JP6837927B2 - 支承装置 - Google Patents
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Description
この防塵カバーは、平面視円形となる円筒状の弾性部材で構成し、下部構造物の境界面である摺動面に対して押し付けるように、上部構造物に固定しているため、上沓と下沓との境界面、つまり摺動面へのダストの侵入を防止し、摺動性の低下を防止できるとされている。
また、特許文献2で提案された一方の摺動面に潤滑材を保持する凹部(ディンプル)を設けた支承装置の場合、滑り板が合成樹脂製であるため、滑り材同士の摺動によって摩耗し、凹部が変形したり、消滅したりして潤滑材を保持できなくなって、急激に滑り性能が低下するおそれがあるが、潤滑剤が摺動面から漏れ出ないように保持するためには、特許文献1で提案されたようなカバー部材を別途装着するしかなかった。
上記支承装置は、可動支承であり、摺動面における面内方向の任意の方向に可動する全方向可動支承、あるいは面内方向の一方向に可動する一方向可動支承としてもよい。
上記環状は、面内方向において円周形状、楕円周形状、あるいは略矩形あるいは略三角形等の略多角形状などいずれの周形状としてもよい。
詳述すると、前記滑り部材と前記保持部材との対向部分に設けられた凸状部が前記狭摺動面を構成する合成樹脂製の前記滑り部材を押圧するため、前記狭摺動面の前記凸状部による押圧箇所の前記広摺動面に対する接触圧が他の部分より高い高圧接触部を形成することができる。なお、凸状部は環状に形成されているため、環状の高圧接触部を形成することができ、カバー部材を別途装着することなく、摺動面の面内方向において内側と外側とを仕切ることができる。
上記PTFE製板材は、所定の滑り性能を有するPTFE製であり、凸状部による影響がおよぶ強度、変形性及び厚みの板状体である。
この発明により、所望の滑り性能を有するとともに、前記凸状部による高圧接触部を容易に形成できる滑り部材を構成することができる。
この発明により、別途部材を用いることなく、容易な加工によって所望の形状の凸状部を構成することができる。
この発明により、前記高圧接触部が、前記狭摺動面における外周縁に形成される。前記高圧接触部によって、いわゆるダストシールを構成し、摺動面に、ゴミ、粉塵、あるいは埃などのダストの侵入を防止することができる。
この発明により、ディンプルで保持する潤滑材によって合成樹脂製の滑り部材の摩耗を防止することができる。また、前記高圧接触部が、前記ディンプルの外側を囲むように、前記ディンプルの外側に形成される。仮に、摺動による摩耗やディンプルの変形によって潤滑材をディンプルに保持できなくなっても、摺動面の面内方向において内側と外側とを仕切ることができる環状の高圧接触部によって、潤滑材が摺動面から漏れ出ることを防止できる。
図1は支承装置1の概略断面図を示し、図2は上沓10の分解斜視図を示し、図3は摺動部30の底面図を示し、図4は図1におけるa部の拡大説明図を示している。詳しくは、図4(a)は図1におけるa部の拡大図においてベアリングホルダ36からベアリング37を下方に分離した状態を示し、図4(b)はa部の拡大図を示し、図4(c)は図4(b)に対応し、下沓20の下沓摺動面20aに対して作用する上沓摺動面10aの接触圧を示している。なお、図2において、各要素の形状について理解を容易にするため手前側の一部を切欠いて図示している。
詳しくは、下沓20は、下部構造物の上面に固定されたソールプレート21と、ソールプレート21に装着されたスライドプレート22とで構成し、スライドプレート22の上面で、後述する上沓10の上沓摺動面10aと摺動する下沓摺動面20aを構成している。なお、スライドプレート22は、ステンレス板で構成している。
ベースポット11の装着凹部11aに装着される摺動部30は、図2に示すように、上から順に、弾性プレート31、シム32、シールリング33、ピストン34、及びベアリング35で構成している。
シム32は、弾性プレート31と同じ径の平面視円形形状で形成したフッ素樹脂製の薄板である。
ピストン34は、ステンレス製の略円柱形状であり、シールリング33の嵌合を許容する円形凹部34aを上面の外周縁に沿って形成している。
また、シール用凸部39が、装着凹部36aに設けられているため、別途部材を用いることなく、容易な加工によって所望の形状のシール用凸部39を構成することができる。
図5は支承装置1Sの概略断面図を示し、図6は上沓10の分解斜視図を示し、図7は摺動部30Sの底面図を示し、図8は図5におけるa部の拡大説明図を示している。詳しくは、図8(a)は図5におけるa部の拡大図においてベアリングホルダ36Sからベアリング37Sを下方に分離した状態を示し、図8(b)はa部の拡大図を示し、図8(c)は図8(b)に対応し、下沓20の下沓摺動面20aに対して作用する上沓摺動面10aの接触圧を示している。なお、図6において、各要素の形状について理解を容易にするため手前側の一部を切欠いて図示している。
具体的には、ベアリング35Sは、上述の支承装置1のベアリング35と同様に、ベアリングホルダ36Sと、スライドベアリング37Sとで構成している。
また、シール用凸部39Sは、図7に示すように、後述する複数のディンプル38の面内方向の外側を囲むような円周形状で形成している。
なお、ディンプル38は、図7に示すように、スライドベアリング37Sの底面37aにおいて、最も近い3つが正三角形配置となるように等間隔に配置されている。
以下同様に、
第2建造物は上部建造物に対応し、
第1沓は下沓20に対応し、
第2沓は上沓10に対応し、
摺動面は摺動面(10a,20a)に対応し、
支承装置は支承装置1,1Sに対応し、
第1沓の摺動面及び広摺動面は、下沓摺動面20aに対応し、
第2沓の摺動面及び狭摺動面は、上沓摺動面10aに対応し、
滑り部材はスライドベアリング37,37Sに対応し、
保持部材はベアリングホルダ36,36Sに対応し、
凸状部はシール用凸部39,39Sに対応し、
高圧接触部は高圧接触部40,40Sに対応し、
保持部材における滑り部材との対向部分は装着凹部36aに対応し、
潤滑材は潤滑材38aに対応し、
ディンプルはディンプル38に対応するも、上記実施形態に限定するものではない。
また、上述の説明における上沓10の構成を下沓に備え、下沓20の構成を上沓に備えた支承装置を構成してもよい。
また、スライドベアリング37,37SをPTFE製板材で構成したが、PTFE製のみならず、適宜の変形性、強度、及び滑り性能を備えていれば、他の樹脂製素材で構成してもよい。
10…上沓
10a…上沓摺動面
20…下沓
20a…下沓摺動面
36,36S…ベアリングホルダ
36a…装着凹部
37,37S…スライドベアリング
38…ディンプル
38a…潤滑材
39,39S…シール用凸部
40,40S…高圧接触部
Claims (5)
- 第1建造物及び第2建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した第1沓及び第2沓で構成され、前記第1沓及び前記第2沓との対向部分における摺動面同士が摺動する支承装置であって、
前記第1沓の摺動面は、前記第2沓の摺動面に比べて面内方向に広い広摺動面で形成されるとともに、前記第2沓の摺動面は狭摺動面で形成され、
前記第2沓は、
前記狭摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材と、該滑り部材を保持する保持部材と、前記滑り部材と前記保持部材との対向部分に設けられた凸状部とが備えられ、
前記狭摺動面において、前記凸状部によって、前記広摺動面に対する接触圧が他の部分より高い環状の高圧接触部が形成された
支承装置。 - 前記滑り部材が、PTFE製板材で構成された
請求項1に記載の支承装置。 - 前記凸状部が、
前記保持部材における前記滑り部材との対向部分に設けられた
請求項1又は2に記載の支承装置。 - 前記凸状部が、前記狭摺動面における外周縁に対応する箇所に設けられた
請求項1乃至3のうちいずれかに記載の支承装置。 - 前記狭摺動面に、潤滑材を保持するディンプルが設けられ、
前記凸状部は、前記ディンプルの外側を包囲する箇所に設けられた
請求項1乃至4のうちいずれかに記載の支承装置。
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