JP2022017923A - リチウムイオン電池用電極の製造装置及びリチウムイオン電池用電極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本明細書において、リチウムイオン電池と記載する場合、リチウムイオン二次電池も含む概念とする。
リチウムイオン電池用電極の製造装置は、電極活物質粒子を含む電極組成物と、上記電極組成物の周囲を囲むように環状に配置される枠状部材とからなるリチウムイオン電池用電極材が載置された搬送基板を上記搬送基板ごと搬送する搬送部と、上記リチウムイオン電池用電極材の、上記搬送基板が配置されている面とは反対側の面を被覆フィルムで覆う被覆フィルム供給部と、上記搬送基板と上記被覆フィルムとに挟まれた空間を減圧することで、上記搬送基板、上記枠状部材及び上記被覆フィルムによって上記電極組成物を固定する固定部と、上記固定された電極組成物を上記被覆フィルム側から加圧することで、上記電極組成物を加圧成形する加圧成形部と、上記搬送基板と上記被覆フィルムとに挟まれた空間の減圧を開放するとともに、上記被覆フィルムを上記リチウムイオン電池用電極材から分離する分離部と、を備え、上記被覆フィルム供給部による処理、上記固定部による処理、上記加圧成形部による処理及び上記分離部による処理を、上記搬送部によって上記搬送基板を搬送しながら連続的に行う。
リチウムイオン電池用電極の製造方法は、電極活物質粒子を含む電極組成物と、上記電極組成物の周囲を囲むように環状に配置される枠状部材とからなるリチウムイオン電池用電極材を搬送基板上に載置して上記搬送基板ごと搬送する搬送工程と、上記リチウムイオン電池用電極材の上記搬送基板が配置されている面とは反対側の面を被覆フィルムで覆う被覆工程と、上記搬送基板と上記被覆フィルムとに挟まれた空間を減圧することで、上記搬送基板、上記枠状部材及び上記被覆フィルムによって上記電極組成物を固定する固定工程と、上記固定された電極組成物を上記被覆フィルム側から加圧することで、上記電極組成物を加圧成形する加圧成形工程と、上記搬送基板と上記被覆フィルムとに挟まれた空間の減圧を開放するとともに、上記被覆フィルムを上記リチウムイオン電池用電極材から分離する分離工程と、を備え、上記被覆工程、上記固定工程、上記加圧成形工程及び上記分離工程を、上記リチウムイオン電池用電極材を搬送しながら連続的に行う、ことを特徴とする。
図1及び図2には、リチウムイオン電池用電極の製造装置100を用いて、リチウムイオン電池用電極材1’からリチウムイオン電池用電極1を製造する方法を模式的に示している。リチウムイオン電池用電極の製造装置100は、リチウムイオン電池用電極材1’を搬送するための第1の搬送部であるベルトコンベヤ110及び第2の搬送部である吸着ベルトコンベヤ120と、被覆フィルム60を供給する被覆フィルム供給部130と、固定部140と、加圧成形部150と、分離部160とを備える。吸着ベルトコンベヤ120は、第2の搬送部であると同時に、固定部140でもある。
搬送基板10及びリチウムイオン電池用電極材1’は、図1及び図2に示す矢印の方向に搬送される。
すなわち、製造装置100では、被覆フィルム供給部130による処理(被覆工程)、固定部140による処理(固定工程)、加圧成形部150による処理(加圧成形工程)及び分離部160による処理(分離工程)を、第1の搬送部110及び第2の搬送部120によって搬送基板10を搬送しながら連続的に行う。なお、被覆工程、固定工程、加圧成形工程及び分離工程における処理を、搬送基板10を搬送しながら連続的に実行するように、不図示の制御装置(例えばシーケンサ)によって搬送部(搬送装置)を制御しても良く、また、搬送基板10を搬送しながら前述した工程を連続的に実行するように、作業者が手搬送で搬送基板10を搬送しても良い。
一方、固定工程及び加圧成形工程では、第2の搬送部である吸着ベルトコンベヤ120を用いて、リチウムイオン電池用電極材1’及び搬送基板10を搬送している。
第1の搬送部及び第2の搬送部は、リチウムイオン電池用電極の製造装置における搬送部である。なお、本実施形態では、リチウムイオン電池用電極の製造装置における搬送部として、複数の搬送部(第1の搬送部及び第2の搬送部)から成る構成を例示しているが、この例に限定されない。すなわち、本実施形態における搬送部は、前述した工程を実行できるように搬送基板10を搬送する機能を備えていれば、例えば単一の基板搬送装置又は複数の基板搬送装置いずれであっても良く、その構成を適宜変更することができる。
搬送工程では、リチウムイオン電池用電極材を搬送基板上に載置して搬送基板ごと搬送する。
リチウムイオン電池用電極材は搬送基板上に直接載置してもよいし、搬送基板とは別の基材上に載置してもよい。
図3に示すように、搬送工程では、搬送基板10上にリチウムイオン電池用電極材1’を載置して搬送基板10ごと搬送する。
リチウムイオン電池用電極材1’は、搬送基板10上に載置される電極活物質粒子を含む電極組成物30と、電極組成物30の周囲を囲むように環状に配置される枠状部材20とからなる。
搬送基板とリチウムイオン電池用電極材の間に配置される材料としては、例えば、電極集電体が挙げられる。
枠状部材の厚さに対する電極組成物の厚さの割合は、100%~200%であることが好ましく、100~150%であることがより好ましく、110~130%であることがさらに好ましい。
枠状部材が変形しにくい場合に、枠状部材の厚さに対する電極組成物の厚さの割合が100%未満であると、後述する加圧成形工程において、電極組成物を充分に加圧成形できない場合がある。
極性基としては、ヒドロキシ基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、ホルミル基(-CHO)、カルボニル基(=CO)、アミノ基(-NH2)、チオール基(-SH)、1,3-ジオキソ-3-オキシプロピレン基等が挙げられる。
ポリオレフィンが極性基を有しているかどうかは、ポリオレフィンをフーリエ変換赤外分光法(FT-IR)や核磁気共鳴分光法(NMR)で分析することにより確認することができる。
東ソー(株)製 メルセン(登録商標)Gは極性基を有する樹脂の例であり、三井化学(株)製 アドマーXE070は極性基を有しない樹脂の例である。
非導電性フィラーとしては、ガラス繊維等の無機繊維及びシリカ粒子等の無機粒子が挙げられる。
枠状部材の一部が耐熱性環状支持部材で構成されていると、枠状部材の機械的強度及び耐熱性を向上させることができる。
この場合、平面視形状が互いに同一の、融点が75~90℃のポリオレフィンを含む層、耐熱性環状支持部材、融点が75~90℃のポリオレフィンを含む層が、搬送基板側(電極集電体側)からこの順で配置されることが好ましい。上記構成であると、枠状部材に機械的強度及び耐熱性を付与しつつ、電極集電体及びセパレータとの接着性を高めることができる。
耐熱性環状支持部材が、溶融温度が150℃以上である耐熱性樹脂組成物を含むことで、枠状部材が熱に対してより変形しにくくなる。
耐熱性樹脂組成物の溶融温度(単に融点ともいう)は、JIS K7121-1987に準拠して示差走査熱量測定によって測定される。
なお、高融点熱可塑性樹脂とは、JIS K7121-1987に準拠して示差走査熱量測定によって測定される溶融温度が150℃以上の熱可塑性樹脂を指す。
耐熱性樹脂組成物がフィラーを含むことで、溶融温度を向上させることができる。
上記フィラーとしては、ガラス繊維等の無機フィラー及び炭素繊維等が挙げられる。
フィラーを含む耐熱性樹脂組成物としては、ガラス繊維に硬化前のエポキシ樹脂を含浸させて硬化させたもの(ガラスエポキシともいう)及び炭素繊維強化樹脂などが挙げられる。
枠状部材の幅は特に限定されないが、3~20mmであることが好ましい。
枠状部材の幅が3mm未満であると、枠状部材の機械的強度が不足して、電極組成物が枠状部材の外へ漏れてしまう場合がある。一方、枠状部材の幅が20mmを超えると、電極組成物の占める割合が減少してしまい、エネルギー密度が低下してしまう場合がある。
電極活物質粒子として正極活物質粒子を用いた電極組成物を正極組成物ともいい、電極活物質粒子として負極活物質粒子を用いた電極組成物を負極組成物ともいう。
また、正極組成物の周囲を環状に囲む枠状部材を正極枠状部材ともいい、負極組成物の周囲を環状に囲む枠状部材を負極枠状部材ともいう。
なお、リチウム含有遷移金属リン酸塩は、遷移金属サイトの一部を他の遷移金属で置換したものであってもよい。
上記負極活物質粒子のうち、内部にリチウム又はリチウムイオンを含まないものについては、予め負極活物質粒子の一部又は全部にリチウム又はリチウムイオンを含ませるプレドープ処理を施してもよい。
電極活物質粒子の平均粒子径は、マイクロトラック法(レーザー回折・散乱法)によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径(Dv50)を意味する。マイクロトラック法とは、レーザー光を粒子に照射することによって得られる散乱光を利用して粒度分布を求める方法である。なお、体積平均粒子径の測定には、レーザー回折・散乱式の粒子径分布測定装置[マイクロトラック・ベル(株)製のマイクロトラック等]を用いることができる。
電極活物質粒子の周囲が被覆層で被覆されていると、電極の体積変化が緩和され、電極の膨張を抑制することができる。
なお、電極活物質粒子として正極活物質粒子を使用した場合の被覆活物質粒子を被覆正極活物質粒子といい、電極活物質粒子として負極活物質粒子を使用した場合の被覆活物質粒子を被覆負極活物質粒子という。
電極組成物に含まれる被覆用高分子化合物の含有量が、電極組成物の重量を基準として0.1重量%未満であると、電極組成物に含まれる被覆用高分子化合物の含有量が少なすぎて、電極割れが生じたり、成形性が低下してしまうことがある。
一方、電極組成物に含まれる被覆用高分子化合物の含有量が、電極組成物の重量を基準として10重量%を超える場合には、電極組成物に含まれる被覆用高分子化合物の含有量が多すぎて、電気抵抗を増加させてしまうことがある。
なお、電極活物質粒子が被覆活物質粒子である場合、被覆活物質粒子を構成する被覆層は、電極活物質粒子の重量に含めないものとする。
ただし、電極組成物は、公知の電極用バインダを含有していないことが好ましい。
具体的には、金属[ニッケル、アルミニウム、ステンレス(SUS)、銀、銅及びチタン等]、カーボン[グラファイト及びカーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラック等)等]、及びこれらの混合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
これらの導電助剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、これらの合金又は金属酸化物を用いてもよい。電気的安定性の観点から、好ましくはアルミニウム、ステンレス、カーボン、銀、銅、チタン及びこれらの混合物であり、より好ましくは銀、アルミニウム、ステンレス及びカーボンであり、さらに好ましくはカーボンである。またこれらの導電助剤としては、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに導電性材料(上記した導電助剤の材料のうち金属のもの)をめっき等でコーティングしたものでもよい。
導電性繊維としては、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維、合成繊維の中に導電性のよい金属や黒鉛を均一に分散させてなる導電性繊維、ステンレス鋼のような金属を繊維化した金属繊維、有機物繊維の表面を金属で被覆した導電性繊維、有機物繊維の表面を導電性物質を含む樹脂で被覆した導電性繊維等が挙げられる。これらの導電性繊維の中では炭素繊維が好ましい。また、グラフェンを練りこんだポリプロピレン樹脂も好ましい。
導電助剤が導電性繊維である場合、その平均繊維径は0.1~20μmであることが好ましい。
ただし、公知の電極用バインダの含有量は、電極組成物全体の重量を基準として、2.0重量%以下であることが好ましい。
電極組成物が上記溶液乾燥型の公知の電極用バインダを含む場合には、圧縮成形体を形成した後に乾燥工程を行うことで一体化する必要があるが、粘着性樹脂を含む場合には、乾燥工程を行うことなく常温において僅かな圧力で電極組成物を一体化することができる。乾燥工程を行わない場合、加熱による圧縮成形体の収縮や亀裂の発生がおこらないため好ましい。
溶液乾燥型の電極用バインダと粘着性樹脂とは異なる材料である。
なお、電極集電体以外にも、樹脂フィルムや金属箔などを搬送基板として用いてもよい。
樹脂集電体を構成する樹脂としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、ポリシクロオレフィン(PCO)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂又はこれらの混合物等が挙げられる。
電気的安定性の観点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)及びポリシクロオレフィン(PCO)が好ましく、さらに好ましくはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)及びポリメチルペンテン(PMP)である。
被覆工程では、リチウムイオン電池用電極材の搬送基板が配置されている面とは反対側の面を被覆フィルムで覆う。
図2及び図4に示すように、被覆工程では、被覆フィルム供給部であるローラー130によって被覆フィルム60を送り出すことによって、リチウムイオン電池用電極材1’の搬送基板10が配置されている面とは反対側の面1a’を被覆フィルム60で覆う。
なお、図1及び図2では、長尺の被覆フィルム60によって複数のリチウムイオン電池用電極材1’を覆っているが、1つのリチウムイオン電池用電極材を1つの被覆フィルムによって覆ってもよい。
固定工程では、搬送基板と被覆フィルムとに挟まれた空間を減圧することで、搬送基板、枠状部材及び被覆フィルムによって電極組成物を固定する。
図5に示すように、固定工程では、搬送基板10と被覆フィルム60とに挟まれた空間を減圧することで、リチウムイオン電池用電極材が外側から大気圧によって押されて、搬送基板10とリチウムイオン電池用電極材1’の位置が固定されるとともに、搬送基板10、枠状部材20及び被覆フィルム60によって電極組成物30が固定される。
吸着ベルトコンベヤ120と、吸着ベルトの搬送基板10が配置されている面とは反対側に備えられた、減圧された空間146を備える減圧容器145との組み合わせは、図1及び図2に示すリチウムイオン電池用電極の製造装置100を構成する固定部140でもある。
上記真空度が-70kPaを超える場合には、電極組成物を固定する力が充分ではなく、後述する加圧成形工程において、電極組成物が枠状部材の外側に流れ出てしまう場合がある。すなわち、固定部の到達可能真空度は、-70kPa以下であることが好ましい。
加圧成形工程では、固定工程によって固定された電極組成物を被覆フィルム側から加圧することで、電極組成物を加圧成形する。
図6に示すように、加圧成形工程では、加圧成形部であるロールプレス150によって、固定工程により固定された電極組成物30を被覆フィルム60側から加圧して、加圧成形された電極組成物35とする。
このとき、電極組成物30は搬送基板10、枠状部材20及び被覆フィルム60により固定されているため、加圧成形時に空気が圧縮されることなく、電極組成物の成形性が良好となる。
図6に示すように、加圧成形工程においても、搬送基板と被覆フィルムとに挟まれた空間の減圧を継続することが好ましい。
ロールプレスに用いるプレスローラと搬送基板との間隔は、ローラが枠状部材の始端に乗り上げる際に瞬間的に発生する強烈なプレス力の立ち上がりを緩和する観点から、電極活物質粒子の体積平均粒子径の3倍以上であることが好ましい。また、プレスローラと搬送基板との間隔は、20mm以下であることが好ましい。
搬送基板が電極集電体である場合、リチウムイオン電池用電極材を搬送基板から分離する必要がない。従って、加圧成形工程においてリチウムイオン電池用電極材を加熱することによって、枠状部材と電極集電体となる搬送基板とを接着することができる。
分離工程では、搬送基板と被覆フィルムとに挟まれた空間の減圧を解除するとともに、被覆フィルムをリチウムイオン電池用電極材から分離する。
図1及び図2に示すように、加圧成形工程後に、リチウムイオン電池用電極材1’及び搬送基板10がベルトコンベヤ110上に移動することにより、搬送基板10と被覆フィルム60とに挟まれた空間の減圧が解除される。その後、分離部であるローラー160によって被覆フィルム60がリチウムイオン電池用電極材1’から分離されることで、図7に示すように、加圧成形された電極組成物35とその周囲を覆う枠状部材20からなるリチウムイオン電池用電極1が、搬送基板10上に載置された状態で得られる。
本発明のリチウムイオン電池用電極の製造方法により製造されたリチウムイオン電池用電極を用いてリチウムイオン電池を製造する場合、例えば、セパレータを介して対極となる電極と組み合わせて、電極組成物に電極集電体を接続し、電極組成物及びセパレータに必要に応じて電解液を添加し、電池外装体に収容することで、リチウムイオン電池を製造することができる。
なお、リチウムイオン電池用電極材を製造する際に用いられる搬送基板が電極集電体である場合、該搬送基板を除去しないことにより、電極組成物に電極集電体を接続する工程を省略することができる。
図8は、リチウムイオン電池用電極材の別の一例を模式的に示す断面図である。
図8に示すリチウムイオン電池用電極材2’は、正極集電体51として機能する搬送基板11上に載置される正極組成物31と、正極組成物31の周囲を覆う正極枠状部材21と、セパレータ40と、セパレータ40を介して正極組成物31と対向する負極組成物33と、負極組成物33の周囲を覆う負極枠状部材23と、負極組成物33上に載置される負極集電体53からなる。
図1及び図2に示す製造方法において、リチウムイオン電池用電極材1’に代わって図8に示すリチウムイオン電池用電極材2’を用いることで、図9に示すリチウムイオン電池用電極材2が得られる。
リチウムイオン電池用電極2は、搬送基板11として用いられた正極集電体51と、正極集電体51上に載置される加圧成形された正極組成物36と、加圧成形された正極組成物36の周囲を覆う正極枠状部材21と、セパレータ40と、セパレータ40を介して加圧成形された正極組成物36と対向する加圧成形された負極組成物38と、加圧成形された負極組成物38の周囲を覆う負極枠状部材23と、加圧成形された負極組成物38及び負極枠状部材23上に配置される負極集電体53と、からなる。加圧成形された正極組成物36及び加圧成形された負極組成物38は、それぞれ正極集電体51及び負極集電体53と電気的に接続されている。
このようなリチウムイオン電池用電極2を用いることで、リチウムイオン電池用電極を対極と組み合わせる工程、及び、電極集電体を電極組成物に接続する工程を省略して、リチウムイオン電池を製造することができる。
図8及び図9に示す実施形態では、第1の電極集電体が正極集電体であり、第1の枠状部材が正極枠状部材である。第2の電極集電体が負極集電体であり、第2の枠状部材が負極枠状部材である。
1’、2’ リチウムイオン電池用電極材
10、11 搬送基板
20 枠状部材
21 正極枠状部材
23 負極枠状部材
30 電極組成物
31 正極組成物
33 負極組成物
35 加圧成形された電極組成物
36 加圧成形された正極組成物
38 加圧成形された負極組成物
40 セパレータ
51 正極集電体
53 負極集電体
60 被覆フィルム
100 リチウムイオン電池用電極の製造装置
110 第1の搬送部(ベルトコンベヤ)
120 第2の搬送部(吸着ベルトコンベヤ)
130 被覆フィルム供給部(ローラー)
140 固定部
145 減圧容器
146 空間
150 加圧成形部(ロールプレス)
160 分離部(ローラー)
Claims (11)
- 電極活物質粒子を含む電極組成物と、前記電極組成物の周囲を囲むように環状に配置される枠状部材とからなるリチウムイオン電池用電極材が載置された搬送基板を前記搬送基板ごと搬送する搬送部と、
前記リチウムイオン電池用電極材の、前記搬送基板が配置されている面とは反対側の面を被覆フィルムで覆う被覆フィルム供給部と、
前記搬送基板と前記被覆フィルムとに挟まれた空間を減圧することで、前記搬送基板、前記枠状部材及び前記被覆フィルムによって前記電極組成物を固定する固定部と、
前記固定された電極組成物を前記被覆フィルム側から加圧することで、前記電極組成物を加圧成形する加圧成形部と、
前記搬送基板と前記被覆フィルムとに挟まれた空間の減圧を開放するとともに、前記被覆フィルムを前記リチウムイオン電池用電極材から分離する分離部と、を備え、
前記被覆フィルム供給部による処理、前記固定部による処理、前記加圧成形部による処理及び前記分離部による処理を、前記搬送部によって前記搬送基板を搬送しながら連続的に行うことを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製造装置。 - 前記搬送基板が、電極集電体である請求項1に記載のリチウムイオン電池用電極の製造装置。
- 前記搬送基板が吸着ベルトであり、
前記固定部は、前記吸着ベルトに形成された貫通孔を通じて前記吸着ベルトと前記被覆フィルムに挟まれた空間を減圧する、請求項1に記載のリチウムイオン電池用電極の製造装置。 - 前記加圧成形部が、ロールプレスである請求項請求項1~3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極の製造装置。
- 電極活物質粒子を含む電極組成物と、前記電極組成物の周囲を囲むように環状に配置される枠状部材とからなるリチウムイオン電池用電極材を搬送基板上に載置して前記搬送基板ごと搬送する搬送工程と、
前記リチウムイオン電池用電極材の前記搬送基板が配置されている面とは反対側の面を被覆フィルムで覆う被覆工程と、
前記搬送基板と前記被覆フィルムとに挟まれた空間を減圧することで、前記搬送基板、前記枠状部材及び前記被覆フィルムによって前記電極組成物を固定する固定工程と、
前記固定された電極組成物を前記被覆フィルム側から加圧することで、前記電極組成物を加圧成形する加圧成形工程と、
前記搬送基板と前記被覆フィルムとに挟まれた空間の減圧を開放するとともに、前記被覆フィルムを前記リチウムイオン電池用電極材から分離する分離工程と、
を備え、
前記被覆工程、前記固定工程、前記加圧成形工程及び前記分離工程を、前記リチウムイオン電池用電極材を搬送しながら連続的に行うことを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製造方法。 - 前記搬送基板が、電極集電体である請求項5に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
- 前記搬送基板は吸着ベルトであり、
前記固定工程では、前記吸着ベルトに形成された貫通孔を通じて前記吸着ベルトと前記被覆フィルムに挟まれた空間を減圧する、請求項5に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。 - 前記固定工程における、前記搬送基板と前記被覆フィルムに挟まれた空間の真空度は、-70kPa以下である請求項5~7のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
- 前記加圧成形工程では、ロールプレスを用いて前記固定された電極組成物を加圧する請求項5~8のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
- 前記電極活物質粒子の平均粒子径は、5~200μmである請求項5~9のいずれかに記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
- 前記搬送基板が、第1の電極集電体であり、
前記リチウムイオン電池用電極材は、前記第1の電極集電体上に配置される第1の電極活物質粒子を含む第1の電極組成物と、前記第1の電極集電体上に配置されて前記第1の電極組成物の周囲を囲むように環状に配置される第1の枠状部材と、前記第1の電極組成物及び前記第1の枠状部材上に配置されるセパレータと、前記第1の電極組成物と前記セパレータを介して対向するように配置される第2の電極活物質粒子を含む第2の電極組成物と、前記第2の電極組成物の周囲を囲むように環状に配置される第2の枠状部材と、前記第2の電極組成物及び前記第2の枠状部材上に配置される第2の電極集電体とを有する、請求項6に記載のリチウムイオン電池用電極の製造方法。
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