JP2022038563A - 支承装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持部に対して接着が困難な滑り部材であっても、保持部に確実に固定することができる支承装置の提供を目的とする。【解決手段】上部建造物及び下部建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した上沓10及び下沓20で構成され、上沓10及び下沓20との対向部分における摺動面10a,20a同士が摺動する支承装置1における上沓10に、摺動面10aを構成する合成樹脂製のスライドベアリング35と、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを有するピストン34とが備えられ、ピストン34における保持凹部34bの周縁部に、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してかしめるかしめ部40が設けられた。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、橋梁等における橋脚等の下部建造物で、主桁等の上部建造物を支持する支承装置に関する。
従来より、例えば、橋梁、免震建造物、あるいは、固定建造物同士を接続する接続部分等の振動や相対変位が生じる建造物において、可動支持する支承装置がある。このような、支承装置は、主桁等の被支持建造物と、橋脚等の支持建造物との間に配設され、被支持建造物に固定された上沓と、支持建造物に固定された下沓との境界面、つまり、摺動面が摺動することで、境界面における面内方向に変位可能に支持することができる。
このような支承装置としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
すなわち、上沓に、摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材と、該滑り部材を嵌め込んで保持する保持凹部を有する保持部とが備えられたものである。
前記摺動面における摩擦係数は、滑り性能に影響を与えるため、滑り部材として合成樹脂が採用される場合がある。この場合、合成樹脂の種類によっては、金属製の保持部に対して接着が困難であり、滑り部材を保持する保持力が充分でないおそれがあった。
特開2007-225016号公報
この発明は、保持部に対して接着が困難な滑り部材であっても、保持部に確実に固定することができる支承装置の提供を目的とする。
この発明は、第1建造物及び第2建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した第1沓及び第2沓で構成され、前記第1沓及び前記第2沓との対向部分における摺動面同士が摺動する支承装置であって、前記第1沓及び前記第2沓の一方に、前記摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材と、該滑り部材を嵌め込んで保持する保持凹部を有する保持部とが備えられ、前記保持部における前記保持凹部の周縁部に、前記滑り部材の側面に向かって突出してかしめるかしめ部が設けられたことを特徴とする。
上記第1建造物及び第2建造物は、例えば、主桁を第1建造物とし、橋脚を第2建造物とする橋梁、ビルを第2建造物とし、ビルとビルとを連絡する渡り廊下を第1建造物とする連絡通路、柱を第2建造物とし、トラス屋根を第1建造物とする屋根構造、あるいは、ビルを第2建造物とし、別のビルを第1建造物とするエキスパンション構造における建造物としてもよい。
上記第1沓及び第2沓は、第1建造物及び第2建造物を上下方向に配置した場合における上沓と下沓とで構成してもよい。
上記支承装置は、可動支承であり、摺動面における面内方向の任意の方向に可動する全方向可動支承、あるいは、面内方向の一方向に可動する一方向可動支承としてもよい。
上記面内方向は、例えば、第1沓及び第2沓との対向部分における摺動面が平面である場合、摺動面を構成する平面に平行な方向であり、該平面に交差する方向を含まない概念である。
上記滑り部材は、ポリアミド樹脂(PA)やポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、あるいはその他のフッ素樹脂であってもよい。
この発明により、前記滑り部材の側面に向かって突出して当該滑り部材をかしめるかしめ部を設けたので、保持部に対して接着が困難な滑り部材であっても、前記保持部に確実に固定することができる。
また、前記かしめ部は、滑り部材の側面に向かって突出するため、該かしめ部が前記滑り部材の摺動面に悪影響を及ぼすことがなく、摺動面の摺動性を確保することができる。
この支承装置の態様として、前記保持部における前記かしめ部の外側に、前記側面に向かって突出するように前記かしめ部をかしめ変形させるかしめ変形凹部が設けられてもよい。
この発明により、前記かしめ部が、かしめ変形凹部を変形させて形成されるので、かしめ部による充分な変形量が確保でき、かしめ部の滑り部材に対するかしめ強度を高めることができる。
またこの支承装置の態様として、前記かしめ部が、前記保持凹部の縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられてもよい。
この発明により、前記保持凹部の縁部に沿う複数のかしめ部により、前記滑り部材をより確実に保持することができる。
さらにこの支承装置の態様として、前記第1沓は上沓であり、前記第2沓は下沓であるとともに、前記保持部は、前記上沓に設けられたホルダ部材であってもよい。
この発明により、上沓を下沓に対し上方から組付ける際にも、前記滑り部材を確実に固定保持することができる。
詳述すると、上沓の摺動面と下沓の摺動面とを摺動可能に対向させて、下沓に対して上沓を上方から組付けて支承装置を構成する場合、ホルダ部材は上沓に設けられ、滑り部材は、このホルダ部材に下向きに開放された保持凹部に保持され、滑り部材の摺動面が下向きの状態となる。
このような組付けの際にも、前記保持凹部に対する嵌め込み構造と併せて、かしめ部によるかしめ力により滑り部材を確実に位置決め固定することができる。
この発明によれば、保持部に対して接着が困難な滑り部材であっても、保持部に確実に固定することができる効果がある。
支承装置の概略断面図。 上沓の分解斜視図。 摺動部の底面図。 図3のA-A線矢視断面図による説明図。 第2実施形態の摺動部の底面図。 第3実施形態の摺動部の底面図。 図6のB-B線矢視断面図による説明図。 図6のC-C線矢視断面図による説明図。 第4実施形態の摺動部の底面図。 図9のD-D線矢視断面図による説明図。 第5実施形態の摺動部の説明図。 第6実施形態の摺動部の底面図。 図12のE-E線矢視断面図による説明図。
実施形態1
この支承装置の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は支承装置1の概略断面図を示し、図2は上沓10における摺動部30の分解斜視図を示し、図3は摺動部30の底面図を示し、図4(a)は図3のA-A線矢視断面図を示し、図4(b)はかしめ部によるスライドベアリング35の固定構造を示す断面図を示している。
なお、図2において、各要素の形状について理解を容易にするため手前側の一部を切欠いて図示している。また、図2においては図示の便宜上、かしめ部40を省略して図示している。
支承装置1は、上部建造物(第1建造物)と下部建造物(第2建造物)との間に配設されて免震構造を構成する免震装置である。この支承装置1は、上部建造物に固定された第1沓としての上沓10と、下部建造物に固定された第2沓としての下沓20とで構成される。上沓10と下沓20との境界面、つまり、上沓10の上沓摺動面10aと下沓20の下沓摺動面20aとが摺動することで、境界面(摺動面)における面内方向に変位可能に支持し、例えば、地震や強い風等による振動エネルギを吸収し、免震することができる。
詳しくは、支承装置1は、図1に示すように、上部建造物(図示省略)の底面に固定された上沓10と、下部建造物(図示省略)の上面に固定された下沓20とで構成している。
下沓20は、下部建造物の上面に固定されたソールプレート21と、ソールプレート21の上部に装着されたスライドプレート22とで構成している。スライドプレート22の上面は、上沓10の上沓摺動面10aと摺動する下沓摺動面20aとして構成される。なお、スライドプレート22は、ステンレス板で構成している。
上沓10は、上部建造物の底面に固定される鋼製のベースポット11と、ベースポット11の底面側中央の装着凹部11aに配置した平面視円形状の摺動部30とで構成している。
ベースポット11の装着凹部11aに装着される摺動部30は、図2に示すように、上から順に、弾性プレート31、シム32、シールリング33、ピストン34及びスライドベアリング35で構成している。
弾性プレート31は、平面視円形のゴム製のプレートである。
シム32は、弾性プレート31と同じ径の平面視円形形状で形成したフッ素樹脂製の薄板である。
シールリング33は、径外側が垂直面となり、径内側が下方に向かって径外側に傾斜する傾斜面である片断面台形状の円形リングであり、外径が弾性プレート31及びシム32と同じ径で形成されている。
ピストン34は、ステンレス製の略円柱形状であり、シールリング33の嵌合を許容する円形凹部34aを上面の外周縁に沿って形成している。
保持部およびホルダ部材としても機能するピストン34は、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを底面側に形成している。保持凹部34bは、スライドベアリング35の厚みよりも浅い円形凹部である。
なお、スライドベアリング35を底面側に嵌め込んで保持する平面視円形の保持部であるベアリングホルダとピストン34と別体で構成し、ピストン34の底面にベアリングホルダを取付けて構成してもよい。
スライドベアリング35は、自己潤滑性を有するポリアミド樹脂、またはポリ四フッ化エチレン樹脂で平面視円形に形成された板状体である。スライドベアリング35の底面35aは、下沓20のスライドプレート22の表面である下沓摺動面20aと摺動する上沓摺動面10aを構成している。
このように構成した摺動部30を上述の順でベースポット11の装着凹部11aに組み付けて構成した上沓10と、下沓20とを、上沓摺動面10aと下沓摺動面20aとが摺動可能となるように対向させて、上沓10と下沓20とを組み付けて支承装置1を構成している。
上沓10の上沓摺動面10aと下沓20の下沓摺動面20aとが摺動可能に対向する支承装置1は、上部建造物の荷重を下部建造物で支承している。詳しくは、上部建造物の荷重が作用した上沓10の上沓摺動面10aは、下部建造物に備えた下沓20の下沓摺動面20aに対して、上部建造物の荷重に応じた接触圧で接触している。換言すると、下沓20の下沓摺動面20aは、上沓摺動面10aを上部建造物の荷重に応じた支圧で支持している。
図4(b)に示すように、ピストン34における保持凹部34bの周縁部には、スライドベアリング35の側面35bにおける上下方向の中間部に向かって突出して、スライドベアリング35をかしめるかしめ部40が設けられている。
かしめ部40は、図4(a)に示すかしめ変形凹部40Aを塑性変形させて形成したものである。かしめ変形凹部40Aは、ピストン34におけるかしめ部40の外側に配置され、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させるものである。この実施形態1においては、かしめ変形凹部40Aは、断面角穴により形成されている。しかしながら、断面U字状の穴により形成してもよい。
また、図3に示すように、かしめ変形凹部40Aは、保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられている。この実施形態1では、かしめ変形凹部40Aが、保持凹部34bの周縁部に沿って、円周方向において45度の等間隔を隔てて合計8つ設けられている。
なお、円周方向において45度の等間隔に合計8つのかしめ変形凹部40Aを設けているが、円周方向において60度の等間隔に合計6つのかしめ変形凹部40Aを設けてもよく、円周方向において72度の等間隔に合計5つのかしめ変形凹部40Aを設けてもよい。あるいは、円周方向において適宜の等間隔や不等間隔を隔てて、複数のかしめ変形凹部40Aを形成してもよい。
ピストン34によって保持されるスライドベアリング35は、その厚みtの約半分が保持凹部34bの内部に嵌め込んで保持されている。具体的にはスライドベアリング35は保持凹部34bの内部に圧入固定される。
また、図4(a)に示すように、かしめ変形凹部40Aの深さd1は、保持凹部34bの深さd2と同等に設定されているが、かしめ変形凹部40Aの深さd1が保持凹部34bの深さd2より深くても浅くてもよい。
そして、保持凹部34bにスライドベアリング35を嵌め込んで保持した状態において、かしめ変形凹部40Aを、ポンチ(punch)等の治具によりスライドベアリング35の中心方向に向かって変形させると、かしめ部40が形成される。かしめ部40によりスライドベアリング35の側面35bをかしめ、スライドベアリング35をピストン34に固定保持することができる。
この場合、スライドベアリング35の厚みtの約半分が保持凹部34bの内部に嵌め込んで保持されているため、かしめ部40の先端は、スライドベアリング35の側面35bにおける厚みtの約半分の部位をかしめ保持することになる。これにより、かしめ部40の先端がスライドベアリング35の底面35a、すなわち、上沓摺動面10aに突出することはなく、かしめ部40が摺動面10a,20aによる摺動性に悪影響を及ぼすことはない。
このように、支承装置1は、上部建造物及び下部建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した上沓10及び下沓20で構成され、上沓10及び下沓20との対向部分における摺動面10a,20a同士が摺動する。支承装置1は、摺動面10aを構成する合成樹脂製のスライドベアリング35と、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを有するピストン34とが上沓10に備えられている。ピストン34における保持凹部34bの周縁部に、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してかしめるかしめ部40が設けられている。そのため、ピストン34に対して接着が困難なスライドベアリング35であっても、ピストン34に確実に固定することができる。
また、かしめ部40は、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出するため、かしめ部40がスライドベアリング35の摺動面10aに悪影響を及ぼすことがなく、摺動面10aの摺動性を確保することができる。
また、ピストン34におけるかしめ部40の外側に、側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形凹部40Aが設けられている。そのため、かしめ部40を形成する際に充分な変形量が確保でき、かしめ部40のスライドベアリング35に対するかしめ強度を高めることができる。
さらに、かしめ部40が、ピストン34の縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられているため、複数のかしめ部40によってスライドベアリング35をより確実に保持することができる。
さらにまた、スライドベアリング35は上沓10に設けられているものの、複数のかしめ部40によってピストン34に固定されているため、下沓20に対して上方から上沓10を組付ける際にも、ピストン34に保持されたスライドベアリング35が不用意に脱落することを防止できる。
詳述すると、上沓10の摺動面10aと下沓20の摺動面20aとを摺動可能に対向させて、下沓20に対して上沓10を上方から組付けて支承装置1を構成する場合、ピストン34は上沓10に設けられる。そして、スライドベアリング35は、このピストン34に下向きに開放された保持凹部34bに保持され、スライドベアリング35の摺動面10aが下向きの状態となる。
このような組付けの際にも、保持凹部34bに対する嵌め込み構造と併せて、かしめ部40によるかしめ力によりスライドベアリング35を確実に位置決め固定することができる。

なお、スライドベアリング35を底面側に嵌め込んで保持する平面視円形の保持部であるベアリングホルダと、スライドベアリング35とで上沓10を構成してもよい。この場合、下沓20は上述の構成と同じ構成であり、ベアリングホルダとスライドベアリング35とで構成する上沓10と、下沓20とで支承装置1を構成することとなる。
この場合であっても、弾性プレート31、シム32、シールリング33、ピストン34及びスライドベアリング35で構成する摺動部30を備えた上沓10と同様にかしめ部40の効果を奏することができる。
実施形態2
続いて、実施形態2の摺動部30について図5とともに説明する。
図5は実施形態2の摺動部30を示す底面図を示している。
なお、実施形態2の摺動部30において、実施形態1の摺動部30と同様の構成については同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図1~図4で示した実施形態1においては、かしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形凹部40Aとして、図3に示すように、円周方向において45度の等間隔を隔てて設けられた間欠構造の複数のかしめ変形凹部40Aを示した。これに対し、この実施形態2においてはかしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形凹部40Bとして、円環状に連続するかしめ変形凹部40Bを設けている。
この円環状のかしめ変形凹部40Bも実施形態1のかしめ変形凹部40Aと同様に、ピストン34のかしめ部40の外側に、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させる凹部である。
この実施形態2においても、保持凹部34bにスライドベアリング35を嵌め込んで保持した状態において、かしめ変形凹部40Bの複数の任意箇所を、ポンチ(punch)等の治具により変形させると、かしめ部40が形成される。そして、かしめ変形したかしめ部40にてスライドベアリング35を固定保持することができる。したがって、図5で示す実施形態2においても、その他の構成、作用、効果については先の実施形態1と同様である。
実施形態3
続いて、実施形態3の摺動部30について図6乃至図8とともに説明する。
図6は実施形態3の摺動部30を示す底面図を示している。図7(a)は図6のB-B線に沿うかしめ変形凹部の構造を示す要部断面図を示し、図7(b)はかしめ変形凹部の他の実施形態を示す断面図を示している。図8(a)は図6のC-C線矢視断面図を示し、図8(b)はかしめ部によるスライドベアリング35の固定構造を示す断面図を示している。
なお、実施形態3の摺動部30において、実施形態1や実施形態2の摺動部30と同様の構成については同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この実施形態3においては、上沓10に、摺動面10aを構成する合成樹脂製のスライドベアリング35と、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを有するピストン34とが設けられており、これら各要素35,34b,34が何れも平面視で正方形状に形成されている。
図8(b)に示すように、ピストン34の保持凹部34bの周縁部には、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40が設けられている。
図6に示すように、ピストン34のかしめ部40の外側には、側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形凹部40Cが設けられている。
かしめ変形凹部40Cは保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられている。
図6に示すように、平面視正方形状のスライドベアリング35は4つのコーナ部35c,35d,35e,35fを備えている。そして、複数のかしめ変形凹部40Cは、コーナ部35c,35dの間におけるコーナ部35c,35dの近傍と、各コーナ部35c,35eの間と、各コーナ部35d,35fの間と、各コーナ部35e,35fの間とにおいてピストン34に形成されている。
かしめ変形凹部40Cの形成位置(レイアウト)は図6の形成位置に限定されるものではない。例えば、各コーナ部35c,35d,35e,35fに近接する合計8箇所にそれぞれ対応してピストン34にかしめ変形凹部40Cを形成する構造を採用してもよい。また、平面視正方形状のスライドベアリング35の上辺、下辺、左辺、右辺に沿って、各辺に対応するピストン34の所定箇所に少なくとも1つのかしめ変形凹部40Cを形成する構造を採用してもよい。
図7(a)に示すように、上述の各かしめ変形凹部40Cは、その凹底部40aがフラットな角穴形状に形成されている。この角穴形状のかしめ変形凹部40Cに代えて、図7(b)に示すように、その凹底部40bを円弧形状に形成し、側面視で略半円形状のかしめ変形凹部40Dを採用してもよいし、断面U字状の穴形状であってもよい。
図6及び図8(a)に示す複数のかしめ変形凹部40Cを、ポンチ(punch)等の治具により変形させることで、かしめ部40が形成されるので、かしめ部40は保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられる。
このように、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40を設けることで、ピストン34に対して接着が困難なスライドベアリング35であっても、ピストン34の定位置に位置決め固定することができる。
また、図6乃至図8で示す実施形態3においても、その他の構成、作用、効果については先の実施形態1と同様である。
実施形態4
続いて、実施形態4の摺動部30について図9及び図10とともに説明する。
図9は実施形態4の摺動部30を示す底面図を示し、図10(a)は図9のD-D線矢視断面図を示し、図10(b)はかしめ部によるスライドベアリング35の固定構造を示す断面図を示している。
なお、実施形態4の摺動部30において、実施形態1乃至実施形態3の摺動部30と同様の構成については同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この実施形態4においては、上沓10に、摺動面10aを構成する合成樹脂製のスライドベアリング35と、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを有するピストン34とが設けられており、これら各要素35,34b,34が何れも平面視で正方形状に形成されている。
図10(b)に示すように、ピストン34の保持凹部34bの周縁部には、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40が設けられている。
図9に示すように、ピストン34のかしめ部40の外側には、側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形凹部40Eが設けられている。この実施形態4では、かしめ変形凹部40Eは図10(a)に示すように丸穴形状に形成されている。
かしめ変形凹部40Eは保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられている。
図9に示すように、平面視正方形状のスライドベアリング35は4つのコーナ部35c,35d,35e,35fを備えており、複数のかしめ変形凹部40Eは、コーナ部35c,35dの間におけるコーナ部35c,35dの近傍と、各コーナ部35c,35eの間と、各コーナ部35d,35fの間と、各コーナ部35e,35fの間とにおいてピストン34に形成されている。
図9及び図10(a)に示す複数のかしめ変形凹部40Eを、ポンチ(punch)等の治具により変形させることで、かしめ部40が形成されるので、かしめ部40は保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられる。
このように、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40を設けることで、ピストン34に対して接着が困難なスライドベアリング35であっても、ピストン34の定位置に位置決め固定することができる。
なお、図9及び図10で示した実施形態4においても、その他の構成、作用、効果については先の実施形態1と同様である。
実施形態5
続いて、実施形態5の摺動部30について図11とともに説明する。
図11(a)は実施形態5の摺動部を示す底面図を示し、図11(b)は図11(a)のb部の拡大図を示している。
なお、実施形態5の摺動部30において、実施形態1乃至実施形態4の摺動部30と同様の構成については同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この実施形態5においては、上沓10に、摺動面10aを構成する合成樹脂製のスライドベアリング35と、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを有するピストン34とが設けられており、これら各要素35,34b,34が何れも平面視で円形状に形成されている。
図11に示すように、ピストン34の保持凹部34bの周縁部には、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40が設けられている。
図11に示すように、ピストン34のかしめ部40の外側には、側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形部としてのスリット40Fが設けられている。
スリット40Fは保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられている。
この実施形態5では、スリット40Fが、保持凹部34bの周縁部に沿って、円周方向において45度の等間隔を隔てて放射状に合計8つ設けられている。
ここで、円周方向において45度の等間隔に合計8つのスリット40Fを形成する構造に代えて、円周方向において60度の等間隔に合計6つのスリット40Fを形成してもよく、円周方向において72度の等間隔に合計5つのスリット40Fを形成してもよい。あるいは、円周方向において適宜の不等間隔を隔てて複数のスリット40Fを形成してもよい。
また、上述のスリット40Fは平面視で湾曲形状に形成されている。これにより、スリット40Fによって形成されるかしめ部40を鋭角状に形成することができる。また、スリット40Fを変形させる際の加圧力を低減できるとともに、スライドベアリング35に対してかしめ部40が食い込みやすくなり、かしめ力を強大化することができる。
図11に示す複数のスリット40Fに、鏝などの治具を当ててハンマで打撃力を加えて変形させることで、かしめ部40が形成されるので、かしめ部40は保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられる。
このように、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40を設けることで、ピストン34に対して接着が困難なスライドベアリング35であっても、ピストン34の定位置に位置決め固定することができる。
なお、図11で示した実施形態5においても、その他の構成、作用、効果については先の実施形態1と同様である。
実施形態6
続いて、実施形態6の摺動部30について図12及び図13とともに説明する。
図12は実施形態6の摺動部を示す底面図を示し、図13(a)は図12のE-E線矢視断面図を示し、図13(b)はかしめ部によるスライドベアリング35の固定構造を示す断面図を示している。
なお、実施形態6の摺動部30において、実施形態1乃至実施形態5の摺動部30と同様の構成については同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
この実施形態6においては、上沓10に、摺動面10aを構成する合成樹脂製のスライドベアリング35と、スライドベアリング35を嵌め込んで保持する保持凹部34bを有するピストン34とが設けられており、これら各要素35,34b,34が何れも平面視で正方形状に形成されている。
図13(b)に示すように、ピストン34の保持凹部34bの周縁部には、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40が設けられている。
図12に示すように、ピストン34のかしめ部40の外側には、側面35bに向かって突出するようにかしめ部40をかしめ変形させるかしめ変形凸部40Gが設けられている。
かしめ変形凸部40Gは保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられている。
図12に示すように、平面視正方形状のスライドベアリング35は4つのコーナ部35c,35d,35e,35fを備えており、複数のかしめ変形凸部40Gは、コーナ部35c,35dの間におけるコーナ部35c,35dの近傍と、各コーナ部35c,35eの間と、各コーナ部35d,35fの間と、各コーナ部35e,35fの間とにおいてピストン34に形成されている。
図12及び図13(a)に示す複数のかしめ変形凸部40Gを、治具により打撃して、かしめ変形凸部40Gをピストン34の下面34cと略面一状になるまで変形させることで、かしめ部40が形成されるので、かしめ部40は保持凹部34bの縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられる。
このように、スライドベアリング35の側面35bに向かって突出してスライドベアリング35をかしめるかしめ部40を設けることで、ピストン34に対して接着が困難なスライドベアリング35であっても、ピストン34の定位置に位置決め固定することができる。
図12及び図13で示した実施形態6においても、その他の構成、作用、効果については先の実施形態1と同様である。
この発明の構成と、前述の実施態様との対応において、この発明の第1建造物は実施形態の上部建造物に対応し、
以下同様に、
第2建造物は、下部建造物に対応し、
第1沓は、上沓10に対応し、
第2沓は、下沓20に対応し、
支承装置は、支承装置1に対応し、
摺動面は、上沓摺動面10a、下沓摺動面20aに対応し、
滑り部材は、スライドベアリング35に対応し、
保持部及びホルダ部材は、ピストン34に対応し、
保持凹部は、保持凹部34bに対応し、
かしめ部は、かしめ部40に対応し、
かしめ変形凹部は、かしめ変形凹部40A,40B,40C,40D,40Eに対応するも、この発明は、上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
上述の説明においては、免震構造における摺動面(10a,20a)の面内方向の任意方向に可動する全方向可動支承である支承装置1について説明したが、面内方向の一方向に可動する一方向可動支承としてもよい。
また、支承装置は、例えば、橋脚で主桁を支持する場合の支承装置、ビルとビルとを連絡する渡り廊下をビルから支持する場合の支承装置、トラス屋根を柱で支持する場合の支承装置、あるいは、ビル同士を接続するエキスパンション構造における支承装置として用いてもよい。
また、上述の説明における上沓10の構成を下沓に備え、下沓20の構成を上沓に備えた支承装置を構成してもよい。
この場合であっても、上述の支承装置1によって奏する効果と同様の効果を奏することができる。
さらに、スライドベアリング35をポリアミド樹脂(PA)またはポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)などの合成樹脂にて形成したが、他の合成樹脂を用いてもよい。他の合成樹脂としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、三フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)などのフッ素樹脂がある。
1…支承装置
10…上沓
10a…上沓摺動面
20…下沓
20a…下沓摺動面
34…ピストン
34b…保持凹部
35…スライドベアリング
35b…側面
40…かしめ部
40A,40B,40C,40D,40E…かしめ変形凹部

Claims (4)

  1. 第1建造物及び第2建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した第1沓及び第2沓で構成され、前記第1沓及び前記第2沓との対向部分における摺動面同士が摺動する支承装置であって、
    前記第1沓及び前記第2沓の一方に、前記摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材と、該滑り部材を嵌め込んで保持する保持凹部を有する保持部とが備えられ、
    前記保持部における前記保持凹部の周縁部に、前記滑り部材の側面に向かって突出してかしめるかしめ部が設けられた
    支承装置。
  2. 前記保持部における前記かしめ部の外側に、
    前記側面に向かって突出するように前記かしめ部をかしめ変形させるかしめ変形凹部が設けられた
    請求項1に記載の支承装置。
  3. 前記かしめ部が、
    前記保持凹部の縁部に沿って、所定間隔を隔てて複数設けられた
    請求項1又は2に記載の支承装置。
  4. 前記第1沓は上沓であり、前記第2沓は下沓であるとともに、
    前記保持部は、前記上沓に設けられたホルダ部材である
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の支承装置。
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