JP2022018859A - 車両用通信装置及びスキュー補正方法 - Google Patents

車両用通信装置及びスキュー補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】送信部と受信部との間のノイズ侵入部で生じた差動スキューを抑制することができる車両用通信装置及びスキュー補正方法を得る。【解決手段】車両用通信装置は、第1制御部12から第2制御部14へ伝送路を介して差動信号を送信する送信部と、送信部によって第2制御部14へ送信された差動信号を受信する受信部と、伝送路における差動信号の信号差を計測するスキュー計測部と、スキュー計測部で計測された信号差に基づいて、第1制御部12から送信される送信時差動信号及び第2制御部14で受信される受信時差動信号の両方を補正する送受信スキュー補正部と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用通信装置及びスキュー補正方法に関する。
特許文献1には、デバイスの特性値が基準値を満たしていない場合に、クロック信号に応じて送信回路(送信部)から出力されるデータの出力タイミングを調整するスキュー補正回路を備えたデータスキュー自動補正システムが開示されている。具体的には、スキュー補正回路が補正したデータを受信回路(受信部)に出力することで、正確なタイミングで受信回路がデータを受信する。
特開2009-302672号公報
ところで、車両機器同士で通信を行う際には、周囲にノイズを発生させないようにEMC(Electromagnetic Compatibility)を確保することが要求されている。また、EMC対策として差動信号を用いてデータの送受信を行う通信装置が知られている。しかしながら、上記特許文献1に記載のデータスキュー自動補正システムでは、送信部と受信部との間に配設される中継コネクタなどのノイズ侵入部で生じた差動スキュー(すなわち、シングルエンド信号の信号差)を抑制することができず、改善の余地がある。
本発明は、送信部と受信部との間のノイズ侵入部で生じた差動スキューを抑制することができる車両用通信装置及びスキュー補正方法を得ることを目的とする。
請求項1に係る車両用通信装置は、第1制御部から第2制御部へ伝送路を介して差動信号を送信する送信部と、前記送信部によって前記第2制御部へ送信された前記差動信号を受信する受信部と、前記伝送路における前記差動信号の信号差を計測するスキュー計測部と、前記スキュー計測部で計測された前記信号差に基づいて、前記第1制御部から送信される送信時差動信号及び前記第2制御部で受信される受信時差動信号の両方を補正する送受信スキュー補正部と、を有する。
請求項1に係る車両用通信装置では、送信部は、第1制御部から第2制御部へ伝送路を介して差動信号を送信する。また、受信部は、送信部によって第2制御部へ送信された差動信号を受信する。さらに、スキュー計測部は、伝送路における差動信号の信号差を計測する。ここでスキュー計測部が計測する「信号差」とは、第1制御部から第2制御部までの伝送路全体の信号差に限定されず、第1制御部から伝送路の所定の位置までの信号差及び第2制御部から伝送路の所定の位置までの信号差を含む。
送受信スキュー補正部は、スキュー計測部で計測された信号差に基づいて、第1制御部から送信される送信時差動信号及び第2制御部で受信される受信時差動信号の両方を補正する。このように、第1制御部及び第2制御部の両方で差動信号を補正することにより、第1制御部と第2制御部との間に中継コネクタなどのノイズ侵入部が存在する場合であっても、このノイズ侵入部における信号差を無くす、又はゼロに近づけることができる。
さらに、第1制御部からノイズ侵入部までの信号差及び第2制御部からノイズ侵入部までの信号差無くすことで、第1制御部から第2制御部までの送電路全体の信号差についても無くす、又はゼロに近づけることができ、受信エラーの発生を抑制することができる。
請求項2に係る車両用通信装置は、請求項1において、補正開始タイミング通知部をさらに備え、前記補正開始タイミング通知部は、前記送受信スキュー補正部による前記送信時差動信号の補正開始のタイミングを前記第2制御部へ通知し、又は前記送受信スキュー補正部による前記受信時差動信号の補正開始のタイミングを前記第1制御部へ通知する。
請求項2に係る車両用通信装置では、補正開始タイミング通知部が送信時差動信号の補正開始のタイミングを第2制御部へ通知することで、送信時差動信号の補正開始のタイミングと、受信時差動信号の補正開始のタイミングを合わせることができる。同様に、補正開始タイミング通知部が受信時差動信号の補正開始のタイミングを第1制御部へ通知することで、受信時差動信号の補正開始のタイミングと、送信時差動信号の補正開始のタイミングを合わせることができる。
請求項3に係る車両用通信装置は、請求項1又は2において、前記伝送路の全体で前記信号差が無くなるように前記送信時差動信号のみを補正する送信スキュー補正部をさらに備え、前記送受信スキュー補正部は、前記送信スキュー補正部によって前記送信時差動信号が補正された状態で前記受信部による受信エラーが所定回数以上発生した場合に、前記送信時差動信号及び前記受信時差動信号を補正する。
請求項3に係る車両用通信装置では、受信エラーが所定回数に達するまでの間は、第1制御部から送信される送信時差動信号のみを補正する。これにより、差動信号の受信が比較的良好に行われている状態で、不必要に送信時の差動信号及び受信時の差動信号の両方が補正されるのを抑制することができる。また、受信エラーが所定回数以上発生した場合には、送受信スキュー補正部によって送信時差動信号と受信時差動信号の両方が補正される。これにより、伝送路上のノイズ侵入部などが原因となる受信エラーを抑制することができる。
請求項4に係る車両用通信装置は、請求項1~3の何れか1項において、前記送受信スキュー補正部は、前記伝送路上に設けられた中継コネクタと前記第1制御部との間の前記信号差、及び前記中継コネクタと前記第2制御部との間の前記信号差が無くなるように、前記送信時差動信号及び前記受信時差動信号を補正する。
請求項4に係る車両用通信装置では、送受信スキュー補正部が第1制御部から送信される送信時差動信号を補正することで、第1制御部から中継コネクタまでの信号差を無くすことができる。また、送受信スキュー補正部が第2制御部で受信される受信時差動信号を補正することで、中継コネクタから第2制御部まで信号差を無くすことができる。
請求項5に係る車両用通信装置は、請求項1~3の何れか1項において、前記送受信スキュー補正部は、前記スキュー計測部で計測された前記信号差が無くなるように前記送信時差動信号の補正値と前記受信時差動信号の補正値との組み合わせを取得し、全ての組み合わせで前記送信時差動信号及び前記受信時差動信号の補正を行うと共に、前記受信部による受信エラーが発生しない補正値の組み合わせの中から、前記送信時差動信号の補正値及び前記受信時差動信号の補正値を設定する。
請求項5に係る車両用通信装置では、伝送路全体の信号差が無くなる送信時差動信号の補正値と受信時差動信号の補正値の組み合わせを取得する。そして、取得された全ての組み合わせで送信時差動信号及び受信時差動信号の補正を行い、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせを選定する。そして、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせの中から送信時差動信号の補正値及び受信時差動信号の補正値を設定することにより、ノイズ侵入部が存在する場合であっても受信エラーが発生するのを抑制することができる。
請求項6に係る車両用通信装置は、請求項5において、前記送受信スキュー補正部は、前記受信エラーが発生しない補正値の組み合わせにおける上限と下限との中間値を前記送信時差動信号の補正値及び前記受信時差動信号の補正値として設定する。
請求項6に係る車両用通信装置では、ノイズ侵入部におけるノイズの影響で信号差が発生した場合であっても、受信エラーが発生するのを抑制することができる。
請求項7に係るスキュー補正方法は、第1制御部から第2制御部へ差動信号が送信される伝送路上に存在するノイズ侵入部から前記第1制御部までの前記差動信号の送信側信号差を計測し、前記ノイズ侵入部から前記第2制御部までの前記差動信号の受信側信号差を計測し、前記送信側信号差の計測結果に基づいて前記送信側信号差が無くなるように前記第1制御部から送信される送信時差動信号を補正し、かつ、前記受信側信号差の計測結果に基づいて前記受信側信号差が無くなるように前記第2制御部で受信される受信時差動信号を補正する。
請求項7に係るスキュー補正方法では、伝送路上に存在するノイズ侵入部から第1制御部までの差動信号の送信側信号差と、ノイズ侵入部から第2制御部までの差動信号の受信側信号差とを計測する。そして、送信側信号差の計測結果に基づいて、送信側信号差が無くなるように第1制御部から送信される送信時差動信号を補正することで、第1制御部からノイズ侵入部までの信号差を無くす、又はゼロに近づけることができる。また、受信側信号差の計測結果に基づいて、受信側信号差が無くなるように第2制御部で受信される受信時差動信号を補正することで、ノイズ侵入部から第2制御部までの信号差を無くす、又はゼロに近づけることができる。このように、第1制御部と第2制御部との間にノイズ侵入部が存在する場合であっても、このノイズ侵入部における信号差を無くす、又はゼロに近づけることができる。
また、第1制御部からノイズ侵入部までの信号差及び第2制御部からノイズ侵入部までの信号差を無くすことで、第1制御部から第2制御部までの送電路全体の信号差についても無くす、又はゼロに近づけることができ、受信エラーが発生するのを抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用通信装置及びスキュー補正方法によれば、送信部と受信部との間のノイズ侵入部で生じた差動スキューを抑制することができる。
第1実施形態に係る車両用通信装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る車両用通信装置の機能構成を示すブロック図である。 差動信号を概略的に示す概略モデル図であり、(A)には送信側の差動スキューが生じた状態が示され、(B)には受信側の差動スキューが生じた状態が示されている。 第1ECUから第2ECUまでの伝送路の一例を示すモデル図であり、第1ECU側のみで差動信号を補正している状態を示している。 第1ECUから第2ECUまでの伝送路の一例を示すモデル図であり、第1ECU及び第2ECUの両方で差動信号を補正している状態を示している。 第1実施形態におけるスキュー補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る車両用通信装置の機能構成を示すブロック図である。 第2実施形態におけるスキュー補正処理の流れの一例を示すフローチャートの一部である。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る車両用通信装置10について、図面を参照して説明する。
(車両用通信装置10のハードウェア構成)
図1に示されるように、本実施形態の車両用通信装置10は、第1制御部としての第1ECU(Electronic Control Unit)12と、第2制御部としての第2ECU14とを含んで構成されている。
第1ECU12は、CPU(Central Processing Unit:プロセッサ)16、ROM(Read Only Memory)18、RAM(Random Access Memory)20及びストレージ22を含んで構成されている。各構成は、図示しないバスを介して相互に通信可能に接続されている。また、本実施形態の第1ECU12は一例として、インストルメントパネル内に配設されている。
CPU16は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU16は、ROM18又はストレージ22からプログラムを読み出し、RAM20を作業領域としてプログラムを実行する。また、CPU16は、ROM18又はストレージ22に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
ROM18は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM20は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ22は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する非一時的記録媒体である。本実施形態では、ROM18又はストレージ22には、スキュー補正を行うためのスキュー補正プログラム等が格納されている。
第2ECU14は、CPU24、ROM26、RAM28及びストレージ30を含んで構成されている。各構成は、図示しないバスを介して相互に通信可能に接続されている。また、本実施形態の第2ECU14は一例として、車室内のフロア近傍に配設されている。
CPU24は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU24は、ROM26又はストレージ30からプログラムを読み出し、RAM28を作業領域としてプログラムを実行する。また、CPU24は、ROM26又はストレージ30に記録されているプログラムに従って、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。
ROM26は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM28は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ30は、HDD又はSSDにより構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する非一時的記録媒体である。本実施形態では、ROM26又はストレージ30には、スキュー補正を行うためのスキュー補正プログラム等が格納されている。
ここで、第1ECU12には差動信号の伝送路を構成する送信側ワイヤハーネス34の一端部が接続されている。また、送信側ワイヤハーネス34の他端部は中継コネクタ32に接続されている。
一方、第2ECU14には差動信号の伝送路を構成する受信側ワイヤハーネス36の一端部が接続されている。また、受信側ワイヤハーネス36の他端部は中継コネクタ32に接続されている。このため、第1ECU12は、中継コネクタ32を介して送信側ワイヤハーネス34及び受信側ワイヤハーネス36によって第2ECU14と接続されている。
ここで、本実施形態の車両用通信装置10は、第1ECU12から第2ECU14へ信号を送信することで通信を行う。また、第1ECU12は、EMC対策として差動信号を用いてデータの送信を行う。この差動信号を用いた通信では、ポジティブ側の信号線とネガティブ側の信号線の二本の信号線を用いており、この二本の信号線に互いに逆相の電流を流し、信号線間の電位差によって信号の伝送を行う。
差動信号を用いた通信では、ノイズに強くなる一方で、差動信号における二本の信号線の間に時間差、すなわち差動スキューが生じることがある。特に、送信側ワイヤハーネス34では、中継コネクタ32との接続端及び第1ECU12との接続端で差動スキューが生じやすい。受信側ワイヤハーネス36では、中継コネクタ32との接続端及び第2ECU14との接続端で差動スキューが生じやすい。本実施形態の車両用通信装置10は、これらの差動スキューを抑制する機能を備えている。
(車両用通信装置10の機能構成)
車両用通信装置10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。車両用通信装置10が実現する機能構成について図2を参照して説明する。
図2に示されるように、車両用通信装置10は、機能構成として、送信部40、受信部42、全スキュー計測部44、送信側スキュー計測部46、受信側スキュー計測部48、送信スキュー補正部50、送受信スキュー補正部52及び補正開始タイミング通知部54を含んで構成されている。各機能構成は、第1ECU12のCPU16及び第2ECU14のCPU24の少なくとも一方がプログラムを読み出して実行することにより実現される。
送信部40は、第1ECU12から第2ECU14へ送信側ワイヤハーネス34及び受信側ワイヤハーネス36を介して差動信号を送信する。例えば、送信部40は第1ECU12の図示しない入出力インターフェースを通じて差動信号を送信する。
受信部42は、送信部40によって第1ECU12から第2ECU14へ送信された差動信号を受信する。例えば、受信部42は第2ECU14の図示しない入出力インターフェースを通じて差動信号を受信する。
全スキュー計測部44は、差動信号の伝送路における差動信号の信号差を計測する。具体的には、全スキュー計測部44は、第1ECU12から第2ECU14までの差動信号の信号差を計測する。信号差の計測は、例えば、NORラッチ回路を用いて行う方法がある。また、TDR(time domain reflectometry)法など他の方法を用いて信号差を計測してもよい。
送信側スキュー計測部46は、第1ECU12と中継コネクタ32との間の差動信号の信号差を計測する。また、受信側スキュー計測部48は、中継コネクタ32と第2ECU14との間の差動信号の信号差を計測する。
ここで、図3(A)には、第1ECU12と中継コネクタ32との間に+5の信号差が生じた状態の作動信号が示されている。すなわち、ポジティブ側の信号線に対して、ネガティブ側の信号線が所定の単位時間の5倍の時間だけ進んだ状態となっている。また、図3(B)には、中継コネクタ32と第2ECU14との間に-2の信号差が生じた状態の差動信号が示されている。すなわち、ポジティブ側の信号線に対して、ネガティブ側の信号線が所定の単位時間の2倍の時間だけ遅れた状態となっている。信号差が生じる理由としては、送信側ワイヤハーネス34と受信側ワイヤハーネス36の製造メーカや種類の違い、接続端、及び周囲の環境の違いなどが挙げられる。例えば、第1ECU12は、インストルメントパネルの内部の比較的高温の環境に配設されているのに対して、第2ECU14が常温に近い車室内のフロア近傍に配設されているため、信号差が生じ得る。
図4に示されるように、第1ECU12と中継コネクタ32との間で+5の信号差が生じており、中継コネクタ32と第2ECU14との間で-2の信号差が生じているため、伝送路全体では+3の信号差が生じた状態となっている。
以上の状態において、図2に示される全スキュー計測部44では、伝送路全体として+3の信号差が生じていることを計測する。また、送信側スキュー計測部46は、第1ECU12と中継コネクタ32との間に+5の信号差が生じていることを計測する。さらに、受信側スキュー計測部48は、中継コネクタ32と第2ECU14との間に-2の信号差が生じていることを計測する。
送信スキュー補正部50は、伝送路の全体で信号差が無くなるように送信時差動信号のみを補正する。図4に示す例では、伝送路の全体で+3の信号差が生じた状態となっているため、送信スキュー補正部50は、送信時差動信号を補正することで、ネガティブ側の信号線に対してポジティブ側の信号線のタイミングを-3だけずらす。すなわち、送信スキュー補正部50は、補正値-3で送信時差動信号を補正する。なお、送信時作動信号を補正する方法としては、例えば、マルチプレクサを用いてパスに遅延を挿入する方法、及び、電流制御を用いた遅延線を利用する方法などがある。後述する受信時作動信号を補正する方法も同様である。
一方、図2に示される送受信スキュー補正部52は、送信側スキュー計測部46及び受信側スキュー計測部48で計測された信号差に基づいて、第1ECU12から送信される送信時差動信号、及び第2ECU14で受信される受信時差動信号の両方を補正する。
具体的には、送受信スキュー補正部52は、伝送路上に設けられた第1ECU12と中継コネクタ32との間の信号差、及び中継コネクタ32と第2ECU14との間の信号差が無くなるように、送信時差動信号及び受信時差動信号を補正する。図5には、送信側スキュー計測部46によって第1ECU12と中継コネクタ32との間の信号差が+5と計測された状態が示されている。また、図5には、受信側スキュー計測部48によって中継コネクタ32と第2ECU14との間の信号差が-2と計測された状態が示されている。これらの信号差に基づいて、送受信スキュー補正部52は、補正値-5で送信時差動信号を補正する。また、送受信スキュー補正部52は、補正値+2で受信時差動信号を補正する。
ここで、本実施形態の送受信スキュー補正部52は一例として、送信スキュー補正部50によって送信時差動信号が補正された状態で受信部42による受信エラーが所定回数以上発生した場合に、送信時差動信号及び前記受信時差動信号を補正する。このため、受信部42による差動信号の受信時にエラーが発生しない状態では、送受信スキュー補正部52による補正は実施されない。
図2に示されるように、補正開始タイミング通知部54は、補正開始のタイミングを第1ECU12又は第2ECU14へ通知する。具体的には、補正開始タイミング通知部54は、送受信スキュー補正部52による送信時差動信号の補正開始のタイミングを第2ECU14へ通知し、又は送受信スキュー補正部52による受信時差動信号の補正開始のタイミングを第1ECU12へ通知する。例えば、補正開始タイミング通知部54によって送信時差動信号の補正開始のタイミングを第2ECU14へ通知すれば、送信時差動信号の補正の開始に合わせて受信時差動信号の補正を開始することができる。また、補正開始タイミング通知部54によって受信時差動信号の補正開始のタイミングを第1ECU12へ通知すれば、受信時差動信号の補正の開始に合わせて送信時差動信号の補正を開始することができる。なお、補正開始タイミング通知部54によって通知される情報は、例えば、所定時間経過後に補正を開始する内容、及び所定の送信回数経過後に補正を開始する内容などである。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
(表示処理の一例)
図6は、車両用通信装置10によるスキュー補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。このスキュー補正処理は、第1ECU12のCPU16がROM18又はストレージ22からプログラムを読み出して、RAM20に展開して実行することによって実行される。また、スキュー補正処理は、第2ECU14のCPU24がROM26又はストレージ30からプログラムを読み出して、RAM28に展開して実行することによって実行されるようにしてもよい。さらに、スキュー補正処理は、第1ECU12のCPU16及び第2ECU14のCPU24の両方によって実行されるようにしてもよい。
図6に示されるように、CPU16は、ステップS102で第1ECU12から第2ECU14までの伝送路の全スキューを計測する。具体的には、CPU16は、全スキュー計測部44の機能により、第1ECU12から第2ECU14までの差動信号の信号差を計測する。図4に示す例では、第1ECU12から第2ECU14までの差動信号の信号差が+3と計測される。
CPU16は、ステップS104で送信スキューの補正を行う。具体的には、CPU16は、送信スキュー補正部50の機能によって、伝送路の全体で信号差が無くなるように送信時差動信号を補正する。図4に示す例では、送信スキュー補正部50は、補正値-3で送信時作動信号を補正する。
送信時差動信号に-3の補正値が設定されることで、第2ECU14が受信した差動信号の信号差が無くなる。一方で、中継コネクタ32では+2の信号差が生じた状態となっている。
CPU16は、ステップS106でエラーカウント数がN1以上であるか否かについて判定する。具体的には、CPU16は、受信部42からの信号に基づいて、第1ECU12から第2ECU14へ送信された差動信号が正常に受信できなかった数をカウントする。そして、CPU16は、カウントしたエラー数が予め設定したN1以上となった場合には、ステップS108の処理へ移行する。一方、エラーカウント数がN1よりも少ない場合は、ステップS106の処理を繰り返してエラーカウント数を計測する。すなわち、ステップS108以降の処理は行われず、ステップS104で設定された補正値で送信時差動信号を補正した状態で継続して通信が行われる。
ここで、ステップS106では、受信エラーが1bitの場合と複数bitの場合とでカウント数が変動するように構成されている。例えば、1bitの受信エラーの場合には、エラー数が1とカウントされる。これに対して、複数bitの受信エラーは発生した場合には、エラーカウント数を1よりも大きい数としてもよく、例えばエラーカウント数を5としてもよい。
また、ステップS106では、受信エラーが無く正常に受信部42で受信できた場合には、エラーカウント数を減少させる。このため、本実施形態では、正常に受信できた回数よりも受信エラーの回数が多い場合、及び複数bitの受信エラーが発生した場合にエラーカウントが増加するように構成されている。なお、連続して正常に受信できた場合のみエラーカウント数を減少させるようにしてもよい。
CPU16は、ステップS108で送信側スキュー及び受信側スキューを計測する。具体的には、CPU16は、送信側スキュー計測部46の機能によって第1ECU12から中継コネクタ32までの差動信号の信号差である送信側信号差を計測する。また、CPU16は、受信側スキュー計測部48の機能によって中継コネクタ32から第2ECU14までの差動信号の信号差である受信側信号差を計測する。図5に示す例では、第1ECU12と中継コネクタ32との間の送信側信号差が+5と計測され、中継コネクタ32と第2ECU14との間の受信側信号差が-2と計測される。
図6に示されるように、CPU16は、ステップS110で送受信スキューを補正する。具体的には、CPU16は、送受信スキュー補正部52の機能によって、第1ECU12から送信される送信時差動信号及び第2ECU14で受信される受信時差動信号の両方を補正する。図5に示す例では、送受信スキュー補正部52は、送信側信号差の計測結果に基づいて送信時差動信号の補正値を-5に設定し、かつ、受信側信号差の計測結果に基づいて受信時差動信号の補正値を+2に設定する。
ここで、本実施形態では、CPU16は、ステップS110で送受信スキューを補正する際に、補正開始タイミング通知部54の機能によって補正開始のタイミングを第2ECU14へ通知する。
送信時差動信号に-5の補正値が設定されることで、第1ECU12から中継コネクタ32までの信号差が無くなる。また、受信時差動信号に+2の補正値が設定されることで、中継コネクタ32から第2ECU14までの信号差が無くなる。これにより、第2ECU14が受信した差動信号の信号差が無くなる。
図6に示されるように、CPU16は、ステップS112でエラーカウント数がN2以上であるか否かについて判定する。具体的には、CPU16は、受信部42からの信号に基づいて、第1ECU12から第2ECU14へ送信された差動信号が正常に受信できなかった数をカウントする。そして、CPU16は、カウントしたエラー数が予め設定したN2以上となった場合には、ステップS114の処理へ移行する。
CPU16は、ステップS114で送信量を制限する。具体的には、CPU16は、第1ECU12に対して、差動信号の送信量を制限するように指示する。ここでいう送信量の制限とは、通信速度の低速化、送信周期の拡大、変調方式の変更などを含む。
一方、CPU16は、ステップS112でエラーカウント数がN2よりも少ない場合は、ステップS116の処理へ移行する。
CPU16は、ステップS116でエラーカウント数がN1以上であるか否かについて判定する。CPU16は、エラーカウント数がN1以上であれば、ステップS112の処理へ移行して、エラーカウント数を継続してカウントする。このため、エラーカウント数がN1以上で、かつN2よりも少ない場合には、ステップS110の処理で設定された送信時差動信号の補正値と受信側差動信号の補正値とを適用して通信が行われる。
一方、CPU16は、ステップS116でエラーカウント数がN1よりも少ない場合には、スキュー補正処理を終了する。なお、スキュー補正処理は、車両の電源がOFFになるまでの間、所定時間毎に実行される。
以上のように、本実施形態に係る車両用通信装置10では、第1ECU12及び第2ECU14の両方で差動信号を補正することにより、第1ECU12と第2ECU14との間にノイズ侵入部となる中継コネクタ32などが存在する場合であっても、信号差を無くす、又はゼロに近づけることができる。
また、第1ECU12から中継コネクタ32までの信号差及び第2ECU14から中継コネクタ32までの信号差を無くすことで、第1ECU12から第2ECU14までの送電路全体の信号差についても無くす、又はゼロに近づけることができる。この結果、中継コネクタ32などのノイズ侵入部で生じた差動スキューを抑制することができ、受信エラーの発生を抑制することができる。
特に、本実施形態では、受信エラーがN1に達するまでの間は、第1ECU12から送信される送信時差動信号のみを補正する。これにより、差動信号の受信が比較的良好に行われている状態で、不必要に送信時の差動信号及び受信時の差動信号の両方が補正されるのを抑制することができる。すなわち、送信時の差動信号及び受信時の差動信号の両方を補正する場合、片側のみを補正する場合よりも負荷が大きくなる。このため、受信エラーがN1に達するまでの間は、補正に必要な負荷が小さくてすむため、他の処理に資源を割り当てることができる。
一方、受信エラーがN1以上発生した場合には、送受信スキュー補正部52によって送信時差動信号と受信時差動信号の両方を補正することで、受信エラーを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、補正開始タイミング通知部54が送信時差動信号の補正開始のタイミングを第2ECU14へ通知することで、送信時差動信号の補正開始のタイミングと、受信時差動信号の補正開始のタイミングを合わせることができる。
さらに、本実施形態では、カウントしたエラー数が予め設定したN2以上となった場合には、差動信号の送信量を制限することで、重要なデータが受信エラーとなって受信できなくなるのを抑制することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る車両用通信装置70について、図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し適宜説明を省略する。また、本実施形態の車両用通信装置70のハードウェア構成は、第1実施形態と同様に図1に示される通りである。
(車両用通信装置70の機能構成)
車両用通信装置70は、図1に示すハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。車両用通信装置70が実現する機能構成について図7を参照して説明する。
図7に示されるように、車両用通信装置70は、機能構成として、送信部40、受信部42、全スキュー計測部44、送信スキュー補正部50、送受信スキュー補正部52、補正開始タイミング通知部54、補正値パターン取得部72及び補正値設定部74を含んで構成されている。すなわち、本実施形態では、第1実施形態と比較して、送信側スキュー計測部46及び受信側スキュー計測部48の機能を備えていない。また、本実施形態では、補正値パターン取得部72及び補正値設定部74の機能を備えている。各機能構成は、CPU16及びCPU24の少なくとも一方がプログラムを読み出して実行することにより実現される。
補正値パターン取得部72は、全スキュー計測部44で計測された信号差が無くなる送信時差動信号の補正値と受信時差動信号の補正値との組み合わせを取得する。一例として、全スキュー計測部44で計測された第1ECU12から第2ECU14までの差動信号の信号差が+10である場合について考える。この場合、送信時差動信号の補正値をXとし、受信時差動信号の補正値をYとすると、補正値パターン取得部72によって取得された補正値の組み合わせ[X、Y]は、以下のようになる。
[X、Y]=[-10、+20]、[-9、+19]、[-8、+18]、[-7、+17]、・・・、[+19、-9]、[+20、-10]
補正値設定部74は、受信部42による受信エラーが発生しない補正値の組み合わせの中から、送信時差動信号の補正値と受信時差動信号の補正値とを設定する。具体的には、補正値パターン取得部72で取得された補正値の組み合わせを順番に設定して通信を行う。そして、受信部42で受信エラーが発生しない補正値の組み合わせを用いて送信時差動信号及び受信時差動信号の補正を行う。
ここで、本実施形態の補正値設定部74は、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせにおける上限と下限との中間値を送信時差動信号の補正値及び受信時差動信号の補正値として設定する。例えば、[X、Y]=[-5、+15]、[-4、+14]、[-3、+13]、・・・、[+6、+4]、[+7、+3]の組み合わせで受信エラーが発生しなかった場合、上限と下限の中間値として、[X、Y]=[+1、+9]を補正値として設定する。
(作用)
次に、本実施形態の作用を説明する。
(表示処理の一例)
図8は、車両用通信装置70によるスキュー補正処理の流れの一例を示すフローチャートである。このスキュー補正処理は、第2ECU14のCPU24がROM26又はストレージ30からプログラムを読み出して、RAM28に展開して実行することによって実行される。
図8に示されるように、ステップS202からステップS206までの処理は、第1実施形態のステップS102からステップS106までの処理を同様である。すなわち、CPU24は、ステップS202で全スキュー計測部44の機能により全スキューを計測する。そして、CPU24は、ステップS204で送信スキュー補正部50の機能により送信時差動信号を補正する。
CPU24は、ステップS206でエラーカウント数がN1以上であるか否かについて判定する。そして、CPU24は、カウントしたエラー数が予め設定したN1以上となった場合には、ステップS208の処理へ移行する。一方、エラーカウント数がN1よりも少ない場合は、ステップS206の処理を繰り返してエラーカウント数を計測する。
CPU24は、ステップS208で補正値のパターンを取得する。具体的には、CPU24は、補正値パターン取得部72の機能により送信時差動信号の補正値と受信時差動信号の補正値との組み合わせを取得する。
次に、CPU24は、ステップS210で全ての補正値のパターンで送信時差動信号及び受信時差動信号の補正を行う。例えば、[X、Y]=[-10、+20]、[-9、+19]、[-8、+18]、[-7、+17]、・・・、[+19、-9]、[+20、-10]の31パターンの組み合わせが取得された場合、それぞれの組み合わせで送信時差動信号及び受信時差動信号の補正を行う。すなわち、送信時差動信号の補正値として-10を設定し、受信時差動信号の補正値として+20を設定して通信を行う。次に、送信時差動信号の補正値として-9を設定し、受信時差動信号の補正値として+19を設定して通信を行う。このようにして31の組み合わせで送信時差動信号及び受信時差動信号の補正値を設定して通信を行う。このとき、補正開始タイミング通知部54の機能により、送信時差動信号の補正のタイミングと受信時差動信号の補正のタイミングを合わせる。
CPU24は、ステップS212で受信エラーの無い補正値のパターンが存在したか否かについて判定する。そして、CPU24は、ステップS212で受信エラーの無い補正値のパターンが存在する場合には、ステップS214の処理へ移行する。一方、CPU24は、ステップS212で全ての補正値のパターンで受信エラーが発生した場合、ステップS216の処理へ移行する。
CPU24は、ステップS216で送信量を制限する。具体的には、CPU24は、第1ECU12に対して、差動信号の送信量を制限するように指示する。
一方、CPU24は、ステップS214で補正値を設定する。具体的には、CPU24は、補正値設定部74の機能により、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせにおける上限と下限との中間値を送信時差動信号の補正値及び受信時差動信号の補正値として設定する。例えば、[X、Y]=[-5、+15]、[-4、+14]、[-3、+13]、・・・、[+6、+4]、[+7、+3]の組み合わせで受信エラーが発生しなかった場合、上限と下限の中間値として、[X、Y]=[+1、+9]を補正値として設定する。そして、スキュー補正処理を終了する。
以上のように、本実施形態に係る車両用通信装置70では、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせの中から送信時差動信号の補正値及び受信時差動信号の補正値を設定することにより、中継コネクタ32が存在する場合であっても受信エラーの発生を抑制することができる。
特に、本実施形態のように受信エラーが発生しない組み合わせにおける上限と下限の中間値を補正値として設定することで、ノイズの影響で僅かな信号差が発生した場合であっても、受信エラーの発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係る車両用通信装置70では、第1ECU12がカメラなどの小型化が要求される電子機器のようにスキューを計測する機能を備えていない場合であっても、受信エラーの発生を抑制することができる。
以上、第1実施形態に係る車両用通信装置10及び第2実施形態に係る車両用通信装置70について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、初めに送信時差動信号のみを補正し、エラーカウント数がN1以上になった場合に送信時差動信号及び受信時差動信号の両方を補正したが、これに限定されない。すなわち、図6のフローチャートにおいて、ステップS108から処理を開始してもよい。
また、上記実施形態では、補正開始タイミング通知部54の機能により補正のタイミングを通知したが、これに限定されない。例えば、第1ECU12及び第2ECU14がそれぞれ任意のタイミングで補正を実施してもよい。この場合であっても、送信時差動信号及び受信時差動信号の両方が補正されたタイミングで信号差を無くす、又はゼロに近づけることができる。
さらに、上記実施形態では、図2及び図7に示す各機能構成は、CPU16及びCPU24の少なくとも一方がプログラムを読み出して実行することにより実現したが、これに限定されない。例えば、一部の機能構成を第1ECU12及び第2ECU14とは別の制御部が実行してもよい。例えば、車両の外部に設けられた制御部がネットワークを介して第1ECU12及び第2ECU14に信号を送ることで各機能構成を実現してもよい。
さらにまた、上記第2実施形態では、補正値設定部74は、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせにおける上限と下限との中間値を送信時差動信号の補正値及び受信時差動信号の補正値として設定したが、これに限定されない。例えば、受信エラーが発生しない補正値の組み合わせの1つを送信時差動信号の補正値及び受信時差動信号の補正値として設定してもよい。この場合、設定された補正値の組み合わせで受信エラーが発生した場合に、他の組み合わせに変更してもよい。
さらにまた、上記実施形態でCPU16及びCPU24がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが例示される。また、スキュー補正処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせなど)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路である。
さらに、上記実施形態では、ストレージ22及びストレージ30を非一時的記録媒体であるメモリとしたが、これに限定されない。例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの非一時的記録媒体を記録部としてもよい。この場合、これらの記録媒体に各種プログラムを格納してもよい。
10、70 車両用通信装置
12 第1ECU(第1制御部)
14 第2ECU(第2制御部)
32 中継コネクタ
40 送信部
42 受信部
44 全スキュー計測部(スキュー計測部)
46 送信側スキュー計測部(スキュー計測部)
48 受信側スキュー計測部(スキュー計測部)
50 送信スキュー補正部
52 送受信スキュー補正部
54 補正開始タイミング通知部

Claims (7)

  1. 第1制御部から第2制御部へ伝送路を介して差動信号を送信する送信部と、
    前記送信部によって前記第2制御部へ送信された前記差動信号を受信する受信部と、
    前記伝送路における前記差動信号の信号差を計測するスキュー計測部と、
    前記スキュー計測部で計測された前記信号差に基づいて、前記第1制御部から送信される送信時差動信号及び前記第2制御部で受信される受信時差動信号の両方を補正する送受信スキュー補正部と、
    を有する車両用通信装置。
  2. 補正開始タイミング通知部をさらに備え、
    前記補正開始タイミング通知部は、前記送受信スキュー補正部による前記送信時差動信号の補正開始のタイミングを前記第2制御部へ通知し、又は前記送受信スキュー補正部による前記受信時差動信号の補正開始のタイミングを前記第1制御部へ通知する請求項1に記載の車両用通信装置。
  3. 前記伝送路の全体で前記信号差が無くなるように前記送信時差動信号のみを補正する送信スキュー補正部をさらに備え、
    前記送受信スキュー補正部は、前記送信スキュー補正部によって前記送信時差動信号が補正された状態で前記受信部による受信エラーが所定回数以上発生した場合に、前記送信時差動信号及び前記受信時差動信号を補正する請求項1又は2に記載の車両用通信装置。
  4. 前記送受信スキュー補正部は、前記伝送路上に設けられた中継コネクタと前記第1制御部との間の前記信号差、及び前記中継コネクタと前記第2制御部との間の前記信号差が無くなるように、前記送信時差動信号及び前記受信時差動信号を補正する請求項1~3の何れか1項に記載の車両用通信装置。
  5. 前記送受信スキュー補正部は、前記スキュー計測部で計測された前記信号差が無くなるように前記送信時差動信号の補正値と前記受信時差動信号の補正値との組み合わせを取得し、全ての組み合わせで前記送信時差動信号及び前記受信時差動信号の補正を行うと共に、前記受信部による受信エラーが発生しない補正値の組み合わせの中から、前記送信時差動信号の補正値及び前記受信時差動信号の補正値とを設定する請求項1~3の何れか1項に記載の車両用通信装置。
  6. 前記送受信スキュー補正部は、前記受信エラーが発生しない補正値の組み合わせにおける上限と下限との中間値を前記送信時差動信号の補正値及び前記受信時差動信号の補正値として設定する請求項5に記載の車両用通信装置。
  7. 第1制御部から第2制御部へ差動信号が送信される伝送路上に存在するノイズ侵入部から前記第1制御部までの前記差動信号の送信側信号差を計測し、
    前記ノイズ侵入部から前記第2制御部までの前記差動信号の受信側信号差を計測し、
    前記送信側信号差の計測結果に基づいて前記送信側信号差が無くなるように前記第1制御部から送信される送信時差動信号を補正し、かつ、前記受信側信号差の計測結果に基づいて前記受信側信号差が無くなるように前記第2制御部で受信される受信時差動信号を補正する、
    スキュー補正方法。
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