆動力が伝達される。これら駆動ギア10a及びクランクギア3bのギア比は、1:1の関係であり、バキュームポンプ10の回転速度は、クランクシャフト3aの回転速度と同じに設定される。
吸引口10bには、吸引管12を介してバキュームタンク11が接続される。バキュームタンク11には、ブレーキブースター13及びホーン14等の負圧利用機器が接続される。
排気口10cは、大気開放される。また、排気口10cには、潤滑後のオイルOが大気中に排出されるのを抑制するためのフィルタ(不図示)が設けられる。
給油口10dには、後述するオイル供給通路30の下流側管33が接続される。排油口10eには、オイル戻り管60が接続される。
オイルポンプ20は、ギアポンプであり、クランクケース3の後壁部に取り付けられる。オイルポンプ20は、内部のポンプギア(不図示)を回転させるための駆動ギア20aと、オイルOを吸い込むための吸込口20bと、オイルOを吐出するための吐出口20cと、を有する。
オイルポンプ20の駆動ギア20aには、クランクギア3bが噛合されており、クランクギア3bを介してクランクシャフト3aの駆動力が伝達される。これら駆動ギア20a及びクランクギア3bのギア比は、1:1の関係であり、オイルポンプ20の回転速度は、クランクシャフト3aの回転速度と同じに設定される。
吸込口20bには、オイルストレーナ21が接続される。オイルストレーナ21は、吸込口20bからクランクケース3内を通過して、オイルパン6の底部に向かって下方に延びる。
オイル供給通路30は、シリンダブロック2及びシリンダヘッド4の内部に形成されたオイルギャラリ31と、オイルギャラリ31の入口31aに接続された上流側管32と、オイルギャラリ31の出口31bに接続された下流側管33と、によって主に画成される。
オイルギャラリ31の入口31aは、シリンダブロック2の下端部に形成される。オイルギャラリ31の出口31bは、シリンダブロック2の後壁部に形成される。
上流側管32は、オイルギャラリ31bの入口10aからクランクケース3内を通って、オイルポンプ20の吐出口20bに接続される。
下流側管33は、オイルギャラリ31bの出口31bからシリンダブロック2の後壁部に沿って下方に延び、バキュームポンプ10の給油口10dに接続される。
開閉弁40は、バキュームポンプ10へのオイル供給量を調節可能な流量制御弁(バタフライ弁)であり、下流側管33に設けられる。開閉弁40は、電子制御式の弁であり、ECU50に電気的に接続される。
ECU50は、車両に搭載されたコントローラからなり、CPU、ROM、RAM、記憶装置及び入出力ポート等を備える。エンジン回転センサ51は、ECU50に電気的に接続される。
オイル戻り管60は、バキュームポンプ10の排油口10eからクランクケース3の後壁部に沿って下方に延び、クランクケース3の後壁部に形成されたオイル入口3dに接続される。
第1実施形態では、内燃機関1の稼働中、クランクシャフト3aによってバキュームポンプ10及びオイルポンプ20が駆動される。
バキュームポンプ10は、吸引管12及び吸引口10bを通じてバキュームタンク12から空気Aを吸引すると共に、吸引された空気Aを排気口10cから大気中に排出する。これにより、バキュームタンク11が真空にされ、ブレーキブースター13等の稼働に利用される。
オイルポンプ20は、オイルストレーナ21及び吸込口20bを通じてオイルパン6からオイルOを吸い込み、吸い込んだオイルOを吐出口20cから上流側管32に吐出する。上流側管32に吐出されたオイルOは、オイルギャラリ31及び下流側管33を順に流れ、給油口10dからバキュームポンプ10内に導入され、バキュームポンプ10内の摺動部を潤滑する。潤滑後のオイルOは、排油口10eを通じてバキュームポンプ10内からオイル戻り管60に排出され、オイル入口3dからクランクケース3内に導入された後、クランクケース3内を落下してオイルパン6に戻される。
次に、図1及び図2を参照して、ECU50による開閉弁40の制御を詳しく説明する。図2中、左側の縦軸は、バキュームポンプ10へのオイル供給量Qを示し、右側の縦軸は、開閉弁40の開度Sを示し、横軸は、クランクシャフト3aの回転速度、すなわちエンジン回転速度Nを示す。
図2に示すように、ECU50は、エンジン回転速度Nに応じて開閉弁40の開閉を制御するように構成される。
また、ECU50は、エンジン回転速度Nが高いとき、エンジン回転速度Nが低いときに比べて、開閉弁40の開度S1を小さくする。第1実施形態のECU50は、2段階で段階的に開閉弁40の開度S1を切り替え、エンジン回転速度Nが所定の上限回転速度NH(例えば、2000rpm)以上のとき、上限回転速度NH未満のときに比べて、開閉弁40の開度S1を小さくする。
具体的には、ECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが、上限回転速度NH以上のとき、開閉弁40の開度S1を所定の最小開度SLにする。また、ECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが上限回転速度NH未満のとき、開閉弁40の開度S1を所定の最大開度SHにする。第1実施形態では、特許請求の範囲に記載された第1閾値及び第2閾値が同じ値であり、上限回転速度NHは、第1閾値及び第2閾値の両方に該当する。
最小開度SLは、下流側管33(図1を参照)を全閉する開度よりも僅かに大きい開度であり、最大開度SHは、下流側管33を全開する開度である。
第1実施形態では、図2に実線Q1で示すように、開閉弁40の開度S1が最小開度SLのとき、最大開度SHのときに比べてオイル供給量Q1が減少する。また、開度S1が一定であるときは、エンジン回転速度Nが増加するにつれ、オイル供給量Q1が連続的に増加する。
最小開度SLは、エンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上のときでも、オイル供給量Q1が所定の上限供給量QH以上にならない大きさに設定される。上限供給量QHは、バキュームポンプ10に過剰にオイルOが供給され、バキュームポンプ10内の摺動部でオイルOの攪拌抵抗が許容できない程に増加するときのオイル供給量Qの最小値を意味する。
一方、下流側管33の流路断面積ないし内径は、エンジン回転速度Nが所定の下限回転速度NL(例えば、1000rpm)未満で、開閉弁40の開度S1が最大開度SHのときに、オイル供給量Q1が所定の下限供給量QL未満にならない大きさに設定される。下限供給量QLは、バキュームポンプ10に供給されるオイルOが不足して、バキュームポンプ10内の摺動部でオイルOがミスト化するときのオイル供給量Qの最大値を意味する。
ところで、一般的な潤滑装置の従来構造(以下、第1の従来構造)では、オイル供給通路30に開閉弁40が設けられておらず、また、第1実施形態に比べて、オイル供給通路30(特に、下流側管33)の流路断面積が小さく設定されている。
しかしながら、第1の従来構造では、図2に点線Q2で示すように、エンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のとき、オイル供給量Q2が下限供給量QL以下になり、バキュームポンプ10に供給されるオイルOが不足して、バキュームポンプ10内の摺動部でオイルOがミスト化する可能性がある。
ミスト化したオイルOは、オイル戻り管60を通じてクランクケース3内に流入し、ブローバイガス通路7を通過して、オイルセパレータ8で十分に除去されることなく、ブローバイガスBと共に大気開放されることがある。その場合、大気開放されたオイルミストが白煙Wのように見えて、内燃機関1の異常であると誤認される虞がある。
一方、オイルOのミスト化を抑制するためには、例えば、第1の従来構造に比べてオイル供給通路30の流路断面積を大きく設定し、エンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のときのオイル供給量Qを十分に確保するといった手法(以下、第2の従来構造)が考えられる。
第2の従来構造では、図2に点線Q3で示すように、第1の従来構造に比べてオイル供給量Q3が増加する。これにより、エンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のとき、オイル供給量Q3が下限供給量QLよりも多くなり、バキュームポンプ10内の摺動部でオイルOがミスト化するのを抑制できる。
しかしながら、第2の従来構造では、エンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上のときに、オイル供給量Q3が上限供給量QH以上になり、バキュームポンプ10に過剰にオイルOが供給される可能性がある。その結果、バキュームポンプ10内の摺動部において、オイルOの攪拌抵抗が増加し、バキュームポンプ10の作動効率が低下する虞がある。
そこで、第1実施形態の潤滑装置100では、オイル供給通路30の流路断面積を上記の第2の従来構造と同じ大きさに設定した上で、オイル供給通路30を開閉する開閉弁40を設ける。
図2にオイル供給量Q1,Q2で示すように、開閉弁40の最小開度SLは、オイル供給通路30の流路断面積が、第1の従来構造と同じ大きさになるように設定される。
第1実施形態の潤滑装置100であれば、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上のとき、ECU50によって開閉弁40の開度S1が最小開度SLにされるので、オイル供給量Q1を上限供給量QHよりも少なくできる。これにより、バキュームポンプ10へのオイルOの過剰供給を抑制できる。その結果、バキュームポンプ10内の摺動部におけるオイルOの攪拌抵抗を抑制でき、バキュームポンプ10における作動効率の低下を抑制できる。
他方、図2にオイル供給量Q1,Q3で示すように、開閉弁40の最大開度SHは、オイル供給通路30の流路断面積が、第2の従来構造と同じ大きさになるように設定される。
第1実施形態の潤滑装置100であれば、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のとき、ECU50によって開閉弁40の開度S1が最大開度SHにされるので、オイル供給量Q1を下限供給量QLよりも多くできる。これにより、バキュームポンプ10に供給されるオイルOが不足するのを抑制でき、バキュームポンプ10内の摺動部におけるオイルOのミスト化を抑制できる。
その結果、ミスト化したオイルOがオイル戻り管60を通じてクランクケース3内に流入し、ブローバイガス通路7を通過して大気開放されるのを抑制できる。これにより、大気開放されたオイルミストが白煙Wのように見えて、内燃機関1の異常であると誤認されるのを抑制できる。
最後に、図3を参照して、ECU50における制御ルーチンを説明する。図示するルーチンは、所定の演算周期(例えば、10msec)毎に繰り返し実行される。
ECU50は、ステップS101において、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nを取得する。
ECU50は、ステップS102において、ステップS101で取得されたエンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上である(N≧NH)か否かを判定する。
ステップS102において、エンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上であると判定されると(YES)、ECU50は、ステップS103に進み、開閉弁40の開度S1を最小開度SLにする制御を実行して、リターンする。
一方、ステップS102において、エンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上でないと判定されると(NO)、ECU50は、開閉弁40の開度S1を最大開度SHにする制御を実行して、リターンする。
(第2実施形態)
図4及び図5に示すように、第2実施形態では、第1実施形態に対して、ECU50の制御内容が異なる。なお、その他の構成は、第1実施形態と同じなので、同一の構成要素については同一の符号を用い、それらの詳細な説明は省略する。
図4及び図5に示すように、第2実施形態では、第1実施形態に対して、ECU50の制御内容が異なる。なお、その他の構成は、第1実施形態と同じなので、同一の構成要素については同一の符号を用い、それらの詳細な説明は省略する。
図4に示すように、第2実施形態のECU50は、エンジン回転速度Nが高いとき、エンジン回転速度Nが低いときに比べて 、開閉弁40の開度S2を小さくする。
具体的には、第2実施形態のECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが大きくなるにつれ、開閉弁40の開度S2を連続的に小さくする。
また、第2実施形態のECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nに基づき、図4に示すようなマップを参照して、開閉弁40の開度S2を制御する。
第2実施形態のマップでは、エンジン回転速度Nと、そのエンジン回転速度Nに対応する開閉弁40の開度S2との関係が規定されている。また、このマップでは、エンジン回転センサ51で検出されるエンジン回転速度Nの全範囲で、エンジン回転速度Nが大きくなるにつれ、開閉弁40の開度S2が連続的に小さくなるように設定される。
また、このマップでは、エンジン回転速度Nの全範囲で、オイル供給量Qが上限供給量QH未満で且つ下限供給量QLよりも大きいオイル供給量Q4になるように、開閉弁40の開度S2が設定される。
特に、このマップでは、上限供給量QH及び下限供給量QLの中間で、オイル供給量Qが一定のオイル供給量Q4になるように、開閉弁40の開度S2が設定される。
図5を参照して、第2実施形態のECU50における制御ルーチンを説明する。図示するルーチンは、所定の演算周期(例えば、10msec)毎に繰り返し実行される。
ECU50は、ステップS201にて、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nを取得する。
ECU50は、ステップS202にて、マップを参照して、ステップS201で取得されたエンジン回転速度Nに応じた開度Sを取得する。
ECU50は、ステップS203にて、開閉弁40の実際の開度がステップS202で取得された開度Sとなるように、実際の開度を制御し、リターンする。
図4に示したように、第2実施形態によれば、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上のとき、オイル供給量Q4を上限供給量QHよりも少なくできる。これにより、第1実施形態と同様、バキュームポンプ10へのオイルOの過剰供給を抑制できる。
また、第2実施形態によれば、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のとき、オイル供給量Q4を下限供給量QLよりも多くできる。これにより、第1実施形態と同様、バキュームポンプ10に供給されるオイルOが不足するのを抑制でき、バキュームポンプ10内の摺動部におけるオイルOのミスト化を抑制できる。
また、第2実施形態であれば、エンジン回転速度Nの大きさにかかわらず、オイル供給量Qを一定量のオイル供給量Q4にすることができる。これにより、オイル供給量Qの変動を抑制できる。
他方、上述した各実施形態は、以下のような変形例またはその組み合わせとすることができる。
(第1変形例)
ECU50は、エンジン回転速度Nが高いとき、エンジン回転速度Nが低いときに比べて開閉弁40の開度を小さくすれば、開閉弁40の開度Sを任意の大きさに制御しても良い。
ECU50は、エンジン回転速度Nが高いとき、エンジン回転速度Nが低いときに比べて開閉弁40の開度を小さくすれば、開閉弁40の開度Sを任意の大きさに制御しても良い。
図6に示すように、第1変形例のECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが、上限回転速度NH以上のとき、開閉弁40の開度S3を最小開度SLにする。また、第1変形例のECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが、下限回転速度NL未満のとき、開閉弁40の開度S3を最大開度SHにする。第1変形例では、特許請求の範囲に記載された第2閾値が第1閾値よりも小さい値であり、上限回転速度NHが第1閾値に該当し、下限回転速度NLが第2閾値に該当する。
また、第1変形例のECU50は、エンジン回転センサ51で検出されたエンジン回転速度Nが、下限回転速度NL以上で、かつ上限回転速度NH未満のとき、エンジン回転速度Nが大きくなるにつれ、開閉弁40の開度S3を最大開度SHから最小開度SLまで連続的に小さくする。
また、第1変形例のECU50は、第2実施形態で述べたマップの代わりに、図6に示すようなマップを参照して、開閉弁40の開度Sを制御する。
このマップでは、エンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のとき、開閉弁40の開度S3が最大開度SHに設定され、エンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上のとき、開閉弁40の開度S3が最小開度SLに設定される。また、このマップでは、エンジン回転速度Nが下限回転速度NL以上で、かつ上限回転速度NH未満のとき、エンジン回転速度Nが大きくなるにつれ、最大開度SHから最小開度SLにかけて、開閉弁40の開度S3が連続的に小さくなるように設定される。
また、このマップでは、エンジン回転速度Nの全範囲で、バキュームポンプ10へのオイル供給量Q5が、上限供給量QH未満で且つ下限供給量QLよりも多くなるように、開閉弁40の開度S3が設定される。
第1変形例では、オイル供給量Q5を一定にすることができないが、エンジン回転速度Nが上限回転速度NH以上のとき、オイル供給量Q5を上限供給量QH未満にすることができ、エンジン回転速度Nが下限回転速度NL未満のとき、オイル供給量Q5を下限供給量QLよりも多くすることができる。
(第2変形例)
図示しないが、被潤滑装置は、バキュームポンプ以外の装置であって良い。例えば、被潤滑装置は、サプライポンプ等の燃料ポンプであっても良く、また、ターボチャージャ等の過給機であっても良い。
図示しないが、被潤滑装置は、バキュームポンプ以外の装置であって良い。例えば、被潤滑装置は、サプライポンプ等の燃料ポンプであっても良く、また、ターボチャージャ等の過給機であっても良い。
(第3変形例)
バキュームポンプは、カムシャフトを介してクランクシャフトにより駆動されても良い。例えば、第3変形例では、バキュームポンプのローターが、カムシャフトの端部に直結される。
バキュームポンプは、カムシャフトを介してクランクシャフトにより駆動されても良い。例えば、第3変形例では、バキュームポンプのローターが、カムシャフトの端部に直結される。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態は上述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って、本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関
3a クランクシャフト
10 バキュームポンプ(被潤滑装置)
20 オイルポンプ
30 オイル供給通路
40 開閉弁
50 電子制御装置(制御装置)
60 オイル戻り管(オイル戻り通路)
100 潤滑装置
A 空気
B ブローバイガス
O オイル
3a クランクシャフト
10 バキュームポンプ(被潤滑装置)
20 オイルポンプ
30 オイル供給通路
40 開閉弁
50 電子制御装置(制御装置)
60 オイル戻り管(オイル戻り通路)
100 潤滑装置
A 空気
B ブローバイガス
O オイル
Claims (6)
- オイルによって内部が潤滑される被潤滑装置と、
クランクシャフトによって駆動されるオイルポンプと、
前記オイルポンプから前記被潤滑装置にオイルを供給するためのオイル供給通路と、
前記オイル供給通路を開閉する開閉弁と、
前記クランクシャフトの回転速度に応じて前記開閉弁の開閉を制御するように構成された制御装置と、を備えた
ことを特徴とする内燃機関の潤滑装置。 - 前記内燃機関は、クランクケースの下端に接続されたオイルパンと、前記クランケース内のブローバイガスを大気開放するためのブローバイガス通路と、を備え、
前記潤滑装置は、前記被潤滑装置から前記オイルパンに潤滑後のオイルを戻すためのオイル戻り通路を備える
請求項1に記載の潤滑装置。 - 前記制御装置は、前記回転速度が高いとき、前記回転速度が低いときに比べて、前記開閉弁の開度を小さくする
請求項1または2に記載の潤滑装置。 - 前記制御装置は、前記回転速度が所定の第1閾値以上のとき、前記開閉弁の開度を所定の最小開度にし、前記回転速度が所定の第2閾値未満のとき、前記開閉弁の開度を所定の最大開度にする
請求項3に記載の潤滑装置。 - 前記制御装置は、前記回転速度が大きくなるにつれ、前記開閉弁の開度を連続的に小さくする
請求項3に記載の潤滑装置。 - 前記被潤滑装置は、バキュームポンプである
請求項1~5何れか一項に記載の潤滑装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153083A JP2022047269A (ja) | 2020-09-11 | 2020-09-11 | 内燃機関の潤滑装置 |
PCT/JP2021/032934 WO2022054816A1 (ja) | 2020-09-11 | 2021-09-08 | 内燃機関の潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153083A JP2022047269A (ja) | 2020-09-11 | 2020-09-11 | 内燃機関の潤滑装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022047269A true JP2022047269A (ja) | 2022-03-24 |
Family
ID=80631558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020153083A Pending JP2022047269A (ja) | 2020-09-11 | 2020-09-11 | 内燃機関の潤滑装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2022047269A (ja) |
WO (1) | WO2022054816A1 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0742401U (ja) * | 1993-12-27 | 1995-08-04 | いすゞ自動車株式会社 | 動弁機構の潤滑装置 |
JPH08303223A (ja) * | 1995-04-28 | 1996-11-19 | Suzuki Motor Corp | 2サイクルエンジンの潤滑装置 |
JP2006097491A (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-13 | Aisin Seiki Co Ltd | エンジンのオイル供給装置 |
JP2013007306A (ja) * | 2011-06-23 | 2013-01-10 | Nippon Soken Inc | エンジンオイルの冷却装置 |
JP2016089632A (ja) * | 2014-10-29 | 2016-05-23 | 大豊工業株式会社 | ターボチャージャの潤滑油供給機構 |
-
2020
- 2020-09-11 JP JP2020153083A patent/JP2022047269A/ja active Pending
-
2021
- 2021-09-08 WO PCT/JP2021/032934 patent/WO2022054816A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2022054816A1 (ja) | 2022-03-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A521 | Request for written amendment filed |
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