JP2022026086A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】後続媒体の剛性が低い場合にはその先端が分離ローラーと給送ローラーとのニップ位置より上流で給送方向に沿って撓んでしまい、後にジャムを引き起こす要因となる。この課題の解決には困難性があり、複数の解決手段を採用することが好ましいが、その為にユーザー操作が増えてしまうのは、装置の使い勝手の観点において好ましくない。【解決手段】画像読取装置は、給送ローラーと分離ローラーとのニップ位置より上流において媒体と接し、媒体に対し給送方向と交差する幅方向に沿った湾曲を形成する湾曲形成部を備えている。湾曲形成部は、媒体に湾曲を形成する第1状態と、第1状態よりも媒体の給送経路から退避する方向に位置する第2状態と、を切り換え可能である。湾曲形成部は、装置本体の姿勢切り換えに連動し、装置本体が第1の装置姿勢をとる際に第2状態をとり、装置本体が第2の装置姿勢をとる際に第1状態をとる。【選択図】図11

Description

本発明は、媒体を読み取る読み取り手段を備えた画像読取装置に関する。
画像読取装置の一例であるスキャナーでは、媒体を分離する方式として、回転抵抗或いは逆転方向のトルクが付与される分離ローラーと、媒体を給送する方向に回転する給送ローラーとで媒体をニップして分離する方式が採用される場合がある。特許文献1には、その様な分離方式を採用する原稿搬送装置を備えたイメージスキャナが開示されている。
特開2003-176052号公報
給送装置には、媒体載置部に載置された複数枚の媒体のうち最下位の媒体つまり一番下の媒体に接して当該媒体を送り出す方式が採用される場合がある。以下、送り出される最下位の媒体を先行媒体と称し、この先行媒体の上にある媒体を後続媒体と称する。
先行媒体が送り出される際、先行媒体と後続媒体との間の摩擦力により、後続媒体も送り出されようとする。このとき、後続媒体の先端は分離ローラーで堰き止められるが、後続媒体の剛性が低い場合にはその先端が分離ローラーと給送ローラーとのニップ位置より上流で給送方向に沿って撓んでしまい、後にジャムを引き起こす要因となる場合がある。
上記の課題の解決には困難性があり、従って上記の課題を解決する為の手段を複数採用することが課題解決の確実性の観点で好ましいが、その為にユーザー操作が増えてしまうのは、装置の使い勝手の観点において好ましくない。
上記課題を解決する為の、本発明の画像読取装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部に載置された前記媒体において前記媒体載置部と対向する面に接触し、回転することにより前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーと対向する位置に設けられ、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップする分離ローラーと、前記給送ローラーにより給送される媒体を読み取る読み取り手段と、を備えた画像読取装置であって、前記媒体の給送方向において前記給送ローラーと前記分離ローラーとのニップ位置より上流において前記媒体と接し、前記媒体に対し前記給送方向と交差する幅方向に沿った湾曲を形成可能な湾曲形成部を備え、前記湾曲形成部は、前記媒体に前記湾曲を形成する第1状態と、前記第1状態よりも前記媒体の給送経路から退避する方向に位置する第2状態と、を切り換え可能であり、前記媒体載置部、前記給送ローラー、前記分離ローラー、前記読み取り手段、及び前記湾曲形成部を備える装置本体が、第1の装置姿勢と、前記媒体載置部の姿勢が前記第1の装置姿勢よりも水平に近くなる第2の装置姿勢と、を切り換え可能であり、前記湾曲形成部が、前記装置本体の姿勢切り換えに連動し、前記装置本体が前記第1の装置姿勢をとる際に前記第2状態をとり、前記装置本体が前記第2の装置姿勢をとる際に前記第1状態をとることを特徴とする。
装置本体が第1の装置姿勢にある状態のスキャナーを前方から視た外観斜視図。 装置本体が第1の装置姿勢にあり、前面カバーを開いた状態のスキャナーを前方から視た外観斜視図。 装置本体が第1の装置姿勢にある状態のスキャナーの原稿搬送経路を幅方向から視た断面図。 装置本体の姿勢のバリエーションを示す図。 スキャナーの制御系統を示すブロック図。 図9のA-A断面図であり、湾曲形成部が第1状態をとる図。 図9のA-A断面図であり、湾曲形成部が第2状態をとる図。 給送ローラー及び分離ローラー付近の斜視図。 給送ローラー及び分離ローラー付近の正面図。 給送モードの決定の流れを示すフローチャート。 第1実施形態に係るスキャナーにおいて湾曲形成部の状態切り換えを行う構成を示す図。 回転部材の側面図。 第2実施形態に係るスキャナーにおいて湾曲形成部の状態切り換えを行う構成を示す図。 第3実施形態に係るスキャナーにおいて湾曲形成部の状態切り換えを行う構成を示す図。 第4実施形態に係るスキャナーにおいて湾曲形成部の状態切り換えを行う構成を示す図。 第5実施形態に係るスキャナーにおいて湾曲形成部の状態切り換えを行う構成を示す図。 第6実施形態に係るスキャナーにおいて湾曲形成部の状態切り換えを行う構成を示す図。 第7実施形態に係るスキャナーを前方から視た外観斜視図。 分離条件の内容を示す図。
以下、本発明を概略的に説明する。
第1の態様に係る画像読取装置は、媒体を載置する媒体載置部と、前記媒体載置部に載置された前記媒体において前記媒体載置部と対向する面に接触し、回転することにより前記媒体を給送する給送ローラーと、前記給送ローラーと対向する位置に設けられ、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップする分離ローラーと、前記給送ローラーにより給送される媒体を読み取る読み取り手段と、を備えた画像読取装置であって、前記媒体の給送方向において前記給送ローラーと前記分離ローラーとのニップ位置より上流において前記媒体と接し、前記媒体に対し前記給送方向と交差する幅方向に沿った湾曲を形成可能な湾曲形成部を備え、前記湾曲形成部は、前記媒体に前記湾曲を形成する第1状態と、前記第1状態よりも前記媒体の給送経路から退避する方向に位置する第2状態と、を切り換え可能であり、前記媒体載置部、前記給送ローラー、前記分離ローラー、前記読み取り手段、及び前記湾曲形成部を備える装置本体が、第1の装置姿勢と、前記媒体載置部の姿勢が前記第1の装置姿勢よりも水平に近くなる第2の装置姿勢と、を切り換え可能であり、前記湾曲形成部が、前記装置本体の姿勢切り換えに連動し、前記装置本体が前記第1の装置姿勢をとる際に前記第2状態をとり、前記装置本体が前記第2の装置姿勢をとる際に前記第1状態をとることを特徴とする。
本態様によれば前記湾曲形成部が前記第1状態をとることにより、後続媒体の先端に、前記幅方向に沿った湾曲が形成されることで、前記給送方向の剛性が向上する。そして前記装置本体が、第1の装置姿勢と、前記第1の装置姿勢よりも前記媒体載置部の姿勢が水平に近くなる第2の姿勢とを切り換え可能であるので、前記装置本体を前記第2の装置姿勢とすることで、媒体の自重が媒体の先端領域に作用し難くなり、後続媒体の先端が撓み難くなる。
以上の様に前記湾曲形成部と、姿勢切り換え可能な前記装置本体という複数の手段を採用することで、後続媒体の先端が前記分離ローラーと前記給送ローラーとのニップ位置より上流で前記給送方向に沿って撓むことを効果的に抑制でき、ひいてはジャムを効果的に抑制できる。
そして前記湾曲形成部は、前記装置本体の姿勢切り換えに連動して状態を切り換えるので、ユーザーが前記湾曲形成部の状態切り換えと前記装置本体の姿勢切り換えとを別個に行う必要がなく、装置の使い勝手が向上する。
第2の態様は、第1の態様において、前記湾曲形成部は、前記装置本体の姿勢切り換えから独立して固定状態を維持する固定部との係わり合いが可能であり、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記湾曲形成部が前記固定部との係わり合いを変化させることにより、前記湾曲形成部が前記第1状態と前記第2状態とを切り換えることを特徴とする。
本態様によれば、前記湾曲形成部は、前記装置本体の姿勢切り換えから独立して固定状態を維持する固定部との係わり合いが可能であり、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記湾曲形成部が前記固定部との係わり合いを変化させることにより、前記湾曲形成部が前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であるので、モーター等の動力源を用いずに前記湾曲形成部の状態切り換えを行うことができ、装置のコストアップを抑制できる。
尚、前記湾曲形成部と前記固定部との係わり合いは、前記湾曲形成部が前記固定部に直接的に係わり合う形態に限られず、前記湾曲形成部が他の部材を介して前記固定部に間接的に係わり合う形態も含まれる意味である。
第3の態様は、第2の態様において、前記湾曲形成部は、回転可能な回転部材に設けられ、前記回転部材が回転することにより前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であり、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記回転部材が前記固定部との係わり合いを変化させることにより前記回転部材が回転することを特徴とする。
本態様によれば、前記回転部材の回転により、前記湾曲形成部が容易に状態切り換えを行うことができる。
第4の態様は、第3の態様において、前記湾曲形成部は、回転可能な回転部材に設けられ、前記回転部材が回転することにより前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であり、前記回転部材は、回転軸中心周りに第1歯車部を備え、前記固定部は、前記第1歯車部と噛み合う第2歯車部を備え、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記第1歯車部が前記第2歯車部の周囲を移動しつつ回転することで、前記回転部材が回転することを特徴とする。
本態様によれば、前記回転部材の回転により、前記湾曲形成部が容易に状態切り換えを行うことができる。また前記回転部材は、回転軸中心周りに第1歯車部を備え、前記固定部は、前記第1歯車部と噛み合う第2歯車部を備え、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記第1歯車部が前記第2歯車部の周囲を移動しつつ回転することで、前記回転部材が回転する構成であるので、前記回転部材を回転させる構成を容易に実現できる。
第5の態様は、第3のまたは第4の態様において、前記回転部材の回転を検出する検出手段を備え、前記検出手段により前記回転部材の回転を検出することで前記装置本体の姿勢を検出することを特徴とする。
本態様によれば、前記回転部材の回転を検出することで前記装置本体の姿勢を検出する構成であるので、前記装置本体の姿勢を、簡単な構造で低コストに検出することができる。
第6の態様は、第2の態様において、前記装置本体に、前記固定部を検出する複数の検出部を備え、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記複数の検出部のいずれかが前記固定部を検出することで、前記装置本体の姿勢を検出することを特徴とする。
本態様によれば、前記装置本体に、前記固定部を検出する複数の検出部を備え、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記複数の検出部のいずれかが前記固定部を検出することで、前記装置本体の姿勢を検出する構成であるので、前記装置本体の姿勢を、簡単な構造で低コストに検出することができる。
第7の態様は、第1の態様において、前記湾曲形成部は、回転可能な回転部材に設けられ、前記回転部材が回転することにより前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であり、前記読み取り手段により読み取りが行われて排出される媒体を受ける排出トレイを備え、前記排出トレイは、前記装置本体に対し回転可能に設けられるとともに、前記装置本体の姿勢変化に連動し、前記装置本体が前記第1の装置姿勢をとる際に第1の媒体支持姿勢をとり、前記装置本体が前記第2の装置姿勢をとる際に第2の媒体支持姿勢をとり、前記回転部材は、前記排出トレイの回転に連動して回転可能に設けられることを特徴とする。
本態様によれば、前記排出トレイは、前記装置本体の姿勢変化に連動して回転し、前記回転部材は、前記回転部材は、前記排出トレイの回転に連動して回転可能に設けられるので、モーター等の動力源を用いずに前記湾曲形成部の状態切り換えを行うことができ、装置のコストアップを抑制できる。
第8の態様は、第1の態様において、前記湾曲形成部は、動力源から動力を受けることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り換えることを特徴とする。
本態様によれば、前記湾曲形成部は、動力源から動力を受けることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り換えるので、前記湾曲形成部の状態切り換えの自由度が向上する。
第9の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、情報を表示する表示部を備え、前記装置本体の姿勢切り換えに連動して、前記湾曲形成部の状態に係わる情報が前記表示部に表示されることを特徴とする。
本態様によれば、前記装置本体の姿勢切り換えに連動して、前記湾曲形成部の状態に係わる情報が前記表示部に表示されるので、ユーザービリティが向上する。
以下、本発明を具体的に説明する。
以下では画像読取装置の一例として、媒体の一例である原稿の表面及び裏面のうち少なくとも一面を読み取り可能なスキャナー1Aを例に挙げる。スキャナー1Aは、読み取り手段に対して原稿を移動させつつ読み取りを行う、所謂ドキュメントスキャナーである。
尚、各図において示すX-Y-Z座標系は、X軸方向が装置幅方向であり原稿幅方向でもある。Y軸方向は装置奥行き方向であり、水平方向に沿った方向である。Z軸方向は鉛直方向に沿った方向である。またV軸方向は原稿送り方向であり、後述する原稿搬送経路Tに平行な方向であって、装置の姿勢によって特にY軸方向及びZ軸方向との成す角度が変化する。
本実施形態では、+Y方向を装置背面から前面に向かう方向とし、-Y方向を装置前面から背面に向かう方向とする。また、装置前面から見て左を+X方向、右を-X方向とする。
また、以下では原稿が搬送されていく方向(+V方向)を「下流」といい、これと反対の方向(-V方向)を「上流」という場合がある。
図1~図4においてスキャナー1Aは、装置本体2と、装置本体2を回転可能に支持する支持台5とを備えている。
装置本体2は、下部ユニット3、及び上部ユニット4を備えて構成されている。
上部ユニット4は、下部ユニット3に対して不図示の回転軸を中心に回転することで開閉可能に設けられており、上部ユニット4を装置前方に開くことで後述する原稿搬送経路Tを露呈させることができる。
装置本体2を構成する下部ユニット3は、支持台5を構成するアーム部5aに対して回転軸5bを介して回転可能に設けられている。これにより装置本体2は姿勢変化可能であり、また3つの姿勢を保持可能に構成されている。装置本体2の3つの姿勢のうち2つは原稿読み取り時の姿勢であり、残る1つが非使用時の姿勢である。図4の中央の図及び最も下の図に示す姿勢は、原稿読み取り時の姿勢であり、図4の中央の図が第1の装置姿勢であり、図4の最も下の図が第2の装置姿勢である。また図4の最も上の図は、非使用時の姿勢である。非使用時の姿勢は、第3の装置姿勢と称することもできる。
非使用時の姿勢では、スキャナー1Aを設置する設置面Gへの装置本体2の投影面積が最も小さくなり、より具体的にはY軸方向の占有スペースが最も小さくなる姿勢となる。第1の装置姿勢では、非使用時の姿勢よりも前記投影面積が増え、第2の装置姿勢では、第1の装置姿勢よりも前記投影面積が増える。また、第1の装置姿勢では、原稿送り方向である+V方向が斜め下方向を向き、第2の装置姿勢では、+V方向が水平方向に近づく。
装置本体2の各姿勢の保持状態は、図3に示す操作レバー25によって解除可能に構成されている。操作レバー25は、矢印m方向に回転させることが可能に設けられている。操作レバー25にはロック部材26が係わり合っており、操作レバー25の矢印m方向への回転に連動して、ロック部材26が矢印n方向に変位し、つまりロック部材26が装置本体2に対して進退する様に構成されている。ロック部材26は、装置本体2に対して進出し、下部ユニット3において支持台5と対向する位置に設けられた不図示の凹部に入り込むように構成されている。この凹部は、装置本体2の各姿勢に対応する様に三か所設けられており、前記凹部にロック部材26が入り込むことで、装置本体2の各姿勢が維持される。また前記凹部からロック部材26が退避することで、装置本体2の姿勢保持が解除される。装置本体2は、姿勢保持が解除された状態でユーザーが装置本体2を回転させることで姿勢が切り換わる。
そして装置本体2の各姿勢は、後述する姿勢検出部80(図5参照)により検出可能であるが、これについては後に詳述する。
上部ユニット4は前面カバー19を備え、下部ユニット3は上面カバー10を備えている。前面カバー19は、下部ユニット3及び上部ユニット4に対して回転軸30を中心に回転可能に設けられており、回転することで、図4の最も上の図に示す様に閉じた状態と、図4の中央の図及び最も下の図に示す様に開いた状態とを取り得る。前面カバー19は、開くことで、読み取りが行われて排出される原稿を受ける排出トレイとして機能する。
尚、装置本体2が第1の装置姿勢(図4の中央の図)にある際、前面カバー19は開き方向への回転が支持台5により規制されている。即ちこの状態は、装置本体2に対する前面カバー19の最大開き角よりも小さい開き角となっている。この状態から装置本体2が第2の装置姿勢(図4の最も下の図)に切り換わると、前記規制が解消され、前面カバー19は装置本体2に対して最大開き角をとる。尚このときユーザーは前面カバー19の操作を行う必要はなく、装置本体2の姿勢を第2の装置姿勢に切り換えることで前面カバー19は装置本体2に対して最大開き角をとる。
上部ユニット4は、上面に、図2に示す様に各種読み取り設定や読み取り実行の操作を行い、また読み取り設定内容やその他情報を示す為のユーザーインターフェースが実現される操作パネル7を備えている。操作部としての操作パネル7は、本実施形態では表示と入力の双方が行える所謂タッチパネルであり、各種操作を行う為の操作部と、各種情報を表示する為の表示部とを兼ねる。操作パネル7は、前面カバー19を開くことで露呈する。
下部ユニット3に設けられた上面カバー10は、下部ユニット3に対して回転可能に設けられており、回転することで、図1に示す様に閉じた状態と、図2、図3に示す様に開いた状態とを取り得る。上面カバー10は、開くことで、給送される原稿を支持する。即ち上面カバー10は、原稿に代表される媒体を載置する媒体載置部の一例である。図2において符号12a、12bは、原稿のサイドエッジをガイドするエッジガイドである。
装置本体2の上部には装置本体2内部に連なる給送口6が設けられており、上面カバー10に載置される原稿は、給送口6から装置本体2内部に向けて送られる。
次に、主として図3を参照して、スキャナー1Aにおける原稿搬送経路について説明する。原稿搬送経路Tは、下部ユニット3と上部ユニット4との間に形成される原稿搬送経路である。
原稿搬送経路Tの最も上流には、上述した上面カバー10が設けられており、上面カバー10の下流には、上面カバー10に載置された原稿を下流に向けて送る給送ローラー14と、給送ローラー14との間で原稿をニップして分離する分離ローラー15とが設けられている。
給送ローラー14は、上面カバー10に載置された原稿のうち、最下位のものと接する。従って上面カバー10に複数枚の原稿が載置された場合、最下位の原稿から順に下流に向けて給送される。
符号31で示す部材はフラップであり、このフラップ31は後述する湾曲形成部43(図6参照)より更に上流にあって、給送待機状態において上面カバー10にセットされる原稿の、分離ローラー15への接触を防止する。フラップ31は回転軸31aを中心に回転可能であるとともに、給送開始前は下端部がセットガイド29と係合しており図3の時計回り方向への回転が止められている。セットガイド29は、給送開始前は原稿を支持することで給送ローラー14に原稿を接触させない状態をとっている。
そして原稿の給送が開始されると、セットガイド29は搬送モーター58(図5参照)の動力によって回転軸29aを中心に図3の反時計回り方向に回転し、原稿を給送ローラー14に接触させる状態をとる。これによりフラップ31が回転可能となり、上面カバー10に載置された原稿束の先端が分離ローラー15に当接する。
給送ローラー14には、給送モーター57からワンウェイクラッチ32を介して図3において反時計回り方向、即ち原稿を給送方向下流に回転する方向のトルクが伝達される。以下では、給送ローラー14が原稿を下流に送る際の給送ローラー14の回転方向を正転方向と称し、その逆の回転方向を逆転方向と称する。同様に給送モーター57の回転方向についても、原稿を下流に送る際の回転方向を正転方向と称し、その逆を逆転方向と称する。
給送ローラー14と給送モーター57との間の駆動力伝達経路にはワンウェイクラッチ32が設けられているので、給送モーター57が逆回転しても、給送ローラー14は逆回転しない。また、給送モーター57が停止した状態においては、給送ローラー14は搬送される原稿と接して、正転方向に従動回転することができる。
続いて、分離ローラー15には、分離モーター59からトルクリミッター33を介して回転トルクが伝達される。給送ローラー14と分離ローラー15との間に原稿が介在しない場合、或いは1枚のみ介在する場合、給送ローラー14が分離ローラー15を正転方向に回転させようとする回転トルクがトルクリミッター33のトルク上限値を越え、これによりトルクリミッター33において滑りが生じることにより、分離モーター59から受ける回転トルクに拘わらず分離ローラー15は図3の時計回り方向に従動回転し、つまり空転する。原稿の給送動作中、基本的に分離モーター59は分離ローラー15を図3の反時計回り方向に回転させようとする回転トルクを発生させている。
従って給送ローラー14と分離ローラー15との間に、給送されるべき原稿に加えて更に2枚目以降の原稿が入り込むと、原稿間で滑りが生じることにより、分離ローラー15は分離モーター59から受ける駆動トルクにより、逆回転する。これにより、重送されようとする2枚目以降の原稿が上流に戻され、即ち重送が防止される。
尚、分離ローラー15は不図示の押圧部材により、給送ローラー14に向けて押圧されている。分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧部材は、一例として圧縮コイルばねを採用できる。尚、この圧縮コイルばねのばね長さは、制御部50(図5参照)により制御される不図示のソレノイドにより少なくとも2段階に切り換え可能であり、これにより分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力は、第1押圧力と、これより小さい第2押圧力とに切り換えることができる。
以上説明した上面カバー10、給送ローラー14、分離ローラー15、湾曲形成部43(図6参照)は、媒体の一例である原稿を給送する原稿給送装置9を構成する。原稿給送装置9は、別の観点では、スキャナー1Aから原稿読み取りに係る機能(後述する読取部20)を省いた装置と捉えることもできる。或いは、原稿読み取りに係る機能(後述する読取部20)を備えていても、原稿給送の観点に着目すれば、スキャナー1Aそのものが原稿給送装置と捉えることもできる。
次に、給送ローラー14の下流には、搬送ローラー対16と、原稿画像を読み取る読み取り手段としての読取部20と、排出ローラー対17とが設けられている。搬送ローラー対16は、搬送モーター58(図5参照)により回転駆動される搬送駆動ローラー16aと、従動回転する搬送従動ローラー16bとを備えて成る。
給送ローラー14及び分離ローラー15によりニップされて下流に給送された原稿は搬送ローラー対16にニップされて、搬送ローラー対16の下流に位置する上部センサーユニット20A及び下部センサーユニット20Bと対向する位置に搬送される。
読取部20は、原稿搬送経路Tに対して上に位置し、上部ユニット4に設けられた上部センサーユニット20Aと、原稿搬送経路Tに対して下に位置し、下部ユニット3に設けられた下部センサーユニット20Bと、を備えている。上部センサーユニット20Aはセンサーモジュール21Aを有し、下部センサーユニット20Bはセンサーモジュール21Bを有している。本実施形態においてセンサーモジュール21A、21Bは、密着型イメージセンサーモジュール(CISM)である。
原稿搬送経路Tに対して上に位置するセンサーモジュール21Aにより、原稿の上面が読み取られ、原稿搬送経路Tに対して下に位置するセンサーモジュール21Bにより、原稿の下面が読み取られる。
尚、上部センサーユニット20Aによる原稿読み取り面(不図示)及び下部センサーユニット20Bによる原稿読み取り面(不図示)は、原稿搬送経路Tに対して平行な面を成している。
原稿は、読取部20において原稿の上面及び下面の少なくとも一方の面の画像を読み取られた後、読取部20の下流側に位置する排出ローラー対17にニップされて、排出口18から排出される。
排出ローラー対17は、搬送モーター58(図8参照)により回転駆動される排出駆動ローラー17aと、従動回転する排出従動ローラー17bとを備えて成る。
続いて図5を参照しつつスキャナー1Aにおける制御系統について説明する。
制御部50は原稿の給送、搬送、排出制御及び読み取り制御を含め、その他スキャナー1Aの各種制御を行う。制御部50には操作パネル7からの信号が入力され、また、操作パネル7の表示、特にユーザーインターフェース(UI)を実現する為の信号が制御部50から操作パネル7に送信される。
制御部50は、給送モーター57、搬送モーター58、分離モーター59、のこれらモーターを制御する。本実施形態では各モーターはDCモーターである。
制御部50には、読取部20からの読み取りデータが入力され、また、読取部20を制御する為の信号が制御部50から読取部20に送信される。
制御部50には、載置検出部54、重送検出部51、第1原稿検出部52、第2原稿検出部53、姿勢検出部80、のこれら検出部からの信号も入力される。
また制御部50には、給送モーター57、搬送モーター58、分離モーター59、のこれらモーターに対しそれぞれ設けられたロータリーエンコーダー(不図示)の検出値も入力され、これにより制御部50は各モーターの回転量を把握できる。
制御部50は、CPU60、フラッシュROM61、及びRAM62を備えている。CPU60はフラッシュROM61に格納されたプログラムに従って各種演算処理を行い、スキャナー1A全体の動作を制御する。記憶手段の一例であるフラッシュROM61は読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリである。また操作パネル7を介してユーザーが入力した各種設定情報も、フラッシュROM61に記憶される。記憶手段の一例であるRAM62には、一時的に各種情報が格納される。
制御部50はインターフェース63を備えており、このインターフェース63を介して外部コンピューター100との通信が可能となっている。
続いて、原稿送り経路Tに設けられた各検出部について説明する。
載置検出部54は、給送ローラー14の上流に設けられた検出部である。制御部50は、載置検出部54から送信される信号により、上面カバー10上の原稿の有無を検知できる。
第1原稿検出部52は、給送ローラー14と搬送ローラー対16との間に設けられた検出部である。制御部50は、第1原稿検出部52から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。載置検出部54及び第1原稿検出部52は、非接触式のセンサーであっても良いし、接触式のセンサーであっても良い。
重送検出部51は、給送ローラー14と搬送ローラー対16との間に設けられた検出部であり、原稿送り経路Tを挟んで対向配置される超音波発信部及び超音波受信部を備えて成る。制御部50は、重送検出部51から送信される信号により、原稿の重送を検知できる。
第2原稿検出部53は、搬送ローラー対16と読取部20との間に設けられた検出部であり、制御部50は、第2原稿検出部53から送信される信号により、原稿の先端或いは後端の通過を検知できる。第2原稿検出部53は、非接触式のセンサーであっても良いし、接触式のセンサーであっても良い。
姿勢検出部80の構成については後に説明するが、制御部50は姿勢検出部80からの検出信号に基づき、給送モードを切り換える。
図10において制御部50は、原稿給送開始の指示を受けると(ステップS101においてYes)、姿勢検出部80の検出信号をもとに装置本体2の姿勢を判断する(ステップS102)。その結果、第1の装置姿勢(図4の中央の図)の場合、第1給送モードを実行し(ステップS103)、第2の装置姿勢(図4の下の図)の場合、第2給送モードを実行する(ステップS104)。
第1給送モードと第2給送モードの違いには、後述する湾曲形成部43の状態、分離モーター59の制御、分離ローラー15を給送ローラー14に押圧する押圧力、のこれらが含まれる。第1給送モードは、原稿が普通紙や厚紙の場合に対応するモードであり、第2給送モードは、原稿が薄紙やダメージの生じ易い場合に対応するモードである。
第1給送モードでは、分離モーター59の駆動速度が第1駆動速度とされ、第2給送モードでは、分離モーター59の駆動速度が第1駆動速度よりも低速である第2駆動速度とされる。
また分離ローラー15を給送ローラー14に押圧する押圧力は、第1給送モードにおいて第1押圧力とされ、第2給送モードにおいて第1押圧力より小さい第2押圧力とされる。
湾曲形成部については、第1給送モードにおいて第2状態とされ、第2給送モードにおいて第1状態とされる。
以下、図6~図9を参照して湾曲形成部について説明する。図6において符号P1は先行原稿を示し、符号P2は先行原稿の上に位置する後続原稿を示し、符号Pmは原稿束を示している。また、符号39は原稿束Pmを押さえる押さえ部であり、符号40は押さえ部39に設けられた従動ローラーである。
先行原稿P1が送り出される際、先行原稿P1と後続原稿P2との間の摩擦力により、後続原稿P2も送り出されようとする。このとき、後続原稿P2の先端は分離ローラー15で堰き止められるが、後続原稿P2の剛性が低い場合にはその先端が分離ローラー15と給送ローラー14とのニップ位置Nより上流において給送方向に沿って撓んでしまい、後にジャムを引き起こす要因となる場合がある。また先行原稿P1の後端がニップ位置Nを抜ける際、分離ローラー15が所定量逆転するので、この分離ローラー15の逆転によっても上記撓みが形成される。
以上の様な後続原稿P2の先端の撓みを抑制するために、本実施形態では後続原稿P2の先端に対し、幅方向に沿った湾曲を形成する為の構成を設けている。図8及び図9において符号14Aは第1給送ローラーであり、符号14Bは第2給送ローラーである。即ち本実施形態において給送ローラー14は複数設けられており、複数の給送ローラー14は第1給送ローラー14Aと、この第1給送ローラー14Aに対し原稿幅方向に間隔を空けて設けられる第2給送ローラー14Bとを含んでいる。
同様に分離ローラー15は複数設けられており、複数の分離ローラー15は、第1給送ローラー14Aと対向する第1分離ローラー15Aと、第2給送ローラー14Bと対向する第2分離ローラー15Bとを含んでいる。
尚、図9において直線CLは、原稿幅方向における中心位置を示しており、給送される原稿の幅方向中心位置は、上面カバー10(図2参照)に適切にセットされた場合には、どの様なサイズの原稿であっても中心位置CLに一致することとなる。そして第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bは、中心位置CLに対し左右対称に配置され、また第1給送ローラー14Aと第2給送ローラー14Bは、中心位置CLに対し左右対称に配置される。
また、後述する第1湾曲形成部43Aと補助湾曲形成部42は、中心位置CLの位置に設けられ、第2湾曲形成部43Bと第3湾曲形成部43Cは、中心位置CLに対し左右対称の位置に配置される。
そして第1湾曲形成部43Aは、原稿に対し原稿幅方向に沿った湾曲を形成する。第1湾曲形成部43Aは、図6に示す様に給送方向において給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ位置Nより上流であって、図8及び図9に示す様に原稿幅方向において第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bとの間で原稿に接する。
第1湾曲形成部43Aは、図6及び図9に示す様に原稿に接する部位が給送ローラー14の外周面より給送ローラー14の回転中心方向に位置し、その状態が維持される様構成されている。尚本実施形態では、原稿幅方向から見て第1湾曲形成部43Aと給送ローラー14とのオーバーラップ量は、0.25mm~0.75mmに設定されている。
この様な構成により、後続原稿P2の先端に、図9に示す様に原稿幅方向に沿った湾曲が形成され、給送方向の剛性が向上する。これにより、後続原稿P2の先端が分離ローラー15と給送ローラー14とのニップ位置Nより上流で給送方向に沿って撓むことを抑制でき、ひいてはジャムを抑制できる。
尚、第1湾曲形成部43Aは、給送方向上流の面が斜め下方向に傾斜する傾斜面となっており、また下端部は、給送方向下流に向かって給送ローラー14とのオーバーラップ量が増える形状を成している。これにより、原稿先端が第1湾曲形成部43Aに引っ掛かり難くなる。
また本実施形態では図8及び図9に示す様に、第1湾曲形成部43Aとともに、原稿に対し原稿幅方向に沿った湾曲を形成する第2湾曲形成部43B及び第3湾曲形成部43Cが設けられている。第2湾曲形成部43B及び第3湾曲形成部43Cは対となって設けられる部材である。
第2湾曲形成部43Bは、図6に示す様に給送方向において給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ位置Nより上流であって、図8及び図9に示す様に原稿幅方向において第1分離ローラー15Aに対し原稿幅方向のうちの一方向である第1方向(+X方向)に離間した位置で原稿に接するとともに、原稿に接する部位が給送ローラー14の外周面より給送ローラー14の回転中心方向に位置する状態が維持される。
第3湾曲形成部43Cは、図6に示す様に給送方向において給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ位置Nより上流であって、図8及び図9に示す様に原稿幅方向において第2分離ローラー15Bに対し上記第1方向(+X方向)とは反対の第2方向(-X方向)に離間した位置で原稿に接するとともに、原稿に接する部位が給送ローラー14の外周面より給送ローラー14の回転中心方向に位置する状態が維持される。
尚本実施形態では、原稿幅方向から見て第2湾曲形成部43B及び第3湾曲形成部43Cと給送ローラー14とのオーバーラップ量は、1.0mm程度に設定されている。
この様な第2湾曲形成部43B及び第3湾曲形成部43Cにより、図9に示す様に後続原稿P2の先端に、原稿幅方向に沿った湾曲をより確実に形成することができ、後続原稿P2の先端が分離ローラー15と給送ローラー14とのニップ位置より上流で給送方向に沿って撓むことをより確実に抑制でき、ひいてはジャムをより確実に抑制できる。
尚、本実施形態では補助湾曲形成部42を備えている。補助湾曲形成部42は、図6に示す揺動軸42aを中心に図6の時計回り方向及び反時計回り方向に揺動可能に設けられているとともに、不図示のばねによって図6の時計回り方向に押圧されている。補助湾曲形成部42は、揺動することで原稿給送経路に対して進退し、原稿給送経路に進出することで、原稿に対し原稿幅方向に沿った湾曲を形成する。図6は、補助湾曲形成部42が原稿給送経路に進出した状態を示している。
補助湾曲形成部42は、本実施形態では、原稿給送方向において給送ローラー14と分離ローラー15とのニップ位置Nを含む位置にあり、原稿幅方向において図8及び図9に示す様に第1分離ローラー15Aと第2分離ローラー15Bとの間で原稿に接する。尚本実施形態では、原稿幅方向から見て補助湾曲形成部42と給送ローラー14とのオーバーラップ量は、1.0mm程度に設定されている。
このような補助湾曲形成部42により、原稿に、原稿幅方向に沿った湾曲が形成されることで、原稿給送方向の剛性が更に向上し、特に原稿の先端が分離ローラー15と給送ローラー14とのニップ位置Nより下流に確実に進むことができ、ひいてはニップ位置Nより下流でのジャムを抑制できる。
尚、図6に示す様に第1湾曲形成部43Aと補助湾曲形成部42は、原稿幅方向から視てそれぞれの下端部が給送方向に沿って給送経路に大きな凹凸を形成しないよう、滑らかに接続される様に形成されている。また本実施形態では、図9に示す様に原稿幅方向における補助湾曲形成部42の幅は、第1湾曲形成部43Aの幅より小さいが、第1湾曲形成部43Aの幅より大きく形成しても構わない。
次に、第1湾曲形成部43A、第2湾曲形成部43B、及び第3湾曲形成部43Cは、装置本体2の姿勢切り換えに連動して、原稿に湾曲を形成する第1状態と、第1状態よりも原稿給送経路から退避する方向に位置する第2状態と、を切り換え可能に構成されている。尚、以下では第1湾曲形成部43A、第2湾曲形成部43B、及び第3湾曲形成部43Cを特に区別する必要のない場合、「湾曲形成部43」と称することとする。
装置本体2が第1の装置姿勢(図4の中央の図)にある場合、湾曲形成部43は図7に示す第2状態にある。装置本体2が第1の装置姿勢(図4の中央の図)から第2の装置姿勢(図4の最も下の図)に切り換わると、湾曲形成部43は図7の第2状態から図6に示す第1状態に切り換わる。
装置本体2が第2の装置姿勢(図4の最も下の図)にある場合、湾曲形成部43は図6に示す第1状態にあり、この状態から装置本体2が第1の装置姿勢(図4の中央の図)に切り換わると、湾曲形成部43は図6の第1状態から図7の第2状態に切り換わる。
以下、装置本体2の姿勢切り換えに連動して湾曲形成部43が状態を切り換える手段について説明する。尚、以降の説明に用いる図11、図13~図17は、図3に示した構成を簡略的に示したものである。また図11、図13~図17の上の図は装置本体2が第1の装置姿勢にある状態を示し、図11、図13~図17の下の図は装置本体2が第2の装置姿勢にある状態を示している。
図11に示すスキャナー1Aにおいて符号67は固定部を示している。固定部67はZ軸方向に長い部材であり、原稿幅方向(X軸方向)において原稿搬送経路から外れた位置、具体的には原稿搬送経路に対し-X方向の位置にある。固定部67は、装置本体2の姿勢切り換えから独立して支持台5に固定された状態を維持する。
同様に原稿幅方向(X軸方向)において原稿搬送経路から外れた位置には回転部材65が設けられている。図12に詳しく示す様に、回転部材65は回転軸65aを中心に回転可能に設けられている。回転部材65の回転軸65aから離れた位置には湾曲形成部43が設けられており、回転部材65が回転することにより、湾曲形成部43が第1状態と第2状態とを切り換える。
回転軸65aの周囲には、押圧部材の一例であるねじりコイルばね66が設けられている。ねじりコイルばね66の一端66aは、不図示の装置フレームに設けられたばね当接部77に当接し、他端66bは、回転部材65に設けられたばね当接部65cに当接している。これによりねじりコイルばね66は、回転部材65を図の反時計回り方向、即ち湾曲形成部43が第2状態をとる方向に回転部材65を押圧する。尚、ねじりコイルばね66に代えて、圧縮コイルばねや引っ張りコイルばねを用いても良いのは勿論である。符号76は、不図示の装置フレームに設けられた規制部を示しており、回転部材65が後述する固定部67に当接していない状態では、回転部材65の反時計回り方向の回転が規制部76によって止められている。
そして回転部材65は、回転軸65aに対し湾曲形成部43から遠い側に、当接部65bを備えている。
装置本体2が図11の上の図で示す様に第1の装置姿勢にある場合、固定部67の上端部と当接部65bとは離間している。これにより回転部材65は、ねじりコイルばね66のばね力によって図11の反時計回り方向の回転限度にあり、湾曲形成部43は第2状態を維持している。
装置本体2が図11の上の図で示す第1の装置姿勢から、図11の下の図で示す第2の装置姿勢に切り換わる際、当接部65bが固定部67の上端部に当接する。そして装置本体2の回転に伴って回転部材65が上部ユニット4に対して相対的に回転し、これにより湾曲形成部43が第1状態に切り換わる。その逆に装置本体2が図11の下の図で示す第2の装置姿勢から、図11の上の図で示す第1の装置姿勢に切り換わる場合、上記とは逆に当接部65bが固定部67の上端部から離れ、湾曲形成部43が第2状態に切り換わる。
以上の様に湾曲形成部43が第1状態をとることにより、後続原稿P2の先端に幅方向に沿った湾曲が形成され、給送方向の剛性が向上し、ジャムが抑制される。そして装置本体2が、第1の装置姿勢よりも上面カバー10の姿勢が水平に近くなる第2の装置姿勢に切り換わることで、原稿の自重が原稿先端領域に作用し難くなり、後続原稿P2の先端が撓み難くなる。この様に湾曲形成部43と、姿勢切り換え可能な装置本体2という複数の手段を採用することで、後続原稿P2の先端が分離ローラー15と給送ローラー14とのニップ位置より上流で給送方向に沿って撓むことを効果的に抑制でき、ひいてはジャムを効果的に抑制できる。
そして湾曲形成部43は、装置本体2の姿勢切り換えに連動して状態を切り換えるので、ユーザーが湾曲形成部43の状態切り換えと装置本体2の姿勢切り換えとを別個に行う必要がなく、装置の使い勝手が向上する。尚、この様な構成及び作用効果は、以降説明する他の実施形態においても同様である。
また湾曲形成部43は、装置本体2の姿勢切り換えから独立して固定状態を維持する固定部67との係わり合いが可能である。図11に示す構成においては、湾曲形成部43は回転部材65を介して間接的に固定部67との係わり合いが可能である。そして装置本体2の姿勢切り換えに伴い湾曲形成部43が固定部67との係わり合いを変化させることにより、湾曲形成部43が第1状態と第2状態とを切り換える。従ってモーター等の動力源を用いずに湾曲形成部43の状態切り換えを行うことができ、装置のコストアップを抑制できる。
また湾曲形成部43は、回転可能な回転部材65に設けられ、回転部材65が回転することにより第1状態と第2状態とを切り換える構成であるので、回転部材65の回転により湾曲形成部43が容易に状態切り換えを行うことができる。
尚、図11において装置本体2には被検出部81が設けられている。支持台5には装置本体2の回転軸5b(図4参照)周りに第1検出部82と第2検出部83とが間隔を空けて設けられている。被検出部81、第1検出部82、及び第2検出部83は姿勢検出部80を構成する。
装置本体2が第1の装置姿勢をとる場合、被検出部81が第1検出部82により検出され、装置本体2が第2の装置姿勢をとる場合、被検出部81が第2検出部83により検出される。第1検出部82及び第2検出部83は制御部50(図5参照)に被検出部81の検出信号を送信し、これにより制御部50は装置本体2の姿勢を検出することができる。尚、第1検出部82及び第2検出部83は、被検出部81を非接触式で検出する光学センサーで構成しても良いし、接触式で検出する機械式センサーで構成しても良い。
また、第1検出部82及び第2検出部83に加え、更に第3検出部を設け、装置本体2の収納姿勢(図4の最も上の図)を検出可能に構成しても良いことは勿論である。
また、装置本体2の姿勢切り換えに連動して、湾曲形成部43の状態に係わる情報を操作パネル7に表示しても良い。湾曲形成部43の状態に係わる情報は、一例として装置本体2が第1の装置姿勢にある場合に「湾曲形成部:上昇」の表示を操作パネル7に行い、装置本体2が第2の装置姿勢にある場合に「湾曲形成部:下降」の表示を操作パネル7に行うことが考えられる。尚、この様な案内表示はエンドユーザー向けの案内表示ではなく装置のメンテナンスを行うサービスマン向けの案内表示と言える。
エンドユーザー向けの案内表示としては、例えば装置本体2が第1の装置姿勢にある場合に「普通紙や厚紙に適した姿勢です。」との案内表示を行い、装置本体2が第2の装置姿勢にある場合に「薄紙やダメージの生じ易い原稿に適した姿勢です。」との案内表示を行うことが挙げられる。
また更に、各姿勢に適した原稿セット枚数の最大値を表示することも好適である。例えば装置本体2の第2の装置姿勢は、薄紙やダメージの生じ易い原稿に適した姿勢であり、推奨される最大セット枚数は装置本体2が第1の装置姿勢にある場合よりも少なくなり、また原稿サイズが大きいほど最大セット枚数は少なくなる。従ってその内容を表示することによりユーザービリティを向上させることができる。
続いて図13を参照して第2実施形態に係るスキャナー1Bについて説明する。尚、以降説明する各実施形態に係るスキャナーは、既に説明した第1実施形態に係るスキャナー1Aとの対比において湾曲形成部43の状態切り換えを行う為の構成、或いはこれに加えて装置本体2の姿勢を検出する為の構成が異なるほかは、同一の構成を備えている。
図13に示すスキャナー1Bは、回転軸68aを中心に回転可能な回転部材68に湾曲形成部43を備えており、回転部材68が回転することにより、湾曲形成部43が第1状態と第2状態とを切り換える。回転部材68は、原稿幅方向(X軸方向)において原稿搬送経路から外れた位置、具体的には原稿搬送経路に対し-X方向に位置している。
回転部材68の回転軸中心周りには第1歯車部69が設けられ、第1歯車部69と回転部材68とが一体となって回転軸68aを中心にして回転する。
図13において符号70は固定部を示している。固定部70はZ軸方向に長い部材であり、原稿幅方向(X軸方向)において原稿搬送経路から外れた位置、具体的には原稿搬送経路に対し-X方向の位置にあって、装置本体2の姿勢切り換えから独立して支持台5に固定された状態を維持する。
固定部70の上端部には第2歯車部71が設けられている。第2歯車部71は、第1歯車部69と噛み合っている。
装置本体2が図13の上の図で示す様に第1の装置姿勢にある場合、湾曲形成部43は第2状態にある。装置本体2が図13の上の図で示す第1の装置姿勢から、図13の下の図で示す第2の装置姿勢に切り換わる際、装置本体2の回転に伴って第1歯車部69が第2歯車部71の周囲を移動しつつ回転し、つまり回転部材68が回転する。これにより湾曲形成部43が、第1状態に切り換わる。
その逆に装置本体2が図13の下の図で示す第2の装置姿勢から、図13の上の図で示す第1の装置姿勢に切り換わる場合、上記とは逆の方向に第1歯車部69及び回転部材68が回転し、湾曲形成部43が第2状態に切り換わる。この様な構成により、回転部材68を回転させる構成を容易に実現できる。
続いて図14を参照して第3実施形態に係るスキャナー1Cについて説明する。図14に示すスキャナー1Cは、排出トレイとして機能する前面カバー19に、回転軸30(図4参照)と同軸で回転するトレイ歯車73を備えている。トレイ歯車73と第1歯車部69は、歯車群74を介して係わり合っている。これにより、前面カバー19と装置本体2とが相対的に回転すると、回転部材68が回転し、湾曲形成部43が状態切り換えを行う。尚、トレイ歯車73と歯車群74は、原稿幅方向(X軸方向)において原稿搬送経路から外れた位置にあり、より具体的には原稿搬送経路に対して-X方向に位置する。
装置本体2が図14の上の図で示す様に第1の装置姿勢にある場合、湾曲形成部43は第2状態にある。装置本体2が図14の上の図で示す第1の装置姿勢から、図14の下の図で示す第2の装置姿勢に切り換わる際、装置本体2と前面カバー19との間の相対的な回転に伴って回転部材68が装置本体2に対して回転する。これにより湾曲形成部43が、第1状態に切り換わる。その逆に装置本体2が図14の下の図で示す第2の装置姿勢から、図14の上の図で示す第1の装置姿勢に切り換わる場合、上記とは逆の方向にトレイ歯車73、歯車群74、第1歯車部69、及び回転部材68が回転し、湾曲形成部43が第2状態に切り換わる。
この様な構成により、モーター等の動力源を用いずに湾曲形成部43の状態切り換えを行うことができ、装置のコストアップを抑制できる。
続いて図15を参照して第4実施形態に係るスキャナー1Dについて説明する。図15に示すスキャナー1Dにおいて、湾曲形成部43の状態切り換えを行う構成は、上述した第1実施形態に係るスキャナー1Aと同様である。本実施形態では、湾曲形成部43の状態切り換えを行う手段を構成する回転部材65が、装置本体2の姿勢を検出する手段を兼ねる点で上述した第1実施形態に係るスキャナー1Aと異なる。
具体的には、回転部材65の配置位置付近には回転検出部85が設けられている。回転検出部85と回転部材65は、姿勢検出部84を構成する。姿勢検出部84は、上述した姿勢検出部80(図11参照)の変形例である。
回転検出部85は、被接触式の光学センサーである。装置本体2が図14の上の図で示す第1の装置姿勢にある場合、回転部材65は回転検出部85から離間している。この状態から装置本体2が図14の下の図で示す第2の装置姿勢に切り換わると、幅方向から見て回転部材65が回転検出部85と重なる状態となり、これにより回転検出部85の検出信号が変化する。制御部50(図5参照)は、回転検出部85の検出信号に基づき、装置本体2の姿勢を検出することができる。尚、回転検出部85を非接触式の光学センサーではなく接触式の機械式センサーで構成しても良いことは勿論である。
この様に回転部材65の回転を検出する検出手段である回転検出部85を備え、回転検出部85により回転部材65の回転を検出することで装置本体2の姿勢を検出する構成であるので、装置本体2の姿勢を、簡単な構造で低コストに検出することができる。
続いて図16を参照して第5実施形態に係るスキャナー1Eについて説明する。図16に示すスキャナー1Eにおいて、湾曲形成部43の状態切り換えを行う構成は、上述した第1実施形態に係るスキャナー1Aと同様である。本実施形態では、固定部67が、装置本体2の姿勢を検出する手段を兼ねる点で上述した第1実施形態に係るスキャナー1Aと異なる。
具体的には、装置本体2には回転軸5b(図4参照)周りに第1検出部87、第2検出部88、及び第3検出部89が間隔を空けて設けられている。第1検出部87、第2検出部88、及び第3検出部89は、被接触式の光学センサーである。第1検出部87、第2検出部88、第3検出部89、および固定部67は姿勢検出部86を構成する。姿勢検出部86は、上述した姿勢検出部80(図11参照)の変形例である。
装置本体2が図16の上の図で示す第1の装置姿勢にある場合、第1検出部87が固定部67と重なる位置にあり、第2検出部88及び第3検出部89は固定部67から外れた位置にある。この状態から装置本体2が図16の下の図で示す第2の装置姿勢に切り換わると、第2検出部88が固定部67と重なり、第1検出部87及び第3検出部89は固定部67から外れた位置となる。また図示は省略するが、装置本体2が収納姿勢(図4の最も上の図)に切り換わると、第3検出部89が固定部67と重なり、第1検出部87及び第2検出部88は固定部67から外れた位置となる。制御部50(図5参照)は、第1検出部87、第2検出部88、及び第3検出部89からの検出信号に基づき、装置本体2の姿勢を検出することができる。
尚、第1検出部87、第2検出部88、及び第3検出部89を非接触式の光学センサーではなく接触式の機械式センサーで構成しても良いことは勿論である。
この様に装置本体2に、固定部67を検出する検出部を複数備え、装置本体2の姿勢切り換えに伴い複数の検出部のいずれかが固定部67を検出することで、装置本体2の姿勢を検出する構成であるので、装置本体2の姿勢を、簡単な構造で低コストに検出することができる。
続いて図17を参照して第6実施形態に係るスキャナー1Fについて説明する。スキャナー1Fは、図13を参照して説明したスキャナー1Bと同様に、回転部材68に湾曲形成部43を備えている。本実施形態では、回転部材68が制御部50(図5参照)により制御される動力源であるモーター90によって駆動される。この様に湾曲形成部43がモーター90の動力によって状態切り換えを行う構成であるので、湾曲形成部43の状態切り換えの自由度が向上する。
続いて図18及び図19を参照して第7実施形態に係るスキャナー1Gについて説明する。スキャナー1Gにおいて湾曲形成部43の状態切り換えを行う構成は図17を参照して説明したスキャナー1Fと同様であり、モーター90の動力によって湾曲形成部43の状態切り換えを行う。
本実施形態に係るスキャナー1Gは、図18に示す様に原稿給送の際の分離条件の一部を切り換える為の切り換えレバー8が設けられている。切り換えレバー8は、「分離ポジション」と、分離ポジションから装置奥方向に倒した「非分離ポジション」と、を切り換え可能である。装置本体2には、切り換えレバー8のポジションを検出するポジション検出手段(不図示)が設けられており、制御部50は、ポジション検出手段の検出信号に基づき切り換えレバー8のポジションを把握できる。
切り換えレバー8が非分離ポジションに切り換えられると、不図示の切り換え機構により、分離ローラー15に対し分離モーター59からの駆動力が伝達されない非伝達状態となる。また制御部50は、切り換えレバー8が非分離ポジションに切り換えられた場合、湾曲形成部43が第1状態にあれば湾曲形成部43を第2状態に切り換え、湾曲形成部43が第2状態にあれば湾曲形成部43の第2状態を維持する。
図19は、装置本体2の姿勢と切り換えレバー8のポジションとの組み合わせに応じて定まる分離条件を纏めたものである。
切り換えレバー8が分離ポジションにある場合、制御部50は、図10を参照して説明した様に装置本体2の姿勢に応じて第1給送モードと第2給送モードとを切り換える。切り換えレバー8が分離ポジションにある場合、制御部50は、装置本体2の姿勢に拘わらず湾曲形成部43を第2状態にする。また、装置本体2の姿勢に拘わらず分離ローラー15を給送ローラー14に押圧する押圧力を第1押圧力とし、分離ローラー15に対し分離モーター59からの駆動力を伝達しない非伝達状態とする。
切り換えレバー8を上記の様に非分離ポジションとすることで、不送りが生じ易い原稿等を良好に給送することができる。
尚、湾曲形成部43の状態切り換えを、切り換えレバー8によって行う様に構成することもできる。例えば、切り換えレバー8のポジションとして上述した「分離ポジション」、「非分離ポジション」に加えて、「デリケート分離ポジション」を設定する。そして切り換えレバー8が「分離ポジション」、「非分離ポジション」にある場合に湾曲形成部43を第2状態とし、「デリケート分離ポジション」にある場合に湾曲形成部43を第1状態とする。切り換えレバー8のポジション切り換えに連動して湾曲形成部43の状態切り換えを行う構成としては、例えば切り換えレバー8と湾曲形成部43とをリンク機構等によって連動させる構成を採用できる。或いは、図16を参照して説明した実施形態の様にモーター90の動力によって湾曲形成部43の状態切り換えを行う構成では、切り換えレバー8のポジション切り換えに連動してモーター90を駆動しても良い。
また、切り換えレバー8を備える構成では、分離ローラー15を給送ローラー14に向けて押圧する押圧力を、切り換えレバー8の操作に連動して切り換える様に構成しても良い。
またこの様な構成においても、装置本体2の姿勢切り換えに応じて、既に説明したように装置本体2の姿勢に応じた装置の使用方法に関する情報を操作パネル7に表示することもできる。例えば装置本体2が第1の装置姿勢にある場合に「普通紙や厚紙に適した姿勢です。」との案内表示を行い、装置本体2が第2の装置姿勢にある場合に「薄紙やダメージの生じ易い原稿に適した姿勢です。」との案内表示を行うことが挙げられる。また更に上述した様に、各姿勢に適した原稿の最大セット枚数を表示することも好適である。
更に加えて、装置本体2の姿勢に応じた切り換えレバー8の操作に関する情報を操作パネル7に表示することもできる。一例として、装置本体2が第2の装置姿勢にある場合、原稿待ち受けモードを使用する為には切り換えレバー8を非分離ポジションにする旨を表示する。原稿待ち受けモードとは、原稿載置部としての上面カバー10上に原稿が載置される毎に原稿給送動作を行うモードである。ユーザーはこの原稿待ち受けモードを選択することで、原稿をセットする毎に給送指示を行う必要がなく、原稿セット枚数の最大値に制限されることなく多数枚の原稿を連続して読み取ることができる。
この様な原稿待ち受けモードは原稿を1枚ずつセットするモードであり、装置本体2の姿勢は第2の装置姿勢が適している。また原稿の積極的な分離は行わない為、切り換えレバー8を非分離ポジションに切り換える必要がある。従って装置本体2が第2の装置姿勢にある場合、原稿待ち受けモードを使用する為には切り換えレバー8を非分離ポジションにする旨を操作パネル7に表示することで、ユーザーが装置の使用方法を容易に把握することができる。
更に本発明は上記において説明した実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1…スキャナー、2…装置本体、3…下部ユニット、4…上部ユニット、4a…フレーム、5…支持台、5a…アーム部、5b…回転軸、6…給送口、7…操作パネル、8…切り換えレバー、9…原稿給送装置、10…上面カバー、11…原稿案内部材、11a…第1上流接続部、11b…第2上流接続部、12a、12b…エッジガイド、13…間口規制部、14…給送ローラー、14A…第1給送ローラー、14B…第2給送ローラー、15…分離ローラー、15A…第1分離ローラー、15B…第2分離ローラー、16…搬送ローラー対、16a…搬送駆動ローラー、16b…搬送従動ローラー、16c…駆動ローラー軸、17…排出ローラー対、17a…排出駆動ローラー、17b…排出従動ローラー、17c…駆動ローラー軸、18…排出口、19…前面カバー、19a…本体部、19b、19c…腕部、19d…補強プレート、20…読取部、20A…上部センサーユニット、20B…下部センサーユニット、21A、21B…センサーモジュール、22A、22B…背景板、25…操作レバー、26…ロック部材、29…セットガイド、29a…回転軸、31…フラップ、31…回転軸、32…ワンウェイクラッチ、33…トルクリミッター、39…押さえ部、40…従動ローラー、42…補助湾曲形成部、43…湾曲形成部、43A…第1湾曲形成部、43B…第2湾曲形成部、43C…第3湾曲形成部、50…制御部、51…重送検出部、52…第1原稿検出部、53…第2原稿検出部、54…載置検出部、57…給送モーター、58…搬送モーター、59…分離モーター、60…CPU、61…フラッシュROM、62…RAM、63…インターフェース、65…回転部材、65a…回転軸、65b…当接部、65c…ばね当接部、66…コイルばね、67…固定部、68…回転部材、69…第1歯車部、70…固定部、71…第2歯車部、73…トレイ歯車、74…歯車群、76…規制部、77…ばね当接部、80…姿勢検出部、81…被検出部、82…第1検出部、83…第2検出部、84…姿勢検出部、85…回転検出部、86…姿勢検出部、87…第1検出部、88…第2検出部、89…第3検出部、90…モーター、100…外部コンピューター

Claims (9)

  1. 媒体を載置する媒体載置部と、
    前記媒体載置部に載置された前記媒体において前記媒体載置部と対向する面に接触し、回転することにより前記媒体を給送する給送ローラーと、
    前記給送ローラーと対向する位置に設けられ、前記給送ローラーとの間で前記媒体をニップする分離ローラーと、
    前記給送ローラーにより給送される媒体を読み取る読み取り手段と、を備えた画像読取装置であって、
    前記媒体の給送方向において前記給送ローラーと前記分離ローラーとのニップ位置より上流において前記媒体と接し、前記媒体に対し前記給送方向と交差する幅方向に沿った湾曲を形成可能な湾曲形成部を備え、
    前記湾曲形成部は、前記媒体に前記湾曲を形成する第1状態と、前記第1状態よりも前記媒体の給送経路から退避する方向に位置する第2状態と、を切り換え可能であり、
    前記媒体載置部、前記給送ローラー、前記分離ローラー、前記読み取り手段、及び前記湾曲形成部を備える装置本体が、第1の装置姿勢と、前記媒体載置部の姿勢が前記第1の装置姿勢よりも水平に近くなる第2の装置姿勢と、を切り換え可能であり、
    前記湾曲形成部が、前記装置本体の姿勢切り換えに連動し、前記装置本体が前記第1の装置姿勢をとる際に前記第2状態をとり、前記装置本体が前記第2の装置姿勢をとる際に前記第1状態をとる、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、前記湾曲形成部は、前記装置本体の姿勢切り換えから独立して固定状態を維持する固定部との係わり合いが可能であり、前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記湾曲形成部が前記固定部との係わり合いを変化させることにより、前記湾曲形成部が前記第1状態と前記第2状態とを切り換える、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  3. 請求項2に記載の画像読取装置において、前記湾曲形成部は、回転可能な回転部材に設けられ、前記回転部材が回転することにより前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であり、
    前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記回転部材が前記固定部との係わり合いを変化させることにより前記回転部材が回転する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項2に記載の画像読取装置において、前記湾曲形成部は、回転可能な回転部材に設けられ、前記回転部材が回転することにより前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であり、
    前記回転部材は、回転軸中心周りに第1歯車部を備え、
    前記固定部は、前記第1歯車部と噛み合う第2歯車部を備え、
    前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記第1歯車部が前記第2歯車部の周囲を移動しつつ回転することで、前記回転部材が回転する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の画像読取装置において、前記回転部材の回転を検出する検出手段を備え、
    前記検出手段により前記回転部材の回転を検出することで前記装置本体の姿勢を検出する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  6. 請求項2に記載の画像読取装置において、前記装置本体に、前記固定部を検出する複数の検出部を備え、
    前記装置本体の姿勢切り換えに伴い前記複数の検出部のいずれかが前記固定部を検出することで、前記装置本体の姿勢を検出する、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  7. 請求項1に記載の画像読取装置において、前記湾曲形成部は、回転可能な回転部材に設けられ、前記回転部材が回転することにより前記第1状態と前記第2状態とを切り換える構成であり、
    前記読み取り手段により読み取りが行われて排出される媒体を受ける排出トレイを備え、
    前記排出トレイは、前記装置本体に対し回転可能に設けられるとともに、前記装置本体の姿勢変化に連動し、前記装置本体が前記第1の装置姿勢をとる際に第1の媒体支持姿勢をとり、前記装置本体が前記第2の装置姿勢をとる際に第2の媒体支持姿勢をとり、
    前記回転部材は、前記排出トレイの回転に連動して回転可能に設けられる、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  8. 請求項1に記載の画像読取装置において、前記湾曲形成部は、動力源から動力を受けることにより、前記第1状態と前記第2状態とを切り換える、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の画像読取装置において、情報を表示する表示部を備え、
    前記装置本体の姿勢切り換えに連動して、前記湾曲形成部の状態に係わる情報が前記表示部に表示される、
    ことを特徴とする画像読取装置。
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