JP2022024446A - 配送システム、配送方法及びプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】貨客混載車両を用いつつ配送効率に優れる配送システムを提供すること。【解決手段】運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、物品を貨客混載車両から降ろして配送先まで配送する配送システムである。物品を搬送する貨客混載車両に乗車する乗客に対し、物品を降ろす停車場所から配送先までの物品の配送を依頼するリクエストを通知し、リクエストを許諾した乗客が物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させる。【選択図】図１

Description

本発明は、配送システム、配送方法及びプログラムに関する。

特許文献１には、物品を配送する配送車両を搭載した運搬車両が、物品の配送先に向かって走行した後、配送車両が運搬車両から降車して配送先に物品を配送する配送システムが開示されている。

特開２０１９－６９８５３号公報

ところで、運行スケジュールに沿って走行して乗客を乗せる車両に、配送するための物品を混載して運搬する貨客混載車両が知られている。
このような貨客混載車両では、車両内に乗客を乗せるスペース及び物品を収容するスペースを確保する必要がある。そのため、貨客混載車両では、特許文献１における配送車両を搭載できないもしくは十分に搭載できず、配送効率に劣る虞がある。

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、貨客混載車両を用いつつ配送効率に優れる配送システムを提供するものである。

本発明の一態様に係る配送システムは、
運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、前記物品を前記貨客混載車両から降ろして配送先まで配送する配送システムであって、
前記物品を搬送する前記貨客混載車両に乗車する乗客に対し、前記物品を降ろす停車場所から配送先までの前記物品の配送を依頼するリクエストを通知し、
前記リクエストを許諾した前記乗客が前記物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させるものである。

また、本発明の一態様に係る配送方法は、
運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、前記物品を前記貨客混載車両から降ろして配送先まで配送する配送方法であって、
物品を搬送する貨客混載車両に乗車する乗客に対し、前記物品を降ろす停車場所から配送先までの前記物品の配送を依頼するリクエストを通知し、
前記リクエストを許諾した前記乗客が前記物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させるものである。

また、本発明の一態様に係るプログラムは、
運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、前記物品を前記貨客混載車両から降ろして配送先まで配送するためのプログラムであって、
物品を搬送する貨客混載車両に乗車する乗客に対し、前記物品を降ろす停車場所から配送先までの前記物品の配送を依頼するリクエストを通知し、
前記リクエストを許諾した前記乗客が前記物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させるものである。

上記のように、本発明の一態様では、物品を搬送する貨客混載車両に乗車する乗客に対し、物品を降ろす停車場所から配送先までの物品の配送を依頼するリクエストを通知し、リクエストを許諾した乗客が物品を配送した後、乗客に対しインセンティブを付与する。すなわち、貨客混載車両に搭載された配送車両に代わり、乗客が物品を配送する。そのため、配送車両を搭載できないもしくは十分に搭載できない貨客混載車両を用いても、物品を効率よく配送できる。

前記物品を降ろす停車場所で前記貨客混載車両から下車する乗客に対し、前記リクエストを通知してもよい。このような構成によって、物品をより効率よく配送できる。

前記リクエストを許諾する乗客がいない場合、前記物品を搬送する前記貨客混載車両を別の便に変更してもよい。このような構成によって、物品を乗客に配送して貰う可能性が高まり、物品をより効率よく配送できる。

前記物品を搬送する前記貨客混載車両に、前記物品を搬送可能な配送車両が搭載されており、前記リクエストを許諾する乗客がいない場合、前記配送車両によって前記物品を搬送してもよい。このような構成によって、リクエストを許諾する乗客がいない場合でも物品を配送できる。

本発明によれば、貨客混載車両を用いて配送効率に優れる配送システムを提供できる。

第１の実施形態に係る配送システムのブロック図である。 第１の実施形態に係る配送システムにおける貨客混載車両４０の内部を示す模式側面図である。 第１の実施形態に係る配送方法を示すフローチャートである。 第２の実施形態に係る配送システムにおける貨客混載車両４０の内部の一例を示す模式側面図である。 第２の実施形態に係る配送方法を示すフローチャートである。 第３の実施形態に係る配送システムにおける貨客混載車両４０の内部の一例を示す模式側面図である。

以下では、具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。

（第１の実施形態）
＜配送システムの構成＞
まず、図１を参照して、第１の実施形態に係る配送システムについて説明する。図１は、第１の実施形態に係る配送システムのブロック図である。図１に示すように、本実施形態に係る配送システムは、ユーザ端末１１、管理サーバ２０、ＥＣ（Electronic Commerce）サーバ３０、貨客混載車両４０、及び乗客端末５０を備えている。

ユーザ端末１１、管理サーバ２０、ＥＣサーバ３０、貨客混載車両４０、及び乗客端末５０は、それぞれ例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）などの演算部と、各種制御プログラムやデータ等が格納されたＲＡＭ（Random Access Memory）、ＲＯＭ（Read Only Memory）等の記憶部と、を備えている。すなわち、ユーザ端末１１、管理サーバ２０、ＥＣサーバ３０、貨客混載車両４０、及び乗客端末５０は、いずれもコンピュータとしての機能を有しており、上記各種制御プログラム等に基づいて以下の処理を実行する。

図１に示すように、ユーザ端末１１は、管理サーバ２０と通信可能に有線接続もしくは無線接続された通信端末である。ユーザ端末１１は、管理サーバ２０と通信可能であれば特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等の携帯通信端末や、屋内に設置されたＰＣ（Personal Computer）等である。
なお、図１では、ユーザ端末１１は、家屋の居住空間内に位置しているが、屋外や屋内の居住空間外に位置してもよい。また、本明細書においては、居住空間は、オフィス空間を含む。

図１に示すように、ユーザは、ユーザ端末１１に対して、注文情報ｏｉを入力する。注文情報ｏｉは、ユーザ端末１１から管理サーバ２０に送信される。注文情報ｏｉは、配送される物品に関する情報であって、例えば、商品名、数量、配送希望日時、配送先（住所）等の情報を含む。

管理サーバ２０は、物品の配送を管理するサーバである。図１に示すように、管理サーバ２０は、ユーザ端末１１、ＥＣサーバ３０、貨客混載車両４０、及び乗客端末５０と通信可能に接続されている。管理サーバ２０は、例えばクラウドサーバである。管理サーバ２０は、ユーザ端末１１から受信した注文情報ｏｉをＥＣサーバ３０に送信する。

また、管理サーバ２０は、ＥＣサーバ３０が発行した注文識別情報ｉｄを受信し、ユーザ端末１１及び貨客混載車両４０に送信する。注文識別情報ｉｄは、配送される物品を識別するための情報であり、例えば注文番号である。

さらに、管理サーバ２０は、物品の配送状況を示すステータス情報ｓｔを貨客混載車両４０から受信し、ユーザ端末１１に送信する。ステータス情報ｓｔは、例えば、物品の配送状況として、「配送待ち」、「配送中」、あるいは「配送済み」等の情報を含む。ステータス情報ｓｔの詳細については後述する。

本実施形態に係る配送システムでは、例えば管理サーバ２０が、注文情報ｏｉ（例えば配送希望日時、配送先）に基づいて、注文された物品を搬送する貨客混載車両４０及び物品を降ろす停車場所（停留所）を決定する。

より詳細には、管理サーバ２０は、配送希望日時に基づいて、運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両４０のどの便に注文された物品を積載して搬送するのかを決定する。通常、配送希望時間には幅が設けられているため、貨客混載車両４０の複数の便を候補にできる。

加えて、管理サーバ２０は、配送先に基づいて、貨客混載車両４０から物品を降ろす停車場所も決定する。ここで、管理サーバ２０は、このような物品の搬送情報（物品を搬送する貨客混載車両４０の便、物品を降ろす停車場所等）のデータベースを備えていてもよい。

そして、図１に示すように、管理サーバ２０は、物品を搬送する（すなわち決定された）貨客混載車両４０に乗車する乗客に対し、物品を降ろす停車場所から配送先までの物品の配送を依頼するリクエストｒｅｑを通知する。図１の例では、管理サーバ２０は、乗客端末５０に対してリクエストｒｅｑを通知する。

乗客が乗客端末５０においてリクエストｒｅｑを受諾すると、図１に示すように、乗客端末５０から管理サーバ２０に受諾情報ａｃｐが送信され、マッチングが成立する。マッチングが成立すれば、図１に示すように、貨客混載車両４０に乗車している乗客が、物品と共に貨客混載車両４０から降車して、物品をユーザまで配送する。
なお、物品を配送する乗客は、配送先の近隣の住人等に限定されず、誰でもよい。例えば、物品を配送する乗客は、配送先の住人（物品を注文したユーザ本人、ユーザの家族、同居人等）でもよい。

リクエストｒｅｑの通知手法については何ら限定されないが、例えば以下のような手法が考えられる。
例えば、乗客端末５０に表示される貨客混載車両４０の予約受付画面にリクエストｒｅｑが通知される。乗客は、物品を搬送する貨客混載車両４０を予約する際、乗客端末５０に表示される予約受付画面においてリクエストｒｅｑを確認できる。

そのため、例えば他の貨客混載車両４０の便を予約しようとしていた乗客が、リクエストｒｅｑを許諾するために、物品を搬送する貨客混載車両４０の便を予約してもよい。あるいは、物品を降ろす停車場所以外で下車するつもりでいた乗客が、リクエストｒｅｑを許諾するために、物品を降ろす停車場所で下車してもよい。さらには、乗客が希望する貨客混載車両４０の便で物品を搬送するように、物品を搬送する貨客混載車両４０の便を管理サーバ２０が変更してもよい。

他方、乗客端末５０に表示された貨客混載車両４０の予約確認画面に、リクエストｒｅｑを通知してもよい。乗客は、物品を搬送する貨客混載車両４０の予約を確認する際、乗客端末５０に表示される予約確認画面においてリクエストｒｅｑを確認できる。

さらには、乗客が貨客混載車両４０に乗車した後、その乗客にリクエストｒｅｑを通知してもよい。例えば、物品を配送予定の乗客が、物品を搬送する貨客混載車両４０に乗車してこない場合や乗車後に許諾をキャンセルした場合などに、その貨客混載車両４０に乗車中の他の乗客にリクエストｒｅｑを通知してもよい。

なお、物品を配送予定の乗客が、物品を搬送する貨客混載車両４０の便とは別の便に誤って乗車した際、例えば管理サーバ２０から乗客端末５０にその旨知らせ、誤乗車を防ぐようにしてもよい。また、物品を配送予定の乗客が、物品を搬送する貨客混載車両４０の便とは別の便で移動した場合、許諾をキャンセルしたものとみなしてもよい。

ここで、管理サーバ２０は、上述した物品の搬送情報のデータベースに加え、乗客の予約情報（乗客が乗車する貨客混載車両４０の便、乗客が下車する停車場所等）のデータベースを備えていてもよい。データベースには、乗客の配送達成率、リクエスト許諾率等が含まれていてもよい。配送達成率は、リクエストを許諾した回数に対する配送を達成した回数の比率である。リクエスト許諾率は、リクエストを通知した回数に対するリクエストを許諾した比率である。

そして、管理サーバ２０は、両データベースに基づいて、物品の配送を依頼するのに最適な乗客から順に、マッチングが成立するまで、リクエストｒｅｑを通知してもよい。また、一旦リクエストｒｅｑを受諾した乗客が、受諾をキャンセルした場合、他の乗客にリクエストｒｅｑを通知して、マッチングを再度試みてもよい。

例えば、管理サーバ２０は、まず、物品を搬送する貨客混載車両４０に乗車し、物品を降ろす停車場所で下車する乗客に、リクエストｒｅｑを通知する。例えば、配送実施率、リクエスト許諾率等が高い乗客から順にリクエストｒｅｑを通知する。物品を降ろす停車場所で下車する乗客がいない場合、あるいは、物品を降ろす停車場所で下車する乗客ではマッチングが成立しない場合、管理サーバ２０は、例えば、注文された物品を搬送する貨客混載車両４０の便を変更する。あるいは、管理サーバ２０は、物品を降ろす停車場所に隣接する停車場所で下車する乗客にリクエストｒｅｑを通知してもよい。

ＥＣサーバ３０は、例えばインターネット上においてＥＣ業者が運営するＥＣサイトを構成するサーバである。図１に示すように、ＥＣサーバ３０は、管理サーバ２０と通信可能に接続されており、管理サーバ２０から受信した注文情報ｏｉに応じて、注文識別情報ｉｄを発行し、管理サーバ２０に送信する。
なお、管理サーバ２０に代えてＥＣサーバ３０が、注文情報ｏｉに基づいて、注文された物品を搬送する貨客混載車両４０及び物品を降ろす停車場所を決定してもよい。

注文識別情報ｉｄは、例えば、文字、記号、バーコード、二次元コード、ＦＲＩＤ（Radio Frequency IDentifier）等であって、物品に直接的又は間接的に付されている。より詳細には、注文識別情報ｉｄは、物品に直接的に貼り付けられたり、埋め込まれたりしている。あるいは、注文識別情報ｉｄは、物品の梱包物に貼り付けられたり、埋め込まれたり、物品に間接的に付されている。ここで、梱包物は、何ら限定されないが、例えば、紙製やビニール製の箱、袋、シート等である。梱包物は、使い捨てのものでも、通い箱のように繰り返し使用できるものでもよい。

ここで、図１に示すように、注文識別情報ｉｄが付された物品が、貨客混載車両４０によってＥＣ業者から搬送された後、乗客によってユーザに配送される。
例えば、貨客混載車両４０が注文識別情報ｉｄを受信してから、ＥＣ業者から貨客混載車両４０に物品が搬入されるまで、物品の配送状況を示すステータス情報ｓｔは「配送待ち」となる。

貨客混載車両４０にＥＣ業者から物品が搬入され、物品に付された注文識別情報ｉｄを後述するリーダ４２（図２参照）によって読み取ると、ステータス情報ｓｔが「配送中」に切り換わる。

そして、貨客混載車両４０の乗客が物品をユーザに届けた際（すなわち物品の配送が完了した際）、物品に付された注文識別情報ｉｄを例えば乗客端末５０によって読み取り、管理サーバ２０に送信すると、ステータス情報ｓｔが「配送済み」に切り換わる。ステータス情報ｓｔが「配送済み」に切り換わると、管理サーバ２０は、乗客端末５０に対してインセンティブｉｃｔを送付する。

インセンティブｉｃｔは、物品を配送した乗客に対して付与する報酬であって、例えば現金、電子マネー、各種ポイント、割引クーポン等である。
なお、ステータス情報ｓｔは、必須ではない。他方、ステータス情報ｓｔは、ＥＣサーバ３０にも送信されてもよい。

貨客混載車両４０は、物品と共に乗客を搬送する車両であり、車両内に乗客を乗せるスペース及び物品を収容するスペースを備えている。貨客混載車両４０は、例えば自律走行車両である。自律走行車両を用いることによって、配送コストを低減できる。

ここで、図２は、第１の実施形態に係る配送システムにおける貨客混載車両４０の内部を示す模式側面図である。図２に示す例では、貨客混載車両４０は、物品を保管する施錠式の収納ボックス４１を備えている。物品を配送する乗客の乗客端末５０には、収納ボックス４１を開錠させるための鍵（例えば注文識別情報ｉｄや暗唱番号等）が通知される。そのため、物品を配送する乗客だけが、収納ボックス４１を開錠し、配送する物品を取り出すことができる。すなわち、他の乗客が物品を取り出したり、物品を配送する乗客が誤って別の物品を取り出したりすることを抑制できる。
なお、貨客混載車両４０の天井部に収納ボックス４１が設けられており、シュータやコンベアによって、物品を配送する乗客に物品が届くような構成でもよい。

また、図２に示すように、貨客混載車両４０は、例えば、物品に付された注文識別情報ｉｄを読み取り可能なリーダ４２を備えている。そして、図１に示すように、貨客混載車両４０は、管理サーバ２０と通信可能に無線接続されている。貨客混載車両４０は、管理サーバ２０から注文識別情報ｉｄを受信し、物品の配送状況（すなわち乗客端末５０の搬送状況）を示すステータス情報ｓｔを管理サーバ２０に送信する。

図１に戻って、説明を続ける。
乗客端末５０は、管理サーバ２０と通信可能に無線接続された携帯通信端末である。乗客端末５０は、管理サーバ２０と無線通信可能であれば特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等の携帯通信端末である。
図１に示すように、乗客端末５０は、管理サーバ２０からリクエストｒｅｑを受信し、管理サーバ２０に受諾情報ａｃｐを送信する。

以上の通り、本実施形態に係る配送システムでは、運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両４０に物品を積載して搬送した後、物品を貨客混載車両４０から降ろして配送先まで配送する。ここで、物品を搬送する貨客混載車両４０に乗車する乗客に対し、当該物品を降ろす停車場所から配送先までの物品の配送を依頼するリクエストｒｅｑを通知する。そして、リクエストｒｅｑに応じて物品を配送した乗客に対し、インセンティブｉｃｔを付与する。本実施形態に係る配送システムでは、このような処理をコンピュータに実行させる。

このように、本実施形態に係る配送システムでは、物品を搬送する貨客混載車両４０に乗車する乗客に対し、物品の配送を依頼すると共にインセンティブｉｃｔを付与する。すなわち、貨客混載車両４０に搭載された配送車両に代わり、乗客が物品を配送する。そのため、配送車両を搭載できないもしくは十分に搭載できない貨客混載車両を用いても、物品を効率よく配送できる。すなわち、貨客混載車両を用いつつ配送効率に優れる配送システムを提供できる。

＜配送方法＞
次に、図３を参照して、第１の実施形態に係る配送方法について説明する。図３は、第１の実施形態に係る配送方法を示すフローチャートである。図３の説明においては、適宜、図１も参照する。

まず、図３に示すように、注文された物品を搬送する貨客混載車両４０及び物品を降ろす停車場所（停留所）を決定する（ステップＳＴ１１）。より詳細には、例えば管理サーバ２０が、注文情報ｏｉに含まれる配送希望日時に基づいて、運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両４０のどの便に注文された物品を積載して搬送するのかを決定する。加えて、管理サーバ２０は、注文情報ｏｉに含まれる配送先に基づいて、貨客混載車両４０から物品を降ろす停車場所も決定する。

次に、図３に示すように、物品を搬送する貨客混載車両４０に乗車する乗客に対し、物品を降ろす停車場所から配送先までの物品の配送を依頼するリクエストｒｅｑを通知する（ステップＳＴ１２）。例えば、図１に示すように、管理サーバ２０は、乗客端末５０に対してリクエストｒｅｑを通知する。そして、乗客が乗客端末５０においてリクエストｒｅｑを受諾すると、図１に示すように、乗客端末５０から管理サーバ２０に受諾情報ａｃｐが送信され、マッチングが成立する。

次に、図３に示すように、マッチングが成立する場合（ステップＳＴ１３ＹＥＳ）、乗客が物品を配送した後、当該乗客に対し、インセンティブｉｃｔを付与する（ステップＳＴ１４）。そして、処理を終了する。

他方、マッチングが成立しない場合（ステップＳＴ１３ＮＯ）、再度ステップＳＴ１１に戻り、物品を搬送する貨客混載車両４０の便を変更する。なお、マッチングが成立しない場合（ステップＳＴ１３ＮＯ）、物品を搬送する貨客混載車両４０の便を変更せず、再度ステップＳＴ１２に戻り、他の乗客にリクエストｒｅｑを通知してもよい。

このように、本実施形態に係る配送システムでは、物品を搬送する貨客混載車両４０に乗車する乗客に対し、物品の配送を依頼すると共にインセンティブを付与する。すなわち、貨客混載車両４０に搭載された配送車両に代わり、乗客が物品を配送する。そのため、配送車両を搭載できないもしくは十分に搭載できない貨客混載車両を用いても、物品を効率よく配送できる。すなわち、貨客混載車両を用いつつ配送効率に優れる配送システムを提供できる。

（第２の実施形態）
＜配送システムの構成＞
次に、図４を参照して、第２の実施形態に係る配送システムについて説明する。図４は、第２の実施形態に係る配送システムにおける貨客混載車両４０の内部の一例を示す模式側面図である。

第１の実施形態に係る配送システムでは、マッチングが成立しない（物品を配送する乗客がいない）場合、物品を配送できない。これに対し、本実施形態に係る配送システムでは、図４に示すように、物品を搬送可能な自律走行型の配送車両６０が、貨客混載車両４０に搭載されている。そのため、例えばマッチングが成立しない場合、乗客に代わり配送車両６０が貨客混載車両４０から降車して、物品をユーザまで配送できる。また、一旦リクエストｒｅｑを受諾した乗客が、受諾をキャンセルした場合にも、乗客に代わり配送車両６０が物品をユーザまで配送できる。

配送車両６０も、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）などの演算部と、各種制御プログラムやデータ等が格納されたＲＡＭ（Random Access Memory）、ＲＯＭ（Read Only Memory）等の記憶部と、を備えている。すなわち、配送車両６０も、コンピュータとしての機能を有しており、上記各種制御プログラム等に基づいて各種制御処理を実行する。そして、配送車両６０は、例えば管理サーバ２０及び貨客混載車両４０と通信可能に無線接続されている。

図４を参照して、配送車両６０の構成について説明する。
図４に示す例では、配送車両６０は、一対の車輪Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３、連結アームＡ１、Ａ２、及び固定アームＡ３を備えている。
なお、図２に示した配送車両６０は、６つの車輪Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３を備える６輪車であるが、４輪車でもよく、何ら限定されない。

連結アームＡ１の一端に車輪Ｗ１が回転可能に連結されている。連結アームＡ１の他端は、固定アームＡ３の下端に回動可能に連結されている。
連結アームＡ２の一端に車輪Ｗ２が回転可能に連結されている。連結アームＡ２の他端は、固定アームＡ３の下端に回動可能に連結されている。
固定アームＡ３の上端は配送車両６０の車体に固定されている。固定アームＡ３の下端には、車輪Ｗ３が回転可能に連結されている。

図２に示すように、配送車両６０は、一対の車輪Ｗ１、Ｗ２の４輪によって走行可能である。他方、配送車両６０は、一対の車輪Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３の６輪によっても走行可能である。連結アームＡ１、Ａ２と固定アームＡ３との連結部を軸として、連結アームＡ１、Ａ２を回動させることによって、４輪走行の姿勢と６輪走行の姿勢とを切り換えることができる。図２に示した車輪Ｗ１、Ｗ２の４輪のみが貨客混載車両４０の底面に接している姿勢は、車輪Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３の６輪が貨客混載車両４０の底面に接している姿勢に比べ、配送車両６０の占有面積を小さくできる。他方、車輪Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３の６輪が貨客混載車両４０の底面に接している姿勢の方が、安定して走行できる。

＜配送方法＞
次に、図５を参照して、第２の実施形態に係る配送方法について説明する。図５は、第２の実施形態に係る配送方法を示すフローチャートである。図５の説明においては、適宜、図１、図４も参照する。
図５におけるステップＳＴ１１～ステップＳＴ１３は、図３と共通であるため、説明を省略する。

図５に示すように、マッチングが成立する場合（ステップＳＴ１３ＹＥＳ）、第１の実施形態と同様に、乗客が物品を配送した後、当該乗客に対し、インセンティブｉｃｔを付与する（ステップＳＴ１４）。そして、処理を終了する。

他方、マッチングが成立しない場合（ステップＳＴ１３ＮＯ）、本実施形態では、乗客に代わり配送車両６０が貨客混載車両４０から降車して、物品をユーザまで配送する（ステップＳＴ１５）。そのため、マッチングが成立しない場合でも物品を配送できる。
その他の構成は、第１の実施形態と同様であるため、説明を省略する。

（第３の実施形態）
次に、図６を参照して、第３の実施形態に係る配送システム及び配送方法について説明する。図６は、第３の実施形態に係る配送システムにおける貨客混載車両４０の内部の一例を示す模式側面図である。なお、図６においては、乗客を乗せるスペースは省略されている。

第１の実施形態に係る配送システムでは、乗客が収納ボックス４１から物品を取り出す。これに対し、本実施形態に係る配送システムでは、図６に示すように、貨客混載車両４０の内部にマニピュレータ７０が搭載されていている。そのため、マニピュレータ７０が収納ボックス４１から配送する物品を取り出し、乗客に渡す。すなわち、乗客が収納ボックス４１から物品を取り出す必要がない。

マニピュレータ７０も、例えばＣＰＵ（Central Processing Unit）などの演算部と、各種制御プログラムやデータ等が格納されたＲＡＭ（Random Access Memory）、ＲＯＭ（Read Only Memory）等の記憶部と、を備えている。すなわち、マニピュレータ７０も、コンピュータとしての機能を有しており、上記各種制御プログラム等に基づいて各種制御処理を実行する。そして、マニピュレータ７０は、例えば貨客混載車両４０と通信可能に接続されている。

図６を参照して、マニピュレータ７０の構成について説明する。
マニピュレータ７０は、ベース部７１、リンク付根部７２、第１リンク７３、第２リンク７４、エンドエフェクタ７５を備える。エンドエフェクタ７５によって物品を把持し、移送する。

なお、エンドエフェクタ７５によって物品を移送可能であれば、エンドエフェクタ７５の構成は限定されない。例えば、エンドエフェクタ７５によって物品を吸着し、移送してもよい。また、図６に示した例では、リンク機構が第１リンク７３及び第２リンク７４の２つリンクのから構成されているが、リンク機構が３つ以上のリンクから構成されてもよい。

ベース部７１は、貨客混載車両４０の床面に固定されている。
リンク付根部７２は、回転軸７２ａ回りに回転可能に、回転軸７２ａを介してベース部７１に連結されている。リンク付根部７２の回転軸７２ａは、貨客混載車両４０の床面に垂直な軸である。リンク付根部７２は、図示しないモータなどによって回転駆動される。

第１リンク７３は、第１リンク７３の後端に設けられた第１関節部７３ａを介して、回動可能にリンク付根部７２に連結されている。また、第２リンク７４は、第２リンク７４の後端に設けられた第２関節部７４ａを介して、回動可能に第１リンク７３の先端に連結されている。第２リンク７４の先端には、エンドエフェクタ７５が連結されている。

ここで、第１関節部７３ａ、第２関節部７４ａの回転軸は、貨客混載車両４０の床面に平行な軸である。第１リンク７３及び第２リンク７４が回動することによって、エンドエフェクタ７５の高さを変化させることができる。第１リンク７３及び第２リンク７４は、それぞれ図示しないモータなどによって回転駆動される。
このような構成によって、エンドエフェクタ７５によって物品を把持し、移送できる。
その他の構成は、第２の実施形態と同様であるため、説明を省略する。

上述の例において、各種制御プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体（non-transitory computer readable medium）を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体（tangible storage medium）を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体（例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ）、光磁気記録媒体（例えば光磁気ディスク）、ＣＤ－ＲＯＭ、ＣＤ－Ｒ、ＣＤ－Ｒ／Ｗ、半導体メモリ（例えば、マスクＲＯＭ、ＰＲＯＭ（Programmable ROM）、ＥＰＲＯＭ（Erasable PROM）、フラッシュＲＯＭ、ＲＡＭ）を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体（transitory computer readable medium）によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。

なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

１１ ユーザ端末
２０ 管理サーバ
３０ ＥＣサーバ
４０ 貨客混載車両
４１ 収納ボックス
４２ リーダ
５０ 乗客端末
６０ 配送車両
７０ マニピュレータ
７１ ベース部
７２ リンク付根部
７２ａ 回転軸
７３ 第１リンク
７３ａ 第１関節部
７４ 第２リンク
７４ａ 第２関節部
７５ エンドエフェクタ
Ａ１、Ａ２ 連結アーム
Ａ３ 固定アーム
Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３ 車輪
ａｃｐ 受諾情報
ｉｃｔ インセンティブ
ｉｄ 注文識別情報
ｏｉ 注文情報
ｒｅｑ リクエスト
ｓｔ ステータス情報

Claims (9)

1. 運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、前記物品を前記貨客混載車両から降ろして配送先まで配送する配送システムであって、
   前記物品を搬送する前記貨客混載車両に乗車する乗客に対し、前記物品を降ろす停車場所から配送先までの前記物品の配送を依頼するリクエストを通知し、
   前記リクエストを許諾した前記乗客が前記物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させる、
   配送システム。
2. 前記物品を降ろす停車場所で前記貨客混載車両から下車する乗客に対し、前記リクエストを通知する、
   請求項１に記載の配送システム。
3. 前記リクエストを許諾する乗客がいない場合、前記物品を搬送する前記貨客混載車両を別の便に変更する、
   請求項１又は２に記載の配送システム。
4. 前記物品を搬送する前記貨客混載車両に、前記物品を搬送可能な配送車両が搭載されており、
   前記リクエストを許諾する乗客がいない場合、前記配送車両によって前記物品を搬送する、
   請求項１又は２に記載の配送システム。
5. 運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、前記物品を前記貨客混載車両から降ろして配送先まで配送する配送方法であって、
   物品を搬送する貨客混載車両に乗車する乗客に対し、前記物品を降ろす停車場所から配送先までの前記物品の配送を依頼するリクエストを通知し、
   前記リクエストを許諾した前記乗客が前記物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させる、
   配送方法。
6. 前記物品を降ろす停車場所で前記貨客混載車両から下車する乗客に対し、前記リクエストを通知する、
   請求項５に記載の配送方法。
7. 前記リクエストを許諾する乗客がいない場合、前記物品を搬送する前記貨客混載車両を別の便に変更する、
   請求項５又は６に記載の配送方法。
8. 前記物品を搬送する前記貨客混載車両に、前記物品を搬送可能な配送車両が搭載されており、
   前記リクエストを許諾する乗客がいない場合、前記配送車両によって前記物品を搬送する、
   請求項５又は６に記載の配送方法。
9. 運行スケジュールに沿って運行する貨客混載車両に物品を積載して搬送した後、前記物品を前記貨客混載車両から降ろして配送先まで配送するためのプログラムであって、
   物品を搬送する貨客混載車両に乗車する乗客に対し、前記物品を降ろす停車場所から配送先までの前記物品の配送を依頼するリクエストを通知し、
   前記リクエストを許諾した前記乗客が前記物品を配送した後、当該乗客に対しインセンティブを付与する、処理をコンピュータに実行させる、
   プログラム。

Images